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JP2002323574A - 多光軸光電センサ - Google Patents

多光軸光電センサ

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Publication number
JP2002323574A
JP2002323574A JP2002004664A JP2002004664A JP2002323574A JP 2002323574 A JP2002323574 A JP 2002323574A JP 2002004664 A JP2002004664 A JP 2002004664A JP 2002004664 A JP2002004664 A JP 2002004664A JP 2002323574 A JP2002323574 A JP 2002323574A
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light
disturbance
receiving
optical axis
signal
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JP2002004664A
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Toshiyuki Higuchi
敏之 樋口
Hisashi Takeuchi
寿 竹内
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答時間が速く、外乱光に起因する誤判定を
防止する。 【解決手段】 投光器1の各投光素子3a〜3dに指定
期間を順次割り当て各指定期間内においてその指定期間
が割り当てられた投光素子をそれぞれ複数回連続して発
光させる。各投光素子3a〜3dの指定期間内であって
連続発光を含む期間について当該投光素子と対をなす受
光器2の受光素子を有効化する。連続発光に対する受光
素子の受光信号について、所定の回数以上の遮光判別を
行ったときに物体を検知したことを示す信号を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、投光器を構成する複
数個の投光素子と受光器を構成する複数個の受光素子と
で多光軸の物体検知エリアが形成される多光軸光電セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な多光軸光電センサは、図9に示
すように、複数個の投光素子3が一列に整列して配置さ
れた投光器1と、各投光素子3と対をなす受光素子4が
同数個一列に整列して配置された受光器2とから成る。
投光器1と受光器2とは、対をなす投光素子3と受光素
子4とが一対一に向き合うようにして、適当な距離だけ
隔てて設置される。対をなす投光素子3と受光素子4と
を結ぶ光軸(図中、一点鎖線で示す。)は互いに平行し
ており、投光器1と受光器2との間には、平行な多数の
光軸によって、物体の有無を検知するための2次元の物
体検知エリアSが形成される。
【0003】この種の多光軸光電センサは、物体の有無
を物体検知エリアSで広く検知し得るので、例えば、プ
レス機械の安全装置などに利用される。プレス機械の危
険領域内に人体が侵入したとき、いずれかの光軸が人体
により遮られて遮光状態となる。この遮光状態となる光
軸が1以上存在するとき、物体検知信号をオンにしてプ
レス機械の制御装置へ出力が与えられ、プレス機械の動
作が緊急停止する。
【0004】この種の多光軸光電センサにおいて、光軸
が遮光されていないにもかかわらず、ノイズなどによっ
て「遮光状態」であると誤判定することがある。この誤
判定を防止しつつ、しかも、迅速な遮光判定が行える方
法として、いずれかの光軸について、2周期続けて遮光
判別を行ったとき、物体を検知したとして遮光判定信号
を出力させる多光軸光電センサが提案された(実用新案
登録第2549809号)。
【0005】この多光軸光電センサでは、図10に示す
ように、投光器を構成する4個の投光素子〜が順々
に発光動作し、一方、各投光素子〜の発光動作タイ
ミングに合わせて、各投光素子〜からの検出光を各
投光素子〜と対をなす受光素子〜が順々に受光
動作する。この場合の「受光動作」とは、各受光素子
〜が各投光素子〜からの検出光に感応し、かつ感
応して得られた受光信号を取り出すという意味である。
なお、以下の説明において、投光器を構成する複数個の
投光素子の発光動作が一巡するのに要する時間、すなわ
ち、投光器の順次発光動作の周期を「順次発光周期」と
いう。
【0006】図10において、p1〜p4は各投光素子
〜を駆動するための投光制御信号、G1〜G4は各
受光素子〜より検出光の受光信号を取り出すための
アナログスイッチのゲート信号である。図示例では、3
個の受光素子〜からは検出光の受光信号q1〜q3
が取り出されているが、残りの受光素子からは2回の
順次発光周期にわたって、受光信号q4が取り出されて
おらず、2回とも遮光判別が行われている。このよう
に、いずれかの光軸について2回連続した順次発光周期
において2回とも遮光判別が行われたとき、物体を検知
したとして遮光判定信号Qをオンにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た多光軸光電センサの場合、いずれかの光軸について2
周期連続して遮光判別を行ったときに初めて遮光判定信
号をオンにするので、物体の有無を判断するのに要する
時間(これを「応答時間」という。)が長いという問題
がある。図10に示す例では、少なくとも順次発光周期
の時間に相当する応答時間を要する。また、蛍光灯のよ
うな非パルス性の外乱光またはパルス状の外乱光が存在
する環境において、その外乱光の周期が投光器の順次発
光周期と一致している場合、光軸が人体により遮られて
も、その光軸の受光素子が外乱光を受光する結果、2周
期連続して遮光を判定せず、「非遮光状態」であると誤
判定するおそれがあり、甚だ危険である。
【0008】従来の他の多光軸光電センサとして、順次
発光と次の順次発光との間の発光が行われない一定期間
中に受光信号を順次検出することにより外乱光を検出す
るようにしたものも提案されている(特許第30464
00号)。ところが、この外乱光の検出方式では、発光
タイミングと外乱光の検出タイミングとが離れているの
で、実際に誤動作の原因となる外乱光、すなわち、発光
時点においてその発光に対応する受光素子に入射する外
乱光については、これを検出できないおそれがある。ま
た、実際には誤動作につながらない外乱光を検出して不
必要な緊急停止信号を出力するおそれもある。しかも、
順次発光と次の順次発光との間に、外乱光を検出するた
めに、受光信号を順次検出する期間を設けるので、遮光
検出の周期が長くなり、応答速度が遅くなるという問題
もある。
【0009】この発明は、上記した問題点に着目してな
されたもので、応答時間が速く、外乱光に起因する誤判
定を防止し得る多光軸光電センサを提供することを目的
とする。また、実際に誤判定の原因となる外乱光だけを
確実に検出する多光軸光電センサを提供することを他の
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による多光軸光
電センサは、複数個の投光素子が整列して配置された投
光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配置
された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが一
対一に向き合うように設置されるもので、各投光素子に
指定期間を順次割り当て各指定期間内においてその指定
期間が割り当てられた投光素子をそれぞれ複数回連続し
て発光させる投光制御手段と、各投光素子の指定期間内
であって連続発光を含む期間について当該投光素子と対
をなす受光素子を有効化する受光制御手段と、連続発光
に対する受光素子の受光信号について所定の回数以上の
遮光判定を行ったときに物体を検知したことを示す信号
を出力する遮光判定手段とを備えている。
【0011】典型的には、「投光素子」に発光ダイオー
ドが、「受光素子」にフォトダイオードが、それぞれ用
いられる。好ましい実施態様では、各投光素子を3回連
続して発光させるが、連続発光回数は、3回に限らず、
2回であってもよく、また、4回以上であってもよい。
また、「受光素子を有効化する」とは、受光素子の出力
信号を受光制御手段その他の処理回路に取り込み可能な
状態にすることをいう。受光素子の有効化は、「各投光
素子の指定期間内であって複数個の連続発光を含む期
間」内において、ひと続きの期間にわたって行われても
よいし、投光素子の個々の発光に合わせて分割して行わ
れてもよい。
【0012】投光素子が複数回連続して発光すると、投
光素子からの光がその投光素子と対をなす受光素子によ
り受光される。光軸が物体により遮られると、遮光状態
となるが、連続した発光に対する受光素子の受光信号に
ついて所定の回数(例えば2回)以上の遮光判定(遮光
状態であることの判定)を行ったとき、物体を検知した
ことを示す信号を出力する。
【0013】この発明によれば、1光軸についての指定
期間内で複数回の発光を行い、それに対する受光状態に
基づいて物体検知を行うので、従来の複数周期連続して
遮光したかどうかの判定に基づく物体検知に比較して、
応答時間が大幅に短縮される。また、順次発光走査が一
定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮
られているとき、順次発光周期と同じ周期のパルス状の
外乱光が存在しても、「非遮光状態」であると誤判定し
ない。
【0014】この発明の好ましい実施態様においては、
前記受光制御手段は、各投光素子の連続発光の直前、連
続発光の直後、連続発光の直前と直後との双方、または
連続発光における発光と発光との間の外乱光検出タイミ
ングを含む期間について当該投光素子と対をなす受光素
子を有効化するものであって、前記外乱光検出タイミン
グにおける各受光素子の受光信号により外乱光の有無を
判定する外乱光判定手段がさらに設けられている。
【0015】この実施態様によれば、発光タイミングと
外乱光の検出タイミングとが近いため、誤動作の原因と
なる外乱光だけを検出できる。また、順次発光走査が一
定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮
られているとき、順次発光周期と同じ周期の蛍光灯のよ
うな非パルス性の外乱光が存在して、これにより1光軸
について指定期間内での複数回の発光に対する遮光判定
が全て受光となっても、外乱光判定手段によって外乱光
を検出できるため、誤判定しない。また、1光軸が選択
されている指定期間中に連続発光と外乱光検出の両方を
行うため、外乱光の検出のために光軸の切り換えを必要
とした従来例に比較して、光軸の切り換えを頻繁に行う
必要がなく、しかも、光軸の切り換えに伴う時間の損失
が少ないため、応答速度を速めることができる。
【0016】この発明の上記した構成において、さらに
好ましい実施態様では、前記遮光判定手段は、受光信号
と比較して遮光判定を行うためのしきい値を有し、前記
外乱光判定手段は、受光信号と比較して外乱光判定を行
うためのしきい値を有するものである。
【0017】この実施態様では、遮光判定のためのしき
い値と外乱光判定のためのしきい値とを個別に設定して
いるので、誤判定を少なくすることができる。なお、遮
光判定手段と外乱光判定手段のいずれか一方または両方
にしきい値を調整する手段を備えさせてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施例であ
る多光軸光電センサの構成を示す。図示例の多光軸光電
センサは、投光器1と受光器2とから成るもので、投光
器1は複数個の投光素子3a〜3dを、受光器2は複数
個の受光素子4a〜4dを、それぞれ含んでいる。投光
器1の各投光素子3a〜3dは発光ダイオードで構成さ
れ、受光器2の各受光素子4a〜4dはフォトダイオー
ドで構成されている。なお、図示例の投光器1および受
光器2は、説明の便宜上、それぞれ4個の投光素子3a
〜3dおよび受光素子4a〜4dで構成しているが、そ
の個数は4個に限られるものではない。
【0019】各投光素子3a〜3dと各受光素子4a〜
4dとは一対一に対応しており、対をなす投光素子3a
〜3dと受光素子4a〜4dとが互いに向き合うよう
に、投光器1と受光器2とが設置される。投光器1の各
投光素子3a〜3dは、図2に示すように、3個の連続
するパルスより成る投光制御信号pi1〜pi3(ただし、
i=1〜4)を受けて順々に駆動されるもので、それぞ
れ3回ずつ連続して発光動作する。各投光素子3a〜3
dからの検出光Li1〜Li3(ただし、i=1〜4)は対
をなす受光素子4a〜4dに向けて投光される。なお、
各投光素子3a〜3dの連続発光回数は必ずしも3回で
ある必要はなく、2回であってもよく、4回以上であっ
てもよい。
【0020】受光器2の各受光素子4a〜4dには、ゲ
ート信号G1〜G4により開動作するアナログスイッチ
5a〜5dが設けてある。各アナログスイッチ5a〜5
dには、各投光素子3が連続して発光する期間を含むよ
うにゲート信号G1〜G4が与えられて対応する各受光
素子が有効化され、各投光素子3a〜3dからの検出光
i1〜Li3が各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子
4a〜4dにより順々に受光され、それぞれの受光信号
が取り出される。
【0021】各ゲート信号G1〜g4は、各投光素子3
a〜3dの連続発光の直前および直後において、対をな
す受光素子4a〜4dによる外乱光の受光信号が増幅部
22に伝達され得るように、所定のパルス幅に設定され
ている。なお、図2において、各投光制御信号pi1〜p
i3の直前および直後の各位置に表された点線X1,X2
は、各ゲート信号G1〜G4が各受光素子4a〜4dの
アナログスイッチ5a〜5dに与えられたときに受光し
得る外乱光の発生タイミングを示している。
【0022】前記投光器1は、投光制御部10と同期信
号受信回路11とを含んでいる。前記投光制御部10
は、同期信号受信回路11より同期信号sを受けたと
き、各投光素子3a〜3dを順々に3回連続して発光さ
せるための投光制御信号pi1〜p i3を生成し、これを各
投光素子3a〜3dへ与える。前記同期信号受信回路1
1は、受光器2の同期信号生成回路21より同期信号s
を受信し、これを投光制御部10へ与える。
【0023】前記受光器2は、受光制御部20、同期信
号生成回路21、増幅部22、判定部23、および出力
部24を含んでいる。前記受光制御部20は、同期信号
生成回路21より同期信号sを受け、各受光素子4a〜
4dより受光信号を取り出すための各アナログスイッチ
5a〜5dのゲート信号G1〜G4を生成し、これを各
アナログスイッチ5a〜5dのゲートへ与える。
【0024】各受光素子4a〜4dで受光された検出光
や外乱光は光電変換され、その電気信号(受光信号)は
アナログスイッチ5a〜5dを通して取り出された後、
増幅部22で増幅されて判定部23に入力される。判定
部23は、各受光素子4a〜4dの受光信号の信号レベ
ルを物体検知のための所定のしきい値(以下「物体検知
用のしきい値」という。)TH1と比較して物体検知を
行う物体判定部と、各受光素子4a〜4dの受光信号の
信号レベルを外乱光検知のための所定のしきい値(以下
「外乱光検知用のしきい値」という。)TH2と比較し
て外乱光検知を行う外乱光判定部とを有する。物体検知
用のしきい値TH1は、多光軸光電センサの製造時に判
定部23の物体判定部に、外乱光検知用のしきい値TH
2は判定部23の外乱光判定部に、それぞれ個別に設定
しておく。
【0025】各投光素子3a〜3dが連続した3回の発
光をそれぞれ行うとき、判定部23の物体判定部では、
連続した3回の発光に対する各受光素子4a〜4dによ
る検出光Li1〜Li3の受光信号を取り込み、物体検知用
のしきい値TH1とそれぞれ比較する。その結果、いず
れかの受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値T
H1以下であれば、判定部23は遮光があったことを示
す遮光フラグf3を1にセットし、2個以上の受光信号
の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であれ
ば、判定部23は物体検知信号をオンして出力部24よ
り外部(例えばプレス機械の制御装置など)へ出力す
る。
【0026】図3は、判定部23の構成例を示す。な
お、図3には外乱光検知に関わる構成のみが示してあ
り、物体検知に関わる構成は省略している。図示例の判
定部23は、外乱光判定部25、記憶回路26,および
加算器27を含んでいる。前記外乱光判定部25は、各
投光素子3a〜3dが連続発光を行う直前および直後に
おいて、各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子4a
〜4dによる外乱光の受光信号を取り込み、外乱光検知
用のしきい値TH2と比較する。その結果、連続発光の
直前における受光信号の信号レベルが外乱光検知用のし
きい値TH2以上であれば、外乱光判定部25は第1の
外乱光検知フラグf1を、また、連続発光の直後におけ
る受光信号の信号レベルが外乱光検知用のしきい値TH
2以上であれば、外乱光判定部25は第2の外乱光検知
フラグf2を、それぞれ「1」にセットする。すなわ
ち、第1の外乱光検知フラグf1は、投光素子3a〜3
dの連続発光の直前での外乱光の受光に対してセットさ
れ、また、第2の外乱光検知フラグf2は、投光素子3
a〜3dの連続発光の直後での外乱光の受光に対してセ
ットされるものである。
【0027】また、各投光素子3a〜3dの発光が一巡
する走査期間(以下「順次発光走査期間」という。)に
おいて、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2のい
ずれかがセットされたとき、外乱光判定部25は外乱光
受光信号として「1」のデータを前記記憶回路26へ出
力する。一方、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f
2のいずれもがセットされなかったときは、外乱光受光
信号として「0」のデータを記憶回路26へ出力する。
【0028】記憶回路26は、10個の最新の外乱光受
光信号のデータ内容を保持するための10個のフリップ
フロップ28を含んでおり、この10個の外乱光受光信
号のうち、「1」のデータの個数を加算器27で計数
し、その計数値を出力部24へ出力する。出力部24
は、図4に示すように、加算器27の計数値が所定値
(図示例では「3」)に達したとき、外乱光検知信号を
オンにする。
【0029】上記した構成の判定部23において、外乱
光判定部25に設定される外乱光検知用のしきい値TH
2は、物体検知用のしきい値TH1より小さな値に設定
するのが望ましい。いま、ある光軸が物体により遮光さ
れ、その結果、その光軸の受光素子での受光信号の信号
レベルが物体検知用のしきい値TH1よりわずかに小さ
い場合であっても、判定部23では遮光判定を行う。そ
の光軸の受光素子に少量の外乱光が投光素子の発光タイ
ミングで入射した場合、受光信号の信号レベルが外乱光
のために物体検知用のしきい値TH1を上回る結果、遮
光判定が行われないことになる。この場合に、外乱光検
知用のしきい値TH2を物体検知用のしきい値TH1よ
り小さな値に設定しておくと、たとえ少量であっても外
乱光を検出でき、誤判定を避けることができる。
【0030】図5は、上記した多光軸光電センサにおけ
る投光器1の動作の流れをST1〜ST9で示す。な
お、「ST」は「STEP」(手順)の略である。同図
のST1において、投光器1の投光制御部10は、同期
信号受信回路11より同期信号sを受信すると、1番目
の光軸を指定し(ST2)、投光素子3aの連続発光の
直前における外乱光の受光に要する所定の時間が経過す
るのを待って(ST3)、投光制御信号p11〜p13によ
り1番目の光軸の投光素子3aを3回連続して発光動作
させ、3連続の検出光L11〜L13を出力させる(ST4
〜6)。
【0031】つぎに投光制御部10は、投光素子3aの
連続発光の直後における外乱光の受光に要する所定の時
間が経過するのを待ち(ST7)、2番目の光軸を指定
する(ST8)。上記のST3からST8までの期間が
1つの光軸が指定されている指定期間である。その後、
ST9からST3へ戻り、以下、4番目の光軸について
の処理が完了するまで、同様の手順(ST3〜8)が繰
り返し実行されることになる。
【0032】図6および図7は、多光軸光電センサにお
ける受光器2の動作の流れをST1〜ST27で示して
いる。同図のST1において、受光制御部20は第1、
第2の各外乱光検知フラグf1,f2と遮光フラグf3
とをクリアし、つぎのST2で、同期信号生成回路21
は受光制御部20および投光器1の同期信号受信回路1
1へ同期信号sを送信する。受光制御部20は同期信号
sを受けて1番目の光軸を指定し、アナログスイッチ5
aをゲート信号G1により開動作させて、受光素子4a
の出力信号を外乱光、検出光、外乱光の順で取り込み可
能な状態に設定する(ST3)。
【0033】投光素子3aの連続発光の直前に受光素子
4aにより外乱光が受光されると、ST4の判定が「Y
ES」となり、判定部23は第1の外乱光検知フラグf
1を「1」にセットする(ST5)。外乱光が受光され
なければ、ST4の判定は「NO」であり、ST5はス
キップされる。
【0034】つぎに、判定部23は、投光素子3aによ
る3回の連続した発光に対する受光素子4aによる検出
光L11〜L13の受光信号を次々に取り込む(ST6〜
8)。
【0035】投光素子3aの連続発光の直後に受光素子
4aにより外乱光が受光されると、つぎのST9の判定
が「YES」となり、判定部23は第2の外乱光検知フ
ラグf2を「1」にセットする(ST10)。外乱光が
受光されなければ、ST9の判定は「NO」であり、S
T10はスキップされる。
【0036】3回の連続した発光に対する受光素子4a
による検出光L11〜L13の受光信号はそれぞれの信号レ
ベルが物体検知用のしきい値TH1と比較される。その
結果、検出光L11〜L13の受光信号のうち、全ての受光
信号の信号レベルが前記しきい値TH1より大きけれ
ば、遮光がなかったものと判定され、ST11の判定が
「YES」となる。一方、いずれかの受光信号の信号レ
ベルが物体検知用のしきい値TH1以下のときは、遮光
があったものと判定し、ST11の判定が「NO」とな
り、遮光フラグf3が「1」にセットされる(ST1
2)。
【0037】そして、受光信号の信号レベルが物体検知
用のしきい値TH1以下であった回数が3回のうち2回
以上のとき、すなわち、2回以上の遮光判定が行われた
ときは、ST13の判定は「YES」となり、物体検知
信号をオンにして出力する(ST14)。一方、遮光判
定が0回または1回のときは、ST13の判定は「N
O」であり、ST14はスキップされる。
【0038】次に、受光制御部20は2番目の光軸を指
定し、アナログスイッチ5bをゲート信号G2により開
動作させ、受光素子4bの検出光L21〜L23および外乱
光についての出力信号を取り込み可能な状態に設定した
後(ST15)、ST16からST4へ戻り、以下、4
番目の光軸についての処理が完了するまで、同様の手順
(ST4〜ST15)が繰り返し実行される。
【0039】4番目の光軸についての処理が完了する
と、ST16からST17へ進み、遮光フラグf3が
「1」にセットされているかどうかが判定される。も
し、遮光フラグf3が「1」にセットされていれば、S
T17からST21へ進み、カウンタの計数値nがゼロ
にクリアされる。このカウンタは、遮光判定が行われな
かった期間を計測するためのもので、前記ST17の判
定において、遮光フラグf3が「1」にセットされてい
ないと判定されると、ST18へ進み、カウンタの計数
値nがインクリメントされる。
【0040】つぎのST19では、カウンタの計数値n
が「3」になったかどうか、すなわち、3回の順次発光
周期にわたって遮光判定がなされなかったかどうかを判
定しており、その判定が「YES」であれば、物体検知
信号をオフにする(ST20)。もし、ST19の判定
が「NO」であれば、ST20はスキップされる。
【0041】つぎのST22では、第1、第2の外乱光
検知フラグf1,f2のいずれかが「1」にセットされ
ているかどうかを判定している。その判定が「YES」
であれば、外乱光受光信号として「1」のデータが図3
に示した判定部23の記憶回路26へ出力される(ST
23)。一方、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f
2のいずれもが「1」にセットされていなければ、ST
22の判定が「NO」であり、外乱光受光信号として
「0」のデータが前記記憶回路26へ出力される(ST
24)。
【0042】つぎのST25では、判定部23の加算器
27の計数値が「3」以上であるかどうかを判定してい
る。その判定が「YES」であれば、外乱光検知信号を
オンにし、危険回避のための緊急処理が実行される(S
T26)。ST25の判定が「NO」であれば、ST2
7へ進み、現在の順次発光走査期間が経過するのを待っ
てST1へ戻り、次の順次発光走査における処理へ移行
する。
【0043】この実施例では、1つの順次発光走査期間
が終了すると、次の順次発光走査期間を開始させること
により周期的な順次発光動作を行わせたが、複数の多光
軸光電センサを連携させて1つの多光軸光電センサの順
次発光動作が終了すると、次の多光軸光電センサの順次
発光動作を開始させ、全ての多光軸光電センサの順次発
光動作が終了すると、最初の多光軸光電センサの順次発
光動作の開始に戻るように構成してもよい。
【0044】上記した実施例では、各投光素子3a〜3
dによる3回の連続発光に対して、対応する受光素子4
a〜4dでの3個の受光信号のうち、2個以上の受光信
号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であ
るとき、物体検知信号がオンになる。例えば、図8に示
す具体例では、投光素子3bの1発目の発光に対する受
光信号と3発目の発光に対する受光信号の信号レベルが
物体検知用のしきい値TH1以下となって、遮光判定が
行われた場合には、3発目の発光に対する遮光判定があ
った時点で物体検知信号がオンになる。従って、応答時
間は1発目の発光と3発目の発光との間の短い時間であ
る。
【0045】
【発明の効果】この発明によれば、1光軸についての指
定期間内で複数回の発光を行い、それに対する受光状態
に基づいて物体検知を行うので、従来の複数周期連続し
て遮光したかどうかの判定に基づく物体検知に比較し
て、応答時間が大幅に短縮される。また、順次走査が一
定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮
られているとき、順次発光周期と同じ周期のパルス状の
外乱光が存在しても、「非遮光状態」であると誤判定し
ない。
【0046】また、外乱光判定手段を有する場合のこの
発明によれば、発光タイミングと外乱光の検出タイミン
グとが近いので、誤動作の原因となる外乱光だけを検出
できる。また、順次発光走査が一定周期で繰り返される
場合、光軸が侵入物体によって遮られているとき、順次
発光周期と同じ周期の蛍光灯のような非パルス性の外乱
光が存在して、これにより1光軸について指定期間内で
の複数回の発光に対する遮光判定が全て受光となって
も、外乱光判定手段によって外乱光を検出できるため、
誤判定しない。さらに、1光軸が選択されている指定期
間中に連続発光と外乱光検出の両方を行うため、外乱光
の検出のために光軸の切り換えを必要とした従来例に比
較して、光軸の切り換えを頻繁に行う必要がなく、しか
も、光軸の切り換えに伴う時間の損失が少ないため、応
答速度を速めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である多光軸光電センサの
構成を示すブロック図である。
【図2】投光素子の発光動作タイミングと受光素子の受
光動作タイミングとを示すタイムチャートである。
【図3】判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】判定部による外乱光の検知方法を示す説明図で
ある。
【図5】投光器の動作の流れを示すフローチャートであ
る。
【図6】受光器の動作の流れを示すフローチャートであ
る。
【図7】図6のフローチャートの続きを示すフローチャ
ートである。
【図8】物体検知動作の具体例を示すフローチャートで
ある。
【図9】多光軸光電センサの外観を示す斜視図である。
【図10】従来の多光軸光電センサの原理を示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 投光器 2 受光器 3a〜3d 投光素子 4a〜4d 受光素子 5a〜5d アナログスイッチ 10 投光制御部 20 受光制御部 23 判定部
フロントページの続き Fターム(参考) 2G065 AA04 AB16 BA09 CA01 CA05 DA15 5J050 AA02 AA13 BB20 BB22 CC00 DD03 EE03 EE31 EE34 EE37 FF04 FF10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の投光素子が整列して配置された
    投光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配
    置された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが
    一対一に向き合うように設置される多光軸光電センサに
    おいて、 各投光素子に指定期間を順次割り当て各指定期間内にお
    いてその指定期間が割り当てられた投光素子をそれぞれ
    複数回連続して発光させる投光制御手段と、各投光素子
    の指定期間内であって連続発光を含む期間について当該
    投光素子と対をなす受光素子を有効化する受光制御手段
    と、連続発光に対する受光素子の受光信号について所定
    の回数以上の遮光判定を行ったときに物体を検知したこ
    とを示す信号を出力する遮光判定手段とを備えて成る多
    光軸光電センサ。
  2. 【請求項2】 前記受光制御手段は、各投光素子の連続
    発光の直前、連続発光の直後、連続発光の直前と直後と
    の双方、または連続発光における発光と発光との間の外
    乱光検出タイミングを含む期間について当該投光素子と
    対をなす受光素子を有効化するものであり、前記外乱光
    検出タイミングにおける各受光素子の受光信号により外
    乱光の有無を判定する外乱光判定手段をさらに備えて成
    る請求項1に記載された多光軸光電センサ。
  3. 【請求項3】 前記遮光判定手段は、受光信号と比較し
    て遮光判定を行うためのしきい値を有し、前記外乱光判
    定手段は、受光信号と比較して外乱光判定を行うための
    しきい値を有している請求項2に記載された多光軸光電
    センサ。
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