JP2002317784A - ロータリ式2段圧縮機 - Google Patents
ロータリ式2段圧縮機Info
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- JP2002317784A JP2002317784A JP2001121154A JP2001121154A JP2002317784A JP 2002317784 A JP2002317784 A JP 2002317784A JP 2001121154 A JP2001121154 A JP 2001121154A JP 2001121154 A JP2001121154 A JP 2001121154A JP 2002317784 A JP2002317784 A JP 2002317784A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 密閉容器内を吐出圧力気体で充満させたロー
タリ式2段圧縮機において、低段ベーン背面の中間圧力
空間に、常時、潤滑油確保を図るものである。 【解決手段】 高圧の油溜32から低段ベーン背面室3
3へ中間圧力状態で差圧給油する導入開口部34を低段
ベーン背面室33から流出させる流出口89より上部に
配置したものである。それによって、低段ベーン背面室
33に常時、潤滑油を確保し、低段ベーン摺動部の耐久
性向上を図ることができる。
タリ式2段圧縮機において、低段ベーン背面の中間圧力
空間に、常時、潤滑油確保を図るものである。 【解決手段】 高圧の油溜32から低段ベーン背面室3
3へ中間圧力状態で差圧給油する導入開口部34を低段
ベーン背面室33から流出させる流出口89より上部に
配置したものである。それによって、低段ベーン背面室
33に常時、潤滑油を確保し、低段ベーン摺動部の耐久
性向上を図ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロータリ式2段圧縮
機の給油手段に関するものである。
機の給油手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今の地球環境保護問題に端を発して、
従来から継続使用されているフロン冷媒に替わり自然冷
媒、特に、二酸化炭素(CO2)冷媒を用いたヒートポ
ンプシステムの研究開発が各分野で盛んに行われてい
る。
従来から継続使用されているフロン冷媒に替わり自然冷
媒、特に、二酸化炭素(CO2)冷媒を用いたヒートポ
ンプシステムの研究開発が各分野で盛んに行われてい
る。
【0003】しかしながら、従来のフロン冷媒を用いた
冷凍サイクルでは、高圧側が3MPa以下であるのに対
して、二酸化炭素(CO2)冷媒を用いた冷凍サイクル
では、低圧側が2.5〜5MPa,高圧側が12〜15
MPaにも達して高低圧力差が極めて大きく、圧縮機シ
リンダ内での圧縮途中気体漏れ損失の過大が懸念されて
いる。
冷凍サイクルでは、高圧側が3MPa以下であるのに対
して、二酸化炭素(CO2)冷媒を用いた冷凍サイクル
では、低圧側が2.5〜5MPa,高圧側が12〜15
MPaにも達して高低圧力差が極めて大きく、圧縮機シ
リンダ内での圧縮途中気体漏れ損失の過大が懸念されて
いる。
【0004】このような理由から、二酸化炭素(C
O2)冷媒を用いた圧縮機として、従来からの多段圧縮
機の改良検討が進められている。
O2)冷媒を用いた圧縮機として、従来からの多段圧縮
機の改良検討が進められている。
【0005】特に、家庭用ヒートポンプシステムに搭載
される圧縮機としては、生産性と耐久性および小型化の
観点からローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機が
注目を浴びている。
される圧縮機としては、生産性と耐久性および小型化の
観点からローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機が
注目を浴びている。
【0006】図5は発明者が特開平4−187887号
公報で提案したローリングピストン型ロータリ式2段圧
縮機と冷凍サイクル配管系の接続図、図6は同圧縮機の
縦断面図、図7は同圧縮機の部分縦断面図を示す。
公報で提案したローリングピストン型ロータリ式2段圧
縮機と冷凍サイクル配管系の接続図、図6は同圧縮機の
縦断面図、図7は同圧縮機の部分縦断面図を示す。
【0007】図5〜図7において、密閉容器1001内
には電動機5、低段圧縮要素1007と高段圧縮要素1
004と中板36から成る2段圧縮機構が収納され、高
段圧縮要素1004のローリングピストン圧縮機構の高
段ベーン1039の反シリンダ側には吐出圧力が作用す
る潤滑油35が作用して高段ベーン1039の先端を高
段ピストン1009bに押圧している。一方、低段圧縮
要素1007のローリングピストン圧縮機構の低段ベー
ン1038の反シリンダ側には、油溜1035の潤滑油
を中板36に設けた絞り通路1061aを有する給油通
路1061を経由して中間圧力に減圧の後、低段ベーン
背面室1044に導入された潤滑油が作用している。こ
の付勢力によって、低段ベーン1038の先端が低段ピ
ストン1007bに押圧されてシリンダ内を吸入室と圧
縮室とに区画する構成になっている。
には電動機5、低段圧縮要素1007と高段圧縮要素1
004と中板36から成る2段圧縮機構が収納され、高
段圧縮要素1004のローリングピストン圧縮機構の高
段ベーン1039の反シリンダ側には吐出圧力が作用す
る潤滑油35が作用して高段ベーン1039の先端を高
段ピストン1009bに押圧している。一方、低段圧縮
要素1007のローリングピストン圧縮機構の低段ベー
ン1038の反シリンダ側には、油溜1035の潤滑油
を中板36に設けた絞り通路1061aを有する給油通
路1061を経由して中間圧力に減圧の後、低段ベーン
背面室1044に導入された潤滑油が作用している。こ
の付勢力によって、低段ベーン1038の先端が低段ピ
ストン1007bに押圧されてシリンダ内を吸入室と圧
縮室とに区画する構成になっている。
【0008】なお、低段ベーン背面室1044に供給さ
れた潤滑油は、低段ベーン1038の摺動面を潤滑する
一方、低段吐出室1045に流入した後、吐出冷媒ガス
と共に連通路1055を経由して高段圧縮要素1009
の吸入側に吸い込まれ、圧縮の後、電動機室1008に
排出される。電動機室1008で冷媒ガスから分離した
潤滑油は油溜1035に収集される。
れた潤滑油は、低段ベーン1038の摺動面を潤滑する
一方、低段吐出室1045に流入した後、吐出冷媒ガス
と共に連通路1055を経由して高段圧縮要素1009
の吸入側に吸い込まれ、圧縮の後、電動機室1008に
排出される。電動機室1008で冷媒ガスから分離した
潤滑油は油溜1035に収集される。
【0009】このように、高段ベーン1039の先端と
高段ピストン1009bとの接触力は、高段圧縮要素1
009の吐出圧力と高段圧縮要素1009の吸入圧力
(低段吐出圧力)との差圧力が作用する。また同様に、
低段ベーン1038の先端と低段ピストン1007bと
の接触力は、低段圧縮要素1007の吐出圧力と吸入圧
力との差圧が作用する。したがって、低段ベーン103
8の先端の摩擦損出動力や摩耗量が、高段吐出圧力と低
段吸入圧力との差圧が作用する場合よりも半減する構成
である。
高段ピストン1009bとの接触力は、高段圧縮要素1
009の吐出圧力と高段圧縮要素1009の吸入圧力
(低段吐出圧力)との差圧力が作用する。また同様に、
低段ベーン1038の先端と低段ピストン1007bと
の接触力は、低段圧縮要素1007の吐出圧力と吸入圧
力との差圧が作用する。したがって、低段ベーン103
8の先端の摩擦損出動力や摩耗量が、高段吐出圧力と低
段吸入圧力との差圧が作用する場合よりも半減する構成
である。
【0010】また、油溜1035から低段ベーン背面室
1044に供給される潤滑油は、中板1036に設けた
油通路1061から導入される構成のために、油溜10
35の油面が油通路1061より低下した場合には、低
段ベーン背面室1044への潤滑油供給ができなくなる
課題があった。
1044に供給される潤滑油は、中板1036に設けた
油通路1061から導入される構成のために、油溜10
35の油面が油通路1061より低下した場合には、低
段ベーン背面室1044への潤滑油供給ができなくなる
課題があった。
【0011】なお、この課題解決の方策として、上記公
報(特開平4−187887号公報)の第13図に記載
の油吸い込み管1023を油溜の底部まで浸入させる如
く、本願の第6図の油通路1061を油溜1035の底
部にまで接続させる方法も考えられる。しかしながら、
油通路1061が油溜1035の底部に連通した状態で
は、油溜1035の底部の潤滑油がなくなった場合に、
駆動軸1006の下端から駆動軸1006の各摺動部へ
の潤滑ができなくなるという重大な課題を招く。
報(特開平4−187887号公報)の第13図に記載
の油吸い込み管1023を油溜の底部まで浸入させる如
く、本願の第6図の油通路1061を油溜1035の底
部にまで接続させる方法も考えられる。しかしながら、
油通路1061が油溜1035の底部に連通した状態で
は、油溜1035の底部の潤滑油がなくなった場合に、
駆動軸1006の下端から駆動軸1006の各摺動部へ
の潤滑ができなくなるという重大な課題を招く。
【0012】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら図5〜図
7に示すこのような構成では、以下に述べる課題があっ
た。
7に示すこのような構成では、以下に述べる課題があっ
た。
【0013】すなわち、低段ベーン背面室1044に流
入した中間圧力の潤滑油は、低段ベーン背面室1044
の下部から低段吐出室1045へ直ぐに流下して素通り
するので、低段ベーン1038の摺動面への給油が不十
分となる。その結果、減圧して低段ベ−ン背面室104
4に供給された潤滑油に含まれる冷媒ガスが分離して、
低段ベーン1038の摺動隙間を介して低段シリンダ内
に漏洩し、低段圧縮要素1007の圧縮効率の低下を招
くという課題である。
入した中間圧力の潤滑油は、低段ベーン背面室1044
の下部から低段吐出室1045へ直ぐに流下して素通り
するので、低段ベーン1038の摺動面への給油が不十
分となる。その結果、減圧して低段ベ−ン背面室104
4に供給された潤滑油に含まれる冷媒ガスが分離して、
低段ベーン1038の摺動隙間を介して低段シリンダ内
に漏洩し、低段圧縮要素1007の圧縮効率の低下を招
くという課題である。
【0014】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、低段ベーン背面室での十分な潤滑油の確保
を図ることを目的とするものである。
ものであり、低段ベーン背面室での十分な潤滑油の確保
を図ることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、低段ベーン背面室から低段吐出室へ流出す
る油通路の出口を低段ベーン背面室の下部設置を回避し
て、低段ベーン背面室に滞留する潤滑油の確保を図るも
のである。
に本発明は、低段ベーン背面室から低段吐出室へ流出す
る油通路の出口を低段ベーン背面室の下部設置を回避し
て、低段ベーン背面室に滞留する潤滑油の確保を図るも
のである。
【0016】上記低段ベーン背面室から低段吐出室側へ
の油通路の開設によって、油溜から低段ベーン背面室に
供給された潤滑油を滞溜させることによって、低段ベー
ン摺動部を潤滑し、それによって圧縮効率の向上と低段
ベーンの耐久性を向上することができる。
の油通路の開設によって、油溜から低段ベーン背面室に
供給された潤滑油を滞溜させることによって、低段ベー
ン摺動部を潤滑し、それによって圧縮効率の向上と低段
ベーンの耐久性を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、低段圧
縮要素と高段圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構
を形成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後
退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する
各ベーンの内、高段圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン
背面室には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共
に、低段圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には
吐出圧力の作用する潤滑油を減圧して導入し、低段ベー
ン背面室の潤滑油を高段圧縮要素の吸入側に供給する各
給油通路を設けた構成において、吐出圧力の作用する潤
滑油を低段ベーン背圧室に導入する導入開口部を、低段
ベーン背面室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出
させる流出口より低い位置に設けたものである。そして
この構成によれば、低段ベーン背面室の潤滑油が圧縮機
吐出圧力と吸入圧力の中間圧力状態で滞溜して、低段ベ
ーンの摺動部に供給され、低段ベーンの摺動隙間を油膜
密封することができる。
縮要素と高段圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構
を形成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後
退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する
各ベーンの内、高段圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン
背面室には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共
に、低段圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には
吐出圧力の作用する潤滑油を減圧して導入し、低段ベー
ン背面室の潤滑油を高段圧縮要素の吸入側に供給する各
給油通路を設けた構成において、吐出圧力の作用する潤
滑油を低段ベーン背圧室に導入する導入開口部を、低段
ベーン背面室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出
させる流出口より低い位置に設けたものである。そして
この構成によれば、低段ベーン背面室の潤滑油が圧縮機
吐出圧力と吸入圧力の中間圧力状態で滞溜して、低段ベ
ーンの摺動部に供給され、低段ベーンの摺動隙間を油膜
密封することができる。
【0018】請求項2に記載の発明は、低段ベーン背面
室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出させる経路
途中に、低段圧縮要素の低段吐出室を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段ベーン背面室の圧力
が低段吐出室の圧力相当になる。その結果、低段ベーン
の先端と低段ピストンとの接触力が安定しベーン先端の
耐久性が向上する。
室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出させる経路
途中に、低段圧縮要素の低段吐出室を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段ベーン背面室の圧力
が低段吐出室の圧力相当になる。その結果、低段ベーン
の先端と低段ピストンとの接触力が安定しベーン先端の
耐久性が向上する。
【0019】請求項3に記載の発明は、潤滑油を低段ベ
ーン背圧室に導入する導入開口部を、低段ベーンの反シ
リンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室に配置されたバ
ネ手段のバネ装着穴に連通させたものである。そしてこ
の構成によれば、バネ手段と、そのバネ手段に接触する
低段ベーンの背面部とが低段ベーン背面室に供給された
潤滑油によって確実に潤滑され、両部品の耐久性が向上
する。
ーン背圧室に導入する導入開口部を、低段ベーンの反シ
リンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室に配置されたバ
ネ手段のバネ装着穴に連通させたものである。そしてこ
の構成によれば、バネ手段と、そのバネ手段に接触する
低段ベーンの背面部とが低段ベーン背面室に供給された
潤滑油によって確実に潤滑され、両部品の耐久性が向上
する。
【0020】請求項4に記載の発明は、低段圧縮要素と
高段圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構を形成
し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後退)し
つつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する各ベー
ンの内、高段圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背面室
には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共に、低段
圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐出圧力
の作用する潤滑油を減圧して導入し、低段ベーン背面室
の潤滑油を高段圧縮要素の吸入側に供給する各給油通路
を設けた構成において、吐出圧力の作用する潤滑油を低
段ベーン背面室に導入する給油通路は、駆動軸の端部か
ら2段圧縮機構の駆動軸に潤滑油を供給すべく、駆動軸
に設けたポンプ手段を経由すべく形成されたものであ
る。そしてこの構成により、油溜の油面が低下した場合
でも、ポンプ手段が潤滑油を吸い上げ、低段ベーン背面
室に給油することができる。
高段圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構を形成
し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後退)し
つつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する各ベー
ンの内、高段圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背面室
には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共に、低段
圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐出圧力
の作用する潤滑油を減圧して導入し、低段ベーン背面室
の潤滑油を高段圧縮要素の吸入側に供給する各給油通路
を設けた構成において、吐出圧力の作用する潤滑油を低
段ベーン背面室に導入する給油通路は、駆動軸の端部か
ら2段圧縮機構の駆動軸に潤滑油を供給すべく、駆動軸
に設けたポンプ手段を経由すべく形成されたものであ
る。そしてこの構成により、油溜の油面が低下した場合
でも、ポンプ手段が潤滑油を吸い上げ、低段ベーン背面
室に給油することができる。
【0021】請求項5に記載の発明は、ポンプ手段と低
段ベーン背面室との経路途中に、低段圧縮要素と高段圧
縮要素を連結する中板に設けた通路を配置したものであ
る。そしてこの構成により、低段圧縮要素と高段圧縮要
素の両ピストン間の空間にポンプ給油し貯溜させた潤滑
油を継続的に低段ベーン背面室に給油することができ
る。
段ベーン背面室との経路途中に、低段圧縮要素と高段圧
縮要素を連結する中板に設けた通路を配置したものであ
る。そしてこの構成により、低段圧縮要素と高段圧縮要
素の両ピストン間の空間にポンプ給油し貯溜させた潤滑
油を継続的に低段ベーン背面室に給油することができ
る。
【0022】請求項6に記載の発明は、中板に設けた通
路に絞り通路部を設けたものである。そしてこの構成に
よれば、絞り通路部を駆動軸側から中板の外周方向に至
る半径方向の絞り通路部の経路が長くなり、潤滑油の減
圧作用が安定し、低段ベーン背面室への潤滑油供給量が
安定する。
路に絞り通路部を設けたものである。そしてこの構成に
よれば、絞り通路部を駆動軸側から中板の外周方向に至
る半径方向の絞り通路部の経路が長くなり、潤滑油の減
圧作用が安定し、低段ベーン背面室への潤滑油供給量が
安定する。
【0023】請求項7に記載の発明は、ポンプ手段の排
出側に密閉容器内に通じるガス抜き通路を配置したもの
である。そしてこの構成によれば、ガス抜きされた潤滑
油が低段ベーン背面室および高段圧縮要素に送られ、低
段ベーンの摺動部耐久性向上と高段圧縮要素の圧縮効率
を高める。
出側に密閉容器内に通じるガス抜き通路を配置したもの
である。そしてこの構成によれば、ガス抜きされた潤滑
油が低段ベーン背面室および高段圧縮要素に送られ、低
段ベーンの摺動部耐久性向上と高段圧縮要素の圧縮効率
を高める。
【0024】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
説明する。
【0025】(実施例1)図1は二酸化炭素冷媒を使用
したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機の縦断
面を表し、図2は同圧縮機の部分縦断面を表し、図3は
同圧縮機の低段シリンダブロックの外観図を表す。
したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機の縦断
面を表し、図2は同圧縮機の部分縦断面を表し、図3は
同圧縮機の低段シリンダブロックの外観図を表す。
【0026】密閉容器1の内部に、電動機2とその下部
に2段圧縮機構3が配置されている。2段圧縮機構3
は、高段圧縮要素4と、その下部に配置された低段圧縮
要素5と、高段圧縮要素4および低段圧縮要素5の間に
配置された中板6と、高段圧縮要素4および低段圧縮要
素5を駆動すべく電動機2の回転子2aに連結された駆
動軸7と、駆動軸7を支持すべく高段圧縮要素4の高段
シリンダブロック8に固定された主軸受9および低段圧
縮要素5の低段シリンダブロック10に固定された副軸
受11とから成る。
に2段圧縮機構3が配置されている。2段圧縮機構3
は、高段圧縮要素4と、その下部に配置された低段圧縮
要素5と、高段圧縮要素4および低段圧縮要素5の間に
配置された中板6と、高段圧縮要素4および低段圧縮要
素5を駆動すべく電動機2の回転子2aに連結された駆
動軸7と、駆動軸7を支持すべく高段圧縮要素4の高段
シリンダブロック8に固定された主軸受9および低段圧
縮要素5の低段シリンダブロック10に固定された副軸
受11とから成る。
【0027】高段シリンダブロック8は密閉容器1に溶
接固定され、その高段シリンダブロック8に中板6と低
段シリンダブロック10が固定されている。
接固定され、その高段シリンダブロック8に中板6と低
段シリンダブロック10が固定されている。
【0028】主軸受9に取付られた高段吐出カバー12
は、主軸受9と共に高段吐出室13を形成している。
は、主軸受9と共に高段吐出室13を形成している。
【0029】中板6,低段シリンダブロック10,副軸
受11の外周部を囲み且つシール部材98を介して高段
シリンダブロック8に取付られた低段吐出カバー26の
内部は低段吐出室27を形成している。低段吐出カバー
26と副軸受11との間にO―リング97が介装され、
密閉容器1内の油溜32と低段吐出室27との間が圧力
的に隔離されている。
受11の外周部を囲み且つシール部材98を介して高段
シリンダブロック8に取付られた低段吐出カバー26の
内部は低段吐出室27を形成している。低段吐出カバー
26と副軸受11との間にO―リング97が介装され、
密閉容器1内の油溜32と低段吐出室27との間が圧力
的に隔離されている。
【0030】低段吐出室27と高段吐出室13との間
は、副軸受11,低段シリンダブロック10,中板6,
高段シリンダブロック8,主軸受9を貫通して設けられ
たバイパス通路96で連通されている。バイパス通路9
6の端部は、バイパス通路96を開閉する弁体95と、
弁体95を付勢するバネ手段94が配置されており、低
段吐出室27から高段吐出室13への冷媒ガスの流入の
み許容する逆止弁機構を形成している。
は、副軸受11,低段シリンダブロック10,中板6,
高段シリンダブロック8,主軸受9を貫通して設けられ
たバイパス通路96で連通されている。バイパス通路9
6の端部は、バイパス通路96を開閉する弁体95と、
弁体95を付勢するバネ手段94が配置されており、低
段吐出室27から高段吐出室13への冷媒ガスの流入の
み許容する逆止弁機構を形成している。
【0031】駆動軸7を貫通する油穴7aの下端部に
は、遠心ポンプ手段93が装着されており、遠心ポンプ
手段93によって、副軸受11、低段圧縮要素5の低段
ピストン70の内側、高段圧縮要素4の高段ピストン6
5の内側、主軸受9の各摺動面に油溜32の潤滑油が給
油される経路が形成されている。
は、遠心ポンプ手段93が装着されており、遠心ポンプ
手段93によって、副軸受11、低段圧縮要素5の低段
ピストン70の内側、高段圧縮要素4の高段ピストン6
5の内側、主軸受9の各摺動面に油溜32の潤滑油が給
油される経路が形成されている。
【0032】高段圧縮要素4のシリンダ内で高段ピスト
ン65の外周面に接してシリンダ内を吸入室と圧縮室と
に区画すべく配置された高段ベーン15の反シリンダ側
の高段ベーン背面室16は、油溜32に連通している。
ン65の外周面に接してシリンダ内を吸入室と圧縮室と
に区画すべく配置された高段ベーン15の反シリンダ側
の高段ベーン背面室16は、油溜32に連通している。
【0033】上記と同様に、低段圧縮要素5の低段ベー
ン92の反シリンダ側に配置された低段ベーン背面室3
3にはバネ手段(コイルバネ)91が配置され、低段ベ
ーン92の先端を低段ピストン70に押圧付勢してい
る。バネ手段(コイルバネ)91を装着すべく低段ベー
ン背面室33に設けられたバネ装着穴34は、以下に述
べる経路を経て密閉容器1内の油溜32に連通してい
る。
ン92の反シリンダ側に配置された低段ベーン背面室3
3にはバネ手段(コイルバネ)91が配置され、低段ベ
ーン92の先端を低段ピストン70に押圧付勢してい
る。バネ手段(コイルバネ)91を装着すべく低段ベー
ン背面室33に設けられたバネ装着穴34は、以下に述
べる経路を経て密閉容器1内の油溜32に連通してい
る。
【0034】すなわち、バネ装着穴34は、低段シリン
ダブロック10と中板6の外周部と低段吐出カバー26
との間の間隙通路90、中板6に設けられて絞り部を有
する油穴68、駆動軸7の油穴7aに直交して設けられ
た半径方向油穴7bを順次経由して連通している。
ダブロック10と中板6の外周部と低段吐出カバー26
との間の間隙通路90、中板6に設けられて絞り部を有
する油穴68、駆動軸7の油穴7aに直交して設けられ
た半径方向油穴7bを順次経由して連通している。
【0035】また、低段ベーン背面室33は、バネ装着
穴34よりも上部に流出口89を有する給油路88を介
して低段吐出室27に連通している。
穴34よりも上部に流出口89を有する給油路88を介
して低段吐出室27に連通している。
【0036】低段吐出室27は、副軸受11,高段シリ
ンダブロック10,中板6を貫通して設けられた中間連
通路87を介して高段圧縮要素4の吸入室に通じてい
る。
ンダブロック10,中板6を貫通して設けられた中間連
通路87を介して高段圧縮要素4の吸入室に通じてい
る。
【0037】密閉容器1の上壁中央部の平坦部には電動
機2に接続する電気接続端子86が配置され、その外部
接続端子86aには、絶縁樹脂材で結束した外部接続ク
ラスター85が挿入されている。その外部接続クラスタ
ー85を囲むターミナルカバー84の内形状は、例え
ば、電気接続端子86を構成する端子が密閉容器1内の
高圧CO2ガス圧力によって部分的に抜けようとする場
合でも、外部接続クラスター85が外部接続端子86a
から外れることがないように設定されている。
機2に接続する電気接続端子86が配置され、その外部
接続端子86aには、絶縁樹脂材で結束した外部接続ク
ラスター85が挿入されている。その外部接続クラスタ
ー85を囲むターミナルカバー84の内形状は、例え
ば、電気接続端子86を構成する端子が密閉容器1内の
高圧CO2ガス圧力によって部分的に抜けようとする場
合でも、外部接続クラスター85が外部接続端子86a
から外れることがないように設定されている。
【0038】密閉容器1の上壁に配置された吐出管83
の電動機室29側開口端の近傍には、密閉容器1の内壁
側に開口した遮蔽板82が配置されており、電気接続端
子86の側から吐出管83への直接的なガス流出を防で
いる。
の電動機室29側開口端の近傍には、密閉容器1の内壁
側に開口した遮蔽板82が配置されており、電気接続端
子86の側から吐出管83への直接的なガス流出を防で
いる。
【0039】以上のように構成された二酸化炭素冷媒ガ
スを使用したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮
機について、図1、図2、図3を参照しながらその動作
を説明する。
スを使用したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮
機について、図1、図2、図3を参照しながらその動作
を説明する。
【0040】低段圧縮要素5のシリンダ内に取り込まれ
た吸入冷媒ガスは、圧縮された後、低段吐出室27に吐
出される。低段吐出室27の吐出冷媒ガスは、中間連通
路87を経由して高段圧縮要素4の吸入室に取り込ま
れ、圧縮の後、高段吐出室13に吐出され、電動機室9
に排出される。電動機室9に排出された冷媒ガスに混入
する潤滑油の一部は分離され、油溜32に収集される。
潤滑油の一部が分離された高圧の吐出冷媒ガスは、吐出
管83を経て圧縮機外部配管系に送出される。
た吸入冷媒ガスは、圧縮された後、低段吐出室27に吐
出される。低段吐出室27の吐出冷媒ガスは、中間連通
路87を経由して高段圧縮要素4の吸入室に取り込ま
れ、圧縮の後、高段吐出室13に吐出され、電動機室9
に排出される。電動機室9に排出された冷媒ガスに混入
する潤滑油の一部は分離され、油溜32に収集される。
潤滑油の一部が分離された高圧の吐出冷媒ガスは、吐出
管83を経て圧縮機外部配管系に送出される。
【0041】高段圧縮要素4の吐出冷媒ガス圧力が作用
する油溜32の潤滑油は、駆動軸7の下端部に配置され
た遠心ポンプ手段93によって駆動軸7内の油穴7a,
半径方向油穴7b,低段ピストン70の内径側空間,高
段ピストン65の内径側空間,主軸受9の軸受摺動面を
順次経由して電動機室29に排出され、再び、油溜32
に帰還する。
する油溜32の潤滑油は、駆動軸7の下端部に配置され
た遠心ポンプ手段93によって駆動軸7内の油穴7a,
半径方向油穴7b,低段ピストン70の内径側空間,高
段ピストン65の内径側空間,主軸受9の軸受摺動面を
順次経由して電動機室29に排出され、再び、油溜32
に帰還する。
【0042】なお、遠心ポンプ手段93から駆動軸7内
の油穴7aに排出された潤滑油に混入する冷媒ガスが油
穴7aの上部開口端から電動機室29へ放出される。そ
れによって、油穴7aの潤滑油がガス抜きされるので、
低段ピストン70の内径摺動面,高段ピストン65の内
径摺動面,主軸受9の軸受摺動面にはガス噛み込みのな
い良好な油膜が形成される。
の油穴7aに排出された潤滑油に混入する冷媒ガスが油
穴7aの上部開口端から電動機室29へ放出される。そ
れによって、油穴7aの潤滑油がガス抜きされるので、
低段ピストン70の内径摺動面,高段ピストン65の内
径摺動面,主軸受9の軸受摺動面にはガス噛み込みのな
い良好な油膜が形成される。
【0043】このような駆動軸7の摺動部給油過程途中
の潤滑油は、中板6の絞り部を有する油穴68を介して
中間圧力に減圧の後、間隙通路90,バネ装着穴34,
低段ベーン背面室33,バネ装着穴34よりも上部の流
出口89,中間連通路87を順次経由して低段吐出室2
7に供給される。中間連通路87は絞り作用が生じるこ
とのない通路であるために、低段ベーン背圧室33は低
段吐出室27と相当圧力となる。
の潤滑油は、中板6の絞り部を有する油穴68を介して
中間圧力に減圧の後、間隙通路90,バネ装着穴34,
低段ベーン背面室33,バネ装着穴34よりも上部の流
出口89,中間連通路87を順次経由して低段吐出室2
7に供給される。中間連通路87は絞り作用が生じるこ
とのない通路であるために、低段ベーン背圧室33は低
段吐出室27と相当圧力となる。
【0044】低段ベーン背圧室33と低段吐出室27を
連通する中間連通路88の流出口89がバネ装着穴34
よりも上部配置であるために、圧縮機停止中でも低段ベ
ーン背圧室33の潤滑油がその自重により低段吐出室2
7に流出することなく、圧縮機再起動初期における低段
ベーン92の摺動部隙間の潤滑に提供される。
連通する中間連通路88の流出口89がバネ装着穴34
よりも上部配置であるために、圧縮機停止中でも低段ベ
ーン背圧室33の潤滑油がその自重により低段吐出室2
7に流出することなく、圧縮機再起動初期における低段
ベーン92の摺動部隙間の潤滑に提供される。
【0045】当然のことながら、圧縮機運転中も低段ベ
ーン背圧室33の潤滑油が十分に確保されて、低段ベー
ン92の摺動部隙間の油膜密封作用と、低段ベーン92
を低段ピストンに押圧させる。
ーン背圧室33の潤滑油が十分に確保されて、低段ベー
ン92の摺動部隙間の油膜密封作用と、低段ベーン92
を低段ピストンに押圧させる。
【0046】この押圧力は、低段ベーン背面室33に油
溜32の潤滑油が減圧されることなく導入される場合に
比較して半減しており、低段ピストン70の外周面と低
段ベーン92の先端との摺動摩擦損失が小さく、摺動部
摩耗も少ない特徴を有している。
溜32の潤滑油が減圧されることなく導入される場合に
比較して半減しており、低段ピストン70の外周面と低
段ベーン92の先端との摺動摩擦損失が小さく、摺動部
摩耗も少ない特徴を有している。
【0047】また、高段シリンダブロック8と低段吐出
カバー26の間に介在するシール部材によって、低段ベ
ーン背面室33が密閉容器1内と圧力的に隔離されてお
り、例え、油溜32の油面が低下する場合でも、密閉容
器1内の冷媒ガスが低段ベーン背面室33に漏洩するこ
とはない。
カバー26の間に介在するシール部材によって、低段ベ
ーン背面室33が密閉容器1内と圧力的に隔離されてお
り、例え、油溜32の油面が低下する場合でも、密閉容
器1内の冷媒ガスが低段ベーン背面室33に漏洩するこ
とはない。
【0048】低段ベーン背面室33から低段吐出室27
を経由して高段圧縮要素4の吸入室に導入された適量の
潤滑油は、高段圧縮要素4の圧縮室隙間の油膜密封作用
に供され、圧縮効率を向上させる。
を経由して高段圧縮要素4の吸入室に導入された適量の
潤滑油は、高段圧縮要素4の圧縮室隙間の油膜密封作用
に供され、圧縮効率を向上させる。
【0049】以上のように上記実施例によれば、低段圧
縮要素5と高段圧縮要素4を順次直列接続した2段圧縮
機構3を形成し、それらの各圧縮要素の各シリンダ内を
出没(前進・後退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮
室とに区画する各ベーンの内、高段圧縮要素4の高段ベ
ーン15の高段ベーン背面室16には吐出圧力の作用す
る潤滑油を導入すると共に、低段圧縮要素5の低段ベー
ン92の低段ベーン背面室33には吐出圧力の作用する
潤滑油を減圧して導入し、低段ベーン背面室33の潤滑
油を高段圧縮要素4の吸入側に供給する各給油通路を設
けた構成において、吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベ
ーン背圧室33に導入する導入開口部(バネ装着穴3
4)を、低段ベーン背面室33から高段圧縮要素4の吸
入側に潤滑油を流出させる流出口89より低い位置に設
けたことにより、低段ベーン背面室33の潤滑油が低段
ベーン背面室33を素通りすることなく、圧縮機吐出圧
力と吸入圧力の中間圧力状態で常時滞溜する。その結
果、圧縮機起動初期の差圧給油ができない状態から起動
後の安定運転に至るまで、その潤滑油を低段ベーンの9
2の摺動部に適量供給し、低段ベーン92の耐久性を向
上することができる。
縮要素5と高段圧縮要素4を順次直列接続した2段圧縮
機構3を形成し、それらの各圧縮要素の各シリンダ内を
出没(前進・後退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮
室とに区画する各ベーンの内、高段圧縮要素4の高段ベ
ーン15の高段ベーン背面室16には吐出圧力の作用す
る潤滑油を導入すると共に、低段圧縮要素5の低段ベー
ン92の低段ベーン背面室33には吐出圧力の作用する
潤滑油を減圧して導入し、低段ベーン背面室33の潤滑
油を高段圧縮要素4の吸入側に供給する各給油通路を設
けた構成において、吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベ
ーン背圧室33に導入する導入開口部(バネ装着穴3
4)を、低段ベーン背面室33から高段圧縮要素4の吸
入側に潤滑油を流出させる流出口89より低い位置に設
けたことにより、低段ベーン背面室33の潤滑油が低段
ベーン背面室33を素通りすることなく、圧縮機吐出圧
力と吸入圧力の中間圧力状態で常時滞溜する。その結
果、圧縮機起動初期の差圧給油ができない状態から起動
後の安定運転に至るまで、その潤滑油を低段ベーンの9
2の摺動部に適量供給し、低段ベーン92の耐久性を向
上することができる。
【0050】また上記実施例によれば、低段ベーン背面
室33から高段圧縮要素4の吸入側に潤滑油を流出させ
る経路途中に、低段圧縮要素5の低段吐出室27を配置
したことにより、低段ベーン背面室33の圧力が、常
時、低段吐出室27の圧力相当になる。その結果、低段
ベーン92の先端と低段ピストン70との接触力が安定
し低段ベーン92の先端部の油膜形成が安定し、低段ベ
ーン92の耐久性を向上することができる。
室33から高段圧縮要素4の吸入側に潤滑油を流出させ
る経路途中に、低段圧縮要素5の低段吐出室27を配置
したことにより、低段ベーン背面室33の圧力が、常
時、低段吐出室27の圧力相当になる。その結果、低段
ベーン92の先端と低段ピストン70との接触力が安定
し低段ベーン92の先端部の油膜形成が安定し、低段ベ
ーン92の耐久性を向上することができる。
【0051】また上記実施例によれば、潤滑油を低段ベ
ーン背圧室33に導入する導入開口部を、低段ベーン9
2の反シリンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室33に
配置されたバネ手段94のバネ装着穴34に連通させた
ことにより、バネ手段94と、そのバネ手段94に接触
する低段ベーン92の背面部とが低段ベーン背面室33
に供給された潤滑油によって確実に潤滑することがで
き、両部品の耐久性を向上することができる。
ーン背圧室33に導入する導入開口部を、低段ベーン9
2の反シリンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室33に
配置されたバネ手段94のバネ装着穴34に連通させた
ことにより、バネ手段94と、そのバネ手段94に接触
する低段ベーン92の背面部とが低段ベーン背面室33
に供給された潤滑油によって確実に潤滑することがで
き、両部品の耐久性を向上することができる。
【0052】また上記実施例によれば、低段圧縮要素5
と高段圧縮要素4を順次直列接続した2段圧縮機構3を
形成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後
退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する
各ベーンの内、高段圧縮要素4の高段ベーン15の高段
ベーン背面室16には吐出圧力の作用する潤滑油を導入
すると共に、低段圧縮要素5の低段ベーン92の低段ベ
ーン背面室33には吐出圧力の作用する潤滑油を減圧し
て導入し、低段ベーン背面室33の潤滑油を高段圧縮要
素4の吸入側に供給する各給油通路を設けた構成におい
て、吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベーン背面室33
に導入する給油通路は、駆動軸7の端部から2段圧縮機
構3の駆動軸7に潤滑油を供給すべく、駆動軸7に設け
た遠心ポンプ手段93を経由すべく形成されたことによ
り、油溜32の油面が低下した場合でも、密閉容器1内
の冷媒ガスが低段ベーン背面室33に流入することな
く、遠心ポンプ手段93によって油溜32の潤滑油を吸
い上げ、低段ベーン背面室33に給油できるので、低段
ベーン92の摺動部の耐久性確保を図ることができる。
と高段圧縮要素4を順次直列接続した2段圧縮機構3を
形成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後
退)しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する
各ベーンの内、高段圧縮要素4の高段ベーン15の高段
ベーン背面室16には吐出圧力の作用する潤滑油を導入
すると共に、低段圧縮要素5の低段ベーン92の低段ベ
ーン背面室33には吐出圧力の作用する潤滑油を減圧し
て導入し、低段ベーン背面室33の潤滑油を高段圧縮要
素4の吸入側に供給する各給油通路を設けた構成におい
て、吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベーン背面室33
に導入する給油通路は、駆動軸7の端部から2段圧縮機
構3の駆動軸7に潤滑油を供給すべく、駆動軸7に設け
た遠心ポンプ手段93を経由すべく形成されたことによ
り、油溜32の油面が低下した場合でも、密閉容器1内
の冷媒ガスが低段ベーン背面室33に流入することな
く、遠心ポンプ手段93によって油溜32の潤滑油を吸
い上げ、低段ベーン背面室33に給油できるので、低段
ベーン92の摺動部の耐久性確保を図ることができる。
【0053】また上記実施例によれば、遠心ポンプ手段
93と低段ベーン背面室33との経路途中に、低段圧縮
要素5と高段圧縮要素4を連結する中板6に設けた油穴
68を配置したことにより、低段圧縮要素5と高段圧縮
要素4の両ピストン(65,70)間の空間にポンプ給
油し貯溜させた潤滑油を継続的に低段ベーン背面室33
に給油できる。その結果、駆動軸7と低段ベーン92の
両部材への供給を兼ねることができ、給油量を分散させ
ることなく集中給油し、油溜32の潤滑油を有効活用し
て圧縮機耐久性向上を図ることができる。
93と低段ベーン背面室33との経路途中に、低段圧縮
要素5と高段圧縮要素4を連結する中板6に設けた油穴
68を配置したことにより、低段圧縮要素5と高段圧縮
要素4の両ピストン(65,70)間の空間にポンプ給
油し貯溜させた潤滑油を継続的に低段ベーン背面室33
に給油できる。その結果、駆動軸7と低段ベーン92の
両部材への供給を兼ねることができ、給油量を分散させ
ることなく集中給油し、油溜32の潤滑油を有効活用し
て圧縮機耐久性向上を図ることができる。
【0054】また上記実施例によれば、中板6に設けた
油穴68を絞り通路部としたことにより、絞り通路部を
駆動軸7側から中板6の外周方向に至る半径方向の絞り
通路部の経路を長くして、潤滑油の減圧作用を安定さ
せ、低段ベーン背面室33への潤滑油供給量の安定を図
り、低段ベーン背面室33への継続的な給油によって低
段ベーン92の耐久性を向上させることができる。
油穴68を絞り通路部としたことにより、絞り通路部を
駆動軸7側から中板6の外周方向に至る半径方向の絞り
通路部の経路を長くして、潤滑油の減圧作用を安定さ
せ、低段ベーン背面室33への潤滑油供給量の安定を図
り、低段ベーン背面室33への継続的な給油によって低
段ベーン92の耐久性を向上させることができる。
【0055】また上記実施例によれば、駆動軸7に設け
た油穴7aの上端部が電動機室29に開通したことによ
り、油溜32,駆動軸7、中板6を順次経由して低段ベ
−ン背面室33に供給する潤滑油をガス抜き状態にで
き、低段ベーン92の摺動面の良好な油膜形成によっ
て、低段ベーン92の一層の耐久性向上を図ることがで
きる。また、低段ベーン背面室33から高段圧縮要素4
に流入する潤滑油中の冷媒ガス量を少なくして圧縮効率
の向上を図ることができる。
た油穴7aの上端部が電動機室29に開通したことによ
り、油溜32,駆動軸7、中板6を順次経由して低段ベ
−ン背面室33に供給する潤滑油をガス抜き状態にで
き、低段ベーン92の摺動面の良好な油膜形成によっ
て、低段ベーン92の一層の耐久性向上を図ることがで
きる。また、低段ベーン背面室33から高段圧縮要素4
に流入する潤滑油中の冷媒ガス量を少なくして圧縮効率
の向上を図ることができる。
【0056】(実施例2)図4は二酸化炭素冷媒を使用
したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機におい
て、上述の図3におけるシリンダブロック10に設けた
低段吐出室27に通じる流出口89を別の様態で設けた
実施例を示す。
したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機におい
て、上述の図3におけるシリンダブロック10に設けた
低段吐出室27に通じる流出口89を別の様態で設けた
実施例を示す。
【0057】すなわち、低段吐出室27に通じる流出口
89aは、低段シリンダブロック10aの中板接触面側
に設けた流出溝89bに設けられている。この流出口8
9aの位置をずらせて低段吐出室27への連通を実現し
た様態を示しており、流出口89aの加工が容易であ
る。その他の作用・効果は実施例1と同様なので説明を
省略する。
89aは、低段シリンダブロック10aの中板接触面側
に設けた流出溝89bに設けられている。この流出口8
9aの位置をずらせて低段吐出室27への連通を実現し
た様態を示しており、流出口89aの加工が容易であ
る。その他の作用・効果は実施例1と同様なので説明を
省略する。
【0058】なお、上記実施例では二酸化炭素冷媒を使
用したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機につ
いて説明したが、他の気体(例えば、酸素,窒素,ヘリ
ウム,空気など)を圧縮する2段ローリングピストン型
ロータリ式圧縮機の場合も同様な作用・効果を生じるも
のである。
用したローリングピストン型ロータリ式2段圧縮機につ
いて説明したが、他の気体(例えば、酸素,窒素,ヘリ
ウム,空気など)を圧縮する2段ローリングピストン型
ロータリ式圧縮機の場合も同様な作用・効果を生じるも
のである。
【0059】
【発明の効果】上記実施例から明かなように、請求項1
に記載の発明は、低段圧縮要素と高段圧縮要素を順次直
列接続した2段圧縮機構を形成し、各圧縮要素の各シリ
ンダ内を出没(前進・後退)しつつ各シリンダ内を吸入
室と圧縮室とに区画する各ベーンの内、高段圧縮要素の
高段ベーンの高段ベーン背面室には吐出圧力の作用する
潤滑油を導入すると共に、低段圧縮要素の低段ベーンの
低段ベーン背面室には吐出圧力の作用する潤滑油を減圧
して導入し、低段ベーン背面室の潤滑油を高段圧縮要素
の吸入側に供給する各給油通路を設けた構成において、
吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベーン背圧室に導入す
る導入開口部を、低段ベーン背面室から高段圧縮要素の
吸入側に潤滑油を流出させる流出口より低い位置に設け
たものである。そしてこの構成によれば、低段ベーン背
面室の潤滑油が低段ベーン背面室を素通りすることな
く、圧縮機吐出圧力と吸入圧力の中間圧力状態で常時滞
溜する。その結果、圧縮機起動初期の差圧給油ができな
い状態から起動後の安定運転に至るまでの全ての運転状
態で、その潤滑油を低段ベーンの摺動部に適量供給し、
低段ベーンの耐久性を向上することができる。
に記載の発明は、低段圧縮要素と高段圧縮要素を順次直
列接続した2段圧縮機構を形成し、各圧縮要素の各シリ
ンダ内を出没(前進・後退)しつつ各シリンダ内を吸入
室と圧縮室とに区画する各ベーンの内、高段圧縮要素の
高段ベーンの高段ベーン背面室には吐出圧力の作用する
潤滑油を導入すると共に、低段圧縮要素の低段ベーンの
低段ベーン背面室には吐出圧力の作用する潤滑油を減圧
して導入し、低段ベーン背面室の潤滑油を高段圧縮要素
の吸入側に供給する各給油通路を設けた構成において、
吐出圧力の作用する潤滑油を低段ベーン背圧室に導入す
る導入開口部を、低段ベーン背面室から高段圧縮要素の
吸入側に潤滑油を流出させる流出口より低い位置に設け
たものである。そしてこの構成によれば、低段ベーン背
面室の潤滑油が低段ベーン背面室を素通りすることな
く、圧縮機吐出圧力と吸入圧力の中間圧力状態で常時滞
溜する。その結果、圧縮機起動初期の差圧給油ができな
い状態から起動後の安定運転に至るまでの全ての運転状
態で、その潤滑油を低段ベーンの摺動部に適量供給し、
低段ベーンの耐久性を向上することができる。
【0060】請求項2に記載の発明は、低段ベーン背面
室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出させる経路
途中に、低段圧縮要素の低段吐出室を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段ベーン背面室の圧力
が、常時、低段吐出室の圧力相当になる。その結果、低
段ベーンの先端と低段ピストンとの接触力が安定し低段
ベーンの先端部の油膜形成が安定するので、低段ベーン
の耐久性を向上することができる。
室から高段圧縮要素の吸入側に潤滑油を流出させる経路
途中に、低段圧縮要素の低段吐出室を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段ベーン背面室の圧力
が、常時、低段吐出室の圧力相当になる。その結果、低
段ベーンの先端と低段ピストンとの接触力が安定し低段
ベーンの先端部の油膜形成が安定するので、低段ベーン
の耐久性を向上することができる。
【0061】請求項3に記載の発明は、潤滑油を低段ベ
ーン背圧室に導入する導入開口部を、低段ベーンの反シ
リンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室に配置されたバ
ネ手段のバネ装着穴に連通させたものである。そしてこ
の構成によれば、バネ手段と、そのバネ手段に接触する
低段ベーンの背面部とが低段ベーン背面室に供給された
潤滑油によって確実に潤滑することができ、両部品の耐
久性を向上することができる。
ーン背圧室に導入する導入開口部を、低段ベーンの反シ
リンダ側を付勢すべく低段ベーン背面室に配置されたバ
ネ手段のバネ装着穴に連通させたものである。そしてこ
の構成によれば、バネ手段と、そのバネ手段に接触する
低段ベーンの背面部とが低段ベーン背面室に供給された
潤滑油によって確実に潤滑することができ、両部品の耐
久性を向上することができる。
【0062】請求項4に記載の発明は、低段側圧縮要素
と高段側圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構を形
成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後退)
しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する各ベ
ーンの内、高段側圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背
面室には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共に、
低段側圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐
出圧力の作用する潤滑油を減圧して導入し、その後、低
段ベーン背圧室を経由して高段圧縮要素の吸入側に通じ
る各給油通路を設けた構成において、吐出圧力の作用す
る潤滑油を低段ベーン背面室に導入する給油通路は、駆
動軸の下部から2段圧縮機構の駆動軸に潤滑油を供給す
べく、駆動軸に設けたポンプ手段を経由すべく形成され
たものである。そしてこの構成によれば、油溜の油面が
低下した場合でも、密閉容器内の冷媒ガスが低段ベーン
背面室に流入することなく、ポンプ手段によって油溜の
潤滑油を吸い上げ、低段ベーン背面室に給油できるの
で、低段ベーンの摺動部の耐久性確保を図ることができ
る。
と高段側圧縮要素を順次直列接続した2段圧縮機構を形
成し、各圧縮要素の各シリンダ内を出没(前進・後退)
しつつ各シリンダ内を吸入室と圧縮室とに区画する各ベ
ーンの内、高段側圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背
面室には吐出圧力の作用する潤滑油を導入すると共に、
低段側圧縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐
出圧力の作用する潤滑油を減圧して導入し、その後、低
段ベーン背圧室を経由して高段圧縮要素の吸入側に通じ
る各給油通路を設けた構成において、吐出圧力の作用す
る潤滑油を低段ベーン背面室に導入する給油通路は、駆
動軸の下部から2段圧縮機構の駆動軸に潤滑油を供給す
べく、駆動軸に設けたポンプ手段を経由すべく形成され
たものである。そしてこの構成によれば、油溜の油面が
低下した場合でも、密閉容器内の冷媒ガスが低段ベーン
背面室に流入することなく、ポンプ手段によって油溜の
潤滑油を吸い上げ、低段ベーン背面室に給油できるの
で、低段ベーンの摺動部の耐久性確保を図ることができ
る。
【0063】請求項5に記載の発明は、ポンプ手段と低
段ベーン背面室との経路途中に、低段圧縮要素と高段圧
縮要素を連結する中板に設けた通路を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段圧縮要素と高段圧縮
要素の両ピストン間の空間にポンプ給油し貯溜させた潤
滑油を継続的に低段ベーン背面室に給油できる。その結
果、駆動軸と低段ベーンの両部材への供給を兼ねること
ができ、給油量を分散させることなく集中給油し、油溜
の潤滑油を有効活用して圧縮機耐久性向上を図ることが
できる。
段ベーン背面室との経路途中に、低段圧縮要素と高段圧
縮要素を連結する中板に設けた通路を配置したものであ
る。そしてこの構成によれば、低段圧縮要素と高段圧縮
要素の両ピストン間の空間にポンプ給油し貯溜させた潤
滑油を継続的に低段ベーン背面室に給油できる。その結
果、駆動軸と低段ベーンの両部材への供給を兼ねること
ができ、給油量を分散させることなく集中給油し、油溜
の潤滑油を有効活用して圧縮機耐久性向上を図ることが
できる。
【0064】請求項6に記載の発明は、中板に設けた通
路に絞り通路部を設けたものである。そしてこの構成に
よれば、絞り通路部を駆動軸側から中板の外周方向に至
る半径方向の絞り通路部の経路を長くできるので、潤滑
油の減圧作用を安定させ、低段ベーン背面室への潤滑油
供給量の安定を図り、低段ベーン背面室への継続的な給
油によって低段ベーンの耐久性を向上させることができ
る。
路に絞り通路部を設けたものである。そしてこの構成に
よれば、絞り通路部を駆動軸側から中板の外周方向に至
る半径方向の絞り通路部の経路を長くできるので、潤滑
油の減圧作用を安定させ、低段ベーン背面室への潤滑油
供給量の安定を図り、低段ベーン背面室への継続的な給
油によって低段ベーンの耐久性を向上させることができ
る。
【0065】請求項7に記載の発明は、ポンプ手段の排
出側に密閉容器内に通じるガス抜き通路を配置したもの
である。そしてこの構成によれば、油溜,駆動軸、中板
を順次経由して低段ベ−ン背面室に供給する潤滑油をガ
ス抜き状態にして、低段ベーンの摺動面を良好な油膜形
成ができ、低段ベーンの一層の耐久性向上を図ることが
できる。また、低段ベーン背面室から高段圧縮要素に流
入させる潤滑油中の冷媒ガス量を少なくして圧縮効率の
向上を図ることができるという効果を奏する。
出側に密閉容器内に通じるガス抜き通路を配置したもの
である。そしてこの構成によれば、油溜,駆動軸、中板
を順次経由して低段ベ−ン背面室に供給する潤滑油をガ
ス抜き状態にして、低段ベーンの摺動面を良好な油膜形
成ができ、低段ベーンの一層の耐久性向上を図ることが
できる。また、低段ベーン背面室から高段圧縮要素に流
入させる潤滑油中の冷媒ガス量を少なくして圧縮効率の
向上を図ることができるという効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施例を示すローリングピスト
ン型ロータリ式2段圧縮機の縦断面図
ン型ロータリ式2段圧縮機の縦断面図
【図2】同圧縮機における圧縮機構部の部分断面図
【図3】同圧縮機における高段シリンダブロックの外観
図
図
【図4】本発明の第2の実施例を示すローリングピスト
ン型ロータリ式2段圧縮機における高段シリンダブロッ
クの外観図
ン型ロータリ式2段圧縮機における高段シリンダブロッ
クの外観図
【図5】従来のローリングピストン型ロータリ式2段圧
縮機と冷凍サイクル配管系の接続図
縮機と冷凍サイクル配管系の接続図
【図6】同圧縮機のローリングピストン型ロータリ式2
段圧縮機の縦断面図
段圧縮機の縦断面図
【図7】同圧縮機の部分縦断面図
1 密閉容器 2 電動機 3 2段圧縮機構 4 高段圧縮要素 5 低段圧縮要素 6 中板 7 駆動軸 7a 油穴 15 高段ベーン 16 高段ベーン背面室 27 低段吐出室 29 電動機室 33 低段ベーン背面室 34 導入開口部 68 油穴 89 流出口 92 低段ベーン 93 ポンプ手段 94 バネ手段
Claims (7)
- 【請求項1】 低段圧縮要素と高段圧縮要素を順次直列
接続した2段圧縮機構を形成し、前記各圧縮要素の各シ
リンダ内を出没(前進・後退)しつつ前記各シリンダ内
を吸入室と圧縮室とに区画する各ベーンの内、前記高段
圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背面室には吐出圧力
の作用する潤滑油を導入すると共に、前記低段圧縮要素
の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐出圧力の作用す
る前記潤滑油を減圧して導入し、前記低段ベーン背面室
の潤滑油を前記高段圧縮要素の吸入側に供給する各給油
通路を設けた構成において、吐出圧力の作用する前記潤
滑油を前記低段ベーン背圧室に導入する導入開口部を、
前記低段ベーン背面室から前記高段圧縮要素の前記吸入
側に潤滑油を流出させる流出口より低い位置に設けたロ
ータリ式2段圧縮機。 - 【請求項2】 低段ベーン背面室から高段圧縮要素の吸
入側に潤滑油を流出させる経路途中に、低段圧縮要素の
低段吐出室を配置した請求項1記載のロータリ式2段圧
縮機。 - 【請求項3】 潤滑油を低段ベーン背圧室に導入する導
入開口部を、低段ベーンの反シリンダ側を付勢すべく低
段ベーン背面室に配置されたバネ手段のバネ装着穴に連
通させた請求項1記載のロータリ式2段圧縮機。 - 【請求項4】 低段側圧縮要素と高段側圧縮要素を順次
直列接続した2段圧縮機構を形成し、前記各圧縮要素の
各シリンダ内を出没(前進・後退)しつつ前記各シリン
ダ内を吸入室と圧縮室とに区画する各ベーンの内、前記
高段側圧縮要素の高段ベーンの高段ベーン背面室には吐
出圧力の作用する潤滑油を導入すると共に、前記低段圧
縮要素の低段ベーンの低段ベーン背面室には吐出圧力の
作用する前記潤滑油を減圧して導入し、その後、前記低
段ベーン背圧室を経由して前記高段圧縮要素の吸入側に
通じる各給油通路を設けた構成において、吐出圧力の作
用する潤滑油を低段ベーン背面室に導入する給油通路
は、駆動軸の下部から2段圧縮機構の前記駆動軸に潤滑
油を供給すべく、前記駆動軸に設けたポンプ手段を経由
すべく形成されたロータリ式2段圧縮機。 - 【請求項5】 ポンプ手段と低段ベーン背面室との経路
途中に、低段圧縮要素と高段圧縮要素を連結する中板に
設けた通路を配置した請求項4記載のロータリ式2段圧
縮機。 - 【請求項6】 中板に設けた通路に絞り通路部を設けた
請求項5記載のロータリ式2段圧縮機。 - 【請求項7】 ポンプ手段の排出側に密閉容器内に通じ
るガス抜き通路を配置した請求項5記載のロータリ式2
段圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001121154A JP2002317784A (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | ロータリ式2段圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001121154A JP2002317784A (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | ロータリ式2段圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002317784A true JP2002317784A (ja) | 2002-10-31 |
Family
ID=18971085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001121154A Pending JP2002317784A (ja) | 2001-04-19 | 2001-04-19 | ロータリ式2段圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002317784A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040084798A (ko) * | 2003-03-25 | 2004-10-06 | 산요덴키가부시키가이샤 | 로터리 컴프레서 |
JP2006169979A (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-29 | Sanyo Electric Co Ltd | 圧縮システム及びそれを用いた冷凍装置 |
JP2006300048A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-11-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 密閉型圧縮機 |
EP1672219A3 (en) * | 2004-12-13 | 2007-05-23 | Sanyo Electric Co., Ltd | Rotary compressor |
JP2011149442A (ja) * | 2011-05-12 | 2011-08-04 | Mitsubishi Electric Corp | ロータリ圧縮機 |
CN102691660A (zh) * | 2011-12-15 | 2012-09-26 | 珠海凌达压缩机有限公司 | 一种高制冷性能的二级双缸压缩机 |
CN109882413A (zh) * | 2019-04-01 | 2019-06-14 | 安徽美芝精密制造有限公司 | 旋转式压缩机及具有其的制冷系统 |
-
2001
- 2001-04-19 JP JP2001121154A patent/JP2002317784A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040084798A (ko) * | 2003-03-25 | 2004-10-06 | 산요덴키가부시키가이샤 | 로터리 컴프레서 |
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US7566204B2 (en) | 2004-12-13 | 2009-07-28 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Multicylindrical rotary compressor, compression system, and freezing device using the compression system |
US7985054B2 (en) | 2004-12-13 | 2011-07-26 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Multicylindrical rotary compressor, compression system, and freezing device using the compression system |
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