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JP2002306505A - 電気手術装置 - Google Patents

電気手術装置

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Publication number
JP2002306505A
JP2002306505A JP2001115887A JP2001115887A JP2002306505A JP 2002306505 A JP2002306505 A JP 2002306505A JP 2001115887 A JP2001115887 A JP 2001115887A JP 2001115887 A JP2001115887 A JP 2001115887A JP 2002306505 A JP2002306505 A JP 2002306505A
Authority
JP
Japan
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output
frequency current
tissue
living tissue
control circuit
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001115887A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Harano
健二 原野
Masahide Oyama
雅英 大山
Shinji Hatta
信二 八田
Kazuya Hijii
一也 肘井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001115887A priority Critical patent/JP2002306505A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力時間を短縮しつつ確実に凝固を行い、生
体組織の電極への付着を軽減可能な電気手術装置を実現
する。 【解決手段】 制御回路は、高周波電流の出力/停止の
動作を繰り返し、組織インピーダンスZnが組織インピ
ーダンスの最小値Zmin_nの2倍を超えるまで出力電力
Wnによる高周波電流を出力させることで、高周波電流
の出力時間を変化させる。制御回路は、組織インピーダ
ンスZnが組織インピーダンスの最小値Zmin_nの2倍を
超えた場合には、高周波電流の出力を所定時間(1秒又
は0.5秒間)停止させ、出力電力Wn+1をWn/2に設
定し高周波電流を再び出力させる。制御回路は、出力回
数が予め定められた所定の回数又は所定回数−1に達す
るまで上記出力/停止の動作を繰り返し、出力回数Nが
所定回数に達すると処置を終了する制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気手術装置、更
に詳しくは高周波電流の出力制御部分に特徴のある電気
手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気メス等の電気手術装置は、
外科手術或いは内科手術で生体組織の切開や凝固、止血
等の処置を行う際に用いられる。上記電気手術装置は、
高周波焼灼電源と、この高周波焼灼電源に接続される処
置具を有して構成されている。上記電気手術装置は、上
記処置具を患者に接触させて上記高周波焼灼電源から高
周波電流を供給することで上記処置を生体組織に対して
行っている。
【0003】このような電気手術装置は、従来より種々
提案されている。例えば、特開平8−98845号公報
は、凝固する生体組織の炭化を防止し、生体組織の電極
への付着を防止するため、凝固の終了を生体組織の組織
インピーダンスから判定し、高周波出力を停止する電気
手術装置を提案している。また、特開平10−2254
62号公報は、上記特開平8−98845号公報と同様
の目的を達成するため、高周波出力を低下させる電気手
術装置を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平8−98845号公報及び特開平10−22546
2号公報に記載の電気手術装置は、凝固する生体組織の
体積が極端に大きい場合、出力時間が長く生体組織の温
度が上昇しすぎるため、生体組織が電極に付着してしま
うという問題があった。
【0005】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであり、出力時間を短縮しつつ確実に凝固を行い、
生体組織の電極への付着を軽減可能な電気手術装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の電気手術装置は、処置具に供給する高周波
電流を発生する高周波電流発生手段と、前記高周波電流
発生手段で発生した前記高周波電流の出力を変更する出
力変更手段と、前記出力変更手段を制御して、前記高周
波電流の出力を可変させると共に、この高周波電流の出
力/停止の繰り返しに応じて、出力時間/停止時間の少
なくともいずれかを変化させる制御手段と、を具備した
ことを特徴としている。この構成により、出力時間を短
縮しつつ確実に凝固を行い、生体組織の電極への付着を
軽減可能な電気手術装置を実現する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図6は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態の
電気手術装置の全体構成を説明する外観構成図、図2は
図1の高周波焼灼電源の構成を示す回路ブロック図、図
3は高周波電力と生体組織の組織温度及び組織インピー
ダンスの時間に対する関係を示す第1のグラフ、図4は
高周波電流を断続的に出力する際の高周波電力と生体組
織の組織温度及び組織インピーダンスの時間に対する関
係を示す第2のグラフ、図5は図2に示される制御回路
の制御の流れを示すフローチャート、図6は図5のフロ
ーチャートに従う本発明の第1の実施の形態の作用を説
明するグラフである。
【0008】図1に示すように本実施の形態の電気手術
装置1は、高周波焼灼電源2と、この高周波焼灼電源2
からの高周波電流を患者4の生体組織4aに供給する手
術具としての一対の電極3とから主に構成される。ま
た、前記高周波焼灼電源2には、高周波電流のON/O
FF制御を行うフットスイッチ5が接続されている。前
記一対の電極3は患者4の生体組織4aを把持すること
で、電極3に把持された生体組織4aに高周波電流を供
給するようになっている。尚、電極3としては、単極、
多極、何れの電極を用いても良い。
【0009】図2に示すように前記高周波焼灼電源2
は、直流電流を供給する電源回路21と、前記電源回路
21から直流電流を高周波電流に変換する高周波発生回
路22と、前記高周波発生回路22に対して高周波電流
の波形を制御する波形生成回路23と、前記高周波発生
回路22からの高周波電流を前記電極3に出力する出力
トランス24と、前記出力トランス24より出力される
出力電流を検出する電流センサ25と、前記出力トラン
ス24より出力される出力電圧を検出する電圧センサ2
6と、これら前記電流センサ25及び電圧センサ26に
より検出された電流値及び電圧値をA/D変換するA/
Dコンバータ27と、前記A/Dコンバータ27でデジ
タル化された電流及び電圧データに基づいて前記電源回
路21及び前記波形生成回路23を制御する制御回路2
8とから構成される。
【0010】前記制御回路28は、生体組織に供給され
る高周波電流の出力時間及び停止時間を計測するタイマ
28aと、前記高周波電流の出力回数を計測するカウン
タ28bとを有している。尚、前記制御回路28は、得
られた電流及び電圧データ、インピーダンス、生体組織
の温度等の生体情報や後述する高周波電流の繰り返し回
数等により、生体組織の凝固状態を判断可能に構成され
ている。また、この制御回路28で判断された生体組織
の凝固状態の情報は、表示手段としての図示しないモニ
タや高周波焼灼電源2の筐体に設けられた図示しない液
晶パネル等に表示可能である。
【0011】術者は、前記電気手術装置1を用いて患者
4の生体組織4aを一対の電極3で把持し、フットスイ
ッチ5をオンする。すると、把持した生体組織4aに高
周波電流が供給される。供給された高周波電流による高
周波電力は、生体組織4aを加熱する。この加熱により
生体組織4aはタンパク変性し、その後生体組織4a内
の水分が蒸発することで乾燥して行く。この過程で生体
組織4aは凝固される。生体組織4aが乾燥した後も高
周波電流を供給し続けると、生体組織4aの炭化が発生
し、生体組織4aの電極3への付着が生じる。この生体
組織4aの電極3への付着を防止するには、乾燥が発生
した時点で高周波電流の供給を停止する必要がある。
【0012】図3に示すように生体組織4aに高周波電
流を供給すると、この高周波電流による一定の高周波電
力で生体組織4aが加熱され、組織温度は生体組織4a
の変性、乾燥を伴い徐々に上昇してゆく。一方、組織イ
ンピーダンスは、一旦減少した後に生体組織4aの乾燥
に伴い急激に温度が上昇する。従来は、組織インピーダ
ンス又は組織温度から乾燥が生じたことがわかった時点
で、高周波出力を停止する等の制御を行っていた。
【0013】ここで、図4に示すように高周波電流の供
給を断続的に行うと、この高周波電流による断続的な高
周波電力で生体組織4aが加熱され、一旦上昇した組織
インピーダンス及び組織温度は高周波電流の停止に伴う
高周波電力の停止により低下する。そして、再び高周波
電流を供給すると、この高周波電流による高周波電力で
生体組織4aが加熱され、再び組織インピーダンス、組
織温度は上昇する。
【0014】この高周波電流の出力/停止の過程を繰り
返すことにより、生体組織4aの状態を変性、乾燥に止
め炭化を防止しながら、多くの高周波電流が供給でき
る。このことにより、前述の従来の方法に比較し、より
広範囲の生体組織4aを凝固することが可能となる。
【0015】このように高周波電流の供給を断続的に行
い凝固が広範囲に及ぶと、各出力での組織インピーダン
ス及び組織温度は一回前の出力での値に比べ上昇して行
く。また、各出力での組織インピーダンス及び組織温度
が上昇する速度は、一回前の出力での値に比べ速くなっ
て行く。各停止時での組織インピーダンス及び組織温度
が低下する速度も、同様に速くなって行く。この性質よ
り、凝固範囲がどの程度広がったか、判断することが可
能になる。
【0016】上記生体組織の性質を利用し、本実施の形
態では、前記制御回路28が前記電源回路21及び前記
波形生成回路23を制御を制御して、高周波電流の出力
を可変させると共に、この高周波電流の出力/停止の繰
り返しに応じて、出力時間/停止時間の少なくともいず
れかを変化させるように構成する。
【0017】次に、図5に示すフローチャートを用いて
本実施の形態の電気手術装置の動作について説明する。
上述したように術者は、患者4の生体組織4aを一対の
電極3で把持し、フットスイッチ5を踏んでオンする。
フットスイッチ5がオンすると、制御回路28は図5の
フローチャートに従って制御を開始する。
【0018】図5に示すように制御回路28はステップ
S1(以下、ステップを省略する)で、高周波電流の出
力時における組織インピーダンスの最小値Zmin_nを∞
に、出力回数Nを0にして、初期設定出力電力W1、出
力時間Taを予め設定された初期値に設定する。尚、初
期設定出力電力W1、所定出力時間Ta、出力回数Nの
値は、組織温度及び生体組織の把持量を考慮して任意に
設定可能である。また、例えば出力時間Taは、0.5
秒、初期設定出力電力W1は100W(ワット)、組織
温度90℃のとき、組織インピーダンスZnは300Ω
である。
【0019】次に制御回路28は、S2で出力回数Nを
カウンタ28bでカウントアップし、S3で高周波電流
の出力を開始する。この出力開始と同時にタイマ28a
がオンし、出力時間を計測し始める。制御回路28は、
S4でA/D変換コンバータ27を介して電流センサ2
5、電圧センサ26の信号を取り込み、生体組織の組織
インピーダンスZnを計算し図示しないメモリに記憶す
る。
【0020】そして、制御回路28は、S5〜S7で順
次得られる組織インピーダンスZnと、最小値Zmin_nと
を比較し、この最小値Zmin_nを順次補正していく。具
体的に説明すると、制御回路28は、S5で生体組織の
インピーダンスZnと最小値Zmin_nを比較し、Znの方
が低い場合、S6でZmin_nにZnを代入する。次に、制
御回路28は、S7で組織インピーダンスZnが組織イ
ンピーダンスの最小値Zminの2倍即ち、Zmin×
2を超えたか否かを判断し、超えていなければS4より
同様のステップを繰り返す。一方、制御回路28は、組
織インピーダンスZnが組織インピーダンスの最小値Z
min×2を超えていれば、S8に進む。
【0021】制御回路28は、S8で高周波電流の出力
時間Tが設定出力時間Taを超えたかを否かを判断し、
超えていればS9で高周波電流の出力を、例えば1秒等
の予め定められた所定時間停止させる。そして、制御回
路28は、停止時間1秒経過後にS10で高周波電流の
出力をWn+1=Wn/2に設定する。但し、nは出力回数
を示す。一方、制御回路28は、高周波電流の出力時間
Tが設定出力時間Taを超えていない場合に、S11で
高周波電流の出力を例えば0.5秒等の予め定められた
所定時間停止させ、停止時間0.5秒経過後にS12で
上記S10と同様に高周波電流の出力をWn+1=Wn/2
に設定するステップを繰り返す。
【0022】このように制御回路28は、高周波電流の
出力時間が長い場合、組織温度も上昇が大きいため、停
止時間を長くさせ、出力時間が短い場合、停止時間を短
くさせる。
【0023】そして、制御回路28は、S10の後、S
13で出力回数が予め定められた所定の回数に達したか
否かを判断し、達していなければ出力電力をWn+1とし
てS3以降の動作を繰り返す。しかしながら、制御回路
28は、S12の後、S14で出力回数が予め定められ
た所定の回数の1つ手前、即ち所定回数−1に達したか
否かを判断する。これは出力時間が長い場合、生体組織
が大きいと判断して、出力回数を多く設定するためであ
る。また、出力時間が短い場合には、生体組織が小さい
と判断して、出力回数を少なく設定するためである。そ
の後、制御回路28は、S15で高周波電流の出力/停
止の繰り返しを終了し、処置を終了する。
【0024】このように制御回路28で制御を行ったと
きの高周波電力、組織温度及び組織インピーダンスの時
間に対する変化の様子を図6に示す。上述したように先
ず、予め設定された初期設定出力電力W1による高周波
電流が供給されると、組織温度は上昇し、組織インピー
ダンスはZmin_1まで一旦減少した後、2Zmin_1まで上
昇する。
【0025】そして、出力時間Tが予め設定された設定
出力時間Taに達していないと、高周波電流の出力は
0.5秒間停止する。すると、組織温度は減少し、組織
インピーダンスはZmin_2まで減少する。
【0026】停止時間0.5秒後、再び、高周波電流の
出力は開始される。このとき、制御回路28は、初期設
定出力電力W1の1/2の出力をW2として設定し出力さ
せる。すると、組織温度は上昇し、組織インピーダンス
はZmin_2から2Zmin_2まで上昇する。そして、出力時
間Tが設定出力時間Taに達していると、高周波電流の
出力は1秒間停止する。すると、組織温度は減少し、組
織インピーダンスはZmin_3まで減少する。
【0027】停止時間1秒後、再び、高周波電流の出力
は開始される。このとき、制御回路28は、出力電力W
2の1/2の出力をW3として設定し出力させる。する
と、組織温度は上昇し、組織インピーダンスはZmin_3
から、2Zmin_3まで上昇する。そして、以降、予め設
定された出力回数N又は出力回数N−1になるまで上記
動作が繰り返される。
【0028】このように高周波電流の出力/停止を繰り
返し、出力の大きさと出力時間及び停止時間は変化させ
ることができる。尚、初期設定出力電力W1、所定出力
時間Ta、出力回数Nの値は、術者が任意に設定できる
ようにしても良い。
【0029】この結果、本実施の形態では、高周波電流
の出力/停止を繰り返すと共に、生体組織の水分量が多
い初期段階では高い出力で処置を行い、ある程度生体組
織が乾燥した段階で低い出力にして処置を行うことがで
きるので、短時間で生体組織の付着もなく、確実な凝固
が可能な処置を行うことができる。
【0030】更に、本実施の形態では、出力時間により
組織温度及び生体組織の把持量を考慮して停止時間や出
力回数を決定するので、生体組織に合わせた凝固が可能
である。
【0031】(第2の実施の形態)図7及び図8は本発
明の第2の実施の形態に係り、図7は本発明の第2の実
施の形態を備えた制御回路の制御の流れを示すフローチ
ャート、図8は図7のフローチャートに従う本発明の第
2の実施の形態の作用を説明するグラフである。
【0032】上記第1の実施の形態では、高周波電流の
出力/停止の動作を繰り返し、組織インピーダンスZn
がこの最小値Zmin_nの2倍を超えるまで出力電力Wnに
よる高周波電流を出力させることで出力時間を変化さ
せ、この高周波電流の出力を所定時間停止させて次の出
力の大きさを設定するように構成しているが、本第2の
実施の形態では、予め設定した組織インピーダンスZn
の上限及び下限の閾値を設け、組織インピーダンスZn
がこの閾値内から外れる際に高周波電流の出力/停止を
行い、高周波電流の出力時間及び停止時間を変化させ、
次の高周波電流の出力の大きさを設定するように構成す
る。それ以外の構成は、上記第1の実施の形態と同様の
構成であるので説明を省略し、図8を参照し、図7に示
すフローチャートに従って、制御回路28の動作を説明
する。
【0033】上記第1の実施の形態で説明したように術
者は、先ず、患者4の生体組織4aを一対の電極3で把
持して、フットスイッチ5を踏んでオンする。
【0034】フットスイッチ5がオンすると、制御回路
28はステップS20(以下、ステップを省略する)
で、上記第1の実施の形態で説明したのと同様に、出力
回数Nを0にして、初期設定出力電力W1を予め設定さ
れた初期値に設定する。尚、初期設定出力電力W1、出
力回数Nの値は、組織温度及び生体組織の把持量を考慮
して任意に設定可能である。
【0035】次に制御回路28は、S21で出力回数N
をカウンタ28bでカウントアップし、S22で高周波
電流の出力を開始させる。制御回路28は、S23でA
/D変換コンバータ27を介して電流センサ25、電圧
センサ26の信号を取り込み、生体組織の組織インピー
ダンスZnを計算し図示しないメモリに記憶する。
【0036】そして、制御回路28は、S24で生体組
織の組織インピーダンスZnが1000Ω(1kΩ)を
超えたか否かを判断し、超えていなければS23までの
ステップを繰り返す。一方、制御回路28は、生体組織
の組織インピーダンスZnが1000Ω(1kΩ)を超
えていればS25で出力を停止させる。
【0037】ここで、制御回路28は、検知出力として
1W程度の出力をさせ続け、組織インピーダンスZnが
500Ωを下回るか否かを判断し、下回らなければS2
5のステップを繰り返す。一方、制御回路28は、組織
インピーダンスZnが500Ωを下回っていればS27
で出力を開始させる。そして、制御回路28は、S28
で高周波電流の出力をWn+1=Wn/2に設定する。これ
により、制御回路28は、第1出力の1/2の出力を第
2出力として設定出力し、術者がフットスイッチをオフ
するまでS21から繰り返す。
【0038】このように制御回路28は、高周波電流の
出力/停止(検知出力)を繰り返し、第N回目の出力の
1/2を第N+1回目の出力として設定出力して、出力
の大きさを変化させることができる。尚、組織インピー
ダンスの値や出力設定方法は、上記に限ったものではな
い。
【0039】このように制御回路28で制御を行ったと
きの高周波電力及び組織インピーダンスの時間に対する
変化の様子を図8に示す。上述したように先ず、予め設
定された初期設定出力電力W1による高周波電流が供給
されると、組織温度は上昇し、組織インピーダンスは一
旦減少した後、1kΩまで上昇する。
【0040】そして、組織インピーダンスが1kΩ(1
000Ω)を超えると、高周波電流の出力は停止する。
尚、この停止中は、上述したように検知出力として1W
程度の出力をし続けている。すると、組織温度は減少
し、組織インピーダンスは500Ωまで減少する。
【0041】そして、組織インピーダンスが500Ωを
下回ると、再び、高周波電流の出力は開始される。この
とき、制御回路28は、初期設定出力電力W1の1/2
の出力をW2として設定し出力させる。すると、組織温
度は上昇し、組織インピーダンスは1kΩまで上昇す
る。
【0042】そして、制御回路28は、組織インピーダ
ンスが1kΩを超えると、高周波電流の出力を停止し、
組織インピーダンスが500Ωまで減少すると、再び出
力電力W2の1/2の出力をW3として設定し出力させ
る。以降、術者がフットスイッチをオフするまで上記動
作が繰り返される。
【0043】このように制御回路28は、高周波電流の
出力/停止を繰り返し、出力を低下させることで、生体
組織に徐々に出力を加えていくことができる。尚、初期
設定出力電力W1の値は、術者が任意に設定できるよう
にしても良い。
【0044】また、術者がフットスイッチをオフするま
で処置は終了しないので、術者に処置の終了を判断さ
せ、術者の希望に応じた生体組織の凝固処置を行うこと
ができる。
【0045】この結果、本第2の実施の形態では、高周
波電流の出力/停止(検知出力)を繰り返し、更に、出
力の大きさと時間を生体組織の状態により変化させるの
で、生体組織の温度を炭化が発生しない範囲に保ちつつ
繰り返し高周波電流を投与できる。従って、本第2の実
施の形態では、確実に凝固処置を行い、炭化、生体組織
の電極への付着を防止できる。
【0046】更にまた、本第2の実施の形態では、停止
期間中に組織インピーダンスの測定を行うため、高周波
電流によるノイズの影響を電流センサが受け難く正確に
制御を行うことができる。
【0047】尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに
限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形実施可能である。
【0048】[付記] (付記項1) 処置具に供給する高周波電流を発生する
高周波電流発生手段と、前記高周波電流発生手段で発生
した前記高周波電流の出力を変更する出力変更手段と、
前記出力変更手段を制御して、前記高周波電流の出力を
可変させると共に、この高周波電流の出力/停止の繰り
返しに応じて、出力時間/停止時間の少なくともいずれ
かを変化させる制御手段と、を具備したことを特徴とす
る電気手術装置。
【0049】(付記項2) 生体組織に高周波電流を付
与して処置を行う高周波電流の供給状態を第1の出力状
態又は第2の出力状態とすることが可能な高周波供給手
段と、前記生体組織に付与する高周波電流に関する電気
的パラメータを測定する測定手段と、前記測定手段によ
る測定結果に基いて、前記高周波電流を供給する前記高
周波電流供給手段の供給状態を所定の時間前記第1の出
力状態又は前記第2の出力状態となるように制御する制
御手段と、を具備したことを特徴とする電気手術装置。
【0050】(付記項3) 高周波電流を発生する高周
波電流発生手段と、この高周波電流の出力を変更する出
力変更手段と、この出力変更手段を制御して、前記高周
波電流が出力/停止を繰り返すように前記高周波電流の
出力を可変させ、前記高周波電流を処置具に供給する制
御手段と備えた電気手術装置において、前記制御手段
は、前記高周波電流の出力/停止の繰り返しに伴って出
力時間/停止時間のいずれかを変化させることを特徴と
する電気手術装置。
【0051】(付記項4) 前記処置具で処置される生
体組織の凝固状態を判断可能な凝固状態判断手段を有
し、前記制御手段は、前記凝固状態判断手段からの情報
に基づき、前記高周波電流の出力時間/停止時間のいず
れかを決定することを特徴とする付記項1又は3に記載
の電気手術装置。
【0052】(付記項5) 高周波電流を発生する高周
波電流発生手段と、この高周波電流の出力を変更する出
力変更手段と、生体組織の凝固状態を判断する凝固状態
判断手段と、前記出力変更手段を制御して、前記高周波
電流が出力/停止を繰り返すように前記高周波電流の出
力を可変させ、処置具に前記高周波電流を供給する制御
手段と備えた電気手術装置において、前記制御手段は、
前記凝固状態判断手段からの情報に基づき、前記高周波
電流の出力/停止の繰り返し回数を変化させることを特
徴とする電気手術装置。
【0053】(付記項6) 高周波電流を発生する高周
波電流発生手段と、この高周波電流の出力を変更する出
力変更手段と、生体組織の凝固状態を判断する凝固状態
判断手段と、前記出力変更手段を制御して、前記高周波
電流が出力/停止を繰り返すように前記高周波電流の出
力を可変させ、処置具に前記高周波電流を供給する制御
手段と備えた電気手術装置において、前記制御手段は、
前記凝固状態判断手段からの情報に基づき、前記高周波
電流の出力/停止を繰り返させることを特徴とする電気
手術装置。
【0054】(付記項7) 前記制御手段は、生体組織
の組織インピーダンスが最小値の2倍を越えた場合、前
記高周波電流の出力を停止させることを特徴とする付記
項4〜6に記載の電気手術装置。
【0055】(付記項8) 前記制御手段は、生体組織
の組織インピーダンスの上限値及び下限値を設け、これ
ら上限値及び下限値内から前記組織インピーダンスが外
れたときに、前記高周波電流の出力/停止を行うことを
特徴とする付記項4〜6に記載の電気手術装置。
【0056】(付記項9) 前記凝固状態判断手段は、
得られた生体情報に基づき生体組織の凝固状態を判断す
ることを特徴とする付記項4〜6に記載の電気手術装
置。
【0057】(付記項10) 前記凝固状態判断手段
は、前記高周波電流の出力中に生体情報を取得すること
を特徴とする付記項9に記載の電気手術装置。
【0058】(付記項11) 前記凝固状態判断手段
は、前記高周波電流の停止中に生体情報を取得すること
を特徴とする付記項9に記載の電気手術装置。
【0059】(付記項12) 前記生体情報は、生体組
織の電気パラメータであることを特徴とする付記項9〜
11に記載の電気手術装置。
【0060】(付記項13) 前記生体組織の電気パラ
メータは、生体組織の組織インピーダンスであることを
特徴とする付記項12に記載の電気手術装置。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、出
力時間を短縮しつつ確実に凝固を行い、生体組織の電極
への付着を軽減可能な電気手術装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電気手術装置の全
体構成を説明する外観構成図、
【図2】図1の高周波焼灼電源の構成を示す回路ブロッ
ク図
【図3】高周波電力と生体組織の組織温度及び組織イン
ピーダンスの時間に対する関係を示す第1のグラフ
【図4】高周波電流を断続的に出力する際の高周波電力
と生体組織の組織温度及び組織インピーダンスの時間に
対する関係を示す第2のグラフ
【図5】図2に示される制御回路の制御の流れを示すフ
ローチャート
【図6】図5のフローチャートに従う本発明の第1の実
施の形態の作用を説明するグラフ
【図7】本発明の第2の実施の形態を備えた制御回路の
制御の流れを示すフローチャート
【図8】図7のフローチャートに従う本発明の第2の実
施の形態の作用を説明するグラフ
【符号の説明】
1 …電気手術装置 2 …高周波焼灼電源 3 …電極 21 …電源回路 22 …高周波発生回路 23 …波形生成回路 24 …出力トランス 25 …電流センサ 26 …電圧センサ 27 …A/Dコンバータ 28 …制御回路 28a …タイマ 28b …カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 信二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 肘井 一也 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 KK01 KK03 KK04 KK08 KK09 KK10 KK12 KK22 KK23

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処置具に供給する高周波電流を発生する
    高周波電流発生手段と、 前記高周波電流発生手段で発生した前記高周波電流の出
    力を変更する出力変更手段と、 前記出力変更手段を制御して、前記高周波電流の出力を
    可変させると共に、この高周波電流の出力/停止の繰り
    返しに応じて、出力時間/停止時間の少なくともいずれ
    かを変化させる制御手段と、 を具備したことを特徴とする電気手術装置。
JP2001115887A 2001-04-13 2001-04-13 電気手術装置 Withdrawn JP2002306505A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010158526A (ja) * 2009-01-12 2010-07-22 Tyco Healthcare Group Lp 医療デバイス用のエネルギー送達アルゴリズム
JP2016055172A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 エルベ エレクトロメディジン ゲーエムベーハーErbe Elektromedizin GmbH 生体組織の接触凝固用装置
CN108463181A (zh) * 2016-01-15 2018-08-28 奥林巴斯株式会社 能量控制装置和处置系统
JP7391935B2 (ja) 2021-12-27 2023-12-05 日本ライフライン株式会社 電源装置、電気医療デバイスシステム、中継機器および電源装置の制御方法

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