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JP2002343851A - めっき用ウェハ治具 - Google Patents

めっき用ウェハ治具

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Publication number
JP2002343851A
JP2002343851A JP2001148729A JP2001148729A JP2002343851A JP 2002343851 A JP2002343851 A JP 2002343851A JP 2001148729 A JP2001148729 A JP 2001148729A JP 2001148729 A JP2001148729 A JP 2001148729A JP 2002343851 A JP2002343851 A JP 2002343851A
Authority
JP
Japan
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wafer
plating
wafers
elastic member
jig
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001148729A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihito Tsuda
昭仁 津田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001148729A priority Critical patent/JP2002343851A/ja
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  • Chemically Coating (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェハ治具一つに対するウェハの収容能力を倍
にし、生産効率の向上する無電解めっきを可能とするめ
っき用ウェハ治具を提供する。 【解決手段】 めっき用ウェハ治具1は、2枚の半導体
ウェハを収容する。半導体ウェハ101,102は、そ
の主表面に対する裏面側を対向させるように重ね合わせ
る形態をとる。そして、このウェハ2枚の周縁部を一括
密封する機構11を有することにより互いのウェハ主表
面領域のみを露出させる。この機構11を実現するウェ
ハ治具を伴い、めっきに関する処理液に漬浸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置製造に
係り、特に無電解めっき法でバンプ電極を形成する際の
めっき用ウェハ治具に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、半導体チッ
プの縮小化が進むと、微細ピッチの端子接続に対応可能
な実装技術が要求される。この要求に対応しやすい実装
技術として、TCP(Tape Carrier Package)等に利用
されるTAB(Tape AutomatedBonding)実装があげら
れる。
【0003】TAB実装においてリード端子はバンプ電
極に接続される。バンプ電極はAuバンプが代表的であ
り、その形成は電解めっき法によるものが一般的であ
る。電解めっき法によるAuバンプ電極の形成方法を以
下に説明する。
【0004】例えば内部の半導体素子に繋がるAlパッ
ドが電気的接続領域表面を露出させ周囲をパッシベーシ
ョン膜が被覆している。まず、バリアメタル層及び保護
金属層の積層、すなわちアンダーバンプメタル層をスパ
ッタ法により形成する。その後、フォトリソグラフィ技
術によりAlパッドの電気的接続領域及びその周囲部を
露出させたバンプ形成用のレジストを形成する。次に、
このレジストのパターンに従って電解めっき法によりA
uをめっき成長させる。その後、レジストを剥離してか
らめっき成長したAuをマスクにしてアンダーバンプメ
タル層をウェットエッチングする(層の種類数分)。そ
の後はアニールなどを経てAuバンプを形成する。各所
で適宜洗浄工程も入る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
解めっき法によるバンプ形成プロセスは長く、よりいっ
そうの短縮合理化が要求されている。そこで、最近提案
されているのが、無電解めっき法によるバンプ電極の形
成である。
【0006】無電解めっき法で形成したバンプ電極は、
アンダーバンプメタル層のスパッタ形成及びエッチング
が省略できる。さらに、めっき成長用のレジスト形成の
省略も期待できる。このようなことから、大幅なプロセ
スの短縮が可能で、安価で納期の早いバンプ電極の形成
が実現されるものとして注目されている。
【0007】無電解めっき法でバンプ電極を形成するに
あたり、めっき液に漬ける半導体ウェハのグランド効果
が問題になる。例えば、アルミパッド上にバンプ用のめ
っき金属を析出させる際、アルミパッドの電位によって
めっきレートが異なってくるのである。
【0008】すなわち、アルミパッドは基板のSiと接
触抵抗を伴って繋がっている。基板のSiはめっき液に
導通し、基板の電子がめっき液に放出されるとアルミパ
ッドの電気的な位置が移動する。
【0009】アルミパッドはめっきの前処理として、パ
ッド表面にZnを置換する処理、いわゆるジンケート処
理を施す。ジンケート処理はZnイオンの入った処理液
に浸漬し、2Al+3Zn2+→2Al3++3Znの反応
によりZnを置換するものである。
【0010】このZnの置換がアルミパッドの電位に左
右され、後のめっき金属の析出に影響を及ぼす。すなわ
ち、グランド効果の影響により化学反応のための電子が
減少してしまう結果、イオン化結合が不活性となり、ア
ルミパッド表面上のZnの置換が十分とはいえない状態
になる。
【0011】このようなグランド効果の影響を防ぐため
に、ウェハ裏面及び周縁部にレジストを相当量厚く塗布
する措置、または、ウェハ裏面及び周縁部を覆うウェハ
治具の利用が提案されている。すなわち、めっきに関す
る処理液がウェハ周縁部及び裏面に回り込まないように
対策する。
【0012】しかしながら、前者のウェハ裏面へのレジ
スト塗布は、スピンコーターにおける回転テーブルにバ
ンプ形成面であるウェハ主面側をチャック(真空吸着)
して実施される。ウェハ主面側を接触させるのであるか
ら、バンプ形成面を少なからず損傷させる場合がある。
バンプ形成面では微小な傷でも転写されればその後のバ
ンプ電極形成時のめっき成長は正常でなくなる恐れがあ
る。
【0013】後者のウェハ治具に関しては、電解めっき
の際にウェハ裏面及び周縁部を覆い固定するウェハ治具
と同様の構成を利用することが考えられている。しかし
ながら、ウェハ1枚毎にウェハ治具を準備し、かつ締め
付け調整しなければならず、生産効率の低下を招いてい
た。
【0014】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたもので、ウェハ治具一つに対するウェハの収容能力
を倍にし、生産効率の向上する無電解めっきを可能とす
るめっき用ウェハ治具を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るめっき用ウ
ェハ治具は、2枚の半導体ウェハに関しその主表面に対
する裏面側を対向させるように重ね合わせ、このウェハ
2枚の周縁部を一括密封する機構を有して互いのウェハ
主表面領域を露出させることによりめっきに関する処理
液に漬浸することを特徴とする。
【0016】上記本発明に係るめっき用ウェハ治具によ
れば、2枚の半導体ウェハの周縁部を一括密封する機構
によって、1つの治具の両面でそれぞれのウェハ主表面
領域を露出させることができる。これにより、めっき処
理の効率が倍増する。
【0017】本発明のより好ましい第1の実施態様に係
るめっき用ウェハ治具は、半導体ウェハと電気的に絶縁
関係にあって、このウェハとの接触面側に保護用弾性部
材が設けられウェハ周縁部に沿うように開口を有した第
1、第2の枠部材と、前記第1、第2の枠部材どうしに
おける複数箇所の着脱部とを具備し、前記半導体ウェハ
2枚に関しその主表面に対する裏面側を対向させるよう
に重ね合わせ、前記着脱部によりこのウェハ2枚の周縁
部を前記第1、第2の枠部材どうしで一括密封するよう
に前記保護用弾性部材と共に狭持することを特徴とす
る。
【0018】上記本発明に係るめっき用ウェハ治具によ
れば、互いに主表面側を露出させた2枚の半導体ウェハ
の重ね合わせ形態を、第1、第2の枠部材どうしで保護
用弾性部材と共に狭持する。構造が比較的簡単で低コス
トの治具が実現される。これにより、めっきに関する処
理液に各ウェハ互いの縁部及び裏面は曝されることはな
く、1つの治具でめっき処理の効率が倍増する。
【0019】なお、上記第1、第2の枠部材どうしの密
着部に互いに嵌合う構造が付加されていてもよい。これ
により、第1、第2の枠部材どうしの密着部におけるめ
っきに関する処理液の侵入阻止能力を向上させると共に
位置決めを容易にする。
【0020】本発明のより好ましい第2の実施態様に係
るめっき用ウェハ治具は、半導体ウェハと電気的に絶縁
関係であり、このウェハ周縁部に沿うように配され内部
に圧空が与えられる保護用弾性部材と、前記ウェハと電
気的に絶縁関係であり、前記ウェハ主表面領域を露出さ
せ前記保護用弾性部材を支持する枠部材と、前記枠部材
の着脱部とを具備し、前記半導体ウェハ2枚に関しその
主表面に対する裏面側を対向させるように重ね合わせ、
このウェハ2枚の周縁部を前記枠部材と保護用弾性部材
による圧力を伴って一括密封するようにしたことを特徴
とする。
【0021】上記本発明に係るめっき用ウェハ治具によ
れば、保護用弾性部材による圧力及びそれを支持する枠
部材により、めっきに関する処理液のウェハ裏面への侵
入はウェハ周縁部でほぼ確実に阻止される。すなわち、
めっきに関する処理液に各ウェハ互いの縁部及び裏面は
曝されることはなく、1つの治具でめっき処理の効率が
倍増する。
【0022】本発明のより好ましい第3の実施態様に係
るめっき用ウェハ治具は、半導体ウェハと電気的に絶縁
関係にあって、このウェハとの接触面側に保護用弾性部
材が設けられウェハ周縁部に沿うように開口を有した枠
部材と、前記枠部材のヒンジ部及び留め具を有する着脱
部とを具備し、前記半導体ウェハ2枚に関しその主表面
に対する裏面側を対向させるように重ね合わせ、このウ
ェハ2枚の周縁部を前記枠部材締め付けと保護用弾性部
材による密着を伴って一括密封するようにしたことを特
徴とする。
【0023】上記本発明に係るめっき用ウェハ治具によ
れば、ヒンジ部及び留め具による枠部材の締め付けでウ
ェハに密着している保護用弾性部材への圧力が大きくな
る。これにより、これにより、めっきに関する処理液に
各ウェハ互いの縁部及び裏面は曝されることはなく、1
つの治具でめっき処理の効率が倍増する。
【0024】本発明のより好ましい第4の実施態様に係
るめっき用ウェハ治具は、半導体ウェハと電気的に絶縁
関係であり、このウェハ周縁部に沿うように密着される
保護用弾性部材であって、2枚の半導体ウェハに関しそ
の主表面に対する裏面側を対向させるように重ね合わ
せ、互いのウェハ主表面領域を露出させつつこのウェハ
2枚の周縁部を一括密封するようにしたことを特徴とす
る。
【0025】上記本発明に係るめっき用ウェハ治具によ
れば、主表面に対する裏面側を対向させるように重ね合
わせた2枚の半導体ウェハに関し、保護用弾性部材によ
る周縁部のパッキングがなされる。これにより、めっき
に関する処理液に各ウェハ互いの縁部及び裏面は曝され
ることはなくなり、1つの治具でめっき処理の効率が倍
増する。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の基本的実施形態
に係る構成を示すめっき用ウェハ治具の概略断面図であ
る。めっき用ウェハ治具1は、2枚の半導体ウェハを収
容する。半導体ウェハ101,102は、その主表面に
対する裏面側を対向させるように重ね合わせる形態をと
る。そして、このウェハ2枚の周縁部を一括密封する機
構11を有することにより互いのウェハ主表面領域のみ
を露出させる。この機構11を実現するウェハ治具を複
数揃え、めっきに関する処理液に漬浸する。
【0027】上記実施形態の構成によれば、2枚の半導
体ウェハの周縁部を一括密封するウェハ治具の機構11
を採用する。これにより、1つの治具に関し、両面でそ
れぞれのウェハ主表面領域を露出させることができる。
これにより、めっき処理の効率が倍増する。以下、好ま
しい実施形態を説明する。
【0028】図2(a),(b)は、それぞれ本発明の
第1実施形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示して
おり、(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の2B
−2B線に沿う断面図である。
【0029】めっき用ウェハ治具2は、第1、第2の枠
部材21,22、及びこれらを狭持する着脱部23によ
り構成される。枠部材21,22は、半導体ウェハ10
1,102と電気的に絶縁関係にあって、ウェハ周縁部
に沿うように開口されている。枠部材21,22には、
各ウェハとの接触面側に保護用弾性部材211,221
が設けられている。着脱部23は、枠部材21,22の
共通するネジ穴に差し込まれるネジ231及び締め具
(ネジ)232を含む。
【0030】上記における枠部材21,22は、例えば
硬質の樹脂板(例えばポリテトラフルオロエチレンすな
わちテフロン(登録商標)製の板)で構成される。ま
た、保護用弾性部材211,221は、ゴム状のシール
パッキン(テフロン(登録商標)系の樹脂ゴム等)であ
る。ネジ231及び締め具(ネジ)232もテフロン
(登録商標)系の硬質樹脂で構成される。
【0031】ウェハ101,102は、主表面に対する
裏面側を対向させるように重ね合わせた形態をとる。そ
して、第1の枠部材21にセットされた後、上から第2
の枠部材22が位置合わせされる。枠部材の四隅付近に
設けられた着脱部23、つまりネジ231,232の締
め付けにより、このウェハ2枚の周縁部を枠部材21,
22どうしで一括密封するように保護用弾性部材21
1,221と共に狭持する。
【0032】ネジ231,232の締め付けによって、
ウェハに密着している保護用弾性部材211,221へ
の圧力が大きくなる。これにより、めっきに関する処理
液(ジンケート処理液やめっき液等)がウェハ101,
102各主表面の露出部以外に回り込まないようにす
る。
【0033】このように各々2枚ずつウェハが納められ
る構成のめっき用ウェハ治具2は、図示しないが所定数
準備され、ウェハキャリア(バスケット)に収容され
る。そして、ウェハキャリアごと、図示しないがめっき
工程の前処理としてZnイオンの入った処理液に浸漬す
るジンケート処理(パッド表面にZnを置換)、その後
無電解めっき処理工程に伴なう所定の処理液(めっき
液)に浸漬し、無電解めっきバンプを形成する。
【0034】上記第1実施形態の構成によれば、めっき
用ウェハ治具2は、枠部材21,22どうしの狭持によ
って、ウェハ2枚に関し、その周縁部から裏面を覆う構
成となる。構造が比較的簡単で低コストの治具が実現さ
れる。これにより、めっきに関する処理液に漬けられて
も2枚のウェハ周縁部及び裏面は曝されない。よって、
グランド効果の影響を防止することができると共に、1
つの治具でめっき処理の効率が倍増する。
【0035】図3(a),(b)は、それぞれ本発明の
第2実施形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示して
おり、(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の3B
−3B線に沿う断面図である。
【0036】めっき用ウェハ治具3は、半導体ウェハ1
01,102と電気的に絶縁関係でウェハ周縁部に沿う
ように配され、内部に圧空が与えられる保護用弾性部材
31及びその枠部材32から構成される。
【0037】保護用弾性部材31は、内部に空気(また
は特定のガス)を入れるための圧空供給部311を有し
たチューブとなっているドーナツ状のポリテトラフルオ
ロエチレン(テフロン(登録商標))系のゴムであり、
ウェハ101,102の周縁部近傍に配される大きさを
有する。保護用弾性部材31には、予めウェハ101,
102の位置決めのため凹部または凸部形状(図示せ
ず)が設けられていてもよい。
【0038】枠部材32は、硬質の樹脂系部材(テフロ
ン(登録商標)でも可)であり、保護用弾性部材31を
支持する。枠部材32は、着脱部33として例えばヒン
ジ部331及び留め具332を備え、ウェハ平面の広が
る方向で開閉するようになっている。すなわち、保護用
弾性部材31に関し、枠部材32への密着という形態
で、圧空供給の圧力による変形を整える。
【0039】ウェハ101,102は、主表面に対する
裏面側を対向させるように重ね合わせた形態をとる。そ
して、始め空気圧の比較的小さい保護用弾性部材31に
セットされる。次に、ヒンジ部331で広げられた枠部
材32は、保護用弾性部材31周囲に配され、その後ヒ
ンジ部331及び留め具332で保護用弾性部材31を
覆うように固定される。次に、枠部材32の所定開口部
から露出する圧空供給部311より所定の圧力になるま
で圧空が与えられ、ウェハ周縁部に対し適当な加圧がで
きた後、密栓される。
【0040】保護用弾性部材31内部への圧空付与と枠
部材32の支持によって、ウェハに密着している保護用
弾性部材31への圧力が大きくなる。これにより、めっ
きに関する処理液(ジンケート処理液やめっき液等)が
ウェハ101,102各主表面の露出部以外に回り込ま
ないようにする。
【0041】このように各々2枚ずつウェハが納められ
る構成のめっき用ウェハ治具3は、図示しないが所定数
準備され、ウェハキャリア(バスケット)に収容され
る。そして、ウェハキャリアごと、図示しないがめっき
工程の前処理としてZnイオンの入った処理液に浸漬す
るジンケート処理(パッド表面にZnを置換)、その後
無電解めっき処理工程に伴なう所定の処理液(めっき
液)に浸漬し、無電解めっきバンプを形成する。
【0042】上記第2実施形態の構成によれば、めっき
用ウェハ治具3は、保護用弾性部材31内部への圧空付
与と枠部材32の支持によって、ウェハ2枚に関し、そ
の周縁部から裏面を覆う構成となる。これにより、めっ
きに関する処理液に漬けられても2枚のウェハ周縁部及
び裏面は曝されない。高温の処理液に漬浸されても枠部
材32の熱膨張に追従して保護用弾性部材31内部の圧
力も上がるという利点もある。よって、グランド効果の
影響を防止することができると共に、1つの治具でめっ
き処理の効率が倍増する。
【0043】図4(a),(b)は、それぞれ本発明の
第3実施形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示して
おり、(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の4B
−4B線に沿う断面図である。
【0044】めっき用ウェハ治具4は、半導体ウェハ1
01,102と電気的に絶縁関係でウェハ周縁部に沿う
ように密着される保護用弾性部材411の設けられた枠
部材41で構成される。
【0045】枠部材41は、硬質の樹脂系部材(ポリテ
トラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製でも
可)であり、着脱部42として例えばヒンジ部421及
び留め具422を備え、ウェハ平面の広がる方向で開閉
するようになっている。また、保護用弾性部材411
は、ウェハ101,102の周縁部が入る収容溝412
を有する環状のテフロン(登録商標)系樹脂ゴムであ
る。
【0046】ウェハ101,102は、主表面に対する
裏面側を対向させるように重ね合わせた形態をとる。そ
して、ヒンジ部421で広げられた枠部材41は保護用
弾性部材411の収容溝412にウェハ101,102
の周縁部を嵌め込ませながら閉じられ、留め具422で
固定される。
【0047】留め具422による枠部材41の締め付け
によって、ウェハに密着している保護用弾性部材411
への圧力が大きくなる。これにより、めっきに関する処
理液(ジンケート処理液やめっき液等)がウェハ10
1,102各主表面の露出部以外に回り込まないように
する。
【0048】このように各々2枚ずつウェハが納められ
る構成のめっき用ウェハ治具4は、図示しないが所定数
準備され、ウェハキャリア(バスケット)に収容され
る。そして、ウェハキャリアごと、図示しないがめっき
工程の前処理としてZnイオンの入った処理液に浸漬す
るジンケート処理(パッド表面にZnを置換)、その後
無電解めっき処理工程に伴なう所定の処理液(めっき
液)に浸漬し、無電解めっきバンプを形成する。
【0049】上記第3実施形態の構成によれば、めっき
用ウェハ治具4は、枠部材41の締め付けと保護用弾性
部材411の密着によって、ウェハ2枚に関し、その周
縁部から裏面を覆う構成となる。構造が比較的簡単で低
コストの治具が実現される。これにより、めっきに関す
る処理液に漬けられても2枚のウェハ周縁部及び裏面は
曝されない。よって、グランド効果の影響を防止するこ
とができると共に、1つの治具でめっき処理の効率が倍
増する。
【0050】図5(a),(b)は、それぞれ本発明の
第5実施形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示して
おり、(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の5B
−5B線に沿う断面図である。
【0051】めっき用ウェハ治具5は、半導体ウェハ1
01,102と電気的に絶縁関係でウェハ周縁部に沿う
ように密着し、2枚のウェハ101,102の周縁部を
一括密封するようにした保護用弾性部材51により構成
される。
【0052】保護用弾性部材51は、ウェハ101,1
02の周縁部が入る溝511を有する環状のテフロン
(登録商標)系樹脂ゴムである。保護用弾性部材51は
ウェハ101,102の径より小さく、大きく伸ばされ
たとき、ウェハ101,102の径より大きくなる。保
護用弾性部材51は、劣化防止のため、また、ウェハ1
01,102を収容溝511に入れ易いように、厚く外
に向いている縁部52を有する。
【0053】ウェハ101,102は、主表面に対する
裏面側を対向させるように重ね合わせた形態をとる。そ
して、始め例えば数箇所から大きく伸ばされた保護用弾
性部材51の溝511の一部にウェハ101,102の
縁部領域を差し入れ、徐々に保護用弾性部材51を縮め
ていき、各ウェハのすべての周縁部に対する密封を達成
する。
【0054】すなわち、保護用弾性部材51の強靭な弾
力、密着力によるウェハ101,102縁部へのパッキ
ングによって、めっきに関する処理液(ジンケート処理
液やめっき液等)がウェハ101,102各主表面の露
出部以外に回り込まないようにする。
【0055】このように各々2枚ずつウェハが納められ
る構成のめっき用ウェハ治具5は、図示しないが所定数
準備され、ウェハキャリア(バスケット)に収容され
る。そして、ウェハキャリアごと、図示しないがめっき
工程の前処理としてZnイオンの入った処理液に浸漬す
るジンケート処理(パッド表面にZnを置換)、その後
無電解めっき処理工程に伴なう所定の処理液(めっき
液)に浸漬し、無電解めっきバンプを形成する。
【0056】上記第4実施形態の構成によれば、めっき
用ウェハ治具5は、保護用弾性部材51の高い密着性に
よって、ウェハ2枚に関し、その周縁部から裏面を覆う
構成となる。これにより、めっきに関する処理液に漬け
られても2枚のウェハ周縁部及び裏面は曝されない。最
も簡単な構成で清浄な使い捨て治具が期待できる。よっ
て、グランド効果の影響を防止することができると共
に、1つの治具でめっき処理の効率が倍増する。
【0057】このような各実施形態によれば、2枚の半
導体ウェハの周縁部を一括密封し、かつ治具の両面でそ
れぞれのウェハ主表面領域を露出させることができる。
これにより、ウェハ縁部近傍及び裏面はめっきに関する
処理液に曝されずグランド効果の悪影響は及ばない。し
かも、めっき処理効率は倍増する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
枚の半導体ウェハの周縁部が一括密封され、治具の両面
でそれぞれのウェハ主表面領域のみをめっきに関する処
理液に漬浸することができる。これにより、めっき処理
の効率が倍増する。この結果、ウェハ治具一つに対する
ウェハの収容能力を倍にし、生産効率の向上する無電解
めっきを可能とする高信頼性のめっき用ウェハ治具を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的実施形態に係る構成を示すめっ
き用ウェハ治具の概略断面図である。
【図2】(a),(b)は、それぞれ本発明の第1実施
形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示しており、
(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の2B−2B
線に沿う断面図である。
【図3】(a),(b)は、それぞれ本発明の第2実施
形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示しており、
(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の3B−3B
線に沿う断面図である。
【図4】(a),(b)は、それぞれ本発明の第3実施
形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示しており、
(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の4B−4B
線に沿う断面図である。
【図5】(a),(b)は、それぞれ本発明の第4実施
形態に係るめっき用ウェハ治具の構成を示しており、
(a)は概観平面図、(b)は(a)図中の5B−5B
線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5…めっき用ウェハ治具 101,102…半導体ウェハ 11…ウェハ2枚の周縁部を一括密封する機構 21,22,32,41,51…枠部材 211,221,31,411…保護用弾性部材 23,33,42…着脱部 231…ネジ 232…締め具(ネジ) 311…圧空供給部 331,421…ヒンジ部 332,422…留め具 412,511…収容溝 52…縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K022 AA05 AA41 BA25 CA07 DA01 DA03 DB15 4M104 DD22 DD53 HH20 5F031 CA02 DA01 DA03 DA13 HA09 HA25 HA30 HA42 HA48 HA72 MA25 PA23 PA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の半導体ウェハに関しその主表面に
    対する裏面側を対向させるように重ね合わせ、このウェ
    ハ2枚の周縁部を一括密封する機構を有して互いのウェ
    ハ主表面領域を露出させることによりめっきに関する処
    理液に漬浸することを特徴とするめっき用ウェハ治具。
  2. 【請求項2】 半導体ウェハと電気的に絶縁関係にあっ
    て、このウェハとの接触面側に保護用弾性部材が設けら
    れウェハ周縁部に沿うように開口を有した第1、第2の
    枠部材と、 前記第1、第2の枠部材どうしにおける複数箇所の着脱
    部と、を具備し、 前記半導体ウェハ2枚に関しその主表面に対する裏面側
    を対向させるように重ね合わせ、前記着脱部によりこの
    ウェハ2枚の周縁部を前記第1、第2の枠部材どうしで
    一括密封するように前記保護用弾性部材と共に狭持する
    ことを特徴とするめっき用ウェハ治具。
  3. 【請求項3】 半導体ウェハと電気的に絶縁関係であ
    り、このウェハ周縁部に沿うように配され内部に圧空が
    与えられる保護用弾性部材と、 前記ウェハと電気的に絶縁関係であり、前記ウェハ主表
    面領域を露出させ前記保護用弾性部材を支持する枠部材
    と、 前記枠部材の着脱部と、を具備し、 前記半導体ウェハ2枚に関しその主表面に対する裏面側
    を対向させるように重ね合わせ、このウェハ2枚の周縁
    部を前記枠部材と保護用弾性部材による圧力を伴って一
    括密封するようにしたことを特徴とするめっき用ウェハ
    治具。
  4. 【請求項4】 半導体ウェハと電気的に絶縁関係にあっ
    て、このウェハとの接触面側に保護用弾性部材が設けら
    れウェハ周縁部に沿うように開口を有した枠部材と、 前記枠部材のヒンジ部及び留め具を有する着脱部と、を
    具備し、前記半導体ウェハ2枚に関しその主表面に対す
    る裏面側を対向させるように重ね合わせ、このウェハ2
    枚の周縁部を前記枠部材締め付けと保護用弾性部材によ
    る密着を伴って一括密封するようにしたことを特徴とす
    るめっき用ウェハ治具。
  5. 【請求項5】 半導体ウェハと電気的に絶縁関係であ
    り、このウェハ周縁部に沿うように密着される保護用弾
    性部材であって、 2枚の半導体ウェハに関しその主表面に対する裏面側を
    対向させるように重ね合わせ、互いのウェハ主表面領域
    を露出させつつこのウェハ2枚の周縁部を一括密封する
    ようにしたことを特徴とするめっき用ウェハ治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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