JP2002343313A - 電池用包装材料 - Google Patents
電池用包装材料Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Laminated Bodies (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電池包装において、ポリオレフィン系樹脂をヒ
ートシール層とする外装体に電池本体を挿入してその周
縁をヒートシールして密封する際に、ヒートシールの熱
と圧力によって外装体のバリア層とリード線とがショー
トすることなく安定して密封可能な材質構成を提供す
る。 【解決手段】少なくとも基材層11、接着層13、アル
ミニウム12、シーラント層14から構成される電池の
外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールする電
池用包装材料であって、シーラント層14に環状ポリオ
レフィン層S2を含むことを特徴とする電池用包装材料
とする。
ートシール層とする外装体に電池本体を挿入してその周
縁をヒートシールして密封する際に、ヒートシールの熱
と圧力によって外装体のバリア層とリード線とがショー
トすることなく安定して密封可能な材質構成を提供す
る。 【解決手段】少なくとも基材層11、接着層13、アル
ミニウム12、シーラント層14から構成される電池の
外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールする電
池用包装材料であって、シーラント層14に環状ポリオ
レフィン層S2を含むことを特徴とする電池用包装材料
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の電池用包装材料は、
防湿性、耐内容物性を有する、液体または固体有機電解
質(高分子ポリマー電解質)を持つ電池、または燃料電
池、コンデンサ、キャパシタ等に用いられ、外装体のバ
リア層とリード線との間にショートを起さない電池本体
を包装する外装体およびそれを用いた電池に関する。
防湿性、耐内容物性を有する、液体または固体有機電解
質(高分子ポリマー電解質)を持つ電池、または燃料電
池、コンデンサ、キャパシタ等に用いられ、外装体のバ
リア層とリード線との間にショートを起さない電池本体
を包装する外装体およびそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明における電池とは、化学的エネル
ギーを電気的エネルギーに変換する素子を含む物、例え
ば、電池、リチウムポリマー電池、燃料電池等や、また
は、液体、固体セラミック、有機物等の誘電体を含む液
体コンデンサ、固体コンデンサ、二重層コンデンサ等の
電解型コンデンサを示す。電池の用途としては、パソコ
ン、携帯端末装置(携帯電話、PDA等)、ビデオカメ
ラ、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、
衛星等に用いられる。前記電池の外装体としては、金属
をプレス加工して円筒状または直方体状に容器化した金
属製缶、あるいは、プラスチックフィルム、金属箔等の
ラミネートにより得られる複合フィルムからなる積層体
を袋状にしたもの(以下、外装体)が用いられていた。
電池の外装体として、次のような問題があった。金属製
缶においては、容器外壁がリジッドであるため、電池自
体の形状が決められてしまう。そのため、ハード側を電
池にあわせる設計をするため、該電池を用いるハードの
寸法が電池により決定されてしまい形状の自由度が少な
くなる。そのため、前記袋状の外装体を用いる傾向にあ
る。前記外装体の材質構成は、電池としての必要な物
性、加工性、経済性等から、少なくとも基材層、バリア
層、シーラント層と前記各層を接着する接着層からな
り、必要に応じて中間層を設けることがある。電池の前
記構成の積層体からパウチを形成し、または、少なくと
も片面をプレス成形して電池の収納部を形成して電池本
体を収納し、パウチタイプまたは、エンボスタイプ(蓋
体を被覆して)において、それぞれの周縁の必要部分を
ヒートシールにより密封することによって電池とする。
前記シーラント層またシーラント層が多層の場合にはそ
の最内層(以下ヒートシール層)としては、ヒートシー
ル層同士のヒートシール性とともにリード線(金属)に
対してもヒートシール性を有することが求められる。前
記ヒートシール層が金属接着性を有しない樹脂からなる
場合には、図7(a)に示すように、ヒートシール層1
4’とリード線4’との間にヒートシール層およびリー
ド線の双方にヒートシール性を有するフィルム(以下リ
ード線用フィルム)6を介在させている。
ギーを電気的エネルギーに変換する素子を含む物、例え
ば、電池、リチウムポリマー電池、燃料電池等や、また
は、液体、固体セラミック、有機物等の誘電体を含む液
体コンデンサ、固体コンデンサ、二重層コンデンサ等の
電解型コンデンサを示す。電池の用途としては、パソコ
ン、携帯端末装置(携帯電話、PDA等)、ビデオカメ
ラ、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、
衛星等に用いられる。前記電池の外装体としては、金属
をプレス加工して円筒状または直方体状に容器化した金
属製缶、あるいは、プラスチックフィルム、金属箔等の
ラミネートにより得られる複合フィルムからなる積層体
を袋状にしたもの(以下、外装体)が用いられていた。
電池の外装体として、次のような問題があった。金属製
缶においては、容器外壁がリジッドであるため、電池自
体の形状が決められてしまう。そのため、ハード側を電
池にあわせる設計をするため、該電池を用いるハードの
寸法が電池により決定されてしまい形状の自由度が少な
くなる。そのため、前記袋状の外装体を用いる傾向にあ
る。前記外装体の材質構成は、電池としての必要な物
性、加工性、経済性等から、少なくとも基材層、バリア
層、シーラント層と前記各層を接着する接着層からな
り、必要に応じて中間層を設けることがある。電池の前
記構成の積層体からパウチを形成し、または、少なくと
も片面をプレス成形して電池の収納部を形成して電池本
体を収納し、パウチタイプまたは、エンボスタイプ(蓋
体を被覆して)において、それぞれの周縁の必要部分を
ヒートシールにより密封することによって電池とする。
前記シーラント層またシーラント層が多層の場合にはそ
の最内層(以下ヒートシール層)としては、ヒートシー
ル層同士のヒートシール性とともにリード線(金属)に
対してもヒートシール性を有することが求められる。前
記ヒートシール層が金属接着性を有しない樹脂からなる
場合には、図7(a)に示すように、ヒートシール層1
4’とリード線4’との間にヒートシール層およびリー
ド線の双方にヒートシール性を有するフィルム(以下リ
ード線用フィルム)6を介在させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電池の外装体
(以下、外装体)を構成する積層体のシーラント層がポ
リオレフィン系樹脂からなる場合、電池本体を外装体に
収納し、その周縁をシールして密封するが、例えば、酸
変性ポリオレフィン単層からなるリード線用フィルム
6’を用いる場合、リード線が存在する部分において、
図7(b)に示すように、ヒートシールのための熱と圧
力によって前記外装体のシーラント層14’とリード線
用フィルム層6’とがともに溶融し、また、加圧によっ
て加圧部の領域の外に押出されることがある。その結
果、外装体10’のバリア層12’であるアルミニウム
箔と金属からなるリード線4’とが接触(S)しショー
トすることがあった。本発明の目的は、電池包装におい
て、ポリオレフィン系樹脂をヒートシール層とする外装
体に電池本体を挿入してその周縁をヒートシールして密
封する際に、ヒートシールの熱と圧力によって外装体の
バリア層とリード線とがショートすることなく安定して
密封可能な材質構成を提供しようとするものである。
(以下、外装体)を構成する積層体のシーラント層がポ
リオレフィン系樹脂からなる場合、電池本体を外装体に
収納し、その周縁をシールして密封するが、例えば、酸
変性ポリオレフィン単層からなるリード線用フィルム
6’を用いる場合、リード線が存在する部分において、
図7(b)に示すように、ヒートシールのための熱と圧
力によって前記外装体のシーラント層14’とリード線
用フィルム層6’とがともに溶融し、また、加圧によっ
て加圧部の領域の外に押出されることがある。その結
果、外装体10’のバリア層12’であるアルミニウム
箔と金属からなるリード線4’とが接触(S)しショー
トすることがあった。本発明の目的は、電池包装におい
て、ポリオレフィン系樹脂をヒートシール層とする外装
体に電池本体を挿入してその周縁をヒートシールして密
封する際に、ヒートシールの熱と圧力によって外装体の
バリア層とリード線とがショートすることなく安定して
密封可能な材質構成を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。請求項1に記載した
発明は、少なくとも基材層、接着層1、アルミニウム、
化成処理層、接着層2、シーラント層から構成される電
池の外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールす
る電池用包装材料であって、前記シーラント層に環状ポ
リオレフィン層を含むことを特徴とする電池用包装材料
からなる。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載し
た外装体が基材層、接着層1、化成処理層1、アルミニ
ウム、化成処理層2、接着層2、シーラント層から構成
されていることを特徴とするものである。請求項3に記
載した発明は、請求項1または請求項2に記載したシー
ラント層が、ポリオレフィン層、環状ポリオレフィン
層、ポリオレフィン層からなる共押出しフィルムである
ことを特徴とするものである。請求項4に記載した発明
は、請求項1または請求項2に記載したシーラント層
が、ポリオレフィン層、環状ポリオレフィン層、ポリオ
レフィン層からなる共押出しフィルムであることを特徴
とするものである。請求項5に記載して発明は、請求項
1〜請求項4のいずれかに記載した接着層2がドライラ
ミネート法により形成されたことを特徴とするものであ
る。請求項6に記載した発明は、少なくとも、請求項1
〜請求項4のいずれかに記載した接着層2が酸変性ポリ
オレフィンの塗布焼付け層であることを特徴とするもの
である。請求項7に記載した発明は、少なくとも、請求
項1〜請求項4のいずれかに記載した接着層2が酸変性
ポリオレフィンの押出層であることを特徴とするもので
ある。請求項8に記載した発明は、電池の外装体と電池
本体のリード線部との間にリード線用フィルムを介在さ
せることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに
記載の電池用包装材料からなる。
発明により解決することができる。請求項1に記載した
発明は、少なくとも基材層、接着層1、アルミニウム、
化成処理層、接着層2、シーラント層から構成される電
池の外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールす
る電池用包装材料であって、前記シーラント層に環状ポ
リオレフィン層を含むことを特徴とする電池用包装材料
からなる。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載し
た外装体が基材層、接着層1、化成処理層1、アルミニ
ウム、化成処理層2、接着層2、シーラント層から構成
されていることを特徴とするものである。請求項3に記
載した発明は、請求項1または請求項2に記載したシー
ラント層が、ポリオレフィン層、環状ポリオレフィン
層、ポリオレフィン層からなる共押出しフィルムである
ことを特徴とするものである。請求項4に記載した発明
は、請求項1または請求項2に記載したシーラント層
が、ポリオレフィン層、環状ポリオレフィン層、ポリオ
レフィン層からなる共押出しフィルムであることを特徴
とするものである。請求項5に記載して発明は、請求項
1〜請求項4のいずれかに記載した接着層2がドライラ
ミネート法により形成されたことを特徴とするものであ
る。請求項6に記載した発明は、少なくとも、請求項1
〜請求項4のいずれかに記載した接着層2が酸変性ポリ
オレフィンの塗布焼付け層であることを特徴とするもの
である。請求項7に記載した発明は、少なくとも、請求
項1〜請求項4のいずれかに記載した接着層2が酸変性
ポリオレフィンの押出層であることを特徴とするもので
ある。請求項8に記載した発明は、電池の外装体と電池
本体のリード線部との間にリード線用フィルムを介在さ
せることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに
記載の電池用包装材料からなる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、防湿性、耐内容物性、
および、生産性がよく、ポリオレフィン系樹脂のシーラ
ント層からなる電池用包装材料を用いて外装体を形成
し、電池本体を包装する際に、リード線部での密封性を
確保し、特にリード線部における外装体のバリア層との
ショートを起さない電池用包装材料に関し、そのシーラ
ント層に環状ポリオレフィン層を含む材質構成とした。
以下、図面等を参照して詳細に説明する。
および、生産性がよく、ポリオレフィン系樹脂のシーラ
ント層からなる電池用包装材料を用いて外装体を形成
し、電池本体を包装する際に、リード線部での密封性を
確保し、特にリード線部における外装体のバリア層との
ショートを起さない電池用包装材料に関し、そのシーラ
ント層に環状ポリオレフィン層を含む材質構成とした。
以下、図面等を参照して詳細に説明する。
【0006】図1は、本発明の電池用包装材料を説明す
る図で、(a)層構成を示した電池用包装材料、リード
線のそれぞれの位置関係を示す断面図、(b)リード線
部での、ヒートシール前のリード線と外装体とが接した
状態を説明する断面図、(c)はヒートシール後のリー
ド線部の模式断面図である。(d)、(e)および
(f)は、リード線用フィルムを装着した場合の電池用
包装材料における同様の模式断面図である。図2は、電
池の外装体を形成する積層体の層構成例を示す断面図で
ある。図3は、電池のパウチタイプの外装体を説明する
斜視図である。図4は、電池のエンボスタイプの外装体
を説明する斜視図である。図5は、エンボスタイプにお
ける成形を説明する、(a)斜視図、(b)エンボス成
形された外装体本体、(c)X2−X2部断面図、(d)
Y1部拡大図である。図6は、電池用包装材料とリード
線との接着におけるリード線用フィルムの装着方法を説
明する斜視図である。
る図で、(a)層構成を示した電池用包装材料、リード
線のそれぞれの位置関係を示す断面図、(b)リード線
部での、ヒートシール前のリード線と外装体とが接した
状態を説明する断面図、(c)はヒートシール後のリー
ド線部の模式断面図である。(d)、(e)および
(f)は、リード線用フィルムを装着した場合の電池用
包装材料における同様の模式断面図である。図2は、電
池の外装体を形成する積層体の層構成例を示す断面図で
ある。図3は、電池のパウチタイプの外装体を説明する
斜視図である。図4は、電池のエンボスタイプの外装体
を説明する斜視図である。図5は、エンボスタイプにお
ける成形を説明する、(a)斜視図、(b)エンボス成
形された外装体本体、(c)X2−X2部断面図、(d)
Y1部拡大図である。図6は、電池用包装材料とリード
線との接着におけるリード線用フィルムの装着方法を説
明する斜視図である。
【0007】電池用包装材料は電池本体を包装する外装
体を形成するものであって、その外装体の形式によっ
て、図3に示すようなパウチタイプと、図4(a)、図
4(b)または図4(c)に示すようなエンボスタイプ
とがある。前記パウチタイプには、三方シール、四方シ
ール等およびピロータイプ等の袋形式があるが、図3
は、ピロータイプとして例示している。エンボスタイプ
は、図4(a)に示すように、片面に凹部を形成しても
良いし、図4(b)に示すように、両面に凹部を形成し
て電池本体を収納して周縁の四方をヒートシールして密
封しても良い。また、図4(c)に示すような折り部を
はさんで両側に凹部形成して、電池を収納して3辺をヒ
ートシールする形式もある。
体を形成するものであって、その外装体の形式によっ
て、図3に示すようなパウチタイプと、図4(a)、図
4(b)または図4(c)に示すようなエンボスタイプ
とがある。前記パウチタイプには、三方シール、四方シ
ール等およびピロータイプ等の袋形式があるが、図3
は、ピロータイプとして例示している。エンボスタイプ
は、図4(a)に示すように、片面に凹部を形成しても
良いし、図4(b)に示すように、両面に凹部を形成し
て電池本体を収納して周縁の四方をヒートシールして密
封しても良い。また、図4(c)に示すような折り部を
はさんで両側に凹部形成して、電池を収納して3辺をヒ
ートシールする形式もある。
【0008】電池本体は、蓄電部(セル)と該セルから
電流を取出すリード線からなり、電池のリード線として
は、厚さが50〜2000μm、 巾 が2.5〜20m
m程度であって、その材質としては、 AL、Cu(N
iメッキを含む)、Ni、等である。また、電池の外装
体のヒートシール層は該ヒートシール層同士がヒートシ
ール可能な樹脂により形成される。
電流を取出すリード線からなり、電池のリード線として
は、厚さが50〜2000μm、 巾 が2.5〜20m
m程度であって、その材質としては、 AL、Cu(N
iメッキを含む)、Ni、等である。また、電池の外装
体のヒートシール層は該ヒートシール層同士がヒートシ
ール可能な樹脂により形成される。
【0009】電池の外装体は、電池本体の性能を長期に
わたって維持する性能を有することが求められ、基材
層、バリア層、シーラント層等を各種のラミネート法に
よって積層している。特に、電池の外装体(以下、外装
体)を構成する積層体のヒートシール層がポリオレフィ
ン系樹脂等からなる場合、電池本体を外装体に収納し、
その周縁をシールして密封する際、リード線が存在する
部分において、外装体とリード線との間に、例えば、リ
ード線用フィルムとして酸変性ポリオレフィンを介在さ
せていたが、ヒートシールのための熱と圧力によって、
図7(b)に示すように前記外装体のヒートシール層と
リード線用フィルム層とがともに溶融し、また、加圧に
よって、絶縁層となっていた外装体のバリア層12’よ
り内側の層、および、リード線用フィルム層6’が、と
もに加圧部の領域の外に押出されることがある。その結
果、外装体のバリア層12’であるアルミニウム箔と金
属からなるリード線4’とが接触しショートSすること
があった。
わたって維持する性能を有することが求められ、基材
層、バリア層、シーラント層等を各種のラミネート法に
よって積層している。特に、電池の外装体(以下、外装
体)を構成する積層体のヒートシール層がポリオレフィ
ン系樹脂等からなる場合、電池本体を外装体に収納し、
その周縁をシールして密封する際、リード線が存在する
部分において、外装体とリード線との間に、例えば、リ
ード線用フィルムとして酸変性ポリオレフィンを介在さ
せていたが、ヒートシールのための熱と圧力によって、
図7(b)に示すように前記外装体のヒートシール層と
リード線用フィルム層とがともに溶融し、また、加圧に
よって、絶縁層となっていた外装体のバリア層12’よ
り内側の層、および、リード線用フィルム層6’が、と
もに加圧部の領域の外に押出されることがある。その結
果、外装体のバリア層12’であるアルミニウム箔と金
属からなるリード線4’とが接触しショートSすること
があった。
【0010】本発明者らは、前記ショートSを防止する
ことについて、鋭意研究の結果、少なくとも外装体のシ
ーラント層を、環状ポリオレフィン層を含む多層構成と
することによって、前記課題を解決し得ることを見出
し、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明の電
池用包装材料の構成例としては、図1(a)に示すよう
に、基材層11、バリア層12、接着樹脂層13、シー
ラント層14とし、シーラント層を、ポリオレフィンS
1、環状ポリオレフィンS2、酸変性ポリオレフィンS
3のように、環状ポリオレフィンS2を含む多層構成と
するものである。あるいは、シーラント層をポリオレフ
ィンS1、環状ポリオレフィンS2、ポリオレフィンS
4のように、環状ポリオレフィンS2を含む多層構成と
するものである。シーラント層は共押出しにより製膜す
ることが望ましい。
ことについて、鋭意研究の結果、少なくとも外装体のシ
ーラント層を、環状ポリオレフィン層を含む多層構成と
することによって、前記課題を解決し得ることを見出
し、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明の電
池用包装材料の構成例としては、図1(a)に示すよう
に、基材層11、バリア層12、接着樹脂層13、シー
ラント層14とし、シーラント層を、ポリオレフィンS
1、環状ポリオレフィンS2、酸変性ポリオレフィンS
3のように、環状ポリオレフィンS2を含む多層構成と
するものである。あるいは、シーラント層をポリオレフ
ィンS1、環状ポリオレフィンS2、ポリオレフィンS
4のように、環状ポリオレフィンS2を含む多層構成と
するものである。シーラント層は共押出しにより製膜す
ることが望ましい。
【0011】本発明の電池用包装材料におけるシーラン
ト層14の構成要素としての環状ポリオレフィン(シク
ロオレフィンポリマー)は、エチレンと環状モノマーと
の共重合体であり、ガラス転移点が90℃〜165℃
で、高防湿性、耐熱性に優れた特性を有する。環状ポリ
オレフィンは、室温下では勿論融点以上の高温下での機
械的強度、例えば引張り強度、突き刺し強度、圧縮強度
に優れており、外装体のヒートシール条件にて加圧加熱
しても熔融流動化することがない。シーラント層に形成
された環状ポリオレフィン層は、ヒートシールした時、
ポリオレフィン層と酸変性ポリオレフィン層は熱により
薄く潰れるが、前記環状ポリオレフィン層は潰れずに絶
縁層として残る。また、水蒸気透過性が小さく外装体と
した場合、シーラント層から内部に透過する水分を抑え
ることができる。
ト層14の構成要素としての環状ポリオレフィン(シク
ロオレフィンポリマー)は、エチレンと環状モノマーと
の共重合体であり、ガラス転移点が90℃〜165℃
で、高防湿性、耐熱性に優れた特性を有する。環状ポリ
オレフィンは、室温下では勿論融点以上の高温下での機
械的強度、例えば引張り強度、突き刺し強度、圧縮強度
に優れており、外装体のヒートシール条件にて加圧加熱
しても熔融流動化することがない。シーラント層に形成
された環状ポリオレフィン層は、ヒートシールした時、
ポリオレフィン層と酸変性ポリオレフィン層は熱により
薄く潰れるが、前記環状ポリオレフィン層は潰れずに絶
縁層として残る。また、水蒸気透過性が小さく外装体と
した場合、シーラント層から内部に透過する水分を抑え
ることができる。
【0012】本発明のシーラント層は、ポリオレフィン
層S1:環状ポリオレフィン層S2:酸変性ポリオレフ
ィン層S3からなる共押出し3層フィルムとする。ある
いは、シーラント層をポリオレフィンS1、環状ポリオ
レフィンS2、ポリオレフィンS4のように、環状ポリ
オレフィンS2からなる共押出し3層フィルムとする。
また、その層比は適宜決定できるが、(1〜4):(2
〜8):(1〜4)程度が適当である。また、環状ポリ
オレフィン層S2の厚みは少なくとも10μm以上必要
である。10μmを下回るとヒートシールした時にショ
ートしてしまう。3層共押出しフィルムの層厚は使用す
るリード線の厚みに対して、その10分の1以上あるこ
とが望ましい。
層S1:環状ポリオレフィン層S2:酸変性ポリオレフ
ィン層S3からなる共押出し3層フィルムとする。ある
いは、シーラント層をポリオレフィンS1、環状ポリオ
レフィンS2、ポリオレフィンS4のように、環状ポリ
オレフィンS2からなる共押出し3層フィルムとする。
また、その層比は適宜決定できるが、(1〜4):(2
〜8):(1〜4)程度が適当である。また、環状ポリ
オレフィン層S2の厚みは少なくとも10μm以上必要
である。10μmを下回るとヒートシールした時にショ
ートしてしまう。3層共押出しフィルムの層厚は使用す
るリード線の厚みに対して、その10分の1以上あるこ
とが望ましい。
【0013】また、環状ポリオレフィンと共押出しする
ポリオレフィン樹脂S1およびS4としては、具体的に
は、プロピレン系樹脂(ホモタイプ、エチレンとプロピ
レンの共重合体物、エチレンとプロピレンとブテンの共
重合体物)、エチレン系樹脂(低密度ホ゜リエチレン、中密度ホ
゜リエチレン、高密度ホ゜リエチレン、線状低密度ホ゜リエチレン、エチレン
とブテンの共重合体物、エチレンとアクリル酸またはメタクリル酸誘
導体との共重合体物、エチレンと酢酸ヒ゛ニルの共重合体物、金
属イオン含有エチレン)系樹脂の単体、またはブレンド物を利
用することができる。
ポリオレフィン樹脂S1およびS4としては、具体的に
は、プロピレン系樹脂(ホモタイプ、エチレンとプロピ
レンの共重合体物、エチレンとプロピレンとブテンの共
重合体物)、エチレン系樹脂(低密度ホ゜リエチレン、中密度ホ
゜リエチレン、高密度ホ゜リエチレン、線状低密度ホ゜リエチレン、エチレン
とブテンの共重合体物、エチレンとアクリル酸またはメタクリル酸誘
導体との共重合体物、エチレンと酢酸ヒ゛ニルの共重合体物、金
属イオン含有エチレン)系樹脂の単体、またはブレンド物を利
用することができる。
【0014】また、環状ポリオレフィンと共押出しする
酸変性ポリオレフィン樹脂S3としては、具体的には、
酸変性ポリエチレン(不飽和カルボン酸グラフトポリエ
チレン)、酸変性ポリプロピレン(不飽和カルボン酸グ
ラフトランダムプロピレン)、酸変性ターポリマー(不
飽和カルボン酸グラフトターポリマー)等である。ま
た、これらのシーラント層に用いられる樹脂にはブテン
成分、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合体
からなるターポリマー成分、密度が900kg/m3の
低結晶のエチレンとブテンの共重合体、非晶性のエチレ
ンとプロピレンの共重合体、プロピレンーα・オレフィ
ン共重合体成分、ブタジエン等の樹脂やテルペン系樹脂
(テルペンフェノール、芳香族変性樹脂、水素添加)、
ロジン誘導体(水素化、不均化、二量化、エステル
化)、脂環族飽和炭化水素樹脂、リモネン樹脂、アルキ
ルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹
脂等の粘着付与剤を添加することができる。
酸変性ポリオレフィン樹脂S3としては、具体的には、
酸変性ポリエチレン(不飽和カルボン酸グラフトポリエ
チレン)、酸変性ポリプロピレン(不飽和カルボン酸グ
ラフトランダムプロピレン)、酸変性ターポリマー(不
飽和カルボン酸グラフトターポリマー)等である。ま
た、これらのシーラント層に用いられる樹脂にはブテン
成分、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合体
からなるターポリマー成分、密度が900kg/m3の
低結晶のエチレンとブテンの共重合体、非晶性のエチレ
ンとプロピレンの共重合体、プロピレンーα・オレフィ
ン共重合体成分、ブタジエン等の樹脂やテルペン系樹脂
(テルペンフェノール、芳香族変性樹脂、水素添加)、
ロジン誘導体(水素化、不均化、二量化、エステル
化)、脂環族飽和炭化水素樹脂、リモネン樹脂、アルキ
ルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹
脂等の粘着付与剤を添加することができる。
【0015】シーラント層が、ポリオレフィン層S1:
環状ポリオレフィン層S2:酸変性ポリオレフィン層S
3からなる共押出し3層フィルムを例にした場合、以上
に述べた方法により形成された電池用包装材料からなる
外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールして密
封すると、リード線部分におけるシーラント層の状態
は、図1(c)に示すように、シーラント層のなかの環
状ポリオレフィン層S2が絶縁層として残るために前記
ショートを回避することができる。該環状ポリオレフィ
ン層S2の存在によって、シーラント層14としての耐
熱性が向上し、環状ポリオレフィンに隣接する他の樹脂
層S1、S3と比較して、環状ポリオレフィン樹脂層S
2はヒートシール時の熱および圧力によって潰れること
が少ないためと考えられる。また、本発明の電池用包装
材料のヒートシール層S3に酸変性ポリオレフィンを用
いる場合には、リード線用フィルムを装着する必要がな
く生産性の向上効果を奏するものである。ただし、前記
シーラント層が、ポリオレフィン層S1:環状ポリオレ
フィン層S2:ポリオレフィン層S4からなる共押出し
3層フィルムを用い、ヒートシール層として金属接着性
を有しない樹脂を選択する場合には、図1の(d)、
(e)および(f)に示すように、リード線用フィルム
6を用いてもよい。この場合も、ヒートシール時の熱お
よび圧力によりシーラント層内のポリオレフィン層S
1,S4とリード線用フィルムは潰れるが環状ポリオレ
フィン層S2が絶縁層として残るために前記ショートを
回避することができる。
環状ポリオレフィン層S2:酸変性ポリオレフィン層S
3からなる共押出し3層フィルムを例にした場合、以上
に述べた方法により形成された電池用包装材料からなる
外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシールして密
封すると、リード線部分におけるシーラント層の状態
は、図1(c)に示すように、シーラント層のなかの環
状ポリオレフィン層S2が絶縁層として残るために前記
ショートを回避することができる。該環状ポリオレフィ
ン層S2の存在によって、シーラント層14としての耐
熱性が向上し、環状ポリオレフィンに隣接する他の樹脂
層S1、S3と比較して、環状ポリオレフィン樹脂層S
2はヒートシール時の熱および圧力によって潰れること
が少ないためと考えられる。また、本発明の電池用包装
材料のヒートシール層S3に酸変性ポリオレフィンを用
いる場合には、リード線用フィルムを装着する必要がな
く生産性の向上効果を奏するものである。ただし、前記
シーラント層が、ポリオレフィン層S1:環状ポリオレ
フィン層S2:ポリオレフィン層S4からなる共押出し
3層フィルムを用い、ヒートシール層として金属接着性
を有しない樹脂を選択する場合には、図1の(d)、
(e)および(f)に示すように、リード線用フィルム
6を用いてもよい。この場合も、ヒートシール時の熱お
よび圧力によりシーラント層内のポリオレフィン層S
1,S4とリード線用フィルムは潰れるが環状ポリオレ
フィン層S2が絶縁層として残るために前記ショートを
回避することができる。
【0016】次に、本発明の電池用包装材料を適用する
外装体10の材質例についてさらに詳細に説明する。前
記外装体は、図2(a)〜図2(d)に示すような、層
構成からなる。例えば、図2(a)に示すように、少な
くとも基材層11、接着層16、バリア層12、化成処
理層15、接着樹脂層13d、シーラント14から構成
されるものである。外装体がエンボスタイプの場合に
は、図2(b)〜図2(d)に示すように、バリア層の
両面に化成処理層15(1)、15(2)を設けること
が望ましい。
外装体10の材質例についてさらに詳細に説明する。前
記外装体は、図2(a)〜図2(d)に示すような、層
構成からなる。例えば、図2(a)に示すように、少な
くとも基材層11、接着層16、バリア層12、化成処
理層15、接着樹脂層13d、シーラント14から構成
されるものである。外装体がエンボスタイプの場合に
は、図2(b)〜図2(d)に示すように、バリア層の
両面に化成処理層15(1)、15(2)を設けること
が望ましい。
【0017】次に外装体を構成する各層について説明す
る。前記基材層11は、延伸ポリエステルまたはナイロ
ンフィルムからなるが、この時、ポリエステル樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレン
ナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート
等が挙げられる。またナイロンとしては、ポリアミド樹
脂、すなわち、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン
6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、
ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げら
れる。
る。前記基材層11は、延伸ポリエステルまたはナイロ
ンフィルムからなるが、この時、ポリエステル樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレン
ナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート
等が挙げられる。またナイロンとしては、ポリアミド樹
脂、すなわち、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン
6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、
ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げら
れる。
【0018】前記基材層11は、電池として用いられる
場合、ハードと直接接触する部位であるため、基本的に
絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体でのピンホ
ールの存在、および加工時のピンホールの発生等を考慮
すると、基材層は6μm以上の厚さが必要であり、好ま
しい厚さとしては12〜30μmである。
場合、ハードと直接接触する部位であるため、基本的に
絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体でのピンホ
ールの存在、および加工時のピンホールの発生等を考慮
すると、基材層は6μm以上の厚さが必要であり、好ま
しい厚さとしては12〜30μmである。
【0019】基材層11は耐ピンホール性および電池の
外装体とした時の絶縁性を向上させるために、積層化す
ることも可能である。基材層を積層体化する場合、基材
層が2層以上の樹脂層を少なくとも一つを含み、各層の
厚みが6μm以上、好ましくは、12〜30μmであ
る。基材層を積層化する例としては、次の1)〜8)が
挙げられる。 1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン 2)延伸ナイロン/延伸延伸ポリエチレンテレフタレー
ト また、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械の中で
の搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質
性)、2次加工とて電池用の外装体をエンボスタイプと
する際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦抵抗を小
さくする目的あるいは電解液が付着した場合に基材層を
保護するために、基材層を多層化、基材層表面にフッ素
系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリコーン系樹脂層、ポ
リエステル系樹脂層、またはこれらのブレンド物からな
る樹脂層等を設けることが好ましい。例えば、 3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート
(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティ
ング後乾燥で形成) 4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コ
ーティング後乾燥で形成) 5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/
延伸ナイロン 6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト/延伸ナイロン 7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂は
フィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化) 8)アクリル系樹脂+ポリシロキサングラフト系アクリ
ル樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、
または液状コーティング後乾燥で硬化)
外装体とした時の絶縁性を向上させるために、積層化す
ることも可能である。基材層を積層体化する場合、基材
層が2層以上の樹脂層を少なくとも一つを含み、各層の
厚みが6μm以上、好ましくは、12〜30μmであ
る。基材層を積層化する例としては、次の1)〜8)が
挙げられる。 1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン 2)延伸ナイロン/延伸延伸ポリエチレンテレフタレー
ト また、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械の中で
の搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質
性)、2次加工とて電池用の外装体をエンボスタイプと
する際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦抵抗を小
さくする目的あるいは電解液が付着した場合に基材層を
保護するために、基材層を多層化、基材層表面にフッ素
系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリコーン系樹脂層、ポ
リエステル系樹脂層、またはこれらのブレンド物からな
る樹脂層等を設けることが好ましい。例えば、 3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート
(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティ
ング後乾燥で形成) 4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コ
ーティング後乾燥で形成) 5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/
延伸ナイロン 6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレー
ト/延伸ナイロン 7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂は
フィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化) 8)アクリル系樹脂+ポリシロキサングラフト系アクリ
ル樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、
または液状コーティング後乾燥で硬化)
【0020】前記バリア層12は、外部から電池の内部
に特に水蒸気が浸入することを防止するための層で、バ
リア層単体のピンホール、および加工適性(パウチ化、
エンボス成形性)を安定化し、かつ耐ピンホールをもた
せるために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニッケル
などの金属、または、無機化合物、例えば、酸化珪素、
アルミナ等を蒸着したフィルムなども挙げられるが、バ
リア層として好ましくは厚さが20〜80μmのアルミ
ニウムとする。ピンホールの発生をさらに改善し、電池
の外装体のタイプをエンボスタイプとする場合、エンボ
ス成形におけるクラックなどの発生のないものとするた
めに、本発明者らは、バリア層として用いるアルミニウ
ムの材質が、鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好まし
くは0.7〜2.0重量%とすることによって、鉄を含
有していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの
展延性がよく、積層体として折り曲げによるピンホール
の発生が少なくなり、かつ前記エンボスタイプの外装体
を成形する時に側壁の形成も容易にできることを見出し
た。前記鉄含有量が、0.3重量%未満の場合は、ピン
ホールの発生の防止、エンボス成形性の改善等の効果が
認められず、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0重量
%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害
され、積層体として製袋性が悪くなる。
に特に水蒸気が浸入することを防止するための層で、バ
リア層単体のピンホール、および加工適性(パウチ化、
エンボス成形性)を安定化し、かつ耐ピンホールをもた
せるために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニッケル
などの金属、または、無機化合物、例えば、酸化珪素、
アルミナ等を蒸着したフィルムなども挙げられるが、バ
リア層として好ましくは厚さが20〜80μmのアルミ
ニウムとする。ピンホールの発生をさらに改善し、電池
の外装体のタイプをエンボスタイプとする場合、エンボ
ス成形におけるクラックなどの発生のないものとするた
めに、本発明者らは、バリア層として用いるアルミニウ
ムの材質が、鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好まし
くは0.7〜2.0重量%とすることによって、鉄を含
有していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの
展延性がよく、積層体として折り曲げによるピンホール
の発生が少なくなり、かつ前記エンボスタイプの外装体
を成形する時に側壁の形成も容易にできることを見出し
た。前記鉄含有量が、0.3重量%未満の場合は、ピン
ホールの発生の防止、エンボス成形性の改善等の効果が
認められず、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0重量
%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害
され、積層体として製袋性が悪くなる。
【0021】また、冷間圧延で製造されるアルミニウム
は焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・
腰の強さ・硬さが変化するが、本発明において用いるア
ルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、
多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にある
アルミニウムがよい。前記、アルミニウムの柔軟性・腰
の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、
加工適性(パウチ化、エンボス成形)に合せ適宜選定す
ればよい。例えば、エンボス成形時のしわやピンホール
を防止するためには、成形の程度に応じた焼きなましさ
れた軟質アルミニウムを用いることが望ましい。
は焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・
腰の強さ・硬さが変化するが、本発明において用いるア
ルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、
多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にある
アルミニウムがよい。前記、アルミニウムの柔軟性・腰
の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、
加工適性(パウチ化、エンボス成形)に合せ適宜選定す
ればよい。例えば、エンボス成形時のしわやピンホール
を防止するためには、成形の程度に応じた焼きなましさ
れた軟質アルミニウムを用いることが望ましい。
【0022】本発明者らは、電池用包装材料のバリア層
12であるアルミニウムの表、裏面に化成処理を施すこ
とによって、前記包装材料として満足できる積層体とす
ることができた。前記化成処理とは、具体的にはリン酸
塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物
等の耐酸性皮膜を形成することによってエンボス成形時
のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止
と、電池の電解質と水分とによる反応で生成するフッ化
水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアル
ミニウムの表面に存在する酸化アルミが溶解、腐食する
ことを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ
性)を向上させ、エンボス成形時、ヒートシール時の基
材層11とアルミニウム12とのデラミネーション防
止、電解質と水分との反応により生成するフッ化水素に
よるアルミニウム内面側でのデラミネーション防止効果
が得られた。各種の物質を用いて、アルミニウム面に化
成処理を施し、その効果について研究した結果、前記耐
酸性皮膜形成物質の中でも、フェノール樹脂、フッ化ク
ロム(3)化合物、リン酸の3成分から構成されたもの
を用いるリン酸クロメート処理が良好であった。また
は、少なくともフェノール樹脂を含む樹脂成分に、モリ
ブデン、チタン、ジルコン等の金属、または金属塩を含
む化成処理剤が良好であった。
12であるアルミニウムの表、裏面に化成処理を施すこ
とによって、前記包装材料として満足できる積層体とす
ることができた。前記化成処理とは、具体的にはリン酸
塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物
等の耐酸性皮膜を形成することによってエンボス成形時
のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止
と、電池の電解質と水分とによる反応で生成するフッ化
水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアル
ミニウムの表面に存在する酸化アルミが溶解、腐食する
ことを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ
性)を向上させ、エンボス成形時、ヒートシール時の基
材層11とアルミニウム12とのデラミネーション防
止、電解質と水分との反応により生成するフッ化水素に
よるアルミニウム内面側でのデラミネーション防止効果
が得られた。各種の物質を用いて、アルミニウム面に化
成処理を施し、その効果について研究した結果、前記耐
酸性皮膜形成物質の中でも、フェノール樹脂、フッ化ク
ロム(3)化合物、リン酸の3成分から構成されたもの
を用いるリン酸クロメート処理が良好であった。また
は、少なくともフェノール樹脂を含む樹脂成分に、モリ
ブデン、チタン、ジルコン等の金属、または金属塩を含
む化成処理剤が良好であった。
【0023】電池の外装体が、パウチタイプの場合に
は、アルミニウムの内面のみに化成処理層を設けるだけ
でもよいが、エンボスタイプの場合には、アルミニウム
の両面に化成処理することによって、エンボス成形の際
のアルミニウムと基材層との間のデラミネーションを防
止することができる。
は、アルミニウムの内面のみに化成処理層を設けるだけ
でもよいが、エンボスタイプの場合には、アルミニウム
の両面に化成処理することによって、エンボス成形の際
のアルミニウムと基材層との間のデラミネーションを防
止することができる。
【0024】本発明の電池用包装材料のシーラント層
は、前述のように環状ポリオレフィン層を含む多層シー
ラントである。
は、前述のように環状ポリオレフィン層を含む多層シー
ラントである。
【0025】本発明の電池用包装材料を積層する場合
の、バリア層に設けた化成処理層とシーラント層との接
着は、例えば、リチウムイオン電池等における電解液と
水分との反応により発生するフッ化水素酸などによるデ
ラミネーション防止のために、以下に述べるラミネート
および接着安定化処理を行うことが望ましい。
の、バリア層に設けた化成処理層とシーラント層との接
着は、例えば、リチウムイオン電池等における電解液と
水分との反応により発生するフッ化水素酸などによるデ
ラミネーション防止のために、以下に述べるラミネート
および接着安定化処理を行うことが望ましい。
【0026】本発明者らは、安定した接着強度を示す積
層方法について鋭意研究の結果、少なくともシーラント
層をラミネートする面に化成処理したバリア層12と基
材層11とをドライラミネートした後、図2(a)また
は図2(b)に示すように、バリア層12に設けられた
化成処理層15とシーラント層との接着法としてドライ
ラミネート法によりラミネート13dする、あるいは、
図2(c)に示すように、前記化成処理層に酸変性ポリ
オレフィンのエマルジョンを化成処理層に塗布乾燥焼付
けた後(13h)、シーラント層となるフィルムを熱ラ
ミネート法により積層することによっても所定の接着強
度が得られることを確認した。
層方法について鋭意研究の結果、少なくともシーラント
層をラミネートする面に化成処理したバリア層12と基
材層11とをドライラミネートした後、図2(a)また
は図2(b)に示すように、バリア層12に設けられた
化成処理層15とシーラント層との接着法としてドライ
ラミネート法によりラミネート13dする、あるいは、
図2(c)に示すように、前記化成処理層に酸変性ポリ
オレフィンのエマルジョンを化成処理層に塗布乾燥焼付
けた後(13h)、シーラント層となるフィルムを熱ラ
ミネート法により積層することによっても所定の接着強
度が得られることを確認した。
【0027】また、次のようなラミネート方法によって
も安定した接着強度が得られることを確認した。例え
ば、基材層11とバリア層12の片面とをドライラミネ
ートし、図2(d)に示すように、バリア層12の他の
面(化成処理層)に、酸変性ポリオレフィン13eを押
出してシーラント層14をサンドイッチラミネートする
場合、または、酸変性ポリオレフィン樹脂13とシーラ
ント層とを共押出しして積層体とした後、得られた積層
体を前記酸変性ポリオレフィン樹脂13eがその軟化点
以上になる条件に加熱することによって、所定の接着強
度を有する積層体とすることができた。前記加熱の具体
的な方法としては、熱ロール接触式、熱風式、近または
遠赤外線等の方法があるが、本発明においてはいずれの
加熱方法でもよく、前述のように、接着樹脂がその軟化
点温度以上に加熱できればよい。
も安定した接着強度が得られることを確認した。例え
ば、基材層11とバリア層12の片面とをドライラミネ
ートし、図2(d)に示すように、バリア層12の他の
面(化成処理層)に、酸変性ポリオレフィン13eを押
出してシーラント層14をサンドイッチラミネートする
場合、または、酸変性ポリオレフィン樹脂13とシーラ
ント層とを共押出しして積層体とした後、得られた積層
体を前記酸変性ポリオレフィン樹脂13eがその軟化点
以上になる条件に加熱することによって、所定の接着強
度を有する積層体とすることができた。前記加熱の具体
的な方法としては、熱ロール接触式、熱風式、近または
遠赤外線等の方法があるが、本発明においてはいずれの
加熱方法でもよく、前述のように、接着樹脂がその軟化
点温度以上に加熱できればよい。
【0028】また、別の方法としては、前記、サンドイ
ッチラミネートまたは共押出しラミネートの際に、アル
ミニウム12のシーラント層側の表面温度が酸変性ポリ
オレフィン樹脂の軟化点に到達する条件に加熱すること
によっても接着強度の安定した積層体とすることができ
た。また、ポリエチレン樹脂を接着樹脂として用いるこ
とも可能であるが、この場合には、押出したポリエチレ
ンの熔融樹脂膜をそのアルミニウム側のラミネート面を
オゾン処理しながらラミネートすることが望ましい。
ッチラミネートまたは共押出しラミネートの際に、アル
ミニウム12のシーラント層側の表面温度が酸変性ポリ
オレフィン樹脂の軟化点に到達する条件に加熱すること
によっても接着強度の安定した積層体とすることができ
た。また、ポリエチレン樹脂を接着樹脂として用いるこ
とも可能であるが、この場合には、押出したポリエチレ
ンの熔融樹脂膜をそのアルミニウム側のラミネート面を
オゾン処理しながらラミネートすることが望ましい。
【0029】本発明の電池用包装材料において、外装体
を形成する積層体における前記の各層には、適宜、製膜
性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボ
ス成形)適性を向上、安定化する目的のために、コロナ
処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活
性化処理をしてもよい。
を形成する積層体における前記の各層には、適宜、製膜
性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボ
ス成形)適性を向上、安定化する目的のために、コロナ
処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活
性化処理をしてもよい。
【0030】
【実施例】本発明の電池用包装材料ついて、実施例によ
りさらに具体的に説明する。 (1)外装体のタイプ別の材質構成 以下の実施例および比較例において、パウチタイプとエ
ンボスタイプとのそれぞれの材質構成は、シーラント層
を除いて以下の通りとした。〔パウチタイプ〕は、アル
ミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処理し
た一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、各条件によるシー
ラント層を記載のラミネート方法により貼り合わせて積
層体を形成した。〔エンボスタイプ〕は、アルミニウム
40μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の
面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)をドライラ
ミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理したアル
ミニウムの他の面に、各条件によるシーラント層を記載
のラミネート方法により貼り合わせて積層体を形成し
た。 (2)化成処理層 外装体のバリア層に施した化成処理は、実施例、比較例
ともに、処理液として、フェノール樹脂、フッ化クロム
(3)化合物、リン酸からなる水溶液を、ロールコート
法により、塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件
において焼き付けた。クロムの塗布量は、1mg/m2
(乾燥重量)である。 (3)外装体のタイプ 以下の、実施例および比較例において、パウチタイプの
外装体としては、巾30mm巾、長さ50mm(いずれ
も内寸)とし、また、エンボスタイプの外装体の場合
は、いずれも片面エンボスタイプとし、成形型の凹部
(キャビティ)の形状を30mm×50mm,深さ3.
5mmとしてプレス成形して成形性の評価をした。エン
ボスタイプの例においてはいずれも、エンボスした積層
体の成形しないものを蓋体として用いた。 (4)リード線 リード線は、いずれも100μmの厚さ、4mm巾のも
のとした。 (5)リード線用フィルム:リード線用フィルムを用い
る場合には、電池本体を外装体に挿入する前に、記載の
フィルム30μmをリード線の所定の位置に巻き付け溶
着した。 (6)シーラント層 外装体のシーラント層は、外層(S1)、中間層(S
2)、内層(S3、ヒートシール層)の3層、あるいは
外層(S1)、中間層(S2)、内層(S4、ヒートシ
ール層)の3層からなり、実施例及び比較例における略
号による記載もS1/S2/S3の順序とし、各略号の
後の()内数値は、シーラント層としての各層の厚み比
を示す。以下の記載の化成処理層と接着する面はS1と
なる。また、シーラント層の総厚みは50μmとした。 (7)ヒートシール条件 リード線部分のヒートシール条件は、実施例、比較例の
いずれも次の3条件で行い、シール後のショートの有無
を確認した。 ヒートシール条件 200℃、2.0MPa、5.0s
ec (8)略称 LLDPE:線状低密度ポリエチレン MDPE:中密度ポリエチレン RPP:ランダムポリプロピレン HPP:ホモポリプロピレン CPO:環状ポリオレフィン LLDPEa:不飽和カルボン酸グラフト線状低密度ポ
リエチレン HPPa:不飽和カルボン酸グラフトホモポリプロピレ
ン RPPa:不飽和カルボン酸グラフトランダムポリプロ
ピレン EMAA:エチレンとメタクリル酸との共重合体 [実施例1]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面にシーラントフィルムをドライラミ
ネート法により積層した後、得られた積層体を用いてパ
ウチを形成した。シーラントフィルムは、MD(1)/
CPO(2)/LLDPE(1)とし、CPOとして
は、ガラス転移点100℃のものを用いた。また、リー
ド線用フィルムとしては、LLDPEaを用いた。電池
本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密
封し検体実施例1とした。 [実施例2]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面を遠赤外線と熱風とにより、接着樹
脂であるRPPaの軟化点以上に加熱した状態として、
RPPa(15μm)を接着樹脂としてシーラントフィ
ルムをサンドイッチラミネートして、得られた積層体を
用いてパウチを形成した。シーラントフィルムとして
は、RPP(1)/CPO(8)/RPPa(1)と
し、CPOとしては、ガラス転移点160℃のものを用
いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシー
ルにより密封し検体実施例2とした。 [実施例3]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面にPPaのエマルジョンを塗布乾燥
し、190℃の温度で焼付けた後、該焼付けした面にシ
ーラントフィルムを熱ラミネートした。得られた積層体
を積層体を用いてパウチを形成した。シーラントフィル
ムは、HPP(2)/CPO(1)/RPP(2)と
し、CPOとしては、ガラス転移点140℃のものを用
いた。また、リード線用フィルムとしは、RPPaを用
いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシー
ルにより密封し検体実施例3とした。 [実施例4]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にシーラントフィルムをドライラ
ミネート法により積層した後、得られた積層体を用いて
エンボス成形にトレイを成形し、成形しない積層体を蓋
材とした。シーラントフィルムとしては、LLDPE
(1)/CPO(8)/EMAA(1)とし、CPOと
しては、ガラス転移点100℃のものを用いた。電池本
体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封
し検体実施例4とした。 [実施例5]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にRPPa(15μm)を接着樹
脂としてシーラントフィルムをサンドイッチラミネート
して一次積層体とし、これをRPPaの軟化点以上の温
度に加熱して二次積層体とした。得られた二次積層体を
用いてエンボス成形にトレイを成形し、成形しない積層
体を蓋材とした。シーラントフィルムとしては、RPP
(1)/CPO(4)/RPP(1)とし、CPOとし
ては、ガラス転移点140℃のものを用いた。また、リ
ード線用フィルムとしは、RPPaを用いた。電池本体
を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封し
検体実施例5とした。 [実施例6]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にLLDPEa(15μm)を接
着樹脂としてシーラントとなるMDPE(1)/CPO
(1)/LLDPEa(1)を共押出しによりラミネー
トして一次積層体とし、これをLLDPEaの軟化点以
上の温度に加熱して二次積層体とした。得られた二次積
層体を用いてエンボス成形にトレイを成形し、成形しな
い積層体を蓋材とした。CPOとしては、ガラス転移点
100℃のものを用いた。電池本体を、前記外装体中に
挿入し、ヒートシールにより密封し検体実施例6とし
た。 [実施例7]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にPPaエマルジョンを塗布乾燥
し、190℃の温度で焼付けた後、該焼付けした面にシ
ーラントフィルムを熱ラミネートした。シーラントフィ
ルムとしては、RPP(1)/CPO(2)/HPP
(1)とし、CPOとしては、ガラス転移点160℃の
ものを用いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒ
ートシールにより密封し検体実施例7とした。
りさらに具体的に説明する。 (1)外装体のタイプ別の材質構成 以下の実施例および比較例において、パウチタイプとエ
ンボスタイプとのそれぞれの材質構成は、シーラント層
を除いて以下の通りとした。〔パウチタイプ〕は、アル
ミニウム20μmの両面に化成処理を施し、化成処理し
た一方の面に延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μ
m)をドライラミネート法により貼り合わせ、次に、化
成処理したアルミニウムの他の面に、各条件によるシー
ラント層を記載のラミネート方法により貼り合わせて積
層体を形成した。〔エンボスタイプ〕は、アルミニウム
40μmの両面に化成処理を施し、化成処理した一方の
面に延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)をドライラ
ミネート法により貼り合わせ、次に、化成処理したアル
ミニウムの他の面に、各条件によるシーラント層を記載
のラミネート方法により貼り合わせて積層体を形成し
た。 (2)化成処理層 外装体のバリア層に施した化成処理は、実施例、比較例
ともに、処理液として、フェノール樹脂、フッ化クロム
(3)化合物、リン酸からなる水溶液を、ロールコート
法により、塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件
において焼き付けた。クロムの塗布量は、1mg/m2
(乾燥重量)である。 (3)外装体のタイプ 以下の、実施例および比較例において、パウチタイプの
外装体としては、巾30mm巾、長さ50mm(いずれ
も内寸)とし、また、エンボスタイプの外装体の場合
は、いずれも片面エンボスタイプとし、成形型の凹部
(キャビティ)の形状を30mm×50mm,深さ3.
5mmとしてプレス成形して成形性の評価をした。エン
ボスタイプの例においてはいずれも、エンボスした積層
体の成形しないものを蓋体として用いた。 (4)リード線 リード線は、いずれも100μmの厚さ、4mm巾のも
のとした。 (5)リード線用フィルム:リード線用フィルムを用い
る場合には、電池本体を外装体に挿入する前に、記載の
フィルム30μmをリード線の所定の位置に巻き付け溶
着した。 (6)シーラント層 外装体のシーラント層は、外層(S1)、中間層(S
2)、内層(S3、ヒートシール層)の3層、あるいは
外層(S1)、中間層(S2)、内層(S4、ヒートシ
ール層)の3層からなり、実施例及び比較例における略
号による記載もS1/S2/S3の順序とし、各略号の
後の()内数値は、シーラント層としての各層の厚み比
を示す。以下の記載の化成処理層と接着する面はS1と
なる。また、シーラント層の総厚みは50μmとした。 (7)ヒートシール条件 リード線部分のヒートシール条件は、実施例、比較例の
いずれも次の3条件で行い、シール後のショートの有無
を確認した。 ヒートシール条件 200℃、2.0MPa、5.0s
ec (8)略称 LLDPE:線状低密度ポリエチレン MDPE:中密度ポリエチレン RPP:ランダムポリプロピレン HPP:ホモポリプロピレン CPO:環状ポリオレフィン LLDPEa:不飽和カルボン酸グラフト線状低密度ポ
リエチレン HPPa:不飽和カルボン酸グラフトホモポリプロピレ
ン RPPa:不飽和カルボン酸グラフトランダムポリプロ
ピレン EMAA:エチレンとメタクリル酸との共重合体 [実施例1]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面にシーラントフィルムをドライラミ
ネート法により積層した後、得られた積層体を用いてパ
ウチを形成した。シーラントフィルムは、MD(1)/
CPO(2)/LLDPE(1)とし、CPOとして
は、ガラス転移点100℃のものを用いた。また、リー
ド線用フィルムとしては、LLDPEaを用いた。電池
本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密
封し検体実施例1とした。 [実施例2]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面を遠赤外線と熱風とにより、接着樹
脂であるRPPaの軟化点以上に加熱した状態として、
RPPa(15μm)を接着樹脂としてシーラントフィ
ルムをサンドイッチラミネートして、得られた積層体を
用いてパウチを形成した。シーラントフィルムとして
は、RPP(1)/CPO(8)/RPPa(1)と
し、CPOとしては、ガラス転移点160℃のものを用
いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシー
ルにより密封し検体実施例2とした。 [実施例3]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面にPPaのエマルジョンを塗布乾燥
し、190℃の温度で焼付けた後、該焼付けした面にシ
ーラントフィルムを熱ラミネートした。得られた積層体
を積層体を用いてパウチを形成した。シーラントフィル
ムは、HPP(2)/CPO(1)/RPP(2)と
し、CPOとしては、ガラス転移点140℃のものを用
いた。また、リード線用フィルムとしは、RPPaを用
いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシー
ルにより密封し検体実施例3とした。 [実施例4]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にシーラントフィルムをドライラ
ミネート法により積層した後、得られた積層体を用いて
エンボス成形にトレイを成形し、成形しない積層体を蓋
材とした。シーラントフィルムとしては、LLDPE
(1)/CPO(8)/EMAA(1)とし、CPOと
しては、ガラス転移点100℃のものを用いた。電池本
体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封
し検体実施例4とした。 [実施例5]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にRPPa(15μm)を接着樹
脂としてシーラントフィルムをサンドイッチラミネート
して一次積層体とし、これをRPPaの軟化点以上の温
度に加熱して二次積層体とした。得られた二次積層体を
用いてエンボス成形にトレイを成形し、成形しない積層
体を蓋材とした。シーラントフィルムとしては、RPP
(1)/CPO(4)/RPP(1)とし、CPOとし
ては、ガラス転移点140℃のものを用いた。また、リ
ード線用フィルムとしは、RPPaを用いた。電池本体
を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封し
検体実施例5とした。 [実施例6]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にLLDPEa(15μm)を接
着樹脂としてシーラントとなるMDPE(1)/CPO
(1)/LLDPEa(1)を共押出しによりラミネー
トして一次積層体とし、これをLLDPEaの軟化点以
上の温度に加熱して二次積層体とした。得られた二次積
層体を用いてエンボス成形にトレイを成形し、成形しな
い積層体を蓋材とした。CPOとしては、ガラス転移点
100℃のものを用いた。電池本体を、前記外装体中に
挿入し、ヒートシールにより密封し検体実施例6とし
た。 [実施例7]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面にPPaエマルジョンを塗布乾燥
し、190℃の温度で焼付けた後、該焼付けした面にシ
ーラントフィルムを熱ラミネートした。シーラントフィ
ルムとしては、RPP(1)/CPO(2)/HPP
(1)とし、CPOとしては、ガラス転移点160℃の
ものを用いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒ
ートシールにより密封し検体実施例7とした。
【0031】[比較例1]外装体をパウチタイプとし
て、化成処理したアルミニウムの面にLLDPEフィル
ムをシーラントフィルムとしてドライラミネート法によ
り積層した後、得られた積層体を用いてパウチを形成し
た。リード線用フィルムとしては、LLDPEaを用い
た。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシール
により密封し検体比較例1とした。 [比較例2]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面を遠赤外線と熱風とにより、接着樹
脂であるRPPaの軟化点以上に加熱した状態として、
RPPa(15μm)を接着樹脂としてシーラントフィ
ルムをサンドイッチラミネートして、得られた積層体を
用いてパウチを形成した。シーラントフィルムとして
は、RPP(1)/HPP(2)/RPPa(1)と
し、HPPとしては、融点160℃のものを用いた。電
池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより
密封し検体比較例2とした。 [比較例3]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面に、シーラントフィルムとしてL
LDPEaフィルムをドライラミネート法により積層し
た後、得られた積層体を用いてエンボス成形にトレイを
成形し、成形しない積層体を蓋材とした。電池本体を、
前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封し検体
比較例3とした。 [比較例4]外装体をエンボスタイプとし、アルミニウ
ムの表面に化成処理を施さないで、片面に延伸ナイロン
フィルム(厚さ25μm)をドライラミネート法により
貼り合わせ、他の面にRPPaを接着樹脂として、シー
ラントフィルムをサンドイッチラミネートして一次積層
体とし、これをRPPaの軟化点温度以上の温度で加熱
して得られた二次積層体を用いてエンボス成形にトレイ
を成形し、成形しない積層体を蓋材とした。シーラント
フィルムとしては、RPP(1)/CPO(4)/RP
P(1)とし、CPOとしては、ガラス転移点140℃
のものを用いた。また、リード線用フィルムとしは、R
PPaを用いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、
ヒートシールにより密封し検体比較例4とした。
て、化成処理したアルミニウムの面にLLDPEフィル
ムをシーラントフィルムとしてドライラミネート法によ
り積層した後、得られた積層体を用いてパウチを形成し
た。リード線用フィルムとしては、LLDPEaを用い
た。電池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシール
により密封し検体比較例1とした。 [比較例2]外装体をパウチタイプとして、化成処理し
たアルミニウムの面を遠赤外線と熱風とにより、接着樹
脂であるRPPaの軟化点以上に加熱した状態として、
RPPa(15μm)を接着樹脂としてシーラントフィ
ルムをサンドイッチラミネートして、得られた積層体を
用いてパウチを形成した。シーラントフィルムとして
は、RPP(1)/HPP(2)/RPPa(1)と
し、HPPとしては、融点160℃のものを用いた。電
池本体を、前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより
密封し検体比較例2とした。 [比較例3]外装体をエンボスタイプとして、化成処理
したアルミニウムの面に、シーラントフィルムとしてL
LDPEaフィルムをドライラミネート法により積層し
た後、得られた積層体を用いてエンボス成形にトレイを
成形し、成形しない積層体を蓋材とした。電池本体を、
前記外装体中に挿入し、ヒートシールにより密封し検体
比較例3とした。 [比較例4]外装体をエンボスタイプとし、アルミニウ
ムの表面に化成処理を施さないで、片面に延伸ナイロン
フィルム(厚さ25μm)をドライラミネート法により
貼り合わせ、他の面にRPPaを接着樹脂として、シー
ラントフィルムをサンドイッチラミネートして一次積層
体とし、これをRPPaの軟化点温度以上の温度で加熱
して得られた二次積層体を用いてエンボス成形にトレイ
を成形し、成形しない積層体を蓋材とした。シーラント
フィルムとしては、RPP(1)/CPO(4)/RP
P(1)とし、CPOとしては、ガラス転移点140℃
のものを用いた。また、リード線用フィルムとしは、R
PPaを用いた。電池本体を、前記外装体中に挿入し、
ヒートシールにより密封し検体比較例4とした。
【0032】<評価方法> (1)リード線と外装体のバリア層との短絡の有無 リード線部と外装体とのショート状態とを、リード線部
のヒートシール部を断裁し、断面写真により確認し、リ
ード線と外装体のバリア層とのショートのおそれのある
ものについては、テスターによって接触を確認し、断面
写真によって、リード線と外装体のバリア層との間に皮
膜が見られないものをショート寸前とし、その内でテス
ターによりショートが確認された検体をショート数とし
た。 2)漏れとデラミネーションの確認 ヒートシール品を80℃、24時間保存し、リード線部
からの内容物の漏れと、内容物側の積層体のデラミネー
ション(以下デラミ)を確認した。 内容物:電解液1M LiPF6となるようにしたエチ
レンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカ
ーボネート(1:1:1)の混合液、3g。
のヒートシール部を断裁し、断面写真により確認し、リ
ード線と外装体のバリア層とのショートのおそれのある
ものについては、テスターによって接触を確認し、断面
写真によって、リード線と外装体のバリア層との間に皮
膜が見られないものをショート寸前とし、その内でテス
ターによりショートが確認された検体をショート数とし
た。 2)漏れとデラミネーションの確認 ヒートシール品を80℃、24時間保存し、リード線部
からの内容物の漏れと、内容物側の積層体のデラミネー
ション(以下デラミ)を確認した。 内容物:電解液1M LiPF6となるようにしたエチ
レンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカ
ーボネート(1:1:1)の混合液、3g。
【0033】<結果>実施例1〜実施例7はいずれも、
リード線部でのショートおよび内容物の漏れおよびデラ
ミは皆無であった。比較例1においては、500検体中
20検体においてショート寸前であり、実際にショート
したのは3検体であった。また、漏れおよびデラミはな
かった。比較例2においては、500検体中12検体に
おいてショート寸前であり、実際にショートしたのは4
検体であった。また、もれおよびデラミはなかった。比
較例3においては、500検体中15検体においてショ
ートした。また、漏れ、デラミはなかった。比較例4に
おいては、ショートともれはなかったが500検体中3
20検体にアルミと接着樹脂層の間でデラミが発生して
いた。
リード線部でのショートおよび内容物の漏れおよびデラ
ミは皆無であった。比較例1においては、500検体中
20検体においてショート寸前であり、実際にショート
したのは3検体であった。また、漏れおよびデラミはな
かった。比較例2においては、500検体中12検体に
おいてショート寸前であり、実際にショートしたのは4
検体であった。また、もれおよびデラミはなかった。比
較例3においては、500検体中15検体においてショ
ートした。また、漏れ、デラミはなかった。比較例4に
おいては、ショートともれはなかったが500検体中3
20検体にアルミと接着樹脂層の間でデラミが発生して
いた。
【0034】
【発明の効果】本発明の電池用包装材料のシーラント層
に少なくとも環状ポリオレフィン層を設けることによっ
て、外装体のパウチまたはエンボス成形部に電池本体を
収納しその周縁をヒートシールして密封する際、電池の
リード線と外装体との間に介在させるリード線用フィル
ムを含めて、外装体のバリア層とリード線とが接触(シ
ョート)するおそれがなくなった。また、シーラント層
の最内層に酸変性ポリオレフィンを用いることによっ
て、外装体とリード線との間にリード線用フィルムを介
在させることなく、密封シールが可能である。また、外
装体のアルミニウムの両面に施した化成処理によって、
エンボス成形時、およびヒートシール時の基材層とアル
ミニウムとの間でのデラミネーションの発生を防止する
ことができ、また、ヒートシール層をサンドイッチラミ
ネート法または共押出ラミネート法により形成した場合
に、積層体の形成時の加熱、または積層体形成後の加熱
によって、電池の電解質と水分との反応により発生する
フッ化水素によるアルミニウム面の腐食を防止できるこ
とにより、アルミニウムとの内容物側の層とのデラミネ
ーションをも防止できる外装体である。
に少なくとも環状ポリオレフィン層を設けることによっ
て、外装体のパウチまたはエンボス成形部に電池本体を
収納しその周縁をヒートシールして密封する際、電池の
リード線と外装体との間に介在させるリード線用フィル
ムを含めて、外装体のバリア層とリード線とが接触(シ
ョート)するおそれがなくなった。また、シーラント層
の最内層に酸変性ポリオレフィンを用いることによっ
て、外装体とリード線との間にリード線用フィルムを介
在させることなく、密封シールが可能である。また、外
装体のアルミニウムの両面に施した化成処理によって、
エンボス成形時、およびヒートシール時の基材層とアル
ミニウムとの間でのデラミネーションの発生を防止する
ことができ、また、ヒートシール層をサンドイッチラミ
ネート法または共押出ラミネート法により形成した場合
に、積層体の形成時の加熱、または積層体形成後の加熱
によって、電池の電解質と水分との反応により発生する
フッ化水素によるアルミニウム面の腐食を防止できるこ
とにより、アルミニウムとの内容物側の層とのデラミネ
ーションをも防止できる外装体である。
【図1】本発明の電池用包装材料を説明する図で、
(a)層構成を示した電池用包装材料、リード線のそれ
ぞれの位置関係を示す断面図、(b)リード線部での、
ヒートシール前のリード線と外装体とが接した状態を説
明する断面図、(c)はヒートシール後のリード線部の
模式断面図である。(d)、(e)および(f)は、リ
ード線用フィルムを装着した場合の電池用包装材料にお
ける同様の模式断面図である。
(a)層構成を示した電池用包装材料、リード線のそれ
ぞれの位置関係を示す断面図、(b)リード線部での、
ヒートシール前のリード線と外装体とが接した状態を説
明する断面図、(c)はヒートシール後のリード線部の
模式断面図である。(d)、(e)および(f)は、リ
ード線用フィルムを装着した場合の電池用包装材料にお
ける同様の模式断面図である。
【図2】電池の外装体を形成する積層体の層構成例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図3】電池のパウチタイプの外装体を説明する斜視図
である。
である。
【図4】電池のエンボスタイプの外装体を説明する斜視
図である。
図である。
【図5】エンボスタイプにおける成形を説明する、
(a)斜視図、(b)エンボス成形された外装体本体、
(c)X2−X2部断面図、(d)Y1部拡大図である。
(a)斜視図、(b)エンボス成形された外装体本体、
(c)X2−X2部断面図、(d)Y1部拡大図である。
【図6】電池用包装材料とリード線との接着におけるリ
ード線用フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
ード線用フィルムの装着方法を説明する斜視図である。
【図7】従来のリード線用フィルムを用いてバリア層と
リード線とがショートした状態を示す断面図である。
リード線とがショートした状態を示す断面図である。
S リード線とバリア層とのショート部 H ヒートシール熱板 1 電池 2 電池本体 3 セル(蓄電部) 4 リード線(電極) 5 外装体 6 リード線用フィルム 7 凹部 8 側壁部 9 シール部 10 積層体(電池用包装材料) 11 基材層 12 アルミニウム(バリア層) 13 酸変性ポリオレフィン層 13c 酸変性ポリオレフィン層(コーティング) 13d 酸変性ポリオレフィン層(押出) 14 シーラント層 S1 ポリオレフィン S2 環状ポリオレフィン S3 酸変性ポリオレフィン S4 ポリオレフィン 15 化成処理層 16 接着層 20 プレス成形部 21 オス型 22 メス型 23 キャビティ
フロントページの続き (72)発明者 奥下 正隆 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB10B AB10C AJ07E AK02D AK02E AK03D AK03E AK04 AK63 AT00A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E EC18 EC181 EJ68B EJ68C EJ68D GB16 GB41 JA05 JD01 JL12D JL12E 5H011 AA02 AA09 BB04 BB05 CC02 CC10 DD12 DD13 FF04 GG09
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも基材層、接着層1、アルミニウ
ム、化成処理層、接着層2、シーラント層から構成され
る電池の外装体に電池本体を挿入し、周縁をヒートシー
ルする電池用包装材料であって、前記シーラント層に環
状ポリオレフィン層を含むことを特徴とする電池用包装
材料。 - 【請求項2】外装体が基材層、接着層1、化成処理層
1、アルミニウム、化成処理層2、接着層2、シーラン
ト層から構成されていることを特徴とする請求項1に記
載した電池用包装材料。 - 【請求項3】前記シーラント層が、ポリオレフィン層、
環状ポリオレフィン層、酸変性ポリオレフィン層からな
る共押出しフィルムであることを特徴とする請求項1に
記載の電池用包装材料。 - 【請求項4】前記シーラント層が、ポリオレフィン層、
環状ポリオレフィン層、ポリオレフィン層からなる共押
出しフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の
電池用包装材料。 - 【請求項5】前記接着層2がドライラミネート法により
形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
れかに記載の電池用包装材料。 - 【請求項6】少なくとも、前記接着層2が酸変性ポリオ
レフィンの塗布焼付け層であることを特徴とする請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の電池用包装材料。 - 【請求項7】少なくとも、前記接着層2が酸変性ポリオ
レフィンの押出層であることを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の電池用包装材料。 - 【請求項8】電池の外装体と電池本体のリード線部との
間にリード線用フィルムを介在させることを特徴とする
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電池用包装材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001144153A JP2002343313A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 電池用包装材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001144153A JP2002343313A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 電池用包装材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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