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JP2002211589A - 自立袋 - Google Patents

自立袋

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JP2002211589A
JP2002211589A JP2001011134A JP2001011134A JP2002211589A JP 2002211589 A JP2002211589 A JP 2002211589A JP 2001011134 A JP2001011134 A JP 2001011134A JP 2001011134 A JP2001011134 A JP 2001011134A JP 2002211589 A JP2002211589 A JP 2002211589A
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bag
film
self
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spout
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Yoshitaka Aoki
敬隆 青木
Yasushi Otsuka
康司 大塚
Kenji Ageo
賢治 上尾
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液状物など流動性を有する内容物を密封包装
する自立袋であって、袋の容量が大きく、内容物の粘度
が高い場合でも、袋を持ちやすく、また、内容物の他の
容器への移し替えを短時間で安全且つ容易に行える自立
袋を提供する。 【解決手段】 袋の底部を、底面フィルムを用いてガセ
ット部4を有する形式で形成し、胴部を前後の壁面フィ
ルム1、1′の両側端縁部を上部に拡大シール部7、7
を設けた側部シール部6、6でヒートシールして形成す
ると共に、該拡大シール部7、7に袋の保持用の穴8、
8を設け、更に、袋の上部の中央の端縁部にプラスチッ
クの成形体よりなる注出口20を接合して自立袋を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状物のほか、粉
状、粒状などの流動性を有する内容物を密封包装するた
めに用いられる自立袋に関し、更に詳しくは、ボトルな
どの保形性容器の代替容器として、また、保形性容器に
内容物を補充する詰め替え用容器として好適に用いるこ
とができ、内容物の保存性、自立性に優れると共に、特
に容量が1L〜2Lのように比較的大きい場合でも、持
ち運びや内容物の他の容器への移し替えなどの使用適性
に優れ、更に、使用後の廃棄処理性にも優れた自立袋に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種液体洗剤、クレンザー、柔軟
剤、エマルジョン糊などのほか、各種飲料や、醤油、ソ
ース、めんつゆなどの液体調味料など、液状物や、粉
乳、ココアなどの粉体などは、主に、プラスチックボト
ル、ガラス瓶、金属缶などの保形性のある容器に充填さ
れ、流通、使用に供され、使用後の容器は廃棄処分され
ていた。また、一方、廃棄物処理の問題もあり、これら
の容器は、使用後分別処理し、回収、リサイクルするこ
とが進められている。しかし、このような保形性容器
は、資源の消費傾向が強く、商品に占める容器コストの
割合も無視できないものがあった。
【0003】このような見地から、ラミネートフィルム
など軟包装材料による袋など、より低価格の簡易型の容
器が求められるようになっている。このような簡易型容
器は、前記プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶など
の保形性容器の代替として使用できるほか、使用後のボ
トルなどの容器に同一内容物を補充するために用いる詰
め替え用容器としても使用することができる。このよう
な簡易型容器としては、例えば、スタンディングパウチ
と呼ばれる自立袋をそのまま使用したもの、或いは、ス
タンディングパウチの上部に幅を狭くした注出口部を設
けたもの、更には、その注出口部の開口性と保形性を一
層安定なものにするため、スタンディングパウチの上部
にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたもの
などがある。
【0004】このような袋は、材料の消費量が少なく、
軽量であり、コンパクトに内容物を包装できるので、省
資源、物流費の削減が可能であり、更に、使用後の廃棄
処理も容易であるなどの長所を有しており、中でもスタ
ンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による
注出口を取り付けたものは、自立性を有すると同時に、
注出口の保形性がよく、注出の途中で注出口が閉塞する
こともなく、内容物の保存性などの性能と共に使用適性
においても優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
タンディングパウチの上部にプラスチックの成形体によ
る注出口を取り付けたものでも、袋自体を形成する積層
フィルムは薄く剛性が低いため袋の本体部は柔らかく、
袋の容量が1L〜2Lのように大きくなると、重量も重
くなるので持ち運びの際、持ちにくく、また、袋に充填
された内容物を他の容器に移し替える際にも、注出口の
保形性はよいが、袋の本体部が柔らかく胴部を強く掴め
ないため、下側から袋の上部と下部を手で支えて注出す
るのが一般的であり、特に袋の上部は、注出口の幅に対
して袋の上部の幅が大きくなりすぎるので、手で保持し
にくく移し替えの操作自体が厄介になる問題があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
液状物など流動性を有する内容物を密封包装する積層フ
ィルム製の袋であって、内容物の保存性がよく、軽量で
嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且つ、袋の上部
に保形性に優れた注出口を備え、内容物充填後の袋が優
れた自立性を有し、袋の容量が比較的大きい場合でも、
持ち運びが容易で、内容物を他の容器に移し替える際に
も、手で保持しやすく、最後まで安全且つ容易に内容物
を移し替えることができ、ボトルなどの代替容器として
はもとより、詰め替え用容器としても好適に使用するこ
とのできる自立袋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、袋の下部が、前後2面の壁面フィルムの
下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、
周縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式
で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側の
端縁部を側部シール部でヒートシールして形成される袋
において、下部のガセット部が、自立性を付与する形状
のシールパターンでヒートシールされ、両側の側部シー
ル部の上部に把手部を形成するための拡大シール部が設
けられ、該拡大シール部に袋の保持用の穴が設けられ、
更に、上部の中央の端縁部にプラスチックの成形体より
なる注出口が接合されていることを特徴とする自立袋か
らなる。
【0008】本発明の自立袋において、下部のガセット
部をヒートシールする自立性を付与する形状のシールパ
ターンは、内側が両側から中央部に向けて凹状に窪んだ
形状となるシールパターンであれば何でもよく、特に、
内側が両側から中央部に向けて湾曲線状に窪んだ形状と
なるシールパターン、または内側が所定幅の底部から両
側が外側に傾斜直線状に立ち上がる形状のシールパター
ンなど、所謂船底形のシールパターンが、底面を滑らか
に形成できると同時に、優れた自立性を付与できる点で
更に好ましい。
【0009】そして、プラスチックの成形体よりなる注
出口は、注出口部とキャップとが別々に成形された2ピ
ースタイプでもよく、また、注出口部とキャップとが薄
肉部を介して一体的に成形された1ピースタイプであっ
てもよい。只、注出口を内容物の充填口にも使用する場
合は、キャップと注出口部とが別々に成形された2ピー
スタイプの注出口の方が充填作業を容易に行える点で好
ましい。また、袋の保持用の穴は、手指を差し込める穴
であればその形状は、楕円状のほか、円形、複数の楕円
形または円形など何でもよく、また、全周が打ち抜かれ
た打ち抜き穴でもよく、一部に繋ぎ部が設けられた切り
目線による穴であってもよい。
【0010】このような構成を採ることにより、本発明
の自立袋は、プラスチックボトルなどの保形性容器と比
較して、材料の消費量を少なくでき、軽量で嵩張らず、
使用後の廃棄処理も容易になる。内容物の充填は、キャ
ップを外した状態の注出口から容易に充填することがで
き、充填後、キャップを閉めて密封することができる。
内容物が充填された自立袋は、下部のガセット部とその
シールパターンにより、底部が前後に大きく広げられ、
底面の外周にはヒートシール部による脚部が形成される
ため、優れた自立性が付与され取り扱い易く、更に、袋
の側部シール部の上部の拡大シール部に袋の保持用の穴
が設けられているので、袋の容量が比較的大きい場合で
も持ち運びが容易である。
【0011】そして、充填された内容物を他の容器に移
し替える際には、袋の上部中央の端縁部にプラスチック
の成形体よりなる注出口が接合され、また、両側の側部
シール部の上部の拡大シール部に袋の保持用の穴が設け
られているので、注出口をキャップを外して開封した
後、両側の拡大シール部を同じ方向に折り曲げて、両側
から袋の保持用の穴に手指を差し込んで袋の上部を保持
し、袋の下部を下側から手で支えて持つことができるの
で、袋の容量が大きい場合でも持ちやすく、その状態で
注出口を容器の口部に固定して袋を傾けることにより、
口径の小さな注出口から容易に内容物を注出することが
できる。従って、移し替えの作業を楽に行うことができ
ると同時に、口径の小さい容器に対しても、最後まで安
全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0012】請求項2に記載した発明は、前記袋の保持
用の穴が、一部に繋ぎ部が設けられた切り目線で形成さ
れていることを特徴とする請求項1記載の自立袋からな
る。
【0013】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋の製造工
程において、穴の抜きかすを発生しないので、抜きかす
の除去装置が不要であり、また、誤って抜きかすが製品
に混入することもなく品質管理が容易で生産性も向上さ
せることができる。また、袋の保持用の穴を、保持側に
ヒンジ状に繋ぎ部が設けられた切り目線で形成すること
により、穴に手指を差し込む際、繋ぎ部を折り曲げて、
折り曲げ部で袋を持つことができるので、手触りをソフ
トにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の自立袋に用いる
フィルム、および、自立袋の製造方法など発明の実施の
形態について説明する。本発明の自立袋に用いるフィル
ムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムを用
いるが、特に限定はされず、液状などの内容物の包装用
袋に用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使
用することができ、充填する内容物の種類や充填後の加
熱処理の有無など、使用条件に応じて適する材料を自由
に選択して使用することができる。本発明の自立袋に用
いる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のよ
うな構成が挙げられる。
【0015】(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (2) ONフィルム/接着剤/二軸延伸HDPEフィルム
/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (3) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接
着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (4) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接
着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ蒸着層)/接着
剤/二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (6) ONフィルム/接着剤/(シリカ又はアルミナ蒸着
層)PETフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層
は、L・LDPE層) (8) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (10)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (12)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (13)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着
剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラン
ト層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
【0016】上記の構成において、ONフィルムは二軸
延伸ナイロンフィルム、PETフィルムは二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム、PPはポリプロピレ
ン、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDP
Eは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレ
ン、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、
また、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物フィルムを指すものである。
【0017】そして、各フィルム層の間の接着剤は、通
常、その積層をドライラミネーション法で行うため、2
液硬化型ポリウレタン系接着剤など公知のドライラミネ
ーション用接着剤を用いることができる。また、アンカ
ーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する
際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコ
ーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0018】前記積層フィルムの構成において、ONフ
ィルム、PETフィルムは、最外層に用いる場合は、基
材フィルムとして袋に機械的強度や耐熱性、印刷適性な
どを付与するために用いられ、中間層に用いる場合は、
主に機械的強度を補強するために用いられる。中間層に
二軸延伸HDPEフィルム、または二軸延伸PPフィル
ムを用いた場合は、積層フィルムの厚さを増し、その剛
性や機械的強度を高めると同時に、水蒸気透過度を小さ
くすることができる。
【0019】そして、アルミニウム箔、シリカ又はアル
ミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、主にガスバリヤ
ー性を付与するために積層するものであり、これらのほ
か、アルミニウムなどの金属蒸着層、ポリ塩化ビニリデ
ンの塗膜層、或いは、ポリアクリロニトリルフィルムな
どのガスバリヤー性材料を積層することもできる。
【0020】最内層のシーラント層としては、L・LD
PEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げた
が、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や
耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラ
ッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低
臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の
包装用に適している。
【0021】シーラント層には上記のほか、充填される
内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共
重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイ
オノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用
することができる。
【0022】特に、エチレン・αオレフィン共重合体で
メタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合
したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定し
ているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優
れており、本発明の自立袋などのように、下部のガセッ
ト部と胴部シール部との間など、ヒートシール部にフィ
ルムの重なりの差による段差のある袋のシーラント層に
は、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点
で適している。更に、前記共重合体にオレフィン系エラ
ストマーをブレンドしたものを用いることにより、シー
ラント層の熱流動性が改善され、前記段差などによるピ
ンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0023】尚、本発明の自立袋に充填される内容物
は、液状物のほか、粉状、粒状など流動性を有するもの
であれば、食品、非食品など何でもよい。例えば、食用
油など酸化され易い内容物が充填される場合で、前記積
層フィルム中にアルミニウム箔などの遮光性材料が積層
されていない場合は、前記積層フィルムのいずれかの一
層、または複数の層に紫外線吸収剤を練り込むことがで
きる。また、紫外線吸収剤を樹脂と混合し、コーティン
グ方式で紫外線吸収層を設けてもよい。紫外線吸収剤と
しては、以下から選択される一種または二種以上の化合
物を使用することができる。有機系では、ベンゾフェノ
ン系、ベンゾアリゾール系、サリチル酸系、有機ニッケ
ル系、アクリロニトリル系、モノ安息香酸系、シュウ酸
アニリド系、シアノアクリレート系、トリアゾ系の紫外
線吸収剤、また、無機系では、チタン、亜鉛、セリウム
などの各元素の酸化物を使用することができる。
【0024】次に、以上のような積層フィルムを用いて
製造する本発明の自立袋の製造方法について説明する。
本発明の自立袋は、基本的には従来のスタンディングパ
ウチ用の製袋機(1列製袋用製袋機でも2列突き合わせ
製袋用製袋機でもよい)を利用して、側部シール部のシ
ールパターンをその上部に拡大シール部を設けるために
変更すると共に、下記のような加工装置を適宜付加する
ことにより容易に製造することができる。即ち、側部シ
ール部の上部に設けた拡大シール部に袋の保持用の穴を
設ける打ち抜き装置および袋の上部の両側の端縁部を一
部トリミングする場合はその打ち抜き装置、そして、注
出口の取り付け装置などを適宜付加して、それぞれを加
工することにより容易に製造することができる。尚、上
記注出口の取り付けに関しては、製袋時にインラインで
取り付けてもよいが、製袋後、オフラインで取り付ける
こともできる。
【0025】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、
以下の図面に限定されるものではない。また、図面に付
した符号は、異なる図面においても、同じ名称の部分に
は同じ符号を用いた。図1〜図3は、それぞれ本発明の
自立袋の一実施例の構成を示す正面図である。
【0026】図1は、本発明の自立袋の第1の実施例の
構成を示す正面図である。図1に示した自立袋100
は、その下部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の下
部の間に、底面フィルムを内側に向けて折り返し、その
両側端縁部の下端近傍とその上部に底面フィルム切り欠
き部2、2を設けて、底面フィルム折り返し部3まで挿
入してなるガセット部4を有する形式で形成され、該ガ
セット部4が、内側が両側から中央部に向けて湾曲線状
に窪んだ形状となる船底形のシールパターン、即ち、底
部シール部5でヒートシールされて形成され、胴部が、
前後2面の壁面フィルム1、1′の両側の端縁部を、上
部に把手部9を形成するための拡大シール部7、7が設
けられた側部シール部6、6でヒートシールして形成さ
れ、該拡大シール部7、7に長楕円形状の袋の保持用の
穴8、8がその長手方向が垂直方向に向くように設けら
れると共に、袋100の上部の中央の端縁部にプラスチ
ックの成形体よりなる注出口20が接合されて構成され
ている。
【0027】尚、上記袋の保持用の穴8、8は、全周が
打ち抜かれた打ち抜き穴で示したが、例えば、一部にヒ
ンジ状に繋ぎ部が設けられた切り目線、或いは、ミシン
目線状などの断続的な切り目線による穴で設けてもよ
い。この点は、以下の図2、図3に示す自立袋において
も同様である。
【0028】注出口20は、この場合、筒状体を主体と
して、下部に接着基部22が設けられ、その上に適宜に
フランジが設けられ、上部には別体の螺子式のキャップ
21が取り付けられた2ピースタイプの構成である。注
出口20の袋への取り付けは、自立袋100の上部を上
部シール部10でヒートシールする際、上部の中央の端
縁部の両側のフィルムの間に、注出口20の接着基部2
2を挿入し、外側から超音波その他の加熱手段を用いて
加熱圧着し、熱接着させて接合することができる。注出
口20の材質は、袋の積層フィルムのシーラント層と熱
接着することが必要であり、シーラント層の材質に対応
して、例えば、ポリプロピレン、中密度または高密度な
どのポリエチレンのほか、ポリエステルなどを使用する
ことができる。
【0029】このような構成を採ることにより、自立袋
100は、袋本体が積層フィルムで形成されているの
で、軽量で嵩張らず、内容物の保存性もよく、また、使
用後の廃棄処理も容易である。そして、内容物の充填
は、キャップ21を外した状態の注出口20から容易に
充填することができ、充填後、キャップ21を閉めて密
封することができる。また、注出口20の先端の開口部
には、キャップ21を閉める前に、積層フィルム製のシ
ール材(図示せず)を熱接着して密封性を一層向上させ
ることもできる。
【0030】内容物が充填された自立袋100は、下部
のガセット部4が内側が湾曲線で形成された船底形の底
部シール部5でヒートシールされているので、底部が前
後に丸形に大きく広がり、底面の外周には、両側の底面
フィルム切り欠き部2、2で両側が接合されたヒートシ
ール部によるリング状の脚部が形成されるため、優れた
自立性が付与され、取り扱いやすく、また、袋の上部の
両側の拡大シール部7、7には袋の保持用の穴8、8が
設けられているので、持ちやすく持ち運びも容易であ
る。
【0031】内容物を他の容器に移し替える際には、キ
ャップ21を外して注出口20を開封し、両側の拡大シ
ール部7、7を同じ方向に折り曲げて、両側から袋の保
持用の穴8、8に手指を差し込んで自立袋100の上部
を保持し、下部を下側から手で支えて持つことができる
ので、袋の容量が大きい場合でも持ちやすく、移し替え
の作業が容易になり、また、その状態で注出口20を容
器の口部に固定して自立袋100を傾けることにより、
口径の小さな注出口20から内容物がスムーズに注出さ
れ、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることが
できる。また、注出口20は、その開閉を随時繰り返し
行うことができるので、自立袋100の容量が大きく、
内容物の使用を複数回に分割して行うような場合にも好
適に使用することができる。
【0032】図2は、本発明の自立袋の第2の実施例の
構成を示す正面図である。図2に示した自立袋200
は、前記図1に示した自立袋100の構成において、袋
の上部の両側の拡大シール部7、7に設けた袋の保持用
の穴8、8の角度を、垂直方向ではなく、上部方向に向
かって内側に傾斜するように変更して設けて構成したも
のであり、上記変更点以外は、総て図1に示した自立袋
100と同様に形成して構成したものである。この構成
は、袋の保持用の穴8、8の設け方のバリエーションの
例を示すものである。
【0033】このような構成を採ることにより、自立袋
200に充填された内容物を他の容器に移し替える際、
袋の上部の注出口20の両側を同じ側にハの字状に折り
曲げた時、両側の袋の保持用の穴8、8同士を揃えて持
ちやすくなるので、一層容易に袋の上部を保持し、内容
物を移し替えることができる。上記変更点以外は、前記
図1に示した自立袋100と同じ構成であるため、図1
に示した自立袋100と同様な作用効果を得ることがで
きる。
【0034】図3は、本発明の自立袋の第3の実施例の
構成を示す正面図である。図3に示した自立袋300
は、前記図2に示した自立袋200の構成において、袋
の上部の両側の拡大シール部7、7に設けた袋の保持用
の穴8、8の形状のみを、一方(図において左側)はそ
のままで、もう一方(図において右側)を、二つに分割
された穴8、8に変更して設けて構成したものであり、
上記変更点以外は、総て図2に示した自立袋200と同
様に形成して構成したものである。この構成も、袋の保
持用の穴8、8の設け方のバリエーションの例を示すも
のである。
【0035】このような構成を採った場合も、基本的な
作用効果は変わらないが、袋の保持用の穴を二つに分割
して設けることにより、個々の穴は小さくなり、また、
穴の合計面積も減少するので把手部9の強度は向上させ
ることができる。従って、積層フィルムの強度が低い場
合には有効である。只、使い勝手の点では、必ずしもよ
いとは言えず、両者を勘案して選定することができる。
このように袋の保持用の穴に関しては、その形状、大き
さ、角度など、任意に適するように選定して設けること
ができる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、液状物など流動性を有する内容物を密封包装す
る積層フィルム製の袋であって、内容物の保存性がよ
く、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且
つ、袋の上部に保形性に優れた注出口と把手部を備え、
内容物充填後の袋が優れた自立性を有し、袋の容量が1
L〜2Lのように比較的大きい場合でも、持ちやすく、
取り扱いや持ち運びが容易で、内容物を他の容器に移し
替える際にも、手で保持しやすく、移し替えの作業が容
易で、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えること
ができ、ボトルなどの代替容器としてはもとより、詰め
替え用容器としても好適に使用することのできる自立袋
を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立袋の第1の実施例の構成を示す正
面図である。
【図2】本発明の自立袋の第2の実施例の構成を示す正
面図である。
【図3】本発明の自立袋の第3の実施例の構成を示す正
面図である。
【符号の説明】
1、1′ 壁面フィルム 2 底面フィルム切り欠き部 3 底面フィルム折り返し部 4 ガセット部 5 底部シール部 6 側部シール部 7 拡大シール部 8 袋の保持用の穴 9 把手部 10 上部シール部 20 注出口 21 キャップ 22 接着基部 100、200、300 自立袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上尾 賢治 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E064 AB25 BC18 EA12 EA23 EA30 FA04 FA05 FA06 HJ01 HK10 HS04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】袋の下部が、前後2面の壁面フィルムの下
    部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、周
    縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で
    形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側の端
    縁部を側部シール部でヒートシールして形成される袋に
    おいて、下部のガセット部が、自立性を付与する形状の
    シールパターンでヒートシールされ、両側の側部シール
    部の上部に把手部を形成するための拡大シール部が設け
    られ、該拡大シール部に袋の保持用の穴が設けられ、更
    に、上部の中央の端縁部にプラスチックの成形体よりな
    る注出口が接合されていることを特徴とする自立袋。
  2. 【請求項2】前記袋の保持用の穴が、一部に繋ぎ部が設
    けられた切り目線で形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の自立袋。
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