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JP2002205089A - 嫌気性廃水処理システム - Google Patents

嫌気性廃水処理システム

Info

Publication number
JP2002205089A
JP2002205089A JP2001002337A JP2001002337A JP2002205089A JP 2002205089 A JP2002205089 A JP 2002205089A JP 2001002337 A JP2001002337 A JP 2001002337A JP 2001002337 A JP2001002337 A JP 2001002337A JP 2002205089 A JP2002205089 A JP 2002205089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wastewater
tank
anaerobic
detector
supplied
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001002337A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakayama
山 隆 中
Kazuo Shibazaki
崎 和 夫 柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001002337A priority Critical patent/JP2002205089A/ja
Publication of JP2002205089A publication Critical patent/JP2002205089A/ja
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    • Y02W10/12

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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水のPH調整を迅速かつ的確に行い、廃水
の嫌気性細菌による生物処理を効率良く行うことによ
り、廃水の浄化をさらに効率的なものとすることができ
る嫌気性廃水処理システムを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 嫌気性廃水処理システムは、PH調整槽
1と、PH調整槽1にリアクタ管12を介して接続され
た嫌気性バイオリアクタ2と、嫌気性バイオリアクタ2
に処理管13を介して接続され、リアクタ管12に返送
管15を介して接続された処理水槽3とを備えている。
リアクタ管12に第1PH検出計21が取り付けられ、
処理管13に第2PH検出計22が取り付けられてい
る。第1PH検出計21、および第2PH検出計22か
らの検出信号に基づいて、薬剤投入制御装置32がフィ
ードバック的に薬剤投入ポンプ31を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PH調整槽と、嫌
気性廃水処理装置とを備えた嫌気性廃水処理システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来の嫌気性廃水処理システムを
示す。図5に示す嫌気性廃水処理システムは、廃水が供
給されるPH調整槽1と、PH調整槽1の下流側に、リ
アクタ管12を介して接続された嫌気性バイオリアクタ
2と、嫌気性バイオリアクタ2の下流側に、処理管13
を介して接続された処理水槽3とを備えている。
【0003】処理水槽3は返送管15を介してリアクタ
管12に接続され、また、処理水槽3に放流管16を介
して放流槽6が接続されている。また、PH調整槽1の
上流側には、PH管11を介して流調槽4が接続され、
さらに、流調槽4の上流側には、流調管14を介して原
水槽5が接続されている。
【0004】流調管14にはスクリーン36が設けら
れ、また、嫌気性バイオリアクタ2には、嫌気性バイオ
リアクタ2内のガスを排出するためのガス排出管17が
取り付けられている。また、PH調整槽1にPH検出計
23aが取り付けられ、さらに、PH調整槽1にPH調
整用薬剤タンク30からPH調整槽1へのPH調整用薬
剤の投入量を調整する薬剤投入ポンプ31が取り付けら
れている。さらに、PH検出計23aからの検出信号に
基づいて薬剤投入制御装置32により薬剤投入ポンプ3
1が制御される。
【0005】原水槽5に供給された廃水は、流調管14
を経て流調槽4に供給される。この際、廃水中に含まれ
る生物処理に不適な異物が、流調管14に設けられたス
クリーン36により除去される。このようにして流調槽
4に供給された廃水は、PH管11を経て、PH調整槽
1に供給される。
【0006】PH調整槽1に供給された廃水は、PH検
出計23aによりPHが検出され、この検出値に基づい
てPH検出計23aから薬剤投入制御装置32に検出信
号が送られる。PH調整用薬剤タンク30からPH調整
槽1へ投入されるPH調整用薬剤の投入量は、グラニュ
ール等の嫌気性細菌による生物処理に適したPHとなる
ように、薬剤投入制御装置32がPH検出計23aから
の検出信号に基づいて薬剤投入ポンプ31を制御するこ
とにより調整される。このようにして、廃水のPHが調
整される。
【0007】PHが調整された廃水は、PH調整槽1か
らリアクタ管12を経て嫌気性バイオリアクタ2に供給
される。嫌気性バイオリアクタ2に供給された廃水は、
グラニュール等の嫌気性細菌により生物処理されて、C
やメタンガス等に分解される。このようにして発生
したCOやメタンガス等のガス類はガス排出管17を
経て、嫌気性バイオリアクタ2外に排出される。
【0008】また、嫌気性バイオリアクタ2内における
廃水の流速は、嫌気性バイオリアクタ2に供給される廃
水の供給量を調整することにより、廃水が嫌気性細菌に
より生物処理されるのに必要とされる流速となるよう
に、調整される。
【0009】嫌気性バイオリアクタ2で生物処理された
廃水は、処理管13を経て処理水槽3に供給される。処
理水槽3に供給された廃水のうち大部分は、放流管16
を経て放流槽6に供給されるが、一部は、返送管15を
経てリアクタ管12に返送される。また、放流槽6に供
給された廃水は、河川、下水等へ放流されもしくは好気
性廃水処理システム等の他の処理施設に搬送される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、図5に
示す従来の嫌気性廃水処理システムにおいて、効率良く
廃水を生物処理するために、廃水は、PH調整槽1にお
いてPH調整用薬剤が投入されPH調整された後に、嫌
気性バイオリアクタ2において生物処理されている。
【0011】この場合、PH調整槽1に投入されるPH
調整用薬剤の投入量は、PH検出計23aにより検出さ
れるPH調整槽1内の廃水のPHに基づいて決定され
る。
【0012】嫌気性廃水処理システムに新たに流入する
廃水のPH、含有される有機物等の成分濃度、および供
給量は、それぞれ一定ではない。また、一旦、PH調整
がなされた廃水であっても、廃水が嫌気性廃水処理シス
テムの系内において搬送されたり、処理水槽3から返送
管15を経てリアクタ管12に返送される廃水が混合さ
れたり、あるいは廃水が嫌気性バイオリアクタ2内にお
いて生物処理されることにより、廃水のPHは変動す
る。従って、廃水を効率よく嫌気性細菌により生物処理
するためには、嫌気性細菌により生物処理される直前の
廃水のPH、および嫌気性バイオリアクタ2において生
物処理された直後の廃水のPHを、それぞれ嫌気性細菌
による生物処理に適した所望PHの許容範囲内となるよ
うに調整する必要がある。
【0013】しかしながら、従来の嫌気性廃水処理シス
テムにおいては、廃水のPHは、PH調整槽1内の廃水
のPHに基づいて調整されている。すなわち、廃水のP
Hは、嫌気性細菌により生物処理される直前の廃水のP
H、あるいは生物処理された直後の廃水のPHとは無関
係に調整されていた。従って、嫌気性細菌により生物処
理される廃水のPHを、嫌気性細菌による生物処理に適
した所望PHの許容範囲内となるように迅速かつ的確に
調整することが難しく、嫌気性細菌を死滅させたり等の
弊害を招くことも考えられる。
【0014】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、嫌気性細菌により生物処理される廃水のP
H調整を迅速かつ的確に行い、廃水の嫌気性細菌による
生物処理を効率良く行うことにより、廃水の浄化をさら
に効率的なものとすることができる嫌気性廃水処理シス
テムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、廃水が供給さ
れるPH調整槽と、PH調整槽から供給された廃水を生
物処理する嫌気性バイオリアクタと、嫌気性バイオリア
クタから供給された廃水を受け入れるとともに、その一
部をPH調整槽の出側へ返送する処理水槽と、、嫌気性
バイオリアクタの入側に取り付けられた第1PH検出計
と、嫌気性バイオリアクタの出側近傍に取り付けられた
第2PH検出計と、PH調整用薬剤タンクからPH調整
槽へのPH調整用薬剤を投入する薬剤投入ポンプと、薬
剤投入ポンプを制御する薬剤投入制御装置と、を備え、
薬剤投入制御装置は、第1PH検出計、および第2PH
検出計からの検出信号に基づいて、薬剤投入ポンプを制
御することを特徴とする嫌気性廃水処理システムであ
る。
【0016】本発明によれば、薬剤投入制御装置は、第
1PH検出計、および第2PH検出計からの検出信号に
基づいて、フィードバック的に薬剤投入ポンプを制御す
るので、PH調整槽において、廃水は、嫌気性細菌によ
る生物処理に適したPHとなるように、迅速かつ的確に
調整される。
【0017】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。
【0018】図1は本発明の第1の実施の形態を示す図
である。ここで図1は嫌気性廃水処理システムを示す構
成図である。
【0019】図1において、嫌気性廃水処理システム
は、廃水が供給されるPH調整槽1と、PH調整槽1の
下流側に、リアクタ管12を介して接続され、PH調整
槽1から供給された廃水を受け入れる嫌気性バイオリア
クタ2とを備えている。
【0020】また嫌気性バイオリアクタ2の下流側には
処理水槽3が処理管13を介して接続されている。この
処理水槽3は、リアクタ管12に返送管15を介して接
続され、嫌気性バイオリアクタ2から処理管13を介し
て供給された廃水を受け入れるとともに、その廃水の一
部を返送管15を介してPH調整槽1の出側に位置する
リアクタ管12へ廃水を返送する。さらに、処理水槽3
の下流側には放流槽6が放流管16を介して接続されて
いる。
【0021】一方、PH調整槽1の上流側には流調槽4
がPH管11を介して接続され、さらに、流調槽4の上
流側には原水槽5が流調管14を介して接続されてい
る。
【0022】図1に示すように、返送管15には、廃水
を処理水槽3からリアクタ管12に搬送する再循環ポン
プ34が設けられ、また、流調管14にはスクリーン3
6が設けられている。また、嫌気性バイオリアクタ2に
は、嫌気性バイオリアクタ2内のガスを排出するための
ガス排出管17が取り付けられており、さらに、PH調
整槽1にはPH調整用薬剤タンク30からPH調整槽1
へのPH調整用薬剤の投入量を調整することができるよ
うに薬剤投入ポンプ31が取り付けられている。
【0023】嫌気性バイオリアクタ2の入側に位置する
リアクタ管12のうち、返送管15との接続部分よりも
嫌気性バイオリアクタ2側に第1PH検出計21が取り
付けられ、また、嫌気性バイオリアクタ2内における嫌
気性バイオリアクタ2の出側の近傍に第2PH検出計2
2が取り付けられ、さらに、PH調整槽1に第3PH検
出計23が取り付けられている。また、第1PH検出計
21、および第2PH検出計22からの検出信号に基づ
いて、フィードバック的に薬剤投入ポンプ31を制御す
る薬剤投入制御装置32が設けられている。
【0024】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。
【0025】嫌気性廃水処理システムに新たに流入する
廃水は、まず原水槽5に供給される。原水槽5に供給さ
れた廃水は、流調管14を経て流調槽4に供給される。
この際、廃水中に含まれる繊維、わら、棒きれ等の生物
処理に不適な異物が、流調管14に取り付けられたスク
リーン36により除去される。流調槽4に供給された廃
水は、PH管11を経て、PH調整槽1に供給される。
【0026】PH調整槽1に供給された廃水は、PH調
整用薬剤タンク30からPH調整槽1へ投入されるアル
カリ薬剤等のPH調整用薬剤により、そのPHがグラニ
ュール等の嫌気性細菌による生物処理に適したPHとな
るように調整される。
【0027】PHが調整された廃水は、PH調整槽1か
らリアクタ管12を経て嫌気性バイオリアクタ2に供給
される。この際、処理水槽3から返送管15を経てリア
クタ管12に供給される廃水がリアクタ管12内で混合
され、この混合された廃水が嫌気性バイオリアクタ2に
供給される。
【0028】嫌気性バイオリアクタ2に供給された廃水
は、嫌気性バイオリアクタ2内においてグラニュール等
の嫌気性細菌により生物処理される。これにより廃水中
に含まれる有機物は酸生成やメタン生成という過程を経
て、COやメタンガス等のガス類に分解される。この
ようにして発生したCOやメタンガス等のガス類はガ
ス排出管17を経て、嫌気性バイオリアクタ2外に排出
される。この排出されたガス類はガス燃焼器18により
燃焼し、燃焼の際に発生する熱がヒータ19に送られ、
嫌気性バイオリアクタ2に流入する廃水を加温する。こ
のようにして廃水を嫌気性細菌による生物処理に適した
温度となるように調整する。
【0029】また、嫌気性バイオリアクタ2内における
廃水の流速は、嫌気性バイオリアクタ2に供給される廃
水の供給量を調整することにより調整され、廃水は嫌気
性細菌により生物処理されるのに必要とされる流速をも
つ。
【0030】嫌気性バイオリアクタ2で生物処理された
廃水は、処理管13を経て処理水槽3に供給される。処
理水槽3に供給された廃水のうち大部分は、放流管16
を経て放流槽6に供給されるが、一部は、再循環ポンプ
34により返送管15を経てリアクタ管12に返送され
る。これにより、嫌気性バイオリアクタ2における生物
処理が活性化されるとともに、嫌気性バイオリアクタ2
に供給される廃水の供給量が調整される。
【0031】放流槽6に供給された廃水は、河川、下水
等へ放流されもしくは好気性廃水処理システム等の他の
処理施設に搬送される。
【0032】この間の廃水処理作用について更に詳述す
る。
【0033】廃水を効率よく嫌気性細菌により生物処理
するためには、嫌気性バイオリアクタ2において生物処
理される直前のPH、および嫌気性バイオリアクタ2に
おいて生物処理された直後の廃水のPHが、それぞれ、
嫌気性細菌による生物処理に適した所望PHの許容範囲
内となるように廃水のPHを調整することが必要とな
る。
【0034】本実施の形態においては、リアクタ管12
に取り付けられた第1PH検出計21により、嫌気性バ
イオリアクタ2に供給される直前の廃水のPHが検出さ
れ、第1PH検出計21から薬剤投入制御装置32へ検
出信号が送られる。また、嫌気性バイオリアクタ内に取
り付けられた第2PH検出計22により、嫌気性バイオ
リアクタ2において嫌気性細菌により生物処理された直
後の廃水のPHが検出され、第2PH検出計22から薬
剤投入制御装置32へ検出信号が送られる。
【0035】薬剤投入制御装置32は、第1PH検出計
21および第2PH検出計22からの検出信号に基づい
て、薬剤投入ポンプ31を制御し、PH調整用薬剤タン
ク30からPH調整槽1へ投入されるPH調整用薬剤の
投入量を決定する。このとき、廃水はPH調整用薬剤が
投入されることにより、嫌気性細菌による生物処理に適
した所望PHとなるように調整される。
【0036】すなわち、第1PH検出計21または第2
PH検出計22のPH検出値が、所望PHの許容範囲内
にある場合には、薬剤投入制御装置32は薬剤投入ポン
プ31を制御して、PH調整槽1へのPH調整用薬剤の
投入量を一定に維持する。一方、第1PH検出計21あ
るいは第2PH検出計22のPH検出値が、所望PHの
許容範囲より外れる場合には、薬剤投入制御装置32
は、第1PH検出計21あるいは第2PH検出計22か
ら送られた検出信号に基づき薬剤投入ポンプ31を制御
し、PH調整槽1へのPH調整用薬剤の投入量を調整す
る。このようにして、PH調整槽1へのPH調整用薬剤
の投入量を調整することにより、嫌気性バイオリアクタ
2に供給される廃水のPHを所望PHの許容範囲内に調
整することができる。
【0037】なお、PH調整槽1でPH調整された廃水
は、その後、第1PH検出計21あるいは第2PH検出
計22によりPHが検出される。従って、PH調整槽1
における廃水のPH調整時と、第1PH検出計21およ
び第2PH検出計22における廃水のPH検出時との間
には、PH調整槽1から第1PH検出計21および第2
PH検出計22への廃水の搬送時間に応じたタイムラグ
が生じる。従って、一旦、廃水のPHを調整した後、次
に薬剤投入制御装置32により薬剤投入ポンプ31を制
御して廃水のPHを更に調整する場合、このタイムラグ
に応じた時間経過後に行う必要がある。
【0038】また、本実施の形態における嫌気性廃水処
理システムにおいて、第1PH検出計21のPH検出値
と、第2PH検出計22のPH検出値とを、同時に所望
PHの許容範囲内に調整することができない場合には、
この嫌気性廃水処理システムは、供給される廃水を浄化
するのには不適切なシステムであると考えられるので、
この嫌気性廃水処理システム自体の見直しが必要とされ
る。
【0039】尚、第2PH検出計22は、処理管13に
おける嫌気性バイオリアクタ2と処理管13との接続部
分の近傍に取り付けてもよい。この場合も、嫌気性細菌
により生物処理された直後の廃水のPHを検出すること
ができるので、薬剤投入制御装置32はこの第2PH検
出計22から送られる検出信号に基づいて、薬剤投入ポ
ンプ31を制御することができる。
【0040】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、嫌気性バイオリアクタ2において嫌気性細菌により
生物処理される直前、および生物処理された直後の廃水
のPHに基づいて、フィードバック的に、嫌気性細菌に
より生物処理される廃水のPHを、迅速かつ的確に所望
のPHに調整することができる。
【0041】第2の実施の形態 図2は本発明の第2の実施の形態を示す図である。ここ
で図2は嫌気性廃水処理システムを示す構成図である。
【0042】図2に示す第2の実施の形態において、流
調槽4の出側に位置するPH管11に原水流量検出計2
4が取り付けられるとともに、流調槽4にTOC分析装
置33が取り付けられている。また薬剤投入制御装置3
2は、図1に示す第1の実施の形態における制御機能に
加えて、原水流量検出計24およびTOC分析装置33
からの検出信号に基づいて、フィードフォワード的に薬
剤投入ポンプ31を制御する機能も併せもっている。
【0043】図2において、他の構成は図1に示す第1
の実施の形態と略同一である。図2において、図1に示
す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
【0044】図2において、廃水は、原水槽5から流調
管14を経て流調槽4に供給され、その後、流調槽4か
らPH管11を経てPH調整槽1に供給される。この
際、流調槽4において、廃水のTOC値(有機物負荷
量)がTOC分析装置33により検出され、この検出値
に基づいてTOC分析装置33から薬剤投入制御装置3
2へ検出信号が送られる。また、PH管11を流れる廃
水は、その流量を原水流量検出計24により検出された
後、PH調整槽1に供給されるとともに、この原水流量
検出計24から薬剤投入制御装置32へ検出信号が送ら
れる。
【0045】このとき、PH調整槽1に供給される廃水
の有機物負荷量の総和は、 (廃水の有機物負荷量の総和)=(TOC値)×(原水流量測定値)・・・(1 ) 、で与えられる。
【0046】従って、薬剤投入制御装置32は、TOC
分析装置33および原水流量検出計24からの各検出信
号に基づいて、上記演算式(1)により、廃水の有機物
負荷量の総和を演算する。薬剤投入制御装置32は、こ
のようにして演算された廃水の有機物負荷量の総和に応
じて、薬剤投入ポンプ31を制御し、PH調整用薬剤タ
ンク30からPH調整槽1へ投入されるPH調整用薬剤
の投入量が調整されて、廃水のPHが調整される。
【0047】このように、PH調整槽1に供給される前
の廃水に含まれる有機物負荷量の総和を検出し、この検
出値に基づいて、嫌気性バイオリアクタ2に供給される
廃水のPHの変動を予測し、PH調整槽1に投入される
PH調整用薬剤の投入量を調整することにより、嫌気性
バイオリアクタ2に供給される廃水のPHを調整するこ
とができる。
【0048】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、薬剤投入制御装置32において、PH調整槽1に供
給される前の廃水に含まれる有機物負荷量の総和を検出
し、この検出値に基づいてフィードフォワード的に、嫌
気性細菌により生物処理される廃水のPHを、迅速かつ
的確に所望のPHに調整することができる。
【0049】第3の実施の形態 図3は本発明の第3の実施の形態を示す図である。ここ
で図3は嫌気性廃水処理システムを示す構成図である。
【0050】図3に示す第3の実施の形態において、流
調槽4の出側に位置するPH管11に原水流量検出計2
4が取り付けられ、原水流量検出計24からの検出信号
に基づいて返送流量制御装置37により再循環ポンプ3
4が制御される。
【0051】図3において、他の構成は図1に示す第1
の実施の形態と略同一である。図3において、図1に示
す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
【0052】図3において、嫌気性バイオリアクタ2内
における廃水の流速は、嫌気性バイオリアクタ2に供給
される廃水の供給量を調整することにより、廃水が嫌気
性細菌により生物処理されるのに必要とされる所望の流
速とする必要がある。
【0053】嫌気性バイオリアクタ2に供給される廃水
は、PH調整槽1からリアクタ管12を経て供給される
廃水と、処理水槽3から返送管15を経てリアクタ管1
2に供給される廃水と、から構成される。
【0054】PH調整槽1からリアクタ管12を経て供
給される廃水の供給量は、PH調整槽1に供給される廃
水の供給量に応じて変動するため一定ではない。嫌気性
バイオリアクタ2に供給される廃水の供給量は、PH調
整槽1に供給される廃水の供給量に応じて、返送管15
を経てリアクタ管12に供給される廃水の供給量を調整
することにより制御することができる。
【0055】従って、PH管11からPH調整槽1に供
給される廃水の供給量を原水流量検出計24により検出
し、原水流量検出計24からの検出信号に基づいて返送
流量制御装置37により再循環ポンプ34を制御するこ
とにより、嫌気性バイオリアクタ2に供給される廃水の
供給量を調整することができる。この際、返送流量制御
装置37は、嫌気性バイオリアクタ2に供給される廃水
の供給量が嫌気性バイオリアクタ2内の廃水の所望流速
を確保するために必要とされる供給量となるように再循
環ポンプ34を制御する。このようにして、嫌気性バイ
オリアクタ2に供給される廃水の供給量を制御し、嫌気
性バイオリアクタ2内の廃水の流速を調整することがで
きる。
【0056】例えば、嫌気性バイオリアクタ2内におい
て1.5(m/h)の廃水の所望流速を得ようとする場
合、再循環ポンプ34による返送管15を流れる廃水の
流量をQr(m/h)とし、嫌気性バイオリアクタ2
の底面積をA(m)とし、PH調整槽1から嫌気性バ
イオリアクタ2に供給される廃水の供給量をQ0(m
/h)とすると、Qr(m/h)は、 Qr(m/h)=1.5(m/h)(所望流速)×A(m)−Q0(m/ h)・・・(2) という演算式により得られる。
【0057】従って、返送流量制御装置37は、原水流
量検出計24からの検出信号に基づいて、上記演算式
(2)により廃水の所望流速を演算し、この演算値に基
づいて再循環ポンプ34を制御して、嫌気性バイオリア
クタ2に供給される廃水の供給量を調整する。
【0058】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、原水流量検出計24の検出値に基づいて、返送流量
制御装置37により再循環ポンプ34を制御することに
より、返送管15を流れる廃水の流量を調整することが
できる。このように、PH調整槽1から嫌気性バイオリ
アクタ2に供給される廃水の供給量に応じて、返送管1
5からリアクタ管12に供給される廃水の供給量を調整
することができるので、嫌気性バイオリアクタ2に供給
される廃水の供給量を調整し、嫌気性バイオリアクタ2
内の廃水の流速を所望の流速となるように調整すること
ができる。
【0059】第4の実施の形態 図4は本発明の第4の実施の形態を示す図である。ここ
で図4は嫌気性廃水処理システムを示す構成図である。
【0060】図4に示す第4の実施の形態において、ガ
ス排出管17にガス流量計25が取り付けられており、
ガス流量計25の検出値に対応して作動するガス検出ア
ラーム35が設けられている。
【0061】図4において、他の構成は図1に示す第1
の実施の形態と略同一である。図4において、図1に示
す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
【0062】図4において、廃水は嫌気性バイオリアク
タ2内で嫌気性細菌により生物処理され、これにより廃
水中に含まれる有機物は酸生成やメタン生成という過程
を経て、COやメタンガス等のガス類に分解される。
このガス類は、ガス排出管17を経て嫌気性バイオリア
クタ2外に排出される。従って、嫌気性バイオリアクタ
2内におけるガス発生量に応じて、ガス排出管17内を
流れるガス流量は変動する。このとき、嫌気性バイオリ
アクタ2内におけるガス発生量に異常が生じると、嫌気
性バイオリアクタ2の爆発等の危険が生じる。従って、
このガス発生量に異常が生じた場合には迅速な対応が必
要とされ、ガス発生量の異常を迅速に知らせるシステム
が望まれる。
【0063】本実施の形態によれば、ガス排出管17を
流れるガス流量はガス流量計25により検出され、この
検出値に異常が生じた場合にガス検出アラーム35が作
動する。従って、嫌気性バイオリアクタ2内におけるガ
ス発生量に異常が生じた場合に、ガス検出アラーム35
が作動し、嫌気性バイオリアクタ2内のガス発生量の異
常を迅速に知ることができる。
【0064】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、嫌気性バイオリアクタ2内で発生するガス発生量に
応じて、ガス排出管17を流れるガス流量は変動し、ま
た、ガス排出管17を流れるガス流量に異常が生じると
ガスアラームが作動する。従って、嫌気性バイオリアク
タ2内においてガス発生量に異常が生じた場合に、ガス
検出アラーム35が作動し、嫌気性バイオリアクタ2内
におけるガス発生量の異常を迅速に知ることができると
ともに、迅速な対応を促すことができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
薬剤投入制御装置は、第1PH検出計、および第2PH
検出計からの検出信号に基づいて、フィードバック的に
薬剤投入ポンプを制御する。従って、廃水は、嫌気性細
菌による生物処理に適したPHとなるように迅速かつ的
確に調整され、廃水は効率良く嫌気性細菌により生物処
理される。これにより、嫌気性廃水処理システムに供給
される廃水の浄化をさらに効率的なものとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による嫌気性廃水処理システムの第1の
実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明による嫌気性廃水処理システムの第2の
実施の形態を示す構成図。
【図3】本発明による嫌気性廃水処理システムの第3の
実施の形態を示す構成図。
【図4】本発明による嫌気性廃水処理システムの第4の
実施の形態を示す構成図。
【図5】従来の嫌気性廃水処理システムを示す構成図。
【符号の説明】
1 PH調整槽 2 嫌気性バイオリアクタ 3 処理水槽 4 流調槽 5 原水槽 6 放流槽 11 PH管 12 リアクタ管 13 処理管 14 流調管 15 返送管 16 放流管 17 ガス排出管 18 ガス燃焼器 19 ヒータ 21 第1PH検出計 22 第2PH検出計 23 第3PH検出計 23a PH検出計 24 原水流量検出計 25 ガス流量計 30 PH調整用薬剤タンク 31 薬剤投入ポンプ 32 薬剤投入制御装置 33 TOC分析装置 34 再循環ポンプ 35 ガス検出アラーム 36 スクリーン 37 返送流量制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃水が供給されるPH調整槽と、 PH調整槽から供給された廃水を生物処理する嫌気性バ
    イオリアクタと、 嫌気性バイオリアクタから供給された廃水を受け入れる
    とともに、その廃水の一部をPH調整槽の出側へ返送す
    る処理水槽と、 嫌気性バイオリアクタの入側に取り付けられた第1PH
    検出計と、 嫌気性バイオリアクタの出側近傍に取り付けられた第2
    PH検出計と、 PH調整用薬剤タンクからPH調整槽へのPH調整用薬
    剤を投入する薬剤投入ポンプと、 薬剤投入ポンプを制御する薬剤投入制御装置と、を備
    え、 薬剤投入制御装置は、第1PH検出計、および第2PH
    検出計からの検出信号に基づいて、薬剤投入ポンプを制
    御することを特徴とする嫌気性廃水処理システム。
  2. 【請求項2】PH調整槽に廃水を供給する流調槽と、 流調槽の出側に取り付けられた原水流量検出計と、 流調槽に取り付けられたTOC分析装置と、をさらに備
    え薬剤投入制御装置は、原水流量検出計、およびTOC
    分析装置からの検出信号に基づいて、薬剤投入ポンプを
    制御することを特徴とする請求項1記載の嫌気性廃水処
    理システム。
  3. 【請求項3】流調槽の出側に取り付けられた原水流量検
    出計と、 処理水槽とPH調整槽との間に設けられ、処理水槽から
    PH調整槽の出側へ廃水を返送する再循環ポンプと、 原水流量検出計からの検出信号に基づいて再循環ポンプ
    を制御することができる返送流量制御装置と、をさらに
    備えたこと特徴とする請求項1記載の嫌気性廃水処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】嫌気性バイオリアクタにて発生したガスの
    ガス発生量を測定するガス流量計と、 ガス流量計の検出値に対応して作動するガス検出アラー
    ムと、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3
    記載の嫌気性廃水処理システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008188533A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Toshiba Corp 水処理装置
CN109928496A (zh) * 2017-12-18 2019-06-25 帕克环保技术(上海)有限公司 厌氧反应器

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