JP2002293032A - 相変化光記録媒体 - Google Patents
相変化光記録媒体Info
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- JP2002293032A JP2002293032A JP2001102049A JP2001102049A JP2002293032A JP 2002293032 A JP2002293032 A JP 2002293032A JP 2001102049 A JP2001102049 A JP 2001102049A JP 2001102049 A JP2001102049 A JP 2001102049A JP 2002293032 A JP2002293032 A JP 2002293032A
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Abstract
の熱安定性及び消去率特性に優れ、且つ高感度化が可能
な相変化光記録媒体を提供すること。 【解決手段】この発明の相変化光記録媒体は、組成成分
比がGeyMz(SbxTe1-x)1-y -z(ただし、MはSn及びPbのうち
の少なくとも一方であり、0.60≦x≦0.85、0<y+z≦0.2
0,y≧1/19z)である相変化型記録層を有する。
Description
により情報の記録・再生・消去が可能な相変化光記録媒
体に関する。
う光ディスクは、可搬型の大容量・高速アクセス・長寿命
の記録媒体として、画像・音声ファイル、計算機用デー
タファイル等に幅広く応用されており、今後ともその大
容量化が期待されている。光ディスクの中で、相変化光
記録媒体は、レーザ光照射による相変化によって生じる
反射率差または反射光位相差を利用した記録消去可能な
光学的情報記録媒体であり、オーバライトが容易な事、
光学系の構成が単純で低価格の装置が製造しやすい事、
再生専用型光ディスクとの互換性が取りやすい事、など
の特長から、CD-RW,DVD-RAM,DVD-RW等として実用化され
ている。
から、第一干渉層、記録層、第二干渉層、反射層からな
る。干渉層と反射層は、媒体中での光の多重干渉を利用
して非晶質状態と結晶状態の光学コントラストを助長す
る機能、記録膜の酸化を防止する機能、オーバライト繰
返しによる記録膜の劣化を防止する機能を担う。この基
本構成の改良版の一つとして、記録層の上下に結晶化促
進層を形成する技術が開示されている(特開平10-28947
8)。
ルコゲン化合物が用いられており、Ge-Sb-Te系、Ag-In-
Sb-Te系の合金薄膜等が実用化されている。Ge-Sb-Te系
は、組成により金属間化合物になる場合と共晶になる場
合があるのに対し、Ag-In-Sb-Te系は、いずれの組成域
においても共晶のみである。両系とも共晶は、Sb-Te共
晶を基本としている。このSb-Te共晶では、Sb70Te30共
晶組成近傍を利用したものが数多く試みられている。し
かし、共晶点近傍の組成では、結晶化速度は相分離のた
めの原子の拡散速度によって制限されるため、拡散速度
が最大となる融点直下まで加熱しないと結晶化による高
速消去ができない。そのため、Ge-Sb-Te系金属間化合物
であり、現在、広く利用されているGeTe-Sb2Te3擬似二
元合金組成近傍の記録層に比べて、高速の結晶化が可能
な温度範囲が狭く、かつ高温側に偏っている。Sb-Te共
晶系の好ましい組成範囲に関しては、SbxTe1-x(0.6≦x
≦0.85)と開示されており、Sbが多くなると急冷状態で
析出するSbクラスタサイトが増え、結晶核生成が促進さ
れるため非晶質-結晶相変化による記録消去を高速に行
うことが可能であると考えられている。しかしながら、
Sb-Te共晶組成のみでは非晶質状態の熱安定性に問題が
あることから、Sb-Te共晶組成に第三元素を添加し熱安
定性を改善する試みが行われている(特開平9-161316)。
ここで言う熱安定性とは非晶質マークの経時安定性のこ
とである。Geを添加することでSb-Te共晶合金の非晶質
状態における熱的安定性を改善できることが開示されて
いる(特開平10-112028)。
クの開発が行われている。二層ディスクでは、光入射側
に2層の記録層があり、一層ディスクの層構成を2回繰り
返したような層構成となっている。そのため、二層ディ
スクでは光入射側から奥にある記録層に記録・再生・消
去を行う場合、手前にある記録層をレーザ光が透過する
必要がある。従って、手前にある記録層はできるだけ薄
くし、光透過率を高める必要がある(第12回相変化記録
研究会シンポジウム講演概要集 p90-95)。しかし、一般
的に記録層を薄くすると結晶核が少なくなり結晶成長が
抑制され消去率が低下するという問題がある。また、記
録層を薄くするとエネルギー吸収量が低下してしまうた
め感度の高度化が要求される。
を大きくし、消去率を保持したSb-Te共晶組成にGeを添
加することで共晶合金の非晶質状態での熱安定性を高
め、非晶質マークの経時安定性を高めている。しかし、
我々の研究では、高い消去率が得られるSb/Te比の組成
域は、共晶組成よりもSb/Te比の大きい組成域でしか得
られない事が分かった。そのため、上述したように、記
録層の薄膜化により消去率が低下した場合など、消去率
の改善を必要とする場合にはSb/Te比をさらに大きくす
る必要がある。ところが、Sb/Te比を大きくすると非晶
質マーク形成が困難となってしまい、Ge添加量を調整し
ても十分な非晶質マークを形成する事が不可能である。
また、Sb/Te比を大きくしGe添加量を増やすと結晶化温
度ならびに融点が上昇してしまい、感度が低下してしま
う。この感度低下は、特に、二層ディスクなど記録膜の
薄膜化が必要な際にレーザーパワーを高出力にしなけれ
ばならないなど問題となる。以上説明した通り、記録膜
が薄くない時は、高い消去率が得られる組成域が狭かっ
た。さらに、記録膜が薄い時は、非晶質の安定性と消去
率特性の向上、高感度化を両立するGeSbTe共晶組成は存
在しなかった。
きくし消去率を保持したSb-Te共晶組成にGeを添加する
ことで共晶合金の非晶質状態での熱安定性を高め、記録
マーク形成を可能にしている。しかし、我々の研究で
は、高い消去率が得られるSb/Te比の組成域は、共晶組
成よりもSb/Te比の大きい組成域でしか得られない事が
分かった。そのため、上述したように、記録層の薄膜化
により消去率が低下した場合など、消去率の改善を必要
とする場合にはSb/Te比をさらに大きくする必要があ
る。ところが、Sb/Te比を大きくすると非晶質マーク形
成が困難となってしまい、Ge添加量を調整しても十分な
非晶質マークを形成する事が不可能である。また、Sb/T
e比を大きくしGe添加量を増やすと結晶化温度ならびに
融点が上昇してしまい、感度が低下してしまう。この感
度低下は、特に、二層ディスクなど記録膜の薄膜化が必
要な際にレーザーパワーを高出力にしなければならない
など問題となる。以上説明した通り、記録膜が薄くない
時は、高い消去率が得られる組成域が狭かった。さら
に、記録膜が薄い時は、非晶質の安定性と消去率特性の
向上、高感度化を両立するGeSbTe共晶組成は存在しな
い、という問題があった。
にSbを添加して過剰のTeを化合物として固定する技術が
開示されているが、これも上記問題の解決策として十分
なものではない。
鑑み成されたものであって、記録層の膜厚を十分薄くし
ても、非晶質状態での熱安定性及び消去率特性に優れ、
且つ高感度化が可能な相変化光記録媒体を提供すること
にある。
達成するために、この発明の相変化光記録媒体は、以下
のように構成されている。
比がGeyMz(SbxTe1-x)1-y-z(ただし、MはSn及びPbの少な
くとも一方であり、0.60≦x≦0.85、0<y+z≦0.20,y≧1/
19z)である相変化型記録層を有する。
びPbの少なくとも1種で置換する事により記録膜が薄く
ない時は、高い消去率が得られる組成域が広がった。さ
らに、記録膜が薄い時は、非晶質の安定性と消去率特性
の向上、高感度化の両立が可能となった。
施の形態を説明する。
媒体の断面を示す図である。図1に示すように、相変化
光記録媒体には、基板1、第一干渉層21、記録層3、第二
干渉層22、反射層4などが積層されている。基板1は、ポ
リカーボネート製で、通常グルーブと呼ばれる溝や情報
ピットがあらかじめその表面に形成されている。また、
トラックピッチは片面15GBを可能にするため0.35μmと
した。第一干渉層21、第二干渉層22にはZnS-SiO2を、記
録層3にはGeyMz(SbxTe1-x)1-y-z(ただし、MはSn及びPb
の少なくとも1種)共晶合金を、反射膜4にはAl系よりも
熱伝導率が高く、急冷可能なAg96Pd2Cu2を用いた。記録
層組成はx,y,zをパラメータにして幅広い範囲で細かく
変えながら作製した。また、各層の膜厚も光学的・熱的
な挙動を考慮し数種類変えた。
順次積層し、成膜後、対向基板と貼り合せディスクを作
製した。このディスクを初期化後、光ディスク評価装置
(レーザ波長405nm、NA0.65)を用いて評価を行った。マ
ーク長は、8/16変調の11Tに相当する0.92μmとした。線
速は、次世代ビデオレコーディングシステム等に十分な
転送速度である48Mbpsに相当する8m/sを選んだ。評価方
法は、まず0.92μmの単一周波数のマーク列を記録して4
5dB以上のCNR値が得られている事を確認した後、消去パ
ワーを与えDC消去を行い消去前と消去後のキャリアレベ
ル差(消去率:ER)を調べた。また、熱安定性についても
評価を行った。
記録層として図2の組成範囲を用いて、上記の方法でデ
ィスクを作製、光ディスク評価を行った結果を説明す
る。記録層の膜厚は5nmとした。
説明する。図3,4は、それぞれGe,Sn組成を一定とした時
の11T-CNR,ERのSb/Te依存性を評価したものである。図3
は、Ge0.15Sn0.05(SbxTe1-x)0.8のxを変化させた時、つ
まりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果である。
0.60≦x≦0.85において11T-CNR,ERともに良好な値が得
られている。しかし、Sb/Te比が増えるに従って、熱的
に不安定になりCNRが低下した。x>0.85ではその傾向が
顕著となり、十分な非晶質マークを形成する事ができな
かった。x<0.60の時には、Sbクラスターの数が不足し、
Snで置換してもERの改善が見られなかった。図4は、Ge
0.03Sn0.02(SbxTe1-x)0.95のxを変化させた時、つまりS
b/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果であるが、こ
ちらも図3同様に0.60≦x≦0.85において11T-CNR,ERとも
に良好な値が得られている。x>0.85では、十分な非晶質
マークを形成する事ができず、x<0.60の時には、Snで置
換してもERの改善が見られなかった。
部をSnで置換し、その置換量を変化させた時の11T-CNR,
ERの結果である。図5は、Sb/Te比が5.67(85/15)であるG
e0.2(Sb0.85Te0.15)0.8を基準に、GeをSnで置換した場
合の、置換量z(Ge0.2-zSnz(Sb 0.85Te0.15)0.8)とCNRお
よびERの関係を示す図である。Geを置換していない組成
を記録膜に使用した時には、図5のSn置換量0at%のよう
にCNRは高い値を示しているもののERは低くなってい
る。Geの一部をSnで置換していくと置換量1at%でERがか
なり改善され、置換量を2at%とすると良好な結果が得ら
れた。また、Sn置換量を3at%以上に増やすとより一層の
改善が見られた。しかし、置換量を多くしすぎると、CN
Rは高い値を示すものの融点が下がり、Sn置換量が19at%
を越えるとCNRが減少してしまった。y+z>0.2の時は、結
晶化温度及び融点が高くなり、十分な非晶質マークを形
成する事ができなかった。図6は、Sb/Te比が5.67(85/1
5)であるGe0.05(Sb0.85Te0.15)0.95を基準に、GeをSnで
置換した場合の、置換量z(Ge0. 05-zSnz(Sb0.85Te0.15)
0.95)とCNRおよびERの関係を示す図である。図5同様
に、Geを置換していない組成を記録膜に使用した時に
は、図6のSn置換量0at%のようにCNRは高い値を示してい
るもののERは低くなっている。Geの一部をSnで置換して
いくと置換量1at%でERがかなり改善され、良好な結果が
得られた。しかし、Sn置換量が5at%付近になるとERは高
い値を示すものの図5同様、融点が下がり、CNRが減少し
てしまった。図7は、Sb/Te比が1.5であるGe0.2(Sb0.6Te
0.4)0.8を基準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z(G
e0.2-zSnz(Sb0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す
図である。Geを置換していない組成を記録膜に使用した
時には、図7のSn置換量0at%のようにCNRは高い値を示し
ているもののERは低くなっている。Sb/Te比が4.0の時と
同様の結果が得られ、Geの一部をSnで置換していくと置
換量1at%でERがかなり改善され、置換量を2at%とすると
良好な結果が得られた。また、Sn置換量を3at%以上に増
やすとより一層の改善が見られた。しかし、置換量を多
くしすぎると、CNRは高い値を示すものの融点が下が
り、Sn置換量が19at%を越えるとCNRが減少してしまっ
た。図8は、Sb/Te比が1.5であるGe0.05(Sb0.6Te 0.4)0.8
を基準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z(Ge0.05-z
Snz(Sb0.6Te0.4) 0.8)とCNRおよびERの関係を示す図であ
る。Sb/Te比が5.67の時と同様の傾向が見られ、Geを置
換していない組成を記録膜に使用した時には、図8のSn
置換量0at%のようにCNRは高い値を示しているもののER
は低くなっている。Geの一部をSnで置換していくと置換
量1at%でERがかなり改善され、良好な結果が得られた。
しかし、Sn置換量が5at%付近になるとERは高い値を示す
ものの図5同様、融点が下がり、CNRが減少してしまっ
た。
評価を行った。評価方法は、上記の光ディスク評価装置
を用いて3T非晶質マークを形成し、同一部分を1 トラッ
クジャンプ(track jump)により連続1000回再生し、そ
の前後でCNRの劣化を測定した。なお、読み出し時のレ
ーザーパワーPrは0.8mWとした。記録層には熱安定性が
問題となるSb/Te比が大きな組成を用い、膜厚は、5nmと
した。比較した組成は、Ge0.15Sn0.05(Sb0.85Te0.15)
0.08,Ge0.04Sn0.01(Sb0.85Te0.15)0.95,Ge0.2(Sb 0.85Te
0.15)0.08,Ge0.05(Sb0.85Te0.15)0.95である。GeをSnで
置換したディスクでは、読み出し前後でCNRに殆ど変化
は見られなかったのに対し、Snで置換していないディス
クでは、1000回読み出し後に十分なCNRを得る事ができ
なかった。
説明する。図9,10は、それぞれGe,Pb組成を一定とした
時の11T-CNR,ERのSb/Te依存性を評価したものである。
図9は、Ge0.15Pb0.05(SbxTe1-x)0.8のxを変化させた
時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果で
ある。0.60≦x≦0.85において11T-CNR,ERともに良好な
値が得られている。しかし、Sb/Te比が増えるに従っ
て、熱的に不安定になりCNRが低下した。x>0.85ではそ
の傾向が顕著となり、十分な非晶質マークを形成する事
ができなかった。x<0.60の時には、Sbクラスターの数が
不足し、Pbで置換してもERの改善が見られなかった。図
10は、Ge0.03Pb0.02(SbxTe1-x)0.95のxを変化させた
時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果で
あるが、こちらも図9同様に0.60≦x≦0.85において11T-
CNR,ERともに良好な値が得られている。x>0.85では、十
分な非晶質マークを形成する事ができず、x<0.60の時に
は、Pbで置換してもERの改善が見られなかった。
一部をPbで置換し、その置換量を変化させた時の11T-CN
R,ERの結果である。図11は、Sb/Te比が5.67(85/15)であ
るGe 0.2(Sb0.85Te0.15)0.8を基準に、GeをPbで置換した
場合の、置換量z(Ge0.2-zPbz(Sb0.85Te0.15)0.8)とCNR
およびERの関係を示す図である。Geを置換していない組
成を記録膜に使用した時には、図5同様にCNRは高い値を
示しているもののERは低くなっている。Geの一部をPbで
置換していくと置換量1at%でERがかなり改善され、置換
量を2at%とすると良好な結果が得られた。また、Pb置換
量を3at%以上に増やすとより一層の改善が見られた。し
かし、置換量を多くしすぎると、CNRは高い値を示すも
のの融点が下がり、Pb置換量が19at%を越えるとCNRが減
少してしまった。図12は、Sb/Te比が5.67(85/15)である
Ge0.05(Sb0.85Te0.15)0.95を基準に、GeをPbで置換した
場合の、置換量z(Ge0.05-zPbz(Sb0.85Te0.15)0.95)とCN
RおよびERの関係を示す図である。図5同様に、Geを置換
していない組成を記録膜に使用した時には、CNRは高い
値を示しているもののERは低くなっている。Geの一部を
Pbで置換していくと置換量1at%でERがかなり改善され、
良好な結果が得られた。しかし、Pb置換量が5at%付近に
なるとERは高い値を示すものの、融点が下がり、CNRが
減少してしまった。図13は、Sb/Te比が1.5であるGe
0.2(Sb0.6Te0.4) 0.8を基準に、GeをPbで置換した場合
の、置換量z(Ge0.2-zPbz(Sb0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびE
Rの関係を示す図である。Geを置換していない組成を記
録膜に使用した時には、CNRは高い値を示しているもの
のERは低くなっている。Sb/Te比が1.5の時と同様の結果
が得られ、Geの一部をPbで置換していくと置換量1at%で
ERがかなり改善され、置換量を2at%とすると良好な結果
が得られた。また、Pb置換量を3at%以上に増やすとより
一層の改善が見られた。しかし、置換量を多くしすぎる
と、CNRは高い値を示すものの融点が下がり、Pb置換量
が19at%を越えるとCNRが減少してしまった。図14は、Sb
/Te比が1.5であるGe0.05(Sb0.6Te0.4)0.8を基準に、Ge
をPbで置換した場合の、置換量z(Ge0.05-zPbz(Sb0.6Te
0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す図である。Sb/Te比
が5.67の時と同様の傾向が見られ、Geを置換していない
組成を記録膜に使用した時には、CNRは高い値を示して
いるもののERは低くなっている。Geの一部をPbで置換し
ていくと置換量1at%でERがかなり改善され、良好な結果
が得られた。しかし、Pb置換量が5at%付近になるとERは
高い値を示すものの図8同様、融点が下がり、CNRが減少
してしまった。
評価を行った。評価方法は、Sn添加と同様である。記録
層には熱安定性が問題となるSb/Te比が大きな組成を用
い、膜厚は、5nmとした。比較した組成は、Ge0.15Pb
0.05(Sb0.85Te0.15)0.08,Ge0.04Pb0.01(Sb0.85Te0.15)
0.95,Ge0.2(Sb0.85Te0.15)0.08,Ge0.05(Sb0.85Te0.15)
0.9 5である。GeをPbで置換したディスクでは、読み出し
前後でCNRに殆ど変化は見られなかったのに対し、Pbで
置換していないディスクでは、1000回読み出し後に十分
なCNRを得る事ができなかった。
記録層の膜厚を5nmとした時の結果を示したが、Geの一
部をSn,Pb両元素で置換した場合も同様の結果が得られ
た。また、記録層の膜厚を10nm,15nm,20nmとした時も同
様の結果が得られた。
はGeと同族であり、両元素とも非晶質の安定化に効果が
ある事、また、非晶質マークを結晶化させる際には、Sn
-Te相あるいはPb-Te相がいち早く生成しこれらが結晶の
核となり、結晶成長が起こり非常に高速の消去が可能に
なったためである。このため、共晶系GeSbTe合金におい
てGeの一部をSnあるいはPbの少なくとも1種で置換する
事により記録膜が薄くない場合には高い消去率が得られ
る組成域が広がった。さらに、記録膜が薄い場合も非晶
質の安定性と消去率特性の向上、高感度化の両立が可能
となった。
たが、Ta-O,Si-N,Al-O,Al-N等を使用する事も可能であ
る。反射膜もAgPdCu以外にAlTi,AlMo等を用いても本発
明を適用すれば同等の効果が得られる。
定していないが、記録時に結晶成長の起こる温度帯を速
やかに通過すると共に、消去時に核生成の起こる温度帯
に長く保持される上では、光入射面側からの順番で、記
録膜厚が5-30nm、第二干渉膜厚が40nm以下とするのが良
い。この様にする事で特に記録時の過度な結晶成長を効
率良く防止する事が出来る。さらに好ましくは、記録膜
厚が5-20nm、第二干渉膜厚を5-40nmとするのが良く、こ
の様にする事で効率良く核生成温度帯での保持時間を長
くでき、EERを高い値に保持可能となる。これにより、
例えば、5-10nmのような極めて薄い記録膜厚のものを実
用化できる。
な記録層の組成範囲を規定するものであり、上記実施例
では記録層以外には、干渉層と反射層とを具備する実施
形態について説明したが、これらの他に、結晶化を促進
させる為の層、吸収率比を調整する為の層などが付与さ
れていても構わない。
れるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない
範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施
形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、そ
の場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形
態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複
数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発
明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成
要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解
決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明
の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、
この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得
る。
薄くしても、非晶質状態での熱安定性及び消去率特性に
優れ、且つ高感度化が可能な相変化光記録媒体を提供で
きる。
示す図である。
の組成範囲を示す図である。
時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果を
示す図である。
時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果を
示す図である。
0.15)0.8を基準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z
(Ge0.2-zSnz(Sb0.85Te0.15)0.8)とCNRおよびERの関係を
示す図である。
0.15)0.95を基準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z
(Ge0.05-zSnz(Sb0.85Te0.15)0.95)とCNRおよびERの関係
を示す図である。
準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z(Ge0.2-zSnz(S
b0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す図である。
基準に、GeをSnで置換した場合の、置換量z(Ge0.05-zSn
z(Sb0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す図であ
る。
時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果を
示す図である。
た時、つまりSb/Te比を変えたときの11T-CNRとERの結果
を示す図である。
0.15)0.8を基準に、GeをPbで置換した場合の、置換量z
(Ge0.2-zPbz(Sb0.85Te0.15)0.8)とCNRおよびERの関係を
示す図である。
e0.15)0.95を基準に、GeをPbで置換した場合の、置換量
z(Ge0.05-zPbz(Sb0.85Te0.15)0.95)とCNRおよびERの関
係を示す図である。
基準に、GeをPbで置換した場合の、置換量z(Ge0.2-zPbz
(Sb0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す図であ
る。
を基準に、GeをPbで置換した場合の、置換量z(Ge0.05-z
Pbz(Sb0.6Te0.4)0.8)とCNRおよびERの関係を示す図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】組成成分比がGeyMz(SbxTe1-x)1-y-z(ただ
し、MはSnであり、0.60≦x≦0.85,0<y+z≦0.20,y≧1/19
z)である相変化型記録層を有することを特徴とする相変
化光記録媒体。 - 【請求項2】組成成分比がGeyMz(SbxTe1-x)1-y-z(ただ
し、MはPbであり、0.60≦x≦0.85、0<y+z≦0.20,y≧1/1
9z)である相変化型記録層を有することを特徴とする相
変化光記録媒体。 - 【請求項3】組成成分比がGeyMz(SbxTe1-x)1-y-z(ただ
し、MはSnかつPbであり、0.60≦x≦0.85、0<y+z≦0.20,
y≧1/19z)である相変化型記録層を有することを特徴と
する相変化光記録媒体。 - 【請求項4】前記相変化型記録層の膜厚を5nm〜10nmに
設定したことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載
の相変化記録媒体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2001
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US7491436B2 (en) | 2002-11-18 | 2009-02-17 | Ricoh Company, Ltd. | Optical information recording medium |
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