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JP2002266878A - 動圧軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

動圧軸受装置及びその製造方法

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JP2002266878A
JP2002266878A JP2001068036A JP2001068036A JP2002266878A JP 2002266878 A JP2002266878 A JP 2002266878A JP 2001068036 A JP2001068036 A JP 2001068036A JP 2001068036 A JP2001068036 A JP 2001068036A JP 2002266878 A JP2002266878 A JP 2002266878A
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JP
Japan
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sealing portion
lubricating fluid
fluid
dynamic pressure
bearing
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JP2001068036A
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Inventor
Kazuji Miura
和司 三浦
Masaaki Sato
正章 佐藤
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JP2002266878A publication Critical patent/JP2002266878A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑流体Fに悪影響を及ぼすことなく潤滑流
体Fの貯留量を増大させ、しかも、潤滑流体Fの注入量
を容易に確認することを可能とする。 【解決手段】 快削成分又は圧延成分を含有していない
材質からなる環状部材43を軸部材41に嵌着し、その
環状部材43により流体封止部Sの壁面の一部を構成す
ることによって、潤滑流体Fの貯留空間を半径方向に増
大するとともに、潤滑流体Fに対する影響をなくし、し
かも上記環状部材43によって、軸部材41に固定され
た回転部材42又は固定部材50aを強固に支持するこ
とにより、当該回転部材42又は固定部材50aの抜け
強度及び加工・組立性を向上させるように構成したも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対回転可能に装
着された軸部材と軸受部材との間の微小隙間内に、潤滑
流体が連続的に充填された動圧軸受装置及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、動圧軸受装置は、特に、高速回転
用の軸受装置として注目されつつあるが、例えば、図6
に示されているようなハードディスク駆動装置(HD
D)の軸受部分を構成するように用いられている。
【0003】本図に示されている軸回転のHDD用スピ
ンドルモータの全体は、固定部材としてのステータ組1
と、そのステータ組1に対して上方側から組み付けられ
た回転部材としてのロータ組2とから構成されている
が、このうちステータ組1は、図示を省略した固定基台
側にネジ止めされる固定フレーム11を有していて、そ
の固定フレーム11の略中央部分に、環状の円筒状胴部
を備えた軸受ホルダー12が立設するようにして一体的
に形成されている。その軸受ホルダー12の内周壁面側
には、中空円筒状に形成された固定軸受部材としての軸
受スリーブ13が挿入・固定されているとともに、当該
軸受ホルダー12の外周側壁面には、電磁鋼板の積層体
からなるステータコア14が嵌着されている。このステ
ータコア14に設けられた各突極部には、駆動コイル1
5がそれぞれ巻回されている。
【0004】さらに、上記軸受スリーブ13の中心軸に
沿って貫通形成された軸受孔内には、上述したロータ組
2を構成する回転軸21が回転自在に挿入されていて、
上記軸受スリーブ13における軸受孔の内周面に形成さ
れた動圧面が、上記回転軸21の外周面に形成された動
圧面に対して半径方向に対面するように配置されてお
り、それら両動圧面どうしの間の微小隙間に、ラジアル
動圧軸受部RBが形成されている。より詳しくは、上記
ラジアル動圧軸受部RBにおける軸受スリーブ13側の
動圧面と、回転軸21側の動圧面とは、数μm程度の微
少隙間を介して周状に対向配置されており、それらの間
に画成された上記ラジアル動圧軸受部RBを含んで軸方
向に延在する微少隙間内には、潤滑オイルや磁性流体等
からなる所定の潤滑流体が連続的に注入・充填されてい
る。
【0005】さらに、上記軸受スリーブ13側の動圧面
には、図示を省略したへリングボーン形状などの形状を
有するラジアル動圧発生用溝が、例えば軸方向に2ブロ
ックに分けて環状に凹設されており、回転時には、それ
ら両ラジアル動圧発生用溝のポンピング作用によって上
記潤滑流体が加圧されて動圧を生じ、その潤滑流体の動
圧により前記回転軸21とともに後述する回転ハブ22
が軸支持される構成になされている。
【0006】このとき、上記ラジアル動圧軸受部RBを
含んで軸方向に延在する微少隙間の図上端側には、潤滑
流体の外方漏れを防止するための流体封止部Sが設けら
れている。本例における流体封止部Sは、上述した回転
軸21と軸受スリーブ13との間の微少隙間を外方側
(図示上方側)に向かって連続的に拡大させることによ
って形成したものであるが、本例では、上記軸受スリー
ブ13側の面を傾斜面としている。そして、この流体封
止部S内に存在する潤滑流体が、毛細管力の作用によっ
て内方側に保持されるている。
【0007】一方、前記回転軸21における図示下方側
の先端部分には、例えば、リング円盤状のスラストプレ
ート23が固着されている。このスラストプレート23
は、上述した軸受スリーブ13における図示下端側の中
心部分に凹設された円筒状の窪み部内に収容されるよう
にして配置されていて、その軸受スリーブ13の窪み部
内において、当該スラストプレート23側に設けられた
動圧面が、上記軸受スリーブ13側の動圧面に対して軸
方向に近接するように対向配置されている。そして、そ
れらスラストプレート23及び軸受スリーブ13の両動
圧面どうしの微小隙間に、図示上側のスラスト動圧軸受
部SBaが形成されている。
【0008】さらに、上記スラストプレート23の図示
下側の動圧面23bに近接するようにして、比較的大径
の円盤状部材からなるカウンタープレート16が配置さ
れている。このカウンタープレート16は、上記軸受ス
リーブ13の下端側開口部分を閉塞するように装着され
て接着剤により固着されたものであって、当該カウンタ
ープレート16の図示上面側に設けられた動圧面と、上
述したスラストプレート23の図示下側の動圧面23b
との間の近接対向隙間部分に、図示下側のスラスト動圧
軸受部SBbが形成されている。
【0009】そして、上述したように軸方向に隣接して
配置された一組のスラスト動圧軸受部SBa,SBbに
おいては、スラストプレート23側の両動圧面23a,
23bと、それに対向する軸受スリーブ13及びカウン
タープレート16側の両動圧面とが、それぞれ数μmの
微少隙間を介して軸方向に対向配置されているととも
に、その微少隙間内には、前述したラジアル動圧軸受部
RBから連続するようにして、同一の潤滑流体が注入・
充填されており、その潤滑流体は、前記スラストプレー
ト23の外周側通路を介して軸方向に連続させられてい
る。
【0010】さらに、上記スラストプレート23の両動
圧面と、軸受スリーブ13及びカウンタープレート16
の動圧面との少なくとも一方側には、例えばヘリングボ
ーン形状を有する動圧発生溝が環状に凹設されており、
回転時に、当該スラスト動圧発生用溝のポンピング作用
によって上記潤滑流体が加圧されて動圧を生じ、その潤
滑流体の動圧によって、上述した回転軸21及び回転ハ
ブ22が、スラスト方向に軸支持される構成になされて
いる。
【0011】一方、上記回転軸21とともにロータ組2
を構成している回転ハブ22は、図示を省略した磁気デ
ィスク等の記録媒体ディスクを搭載するように構成され
た略カップ状部材からなり、当該回転ハブ22の中心部
分に設けられた接合穴が、上記回転軸21の図示上端部
分に対して、圧入又は焼嵌めによって一体的に接合され
ている。上記回転ハブ22は、記録媒体ディスクを外周
部に搭載する略円筒状の胴部22aを有しており、当該
胴部22aから半径方向外方側に向かって張り出すよう
に設けられたディスク搭載面22b上に、図示を省略し
た記録媒体ディスクが載置される構成になされている。
【0012】さらに、上記胴部22aの内周壁面側に
は、環状の磁性ヨーク24を介して、同じく環状の駆動
マグネット25が取り付けられている。この環状駆動マ
グネット25は、前述したステータコア14の突極部の
外周側端面に対して環状に対向するように近接配置され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近では、
動圧軸受装置の薄型化などの要請によって、上述した潤
滑流体の流体封止部Sの軸方向長さを始めとして、ラジ
アル動圧軸受部RBを含む潤滑流体充填部分の全長が短
縮化される傾向にある。そして、その結果として、上記
ラジアル動圧軸受部RBを含む潤滑流体充填部分に存在
している潤滑流体の総量が減じられることとなり、蒸発
などによって潤滑流体が早期に減少して軸受寿命が低下
するおそれを生じている。
【0014】このようなことから、例えば、特開200
0−113582号公報に開示された動圧軸受装置で
は、潤滑流体が充填された隙間空間を、半径方向外方に
向かって折れ曲がるようにして延長させる構成が採用さ
れている。より具体的には、半径方向外方に延在してい
る回転ハブ側の内側端面と、同じく半径方向外方に延在
している軸受部材側の端面とを、互いに近接して配置す
ることによって、上記潤滑流体の充填空間を画成してお
り、そこに充填された潤滑流体によって潤滑流体の貯留
量を増大させるようにしている。
【0015】しかしながら、このように潤滑流体の充填
空間を、回転ハブの壁面の一部を利用して画成するよう
にした構成では、その回転ハブの材質として、例えばP
b,S,Mnなどの快削成分又は圧延成分を含有するも
のを採用した場合において、それらの各含有成分が潤滑
流体と接触することとなって、ゲル化や劣化などの悪影
響を及ぼしてしまうことがあり、実際には採用できない
ことが多い。上述したPbなどの快削成分を添加する場
合としては、例えば、2.5インチモバイル(ノートパ
ソコン)において、当該装置に使用されるガラス製のメ
ディアディスクとほぼ同じ線膨張係数を有するステンレ
ス鋼により回転ハブを形成するような場合があり、切削
性が良好でないステンレス鋼に対する切削性を向上させ
るために、上述したような快削成分又は圧延成分を含有
させるものである。
【0016】また、このような構成では、潤滑流体を注
入した状態を目視しようとしても、回転ハブが邪魔にな
って確認することができなくなってしまい、動圧軸受装
置の信頼性に問題を生じるおそれがある。
【0017】そこで本発明は、潤滑流体に悪影響を及ぼ
すことなく、潤滑流体の貯留量を増大させることがで
き、しかも、潤滑流体の注入量を容易に確認したり調整
することができるなど、信頼性及び組立性を向上させる
ことができるようにした動圧軸受装置及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1にかかる動圧軸受装置では、軸部材におけ
る前記流体封止部に対応する位置には、前記快削成分又
は圧延成分を含有していない材質からなる環状部材が嵌
着され、その環状部材の軸方向一端側における半径方向
への延在表面と、前記軸受部材側における半径方向への
延在表面とが、互いに軸方向に近接して対向配置されて
いることにより、前記流体封止部が画成されているとと
もに、上記環状部材の軸方向他端側における半径方向へ
の延在表面が、前記回転部材又は固定部材の一端面に当
接していることにより、当該回転部材又は固定部材が軸
方向に支持されている。
【0019】このような請求項1にかかる動圧軸受装置
では、流体封止部の壁面の一部を構成するように軸部材
に嵌着された環状部材によって、潤滑流体の貯留空間が
半径方向に増大されるとともに、そのときの環状部材
が、快削成分又は圧延成分を含有していない材質からな
ることから、潤滑流体に接触した状態となっていても潤
滑流体に対して何らの影響を与えることがない。また、
上記環状部材によって、軸部材に固定された回転部材又
は固定部材が軸方向に支持されることから、それら回転
部材又は固定部材の接合強度が増大されることとなり、
その結果、当該回転部材又は固定部材の抜け強度、及び
それら回転部材又は固定部材に対する加工・組立性が向
上されるようになっている。
【0020】また、請求項2にかかる動圧軸受装置で
は、前記請求項1に加えて、環状部材の軸方向一端側に
おける半径方向延在表面の外縁から軸方向に連続する外
周面が、前記流体封止部の一部を画成していることか
ら、潤滑流体の貯留空間が、半径方向に加えて軸方向に
も増大される。
【0021】さらに、請求項3にかかる動圧軸受装置で
は、前記請求項1又は請求項2に加えて、流体封止部
は、軸受内部側から外部側に向かって連続的に隙間が拡
大するテーパ封止部を含む構成になされている。このよ
うな構成によれば、流体封止部が簡易かつ良好に形成さ
れる。
【0022】さらにまた、請求項4にかかる動圧軸受装
置では、前記請求項2に加えて、流体封止部を画成して
いる環状部材の外周面には、潤滑流体の濡れ拡散による
這い上がりを防止する段部が、当該外周面の一部を半径
方向内方側に向かって窪ませるように切り欠いて形成さ
れている。このような構成によれば、流体封止部のシー
ル機能が向上されるようになっている。
【0023】一方、請求項5にかかる動圧軸受装置で
は、前記請求項1に加えて、回転部材又は固定部材が、
快削成分としてのPb成分を含有するステンレス鋼から
形成されていて、例えば、このような材質の場合におい
て、上述した作用が特に顕著に得られる。
【0024】また、請求項6にかかる動圧軸受装置の製
造方法では、まず、上記軸部材における前記流体封止部
に対応する位置に、前記快削成分又は圧延成分を含有し
ていない材質からなる環状部材を嵌着し、その環状部材
の軸方向一端側における半径方向への延在表面と、前記
軸受部材側における半径方向への延在表面とを、互いに
軸方向に近接して対向配置することによって前記流体封
止部を画成する一方、上記環状部材の軸方向他端側にお
ける半径方向への延在表面を、前記回転部材又は固定部
材の一端面に当接させることにより、当該回転部材又は
固定部材を軸方向に支持し、上記環状部材により画成さ
れる流体封止部を通して、前記微小隙間内に潤滑流体を
注入し、その後に、上記軸部材に対して、前記回転部材
又は固定部材を接合させるようにしている。
【0025】このような請求項6にかかる動圧軸受装置
の製造方法によれば、上述した請求項1にかかる動圧軸
受装置の作用に加えて、環状部材により画成された流体
封止部を通して潤滑流体を微小隙間内に注入した後に、
軸部材に対して回転部材又は固定部材を接合するように
していることから、潤滑流体を注入した直後には、軸部
材に回転部材又は固定部材が取り付けられていないこと
となり、そのときに、潤滑流体の注入量を容易に目視す
ることが可能であり、また潤滑流体の注入量の調整も可
能となっている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、ハードディスク
駆動装置(HDD)の動圧軸受装置に適用した実施形態
について説明するが、主として、前述した公知のもの
(図6参照)と相違する点を、図面に基づいて詳細に説
明する。
【0027】まず、図1に示されているように、ステー
タ組30を構成している固定の軸受部材としての軸受ス
リーブ31の軸受孔内には、ロータ組40を構成してい
る回転軸41が回転可能に挿入されている。その回転軸
41としては、硬質性の要求から、例えばステンレス鋼
が用いられている。そして、上記軸受スリーブ31にお
ける軸受孔の内周面に形成された動圧面が、上記回転軸
41の外周面に形成された動圧面に対して半径方向に対
面するように配置されており、それら両動圧面どうしの
間の微小隙間に、軸方向に離して2箇所のラジアル動圧
軸受部RB,RBが形成されている。
【0028】より詳しくは、上記各ラジアル動圧軸受部
RBにおける軸受スリーブ31側の動圧面と、回転軸4
1側の動圧面とは、数μm程度の微少隙間を介して周状
に対向配置されており、それらの間に画成された上記ラ
ジアル動圧軸受部RBを含んで軸方向に延在する微少隙
間内に、潤滑オイルや磁性流体等からなる所定の潤滑流
体Fが連続的に注入されている。
【0029】さらに、上記軸受スリーブ31側の動圧面
には、図示を省略したへリングボーン形状などの形状を
有するラジアル動圧発生用溝が、例えば軸方向に2ブロ
ックに分けて環状に凹設されており、回転時には、それ
ら両ラジアル動圧発生用溝のポンピング作用によって上
記潤滑流体Fが加圧されて動圧を生じ、その潤滑流体F
の動圧により前記回転軸41とともに後述する回転ハブ
42が、ラジアル方向に浮上されながら軸支持される構
成になされている。
【0030】このとき、上記ラジアル動圧軸受部RBを
含んで軸方向に延在する微少隙間の図上端側には、上記
潤滑流体Fの外方漏れを防止するための流体封止部Sが
設けられている。この流体封止部Sは、上記回転軸41
側に固着された環状部材43の外表面と、前記軸受スリ
ーブ31の表面との間に形成されており、その流体封止
部S内に存在する潤滑流体Fが、毛細管力によって保持
されるようになっている。この流体封止部Sの詳細構造
については後述する。
【0031】一方、前記回転軸41における図示下方側
の先端部分には、例えば、リング円盤状のスラストプレ
ート43が固着されている。このスラストプレート43
は、上述した軸受スリーブ31における図示下端側の中
心部分に凹設された円筒状の窪み部31a内に収容され
るようにして配置されていて、その軸受スリーブ31の
窪み部31a内において、当該スラストプレート43側
に設けられた動圧面が、上記軸受スリーブ31側の窪み
部31aの底壁に設けられた動圧面に対して、軸方向に
近接するように対向配置されている。そして、それらス
ラストプレート43及び軸受スリーブ31の両動圧面ど
うしの軸受隙間空間に、図示上側のスラスト動圧軸受部
SBaが形成されている。
【0032】さらに、上記スラストプレート43の図示
下側の動圧面に近接するようにして、比較的大径の円盤
状部材からなるカウンタープレート32が配置されてい
る。このカウンタープレート32は、上記軸受スリーブ
31の下端側開口部分を閉塞するように装着されてカシ
メ等により固着されたものであって、当該カウンタープ
レート32の図示上面側に設けられた動圧面と、上述し
たスラストプレート43の図示下側の動圧面との間の近
接対向隙間部分に、図示下側のスラスト動圧軸受部SB
bが形成されている。
【0033】上述したように軸方向に隣接して配置され
た一組のスラスト動圧軸受部SBa,SBbにおいて
は、スラストプレート43側の両動圧面と、それらに対
向する軸受スリーブ31及びカウンタープレート32側
の両動圧面とが、それぞれ数μmの微少隙間を介して軸
方向に対向配置されているとともに、その微少隙間から
なる軸受隙間空間内には、前述したラジアル動圧軸受部
RBから連続するようにして、同一の潤滑流体Fが充填
されており、その潤滑流体Fは、前記スラストプレート
43の外周側通路を介して軸方向に連続させられてい
る。
【0034】さらに、上記スラストプレート43の両動
圧面と、軸受スリーブ31及びカウンタープレート32
の動圧面との少なくとも一方側には、例えばヘリングボ
ーン形状を有する動圧発生溝が環状に凹設されており、
回転時に、当該スラスト動圧発生用溝のポンピング作用
によって上記潤滑流体Fが加圧されて動圧を生じ、その
潤滑流体Fの動圧によって、上述した回転軸41及び回
転ハブ42が、スラスト方向に軸支持される構成になさ
れている。
【0035】このとき、上記回転軸41とともにロータ
組40を構成している回転ハブ42は、図示を省略した
磁気ディスク等の記録媒体ディスクを搭載するように構
成された略カップ状の回転部材を構成するものであっ
て、当該回転部材としての回転ハブ42の中心部分設け
られた接合穴42aが、上記回転軸41の図示上端部分
に設けられた小径軸部41aに対して、圧入又は焼嵌め
によって一体的に接合されている。このとき、上記回転
ハブ42の材質としては、例えば、快削成分としてPb
成分を含有するステンレス鋼が採用されている。
【0036】このようなPb等の快削成分を添加する場
合としては、例えば、2.5インチモバイル(ノートパ
ソコン)などに使用されるガラス製のメディアディスク
とほぼ同じ線膨張係数のステンレス鋼を用いて回転ハブ
42を形成することとした際に、切削性が良好でないス
テンレス鋼の切削性を向上させるような場合がある。こ
の点は、上記回転ハブ42を、S,Mnなどの快削成分
又は圧延成分を含有する材質から形成する場合も同様で
ある。なお、これらの快削成分又は圧延成分を含有する
材質は、3インチ等の各種ディスクに用いられる場合に
おいても同様である。
【0037】ここで、上述した流体封止部Sは、前記回
転軸41の小径軸部41aに固着されたリング状の環状
部材43と、軸受スリーブ31との間に画成されたもの
であるが、その構造について、以下詳細に説明する。
【0038】まず上記環状部材43は、リン青銅や銅、
すなわち、Pb,S,Mnなどの快削成分又は圧延成分
を含有していない材質から形成されていて、前記回転軸
41の図示上端部分に設けられた小径軸部41aの段差
面41bに対して軸方向に当接するように、圧入や、焼
きバメ等によって嵌着されている。
【0039】この環状部材43における軸方向両端面の
うち、図示上端側の一端面43aは、前記回転部材とし
ての回転ハブ42の支持面を構成するように形成されて
いて、その環状部材43の支持面43aに対して、上記
回転ハブ42の図示下面側の端面が軸方向に当接する構
成としたことによって、上記回転ハブ42が軸方向に強
固に保持されるようになっている。
【0040】また、上記環状部材43は、上述した軸受
スリーブ31の図示上端側の中心部分に凹設された窪み
部31b内に収容されていて、その軸受スリーブ31の
窪み部31bを構成している底面31b1、及び内周面
31b2の各壁面が、上記環状部材43の軸方向両端面
のうちの図示下端側の他端面43b、及びその他端面4
3bから上記一端面43a側に向かって延在する外周面
43cを覆うようにして、近接対向する配置関係になさ
れている。
【0041】そして、その環状部材43の各表面43
b,43cと、軸受スリーブ31の窪み部31bの各表
面31b1,31b2との近接対向部分に、上述した流
体封止部Sが画成されている。より具体的には、まず、
上記環状部材43の図示下端側の他端面43bが、略半
径方向及に延在する面から構成されているのに対して、
上述した軸受スリーブ31の窪み部31aの底面31b
1は、半径方向外方に向かって図示下方側に連続的に下
降する傾斜面に形成されており、それによって、半径方
向外方に向かって連続的に隙間が拡大する横テーパ封止
部S1が画成されている。
【0042】一方、上記環状部材43の外周面43c
が、略軸方向に延在する面から構成されているのに対し
て、上記軸受スリーブ31の窪み部31bの内周面31
b2は、軸方向外方(図示上方向)に向かって連続的に
拡径する傾斜面に形成されており、それによって、軸方
向に延在する縦テーパ封止部S2が画成されている。こ
のとき、上記横テーパ封止部S1から縦テーパ封止部S
2にかけての隙間寸法も、連続的に拡大させられた構成
になされている。
【0043】さらに、前記環状部材43の外周面43c
には、潤滑流体Fの這い上がりを防止するための段部4
3dが、当該外周面43cの一部を半径方向内方側に向
かって窪ませるように切り欠いて形成されている。な
お、その段部43dに替えて又は加えて、撥油処理剤か
らなるバリアフィルムを被着するようにすることも可能
である。
【0044】このような実施形態にかかる動圧軸受装置
では、流体封止部Sの壁面の一部を構成するように回転
軸41に嵌着された環状部材43によって、潤滑流体F
の貯留空間が半径方向に増大される。また、そのときの
環状部材43が、快削成分又は圧延成分を含有していな
い材質からなることから、潤滑流体Fに接触した状態と
なっていても潤滑流体Fに対して何らの影響を与えるこ
とがない。
【0045】また、上記環状部材43によって、回転軸
41に固定された回転ハブ42が軸方向に支持されるこ
とから、その回転ハブ42の接合強度が増大されること
となり、その結果、当該回転ハブ42の抜け強度、及び
その回転ハブ42に対する加工・組立性が向上されるよ
うになっている。
【0046】さらに、本実施形態では、環状部材43の
軸方向一端面43bにより形成された流体封止部S1に
加えて、環状部材43の外周面43cにより流体封止部
S2が形成されていることから、潤滑流体Fの貯留空間
が、半径方向に加えて軸方向にも増大されるようになっ
ている。
【0047】さらにまた、本実施形態にかかる動圧軸受
装置では、流体封止部Sを画成している環状部材43の
外周面43cに、潤滑流体Fの濡れ拡散による這い上が
りを防止する段部43dが、当該外周面の一部を半径方
向内方側に向かって窪ませるように切り欠いて形成され
ていることから、流体封止部Sのシール機能が向上され
るようになっている。
【0048】また、本実施形態にかかる動圧軸受装置で
は、回転ハブ42が、快削成分としてのPb成分を含有
するステンレス鋼から形成されているが、上述した各作
用は、このような材質の場合において特に顕著に得られ
るものである。
【0049】一方、このような動圧軸受装置を組み付け
るにあたっては、まず、上記回転軸41の小径軸部41
aに対して環状部材43を挿通して接合し、その後に、
軸受スリーブ31、スラストプレート43、及びカウン
タープレート32を組み付け、その状態、すなわち、回
転ハブ42を取り付けていない状態で、潤滑流体Fを、
上記環状部材43により画成される流体封止部Sを通し
て、軸受部を含む微小隙間内に注入する。そして、その
後に、上記回転軸41の小径軸部41aに対して、軸部
材に対して回転ハブ42を嵌着する。
【0050】このような方法によって動圧軸受装置を製
造することとすれば、環状部材43により画成された流
体封止部Sを通して潤滑流体Fを微小隙間内に注入した
直後において、回転軸41に回転ハブ42が取り付けら
れていないこととなるから、そのときに、潤滑流体Fの
注入量を容易に目視することが可能であり、また潤滑流
体の注入量の調整も可能となっている。
【0051】また、上述した実施形態と同一の構成物を
同一の符号で表した図2に示されている実施形態では、
環状部材43の図示下端側の他端面43b’が、半径方
向外方に向かって図示上方側に連続的に上昇する傾斜面
に形成されているとともに、軸受スリーブ31の窪み部
31aの底面31b1’が、略半径方向及に延在する面
から構成されている。さらに、図3に示されている実施
形態は、回転軸41に小径軸部(図1符号41a参照)
を設けないで、環状部材43’を取り付けるようにした
ものである。さらにまた、図4に示されている実施形態
では、回転軸41に対して、環状部材43”を一体的に
設けるようにしている。このような各実施形態によって
も、上述した実施形態と同様な作用・効果を得ることが
可能である。
【0052】さらに、本発明は、図5に示されているよ
うな軸固定型の動圧軸受装置に対しても同様に適用する
ことができる。すなわち、本図に示されているように、
ステータ組50を構成しているベースフレーム50aに
対して立設するように固着された固定軸51の外周側に
は、ロータ組60を構成している軸受部材としての軸受
スリーブ61の軸受孔が回転可能に挿入されている。そ
して、上記軸受スリーブ61における軸受孔の内周面に
形成された動圧面が、上記固定軸51の外周面に形成さ
れた動圧面に対して半径方向に対面するように配置され
ており、それら両動圧面どうしの間の微小隙間に、軸方
向に離して2箇所のラジアル動圧軸受部RB,RBが形
成されている。
【0053】より詳しくは、上記各ラジアル動圧軸受部
RBにおける軸受スリーブ61側の動圧面と、固定軸5
1側の動圧面とは、数μm程度の微少隙間を介して周状
に対向配置されており、それらの間に画成された上記ラ
ジアル動圧軸受部RBを含んで軸方向に延在する微少隙
間内に、潤滑オイルや磁性流体等からなる所定の潤滑流
体が連続的に注入されている。そして、回転時には、図
示を省略したラジアル動圧発生用溝のポンピング作用に
よって上記潤滑流体が加圧されて動圧を生じ、その潤滑
流体の動圧により前記軸受スリーブ61とともに後述す
る回転ハブ62が、ラジアル方向に浮上されながら軸支
持される構成になされている。
【0054】このとき、上記ラジアル動圧軸受部RBを
含んで軸方向に延在する微少隙間の図下端側には、上記
潤滑流体の外方漏れを防止するための流体封止部Tが設
けられている。この流体封止部Tは、上記固定軸51側
に固着された環状部材53の外表面と、前記軸受スリー
ブ61の表面との間に形成されており、その流体封止部
T内に存在する潤滑流体が、毛細管力によって保持され
るようになっている。
【0055】また、上記流体封止部Tは、前記固定軸5
1の小径軸部51aに固着されたリング状の環状部材5
3と、軸受スリーブ61との間に画成されたものである
が、その環状部材53は、リン青銅や銅、すなわち、P
b,S,Mnなどの快削成分又は圧延成分を含有してい
ない材質から形成されていて、前記回転軸51の図示下
端部分に設けられた小径軸部51aの段差面51bに対
して軸方向に当接するように、圧入や、焼きバメ等によ
って嵌着されている。
【0056】この環状部材53における軸方向両端面の
うち、図示下端側の一端面53aは、前記固定部材とし
てのベースフレーム50aの支持面を構成するように形
成されていて、その環状部材53の支持面53aに対し
て、上記ベースフレーム50aの図示上面側の端面が軸
方向に当接する構成としたことによって、上記ベースフ
レーム50aと固定軸51とが軸方向に強固に保持され
るようになっている。
【0057】また、上記環状部材53は、上述した軸受
スリーブ61の図示上端側の中心部分に凹設された窪み
部61b内に収容されていて、その軸受スリーブ61の
窪み部61bを構成している底面61b1、及び内周面
61b2の各壁面が、上記環状部材53の軸方向両端面
のうちの図示上端側の他端面53b、及びその他端面5
3bから上記一端面53a側に向かって延在する外周面
53cを覆うようにして、近接対向する配置関係になさ
れている。
【0058】そして、その環状部材53の各表面53
b,53cと、軸受スリーブ61の窪み部61bの各表
面61b1,61b2との近接対向部分に、上述した流
体封止部Tが画成されている。より具体的には、まず、
上記環状部材53の図示上端側の他端面53bが、略半
径方向及に延在する面から構成されているのに対して、
上述した軸受スリーブ61の窪み部31aの底面61b
1は、半径方向外方に向かって図示上方側に連続的に上
昇する傾斜面に形成されており、それによって、半径方
向外方に向かって連続的に隙間が拡大する横テーパ封止
部T1が画成されている。
【0059】一方、上記環状部材53の外周面53c
が、略軸方向に延在する面から構成されているのに対し
て、上記軸受スリーブ61の窪み部61bの内周面61
b2は、軸方向外方(図示下方向)に向かって連続的に
拡径する傾斜面に形成されており、それによって、軸方
向に延在する縦テーパ封止部T2が画成されている。こ
のとき、上記横テーパ封止部T1から縦封止部T2にか
けての隙間寸法も、連続的に拡大させられた構成になさ
れている。
【0060】さらに、前記環状部材53の外周面53c
には、潤滑流体Fの這い上がりを防止するための段部5
3dが、当該外周面53cの一部を半径方向内方側に向
かって窪ませるように切り欠いて形成されている。
【0061】このような実施形態にかかる動圧軸受装置
では、流体封止部Tの壁面の一部を構成するように固定
軸51に嵌着された環状部材53によって、潤滑流体の
貯留空間が半径方向に増大される。また、そのときの環
状部材53が、快削成分又は圧延成分を含有していない
材質からなることから、潤滑流体に接触した状態となっ
ていても潤滑流体に対して何らの影響を与えることがな
いなど、前述した各実施形態と同様な作用・効果が得ら
れる。
【0062】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0063】例えば、上述した実施形態では、流体封止
部Sを、半径方向外方に延在する横テーパ封止部S1
と、軸方向外方に延在する縦テーパ封止部S2とから構
成しているが、半径方向に延在する封止部のみで構成す
ることも可能である。
【0064】また、本発明は、上述したハードディスク
駆動用(HDD)モータ以外の、例えばポリゴンミラー
回転用のモータに用いられる動圧軸受装置などのよう
に、多種多様な動圧軸受モータや、その他各種の装置に
採用されている各種の動圧軸受装置に対しても同様に適
用することができる。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項1にか
かる動圧軸受装置は、快削成分又は圧延成分を含有して
いない材質からなる環状部材を軸部材に嵌着し、その環
状部材により流体封止部の壁面の一部を構成することに
よって、潤滑流体の貯留空間を半径方向に増大するとと
もに、潤滑流体に対する影響をなくし、しかも上記環状
部材によって、軸部材に固定された回転部材又は固定部
材を強固に支持することにより、当該回転部材又は固定
部材の抜け強度及び加工・組立性を向上させるように構
成したものであるから、動圧軸受装置の信頼性を高めつ
つ生産性を向上させることができる。
【0066】また、請求項2にかかる動圧軸受装置は、
前記請求項1に加えて、環状部材の軸方向一端面から連
続するようにして軸方向に延在する外周面により、前記
流体封止部の一部を画成することによって、潤滑流体の
貯留空間を半径方向に加えて軸方向にも増大させたもの
であるから、上述した効果を更に高めることができる。
【0067】さらに、請求項3にかかる動圧軸受装置
は、前記請求項1又は請求項2に加えて、流体封止部
を、軸受内部側から外部側に向かって連続的に隙間が拡
大するテーパ封止部を含む構成としたことによって、流
体封止部を簡易かつ良好に形成可能としたものであるか
ら、上述した効果を更に高めることができる。
【0068】さらに、請求項4にかかる動圧軸受装置
は、前記請求項2に加えて、流体封止部を画成している
環状部材の外周面に、潤滑流体の這い上がりを防止する
段部を切り欠いて形成したことにより、流体封止部のシ
ール機能を向上させたものであるから、上述した効果に
加えて、潤滑流体の長寿命化を一層図ることができる。
【0069】さらにまた、請求項5にかかる動圧軸受装
置は、前記請求項1に加えて、回転部材又は固定部材
を、快削成分としてのPb成分を含有するステンレス鋼
から形成したものであるから、上述した効果を特に顕著
なものとして得ることができる。
【0070】一方、請求項6にかかる動圧軸受装置の製
造方法は、環状部材により画成された流体封止部を通し
て潤滑流体を微小隙間内に注入した後に、軸部材に対し
て回転部材又は固定部材を接合することによって、潤滑
流体を注入した直後に潤滑流体の注入量を容易に目視す
ること、及びその注入量の調整を可能としたものである
から、上述した効果のうちの、特に生産性及び信頼性を
一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した動圧軸受装置を備えた軸回転
型のHDD(ハードディスク駆動装置)用モータの構造
例の要部を拡大して表した縦断面説明図である。
【図2】本発明の他の実施形態における動圧軸受装置の
要部を拡大して表した縦断面説明図である。
【図3】本発明の更に他の実施形態における動圧軸受装
置の要部を拡大して表した縦断面説明図である。
【図4】本発明の更に他の実施形態における動圧軸受装
置の要部を拡大して表した縦断面説明図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態における動圧軸受装
置を備えた軸固定型のHDD(ハードディスク駆動装
置)用モータの構造例の要部を拡大して表した縦断面説
明図である。
【図6】一般の動圧軸受装置を備えた軸回転型のHDD
(ハードディスク駆動装置)用モータの全体構造例を表
した縦断面説明図である。
【符号の説明】
30 ステータ組 31 軸受スリーブ 31b 窪み部 31b1 窪み部底面 31b2 窪み部内周面 40 ロータ組 41 回転軸(回転部材) 41a 小径軸部 41b 段差面 42 回転ハブ 43 環状部材 43a 一端面(支持面) 43b 他端面 43c 外周面 43d 段部 RB ラジアル動圧軸受部 F 潤滑流体 S 流体封止部 S1 横テーパ封止部 S2 縦テーパ封止部 31b1’ 窪み部底面 43’ 環状部材 43b’ 他端面 43” 環状部材 50 ステータ組 50a ベースフレーム(固定部材) 51 固定軸 53 環状部材 53a 一端面(支持面) 53b 他端面 53c 外周面 60 ロータ組 61 軸受スリーブ 61b 窪み部 61b1 窪み部底面 61b2 窪み部内周面 T 流体封止部 T1 横テーパ封止部 T2 縦テーパ封止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA07 BA02 BA08 CA02 KA02 KA03 MA21 3J016 AA01 BB12 5D109 BB03 BB12 BB18 BB21 BB22 BC01 BC11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能に装着された軸部材と軸受
    部材との間に形成された軸受部を含む微小隙間内に、潤
    滑流体が連続的に充填されているとともに、 その微小隙間内における潤滑流体充填部分の少なくとも
    一端側に、上記潤滑流体の外方漏出を防止する流体封止
    部が、毛細管構造をなすように形成され、 前記軸部材における上記流体封止部より外方側の部位
    に、快削成分又は圧延成分を含有する材質からなる回転
    部材又は固定部材が接合された動圧軸受装置において、 上記軸部材における前記流体封止部に対応する位置に
    は、前記快削成分又は圧延成分を含有していない材質か
    らなる環状部材が嵌着され、 その環状部材の軸方向一端側における半径方向への延在
    表面と、前記軸受部材側における半径方向への延在表面
    とが、互いに軸方向に近接して対向配置されていること
    により、前記流体封止部が画成されているとともに、 上記環状部材の軸方向他端側における半径方向への延在
    表面が、前記回転部材又は固定部材の一端面に当接して
    いることにより、当該回転部材又は固定部材が軸方向に
    支持されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記環状部材の軸方向一端側における半
    径方向延在表面の外縁から軸方向に連続する外周面が、
    前記流体封止部の一部を画成していることを特徴とする
    請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記流体封止部は、軸受内部側から外部
    側に向かって連続的に隙間が拡大するテーパ封止部を含
    む構成になされていることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記流体封止部を画成している環状部材
    の外周面には、潤滑流体の這い上がりを防止する段部
    が、当該外周面の一部を半径方向内方側に向かって窪ま
    せるように切り欠いて形成されていることを特徴とする
    請求項2記載の動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記回転部材又は固定部材が、快削成分
    としてのPb成分を含有するステンレス鋼から形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 相対回転可能に装着された軸部材と軸受
    部材との間に形成された軸受部を含む微小隙間内に、潤
    滑流体を連続的に充填するとともに、 その微小隙間内における潤滑流体充填部分の少なくとも
    一端側に、上記潤滑流体の外方漏出を防止する流体封止
    部を、毛細管構造をなすように形成し、 前記軸部材における上記流体封止部より外方側の部位
    に、快削成分又は圧延成分を含有する材質からなる回転
    部材又は固定部材を接合するようにした動圧軸受装置の
    製造方法において、 まず、上記軸部材における前記流体封止部に対応する位
    置に、前記快削成分又は圧延成分を含有していない材質
    からなる環状部材を嵌着し、 その環状部材の軸方向一端側における半径方向への延在
    表面と、前記軸受部材側における半径方向への延在表面
    とを、互いに軸方向に近接して対向配置することによっ
    て前記流体封止部を画成する一方、 上記環状部材の軸方向他端側における半径方向への延在
    表面を、前記回転部材又は固定部材の一端面に当接させ
    ることにより、当該回転部材又は固定部材を軸方向に支
    持し、 上記環状部材により画成される流体封止部を通して、前
    記微小隙間内に潤滑流体を注入し、 その後に、上記軸部材に対して、前記回転部材又は固定
    部材を接合させるようにしたことを特徴とする動圧軸受
    装置の製造方法。
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