JP2002241506A - 水溶性高分子含有組成物の製造方法 - Google Patents
水溶性高分子含有組成物の製造方法Info
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- JP2002241506A JP2002241506A JP2001035659A JP2001035659A JP2002241506A JP 2002241506 A JP2002241506 A JP 2002241506A JP 2001035659 A JP2001035659 A JP 2001035659A JP 2001035659 A JP2001035659 A JP 2001035659A JP 2002241506 A JP2002241506 A JP 2002241506A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャン
プー、リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等を製造す
るのに好適な、水溶性高分子含有組成物の製造方法を提
供する。 【解決手段】 水溶性高分子を、事前に水溶性溶媒に分
散した後、当該高分子の0.7倍超〜2.2倍の水を添加
して、20〜80%の膨潤度となるように調製してか
ら、撹拌翼の先端周速を0.4〜2m/sec未満の撹
拌条件にしてその他の成分と混合する。 【効果】 大容量の高分子調製槽を必要とせず、特殊な
撹拌装置を使用せずとも、また、低速の回転でも、上記
水溶性高分子を短時間で溶解膨潤でき、且つ、未膨潤ダ
マのない、高分子の分子破壊も小さい、品質のよい製品
が得られる。
プー、リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等を製造す
るのに好適な、水溶性高分子含有組成物の製造方法を提
供する。 【解決手段】 水溶性高分子を、事前に水溶性溶媒に分
散した後、当該高分子の0.7倍超〜2.2倍の水を添加
して、20〜80%の膨潤度となるように調製してか
ら、撹拌翼の先端周速を0.4〜2m/sec未満の撹
拌条件にしてその他の成分と混合する。 【効果】 大容量の高分子調製槽を必要とせず、特殊な
撹拌装置を使用せずとも、また、低速の回転でも、上記
水溶性高分子を短時間で溶解膨潤でき、且つ、未膨潤ダ
マのない、高分子の分子破壊も小さい、品質のよい製品
が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性高分子を、
大容量の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装
置を使用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤で
き、且つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存
もない、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプ
ー、リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等を製造する
のに好適な、水溶性高分子含有組成物の製造方法に関す
る。
大容量の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装
置を使用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤で
き、且つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存
もない、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプ
ー、リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等を製造する
のに好適な、水溶性高分子含有組成物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、水溶性高分子は、製品の粘度を
適度に調整したり、塑形性を保つなどの目的で、食器用
洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、リンス、衣料用洗剤、
柔軟剤、化粧品等、広範囲の分野で使用されている。し
かしながら、水溶性高分子は、その性質上、水と接触す
ると粒子表面が急激に膨潤して、高粘度化し、また、粘
着性が出るために、凝集を起こしたり、未膨潤ダマ化し
て、溶解膨潤に長時間かかったり、あるいは、製品中に
残存して、品質を損なうことが多いという課題がある。
適度に調整したり、塑形性を保つなどの目的で、食器用
洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、リンス、衣料用洗剤、
柔軟剤、化粧品等、広範囲の分野で使用されている。し
かしながら、水溶性高分子は、その性質上、水と接触す
ると粒子表面が急激に膨潤して、高粘度化し、また、粘
着性が出るために、凝集を起こしたり、未膨潤ダマ化し
て、溶解膨潤に長時間かかったり、あるいは、製品中に
残存して、品質を損なうことが多いという課題がある。
【0003】これを防ぐための回避策として、予め、水
に溶解膨潤し、完全に膨潤したことを確認してから、他
の成分と混合する方法が一般的に実施されている。例え
ば、特公昭46−38355公報に、一価アルコールの
存在下に、ポリオキシエチレンオキサイド高重合体を水
に溶解させ、完全に膨潤させてから、他の成分と混合す
る方法が開示されている。しかしながら、この方法にお
いては、膨潤液の粘度が高くなり、混合性が悪くなった
り、ハンドリング性が悪くなるのを防止するために、膨
潤液の高分子濃度を低く抑える必要があることから、液
量が多くなり、大容量の混合槽が必要となる点に課題が
ある。
に溶解膨潤し、完全に膨潤したことを確認してから、他
の成分と混合する方法が一般的に実施されている。例え
ば、特公昭46−38355公報に、一価アルコールの
存在下に、ポリオキシエチレンオキサイド高重合体を水
に溶解させ、完全に膨潤させてから、他の成分と混合す
る方法が開示されている。しかしながら、この方法にお
いては、膨潤液の粘度が高くなり、混合性が悪くなった
り、ハンドリング性が悪くなるのを防止するために、膨
潤液の高分子濃度を低く抑える必要があることから、液
量が多くなり、大容量の混合槽が必要となる点に課題が
ある。
【0004】この課題を回避する目的で、水溶性高分子
を事前に完全膨潤させず、分散あるいは微膨潤の状態に
して、即ち、調製液の粘度を低く抑えて、水溶性高分子
の濃度を上げ、液量を少なくする試みも行われている。
例えば、本願出願人による特公平7−122025号公
報には、水溶性高分子と、当該高分子が実質的に不溶な
有機溶媒及び少量の水とを事前に混合し、微膨潤分散液
を調製した後、撹拌翼の周速を2m/sec以上の条件
で他の成分と混合し、溶解膨潤させる優れた方法が開示
されている。
を事前に完全膨潤させず、分散あるいは微膨潤の状態に
して、即ち、調製液の粘度を低く抑えて、水溶性高分子
の濃度を上げ、液量を少なくする試みも行われている。
例えば、本願出願人による特公平7−122025号公
報には、水溶性高分子と、当該高分子が実質的に不溶な
有機溶媒及び少量の水とを事前に混合し、微膨潤分散液
を調製した後、撹拌翼の周速を2m/sec以上の条件
で他の成分と混合し、溶解膨潤させる優れた方法が開示
されている。
【0005】しかしながら、この方法においては、事前
の高分子の膨潤が微かであるために、他の成分と接触し
た際に、前記と同様に、凝集や未膨潤ダマ化が起こるこ
とがあり、この場合にはホモミキサーなどの分散機によ
る高速撹拌が必要となり、また、高速撹拌の剪断による
高分子の分子破壊も懸念されるところである。なお、高
分子の分子破壊が生じると、製品に必要な保形性や適度
な粘度が得られず、使用性が悪くなったり、乳化の安定
性が保てなくなる場合がある。また、保形性や適度な粘
度を得るために、高分子を増量する方法もあるが、コス
トアップになる他、製品の使用感が悪くなるなど、製品
の機能を損なう場合がある。
の高分子の膨潤が微かであるために、他の成分と接触し
た際に、前記と同様に、凝集や未膨潤ダマ化が起こるこ
とがあり、この場合にはホモミキサーなどの分散機によ
る高速撹拌が必要となり、また、高速撹拌の剪断による
高分子の分子破壊も懸念されるところである。なお、高
分子の分子破壊が生じると、製品に必要な保形性や適度
な粘度が得られず、使用性が悪くなったり、乳化の安定
性が保てなくなる場合がある。また、保形性や適度な粘
度を得るために、高分子を増量する方法もあるが、コス
トアップになる他、製品の使用感が悪くなるなど、製品
の機能を損なう場合がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の課題及び事情等
に鑑み、これを解消しようとするものであり、水溶性高
分子を、大容量の混合槽を必要とせず、且つ、特殊な撹
拌装置も使用せず、しかも、高分子の分子破壊もなく、
未膨潤ダマの残存もなく、短時間で効率よく溶解膨潤で
きる水溶性高分子含有組成物の製造方法を提供すること
を目的とする。
に鑑み、これを解消しようとするものであり、水溶性高
分子を、大容量の混合槽を必要とせず、且つ、特殊な撹
拌装置も使用せず、しかも、高分子の分子破壊もなく、
未膨潤ダマの残存もなく、短時間で効率よく溶解膨潤で
きる水溶性高分子含有組成物の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等を解決するため、鋭意検討した結果、水溶
性高分子を予め、所定量の水溶性溶媒に分散した後、所
定量の水を添加し、当該高分子の部分膨潤液を調製して
から、その他の成分とを所定の撹拌条件で撹拌混合すれ
ば、高分子調製液の量も少なく、特殊な撹拌装置を使用
せずとも、また、低速の回転でも、上記水溶性高分子を
短時間で溶解膨潤できることを見出し、本発明を完成す
るに至ったのである。すなわち、本発明の水溶性高分子
含有組成物の製造方法は、水溶性高分子を含有する組成
物を製造する際に、予め、水溶性高分子の0.7倍〜2.
2倍量の水と、5倍〜20倍量の水溶性溶媒とを添加
し、水溶性高分子の膨潤分散液を調製し、該分散液とそ
の他の成分を撹拌翼の先端周速が0.4〜2m/sec
未満となる撹拌条件で混合することを特徴とする。な
お、本発明の水溶性高分子含有組成物の製造方法は、食
器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、リンス、衣料用洗
剤、柔軟剤、化粧品などの液体製品の製造に好ましく適
用される。
技術の課題等を解決するため、鋭意検討した結果、水溶
性高分子を予め、所定量の水溶性溶媒に分散した後、所
定量の水を添加し、当該高分子の部分膨潤液を調製して
から、その他の成分とを所定の撹拌条件で撹拌混合すれ
ば、高分子調製液の量も少なく、特殊な撹拌装置を使用
せずとも、また、低速の回転でも、上記水溶性高分子を
短時間で溶解膨潤できることを見出し、本発明を完成す
るに至ったのである。すなわち、本発明の水溶性高分子
含有組成物の製造方法は、水溶性高分子を含有する組成
物を製造する際に、予め、水溶性高分子の0.7倍〜2.
2倍量の水と、5倍〜20倍量の水溶性溶媒とを添加
し、水溶性高分子の膨潤分散液を調製し、該分散液とそ
の他の成分を撹拌翼の先端周速が0.4〜2m/sec
未満となる撹拌条件で混合することを特徴とする。な
お、本発明の水溶性高分子含有組成物の製造方法は、食
器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、リンス、衣料用洗
剤、柔軟剤、化粧品などの液体製品の製造に好ましく適
用される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を更
に詳しく説明する。本発明の水溶性高分子含有組成物の
製造方法(以下、「本発明」という)は、水溶性高分子
を含有する組成物を製造する際に、予め、水溶性高分子
の0.7倍〜2.2倍量の水と、5倍〜20倍量の水溶性
溶媒とを添加し、水溶性高分子の膨潤分散液を調製し、
該分散液とその他の成分を撹拌翼の先端周速が0.4〜
2m/sec未満となる撹拌条件で混合することを特徴
とするものである。本発明では、例えば、水溶性高分子
を予め、所定量の水溶性溶媒に分散させた後、所定量の
水と水溶性溶媒とを添加し、当該水溶性高分子の膨潤分
散液を調製してから、撹拌翼の先端周速が所定範囲とな
る撹拌条件でその他の成分と混合することにより、目的
の水溶性高分子含有組成物が得られることとなる。
に詳しく説明する。本発明の水溶性高分子含有組成物の
製造方法(以下、「本発明」という)は、水溶性高分子
を含有する組成物を製造する際に、予め、水溶性高分子
の0.7倍〜2.2倍量の水と、5倍〜20倍量の水溶性
溶媒とを添加し、水溶性高分子の膨潤分散液を調製し、
該分散液とその他の成分を撹拌翼の先端周速が0.4〜
2m/sec未満となる撹拌条件で混合することを特徴
とするものである。本発明では、例えば、水溶性高分子
を予め、所定量の水溶性溶媒に分散させた後、所定量の
水と水溶性溶媒とを添加し、当該水溶性高分子の膨潤分
散液を調製してから、撹拌翼の先端周速が所定範囲とな
る撹拌条件でその他の成分と混合することにより、目的
の水溶性高分子含有組成物が得られることとなる。
【0009】本発明における水溶性高分子は、水に溶解
して膨潤し、系の粘度を上昇させるものであリ、例え
ば、天然系水溶性高分子、合成系水溶性高分子などを用
いることができる。具体的には、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロ
ース誘導体;、キサンタンガム、アラビアガムなどのガ
ム類;、ポリビニルアルコール類、カルボキシビニルポ
リマー類、高重合ポリエチレングリコール類などが挙げ
られる。また、これらの水溶性高分子は、単一でも2種
以上の組合わせであってもかまわない。
して膨潤し、系の粘度を上昇させるものであリ、例え
ば、天然系水溶性高分子、合成系水溶性高分子などを用
いることができる。具体的には、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロ
ース誘導体;、キサンタンガム、アラビアガムなどのガ
ム類;、ポリビニルアルコール類、カルボキシビニルポ
リマー類、高重合ポリエチレングリコール類などが挙げ
られる。また、これらの水溶性高分子は、単一でも2種
以上の組合わせであってもかまわない。
【0010】本発明において、上記水溶性高分子を分散
する水溶性溶媒としては、当該水溶性高分子が不溶又は
難溶の水溶性溶媒であるものが挙げられ、例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;、ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)エーテルなどのエーテル
類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの水溶性ノニ
オン界面活性剤などが挙げられる。また、これらの水溶
性溶媒は、上記水溶性高分子を添加した際に、水溶性高
分子の膨潤度が20%未満となるような少量の水を含ん
だ水溶液であってもかまわない。高分子の膨潤度が20
%以上の水を含むと、水溶性高分子を添加した際に、水
溶性高分子の粒子表面が急激に膨潤化して、高粘度化
し、また、粘着性が出るために、凝集を起こしたり、未
膨潤ダマ化して、溶解膨潤に長時間かかったり、あるい
は、製品中に残存して、品質を損なうことがある。
する水溶性溶媒としては、当該水溶性高分子が不溶又は
難溶の水溶性溶媒であるものが挙げられ、例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;、ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)エーテルなどのエーテル
類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの水溶性ノニ
オン界面活性剤などが挙げられる。また、これらの水溶
性溶媒は、上記水溶性高分子を添加した際に、水溶性高
分子の膨潤度が20%未満となるような少量の水を含ん
だ水溶液であってもかまわない。高分子の膨潤度が20
%以上の水を含むと、水溶性高分子を添加した際に、水
溶性高分子の粒子表面が急激に膨潤化して、高粘度化
し、また、粘着性が出るために、凝集を起こしたり、未
膨潤ダマ化して、溶解膨潤に長時間かかったり、あるい
は、製品中に残存して、品質を損なうことがある。
【0011】本発明において用いる上記水溶性溶媒の量
は、水溶性高分子の5倍〜20倍量とすることが必要で
あり、好ましくは、5倍超〜20倍量、更に好ましく
は、5倍超〜10倍量が望ましい。この水溶性溶媒の量
が5倍量未満であると、分散液中の固形分濃度が高くな
って、流動性が損なわれる場合がある。また、溶媒量が
20倍量を越えて多くしても、分散機能は向上せず、分
散液量が多くなるだけである。
は、水溶性高分子の5倍〜20倍量とすることが必要で
あり、好ましくは、5倍超〜20倍量、更に好ましく
は、5倍超〜10倍量が望ましい。この水溶性溶媒の量
が5倍量未満であると、分散液中の固形分濃度が高くな
って、流動性が損なわれる場合がある。また、溶媒量が
20倍量を越えて多くしても、分散機能は向上せず、分
散液量が多くなるだけである。
【0012】本発明において、上記水溶性高分子を水溶
性溶媒に分散する時の温度は、特に限定されないが、エ
ネルギー節約の観点から、常温(25℃、以下同様)が
有利である。なお、使用する水溶性溶媒が常温で固化あ
るいは粘稠液である場合には、流動性を保つ程度に加温
した方がよい。
性溶媒に分散する時の温度は、特に限定されないが、エ
ネルギー節約の観点から、常温(25℃、以下同様)が
有利である。なお、使用する水溶性溶媒が常温で固化あ
るいは粘稠液である場合には、流動性を保つ程度に加温
した方がよい。
【0013】本発明では、添加する水(精製水、イオン
交換水、純水等、以下同様)の量は、水溶性高分子の
0.7倍〜2.2倍量とすることが必要であり、好ましく
は、0.7倍超〜2.2倍量、好ましくは、0.7倍超〜
1.5倍量が望ましい。水の量が0.7倍量未満である
と、分散液中の固形分濃度が高くなって、流動性が損な
われる場合がある。また、水の量が2.2倍量を越えて
量を多くしても、分散機能は向上せず、分散液量が多く
なるだけである。
交換水、純水等、以下同様)の量は、水溶性高分子の
0.7倍〜2.2倍量とすることが必要であり、好ましく
は、0.7倍超〜2.2倍量、好ましくは、0.7倍超〜
1.5倍量が望ましい。水の量が0.7倍量未満である
と、分散液中の固形分濃度が高くなって、流動性が損な
われる場合がある。また、水の量が2.2倍量を越えて
量を多くしても、分散機能は向上せず、分散液量が多く
なるだけである。
【0014】本発明では、例えば、上記水溶性高分子
を、予め、該水溶性高分子の5倍〜20倍量の水溶性溶
媒に分散した後、該水溶性高分子の0.7倍〜2.2倍量
の水を添加し、部分膨潤液を調製するものであるが、こ
の調製の際、下記に定義する水溶性高分子の膨潤度を、
好ましくは、20〜80%、より好ましくは、20〜7
0%に調整することが望ましいものである。この膨潤度
が20%未満であると、未膨潤粒子が多いために、後工
程でその他の成分と混合する際、粒子表面が急激に膨潤
化して、高粘度化し、また、粘着性が出るために、凝集
を起こしたり、未膨潤ダマ化して、溶解膨潤に長時間か
かったり、あるいは、製品中に残存して、品質を損なう
こととなる。また、水の量が多く膨潤度が80%を越え
て高すぎると、攪拌初期の粘度が高くなり、流動性を損
なってしまうため、好ましくない。
を、予め、該水溶性高分子の5倍〜20倍量の水溶性溶
媒に分散した後、該水溶性高分子の0.7倍〜2.2倍量
の水を添加し、部分膨潤液を調製するものであるが、こ
の調製の際、下記に定義する水溶性高分子の膨潤度を、
好ましくは、20〜80%、より好ましくは、20〜7
0%に調整することが望ましいものである。この膨潤度
が20%未満であると、未膨潤粒子が多いために、後工
程でその他の成分と混合する際、粒子表面が急激に膨潤
化して、高粘度化し、また、粘着性が出るために、凝集
を起こしたり、未膨潤ダマ化して、溶解膨潤に長時間か
かったり、あるいは、製品中に残存して、品質を損なう
こととなる。また、水の量が多く膨潤度が80%を越え
て高すぎると、攪拌初期の粘度が高くなり、流動性を損
なってしまうため、好ましくない。
【0015】本発明における上記水溶性高分子の膨潤度
は、調製液の溶媒量をすべて水に置き換え、25〜70
℃の範囲で粘度を測定した時の最高粘度をXmaxとし、
また、その最高粘度を示した温度で、調製液の溶媒量を
すべて水溶性溶媒に置き換えて測定した粘度をXminと
し、更に、同温度で、調製液の溶媒量を所定の組成にし
た場合の粘度Xより、次式で求めた値である(後述する
実施例等においても同様である)。 膨潤度(%)=Log(X−Xmin)/Log(Xmax−Xmin)×1
00
は、調製液の溶媒量をすべて水に置き換え、25〜70
℃の範囲で粘度を測定した時の最高粘度をXmaxとし、
また、その最高粘度を示した温度で、調製液の溶媒量を
すべて水溶性溶媒に置き換えて測定した粘度をXminと
し、更に、同温度で、調製液の溶媒量を所定の組成にし
た場合の粘度Xより、次式で求めた値である(後述する
実施例等においても同様である)。 膨潤度(%)=Log(X−Xmin)/Log(Xmax−Xmin)×1
00
【0016】本発明において、水を添加する際の温度も
特に限定されないが、エネルギー節約の観点から、常温
が有利である。なお、水溶性高分子の種類によっては、
加温すると膨潤度が急激に変化するものがあり、注意が
必要である。
特に限定されないが、エネルギー節約の観点から、常温
が有利である。なお、水溶性高分子の種類によっては、
加温すると膨潤度が急激に変化するものがあり、注意が
必要である。
【0017】本発明では、上記水溶性高分子の部分膨潤
液をその他の成分と混合する際の混合装置は、特に限定
されないが、著しい高粘度の製品や乳化分散を伴う製品
でない限り、設備費の低廉な、パドル翼等を備えた汎用
の撹拌槽を使用することが有利である。著しい高粘度の
製品や乳化分散を伴う製品の場合には、ホモミキサーや
ディスパーなどの強剪断力を有する混合装置を使用する
ことが多いが、この場合は、高分子の分子破壊を起こす
ことがあるので、次に述べる混合条件に、特に注意が必
要である。本発明では、混合装置の撹拌翼の先端周速
は、0.4〜2m/sec未満とすることが必要であ
り、好ましくは、0.8〜2m/secとすることが望
ましい。撹拌翼の先端周速が0.4m/sec未満であ
ると、混合力が弱くなって、溶解膨潤に長時間要するこ
ととなり、また、先端周速が2m/sec以上に大きく
しても、効果がないばかりか、高分子の分子破壊を起こ
し、所定の製品粘性を確保できない場合があり、好まし
くない。
液をその他の成分と混合する際の混合装置は、特に限定
されないが、著しい高粘度の製品や乳化分散を伴う製品
でない限り、設備費の低廉な、パドル翼等を備えた汎用
の撹拌槽を使用することが有利である。著しい高粘度の
製品や乳化分散を伴う製品の場合には、ホモミキサーや
ディスパーなどの強剪断力を有する混合装置を使用する
ことが多いが、この場合は、高分子の分子破壊を起こす
ことがあるので、次に述べる混合条件に、特に注意が必
要である。本発明では、混合装置の撹拌翼の先端周速
は、0.4〜2m/sec未満とすることが必要であ
り、好ましくは、0.8〜2m/secとすることが望
ましい。撹拌翼の先端周速が0.4m/sec未満であ
ると、混合力が弱くなって、溶解膨潤に長時間要するこ
ととなり、また、先端周速が2m/sec以上に大きく
しても、効果がないばかりか、高分子の分子破壊を起こ
し、所定の製品粘性を確保できない場合があり、好まし
くない。
【0018】本発明において、上記部分膨潤液を混合す
る際のその他の成分側の液組成は、特に限定されること
はなく、通常、食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品などの液体製品に
含まれる成分、例えば、界面活性剤やアルコール類、無
機・有機塩類、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、UV吸収
剤、香料、色素などが挙げられる。なお、これらの成分
は、その一部を、水溶性高分子の膨潤後に添加してもか
まわない。
る際のその他の成分側の液組成は、特に限定されること
はなく、通常、食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品などの液体製品に
含まれる成分、例えば、界面活性剤やアルコール類、無
機・有機塩類、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、UV吸収
剤、香料、色素などが挙げられる。なお、これらの成分
は、その一部を、水溶性高分子の膨潤後に添加してもか
まわない。
【0019】本発明の水溶性高分子含有組成物の製造方
法を、更に、図面を参照しながら、説明する。図1は、
本発明の一例を示す製造フロー工程図である。1は、水
溶性高分子の事前調製槽であり、2は撹拌装置、3はそ
の他の成分との混合槽、4は撹拌装置を示す。本発明に
おいて、図1に示す形態の製造装置を用いて水溶性高分
子含有組成物を製造する場合には、まず、水溶性高分子
は、予め所定量の水溶性溶媒を仕込んだ事前調製槽1に
添加し、分散する。次いで、所定量の水を添加して混合
し、所定の膨潤度に調整する。その後、その他の成分の
一部又は全部を仕込んだ混合槽3に、上記部分膨潤液を
添加して、撹拌翼の先端周速を所定の範囲となる撹拌条
件で撹拌混合させて、完全に膨潤させることにより、目
的の水溶性高分子含有組成物が製造されることとなる。
法を、更に、図面を参照しながら、説明する。図1は、
本発明の一例を示す製造フロー工程図である。1は、水
溶性高分子の事前調製槽であり、2は撹拌装置、3はそ
の他の成分との混合槽、4は撹拌装置を示す。本発明に
おいて、図1に示す形態の製造装置を用いて水溶性高分
子含有組成物を製造する場合には、まず、水溶性高分子
は、予め所定量の水溶性溶媒を仕込んだ事前調製槽1に
添加し、分散する。次いで、所定量の水を添加して混合
し、所定の膨潤度に調整する。その後、その他の成分の
一部又は全部を仕込んだ混合槽3に、上記部分膨潤液を
添加して、撹拌翼の先端周速を所定の範囲となる撹拌条
件で撹拌混合させて、完全に膨潤させることにより、目
的の水溶性高分子含有組成物が製造されることとなる。
【0020】このように構成される本発明の水溶性高分
子含有組成物の製造方法では、水溶性高分子を、大容量
の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装置を使
用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤でき、且
つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存もな
い、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等が製造できること
となる。
子含有組成物の製造方法では、水溶性高分子を、大容量
の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装置を使
用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤でき、且
つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存もな
い、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等が製造できること
となる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の例において、「部」は質量部
を意味する。
詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の例において、「部」は質量部
を意味する。
【0022】〔実施例1〜3及び比較例1〜7〕 <ヘアメイク剤の製造>実施例1〜3及び比較例1〜7
は、共に、図3に示す形状の撹拌翼を備えた、図2に示
す形状の撹拌槽において、下記の方法で水溶性高分子の
分散液又は膨潤液あるいは部分膨潤液を予備調製した。
実施例1〜3及び比較例2〜7では、プロピレングリコ
ール(以下、「PG」と略称する、三井化学社製)を36
部仕込み、温度を30℃に調整してから、撹拌しなが
ら、カルボキシビニルポリマー(B.F.Goodrich社製カー
ボポール1342)4部及びキサンタンガム(ケルコ社製
モナードガムDA)3部を添加し、分散した後、精製水
を、実施例1,2及び比較例6,7では5部、実施例3
では15部、比較例2では564部、比較例4では2
部、比較例5では21部添加して、下記表1及び表2に
示す膨潤度に調製した。また、比較例3では、精製水を
添加せず、分散状態のままとした。更に、比較例1で
は、上記撹拌槽に精製水を600部仕込み、温度を30
℃に調整してから、撹拌しながら、カルボキシビニルポ
リマー4部及びキサンタンガム3部を添加し、膨潤させ
た。この時の膨潤時間を下記表1及び表2に示す。
は、共に、図3に示す形状の撹拌翼を備えた、図2に示
す形状の撹拌槽において、下記の方法で水溶性高分子の
分散液又は膨潤液あるいは部分膨潤液を予備調製した。
実施例1〜3及び比較例2〜7では、プロピレングリコ
ール(以下、「PG」と略称する、三井化学社製)を36
部仕込み、温度を30℃に調整してから、撹拌しなが
ら、カルボキシビニルポリマー(B.F.Goodrich社製カー
ボポール1342)4部及びキサンタンガム(ケルコ社製
モナードガムDA)3部を添加し、分散した後、精製水
を、実施例1,2及び比較例6,7では5部、実施例3
では15部、比較例2では564部、比較例4では2
部、比較例5では21部添加して、下記表1及び表2に
示す膨潤度に調製した。また、比較例3では、精製水を
添加せず、分散状態のままとした。更に、比較例1で
は、上記撹拌槽に精製水を600部仕込み、温度を30
℃に調整してから、撹拌しながら、カルボキシビニルポ
リマー4部及びキサンタンガム3部を添加し、膨潤させ
た。この時の膨潤時間を下記表1及び表2に示す。
【0023】この実施例1〜3及び比較例1〜7の何れ
の場合も、別の撹拌槽において、下記の配合成分を常温
で混合し、香料小物とした。 95V/V%エタノール(日本合成アルコール社製) 50部 ポリオキシエチレンステアリルエーテル (日本エマルジョン社製エマレックス630) 3部 メチルパラベン(吉富製薬社製) 1部 ジヒドロキシベンゾフェノン(シプロ化成社製シーソープ100) 1部 モノイソステアリン酸デカグリセリル (日本サーファクタント社製デカグリン1−IS) 10部 調合香料 1部 合 計 66部
の場合も、別の撹拌槽において、下記の配合成分を常温
で混合し、香料小物とした。 95V/V%エタノール(日本合成アルコール社製) 50部 ポリオキシエチレンステアリルエーテル (日本エマルジョン社製エマレックス630) 3部 メチルパラベン(吉富製薬社製) 1部 ジヒドロキシベンゾフェノン(シプロ化成社製シーソープ100) 1部 モノイソステアリン酸デカグリセリル (日本サーファクタント社製デカグリン1−IS) 10部 調合香料 1部 合 計 66部
【0024】また、この実施例1〜3及び比較例1〜7
の何れの場合も、図4に示す形状のパドル翼(羽根径/
槽内径=0.5、4枚羽根×2段)を備えた容量1.2k
Lの製品配合槽に、95V/V%エタノール(日本合成ア
ルコール社製)を85部添加した後、精製水を、実施例
1,2及び比較例6,7では595部、実施例3では5
85部、比較例2では36部、比較例3では600部、
比較例4では598部、比較例5では579部添加し
た。また、プロピレングリコール(三井化学社製)を、比
較例1では40部、他の実施例・比較例では4部添加し
た。
の何れの場合も、図4に示す形状のパドル翼(羽根径/
槽内径=0.5、4枚羽根×2段)を備えた容量1.2k
Lの製品配合槽に、95V/V%エタノール(日本合成ア
ルコール社製)を85部添加した後、精製水を、実施例
1,2及び比較例6,7では595部、実施例3では5
85部、比較例2では36部、比較例3では600部、
比較例4では598部、比較例5では579部添加し
た。また、プロピレングリコール(三井化学社製)を、比
較例1では40部、他の実施例・比較例では4部添加し
た。
【0025】上記製品配合槽に、それぞれ、前記高分子
調製液を夫々添加し、膨潤させた。この時の攪拌翼先端
周速及び膨潤時間を下記表1及び表2に示す。但し、比
較例1では、この時の混合時間を10分とした。なお、
比較例5及び7においては、混合不良の状態であったた
め、以下の操作を打ち切った。次に、各実施例及び比較
例共に、トリエタノールアミン(三井化学社製)2部を添
加し、10分間混合した後、N−メタクリロイルオキシ
エチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチル
カルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共
重合体18%液(三菱化学社製ユカフォーマー510)
を200部添加して、10分間混合した。更に、前記香
料小物を添加し、10分間混合して水溶性高分子含有組
成物(ヘアメイク剤製品)を製造した。
調製液を夫々添加し、膨潤させた。この時の攪拌翼先端
周速及び膨潤時間を下記表1及び表2に示す。但し、比
較例1では、この時の混合時間を10分とした。なお、
比較例5及び7においては、混合不良の状態であったた
め、以下の操作を打ち切った。次に、各実施例及び比較
例共に、トリエタノールアミン(三井化学社製)2部を添
加し、10分間混合した後、N−メタクリロイルオキシ
エチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチル
カルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共
重合体18%液(三菱化学社製ユカフォーマー510)
を200部添加して、10分間混合した。更に、前記香
料小物を添加し、10分間混合して水溶性高分子含有組
成物(ヘアメイク剤製品)を製造した。
【0026】上記実施例1〜3及び比較例1〜7の方法
で得る水溶性高分子含有組成物(ヘアメイク剤製品)の
調製等の際における、膨潤時間、製品中の未膨潤物の有
無、製品の粘度は、下記方法により測定等した。これら
の結果を下記表1及び表2に示す。
で得る水溶性高分子含有組成物(ヘアメイク剤製品)の
調製等の際における、膨潤時間、製品中の未膨潤物の有
無、製品の粘度は、下記方法により測定等した。これら
の結果を下記表1及び表2に示す。
【0027】(膨潤時間の測定方法)膨潤時間は、槽上
部より目視で観察し、白色粉末状の水溶性高分子が認め
られなくなった時間を膨潤時間とした。 (製品中の未膨潤物の有無の測定方法)製品中の未膨潤
物は、製品約1Lを3回サンプリングし、目視により観
察して、全くゲル状ダマが認められなかった場合を○、
認められた場合を×として評価した。 (粘度の測定方法)製品の粘度は、25℃において、B
型粘度計を用い、回転数30rpmで測定し、10回転
目の値を測定値とした。なお、製品の品質として許容で
きる粘度は1.6〜2.0Pa・sである。
部より目視で観察し、白色粉末状の水溶性高分子が認め
られなくなった時間を膨潤時間とした。 (製品中の未膨潤物の有無の測定方法)製品中の未膨潤
物は、製品約1Lを3回サンプリングし、目視により観
察して、全くゲル状ダマが認められなかった場合を○、
認められた場合を×として評価した。 (粘度の測定方法)製品の粘度は、25℃において、B
型粘度計を用い、回転数30rpmで測定し、10回転
目の値を測定値とした。なお、製品の品質として許容で
きる粘度は1.6〜2.0Pa・sである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】〔実施例4〜6及び比較例8〜11〕 <ボディソープの製造>実施例4〜6及び比較例8〜1
1は、共に、図3に示す形状の撹拌翼を備えた、図2に
示す形状の撹拌槽において、下記方法で水溶性高分子の
分散液又は膨潤液あるいは部分膨潤液を予備調製した。
ジプロプレングリコール(以下、「DPG」と略称す
る、三井化学社製)を、実施例4,5及び比較例11で
は16部、実施例6及び比較例9,10では60部仕込
み、温度を30℃に調整してから、撹拌しながら、高重
合ポリエチレングリコール(ユニオンカーバイド社製ポ
リオックス)を3部添加し、分散した後、精製水を、実
施例4,5及び比較例11では3部、実施例6では6
部、比較例9では150部添加して、下記表3及び表4
に示す膨潤度に調製した。また、比較例10では精製水
を添加せず、分散状態のままとした。更に、比較例8で
は、上記撹拌槽に精製水を210部仕込み、温度を30
℃に調整してから、撹拌しながら、ジプロプレングリコ
ールを3部添加し、膨潤させた。この時の膨潤時間を下
記表3及び表4に示す。
1は、共に、図3に示す形状の撹拌翼を備えた、図2に
示す形状の撹拌槽において、下記方法で水溶性高分子の
分散液又は膨潤液あるいは部分膨潤液を予備調製した。
ジプロプレングリコール(以下、「DPG」と略称す
る、三井化学社製)を、実施例4,5及び比較例11で
は16部、実施例6及び比較例9,10では60部仕込
み、温度を30℃に調整してから、撹拌しながら、高重
合ポリエチレングリコール(ユニオンカーバイド社製ポ
リオックス)を3部添加し、分散した後、精製水を、実
施例4,5及び比較例11では3部、実施例6では6
部、比較例9では150部添加して、下記表3及び表4
に示す膨潤度に調製した。また、比較例10では精製水
を添加せず、分散状態のままとした。更に、比較例8で
は、上記撹拌槽に精製水を210部仕込み、温度を30
℃に調整してから、撹拌しながら、ジプロプレングリコ
ールを3部添加し、膨潤させた。この時の膨潤時間を下
記表3及び表4に示す。
【0031】実施例4〜6及び比較例8〜11の何れの
場合も、別の撹拌槽において、下記の配合成分を60℃
で混合し、脂肪酸小物とした。 精製水 86部 N-ラウロイル-L-グルタミン酸カリウム23%溶液 (味の素社製アミソフトLK) 160部 48%苛性カリ(旭硝子社製) 8部 エチレンジアミン4酢酸(ヤクシ化成社製ディゾルビンZ) 2部 N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン (三井化学社製エナジコールL−AH) 47部 N-ミリストイル-L-L-グルタミン酸カリウム (味の素社製アミソフトMK) 20部 合 計 323部 また、別に、精製水174部を65℃に加温して、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製メトロ
ーズ65SH−1500)3部及びスメクタイト(クニ
ミネ社製クニピアG)6部を添加し、分散してスメクタ
イト小物とした。
場合も、別の撹拌槽において、下記の配合成分を60℃
で混合し、脂肪酸小物とした。 精製水 86部 N-ラウロイル-L-グルタミン酸カリウム23%溶液 (味の素社製アミソフトLK) 160部 48%苛性カリ(旭硝子社製) 8部 エチレンジアミン4酢酸(ヤクシ化成社製ディゾルビンZ) 2部 N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン (三井化学社製エナジコールL−AH) 47部 N-ミリストイル-L-L-グルタミン酸カリウム (味の素社製アミソフトMK) 20部 合 計 323部 また、別に、精製水174部を65℃に加温して、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製メトロ
ーズ65SH−1500)3部及びスメクタイト(クニ
ミネ社製クニピアG)6部を添加し、分散してスメクタ
イト小物とした。
【0032】また、実施例4〜6及び比較例8〜11の
何れの場合も、図4に示す形状のパドル翼(羽根径/槽
内径=0.5、4枚羽根×2段)を備えた容量1.2kL
の製品配合槽に、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カ
リウム(23%水溶液)を160部添加した後、精製水
を、実施例4,5及び比較例11では207部、実施例
6では204部、比較例9では60部、比較例10では
210部添加した。また、ジプロプレングリコールを、
実施例4,5及び比較例11では44部、比較例8では
60部添加し、55℃に加温して混合した。次に、何れ
の実施例4〜6及び比較例8〜11においても、前記ス
メクタイト小物を183部添加し、10分間混合した
後、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(25%
液、一方社製M/SEC−400)を60部添加して、
10分間混合した。更に、前記脂肪酸小物を323部添
加して5分間混合した。
何れの場合も、図4に示す形状のパドル翼(羽根径/槽
内径=0.5、4枚羽根×2段)を備えた容量1.2kL
の製品配合槽に、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カ
リウム(23%水溶液)を160部添加した後、精製水
を、実施例4,5及び比較例11では207部、実施例
6では204部、比較例9では60部、比較例10では
210部添加した。また、ジプロプレングリコールを、
実施例4,5及び比較例11では44部、比較例8では
60部添加し、55℃に加温して混合した。次に、何れ
の実施例4〜6及び比較例8〜11においても、前記ス
メクタイト小物を183部添加し、10分間混合した
後、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(25%
液、一方社製M/SEC−400)を60部添加して、
10分間混合した。更に、前記脂肪酸小物を323部添
加して5分間混合した。
【0033】上記製品配合槽に、それぞれ、前記高分子
調製液を添加し、膨潤させた。この時の攪拌翼先端周速
及び膨潤時間を下記表3及び表4に示す。但し、比較例
8では、この時の混合時間を10分とした。次に、各実
施例4〜6及び比較例8〜11は、共に、40℃まで冷
却した後、調合香料を1部添加し、10分間混合して水
溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)を製造し
た。
調製液を添加し、膨潤させた。この時の攪拌翼先端周速
及び膨潤時間を下記表3及び表4に示す。但し、比較例
8では、この時の混合時間を10分とした。次に、各実
施例4〜6及び比較例8〜11は、共に、40℃まで冷
却した後、調合香料を1部添加し、10分間混合して水
溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)を製造し
た。
【0034】上記実施例4〜6及び比較例8〜11の方
法で得る水溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)
の調製等の際における、膨潤時間、製品中の未膨潤物の
有無、製品の粘度は、下記方法により測定等した。これ
らの結果を下記表3及び表4に示す。
法で得る水溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)
の調製等の際における、膨潤時間、製品中の未膨潤物の
有無、製品の粘度は、下記方法により測定等した。これ
らの結果を下記表3及び表4に示す。
【0035】(膨潤時間の測定方法)膨潤時間は、槽上
部より目視で観察し、ゲル状のダマが認められなくなっ
た時間を膨潤時間とした。 (製品中の未膨潤物の有無の測定方法)製品中の未膨潤
物は、製品を撹拌槽から排出する際、100メッシュス
トレーナーを介して行い、ストレーナーに捕捉された未
膨潤ダマが認められなかった場合を○、認められた場合
を×として評価した。 (粘度の測定方法)製品の粘度は、25℃において、B
型粘度計を用い、回転数30rpmで測定し、10回転
目の値を測定値とした。なお、製品の品質として許容で
きる粘度は0.4〜0.5Pa・sである。
部より目視で観察し、ゲル状のダマが認められなくなっ
た時間を膨潤時間とした。 (製品中の未膨潤物の有無の測定方法)製品中の未膨潤
物は、製品を撹拌槽から排出する際、100メッシュス
トレーナーを介して行い、ストレーナーに捕捉された未
膨潤ダマが認められなかった場合を○、認められた場合
を×として評価した。 (粘度の測定方法)製品の粘度は、25℃において、B
型粘度計を用い、回転数30rpmで測定し、10回転
目の値を測定値とした。なお、製品の品質として許容で
きる粘度は0.4〜0.5Pa・sである。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】上記表1〜表4の結果から明らかなよう
に、本発明範囲となる実施例1〜3の水溶性高分子含有
組成物(ヘアメイク剤製品)及び実施例4〜6の水溶性
高分子含有組成物(ボディソープ製品)では、水溶性高
分子を水溶性溶媒に分散した後、当該水溶性高分子の
0.7倍〜2.2倍の水を添加して、部分膨潤液を調製し
てから、撹拌翼の先端周速を0.4〜2m/sec未満
の撹拌条件にして他の成分と混合することにより、初め
て高分子調製液の量を大幅に減らせ、且つ、短時間で、
未膨潤ダマがなく、且つ、高分子の分子破壊も小さい、
品質のよい製品が得られることが判明した。これに対し
て、本発明の範囲外となる比較例1〜7の水溶性高分子
含有組成物(ヘアメイク剤製品)及び比較例8〜11の
水溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)では、本
発明の効果が得られないことが判った。
に、本発明範囲となる実施例1〜3の水溶性高分子含有
組成物(ヘアメイク剤製品)及び実施例4〜6の水溶性
高分子含有組成物(ボディソープ製品)では、水溶性高
分子を水溶性溶媒に分散した後、当該水溶性高分子の
0.7倍〜2.2倍の水を添加して、部分膨潤液を調製し
てから、撹拌翼の先端周速を0.4〜2m/sec未満
の撹拌条件にして他の成分と混合することにより、初め
て高分子調製液の量を大幅に減らせ、且つ、短時間で、
未膨潤ダマがなく、且つ、高分子の分子破壊も小さい、
品質のよい製品が得られることが判明した。これに対し
て、本発明の範囲外となる比較例1〜7の水溶性高分子
含有組成物(ヘアメイク剤製品)及び比較例8〜11の
水溶性高分子含有組成物(ボディソープ製品)では、本
発明の効果が得られないことが判った。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、水溶性高分子を、大容
量の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装置を
使用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤でき、且
つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存もな
い、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等が製造できる水
溶性高分子含有組成物の製造方法が提供される。
量の溶解膨潤槽を必要とせず、また、特殊な撹拌装置を
使用することなく、短時間で効率よく溶解膨潤でき、且
つ、高分子の分子破壊もなく、未膨潤ダマの残存もな
い、品質のよい食器用洗剤、野菜用洗剤、シャンプー、
リンス、衣料用洗剤、柔軟剤、化粧品等が製造できる水
溶性高分子含有組成物の製造方法が提供される。
【図1】本発明の一例を示す製造フロー工程図である。
【図2】本発明の実施例等で使用した、水溶性高分子調
製液の撹拌槽の模式図である。
製液の撹拌槽の模式図である。
【図3】本発明の実施例等で使用した、水溶性高分子調
製槽の撹拌翼の模式図である。
製槽の撹拌翼の模式図である。
【図4】本発明の実施例等で使用した、製品配合槽の模
式図である。
式図である。
1 水溶性高分子の事前調製槽 2 撹拌装置 3 水溶性高分子の事前調製液と他成分を混合する混合
装置 4 撹拌装置 5 事前調製槽 6 撹拌装置 7 製品配合槽 8 撹拌装置
装置 4 撹拌装置 5 事前調製槽 6 撹拌装置 7 製品配合槽 8 撹拌装置
フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA02 AA04 AA26 AA29 AA52 AB03 AB13 AC12 AC36 AC38 AC94 AE14 AE28 CA03 CB02 CB12 4H003 AB09 AB10 AB44 DA01 DA02 DA17 EA21 EA27 EB16 EB30 EB42 ED02 ED28 FA32 4J002 AB031 AB051 AE052 BE021 BG011 CH011 EC046 EC056 ED036 FD312 FD316 GB00 GC00 GK00 HA06
Claims (1)
- 【請求項1】 水溶性高分子を含有する組成物を製造す
る際に、予め、水溶性高分子の0.7倍〜2.2倍量の水
と、5倍〜20倍量の水溶性溶媒とを添加し、水溶性高
分子の膨潤分散液を調製し、該分散液とその他の成分を
撹拌翼の先端周速が0.4〜2m/sec未満となる撹
拌条件で混合することを特徴とする水溶性高分子含有組
成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001035659A JP2002241506A (ja) | 2001-02-13 | 2001-02-13 | 水溶性高分子含有組成物の製造方法 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18899075
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---|---|---|---|
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---|---|
JP (1) | JP2002241506A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117718277A (zh) * | 2023-12-25 | 2024-03-19 | 上海宏韵新型建材有限公司 | 一种聚羧酸减水剂洗涤干燥一体化装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61236717A (ja) * | 1985-04-10 | 1986-10-22 | Lion Corp | 練歯磨の製造方法 |
JPS63313709A (ja) * | 1987-06-16 | 1988-12-21 | Lion Corp | 皮膚被覆性組成物の製造方法 |
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2001
- 2001-02-13 JP JP2001035659A patent/JP2002241506A/ja active Pending
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