JP2002114629A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
すぐれた予防並びに症状改善効果を示し、しかも皮膚安
全性の高い新規な美白成分を含む化粧料の提供。 【解決手段】 キツネノマゴ科ストロビランセス属に属
する植物の抽出物を化粧料に配合する。特に、当該属に
属する植物がストロビランセス・クリスパスであるもの
が好ましい。
Description
れた美白・美肌化作用を示し、基礎化粧料をはじめ、メ
イクアップ化粧料、浴用剤などとして有用な化粧料に関
する。
着、特にシミ、ソバカスを予防或いは症状改善し、皮膚
を美麗かつ健常な状態に保持することを目的として、従
来より種々の美白剤が提案され、それらを配合した化粧
料が上市されている。しかしながら、それら従来の美白
剤によっては、美白・美肌化効果と皮膚安全性の双方を
十分満足せしめることは困難であり、かかる点の改善さ
れた美白剤を有効成分として含む新規な化粧料が求めら
れている。
従来技術の問題点に鑑み、皮膚安全性の観点から天然物
由来の新たな美白有効成分を見出すべく鋭意研究を行っ
た結果、後記特定の植物の抽出物が顕著なチロシナーゼ
活性抑制作用を示し、これによって美白・美肌化効果と
皮膚安全性にすぐれた化粧料の提供が可能となることを
見出し、本発明を完成した。
マゴ科ストロビランセス属に属する植物の抽出物を配合
したことを特徴とする化粧料である。
発明で用いるキツネノマゴ科ストロビランセス属の植物
としては、例えばストロビランセス・クリスパス(Stro
bilanthes crisupus L)、ストロビランセス・ウルティ
キフォリウス(Strobiranthes urticifolius L)、リュ
ウキュウアイ(Strobilanthes cusia L)、ストロビラ
ンセス・ケルヌウス(Strobilanthes cernuus L)、ス
ズムシバナ(Strobiranthes aliganthus L)、ユキミバ
ナ(Strobilanthes wakasanus L)、セイタカスズムシ
ソウ(Strobilanthes glanduliferL)、オキナワスズム
シソウ(Strobilanthes tashiroi L)などが挙げられ
る。それらのうちでも、有効性の観点からストロビラン
セス・クリスパスの使用が特に好ましい。
の調製は、全草、葉、茎、根、種子など植物体の適宜の
部分、好ましくは葉を用い、一般にはこれを予め水洗、
乾燥、細切した上、抽出溶媒中に浸漬すること等によっ
て行われる。ここで抽出溶媒としては、水;メタノー
ル、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1、
3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコ
ール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル
などのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルな
どのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホル
ムなどの炭化水素系溶媒などがあり、それらのうちでも
特に水又は水と低級アルコール類との混液もしくは水と
多価アルコール類との混液の使用が好ましい。
切度、抽出溶媒の種類等によっても異なるが、一般には
5〜80℃で2時間〜7日間、特に20〜40℃で6〜
48時間抽出を行うのがよい。ここに得られる抽出物溶
液は、通常pHを4〜8に調整した上、そのままもしく
は減圧濃縮等により適宜の濃度として使用される。また
場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常
法に従って粉末化して使用してもよい。
配合量は、固形分濃度として、クリーム、乳液、ローシ
ョンなどの基礎化粧料の場合であれば、一般に0.001〜
0.5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の範囲、またほ
ほ紅、白粉などのメイクアップ化粧料の場合であれば、
一般に0.001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%
の範囲であり、浴用剤の場合であれば、一般に0.01〜5
重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲である。
ランセス属植物抽出物のほかに、通常化粧料に用いられ
る成分、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、増粘
剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化
剤、色素、香料等が必要に応じて適宜配合される。
ブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、ヤシ油、パーム
油、カカオ油、メドウホーム油などの植物由来の油脂
類;ミンク油、タートル油などの動物由来の油脂類;ミ
ツロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;流動
パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラ
ンなどの炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの脂肪
酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルア
ルコールなどの高級アルコール類;ミリスチン酸イソプ
ロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセ
ライドなどの合成エステル類及び合成トリグリセライド
類等が挙げられる。
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチ
レンソルビトール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活
性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪
酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル燐酸塩などのアニオン界面活性剤;第四
級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリ
アルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウ
ム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエ
チルイミダゾリニウム塩、N、N−ジアルキルモルフォ
ルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩な
どのカチオン界面活性剤;N、N−ジメチル−N−アル
キル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N、
N、N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカル
ボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′、
N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモ
ニオスルホベタインなどの両性界面活性剤等が挙げられ
る。
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビ
トール、キシリトール、ピロリドンカルボンナトリウム
等があり、さらに糖類、ヒアルロン酸、乳酸、尿素、高
級脂肪酸オクチルドデシル、各種アミノ酸及びそれらの
誘導体が挙げられる。
ルギン酸、ペクチン、ローカストビーンガムなどの多糖
類;キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガムな
どのガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニル
ポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体などの合
成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体等が挙げられ
る。
キシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラ
オキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルな
どのパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノ
ール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロ
ルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エ
タノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール
(イミダゾデイニールウレア)等がある。
化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜
鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパ
ウダー等がある。
安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘ
キシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキ
シ桂皮酸エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、2、4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等がある。
シアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プ
ロピル、ビタミンE及びその誘導体等がある。又、その
他の成分として、レシチン類、シルク関連物質等を配合
することもできる。
成分の有効性を損なわない範囲で、さらに他の生理活性
成分を配合してもよい。かかるものとしては、例えばコ
ウジ酸及びその誘導体(例えば、コウジ酸モノブチレー
ト、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテー
ト、コウジ酸ジブチレートなどのコウジ酸エステル類或
いはコウジ酸エーテル類等)、アルブチン、アスコルビ
ン酸及びその誘導体[例えば、L−アスコルビン酸−2
−リン酸エステル塩、L−アスコルビン酸−2−硫酸エ
ステル塩などのアスコルビン酸エステル塩類(塩はナト
リウム塩、マグネシウム塩など);L−アスコルビン酸
−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル
−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−5−グ
ルコシド(5−O−α−D−グルコピラノシル−L−ア
スコルビン酸)などのアスコルビン酸配糖体類等]、エ
ラグ酸、レゾルシノール誘導体(例えば、4−n−ブチ
ルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール
等)、ソウハクヒ抽出液、ユキノシタ抽出液、米糠抽出
物、2、5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体(例えば2、
5−ジアセトキシ安息香酸等)などの美白成分;胎盤抽
出物、コラーゲン、ニコチン酸及びその誘導体(例えば
ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等)、ビタミンE
及びその誘導体(例えばビタミンEニコチネート、ビタ
ミンEリノレート等)、α−ヒドロキシ酸類(例えば乳
酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等)、ジイソ
プロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−
ヒドロキシ酪酸などの皮膚老化防止・肌荒れ改善成分;
ゲンチアナエキスなどの生薬抽出エキス等がある。
によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は
それらに限定されるものではない。なお、以下に於い
て、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味
する。
溶液の調製(1) ストロビランセス・クリスパスの葉の乾燥物を約5mm
に細切したもの50gを、精製水500gに浸漬し、十
分攪拌した後室温に18時間静置した。次にこれをろ過
し、褐色透明の抽出物溶液350mlを得た(固形分濃
度:1.20%)。
溶液の調製(2) 製造例1に於いて、抽出溶媒として精製水の代わりに精
製水/エタノール=80/20(V/V)の混液を用い
るほかは製造例1と同様にして、褐色透明の抽出物溶液
380mlを得た(固形分濃度:0.70%)。
溶液の調製(3) 製造例1に於いて、ストロビランセス属植物としてスト
ロビランセス・クリスパスに代えてストロビランセス・
ウルティキフォリウスを用いるほかは製造例1と同様に
して、褐色透明の抽出物溶液350mlを得た(固形分
濃度:1.00%)。
溶液の調製(4) 製造例1に於いて、ストロビランセス属植物としてスト
ロビランセス・クリスパスに代えてストロビランセス・
ケルヌウスを用いるほかは製造例1と同様にして、褐色
透明の抽出物溶液350mlを得た(固形分濃度:1.
05%)。
粉末の調製 製造例1と同様にして得られた抽出物溶液を35mlに
濃縮した後凍結乾燥し、抽出物粉末4.2gを得た。
後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成
分を加えてさらに攪拌混合してクリームを調製した。
後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成
分を加えてさらに攪拌混合して乳液を調製した。
後、200メッシュのタイラーメッシュの篩にかけ、得
られた混合粉末を金型に打型して均一なプレスパウダー
を調製した。
抽出物溶液5.0部に代えて、コウジ酸1.0部を用い
るほかは実施例1と同様にしてクリームを調製した。
抽出物溶液を用いないほかは実施例1と同様にしてクリ
ームを調製した。
用 [試験方法]培養B16マウスメラノーマ細胞を、96
穴マイクロプレートに1×104個/穴播種し、10%
仔牛血清(FBS)含有イーグル最少必須培地(ME
M)中、37℃、5%CO2の条件下に1日間プレ培養
した後、培養液を、製造例1の抽出物溶液を2.5又は
5.0%の濃度となるように添加した10%FBS含有
イーグルMEMで置換し、同条件で2日間培養した。次
に培養液を除去し、界面活性剤(TritonX−10
0)を添加した細胞処理液に、5mMのL−ドーパ又は
0.2%のMTTを添加して37℃でチロシナーゼ反応
を行った後、マイクロプレートリーダー(Model1
450、バイオラッド社製)を用い、波長490nmで
ドーパ値を、又570−630nmでMTT値をそれぞ
れ測定した。なお、比較のため、製造例1の抽出物溶液
の代わりに、2mMのコウジ酸を添加した場合及び試料
無添加の場合(ブランク)についても、同様の試験を行
った。
図1に、又MTT値を図2に示した。図1及び図2の結
果から、本発明のストロビランセス属植物抽出物が、細
胞活性の低下を伴うことなく、細胞内チロシナーゼ活性
を有意に抑制することが判る。
o美白作用を、モルモットを用いた色素沈着抑制試験に
より評価した。 [試験方法]有色モルモット(雄、8週齢)の背部中央
部のタテ60mm×ヨコ30mmの体毛を剃毛し、該部
分を左右二つに区画した。この区画の一方に製造例1の
抽出物溶液を精製水で希釈して濃度5.0%とした液
(試料溶液)を、他方に対照として精製水を、それぞれ
朝、夕各1回5mlずつ6日間塗布すると共に、該塗布
部位に毎日1回朝の塗布直前に500mJ/cm2のU
V−Bを照射し、6日目の夕方に照射部位の色素沈着の
状態を目視により観察し、以下の基準により評価した。
トロビランセス属植物抽出物は、紫外線暴露に基づく皮
膚への色素沈着を顕著に抑止する効果を有する。 試験例3 皮膚刺激性評価試験 眼粘膜刺激性試験の代替法である培養ウサギ角膜細胞
(SIRC)を用いたニュートラルレッド取り込み試験
により、各種美白成分の皮膚刺激性を評価した。
レートに5000個/穴播種し、5%仔牛血清含有イー
グル最少必須培地(MEM)で3日間培養した後、これ
に試料を0.2%の濃度となるように添加し、さらに2
日間培養した。次に、SIRCを0.05%ニュートラ
ルレッド(NR)含有イーグルMEM培地で3時間培養
し、ここに得られたSRICについてNRの取り込み率
を求め、その値から各試料の皮膚刺激性を評価した。
ス属植物抽出物は、既存の美白剤に比べて皮膚に対する
刺激性が少なく、安全性にすぐれた化粧料を提供するこ
とが可能である。
ニターテストにより皮膚色素沈着に対する抑制効果並び
に皮膚刺激性を調べた。 [試験方法]無作為に抽出した年齢18〜50歳の女性
20名を被験者とし、各クリームを1日2回(朝、
晩)、1ヵ月間左上腕部にそれぞれ塗布し、塗布部の色
素沈着の状態及び皮膚の紅斑を目視で観察し、以下の評
価基準に基づいて評価した。
ス属植物抽出物を配合したクリームは、すぐれた色素沈
着防止効果を具え、しかも皮膚に対する刺激が少なく安
全性が高い。
する植物の抽出物を配合してなる本発明の化粧料は、有
効成分の上記抽出物の有する強いチロシナーゼ活性抑制
作用により、シミ、ソバカスなど皮膚の色素沈着を顕著
に抑制或は軽減すると共に、該抽出物が天然物由来のも
のであるため皮膚に対する刺激が少なく安全性にすぐれ
ている。
ラフである(縦軸:ドーパ値)。
ラフである(縦軸:MTT値)。
Claims (2)
- 【請求項1】 キツネノマゴ科ストロビランセス属に属
する植物の抽出物を配合したことを特徴とする化粧料。 - 【請求項2】 キツネノマゴ科ストロビランセス属に属
する植物がストロビランセス・クリスパス(Strobilant
hes crispus L)である請求項1に記載の化粧料。
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