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JP2002103625A - 静電型インクジェット記録装置 - Google Patents

静電型インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2002103625A
JP2002103625A JP2000302210A JP2000302210A JP2002103625A JP 2002103625 A JP2002103625 A JP 2002103625A JP 2000302210 A JP2000302210 A JP 2000302210A JP 2000302210 A JP2000302210 A JP 2000302210A JP 2002103625 A JP2002103625 A JP 2002103625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
electrode
ink
recording electrode
material particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000302210A
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English (en)
Inventor
Yosuke Mizuyama
洋右 水山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000302210A priority Critical patent/JP2002103625A/ja
Publication of JP2002103625A publication Critical patent/JP2002103625A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電型インクジェット記録装置において、イ
ンク吐出期間中の色材粒子の拡散を防止し、色材粒子の
記録電極への固着を低減する。 【解決手段】 帯電した色材粒子を含むインクが吐出さ
れるスリット状のインク吐出部15と、色材粒子をイン
ク吐出部15の幅方向に集中させる泳動電極3と、イン
ク吐出部15の幅方向に間隔をおいて配置され、インク
が吐出される吐出位置を与える複数の第1の記録電極1
と、インク吐出部15の幅方向に第1の記録電極1と間
隔をおいて交互に配置され、同じくインクが吐出される
吐出位置を与える複数の第2の記録電極2と、第1の記
録電極1および第2の記録電極2と対向して配設され、
第1の記録電極1および第2の記録電極2から静電吸引
力によりインクを吐出させる対向電極4と、第1の記録
電極1と第2の記録電極2とに交互に色材粒子を凝集さ
せる記録電極制御手段10,11とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電型インクジェッ
ト記録装置に関し、特に、色材粒子の固着防止に適用し
て有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット技術は安価且つ高速で高
画質が得られる印字技術として、オフィスオートメーシ
ョンやパーソナル用の情報記録装置として、複写機、フ
ァクシミリ、プリンタ、ワードプロセッサなどに広く用
いられている。
【0003】インクジェットの記録原理には、色材を飛
翔させるためのエネルギー発生手段として、電気熱変換
素子などの発熱抵抗体を用いたもの、電気機械変換素子
などのピエゾ素子を用いたもの、さらに電気エネルギー
をそのまま用いる静電型のものなどがある。
【0004】その中でも静電型のインクジェットにおい
ては、記録ヘッドの作製が他の方式と比較して簡易で、
記録電極に印加する電気信号を制御することにより面積
階調記録を行うことができるというメリットがある。ま
た、記録時に消費される電流量は著しく少なく、省エネ
ルギーの機器としても将来的に利用価値のある記録技術
であるということができる。さらに、油性顔料インクを
用いることにより、耐水性に優れた印字を行うことがで
き、特にオフィスオートメーション用途としての利用価
値が高い。
【0005】ここで、静電型インクジェットの原理につ
いて簡単に説明する。それは、インクの充填された記録
電極と記録媒体を保持する対向電極との間に数kVの記
録電圧を印加すると、記録電圧がある閾値を越えたとき
に、インクに働く静電的な力がインクの表面張力に打ち
勝ち、インク液滴が記録電極から対向電極へ吐出される
というものである。
【0006】この原理による静電型インクジェット記録
装置の構成については、例えば米国特許第427141
6号明細書には「スリット型インク記録装置」が、また
特開昭56−4467号公報には「インク噴出口をスリ
ット状に形成し、スリット内面に多数の電極を配置した
ことを特徴とするインク記録用ヘッド」が開示されてい
る。この技術においては、個々の記録電極にノズル穴を
必ずしも必要とせず、インク吐出部を複数の記録電極に
対して共通のいわゆるスリット型とすることができる。
このような構成の特徴は、ノズルを設けないことによ
り、インクの乾燥による目詰まりが低減されることであ
る。したがって、この構成は、記録電極が数百本で構成
され、記録媒体の幅方向に走査を行ういわゆるシリアル
型のヘッドだけでなく、記録媒体の幅の長さだけ記録電
極をもついわゆるライン型ヘッドにも非常に有効であ
る。
【0007】また、複数の記録電極を持つ構成の場合、
個々の記録電極を独立に動作させるために、隣接電極と
閉ループを作ることによる電荷のリークを防ぐ必要があ
る。このために、通常、インクの溶媒として、電気抵抗
の高い油性溶媒が用いられる。色材は油性顔料や油性染
料を用いることができるが、種類の豊富さから、主に油
性顔料が用いられる。
【0008】しかしながら、通常の静電型インクジェッ
ト記録装置においては、色材粒子と溶媒がともに静電気
力を受けてしまうため、色材粒子ととともに比較的多く
の溶媒が吐出し、印字濃度が低下するという課題を有し
ていた。
【0009】この課題を解決するために、例えば特開平
9−193389公報には、「高い電気抵抗率を有する
誘電性のキャリア液を構成成分として含んだインクを使
用し、キャリア液に分散させた固形成分の帯電トナー粒
子にのみ力を作用させて飛翔させることを特徴とするイ
ンクジェット方式の記録装置」が開示されている。
【0010】また、特開平8−295023公報(以
下、「イ号公報」という。)には、「インク中のトナー
粒子のみを吐出口から吐出させ、且つ制御電極に記録画
像のトナー消費量により交流を印加することによって、
記録画像によらず、吐出トナー量が安定化され、むらの
ない高い印字品質の記録を得ることができる静電型イン
クジェット記録装置」が開示されている。
【0011】ここで、イ号公報に記載の記録装置につい
て、以下にその動作を簡単に説明する。なお、色材粒子
は正に帯電しているとする。色材粒子が負に帯電してい
る場合は、電位の関係を逆にすることにより、同様の説
明をすることができる。
【0012】記録媒体を介して、記録電極に対向して配
置された対向電極に負の電位を与えるとともに、泳動電
極には記録電極よりも高い正の電位を与えることによ
り、色材粒子を集中させておいた後、記録電極に泳動電
極と同じか、もしくはそれよりも高い電位を与えてイン
クを離間、吐出させて、印字を行う。
【0013】以下に、イ号公報に記載の静電型インクジ
ェット記録装置のヘッドの構成を図4を用いて説明す
る。
【0014】図4は従来の静電型インクジェット記録装
置の記録ヘッドの構成を示す断面図である。
【0015】図4に示す静電型インクジェット記録装置
において、ヘッドブロック118内にはインク流路10
8が形成されており、このインク流路108から連続し
てインク吐出部115が開口形成されている。インク吐
出部115には、インク吐出部115へ集中したインク
を吐出させるための記録電極101と、記録電極101
の近傍に配設された制御電極102とが設けられてい
る。ヘッドブロック118には、電気泳動現象によりイ
ンクをインク吐出部115へ集中させるための泳動電極
103が設けられている。インク吐出部115の対向位
置には、記録電極101との電位差を生じさせる対向電
極104が、記録媒体105の背面に位置するように配
設されている。そして、記録電極101と制御電極10
2との間にAC電圧を印加するAC電源116、および
泳動電極103と対向電極104とに電位を与えるDC
電源117が設けられている。
【0016】次に、イ号公報に記載の静電型インクジェ
ット記録装置の駆動方法について説明する。
【0017】図5は従来の静電型インクジェット記録装
置の駆動における印加電圧を示す波形図である。
【0018】先ず、対向電極104には常時負の電位が
与えれられている。そして、記録電極101には印字時
に0Vの電位が与えられるため、対向電極104との間
に電位差を生じる。これにより、色材粒子はインク流路
108内において記録電極101の方向へ集中する。
【0019】泳動電極103には、対向電極104また
は記録電極101との間に電位差を与えるような正の電
位が与えられるので、色材粒子はさらに記録電極101
の方向へ集中する。
【0020】そして、印字時には、記録電極101に正
のパルス電圧が印加されるので、色材粒子の集中したイ
ンクは静電反発力により対向電極104へ向かって離
間、飛翔する。
【0021】制御電極102には常時あるバイアス電位
を中心にAC電圧が印加され、制御電極102と記録電
極101の間で色材粒子の振動が起こる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では以下のような課題を有していた。
【0023】すなわち、イ号公報に記載の静電型インク
ジェット記録装置は、非印字中には対向電極と記録電極
および泳動電極との電位差によって色材粒子の集中が起
こるが、印字中には、記録電極に記録電圧が印加され、
対向電極と記録電極との電位差が小さくなるために、色
材粒子の集中が弱まり、色材粒子が拡散を起こすなどし
て、安定な印字が妨げられてしまう。
【0024】また、イ号公報に記載の静電型インクジェ
ット記録装置は、印字信号または画像信号のない電極に
おいては、色材粒子の集中のみが行われてインクの吐出
が行われないので、色材粒子が記録電極に固着して安定
なインクの流が妨げられ、ひいては安定なインク吐出の
障害となる。
【0025】そこで、本発明は、インク吐出期間中の色
材粒子の拡散を防止して集中性を高めるとともに、色材
粒子の記録電極への固着を低減することのできる静電型
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の静電型インクジェット記録装置は、帯電し
た色材粒子を含むインクが吐出されるスリット状のイン
ク吐出部と、色材粒子をインク吐出部の幅方向に集中さ
せる泳動電極と、インク吐出部の幅方向に間隔をおいて
配置され、インクが吐出される吐出位置を与える複数の
第1の記録電極と、インク吐出部の幅方向に第1の記録
電極と間隔をおいて交互に配置され、同じくインクが吐
出される吐出位置を与える複数の第2の記録電極と、第
1の記録電極および第2の記録電極と対向して配設さ
れ、第1の記録電極および第2の記録電極から静電吸引
力によりインクを吐出させる対向電極と、第1の記録電
極と第2の記録電極とに交互に色材粒子を凝集させる記
録電極制御手段とを有し、色材粒子の凝集した記録電極
からインクが対向電極へ飛翔する構成としたものであ
る。
【0027】これにより、各記録電極では印字周期ごと
に色材粒子が集まったり拡散したりするので、インク吐
出期間中の色材粒子の拡散が防止されて集中性が高めら
れるとともに、色材粒子の記録電極への固着を低減する
ことが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、帯電した色材粒子を含むインクが吐出されるスリッ
ト状のインク吐出部と、色材粒子をインク吐出部の幅方
向に集中させる泳動電極と、インク吐出部の幅方向に間
隔をおいて配置され、インクが吐出される吐出位置を与
える複数の第1の記録電極と、インク吐出部の幅方向に
第1の記録電極と間隔をおいて交互に配置され、同じく
インクが吐出される吐出位置を与える複数の第2の記録
電極と、第1の記録電極および第2の記録電極と対向し
て配設され、第1の記録電極および第2の記録電極から
静電吸引力によりインクを吐出させる対向電極と、第1
の記録電極と第2の記録電極とに交互に色材粒子を凝集
させる記録電極制御手段とを有し、色材粒子の凝集した
記録電極からインクが対向電極へ飛翔する静電型インク
ジェット記録装置であり、各記録電極では印字周期ごと
に色材粒子が集まったり拡散したりするので、インク吐
出期間中の色材粒子の拡散が防止されて集中性が高めら
れるとともに、色材粒子の記録電極への固着を低減する
ことが可能になるという作用を有する。
【0029】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、第1の記録電極および第2の記
録電極に与えられる記録信号電圧は相互に等しくなって
いる静電型インクジェット記録装置であり、第1の記録
電極と第2の記録電極における色材粒子の集中性が均一
になり、これらの記録電極を安定的に動作させることが
可能になるという作用を有する。
【0030】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、第1の記録電極および
第2の記録電極に与えられる記録信号電圧の最大パルス
長は相互に等しくなっている静電型インクジェット記録
装置であり、記録電極への色材粒子の固着がほとんど皆
無となって非常に安定した印字ができるばかりでなく、
記録電極ごとの濃度むらが全く発生しないという作用を
有する。
【0031】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0032】図1は本発明の一実施の形態における静電
型インクジェット記録装置の記録ヘッドを示す斜視図で
ある。
【0033】本実施の形態の静電型インクジェット記録
装置は帯電した色材粒子を含むインクを用いて印字を行
うもので、図1に示すように、第1の記録電極1および
第2の記録電極2が、ポリイミドフィルムなど絶縁性を
有する薄板状の電極基板9上に形成されている。
【0034】ここで、第1の記録電極1はインクが吐出
される吐出位置を与えるもので、一定の間隔をおいて複
数配置されている。また、第2の記録電極2もインクが
吐出される吐出位置を与えるもので、第1の記録電極1
と間隔をおいて交互に複数配置されている。そして、第
1の記録電極1はこの第1の記録電極1に断続的に信号
電圧を印加して色材粒子を凝集させるための第1の記録
電極制御ドライバ(記録電極制御手段)10と、第2の
記録電極2はこの第2の記録電極2に断続的に信号電圧
を印加して色材粒子を凝集させるための第2の記録電極
制御ドライバ(記録電極制御手段)11と、それぞれ電
気的に接続されている。そして、これらの第1,第2の
記録電極制御ドライバ10,11により、第1の記録電
極1と第2の記録電極2とには色材粒子が交互に凝集さ
れる。なお、本実施の形態において、第1の記録電極1
と第2の記録電極2とはそれぞれ異なる第1,第2の記
録電極制御ドライバ10,11により制御されている
が、同一の記録電極制御ドライバで制御するようにして
もよい。
【0035】ここで、インクは正または負に帯電した色
材粒子と色材粒子を分散させた溶媒からなる。また、静
電気力を利用してインクの中から一定の液滴量を吐出す
るため、色材粒子には帯電量が安定しているものが用い
られる。また、溶媒は高い電気抵抗率を有することが要
求されるため、パラフィン、イソパラフィン、シリコン
オイル等の絶縁性溶剤が用いられることが好ましい。
【0036】第1の記録電極1および第2の記録電極2
の上下には、これらを挟むようにして上部ヘッドブロッ
ク(第1のヘッドブロック)6と下部ヘッドブロック
(第2のヘッドブロック)7とが配置されている。そし
て、これら一対のヘッドブロック6,7によって、イン
クが吐出されるスリット状の開口部であるインク吐出部
15、およびインク吐出部15に向かうインクの流路で
あるインク流路8が形成されている。なお、第1の記録
電極1および第2の記録電極2の先端はインク吐出部1
5から突出して取り付けられている。
【0037】インク流路8内のインク吐出部15近傍に
は、インク吐出部15の幅方向にわたって色材粒子を集
中させる泳動電極3が配置されている。そして、泳動電
極3はこの泳動電極3に信号電圧を印加するための泳動
電極制御ドライバ12と電気的に接続されている。な
お、本実施の形態において、泳動電極3は上部ヘッドブ
ロック6のインクが接する面に配設されているが、下部
ヘッドブロック7に配設されていてもよい。
【0038】第1および第2の記録電極1,2に対向し
た位置には対向電極4が配置されており、この対向電極
4の前面には、静電吸引力によって第1の記録電極1お
よび第2の記録電極2から対向電極4に向かって吐出し
たインクが付着して印字が行われる記録媒体5がセット
されている。
【0039】対向電極4にはこの信号電圧を印加するた
めの対向電極制御ドライバ13が電気的に接続されてお
り、対向電極4と対向電極制御ドライバ13との間に
は、対向電極4に印加された電圧による放電を防止する
ための保護抵抗14が設置されている。
【0040】なお、各制御ドライバ10,11,12,
13は、印字信号を受け取ると、それぞれに対応した各
電極1,2,3,4に電圧を印加する。
【0041】このような静電型インクジェット記録装置
において、色材粒子が分散したインクは上部ヘッドブロ
ック6と下部ヘッドブロック7に挟まれたインク流路8
に充填される。
【0042】図2は図1の静電型インクジェット記録装
置の各制御ドライバの配線経路を示す説明図である。
【0043】図2において、SO1〜SO8は第1の記
録電極、SE1〜SE8は第2の記録電極、3は泳動電
極、4は対向電極、10は第1の記録電極SO1〜SO
8に信号電圧を与えるための第1の記録電極制御ドライ
バ、DSO1〜DSO8は個々の第1の記録電極SO1
〜SO8に対応する制御ドライバ、11は第2の記録電
極SE1〜SE8に信号電圧を与えるための第2の記録
電極制御ドライバ、DSE1〜DSE8は個々の第2の
記録電極SE1〜SE8に対応する制御ドライバ、12
は泳動電極制御ドライバ、13は対向電極制御ドライ
バ、14は保護抵抗である。
【0044】次に、以上のように構成された本実施の形
態の静電型インクジェット記録装置の印字動作につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0045】図3は図1の静電型インクジェット記録装
置における泳動電極、第1の記録電極、第2の記録電極
および対向電極の信号電圧波形を示す説明図である。
【0046】図3において、T1はインク集中期間、T
2はインク吐出期間、T3は待機期間である。なお、色
材粒子は正の極性に帯電しているとして説明する。負の
極性に帯電した色材粒子を用いる場合は、電位差の正と
負を逆にすることで同様の説明ができる。
【0047】第1の記録電極1のインク集中期間T1に
おいて、第2の記録電極2にはV2のバイアス電圧が印
加され、泳動電極3にはV1の信号電圧が印加され、第
1の記録電極1には信号電圧V3が印加される。したが
って、相互に隣り合った第1の記録電極1と第2の記録
電極2との電位差はV2−V3となる。そして、この電
位差によって、正に帯電したインク中の色材粒子は第2
の記録電極2から第1の記録電極1へ集中し、第1の記
録電極1においてインク吐出の臨界状態となる。
【0048】負のバイアス電圧V4が与えられている対
向電極4では、インク吐出期間T2において負のパルス
電圧V5が印加される。第1の記録電極1においては色
材粒子が集中してインク吐出の臨界状態であるので、対
向電極4に負のパルス電圧V5が印加されると、正に帯
電した色材粒子を含んだインクは、静電吸引力を受けて
第1の記録電極1から対向電極4へ向かって飛翔する。
【0049】同様に、次の印字周期におけるインク集中
期間T1において、第1の記録電極1にはV2のバイア
ス電圧が印加され、泳動電極3にはV1の信号電圧が印
加され、第2の記録電極2には信号電圧V3が印加され
る。したがって、相互に隣り合った第1の記録電極1と
第2の記録電極2との電位差はV2−V3となる。そし
て、この電位差によって、正に帯電したインク中の色材
粒子は、第1の記録電極1から第2の記録電極2へ集中
し、第2の記録電極2においてインク吐出の臨界状態と
なる。
【0050】負のバイアス電圧V4が与えられている対
向電極4では、インク吐出期間T2において負のパルス
電圧V5が印加される。第2の記録電極2においては色
材粒子が集中してインク吐出の臨界状態であるので、対
向電極4に負のパルス電圧V5が印加されると、正に帯
電した色材粒子を含んだインクは、静電吸引力を受けて
第2の記録電極2から対向電極4へ向かって飛翔する。
【0051】このようにして、本実施の形態において
は、互いに隣接する第1の記録電極1と第2の記録電極
2の電位関係が印字周期ごとに逆転して第1の記録電極
1と第2の記録電極2とに交互に色材粒子が凝集され、
この色材粒子が凝集された側の第1および第2の記録電
極1,2からインク吐出が行われる。
【0052】したがって、第1および第2の記録電極
1,2では、印字周期ごとに色材粒子が集まったり拡散
したりする。このため、インク吐出期間中の色材粒子の
拡散が防止されて集中性が高められるとともに、色材粒
子の記録電極1,2への固着を低減することが可能にな
り、高速印字を安定的に行うことが可能になる。
【0053】また、第1および第2の記録電極1,2ご
との濃度むらの発生が抑制され、高画質での印字を行う
ことが可能になる。
【0054】なお、第1の記録電極1に与えられるバイ
アス電圧と第2の記録電極2に与えられるバイアス電圧
は相互に等しいことが好ましい。このようにすれば、第
1の記録電極1と第2の記録電極2における色材粒子の
集中性が均一になり、両記録電極1,2を安定的に動作
させることができる。
【0055】また、第1および第2の記録電極1,2の
信号電圧V3は0Vであってもなくともよく、インク集
中期間T1において、第1の記録電極1および第2の記
録電極2との電位差が生じ、インク吐出に十分な色材粒
子の集中が起きるような電圧であればよい。
【0056】待機時間T3においては、第1の記録電極
1および第2の記録電極2にはともにV2のバイアス電
圧が、泳動電極3にV1、対向電極4にV4の電圧が印
加される。なお、第1および第2の記録電極1,2のバ
イアス電圧V2と泳動電極3の信号電圧V1の大小関係
はどのようであってもよい。
【0057】泳動電極3の信号電圧V1、第1および第
2の記録電極1,2のバイアス電圧V2に対して、V1
>V2と設定した場合、泳動電極3および第2の記録電
極2から第1の記録電極1へ色材粒子が集中する。この
ように設定することにより、待機時における色材粒子の
集中度を上げることができるので、より高い濃度の印字
が可能になる。また、この設定においては泳動電極3の
信号電圧V1および第1および第2の記録電極1,2の
バイアス電圧V2の対向電極4の印加電圧V4に対する
電位差を適度な大きさに抑えておくことにより、インク
吐出を行わない記録電極においては、対向電極4に信号
電圧が印加されてもインクの吐出は起きない。
【0058】なお、泳動電極3の信号電圧V1は直流電
圧でなくとも、第1の記録電極1の印加電圧のパルス期
間、または対向電極4の印加電圧のパルス期間、または
それらの一部を包含するような期間だけ電圧をもつよう
なパルス信号でもよい。
【0059】そして、第1の記録電極1および第2の記
録電極2に与えられる記録信号電圧の最大パルス長は相
互に等しくなっていることが望ましい。このようにすれ
ば、記録電極1,2への色材粒子の固着がほとんど皆無
となって非常に安定した印字ができるばかりでなく、第
1および第2の記録電極1,2ごとの濃度むらが全く発
生しない。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、各記録
電極では印字周期ごとに色材粒子が集まったり拡散した
りするので、インク吐出期間中の色材粒子の拡散が防止
されて集中性が高められるとともに、色材粒子の記録電
極への固着を低減することが可能になるという有効な効
果が得られる。
【0061】これにより、高速印字を安定的に行うこと
が可能になるという有効な効果が得られる。
【0062】また、記録電極ごとの濃度むらの発生が抑
制されるので、高画質での印字を行うことが可能になる
という有効な効果が得られる。
【0063】第1の記録電極および第2の記録電極に与
えられる記録信号電圧を相互に等しくすれば、第1の記
録電極と第2の記録電極における色材粒子の集中性が均
一になり、これらの記録電極を安定的に動作させること
が可能になるという有効な効果が得られる。
【0064】第1の記録電極および第2の記録電極に与
えられる記録信号電圧の最大パルス長を相互に等しくす
れば、記録電極への色材粒子の固着がほとんど皆無とな
って非常に安定した印字ができるばかりでなく、記録電
極ごとの濃度むらが全く発生しないという有効な効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における静電型インクジ
ェット記録装置の記録ヘッドを示す斜視図
【図2】図1の静電型インクジェット記録装置の各制御
ドライバの配線経路を示す説明図
【図3】図1の静電型インクジェット記録装置における
泳動電極、第1の記録電極、第2の記録電極および対向
電極の信号電圧波形を示す説明図
【図4】従来の静電型インクジェット記録装置の記録ヘ
ッドの構成を示す断面図
【図5】従来の静電型インクジェット記録装置の駆動に
おける印加電圧を示す波形図
【符号の説明】
1 第1の記録電極 2 第2の記録電極 3 泳動電極 4 対向電極 10 第1の記録電極制御ドライバ(記録電極制御手
段) 11 第2の記録電極制御ドライバ(記録電極制御手
段) 15 インク吐出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電した色材粒子を含むインクが吐出され
    るスリット状のインク吐出部と、 前記色材粒子を前記インク吐出部の幅方向に集中させる
    泳動電極と、 前記インク吐出部の幅方向に間隔をおいて配置され、前
    記インクが吐出される吐出位置を与える複数の第1の記
    録電極と、 前記インク吐出部の幅方向に前記第1の記録電極と間隔
    をおいて交互に配置され、同じく前記インクが吐出され
    る吐出位置を与える複数の第2の記録電極と、 前記第1の記録電極および前記第2の記録電極と対向し
    て配設され、前記第1の記録電極および前記第2の記録
    電極から静電吸引力により前記インクを吐出させる対向
    電極と、 前記第1の記録電極と前記第2の記録電極とに交互に前
    記色材粒子を凝集させる記録電極制御手段とを有し、 前記色材粒子の凝集した前記記録電極から前記インクが
    前記対向電極へ飛翔することを特徴とする静電型インク
    ジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記第1の記録電極および第2の記録電極
    に与えられる記録信号電圧は相互に等しくなっているこ
    とを特徴とする請求項1記載の静電型インクジェット記
    録装置。
  3. 【請求項3】前記第1の記録電極および前記第2の記録
    電極に与えられる記録信号電圧の最大パルス長は相互に
    等しくなっていることを特徴とする請求項1または2記
    載の静電型インクジェット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006224386A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
KR101264158B1 (ko) 2011-09-29 2013-05-14 전자부품연구원 슬릿 구조의 정전식 액적 토출 장치

Cited By (3)

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