JP2002100505A - サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部品 - Google Patents
サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気特性の選択範囲を更に拡大し、任意の半
導体磁器材料系の電子部品と任意の誘電体磁器材料系の
電子部品とを複合化する。 【解決手段】 半導体磁器材料層はMn,Co,Ni,
Cu等の2種以上の金属酸化物からなりかつその焼結温
度より100℃低い温度で仮焼してなる半導体磁器材料
の仮焼体粉末と、Ni−Zn−Cu系フェライト等を主
成分としかつ700〜800℃の温度で仮焼してなる絶
縁体磁器材料の仮焼体粉末とを混合・焼成してなり、誘
電体磁器材料層はPbTiO3等を主成分としかつその
焼結温度より100℃低い温度で仮焼してなる誘電体磁
器材料の仮焼体粉末と、絶縁体磁器材料の仮焼体粉末と
を混合・焼成してなる。半導体磁器材料層に含まれる絶
縁体磁器材料の仮焼体粉末の割合と誘電体磁器材料層に
含まれる絶縁体磁器材料の仮焼体粉末の割合とが同一で
あってその割合が少なくとも40〜80重量%である。
導体磁器材料系の電子部品と任意の誘電体磁器材料系の
電子部品とを複合化する。 【解決手段】 半導体磁器材料層はMn,Co,Ni,
Cu等の2種以上の金属酸化物からなりかつその焼結温
度より100℃低い温度で仮焼してなる半導体磁器材料
の仮焼体粉末と、Ni−Zn−Cu系フェライト等を主
成分としかつ700〜800℃の温度で仮焼してなる絶
縁体磁器材料の仮焼体粉末とを混合・焼成してなり、誘
電体磁器材料層はPbTiO3等を主成分としかつその
焼結温度より100℃低い温度で仮焼してなる誘電体磁
器材料の仮焼体粉末と、絶縁体磁器材料の仮焼体粉末と
を混合・焼成してなる。半導体磁器材料層に含まれる絶
縁体磁器材料の仮焼体粉末の割合と誘電体磁器材料層に
含まれる絶縁体磁器材料の仮焼体粉末の割合とが同一で
あってその割合が少なくとも40〜80重量%である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーミスタに相当
する半導体磁器材料層とキャパシタに相当する誘電体磁
器材料層とを積層したセラミック電子部品に関する。更
に詳しくは、水晶等の圧電材料の温度補償用に回路基板
に実装される複合セラミック素子材料として好適な、誘
電体としての特性と、NTC(負特性)サーミスタとし
ての特性を兼備する複合積層セラミック電子部品に関す
るものである。
する半導体磁器材料層とキャパシタに相当する誘電体磁
器材料層とを積層したセラミック電子部品に関する。更
に詳しくは、水晶等の圧電材料の温度補償用に回路基板
に実装される複合セラミック素子材料として好適な、誘
電体としての特性と、NTC(負特性)サーミスタとし
ての特性を兼備する複合積層セラミック電子部品に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、発振回路の温度補償回路のよう
に、サーミスタとキャパシタ(コンデンサ)とを並列し
た回路を形成する場合には、サーミスタの単品及びキャ
パシタの単品をそれぞれ複数個用い、これらをフロー又
はリフローハンダ付けにより基板に実装することが行わ
れている。しかし、サーミスタやキャパシタを複数個用
いて回路を形成するためには、多くの部品を同一基板上
に実装するために広い実装面積を必要とすることから、
電子機器の小型化が要求されている現状に適合しない。
一方、1つのチップにサーミスタ機能とキャパシタ機能
をもたせた複合素子として、板状のサーミスタ焼結体の
板面に誘電体材料のグリーンシートを重ねて焼結し、そ
の後切断してチップ状としたものや、板状の誘電体焼結
体の板面にサーミスタ材料のグリーンシートを重ねて焼
結し、その後切断してチップ状としたものが公開されて
いる。この複合素子では、部品を積み重ねて実装するこ
とにより、実装面積を小さくすることができるが、部品
を積み重ねた場合には、積層面での密着性が十分でない
ために、所望の電気特性を得ることが困難であった。
に、サーミスタとキャパシタ(コンデンサ)とを並列し
た回路を形成する場合には、サーミスタの単品及びキャ
パシタの単品をそれぞれ複数個用い、これらをフロー又
はリフローハンダ付けにより基板に実装することが行わ
れている。しかし、サーミスタやキャパシタを複数個用
いて回路を形成するためには、多くの部品を同一基板上
に実装するために広い実装面積を必要とすることから、
電子機器の小型化が要求されている現状に適合しない。
一方、1つのチップにサーミスタ機能とキャパシタ機能
をもたせた複合素子として、板状のサーミスタ焼結体の
板面に誘電体材料のグリーンシートを重ねて焼結し、そ
の後切断してチップ状としたものや、板状の誘電体焼結
体の板面にサーミスタ材料のグリーンシートを重ねて焼
結し、その後切断してチップ状としたものが公開されて
いる。この複合素子では、部品を積み重ねて実装するこ
とにより、実装面積を小さくすることができるが、部品
を積み重ねた場合には、積層面での密着性が十分でない
ために、所望の電気特性を得ることが困難であった。
【0003】これらの問題点を解決するために、本出願
人は、ペロブスカイト系誘電体10〜90重量%と金属
複合酸化物NTCサーミスタ90〜10重量%とを含む
ことを特徴とする複合セラミック、及びこの複合セラミ
ックの層と内部電極の層とが交互に積層された素体の両
端面に外部電極が形成されてなることを特徴とする複合
セラミック素子を提案した(特開2000−7254
8)。この複合セラミック素子は次の方法により作られ
る。まずペロブスカイト系誘電体と金属複合酸化物NT
Cサーミスタの各々を、原料の混合、焼成(800〜1
000℃)により作成し、これらの誘電体とサーミスタ
とを所定割合で混合及び粉砕して混合粉体とする。この
混合粉体に有機溶剤及びバインダを添加し、混練してセ
ラミックペーストとし、常法に従ってグリーンシートと
する。このグリーンシートに対し所定パターンにて内部
電極層形成用の導電材料ペーストを印刷して内部電極層
を形成する。この上にグリーンシートを重ね内部電極層
印刷する。この積層及び印刷を所要回数繰り返すことに
より積層シートとし、この積層シートに加圧処理を施し
た後、チップ状に切断する。そして、脱バインダ後、1
000〜1200℃程度で焼成して複合セラミック焼結
体チップとする。このチップにバレル研摩等の研摩処理
を施した後、チップの両端面にディップ法、メッキ法等
により一対の外部電極を形成し、必要に応じ焼成して外
部電極をチップに焼き付け、複合セラミック素子製品と
する。
人は、ペロブスカイト系誘電体10〜90重量%と金属
複合酸化物NTCサーミスタ90〜10重量%とを含む
ことを特徴とする複合セラミック、及びこの複合セラミ
ックの層と内部電極の層とが交互に積層された素体の両
端面に外部電極が形成されてなることを特徴とする複合
セラミック素子を提案した(特開2000−7254
8)。この複合セラミック素子は次の方法により作られ
る。まずペロブスカイト系誘電体と金属複合酸化物NT
Cサーミスタの各々を、原料の混合、焼成(800〜1
000℃)により作成し、これらの誘電体とサーミスタ
とを所定割合で混合及び粉砕して混合粉体とする。この
混合粉体に有機溶剤及びバインダを添加し、混練してセ
ラミックペーストとし、常法に従ってグリーンシートと
する。このグリーンシートに対し所定パターンにて内部
電極層形成用の導電材料ペーストを印刷して内部電極層
を形成する。この上にグリーンシートを重ね内部電極層
印刷する。この積層及び印刷を所要回数繰り返すことに
より積層シートとし、この積層シートに加圧処理を施し
た後、チップ状に切断する。そして、脱バインダ後、1
000〜1200℃程度で焼成して複合セラミック焼結
体チップとする。このチップにバレル研摩等の研摩処理
を施した後、チップの両端面にディップ法、メッキ法等
により一対の外部電極を形成し、必要に応じ焼成して外
部電極をチップに焼き付け、複合セラミック素子製品と
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開2000−72548号公報に示される複合セラミッ
ク素子製品は小型化できるものの、最終的な焼成温度が
1000〜1200℃であるため、比抵抗が小さく融点
が960℃のAgのみを内部電極として用いることがで
きない。このためAgに融点の高いPdを含有した内部
電極にしなければならず、内部電極の比抵抗が大きくな
る不具合があった。またこの複合セラミックは、誘電体
組成物とサーミスタ組成物の混合粉体の焼結体であるた
め、焼成時に粒子界面にサーミスタ又はキャパシタとし
ての本来の特性を損なう反応生成物が比較的多く生じる
欠点もあった。
開2000−72548号公報に示される複合セラミッ
ク素子製品は小型化できるものの、最終的な焼成温度が
1000〜1200℃であるため、比抵抗が小さく融点
が960℃のAgのみを内部電極として用いることがで
きない。このためAgに融点の高いPdを含有した内部
電極にしなければならず、内部電極の比抵抗が大きくな
る不具合があった。またこの複合セラミックは、誘電体
組成物とサーミスタ組成物の混合粉体の焼結体であるた
め、焼成時に粒子界面にサーミスタ又はキャパシタとし
ての本来の特性を損なう反応生成物が比較的多く生じる
欠点もあった。
【0005】本発明の目的は、大気中960℃以下で焼
結してAg100%の内部電極を形成でき、かつサーミ
スタ性並列抵抗を10Ω以上、25℃の10〜30MH
zにおける並列容量を5pF以上、サーミスタB定数を
2000K以上にすることができる、サーミスタ・キャ
パシタ複合積層セラミック電子部品を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、被焼成物の粒界における反応
生成物が比較的少なく所期のサーミスタ特性及びキャパ
シタ特性が得られ、また焼成後に亀裂や反りが発生しな
い、サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部
品を提供することにある。本発明の更に別の目的は、発
振回路の温度補償回路等のサーミスタ−キャパシタ並列
回路の実装面積を小型化し得る、サーミスタ・キャパシ
タ複合積層セラミック電子部品を提供することにある。
結してAg100%の内部電極を形成でき、かつサーミ
スタ性並列抵抗を10Ω以上、25℃の10〜30MH
zにおける並列容量を5pF以上、サーミスタB定数を
2000K以上にすることができる、サーミスタ・キャ
パシタ複合積層セラミック電子部品を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、被焼成物の粒界における反応
生成物が比較的少なく所期のサーミスタ特性及びキャパ
シタ特性が得られ、また焼成後に亀裂や反りが発生しな
い、サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部
品を提供することにある。本発明の更に別の目的は、発
振回路の温度補償回路等のサーミスタ−キャパシタ並列
回路の実装面積を小型化し得る、サーミスタ・キャパシ
タ複合積層セラミック電子部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1〜図3及び図5に示すように、半導体磁器材料層1
1と誘電体磁器材料層12とを積層して基体が形成さ
れ、この半導体磁器材料層11からなる第1積層体が一
対の第1内部電極31を有するサーミスタであり、この
誘電体磁器材料層12からなる第2積層体が互いに平行
に形成された複数の平面状の第2内部電極を有するキャ
パシタであり、半導体磁器材料層11がMnO,Co
O,NiO,CuO,Fe2O3及びAl2O3からなる群
より選ばれた2種以上の金属酸化物からなりかつその焼
結温度より100℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼
若しくは焼成してなる第1骨材としてのスピネル構造の
半導体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、9
60℃以下の温度で焼結可能であって700〜800℃
の温度で仮焼してなるマトリックス材としての絶縁体磁
器材料の仮焼体粉末とを混合して焼成してなり、誘電体
磁器材料層12がPbTiO3、BaTiO3及びSrT
iO3からなる群より選ばれた1種又は2種以上を主成
分としかつその焼結温度より100℃低い温度ないしそ
の焼結温度で仮焼若しくは焼成してなる第2骨材として
の誘電体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、
マトリックス材としての上記絶縁体磁器材料とを混合し
て焼成してなり、半導体磁器材料層11に含まれる絶縁
体磁器材料の仮焼体粉末の体積割合と誘電体磁器材料層
12に含まれる絶縁体磁器材料の仮焼体粉末の体積割合
とが同一であってこの体積割合が40〜80体積%であ
ることを特徴とするサーミスタ・キャパシタ複合積層セ
ラミック電子部品である。
図1〜図3及び図5に示すように、半導体磁器材料層1
1と誘電体磁器材料層12とを積層して基体が形成さ
れ、この半導体磁器材料層11からなる第1積層体が一
対の第1内部電極31を有するサーミスタであり、この
誘電体磁器材料層12からなる第2積層体が互いに平行
に形成された複数の平面状の第2内部電極を有するキャ
パシタであり、半導体磁器材料層11がMnO,Co
O,NiO,CuO,Fe2O3及びAl2O3からなる群
より選ばれた2種以上の金属酸化物からなりかつその焼
結温度より100℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼
若しくは焼成してなる第1骨材としてのスピネル構造の
半導体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、9
60℃以下の温度で焼結可能であって700〜800℃
の温度で仮焼してなるマトリックス材としての絶縁体磁
器材料の仮焼体粉末とを混合して焼成してなり、誘電体
磁器材料層12がPbTiO3、BaTiO3及びSrT
iO3からなる群より選ばれた1種又は2種以上を主成
分としかつその焼結温度より100℃低い温度ないしそ
の焼結温度で仮焼若しくは焼成してなる第2骨材として
の誘電体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、
マトリックス材としての上記絶縁体磁器材料とを混合し
て焼成してなり、半導体磁器材料層11に含まれる絶縁
体磁器材料の仮焼体粉末の体積割合と誘電体磁器材料層
12に含まれる絶縁体磁器材料の仮焼体粉末の体積割合
とが同一であってこの体積割合が40〜80体積%であ
ることを特徴とするサーミスタ・キャパシタ複合積層セ
ラミック電子部品である。
【0007】この請求項1に記載された複合積層セラミ
ック電子部品では、半導体磁器材料及び誘電体磁器材料
は予め焼結温度又はそれに近い温度で焼成若しくは仮焼
されているため、第1及び第2積層体の焼成時に、半導
体磁器材料及び絶縁体磁器材料の粒界や、誘電体磁器材
料及び絶縁体磁器材料の粒界における反応性が抑制され
る。また絶縁体磁器材料は上記第1及び第2積層体を9
60℃以下の温度で焼成するときに上記半導体磁器材料
や誘電体磁器材料を分散状態でそれぞれ被包するので、
サーミスタ性並列抵抗を10Ω以上、25℃の10〜3
0MHzにおける並列容量を5pF以上、サーミスタB
定数を2000K以上にすることができ、かつ絶縁体磁
器材料により低温焼結を実現できる。
ック電子部品では、半導体磁器材料及び誘電体磁器材料
は予め焼結温度又はそれに近い温度で焼成若しくは仮焼
されているため、第1及び第2積層体の焼成時に、半導
体磁器材料及び絶縁体磁器材料の粒界や、誘電体磁器材
料及び絶縁体磁器材料の粒界における反応性が抑制され
る。また絶縁体磁器材料は上記第1及び第2積層体を9
60℃以下の温度で焼成するときに上記半導体磁器材料
や誘電体磁器材料を分散状態でそれぞれ被包するので、
サーミスタ性並列抵抗を10Ω以上、25℃の10〜3
0MHzにおける並列容量を5pF以上、サーミスタB
定数を2000K以上にすることができ、かつ絶縁体磁
器材料により低温焼結を実現できる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に半導体磁器材料層11に含まれる半導
体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合
と誘電体磁器材料層12に含まれる誘電体磁器材料の仮
焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合が同一であるこ
とを特徴とする。請求項3に係る発明は、請求項1に係
る発明であって、更に半導体磁器材料層11に含まれる
半導体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積
割合が誘電体磁器材料層12に含まれる誘電体磁器材料
の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合と異なり、
この体積割合の異なる分だけ絶縁体磁器材料の焼結体粉
末が第3骨材として含まれることを特徴とする。この請
求項2又は3に記載された複合積層セラミック電子部品
では、第1及び第2積層体の熱膨張係数や焼成温度等を
同一にすることができるので、焼成後に亀裂や反りが発
生しない。
明であって、更に半導体磁器材料層11に含まれる半導
体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合
と誘電体磁器材料層12に含まれる誘電体磁器材料の仮
焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合が同一であるこ
とを特徴とする。請求項3に係る発明は、請求項1に係
る発明であって、更に半導体磁器材料層11に含まれる
半導体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積
割合が誘電体磁器材料層12に含まれる誘電体磁器材料
の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合と異なり、
この体積割合の異なる分だけ絶縁体磁器材料の焼結体粉
末が第3骨材として含まれることを特徴とする。この請
求項2又は3に記載された複合積層セラミック電子部品
では、第1及び第2積層体の熱膨張係数や焼成温度等を
同一にすることができるので、焼成後に亀裂や反りが発
生しない。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、更に絶縁体磁器材料がN
i−Zn−Cu系フェライトを主成分とする磁器材料の
仮焼体粉末であることを特徴とする。これらの絶縁体磁
器材料は半導体磁器材料のサーミスタとしての特性、及
び誘電体磁器材料のキャパシタとしての特性を損うこと
が比較的少ない。
いずれかに係る発明であって、更に絶縁体磁器材料がN
i−Zn−Cu系フェライトを主成分とする磁器材料の
仮焼体粉末であることを特徴とする。これらの絶縁体磁
器材料は半導体磁器材料のサーミスタとしての特性、及
び誘電体磁器材料のキャパシタとしての特性を損うこと
が比較的少ない。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
いずれかに係る発明であって、更に第1内部電極31及
び第2内部電極32がそれぞれAg100%からなるこ
とを特徴とする。この請求項5に記載された複合積層セ
ラミック電子部品では、絶縁体磁器材料の存在により低
温で焼結することができるので、Ag100%の内部電
極を実現できる。
いずれかに係る発明であって、更に第1内部電極31及
び第2内部電極32がそれぞれAg100%からなるこ
とを特徴とする。この請求項5に記載された複合積層セ
ラミック電子部品では、絶縁体磁器材料の存在により低
温で焼結することができるので、Ag100%の内部電
極を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。本発明の電子部品は、半導体磁器材
料及び誘電体磁器材料を用いてサーミスタとキャパシタ
とを複合化した積層セラミック型チップ部品である。図
1〜図5に示すように、積層セラミック形チップ部品1
0は半導体磁器材料層11(以下、半導体層という)と
誘電体磁器材料層12(以下、誘電体層という)とを積
層して形成された基体13を備える。半導体層11から
なる第1積層体内には積層面に沿って互いに対向するよ
うに形成された一対の内部電極31がが設けられ、誘電
体層12からなる第2積層体内には互いに平行に形成さ
れた複数の平面状の内部電極32が設けられる(図2、
図3及び図5)。
基づいて説明する。本発明の電子部品は、半導体磁器材
料及び誘電体磁器材料を用いてサーミスタとキャパシタ
とを複合化した積層セラミック型チップ部品である。図
1〜図5に示すように、積層セラミック形チップ部品1
0は半導体磁器材料層11(以下、半導体層という)と
誘電体磁器材料層12(以下、誘電体層という)とを積
層して形成された基体13を備える。半導体層11から
なる第1積層体内には積層面に沿って互いに対向するよ
うに形成された一対の内部電極31がが設けられ、誘電
体層12からなる第2積層体内には互いに平行に形成さ
れた複数の平面状の内部電極32が設けられる(図2、
図3及び図5)。
【0012】半導体層11はMnO,CoO,NiO,
CuO,Fe2O3及びAl2O3からなる群より選ばれた
2種以上の金属酸化物からなりかつその焼結温度より1
00℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼若しくは焼成
してなるスピネル構造の半導体磁器材料(第1骨材)の
仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、960℃以下の温度
で焼結可能であって700〜800℃の温度で仮焼して
なる絶縁体磁器材料(マトリックス材)の仮焼体粉末と
を混合して焼成してなる(図4)。誘電体層12はPb
TiO3、BaTiO3及びSrTiO3からなる群より
選ばれた1種又は2種以上を主成分としかつその焼結温
度より100℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼若し
くは焼成してなる誘電体磁器材料(第2骨材)の仮焼体
粉末若しくは焼結体粉末と、上記マトリックス材の仮焼
体粉末とを混合して焼成してなる(図4)。また半導体
層11に含まれるマトリックス材の仮焼体粉末の体積割
合と誘電体層12に含まれるマトリックス材の仮焼体粉
末の体積割合とは同一であって、その体積割合は40〜
80体積%の範囲内にある。
CuO,Fe2O3及びAl2O3からなる群より選ばれた
2種以上の金属酸化物からなりかつその焼結温度より1
00℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼若しくは焼成
してなるスピネル構造の半導体磁器材料(第1骨材)の
仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、960℃以下の温度
で焼結可能であって700〜800℃の温度で仮焼して
なる絶縁体磁器材料(マトリックス材)の仮焼体粉末と
を混合して焼成してなる(図4)。誘電体層12はPb
TiO3、BaTiO3及びSrTiO3からなる群より
選ばれた1種又は2種以上を主成分としかつその焼結温
度より100℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼若し
くは焼成してなる誘電体磁器材料(第2骨材)の仮焼体
粉末若しくは焼結体粉末と、上記マトリックス材の仮焼
体粉末とを混合して焼成してなる(図4)。また半導体
層11に含まれるマトリックス材の仮焼体粉末の体積割
合と誘電体層12に含まれるマトリックス材の仮焼体粉
末の体積割合とは同一であって、その体積割合は40〜
80体積%の範囲内にある。
【0013】また半導体層11に含まれる第1骨材の仮
焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合は誘電体層12
に含まれる第2骨材の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の
体積割合と同一であっても、或いは異なってもよい。半
導体層11に含まれる第1骨材の仮焼体粉末若しくは焼
結体粉末の体積割合が誘電体層12に含まれる第2骨材
の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合と異なる場
合には、その体積割合の異なる分だけマトリックス材の
焼結体粉末を第3骨材として含ませる。更に基体13の
両端にはそれぞれ第1及び第2外部電極41,42が形
成される(図1,図2及び図5)。第1及び第2外部電
極41,42は内部電極31及び内部電極32に電気的
に接続される。上記内部電極31及び内部電極32はA
g100%によりそれぞれ形成されることが好ましい。
焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合は誘電体層12
に含まれる第2骨材の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の
体積割合と同一であっても、或いは異なってもよい。半
導体層11に含まれる第1骨材の仮焼体粉末若しくは焼
結体粉末の体積割合が誘電体層12に含まれる第2骨材
の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合と異なる場
合には、その体積割合の異なる分だけマトリックス材の
焼結体粉末を第3骨材として含ませる。更に基体13の
両端にはそれぞれ第1及び第2外部電極41,42が形
成される(図1,図2及び図5)。第1及び第2外部電
極41,42は内部電極31及び内部電極32に電気的
に接続される。上記内部電極31及び内部電極32はA
g100%によりそれぞれ形成されることが好ましい。
【0014】本発明の電子部品の製造方法を図3及び図
4に基づいて説明する。 (a) 半導体磁器材料(第1骨材)の製造方法 半導体磁器材料は、Mn酸化物(MnO)粉末,Co酸
化物(CoO)粉末,Ni酸化物(NiO)粉末,Cu
酸化物(CuO)粉末、Fe酸化物(Fe2O3)粉末及
びAl酸化物(Al2O3)粉末からなる群より選ばれた
2種以上を主な原料粉末とする。原料粉末にはB定数及
び抵抗率の調整又は誘電率の減少の目的で上記金属元素
以外の他の元素(例えば、Mg、Ca、Si等)を含有
させることもできる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所
定の割合で混合し第1混合粉末を得る。得られた第1混
合粉末にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成
形する。この成形体を大気雰囲気でその焼結温度より1
00℃、好ましくは50℃低い温度で仮焼するか、或い
はその焼結温度で焼成して金属酸化物の仮焼体若しくは
焼結体を作製する。上記仮焼温度若しくは焼成温度は原
料粉末の組成に応じて変化するが、例えば1000〜1
400℃である。焼結温度より100℃低くてもよいの
は、後述する第4及び第5混合粉末で焼成するときにこ
の温度であってもこの仮焼体粉末の粒界での反応性を抑
えられるからである。
4に基づいて説明する。 (a) 半導体磁器材料(第1骨材)の製造方法 半導体磁器材料は、Mn酸化物(MnO)粉末,Co酸
化物(CoO)粉末,Ni酸化物(NiO)粉末,Cu
酸化物(CuO)粉末、Fe酸化物(Fe2O3)粉末及
びAl酸化物(Al2O3)粉末からなる群より選ばれた
2種以上を主な原料粉末とする。原料粉末にはB定数及
び抵抗率の調整又は誘電率の減少の目的で上記金属元素
以外の他の元素(例えば、Mg、Ca、Si等)を含有
させることもできる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所
定の割合で混合し第1混合粉末を得る。得られた第1混
合粉末にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成
形する。この成形体を大気雰囲気でその焼結温度より1
00℃、好ましくは50℃低い温度で仮焼するか、或い
はその焼結温度で焼成して金属酸化物の仮焼体若しくは
焼結体を作製する。上記仮焼温度若しくは焼成温度は原
料粉末の組成に応じて変化するが、例えば1000〜1
400℃である。焼結温度より100℃低くてもよいの
は、後述する第4及び第5混合粉末で焼成するときにこ
の温度であってもこの仮焼体粉末の粒界での反応性を抑
えられるからである。
【0015】次いで得られた金属酸化物の仮焼体若しく
は焼結体をボールミル等で粉砕して篩い分けし平均粒径
が10μm以下、好ましくは1〜6μmの第1骨材とす
る。これは、積層サーミスタでは通常一層の厚さは20
μm以下であり、第1骨材の平均粒径が10μmを越え
ると第1骨材とマトリックス材を含んだ層を形成できな
いからである。この第1骨材の粒径は次に述べるマトリ
ックス材の絶縁体磁器材料粉末の粒径より大きくする。
好ましくはマトリックス材より1桁程度大きくする。こ
れは半導体磁器材料の粒径を絶縁体磁器材料の粒径より
同等若しくは小さくすると、半導体磁器材料及び絶縁体
磁器材料を混合して焼成したときに、半導体磁器材料層
内に空隙が発生し、半導体磁器材料層のクラック、歪み
の原因となるからである。
は焼結体をボールミル等で粉砕して篩い分けし平均粒径
が10μm以下、好ましくは1〜6μmの第1骨材とす
る。これは、積層サーミスタでは通常一層の厚さは20
μm以下であり、第1骨材の平均粒径が10μmを越え
ると第1骨材とマトリックス材を含んだ層を形成できな
いからである。この第1骨材の粒径は次に述べるマトリ
ックス材の絶縁体磁器材料粉末の粒径より大きくする。
好ましくはマトリックス材より1桁程度大きくする。こ
れは半導体磁器材料の粒径を絶縁体磁器材料の粒径より
同等若しくは小さくすると、半導体磁器材料及び絶縁体
磁器材料を混合して焼成したときに、半導体磁器材料層
内に空隙が発生し、半導体磁器材料層のクラック、歪み
の原因となるからである。
【0016】(b) 誘電体磁器材料(第2骨材)の製造方
法 誘電体磁器材料は、PbTiO3、BaTiO3及びSr
TiO3からなる群より選ばれた1種又は2種以上を主
成分とする。即ち第2骨材はPb2O粉末,BaO粉末
及びSrO粉末からなる群より選ばれた1種又は2種以
上の粉末と、TiO2粉末とを主な原料粉末とする。上
記原料粉末には高誘電率化又は温度特性の安定化等の目
的で他の元素(例えば、Mo、W、Ag等)を含有させ
ることもできる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所定の
割合で混合し第2混合粉末を得る。得られた第2混合粉
末にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成形す
る。この成形体を大気中でその焼結温度より100℃、
好ましくは50℃低い温度で仮焼するか、或いはその焼
結温度で焼成して仮焼体若しくは焼結体を作製する。上
記仮焼温度若しくは焼成温度は、原料粉末の組成に応じ
て変化するが、例えば1100〜1300℃である。焼
結温度より100℃低くてもよいのは、上記(a)で述べ
た理由と同じである。
法 誘電体磁器材料は、PbTiO3、BaTiO3及びSr
TiO3からなる群より選ばれた1種又は2種以上を主
成分とする。即ち第2骨材はPb2O粉末,BaO粉末
及びSrO粉末からなる群より選ばれた1種又は2種以
上の粉末と、TiO2粉末とを主な原料粉末とする。上
記原料粉末には高誘電率化又は温度特性の安定化等の目
的で他の元素(例えば、Mo、W、Ag等)を含有させ
ることもできる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所定の
割合で混合し第2混合粉末を得る。得られた第2混合粉
末にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成形す
る。この成形体を大気中でその焼結温度より100℃、
好ましくは50℃低い温度で仮焼するか、或いはその焼
結温度で焼成して仮焼体若しくは焼結体を作製する。上
記仮焼温度若しくは焼成温度は、原料粉末の組成に応じ
て変化するが、例えば1100〜1300℃である。焼
結温度より100℃低くてもよいのは、上記(a)で述べ
た理由と同じである。
【0017】次いで得られた金属酸化物の仮焼体若しく
は焼結体をボールミル等で粉砕して篩い分けし平均粒径
が10μm以下、好ましくは1〜6μmの第2骨材とす
る。これは、積層キャパシタ(コンデンサ)では通常一
層の厚さは10〜20μmであり、第2骨材の平均粒径
が10μmを越えると第2骨材とマトリックス材を含ん
だ層を形成できないからである。この第2骨材の粒径
は、次に述べるマトリックス材の絶縁体磁器材料粉末の
粒径より大きくする。好ましくはマトリックス材より1
桁程度大きくする。この理由は上記(a)で述べた理由と
同じであって、誘電体磁器材料層のクラック、歪みの原
因となるからである。
は焼結体をボールミル等で粉砕して篩い分けし平均粒径
が10μm以下、好ましくは1〜6μmの第2骨材とす
る。これは、積層キャパシタ(コンデンサ)では通常一
層の厚さは10〜20μmであり、第2骨材の平均粒径
が10μmを越えると第2骨材とマトリックス材を含ん
だ層を形成できないからである。この第2骨材の粒径
は、次に述べるマトリックス材の絶縁体磁器材料粉末の
粒径より大きくする。好ましくはマトリックス材より1
桁程度大きくする。この理由は上記(a)で述べた理由と
同じであって、誘電体磁器材料層のクラック、歪みの原
因となるからである。
【0018】(c) 絶縁体磁器材料(マトリックス材)の
製造方法 絶縁体磁器材料は、960℃以下の温度で焼結可能であ
って700〜800℃の温度で仮焼してなる、Ni−Z
n−Cu系フェライトを主成分とする磁器材料の仮焼体
粉末である。このNi−Zn−Cu系フェライトを主成
分とする磁性体磁器材料は、Fe酸化物(Fe2O3)粉
末、Ni酸化物(NiO)粉末、Zn酸化物(ZnO)
粉末及びCu酸化物(CuO)を主な原料粉末とする。
原料粉末には焼結性の向上の目的で上記金属元素以外の
他の元素(例えば、Mg、Ca等)を含有させることも
できる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所定の割合で混
合し第3混合粉末を得る。Fe2O3は48〜52モル
%、NiOは10〜40モル%、ZnOは10〜40モ
ル%及びCuOは10〜30モル%の割合で秤量され
る。得られた第3混合粉末を700〜800℃の温度で
仮焼して仮焼体を得て、このNi−Zn−Cu系フェラ
イト仮焼体をボールミル等で粉砕して篩い分けし、上記
(a)及び(b)で述べた第1及び第2骨材より小さい粒径の
マトリックス材となる粉末状の絶縁体磁器材料の仮焼体
粉末を得る。第1及び第2骨材の平均粒径を1〜10μ
mにするときには、上述した理由により、絶縁体磁器材
料のマトリックス材の平均粒径を1μm未満、好ましく
は0.1〜0.5μmにする。
製造方法 絶縁体磁器材料は、960℃以下の温度で焼結可能であ
って700〜800℃の温度で仮焼してなる、Ni−Z
n−Cu系フェライトを主成分とする磁器材料の仮焼体
粉末である。このNi−Zn−Cu系フェライトを主成
分とする磁性体磁器材料は、Fe酸化物(Fe2O3)粉
末、Ni酸化物(NiO)粉末、Zn酸化物(ZnO)
粉末及びCu酸化物(CuO)を主な原料粉末とする。
原料粉末には焼結性の向上の目的で上記金属元素以外の
他の元素(例えば、Mg、Ca等)を含有させることも
できる。上記原料粉末を湿式又は乾式で所定の割合で混
合し第3混合粉末を得る。Fe2O3は48〜52モル
%、NiOは10〜40モル%、ZnOは10〜40モ
ル%及びCuOは10〜30モル%の割合で秤量され
る。得られた第3混合粉末を700〜800℃の温度で
仮焼して仮焼体を得て、このNi−Zn−Cu系フェラ
イト仮焼体をボールミル等で粉砕して篩い分けし、上記
(a)及び(b)で述べた第1及び第2骨材より小さい粒径の
マトリックス材となる粉末状の絶縁体磁器材料の仮焼体
粉末を得る。第1及び第2骨材の平均粒径を1〜10μ
mにするときには、上述した理由により、絶縁体磁器材
料のマトリックス材の平均粒径を1μm未満、好ましく
は0.1〜0.5μmにする。
【0019】(d) 内部電極31を含む第1積層体の製造
方法 上記(a)の第1骨材の仮焼体粉末等(第1混合粉末)と
上記(c)のマトリックス材の仮焼体粉末(第3混合粉
末)とを湿式又は乾式で混合して第4混合粉末を得る。
その混合割合はマトリックス材が40〜80体積%であ
り、残部が第1骨材である。マトリックス材が40体積
%未満では焼成後の第1積層体が多孔質になり実用上の
強度が得られない上、第1積層体をめっきしたときにめ
っき液が第1積層体内部に侵入するおそれがある。また
80体積%を越えると第1骨材の割合が減少し過ぎて、
サーミスタ特性に優れた第1積層体が得られない。第1
骨材及びマトリックス材の混合割合は、必要とするサー
ミスタ特性に応じて上記範囲内から決定される。
方法 上記(a)の第1骨材の仮焼体粉末等(第1混合粉末)と
上記(c)のマトリックス材の仮焼体粉末(第3混合粉
末)とを湿式又は乾式で混合して第4混合粉末を得る。
その混合割合はマトリックス材が40〜80体積%であ
り、残部が第1骨材である。マトリックス材が40体積
%未満では焼成後の第1積層体が多孔質になり実用上の
強度が得られない上、第1積層体をめっきしたときにめ
っき液が第1積層体内部に侵入するおそれがある。また
80体積%を越えると第1骨材の割合が減少し過ぎて、
サーミスタ特性に優れた第1積層体が得られない。第1
骨材及びマトリックス材の混合割合は、必要とするサー
ミスタ特性に応じて上記範囲内から決定される。
【0020】図3に示すように、グリーンの状態の第1
積層体は複数の半導体層11a,11bを積層し、これ
らの半導体層11a,11bの表面に第1内部電極31
を形成して作られる。半導体層11a,11b形成する
には、第4混合粉末に分散剤、バインダ、可塑剤、溶剤
等を添加して混合し、印刷用材料ペースト(以下、第1
印刷ペーストという)又はグリーンシート形成用ペイン
ト(以下、第1シート用ペイントという)のいずれか一
方又は双方を調製した後、印刷積層又はシート積層のい
ずれか一方又は双方によりグリーンの状態の第1積層体
21を作製する。内部電極31は上記第1印刷ペースト
又は第1シート用ペイントの積層の間にAg100%の
導電ペーストを印刷し形成する。
積層体は複数の半導体層11a,11bを積層し、これ
らの半導体層11a,11bの表面に第1内部電極31
を形成して作られる。半導体層11a,11b形成する
には、第4混合粉末に分散剤、バインダ、可塑剤、溶剤
等を添加して混合し、印刷用材料ペースト(以下、第1
印刷ペーストという)又はグリーンシート形成用ペイン
ト(以下、第1シート用ペイントという)のいずれか一
方又は双方を調製した後、印刷積層又はシート積層のい
ずれか一方又は双方によりグリーンの状態の第1積層体
21を作製する。内部電極31は上記第1印刷ペースト
又は第1シート用ペイントの積層の間にAg100%の
導電ペーストを印刷し形成する。
【0021】(e) 内部電極32を含む第2積層体の第1
積層体への積層方法 上記(b)の第2骨材の仮焼体粉末等(第2混合粉末)と
上記(c)のマトリックス材の仮焼体粉末(第3混合粉
末)とを湿式又は乾式で混合して第5混合粉末を得る。
その混合割合はマトリックス材が40〜80体積%であ
り、残部が第2骨材である。マトリックス材が40体積
%未満では焼成後の第2積層体が多孔質になり実用上の
強度が得られない上、第2積層体をめっきしたときにめ
っき液が第2積層体内部に侵入するおそれがある。また
80体積%を越えると第2骨材の割合が減少し過ぎて、
高誘電率の第2積層体が得られない。第2骨材及びマト
リックス材の混合割合は、必要とする誘電率に応じて上
記範囲内から決定される。
積層体への積層方法 上記(b)の第2骨材の仮焼体粉末等(第2混合粉末)と
上記(c)のマトリックス材の仮焼体粉末(第3混合粉
末)とを湿式又は乾式で混合して第5混合粉末を得る。
その混合割合はマトリックス材が40〜80体積%であ
り、残部が第2骨材である。マトリックス材が40体積
%未満では焼成後の第2積層体が多孔質になり実用上の
強度が得られない上、第2積層体をめっきしたときにめ
っき液が第2積層体内部に侵入するおそれがある。また
80体積%を越えると第2骨材の割合が減少し過ぎて、
高誘電率の第2積層体が得られない。第2骨材及びマト
リックス材の混合割合は、必要とする誘電率に応じて上
記範囲内から決定される。
【0022】図3に示すように、グリーンの状態の第2
積層体の誘電体層12は第1グリーン積層体22上に積
層される。第2積層体は複数の誘電体層12a,12
b,12cを積層し、これらの誘電体層12a,12b
の表面に第2内部電極32を形成して作られる。誘電体
層12a〜12cを形成するには、第5混合粉末に分散
剤、バインダ、可塑剤、溶剤等を添加して混合し、第2
印刷ペースト又は第2シート用ペイントのいずれか一方
又は双方を調製した後、印刷積層又はシート積層のいず
れか一方又は双方によりグリーンの状態の第1積層体2
1上に積層する。内部電極32は上記第2印刷ペースト
又は第2シート用ペイントの積層の間にAg100%の
導電ペーストを印刷し形成する。
積層体の誘電体層12は第1グリーン積層体22上に積
層される。第2積層体は複数の誘電体層12a,12
b,12cを積層し、これらの誘電体層12a,12b
の表面に第2内部電極32を形成して作られる。誘電体
層12a〜12cを形成するには、第5混合粉末に分散
剤、バインダ、可塑剤、溶剤等を添加して混合し、第2
印刷ペースト又は第2シート用ペイントのいずれか一方
又は双方を調製した後、印刷積層又はシート積層のいず
れか一方又は双方によりグリーンの状態の第1積層体2
1上に積層する。内部電極32は上記第2印刷ペースト
又は第2シート用ペイントの積層の間にAg100%の
導電ペーストを印刷し形成する。
【0023】なお、誘電体層12に含まれる第2骨材の
仮焼体粉末の体積割合は半導体層11に含まれる第1骨
材の仮焼体粉末等の体積割合と同一であっても、或いは
異なっていてもよい。但し、誘電体層12に含まれる第
2骨材の体積割合が半導体層11に含まれる第1骨材の
割合と異なる場合には、その体積割合の異なる分だけマ
トリックス材の焼結体粉末を第3骨材として含有させ
る。例えば、半導体層11中の第1骨材の割合が60体
積%で、誘電体層12中の第2骨材の割合が40体積%
である場合、誘電体層12中の20体積%(60体積%
−40体積%)は第1骨材と同一粒径のマトリックス材
を大気中でその焼結温度で4時間程度保持して得られた
焼結体粉末を第3骨材として用いる。
仮焼体粉末の体積割合は半導体層11に含まれる第1骨
材の仮焼体粉末等の体積割合と同一であっても、或いは
異なっていてもよい。但し、誘電体層12に含まれる第
2骨材の体積割合が半導体層11に含まれる第1骨材の
割合と異なる場合には、その体積割合の異なる分だけマ
トリックス材の焼結体粉末を第3骨材として含有させ
る。例えば、半導体層11中の第1骨材の割合が60体
積%で、誘電体層12中の第2骨材の割合が40体積%
である場合、誘電体層12中の20体積%(60体積%
−40体積%)は第1骨材と同一粒径のマトリックス材
を大気中でその焼結温度で4時間程度保持して得られた
焼結体粉末を第3骨材として用いる。
【0024】積層された第1及び第2積層体であるグリ
ーン状態の積層体23を所定の寸法に切断し、大気中で
200〜400℃で24時間以上保持して脱バインダ処
理を行った後に、960℃以下の温度の大気雰囲気で焼
成する。この焼成により半導体層11中の上記(c)のマ
トリックス材が焼結体となり、この焼結体の内部に予め
焼結若しくはほぼ焼結していた第1骨材が分散し、誘電
体層12中の上記(c)のマトリックス材が焼結体とな
り、この焼結体の内部に予め焼結若しくはほぼ焼結して
いた第2骨材及び予め焼結していたマトリックス材(第
2骨材と同一粒径のもの)が分散する。960℃以下の
焼成温度はAgの融点より低いため内部電極31及び内
部電極32は焼成により損われず、かつAg100%の
内部電極31及び内部電極32はその比抵抗を小さくす
ることができる。更に上記焼成体の両端にAgを主成分
とする導電ペーストを焼付ける。これにより内部電極3
1及び内部電極32に電気的に接続された第1及び第2
外部電極41,42が形成されて、積層セラミック型チ
ップ部品10が製造される。
ーン状態の積層体23を所定の寸法に切断し、大気中で
200〜400℃で24時間以上保持して脱バインダ処
理を行った後に、960℃以下の温度の大気雰囲気で焼
成する。この焼成により半導体層11中の上記(c)のマ
トリックス材が焼結体となり、この焼結体の内部に予め
焼結若しくはほぼ焼結していた第1骨材が分散し、誘電
体層12中の上記(c)のマトリックス材が焼結体とな
り、この焼結体の内部に予め焼結若しくはほぼ焼結して
いた第2骨材及び予め焼結していたマトリックス材(第
2骨材と同一粒径のもの)が分散する。960℃以下の
焼成温度はAgの融点より低いため内部電極31及び内
部電極32は焼成により損われず、かつAg100%の
内部電極31及び内部電極32はその比抵抗を小さくす
ることができる。更に上記焼成体の両端にAgを主成分
とする導電ペーストを焼付ける。これにより内部電極3
1及び内部電極32に電気的に接続された第1及び第2
外部電極41,42が形成されて、積層セラミック型チ
ップ部品10が製造される。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を詳しく説明する。 <実施例1>図4に示すように、先ずMnO3粉末を4
5モル%、CoOを46モル%及びCuOを9モル%そ
れぞれ秤量し、湿式ミルにより混合した。この混合粉末
にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成形した
後、この成形体を1300℃で4時間、大気雰囲気で焼
成して焼結体を得た。この焼結体をボールミルで粉砕し
て篩い分けし平均粒径が6μmの第1骨材(半導体磁器
材料)の焼結体粉末を製造した。
5モル%、CoOを46モル%及びCuOを9モル%そ
れぞれ秤量し、湿式ミルにより混合した。この混合粉末
にバインダを加えて混練造粒し、所定の形状に成形した
後、この成形体を1300℃で4時間、大気雰囲気で焼
成して焼結体を得た。この焼結体をボールミルで粉砕し
て篩い分けし平均粒径が6μmの第1骨材(半導体磁器
材料)の焼結体粉末を製造した。
【0026】またFe2O3粉末を50モル%、NiOを
15モル%、ZnOを25モル%及びCuOを10モル
%それぞれ秤量し、湿式ミルにより混合した。この混合
粉末を800℃で4時間、大気雰囲気で仮焼してNi−
Zn−Cuフェライト仮焼体を得た。この仮焼体をボー
ルミルで粉砕して篩い分けし、平均粒径が0.3μmの
マトリックス材(絶縁体磁器材料)の仮焼体粉末を製造
した。
15モル%、ZnOを25モル%及びCuOを10モル
%それぞれ秤量し、湿式ミルにより混合した。この混合
粉末を800℃で4時間、大気雰囲気で仮焼してNi−
Zn−Cuフェライト仮焼体を得た。この仮焼体をボー
ルミルで粉砕して篩い分けし、平均粒径が0.3μmの
マトリックス材(絶縁体磁器材料)の仮焼体粉末を製造
した。
【0027】一方、SrO粉末を50モル%及びTiO
2粉末を50モル%それぞれ秤量し、湿式ミルにより混
合した。この混合粉末にバインダを加えて混練造粒し、
所定の形状に成形した後、この成形体を1250℃で4
時間、大気雰囲気で焼成してSrTiO3の焼結体を得
た。この焼結体をボールミルで粉砕して篩い分けし平均
粒径が6μmの第2骨材(誘電体磁器材料)の焼結体粉
末を製造した。また上記マトリックス材と同様にFe2
O3粉末を50モル%、NiOを15モル%、ZnOを
25モル%及びCuOを10モル%それぞれ秤量し、湿
式ミルにより混合した後に、この混合粉末を800℃で
4時間、大気雰囲気で仮焼してNi−Zn−Cuフェラ
イト仮焼体を得た。この仮焼体をボールミルで粉砕して
篩い分けし、平均粒径が0.3μmのマトリックス材の
焼結体粉末を製造した。
2粉末を50モル%それぞれ秤量し、湿式ミルにより混
合した。この混合粉末にバインダを加えて混練造粒し、
所定の形状に成形した後、この成形体を1250℃で4
時間、大気雰囲気で焼成してSrTiO3の焼結体を得
た。この焼結体をボールミルで粉砕して篩い分けし平均
粒径が6μmの第2骨材(誘電体磁器材料)の焼結体粉
末を製造した。また上記マトリックス材と同様にFe2
O3粉末を50モル%、NiOを15モル%、ZnOを
25モル%及びCuOを10モル%それぞれ秤量し、湿
式ミルにより混合した後に、この混合粉末を800℃で
4時間、大気雰囲気で仮焼してNi−Zn−Cuフェラ
イト仮焼体を得た。この仮焼体をボールミルで粉砕して
篩い分けし、平均粒径が0.3μmのマトリックス材の
焼結体粉末を製造した。
【0028】次いで得られた第1骨材の焼結体粉末とマ
トリックス材の仮焼体粉末を、第1骨材の焼結体粉末/
マトリックス材の仮焼体粉末=60体積%/40体積%
の比率で湿式混合して第3混合粉末を作製し、この混合
粉末に分散剤、バインダ、可塑剤、溶剤等をそれぞれ添
加して混合し、第1印刷ペーストを調製した。この第1
印刷ペーストと、Ag100%の導電ペーストと交互に
スクリーン印刷することによりグリーン状態の第1積層
体を作製した。次に第2骨材の焼結体粉末とマトリック
ス材の仮焼体粉末を、第2骨材の焼結体粉末/マトリッ
クス材の仮焼体粉末=60体積%/40体積%の比率で
湿式混合して第5混合粉末を作製し、この混合粉末に分
散剤、バインダ、可塑剤、溶剤等をそれぞれ添加して混
合し、第2印刷ペーストを調製した。この第2印刷ペー
ストと、Ag100%の導電ペーストとを第1グリーン
積層体上に交互にスクリーン印刷することにより第2グ
リーン積層体を作製した。第1及び第2積層体によりグ
リーン状態の積層体が形成される。
トリックス材の仮焼体粉末を、第1骨材の焼結体粉末/
マトリックス材の仮焼体粉末=60体積%/40体積%
の比率で湿式混合して第3混合粉末を作製し、この混合
粉末に分散剤、バインダ、可塑剤、溶剤等をそれぞれ添
加して混合し、第1印刷ペーストを調製した。この第1
印刷ペーストと、Ag100%の導電ペーストと交互に
スクリーン印刷することによりグリーン状態の第1積層
体を作製した。次に第2骨材の焼結体粉末とマトリック
ス材の仮焼体粉末を、第2骨材の焼結体粉末/マトリッ
クス材の仮焼体粉末=60体積%/40体積%の比率で
湿式混合して第5混合粉末を作製し、この混合粉末に分
散剤、バインダ、可塑剤、溶剤等をそれぞれ添加して混
合し、第2印刷ペーストを調製した。この第2印刷ペー
ストと、Ag100%の導電ペーストとを第1グリーン
積層体上に交互にスクリーン印刷することにより第2グ
リーン積層体を作製した。第1及び第2積層体によりグ
リーン状態の積層体が形成される。
【0029】このグリーン状態の積層体の形成方法を図
3に基づいて説明する。図3(a-1)〜(i-1)は積層過程の
上面図であり、図3(a-2)〜(i-2)は積層過程の図3(a-
1)〜(i-1)におけるA−A線断面図である。
3に基づいて説明する。図3(a-1)〜(i-1)は積層過程の
上面図であり、図3(a-2)〜(i-2)は積層過程の図3(a-
1)〜(i-1)におけるA−A線断面図である。
【0030】先ず図3(a-1)〜(a-2)に示すように上記の
ように調製された第1印刷ペーストからなるグリーン状
態の第1積層体21の第1ベース部11aを用意した。
次いで第1ベース部11a上に導電ペーストにより電極
膜11cを第1ベース部11aより一回り小さく形成し
た(図3(b-1)〜(b-2))。その上に第1印刷ペーストを
スクリーン印刷して第1積層体21の第1中間部11b
を形成した(図3(c-1)〜(c-2))。この中間部11b上
に導電ペーストにより電極膜11dを第1中間部11b
より一回り小さく形成した(図3(d-1)〜(d-2))。
ように調製された第1印刷ペーストからなるグリーン状
態の第1積層体21の第1ベース部11aを用意した。
次いで第1ベース部11a上に導電ペーストにより電極
膜11cを第1ベース部11aより一回り小さく形成し
た(図3(b-1)〜(b-2))。その上に第1印刷ペーストを
スクリーン印刷して第1積層体21の第1中間部11b
を形成した(図3(c-1)〜(c-2))。この中間部11b上
に導電ペーストにより電極膜11dを第1中間部11b
より一回り小さく形成した(図3(d-1)〜(d-2))。
【0031】この電極膜11dを形成した中間部11b
の上に第2印刷ペーストを全面にスクリーン印刷して第
2積層体の第2ベース部12aを形成した(図3(e-1)
〜(e-2))。次に第2ベース部12a上に導電ペースト
により電極膜12dを第2ベース部12aより一回り小
さく形成した(図3(f-1)〜(f-2))。その上に第2印刷
ペーストをスクリーン印刷してグリーン状態の第2積層
体22の第2中間部12bを形成した(図3(g-1)〜(g-
2))。この第2中間部12bの上に導電ペーストにより
電極膜12eを第2中間部12bより一回り小さく形成
した(図3(h-1)〜(h-2))。これにより、電極膜12d
及び電極膜12eは第2中間部12bを挟んで平行にな
るように形成された。その上に第2印刷ペーストを全面
にスクリーン印刷して第2積層体22の第2アッパ部1
2cを形成した(図3(i-1)〜(i-2))。
の上に第2印刷ペーストを全面にスクリーン印刷して第
2積層体の第2ベース部12aを形成した(図3(e-1)
〜(e-2))。次に第2ベース部12a上に導電ペースト
により電極膜12dを第2ベース部12aより一回り小
さく形成した(図3(f-1)〜(f-2))。その上に第2印刷
ペーストをスクリーン印刷してグリーン状態の第2積層
体22の第2中間部12bを形成した(図3(g-1)〜(g-
2))。この第2中間部12bの上に導電ペーストにより
電極膜12eを第2中間部12bより一回り小さく形成
した(図3(h-1)〜(h-2))。これにより、電極膜12d
及び電極膜12eは第2中間部12bを挟んで平行にな
るように形成された。その上に第2印刷ペーストを全面
にスクリーン印刷して第2積層体22の第2アッパ部1
2cを形成した(図3(i-1)〜(i-2))。
【0032】第1及び第2積層体21,22を積層して
得られたグリーン状態の積層体23を大気中、200〜
400℃の温度で24時間保持して脱バインダ処理した
後、大気中で900℃に4時間保持して焼成し、内部電
極31及び32を有する焼結体を得た。焼結体の両端に
は内部電極31である導体膜11c,11dと内部電極
32である導体膜12d,12eの一部がそれぞれ露出
した。図1及び図5に示すように、この焼結体の両端に
Agを主成分とする導電ペーストを焼付けて第1及び第
2外部電極41,42を形成し、これにより図1及び図
5に示すような積層セラミック型チップ部品10を得
た。このチップ部品10の等価回路を図2に示す。
得られたグリーン状態の積層体23を大気中、200〜
400℃の温度で24時間保持して脱バインダ処理した
後、大気中で900℃に4時間保持して焼成し、内部電
極31及び32を有する焼結体を得た。焼結体の両端に
は内部電極31である導体膜11c,11dと内部電極
32である導体膜12d,12eの一部がそれぞれ露出
した。図1及び図5に示すように、この焼結体の両端に
Agを主成分とする導電ペーストを焼付けて第1及び第
2外部電極41,42を形成し、これにより図1及び図
5に示すような積層セラミック型チップ部品10を得
た。このチップ部品10の等価回路を図2に示す。
【0033】<実施例2>第1骨材としてMnO3粉末
を29モル%、CoOを44モル%及びAl2O3粉末を
AlO3/2換算で27モル%それぞれ秤量し、湿式ミル
により混合した。この混合粉末にバインダを加えて混練
造粒し、所定の形状に成形した後、この成形体を130
0℃で4時間、大気雰囲気で焼成して焼結体を得た。こ
の焼結体をボールミルで粉砕して篩い分けし平均粒径が
6μmの第1骨材(半導体磁器材料)の焼結体粉末を製
造した。第2骨材としてPbO粉末及びTiO2粉末を
それぞれ50モル%及び50モル%ずつ秤量し、湿式ミ
ルにより混合した。この混合粉末にバインダを加えて混
練造粒し、所定の形状に成形した後、この成形体を12
50℃で4時間、大気雰囲気で焼成してPbTiO3の
焼結体を得た。この焼結体をボールミルで粉砕して篩い
分けし平均粒径が6μmの第2骨材(誘電体磁器材料)
の焼結体粉末を製造した。上記以外は実施例1と同様に
して積層セラミック型チップ部品を作製した。この積層
セラミック型チップ部品を実施例2とした。
を29モル%、CoOを44モル%及びAl2O3粉末を
AlO3/2換算で27モル%それぞれ秤量し、湿式ミル
により混合した。この混合粉末にバインダを加えて混練
造粒し、所定の形状に成形した後、この成形体を130
0℃で4時間、大気雰囲気で焼成して焼結体を得た。こ
の焼結体をボールミルで粉砕して篩い分けし平均粒径が
6μmの第1骨材(半導体磁器材料)の焼結体粉末を製
造した。第2骨材としてPbO粉末及びTiO2粉末を
それぞれ50モル%及び50モル%ずつ秤量し、湿式ミ
ルにより混合した。この混合粉末にバインダを加えて混
練造粒し、所定の形状に成形した後、この成形体を12
50℃で4時間、大気雰囲気で焼成してPbTiO3の
焼結体を得た。この焼結体をボールミルで粉砕して篩い
分けし平均粒径が6μmの第2骨材(誘電体磁器材料)
の焼結体粉末を製造した。上記以外は実施例1と同様に
して積層セラミック型チップ部品を作製した。この積層
セラミック型チップ部品を実施例2とした。
【0034】<実施例3>第1骨材の焼結体粉末がMn
O3粉末を45モル%、CoOを46モル%及びCuO
を9モル%を混合・造粒・成形・焼成・粉砕して作製さ
れ、マトリックス材の仮焼体粉末がFe2O3粉末を50
モル%、NiOを15モル%,ZnOを25モル%及び
CuOを10モル%を混合・造粒・成形・焼成・粉砕し
て作製される。また第2骨材の焼結体粉末がPbO粉末
及びTiO2粉末をそれぞれ50モル%及び50モル%
ずつ秤量し、湿式ミルにより混合した。更に第1骨材の
焼結体粉末とマトリックス材の仮焼体粉末を、第1骨材
の焼結体粉末/マトリックス材の仮焼体粉末=60体積
%/40体積%の比率で混合して第4混合粉末を作製し
た。また第2骨材の焼結体粉末とマトリックス材の仮焼
体粉末を、第2骨材の焼結体粉末/マトリックス材の仮
焼体粉末/マトリックス材の焼結体粉末=40体積%/
40体積%/20体積%の比率で混合して第5混合粉末
を作製した。上記以外は第1の実施の形態と同様にして
積層セラミック型チップ部品を得た。この積層セラミッ
ク型チップ部品を実施例3とした。
O3粉末を45モル%、CoOを46モル%及びCuO
を9モル%を混合・造粒・成形・焼成・粉砕して作製さ
れ、マトリックス材の仮焼体粉末がFe2O3粉末を50
モル%、NiOを15モル%,ZnOを25モル%及び
CuOを10モル%を混合・造粒・成形・焼成・粉砕し
て作製される。また第2骨材の焼結体粉末がPbO粉末
及びTiO2粉末をそれぞれ50モル%及び50モル%
ずつ秤量し、湿式ミルにより混合した。更に第1骨材の
焼結体粉末とマトリックス材の仮焼体粉末を、第1骨材
の焼結体粉末/マトリックス材の仮焼体粉末=60体積
%/40体積%の比率で混合して第4混合粉末を作製し
た。また第2骨材の焼結体粉末とマトリックス材の仮焼
体粉末を、第2骨材の焼結体粉末/マトリックス材の仮
焼体粉末/マトリックス材の焼結体粉末=40体積%/
40体積%/20体積%の比率で混合して第5混合粉末
を作製した。上記以外は第1の実施の形態と同様にして
積層セラミック型チップ部品を得た。この積層セラミッ
ク型チップ部品を実施例3とした。
【0035】<比較評価及び評価>実施例1〜3の積層
セラミック型チップ部品の第1積層体内の直流抵抗値を
測定し、この結果に基づいてB定数を計算した。また第
2積層体内のキャパシタの静電容量を測定した。その結
果を骨材組成,マトリックス材組成,これらの混合比及
び焼成温度とともに表1に示す。
セラミック型チップ部品の第1積層体内の直流抵抗値を
測定し、この結果に基づいてB定数を計算した。また第
2積層体内のキャパシタの静電容量を測定した。その結
果を骨材組成,マトリックス材組成,これらの混合比及
び焼成温度とともに表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、実施例3の誘電体層の混合
比の中で()内はマトリックス材の焼結粉末の比率を表
す。表1から明らかなように、サーミスタ素子とキャパ
シタ素子を単一素子内部に並列に形成した複合素子が9
00℃程度の大気雰囲気焼成にて得られた。またここで
は特に記載していないが、骨材の材料組成及び骨材とマ
トリックス材の混合比を変更することにより広い範囲の
回路定数を持つ素子を得ることもできた。また実施例3
の積層セラミック型チップ部品は上記のように第2骨材
の組成比を第1骨材の組成比と変えても、実施例1及び
2の積層セラミック型チップ部品(磁性体層中の第1骨
材の割合と誘電体層中の第2骨材の割合とを同一にし
た。)と同様に、亀裂や反りが発生することはなかっ
た。
比の中で()内はマトリックス材の焼結粉末の比率を表
す。表1から明らかなように、サーミスタ素子とキャパ
シタ素子を単一素子内部に並列に形成した複合素子が9
00℃程度の大気雰囲気焼成にて得られた。またここで
は特に記載していないが、骨材の材料組成及び骨材とマ
トリックス材の混合比を変更することにより広い範囲の
回路定数を持つ素子を得ることもできた。また実施例3
の積層セラミック型チップ部品は上記のように第2骨材
の組成比を第1骨材の組成比と変えても、実施例1及び
2の積層セラミック型チップ部品(磁性体層中の第1骨
材の割合と誘電体層中の第2骨材の割合とを同一にし
た。)と同様に、亀裂や反りが発生することはなかっ
た。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、半
導体層がMnO,CoO,NiO,CuO,Fe2O3及
びAl2O3からなる群より選ばれた2種以上の金属酸化
物からなる第1骨材の仮焼体粉末等とNi−Zn−Cu
系フェライト等を主成分とするマトリックス材の仮焼体
粉末とを混合・焼成してなり、誘電体層がPbTiO3
等を主成分とする第2骨材の仮焼体粉末等と上記マトリ
ックス材の仮焼体粉末とを混合・焼成してなり、半導体
層中及び誘電体層中のマトリックス材の仮焼体粉末の体
積割合が同一であってその割合が少なくとも40〜80
重量%としたので、第1及び第2積層体の焼成時に第1
骨材及びマトリックス材の粒界や、マトリックス材及び
第2骨材の粒界における反応性が抑制される。またマト
リックス材は第1及び第2積層体を960℃以下の温度
で焼成するときに第1及び第2骨材を分散状態でそれぞ
れ被包するので、サーミスタ性並列抵抗を10Ω以上、
25℃の10〜30MHzにおける並列容量を5pF以
上、サーミスタB定数を2000K以上にすることがで
き、かつマトリックス材により低温焼結を実現できる。
導体層がMnO,CoO,NiO,CuO,Fe2O3及
びAl2O3からなる群より選ばれた2種以上の金属酸化
物からなる第1骨材の仮焼体粉末等とNi−Zn−Cu
系フェライト等を主成分とするマトリックス材の仮焼体
粉末とを混合・焼成してなり、誘電体層がPbTiO3
等を主成分とする第2骨材の仮焼体粉末等と上記マトリ
ックス材の仮焼体粉末とを混合・焼成してなり、半導体
層中及び誘電体層中のマトリックス材の仮焼体粉末の体
積割合が同一であってその割合が少なくとも40〜80
重量%としたので、第1及び第2積層体の焼成時に第1
骨材及びマトリックス材の粒界や、マトリックス材及び
第2骨材の粒界における反応性が抑制される。またマト
リックス材は第1及び第2積層体を960℃以下の温度
で焼成するときに第1及び第2骨材を分散状態でそれぞ
れ被包するので、サーミスタ性並列抵抗を10Ω以上、
25℃の10〜30MHzにおける並列容量を5pF以
上、サーミスタB定数を2000K以上にすることがで
き、かつマトリックス材により低温焼結を実現できる。
【0039】また半導体層中の第1骨材の仮焼体粉末等
の体積割合が誘電体層中の第2骨材の仮焼体粉末等の体
積割合と同一とすれば、第1及び第2積層体の熱膨張係
数や焼成温度を同一にすることができるので、焼成後に
亀裂や反りが発生することはない。また半導体層中の第
1骨材の仮焼体粉末等の体積割合が誘電体層中の第2骨
材の仮焼体粉末等の体積割合と異なっても、その体積割
合の異なる分だけマトリックス材の焼結体粉末とすれ
ば、上記と同様に第1及び第2積層体の熱膨張係数や焼
成温度を同一にすることができるので、焼成後に亀裂や
反りが発生することはない。更にマトリックス材の存在
により低温で焼成することができるので、Ag100%
の内部導体及び内部電極を実現できる。
の体積割合が誘電体層中の第2骨材の仮焼体粉末等の体
積割合と同一とすれば、第1及び第2積層体の熱膨張係
数や焼成温度を同一にすることができるので、焼成後に
亀裂や反りが発生することはない。また半導体層中の第
1骨材の仮焼体粉末等の体積割合が誘電体層中の第2骨
材の仮焼体粉末等の体積割合と異なっても、その体積割
合の異なる分だけマトリックス材の焼結体粉末とすれ
ば、上記と同様に第1及び第2積層体の熱膨張係数や焼
成温度を同一にすることができるので、焼成後に亀裂や
反りが発生することはない。更にマトリックス材の存在
により低温で焼成することができるので、Ag100%
の内部導体及び内部電極を実現できる。
【図1】本発明実施形態及び実施例1の積層セラミック
型チップ部品の外観斜視図。
型チップ部品の外観斜視図。
【図2】その等価回路図。
【図3】本発明実施形態及び実施例1の積層セラミック
型チップ部品を製造する工程を示す図。
型チップ部品を製造する工程を示す図。
【図4】本発明実施形態及び実施例1の積層セラミック
型チップ部品を製造工程を示すブロック線図。
型チップ部品を製造工程を示すブロック線図。
【図5】本発明実施形態及び実施例1の積層セラミック
型チップ部品の縦断面図。
型チップ部品の縦断面図。
10 積層セラミック型チップ部品(電子部品) 11 半導体層(半導体磁器材料層) 12 誘電体層(誘電体磁器材料層) 13 基体 31 第1内部電極 32 第2内部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G018 AA01 AA21 AA22 AA23 AA24 AA25 AA28 AB02 AC01 5E034 AC02 BA10 BB01 BC02 DA02 DB15 DB20 DC05 DD04
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体磁器材料層(11)と誘電体磁器材料
層(12)とを積層して基体が形成され、前記半導体磁器材
料層(11)からなる第1積層体が一対の第1内部電極(31)
を有するサーミスタであり、前記誘電体磁器材料層(12)
からなる第2積層体が互いに平行に形成された複数の平
面状の第2内部電極(32)を有するキャパシタであり、 前記半導体磁器材料層(11)がMnO,CoO,NiO,
CuO,Fe2O3及びAl2O3からなる群より選ばれた
2種以上の金属酸化物からなりかつその焼結温度より1
00℃低い温度ないしその焼結温度で仮焼若しくは焼成
してなる第1骨材としてのスピネル構造の半導体磁器材
料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末と、960℃以下の
温度で焼結可能であって700〜800℃の温度で仮焼
してなるマトリックス材としての絶縁体磁器材料の仮焼
体粉末とを混合して焼成してなり、 前記誘電体磁器材料層(12)がPbTiO3、BaTiO3
及びSrTiO3からなる群より選ばれた1種又は2種
以上を主成分としかつその焼結温度より100℃低い温
度ないしその焼結温度で仮焼若しくは焼成してなる第2
骨材としての誘電体磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結
体粉末と、マトリックス材としての前記絶縁体磁器材料
とを混合して焼成してなり、 前記半導体磁器材料層(11)に含まれる絶縁体磁器材料の
仮焼体粉末の体積割合と前記誘電体磁器材料層(12)に含
まれる絶縁体磁器材料の仮焼体粉末の体積割合とが同一
であって前記体積割合が40〜80体積%であることを
特徴とするサーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック
電子部品。 - 【請求項2】 半導体磁器材料層(11)に含まれる半導体
磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合と
誘電体磁器材料層(12)に含まれる誘電体磁器材料の仮焼
体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合が同一である請求
項1記載のサーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック
電子部品。 - 【請求項3】 半導体磁器材料層(11)に含まれる半導体
磁器材料の仮焼体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合が
誘電体磁器材料層(12)に含まれる誘電体磁器材料の仮焼
体粉末若しくは焼結体粉末の体積割合が異なり、前記体
積割合の異なる分だけ絶縁体磁器材料の焼結体粉末が第
3骨材として含まれる請求項1記載のサーミスタ・キャ
パシタ複合積層セラミック電子部品。 - 【請求項4】 絶縁体磁器材料がNi−Zn−Cu系フ
ェライトを主成分とする磁器材料の仮焼体粉末である請
求項1ないし3いずれか記載のサーミスタ・キャパシタ
複合積層セラミック電子部品。 - 【請求項5】 第1内部電極(31)及び第2内部電極(32)
がそれぞれAg100%からなる請求項1ないし4いず
れか記載のサーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック
電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287918A JP2002100505A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000287918A JP2002100505A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002100505A true JP2002100505A (ja) | 2002-04-05 |
Family
ID=18771588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000287918A Withdrawn JP2002100505A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | サーミスタ・キャパシタ複合積層セラミック電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002100505A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101388923B1 (ko) * | 2012-12-10 | 2014-04-24 | 자동차부품연구원 | 부온도계수 서미스터 및 그 제조 방법 |
CN104478426A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-04-01 | 中国科学院新疆理化技术研究所 | 适用于中温区高稳定负温度系数热敏电阻及制备方法 |
CN108899144A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-11-27 | 句容市博远电子有限公司 | 一种镍基热敏电阻材料的制备方法 |
WO2020144012A1 (de) * | 2019-01-08 | 2020-07-16 | Tdk Electronics Ag | Thermistor und verfahren zur herstellung des thermistors |
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-
2000
- 2000-09-22 JP JP2000287918A patent/JP2002100505A/ja not_active Withdrawn
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