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JP2002194647A - 編 物 - Google Patents

編 物

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Publication number
JP2002194647A
JP2002194647A JP2000386748A JP2000386748A JP2002194647A JP 2002194647 A JP2002194647 A JP 2002194647A JP 2000386748 A JP2000386748 A JP 2000386748A JP 2000386748 A JP2000386748 A JP 2000386748A JP 2002194647 A JP2002194647 A JP 2002194647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
twist
double
elastic yarn
polyurethane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000386748A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Uranaka
宏典 浦中
Hiroko Tanaka
宏子 田中
Keiji Hokin
圭二 宝金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Toray Co Ltd filed Critical Du Pont Toray Co Ltd
Priority to JP2000386748A priority Critical patent/JP2002194647A/ja
Publication of JP2002194647A publication Critical patent/JP2002194647A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】外観品位、フィット性、着用性、着用感、伸び
などに優れた製品を得ること。 【解決手段】弾性糸からなる芯部と、鞘部が弾性糸から
なる下撚糸と非弾性糸からなる上撚糸で構成された二重
被覆弾性糸を用いてなり、隣接する二重被覆弾性糸の下
撚糸と上撚糸の撚方向が互いに逆方向であることを特徴
とする編物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、編物に関する。
【0002】さらに詳しくは、トルクバランスが取れて
いるため、斜めにねじれることがないため外観品位に優
れ、フィット性、着用性、着用感、伸び、もどりのパワ
ーなどに優れ、柔らかい風合いを有し、かつ耐久性に優
れた製品を得ることができるという編物に関する。
【0003】
【従来の技術】従来からストッキングにはポリウレタン
系弾性糸などの弾性糸が使用されてきた。
【0004】かかる弾性糸は、非弾性糸によって被覆さ
れた加工糸として使用されてきた。
【0005】近年、特に、ストッキングの外観品位、フ
ィット性、着用性、着用感などを、従来の交編品より、
良好なものとする観点から、弾性糸の混率を多くするゾ
ッキが提案されてきた。
【0006】最近ではこれまでのゾッキで得られる着圧
よりも更に高いものが要求されている。
【0007】しかし、従来の技術で、未だ完全には解決
されないこととして、着圧と着用性の問題があった。
【0008】つまり、着圧を高めるためには、芯部のポ
リウレタン糸などの弾性をもつ繊維の繊度を上げたり、
非弾性糸を被覆する時のカバリングドラフトを上げ、被
覆弾性糸を得て、その被覆弾性糸で編んだ編地は、パワ
ーが高く、硬い編地になりやすいのである。特に非弾性
糸を被覆する際、弾性糸の伸長倍率を上げたものに関し
ては、その編地は着用時に破損しやすいなどの致命的欠
点を抱えていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、従来
の技術では得られなかった、外観品位、フィット性、着
用性、着用感、伸びなどに優れ、柔らかい風合いを有
し、かつ耐久性に優れた製品を得ることができる。
【0010】また、本発明の編物は、ストッキング、ソ
ックス、丸編、横編み等、種々の用途に展開することが
できる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の編物は、前記の
課題を解決するため、以下の手段を採用する。
【0012】すなわち、弾性糸からなる芯部と、鞘部が
弾性糸からなる下撚糸と非弾性糸からなる上撚糸で構成
された二重被覆弾性糸を用いてなり、隣接する二重被覆
弾性糸の下撚糸と上撚糸の撚方向が互いに逆方向である
ことを特徴とする編物である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の編物について、さ
らに詳細に述べる。
【0014】本発明の編物に使用する二重被覆弾性糸
は、図1に示されるように弾性糸1からなる芯部と、該
芯部の周りを弾性糸1および非弾性糸2で二重に被覆し
てなる鞘部で構成されるものである。
【0015】本発明で芯部、鞘部で使用される弾性糸に
ついて説明する。
【0016】本発明で使用される弾性糸とは、ゴム状弾
性を有する糸のことをいい、本発明においては、例え
ば、ポリウレタン繊維等が好ましく用いられる。
【0017】本発明で用いるポリウレタン繊維として
は、ポリマージオールと有機ジイソシアネートを主体と
するイソシアネートと多官能活性水素化合物を反応させ
て得られるポリウレタン重合体を紡糸して得られたもの
が好ましい。本発明で用いるポリマージオールとして
は、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレン、プ
ロピレンエーテルグリコールのようなポリエーテルグリ
コール類、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ルなどのグリコール類の少なくとも一種とアジピン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、β−メチルア
ジピン酸、イソフタル酸などのジカルボン酸の少なくと
も一種を反応させて得られるポリエステルグリコール
類、ポリカプロラクトングリコール、ポリヘキサメチレ
ンジカーボネートグリコールのようなポリマージオール
の一種または二種以上の混合物または共重合物が例示で
きる。
【0018】また、本発明で用いる有機ジイソシアネー
トとしては、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−
フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4´−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートのような有機ジイソシアネートの一種または
二種以上の混合物が例示できる。さらにトリイソシアネ
ートを少量併用してもよい。
【0019】本発明で用いる多官能活性水素化合物とし
ては、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、
4,4´−ジフェニルメタンジアミン、ヒドラジン、
1,4−ジアミノピペラジン、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
水などの一種またはこれらの二種以上の混合物が例示で
きる。所望により、これら前記化合物に、モノアミン、
モノアルコールのような停止剤を少量併用してもよい。
また、2,6−ジテトラブチルパラクレゾール、亜リン
酸エステルなどの酸化防止剤、ヒドロキシベンゾフェノ
ン系またはヒドオキシベンゾチアゾールなどの光または
紫外線吸収剤、1,1−ジアルキル置換セミカルバジ
ド、ジチオカルバミン酸塩などのガス黄変、劣化防止
剤、および酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料を適宜
使用してもよい。
【0020】本発明で使用するポリウレタン繊維の繊
度、断面形状などは特に限定されるものではない。例え
ば、ポリウレタン繊維の断面形状は円形であってもよ
く、扁平であってもよい。
【0021】次に本発明で使用するポリウレタン繊維の
製造方法を説明する。
【0022】本発明においては、最初にポリウレタン重
合体を熔解してポリウレタン溶液とするのが好ましい。
ポリウレタン重合体を溶解するために用いる溶媒は、ポ
リウレタン重合体に対して不活性なものであれば何を用
いてもよいが、ポリウレタン重合体の溶解性が高いN,
N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ビニルピロリドンなどを用いるこ
とが好ましい。ポリウレタン溶液の濃度は特に限定され
るものではないが、通常、25重量%以上80重量%以
下の範囲が好ましい。より好ましくは35重量%以上5
5重量%以下の範囲である。25重量%に満たないと溶
媒蒸発に必要な熱量が多くなるため紡糸が困難となる傾
向がある。一方、80重量%を越えると溶液の安定性が
悪化し、その結果、紡糸性が悪化し、溶液の安定性を向
上させるためポリマーの重合度を下げると糸質が低下す
る傾向がある。本発明においては、かかるポリウレタン
重合体を乾式、湿式、または溶融紡糸することによって
ポリウレタン繊維を得ることができる。
【0023】本発明において芯部で使用されるポリウレ
タン繊維の繊度は11〜154デシテックス(10〜1
40d)の範囲が好ましく、より好ましくは22〜44
デシテックス(20〜40d)の範囲である。
【0024】また、芯部に使用されるポリウレタン繊維
の破断伸度は300%以上であることが好ましい。
【0025】鞘部で使用されるポリウレタン繊維の繊度
は11〜55デシテックス(10〜50d)の範囲が好
ましく、より好ましくは22〜44デシテックス(20
〜40d)の範囲である。
【0026】また、鞘部で使用されるポリウレタン繊維
の破断伸度は300%以上であることが好ましい。
【0027】次に、本発明で使用する非弾性糸について
説明する。
【0028】本発明で使用する非弾性糸は、フィラメン
ト糸または紡績糸のいずれであってもよい。
【0029】具体的には、フィラメント糸として、レー
ヨン、アセテート、ポリアミド、ポリエステル、アクリ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニル等の化合繊または絹
(生糸)等が好ましく用いられ、態様は原糸、仮ヨリ加
工糸、もしくは先染糸等のいずれであってもよく、ま
た、これらの複合糸であってもよい。
【0030】これらは、いずれも撚糸加工のし易い、安
定した糸条であることが好ましい。
【0031】また、紡績糸は、木綿、羊毛、麻、絹等の
天然繊維、レーヨン、ポリアミド、ポリエステル、アク
リロニトリル、ポリプロピレン、塩化ビニール系等の化
合繊からなるステープルであって、これらが単独もしく
は混紡された紡績糸であればよい。
【0032】非弾性糸がフィラメント糸である場合、
5.5〜55デシテックス(5〜50d)の範囲が好ま
しく、7.7〜22デシテックス(7〜20d)の範囲
がより好ましい。
【0033】次に、本発明で使用する二重被覆弾性糸を
製造する方法を詳細に説明する。
【0034】本発明においては、非弾性糸としてフィラ
メント糸を用いる場合、市販のカバリング機を用い、芯
成分となるポリウレタン糸等の弾性糸にドラフトをか
け、該弾性糸の周りを下ヨリには弾性糸を被覆させ、さ
らに上ヨリには非弾性糸を一重被覆させて得るものであ
る。
【0035】例えば、図2に示されるように積極送りで
解舒された芯成分となる弾性糸1は、鞘成分となる弾性
糸1が巻かれたHボビン4、非弾性糸2が巻かれたHボ
ビン5によってそれぞれ弾性糸、非弾性糸が被覆されト
ラバースガイド9を経て二重被覆弾性糸10が巻き取ら
れる。
【0036】本発明において、下ヨリに用いる弾性糸
は、Hボビンに巻きかえして用いるのが好ましい。
【0037】撚数は、相手素材のデニール、フィラメン
ト数により適宜選択し得るが、下ヨリは400〜200
0t/mの範囲であるのが好ましい。
【0038】上ヨリ数については、下ヨリ数の逆方向に
下ヨリ数の0.7〜0.9倍のヨリ数であるのが好まし
く、下ヨリのトルクを上ヨリのトルクで打ち消すヨリ数
であることがより好ましい。
【0039】しかしながら、本発明においては、下ヨリ
の素材が弾性糸であり、上ヨリの素材は先に述べたよう
な非弾性糸である理由から、トルクバランスを追いかけ
ると、十分に上ヨリが極端に少ない場合もある。
【0040】上ヨリ糸は特に衣料の場合、肌に直接接す
る糸であるため、肌触り等に影響を及ぼすことから、下
ヨリとのトルクバランスを考慮する以上に機能を優先し
て上ヨリ数を設定することが好ましい。
【0041】本発明の編物は、こうして得られた二重被
覆弾性糸を用いて編成されたものである。
【0042】本発明の編物はよこ編もしくはたて編みの
いずれであってもよい。
【0043】よこ編の組織としては、平編、ゴム編(畦
編、リブ編)、パール編(ガーター編)、タック編、浮
き編、片畦編、両面編(スムース)、レース編、添毛編
等が好ましい。
【0044】たて編の組織としては、シングルデンビー
編、シングルアトラス編、シングルコード編等のような
一重たて編、ダブルデンビー編、ダブルアトラス編、ダ
ブルコード編、ハーフトリコット編等のような二重たて
編および裏毛編、ジャカード編等が好ましい。
【0045】本発明の編物は、編組織において隣接する
二重被覆弾性糸の下撚糸と上撚糸の撚方向が互いに逆方
向とするものである。
【0046】例えば、よこ編においては、隣接するコー
スに使用している二重被覆弾性糸のそれぞれの下撚糸と
上撚糸の撚方向が逆となるのである。
【0047】また、たて編においては、隣接するウェー
ルに使用している二重被覆弾性糸のそれぞれの下撚糸と
上撚糸の撚方向が逆となるのである。
【0048】隣接する二重被覆弾性糸の下撚糸と上撚糸
の撚方向が互いに逆方向でないと、トルクバランスが取
れていないため編組織が斜めにねじれる問題がある。
【0049】従って、本発明においては、編物を編成す
る際、1本目は下ヨリが時計回り、上ヨリが反時計回り
の二重被覆弾性糸を用い、2本目は下ヨリが反時計回
り、上ヨリが時計回りの二重被覆弾性糸を用いるように
交互に上ヨリ、下ヨリのヨリ方向が反対の二重被覆弾性
糸で構成されるようにするものである。
【0050】本発明において、製品の伸び特性、擦過耐
久性の観点から、カバリングドラフトは、2.4以上4
以下が好ましく、2.7以上3.5以下がより好まし
い。
【0051】
【実施例】本発明を実施例によってさらに詳しく説明す
る。ただし、本発明がこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0052】なお、本発明における特性(フィット性、
着用性、耐久性)に関する測定方法を以下に説明する。 [フィット性]フィット性を示す指標として着圧を用い
た。
【0053】HATRA MK−2A着圧測定装置を用
い、フレームサイズを3に設定して着圧を測定した。ア
ンクル部の着圧により3段階評価(○:7mmHg以
上、△:5mmHg以上7mmHg未満、×:5mmH
g未満)した。 [着用性] 1.ストレッチパワー パンストを膝上あたりのレッグ部分のちょうど真ん中で
二つ折りにし、折った部分を一方のチャックに固定し
た。もう一方のチャックにはパンツ部分とレッグ部分の
境とつま先部分の編地を挟みこんで固定し、インストロ
ン社製引張試験機(4502モデル)を用いて測定し
た。
【0054】最初の両チャック間の距離は25cmと
し、20cm引っ張った際の応力に二分の一を掛けて得
られた値をストレッチパワーとした。
【0055】ストレッチパワーは3段階評価(○:10
00cN未満、△:1000cN以上1200cN未
満、×:1200cN以上)した。 2.置寸
【0056】置寸はパンストの大きさを示す指標であ
り、同一引き寸で編んだ編地が、加工工程で受ける伸長
と熱の影響で最終的に仕上がる大きさを測定した。
【0057】置寸が大きな値を示すほど、パンスト着用
の際の挿入性がよく、はきやすいものであることを示
す。
【0058】測定には市販のメジャーを用い、つま先か
らパンツ部分とレッグ部分の境までの長さを測定し、L
(cm)とした。パンツ部分とレッグ部分の境から下方
へ5cm下の部分の幅をW(cm)とし、L×Wの値を
算出した。
【0059】置寸はL×Wの値で3段階評価(○:32
0以上、△:280以上300未満、×:280未満)
した。 3.耐久性 平均的な体型の着用者10名がサンプルとなるパンスト
を1日8時間着用し、破損する日数により耐久性を評価
した。
【0060】耐久性は3段階評価(○:7日以上、△:
4日以上7日未満、×:4日未満)した。
【0061】各実施例、比較例の耐久性はそれぞれ10
名の着用者のデータの平均値によって示した。
【0062】[実施例1]20dtexのポリウレタン
糸を芯部、同じ20dtexのポリウレタン糸を下ヨリ
に、上ヨリには11dtex(5fil)のナイロン糸
(ナイロン6)を使用して、片岡機械(株)製SSD−
230型カバリングマシンを用い、二重被覆弾性糸を得
た。下ヨリに用いるポリウレタン糸は、片岡機械(株)
製WH−210型を用い、Hボビンに巻き返して使用し
た。
【0063】また、上ヨリに用いるナイロン糸は、同様
に片岡機械(株)製WH−210型を用い、Hボビンに
巻き返して使用した。
【0064】図2における下段スピンドル6にポリウレ
タン糸が巻かれたHボビンを配置し、下段スピンドル回
転数を10000rpmに設定して芯糸のポリウレタン
糸にポリウレタン糸を被覆させた。
【0065】また、上段スピンドル6にはナイロン糸が
巻かれたHボビンを配置し、上段スピンドル回転数を8
333rpmに設定してナイロン糸を被覆させた。
【0066】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2400t/
m、上ヨリがZヨリで2000t/m、カバリングドラ
フトは3.0倍、巻き取り比(図2におけるトラバース
ガイド9と上段スピンドル6との間にあるニップローラ
8の速度と二重被覆弾性糸の巻き取り速度の比)を93
%に設定して二重被覆弾性糸を巻き取った。
【0067】さらに、同じ糸使い、同一条件で下ヨリが
Zヨリ、上ヨリがSヨリである二重被覆弾性糸を巻き取
った。
【0068】編地の設計は、一般的な引寸測定機SIZ
ES CETME SYSTEMを用い、レッグ部分の
長さ方向の伸びが250±5cm、アンクル部分の幅方
向の伸びが35±0.5cm、大腿部分の幅方向の伸び
が45±0.5cmとなるように永田精機(株)製KT
−SUPERIIの度目を調整した。
【0069】編成は下ヨリと上ヨリの撚方向がそれぞれ
逆である二種類の二重被覆弾性糸を2本づつ用い、これ
らを交互に用いてレッグ部分の速度が550rpmとな
るようにして実施した。
【0070】得られたパンストは芦田製作所(株)製T
HERMO SETTER MODEL AVを用い、
80℃、20分間で行った。
【0071】染色は、辻井染機工業(株)製のドラム型
染色機MODEL RD−30SPを用い、98℃、6
0分間で一般的なベージュ色に染色した。
【0072】染色後に芦田製作所(株)製NEW RO
TARY BOARD MODELATR−4P−PN
を用い、アンクル部分の幅が9.3cm、大腿部分の幅
が13.8cm、つま先からパンティ部分の切り替わる
部分(レッグ部分)の長さが60cmとなるようにパン
ストを足型に挿入し、110℃、20秒間スチーム処理
した。最後に乾燥のため、110℃、20秒間で乾熱処
理した。
【0073】乾熱処理後、足型からパンストを抜き取
り、平坦な机上に24時間静置して評価に供した。
【0074】結果は表1に示す。
【0075】置寸が従来の一重被覆弾性糸で編んだパン
ストに比べ大きく、伸長時の応力が低いものの、回復性
の優れた従来よりも着圧の高いパンストが得られた。
【0076】
【表1】
【0077】[実施例2]33dtexのポリウレタン
糸を芯部、17dtexのポリウレタン糸を下ヨリに、
上ヨリには13dtex(7fil)のナイロン糸(ナ
イロン6)を使用して、実施例1で使用したカバリング
マシンを用い、二重被覆弾性糸を得た。
【0078】実施例1と同様に下段スピンドルにポリウ
レタン糸が巻かれたHボビンを配置し、下段スピンドル
回転数を10000rpmに設定して芯糸のポリウレタ
ン糸にポリウレタン糸を被覆させた。
【0079】また、上段スピンドルにはナイロン糸が巻
かれたHボビンを配置し、上段スピンドル回転数を85
00rpmに設定してナイロン糸を被覆させた。
【0080】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2000t/
m、上ヨリがZヨリで1700t/m、カバリングドラ
フトは3.0倍、巻き取り比を93%に設定して二重被
覆弾性糸を巻き取った。
【0081】さらに、同じ糸使い、同一条件で下ヨリが
Zヨリ、上ヨリがSヨリである二重被覆弾性糸を巻き取
った。これら二種類の二重被覆弾性糸を用い、実施例1
と同一条件で交互に編成してパンストを編んだところ、
置寸が従来の一重被覆弾性糸で編んだパンストに比べ大
きく、伸長時の応力が低いものの、回復性の優れた従来
よりも着圧の高いパンストが得られた。
【0082】[実施例3]44dtexのポリウレタン
糸を芯部、同じ40dtexのポリウレタン糸を下ヨリ
に、上ヨリには13dtex(10fil)のナイロン
糸(ナイロン6)を使用して、実施例1で使用したカバ
リングマシンを用い、二重被覆弾性糸を得た。
【0083】実施例1と同様に下段スピンドルにポリウ
レタン糸が巻かれたHボビンを配置し、下段スピンドル
回転数を10000rpmに設定して芯糸のポリウレタ
ン糸にポリウレタン糸を被覆させた。
【0084】また、上段スピンドルにはナイロン糸が巻
かれたHボビンを配置し、上段スピンドル回転数を83
33rpmに設定してナイロン糸を被覆させた。
【0085】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2400t/
m、上ヨリがZヨリで2000t/m、カバリングドラ
フトは3.0倍、巻き取り比を93%に設定して二重被
覆弾性糸を巻き取った。
【0086】さらに同じ糸使いで、同一条件で下ヨリが
Zヨリ、上ヨリがSヨリである二重被覆弾性糸を巻き取
った。これらの二種類の二重被覆弾性糸を用い、実施例
1と同一条件で交互に編成してパンストを編んだとこ
ろ、置寸が従来の一重被覆弾性糸で編んだパンストに比
べ大きく、伸長時の応力が低いものの、回復性の優れた
従来よりも着圧の高いパンストが得られた。
【0087】[比較例1]40dtexのポリウレタン
糸を芯部、被覆糸には11dtex(5fil)のナイ
ロン糸(ナイロン6)を使用して、実施例1で使用した
カバリングマシンを用い、一重被覆弾性糸を得た。
【0088】ヨリがSヨリの一重被覆弾性糸を得る際に
は、下段スピンドルにナイロン糸が巻かれたHボビンを
配置し、ヨリがZヨリの一重被覆弾性糸を得る際には、
上段スピンドルにナイロン糸が巻かれたHボビンを配置
した。スピンドル回転数は20000rpm、ヨリ数は
2000t/m。カバリングドラフトは3.0倍、巻き
取り比を93%に設定してナイロン糸をポリウレタン糸
に被覆させてSヨリとZヨリの二種類の一重被覆弾性糸
を巻き取った。
【0089】これら2種類の一重被覆弾性糸を2本づつ
用い、パンストを編んだところ、置寸が小さく、一定伸
長に要するパワーが高い、つまり伸びにくいパンストと
なった。着圧は適度なものであったが、着用テストにお
いて、耐久性が低いものであった。
【0090】[比較例2]40dtexのポリウレタン
糸を芯部、11dtex(5fil)のナイロン糸(ナ
イロン6)を下ヨリに、上ヨリには11dtex(5f
il)のナイロン糸(ナイロン6)を使用して、実施例
1で使用したカバリングマシンを用い、二重被覆弾性糸
を得た。
【0091】実施例1と同様に下段スピンドルおよび上
段スピンドルにナイロン糸が巻かれたHボビンを配置
し、下段スピンドル回転数を22000rpm、上段ス
ピンドル回転数を18333rpmに設定して芯糸のポ
リウレタン糸にナイロン糸を二重に被覆させた。
【0092】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2400t/
m、上ヨリがZヨリで2000t/m、カバリングドラ
フトは3.0倍、巻き取り比を93%に設定して二重被
覆弾性糸を巻き取った。
【0093】得られた二重被覆弾性糸を4本用い、パン
ストを編んだが、置寸は大きく、一定伸長を得るための
応力が低くなったものの、着圧は下がり、フィット性の
劣るものとなった。
【0094】[比較例3]比較例2の着圧を上げる目的
で、ドラフトアップを試みた。
【0095】40dtexのポリウレタン糸を芯部、1
1dtex(5fil)のナイロン糸(ナイロン6)を
下ヨリに、上ヨリには11dtex(5fil)のナイ
ロン6を使用して、実施例1で使用したカバリングマシ
ンを用い、二重被覆弾性糸を得た。
【0096】実施例1と同様に下段スピンドルおよび上
段スピンドルにナイロン糸が巻かれたHボビンを配置
し、下段スピンドル回転数を22000rpm、上段ス
ピンドル回転数を18333rpmに設定して芯糸のポ
リウレタン糸にナイロン糸を二重に被覆させた。
【0097】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2400t/
m、上ヨリがZヨリで2000t/m、カバリングドラ
フトは3.5倍、巻き取り比を93%に設定して二重被
覆弾性糸を巻き取った。
【0098】得られた二重被覆弾性糸を4本用い、パン
ストを編んだが、置寸は大きく、一定伸長を得るための
応力も適度になったものの、着圧も適度なものが得られ
たものの、着用テストにおいて、早期に破損が生じた。
【0099】[比較例4]比較例2の着圧を上げる目的
で、繊度アップを試みた。
【0100】50dtexのポリウレタン糸を芯部、1
1dtex(5fil)のナイロン糸(ナイロン6)を
下ヨリに、上ヨリには11dtex(5fil)のナイ
ロン糸(ナイロン6)を使用して、実施例1で使用した
カバリングマシンを用い、二重被覆弾性糸を得た。
【0101】実施例1と同様に下段スピンドルおよび上
段スピンドルにナイロン糸が巻かれたHボビンを配置
し、下段スピンドル回転数を22000rpm、上段ス
ピンドル回転数を18333rpmに設定して芯糸のポ
リウレタン糸にナイロン糸を二重に被覆させた。
【0102】ヨリ数は下ヨリがSヨリで2400t/
m、上ヨリがZヨリで2000t/m、カバリングドラ
フトは3.0倍、巻き取り比を93%に設定して二重被
覆弾性糸を巻き取った。
【0103】得られた二重被覆弾性糸を4本用い、パン
ストを編んだが、置寸は大きくなるが、一定伸長を得る
ための応力が高くなった。
【0104】
【発明の効果】本発明の編物は、特に衣服などに使用し
た際、フィット性、外観品位、着用性、着用感、伸びな
どに優れたものを得ることができる。これらの優れた特
性を有することから、例えばソックス、ストッキング、
パンスト、丸編、トリコット、水着、スキーズボン、作
業服、煙火服、洋服、ゴルフズボン、ウエットスーツ、
ブラジャー、ガードル、手袋や靴下をはじめとする各種
繊維製品の締め付け材料、紙おしめなどサニタニー品の
漏れ防止用締め付け材料、防水資材の締め付け材料、似
せ餌、造花、電気絶縁材、ワイピングクロス、コピーク
リーナー、ガスケットなど、種々の用途に展開可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する二重被覆弾性糸の一例をモデ
ル的に示す概略模式図である。
【図2】本発明で使用する二重被覆弾性糸の製造方法の
一例をモデル的に示す概略模式図である。
【符号の説明】
1:弾性糸 2:非弾性糸 3:回転ローラー 4:弾性糸が巻かれたHボビン 5:非弾性糸が巻かれたHボビン 6:スピンドル 7:スネルガイド 8:ニップローラー 9:トラバースガイド 10:二重被覆弾性糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝金 圭二 滋賀県大津市園山1丁目1番2号 東レ・ デュポン株式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4L002 AA05 AA06 AB04 AC01 DA01 DA04 EA05 EA06 FA03 FA06 4L036 MA04 MA06 MA33 MA39 PA21 PA47 RA24 UA01 UA07 UA08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性糸からなる芯部と、鞘部が弾性糸から
    なる下撚糸と非弾性糸からなる上撚糸で構成された二重
    被覆弾性糸を用いてなり、隣接する二重被覆弾性糸の下
    撚糸と上撚糸の撚方向が互いに逆方向であることを特徴
    とする編物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008184702A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Kb Seiren Ltd 伸縮性編地
JP4834672B2 (ja) * 2004-11-15 2011-12-14 テクストロニクス, インク. 弾性複合ヤーン、それを作る方法およびそれを含む物品
JP2012127035A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Shindo:Kk 伸縮性テープおよびその製造方法
KR101231223B1 (ko) 2011-04-18 2013-02-15 손용식 직조용 메탈릭필름
CN105040220A (zh) * 2015-05-11 2015-11-11 张涛 一种包芯弹力纱

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