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JP2002181412A - 吸着式冷凍装置用熱交換モジュール - Google Patents

吸着式冷凍装置用熱交換モジュール

Info

Publication number
JP2002181412A
JP2002181412A JP2000382375A JP2000382375A JP2002181412A JP 2002181412 A JP2002181412 A JP 2002181412A JP 2000382375 A JP2000382375 A JP 2000382375A JP 2000382375 A JP2000382375 A JP 2000382375A JP 2002181412 A JP2002181412 A JP 2002181412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
adsorption
heat
exchange module
transfer tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000382375A
Other languages
English (en)
Inventor
Teru Nishioka
輝 西岡
Shinji Kurachi
伸治 倉知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000382375A priority Critical patent/JP2002181412A/ja
Publication of JP2002181412A publication Critical patent/JP2002181412A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換モジュールひいては吸着式冷凍装置の
高性能化及び小型化を図ることができる吸着式冷凍装置
用熱交換モジュールを得る。 【解決手段】 吸着式冷凍装置用熱交換モジュール10
は、複数の伝熱管38とフィン40とによって構成され
ている。伝熱管38は円管であり、単列配管とされてい
る。また、フィン40はこの伝熱管38を中心とした同
心円を配管方向に繋いだ形状を成しており、くびれ部4
6が形成されているのが特徴である。前者の構成によっ
て、冷媒蒸気の流路が閉塞されるのを防止でき、有効吸
着材の密度を充分に高めることができる。また、後者の
構成によって、伝熱遅れ部分が無くなり、吸脱着効率を
向上させることができる。従って、高性能化及び小型化
を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着式冷凍装置に
用いられる熱交換モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】吸着式冷凍装置では、吸着材が充填され
た熱交換モジュールが必要不可欠な構成要素である。図
6には従来の吸着式冷凍装置用熱交換モジュール100
が示されている。この図に示されるように、吸着式冷凍
装置用熱交換モジュール100は、各々断面円形に形成
されて千鳥状に配管された多数の伝熱管102と、各々
略矩形平板状に形成されると共に所定の間隔で並設され
かつ当該伝熱管102を支持する多数のフィン104
と、隣り合うフィン104の間に充填された吸着材(図
示省略)とによって構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来の吸着式冷凍装置用熱交換モジュール100に
よる場合、モジュール単体の吸脱着効率が低く、ひいて
は吸着式冷凍装置の性能が低いという問題があった。
【0004】すなわち、上記構成の従来の吸着式冷凍装
置用熱交換モジュール100では断面円形の伝熱管10
2が用いられているが、この場合、吸着材への伝熱は伝
熱管102を中心にして同心円状にフィン104の平面
方向に沿って進行していく。従って、伝熱管102の周
辺部分での吸脱着反応の方が伝熱管102の近辺部分で
の吸脱着反応よりも遅れることになる。なお、図7にハ
ッチングで示した部分が伝熱遅れ部分である。このた
め、極端に言えば、一つの吸着式冷凍装置用熱交換モジ
ュール100において、伝熱管102の近辺部分では伝
熱性が良いために吸着材に脱着反応が生じているが、伝
熱管102の周辺部分では伝熱性が悪いために吸着材が
冷却状態のままとなり吸着反応が生じてしまう。換言す
れば、一つの吸着式冷凍装置用熱交換モジュール100
の中で脱着と吸着とが同時に起こり、このためモジュー
ル内部での吸脱着効率が低下するという問題があった。
【0005】また、上記構成の従来の吸着式冷凍装置用
熱交換モジュール100では伝熱管102が千鳥状に配
管されているため、伝熱管102で囲まれた部分(図8
にハッチングで示した部分)が生じる。従って、この部
分に吸着材をいくら充填したとしても、冷媒蒸気の流路
が閉塞されているため、吸着材としての能力を充分に引
き出せない。換言すれば、冷媒蒸気の流路が閉塞される
と、全体としての有効吸着材密度が低下するという問題
があった。
【0006】従って、従来の吸着式冷凍装置用熱交換モ
ジュール100による場合、モジュール内部での吸脱着
効率の低下及びモジュール全体としての有効吸着材密度
の低下に起因して、吸着式冷凍装置用熱交換モジュール
100全体の性能が低下するという問題があった。
【0007】さらに、このように吸着式冷凍装置用熱交
換モジュール100の性能の低下を前提として、これを
補おうとすると、吸着式冷凍装置用熱交換モジュール1
00、更には吸着式冷凍装置全体が大型化するという問
題も生じる。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、熱交換モジュ
ールひいては吸着式冷凍装置の高性能化及び小型化を図
ることができる吸着式冷凍装置用熱交換モジュールを得
ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、熱媒体が送給される複数の伝熱管と、各々平板状に
形成されかつ所定の間隔で配置されると共に前記複数の
伝熱管を支持して当該伝熱管からの熱が伝達される複数
のフィンと、隣り合うフィンの間隙に充填された多数の
吸着材とを含んで構成された吸着式冷凍装置用熱交換モ
ジュールであって、前記複数の伝熱管は、単列に配管さ
れており、前記フィンは、当該伝熱管の伝熱面から略等
距離にある点を結ぶことにより形成された外形を配管方
向に繋げた形状を成している、ことを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュールは、請求項1記載の発明におい
て、前記伝熱管は円管とされており、前記フィンは当該
伝熱管に対する同心円を配管方向に一部重ね合わせて繋
げた形状を成している、ことを特徴としている。
【0011】請求項3記載の本発明に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュールは、請求項1記載の発明におい
て、前記伝熱管は偏平矩形管とされており、前記フィン
は当該伝熱管を包囲する矩形を配管方向に一部重ね合わ
せて繋げた形状を成している、ことを特徴としている。
【0012】請求項1記載の本発明に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュールの作用は、以下の通りである。
【0013】吸着式冷凍装置の脱着工程では、加熱源と
しての熱媒体である温水等が伝熱管内へ送給され、これ
により吸着材の再生が行われる。すなわち、伝熱管及び
フィンを介して吸着材を加熱することにより、当該吸着
材に吸着されていた冷媒蒸気が脱着される。さらに、当
該冷媒蒸気は、フィン間に充填された吸着材の隙間を通
ってモジュール外へ排出される。排出された冷媒蒸気
は、別に構成された凝縮器において凝縮される。
【0014】一方、吸着式冷凍装置の吸着工程では、冷
却源としての熱媒体である冷却水等が伝熱管内へ送給さ
れ、これにより吸着材による冷媒の吸着が行われる。す
なわち、伝熱管及びフィンを介して吸着材を冷却するこ
とにより、別に構成された蒸発器から冷媒蒸気がモジュ
ール内へ吸引され、更にフィン間に充填された吸着材の
隙間を通って冷媒蒸気が連続的に吸着材に吸着される。
【0015】ここで、本発明では、複数の伝熱管を単列
に配管したので、従来の千鳥配管にする場合のように吸
着材への冷媒蒸気の流路が閉塞されるのを解消すること
ができる。このため、モジュール全体としての有効吸着
材の密度を充分に高めることができる。
【0016】また、本発明では、フィンの形状を、伝熱
管の伝熱面から略等距離にある点を結ぶことにより形成
された外形を配管方向に繋げた形状としたので、伝熱遅
れ部分が無くなる。このため、一つの熱交換モジュール
の中で脱着と吸着とが同時に起こるのを防止することが
でき、更にはモジュール内部での吸脱着効率を向上させ
ることができる。
【0017】さらに、本発明では、このように熱交換モ
ジュールの性能を向上させることができるので、熱交換
モジュール、更には吸着式冷凍装置全体を小型化するこ
とができる。
【0018】請求項2記載の本発明によれば、伝熱管が
円管とされているため、フィンへの伝熱は伝熱管を中心
として同心円状(一次元的に半径方向)に進行する。本
発明では、この点に鑑み、フィンの形状を伝熱管に対す
る同心円を配管方向に一部重ね合わせて繋げた形状とし
たので、吸脱着反応が他の部分に比べて極端に遅れるこ
とが無くなる。
【0019】請求項3記載の本発明によれば、伝熱管が
偏平矩形管とされているため、フィンへの伝熱は伝熱管
の伝熱面から垂直方向に進行する。本発明では、この点
に鑑み、フィンの形状を当該伝熱管を包囲する矩形を配
管方向に一部重ね合わせて繋げた形状としたので、吸脱
着反応が他の部分に比べて極端に遅れることが無くな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1〜図
4を用いて、本発明の第1実施形態に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュール10について説明する。
【0021】図1には本実施形態に係る吸着式冷凍装置
用熱交換モジュール10を備えた吸着式冷凍装置12の
全体構成図が示されており、又図2には本実施形態に係
る吸着式冷凍装置用熱交換モジュール10の正面図及び
側面図が拡大して示されている。さらに、図3及び図4
には、図2のA部詳細及びB部詳細がそれぞれ示されて
いる。
【0022】まず、吸着式冷凍装置12の全体構成につ
いて概説する。
【0023】図1に示されるように、本実施形態に係る
吸着式冷凍装置12は、凝縮槽14、蒸発槽16、並び
に、両者の間に並設された一対の第1吸脱着槽18、第
2吸脱着槽20を主要部として構成されている。
【0024】凝縮槽14には凝縮槽側熱交換器22が接
続されており、図示しないポンプが作動することにより
熱媒体である冷却水等が送給されるようになっている。
また、蒸発槽16には蒸発槽側熱交換器24が接続され
ており、図示しないポンプが作動することにより熱媒体
である冷水等が送給されるようになっている。さらに、
第1吸脱着槽18には第1吸脱着槽側熱交換器26が接
続されており、第2吸脱着槽20には第2吸脱着槽側熱
交換器28が接続されている。第1吸脱着槽側熱交換器
26、第2吸脱着槽側熱交換器28のいずれにおいて
も、第1吸脱着槽18、第2吸脱着槽20の状態に応じ
て、図示しないポンプが作動することにより熱媒体であ
る冷水又は温水等が送給されるようになっている。
【0025】また、凝縮槽14と第1吸脱着槽18とを
繋ぐ管路には第1逆止弁30が配設されており、蒸発槽
16と第1吸脱着槽18とを繋ぐ管路には第2逆止弁3
2が配設されており、凝縮槽14と第2吸脱着槽20と
を繋ぐ管路には第3逆止弁34が配設されており、蒸発
槽16と第2吸脱着槽20とを繋ぐ管路には第4逆止弁
36が配設されている。なお、上述したポンプの作動や
逆止弁の開閉は、図示しないコントローラによって制御
されている。
【0026】ここで、上述した第1吸脱着槽18、第2
吸脱着槽20には、図1の付図(a)、(b)及び図2
(A)、(B)に示す吸着式冷凍装置用熱交換モジュー
ル10が必要出力に応じて複数ユニット装填されてお
り、以下に詳細に説明する。
【0027】これらの図に示されるように、吸着式冷凍
装置用熱交換モジュール10は、熱媒体が送給される複
数の伝熱管38と、各々平板状に形成されかつ所定の間
隔で配置されると共に前記複数の伝熱管38を支持して
当該伝熱管38からの熱が伝達される複数のフィン40
と、隣り合うフィン40の間隙42に充填された多数の
吸着材44(図3参照)とを含んで構成されている。参
考までに、吸着式冷凍装置用熱交換モジュール10の外
形寸法を図2に記しておく。なお、前記の吸着式冷凍装
置用熱交換モジュール10の説明の中で、「複数の伝熱
管38」と記載しているが、これは吸着式冷凍装置用熱
交換モジュール10を縦断面視した場合の端面において
は複数の伝熱管38が独立して存在することからそのよ
うに記載しているものであり(本明細書では全文を通し
てその意味で「複数の伝熱管」という用語を使用してい
る)、全体としては一本の円管を蛇腹状に折り曲げるこ
とにより伝熱管38が構成されている。
【0028】本実施形態では、上述した複数の伝熱管3
8が、モジュール高さ方向に単列に配管されている。か
かる単列配管の複数の伝熱管38を支持しているのが複
数のフィン40であり、本実施形態では、当該フィン4
0の形状が、図4に示される如く、伝熱管38の伝熱面
38Aから等距離にある点を結ぶことにより形成された
外形(円弧)を配管方向に繋げた形状とされている。本
実施形態に即してより具体的に別の表現をすれば、本実
施形態では、伝熱管38に円管が用いられていることか
ら、フィン40は当該伝熱管38を中心とした半径R1
の同心円を配管方向(即ち、モジュール高さ方向)に一
部重ね合わせて繋げた形状を成している。
【0029】このようにして形成されたフィン40に
は、隣り合う円板状のフィン部分40A同士の繋ぎめ
に、各々半径R2とされた一対のくびれ部46が形成さ
れている。なお、くびれ部46の半径R2はフィン部分
40Aの半径R1に比べて小さい値である。ちなみに、
隣り合うフィン部分40Aの円弧同士の接続はくびれ部
46の半径R2が小さい程望ましいが、蒸気の拡散、吸
着材44の充填及び保持を考慮すれば、L(接続部位の
幅方向寸法)≧5mm、R2<R1/4となる程度が望
ましい。
【0030】なお、上記構成のフィン40を使用した場
合、複数のフィン40は、その外形に合致したカバーで
覆われ、その中に、つまり隣り合うフィン40同士の間
隙42に多数の吸着材44が充填されることになる。従
って、基本的にはフィン40の外形を越えた位置に吸着
材44が存在することはない。
【0031】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0032】最初に、本実施形態に係る吸着式冷凍装置
12の実際の運転の概要について説明する。
【0033】最初のサイクルでは、第1吸脱着槽18に
よる吸着工程と第2吸脱着槽20による脱着工程とが同
時に行われる。この場合、第1逆止弁30は閉状態、第
2逆止弁32は開状態とされ、また第3逆止弁34は開
状態、第4逆止弁36は閉状態とされる。吸着式冷凍装
置12では、冷媒蒸発に伴う冷熱を発生させるため、冷
水等の熱媒体を第1吸脱着槽側熱交換器26に送給して
第1吸脱着槽18内の吸着材44を冷却し、これにより
蒸発槽16から冷媒蒸気(水蒸気)を第1吸脱着槽18
内の吸着式冷凍装置用熱交換モジュール10内に吸引
し、フィン40間に充填された吸着材44の隙間を通っ
て吸着材44に連続的に吸着させる。
【0034】このとき、第4逆止弁36は閉状態とされ
ているため、冷媒蒸気は凝縮槽14側へは送られない。
凝縮槽14では、温水等の熱媒体が第2吸脱着槽側熱交
換器28に送給され、第2吸脱着槽20内の吸着材44
が加熱される。吸着材44は加熱されると、吸着されて
いた冷媒蒸気を脱着して再生する。ここで脱着された冷
媒蒸気は吸着式冷凍装置用熱交換モジュール10のフィ
ン40間に充填された吸着材44の隙間を通ってモジュ
ール外へ排出される。排出された冷媒蒸気は、第3逆止
弁34が開状態とされていることから、凝縮槽14へ送
られる。凝縮槽14では凝縮槽側熱交換器22内に冷却
水が送給されているため、冷媒蒸気を凝縮して覆水す
る。
【0035】一方、次のサイクルでは、第2吸脱着槽2
0による吸着工程と第1吸脱着槽18による脱着工程と
が同時に行われる。すなわち、吸着工程と脱着工程とが
入れ替わる。この場合、第1逆止弁30は開状態、第2
逆止弁32は閉状態とされ、また第3逆止弁34は閉状
態、第4逆止弁36は開状態とされる。
【0036】このように吸着式冷凍装置12では、上述
したサイクル運転が交互に行われ、これにより蒸発槽1
6内で連続的に冷熱が得られるようになっている。な
お、冷媒蒸気は蒸発槽16内の貯留冷媒の蒸発によって
供給される。また、冷媒蒸発に伴う冷熱は、蒸発槽16
に接続された蒸発槽側熱交換器24を介して蒸発槽16
外へと取り出される。
【0037】ここで、本実施形態では、伝熱管38が円
管とされているため、フィン40への伝熱は伝熱管38
を中心として同心円状(一次元的に半径方向)に進行す
る。従って、伝熱管38から近い部分への伝熱は早い
が、伝熱管38から遠い部分への伝熱は遅れる。つま
り、伝熱管38の近辺の吸着材44の吸脱着反応に比べ
て、伝熱管38の周辺の吸着材44の吸脱着反応は遅れ
る。例えば、図4に実線で示された吸着材44への伝熱
は早いが、二点鎖線で示された吸着材44(従来構造で
あれば、この位置にも吸着材が存在していた)への伝熱
は遅くなる。このため、極端な場合には、伝熱管38か
ら近い吸着材44はよく加熱されて脱着されるが、伝熱
管38から遠い吸着材44は冷却状態のままとなり吸着
作用をしてしまう。つまり、一つのモジュールの中で脱
着と吸着とが同時に起こり、吸脱着効率が低下するして
しまう。しかし、本実施形態ではこの点に鑑み、フィン
40の形状を伝熱管38に対する同心円を配管方向に一
部重ね合わせて繋げた形状としたので、吸脱着反応が他
の部分に比べて極端に遅れる、即ち伝熱遅れ部分が生じ
るのを防止することができ、ひいては吸脱着反応の均質
化を図ることができる。
【0038】また、本実施形態では、複数の伝熱管38
を単列に配管したので、従来の千鳥配管にする場合のよ
うに吸着材への冷媒蒸気の流路が閉塞されるのを解消す
ることができる。このため、モジュール全体としての有
効吸着材の密度を充分に高めることができる。また、こ
れにより、蒸気流路も拡大される。
【0039】これらの結果、本実施形態によれば、吸着
式冷凍装置用熱交換モジュール10ひいては吸着式冷凍
装置12の高性能化を図ることができる。
【0040】さらに、本実施形態では、このように吸着
式冷凍装置用熱交換モジュール10の性能を向上させる
ことができるので、吸着式冷凍装置用熱交換モジュール
10、更には吸着式冷凍装置12全体を小型化すること
ができる。
【0041】ちなみに、本実施形態に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュール10を使用した場合の効果を示す
実験データがあるので、表にして開示しておく。なお、
この実験で使用した伝熱管38及びフィン40の寸法
は、以下の通りである。
【0042】伝熱管;外径=φ12.7mm、伝熱管ピ
ッチ=32mm、銅製の円管。 フィン;板厚=0.3mm、フィン幅=32mm、R1
=16mm、R2=4mm、銅製のプレート。
【0043】
【表1】
【0044】上記表から判るように、本実施形態による
場合、旧タイプに比べて、必要吸着材を約18%、熱容
量を約15%低減することができ、モジュール効率を向
上させることができた。
【0045】〔第2実施形態〕以下、図5を用いて、本
発明の第2実施形態に係る吸着式冷凍装置用熱交換モジ
ュール50について説明する。
【0046】この図に示されるように、本実施形態に係
る吸着式冷凍装置用熱交換モジュール50では、伝熱管
52の断面形状が偏平の矩形状とされており、これに合
わせてフィン54が当該伝熱管52を包囲する矩形を配
管方向に一部重ね合わせて繋げた形状を成している点に
特徴がある。
【0047】フィン形状について補足すると、例えば、
図5(B)に示すc、dが三段目と四段目の「伝熱管5
2を包囲する矩形」である。これらの矩形を伝熱管52
の配設本数分だけフィン54の配管方向、即ち高さ方向
に一部重ね合わせて繋げると、本実施形態に係るフィン
54が形成される。なお、矩形cと矩形dとの境界線S
を一本の一点鎖線で示したが、この部分が概念的には
「一部重ね合わせて繋げた」部分である。
【0048】さらに、本実施形態も請求項1に係る発明
の下位概念であることから、両者の関係についても若干
補足しておく。請求項1では「伝熱管の伝熱面から略等
距離にある点を結ぶことにより形成された外形」と記載
されている。ここでは「略等距離」と記載されている
が、これを「等距離」として本実施形態に当てはめる
と、例えば矩形jは、矢印で付記した略トラック形j’
になる。この略トラック形j’は、伝熱管52の伝熱面
52Aから等距離にある点を結んでできた外形である。
しかし、実際にこれを繋ぎ合わせたフィンを製作しよう
とすると、多分にコスト的な無駄が生じるので、実利的
ではない。そこで、コスト面も含めて、偏平矩形の伝熱
管52に合わせて請求項1に係る発明を具現化しようと
すると、矩形jで擬似化するのが妥当ということで、本
実施形態が創案された。その意味もあって、請求項1で
は、「等距離」とは記載せず「略等距離」と記載してい
る。
【0049】本実施形態も、概念的には第1実施形態と
軌を一にするものであり、伝熱遅れの解消に有効である
と共に吸着材44への蒸気流路が閉塞されにくいため、
吸着式冷凍装置用熱交換モジュール50ひいては吸着式
冷凍装置12の高性能化及び小型化を図ることができ
る。
【0050】なお、上述した第1実施形態及び第2実施
形態では、熱媒体として水を使用したが、他の熱媒体を
使用することも可能である。
【0051】また、上述した第1実施形態及び第2実施
形態では、熱媒体に水を使用したこともあってフィン4
0、54の材質を銅製としたが、これに限らず、他の材
質にすることも可能である。
【0052】さらに、上述した第1実施形態では断面円
形の伝熱管38を使用し、第2実施形態では断面偏平矩
形の伝熱管52を使用したが、これに限らず、他の断面
形状の伝熱管を使用した場合も同様にフィン形状を決め
ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る吸着式冷凍装置用熱交換モジュールは、複数
の伝熱管を単列に配管すると共に、フィンの形状を当該
伝熱管の伝熱面から略等距離にある点を結ぶことにより
形成された外形を配管方向に繋げた形状にしたので、熱
交換モジュールひいては吸着式冷凍装置の高性能化及び
小型化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0054】請求項2記載の本発明に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュールは、請求項1記載の発明におい
て、伝熱管は円管とされており、フィンは当該伝熱管に
対する同心円を配管方向に一部重ね合わせて繋げた形状
を成しているため、吸脱着反応の均質化を図ることがで
きるという優れた効果を有する。
【0055】請求項3記載の本発明に係る吸着式冷凍装
置用熱交換モジュールは、請求項1記載の発明におい
て、伝熱管は偏平矩形管とされており、フィンは当該伝
熱管を包囲する矩形を配管方向に一部重ね合わせて繋げ
た形状を成しているため、吸脱着反応の均質化を図るこ
とができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る吸着式冷凍装置用熱交換モ
ジュールを備えた吸着式冷凍装置の全体構成図である。
【図2】図1の吸着式冷凍装置用熱交換モジュールを拡
大して示す正面図及び側面図である。
【図3】図2のA部詳細図である。
【図4】図2のB部詳細図である。
【図5】第2実施形態に係る吸着式冷凍装置用熱変換モ
ジュールを示す正面図及び側面図である。
【図6】従来例に係る吸着式冷凍装置用熱交換モジュー
ルを拡大して示す正面図及び側面図である。
【図7】従来例の問題点を説明するための説明図であ
る。
【図8】従来例の別の問題点を説明するための説明図で
ある。
【符号の説明】
10 吸着式冷凍装置用熱交換モジュール 12 吸着式冷凍装置 38 伝熱管 38A 伝熱面 40 フィン 42 間隙 44 吸着材 46 くびれ部 50 吸着式冷凍装置用熱交換モジュール 52 伝熱管 52A 伝熱面 54 フィン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒体が送給される複数の伝熱管と、各
    々平板状に形成されかつ所定の間隔で配置されると共に
    前記複数の伝熱管を支持して当該伝熱管からの熱が伝達
    される複数のフィンと、隣り合うフィンの間隙に充填さ
    れた多数の吸着材とを含んで構成された吸着式冷凍装置
    用熱交換モジュールであって、 前記複数の伝熱管は、単列に配管されており、 前記フィンは、当該伝熱管の伝熱面から略等距離にある
    点を結ぶことにより形成された外形を配管方向に繋げた
    形状を成している、 ことを特徴とする吸着式冷凍装置用熱交換モジュール。
  2. 【請求項2】 前記伝熱管は円管とされており、 前記フィンは当該伝熱管に対する同心円を配管方向に一
    部重ね合わせて繋げた形状を成している、 ことを特徴とする請求項1記載の吸着式冷凍装置用熱交
    換モジュール。
  3. 【請求項3】 前記伝熱管は偏平矩形管とされており、 前記フィンは当該伝熱管を包囲する矩形を配管方向に一
    部重ね合わせて繋げた形状を成している、 ことを特徴とする請求項1記載の吸着式冷凍装置用熱交
    換モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102435024A (zh) * 2010-12-08 2012-05-02 苏州嘉言能源设备有限公司 广口冷凝器
CN108826479A (zh) * 2018-08-15 2018-11-16 天津商业大学 翅片扁管一体结构的冷风机

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