JP2002027473A - 画像圧縮装置及びその方法 - Google Patents
画像圧縮装置及びその方法Info
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Abstract
圧縮率を保持する。 【解決手段】RSTの挿入位置を、任意に設定した走査
ライン間隔L毎に、最も2つの画像データ間の相関関係
が無い走査ラインの先頭に自動設定するためのリスター
トライン間隔設定レジスタ13とリスタートインターバ
ル演算部5とから成るRST挿入位置設定手段を備え
る。
Description
の方法に関し、特に静止画像に対する画像圧縮装置及び
その方法に関する。
標準規格として、ISOとCCITTの専門家グループ
ISO/IEC,JTC1/SC2/WG(Joint
Photographic Experts Gro
up)が勧告ITU−T Rec.T81 ISO/I
EC−10918−1として規定したJPEG方式があ
る。
説明図で示す図4を参照すると、まず圧縮処理は、基本
的に、(1)離散コサイン変換(DCT)、(2)量子
化、(3)エントロピ圧縮の3段階で画像データDIの
情報を圧縮し、JPEG圧縮データDJを生成する。ま
た、伸張処理は、逆に、(4)各マーカ検出、(5)エ
ントロピ伸張、(6)逆量子化、(7)逆DCTの各段
階で圧縮データDJを伸張し、伸張画像データDRを生
成する。
波数係数に分解する処理であり、(2)量子化は、DC
Tで得られたDCT係数データから、人間の目の感度の
低い高周波係数をより積極的に落とす方向で情報量を切
り落とす処理であり、(3)エントロピ圧縮は、一般的
に知られる可逆圧縮/伸張のことであり、ベースライン
DCTでは公知のハフマン符号化規約に基づく技術を用
いる。
プリング比を変更することにより更に圧縮率を高めるた
め、輝度、色差1、色差2(YCbCrやYUV等)の
色空間で圧縮/伸張処理を行うことが多い。例えば、原
画像データが3原色赤,緑,青(R,G,B)信号であ
る場合は、まず、輝度色差(Y,Cb,Cr等)信号に
変換してから圧縮し、伸張後に再度R,G,B信号に変
換する方法が用いられる。
に対して感度が鈍いことを利用したもので、輝度係数に
対する色差係数のサンブリング比を落とす(画素データ
を間引く)ことによりデータ量を低減し、圧縮率を上げ
ている。
また、画像の圧縮処理を行う最小単位の画像データを最
小符号化ユニット(以下、MCU:minimum c
oded unit)と呼ぶ。
的に説明図で示す図5を参照すると、図5(A)に示す
ような、1MCUから輝度信号Yを4ブロック、色差信
号CbとCrをそれぞれ1ブロック相当分サンプリング
する「サンプル比4:1:1」や、図5(A)に示すよ
うな、1MCUから輝度信号Y、色差信号Cb、Crを
それぞれ1ブロックサンプリングする「サンプル比4:
4:4」等の形式が存在する。
ックの概念を模式的に示す図6を参照すると、JPEG
方式では、図6(A)に示すように、前述した8×8画
素から成るブロックを縦横方向に配列して構成される原
画像を、このブロック単位でDCTと量子化を順次行う
が、各ブロックにおける最初の1画素とそれ以外の63
画素の特徴の違いから、図6(B)に示すように、最初
の1画素を直流係数(以下、DC係数)、残りの63画
素を交流係数(以下、AC係数)と呼ぶ。
値や分布が異なりAC係数の絶対値が比較的小さいのに
対しDC係数の絶対値は比較的大きくなる傾向にある。
これはDC係数がそのブロックの平均値を示すためであ
る。
4:4:4の場合、DC係数は各係数(Y、Cb、Cr
等)毎に1つ手前のブロックのDC係数との差分値を求
めた上、エントロピ符号化により圧縮される。
おける原画像をサンプリングする際のスキャン順序は、
MCU単位で左から右へと水平にスキャンしていき、右
端まで到達するとMCU単位で一段下へ下がり、またM
CU単位で左から右へと水平にスキャンするといったこ
とを画像データの終わりまで繰り返し行う仕様となって
いる。AC係数は図6(C)に示すように、2、3、
4、・・・63、64の順に値をジグザクスキャンし、
該スキャンデータのゼロランの長さ(=0ランレングス
値)とゼロでない係数の値の組み合わせでエントロピ圧
縮される。
基づいて圧縮されるものであり、一般的に利用されるハ
フマンテーブルは、総じて各係数の値が小さいほど符号
長を短く、各係数の値が長いほど符号長を長く与える傾
向にあるため、各係数の値が小さい程圧縮率が高くな
る。
手前のブロックのDC係数との差分値をとる理由は、一
般的に近傍のDC係数同士は画像が連続しており相関も
高いと考えられるため、差分情報として予測符号化した
方が値が小さくなりエントロピ圧縮符号化した際の圧縮
率が上がるからである。
データ差分を取っているため、通信等でデータ誤り(エ
ラー)が発生した場合、以下のDC係数データの伸張が
正確に出来なくなる伸張エラーが生じるという問題が生
じることがある。
ストリーム内にMCU単位の任意の間隔で図7(A)に
示すようなリスタートマーカ(以下RST)を挿入する
ことにより、もし途中でデータエラーが発生してもRS
Tの次のMCUからは正常に伸張できる工夫がなされて
いた。
鎖を中断する機能をもっており、直後のDC係数は0と
の差分をとった結果をエントロピ符号化し圧縮する仕様
となっている。
後のDC係数は1つ手前のDC係数データを用いて演算
する必要が無く該ブロック単独でデータの伸張が出来る
ように工夫されている。
入は、上記利点がある反面、以下の理由により画像の直
流係数の圧縮率を落とすという問題点があった。
縮の連鎖を一度中断し、0との差分をとることで前後の
データを独立させ、正常な伸張の再スタートを可能とし
ているため、RST挿入直後の直流係数の差分値(実際
にはブロックのDC係数がそのまま反映される)は大き
くなり結果として圧縮率が低下する。特に、前後の画像
間の相関が強い位置にRSTが挿入された場合、DC係
数の圧縮率低下におけるペナルティが大きい。
び従来の画像圧縮装置によるRST挿入位置の概念をそ
れぞれ模式的に示す図7を参照すると、図7(A)に示
すように、RSTは16ビットから成り、0xFF、0
xD0〜0xFF、0xD7の計7種類のマーカが存在
する。(以下0xFF、0xD0のマーカから順に、R
ST0、RST1、RST2・・・・RST7と記
す)。
る場合は、図7(C)に示すように、RST0、RST
1、RST2・・・の順に挿入され、RST7の次は、
また、RST0、RST1、RST2・・・の順に挿入
される。
示すように、48ビットで示されるリスタートインター
バルマーカ(DRI)のRi(下位16ビットで単位は
MCU単位で設定)の部分で定義されており、JPEG
フォーマットのヘッダ部分にリスタートインターバル情
報として付加される。
置をブロックで示す図8を参照すると、この従来の画像
圧縮装置は、画像水平サイズを設定する水平サイズ設定
レジスタ11とMCU単位リスタートインターバルを設
定するインターバル設定レジスタ12等の各種設定レジ
スタを含む設定レジスタ群1と、画像データDIをDC
T処理及び量子化し設定した間隔でRSTを挿入しつつ
エントロピ圧縮する画像圧縮処理部2と、設定レジスタ
群1の設定値に基づいてリスタートインターバルマーカ
(DRI)を含む各種マーカを作成するマーカ作成部3
と、画像圧縮処理部2で作成された圧縮画像データに対
し各種マーカを付加しJPEGフォーマットの画像デー
タDJとして出力するマーカ付加部4とを備える。
CT部21と、量子化を行う量子化部22と、リスター
トマーカ(RST)を挿入するRST挿入部23と、エ
ントロピ圧縮処理を行うエントロピ圧縮部24とを備え
る。
定値に基づきDRIを作成するマーカ作成回路31を備
える。
置及びその方法の動作について説明すると、設定レジス
タ群1の各設定レジスタ11,12等に所定の設定値を
設定する。すなわち、設定レジスタ11には圧縮動作に
必要とする画像の水平画素数を設定し、設定レジスタ1
2にはMCU単位でリスタートインターバル(間隔)値
を設定する。次に、画像圧縮処理部2は、入力した画像
データDIをDCT処理して量子化し、さらに量子化し
たデータを設定レジスタ12に設定したリスタート間隔
でRSTを挿入しつつエントロピ圧縮する。
定値に基づいて各種マーカを作成する。すなわち、マー
カ作成回路31は、設定レジスタ12の設定値に基づき
DRIを作成する。
成された圧縮画像データに対しDRIを含む各種マーカ
を付加しJPEGフォーマットの画像データDJとして
出力する。
G方式における原画像をサンプリングする際のスキャン
順序は、MCU単位の走査ライン(以下1ライン)で左
から右へと水平にスキャン(走査)していき、右端まで
到達すると1ライン分下へ下がり、また1ライン分左か
ら右へと水平にスキャンする動作を画像データの終わり
まで繰り返し行う仕様となっている。
の概念を模式的に示す図9を参照して、RST挿入位置
による圧縮率低下のペナルティ度合いについて説明する
と、データが連続する2つの画像A,Bのように画像が
連続している場合、MCU単位の平均値を示すDC係数
の相関は一般的に高く差分圧縮率も高いと考えられるた
め、これら画像A,B間にリスタートマーカが挿入され
た時の圧縮率低下に及ぼすペナルティは大変高いものと
なる。
縮装置及びその方法は、データエラーに起因するDC係
数データの伸張エラーを回避するため、データストリー
ム内にMCU単位の任意の間隔でリスタートマーカ(以
下RST)を挿入しているが、RSTは、DC係数に関
する差分圧縮の連鎖を中断する機能を有するので、前後
の画像間の相関が強い位置にRSTが挿入された場合、
RST挿入直後の直流係数の差分値が大きくなり結果と
して圧縮率が低下するというという欠点があった。
率の低下を回避し、高圧縮率を保持できる画像圧縮装置
及びその方法を提供することにある。
像圧縮装置は、事前に任意の間隔でリスタートマーカを
圧縮画像データのデータストリームに挿入することによ
り、データ誤りが発生しデータが破壊した場合でも、前
記リスタートマーカの次の画像圧縮処理を行う最小単位
の画像データである最小符号化ユニット(MCU)から
正常な伸張動作を可能とするフォーマットを有する画像
圧縮/伸張方式における画像圧縮装置において、前記リ
スタートマーカの挿入位置を、任意に設定した走査ライ
ンの前記MCU単位の間隔である走査ライン間隔毎に、
最も前記MCU単位の2つの画像データ間の相関関係が
無い前記走査ラインの先頭に自動設定するリスタートマ
ーカ挿入位置設定手段を備えて構成されている。
前に任意の間隔でリスタートマーカを圧縮画像データの
データストリームに挿入することにより、データ誤りが
発生しデータが破壊した場合でも、前記リスタートマー
カの次の画像圧縮処理を行う最小単位の画像データであ
る最小符号化ユニット(MCU)から正常な伸張動作を
可能とするフォーマットを有する画像圧縮/伸張方式に
おける画像圧縮装置において、前記リスタートマーカを
前記MCU単位の間隔である走査ライン間隔の単位で設
定するためのリスタートライン間隔と画像水平画素数を
含む複数のパラメータの各々を設定する複数のパラメー
タ設定レジスタを有する設定レジスタ群と、入力画像デ
ータを離散コサイン変換処理及び量子化し設定したリス
タートマーカ間隔で前記リスタートマーカを挿入しつつ
エントロピ圧縮して圧縮画像データを作成する画像圧縮
処理部と、前記設定レジスタ群の各レジスタの設定値及
び後述のリスタートインターバルの値に基づいて前記リ
スタートマーカの挿入位置を示すリスタートインターバ
ルマーカを含む各マーカを作成するマーカ作成部と、前
記画像圧縮処理部で作成した前記圧縮画像データに対し
前記各マーカを付加し所定のフォーマットの画像データ
として出力するマーカ付加部と、前記設定レジスタ群か
ら供給を受けた前記画像水平画素数と前記リスタートラ
イン間隔とに基づき前記リスタートインターバルを計算
するリスタートインターバル演算部とを備えて構成され
ている。ることを特徴とする画像圧縮装置。
像圧縮装置において、前記設定レジスタ群が、圧縮動作
に必要な画像の水平画素数を設定する水平サイズ設定レ
ジスタと、前記リスタートマーカライン間隔値を設定す
るリスタートライン間隔設定レジスタとを有するもので
ある。
像圧縮装置において、前記画像圧縮処理部が、前記離散
コサイン変換処理を行う離散コサイン変換部と、前記離
散コサイン変換処理したデータの量子化を行う量子化部
と、前記量子化部の出力データに前記リスタートマーカ
を挿入するリスタートマーカ挿入部と、前記リスタート
マーカを挿入したデータのエントロピ圧縮処理を行うエ
ントロピ圧縮部とを備えるものである。
像圧縮装置において、前記マーカ作成部が、前記リスタ
ートインターバル演算部で算出したリスタートインター
バルの値に基づき前記リスタートインターバルマーカを
作成するリスタートインターバルマーカマーカ作成回路
を備えるものである。
像圧縮装置において、前記リスタートインターバル演算
部が、前記水平画素数をMCU単位水平画素数で除算し
て1走査当たりMCU数を求め、前記1走査当たりMC
U数に前記リスタートライン間隔の値を乗算することに
より求めることを特徴とするものである。
前に任意の間隔でリスタートマーカを圧縮画像データの
データストリームに挿入することにより、データ誤りが
発生しデータが破壊した場合でも、前記リスタートマー
カの次の画像圧縮処理を行う最小単位の画像データであ
る最小符号化ユニット(MCU)から正常な伸張動作を
可能とするフォーマットを有する画像圧縮/伸張方式に
おける画像圧縮方法において、前記リスタートマーカの
挿入位置を、任意に設定した走査ラインの前記MCU単
位の間隔である走査ライン間隔毎に、最も前記MCU単
位の2つの画像データ間の相関関係が無い前記走査ライ
ンの先頭に自動設定することを特徴とするものである。
前に任意の間隔でリスタートマーカを圧縮画像データの
データストリームに挿入することにより、データ誤りが
発生しデータが破壊した場合でも、前記リスタートマー
カの次の画像圧縮処理を行う最小単位の画像データであ
る最小符号化ユニット(MCU)から正常な伸張動作を
可能とするフォーマットを有する画像圧縮/伸張方式に
おける画像圧縮方法において、圧縮に必要な画像水平画
素数とリスタートライン間隔を含む複数のパラメータを
設定する第1のステップと、前記MCU単位のリスター
トインターバル値を、前記第1のステップで設定した前
記画像水平画素数と前記リスタートライン間隔より演算
で求める第2のステップと、前記第1のステップで設定
したパラメータの各々及び前記ステップS2で求めたリ
スタートインターバル値から、所定のフォーマット規格
に従って各マーカを作成する第3のステップと、前記第
2のステップで設定した各パラメータに基づいて、画像
データの取り込みを開始する第4のステップと、前記第
4のステップで取り込んだ画像データを、周波数係数に
分解するため離散コサイン変換を行う第5のステップ
と、前記第5のステップで得た離散コサイン変換係数デ
ータを、人間の目の感度の低い高周波係数をより積極的
に落とす方向で量子化する第6のステップと、前記第6
のステップで得た量子化データをエントロピ圧縮しつ
つ、前記第2のステップの演算結果に基づき適切なタイ
ミングで前記リスタートマーカを順次挿入する第7のス
テップと、前記第3のステップで得た前記マーカの各々
を前記第4〜第7のステップで圧縮した画像データにヘ
ッダ情報として付加する第8のステップとを有すること
を特徴とするものである。
像圧縮方法において、前記第2のステップが、前記水平
画素数をMCU単位水平画素数で除算して1走査当たり
MCU数を求め、前記1走査当たりMCU数に前記リス
タートライン間隔の値を乗算することにより求めること
を特徴とするものである。
て図面を参照して詳細に説明する。
で説明した静止画の圧縮/伸張に関する国際標準規格で
あるJPEG方式の画像圧縮/伸長処理に適用するもの
であり、特に画像圧縮処理に適用する。JPEG方式の
フォーマットでは、事前に任意の間隔でリスタートマー
カ(以下RST)をデータストリームに挿入することに
より、通信等でデータ誤りが発生しデータが破壊した場
合でも、RSTの次の最小符号化ユニット(MCU)又
はブロックから正常に伸張できる仕組になっている。
コサイン変換・量子化により生成した直流係数を、予測
符号化による差分圧縮を行った上、さらにエントロピ符
号化を行うことでより圧縮率を高めているが、RSTの
挿入は、この差分圧縮の連鎖を一度中断し0との差分を
とることで前後のデータを独立させ、伸張の再スタート
を可能としているため、RST挿入直後の直流係数の差
分値が大きくなり結果として圧縮率が低下してしまう。
法は、RST挿入による圧縮率低下のペナルティを出来
る限り小さくするため、RST挿入位置を、任意に設定
した走査ラインのMCU単位の間隔である走査ライン間
隔毎に、最もMCU単位の2つの画像データ間の相関関
係が無い走査ラインの先頭に自動設定するRST挿入位
置設定手段を有することでことでRST挿入時の圧縮率
を高めることを特徴とするものである。
び、MCU、ブロックやRST等の用語等については従
来の技術で詳述したので、ここでは説明を繰り返さな
い。
す図1を参照すると、この図に示す本実施の形態の画像
圧縮装置は、従来と共通の画像データDIを離散コサイ
ン変換(DCT)処理及び量子化し設定した間隔でRS
Tを挿入しつつエントロピ圧縮する画像圧縮処理部2
と、設定レジスタ群1の各レジスタの設定値及び後述の
リスタートインターバルの値に基づいてRST挿入位置
を設定するためのリスタートインターバルマーカ(DR
I)を含む各マーカを作成するマーカ作成部3と、画像
圧縮処理部2で作成された圧縮画像データに対し各種マ
ーカを付加しJPEGフォーマットの画像データDJと
して出力するマーカ付加部4とに加えて、設定レジスタ
群1の代わりに後述のRSTをMCU単位の走査ライン
間隔で設定するためのリスタートライン間隔と画像水平
画素数を含むJPEG圧縮動作の各パラメータをそれぞ
れ設定する各パラメータ設定レジスタを含む設定レジス
タ群1Aと、設定レジスタ群1Aから供給を受けた画像
水平画素数Hとリスタートライン間隔とに基づきリスタ
ートインターバルを計算するリスタートインターバル演
算部5とを備える。
画像の水平画素数Hを設定する水平サイズ設定レジスタ
11と、RSTのライン間隔値を設定するリスタートラ
イン間隔設定レジスタ13とを含む。
CT部21と、量子化を行う量子化部22と、リスター
トマーカ(RST)を挿入するRST挿入部23と、エ
ントロピ圧縮処理を行うエントロピ圧縮部24とを備え
る。
ル演算部5で算出したリスタートインターバルの値に基
づきDRIを作成するマーカ作成回路31を備える。
について説明すると、まず、設定レジスタ群1Aの水平
サイズ設定レジスタ11,リスタートライン間隔設定レ
ジスタ13を含む各設定レジスタに所定の設定値を設定
する。すなわち、水平サイズ設定レジスタ11には圧縮
動作に必要とする画像の水平画素数Hを設定し、リスタ
ートライン間隔設定レジスタ13にはRST挿入インタ
ーバルをMCU単位で表現した走査ライン(以下ライ
ン)間隔の単位で設定するためのリスタートラインの間
隔値Lを設定する。例えば1(MCU)ライン毎、ある
いは2ライン毎と設定する。
画素数Hとリスタートラインの間隔値LとからRST挿
入インターバル、すなわち、MCU単位のリスタートイ
ンターバル値Riを計算し設定した間隔値L毎に走査ラ
インの先頭でRSTが挿入されるタイミングでRSTを
出力する。
画像の水平画素数Hのスキャン(走査)に幾つのMCU
が必要か、すなわち1スキャン当たりMCU数Hnを式
H÷MCU単位水平画素数Mh=Hn(切上)で求め、
次にその1スキャン当たりMCU数Hnにリスタートラ
イン間隔値Lを掛ける(Ri=Hn×L)ことで求め
る。
素数Mhとは1MCU単位に含まれる水平画素数を示し
ているので各色成分のサンプル比及びスキャン方式によ
って考慮する必要がある。例えば、サンプル比4:4:
4でインターリーブ方式の場合のMCU単位水平画素数
は8となる。
で入力した画像データDIをDCT処理し、量子化部2
2量子化する。その後、RST挿入部23で量子化した
データにリスタートインターバル演算部5で計算したR
ST挿入インターバルのタイミング、すなわち、走査ラ
インの先頭でRSTを挿入しつつ、エントロピ圧縮部2
4でエントロピ圧縮し、圧縮データDCを出力する。
定値及びリスタートインターバル演算部5の演算結果で
あるリスタートインターバルに基づいて各種マーカを作
成する。すなわち、DRI作成回路31は、算出したリ
スタートインターバルに基づきリスタートインターバル
マーカ(DRI)を作成する。また、JPEG方式の信
号フォーマットで規定されているJPEGデータストリ
ームの先頭マーカSQT、量子化テーブル定義マーカD
QT、ハフマンテーブル定義マーカDHT等を作成し、
これら生成した各マーカをマーカ付加部4に供給する。
成された圧縮画像データDCに対しDRI、SQT、D
QT、DHTを含む各マーカを付加しJPEGフォーマ
ットの画像データDJとして出力する。
(タイミング)について説明すると、上述した図6
(C)に示すように、JPEG方式における原画像をサ
ンプリングする際のスキャン(走査)順序は、MCU単
位の走査ライン(以下1ライン)で左から右へと水平に
スキャンしていき、右端まで到達すると1MCU単位
分、すなわち1ライン分下段へ下がり、また1ライン分
左から右へと水平にスキャンする動作を画像データの終
わりまで繰り返し行う仕様となっている。
像)が連続している場合のDC係数の相関の概念を模式
的に示す図9を参照して、RST挿入位置による圧縮率
低下のペナルティ度合いについて説明すると、データが
連続する2つの画像A,Bのように画像が連続している
場合、これら画像A,BのMCU単位の平均値を示すD
C係数の相関は一般的に高く差分圧縮率も高いと考えら
れるため、画像A,B間にリスタートマーカが挿入され
た時の圧縮率低下に及ぼすペナルティは大変高いものと
なる。
(最右端)の画像Cと次のライン(ただし、MCU単
位)の先頭(最左端)の画像D、すなわちラインを跨ぐ
画像間の場合、スキャンデータ順としては連続であって
も画像としては非連続であるため、DC係数間の相関が
無いか、またはかなり低いものとなり、この場合の圧縮
率は大変低いものとなっている。これは、元々無相関あ
るいは極低相関の画像C,D間にRSTを挿入したとし
ても圧縮率低下に及ぼすペナルティが大変小さいものと
なることを示している。
隔を最もブロック(画像)間の相関が無いと考えられる
ライン単位で設定することとし、RST挿入位置(タイ
ミング)を最も画像間の相関が無いラインの先頭とす
る。
は、任意のRSTのラインの間隔を設定するだけで、こ
の設定ライン間隔毎にJPEG画像のデータストリーム
における走査ラインの先頭位置に自動的にリスタートイ
ンターバルマーカ(DRI)を付加する機能を持つ。
ートマーカ挿入位置の概念を模式的に示す図2を参照す
ると、図2(A)は、リスタートライン間隔設定レジス
タ13に1を設定した場合であり、各ラインの先頭位置
にRSTが設定される様子を示す。ここで数値0〜7は
RST0〜7をそれぞれ表す。
るので、あるラインでの画像伸張時にデータエラーが発
生し正常な伸張が出来なくなっても、次のラインの先頭
から伸張が正常に行える。
レジスタ13に2を設定した場合であり、2ライン毎、
すなわち1ライン置きの各ラインの先頭位置にRSTが
設定される様子を示す。
入には1マーカあたり16ビット必要であるが、2ライ
ン毎のリスタートライン間隔設定に基づいて圧縮された
圧縮画像は、上記1ライン毎のリスタートライン間隔設
定に基づく圧縮画像と比較して、RSTその物の挿入が
約半分で済むため、よりデータ量が小さくなり圧縮率を
向上できる。
単位)毎にしか挿入されていないのであるラインで画像
伸張時にデータエラーが発生し正常な伸張が出来なくな
った場合、最悪2ライン後の先頭まで正常に伸張が再開
出来ない場合がある。
ジスタの値を大きくすることにより、圧縮画像のデータ
量をより小さくすることが可能であるが、その分、デー
タエラー発生時から正常に伸張再開可能となるまでの復
帰間隔が大きくなるというトレードオフ関係にある。
は、RST挿入時のDC係数圧縮率の低下を改善するた
め、RST挿入間隔をライン単位で設定し、RST挿入
位置を最もブロック間の相関が無いと見なし得るライン
の先頭位置とすることにより圧縮率低下のペナルティを
最小限にとどめ、RST挿入時の圧縮率の向上を図った
ものである。
ーブスキャン方式(MCU単位で色各成分を順次スキャ
ンする方式)と順次スキャン方式(各色成分単位で順次
スキャンする方式)とに分けてそれぞれ予測した例を示
す。
カラー1画素はそれぞれ8ビット(256レベル)の色
信号R,G,B又は輝度色差信号Y,Cb,Cr等の各
成分信号からなる24ビットの信号とし、各成分のレベ
ルが概ね正規分布をなし、また連続するMCU間のDC
係数の絶対値の差分平均を6程度と想定する。
データ(以下画像)A,Bのように連続する画像のDC
係数差分の絶対値の平均Qを6と小さく仮定し、画像
C,Dのようにラインを跨ぐ場合のDC係数差分の絶対
値の平均Rを128と比較的大きく仮定する。また、R
ST挿入時のDC係数差分の平均値Sは0との差分12
8と仮定する。
PF=S−Q=128−6=122となる。
合のペナルティPE=S−R=128−128=0とな
る。
IE=PF−PE=122−0=122となり、DC係
数1成分あたりの差分値として平均122レベル改善さ
れる。
には、その差分値が属するグループ番号と、DC差分値
の小さい方から順に小さい値が与えられる付加ビットの
組み合わせで表わされるので、例えば値6に対し、グル
ープ番号3(3ビット)+付加ビット[110](3ビ
ット)=6ビット、また、値128に対し、グループ番
号8(6ビット)+付加ビット[10000000]
(8ビット)=14ビット、などのようにハフマンテー
ブルが定義されていた場合、符号ビットの差分DCは、
DC=14−6=8ビットとなる。
4)}×100=約57%となり、1リスタートあたり
概ね8ビットの差として現れると予想される(ただし、
ハフマンテーブルの設定により上記値は変化する)。
圧縮装置は、従来技術に比べ、RST挿入時のDC係数
圧縮率の低下を、1RSTあたり概ね平均8ビット改善
(改善率約57%)し、結果としてRST挿入時の圧縮
率を向上する。
号の成分毎に1画面づつ原画像をサンプリングするの
で、カラー1画素を上述のインターリーブスキャン方式
の場合と同様24ビットとすると、1画素あたりの改善
効果IGは、上記符号ビットの差分DCの3倍、すなわ
ち、IG=DC×3=8×3=24ビットとなる。
÷(14×3)}×100=約57%となり、インター
リーブスキャン方式に比べると、ビット換算で3倍(約
24ビット)とより大きい効果が得られる。なお相対比
率では同じく約57%の改善率となる。
縮方法をフローチャートで示す図3を参照すると、本実
施の形態では、第1の実施の形態の画像圧縮装置のよう
な専用のハードウエアで構成する以外に汎用の演算器
(CPU等)等とソフトウエアの組み合わせで実現す
る。
形態の画像圧縮装置と同等の処理をソフトウエアに適す
るよう順次処理化したものであり、ステップS1〜ステ
ップS3が圧縮のための前準備、ステップS4〜ステッ
プS8が実際の画像圧縮処理となる。
で、圧縮に必要な各パラメータを設定する。画像水平画
素数H、リスタートライン間隔L、画像サイズX,Y、
各色成分サンプル比(4:4:4、又は4:1:1
等)、スキャン方式(順次スキャン方式、又はインター
リーブスキャン方式)・・・等)の設定を行う。
タートインターバル値Riを、先に設定した各パラメー
タのうちの画像水平画素数H及びリスタートライン間隔
Lより演算で求める。
画像の水平画素数Hのスキャンに幾つのMCUが必要
か、すなわち1スキャン当たりMCU数Hnを式H÷M
CU単位水平画素数Mh=Hn(切上)で求め、次にそ
の1スキャン当たりMCU数Hnにリスタートライン間
隔値Lを掛ける(Ri=Hn×L)ことで求める。
素数Mhとは1MCU単位に含まれる水平画素数を示し
ているので各色成分のサンプル比及びスキャン方式によ
って考慮する必要がある。例えば、サンプル比4:4:
4でインターリーブ方式の場合のMCU単位水平画素数
は8となる。
定した各パラメータ、及びステップS2で求めたMCU
単位リスタートインターバル値Riから、JPEG方式
のフォーマット規格に従って各マーカを作成する。
理で設定した各パラメータに基づいて、画像データの取
り込みを開始する。
り込んだ画像データを、周波数係数に分解するため離散
コサイン変換(DCT)を行う。
たDCT係数データを、人間の目の感度の低い高周波係
数をより積極的に落とす方向で量子化する。
た量子化データをエントロピ圧縮しつつ、ステップS2
で得た演算結果に基づき適切なタイミングでRST(R
ST0〜RST7)を順次挿入する。
た各マーカをステップS4〜ステップS7で圧縮した画
像データにヘッダ情報として付加する。
された圧縮画像データが完成する。
施の形態の画像処理装置と同等の機能を実現することが
可能である。
装置及びその方法は、RSTの挿入位置を、任意に設定
した走査ライン間隔毎に、最も2つの画像データ間の相
関関係が無い走査ラインの先頭に自動設定するRST挿
入位置設定手段を備えることにより、RST挿入間隔を
ライン単位で設定し、RST挿入位置を最もブロック間
の相関が無いと見なし得るラインの先頭位置とすること
により、圧縮率低下のペナルティを最小限にとどめ、R
ST挿入時の圧縮率の向上を図ることができるという効
果がある。
すブロック図である。
マーカ挿入位置の概念を模式的に示す説明図である。
すフローチャートである。
示す説明図である。
サンプリングとMCUの関係を模式的に示す説明図であ
る。
の概念を模式的に示す説明図である。
ーカ及び従来の画像圧縮装置によるリスタートマーカ挿
入位置の概念をそれぞれ模式的に示す説明図である。
ある。
念を模式的に示す説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 事前に任意の間隔でリスタートマーカを
圧縮画像データのデータストリームに挿入することによ
り、データ誤りが発生しデータが破壊した場合でも、前
記リスタートマーカの次の画像圧縮処理を行う最小単位
の画像データである最小符号化ユニット(MCU)から
正常な伸張動作を可能とするフォーマットを有する画像
圧縮/伸張方式における画像圧縮装置において、 前記リスタートマーカの挿入位置を、任意に設定した走
査ラインの前記MCU単位の間隔である走査ライン間隔
毎に、最も前記MCU単位の2つの画像データ間の相関
関係が無い前記走査ラインの先頭に自動設定するリスタ
ートマーカ挿入位置設定手段を備えることを特徴とする
画像圧縮装置。 - 【請求項2】 事前に任意の間隔でリスタートマーカを
圧縮画像データのデータストリームに挿入することによ
り、データ誤りが発生しデータが破壊した場合でも、前
記リスタートマーカの次の画像圧縮処理を行う最小単位
の画像データである最小符号化ユニット(MCU)から
正常な伸張動作を可能とするフォーマットを有する画像
圧縮/伸張方式における画像圧縮装置において、 前記リスタートマーカを前記MCU単位の間隔である走
査ライン間隔の単位で設定するためのリスタートライン
間隔と画像水平画素数を含む複数のパラメータの各々を
設定する複数のパラメータ設定レジスタを有する設定レ
ジスタ群と、 入力画像データを離散コサイン変換処理及び量子化し設
定したリスタートマーカ間隔で前記リスタートマーカを
挿入しつつエントロピ圧縮して圧縮画像データを作成す
る画像圧縮処理部と、 前記設定レジスタ群の各レジスタの設定値及び後述のリ
スタートインターバルの値に基づいて前記リスタートマ
ーカの挿入位置を示すリスタートインターバルマーカを
含む各マーカを作成するマーカ作成部と、 前記画像圧縮処理部で作成した前記圧縮画像データに対
し前記各マーカを付加し所定のフォーマットの画像デー
タとして出力するマーカ付加部と、 前記設定レジスタ群から供給を受けた前記画像水平画素
数と前記リスタートライン間隔とに基づき前記リスター
トインターバルを計算するリスタートインターバル演算
部とを備えることを特徴とする画像圧縮装置。 - 【請求項3】 前記設定レジスタ群が、圧縮動作に必要
な画像の水平画素数を設定する水平サイズ設定レジスタ
と、 前記リスタートマーカライン間隔値を設定するリスター
トライン間隔設定レジスタとを有することを特徴とする
請求項2記載の画像圧縮装置。 - 【請求項4】 前記画像圧縮処理部が、前記離散コサイ
ン変換処理を行う離散コサイン変換部と、 前記離散コサイン変換処理したデータの量子化を行う量
子化部と、 前記量子化部の出力データに前記リスタートマーカを挿
入するリスタートマーカ挿入部と、 前記リスタートマーカを挿入したデータのエントロピ圧
縮処理を行うエントロピ圧縮部とを備えることを特徴と
する請求項2記載の画像圧縮装置。 - 【請求項5】 前記マーカ作成部が、前記リスタートイ
ンターバル演算部で算出したリスタートインターバルの
値に基づき前記リスタートインターバルマーカを作成す
るリスタートインターバルマーカマーカ作成回路を備え
ることを特徴とする請求項2記載の画像圧縮装置。 - 【請求項6】 前記リスタートインターバル演算部が、
前記水平画素数をMCU単位水平画素数で除算して1走
査当たりMCU数を求め、前記1走査当たりMCU数に
前記リスタートライン間隔の値を乗算することにより求
めることを特徴とする請求項2記載の画像圧縮装置。 - 【請求項7】 事前に任意の間隔でリスタートマーカを
圧縮画像データのデータストリームに挿入することによ
り、データ誤りが発生しデータが破壊した場合でも、前
記リスタートマーカの次の画像圧縮処理を行う最小単位
の画像データである最小符号化ユニット(MCU)から
正常な伸張動作を可能とするフォーマットを有する画像
圧縮/伸張方式における画像圧縮方法において、 前記リスタートマーカの挿入位置を、任意に設定した走
査ラインの前記MCU単位の間隔である走査ライン間隔
毎に、最も前記MCU単位の2つの画像データ間の相関
関係が無い前記走査ラインの先頭に自動設定することを
特徴とする画像圧縮方法。 - 【請求項8】 事前に任意の間隔でリスタートマーカを
圧縮画像データのデータストリームに挿入することによ
り、データ誤りが発生しデータが破壊した場合でも、前
記リスタートマーカの次の画像圧縮処理を行う最小単位
の画像データである最小符号化ユニット(MCU)から
正常な伸張動作を可能とするフォーマットを有する画像
圧縮/伸張方式における画像圧縮方法において、 圧縮に必要な画像水平画素数とリスタートライン間隔を
含む複数のパラメータを設定する第1のステップと、 前記MCU単位のリスタートインターバル値を、前記第
1のステップで設定した前記画像水平画素数と前記リス
タートライン間隔より演算で求める第2のステップと、 前記第1のステップで設定したパラメータの各々及び前
記ステップS2で求めたリスタートインターバル値か
ら、所定のフォーマット規格に従って各マーカを作成す
る第3のステップと、 前記第2のステップで設定した各パラメータに基づい
て、画像データの取り込みを開始する第4のステップ
と、 前記第4のステップで取り込んだ画像データを、周波数
係数に分解するため離散コサイン変換を行う第5のステ
ップと、 前記第5のステップで得た離散コサイン変換係数データ
を、人間の目の感度の低い高周波係数をより積極的に落
とす方向で量子化する第6のステップと、 前記第6のステップで得た量子化データをエントロピ圧
縮しつつ、前記第2のステップの演算結果に基づき適切
なタイミングで前記リスタートマーカを順次挿入する第
7のステップと、 前記第3のステップで得た前記マーカの各々を前記第4
〜第7のステップで圧縮した画像データにヘッダ情報と
して付加する第8のステップとを有することを特徴とす
る画像圧縮方法。 - 【請求項9】 前記第2のステップが、前記水平画素数
をMCU単位水平画素数で除算して1走査当たりMCU
数を求め、前記1走査当たりMCU数に前記リスタート
ライン間隔の値を乗算することにより求めることを特徴
とする請求項8記載の画像圧縮方法。
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