JP2002018379A - 薄膜剥離方法、薄膜剥離装置及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents
薄膜剥離方法、薄膜剥離装置及び電子デバイスの製造方法Info
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Abstract
基板から剥離する必要のある薄膜、特にはフォトレジス
トであるが、それらの多くは変質、または難除去物が付
着しており除去しづらい。剥離には高温、高濃度の高価
な薬液を大量に、またO2アッシングのような消費電力
の大きい装置を必要としていた。 【解決手段】 オゾンガスと水蒸気と紫外線を該基板に
照射した後、オゾン水または純水リンスで仕上げ洗浄す
ることで、剥離不可能であった薄膜を高品質で剥離可能
とした。また、無機を含む難除去薄膜には希薄薬液の噴
霧、または湿式洗浄で対応し、低エネルギー、薬液削
減、安価な剥離工程をを達成した。
Description
薄膜剥離方法及び薄膜剥離装置関する。また、本発明
は、このような薄膜剥離方法を工程の一部として有する
電子デバイスの製造方法に関する。
程は非常に重要な工程となっている。薄膜は例えばフォ
ト工程等に多用されているが、工程終了後それら基板か
ら薄膜を剥離する必要がある。しかしながら、工程終了
後のフォトレジスト等は、エッチングやイオンインプラ
等で変質しており、また高精細のパターンを要求される
半導体ではパターン側壁に有機と無機の化合、混合物
(側壁ポリマー)を堆積させることも行われ、大変除去
しづらい。そのフォトレジストや側壁ポリマーを薄膜を
除去するための方法としては、真空ドライ処理のO2ア
ッシングや、熱硫酸剥離、有機剥離液などが多用されて
いる。
用いた洗浄方法の場合には、薬液そのものが非常に高価
であるという問題点がある。また、環境に対して公害を
発生したり、人体に悪影響を与えたりする有害物質を大
量に使用したり、大量に発生する排液や排気の処理に特
別の配慮が必要となる。
定したプラズマを発生させる放電の制御や電極設備に特
別な装置が必要となり、装置全体が複雑となりコスト高
となったり、均一な放電を得ることが困難なため、薄膜
除去にむらが生じたり、剥離した異物が基板上に再付着
し、再汚染しまうなどの問題がある。
しては、例えば特開平5−304126号公報や特開平
11−219926号公報に、水蒸気、オゾン及び添加
物のプロセスによる薄膜除去装置やプロセスが開示され
ている。しかしながら、開示されている装置やプロセス
では、有機物の剥離は可能でも無機物の剥離は困難であ
る。また、有機物でもイオンインプラ等により変質した
有機物は全く剥離することはできない、たとえ剥離する
ことができても剥離レートが非常に遅いといった問題点
がある。また、特開平5−259139号公報には、水
蒸気、オゾン及び紫外線による洗浄装置が開示されてい
る。しかしながら、この装置は枚葉処理を前提で考えら
れており、大量量産には不向きな形態であると同時に、
ごく限られた有機物しか剥離することができないと言っ
た問題点がある。
した問題点を解消するためになされたものであり、その
目的とする所は、人体・環境に与える影響が少なく、し
かも低コストで、被洗浄物表面から種々の薄膜を速いレ
ートで除去する薄膜剥離方法及び装置、並びに薄膜剥離
方法を工程の一部として有する電子デバイスの製造方法
を提供することにある。
方法は、処理すべき基板の表面に紫外線を照射しなが
ら、オゾンガス及び水蒸気を供給することにより、基板
表面から薄膜を剥離する工程を有することを特徴とす
る。
薄膜における有機物の結合を切断するとともに、その有
機膜をオゾンガス及び水蒸気により分解処理することが
できる。したがって、人体・環境に与える影響が少な
く、効率よく低コストで、被洗浄物表面から種々の薄膜
を速いレートで除去することができる。
とにより発生させることができる。オゾンガスは、オゾ
ンガス発生装置で発生させることができる。
き基板の表面に紫外線を照射しながら、オゾンガス及び
/又は水蒸気を供給することにより、基板表面から薄膜
を剥離する第1の工程と、基板表面をオゾン水又は純水
により洗浄する第2の工程と、をこの順に有することを
特徴とする。
薄膜における有機物の結合を切断するとともに、その有
機膜をオゾンガス及び/または水蒸気により分解処理す
ることができる。したがって、人体・環境に与える影響
が少なく、効率よく低コストで、被洗浄物表面から種々
の薄膜を速いレートで除去することができる。
には、該基板を水の沸点以上に過熱し、水蒸気とともに
紫外線を該基板表面に均一に照射することが好ましい。
紫外線を該基板表面に照射することにより、薄膜内の有
機物の種々の化学結合が切断され、薄膜の分解作用が促
進される。しかも、薄膜表面が改質されて親水性を呈す
るようになる。このため水蒸気が薄膜表面に吸着されや
すくなり、この結果薄膜の分解反応が迅速に進むととも
に、水蒸気が該基板表面全体にわたって吸着されるの
で、薄膜の分解反応が被洗浄物全体にわたって均一に起
こる。
法においては、180nm〜400nmの波長を有する
紫外線を照射することが好ましい。有機物の分解を促進
するとともに、照射距離、水蒸気での吸収等の問題を少
なくするためである。
は、第1の工程の前又は後に、第1の薬液を基板表面に
噴霧する第3の工程をさらに有することが好ましい。半
導体ではドライエッチングの際にパターン側壁に有機と
無機の化合、混合物(側壁ポリマー)を堆積させること
が行われ、それを除去する際にはオゾンガスや水蒸気、
紫外線以外に無機有機の化合、混合物を除去する薬液が
必要になる。基板が加熱された前記のオゾンガス、水蒸
気、紫外線処理時に、側壁ポリマー除去する薬液を噴霧
することで、加熱エネルギーも有効に作用させることが
できる。また側壁ポリマーの組成、堆積厚みなどによ
り、オゾンガス、水蒸気、紫外線処理の前工程か後工程
のどちらで処置するかを選定できる。
は、第1の工程と第2の工程の間に、基板表面を第2の
薬液で洗浄する第4の工程をさらに有することが好まし
い。側壁ポリマーは、薬液の浸漬洗浄やスピン洗浄でも
除去できる。
は、第1の工程と第2の工程の間に、基板表面を第2の
薬液で洗浄する第4の工程をさらに有することが好まし
い。
薄膜除去洗浄をより効果的に行うことができるためであ
る。これにより、効果的に該基板表面全体を均一に除去
することができる。上記方法を実施後、続いて、該基板
をオゾン水などの機能水で洗浄、リンス処理を行い乾燥
して工程は終了となる。
法においては、第1の工程及び/又は第3の工程を、基
板を室温以上250℃以下の温度に加熱した状態で行な
うことが好ましい。
は、前記温度が40℃以上であることが好ましく、80
℃以上がより好ましく、110℃以上がさらに好まし
い。
(8)の薄膜剥離方法においては、第1の工程及び/又
は第3の工程を、基板を外気より隔離した状態で行なう
ことが好ましい。
ては、第1の工程及び/又は第3の工程を、1気圧以上
3気圧以下の圧力雰囲気下で行なうことが好ましい。。
囲気で行なうことにより、基板表面の薄膜に薬液やオゾ
ンガス等が浸透し、薄膜の分解反応がより迅速に進むの
で、より効率的に薄膜剥離が可能となる。
かの薄膜剥離方法においては、前記第1の薬液又は前記
第2の薬液が、脂肪族ポリカルボン酸及びその塩並びに
アミノポリカルボン酸及びその塩からなる群から選ばれ
た少なくとも1種類又は2種類以上の薬液であることが好
ましい。
いては、前記第1の薬液又は前記第2の薬液の濃度が
0.001〜10wt%であることが好ましく、0.0
01〜1wt%であることがより好ましい。
かの薄膜剥離方法においては、前記オゾン水には、カル
ボン酸類、脂肪族ポリカルボン酸及びその塩、並びにア
ミノポリカルボン酸及びその塩からなる群から選ばれた
少なくとも1種類または2種類以上の薬液が含まれている
ことが好ましい。
いては、前記オゾン水に含まれている薬液の濃度が、
0.001〜1wt%であることが好ましい。
かの薄膜剥離方法においては、第1の工程を実施後、基
板を外気に取出す工程において、使用したオゾンガスを
紫外線により分解して無害化することができる。
かに記載の薄膜剥離方法においては、オゾン水の温度が
室温であり、かつ、オゾン水に含まれるオゾンの濃度が
60ppm以上であることが好ましく、80ppm以上
であることがより好ましく、100ppm以上であるこ
とがさらに好ましい。
法においては、前記オゾン水には酢酸が0.001〜1
wt%含まれていることが好ましい。
面から薄膜を剥離することのできる薄膜剥離装置であっ
て、処理すべき基板を処理するための密閉洗浄釜であっ
て、基板を外気と遮断可能で、基板を出し入れ可能で、
基板を室温以上に加熱可能で、基板に水蒸気、オゾンガ
ス及び/又は薬液霧を供給可能で、基板に紫外線照射可
能な密閉洗浄釜と、少なくとも1槽以上の洗浄槽と、を
備えたことを特徴とする。
いては、複数枚の基板を同時に処理できるバッチ処理形
態を可能とする基板保持機構を、備えることが好まし
い。枚葉処理で行う装置と比較してスループットを高く
することができるからである。被洗浄物の間隔はハーフ
ピッチ処理が可能であり、通常ピッチよりも効果的に被
洗浄物の処理を行うことができる。
いては、前記紫外線照射手段には少なくとも1本以上の
高圧水銀灯が含まれていることが好ましい。
いては、前記洗浄槽には、1〜120ppmのオゾンガ
スを溶解させた室温オゾン水を供給することができるオ
ゾン水製造装置が接続されていることが好ましい。
いては、前記洗浄槽にオゾン水を循環するための循環装
置を、さらに備えていることが好ましい。オゾン水を循
環することにより、オゾン水自体の濃度を高め、その濃
度を維持することが可能となり、より効果的に薄膜剥離
ができるからである。また常に新しいオゾン水を製造す
るよりも、超純水や薬液の使用量及び電気使用量を低く
抑えることが可能となり、製造コストを安く抑えること
ができるからである。
いては、前記洗浄槽には、脂肪族ポリカルボン酸及びそ
の塩並びにアミノポリカルボン酸及びその塩からなる群
から選ばれた少なくとも1種類または2種類以上の薬液
が添加された水溶液を供給することができる薬液供給装
置が付属していることが好ましい。
れかの薄膜剥離装置においては、前記洗浄槽を密閉する
密閉装置を備えていることが好ましい。
れかの薄膜剥離装置においては、前記洗浄槽内にオゾン
ガスをバブリングするバブリング装置をさらに備えてい
ることが好ましい。オゾン水の濃度を高めると同時に該
基板表面を攪拌する作用が働き、より効果的に薄膜剥離
除去を行うことができるからである。バブリング時の泡
の大きさは、70μm以下、より好ましくは50μm以下で
ある。オゾンガスをバブリングする際、該洗浄槽を密閉
することにより、オゾン水に溶け込んでいるオゾンガス
が槽外へ排出されることを防ぐことができるため、オゾ
ン水の濃度低下を最小限に抑えることが可能となり、さ
らに効果的に薄膜剥離除去を行うことができる。
いては、前記洗浄槽には、オゾン水を使用する洗浄槽
と、脂肪族ポリカルボン酸及びその塩並びにアミノポリ
カルボン酸及びその塩からなる群から選ばれた少なくと
も1種類または2種類以上の薬液を使用する洗浄槽と、が
含まれることが好ましい。
れかの薄膜剥離装置においては、前記密閉洗浄釜の内面
は、紫外線を効率よく反射させるための表面処理が施さ
れていることが好ましい。
いては、前記密閉洗浄釜の内面は、紫外線を効率よく反
射させるための鏡面処理が施されていることが好まし
い。処理形態がバッチ式であることから、密閉洗浄釜に
おいて紫外線を効率よく反射する必要があるためであ
る。特に洗浄釜内を鏡面仕上げやエンボス仕上げにする
ことにより、紫外線の乱反射を効果的に得ることがで
き、ハーフピッチでも被洗浄物間に紫外線を均一に照射
することができる。このため、バッチ処理において効果
的に薄膜剥離を行うことができる。
れかの薄膜剥離装置においては、前記密閉洗浄釜は、オ
ゾンガスと水蒸気とを同一のノズルから噴霧させるノズ
ルを備えたことが好ましい。
れかの薄膜剥離装置においては、前記密閉洗浄釜を、例
えば加圧する加圧手段をさらに備えていることが好まし
い。加圧圧力としては、例えば1.0〜5.0気圧、好
ましくは1.0〜3.0気圧、より好ましくは1.0〜
2.0気圧である。
は、上記(1)乃至(17)のいずれかの薄膜剥離方法
によって、基材表面に形成された薄膜を剥離する工程を
有することを特徴とする。
よって、洗浄釜やその後の洗浄槽で使用する薬液の種類
や有無、オゾンガスや水蒸気との濃度比率の適正化、オ
ゾン水洗浄の有無など、適正に選択していく。最適な処
理工程を選択することができるため、処理時間を短縮す
ることが可能となり、あらゆる工程に適用することがで
きる。このため、人体・環境に問題のある薬液洗浄を大
幅に低減することが可能である。また、高コストのプラ
ズマ方式とは異なり、人体・環境にあまり影響を与えず
に低コストで該基板表面から薄膜剥離が可能となる。
適な実施形態を示す図である。この薄膜除去装置は気密
に密閉が可能であり、カセット8に収納された被洗浄物
7を内部に収納する洗浄室1、水蒸気を発生させる水蒸
気発生室2a、オゾンを発生させるオゾン発生装置5
a、オゾン水洗浄槽12、超純水リンス槽16a、乾燥
機17等を備えている。
に紫外線照射ランプ6が備えられており、その紫外線照
射ランプ6から被洗浄物7の表面に、例えば波長254
nm及び365nm等の波長が照射されるようになって
いる。紫外線照射波長は、365nm以下の波長が好ま
しいが、254nmにピークを持つ紫外線照射ランプを
用いることがより好ましい。また、洗浄釜1の下部に排
気10及びドレン11が設けられている。また、洗浄釜
1の内部は紫外線を効率よく乱反射させるため電解研磨
後表面処理が施されている。例えば、GoldEP処理
(神鋼パンテック)や石英コーティング等を施すとよ
い。
ましくは180℃以上)が好ましい。洗浄釜1を過熱す
る方法として、洗浄釜1全体を80〜150℃の温度に
過熱するためのホットプレート9を利用する方法と紫外
線照射ランプ7から得られる赤外線の輻射熱を利用し被
洗浄物そのものを過熱する方法、もしくは洗浄釜1全体
を80〜150℃の温度に過熱するホットプレート9と
紫外線照射ランプ7からの赤外線の輻射熱を利用し被洗
浄物そのものを過熱する両方を利用する方法がある。
供給管2bを介して接続されている。また、水蒸気発生
室2aには収納されている超純水2cを20〜100℃
の温度に過熱するためのホットプレート3が設置されて
いる。そして、ホットプレート3によって水蒸気発生室
2a内の超純水を前記温度に過熱し水蒸気を発生させ、
蒸気圧で水蒸気を水蒸気供給管2bを通し洗浄釜1内へ
供給するようになっている。また、洗浄釜1にはオゾン
ガス発生装置5aに流路接続されたオゾンガス供給管5
bが接続されている。さらに、洗浄釜1には薬液供給容
器4aに収納された薬液4cを薬液供給管4bを介して
洗浄釜1内へ供給するようになっている。
13aに接続されたオゾン水供給管13bが接続されて
いる。オゾン水洗浄槽は切り替えバルブ14を切り替え
ることにより、オゾン水を管路13dを経由しオーバー
フロー状態に、また管路13cを経由することでオゾン
水を循環することができるようになっている。さらに、
薬液供給槽15aに収納された薬液15cを薬液注入ポ
ンプにより注入管路15bを介して注入できるようにな
っている。オゾン水洗浄槽12の底部にはオゾンガスを
バブリングできるようオゾンガスバブリング装置18を
備えている。オゾンガスがオゾン発生装置5aからオゾ
ンガス供給管5bを介してオゾンガスバブリング装置1
8に供給される。
す。薄膜を除去する被洗浄物7は半導体工程で使用され
ているSi基板で、層間絶縁膜にホールをドライエッチ
ング形成した直後のものである。詳しくはホールが開け
られた層間膜はSiO2系で、ホール底にはAl配線が
あり、またホール内側壁にはCFxと無機系の複合ポリ
マが付着残存しており、ホール以外の層間膜表面上には
反射防止膜(Barc)、またその上にKrFエキシマレジス
トが残存している状態である。本実施例では、このポリ
マ、Barc、 KrFエキシマレジストを除去することを目的
としている。
Si基板7を52枚をハーフピッチで立ててセットし
た。再び蓋を閉め、Si基板7を外気と遮断し、不活性
ガス(N2)19を2L/分で洗浄釜1へ1分流しなが
ら排気10より排気し置換した後、洗浄釜加熱装置9と
紫外線照射装置6を作動させながらSi基板7を120
℃に加熱した。今回、紫外線照射装置6は高圧水銀灯3
本を用いている。
後、高圧水銀灯を点灯させたままで、オゾンガス濃度3
25〜360g/Nm3のオゾンガス5cをオゾンガス
発生装置5aで生成し、オゾンガス供給管路5bを通し
て流量1L/分で、かつ90%RHの水蒸気2cを2a
で生成し水蒸気供給管路2bを通して、50mL/分で
洗浄釜1に供給した。この時、排気10を絞り、洗浄釜
1内を2.5気圧まで加圧し、そのまま10分保持、S
i基板を処理し、続いてオゾンガス5c、水蒸気2cの
供給、洗浄釜加熱装置9を止め、不活性ガス19を2L
/分で洗浄釜1へ1分間流し置換したあと、そのまま1
分静止した。この際、紫外線照射装置6は点灯してお
り、残存オゾンガスを分解した。また基板温度も40℃
まで低下し、取り出せた。洗浄釜1の蓋を開け、Si基
板7を取り出した。この時、Si基板7には反射防止膜
(Barc)とKrFエキシマレジストはほぼ除去されていた
が、その若干の残存物と、ポリマはまだ残存していた。
0.01wt%を添加した100ppmオゾン水を満た
したオゾン水洗浄槽12にSi基板7を52枚ハーフピ
ッチにまま、浸漬した。続いて、蓋12aを閉めると共
にオゾンガスバブラー18よりオゾンガス濃度325〜
360g/Nm3のオゾンガス5cのバブリングをし、
オゾン水液面上の蓋内に高濃度オゾンガスを充満させ
た。このことにより、オゾン水からのオゾンガス離脱速
度を小さくできた。このまま10分保持し、続いてリン
ス槽16aへSi基板7を移し、10分リンスし、最後
に乾燥機17で乾燥させた。
果、洗浄釜1で取り出したときに残存していたレジスト
とBarc残存物、ポリマは完全に除去されていた。洗浄釜
1では、強固なレジスト、Barcをほぼ除去できるが、気
相処理のため、残存物が生じる。そのため続いて、シュ
ウ酸添加オゾン水で処理することにより、シュウ酸のキ
レート効果とオゾン水による分解、および洗い流し作用
で、レベルの高い除去性能を得ることができた。またホ
ール断面観察でも、ホール(層間膜)自体やホール底の
Al配線の腐食も全く観察されなかった。
で変化させ、レジスト、及びBarc除去レートを確認した
ところ、6000A/分であった。
は主にオゾン水洗浄槽12に添加したシュウ酸であった
が、洗浄釜1で噴霧させることもできる。
Si基板7を52枚をハーフピッチで立ててセットし
た。再び蓋を閉め、Si基板7を外気と遮断し、不活性
ガス(N2)19を2L/分で洗浄釜1へ1分流しなが
ら排気10より排気し置換した後、洗浄釜加熱装置9と
紫外線照射装置6を作動させながらSi基板7を120
℃に加熱した。今回、紫外線照射装置6は高圧水銀灯3
本を用いている。
後、高圧水銀灯を点灯させたままで、シュウ酸0.01
wt%溶液を4bより50mL/分で1分噴霧した。続
いて、オゾンガス濃度325〜360g/Nm3のオゾ
ンガス5cをオゾンガス発生装置5aで生成し、オゾン
ガス供給管路5bを通して流量1L/分で、かつ90%
RHの水蒸気2cを2aで生成し水蒸気供給管路2bを
通して、50mL/分で洗浄釜1に供給した。この時、
排気10を絞り、洗浄釜1内を2.5気圧まで加圧し、
そのまま10分保持、Si基板を処理し、続いてオゾン
ガス5c、水蒸気2cの供給、洗浄釜加熱装置9を止
め、不活性ガス19を2L/分で洗浄釜1へ1分間流し
置換したあと、そのまま1分静止した。この際、紫外線
照射装置6は点灯しており、残存オゾンガスを分解し
た。また基板温度も40℃まで低下し、取り出せた。洗
浄釜1の蓋を開け、Si基板7を取り出した。この時、
Si基板7には反射防止膜(Barc)とKrFエキシマレジ
ストはほぼ除去されていたが、その若干の残存物が存在
していた。しかし実施例1とは異なり、ポリマの残存は
なく、シュウ酸噴霧で完全に除去されていた。
1wt%を添加した100ppmオゾン水を満たしたオ
ゾン水洗浄槽12にSi基板7を52枚ハーフピッチに
まま、浸漬した。続いて、蓋12aを閉めると共にオゾ
ンガスバブラー18よりオゾンガス濃度325〜360
g/Nm3のオゾンガス5cのバブリングをし、オゾン
水液面上の蓋内に高濃度オゾンガスを充満させた。この
ことにより、オゾン水からのオゾンガス離脱速度を大幅
に小さくでき、酢酸のスカベンジャーを添加することで
実施例1より更にオゾン濃度維持を高レベルで達成でき
た。このまま10分保持し、続いてリンス槽16aへS
i基板7を移し、10分リンスし、最後に乾燥機17で
乾燥させた。
果、洗浄釜1で取り出したときに残存していたレジスト
とBarc残存物は完全に除去されていた。ホール断面観察
では、ホール(層間膜)自体のダメージは認められなか
ったものの、ホール底のAl配線には腐食が観察され
た。
に制御していた洗浄釜1内のSi基板7の温度を80
℃、40℃、室温に下げ、全く同じ実験を行なったとこ
ろ、120℃で6000A/分あったレジスト、及びBa
rc除去レートが、それぞれ4700A/分、3200A
/分、2200A/分となった。また40℃以下では水
蒸気の結露による基板処理の不均一性が認められた。た
だ、ポリマーの除去性は室温では不十分だったものの4
0℃では良好で、かつAlの腐食も全く無かった。よっ
て、オゾンガス/水蒸気によるレジストとBarcの除去は
高温が良いが、シュウ酸によるポリマ除去(Al腐食考
慮)は40℃が良いことがわかった。
る洗浄釜1の加圧を行なわなかったことが異なる。常圧
のまま処理をしたところ、除去レートは120℃で35
00A/分まで低下した。また、加圧しなかった場合、
洗浄釜1やSi基板7の加熱の電力(洗浄釜加熱装置9
等)を大きく要することとなった。加圧は、除去の促進
とエネルギー削減に効くことがわかった。
線照射ランプが異なる。今回は同じ出力の低圧水銀灯を
用いたところ、レジストとBarcの除去性が非常に悪くな
り(除去レート500A/分)、かつ不均一となった。
ランプに近い部分のみ、除去レートは5000A/分あ
った。これは低波長がオゾンガスや水蒸気により吸収さ
れたためと考えられる。
釜1での処理終了(オゾンガスと水蒸気の供給停止、洗
浄釜加熱装置の停止)時に、同時に高圧水銀灯も消灯し
たことが異なる。実施例1では1分の不活性ガスの置換
と1分の静止でオゾンガスを分解できたが、本実施例で
は10分以上の不活性ガス置換が必要であった。このこ
とより、紫外線照射を有効に使用することで、スループ
ットを向上できることがわかった。
におけるオゾン水洗浄槽12内のオゾン水濃度を80p
pm、60ppm、40ppm、0ppmと変化させた
ことが異なる。この時、80〜40ppmまでは残存し
ていたレジスト、Barc、ポリマの残存物は10分の処理
で、100ppmと同様に、完全に除去されていた。た
だし0ppmはわずかの残存があり、洗浄釜の後処理に
はオゾン水が必要であることがわかった。
着の少ない工程も多い。インプラレジストでは第3の工
程、第4の工程を省略できた。実施例8を以下に示す。
使用されているSi基板で、レジスト表面にAsを1E
13、1E14、1E15の濃度で打ち込んだものを剥
離評価した。
Si基板7を52枚をハーフピッチで立ててセットし
た。再び蓋を閉め、Si基板7を外気と遮断し、不活性
ガス(N2)19を2L/分で洗浄釜1へ1分流しなが
ら排気10より排気し置換した後、洗浄釜加熱装置9と
紫外線照射装置6を作動させながらSi基板7を120
℃に加熱した。今回、紫外線照射装置6は高圧水銀灯3
本を用いている。
後、高圧水銀灯を点灯させたままで、オゾンガス濃度3
25〜360g/Nm3のオゾンガス5cをオゾンガス
発生装置5aで生成し、オゾンガス供給管路5bを通し
て流量1L/分で、かつ90%RHの水蒸気2cを2aで
生成し水蒸気供給管路2bを通して、50mL/分で洗
浄釜1に供給した。この時、排気10を絞り、洗浄釜1
内を2.5気圧まで加圧し、そのまま10分保持、Si
基板を処理し、続いてオゾンガス5c、水蒸気2cの供
給、洗浄釜加熱装置9を止め、不活性ガス19を2L/
分で洗浄釜1へ1分間流し置換したあと、そのまま1分
静止した。この際、紫外線照射装置6は点灯しており、
残存オゾンガスを分解した。また基板温度も40℃まで
低下し、取り出せた。洗浄釜1の蓋を開け、Si基板7
を取り出した。この時レジストは大方残っていた。
を満たしたオゾン水洗浄槽12にSi基板7を52枚ハ
ーフピッチにまま、浸漬した。続いて、蓋12aを閉め
ると共にオゾンガスバブラー18よりオゾンガス濃度3
25〜360g/Nm3のオゾンガス5cのバブリング
をし、オゾン水液面上の蓋内に高濃度オゾンガスを充満
させた。このことにより、オゾン水からのオゾンガス離
脱速度を小さくできた。このまま10分保持し、続いて
リンス槽16aへSi基板7を移し、10分リンスし、
最後に乾燥機17で乾燥させた。
果、洗浄釜1で取り出したときに残存していたレジスト
は1E13、1E14、1E15の全ての濃度のものに
ついて、完全に除去されていた。
てレシピを作成することにより、より効率的な洗浄工程
を選択することができるとともに、この装置1台で全て
の薄膜除去を行うことができる。また、以上説明したよ
うに構成されかつ作用するので、被洗浄物の表面化の薄
膜が迅速にかつ被洗浄物表面均一に除去される。この発
明に係る装置及び方法は、例えば半導体デバイスや液晶
デバイス、電子デバイスの製造工程において、例えばイ
オン注入工程後にイオンインプラレジストを除去させた
り、従来のプラズマアッシングやSPM処理、有機剥離
などの技術に代わるものである。
去方法を実施するのに使用される装置の構成の1例を示
す模式図である。
Claims (31)
- 【請求項1】 処理すべき基板の表面に紫外線を照射し
ながら、オゾンガス及び水蒸気を供給することにより、
基板表面から薄膜を剥離する工程を有することを特徴と
する薄膜剥離方法。 - 【請求項2】 処理すべき基板の表面に紫外線を照射し
ながら、オゾンガス及び/又は水蒸気を供給することに
より、基板表面から薄膜を剥離する第1の工程と、基板
表面をオゾン水又は純水により洗浄する第2の工程と、
をこの順に有することを特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の薄膜剥離方法に
おいて、180nm〜400nmの波長を有する紫外線
を照射することを特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項4】 請求項2に記載の薄膜剥離方法におい
て、第1の工程の前又は後に、第1の薬液を基板表面に
噴霧する第3の工程をさらに有することを特徴とする薄
膜剥離方法。 - 【請求項5】 請求項2に記載の薄膜剥離方法におい
て、第1の工程と第2の工程の間に、基板表面を第2の
薬液で洗浄する第4の工程をさらに有することを特徴と
する薄膜剥離方法。 - 【請求項6】 請求項4に記載の薄膜剥離方法におい
て、第1の工程と第2の工程の間に、基板表面を第2の
薬液で洗浄する第4の工程をさらに有することを特徴と
する薄膜剥離方法。 - 【請求項7】 請求項4又は6に記載の薄膜剥離方法に
おいて、第1の工程及び/又は第3の工程を、基板を室
温以上250℃以下の温度に加熱した状態で行なうこと
を特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項8】 請求項7に記載の薄膜剥離方法におい
て、前記温度が40℃以上であることを特徴とする薄膜
剥離方法。 - 【請求項9】 請求項4、6、7又は8に記載の薄膜剥
離方法において、第1の工程及び/又は第3の工程を、
基板を外気より隔離した状態で行なうことを特徴とする
薄膜剥離方法。 - 【請求項10】 請求項9に記載の薄膜剥離方法におい
て、第1の工程及び/又は第3の工程を、1気圧以上3
気圧以下の圧力雰囲気下で行なうことを特徴とする薄膜
剥離方法。 - 【請求項11】 請求項4乃至10のいずれかに記載の
薄膜剥離方法において、前記第1の薬液又は前記第2の
薬液が、脂肪族ポリカルボン酸及びその塩並びにアミノ
ポリカルボン酸及びその塩からなる群から選ばれた少な
くとも1種類又は2種類以上の薬液であることを特徴とす
る薄膜剥離方法。 - 【請求項12】 請求項11記載の薄膜剥離方法におい
て、前記第1の薬液又は前記第2の薬液の濃度が0.0
01〜10wt%であることを特徴とする薄膜剥離方
法。 - 【請求項13】 請求項2乃至12のいずれかに記載の
薄膜剥離方法において、前記オゾン水には、カルボン酸
類、脂肪族ポリカルボン酸及びその塩、並びにアミノポ
リカルボン酸及びその塩からなる群から選ばれた少なく
とも1種類または2種類以上の薬液が含まれていることを
特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項14】 請求項13記載の薄膜剥離方法におい
て、前記オゾン水に含まれている薬液の濃度が、0.0
01〜1wt%であることを特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項15】 請求項9乃至14のいずれかに記載の
薄膜剥離方法において、第1の工程を実施後、基板を外
気に取出す工程において、使用したオゾンガスを紫外線
により分解して無害化することを特徴とする薄膜剥離方
法。 - 【請求項16】 請求項2乃至15のいずれかに記載の
薄膜剥離方法において、オゾン水の温度が室温であり、
かつ、オゾン水に含まれるオゾンの濃度が60ppm以
上であることを特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項17】 請求項16に記載の薄膜剥離方法にお
いて、前記オゾン水には酢酸が0.001〜1wt%含
まれていることを特徴とする薄膜剥離方法。 - 【請求項18】 基板表面から薄膜を剥離することので
きる薄膜剥離装置であって、処理すべき基板を処理する
ための密閉洗浄釜であって、基板を外気と遮断可能で、
基板を出し入れ可能で、基板を室温以上に加熱可能で、
基板に水蒸気、オゾンガス及び/又は薬液霧を供給可能
で、基板に紫外線照射可能な密閉洗浄釜と、少なくとも
1槽以上の洗浄槽と、を備えたことを特徴とする薄膜剥
離装置。 - 【請求項19】 請求項18に記載の薄膜剥離装置にお
いて、複数枚の基板を同時に処理できるバッチ処理形態
を可能とする基板保持機構を、備えたことを特徴とする
薄膜剥離装置。 - 【請求項20】 請求項18に記載の薄膜剥離装置にお
いて、前記紫外線照射手段には少なくとも1本以上の高
圧水銀灯が含まれていることを特徴とする薄膜剥離装
置。 - 【請求項21】 請求項18に記載の薄膜剥離装置にお
いて、前記洗浄槽には、1〜120ppmのオゾンガス
を溶解させた室温オゾン水を供給することができるオゾ
ン水製造装置が接続されていることを特徴とする薄膜剥
離装置。 - 【請求項22】 請求項21記載の薄膜剥離装置におい
て、前記洗浄槽にオゾン水を循環するための循環装置
を、さらに備えていることを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項23】 請求項18に記載の薄膜剥離装置にお
いて、前記洗浄槽には、脂肪族ポリカルボン酸及びその
塩並びにアミノポリカルボン酸及びその塩からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種類または2種類以上の薬液が
添加された水溶液を供給することができる薬液供給装置
が付属していることを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項24】 請求項21〜23のいずれかに記載の
薄膜剥離装置において、前記洗浄槽を密閉する密閉装置
を備えていることを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項25】 請求項21乃至24のいずれかに記載
の薄膜剥離装置において、前記洗浄槽内にオゾンガスを
バブリングするバブリング装置をさらに備えたことを特
徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項26】 請求項18に記載の薄膜剥離装置にお
いて、前記洗浄槽には、オゾン水を使用する洗浄槽と、
脂肪族ポリカルボン酸及びその塩並びにアミノポリカル
ボン酸及びその塩からなる群から選ばれた少なくとも1
種類または2種類以上の薬液を使用する洗浄槽と、が含
まれることを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項27】 請求項18〜26のいずれかに記載さ
れた薄膜剥離装置において、前記密閉洗浄釜の内面は、
紫外線を効率よく反射させるための表面処理が施されて
いることを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項28】 請求項27記載の薄膜剥離装置におい
て、前記密閉洗浄釜の内面は、紫外線を効率よく反射さ
せるための鏡面処理が施されていることを特徴とする薄
膜剥離装置。 - 【請求項29】 請求項18〜28のいずれかに記載さ
れた薄膜剥離装置において、前記密閉洗浄釜は、オゾン
ガスと水蒸気とを同一のノズルから噴霧させるノズルを
備えたことを特徴とする薄膜剥離装置。 - 【請求項30】 請求項18〜29のいずれかに記載さ
れた薄膜剥離装置において、前記密閉洗浄釜を加圧する
加圧手段をさらに備えていることを特徴とする薄膜剥離
装置。 - 【請求項31】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
薄膜剥離方法によって、基材表面に形成された薄膜を剥
離する工程を有することを特徴とする電子デバイスの製
造方法。
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---|---|---|---|
JP2000202206A JP2002018379A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 薄膜剥離方法、薄膜剥離装置及び電子デバイスの製造方法 |
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JP2000202206A Withdrawn JP2002018379A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 薄膜剥離方法、薄膜剥離装置及び電子デバイスの製造方法 |
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Country | Link |
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- 2000-07-04 JP JP2000202206A patent/JP2002018379A/ja not_active Withdrawn
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