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JP2002004633A - 構造物の制振装置 - Google Patents

構造物の制振装置

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JP2002004633A
JP2002004633A JP2000186490A JP2000186490A JP2002004633A JP 2002004633 A JP2002004633 A JP 2002004633A JP 2000186490 A JP2000186490 A JP 2000186490A JP 2000186490 A JP2000186490 A JP 2000186490A JP 2002004633 A JP2002004633 A JP 2002004633A
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JP
Japan
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storage tank
damping device
muddy water
building
vibration damping
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JP2000186490A
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Toshitami Son
利民 孫
Yozo Goto
洋三 後藤
Masao Hayashi
正夫 林
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制振装置内の重泥水を上下に移動することに
よって混合攪拌効果を得られ、均一な粘度に保持出来る
と同時に、生成した圧力空気による電力生成も兼用でき
る。 【解決手段】 建物1の上部に設置された同調式液体制
振装置2と、建物の下部ないしは地下部に設置された密
封式貯蔵槽3と、装置2及び貯蔵槽3間を接続した連通
管5,6と、装置2内部及び貯蔵槽3に封入された重泥
水4と、前記連通管5,6を介して重泥水4を上下に循
環する駆動手段7とを備え、貯蔵槽3内に発生した圧力
空気を発電用ガスタービンの圧力源として用いるととも
に、建物1の振動検知により循環を停止し、前記制振装
置2を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重泥水を用いた構
造物の制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高層ビル、高橋脚などの高層建築構造物
にあっては、地震、あるいは強風時の揺れを抑制するた
めに、制振装置が用いられている。制振装置のうち、流
体のスロッシング現象を利用した装置としては、清水、
及び水より比重の重い重泥水を用いた装置がある。前者
の水を利用した装置では、飲用水の確保には好適である
ものの、効果的なスロッシング現象を生じさせるために
は大きなタンク容量を必要とする。これに対して、後者
の重泥水を用いた装置は、粘性液体によるスロッシング
現象であるため、同一効果を得るためのタンク容量が小
さくて良い。従って、この種の装置では、飲用水の不要
な高橋脚などの高層建築構造物の制振装置として好適で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この重
泥水を用いた装置では、一日程度の周期で静置状態にお
かれると、泥水粒子が沈降して粒子と水とが分離状態と
なり、この状態で揺れが発生しても瞬時に粘性液体の機
能を発揮できないため、定期的に攪拌装置を用いて攪拌
混合する必要が生じ、不経済となっていた。
【0004】ところで、最近では、CAES方式と称
し、夜間電力を利用したコンプレッサ駆動による圧縮空
気を地下にあるタンク内に貯蔵し、昼間時にはこの圧縮
空気を圧力源に利用してガスタービンを駆動し、電力を
生成する方法が開発されている。
【0005】本発明は、以上の電力生成方式を、制振装
置内に蓄えられた重泥水の保全に適用したものであり、
その目的は、制振装置内の重泥水を上下に移動すること
によって混合攪拌を得られ、均一な粘度に保持すること
及び、圧力空気を利用した電力生成も兼用できるように
した構造物の制振装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、建物の上部に設置された同調式液体制振
装置と、建物の下部ないしは地下部に設置された密封式
貯蔵槽と、装置及び貯蔵槽間を接続した連通管と、前記
装置内部及び貯蔵槽に封入される重泥水を前記連通管を
介して上下に循環する駆動手段とを備え、前記貯蔵槽内
に発生した圧力空気を発電源として用いることを特徴と
する。従って、この発明では、重泥水を上下に循環させ
ることで、泥水粒子の沈降を防止し、常時、制振装置と
しての機能を維持できる。また、貯蔵槽内に発生した圧
力空気を発電源として利用できるため、自家発電のため
にかかるコストを低減できる。
【0007】この発明においては、前記建物の振動検知
により循環を停止し、前記制振装置を作動させることが
好ましい。また、前記循環駆動手段は揚水用ポンプであ
っても良いし、貯蔵槽内に発生した圧力空気の圧力を利
用したものであっても良い。さらに、前記循環駆動手段
は、夜間電力利用により駆動されることにより、維持コ
ストを低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は
本発明の第一実施形態を示すものである。図において、
高層建物1の屋上部には、同調式液体制振装置2が設置
され、同じく建物1の地下部には密閉式の貯蔵槽3が配
置され、これら装置2及び貯蔵槽3の内部には所定水位
で重泥水4がそれぞれ密封されている。
【0009】重泥水4は、ベントナイトなどの泥水材
料、pH調整剤、界面活性剤その他添加物を水に均一に
分散混合した比重1.4〜2.0、粘度30〜1000
cpsの粘調な溶液であって、添加物の配合により粒子
は沈降しにくいように調整されているものの、一日以上
静置することによって沈降し、溶液の均一性が損われる
ものとなっている。
【0010】そして、制振装置2と貯蔵槽3間は一対の
連通管5,6で接続され、その一方を昇水管5、他方を
降水管6としている。昇水管5の管路中には揚水用ポン
プ7及びソレノイド式ストップ弁8が配置され、降水管
6の管路中には逆止弁9及び同じくソレノイド式ストッ
プ弁10が配置され、ポンプ7の駆動によりそれぞれに
封入された重泥水4を矢印のごとく循環させるようにな
っている。
【0011】また、貯蔵槽3の上部には空気抜き用の配
管11が配置され、逆止機構付のソレノイド式の空気抜
き弁14により開閉可能としているほか、内部には圧力
センサ16が配置されている。なお、空気抜き用配管1
2は図示しないが、発電用ガスタービンの圧力源に接続
され、内部が昇圧した状態で空気抜き弁14を開いて、
圧力空気を供給するようになっている。
【0012】さらに、符号17は建物1の屋上部に配置
された振動センサ17であり、以上の各センサ16,1
7の検出信号は、制御部18に入力される。制御部18
は内蔵されたタイマ及びこれらセンサの出力に応じて各
弁8,10,14の開閉制御及びポンプ7の駆動停止制
御を行うものである。
【0013】先ず、昼間時にはポンプ7は停止し、スト
ップ弁8,10は閉じられ、これによって制振装置2は
建物1に加わる振動に対する待機状態に保持され、この
間に建物1に揺が生ずると、制振装置2内の重泥水4は
スロッシングし、通常の制振効果を発揮する。
【0014】次いで、夜間電力使用時間帯になった時点
で、振動センサ17からの信号が入力されない状態で、
空気抜き弁14をあけ、ストップ弁7を開けるととも
に、ポンプ7を駆動することで、貯蔵槽3内の重泥水4
を一旦制振装置側2側に揚泥し、次いで、空気抜き弁1
4を閉じストップ弁10を開けるサイクルを繰返すこと
で、装置2側に蓄められた重泥水4を貯蔵槽3側に降泥
させ、この循環による攪拌作用により、重泥水の粒子を
均一に分散し、スロッシング用液体に再生する。また、
以上のサイクルを繰返すことで、貯蔵槽3内の空気は給
気−圧縮を繰返し、順次高圧となる。
【0015】なお、このサイクルの間に、振動センサ1
7が振動をピックアップすると、昼間時と同様、ポンプ
7を停止し、ストップ弁8,10を閉止状態に切替える
ことで、制振効果を発揮する。振動が停止したならば、
夜間電力使用時間帯が終るまで前記と同様のサイクルを
繰返し、時間帯を過ぎたなら、昼間時の待機状態に戻
す。また、貯蔵槽3内に蓄えられた高圧空気は、発電用
ガスタービン側に供給することで、自家発電用補助動力
として有効活用できる。図2は本発明の第二実施形態を
示す。なお、符号は第一実施形態と同一であるが、ポン
プ7の移送方向及び逆止弁9の方向が異なり、また装置
2側は待機に解放されているほかは、基本的構造は同一
である。この場合、ポンプ7の駆動により、装置2内の
重泥水4を貯蔵槽3内に移送することで、貯蔵槽3の内
圧を高め、次いでその空気圧により、ストップ弁10を
開くことにより、貯蔵槽3内に一旦蓄えられた重泥水4
を装置内に循環させるサイクルを繰返す。
【0016】なお、以上の各実施形態では、重泥水の移
送手段としてポンプを用いたが、貯蔵槽3内にコンプレ
ッサ動力による圧力空気を導入し、この空気圧により、
重泥水4を循環させることも可能である。
【0017】図3(a)〜(c)は以上のコンプレッサ
動力を利用した第三実施形態における原理的構成を示す
ものである。図において、貯蔵槽3の両側には空気導入
管20及び空気放出管21が配管され、それぞれ、供給
用及び放出用の空気弁22,23で開閉可能としてい
る。空気導入管20は夜間電力によって作動する図示し
ないコンプレッサに接続され、空気放出管21は同じく
図示しないガスタービンの高圧空気源に接続されてい
る。また、装置2と貯蔵槽3とは、一本の連通管24で
接続され、管路中に設けたストップ弁25により管路を
開閉可能としている。
【0018】そして、(a)に示すように、コンプレッ
サを駆動しつつ、供給側空気弁22をあけ、放出側空気
弁23を閉じ、内部が昇圧した状態でストップ弁25を
開けると、連通管24を通じて貯蔵槽3内に蓄えられた
重泥水4は上昇し、装置2側へ供給される。次いでコン
プレッサの駆動を停止し、供給側空気弁22を閉じ、放
出側空気弁23を開けると、貯蔵槽3の内部は減圧し、
(b)に示すように、装置2側の重泥水14は降下し、
再び貯蔵槽3側に戻される。
【0019】以上のサイクルを繰返すことで、重泥水1
4は攪拌され、均一な混合溶液となる。放出された空気
は、ガスタービン用の空気圧源として利用される。さら
に、昼間時、あるいは、夜間時であっても振動センサが
振動を感知すると、(c)に示すように、ストップ弁2
5が閉じられ、両空気弁22,23が閉じられること
で、装置2は通常のスロッシング動作による制振作用を
行う。
【0020】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による構造物の制振装置によれば、制振装置内の重泥
水を上下に移動させることにより混合攪拌効果を得ら
れ、均一な粘度に保持出来ると同時に、生成した圧力空
気による電力生成も兼用できる。またその作業を夜間電
力を利用して行うことで、維持コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態によるシステム構成図で
ある。
【図2】本発明の第二実施形態によるシステム構成図で
ある。
【図3】(a),(b),(c)は、本発明の第三実施
形態による動作原理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 高層建物 2 同調式液体制振装置 3 貯蔵槽 4 重泥水 5,6,25 連通管 7 ポンプ 17 振動センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 洋三 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 林 正夫 千葉県我孫子市若松131−7 Fターム(参考) 2D059 AA03 GG05 3J048 AB07 BF11 BF16 EA38 5H590 AA02 AA10 CA30 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の上部に設置された同調式液体制振
    装置と、建物の下部ないしは地下部に設置された密封式
    貯蔵槽と、装置及び貯蔵槽間を接続した連通管と、前記
    装置内部及び貯蔵槽に封入される重泥水を前記連通管を
    介して上下に循環する駆動手段とを備え、前記貯蔵槽内
    に発生した圧力空気を発電源として用いることを特徴と
    する構造物の制振装置。
  2. 【請求項2】 前記建物の振動検知により循環を停止
    し、前記制振装置を作動させることを特徴とする請求項
    1に記載の構造物の制振装置。
  3. 【請求項3】 前記循環駆動手段が揚水用ポンプである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の構造物の制
    振装置。
  4. 【請求項4】 前記循環駆動手段が貯蔵槽内に発生した
    圧力空気の圧力を利用したものであることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の構造物の制振装置。
  5. 【請求項5】 前記循環駆動手段は、夜間電力利用によ
    り駆動されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか
    に記載の構造物の制振装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014179397A1 (en) * 2013-05-01 2014-11-06 Elwha Llc Systems and methods for damping building oscillations

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014179397A1 (en) * 2013-05-01 2014-11-06 Elwha Llc Systems and methods for damping building oscillations

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