JP2002078495A - 酵素処理方法 - Google Patents
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Abstract
を得る酵素反応において、当該反応を加圧下に行うこと
を特徴とする、酵素処理方法。 【効果】 本発明によれば、酵素反応を短時間に効率的
に行うことのできる酵素処理方法が提供される。本発明
方法においては、酵素が加圧によって活性化されるとと
もに、酵素自体の安定性も向上し、通常の酵素反応温度
よりも高温での反応が可能となる。本発明方法によりセ
ルロースの酵素分解を行うと、大量に発生するセルロー
ス廃棄物を効果的に処理することができ、環境保全と資
源の有効活用の面で非常に有用である。
Description
し、詳しくは、加圧下に酵素反応を行うことを特徴とす
る、酵素処理方法に関する。
境汚染の改善、及びそれと関連してバイオマス資源など
の環境保全エネルギーの開発が大きな関心となってい
る。バイオマス資源として、もみがらや木材、サトウキ
ビなどの植物が利用されるが、これらに存在するセルロ
ースやリグニンが難分解性であるゆえ、植物の利用を阻
む原因となっており、これらを効率よく分解する手段が
必要である。セルロースを酵素により分解してグルコー
スを製造することは公知であり、このような酵素は一般
にセルラーゼと称されている。セルラーゼには、(1)
セルロースの固い結晶領域を非還元末端からエキソ型に
加水分解しセロビオースを生成するセロビオヒドロラー
ゼ(アビセラーゼ)活性、(2)セルロースの非結晶領
域をエンド型に加水分解しセルロース分子の低分子化と
各種のセロオリゴ糖を生成するエンドグルカナーゼ(CM
Case)活性、(3)セロビオースやセロオリゴ糖をグル
コースに分解するβ−グルコシダーゼ活性、の3種の酵
素活性が含まれており、この3種の活性によりセルロー
スはセロビオースやセロオリゴ糖を経てグルコースにま
で分解される。従来のセルラーゼを使用したセルロース
の分解反応は、常圧下に酵素の活性を損なわない温度で
行われるものであり、反応に時間がかかる。また酵素を
安定な状態で作用させることが困難であることから収率
も劣り、実用レベルに到達するものではなかった。
保全と資源の有効活用の観点から、セルロース廃棄物の
効果的な処理法や再資源化法の開発が望まれるところで
ある。従って、本発明は、セルラーゼを使用したセルロ
ースの酵素分解処理を短時間で効率良く行う方法を提供
することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、セルラーゼによる
セルロースの酵素分解反応をはじめ、各種酵素による酵
素反応を加圧下に行うことにより、基質を効率よく変換
して酵素反応生成物を得ることができることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
(14)の発明に関する。 (1) 基質に酵素を作用させ、酵素反応生成物を得る
酵素反応において、当該反応を加圧下に行うことを特徴
とする、酵素処理方法。 (2) 酵素反応を、0.2〜1,000MPaの加圧
下に行うことを特徴とする、上記(1)の方法。 (3) 酵素反応を、常圧下での反応温度よりも高温で
行うことを特徴とする、上記(1)又は(2)の方法。 (4) 酵素が、セルラーゼ、グルコアミラーゼ、タン
ナーゼ、フィターゼ、プロテアーゼ、及びキチナーゼか
らなる群から選択される、上記(1)〜(3)いずれか
の方法。 (5) 基質の形状を粉末状、シート状、又は粒状にす
ることを特徴とする、上記(1)〜(4)いずれかの方
法。 (6) セルロースにセルラーゼを作用させ、酵素反応
生成物としてグルコースを得る酵素反応において、当該
反応を加圧下に行うことを特徴とする、酵素処理方法。 (7) セルラーゼが、Acremonium属の菌が生産するセ
ルラーゼ系であること特徴とする、上記(6)の方法。 (8) Acremonium属の菌がAcremonium sp. Y-94であ
ることを特徴とする、上記(7)の方法。 (9) Acremonium属の菌が生産するセルラーゼ系に、
さらにエンドグルカナーゼ(CMCase)活性が加圧状態で
向上する酵素を混合した酵素組成物を使用することを特
徴とする、上記(7)の方法。 (10) CMCase活性が加圧状態で向上する酵素が、As
pergillus属の菌が生産する酵素であることを特徴とす
る、上記(9)の方法。 (11) 酵素組成物中のAcremonium属の菌が生産する
酵素とCMCase活性が加圧状態で向上する酵素との混合比
がCMCase活性当量として7:50〜50:7であること
を特徴とする、上記(9)の方法。 (12) セルロースとセルラーゼを0.2〜1,00
0MPaに加圧することを特徴とする、上記(6)〜(1
1)いずれかの方法。 (13) 粉末状、シート状又は粒状のセルロースを使
用することを特徴とする、上記(6)〜(12)いずれ
かの方法。 (14) セルロース1gに対して、CMCase活性当量と
して0.0005〜10,000国際単位(IU)のセル
ラーゼを使用することを特徴とする、上記(6)〜(1
3)いずれかの方法。 以下、本発明を詳細に説明する。
作用させ、酵素反応生成物を得る酵素反応を、加圧下に
行う。具体的には、酵素反応を0.2〜1,000MP
a、好ましくは10〜500MPa、特に好ましくは100
〜150Mpaの加圧下に行う。当該範囲の圧力に加圧す
ることにより、酵素が活性化されるとともに、酵素自体
の安定性も向上し、通常の酵素反応温度よりも高温での
反応が可能となる。圧力が上記範囲よりも高い場合に
は、酵素が失活し、反応効率が低下し、また、圧力が上
記範囲よりも低い場合には、所望の程度にまで反応効率
が向上せず、好ましくない。
表的にはセルラーゼを挙げることができるがこれに限定
されるわけではなく、グルコアミラーゼ、タンナーゼ、
フィターゼ、プロテアーゼ、キチナーゼ等の加水分解酵
素のほか、各種の酸化還元酵素、転移酵素、異性化酵
素、除去付加酵素、合成酵素をも同様に使用することが
できる。また、これらの酵素の起源は、微生物、植物、
動物由来のいずれであってもよく、市販品を利用しても
よい。
にセルラーゼとして知られた酵素であれば特に制限なく
使用できるが、Acremonium属の菌が生産するセルラーゼ
系、特にAcremonium sp. Y-94が生産するセルラーゼ系
が好適に使用できる。
ルラーゼ系に、CMCase活性が加圧状態で向上する酵素を
混合した酵素組成物を使用すると、セルロースの酵素分
解反応の効率が一段と向上するので好ましい。CMCase活
性が加圧状態で向上する酵素としては、例えばAspergil
lus属の菌が生産する酵素が挙げられる。
は、酵素組成物中のAcremonium属の菌が生産する酵素と
CMCase活性が加圧状態で向上する酵素との混合比を、CM
Case活性当量として7:50〜50:7になるように混
合とすることが例示される。
しては、酵素により加水分解、酸化還元、転移、異性
化、除去付加、合成反応を触媒され、酵素反応生成物を
生じるものであれば、特に制限はない。例えば、上記各
酵素に対応してセルロース、デンプン、タンニン酸、フ
ィチン酸、タンパク質、キチン等を挙げることができ
る。例えば、基質がセルロースの場合は、具体的には、
樹木、廃木材、紙、麦わら等各種の天然セルロース類を
使用することができる。
いが、酵素反応を効率良く行わせるためには、粉末状、
シート状又は粒状に加工したものを使用することが好ま
しい。
いて任意に選択することができるが、例えばセルロース
の場合、濾紙等の分解すべき基質1gに対して、CMCase
活性当量として0.0005〜10,000国際単位
(IU)程度の酵素を使用することができる。
圧に耐える化学反応容器中でバッチ式、半連続式、連続
式等任意の状態で行うことができる。
が、これらは本発明の範囲を何ら限定するものではな
い。 (活性測定)以下の実施例(比較例)1〜3では、酵素
活性の測定は、酵素反応によってセルロースが、pH
4.5,50℃,0.1MPa(常圧)の条件下で、1分
間に1マイクロモルの還元糖を遊離せしめる酵素量を1
国際単位(IU)と定め、反応終了後加熱失活させた反応
上清液を一部採り、一定倍率に希釈し酵素反応により遊
離した還元糖をSomogyi-Nelson法で定量することによっ
て行った。
したWhatman No.1濾紙(FP)約150mgを基質とし、
酵素としてAcremonium cellulolyticusの生産するセル
ラーゼ製剤(商品名:アクレモザイム)をFP糖化活性と
して0.0078IU使用して、恒温バス中のステンレス
製耐圧容器内で水を圧力媒体として加圧することによ
り、セルロースの酵素分解反応を行った。40mM Britt
on-Robinson広域緩衝液(以下、B-R bufferと略す)2m
l(pH4.5)に酵素及び基質を添加し、60℃で1、
24、48、72時間、0.1MPa(常圧:比較例1)
と150MPa(実施例1)に加圧下、それぞれ反応を行
った結果を表1に示す。表1の各反応時間における数値
は還元糖の生成量(μg/ml反応液)を表し、加速比
率(%)は0.1MPaにおける生成還元糖量に対する1
50MPaにおける生成還元糖量の比率で表した。
℃とした他は、実施例1と同様にしてセルロースの酵素
分解反応を行った。結果を表2に示す。
したWhatman No.1濾紙(FP)約150mgを基質とし、
酵素としてAcremonium cellulolyticusの生産するセル
ラーゼ製剤(商品名:アクレモザイム)をFP糖化活性と
して0.0078IU及びAspergillus属の生産するセル
ラーゼ製剤(商品名:セルソフトウルトラ)をCMCase活
性として0.0188IUを混合使用して、恒温バス中の
ステンレス製耐圧容器内で水を圧力媒体として加圧する
ことにより、セルロースの酵素分解反応を行った。40
mM B-R buffer 2ml(pH4.5)に酵素及び基質を添
加し、65℃で1、8、24、48時間、0.1MPa
(常圧:比較例3)と150MPa(実施例3)に加圧
下、それぞれ反応を行った結果を表3に示す。
us Niveusの生産するグルコアミラーゼ(生化学工業
(株)製)1mgを40mMのB-R buffer(pH4.
5)1mlに溶解し、酵素原液とした。基質として可溶
性デンプンを5%(w/v)濃度となるように、B-R buffe
rに加え、加温して溶解した。上記基質溶液11.88
mlに、上記酵素原液の128倍希釈酵素液120μl
を加えて混合し、45℃、55℃、65℃で、0.1MP
a(常圧:比較例4)と150MPa(実施例4)に加圧
下、pH4.5にてそれぞれ24時間反応を行った。反
応終了後、沸騰水中で酵素を10分間加熱失活させた。
反応上清液を適当な倍率に希釈し、その1mlを用いて
Somogyi-Nelson法で本上清液中の還元糖量(反応生成
物)を算出した。結果を表4に示す。表4の各反応温度
における数値は還元糖の生成量(μg/ml反応液)を
表し、加速比率(%)は0.1MPaにおける生成還元糖
量に対する150MPaにおける生成還元糖量の比率で
表した。
rgillus oryzaeの生産するタンナーゼ(和光純薬工業
(株)製)5mgを40mMのB-R buffer(pH5.
5)5mlに溶解し、酵素原液とした。基質としてタン
ニン酸を2%(w/v)濃度となるように、蒸留水に溶解
した。B-R buffer 8.9ml、2%タンニン酸水溶液
1mlおよび上記酵素原液の80倍希釈酵素液100μ
lを混合し、30℃、55℃で、0.1MPa(常圧:比
較例5)と150MPa(実施例5)に加圧下、pH5.
5にてそれぞれ60時間反応を行った。反応終了後、酵
素を沸騰水中で10分間加熱失活させた。反応液1ml
に80%エタノール4mlを加え、波長310nmにお
ける吸光度の減少量を測定し、酵素反応によって分解さ
れた基質残存量から間接的に反応生成物の量を算出し
た。結果を表5に示す。表5の各反応温度における数値
は波長310nmにおける吸光度を表し、加速比率
(%)は0.1MPaにおける吸光度に対する150MP
aにおける吸光度の比率で表した。
由来のフィターゼ(Sigma Chemicals 社製)20mgを
50mMの酢酸緩衝液(pH5.15)2mlに溶解
し、酵素原液とした。基質として米由来のフィチン酸1
2ナトリウム塩(Inositol hexaphosphoric acid dodec
asodium salt)を2%(w/v)濃度となるように、上記
緩衝液に加え溶解した。上記基質溶液9.9mlに、上
記酵素原液の8倍希釈酵素液100μlを加えて混合
し、55℃、65℃で、0.1MPa(常圧:比較例6)
と150MPa(実施例6)に加圧下、pH5.15にて
それぞれ24時間反応を行った。反応終了後、沸騰水中
で10分間酵素を加熱失活させた。酵素反応によって遊
離した無機リンの定量はFiske-Subbarrow法に準拠し
た。すなわち、上記反応液1mlに蒸留水6.6ml、
2.5%モリブデン酸アンモニウム1ml、3N硫酸1m
l、アミノナフトールスルホン酸(0.5gの1,2,
4アミノナフトールスルホン酸に15%亜硫酸水素ナト
リウム195mlと20%亜硫酸ナトリウム七水和物5
mlを加え溶解した)0.4mlを加え、混合後30分
間静置した後、波長750nmにおける吸光度を測定し
て無機リン酸量を算出した。結果を表6に示す。表6の
各反応温度における数値は無機リン酸量(μg/ml反
応液)を表し、加速比率(%)は0.1MPaにおける無
機リン酸量に対する150MPaにおける無機リン酸量
の比率で表した。
llus subtilis由来のプロテアーゼ製剤『「プロテアー
ゼN「アマノ」』(天野製薬(株)製)10mgを40
mMのB-R buffer (pH7.0)1mlに溶解し、酵素
原液とした。基質としてナトロース[Nutrose;カゼイン
ナトリウム(和光純薬(株)製)]を1%(w/v)濃度と
なるように、40mMのB-R buffer (pH7.0)に懸
濁し、15分間熱湯中で溶解した。上記基質溶液9.9
mlに、上記酵素原液の700倍希釈酵素液100μl
を加えて混合し、55℃、70℃で、0.1MPa(常
圧:比較例7)と150MPa(実施例7)に加圧下、p
H7.0にてそれぞれ24時間反応を行った。反応終了
後、5%三塩化酢酸(TCA)3mlを添加して酵素を失
活させた。反応上清液について波長280nmにおける
吸光度を測定した。結果を表7に示す。表7の各反応温
度における数値は波長280nmにおける吸光度を表
し、加速比率(%)は0.1MPaにおける吸光度に対す
る150MPaにおける吸光度の比率で表した。
ptomyces griseus由来のキチナーゼ(Sigma Chemical社
製)5mgを40mMのB-R buffer (pH6.0)36
mlに溶解し、酵素溶液とした。基質として2ml容量
のキュベットに20mgのキチンを秤量した。20mg
のキチンを含む2ml容量のキュベットに2mlの上記
酵素溶液を加えて混合し、30℃、60℃で、0.1MP
a(常圧:比較例8)と150MPa(実施例8)に加圧
下、pH6.0にてそれぞれ24時間反応を行った。反
応終了後、沸騰水中で10分間酵素を加熱失活させた。
反応上清液を適当に希釈し、TOCアナライザー(Tota
l Organic Carbon analyzer)で定量した。結果を表8
に示す。表8の各反応温度における数値はTOC(TO
Cmg/ml反応液)を表し、加速比率(%)は0.1
MPaにおけるTOCに対する150MPaにおけるTO
Cの比率で表した。
率的に行うことのできる酵素処理方法が提供される。本
発明方法においては、加圧によって酵素が活性化される
とともに、酵素自体の安定性も向上し、通常の酵素反応
温度よりも高温での反応が可能となる。本発明方法によ
りセルロースの酵素分解を行うと、大量に発生するセル
ロース廃棄物を効果的に処理することができ、環境保全
と資源の有効活用の面で非常に有用である。
Claims (14)
- 【請求項1】 基質に酵素を作用させ、酵素反応生成物
を得る酵素反応において、当該反応を加圧下に行うこと
を特徴とする、酵素処理方法。 - 【請求項2】 酵素反応を、0.2〜1,000MPa
の加圧下に行うことを特徴とする、請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 酵素反応を、常圧下での反応温度よりも
高温で行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の
方法。 - 【請求項4】 酵素が、セルラーゼ、グルコアミラー
ゼ、タンナーゼ、フィターゼ、プロテアーゼ、及びキチ
ナーゼからなる群から選択される、請求項1〜3のいず
れかに記載の方法。 - 【請求項5】 基質の形状を粉末状、シート状、又は粒
状とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに
記載の方法。 - 【請求項6】 セルロースにセルラーゼを作用させ、酵
素反応生成物としてグルコースを得る酵素反応におい
て、当該反応を加圧下に行うことを特徴とする、酵素処
理方法。 - 【請求項7】 セルラーゼが、Acremonium属の菌が生産
するセルラーゼ系であること特徴とする、請求項6に記
載の方法。 - 【請求項8】 Acremonium属の菌がAcremonium sp. Y-
94であることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 Acremonium属の菌が生産するセルラーゼ
系に、さらにエンドグルカナーゼ(CMCase)活性が加圧
状態で向上する酵素を混合した酵素組成物を使用するこ
とを特徴とする、請求項7に記載の方法。 - 【請求項10】 CMCase活性が加圧状態で向上する酵素
が、Aspergillus属の菌が生産する酵素であることを特
徴とする、請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 酵素組成物中のAcremonium属の菌が生
産する酵素とCMCase活性が加圧状態で向上する酵素との
混合比がCMCase活性当量として7:50〜50:7であ
ることを特徴とする、請求項9に記載の方法。 - 【請求項12】 セルロースとセルラーゼを0.2〜
1,000MPaに加圧することを特徴とする、請求項6
〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】 粉末状、シート状又は粒状のセルロー
スを使用することを特徴とする、請求項6〜12のいず
れかに記載の方法。 - 【請求項14】 セルロース1gに対して、CMCase活性
当量として0.0005〜10,000国際単位(IU)
のセルラーゼを使用することを特徴とする、請求項6〜
13のいずれかに記載の方法。
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