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JP2001511641A - インターロイキン―5のアンタゴニスト - Google Patents

インターロイキン―5のアンタゴニスト

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JP2001511641A
JP2001511641A JP54127997A JP54127997A JP2001511641A JP 2001511641 A JP2001511641 A JP 2001511641A JP 54127997 A JP54127997 A JP 54127997A JP 54127997 A JP54127997 A JP 54127997A JP 2001511641 A JP2001511641 A JP 2001511641A
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helix
arg
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JP54127997A
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ロペス エンゼル
ヴァダス マスュー
シャノン フランセス
バスティラス スタン
ウイリアム ヘイ アラン
Original Assignee
ブレザーゲン リミティッド
メドヴェット サイエンス ピーティーワイ.エルティーディー.
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、インターロイキン−5の活性に拮抗しまたはそれを弱めることができるIL−5分子の修飾型および変異型に関する。そして、IL−5の天然型または突然変異型により惹起される異常な効果を緩和し、軽くしあるいはその他の方法により減少させるためのそれらの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 インターロイキン−5のアンタゴニスト 本発明は、IL−5の活性に拮抗したりそれを減少させたりすることができる インターロイキン−5分子の修飾型および変異型に関し、そしてIL−5の天然 型または突然変異型により惹起される異常な効果を緩和し、苦痛を和らげあるい はその他の方法で減少させるためのそれらの使用に関する。 本出願(specification)で言及するヌクレオチド配列およびアミノ酸配列に 対する配列番号(SEQ ID NOs.)は明細書の後に記載する。 本出願を通じて、論旨から別の意味に解すべき場合を除き、「コンプライズ( comprise)(含む、含んで成る)」という語、あるいは「コンプライジーズ(com prises)」または「コンプライジング(comprising)」などのその変形は、述べら れている要素または実体あるいは要素群または実体群の含有を意味するが、他の 如何なる要素または実体あるいは要素群または実体群の排除を意味するものでは ないと理解されるべきである。 組換えDNA技術の精巧さが急速に増大したため、医学分野および関連健康分 野における研究および発展が大いに促進されている。 このことは、幾つもの疾病状態が天然型または突然変異型成長因子の異常な効果 に起因しているヘモポエチン成長因子の研究の領域で 特に重要である。 一つの特に重要なヘモポエチン成長因子はIL−5である。この分子はT−細 胞および肥満細胞により分泌されるリンホカインであり、糖タンパクのジスルフ ィド結合をしたホモダイマーである。この分子のヒト型はモノマー当たり114 個のアミノ酸を含んでいる。IL−5は上上、下下配列の4個のα−ヘリックス の束から形成されている。一つの束が一つのモノマーに由来する3個のヘリック スと第2のモノマーに由来する第4のヘリックスとから形成されるD−ヘリック ス交換という現象は、IL−5に独特のものである。IL−5分子はヘリックス AとBおよびヘリックスCとDの間に位置する二つの短い逆平行β−鎖をも含ん でいる。 ヒトおよびネズミのIL−5受容体は二つの異なる鎖、すなわち、α−サブユ ニットおよびβ−サブユニットを含んでいる。ヒトIL−5はこのα−サブユニ ットに結合するが、その結合親和性はβ−鎖と結合すると増大する。GM−CS FおよびIL−3などの他のサイトカインもこのβ−鎖を共有する。 IL−5はヒト好酸球の産生および活性化に対し選択性を有するヘモポエチン チン成長因子である。従って、慢性喘息またはIL−5との関係が証明された好 酸球増多症を伴う他の疾病状態またはIL−5と関連する他の状態に対する治療 剤として作用するIL−5のアンタゴニストを開発すべき必要がある。IL−5 アンタゴニストがGM−CSFやIL−3などの他のサイトカインの活性を妨害 しないことも重要である。 従って、本発明の一つの側面は、第1のα−ヘリックス内に一つのアミノ酸配 列を含む修飾されたIL−5であって、その第1のα−ヘリックス中の酸性また は酸様の性質を有する露出しているアミノ酸の一つ以上が塩基性アミノ酸残基ま たは非−酸性アミノ酸残基で置換されているものを提供する。 修飾を受けるIL−5は、一般に、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、羊、牛 、豚、馬)、実験室テスト動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ )、愛玩動物(例えば、犬、猫)および捕獲された野生動物(例えば、カンガル ー、狐、鹿)などから得られる哺乳類起源のものである。IL−5はヒト起源で あることが最も好ましい。本発明の修飾されたIL−5はグリコシル化されてい てもグリコシル化されていなくてもよく、そしてGM−CSFまたはIL−3の 活性を妨害することはない。 より一層具体的にいうと、本発明は第1のα−ヘリックス中のアミノ酸位置1 3(またはそれと同等の位置)にあるGluがArgまたはLysまたはそれら の化学的同等物または誘導体により置換されているアミノ酸配列を含んでいる修 飾されたヒトIL−5分子に関するものである。別の置換は、GlnおよびAs nまたはそれらの化学的同等物または誘導体などの非−酸性アミノ酸残基を用い て行うこともできるが、これらの残基に限定されるわけではない。「誘導体」は 天然に生ずるアミノ酸残基でも合成アミノ酸残基でもよい。 本発明によれは、上に定義したような修飾されたIL−5分子はIL−5の天 然型のアンタゴニストとして作用すると提唱される。「修飾された」という用語 は、本明細書では、「変異型」、「誘導体」および「突然変異型」などの用語と 同義語と考える。本発明はインビトロで観察されるようなIL−5の分裂促進効 果(mitogenic effects)に対し特異的拮抗作用を示す修飾されたIL−5に特に 関係する。この修飾されたIL−5分子はグリコシル化されていてもグリコシル 化されていなくてもよく、そしてGM−CSFまたはIL−3の活性を妨害する ことはない。 従って、本発明の別の側面はIL−5アンタゴニストに関する。該アンタゴニ ストはその第1のα−ヘリックス内に一つのアミノ酸配列を有するIL−5分子 を含んで成るものであって、該第1のα−ヘリックス内の酸性または酸様の性質 を有する露出したアミノ酸の一つ以上が塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ 酸残基で置換されているものである。 より具体的には、本発明は、その第1のα−ヘリックス内の第13位(または それと同等の位置)にあるGluがArgまたはLysまたはそれらの化学的同 等物またはそれらの誘導体で置換されているIL−5分子を含んで成るIL−5 のアンタゴニストを提供する。別の置換も、GlnおよびAsnまたはそれらの 化学的同等物または誘導体などの非−酸性アミノ酸残基を用いて行うことができ るが、これらの残基に限定されるわけではない。 本発明の修飾されたIL−5分子は組換え型または合成型である ことが好ましい。その第1のα−ヘリックス内のアミノ酸の置換(単数または複 数)を例外として、IL−5のアミノ酸配列は天然に生ずる分子(すなわち、天 然の分子)と同一であることができあるいは天然のアミノ酸配列に対する1個ま たは多重の、アミノ酸の置換、欠失および/または付加を持つこともできる。そ れを「突然変異型」IL−5と呼ぶ。IL−5の第1α−ヘリックスの構造は2 .4オングストローム分解能でX線結晶学により決定され、それがアミノ酸残基 7〜27またはそれらの同等物を含んでいることが明らかにされた(ミルバーン ら、Nature 363:172-176,1993を参照)。本発明の修飾されたIL−5はリーダ ー配列を含んでいてもよくあるいは含んでいなくてもよい。 第13位にArgを持つ修飾されたIL−5に対するヌクレオチド配列および 対応するアミノ酸配列は、配列番号:1および配列番号:2および図1に示す。 リーダー配列はアミノ酸1〜6として(Met His Tyr His His His(配列番号:3 ))示してある。従って、アミノ酸7〜27は配列番号:1および配列番号:2 および図1ではアミノ酸13〜33として示される。アミノ酸7〜27への言及 はリーダー配列なしの分子中のアミノ酸残基番号と解される。アミノ酸7〜27 に対するアミノ酸配列は、アミノ酸13がXaaと表されている点を除き配列番 号:4として示される。本発明によれば、Xaaは塩基性アミノ酸残基または非 酸性アミノ酸残基であることが好ましい。 本明細書で「非グリコシル化型」というときは、原核生物(例えば、大腸菌) 中で組換え型として発現された場合のように分子が完 全に非グリコシル化されていることを意味する。また、グリコシレーション欠如 哺乳類細胞を使用することあるいは適当な酵素を用いてインビトロで完全な脱グ リコシレーションを起こすこともできる。異なる哺乳類細胞中で組換え分子が製 造される場合のような異なるグリコシレーションパターンも本発明の中に包含さ れる。 「露出した」アミノ酸とは、本明細書では、分子の内部に向いているアミノ酸 と比べてα−ヘリックスの溶媒に露出した部分または外側にある部分のアミノ酸 を指すために用いられる。 酸性アミノ酸とは、例えば、GluおよびAspを含む。塩基性アミノ酸はA rgおよびLysであることが好ましい。非酸性アミノ酸はGlnおよびAsn であることが好ましい。 本発明の別の側面によれば、下記の点により特徴付けられる修飾されたIL− 5が提供される。 (i)第1α−ヘリックス内に一つのアミノ酸配列を含む、 (ii)該α−ヘリックス内に、塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残 基で置換されている酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸を一つ以上持 っている、 (iii)組換え型または合成型である、そして (iv)インビトロでIL−5の分裂促進活性と拮抗することができる。 関連する態様では、本発明は下記の点により特徴付けられるIL−5アンタゴ ニストを提供する、 (i)第1α−ヘリックス内に一つのアミノ酸配列を含む、 (ii)該α−ヘリックス内に、塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸 残基で置換されている酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸を一つ以上 持っている、 (iii)組換え型または合成型である、そして (iv)インビトロでIL−5の分裂促進活性と拮抗することができる。 IL−5突然変異体はグリコシル化型でも非グリコシル化型でもよい。 本発明のこの側面は、一部には、ヒト(h)IL−5のアミノ酸13(Glu )のArgへの突然変異がインビトロでIL−5の分裂促進効果に拮抗すること ができるhIL−5変異型を生ずるという発見に基づいている。この変異型は本 明細書では「IL−5Arg13」または「E13R」と呼ばれる。このような変 異型は高親和性受容体に結合することはできないであろうが、IL−5受容体の 低親和性α鎖にはなお十分に結合することができるであろう。IL−5Arg13 突然変異体がアンタゴニストとして作用し、天然のIL−5の刺激効果を阻止す ることが重要である。IL−5Arg13アンタゴニストの特に重要な用途はイン ビボまたはインビトロでIL−5により媒介される好酸球の刺激および活性化を 弱めあるいはその他の方法で拮抗させる場合のものである。このアンタゴニスト は突然変異をさせた内因性のIL−5により惹起される効果に拮抗することもで きる。本発明は、IL−5Lys13、IL−5Gln13およびIL−5Asn13 などの他の一連のIL−5突然変異体並 びに機能的に同等な突然変異体にも及ぶ。IL−5Arg13(E13R)のヌク レオチド配列およひ対応するアミノ酸配列は配列番号:1および配列番号:2に 示してある。本発明は、特に好ましい態様では、配列番号:2に実質的に記載さ れたアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチドまたは配列番号:1に実質的 に記載されたヌクレオチド配列を有する配列をコードする遺伝配列に及ぶ。 簡略記載法により、本出願においてアミノ酸残基に対して1文字略記および3 文字略記の両方が使用される。これらは表1に示してある。 特定のアミノ酸残基がIL−5中におけるその位置により参照されるときは、 1文字または3文字アミノ酸略号が上部添字として記す残基番号(例えば、Xa an、ここで、Xaaはアミノ酸残基である)と共に使用される。ここで「n」 は分子中の残基番号である。 表1 アミノ酸 3文字略号 対応する 1文字略号 アラニン Ala A アルギニン Arg R アスパラギン Asn N アスパラギン酸 Asp D システイン Cys C グルタミン Gln Q グルタミン酸 Glu E グリシン Gly G ヒスチジン His H イソロイシン Ile I ロイシン Leu L リジン Lys K メチオニン Met M フェニルアラニン Phe F プロリン Pro P セリン Ser S スレオニン Thr T トリプトファン Trp W チロシン Tyr Y バリン Val V 本発明はIL−5Arg13を用いて実証される。しかしながら、これは、本発 明がイン・ビトロでのIL−5に対しあるいはイン・ビトロまたはイン・ビボで の好酸球に対する拮抗性を有する他のすべてのIL−5変異型に及ぶという条件 のもとでなされるものである。 本発明の別の側面によれば、該IL−5の第1α−ヘリックス中のアミノ酸配 列を含むIL−5変異型が提供される、 ここで、Xaaは、好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnより成る群 から選択される塩基性または非酸性アミノ酸残基であり、該変異型IL−5は対 応する天然型IL−5の少なくとも一つの性質に対しアンタゴニストとして作用 するものである。配列番号:4により規定されるアミノ酸配列はヒトIL−5の アミノ酸残基7〜27に対応する。XaaはXaanであり、nはヒトIL−5 のアミノ酸位置13であることが好ましい。XaanはArg13またはその同等 物であることが好ましい。 関連する態様では、本発明はヒトIL−5の第1α−ヘリックスのアミノ酸7 〜27を含むポリペプチドまたはその化学的同等物を含んで成るIL−5アンタ ゴニストを提供する、ただし該第1α−ヘリックス中の酸性または酸様性質を有 する露出したアミノ酸の一つ以上が塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残 基で置換され ていることを条件とする。 酸性または酸性様アミノ酸残基がGluまたはAspであり、Arg、Lys 、GlnまたはAsnで置換されていることが好ましい。 酸性または酸性様アミノ酸残基がArgによって置換されていることがより好 ましい。 修飾されたIL−5のアミノ酸配列が配列番号:2に記載されているものであ ることが最も好ましい。 特に好ましい態様では、本発明は、その第1α−ヘリックス中に下記のアミノ 酸配列を有する修飾されたIL−5分子、 ここでXaaはArgである、 あるいは、第1α−ヘリックス中における1個または多重の突然変異であって、 XaaがArgであるその突然変異に機能的に類似の拮抗性を与えるものを有す るIL−5分子、 を含んで成るIL−5アンタゴニストに関する。 後者の態様の側面では、IL−5分子中の突然変異は1個または多重のアミノ 酸の置換、欠失および/または付加であることができ 、あるいは突然変異の中でもとりわけグリコシレーションパターンの変更である こともできる。IL−5アンタゴニストは配列番号:2に記載されたようなアミ ノ酸配列を含んで成ることが好ましい。 本発明のIL−5アンタゴニスト、そして特にIL−5Arg13は、IL−5 により媒介される好酸球の活性化を防止しまたは弱めることにより、アレルギー 、一部の骨髄性白血病(好酸球性骨髄性白血病などの)、特発性の好酸球症候群 、喘息、鼻炎および皮膚アレルギーなどのアレルギー性炎症を治療するのにとり わけ有用である。これらおよびその他の状態は本明細書では内因性の天然型IL −5または内因性の自然に生じた突然変異型IL−5の異常な効果により生じま たは促進されるものと考える。 従って、本発明はこれまで述べてきた修飾されたIL−5、そして特にIL− 5Arg13の有効量を該治療を行うのに十分な時間および条件の下で哺乳類に投 与することを含んで成る治療方法を提供する。 この治療は、アレルギー、一部の骨髄性白血病(好酸球性骨髄性白血病などの )、特発性好酸球症候群、喘息、鼻炎および皮膚アレルギーなどのアレルギー性 炎症の治療の局面で行われることが好ましい。 一般に、治療対象である哺乳類はヒト、霊長類、家畜動物、愛玩動物または実 験室テスト動物である。哺乳類はヒトであることが最 も好ましい。 1種の修飾されたIL−5を投与してもよく、あるいは同一IL−5の変異型 の組み合わせを投与してもよい。例えば、一連のIL−5変異型はIL−5Ar g13、IL−5Lys13、IL−5Gln13およびIL−5Asn13の二つ以上 から選択された組み合わせとして使用することができよう。本発明のIL−5変 異型は好酸球増多症そして喘息などのそれから生ずる状態を治療するのに特に有 用である。投与は静脈内投与によるのが好ましいが、一連の他の投与形態も本発 明により予定されており、その中にはIL−5変異型の移植物または制御放出を 可能とする他の形態、噴霧器型または鼻スプレーを経由するものが含まれる。局 所適用の後に浸入を許すIL−5の修飾型も本発明に包含される。 上記のIL−5への修飾に加え、本発明はさらに一群の他のIL−5誘導体を 提供する。 このような誘導体はIL−5ポリペプチドおよび対応する遺伝子配列の断片、 一部、部分、突然変異体、同族体および類似体を含む。誘導体は、IL−5に対 する1個または多重のアミノ酸の置換、欠失および/または付加あるいはIL− 5をコードする遺伝子配列に対する1個または多重のヌクレオチドの置換、欠失 および/または付加をも含む。誘導体は本来のヌクレオチド(resident nucleoti de)に対する修飾をも予定する。ヌクレオチドの変更は対応するアミノ酸配列の 変更または他の効果の中でもとりわけグリコシレーションパターンの変更を生じ る。アミノ酸配列またはヌクレオチド配 列に対する「付加」には、他のペプチド、ポリペプチドまたはタンパクとの融合 あるいはヌクレオチド配列への融合が含まれる。本明細書で「IL−5」という ときは、機能的誘導体すなわちIL−5と免疫学的に相互作用する誘導体を含む その全ての誘導体を指す。このような誘導体はすべて上記の第1α−ヘリックス に対する修飾に加えられるであろう。従って、このような誘導体はIL−5Ar g13、IL−5Lys13、IL−5Gln13またはIL−5Asn13に加えられ るであろう。 本発明で予定するIL−5の類似体は、側鎖に対する修飾、ペプチド、ポリペ プチドまたはタンパクの合成の間における非天然型アミノ酸および/またはそれ らの誘導体の取り込み、およびタンパク性の分子またはそれらの類似体に対しコ ンホーメーション上の制約を課す架橋剤の使用およびその他の方法の使用を含む が、これらに限定されるわけではない。 本発明はIL−5のアンタゴニストまたはアゴニストとして作用することがで き、あるいはIL−5の機能的類似体として作用することができるIL−5の化 学的類似体をさらに提供する。化学的類自体は必ずしもIL−5から誘導される とは限らず、ある種のコンホーメーション上の類似性を共有するものであること もある。また、化学的類自体はIL−5のある種の物理化学的性質を模倣するよ うに特別に設計することができる。化学的類自体は化学的に合成することができ 、あるいは、例えば、天然産物のスクリーニングの後に検出することができる。 本発明が予定する他の誘導体には、完全にグリコシル化されていない分子から 完全にグリコシル化されている分子まで、そして天然にグリコシル化された分子 から改変されたグリコシレーションパターンを持つ分子までの一連のグリコシレ ーション変異型が含まれる。改変されたグリコシレーションパターンは異なる宿 主細胞中で組換え体分子を発現させることにより得ることができる。 これらのすべての型の修飾が、修飾されたIL−5分子を個体に投与するとき または診断薬として使用するとき、これらを安定化するために重要である。これ らの修飾は修飾されたIL−5分子の拮抗性を付加し、補完し、あるいは他の方 法で促進することができる。 従って、本明細書で「修飾された」IL−5というときは、第1α−ヘリック ス内に改変されたアミノ酸配列を持つIL−5に対する参照、並びに適当な場合 には、一連のグリコシレーション変異型、分子の他の部分におけるアミノ酸の変 化、分子および融合分子への化学的修飾を持つIL−5に対する参照をも含んで いる。 本発明はこれまで述べてきた修飾されたIL−5分子またはそれらの組み合わ せを含んで成る薬学的組成物をも提供する。 従って、本発明は、修飾されたIL−5を含んで成る薬学的組成物であって、 該修飾されたIL−5が第1α−ヘリックスを有するアミノ酸配列を含むもので あり、該第1α−ヘリックス内の酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸 の一つ以上が塩基性アミノ 酸残基または非酸性アミノ酸残基で置換されているものであり、該組成物が一つ 以上の薬学的に許容され得る担体および/または希釈剤をさらに含むものである 、薬学的組成物を提供する。 関連する態様では、本発明は、修飾されたヒトIL−5または哺乳類のそれら の同族体を含んで成る薬学的組成物であって、該修飾されたIL−5が第1α− ヘリックス内に下記のアミノ酸配列を含んでいるものであり、 Xaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択される塩基性 または非酸性アミノ酸残基であり、該組成物が一つ以上の薬学的に許容され得る 担体および/または希釈剤をさらに含むものである薬学的組成物を提供する。X aaはXaanであり、nはアミノ酸位置13であることか好ましい。Xaaは Argであることが好ましい。 別の関連する態様では、本発明はIL−5に拮抗することができる薬学的組成 物であって、修飾されたIL−5がその第1α−ヘリックス中に下記のアミノ酸 配列を有するものでありXaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択されるもので ある組成物を提供する。 XaaはArgであることが好ましい。 この薬学的組成物は、他のIL−5変異型を含む他の薬学的に活性な分子を含 むこともできる。薬学的組成物中の修飾されたIL−5分子および他の成分は、 以下には「活性薬剤」または「活性化合物」と呼ばれる。 注射可能な用途に適する薬学的剤型としては、滅菌水溶液(水に可溶な場合) または滅菌分散剤および滅菌注射可能溶液または滅菌分散剤の即時調製用の滅菌 粉末が挙げられる。それは製造および貯蔵の条件下で安定でなければならず、そ して細菌やカビなどの微生物の汚染作用に対して保護されねばならない。担体は 、例えば、水、マンニトールグリシンまたはそれらの適当な混合液を含む溶媒ま たは分散培地であることができる。微生物の作用の防止は種々の抗細菌剤および 抗カビ剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チ ルメロサル(thirmerosal)および同種のものにより行うことができる。多くの場 合、等張剤、例えば、糖類または塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射 可能な組成物の長期間吸収は組成物中に吸収を遅延させる物質を使用することに より行うことができる。 滅菌した注射可能溶液は、適当な溶媒中の必要な量の活性化合物を上記の他の 成分の必要なもの各種と混合し、その後、濾過滅菌す ることにより調製される。一般に、分散剤は基本分散培地と上記のものの中の必 要な他の成分とを含む滅菌ビークル中に各種の滅菌活性成分を混合することによ り調製される。滅菌注射可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合には、好ましい 調製方法は活性成分プラス必要な付加的成分の粉末をそれらの予め濾過滅菌した 溶液から形成させる真空乾燥法および凍結乾燥法である。マンニトールグリシン は、特別有用な処方剤(formulation)である、そして修飾されたIL−5分子が 静脈滴下により投与される場合に特にそうである。 本発明は鼻スプレーや噴霧器型の吸入に適する剤型にも及ぶ。また、制御放出 用組成物も一連の移植物と同様に調製することができる。適当に修飾すると、こ れらの分子はクリーム、ローションまたはゲルとすることもできる。クリーム、 ローションまたはゲルに適する担体としては、グリセロール、プロピレングリコ ール、液状ポリエチレングリコールおよび同種のものが挙げられるが、これらに 限定されない。 薬学的に許容され得る担体および/または希釈剤としては、いずれかまたはす べての溶媒、分散培地、そして抗細菌剤および抗カビ剤が挙げられる。薬学的に 活性な物質のためのこのような培地や物質の使用は当技術分野でよく知られてい る。通常の培地や物質がこの活性成分と配合禁忌である場合を除き、治療用組成 物におけるそれらの使用は本発明によって予定されている。補足的な活性成分を この組成物中に組み込むこともできる。 投与の容易さおよび投与量の均一性のために投与量単位剤型とし て非経口的組成物を製剤化することは特に有利である。投与量単位剤型とは、本 明細書で使用されるとき、治療対象である哺乳類のために単一の投与量として適 する物理的に区別された単位を指す。各単位は望まれる治療上の効果をもたらす ように計算された活性物質の予め計量された量を必要な薬学的担体と共に含んで いる。本発明の新規な投与量単位剤型のための仕様は、(a)活性物質のユニー クな特性および達成すべき特定の治療上の効果、および(b)IL−5分子また はIL−5レベルの異常に関係しそしてそれにより促進される疾病状態を有する 生命体の病気の治療のためのこのような活性物質を調合する技術に固有の制約、 により左右されそして直接依存する。 主要な活性成分は、便利で効果的な投与ができるように、これまでに開示され たような投与量単位剤型中に適当な薬学的に許容され得る担体と共に有効量が調 合される。単位投与量剤型は、例えば、主要な活性化合物を0.5μgから約2 000mg/mlの範囲の量で含むことができる。割合で表すと、活性化合物は 一般に担体1ml当たり約0.5μgから約2000mgまで存在する。補足的 な活性成分を含む組成物の場合には、投与量は該成分の通常投与量および投与方 法を参照することにより決定される。 薬学的組成物は標的細胞をトランスフェクトすることができるベクターなどの 遺伝子分子を含むこともできる。ここで、ベクターは修飾されたIL−5の発現 または修飾されたIL−5の活性を調節することができる核酸分子を担っている ものである。かかるベクターは、例えば、ウイルスベクターであることができる 。 本発明のさらに別の側面は、修飾されたIL−5分子およびそれらの誘導体に 対する抗体に関する。このような抗体はモノクローンまたはポリクローンである ことができ、そして修飾されたIL−5またはそれらの誘導体にたいして特異的 に産生させることができる。後者の場合には、修飾されたIL−5またはその誘 導体はまず担体分子と混合することが必要であるかも知れない。本発明の抗体お よび/または組換え修飾IL−5またはその誘導体は治療剤または診断薬として 特に有用である。 例えば、修飾されたIL−5およびその誘導体はIL−5に対して天然に生ず る抗体をスクリーニングするために使用することができる。これらは、例えば、 自己免疫疾患の一部に起こり得る。また、特異的抗体は修飾されたまたは突然変 異型のIL−5をスクリーニングするために使用することができる。このような 検定のための技法は当技術分野でよく知られており、例えば、サンドイッチ検定 法およびELISAが例示できる。IL−5レベルの知識はある種の癌または癌 の素因の診断のためまたは修飾されたIL−5分子が用いられるときの治療プロ トコルを監視のために重要であり得る。 本発明の修飾されたIL−5に対する抗体は、モノクローンまたはポリクロー ンであり得る。また、Fab断片のような抗体の断片も使用することができる。 さらに、本発明は組換え抗体および合成抗体にも及び、そして抗体ハイブリッド にも及ぶ。「合成抗体」とは本明細書では抗体の断片およびハイブリッドをも含 むものと考え る。本発明のこの側面の抗体は免疫治療において特に有用であり、アポプトシス (apoptosis)を評価するためあるいは治療法のプログラムを監視するための診断 用具として使用することもできる。 例えば、特異的抗体は修飾されたIL−5タンパクをスクリーニングするため に使用することができる。後者は、例えば、細胞抽出物または他の生物体液中の 修飾されたIL−5のレベルをスクリーニングするためのまたは組換え手段によ り作られた修飾されたIL−5を培養上清から精製するための手段として重要と なるであろう。本明細書で予定される検定のための技法は当技術分野で公知であ り、例えば、サンドイッチ検定法およびELISAが含まれる。 最初に述べた上記の抗体に対する第2の抗体(モノクローン、ポリクローンま たは抗体の断片または合成抗体)のいずれかを含めることも本発明の範囲内であ る。第1および第2の抗体は両方とも検出検定に使用することができ、あるいは 第1の抗体は市販されている抗免疫グロブリン抗体と共に使用することができる 。本発明で予定される抗体は修飾されたIL−5の何らかの部分に対して特異的 な如何なる抗体をも含む。 ポリクローンおよびモノクローン抗体は両方とも酵素またはタンパクで免疫化 することにより得ることができ、そしていずれのタイプも免疫検定に利用するこ とができる。両方のタイプの血清を得る方法は、当技術分野でよく知られている 。ポリクローン血清はあまり好ましくないが、適当な実験室動物に修飾されたI L−5またはそれらの抗原性部分の有効量を注射し、その動物から血清を集め、 そして公知の免疫吸着法のいずれかにより特異的血清を単離することにより比較 的容易に調製することができる。この方法により調製される抗体はどのタイプの 免疫検定にも実際に利用することができるが、これは調製物の潜在的不均一性の ため一般的にはあまり好ましくない。 免疫検定におけるモノクローン抗体の使用は、それを大量に製造する能力と生 産物の均一性のために特に好ましい。不死化細胞系と免疫原調製物に対し感作さ れたリンパ球の融合により誘導されるモノクローン抗体製造のためのハイブリド ーマ細胞系の調製は、当技術分野の熟練者によく知られている技法により行うこ とができる。 本発明の別の側面はある主体から得られた生物試料中の修飾されたIL−5を 検出する方法であって、修飾されたIL−5またはその誘導体または同族体に対 して特異的な抗体と該生物試料を、抗体ー修飾されたIL−5複合体が形成する のに十分な時間および条件の下で接触させる工程、および次いで該複合体を検出 する工程を含んで成る方法を提供する。 本発明は、修飾されたIL−5遺伝子またはその誘導体を検出するためのPC R分析を含むような遺伝子検定法をも提供する。別の方法としては、一本鎖DN A高次構造多型(SSCP)や特異的オリゴヌクレオチドハイブリッド形成など の直接ヌクレオチド配列決定または突然変異走査(mutation scanning)が含まれ る。 本発明は本発明の修飾されたIL−5をコードする核酸分子に及ぶ。このよう な核酸分子はDNAであってもRNAであってもよい。核酸分子がDNA形であ るときは、それはゲノムDNAまたはcDNAであることができる。本発明の核 酸分子のRNA形は一般にmRNAである。 本発明の核酸分子は一般に単離された形態であるが、ベクター分子、特に発現 ベクター分子などの他の遺伝子分子に取り込まれ、あるいは連結されあるいはそ の他の方法で融合または結合されていることもできる。ベクターおよび発現ベク ターは一般に複製することができ、そして適用可能であれば、原核細胞または真 核細胞の一つまたは両方の中で発現することができる。原核細胞は大腸菌、バチ ルス種(Bacillus sp)およびシュードモナス種(Pseudomonas sp)を含むことが好 ましい。好ましい真核細胞としては、酵母細胞、カビ細胞、哺乳類細胞および昆 虫細胞が挙げられる。 従って、本発明の別の側面は遺伝子構築物であって、ベクター部分と哺乳類の 、より好ましくはヒトの修飾されたIL−5遺伝子部分とを含んで成り、該修飾 されたIL−5遺伝子部分が修飾されたIL−5ポリペプチドまたは機能的にま たは免疫学的に相互作用し得るその誘導体をコードすることができるものである 遺伝子構築物を提供する。 上記遺伝子構築物の修飾されたIL−5遺伝子部分は、ベクター上のプロモー ターに機能的に連結されており、該プロモーターが適当な細胞中で該修飾されI L−5遺伝子部分の発現を制御すること ができるようなものであることが好ましい。 さらに、この遺伝子構築物の修飾されたIL−5遺伝子部分は、グルタチオン −S−トランスフェラーゼまたはその一部をコードするヌクレオチド配列などの 別の遺伝子配列に融合された遺伝子のすべてまたは部分を含むこともできる。 従って、本発明の別の側面は、修飾されたIL−5をコードするまたはそれを コードする配列に相補的なヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子であって 、該修飾されたIL−5が第1α−ヘリックスを持つアミノ酸配列を含んでおり 、該第1α−ヘリックス中の酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸の一 つ以上が塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残基で置換されているもので ある単離された核酸分子を提供する。 上記ヌクレオチド配列は、下記のアミノ酸配列を第1α−ヘリックス中に含む ヒトの修飾されたIL−5または哺乳類の同族体をコードするものであり、 Xaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択される塩基性 または非酸性のアミノ酸残基であり、該修飾されたIL−5がIL−5により誘 発される分裂促進効果に対し拮抗作用を示すものであることが好ましい。Xaa はXaanであり、nはア ミノ酸位置13であることが好ましい。XaaはArgであることが好ましい。 本発明はこのような遺伝子構築物に及び、そして該遺伝子構築物を含む原核細 胞または真核細胞に及ぶ。 本発明は、アレルギー、一部の骨髄性白血病(好酸球性骨髄白血病など)、特 発性好酸球症候群、喘息、鼻炎および皮膚アレルギーなどのアレルギー性炎症の 治療のための治療薬の製造における、これまで述べてきた修飾されたIL−5の 使用をさらに提供する。 本発明は下記の非限定的な実施例および/または図面を参照することによりさ らに説明する。 図面の簡単な説明 図1は(a) IL−5E13R細菌発現プラスミドであるpPP31の図式 的表示であり、そして(b)MHYH3−IL−5(E13R)のDNA/アミ ノ酸配列である。E13R突然変異は丸で囲んである。 図2はIL−5により媒介されるTF1.8細胞の増殖に拮抗する能力を測定 するためのE13Rの滴定を示すグラフ表示である。 図3AはIL−5により媒介されるTF1.8細胞の増殖に拮抗する能力を測 定するためのE13Rの滴定を示す。この数値はE13Rが検出可能なアゴニス ト活性を示さないことをも示す。 図3BはE13RがIL−3により媒介されるTF1.8細胞の増殖に拮抗し 得ないことを示す。 図3CはE13RがGM−CSFにはり媒介されるTF1.8細胞の増殖に拮 抗し得ないことを示す。 図4はTF1.8細胞に対する分裂促進効果を測定するためのIL−3の滴定 を示すグラフ表示である。そして、高レベルのE13Rがこの活性を妨害し得な いことを示す。 図5はIL−5に対するTF1.8の増殖試験を示すグラフ表示である。 WTIL−5(HI)は細菌中の封入体として調製し、2M尿素中でダイマー とし、逆相HPLCで精製し、PBS中でバッファー交換で濃縮した。決して乾 燥させなかった。 IL−5WTはWTIL−5(HI)と同様にして調製したが、濃縮後に調製 物を乾燥し、25mMグリシンおよび1.25mg/mlのマンニトール中に溶 解した点で異なる。 図6はTF1.8細胞に対する分裂促進効果を測定するためのGM−CSFの 滴定を示すグラフ表示であり、高レベルのE13Rがこの活性を妨害し得ないこ とを示す。 図7はE13RがIL−5により誘発される好酸球抗体依存性細胞により媒介 される細胞毒性を阻害することを示すグラフ表示であ る。 GM−CSFおよびIL−5が存在しない場合は、51Cr-放出%は4%であ った。 図8はE13RがIL−5により誘発される好酸球コロニー形成を阻害するこ とを示すグラフ表示である。 GM−CSFおよびIL−5が存在しない場合は、好酸球コロニーは検出され なかった。実施例1 IL−5−アンタゴニスト活性を有する、 インターロイキン−5(IL−5)の荷電逆転突然変異体の製造 本発明者らは、13位のグルタミン酸残基(E13)がアルギニン残基(R) で置換されているIL−5の荷電逆転突然変異体〔E13R〕を発現させ、精製 した。この突然変異体、E13R、はイン・ビトロでIL−5の分裂促進効果に 対し特異的な拮抗作用を示す。発現を最大にするため、このタンパクは、現在、 リーダー配列であるMHYH3(MHYHHH)(配列番号:3)との融合タン パクとして発現させている。このリーダー配列は、配列番号:1および2中のア ミノ酸1〜6を含んでいる。しかしながら、このリーダー配列の除去(または別 のリーダー配列によるその置換)がE13Rの拮抗効果に悪影響を与えると信ず べき理由はない。MHYH3およびE13Rの配列の図式的表示は図1に示して ある。E13Rのヌクレオチド配列および対応するアミノ酸配列は配列番号:1 および2に示してある。 実施例2 MHYH3IL−5(E13R)をコードする 細菌発現プラスミドの製造 ヒトIL−5E13R突然変異体の解読配列はIL−5野生型配列から部位特 異的突然変異誘発により誘導された。 コドン13はArgコドンに変換した。 ここにリストした付加的なコドン変化は、大腸菌における翻訳効 率を増加させるための細菌のコドン優先に基づくものであり、アミノ酸の変化を もたらすものではなかった。 突然変異体のDNA断片は、プライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応により 修飾して、5’末端にリーダーMHYH3、3’末端に停止コドンをコードする 配列を作成した。増幅された断片をプラスミドpEC611中にサブクローニン グして、trcプロモーターを含む発現プラスミドpPP31を作成した。 実施例3 MHYH3IL−5(E13R) の生産、単離および再生(refolding) 醗酵は流加培養法(Fed-Batch method)で行う。E13R−発現プラスミドで あるpPP31で形質転換された大腸菌MM294/pACYCLacIqを3 7℃で最小培地に生育させる。pHは細菌が成長する間NH4OHの添加により pH7.0に一定に保つ。 IL−5(E13R)の発現は高細胞密度(OD600>20)でIPTGの添加 かまたは乳糖の添加かのいずれかにより誘導される。誘導は5時間(誘導期を含 まず)続けると、タンパクは不溶性の封入体(IBs)として発現する。細胞を 高圧ホモジナイゼーションにより溶解する。細胞断片から不溶性封入体の一次分 離はディフレンシャル セントリフュゲーションにより行い、その後不溶性封入 体を洗浄し、もう一度ホモジナイズする。最終的遠心分離工程により、再生用に は十分にきれいな不溶性封入体が単離される。 醗酵、誘導、単離および再生の諸条件は下記のようなものである。 1.醗酵 A.接種 1. pPP31を保持する大腸菌MM294/pACYClacIqをアンピ シリン(100μg/ml)およびカナマイシン(30μg/ml)を含む最小 培地プレート上に−80℃グリセリンストックから塗布し、37℃で一晩成長さ せた。 2. 誘導物質をふくむ20ml振盪フラスコ培養物の顕微鏡検査により、また は誘導物質の存在下または非存在下に寒天プレート上でのコロニーサイズにより 、多数のコロニーについてIL−5(E13R)の発現レベルを評価した。誘導 物質としてはIPTGを用いた。 3. 寒天プレートから選択された1個のコロニーを、アンピシリ ン(100μg/ml)+カナマイシン(30μg/ml)を含む窒素の豊富な 最小培地(2)20ml中に移植し、振盪しながら、37℃で一晩培養した。 4. 22リットル醗酵槽中で10リットルのC2を滅菌し、一晩培養を極めて 低い密度で接種した。成長は37℃で行い、pHはNH4OHまたはH2SO4の 添加により7.0に維持された。 5. 振盪は手動で制御し、通気は酸素飽和レベルで自動的に制御し10%v/ vpO2以上を維持するようにした。16〜20時間でグルコースが枯渇した後 、菌体に付加的な塩を含む濃グルコース溶液をフィードした。栄養素のフィード 流速はpHまたは酸素飽和レベルにより決定された。B.誘導 1. A600=>20という光学密度で、E13Rアンタゴニストの組換え体発 現が誘導された。この場合、乳糖系の栄養素フィードに変えることにより誘導を 行った。誘導は37℃、pH7.0で5時間継続させた。試料を誘導直前および 誘導後1時間ごとに採取して不溶性封入体の存在を顕微鏡で検査した。そのサイ ズはディスク遠心分離により測定した。 2. 培養物は4℃で一晩貯蔵した。 2. IL−5(E13R)封入体の一次単離 1.ホモジナイゼーション−工程1 培養物はガウリン30CDホモジナイザーを13,500psiで5回通過さ せた。通過の間、ホモジネートは冷却した。次いで、ホモジネートを等容量のR OH2Oで希釈した。 不溶性封入体のサイズはディスク遠心分離で再測定した。 2.遠心分離−工程1 ホモジネートはウエストファリアSB−7セパレーター中で、不溶性封入体の サイズにより定められる流速で、9,210rpmの一定速度で遠心分離した。 この第1工程から集められた濃縮物は2.5%w/vまたはそれ以下に希釈さ れた。 3.ホモジナイゼーションー工程2 不溶性封入体の懸濁液を13,500psiでガウリン30CDホモジナイザ ーを1回通過させた。 不溶性封入体のサイズは再度ディスク遠心分離により測定された。 4.遠心分離−工程2 ホモジネートをウエストファリアSA−1セパレーター中で、不溶性封入体の サイズにより定められる流速で、9,700rpmの一定速度で遠心分離した。 再生のために、不溶性封入体をまず5〜10mMジチオスレイトールを含みp H9.5に緩衝化された6Mグアニジン−塩酸中に溶解する。MHYH2IL− 5(E13R)の還元型IL−5モノマーを次に5mMジチオスレイトールを含 みpH9.5に緩衝化された6Mグアニジン−塩酸中、ゲル濾過クロマトグラフ ィー(Size Exclusion Chromatography)(例えば、Superose 12(ファルマシア)) により、非還元タンパクから精製する。精製された還元型モノマーは、次にpH 9.5に緩衝化された2M尿素中に、最終タンパク濃度が0.01〜0.1mg /mlまで希釈することにより、ダイマーに再生される。正確に畳み込まれたダ イマーの精製は、適当なカラム(例えば、ブラウンリーのブチル−シリカ、緩衝 液Aとして水中0.1%v/vトリフルオロ酢酸(TFA)および緩衝液Bとし てアセトニトリル中0.1%v/vTFAを用いるもの)を用いる高速液体クロ マトグラフィー(HPLC)上の逆相クロマトグラフィーにより行う。精製され た、正確に畳み込まれたタンパクは賦形剤として添加されたマンニトールおよび グリシンの存在下にHPLC緩衝液から凍結乾燥後に生物学的バッファ中に回収 することができる。精製されたタンパクの同定は質量分析およびN−末端配列決 定を用いて確認することができる。 実施例4 IL−5に対する拮抗活性の検定 E13RによるIL−5拮抗作用についての生物学的検定はIL−5により誘 導される細胞増殖を検出するため放射標識化チミジンの取り込みを利用する。使 用する細胞系、TF1.8は、IL−3およびGM−CSFに対する受容体を発 現するヒト赤白血病細胞系 であるTF1のサブラインである。TF1.8はIL−5受容体の発現に対して 選択されたという点でTF1と異なっている。IL−5によるTF1.8増殖の 刺激はE13Rの30倍過剰の存在下では50%まで阻害され、そして300倍 過剰の存在下では絶滅させられる(図2)。しかしながら、IL−3またはGM −CSFによるTF1.8増殖の刺激はE13Rのの存在により影響を受けない 。これらの結果はE13RがIL−5の特異的なかつ強力なアンタゴニストであ ることを証明するものである。 検定(1500rpm/5min/RT)前に、細胞を24時間洗浄し、 ついでそれをサイトカインを含まない培地に再懸濁する。 上記の培養培地に標準液および試料を必要な濃度に(例えば、1000 ng/ml〜1pg/mlの範囲で)希釈する。 希釈は3連で行った。 滅菌した96穴平底ミクロタイタープレート中に100μlの最終容量 で、適当な標準液(GM−CSF、IL−3、IL−5、など)および試料の希 釈液を等分に分配する。 洗浄した細胞の生存性をチェックし、ついで5×104細胞/穴の濃度 で細胞を再懸濁する。 各穴は希釈された標準液/試料の100μl+再懸濁細胞の100μl を含む。 プレートは、加湿CO2インキュベーター中で37℃で72時間インキュ ベートする(TF−1およびTF1.8細胞に対しては48時間)。 細胞を3H−チミジン(貯蔵液を1/20希釈し、ついで穴当たり10μ l添加する)0.5μCi/穴でパルスする。 加湿CO2インキュベーター中で、プレートを37℃で5時間インキュベ ートする。 セルハーベスターを用いて各穴中の内容物をろ紙上に収穫し、液体シンチ レーション計測によりDNA中に取り込まれた放射活性を測定する。 その結果を図2から図6に示す。これらの結果はE13RがIL−5活性に対 し特異的な拮抗作用を示すが、GM−CSF活性またはIL−3活性は妨害しな いことを示す。特に、これらの図はE13RがIL−3により誘導されるTF1 .8細胞の増殖に拮抗せず、GM−CSFにより誘導されるTF1.8細胞の増 殖にも拮抗しないことを示す。実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 好酸球に対するE13Rの拮抗活性 E13Rの好酸球機能に対する効果を測定するため、抗体依存性細胞により媒 介される細胞毒性(ADCC)検定を使用した。この検定はクロムで放射標識さ れた標的細胞であって好酸球により認識されるある種の抗体を発現するものを殺 す好酸球の能力を測定する(ヴァダスら、J.Immunol.130:795,1983)。血液は健 康な供与者から集め、好酸球はデキストランで赤血球を除去した後、白血球をメ トリズアミド(metrizamide)の勾配分離で除去することにより調製した(ヴァダ スら、J.Immunol.122:1228,1979)。好酸球の純 度は95%を越えた。次いで、好酸球を標的細胞当たり100個の好酸球の比率 で標的細胞と共にインキュベートし、そしてGM−CSF(10ng/ml)か またはIL−5(10ng/ml)かの固定用量およびE13Rの滴定を行った 。図7はE13Rが用量依存的にIL−5により誘導されるADCCに拮抗した が、GM−CSFにより誘導されるADCCに対しては影響を与えなかったこと を示す。数値は3連の平均値およびその標準誤差である。 実施例10 好酸球の先祖の増殖および分化に対するE13Rの影響 健康な供与者から骨髄を集め、密度遠心分離にかけた(Lymphopr ep.)。その単 核細胞を、GM−CSF(10ng/ml)かまたはIL−5(10ng/ml )かの固定用量で補足しそしてE13Rの滴定をした寒天上でプレート培養した 。細胞は37℃で2週間成長させた。次いで、寒天プレートをグルタルアルデヒ ドで固定した後プレートをルクソールファストブルーで染色して好酸球のコロニ ーを検出した。図8はE13Rが用量依存的にIL−5のコロニー増殖効果に拮 抗したが、一方、E13Rは好酸球コロニー形成のGM−CSFによる刺激に対 しては影響を与えなかったことを示す。数値は3連の平均値およびその標準偏差 である。 当技術分野の熟練者は本明細書に記載された発明が具体的に記載されたもの以 外に変更および修飾を受け得るものであることを認めるであろう。本発明はこの ような変更および修飾のすべてを包含するものと理解すべきである。本発明は本 明細書で個別にまたは集合的に言及されあるいは指摘された工程、特徴、組成物 および化合物 のすべてをも包含し、そして上記の工程または特徴のどの二つ以上の組み合わせ のいずれかおよびすべてをも包含する。
【手続補正書】 【提出日】平成11年12月9日(1999.12.9) 【補正内容】 (1) 明細書第37頁の実施例7の配列番号:7における第12位の「La」 を「Leu」に訂正致します。 (2) 明細書第37頁の実施例8の配列番号:8における第4位の「La」を 「Leu」に訂正致します。 (3) 配列表の配列番号:7における第12位の「La」を「Leu」に訂正 致します。 (4) 配列表の配列番号:8における第4位の「La」を「Leu」に訂正致 します。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/08 C12P 21/02 K C07K 14/54 (C12P 21/02 C12P 21/02 C12R 1:19) //(C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:19) A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 エンゼル ロペス オーストラリア国、エス.エイ.5081、メ ディンディー、アーサー ストリート 15 番地 (72)発明者 マスュー ヴァダス オーストラリア国、エス.エイ.5152、ス ターリング、ブランチ ロード 8番地 (72)発明者 フランセス シャノン オーストラリア国、エス.エイ.5152、ク ラファース、ザ クレセント 8番地 (72)発明者 スタン バスティラス オーストラリア国、エス.エイ.5000、ア ーデルエイド、ボニソン クローズ 21番 地 (72)発明者 アラン ウイリアム ヘイ オーストラリア国、エス.エイ.5244、ウ ッドサイド、ハチェンス ロード 12番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 第1のα−ヘリックスを持つアミノ酸配列を含んで成る修飾されたインタ ーロイキン−5(IL−5)であって、該第1のα−ヘリックス内にある酸性ま たは酸様の性質を有する露出したアミノ酸の一つ以上が塩基性アミノ酸残基また は非酸性アミノ酸残基で置換されており、該修飾されたIL−5がIL−5のア ンタゴニストとして作用するものである修飾されたIL−5。 2. 修飾を受けるIL−5が哺乳類起源のものである請求項1記載の修飾され たIL−5。 3. 修飾を受けるIL−5がヒト起源のものである請求項2記載の修飾された IL−5。 4. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをArgまた はLysまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することであ る請求項3記載の修飾されたIL−5。 5. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをGlnまた はAsnまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することであ る請求項3記載の修飾されたIL−5。 6. 第1のα−ヘリックス内に下記のアミノ酸配列を含んで成る修飾されたヒ トIL−5またはその哺乳類同族体、 ここで、Xaaは好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択され る塩基性または非酸性アミノ酸残基であり、該修飾されたIL−5がIL−5に より誘導される分裂促進効果(mitogeniceffects)に拮抗作用を示すものである。 7. XaaがArgである請求項6記載の修飾されたヒトIL−5またはその 哺乳類同族体。 8. XaaがLysである請求項6記載の修飾されたヒトIL−5またはその 哺乳類同族体。 9. XaaがGlnである請求項6記載の修飾されたヒトIL−5またはその 哺乳類同族体。 10. XaaがAsnである請求項6記載の修飾されたヒトIL−5またはそ の哺乳類同族体。 11. その第1α−ヘリックス内のアミノ酸配列に修飾を受けているIL−5 分子を含んで成るIL−5アンタゴニストであって、アミノ酸残基13が塩基性 アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残基により置換されているものであるIL− 5アンタゴニスト。 12. アミノ酸残基13がArg、Lys、GlnおよびAsnから選択され るものである請求項11記載のIL−5アンタゴニスト。 13. 配列番号:2に実質的に記載されているアミノ酸配列を含んで成る請求 項11または請求項12記載のIL−5アンタゴニスト。 14. 修飾されたIL−5を含んで成る薬学的組成物であって、該修飾された IL−5が第1α−ヘリックスを持つアミノ酸配列を含むものであり、該第1α −ヘリックス内の酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸の一つ以上が塩 基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残基で置換されているものであり、該組 成物が一つ以上の薬学的に許容され得る担体および/または希釈剤をさらに含む ものである組成物。 15. 修飾を受けるIL−5が哺乳類起源のものである請求項14記載の薬学 的組成物。 16. 修飾を受けるIL−5がヒト起源のものである請求項15記載の薬学的 組成物。 17. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをArgま たはLysまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することで ある請求項16記載の薬学的組成物。 18. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをGlnま たはAsnまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することで ある請求項16記載の薬学的組成物。 19. 配列番号:2に実質的に記載されたアミノ酸配列を有する修飾されたI L−5を含んで成る請求項17記載の薬学的組成物。 20. 修飾されたヒトIL−5またはその哺乳類同族体を含んで成る薬学的組 成物であって、該修飾されたIL−5が第1α−ヘリックス内に下記のアミノ酸 配列を含むものであり、 Xaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択される塩基性 または非酸性アミノ酸残基であり、該組成物が一つ以上の薬学的に許容され得る 担体および/または希釈剤をさらに含むものである組成物。 21. このIL−5のXaaがArgである請求項20記載の薬学的組成物。 22. このIL−5のXaaがLysである請求項20記載の薬学的組成物。 23. このIL−5のXaaがGlnである請求項20記載の薬 学的組成物。 24. このIL−5のXaaがAsnである請求項20記載の薬学的組成物。 25. 修飾されたIL−5が配列番号:2に実質的に記載されたアミノ酸配列 を含むものである請求項20記載の薬学的組成物。 26.治療を行うのに十分な時間および条件の下で修飾されたIL−5の有効量 を哺乳類に投与する工程を含んで成る該哺乳類を治療する方法であって、該修飾 されたIL−5が第1α−ヘリックス内にアミノ酸配列を含むものであり、該第 1α−ヘリックス内の酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸の一つ以上 が塩基性アミノ酸残基または非酸性アミノ酸残基で置換されているものである方 法。 27. 修飾を受けるIL−5が哺乳類起源のものである請求項26記載の方法 。 28. 修飾を受けるIL−5がヒト起源のものである請求項27記載の方法。 29. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをArgま たはLysまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することで ある請求項20記載の方法。 30. この修飾がアミノ酸位置13または同等な位置にあるGluをGlnま たはAsnまたはそれらの化学的同等物またはそれらの誘導体で置換することで ある請求項20記載の方法。 31. 治療を行うのに十分な時間および条件の下で修飾されたIL−5の有効 量を哺乳類に投与する工程を含んで成る該哺乳類を治療する方法であって、該修 飾されたIL−5が第1α−ヘリックス内に下記のアミノ酸配列を含むものであ り、 Xaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択される塩基性 または非酸性アミノ酸残基であり、該修飾されたIL−5がIL−5により誘導 される分裂促進効果に対し拮抗作用を示すものである方法。 32. このIL−5のXaaがArgである請求項31記載の方法。 33. このIL−5のXaaがLysである請求項31記載の方法。 34. このIL−5のXaaがGlnである請求項31記載の方法。 35. このIL−5のXaaがAsnである請求項31記載の方法。 36. 配列番号:2に実質的に記載されたアミノ酸配列を有する修飾されたI L−5の投与を含んで成る請求項26または請求項31記載の方法。 37. 組換えタンパクを製造する方法であって、ヌクレオチド配列を発現して 該組換えタンパクを製造することができる遺伝子構築物を細胞内に導入する工程 、この細胞を該ヌクレオチド配列の発現を許す条件下に置く工程、封入体の形で 発現される組換えタンパクを収集する工程および該封入体を該組換えタンパクを 分散させ、部分的に巻き戻すのに十分高いpHの条件の下でカオトロピック剤( chaotropic agent)中で溶解させる工程、該巻き戻された組換えタンパクを希釈 しそれを再生条件下に置く工程および次いで該再生された組換えタンパクを精製 する工程を含んで成る方法。 38. このカオトロピック剤が尿素である請求項37記載の方法。 39. 請求項38記載の方法であって、組換えタンパクが第1α−ヘリックス を持つアミノ酸配列を含む修飾されたIL−5であり、該第1α−ヘリックス内 の酸性または酸様性質を有する露出したアミノ酸の一つ以上が塩基性アミノ酸残 基または非酸性アミノ酸残基で置換されているものであり、該修飾されたIL− 5がIL−5のアンタゴニストとして作用するものである方法。 40. 請求項38記載の方法であって、修飾されたIL−5が第1α−ヘリッ クス内に下記のアミノ酸配列を含むものであり、 Xaaが好ましくはArg、Lys、GlnおよびAsnから選択される塩基性 または非酸性アミノ酸残基であり、該修飾されたIL−5がIL−5により誘導 される分裂促進効果に対し拮抗作用を示すものである方法。 41. ヌクレオチド配列が該組換えタンパクに融合したリーダー配列をさらに コードするものである請求項37記載の方法。 42. リーダー配列がアミノ酸配列Met His Tyr His His Hisである請求項4 1記載の方法。
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