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JP2001505417A - 生物の成長に必須の遺伝子の同定方法 - Google Patents

生物の成長に必須の遺伝子の同定方法

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JP2001505417A
JP2001505417A JP52166398A JP52166398A JP2001505417A JP 2001505417 A JP2001505417 A JP 2001505417A JP 52166398 A JP52166398 A JP 52166398A JP 52166398 A JP52166398 A JP 52166398A JP 2001505417 A JP2001505417 A JP 2001505417A
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ムーニー,ジェフリー・エル
ドゥブーク,クリスティーヌ・マリー
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Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、選択した生物のゲノムライブラリーより調整したブリッドを用い、生物の成長に必須の遺伝子を同定する方法を提供する。本発明はまた、当該方法により必須遺伝子と同定された遺伝子を提供する。加えて、これらの遺伝子およびそれら遺伝子によりコードされるタンパク質を用いる方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 生物の成長に必須の遺伝子の同定方法発明の分野 本発明は生物、さらに具体的には病原体の成長に必須の遺伝子の同定、配列決 定および特性化のためのゲノム(またはcDNA)ライブラリーの高密度アレイ またはグリッドの使用に関する。これらの必須遺伝子およびそれにコードされる タンパク質の決定はかかる病原体に対する新規の治療法の開発に有用である。発明の背景 遺伝子の同定、配列決定および特性化は現在の科学的研究の主要な目標の一つ である。遺伝子を同定し、その配列を決定し、生物学的機能を特性化することに より、組換え技術を用いて価値ある遺伝子産生物、例えばタンパク質およびペプ チドを多量に産生することが可能となる。加えて、遺伝子配列の知識は、選択し た遺伝子の不適当な発現および/もしくはリプレッションにより、または遺伝子 機能に及ぼす外的因子例えば発ガン性物質もしくは催奇性物質の影響により特徴 づけられる植物および動物の種々感染性疾患および病態の診断、予後および治療 の鍵を提供しうる。 発現配列タグ(Expressed Sequence Tags:EST)と称するある種の新規の 遺伝子配列の同定方法が報告されている。Adamsら、Science,252:1651-1656(19 91)。遺伝子産物に基づいて特定の遺伝子配列を同定するための種々の技術に関 しても報告されている。例えば、国際特許出願WO91/07087(1991年5 月30日公開)を参照のこと。加えて、所望の配列を増幅する方法に関しても報告 されている。例えば、国際特許出願WO91/17271(1991年11月14日公開 )を参照のこと。 しかしながら、後の分析用に容易に回収できるような方法で生物の成長に必須 の遺伝子を同定するのは困難である。現在用いられる最も一般的な必須遺伝子の 同定方法は、条件致死変異体ライブラリーを作製し、次いで適当な許容および非 許容条件下で2検体αスクリーニングを行う多段階工程である。次いで候補変異 体を別のゲノムライブラリーで形質転換し、変異体表現型の相補性により所望の 遺伝子を単 離する。相補的プラスミドを回収し、サブクローニングし、次いで再試験する。 しかしながら、この方法では所望の遺伝子を同定および回収するためにサブクロ ーニング段階を何回も行い、従って、かなりの労力と時間を要する。 従って、生物の成長に必須の遺伝子を同定するためのより効率の良い方法が必 要とされる。発明の要旨 一つの態様において、本発明はゲノムライブラリーの高密度アレイまたはグリ ッドを用いて生物の成長に必須の1個または複数の遺伝子を同定する方法を提供 する。この方法では選択した生物のゲノムライブラリーを調製し、複数の同一の グリッドを得、各グリッドは、ゲノムライブラリーより由来の所定の複数の物質 を表面上所定の領域に固定する表面を有してなる。次いで選択した生物を好まし くは挿入変異誘発により変異誘発し、選択した一連の所定の条件下で試験培養し て成長させる。変異誘発していない選択した生物を有してなる対照培養をも同一 の一連の所定の条件下で成長させる。培養物から生存細胞を収穫し、変異誘発生 物(試験培養)の収穫細胞からのDNA、および変異誘発していない生物(対照 培養)の収穫細胞からのRNAまたはDNAを抽出し、単離する。次いで試験培 養から単離したDNAから標識ポリヌクレオチドプローブおよび対照培養から単 離したRNA(またはDNA)から標識ポリヌクレオチドプローブを作製し、同 じグリッドにハイブリダイズして、各々、試験ハイブリダイゼーションパターン および対照ハイブリダイゼーションパターンを作製した。次いでグリッド上のハ イブリダイゼーションパターンを比較して選択した生物の成長に必須の遺伝子を 同定する。同定した遺伝子の選択した生物の成長に関する必須性を確認する。 さらに本発明の方法は、異なる一連の所定の条件下で、変異誘発した生物を含 んでなる別の試験培養および変異誘発していない生物を含んでなる対照培養を成 長させることからなる。前記の方法と同一の方法で、これらの別の培養物から単 離したDNAおよびRNAから由来の標識プローブを作り、異なる一連の所定の 条件下で成長させた培養物の試験および対照ハイブリダイゼーションパターンを 作製する。次いで各々の異なる一連の所定の条件下で成長させた変異誘発したお よび変異誘発 していない生物により作製したハイブリダイゼーションパターンを比較すること により、選択した生物の成長に必須の遺伝子を同定する。 本発明のさらなる態様では、生物の成長に必須であり、前記の方法の一つによ り同定されたる単離された遺伝子を提供する。 本発明のさらに別の態様は、前記で同定した遺伝子配列の発現により産生され る単離されたタンパク質である。かかるタンパク質は治療および診断用組成物の 開発に、または薬物開発の標的として有用である。 本発明のさらに別の態様はこれらの必須遺伝子の発現を阻害する広域抗生物質 または抗真菌剤を同定することである。 関連する態様において、本発明は、選択した生物の条件致死変異遺伝子を、同 一の生物の変異誘発していないゲノムライブラリーで相補することにより同定す る方法を提供する。この方法では組み込みベクターかまたは発現ベクターのどち らかのゲノムライブラリーを作製し、ゲノムライブラリーから誘導され複数の所 定の物質を表面の予め決定した領域で固定する該表面を有してなるグリッドを提 供する。次いで好ましくは化学的に誘発した点変異により、選択した生物を変異 誘発し、許容および非許容条件下で(試験培養で)成長させ、条件致死変異遺伝子 を含有する変異誘発された生物を同定する。条件致死変異遺伝子を含有する生物 を作製した(すなわち変異誘発していない)ゲノムライブラリーで形質転換し、 条件致死変異遺伝子を含有する変異誘発された生物を同定するのに用いた同一の 非許容条件下で形質転換した生物または細胞を成長させる。生存細胞を収穫し、 DNAを抽出し、単離する。次いで単離されたDNAに由来する標識ポリヌクレ オチドプローブを作り、グリッドにハイブリダイズして選択した生物の成長に必 須の遺伝子を同定する。 本発明の別の目的、特徴、利点および態様は以下の記載により当業者に明らか になろう。しかしながら以下の記載および具体的な実施例は本発明の好ましい具 体例を示すものであり、単たる例示であることを理解されたい。開示した発明の 精神および範囲内の種々の変更および修飾は以下の記載を読むことにより、およ び本明細書の別の部分を読むことにより当業者に容易に明らかになろう。発明の詳細な記載 今日抗生物質に対する多くの細菌の抵抗性メカニズムについての生化学的基礎 知識が知られている。これらのメカニズムは単独でまたは協同で、院内感染およ び集団獲得感染の両方で見られる抗生物質抵抗性の問題が拡大する原因となって いる。これらの問題を打破するための研究者による主要な解決方法は既存の薬物 に改良を加えるという点に希求されていた。これらの方法はかかる抵抗性病原体 による感染との戦いに幾らか寄与するが、新規の方法が必要とされている。 この度生物の生存に必須の遺伝子および遺伝子産生物を同定するための方法が 開発された。これらの方法により同定された遺伝子および遺伝子産生物は薬物開 発の分子標的として有用である。本発明の方法は、遺伝子または遺伝子産物の全 くないことの生物の生存に対する影響を決定するのに有用である。 I.定義 本明細書で使用するいくつかの単語および句を以下に定義する: 本明細書で用いる「遺伝子」なる用語はcDNA配列が由来するゲノムヌクレ オチド配列を意味する。古典的な遺伝子なる用語はプロセシング時に例えばスプ ライシング事象等により異なるcDNAを産生できるゲノム配列を意味する。し かしながら判読しやすくするために、任意の対応するcDNA配列全長をもまた 本明細書において簡略的に遺伝子と記す。 「遺伝子産生物」とは遺伝子によりコードされる任意のポリペプチド配列を意 味する。「ゲノムライブラリー」なる用語はプラスミドライブラリー、ゲノムラ イブラリーに由来するPCR産生物、cDNAライブラリーおよび既知配列等を 意味するが、これらに限定するものではない。かかるライブラリーの構築方法は 当業者に周知である。本発明の好ましい態様において、ゲノムライブラリーを自 殺ベクター内に構築する。1個のゲノムインサートに存在する完全遺伝子の数を 最少にしてほぼ1個の遺伝子になるように、構築したライブラリーを調整するの も好ましい。この調整技術は当業者に周知である。 「単離された」とは「ヒトの手により」天然の状態から変化させられた、すな わち天然に発生するものであれば元来の環境から変化させられているもしくは除 去されている、またはその両方であることを意味する。例えば、天然の状態で生 存動物 に天然に発生するポリヌクレオチドまたは天然に存在するポリペプチドは「単離 され」ていないが、天然の状態で共存する物質から分離されている同一のポリヌ クレオチドまたはポリペプチドは本明細書で用いる用語である「単離されて」い る。例えばポリヌクレオチドに関して、「単離された」なる用語は、天然発生す る染色体および細胞から分離されていることを意味する。 「生物」とは任意の単細胞生物を意味する。好ましくは、これは細菌(グラム 陰性およびグラム陽性種の両方を含む)、ウイルスならびに菌、酵母、カビおよ び単純多細胞生物のごとき下等真核細胞を含むが、これらに限定するものではな い。好ましくは生物は病原体である。 「病原体」なる用語は本明細書では動物または植物に感染でき、該動物または 植物の細胞または組織中でその核酸配列を複製できる任意の生物を意味する。か かる病原体は一般的に感染した動物または植物の病態に関連する。かかる病原体 は細胞内または外で複製するウイルス、または一般に組織もしくは血液に感染す る細菌、菌もしくはカビ等のその他の生物を包含し得るが、それらに限定するも のではない。ある種の病原体には生育の連続した、区別可能な段階、例えば致死 段階、感染段階および疾病の徴候を引き起こす段階があることが知られている。 これらの異なる段階では、病原体は生存性または病原性に関する必須性が異なる 遺伝子に依存すると予測される。 本明細書で用いる「固体支持体」なる用語は、固定ポリヌクレオチド配列をサ ンプル中の別のポリヌクレオチドで検出可能なようにハイブリダイズする利用可 能な任意の方法による、ゲノムライブラリーに由来する複数の所定の物質を固定 するのに有用な任意の既知基質を意味する。多くの利用できる固体支持体のなか で望ましい一例は国際特許出願WO91/07087(1991年5月30日公開)に 記載の支持体である。その他の有用な支持体の例としてはニトロセルロース、ナ イロン、ガラス、シリカおよびポール・バイオダインC(Pall BIODYNE C)が挙 げられるが、これらに限定するものではない。慣用的な固体支持体に改良を加え たものも本発明に用いることができると考えられる。 「グリッド」なる用語はゲノムライブラリーの所定の物質を付着または固定す る 固体支持体上の任意の一般的な2次元構造を意味する。 本明細書で用いる「予め決定した領域」なる用語は1個または複数の特定のクロ ーンの複製を固定し、そのクローンをサンプルヌクレオチドとハイブリダイズさ せる場合、その位置でそのクローンをハイブリダイズできる固体支持体の表面の 局部限定された部分を意味する。 「固定化」とは遺伝子を固体支持体に付着させることを意味する。固定化の手 段は当業者に周知で慣用され、使用する支持体の型に依存する。 II.本発明の組成物 本発明は生物の成長に必須の遺伝子を迅速に同定するための手段としてゲノム ライブラリーの高密度アレイまたはグリッドを使用することに基づく。 A.ゲノムライブラリーの作製 この分析のために、目的の生物のランダムゲノムライブラリーを作製する。Sa mbrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Mnual,第2編;Cold Spring Harb or Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,(1989)に開示される ような分子生物学の常法を用いてゲノムDNAを単離する。次いでFleischmann ら、Sciellce,269:496-512(1995)に記載される方法に従ってゲノムライブラリ ーを構築する。本発明の目的のために、ゲノムライブラリーはプラスミドライブ ラリー、ゲノムライブラリーからのPCR産生物または既知配列を含んでよい。 一つの具体例ではゲノムライブラリーの作製に自殺ベクターを用いる。本発明で 用いることができる自殺ベクターの例は当該分野で周知である。例えば、Booker ら、 Lett.Appl.Microbiol.21:292-297(1995);Steinmeitz,M.およびRichter,R.、Ge ne,142:79-83(1994);Yuら、J.Bacteriol.176:3627-3634(1994);およびQuand t,J.およびHynes,M.F.、Gene,127:15-21(1993)を参照のこと。好ましい具体 例では、pB1uescript(pBS;Stratagene,La Jolla,CA)のごとき市販の プラスミド中に広範な宿主のエリトロマイシン(Erm)遺伝子を含有する自殺 ベクターを作製できる。ベクターpE194(Hourinouchi,S.およびWeisbaum,B .J.、Bacteriology,150:804-812(1982))からTaq1制限フラグメントとし てErm遺伝子を単離する。Erm含有フラグメントをNoael消化し、CIP処 理したpBSに直接ライゲー トし、HB101細胞に形質転換する。形質転換体をPCRによりスクリーニン グし、Erm遺伝子の存在を決定する。このベクターを用いて、配列分析により 2個のErm陽性単離体を確認し、pJMErmA4およびpJMErmD2と 称する。ライブラリー構築のために、ポリリンカー領域に存在する独特のSam I部位にゲノムインサートを配置する。1個のゲノムインサートに存在する完全 遺伝子数を最少にするように、構築したライブラリーを調整するのも好ましい。 このライブラリーを調整するための技術は当業者に周知である。 B.グリッドの作製 ゲノムライブラリーに由来する複数の物質を固体支持体表面の予め決定した位 置または領域で、好ましくは6Xガバレッジでグリッド化する。「ゲノムライブ ラリーに由来する複数の物質」とは固体支持体表面の予め決定した位置または領 域でスポットし成長させた個々のクローンを含有する細菌;または固体支持体表 面の予め決定した位置もしくは領域に固定した、該ライブラリーから単離したプ ラスミドクローン、プラスミドクローンのインサートに由来するPCR産生物も しくはプラスミドクローンの配列決定に由来するオリゴヌクレオチドを含むこと を意味するが、これらに限定するものではない。 これらの物質を種々固体支持体の表面に固定するために多くの慣用法が用いら れる。例えばAffinity Techniques,Enzyme Purification:Part P,Methods in Enzymology,34巻、W.B.Jakoby,M.Wilcheck編、Acad.Press,NY(1971);Immobiliz ed Biochemicals and Affinity Chromatography,Advances in Experimental M edicine and Biology,42巻、R.Dunlap編、Plenum Press,NY(1974);米国 特許第4762881号;米国特許第4542102号;欧州特許出願第391 608号(1990年10月10日);または米国特許第4992127号(1989年11月21 日)を参照のこと。 これらの物質を固体支持体に付着させるための一つの望ましい方法は国際出願 番号PCT/US90/06607(1991年5月30日公開)に記載されている。 簡単には、この方法では固体支持体上に予め決定した領域を形成し、この予め決 定した領域では物質を固定することができる。この方法では予め決定した領域の 選択的活 性化を可能にする表面に付着する結合基質を用いる。活性化すると、これらの結 合基質はゲノムライブラリーに由来する物質を結合および固定することができる 。 ハイブリダイゼーションのためにその表面の予め決定した領域でヌクレオチド 配列を結合するのに適した任意の既知固体支持体およびそこにヌクレオチド配列 を付着させる方法は当業者が本発明に従って用いることができる。同様に検出可 能な、例えば蛍光、放射活性、光学活性、ビオチニル化、エネルギー移動、固体 回路(solid state circuitry)等を施した固定物質をハイブリダイズするための 常法を本発明で用いることができる。 C.変異誘発した生物の製造および成長 ランダム組み込みトランスポゾンもしくは既知配列(例えばTn、IS、ファ ージMu、Tyエレメント)を同様に挿入もしくはトランスポゾン化できるエレ メントか、または構築した自殺ベクターのどちらかでトランスフェクトすること により目的の生物を変異誘発し、選択した一連の所定の条件下で成長させる。 III.本発明の方法 A.遺伝子の同定 本発明では生物の成長に必須の遺伝子を同定する方法において前記した組成物 を用いる。遺伝子の機能についての知識の程度に関わらず、これらの方法を用い てかかる遺伝子を検出できる。 一つの具体例では、選択した生物から作製したゲノムライブラリーの2種また はそれ以上の同定用高密度アレイまたはグリッドを用いて、選択した生物の成長 に必須の1個または複数の遺伝子を同定する。この分析のために少なくとも2種 の同定用高密度グリッドまたはアレイを作製する。各々のグリッドは好ましくは 自殺ベクター中の選択した生物のランダムゲノムライブラリーから作製する。次 いでゲノムライブラリーに由来する複数の所定の物質を固体支持体上に、好まし くは6Xガバレッジでグリッド化する。このライブラリーのインサートの大きさ を1個のインサートに存在し得る完全遺伝子の数が最少になるように調整する。 好ましい具体例において、目的のインサートの大きさは1個の完全遺伝子である 。細菌では完全遺伝子の平均の長さは約1キロベースである。 ランダムに組み込んだトランスポゾンまたはTn、IS、Tyエレメントまた はファージMuのごとき既知配列を同様に挿入もしくはトランスポゾン化できる エレメントで、または構築した自殺ベクターでトランスフェクションして選択し た生物を変異誘発する。次いで変異誘発した選択した生物を選択した一連の所定 のインビトロまたはインビボ条件下で培養して試験培養を作る。加えて、変異誘 発していない選択した生物をも同一の一連の所定の条件下で培養して対照培養を 作る。「所定の条件」とは選択した生物に関して正常(すなわち非病原性)と認 識されている標準的なインビトロ培養条件、ならびに熱ショック、栄養要求性、 浸透圧ショック、抗生物質または薬物選択/添加、炭素供給源の変化、および好 気性または嫌気性条件のごときインビボ病原性設定(条件)を反映するかまたは 擬似するインビトロ条件、ならびにインビボ病原性条件を意味するがこれらに限 定するものではない。好ましくは、変異誘発していない生物を最大に成長させる ようにかかる条件を予め決定する。次いで生存細胞を収穫する。細胞の種々の成 長段階で収穫して、異なる成長段階での特定の遺伝子の必須性を確認する。例え ば初期対数的成長期、後期対数的成長期、成長静止期または後期成長静止期に収 穫することができる。次いで当業者に周知の常法を用いて、対照培養から収穫し た変異誘発していない細胞からRNA(またはDNA)を抽出して単離し、一方 試験培養の変異誘発細胞からDNAを抽出して単離する。 次いで対照培養の変異誘発していない細胞から抽出したRNA(またはDNA )および試験培養の変異誘発した細胞から抽出したDNAを用いて標識プローブ を作製する。トランスポゾン/組み込みベクター配列に対して指向するポリヌク レオチドプライマーを用い、(ゲノム)DNAの隣接(即ちフランキング)核酸 配列に伸長するプライマー伸長反応において、試験培養から抽出、単離したDN Aを鋳型として提供する。用いる変異誘発/ベクター系に依存してかかるプライ マーを変える。例えば一つの具体例ではpJMErmA4またはpJMErmD 2ベクターに構築したライブラリーをグリッド化および変異誘発の両方で用い、 SamIクローニング部位を側面に付加する配列に対して選定したプライマーを 用いる。かかるプライマーの例としては: 等が挙げられるが、これらに限定するものではない。検出可能な標識、すなわち 放射性もしくは蛍光色素標識またはビオチニル化ヌクレオチドを用いて伸長反応 を実施し、伸長産生物の長さが平均およそ200塩基対(bp)になるように調 節する。プライマー伸長産生物を製造するための方法は数多くある。一つの具体 例では、以下の条件下でプライマー伸長反応を実施する:適当な一つのまたは複 数のプライマー15ピコモル、抽出したDNA5ピコモル、30mMトリス−H Cl(pH7.5)、50mM NaCl、1mM DTT、0.1mM dAT P、0.1mM32P−dCTP、0.1mM dGTP、0.1mM dTTP、 0.25mM ddATP、0.25mM ddCTP、0.25mM ddGT Pおよび水135μlまでを含有するサンプルを調製する。次いでこのサンプル を75℃で15分間;50℃で30分間および37℃で15分間インキュベート する。次いでクレノウポリメラーゼ(75ユニット、全量15μl)を加え、サ ンプルを37℃で30分間インキュベートする。EDTAを20mMになるよう に加える。次いでフェノール、クロロホルムおよびイソアミルアルコールでサン プルを1回抽出し、次にクロロホルムおよびイソアミルアルコールで2回目の抽 出を行う。次いで産生物をエタノールで沈殿させる。 変異誘発していない生物からのRNA(またはDNA)を用いてプローブを作 製する場合、常法に従ってランダムプライマー、好ましくはヘキサマーおよび逆 転写酵素を用いて単離されたRNA(またはDNA)を標識する。かかる方法は 当業者に日常的に実施される。 次いでこれらの標識産生物を同一の高密度グリッドに対するハイブリダイゼー ションプローブとして用いる。試験培養の変異誘発細胞から抽出したDNAから 作製し た標識プローブを1個の同一グリッドにハイブリダイズし、一方対照培養の変異 誘発していない細胞から抽出したRNAから作製した標識プローブを別の同一グ リッドにハイブリダイズする。次いで作製したハイブリダイゼーションパターン および対照ハイブリダイゼーションパターンを比較する。選択した一連の所定の 条件下で成長させた試験ハイブリダイゼーションパターンおよび対照ハイブリダ イゼーションパターン間のグリッドの予め決定した領域での差異を決定すること により選択した生物の成長に必須の遺伝子を同定する。 別法として、変異誘発した選択した生物から別の試験培養、および変異誘発し ていない選択した生物からなる対照培養をことなる一連の所定のインビトロおよ びインビボ条件下で成長させる。次いで本明細書に記載する方法に従って、別の 試験培養のDNAおよび別の対照培養のRNAから作製した標識ポリヌクレオチ ドプローブのハイブリダイゼーションパターンを作製する。次いでお互いに各々 一連の所定の条件の試験および対照培養のハイブリダイゼーションパターンを比 較することにより生物の成長に必須の遺伝子を同定する。一つの具体例では、生 物の成長に必須の遺伝子は全ての細胞の全てのハイブリダイゼーションパターン に共通する遺伝子である。別の具体例では、選択した生物の成長に必須の遺伝子 は一連の成長条件下でハイブリダイズし、異なる一連の成長条件下ではハイブリ ダイズしない。 別の具体例では、生物の条件致死変異体のプールを作り、トランスポゾン/組 み込みに基づくベクター中に構築した第2の(ゲノム)ライブラリーで形質転換 できる。元の条件致死条件下で形質転換体を再選別し、レスキューした生存単離 体を前記したプローブ作製およびハイブリダイゼーションに用いる。例えば、常 法に従って温度感受性(ts)変異体ライブラリーを作製して、許容対非許容条 件下でスクリーニングし、条件致死変異体を同定する。同定した条件致死ts変 異体をプールして、条件および選別マーカー系の両方を有するトランスポゾン/ 組み込みに基づくベクター中に構築した第2のゲノムライブラリーで形質転換す る。この第2のライブラリーのベクターの例としてはpMAK705(Bloomfie ldら、Mol.Microbiol.5:1447-1457(1991))およびpG+host5(Biswas ら、J.Bacteriol.175:3628-3635(1993))等があるが、これらに限定するもの でない。 得られた形質転換体を再度試験する、すなわち致死性/必須性に関して元の温度 選択で成長させる。生存体は組み込みベクター+相補的ゲノム配列を含有する単 離体であることを示す。次いでこれらの生存体からのDNAを単離し、前パラグ ラフで記載するようにプローブを作製し、それによりクローンをハイブリダイズ して目的の必須遺伝子を同定する。 さらに別の具体例では、常法に従って製造した条件致死変異体ライブラリーを 発現ベクター中に構築し、選別可能なゲノムライブラリーで形質転換する。標準 的な分子生物学的技術を用いて、挿入したゲノムDNAの発現がベクターに位置 するプロモーター配列の制御下にあり、好ましくは選別可能な条件マーカーを含 有するようにゲノムライブラリーを構築する。誘導可能なプロモーターシステム を含有するベクターの例としては、pFL10(Lopez de Felipeら、FEMS Microbiol.Lett.122:289-295(1994))およびpUB110(Zyprian,E.および Matzura,H.DNA,5:219-225(1986))等があるが、これらに限定するもので はない。この具体例では、温度感受性選別により、およびベクターに位置するプ ロモーター配列の誘導条件下で温度感受性致死変異体をスクリーニングする。生 存単離体は外来性インサートの転写により変異体表現体が補足されるクローンを 示している。プラスミドインサートに対するプローブを作製し、グリッドに対し てハイブリダイズする。 選択した生物の同定された遺伝子を不活性化することにより、好ましくはノッ クアウト実験のごとき単一遺伝子崩壊法を用い、同一の所定の条件下で選択した 生物を培養することにより生物に対する遺伝子の必須性を確認する。 本発明の方法により同定したクローンを配列分析およびノックアウト実験に直 接用いて生物の成長に対する必須性を確認できる。別法として、同定したクロー ンの遺伝子配列をノックアウト実験に適したベクターにサブクローニングするの も当該分野において常套手段である。当業者に周知の常法を用いて配列分析を行 う。ベクターの多様なクローニング部位を側面に付加するM13汎用順方向およ び汎用逆方向配列決定プライマーを用いて最初の配列決定を実施できる。慣用的 なコンピュータープログラムを用いて得られた配列を分析する。該分析の結果を 用いて個々のク ローンの抗微生物標的として有用である可能性を決定する。 ノックアウト実験のために、同定した単離体からのプラスミドDNAを精製し 、標準的な分子生物学的技術を用いて変異誘発していない生物を形質転換する。 ベクター配列に関して抗生物質選別して形質転換した細胞を成長させる。必須遺 伝子のノックアウトにより形質転換体は生存できなくなっているので、生存細胞 は成長に必須でない遺伝子に部位特異的に挿入されたことを表す。生存細胞から DNAを単離し、これを鋳型として用いて前記した方法に従ってプローブおよび 分析用に再度プローブ化したグリッドを作製する。例えばGuiterrezら、J.Bacte riol.178:4166-4175(1996)に記載される方法に従ってさらに直伝子ノックアウ ト実験を実施できる。このように遺伝子ノックアウト実験により遺伝子産生物の 全体的な欠如の影響に関する情報が得られる。 B.本発明の別の方法 本明細書を読めば当業者に明らかであるように、本発明の組成物および方法を 類似の別の目的に用いてもよい。例えば、一つの具体例において、実験室および 動物、特にヒトの臨床試験の両方において、可能性のある薬物の必須遺伝子発現 に及ぼす効果をモニター観察するのにこの方法を用いることができる。成長条件 または細胞を収穫する段階を変えることによりこの方法を容易に適用することが できるので、実質的にこの方法を用いて、遺伝子発現に影響し得るあらゆるファ クターの影響下で、生育のあらゆる段階のあらゆる生物の必須遺伝子を同定でき る。 IV.同定した遺伝子およびタンパク質 前記した本発明の組成物および方法を適用することにより生物の成長に必須の 任意の単離された遺伝子配列のごとき別の組成物も提供される。本発明の別の具 体例は宿主の病原体の生存に必須であることが判明している任意の単離された病 原体遺伝子配列である。同様に、本発明の一つの具体例は本明細書に記載した方 法により同定される任意の遺伝子配列である。 これらの遺伝子配列を常法で用いてそれによりコードされる単離されたタンパ ク質を産生できる。本発明のタンパク質を産生するために、本発明の方法を用い て同定される本発明の所望の遺伝子のDNA配列またはその一部を適当な発現系 に挿入 する。好ましい具体例において、タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列 を、ヒトタンパク質の発現を許容する異種性発現制御配列に操作可能なように連 結する組み換え分子またはベクターを構築する。哺乳動物(ヒトを含む)、昆虫 、酵母、菌および細菌発現のために当該分野において多くの型の適当な発現ベク ターおよび宿主細胞系が知られている。 これらのベクターを哺乳動物、細菌、菌または昆虫等の適当な宿主細胞、また は適当なウイルスにトランスフェクトすることにより、選択したタンパク質を発 現させる。トランスフェクションに適した宿主細胞、セルラインおよびウイルス 、ならびにかかる宿主細胞およびウイルスの構築およびトランスフェクションの 方法は周知である。トランスフェクション、培養、増幅、スクリーニングおよび 産生物の産生ならびに精製に適した方法は当該分野において周知である。 一つの具体例において、本発明により同定された必須遺伝子およびそれにコー ドされるタンパク質を、慣用的な診断アッセイによる疾患または感染の診断に有 用な診断用組成物として用いることができる。例えば動物の生物学的サンプル中 の本発明の遺伝子配列またはタンパク質を検出可能に標的化する診断用試薬を開 発できる。かかる試薬は相補的ヌクレオチド配列、抗体(モノクローナル、組み 換えまたはポリクローナル)または化学的に誘導したアゴニストもしくはアンタ ゴニストでよい。別法として、本発明の必須遺伝子およびそれによりコードされ るタンパク質、同一物のフラグメント、またはそれらに相補的な配列そのものを 診断用試薬として用いることができる。こららの試薬を検出可能なように、例え ば放射性同位体または比色酵素で標識してもよい。適当な診断アッセイ形式およ び検出系の選別は当業者の範疇であり、診断の分野の豊富な技術によるさらなる 説明を必要とせずとも容易に選択できる。 さらに、本発明により同定した遺伝子およびタンパク質を治療的に用いてもよ い。例えば、この方法により必須であると同定した遺伝子およびそれにコードさ れるタンパク質をその生物に関連する病状を治療するための治療薬として有用な 天然または化学合成化合物のスクリーニングおよび開発の標的として提供できる 。例えば、必須遺伝子によりコードされるタンパク質に結合し、それにより生物 学的活性を防 御できる化合物は、特定の生物の成長の結果生じる疾患または障害を防御する薬 物成分として有用である。また別に、必須遺伝子の発現を阻害する化合物もまた 治療上有用であると考えられる。加えて、生物の成長に必須の遺伝子の発現を増 強する化合物を、特定の生物の成長を促進するために用いることもできる。 かかる薬物をスクリーニングおよび開発するために、慣用的なアッセイおよび 技術を用いることができる。例えば、これらの遺伝子配列によりコードされるタ ンパク質に特異的に結合するかまたは阻害する化合物を同定する方法は、単に選 択したタンパク質または遺伝子産生物を試験化合物と接触させて試験化合物をタ ンパク質に結合させ;いずれかの試験化合物がタンパク質に結合すればその量を 測定する工程からなる。かかる方法は固体支持体に固定した試験化合物およびタ ンパク質をインキュベートすることからなる。薬物をスクリーニングするさらに 別の常法は、適当なコンピュータープログラムを用いて遺伝子産生物またはその タンパク質の構造に類似または相補的な構造を有する化合物を決定し、タンパク 質に競合的に結合するこれらの化合物をスクリーニングすることからなる。同定 した化合物を単独でまたはその他の活性成分と組み合わせて適当な治療用製剤に 処方できる。治療用組成物を処方する方法、および医薬用担体等は当業者に周知 である。 従って、かかる方法を用いることにより、本発明はこれらの遺伝子またはコー ドされるタンパク質またはそのフラグメントと接触でき、要すれば生物学的活性 を増強または低減させる化合物を提供すると考える。従って、これらの化合物も また本発明の範囲内である。 本発明の多くの修飾および変法も前記した本明細書に含まれ、当業者に明らか であると考える。本発明の組成物および方法のかかる修飾および変更は本明細書 に添付する請求の範囲の範囲内であると考える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61K 48/00 A61P 31/00 A61P 31/00 33/00 33/00 C12N 1/00 C12N 1/00 B C12Q 1/68 C12Q 1/68 A G01N 33/50 G01N 33/50 T

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)選択した生物のゲノムライブラリーを調製すること; (b)複数の同一グリッドであって、各々ゲノムライブラリーに由来する複数の 所定の物質を表面の予め決定した領域に固定する該表面を有してなるグリッドを 提供すること; (c)選択した生物を変異誘発すること; (d)一連の所定の条件下で変異誘発した選択した生物を含んでなる試験培養お よび変異誘発していない選択した生物を含んでなる対照培養を成長させること; (e)培養物から生存細胞を収穫すること; (f)試験培養の収穫細胞からDNAを抽出して単離すること; (g)対照培養の収穫細胞からRNAまたはDNAを抽出して単離すること; (h)試験培養から単離したDNAから標識ポリヌクレオチドプローブを作製す ること; (i)対照培養から単離したRNAまたはDNAから標識ポリヌクレオチドプロ ーブを作製すること; (j)試験培養から単離したDNAから作製した標識プローブを第1の同一グリ ッドにハイブリダイズし、試験ハイブリダイゼーションパターンを作製すること ; (k)対照培養から単離したRNAまたはDNAから作製した標識プローブを第 2の同一グリッドにハイブリダイズし、対照ハイブリダイゼーションパターンを 作製すること; (l)そのハイブリダイゼーションパターンを比較して選択した生物の成長に必 須の遺伝子を同定すること;および (m)該同定遺伝子が選択した生物の成長に必須であることを確認すること; からなる選択した生物の成長に必須の遺伝子を同定する方法。 2.試験ハイブリダイゼーションパターンと対照ハイブリダイゼーションパタ ーンとの差異を決定することにより、必須遺伝子を工程(l)で同定する請求項 1に 記載の方法。 3.工程(d)の一連の所定の条件が選択した生物のための標準的な非病原性 インビトロ培養条件からなる請求項1に記載の方法。 4.工程(d)の一連の所定の条件が好気性または嫌気性条件、栄養要求性、 熱ショック、浸透圧ショック、抗生物質または薬物の添加または存在、炭素供給 源の変化ごときインビボ病原性条件を反映または擬似するインビトロ条件、およ びインビボ病原性条件からなる請求項1に記載の方法。 5.工程(e)の生存細胞の収穫を初期対数的成長期に実施する請求項1に記 載の方法。 6.工程(e)の生存細胞の収穫を後期対数的成長期に実施する請求項1に記 載の方法。 7.工程(e)の生存細胞の収穫を成長静止期に実施する請求項1に記載の方 法。 8.工程(e)の生存細胞の収穫を後期成長静止期に実施する請求項1に記載 の方法。 9.工程(d)がさらに異なる一連の所定の条件下で別の試験および対照培養 を成長させることからなり;および 工程(l)が異なる一連の所定の条件下で成長させた細胞に由来する試験およ び対照ハイブリダイゼーションパターンを比較することからなる; 請求項1に記載の方法。 10.異なる一連の所定の条件下で成長させた全ての細胞に関して同一のハイ ブリダイゼーションパターンを決定することにより、選択した生物に必須の遺伝 子を同定する請求項9に記載の方法。 11.異なる一連の所定の条件下で成長させた細胞の試験および対照ハイブリ ダイゼーションパターンの差異を決定することにより選択した生物に必須の遺伝 子を同定する請求項9に記載の方法。 12.(a)(i)組み込みベクター中;または(ii)発現ベクター中に選 択した生物のゲノムライブラリーを調製すること; (b)その表面に、ゲノムライブラリーに由来する複数の所定の物質を該表面の 予 め決定した領域に固定してなるグリッドを提供すること; (c)選択した生物を変異誘発すること; (d)許容および非許容条件下で変異誘発した生物を成長させ、条件致死変異遺 伝子を含有する変異誘発した生物を同定すること; (e)該条件致死変異遺伝子を含有するかかる生物を工程(a)のゲノムライブ ラリーで形質転換すること; (f)工程(d)と同一の非許容条件下で形質転換した細胞を成長させ、条件致 死変異遺伝子が相補されている形質転換された細胞を同定すること; (g)生存細胞を収穫すること; (h)収穫細胞からDNAを抽出して単離すること; (i)単離したDNAから標識ポリヌクレオチドプローブを作製すること; (j)単離したDNAから作製した標識プローブをグリッドにハイブリダイズす ることであって、グリッドにハイブリダイズするかかるプローブにより選択した 生物の成長に必須の遺伝子を同定すること; からなる、条件致死変異遺伝子を同定することにより選択した生物の成長に必須 の遺伝子を同定する方法。 13.請求項1に記載の方法により同定される選択した生物の成長に必須の単 離された遺伝子配列。 14.請求項13の遺伝子配列の発現により産生される単離されたタンパク質 。 15.生物の成長に付随する疾患の治療に用いるための請求項13に記載の遺 伝子配列の発現の制御能を有する治療用化合物。 16.生物の成長に付随する疾患の治療に用いるための請求項14に記載のタ ンパク質の活性の制御能を有する治療用化合物。 17.請求項13に記載の遺伝子配列を検出可能に標的化できる試薬を含んで なる疾患または感染の診断に有用な診断用組成物。 18.請求項12に記載の方法により同定される選択した生物の成長に必須の 単離された遺伝子配列。 19.請求項18に記載の遺伝子配列の発現により産生される単離されたタン パ ク質。 20.生物の成長に付随する疾患の治療に用いるための請求項18に記載の遺 伝子配列の発現の制御能を有する治療用化合物。 21.生物の成長に付随する疾患の治療に用いるための請求項19に記載のタ ンパク質の活性の制御能を有する治療用化合物。 22.請求項18に記載の遺伝子配列を検出可能に標的化できる試薬を含んで なる疾患または感染の診断に有用な診断用組成物。
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