JP2001326528A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
し、放射ビームの幅をその仕様に合わせて広範囲に可変
設定することのできるアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 地導体板2上に第1の誘電体層3を介し
て該地導体板と平行に設けられたマイクロストリップア
ンテナからなる放射素子1を設け、この放射素子の上に
第2の誘電体層4を介して導体板からなる無給電素子5
を設けてアンテナ・ユニットを構成する。そしてアンテ
ナ・ユニットの裏面側に、地導体板と導通させて、或い
は第3の誘電体層を介して設けた補助導体板9と導通さ
せて、放射素子の面に対して所定の角度をなしてリフレ
クタ7を設ける。
Description
プアンテナを放射素子としたアンテナ装置であって、放
射ビームの幅をその仕様に合わせて広範囲に可変設定す
ることができ、例えば移動体通信における基地局用のア
ンテナとして好適な簡易な構成のアンテナ装置に関す
る。
射素子としたアンテナ装置は、地導体板上に誘電体層を
介して該地導体板と平行にマイクロストリップアンテナ
を形成した構造を有する。この種のアンテナ装置によれ
ば、地導体板の幅(長さ)を広くすることにより、マイ
クロストリップアンテナ(放射素子)からの放射ビーム
の幅を狭くすること、換言すればそのビーム幅を絞り込
むことができる。尚、上記放射ビームの幅は、その最大
放射方向からその電波強度から3dB低下した方向まで
の角度として定義される。
如く地導体板の幅を変えることによって可変し得る放射
ビームの幅は、概略60°〜75°程度である。しかも
ビーム幅を狭めるべく地導体板の幅を広げると、これに
伴ってアンテナ装置全体の形状が大型化することが否め
ない。逆に放射ビームの幅を広げるべく地導体板の幅を
狭めると、放射特性の前後比(フロント・バック特性)
が劣化すると言う問題が生じる。
として用いたアンテナ装置においては、その放射素子の
後にリフレクタを配置することでその放射ビームの幅を
制御している。しかしリフレクタによってビーム幅を絞
ることはできるが、逆にリフレクタを用いない場合に比
較して、そのビーム幅を広げることはできないと言う問
題がある。またこの種のアンテナ装置においては、マイ
クロストリップアンテナが有する特徴、即ち、構成が簡
単でコンパクトであり、安価で製作が容易、しかも軽量
で半導体回路との同時集積化が容易である等の利点を活
かすことができないと言う問題がある。
たもので、その目的は、マイクロストリップアンテナを
放射素子としたアンテナ装置であって、放射ビームの幅
をその使用に応じて広範囲に可変設定することができ、
また放射ビームの最大放射方向も変位することができ、
例えば移動体通信における基地局用のアンテナとして好
適な簡易な構成のアンテナ装置を提供することにある。
べく本発明に係るアンテナ装置は、地導体板上に第1の
誘電体層を介して該地導体板と平行に設けられたマイク
ロストリップアンテナからなる放射素子、およびこの放
射素子の上に第2の誘電体層を介して該放射素子と平行
に設けた導体板からなる無給電素子を備えてアンテナ・
ユニットを構成したものであって、特に請求項1に記載
するように、上記アンテナ・ユニットの前記地導体板の
両側部に該地導体と導通させて前記放射素子の面に対し
て所定の角度をなすリフレクタを設けたことを特徴とし
ている。或いは請求項2に記載するように、前記アンテ
ナ・ユニットの前記地導体板の下に第3の誘電体層を介
して該地導体板と平行に補助導体板を設け、更にこの補
助導体板の両側部に該補助導体板と導通させて前記放射
素子の面に対して所定の角度をなしてリフレクタを設け
たことを特徴としている。
テナ・ユニットの後方に、該アンテナ・ユニットの放射
素子の面に対して所定の角度をなすリフレクタを、地導
体板と導通させて、或いは地導体板から第3の誘電体層
を介して所定の距離を隔てて設けたもので、このリフレ
クタの長さLと上記角度θとを調整することで、例えば
リフレクタが放射素子の面に対してなす角度θを+90
゜〜−90°の範囲で設定することにより、その放射ビ
ームの幅を広範囲に設定し得るようにしたことを特徴と
している。特にビーム幅を狭く絞り込むことのみなら
ず、リフレクタがない場合よりも、そのビーム幅を広く
することを可能としたことを特徴としている。
3および4にそれぞれ示すように複数のアンテナ・ユニ
ットを、第4の誘電体層を介して上下に積み重ねて配置
してなり、最下部に位置付けられるアンテナ・ユニット
の前記地導体板の両側部に、該地導体と導通させて前記
放射素子の面に対して所定の角度をなすリフレクタを設
けたことを特徴としている(請求項3)。或いは最下部
に位置付けられるアンテナ・ユニットの前記地導体板の
下に第3の誘電体層を介して該地導体板と平行に補助導
体板を設け、更にこの補助導体板の両側部に該補助導体
板と導通させて前記アンテナ・ユニットの放射素子の面
に対して所定の角度をなしてリフレクタを設けたことを
特徴としている(請求項4)。
く積み重ねて配置された複数のアンテナ・ユニットがそ
れぞれ担う電波周波数の放射ビームの幅を互い関連させ
て、或いはそれぞれ独立に設定することで、各電波周波
数の放射ビームの幅をそれぞれ適正に設定した多周波共
用のアンテナ装置をコンパクトに実現することを特徴と
している。
射素子からの放射ビームの幅をその仕様に応じて決定す
るべく、その長さLと前記放射素子の面に対してなす角
度θとが決定される(請求項5)。また前記リフレクタ
の前記放射素子の面に対してなす角度θは、左右独立に
非対称に設定されて前記放射素子からの放射ビームの最
大放射方向が決定される(請求項6)。
施形態に係るマイクロストリップアンテナを放射素子と
して用いたアンテナ装置について説明する。図1は本発
明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示
すもので、(a)はその分解斜視図、(b)はその断面構造
を模式的に示す図である。図において1は、マイクロス
トリップアンテナからなる放射素子であって、この放射
素子1は平面状の地導体板2上に第1の誘電体層3を介
して該地導体板2と平行に設けらている。また上記放射
素子1の上には、第2の誘電体層4を介して該放射素子
1と平行に導体板からなる無給電素子5が設けられてい
る。この無給電素子5は、前記放射素子1よりも大きな
面積を有するもので、主として前記放射素子1から放射
される電波の帯域を広げる役割を担う。ちなみに上記第
1の誘電体層3は、所定の誘電率を備えた繊維強化プラ
スチック(FRP;Fiber Reinforced Plastics)やP
PE(Poly Phenyl Ether)等からなる。また第2の誘
電体層4は、例えば空気層として実現されるが、FRP
を用いて実現することも勿論可能である。
した如く地導体板2上に第1の誘電体層3を介して設け
られたマイクロストリップアンテナからなる放射素子1
と、この放射素子1よりも大きな導体板からなり該放射
素子1上に第2の誘電体層4を介して設けられた無給電
素子5とによりアンテナとしての基本単位をなすアンテ
ナ・ユニットを構成して実現される。そして放射素子1
に対して、例えば地導体板2の裏面側から同軸ケーブル
6を介して給電して、該放射素子1から無給電素子5側
の方向に向けて1.5GHz帯の電波を放射するものとな
っている。
置が特徴とするところは、基本的には上述したアンテナ
・ユニットを備えて構成されるアンテナ装置において、
特に前記地導体板2の両側部に該地導体2と電気的に導
通するリフレクタ7を、前記放射素子1の放射面に対し
て所定の角度θをなして設けた点にある。このリフレク
タ7は、例えば地導体板2の幅をその両側に延長させ、
その両端部からそれぞれ長さLの端部領域を、放射素子
1の面に対して角度θをなすように折り曲げることによ
って実現される。この角度θはアンテナ装置の仕様に応
じて、特に要求されるビーム幅に応じて、+90゜〜−
90°の範囲に設定される。
アンテナ装置によれば、該リフレクタ7のパラメータ
(長さLと角度θ)を調整することで、後述するように
該アンテナ装置から放射されるビームの幅を絞り込むこ
とができることのみならず、該リフレクタ7を備えてい
ない場合よりも広げることが可能となり、要求される仕
様に応じたビーム幅で電波を放射し得るアンテナ装置を
実現することが可能となる。しかも放射素子1としてマ
イクロストリップアンテナを用いているので、該マイク
ロストリップアンテナが備える特徴を十分に活かして、
軽量でコンパクトなアンテナ装置を実現することが可能
となる。
置において、リフレクタ7の長さLを異ならせ、またそ
の角度θをとを異ならせたときのビーム幅の変化を示す
実験結果を示している。尚、実験に用いたアンテナ装置
は、放射素子1が56mm×56mmの大きさの周波数
15.GHzの電波を放射するマイクロストリップアンテ
ナからなり、無給電素子5は74mm×74mmの大き
さの導体板からなる。またFRPからなる第1の誘電体
層3の厚みd1は1.5mmであり、また空気層からな
る第2の誘電体層4の厚みd2は12mmである。そし
てリフレクタ7については、その長さLが0mm(リフ
レクタなし),30mm,60mmのものを準備してその
実験を行った。但し、角度θの(+)成分は、地導体板2
からリフレクタ7を放射素子1側に向けて折り曲げたと
きの角度を示しており、(−)成分は逆側にリフレクタ7
を折り曲げたときの角度を示している。
に、リフレクタ7がない場合(0mm)には、そのビー
ム幅は略67°であるが、リフレクタ7を設けた場合
(30mm,60mm)には、そのビーム幅は略58°
と大きく絞り込まれる。そして長さ30mmのリフレク
タ7を(+)方向に折り曲げた場合、リフレクタ7を備え
ない場合のビーム幅までには至らないが、そのビーム角
が徐々に広くなることが確認された。またリフレクタ7
を(−)方向に折り曲げた場合にも、そのビーム幅が広く
なることが確認された。
は、該リフレクタ7を+30°に折り曲げたとき、その
ビーム幅が略50°と最も狭くなり、その折り曲げ角度
を大きくするに従って角度60°でビーム幅が略55
°、更に折り曲げ角度90°でビーム幅が略65°とな
ることが確認された。またこのリフレクタ7を逆向きに
折り曲げた場合、−45°でそのビーム幅が略68°と
大きくなり、更に折り曲げ角を−90°とした場合には
ビーム幅が略70°と大きくなり、リフレクタ7を備え
ない場合よりも広がることが確認された。
或る長さLのリフレクタ7を設け、このリフレクタ7の
放射素子1の面に対する角度θを可変することにより、
そのビーム幅を略55°から70°の範囲で広範囲に可
変し得ることが確認できた。しかもリフレクタ7を備え
ていない従来のアンテナ・ユニットにおけるビーム幅よ
りも、リフレクタ7を(−)方向に折り曲げることでその
ビーム幅を広げ得ることも確認できた。また図2には示
さないがリフレクタ7の長さLを長くする程、その角度
θによるビーム幅の変化が大きくなることも確認され
た。
えば図3に示すように地導体板2から離して設けること
も可能である。この図3は本発明の第2の実施形態に係
るアンテナ装置を示すもので、(a)はその分解斜視図、
(b)はその断面構造を模式的に示している。即ち、この
第2の実施形態は、地導体板2の裏面側に第3の誘電体
層8を介して該地導体板2と平行に補助導体板9を設
け、この補助導体板9の両側部に該補助導体板9と導通
させて前記放射素子1の面に対して所定の角度θをなし
てリフレクタ7を設けて構成される。尚、上記補助導体
板9は、例えば奉仕や素子1に給電する同軸ケーブル6
の外被導体(シールド)を介して前記地導体板2と電気
的に導通される。また第3の誘電体層8を空気層として
実現することも勿論可能である。
導体板2から離して設けた場合のリフレクタ7の長さL
と、その折り曲げ角度θとを変化させた場合のビーム幅
の変化特性を示している。尚、アンテナ・ユニットとし
ては第1の実施形態に示す実験に用いたものと同じもの
を用いた。またこのときの空気層(第3の誘電体層)を
介する地導体板2と補助導体板9との距離d3は22m
mとした。
を地導体板2から離して設けると共に該リフレクタ7を
折り曲げない場合(0°)には、先の実施形態のように
リフレクタ7を地導体板2に設けた場合に比較して、リ
フレクタ7の長さが30mmの場合にはビーム幅が略7
7°、リフレクタ7の長さが60mmの場合には略90
°と拡がる。しかしリフレクタ7を(+)方向に折り曲げ
ることによって、そのビーム幅が大幅に狭められ、また
(−)方向に折り曲げることによってそのビーム幅が狭め
られる。そして長さ30mmのリフレクタ7においては
そのビーム幅を水平状態(0°)において略78°、6
0°に折り曲げたときに58°と広範囲に可変すること
ができる。同様に長さ60mmのリフレクタ7を用いた
場合には、リフレクタ7を水平状態(0°)にしたとき
にビーム幅を略90°と大きく設定し、60°に折り曲
げたときには略54°と大きく絞り込むことができる。
広範囲に可変することができることが示される。
長さLとその角度θとを調整することによって、放射素
子1から放射される電波のビーム幅を、90°〜54°
の範囲において広く可変設定し得ることが分かる。また
図5は長さ30mmのリフレクタ7と地導体板2との距
離を変えながら、その角度θを変化させたときのビーム
幅の変化を等高線で3次元的に表した実験結果を示して
いる。この実験データに示されるように、リフレクタ7
と地導体板2との距離を変えながらその角度θを変化さ
せることによって、放射ビームの幅を50°〜110°
(55°〜105°)の範囲で幅広く設定し得ることが
明らかとなった。
さLと角度θのみならず、放射素子1の大きさや地導体
板2の大きさ、更には第1および第2の誘電体層3,4
の厚みd1,d2にも関与して変化する。従って実際に
アンテナ装置のビーム幅を設定する場合には、これらの
幾つかのパラメータを考慮してリフレクタ7の長さLと
角度θを設定するようにすれば良い。
の電波を放射するアンテナ装置としての基本的な構成を
示すものであるが、複数のアンテナ・ユニットを上下に
積み重ねて多周波数共用のアンテナ装置を実現すること
もできる。図6および図7にそれぞれ示すアンテナ装置
は、前述したように地導体板2上に第1の誘電体層3を
介して該地導体板2と平行に設けたマイクロストリップ
アンテナからなる放射素子1と、この放射素子1の上に
第2の誘電体層4を介して該放射素子1と平行に導体板
からなる無給電素子5を設けた構造のアンテナ・ユニッ
トを基本単位として実現される。
テナ装置は、第1のアンテナ・ユニットAの上に第4の
誘電体層11を介して第2のアンテナ・ユニットBを重
ねて配置し、図1に示したアンテナ装置(第1の実施形
態)と同様に、その下側のアンテナ・ユニットAの地導
体板2にリフレクタ7を設けて構成される。また図7に
示す第4の実施形態に係るアンテナ装置は、第1のアン
テナ・ユニットAの上に第4の誘電体層11を介して第
2のアンテナ・ユニットBを重ねて配置し、図3に示し
たアンテナ装置(第2の実施形態)と同様に、その下側
のアンテナ・ユニットAの地導体板2に第3の誘電体層
8を介して補助導体板9を設け、この補助導体板9の両
側部に該補助導体板9と導通させてリフレクタ7を設け
て構成される。
ナ・ユニットAに比較してその上段のアンテナ・ユニッ
トBの周波数が高く設定される。従ってアンテナ・ユニ
ットBの放射素子1および無給電素子5は、下側のアン
テナ・ユニットAの放射素子1および無給電素子5より
もそれぞれ小さく設定される。またアンテナ・ユニット
Bの地導体板2は、アンテナ・ユニットAの地導体板2
と同じ大きさか、或いは小さく設定される。
アンテナ・ユニットA,Bの各地導体板2は、同軸ケー
ブル6a,6bの各外被導体を介して電気的に導通さ
れ、またリフレクタ7とも導通される。しかし図7に示
すアンテナ装置においては、例えばアンテナ・ユニット
A,Bをそれぞれ給電する同軸ケーブル6a,6bの外被
導体を、各アンテナ・ユニットA,Bの地導体板2と補
助導体板9(リフレクタ7)との間でのみ導通させるこ
とで、ループが形成されないように配慮することが望ま
しい。具体的には、アンテナ・ユニットAの地導体板2
と2本の同軸ケーブル6a,6bの各外被導体と補助導
体板9との間で電流ループが形成されることがないよう
に、例えばアンテナ・ユニットAの地導体板2と同軸ケ
ーブル6bとの間の絶縁する等して、その一部を開放し
ておくようにしておけば良い。
置によれば、上下に重ね合わせられた2つ(複数)のア
ンテナ・ユニットA,Bはそれぞれ独立に給電されて動
作して、各アンテナ・ユニットA,Bに設定された周波
数の電波を放射する。従って上下に積層一体化された2
つのアンテナ・ユニットA,Bからそれぞれ所定周波数
の電波を得ることができるので、個々に2周波数共用型
のアンテナ装置を実現することができる。
ニットA,Bに対してそれぞれ作用するので、各アンテ
ナ・ユニットA,Bから放射される電波のビーム幅をそ
れぞれ可変設定することができる。また上述した構成で
あれば、リフレクタ7の長さLと角度θ、また地導体板
2とリフレクタ7との距離を適切に設定することによ
り、各アンテナ・ユニットA,Bからそれぞれ放射され
る電波ビーム幅をそれぞれ独立に設定することも可能で
ある。
に、リフレクタ7の長さLと角度θ(−45°)とを一
定にしておいても、アンテナ・ユニットA,Bの各地導
体板2とリフレクタ7との距離が異なれば、各アンテナ
・ユニットA,Bのビーム角を異ならせることができ
る。この状態においてリフレクタ7の角度θを(−23
°)に変更すれば、図5においてY1,Y2としてその
ビーム幅を示すように、アンテナ・ユニットBのビーム
幅を略一定に保ったまま、アンテナ・ユニットAのビー
ム幅を絞り込むことができる。また或いはリフレクタ7
の長さLとその角度θとを一定に保ちながら、アンテナ
・ユニットA,Bの積層間隔を変化させれば、これによ
って一方のアンテナ・ユニットA,Bのビーム幅だけを
変化させることも可能となる。
離、またはリフレクタ7の角度θを変化させることで、
アンテナ・ユニットA,Bの各ビーム幅をそれぞれその
仕様に応じたものに設定することができる。例えば1.
5GHz帯のアンテナ・エレメントと2.0GHz帯のア
ンテナ・エレメントとを上下に積層配置した構造のアン
テナ装置においてリフレクタ7の角度θを可変した場
合、それぞれ独立した変化の傾向を示しながらも、図7
に示すようにそのビーム幅を50°〜90°の範囲で可
変設定し得ることが確認できた。そしてこのようにして
ビーム幅を広範囲に設定可能なアンテナ装置によれば、
例えば移動通信における基地局用のアンテナとして用い
るに十分なビーム幅を確保し、軽量で小型のアンテナと
して用いるに好適であることが確認できた。
ついては、必ずしも左右対称に設定する必要はない。例
えばリフレクタ7の片側の角度を90°に固定した状態
において、他方のリフレクタ7の角度を変化させた場
合、図9に示すようにそのビームの最大放射方向が変化
することが確認された。この実験結果に示されるように
リフレクタ7を左右非対称に角度設定することにより、
この実験例においてはその最大放射方向を最大略15°
の範囲に変更することが可能であることが確認できた。
このようにリフレクタ7の角度θを左右非対称に設定す
れば、これによってアンテナ・エレメントから放射され
る電波の向きを、その放射面に直角な方向から変位させ
ることができ、従ってアンテナ装置を物理的に固定した
まま、電波の放射方向を変位させることが可能となる等
の効果も奏せられる。
るものではない。例えば放射素子1を2点給電すること
により、図10に模式的に示すようにマイクロストリッ
プアンテナの放射面内に、互いに直交する向きに電流分
布を生起して、該アンテナを偏波ダイバーシチアンテナ
として機能させることも可能である。このようにして偏
波ダイバーシチアンテナを構成する場合であっても、上
述したリフレクタ7が前述した各実施形態と同様に作用
するので、その放射ビームの幅を効果的に可変すること
が可能となる。
めその設計時にアンテナ仕様に応じて設定しても良い
が、その設置時に調整するようにしても良い。またアク
チュエータ機構を用いて、その使用形態に応じて適宜可
変調整可能に設けることも可能である。また誘電体層
8,11を空気層にて構成する場合には、これらの厚み
を調整可能に設けることで、そのビーム幅を可変設定可
能に設けることも可能である。その他、本発明はその要
旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができ
る。
クロストリップアンテナが有する特徴を有効に活かしな
がら、その裏面側にリフレクタを設けてその角度を調整
すると言う簡易な構成により、その放射ビームの幅を広
範囲に可変することの可能なアンテナ装置を実現するこ
とができる。しかも多周波数共用のアンテナ装置とした
り、偏波ダイバーシチアンテナとして実現することも容
易である。従ってアンテナ仕様に応じたビーム幅の放射
特性を容易に設定可能な軽量・小型のアンテナ装置とし
て実現することが容易なので、例えば移動通信における
基地局用のアンテナとして実用的利点が高い等の効果が
奏せられる。
概略構成を示す分解斜視図とその断面構成図。
長さLおよび角度θとビーム幅との関係を示す図。
概略構成を示す分解斜視図とその断面構成図。
長さLおよび角度θとビーム幅との関係を示す図。
角度θおよび該リフレクタと地導体との距離によって変
化するビーム幅を3次元的に等高線表示した図。
概略構成を示す断面図。
概略構成を示す断面図。
ンテナ・ユニットに対するリフレクタの角度とそのビー
ム幅の関係を示す図。
のビームの最大放射方向の変位を示す図。
実現される偏波ダイバーシチの電流分布の方向を示す
図。
Claims (6)
- 【請求項1】 地導体板上に第1の誘電体層を介して該
地導体板と平行に設けられたマイクロストリップアンテ
ナからなる放射素子、およびこの放射素子の上に第2の
誘電体層を介して該放射素子と平行に設けられた導体板
からなる無給電素子を備えたアンテナ・ユニットと、 このアンテナ・ユニットの前記地導体板の両側部に該地
導体と導通させて前記放射素子の面に対して所定の角度
をなして設けられたリフレクタとを具備したことを特徴
とするアンテナ装置。 - 【請求項2】 地導体板上に第1の誘電体層を介して該
地導体板と平行に設けられたマイクロストリップアンテ
ナからなる放射素子、およびこの放射素子の上に第2の
誘電体層を介して該放射素子と平行に設けられた導体板
からなる無給電素子を備えたアンテナ・ユニットと、 このアンテナ・ユニットの前記地導体板の下に第3の誘
電体層を介して該地導体板と平行に設けられた補助導体
板と、 この補助導体板の両側部に該補助導体板と導通させて前
記放射素子の面に対して所定の角度をなして設けられた
リフレクタとを具備したことを特徴とするアンテナ装
置。 - 【請求項3】 地導体板上に第1の誘電体層を介して該
地導体板と平行に設けられたマイクロストリップアンテ
ナからなる放射素子、およびこの放射素子の上に第2の
誘電体層を介して該放射素子と平行に設けられた導体板
からなる無給電素子を備えた複数のアンテナ・ユニット
を、第4の誘電体層を介して上下に積み重ねて配置して
なり、 最下部に位置付けられるアンテナ・ユニットの前記地導
体板の両側部に、該地導体と導通させて前記放射素子の
面に対して所定の角度をなすリフレクタを設けたことを
特徴とするアンテナ装置。 - 【請求項4】 地導体板上に第1の誘電体層を介して該
地導体板と平行に設けられたマイクロストリップアンテ
ナからなる放射素子、およびこの放射素子の上に第2の
誘電体層を介して該放射素子と平行に設けられた導体板
からなる無給電素子を備えた複数のアンテナ・ユニット
を、第4の誘電体層を介して上下に積み重ねて配置して
なり、 最下部に位置付けられるアンテナ・ユニットの前記地導
体板の下に第3の誘電体層を介して該地導体板と平行に
補助導体板を設け、更にこの補助導体板の両側部に該補
助導体板と導通させて前記アンテナ・ユニットの放射素
子の面に対して所定の角度をなしてリフレクタを設けた
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 【請求項5】 前記リフレクタは、その長さLと前記放
射素子の面に対してなす角度θとにより、前記放射素子
からの放射ビームの幅を決定するものである請求項1〜
4のいずれかに記載のアンテナ装置。 - 【請求項6】 前記リフレクタは、前記放射素子の面に
対してなす角度θを左右独立に設定されて、前記放射素
子からの放射ビームの最大放射方向を決定するものであ
る請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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