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JP2001303663A - 狭幅壁パネル構造、門型ラーメン構造、木造建造物 - Google Patents

狭幅壁パネル構造、門型ラーメン構造、木造建造物

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JP2001303663A
JP2001303663A JP2000122880A JP2000122880A JP2001303663A JP 2001303663 A JP2001303663 A JP 2001303663A JP 2000122880 A JP2000122880 A JP 2000122880A JP 2000122880 A JP2000122880 A JP 2000122880A JP 2001303663 A JP2001303663 A JP 2001303663A
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panel
narrow
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Application number
JP2000122880A
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English (en)
Inventor
Fujio Wada
不二雄 和田
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NIPPON JUTAKU PANEL KOGYO KYOD
NIPPON JUTAKU PANEL KOGYO KYODO KUMIAI
Original Assignee
NIPPON JUTAKU PANEL KOGYO KYOD
NIPPON JUTAKU PANEL KOGYO KYODO KUMIAI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 門型ラーメン構造、狭幅壁パネル構造によ
り、木造構造物で、必要壁量を確保でき、木造構造物
で、1階に駐車スペースを形成するなど、狭い敷地を有
効活用できる。 【解決手段】 門型ラーメン構造30、狭幅壁パネル構
造60を木造軸組構造の躯体に組み込んで、木造建造物
62が構成される。門型ラーメン構造30は、長方形断
面の柱材1、1を、土台20に接合金物23で固定し、
柱材1、1の上端部にパネル梁(巾L)8を架設固定し
て、該パネル梁8の一面の全体及び柱材1の一部に構造
用合板17を固定して構成される(a)(b)。パネル
枠8は、柱材1、1に上下弦材9、10の両端部を接合
金物で固定して、上下弦材9、10間にパネル枠材12
を嵌挿して固定して構成される。パネル枠材12は、並
列した縦桟材13の上下を横桟材14、15で挟んで固
定して構成される(a)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、木造建造物にお
いて、耐力壁と同等の耐力を発揮すべく構成された狭壁
パネル構造及び門型ラーメン構造を使用した木造建造
物、に関する。
【0002】
【従来の技術】従来木造建造物においては、筋交い等を
伴った所定構造の耐力壁を必要巾以上(自治体の条例に
よるが通常600mm以上)で形成し、且つ耐力壁を平
面上でバランスよく配置しなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記基準によると、敷
地形状によっては、通常巾の耐力壁では、所要量が確保
できず、あるいは耐力壁をバランス良く配置することが
難し問題点があった。とりわけ狭い敷地や、1階部分を
自動車用の車庫として使用するプランでは、狭い間口の
全面を車庫入り口として開放することになり、かかる問
題点が顕著に現れ、プランに制約を生じる問題点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】然るにこの発明では、構
造用合板を組み合わせた門型ラーメン構造、幅狭幅壁パ
ネル構造を構築したので、前記問題点を解決した。
【0005】即ちこの発明は、横架材上に、所定間隔で
配置した中実構造の柱材の下端部を接合し、前記両柱材
の上端部間に、上下に所定間隔を開けて並列配置した上
弦材及び下弦材とを接合し、前記上下弦材間にパネル枠
材を介装し、梁材の左右両端に中実構造の柱材を接合
し、前記柱材と上下弦材とに、前記パネル枠材の一面を
覆う構造用合板の四周縁部を固定したことを特徴とする
木造による門型ラーメン構造である。前記において、パ
ネル枠材は上下弦材に沿って固定される横桟材間に、所
定間隔で並列した縦桟材の上下を固定して構成される門
型ラーメン構造である。また、柱材と横架材との接合、
柱材と上下弦材との接合は、一方又は両方の嵌合穴を形
成し、該嵌合穴内に埋設した接合金物を介して行う、該
接合金物にドリフトピンを打ち込んで構成した門型ラー
メン構造である。
【0006】また、この発明は、基礎上と横架材との
間、又は上下に配置された横架材の間に構築される壁構
造であって、並列した中実構造の縦枠材の、対向側面に
縦嵌合溝を形成し、両縦枠材間に配置した構造用合板の
両側縁を該嵌合溝に嵌合接着し、両縦枠材の対向側面
に、振止め用の横桟材を架設し、前記構造用合板及び柱
材に接着したことを特徴とする狭幅壁パネル構造であ
る。また、前記において、振止め用の桟材は、上下の横
架材に当接する位置に配置すると共に、中間高さに少な
くとも1つ配置する狭壁パネル構造である。また、上に
配置される横架材に、板状金物の上部を埋設し固定、中
実縦枠材の上端に、前記板状金物の下部を埋設して接合
する狭壁パネル構造である。また、中実縦枠材の下面に
逆T字状の接合金物の垂直部を埋設し、該接合金物の水
平部を下横架材の上面から突出したボルトと接合した狭
壁パネル構造である。
【0007】また、木造構造物の発明は、上記のいずれ
かの門型ラーメン構造と、いずれかの狭壁パネル構造と
を組み合わせたことを特徴とする木造建造物である。更
に、門型ラーメン構造と、狭幅壁パネルとを同一面内に
配置した木造建造物である。
【0008】前記において、横架材は、土台、梁などを
指す。
【0009】
【発明の実施の形態】門型ラーメン構造30、狭幅壁パ
ネル構造60を木造軸組構造の躯体に組み込んで、本発
明の木造建造物62が構成される(図7)。門型ラーメ
ン構造30と狭幅壁パネル構造60とは、同一面内に配
置することが望ましい。
【0010】門型ラーメン構造30は、長方形断面の柱
材1、1を、土台20に接合金物で固定し、柱材1、1
の上端部にパネル梁(巾L)8を架設固定して、該パネ
ル梁8の一面の全体及び柱材1の一部に構造用合板17
を固定して構成される(図1(a)(b))。
【0011】狭幅壁パネル60は、基礎と横架材との間
に、狭幅壁パネル48の中実の縦枠材32、32の上下
を接合金物で固定して構成される。狭幅壁パネル48
は、並列した縦枠材32、32の対向する側面33に形
成した縦嵌合溝37、37に、構造用合板40の両側縁
43、43を嵌挿接着し、前記構造用合板40の上下両
端部及び中間部に、構造用合板40を挟むように、横桟
材46、46を接着して、構成される(図3)。
【0012】
【実施例1】図1〜2、4、6に基づきこの発明の実施
例を説明する。
【0013】(1)門型ラーメン構造の構成
【0014】長方形断面(長辺L1 、短辺L2 )の集成
材からなる柱材1、1を所定間隔(パネル梁の長さL)
で、配置し、柱材1、1の上端部4にパネル梁(巾L)
8を架設固定して、該パネル梁8の一面の全体及び柱材
1の一部に構造用合板17を固定して、門型ラーメン2
9とする(図1(a)(b))。
【0015】前記において、前記柱材1の下面5には土
台20と固定するための嵌合穴6が穿設され、また柱材
1の上端部4の内側面には、パネル梁8と固定する為の
嵌合穴7が形成されている。
【0016】また、前記において、パネル梁8は、長さ
Lの上弦材9と下弦材10との間に、パネル枠材12を
はめ込んで構成する。前記上弦材9、下弦材10とも断
面は正方形(一辺L2 ) で形成されている。前記上下弦
材9、10の両端面には、柱材と固定する為の嵌合穴1
1が夫々形成されている。
【0017】前記パネル枠材12は、所定間隔で並列配
置した縦桟材13、13の上下を、前記上下弦材9、1
0と同じ長さLの横桟材14、15で挟んで釘打ちで固
定して一体に構成する。前記横桟材14、15の左右端
面16、16と、最も外側に位置する縦桟材の外側面1
3aとは、面一に形成されている。前記パネル枠材12
の厚さ(横桟材14、15、縦桟材13の巾)は、L2
で形成され、パネル枠材12、上下弦材9、10、柱材
1の正面は、面一に形成される(図1(a)(b))。
【0018】前記において、一般に、パネル枠材12に
構造用合板17を固定した構造に、工場で組み立て加工
され、同じく所定形状に工場で加工された柱材1、1、
上下弦材9、10と共に、構築現場に搬入される。
【0019】(2)門型ラーメン構造30の構築
【0020】構築現場においては、アンカーボルトで、
基礎に固定された土台20に、柱材1、1を、立設固定
する。この際、土台20と柱材1との固定は、土台20
の上面21に嵌合穴22、22を穿設して、前記柱1の
下面5に穿設した嵌合穴6とに、板状の共通する接合金
物23を嵌挿して、接合金物23の透孔24、24に向
けて、土台20の側面及び柱1の正面からドリフトピン
25、25を打ち込んで固定する(図4(b))。
【0021】続いて、柱材1、1の嵌合穴7に、板状の
接合金物27の一側を嵌挿し、該接合金物27の他側を
下弦材10の嵌合穴11、11に夫々嵌挿する。また、
柱材1の正面及び下弦材10の正面から接合金物27の
透孔28、28に向けてドリフトピン25、25を打ち
込み、柱材1、1と下弦材10とを接合する。同様にし
て、柱材1、1と上弦材9とを接合金物27で固定す
る。
【0022】次に、上下弦材9、10の間で、柱材1、
1の間に、工場で製造されたパネル枠材12(構造用合
板17が固定されている)を嵌挿する。パネル枠12に
は構造用合板17が固定されているので、構造用合板1
7の左右の縁18、18は柱材1の正面に位置し、上下
の縁19、19は上下弦材9、10に夫々位置している
(図1(b))。続いて、構造用合板17の四周部を柱
材1、1、上下弦材9、10に釘打ちで固定する。
【0023】以上のようにして、門型ラーメン構造30
の構築が完了する(図1(b))。
【0024】前記において、門型ラーメン構造30の構
築は、工場で製造されたパネル枠材12(構造用合板1
7が固定されてる)を、同じく工場で加工した柱材1、
1、上下弦材9、10とを構築現場で組み立てたので、
搬送効率、現場での作業効率いずれも高められるので望
ましいが、予め工場で門型ラーメン29(パネル枠材1
2と、柱材1、1、上下弦材9、10、構造用合板17
が固定されている)を製造して、門型ラーメン29全体
を構築現場に搬入することもできる。
【0025】また、前記において、ある程度の構造を工
場で製造して、構築現場に搬入する場合には、構築現場
作業を大幅に軽減して、製品の質を工場させると共に工
期短縮に貢献できるが、各部材(パネル枠材12、柱材
1、1、上下弦材9、10、構造用合板17)を構築現
場で組立ながら、門型ラーメン構造30を構築すること
もできる。また、パネル枠材12も構築現場で、組み立
てることもできる。
【0026】(3)上記のようにして構成した門型ラー
メン構造30は、以下の表1〜表4のように、設計壁倍
率を確保でき、スパンWW(図1(b))を2730m
mに形成した場合であっても、厚さ9mmの構造用合板
17を使用して、パネル枠8の片面にのみ固定した場合
で、500mm〜3500mm程度の耐力壁と同等の耐
力を確保できる。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】(4)他の実施例
【0032】前記実施例におけいてパネル枠材12は縦
桟材13と横桟材14、15とから構成したが、他の構
成とすることもできる(図示していない)。
【0033】また、前記実施例において、構造用合板1
7は、パネル枠8(パネル枠材12)の片面にのみ固定
するだけで充分な機能を発揮できるが、両面に固定すれ
ば、更に強化される(図示していない)。
【0034】また、前記実施例において、各部材の固定
に釘を使用したが、ビス類や各種接合金物を使用し、あ
るいは接着による固着とし、更にこれらを併用して固定
することもできる(図示していない)。
【0035】また、実施例において、柱材1と上下弦材
との接合は板状の接合金物27を使用したが、実施例2
の接合金物50と同様な逆T字状の接合金物(図5)を
使用して接合することもできる。この場合、水平材51
はボルト挿通用の透孔を複数(ここでは4つ)形成し、
柱材1の他面に補助板31を当て、補助板31と水平板
とを4本のボルトナットで固定する(図6)。また、従
来の他の接合金物を使用することもできる(図示してい
ない)。
【0036】また、土台20と柱材1との接合にも、同
様に接合金物50を使用することもできる(図示してい
ない)。また、従来の他の接合金物を使用することもで
きる(図示していない)。
【0037】
【実施例2】図3、5に基づきこの発明の狭幅壁パネル
構造の実施例を説明する。
【0038】(1)狭幅壁パネルの構成
【0039】高さHの中実の縦枠材32、32を並列し
て配置し(縦枠材32、32の芯間でWの間隔)、該縦
枠材32、32の対向する側面33に、上下全長に亘る
縦嵌合溝37が形成されている。両縦枠材32、32間
に高さHの構造用合板40を配置し、構造用合板40の
両側縁43、43を、縦枠材32、32の縦嵌合溝37
内に嵌挿接着する。前記縦枠材32の上下面35、36
に、接合金物を嵌挿する嵌合穴38、39が形成されて
いる(図3(a)(b))。前記縦枠材32の下面の嵌
合穴39は開口側に幅広部39aが形成されている。
【0040】前記構造用合板40の上下両端部の両面4
1、42に、構造用合板40を挟むように、横桟材4
6、46を、接着する。前記上に位置する横桟材46の
上面44は、縦枠材32の上面35及び構造用合板40
の上面44と面一に形成され、正面47は、縦枠材32
の正面34と面一に形成されている。また、前記下に位
置する横桟材44の下面は、縦枠材32の下面36及び
構造用合板40の下面45と面一に形成され、正面47
は、縦枠材36の正面34と面一に形成されている。
【0041】続いて、上下方向の中間位置に同様に、構
造用合板40を挟むように横桟材46、46を配置し、
縦桟材32、32及び構造用合板40に接着する。前記
中間部の横桟材46の正面47も縦桟材32の正面34
と面一に形成されている。
【0042】以上のようにして狭幅壁パネル48を構成
する(図3(a)(b)(c))。狭幅壁パネル48
は、予め工場で製造して構築現場に搬入することが望ま
しい。尚、前記における接着には、例えば、水性高分子
イソシアネート系接着剤を使用する。
【0043】(2)狭幅壁パネル構造
【0044】アンカーボルト挿通用の貫通孔52が穿設
された水平材51の上面に垂直材53が一体に固定され
た断面逆T字状の接合金物50を構成する。前記接合金
物50の垂直材53の下端部中央に切欠き54が形成さ
れ、上部にはドリフトピン用の透孔55が穿設されてい
る(図5)。
【0045】基礎56上に接合金物50の水平材51を
載置し、基礎56上から突出したアンカーボルト57
を、水平材51の貫通孔52に挿通してナットを螺合
し、基礎56に接合金物50、50を固定する(図3
(a))。
【0046】続いて、接合金物50、50に、予め工場
で組み立てた狭幅壁パネル48の縦枠材32、32を配
置し、縦枠材32の嵌合穴39に接合金物50の垂直材
53を嵌挿し(図5)、縦枠材32の正面からドリフト
ピン25、25を打ち付け、狭幅壁パネル48を基礎5
6に固定する。
【0047】次に、狭幅壁パネル48の縦枠材32、3
2の上面の嵌合穴38に板状の接合金物の23の一側を
嵌挿して、縦枠材32の正面からドリフトピン25、2
5を打ち込み接合金物32を固定する。続いて、狭幅壁
パネル48の上に梁(横架材)5を配置し、梁58の嵌
合穴59に縦枠材32の上面から突出した接合金物23
の他側を嵌挿し、梁58の表面からドリフトピン25、
25を打ち込み、梁58と接合金物23とを固定する
(図3(a)(b))。
【0048】以上のようにして狭幅壁パネル構造60を
構成する。
【0049】前記において、狭幅壁パネル48は予め工
場で製造して、構築現場に搬入すれば現場作業を大幅に
軽減して、製品の質を向上させると共に工期短縮に貢献
できるが、構築現場で、各部材を組み立てながら、狭幅
壁パネル構造60を構築することもできる。
【0050】(3)このように形成された狭幅壁パネル
構造60では、幅W(図3(a))を303〜455m
mと狭く形成した場合であっても、以下の表5のよう
に、設計壁倍率10.5程度を確保でき、厚さ9mmの
構造用合板40を使用した場合で、幅2000mm程度
の耐力壁と同等の耐力を確保できる。
【0051】
【表5】
【0052】尚、狭幅壁パネル構造60ではWを303
〜455mmと狭く形成したので、通常の壁幅900m
m程度の一般耐力壁に比べて、せん断変形よりも曲げ変
形の割合が高くなるため、壁上面に剛性の高い梁材を載
置して、曲げ変形を拘束すると同時に、縦枠材の引き抜
きを拘束している。水平力に対する剛性計算では、耐力
壁断面の断面性能から面内せん断変形及び曲げ変形を求
めて計算する。また耐力壁の幅が狭いため縦枠材には過
大な引抜力と圧縮力とが生じる。このため、壁倍率を評
価するに当たってはアンカーボルトの伸びによる狭幅壁
パネル全体の回転を考慮する。
【0053】(4)他の実施例
【0054】前記実施例において、縦枠材32の下側を
逆T字状の接合金物50を使用し、上側を板状の接合金
物23を使用したので、効率よく耐力を発揮できるが、
上下とも板状の接合金物23、又は逆T字状の接合金物
50を使用することもできる。また、接合金物は従来用
いられる他の接合金物を使用することもできる(いずれ
も図示していない)。
【0055】また、前記実施例において、狭幅壁パネル
48の横桟材46は、構造用合板40の両面42、42
から挟むように配置したので、構造用合板40及び縦枠
材32のねじれを有効に規制できるが、構造用合板40
の片面のみ、又は両面であって千鳥状にずらして配置す
ることもできる(図示していない)。
【0056】また、横桟材46の配置は、中間部に2つ
配置したが、最低1つ配置してあれば可能である。
【0057】また、前記実施例において、各部材は接着
剤により接着したが接着剤の種類は任意であり、また、
釘打ち・ビス止め、各種接合金物その他の方法で固定す
ることもでき、更に接着剤を併用することもできる(図
示していない)。
【0058】また、前記実施例において、実施例1の構
造用合板17のように、縦枠材32、32間で、片面又
は両面に、更に構造用合板を固定することもできる(図
示していない)。
【0059】また、前記狭幅壁パネル48は、基礎56
上に取り付けたが、基礎56上に配置した土台20を貫
通したアンカーボルト57に固定することもできる(図
示していない)。また、アンカーボルト57以外の手段
で、土台20に固定することもできる(図示していな
い)。
【0060】また、2階又は3階の壁では、1階又は2
階の梁(横架材)上に同様に狭幅壁パネル48を固定す
ることもできる(図示していない)。
【0061】
【実施例3】図7に基づきこの発明の木造建造物の実施
例を説明する。
【0062】(1) 実施例1、2のように構成された
門型ラーメン構造30、狭幅壁パネル構造60は、木造
軸組構造(在来工法)の躯体に組み込まれる。例えば、
駐車スペース60の正面に門型ラーメン構造30を構成
し、その門型ラーメン構造30と同一面内に、門型ラー
メン構造30で欠落した壁面積を補うべく、狭幅壁パネ
ル構造60を配置して木造建造物62とする(図7)。
【0063】従って、施工後は一般の耐力壁や柱梁と同
等に構造要素の1つとして機能する。即ち、地震時、暴
風時には建物が受けた水平荷重を各階の耐震要素(通常
の耐力壁、本構造)の剛性比に応じて負担することにな
り本構造体も相応の水平力を負担する。
【0064】この剛性比に見合う壁量の算定に当たって
は、耐力壁の形状特性や使用特性を考慮する。特に耐力
壁の幅が狭いため、一般の耐力壁に比べて、せん断変形
よりも曲げ変形の割合が高くなり、独立耐力壁として用
いる場合、この壁量算定に当たっては、壁幅をそのまま
所与の壁倍率(建築基準法施行令、建設大臣告示などで
定められた値)に乗じて壁量を評価することはできな
い。
【0065】よって、壁幅から決まる妥当な壁量を求め
るための計算のみならず、実験による変形量を考慮し
て、所与の壁倍率を軽減した壁倍率を定めている。これ
より設計上一般の耐力壁と同様に、この定められた壁倍
率を用いて本構造体の壁幅に対応する壁量を求めて構造
計算を行うことができる。(構造計算は木造3階建ての
場合に必要であり、木造2階建ての場合には壁量検定の
みで可能である。)同様の考え方で、門型ラーメンの剛
性も評価している。即ち、計算及び実験に基づく水平変
形に見合う剛性から等価な壁量を求めるため、柱径、梁
及び門型ラーメンのスパンに応じた壁量(壁倍率)を設
定している。これにより、門型ラー用いた構造体の場
合、設計上はラーメンと耐力壁の併用構造として計算す
るのではなく、耐力壁と等価な壁量を有する疑似耐力壁
として容易に評価できる。
【0066】これらの狭幅壁パネル(耐力壁)、門型ラ
ーメン構造は共に、施工後は、木造住宅の中に耐震要素
として組み込まれるために水平荷重のみならず、鉛直荷
重に対しても一般の柱と同様に負担することになる。
【0067】(2) このように構築された門型ラーメ
ン構造30では、鉛直力の流れについては、屋根や壁、
床等上階の荷重が耐力壁の上部の梁を通して耐力壁の付
帯柱に伝わり、あるいは門型ラーメン構造30のパネル
梁8を通して、柱材1に伝わり、基礎56へ流れる。ま
た、水平力の流れについては、上階に作用する地震力や
風圧力が床面(剛床)を通して耐力壁及び門型ラーメン
構造30に分配され伝達される。そして、柱のせん断及
び軸力として土台20、基礎56に伝わる。詳説すれ
ば、以下のようになる。水平力は、 上階の梁 ↓ 門型ラーメン構造の柱頭部金物 ↓ ファスナー ↓ 柱頭部 ↓ 門型ラーメン構造の曲げ・せん断変形 ↓ 門型ラーメン構造の柱材に圧縮力・引抜力 ↓ 門型ラーメン構造の柱脚部金物 ↓ アンカーボルト ↓ 基礎、と伝わる。また、垂直力は、 上階の柱 ↓ 門型ラーメン構造の梁材 ↓ 門型ラーメン構造の仕口金物又は柱頂部金物 ↓ ファスナー ↓ 門型ラーメン構造の柱材の軸力 ↓ 門型ラーメン構造の柱材の圧縮 ↓ 門型ラーメン構造の接合金物 ↓ アンカーボルト ↓ 基礎、 と伝わる。
【0068】
【発明の効果】この発明では、柱材とパネル枠とを構造
用合板で固定して門型ラーメンを形成して、横架材に接
合金物で接合したので充分な耐力壁に相当する壁量を確
保できる。また、縦枠材を構造用合板で連結し、横桟材
を固定して狭幅壁パネルを基礎又は横架材で挟んで接合
金物で固定したので、充分な耐力壁に相当する壁量を確
保できる。従って、木造構造物で、1階に駐車スペース
を形成するなど、狭い敷地を有効活用した設計の幅を広
げることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の門型ラーメン構造の実施例で、
(a)は(b)のA−A線における断面図、(b)は正
面図である。
【図2】図1(a)のB−B線における断面図である。
【図3】この発明の狭幅壁パネル構造の実施例で、
(a)は正面図、(b)は(a)のE−E線における断
面図、(c)は(a)のF−F線における断面図であ
る。
【図4】(a)は、図1(a)のC−C線における拡大
断面図、(b)は図1(b)のD−D線における断面図
である。
【図5】狭幅壁パネルの柱脚部の組立を表す斜視図であ
る。
【図6】門型ラーメン構造の柱材とパネル枠材との接合
構造を示す斜視図である。
【図7】門型ラーメン構造、狭幅壁パネルを使用した木
造構造物の一部を破折した斜視図である。
【符号の説明】
1 柱材 8 パネル枠 9 上弦材 10 下弦材 12 パネル枠 13 縦桟材 14 横桟材 15 横桟材 17 構造用合板 20 土台 23 接合金物 25 ドリフトピン 27 接合金物 29 門型ラーメン 30 門型ラーメン構造 32 縦枠材 40 構造用合板 46 横桟材 48 狭幅壁パネル 50 接合金物 56 基礎 57 アンカーボルト 58 梁 60 狭幅壁パネル構造 61 駐車スペース 62 木造構造物

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横架材上に、所定間隔で配置した中実構
    造の柱材の下端部を接合し、前記両柱材の上端部間に、
    上下に所定間隔を開けて並列配置した上弦材及び下弦材
    とを接合し、前記上下弦材間にパネル枠材を介装し、梁
    材の左右両端に中実構造の柱材を接合し、前記柱材と上
    下弦材とに、前記パネル枠材の一面を覆う構造用合板の
    四周縁部を固定したことを特徴とする木造による門型ラ
    ーメン構造。
  2. 【請求項2】 パネル枠材は上下弦材に沿って固定され
    る横桟材間に、所定間隔で並列した縦桟材の上下を固定
    して構成される請求項1記載の門型ラーメン構造。
  3. 【請求項3】 柱材と横架材との接合、柱材と上下弦材
    との接合は、一方又は両方の嵌合穴を形成し、該嵌合穴
    内に埋設した接合金物を介して行う、該接合金物にドリ
    フトピンを打ち込んで構成した請求項1記載の門型ラー
    メン構造。
  4. 【請求項4】 基礎上と横架材との間、又は上下に配置
    された横架材の間に構築される壁構造であって、並列し
    た中実構造の縦枠材の、対向側面に縦嵌合溝を形成し、
    両縦枠材間に配置した構造用合板の両側縁を該嵌合溝に
    嵌合接着し、両縦枠材の対向側面に、振止め用の横桟材
    を架設し、前記構造用合板及び柱材に接着したことを特
    徴とする狭幅壁パネル構造。
  5. 【請求項5】 振止め用の桟材は、上下の横架材に当接
    する位置に配置すると共に、中間高さに少なくとも1つ
    配置する請求項4記載の狭壁パネル構造。
  6. 【請求項6】 上に配置される横架材に、板状金物の上
    部を埋設し固定、中実縦枠材の上端に、前記板状金物の
    下部を埋設して接合する請求項4記載の狭壁パネル構
    造。
  7. 【請求項7】 中実縦枠材の下面に逆T字状の接合金物
    の垂直部を埋設し、該接合金物の水平部を下横架材の上
    面から突出したボルトと接合した請求項4記載の狭壁パ
    ネル構造。
  8. 【請求項8】 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1
    項記載の門型ラーメン構造と、前記請求項4乃至請求項
    7のいずれか1項記載の狭壁パネル構造とを組み合わせ
    たことを特徴とする木造建造物。
  9. 【請求項9】 門型ラーメン構造と、狭幅壁パネルとを
    同一面内に配置した請求項8記載の木造建造物。
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