JP2001355246A - Pcフーチング部材及びこれを用いた建物施工方法 - Google Patents
Pcフーチング部材及びこれを用いた建物施工方法Info
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Abstract
始できる、すなわち基礎の施工と上部構造の施工とを並
行して進められる施工部材及びこれを用いた建物施工方
法を提案することにより、特に多スパン建物の施工工期
を大幅に短縮する。 【解決手段】 フーチングHの高さ方向下部のみをプレ
キャスト化したPCフーチング部材1を地盤面に設置す
る第一工程と、PCフーチング部材1の上面に鉄骨柱S
Cを建てる第二工程と、領域AにフーチングHの高さ方
向上部を構築する第三工程と、を含むことを特徴とする
建物施工方法。第二工程において、PCフーチング部材
1の上面に、基礎梁KBの一部又は全部をプレキャスト
化したPC基礎梁部材2を架け渡す。
Description
大幅に短縮できるプレキャストコンクリート製フーチン
グ部材(本明細書において「PCフーチング部材」とい
う。)及び該部材を用いた建物施工方法に関する。
を有する建物の施工は、例えば、全スパンのフーチング
について配筋、型枠建込、コンクリート打設、養生、型
枠解体を行った後、基礎梁についても同様に全スパンの
配筋、型枠建込、コンクリート打設、養生、型枠解体を
行い、その後鉄骨柱の建方や床の構築等の作業を行うと
いう手順が通常であった。
うに、まず基礎全体を完成させ、その後上部構造の工事
に着手するという施工手順であると、各スパンについて
基礎工事と上部構造工事との間に待ち時間が発生し、全
体工期が長期化するという問題があった。そして、この
ような問題は、全スパンの基礎完成までに長期間を要す
る多スパン建物において特に深刻である。
ものであり、基礎全体の完成を待たずに上部構造工事を
開始できる、すなわち基礎の施工と上部構造の施工とを
並行して進められる施工部材及びこれを用いた建物施工
方法を提案することにより、特に多スパン建物の施工工
期を大幅に短縮することを目的とするものである。
に係る発明は、フーチングの高さ方向下部のみをプレキ
ャスト化したことを特徴とするPCフーチング部材であ
る。
高さ方向下部とに分け、後者のみをプレキャスト化して
PCフーチング部材とすることにより、例えば、フーチ
ング全体の完成を待たずとも、PCフーチング部材を設
置した後すぐにその上に鉄骨柱やPC柱を建てることが
できるので、各スパンについて上部構造の工事着手時期
を前倒しして、全体工期を大幅に短縮することが可能と
なる。
記載のPCフーチング部材であって、杭頭部を挿入する
ための杭頭挿入孔を高さ方向に貫通形成してなることを
特徴とする。
孔が形成されていれば、この杭頭挿入孔に杭頭部を挿入
しながら該PCフーチング部材を設置することにより、
フーチングに杭頭部をのみ込ませた納まりとすることが
できるので、引抜力が作用する杭に適用可能なPCフー
チング部材となる。
は請求項2に記載のPCフーチング部材であって、上面
に、柱の柱脚部を固定するための柱脚固定手段を備えて
なることを特徴とする。
脚固定手段を備えていれば、鉄骨柱やPC柱の柱脚部を
固定するための後施工アンカーが不要となるので、より
一層の工期短縮を図ることができる。
至請求項3のいずれか一項に記載のPCフーチング部材
であって、上面に、フーチングの高さ方向上部と一体化
させるためのフーチング上部定着手段を備えてなること
を特徴とする。
コンクリート製であるかプレキャストコンクリート製で
あるかを問わず、先行施工される高さ方向下部と後施工
される高さ方向上部とが確実に一体化したフーチングを
構築できるように、PCフーチング部材の上面に予めフ
ーチング上部定着手段を備えてあれば、後施工アンカー
が不要となるので、より一層の工期短縮を図ることがで
きる。
至請求項4のいずれか一項に記載のPCフーチング部材
を地盤面に設置する第一工程と、PCフーチング部材の
上面に柱を建てる第二工程と、フーチングの高さ方向上
部を構築する第三工程と、を含むことを特徴とする建物
施工方法である。
全体の完成さえも待つことなく、フーチングの高さ方向
下部だけをプレキャスト化して先行設置した後、その上
にすぐに柱を建てることにより、例えば上階梁の建方作
業のような上部構造工事の着手時期を各スパンについて
大幅に前倒しすることが可能となる。したがって、基礎
の施工と上部構造の施工とをほとんど並行して進めるこ
とができるようになり、特に多スパン建物の全体工期を
大幅に短縮することができる。
記載の建物施工方法であって、第二工程において、PC
フーチング部材の上面に、基礎梁の一部又は全部をプレ
キャスト化したPC基礎梁部材を架け渡すことを特徴と
する。
に、基礎梁全体の配筋、型枠建込、コンクリート打設、
養生、型枠解体という手順で基礎を構築していくのでは
なく、PCフーチング部材の上面に、基礎梁の一部又は
全部をプレキャスト化したPC基礎梁部材を架け渡すこ
とにすれば、基礎梁の工事時間を短縮できるので、全体
工期をより一層短縮できる。
発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明に
おいて、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明
は省略するものとする。
ーチング部材1は、フーチングHの高さ方向下部のみを
プレキャスト化したハーフプレキャスト部材であって、
同図中に仮想線表示された領域Aに現場打ち鉄筋コンク
リートを後施工することにより、あるいは該領域Aに別
個のPC部材を設置することにより、全体として必要な
高さのフーチングHを構築するためのものである。すな
わち、フーチングH全体を現場打ち鉄筋コンクリート製
とすれば、フーチングHの工事時間が極めて長くなって
後続工事の着手が遅れるのに対し、あるいはフーチング
H全体をプレキャスト化すれば、重量が大きすぎて揚重
機の負担が重すぎるのに対し、フーチングHを高さ方向
下部と高さ方向上部とに分け、前者のみをプレキャスト
化して極力早期に設置してしまえば、例えばその上にす
ぐに鉄骨柱SCを建てることができる等、上部構造の工
事着手時期を前倒しすることができる上、揚重機の負担
も軽く済むことになる。したがって、揚重機の負担を軽
くし、後続工事の着手時期を前倒しするため、PCフー
チング部材1は、鉄骨柱SCやPC柱を建てるために必
要最小限の高さ範囲だけPC化したものとすればよく、
一般的には杭Kの杭径と同程度の高さ範囲だけPC化し
たものとすればよい。
Kと対応する平面位置において、杭Kよりも一回り大き
な径の杭頭挿入孔1a,1aが高さ方向に貫通形成され
ている。この杭頭挿入孔1aは、直接基礎形式の建物や
杭に引抜力が作用しない杭基礎形式の建物には不要であ
るが、杭に引抜力が作用する杭基礎形式の建物には必要
となるものである。すなわち、杭Kに引抜力が作用する
杭基礎形式の建物においてはフーチングHと杭Kとを固
定する必要があるため、杭頭部Kaを地盤面から所定高
さだけ露出させて杭Kを打設しておき、杭頭部Kaを杭
頭挿入孔1aに挿入するようにしてPCフーチング部材
1を設置し、杭頭挿入孔1a中の杭頭部Ka周囲にコン
クリート等の充填材を注入すれば、杭頭部Kaがフーチ
ングHに所定長さのみ込まれた納まりとすることができ
る。
aの内周面は、高さ方向にコッター1bが形成された凹
凸面となっている。したがって、杭頭挿入孔1a中の杭
頭部Ka周囲にコンクリートやモルタル等の充填材Jを
注入し、充填材Jが硬化すれば、コッター1bにより充
填材JがPCフーチング部材1に強固に付着し、杭頭部
KaとPCフーチング部材1とが鉛直方向(図面上下方
向)にずれることを防止できる。なお、このようなずれ
を防止するためには、後にも述べるように杭頭部Kaの
外周面に目荒し処理を施しておくとさらに効果的であ
る。
鉄骨柱SCの柱脚部を固定するための柱脚固定手段たる
アンカープレート1cが予め埋め込まれている。したが
って、PCフーチング部材1を設置した後、このアンカ
ープレート1cにボルトや鉄筋を溶接すれば、後施工ア
ンカーなしで鉄骨柱SCやPC柱を建てることができ
る。
フーチング上部定着手段としての複数本の定着筋1d,
1d,…が予め植設されている。これらは、領域Aに後
施工される現場打ち鉄筋コンクリートをPCフーチング
部材1に確実に定着させて、一体化されたフーチングH
を構築するために設けられたものであり、その本数や配
置、各定着筋1dの径、形状、材質等については、構造
上あるいは施工上の事情を考慮して適宜定められる。な
お、領域Aに別個のPC部材を事後的に設置してフーチ
ングHを構築する場合には、定着筋1d,1d,…に代
えて、適宜の定着金物(図示省略)をフーチング上部定
着手段としてPCフーチング部材1の上面に埋め込んで
おけばよい。
には、複数本の定着筋1e,1e,…が予め植設されて
いる。これは、領域Bに後施工される現場打ち鉄筋コン
クリートをPCフーチング部材1に定着させて、フーチ
ングHと基礎梁KBとを確実に一体化させるために設け
られたものであり、その本数や配置、各定着筋1eの
径、形状、材質等については、構造上あるいは施工上の
事情を考慮して適宜定められる。なお、領域Bに別個の
PC部材を事後的に設置して基礎梁KBを構築する場合
には、定着筋1e,1e,…に代えて、適宜の定着金物
(図示省略)をPCフーチング部材1の側面に埋め込ん
でおけばよい。
図3に示すように、基礎梁KBの断面上部のみをプレキ
ャスト化したハーフプレキャスト部材であって、領域B
に現場打ち鉄筋コンクリートを後施工することにより、
あるいは該領域Bに別個のPC部材を設置することによ
り、全体としてせいの大きな基礎梁KBを構築するため
のものである。すなわち、基礎梁KB全体を現場打ち鉄
筋コンクリート製とすれば、基礎梁KBの工事時間が極
めて長くなって後続工事の着手が遅れるのに対し、基礎
梁KBの一部あるいは全部をプレキャスト化してこれを
早期に設置すれば、基礎梁KBの工事時間を短縮できる
ので、全体工期も短縮することができる。さらに、基礎
梁KB全体をプレキャスト化すると、重量が大きすぎて
揚重機の負担が重すぎるため、特に基礎梁KBを断面上
部と断面下部とに分け、上部構造と取合う前者のみをプ
レキャスト化して極力早期に施工することにすれば、床
構築等の上部構造工事の着手時期を前倒しすることがで
き、揚重機の負担も軽く済むことになる。したがって、
この場合、揚重機の負担を軽くし、後続工事の着手時期
を前倒しするため、PC基礎梁部材2は、上部構造と取
合いのある最小限の断面範囲だけPC化したものとすれ
ばよい。なお、ここで示したPC基礎梁部材2は端部が
ハンチ状に形成されているが、これは揚重機の揚重能力
を考慮してさらなる軽量化を図ったためである。
着筋2a,2a,…が予め植設されている。これらは、
領域Bに後施工される現場打ち鉄筋コンクリートをPC
基礎梁部材2に確実に定着させて、一体化された基礎梁
KBを構築するために設けられたものであり、その本数
や配置、各定着筋2aの径、形状、材質等については、
構造上あるいは施工上の事情を考慮して適宜定められ
る。なお、領域Bに別個のPC部材を事後的に設置して
基礎梁KBを構築する場合には、定着筋2a,2a,…
に代えて、適宜の定着金物(図示省略)をPC基礎梁部
材2の底面に埋め込んでおけばよい。
側面)、他端面(図中右側面)にはそれぞれ、定着筋2
b,2b,…、継手筋2c,2c,…が予め植設されて
いる。前者は、領域Aに後施工されるフーチングHの高
さ方向上部との定着を図るために設けられたものであ
り、後者は、建物のスパン長が大きく、揚重機の能力と
の関係上PC基礎梁部材2の長さをあまり大きくできな
い場合に、他のPC基礎梁部材2’と長手方向に継ぎ合
わせることによりスパン長の大きな基礎梁KBを構築す
べく、領域Cにおける継手の後施工のために設けられた
ものである。そして、定着筋2b、継手筋2cの本数や
配置、各定着筋2bあるいは継手筋2cの径、形状、材
質等についても、構造上あるいは施工上の事情を考慮し
て適宜定められる。なお、ここではPC基礎梁部材2の
一方の端面に定着筋2b,2b,…を、他方の端面に継
手筋2c,2c,…を設けているが、定着筋2bや継手
筋2cを全く設けないこととしてもよいし、いずれか一
方の端面のみに定着筋2b又は継手筋2cを設け、他方
の端面には定着筋2bや継手筋2cを全く設けないこと
としてもよく、あるいは両端面に定着筋2bを設けた
り、両端面に継手筋2cを設けるようにしてもよい。
スト化したPC基礎梁部材2を用いているが、本発明は
これに限定されるわけではなく、他のパターンで一部を
プレキャスト化したPC基礎梁部材(例えば、断面下部
のみをプレキャスト化したものや断面側部のみをプレキ
ャスト化したもの)を用いてもよく、全部をプレキャス
ト化したPC基礎梁部材を用いてもよい。
係る建物施工方法の一実施形態を表す工程図である。
を打設することになる。杭Kは、現場打ちRC杭、PC
杭、鋼管杭等の種類を問わない。そして、杭Kに引抜力
が作用する場合には、同図に示すように杭Kの杭頭部K
aを所定長さ(例えば杭Kの杭径と同等以上)地盤面上
に露出させておき、望ましくは図2に示すように杭頭部
Kaの外周面に目荒し処理を施す。杭Kに引抜力が作用
しない場合には、地盤面上に杭頭部Kaを露出させる必
要はない。なお、図中の杭Kの上端からは主筋が露出し
ていないが、杭Kが現場打ちコンクリート製である場合
には、杭Kの杭頭部Kaをはつって主筋を露出させても
よい。ただし、この場合には、後で施工されるフーチン
グHの高さ方向上部をPC部材で構築することはでき
ず、該部分は必然的に現場打ちコンクリートで構築され
ることになる。杭Kに引抜力が作用せず、地盤面上に杭
頭部Kaを露出させない場合においては、PCフーチン
グ部材1を設置するために、杭Kの主筋を露出させない
ものとする。
(2)参照) 床付後、杭頭部Kaを杭頭挿入孔1aに挿入するように
してPCフーチング部材1を設置する。杭Kに引抜力が
作用せず、地盤面上に杭Kの杭頭部Kaを露出させなか
った場合や、直接基礎形式を採用する場合には、杭頭挿
入孔1aが形成されていないPCフーチング部材を設置
することになる。なお、直接基礎形式を採用する建物の
施工にあっては、本工程(2)が最初の工程となる。
(3)参照) PCフーチング部材1の杭頭挿入孔1a中における杭頭
部Ka周囲に、コンクリートやモルタル等の充填材Jを
注入することにより、杭KとPCフーチング部材1とを
固定する。本工程(3)の完了後には、杭Kに引抜力が
作用する場合であっても、PCフーチング部材1の上面
に柱を建てることが可能な状態となる。もちろん、杭K
に引抜力が作用せず、地盤面上に杭Kの杭頭部Kaを露
出させなかった場合や、直接基礎形式を採用する場合に
は、本工程(3)は不要である。杭頭挿入孔1aの内周
面にコッター1b等の凹凸が形成されている場合や杭頭
部Kaの外周面に目荒し処理が施されている場合には、
杭KとPCフーチング部材1とがより強固に固定され
る。
ンカープレート1cに対してボルトや鉄筋を溶接固定
し、その上に鉄骨柱SCを建てて固定する。もちろん、
鉄骨柱SCに代えてPC柱としてもよい。本工程(4)
は前工程(3)が完了すればいつ行ってもよいが、鉄骨
柱SCの建方着手時期をなるべく前倒しするようにすれ
ば、それだけ鉄骨梁架設等の上部構造工事の着手時期も
早まり、基礎工事と上部構造工事とを並行して進められ
て、結果的に全体工期の大幅な短縮につながるため、こ
こでは前工程(3)の完了後すぐに本工程(4)を行う
こととしている。
る。本工程(5)が完了した後は、悪天候であっても屋
根の下方空間について工事を中止する必要がなくなり、
工事進捗を促進することができる。このような観点か
ら、ここでは本工程(5)を前工程(4)の完了後すぐ
に行っているが、もちろんこのような順序に限定される
ものではない。なお、ここでは図示していないが、屋根
の架設と相前後して上階鉄骨梁の架設工事等を行っても
よい。
参照) 隣り合うPCフーチング部材1,1の上面にPC基礎梁
部材2の端部を載せて架け渡す。ここでは本工程(6)
を前工程(5)の完了後に行っているが、本工程(6)
はPCフーチング部材1を設置して杭Kと固定した後、
すなわち工程(3)の完了後であればいつ行ってもよ
い。ただし、本工程(6)の完了をなるべく前倒しする
ようにすれば、それだけ床Fの構築等の上部構造工事の
着手時期も早まり、基礎工事と上部構造工事とを並行し
て進められるというメリットがある。また、必要に応じ
て、PC基礎梁部材2に基礎小梁(現場打ちRC製でも
PC製でもよい:図示省略)を接合する。さらに、揚重
機の揚重能力等との関係上、隣り合うPCフーチング部
材1,1間に架け渡せるほどにPC基礎梁部材2を長く
できない場合には、隣り合うPCフーチング部材1,1
間に束柱(図示省略)を設置しておき、PC基礎梁部材
2の一端をPCフーチング部材1上に、他端を束柱上に
架け渡すようにすればよい。
(図5(7)参照) PCフーチング部材1の上部に、フーチングHの高さ方
向上部の配筋を行う。PCフーチング部材1の上面に定
着筋1dが植設されている場合やPC基礎梁部材2の端
面に定着筋2bが植設されている場合には、これらを利
用する。本工程(7)は、鉄骨柱SCの建方が完了し、
かつPC基礎梁部材2の架設が完了すれば、いつ行って
もよいが、本工程(7)の完了が遅延すると、床Fの構
築に支障がでることもある。
さらにその上に床Fの配筋を行う。もちろん、デッキプ
レートDPに代えてキーストンプレートやハーフPC版
を用いてもよい。さらに床FをフルPC版とした場合に
は、PC基礎梁部材2の上にフルPC版を敷設し、配筋
作業は不要となる。
コンクリート打設(図6(9)参照) フーチングHの高さ方向上部及び床Fのコンクリート打
設を一体に行う。もちろん、フーチングHの高さ方向上
部についてのコンクリート打設と床Fのコンクリート打
設とを別々に行ってもよい。本工程(9)の完了後、す
なわち床Fが完成した後は、内部建屋IHの構築等の上
部構造工事に着手することができ、基礎工事と上部構造
工事とを並行して進められるので、全体工期の大幅な短
縮を図ることができる。
照) 完成した床F上に内部建屋IHを構築する。もちろん、
内部建屋IHがない場合には、本工程(10)は不要で
ある。
(11)参照) 基礎梁KBの断面下部の配筋を行う。PCフーチング部
材1の側面に定着筋1eが植設されている場合やPC基
礎梁部材2の底面に定着筋2aが植設されている場合に
はこれらを利用する。本工程(11)は、ここで示した
ように前工程(10)の完了後に行わなければならない
わけではなく、PC基礎梁部材2の架設後(ここでは工
程(6)の完了後)であれば、いつ行ってもよい。すな
わち、本工程(11)は、他の作業の前提となる工程で
はないため、他の作業との関係を考慮して最適な時期を
選択することが望ましい。なお、基礎梁KBの剛性がそ
れほど必要でなく、PC基礎梁部材2だけで足りる場合
には、もちろん本工程(11)を省略することになる。
打設(図6(12)参照) 基礎梁KBの断面下部の型枠を建て込み、コンクリート
を打設する。所定期間の養生後、型枠を解体すれば、基
礎梁KBが完成する。本工程(12)も前工程(11)
と同様、他の作業との関係を考慮して最適な時期を選択
することになる。本工程(12)が完了すれば、基礎全
体が完成することになる。なお、基礎梁KBの剛性がそ
れほど必要でなく、PC基礎梁部材2だけで足りる場合
には、もちろん本工程(12)を省略することになる。
工を行う。なお、本発明に係る建物施工方法はここで示
した手順に限定されるわけではなく、建物の種類に応じ
た適宜の変更を加えて実施されるべきものである。
フーチングを高さ方向上部と高さ方向下部とに分け、後
者のみをプレキャスト化してPCフーチング部材とする
ことにより、例えば、フーチング全体の完成を待たずと
も、PCフーチング部材を設置した後すぐにその上に鉄
骨柱やPC柱を建てることができるものであるので、各
スパンについて上部構造の工事着手時期を前倒しして、
全体工期を大幅に短縮することが可能となる。また、柱
脚を完全に固定することができるので、柱部材の断面を
小さくしたり、主筋量を減らすことも可能である。
挿入孔に杭頭部を挿入しながらPCフーチング部材を設
置することにより、フーチングに杭頭部をのみ込ませた
納まりとすることができるので、引抜力が作用する杭に
適用可能なPCフーチング部材となる。
柱やPC柱の柱脚部を固定するための後施工アンカーが
不要となるので、より一層の工期短縮を図ることができ
る。
施工される高さ方向下部と後施工される高さ方向上部と
が確実に一体化したフーチングを構築するための後施工
アンカーが不要となるので、より一層の工期短縮を図る
ことができる。
全体はおろかフーチング全体の完成さえも待つことな
く、フーチングの高さ方向下部だけをプレキャスト化し
て先行設置した後、その上にすぐに柱を建てるため、例
えば上階梁の建方作業のような上部構造工事の着手時期
を各スパンについて大幅に前倒しすることが可能とな
る。したがって、基礎の施工と上部構造の施工とをほと
んど並行して進めることができるようになり、特に多ス
パン建物の全体工期を大幅に短縮することができる。
梁の工事時間を短縮できるので、全体工期をより一層短
縮できる。
を表す斜視図である。
縦断面図である。
工程図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 フーチングの高さ方向下部のみをプレキ
ャスト化したことを特徴とするPCフーチング部材。 - 【請求項2】 杭頭部を挿入するための杭頭挿入孔を高
さ方向に貫通形成してなることを特徴とする請求項1に
記載のPCフーチング部材。 - 【請求項3】 上面に、柱の柱脚部を固定するための柱
脚固定手段を備えてなることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のPCフーチング部材。 - 【請求項4】 上面に、前記フーチングの高さ方向上部
と一体化させるためのフーチング上部定着手段を備えて
なることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
一項に記載のPCフーチング部材。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
記載のPCフーチング部材を地盤面に設置する第一工程
と、 前記PCフーチング部材の上面に柱を建てる第二工程
と、 前記フーチングの高さ方向上部を構築する第三工程と、
を含むことを特徴とする建物施工方法。 - 【請求項6】 前記第二工程において、前記PCフーチ
ング部材の上面に、基礎梁の一部又は全部をプレキャス
ト化したPC基礎梁部材を架け渡すことを特徴とする請
求項5に記載の建物施工方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000178738A JP4532677B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 建物施工方法 |
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