JP2001347748A - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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- jet recording
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- B41M5/50—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
- B41M5/52—Macromolecular coatings
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- B41M5/5254—Macromolecular coatings characterised by the use of polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. vinyl polymers
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- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/24—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
- Y10T428/24802—Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 プリント部と非プリント部とで画像に顕著な
光沢差を生じることなく、表面光沢によるギラツキを改
善して、しかも画像ムラがなく高級感のある画像が得ら
れるインクジェット記録用紙の提供。 【解決手段】 インク吸収層側の表面のJIS−B−0
601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値
0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が
0.4〜2.5μmであって、十点平均粗さ(Rz)=
5×Ra〜20×Raであることを特徴とするインクジ
ェット記録用紙。
光沢差を生じることなく、表面光沢によるギラツキを改
善して、しかも画像ムラがなく高級感のある画像が得ら
れるインクジェット記録用紙の提供。 【解決手段】 インク吸収層側の表面のJIS−B−0
601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値
0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が
0.4〜2.5μmであって、十点平均粗さ(Rz)=
5×Ra〜20×Raであることを特徴とするインクジ
ェット記録用紙。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高画質のインクジ
ェット記録用紙に関し、表面光沢によるギラツキを改善
して画像に光沢差が生じないようにした高級感のあるイ
ンクジェットプリントを与えるインクジェット記録用紙
に関する。
ェット記録用紙に関し、表面光沢によるギラツキを改善
して画像に光沢差が生じないようにした高級感のあるイ
ンクジェットプリントを与えるインクジェット記録用紙
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のインクジェット記録の飛躍的な技
術革新に伴い、プリント品質は銀塩写真で得られるプリ
ントに匹敵しつつある。インクジェット記録で得られる
プリント品質はプリンタ、インク、記録用紙の3つに依
存するが、画質面で見るならば前2者の最近の技術革新
が大きく、インクジェット記録用紙(以下、単に記録用
紙ともいう)の性能の差が最終的なプリント品質におい
て非常に重要になってきている。
術革新に伴い、プリント品質は銀塩写真で得られるプリ
ントに匹敵しつつある。インクジェット記録で得られる
プリント品質はプリンタ、インク、記録用紙の3つに依
存するが、画質面で見るならば前2者の最近の技術革新
が大きく、インクジェット記録用紙(以下、単に記録用
紙ともいう)の性能の差が最終的なプリント品質におい
て非常に重要になってきている。
【0003】銀塩写真プリントに近いプリントをインク
ジェット記録で得るために記録用紙の観点から種々の改
良が従来からなされてきているが、特に支持体として紙
の両面をポリエチレン等のポリオレフィン樹脂で被覆し
た支持体を用い、その上にインク吸収層を設けた記録用
紙は、プラスチックフィルムに比べて比較的低コストで
あること、その重厚感やしなやかさ、平滑性、光沢性な
どの面で、銀塩写真のプリントに近い高級感のあるプリ
ントとして最近は広く普及し始めてきている。
ジェット記録で得るために記録用紙の観点から種々の改
良が従来からなされてきているが、特に支持体として紙
の両面をポリエチレン等のポリオレフィン樹脂で被覆し
た支持体を用い、その上にインク吸収層を設けた記録用
紙は、プラスチックフィルムに比べて比較的低コストで
あること、その重厚感やしなやかさ、平滑性、光沢性な
どの面で、銀塩写真のプリントに近い高級感のあるプリ
ントとして最近は広く普及し始めてきている。
【0004】インクジェット記録用紙としては、紙など
のように支持体自身がインク吸収性であるものと支持体
の上にインク吸収層を設けたものに大きく区分される
が、前者はインクが支持体中に直接浸透するために高い
最高濃度が得られなかったり、支持体自身がインク溶媒
を吸収して著しいシワを画像に発生させるために高級感
のあるプリントは得られなかった。
のように支持体自身がインク吸収性であるものと支持体
の上にインク吸収層を設けたものに大きく区分される
が、前者はインクが支持体中に直接浸透するために高い
最高濃度が得られなかったり、支持体自身がインク溶媒
を吸収して著しいシワを画像に発生させるために高級感
のあるプリントは得られなかった。
【0005】支持体上に設けられるインク吸収層として
は大きく膨潤型のインク吸収層と空隙型インク吸収層が
知られている。
は大きく膨潤型のインク吸収層と空隙型インク吸収層が
知られている。
【0006】膨潤型インク吸収層はゼラチン、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドンあるいはポリエチ
レンオキサイドなどの親水性ポリマーを主体として構成
されるものである。
ルアルコール、ポリビニルピロリドンあるいはポリエチ
レンオキサイドなどの親水性ポリマーを主体として構成
されるものである。
【0007】空隙型インク吸収層は、その製法にいくつ
かの種類があるが代表的なものは、少量の親水性ポリマ
ーと多量の微粒子を有する層であり、微粒子同士の間に
空隙が形成されてここにインクを吸収するものである。
かの種類があるが代表的なものは、少量の親水性ポリマ
ーと多量の微粒子を有する層であり、微粒子同士の間に
空隙が形成されてここにインクを吸収するものである。
【0008】面質は個人の嗜好に依存する場合もある
が、使用する目的により、高級感のあるプリントとして
必要な光沢性や、その他の特性が要求される場合もあ
る。
が、使用する目的により、高級感のあるプリントとして
必要な光沢性や、その他の特性が要求される場合もあ
る。
【0009】例えば指紋がつきにくいものにしたい、糊
等のベタ付き汚れがつきにくくしたい、反射光が強すぎ
て鑑賞しずらい状態を避けたい等の場合がある。
等のベタ付き汚れがつきにくくしたい、反射光が強すぎ
て鑑賞しずらい状態を避けたい等の場合がある。
【0010】このような目的で光沢を低下させたマット
面や半光沢面のインクジェット記録用紙が知られてい
る。
面や半光沢面のインクジェット記録用紙が知られてい
る。
【0011】表面を半光沢化する方法として、マット化
した支持体上にインク吸収層を設ける方法やインク吸収
層表面にマット剤を添加する方法がある。いずれもイン
ク吸収層表面に1μmオーダーの高さの凹凸を形成させ
るのが一般的であるが、表面を適度に粗面化させて得ら
れた記録用紙にインクジェットで記録した場合には光沢
が画像で変化し光沢度が不均一になりやすい問題があ
る。この問題は特に高級感に優れたインクジェットプリ
ントのプリント品位を損なうために改良が必要である。
した支持体上にインク吸収層を設ける方法やインク吸収
層表面にマット剤を添加する方法がある。いずれもイン
ク吸収層表面に1μmオーダーの高さの凹凸を形成させ
るのが一般的であるが、表面を適度に粗面化させて得ら
れた記録用紙にインクジェットで記録した場合には光沢
が画像で変化し光沢度が不均一になりやすい問題があ
る。この問題は特に高級感に優れたインクジェットプリ
ントのプリント品位を損なうために改良が必要である。
【0012】この原因ははっきりしないがインクジェッ
トで記録した場合、インク吸収層に低蒸発性の有機溶媒
が残存するために表面の微細な凹凸の画像に光沢差が生
じる為と推定される。
トで記録した場合、インク吸収層に低蒸発性の有機溶媒
が残存するために表面の微細な凹凸の画像に光沢差が生
じる為と推定される。
【0013】この様な画像の不均一な光沢差が半光沢面
上に生じると画像面にギラツキが生じて不自然なプリン
トになり高級感のあるプリントにならない。
上に生じると画像面にギラツキが生じて不自然なプリン
トになり高級感のあるプリントにならない。
【0014】この問題は支持体がインク溶媒を吸収しな
い場合に顕著になるが、支持体がインクを吸収する場合
であってもインクジェットで記録した際にわずかに表面
に凹凸の差が生じて画像に光沢差が生じる。
い場合に顕著になるが、支持体がインクを吸収する場合
であってもインクジェットで記録した際にわずかに表面
に凹凸の差が生じて画像に光沢差が生じる。
【0015】また、この問題は顔料インクを使用してプ
リントしたときに更に顕著になる傾向がある。顔料イン
クを用いたときには画像に顔料粒子が盛り上がった状態
で定着されて光沢が低下したり、あるいは顔料粒子が凝
集して金属状の光沢を有する場合がある。
リントしたときに更に顕著になる傾向がある。顔料イン
クを用いたときには画像に顔料粒子が盛り上がった状態
で定着されて光沢が低下したり、あるいは顔料粒子が凝
集して金属状の光沢を有する場合がある。
【0016】元々画像に光沢の変化が生じやすい顔料イ
ンクでプリントする場合に、表面にマット剤による凹凸
のみをつけるだけの光沢度をコントロールした場合には
こうした光沢差が更に拡大される傾向がある。
ンクでプリントする場合に、表面にマット剤による凹凸
のみをつけるだけの光沢度をコントロールした場合には
こうした光沢差が更に拡大される傾向がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の実態に
鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとす
る課題は、プリント部と非プリント部とで画像に顕著な
光沢差を生じることなく、表面光沢によるギラツキを改
善して、しかも画像ムラがなく高級感のある画像が得ら
れるインクジェット記録用紙を提供することにある。
鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとす
る課題は、プリント部と非プリント部とで画像に顕著な
光沢差を生じることなく、表面光沢によるギラツキを改
善して、しかも画像ムラがなく高級感のある画像が得ら
れるインクジェット記録用紙を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
の構成により達成される。
【0019】1.インク吸収層側の表面のJIS−B−
0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値
0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が
0.4〜2.5μmであって、十点平均粗さ(Rz)=
5×Ra〜20×Raであることを特徴とするインクジ
ェット記録用紙。
0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値
0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が
0.4〜2.5μmであって、十点平均粗さ(Rz)=
5×Ra〜20×Raであることを特徴とするインクジ
ェット記録用紙。
【0020】2.紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆
した支持体であることを特徴とする前記1に記載のイン
クジェット記録用紙。
した支持体であることを特徴とする前記1に記載のイン
クジェット記録用紙。
【0021】3.インク吸収層が空隙を有する多孔質皮
膜であることを特徴とする前記1又は2に記載のインク
ジェット記録用紙。
膜であることを特徴とする前記1又は2に記載のインク
ジェット記録用紙。
【0022】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明のインクジェット記録用紙は支持体上にインク吸収層
を有する。
明のインクジェット記録用紙は支持体上にインク吸収層
を有する。
【0023】本発明の記録用紙に用いられる支持体は、
吸水性支持体と非吸水性支持体のいずれも用いることが
出来るが、非吸水性支持体がシワの発生が無くまた容易
に半光沢面を形成できることから好ましい。
吸水性支持体と非吸水性支持体のいずれも用いることが
出来るが、非吸水性支持体がシワの発生が無くまた容易
に半光沢面を形成できることから好ましい。
【0024】吸水性支持体としては特に天然パルプを主
体とした紙支持体が代表的であるが合成パルプと天然パ
ルプの混合物であってもよい。
体とした紙支持体が代表的であるが合成パルプと天然パ
ルプの混合物であってもよい。
【0025】非吸水性支持体としてはプラスチック樹脂
フィルム支持体あるいは紙の両面をプラスチック樹脂フ
ィルムで被覆した支持体が挙げられる。
フィルム支持体あるいは紙の両面をプラスチック樹脂フ
ィルムで被覆した支持体が挙げられる。
【0026】プラスチック樹脂フィルム支持体として
は、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられる。
は、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられる。
【0027】これらのプラスチック樹脂フィルムは透明
なものまたは半透明なものも使用できるが透明なものが
好ましい。
なものまたは半透明なものも使用できるが透明なものが
好ましい。
【0028】本発明で特に好ましい支持体は紙の両面を
プラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好まし
いのは、紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持
体である。
プラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好まし
いのは、紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持
体である。
【0029】以下、本発明で最も好ましい支持体である
紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体につい
て説明する。
紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体につい
て説明する。
【0030】本発明の支持体に用いられる紙は、木材パ
ルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポ
リプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリ
エステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パル
プとしては例えば、LBKP,LBSP,NBKP,N
BSP,LDP,NDP,LUKP,NUKPのいずれ
も用いることが出来るが短繊維分の多いLBKP,NB
SP,LBSP,NDP,LDPをより多く用いること
が好ましい。但し、LBSPおよびまたはLDPの比率
は10質量%〜70質量%が好ましい。
ルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポ
リプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリ
エステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パル
プとしては例えば、LBKP,LBSP,NBKP,N
BSP,LDP,NDP,LUKP,NUKPのいずれ
も用いることが出来るが短繊維分の多いLBKP,NB
SP,LBSP,NDP,LDPをより多く用いること
が好ましい。但し、LBSPおよびまたはLDPの比率
は10質量%〜70質量%が好ましい。
【0031】上記パルプは不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ
又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用
である。
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ
又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用
である。
【0032】紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダ
イマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チ
タンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポ
リエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級
アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することが出
来る。
イマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チ
タンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポ
リエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級
アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することが出
来る。
【0033】抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの
規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の
繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシ
ュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30
〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分の質量%は
20質量%以下であることが好ましい。
規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の
繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシ
ュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30
〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分の質量%は
20質量%以下であることが好ましい。
【0034】紙の坪量は50〜250gが好ましく、特
に70〜220gが好ましい。紙の厚さは50〜220
μmが好ましい。
に70〜220gが好ましい。紙の厚さは50〜220
μmが好ましい。
【0035】紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処
理して高平滑性を与えることも出来る。紙密度は0.7
〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的で
ある。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定され
る条件で20〜300gが好ましい。
理して高平滑性を与えることも出来る。紙密度は0.7
〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的で
ある。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定され
る条件で20〜300gが好ましい。
【0036】紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良
く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズ
と同様のサイズ剤を使用できる。
く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズ
と同様のサイズ剤を使用できる。
【0037】紙のpHはJIS−P−8113で規定さ
れた熱水抽出法により測定された場合、5〜9であるこ
とが好ましい次に、この紙の両面を被覆するポリオレフ
ィン樹脂について説明する。
れた熱水抽出法により測定された場合、5〜9であるこ
とが好ましい次に、この紙の両面を被覆するポリオレフ
ィン樹脂について説明する。
【0038】この目的で用いられるポリオレフィン樹脂
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチ
レン、エチレン。プロピレンを主体とする共重合体など
のポリオレフィン類が好ましいが、ポリエチレンが特に
好ましい。
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチ
レン、エチレン。プロピレンを主体とする共重合体など
のポリオレフィン類が好ましいが、ポリエチレンが特に
好ましい。
【0039】以下、特に好ましいポリエチレンについて
説明する。紙表面および裏面を被覆するポリエチレン
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および
/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他
のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することが
出来る。
説明する。紙表面および裏面を被覆するポリエチレン
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および
/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他
のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することが
出来る。
【0040】特に塗布層側のポリオレフィン層はルチル
またはアナターゼ型の酸化チタンをポリオレフィン中に
添加し、不透明度および白色度を改良したものが好まし
い。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して通常3
〜20質量%、好ましくは4〜13質量%である。
またはアナターゼ型の酸化チタンをポリオレフィン中に
添加し、不透明度および白色度を改良したものが好まし
い。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して通常3
〜20質量%、好ましくは4〜13質量%である。
【0041】ポリオレフィン層中には白地の調整を行う
ための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することが
出来る。
ための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することが
出来る。
【0042】着色顔料としては例えば、群青、紺青、コ
バルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブル
ー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブル
ー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
バルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブル
ー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブル
ー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
【0043】蛍光増白剤としては例えば、ジアルキルア
ミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメ
チルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフ
タレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズ
オキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベンなどが挙
げられる。
ミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメ
チルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフ
タレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズ
オキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベンなどが挙
げられる。
【0044】紙の表裏のポリエチレンの使用量はインク
吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿および高湿化
でのカールを最適化するように選択されるが、一般には
インク吸収層を塗布する側のポリエチレン層が15〜4
0μm、バック層側が10〜30μmの範囲である。
吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿および高湿化
でのカールを最適化するように選択されるが、一般には
インク吸収層を塗布する側のポリエチレン層が15〜4
0μm、バック層側が10〜30μmの範囲である。
【0045】更に上記ポリエチレンで被覆紙支持体は以
下の特性を有していることが好ましい。
下の特性を有していることが好ましい。
【0046】引っ張り強さ:JIS−P−8113で
規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1〜
20kgであることが好ましい、 引き裂き強度:JIS−P−8116による規定方法
で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200gが
好ましい、 圧縮弾性率≧9.8×107Pa、 不透明度:JIS−P−8138に規定された方法で
測定したときに通常80%以上、特に85%以上が好ま
しい、 白さ:JIS−Z−8729で規定されるL*、a*、
b*が、L*=80〜95、a*=−3〜+5、b*=−7
〜+2であることが好ましい、 クラーク剛直度:記録用紙の搬送方向のクラーク剛直
度が50〜300cm 3/100である支持体が好まし
い、 原紙中の水分:中紙に対して、4〜10質量%が好ま
しい、 本発明の記録用紙は、インク吸収層の表面に不規則また
は規則的な形状の微粒面状の凹凸を有する。
規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1〜
20kgであることが好ましい、 引き裂き強度:JIS−P−8116による規定方法
で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200gが
好ましい、 圧縮弾性率≧9.8×107Pa、 不透明度:JIS−P−8138に規定された方法で
測定したときに通常80%以上、特に85%以上が好ま
しい、 白さ:JIS−Z−8729で規定されるL*、a*、
b*が、L*=80〜95、a*=−3〜+5、b*=−7
〜+2であることが好ましい、 クラーク剛直度:記録用紙の搬送方向のクラーク剛直
度が50〜300cm 3/100である支持体が好まし
い、 原紙中の水分:中紙に対して、4〜10質量%が好ま
しい、 本発明の記録用紙は、インク吸収層の表面に不規則また
は規則的な形状の微粒面状の凹凸を有する。
【0047】この凹凸により表面光沢性が適度に抑制さ
れて不必要なギラツキが無くなり、しかもインクジェッ
ト記録した際の光沢度にプリント部分と非プリント部分
で大きな差が無くなり、ムラのない視感的に高級感のあ
るプリントが得られる。
れて不必要なギラツキが無くなり、しかもインクジェッ
ト記録した際の光沢度にプリント部分と非プリント部分
で大きな差が無くなり、ムラのない視感的に高級感のあ
るプリントが得られる。
【0048】本発明で得られるこのような表面特性は、
インク吸収層に用いられているマット剤のみを元来平坦
なインク吸収層の中に含有させたのでは得られない。
インク吸収層に用いられているマット剤のみを元来平坦
なインク吸収層の中に含有させたのでは得られない。
【0049】本発明の記録用紙は表面に特定の大きさの
凹凸を設けることにより得られるものであって、従来の
マット剤により得られるものとは異なるものである。
凹凸を設けることにより得られるものであって、従来の
マット剤により得られるものとは異なるものである。
【0050】前述した如く、本発明のインク吸収層の表
面の粗さは、JIS−B−0601に規定される基準長
2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの
中心線平均粗さ(Ra)が0.4〜2.5μmであっ
て、十点平均粗さ(Rz)=5×Ra〜20×Raであ
ることを満足する様な凹凸であることが必要であるが、
このRaとRzが上記の関係を満足する場合のみ本発明
の効果が得られる。
面の粗さは、JIS−B−0601に規定される基準長
2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの
中心線平均粗さ(Ra)が0.4〜2.5μmであっ
て、十点平均粗さ(Rz)=5×Ra〜20×Raであ
ることを満足する様な凹凸であることが必要であるが、
このRaとRzが上記の関係を満足する場合のみ本発明
の効果が得られる。
【0051】中心線平均粗さRaは表面の凹凸の平均的
な粗さを表すパラメータであるが、この値が大きいほど
表面の平均的な粗さが大きくなる。またRzは局所的に
特に凹凸が大きな箇所の粗さを表すパラメータであり、
この値の平均粗さに対する比率が高いほど局所的な凹凸
の寄与率が小さくなる。すなわち、Rz/Raが大きい
ほど、より大きな凹凸が表面に出る周期が大きくなって
表面のうねり成分が大きくなり、Rz/Raが小さいほ
ど凹凸の高さが平均化して光沢を低下させやすくなる。
な粗さを表すパラメータであるが、この値が大きいほど
表面の平均的な粗さが大きくなる。またRzは局所的に
特に凹凸が大きな箇所の粗さを表すパラメータであり、
この値の平均粗さに対する比率が高いほど局所的な凹凸
の寄与率が小さくなる。すなわち、Rz/Raが大きい
ほど、より大きな凹凸が表面に出る周期が大きくなって
表面のうねり成分が大きくなり、Rz/Raが小さいほ
ど凹凸の高さが平均化して光沢を低下させやすくなる。
【0052】上記Raが0.4μm未満であると表面の
ギラツキの抑制効果がなくなり、2.5μmを越えると
凹部分にインクがたまりやすくマダラ状のムラが生じや
すい。また、インク吸収層が空隙を有する硬い多孔質皮
膜である場合には特にRaが2.5μmを越えると製造
時に皮膜にひび割れが生じやすくなる。
ギラツキの抑制効果がなくなり、2.5μmを越えると
凹部分にインクがたまりやすくマダラ状のムラが生じや
すい。また、インク吸収層が空隙を有する硬い多孔質皮
膜である場合には特にRaが2.5μmを越えると製造
時に皮膜にひび割れが生じやすくなる。
【0053】一方、Rz/Raが5未満の時には光沢が
低下しやすく、画像に光沢の変化が大きくなりやすくま
た、ギラツキが大きくなりやすい。
低下しやすく、画像に光沢の変化が大きくなりやすくま
た、ギラツキが大きくなりやすい。
【0054】また、Rz/Raが20を越えると、局所
的な凹凸が高すぎて製造時やプリント時の点状の白抜け
などの故障が発生しやすくなる。
的な凹凸が高すぎて製造時やプリント時の点状の白抜け
などの故障が発生しやすくなる。
【0055】好ましいRaは0.5〜2.0μmであ
り、Rz/Raは7〜15の範囲である。また、Rzの
好ましい範囲は3〜25μmである。
り、Rz/Raは7〜15の範囲である。また、Rzの
好ましい範囲は3〜25μmである。
【0056】更にインク吸収層表面の最大高さRmax
は好ましくは4〜30μmである。上記のインク吸収層
表面の凹凸は、予め型付け処理を行った支持体にインク
吸収層を設けたものであってもよく、あるいは平滑また
は非平滑な支持体にインク吸収層を設けた後、表面に型
付け処理を施したものであってもよいがインク吸収層の
塗布後に後処理する際は均一な凹凸が付けにくいことか
ら前者が好ましい。
は好ましくは4〜30μmである。上記のインク吸収層
表面の凹凸は、予め型付け処理を行った支持体にインク
吸収層を設けたものであってもよく、あるいは平滑また
は非平滑な支持体にインク吸収層を設けた後、表面に型
付け処理を施したものであってもよいがインク吸収層の
塗布後に後処理する際は均一な凹凸が付けにくいことか
ら前者が好ましい。
【0057】特にインク吸収層が比較的硬い多孔質皮膜
である場合には前者が特に好ましい。
である場合には前者が特に好ましい。
【0058】特に好ましい支持体である、紙両面をポリ
オレフィン樹脂で被覆した支持体の場合には、ポリオレ
フィン樹脂で紙を被覆した後にポリオレフィン樹脂表面
に型付け処理を施すのが好ましい。
オレフィン樹脂で被覆した支持体の場合には、ポリオレ
フィン樹脂で紙を被覆した後にポリオレフィン樹脂表面
に型付け処理を施すのが好ましい。
【0059】予め凹凸をポリオレフィン樹脂表面に型付
けする代表的な方法は基紙上に溶融したポリオレフィン
樹脂を押し出しコーティングした後、型付けローラーに
圧接して微細な凹凸の模様付けを行うことにより行われ
る。
けする代表的な方法は基紙上に溶融したポリオレフィン
樹脂を押し出しコーティングした後、型付けローラーに
圧接して微細な凹凸の模様付けを行うことにより行われ
る。
【0060】この模様付けを行う方法には、溶融押し出
しして得られる樹脂コート紙に室温付近でエンボシング
カレンダー処理する方法と、ポリオレフィン樹脂の押し
出しコーティング時にロール表面に模様を彫刻したクー
リングロールを使用して冷却しながら凹凸を形成する方
法があるが、後者が比較的弱い圧力で型付けすることが
出来しかもより正確で均質な型付けが出来ることから好
ましい。
しして得られる樹脂コート紙に室温付近でエンボシング
カレンダー処理する方法と、ポリオレフィン樹脂の押し
出しコーティング時にロール表面に模様を彫刻したクー
リングロールを使用して冷却しながら凹凸を形成する方
法があるが、後者が比較的弱い圧力で型付けすることが
出来しかもより正確で均質な型付けが出来ることから好
ましい。
【0061】支持体表面の凹凸の形状を変化させる好ま
しい方法は、上記クーリングロールの凹凸のサイズや形
状或いは高さを変えたものを使用することで行われる。
しい方法は、上記クーリングロールの凹凸のサイズや形
状或いは高さを変えたものを使用することで行われる。
【0062】支持体表面とインク吸収層表面の凹凸の関
係はインク吸収層の特性にもよるが、インク吸収層が高
インク吸収速度を有し、より高画質なプリントが得られ
る空隙を有する多孔質皮膜である場合には、乾燥膜厚が
厚くなるために支持体表面の高低差が減少する傾向が大
きい。
係はインク吸収層の特性にもよるが、インク吸収層が高
インク吸収速度を有し、より高画質なプリントが得られ
る空隙を有する多孔質皮膜である場合には、乾燥膜厚が
厚くなるために支持体表面の高低差が減少する傾向が大
きい。
【0063】予め凹凸を表面に設けた支持体にインク吸
収層を塗布して得られるインクジェット記録用紙の場
合、支持体の表面の粗さは所望するインク吸収層の表面
の凹凸の高低差より高くすることが必要であり、支持体
の表面の粗さは、JIS−B−0601に規定される基
準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したと
きのRaが0.6〜4.0μmであって、Rzが4〜3
0μm、Ra/Rzが5〜30である不規則または規則
的な形状である支持体であることが好ましい。特に好ま
しい支持体のRaは1.0〜3.5μm、Rzは5〜2
5μmのものである。
収層を塗布して得られるインクジェット記録用紙の場
合、支持体の表面の粗さは所望するインク吸収層の表面
の凹凸の高低差より高くすることが必要であり、支持体
の表面の粗さは、JIS−B−0601に規定される基
準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したと
きのRaが0.6〜4.0μmであって、Rzが4〜3
0μm、Ra/Rzが5〜30である不規則または規則
的な形状である支持体であることが好ましい。特に好ま
しい支持体のRaは1.0〜3.5μm、Rzは5〜2
5μmのものである。
【0064】このような支持体を用いて作製した本発明
の記録用紙は、結果として、インク吸収層側の表面のJ
IS−Z−8741による60度鏡面光沢度が10〜3
5%であることが好ましい。
の記録用紙は、結果として、インク吸収層側の表面のJ
IS−Z−8741による60度鏡面光沢度が10〜3
5%であることが好ましい。
【0065】表面光沢度は、支持体の上述した凹凸やイ
ンク吸収層自体が持つ微細な構造自身および補助的に使
用されるマット剤により影響を受ける。
ンク吸収層自体が持つ微細な構造自身および補助的に使
用されるマット剤により影響を受ける。
【0066】光沢度が10%未満の場合には表面のマッ
ト化度が高すぎて不鮮明な画像に成りやすかったり、イ
ンクジェット記録後に画像表面の僅かの光沢度の差によ
り光沢ムラ(ギラツキ)が目立ちやすくなる傾向があ
る。
ト化度が高すぎて不鮮明な画像に成りやすかったり、イ
ンクジェット記録後に画像表面の僅かの光沢度の差によ
り光沢ムラ(ギラツキ)が目立ちやすくなる傾向があ
る。
【0067】一方、光沢度が35%を越える場合には一
般に画像面の光沢性が高く半光沢面とは言い難くなる。
特に好ましい光沢度は12〜30%の範囲である。
般に画像面の光沢性が高く半光沢面とは言い難くなる。
特に好ましい光沢度は12〜30%の範囲である。
【0068】画像部と非画像部での光沢差がある場合、
その差が通常5%以下であれば実用上は大きな問題はな
いが、5%を越えるとギラツキとなったり或いは画像状
に生じるマット化がプリント品位上問題になり、特にそ
の差が10%を越えるとプリント品質上重大な問題にな
る。
その差が通常5%以下であれば実用上は大きな問題はな
いが、5%を越えるとギラツキとなったり或いは画像状
に生じるマット化がプリント品位上問題になり、特にそ
の差が10%を越えるとプリント品質上重大な問題にな
る。
【0069】上記インク吸収層の最表面にはいわゆるマ
ット剤を含有することも出来るが、光沢を著しく損なわ
ない範囲内で使用すべきである。また、そのようなマッ
ト剤としては平均粒径が通常1〜30μm、好ましくは
2〜20μm程度のものを使用することが好ましい。
ット剤を含有することも出来るが、光沢を著しく損なわ
ない範囲内で使用すべきである。また、そのようなマッ
ト剤としては平均粒径が通常1〜30μm、好ましくは
2〜20μm程度のものを使用することが好ましい。
【0070】次に、支持体上に設けられるインク吸収層
について説明する。インク吸収層は支持体の片面のみに
設けても良いが、両面に設けても良い。このとき両面に
設けられるインク吸収層は同じものであっても良く異な
っていても良い。
について説明する。インク吸収層は支持体の片面のみに
設けても良いが、両面に設けても良い。このとき両面に
設けられるインク吸収層は同じものであっても良く異な
っていても良い。
【0071】インク吸収層は前述のごとく、大きく膨潤
層型インク吸収層と空隙型インク吸収層に分けられる。
層型インク吸収層と空隙型インク吸収層に分けられる。
【0072】膨潤型インク吸収層は、インク溶媒に対し
て膨潤性がある親水性ポリマーから主として構成され
る。そのような親水性ポリマーとしては、ゼラチン(ア
ルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ基をフェ
ニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体
ゼラチンなど)、ポリビニルアルコール(平均重合度が
300〜4000、ケン化度が80〜99.5%が好ま
しい)、ポリビニルピロリドン、ポリエチオレンオキシ
ド、ヒドロキシルエチルセルロース、寒天、プルラン、
デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロー
ス、カゼイン、アルギン酸等が挙げられ、2種類以上を
併用することもできる。
て膨潤性がある親水性ポリマーから主として構成され
る。そのような親水性ポリマーとしては、ゼラチン(ア
ルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ基をフェ
ニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体
ゼラチンなど)、ポリビニルアルコール(平均重合度が
300〜4000、ケン化度が80〜99.5%が好ま
しい)、ポリビニルピロリドン、ポリエチオレンオキシ
ド、ヒドロキシルエチルセルロース、寒天、プルラン、
デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロー
ス、カゼイン、アルギン酸等が挙げられ、2種類以上を
併用することもできる。
【0073】膨潤型インク吸収層には親水性ポリマーの
膨潤性に影響を与えない範囲で無機微粒子や有機微粒子
等の微粒子を含有させても良いが親水性バインダーに対
して通常100質量%以下である。
膨潤性に影響を与えない範囲で無機微粒子や有機微粒子
等の微粒子を含有させても良いが親水性バインダーに対
して通常100質量%以下である。
【0074】膨潤層に設けられる親水性ポリマーの使用
量は記録用紙1m2当たり通常3〜20g、好ましくは
5〜15gである。
量は記録用紙1m2当たり通常3〜20g、好ましくは
5〜15gである。
【0075】空隙型インク吸収層は無機微粒子と少量の
親水性ポリマーを含有する空隙層を有する多孔質皮膜の
ものが好ましい。
親水性ポリマーを含有する空隙層を有する多孔質皮膜の
ものが好ましい。
【0076】このような無機微粒子の例としては、例え
ば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸ア
ルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミ
ナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミ
ニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等
の白色無機顔料等を挙げることが出来る。
ば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸ア
ルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミ
ナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミ
ニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等
の白色無機顔料等を挙げることが出来る。
【0077】その様な無機微粒子は、1次粒子のまま用
いても、また、2次凝集粒子を形成した状態で使用する
こともできる。
いても、また、2次凝集粒子を形成した状態で使用する
こともできる。
【0078】本発明においては、特に微細な空隙が形成
出来る観点より、シリカまたは擬ベーマイトが好まし
く、特に平均粒径が100nm以下の気相法により合成
されたシリカ、コロイダルシリカおよび擬ベーマイトが
好ましい。更には、平均粒径が100nm以下の気相法
により合成されたシリカが、本発明の効果をより奏する
点で好ましい。
出来る観点より、シリカまたは擬ベーマイトが好まし
く、特に平均粒径が100nm以下の気相法により合成
されたシリカ、コロイダルシリカおよび擬ベーマイトが
好ましい。更には、平均粒径が100nm以下の気相法
により合成されたシリカが、本発明の効果をより奏する
点で好ましい。
【0079】無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあ
るいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、10
0個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数
平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影
面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものであ
る。
るいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、10
0個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数
平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影
面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものであ
る。
【0080】空隙層に用いられる親水性ポリマーとして
は、膨潤型インク吸収層で用いられる親水性ポリマーと
同様のものが用いられるが、好ましい親水性ポリマーは
ポリビニルアルコールである。無機微粒子と親水性ポリ
マーの好ましい質量比は2:1〜20:1、より好まし
くは3:1〜10:1である。
は、膨潤型インク吸収層で用いられる親水性ポリマーと
同様のものが用いられるが、好ましい親水性ポリマーは
ポリビニルアルコールである。無機微粒子と親水性ポリ
マーの好ましい質量比は2:1〜20:1、より好まし
くは3:1〜10:1である。
【0081】本発明で好ましく用いられるポリビニルア
ルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変
性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するア
ニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルア
ルコールも含まれる。
ルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変
性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するア
ニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルア
ルコールも含まれる。
【0082】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ま
しく用いられ、特に平均重合度が1000〜5000の
ものが好ましく用いられる。
ニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ま
しく用いられ、特に平均重合度が1000〜5000の
ものが好ましく用いられる。
【0083】ケン化度は70〜100%のものが好まし
く、80〜99.5%のものが特に好ましい。
く、80〜99.5%のものが特に好ましい。
【0084】また、前記空隙層が親水性ポリマーとして
ポリビニルアルコールを含有する場合には皮膜の造膜性
を改善し、また皮膜の強度を高めるために、ほう酸また
はその塩が含有される。ほう酸またはその塩としては、
硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを
示し、具体的にはオルトほう酸、メタほう酸、次ほう
酸、四ほう酸、五ほう酸およびそれらの塩が含まれる。
ポリビニルアルコールを含有する場合には皮膜の造膜性
を改善し、また皮膜の強度を高めるために、ほう酸また
はその塩が含有される。ほう酸またはその塩としては、
硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを
示し、具体的にはオルトほう酸、メタほう酸、次ほう
酸、四ほう酸、五ほう酸およびそれらの塩が含まれる。
【0085】ホウ酸またはその塩の使用量は、塗布液の
無機微粒子や親水性ポリマーの量により広範に変わり得
るが、親水性ポリマーに対して通常1〜60質量%、好
ましくは5〜40質量%である。
無機微粒子や親水性ポリマーの量により広範に変わり得
るが、親水性ポリマーに対して通常1〜60質量%、好
ましくは5〜40質量%である。
【0086】また、上記ホウ酸系の硬化剤と併用して、
エポキシ系硬化剤、アルデヒド系硬化剤、イソシアネー
ト系硬化剤、エチレンイミノ系硬化剤、メラミン系硬化
剤の有機硬化剤を併用することも可能である。
エポキシ系硬化剤、アルデヒド系硬化剤、イソシアネー
ト系硬化剤、エチレンイミノ系硬化剤、メラミン系硬化
剤の有機硬化剤を併用することも可能である。
【0087】本発明においては、インク吸収速度が速く
画像のムラが少なく、また親水性ポリマーの使用量が比
較的少ないためにカールの発生が比較的少ないことから
インク吸収層が空隙を有する多孔質皮膜であるのが好ま
しい。
画像のムラが少なく、また親水性ポリマーの使用量が比
較的少ないためにカールの発生が比較的少ないことから
インク吸収層が空隙を有する多孔質皮膜であるのが好ま
しい。
【0088】本発明のインクジェット記録用紙のインク
吸収層には上記以外の各種の添加剤を添加することが出
来る。
吸収層には上記以外の各種の添加剤を添加することが出
来る。
【0089】中でもカチオン媒染剤は印字後の耐水性や
耐湿性を改良するために好ましい。カチオン媒染剤とし
ては第1級〜第3級アミノ基および第4級アンモニウム
塩基を有するポリマー媒染剤が用いられるが、経時での
変色や耐光性の劣化が少ないこと、染料の媒染能が充分
高いことなどから、第4級アンモニウム塩基を有するポ
リマー媒染剤が好ましい。
耐湿性を改良するために好ましい。カチオン媒染剤とし
ては第1級〜第3級アミノ基および第4級アンモニウム
塩基を有するポリマー媒染剤が用いられるが、経時での
変色や耐光性の劣化が少ないこと、染料の媒染能が充分
高いことなどから、第4級アンモニウム塩基を有するポ
リマー媒染剤が好ましい。
【0090】好ましいポリマー媒染剤は前記第4級アン
モニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他の
モノマーとの共重合体または縮重合体として得られる。
モニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他の
モノマーとの共重合体または縮重合体として得られる。
【0091】上記以外に、例えば、特開昭57−741
93号公報、同57−87988号公報及び同62−2
61476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−
74192号、同57−87989号公報、同60−7
2785号公報、同61−146591号公報、特開平
1−95091号公報及び同3−13376号公報等に
記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたは
非イオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号
公報、同59−52689号公報、同62−28006
9号公報、同61−242871号公報および特開平4
−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、
消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増
粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含
有させることもできる。
93号公報、同57−87988号公報及び同62−2
61476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−
74192号、同57−87989号公報、同60−7
2785号公報、同61−146591号公報、特開平
1−95091号公報及び同3−13376号公報等に
記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたは
非イオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号
公報、同59−52689号公報、同62−28006
9号公報、同61−242871号公報および特開平4
−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、
消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増
粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含
有させることもできる。
【0092】支持体上にインク吸収層を塗布するに当た
っては、表面と塗布層との間の接着強度を大きくする等
の目的で、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行う
ことが好ましい。
っては、表面と塗布層との間の接着強度を大きくする等
の目的で、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行う
ことが好ましい。
【0093】本発明のインクジェット記録用紙のインク
吸収層を有する側と反対側にはカール防止や印字直後に
重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させ
るために種々の種類のバック層を設けることができる。
吸収層を有する側と反対側にはカール防止や印字直後に
重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させ
るために種々の種類のバック層を設けることができる。
【0094】バック層の構成は支持体の種類や厚み、表
側の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バイ
ンダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚
みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
側の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バイ
ンダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚
みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
【0095】また、バック層には他の記録用紙とのくっ
つき防止、筆記性改良、さらにはインクジェット記録装
置内での搬送性改良のために表面を粗面化することが好
ましい。この目的で好ましく用いられるのは粒径が2〜
20μmの有機または無機の微粒子である。
つき防止、筆記性改良、さらにはインクジェット記録装
置内での搬送性改良のために表面を粗面化することが好
ましい。この目的で好ましく用いられるのは粒径が2〜
20μmの有機または無機の微粒子である。
【0096】これらのバック層は予め設けていても良
く、本発明の塗布組成物を塗布した後で設けてもよい。
く、本発明の塗布組成物を塗布した後で設けてもよい。
【0097】バック層の平滑度はRa=0.4〜5μ
m、Rz=1〜30μm、Rmax=2〜40μm、光
沢度は5〜30%が好ましい。
m、Rz=1〜30μm、Rmax=2〜40μm、光
沢度は5〜30%が好ましい。
【0098】インク吸収層の塗布方式としては、ロール
コーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイ
フコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン
塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号明細
書記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート
法が好ましく用いられる。
コーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイ
フコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン
塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号明細
書記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート
法が好ましく用いられる。
【0099】支持体としてポリオレフィン樹脂コート紙
を使用する場合には、通常0〜80℃の範囲で乾燥する
ことが好ましい。80℃を越えるとポリオレフィン樹脂
が軟化して搬送を困難にしたり記録層表面の光沢にムラ
が出たりする。好ましい乾燥温度は0〜60℃である。
を使用する場合には、通常0〜80℃の範囲で乾燥する
ことが好ましい。80℃を越えるとポリオレフィン樹脂
が軟化して搬送を困難にしたり記録層表面の光沢にムラ
が出たりする。好ましい乾燥温度は0〜60℃である。
【0100】更に本発明のインク吸収層表面は以下の特
性を有していることが好ましい。 ベック平滑度:300〜2000秒(インク吸収層
側)、300〜1000秒(バック層側) 摩擦係数:表裏の動摩擦係数が0.2〜0.8、 白地(表裏):L*=88〜96、a*=−3〜+3、b
*=−8〜+3 不透明度:88〜98% 本発明のインクジェット記録用紙は、水性染料インクや
水性顔料インクに好ましく用いられるが油性顔料インク
に対しても適用できる。
性を有していることが好ましい。 ベック平滑度:300〜2000秒(インク吸収層
側)、300〜1000秒(バック層側) 摩擦係数:表裏の動摩擦係数が0.2〜0.8、 白地(表裏):L*=88〜96、a*=−3〜+3、b
*=−8〜+3 不透明度:88〜98% 本発明のインクジェット記録用紙は、水性染料インクや
水性顔料インクに好ましく用いられるが油性顔料インク
に対しても適用できる。
【0101】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものでは
ない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶
乾質量%を示す。
るが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものでは
ない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶
乾質量%を示す。
【0102】実施例1 含水率が4.5質量%の坪量190g/m2の写真用原
紙の裏面に押し出し塗布法により密度が0.92の低密
度ポリエチレンを35μmの厚さで塗布した。ついで表
側にアナターゼ型酸化チタン9.5質量%含有する密度
が0.92の低密度ポリエチレンを40μmの厚さで溶
融押し出し塗布法で塗布して両面をポリエチレンで被覆
した支持体を作製した。溶融押し出し塗布直後に支持体
の表面に種々の規則的な凹凸の高さを有するクーリング
ロールを使用して冷却しながらポリエチレン表面に種々
の型付け処理を行った。型付けの違いは密度及び凹凸の
高さを調整することで行った。
紙の裏面に押し出し塗布法により密度が0.92の低密
度ポリエチレンを35μmの厚さで塗布した。ついで表
側にアナターゼ型酸化チタン9.5質量%含有する密度
が0.92の低密度ポリエチレンを40μmの厚さで溶
融押し出し塗布法で塗布して両面をポリエチレンで被覆
した支持体を作製した。溶融押し出し塗布直後に支持体
の表面に種々の規則的な凹凸の高さを有するクーリング
ロールを使用して冷却しながらポリエチレン表面に種々
の型付け処理を行った。型付けの違いは密度及び凹凸の
高さを調整することで行った。
【0103】表側にコロナ放電を行い硬化剤を含有する
ゼラチン下引き層を0.03g/m 2、裏面にもコロナ
放電を行った後ラテックス層を0.2g/m2に成るよ
うに塗布した。
ゼラチン下引き層を0.03g/m 2、裏面にもコロナ
放電を行った後ラテックス層を0.2g/m2に成るよ
うに塗布した。
【0104】この様にして得られた支持体の裏面のRa
はいずれも1.02μm、Rzは約13.2μm、ベッ
ク平滑度は250〜400秒の間にあった。
はいずれも1.02μm、Rzは約13.2μm、ベッ
ク平滑度は250〜400秒の間にあった。
【0105】次に、表側のインク吸収層用に下記の組成
の塗布液を調製した。 「酸化チタン分散液−1の調製」平均粒径が0.25μ
mの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をp
H=7.5のトリポリリン酸ナトリウムを150g、ポ
リビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA23
5)500g、カチオン性ポリマー(P−1)の150
gおよびサンノブコ株式会社製消泡剤SN381、10
gを含有する水溶液90Lに添加し高圧ホモジナイザー
(三和工業株式会社製)で分散したあと全量を100L
に仕上げて均一な酸化チタン分散液−1を得た。
の塗布液を調製した。 「酸化チタン分散液−1の調製」平均粒径が0.25μ
mの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をp
H=7.5のトリポリリン酸ナトリウムを150g、ポ
リビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA23
5)500g、カチオン性ポリマー(P−1)の150
gおよびサンノブコ株式会社製消泡剤SN381、10
gを含有する水溶液90Lに添加し高圧ホモジナイザー
(三和工業株式会社製)で分散したあと全量を100L
に仕上げて均一な酸化チタン分散液−1を得た。
【0106】
【化1】
【0107】「シリカ分散液−1の調製」1次粒子の平
均粒径が約0.014μmの気相法シリカ(トクヤマ社
製:QS−20)125kgを、三田村理研工業株式会
社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTD
Sを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した600Lの
純水中に室温で吸引分散した後、全量を660Lに純水
で仕上げた。
均粒径が約0.014μmの気相法シリカ(トクヤマ社
製:QS−20)125kgを、三田村理研工業株式会
社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTD
Sを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した600Lの
純水中に室温で吸引分散した後、全量を660Lに純水
で仕上げた。
【0108】「シリカ分散液−2の調製」カチオン性ポ
リマー(P−1)を1.29kg、エタノール4.2
L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH
=2.3)15Lに、シリカ分散液−1の66.0Lを
攪拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂
230gを含有する水溶液6.0Lを添加し、前記の消
泡剤SN381を1g添加した。
リマー(P−1)を1.29kg、エタノール4.2
L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH
=2.3)15Lに、シリカ分散液−1の66.0Lを
攪拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂
230gを含有する水溶液6.0Lを添加し、前記の消
泡剤SN381を1g添加した。
【0109】この混合液を高速ホモミキサーを用いて1
2000rpmで分散し、全量を純水で90Lに仕上げ
てシリカ分散液−2を調製した。
2000rpmで分散し、全量を純水で90Lに仕上げ
てシリカ分散液−2を調製した。
【0110】「乳化分散液−1の調製」チバガイギー株
式会社製の油溶性蛍光増白剤UVITEX−OB、40
0gと下記酸化防止剤AO−1、6000gをジイソデ
シルフタレート3000gおよび酢酸エチル12Lに加
熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオン
性ポリマー(P−1)、サポニン50%水溶液4000
mlを含有する水溶液35Lに添加混合して三和工業株
式会社製の高圧ホモジナイザーで乳化分散し、減圧で酢
酸エチルを除去した後全量を50Lに仕上げた。
式会社製の油溶性蛍光増白剤UVITEX−OB、40
0gと下記酸化防止剤AO−1、6000gをジイソデ
シルフタレート3000gおよび酢酸エチル12Lに加
熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオン
性ポリマー(P−1)、サポニン50%水溶液4000
mlを含有する水溶液35Lに添加混合して三和工業株
式会社製の高圧ホモジナイザーで乳化分散し、減圧で酢
酸エチルを除去した後全量を50Lに仕上げた。
【0111】「マット剤分散液−1の調製」総研科学株
式会社製のメタクリル酸エステル系単分散マット剤MX
−1500(平均粒径15μm)の156gを前記PV
A235を3g含有する純水7L中に添加し、高速ホモ
ジナイザーで分散し全量を7.8Lに仕上げた。
式会社製のメタクリル酸エステル系単分散マット剤MX
−1500(平均粒径15μm)の156gを前記PV
A235を3g含有する純水7L中に添加し、高速ホモ
ジナイザーで分散し全量を7.8Lに仕上げた。
【0112】「塗布液の調製」第1層、第2層、第3層
の塗布液を以下の手順で調製した。
の塗布液を以下の手順で調製した。
【0113】第1層用塗布液:シリカ分散液−2の56
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
【0114】 ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203) の10%水溶液: 6ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235) の5%水溶液: 170ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245) の5%水溶液: 120ml 乳化分散液−1: 22ml 酸化チタン分散液−1: 40ml 第一工業株式会社製:ラテックスエマルジョン・AE−803: 24ml 純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0115】第2層用塗布液:シリカ分散液−2の65
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
【0116】 ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203) の10%水溶液: 0.6ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235) の5%水溶液: 150ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245) の5%水溶液: 120ml 乳化分散液−1: 30ml パラフィックスEP(大原パラジウム株式会社製) 16ml 純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0117】第3層用塗布液:シリカ分散液−2の65
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
0mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混
合した。
【0118】 ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203) の10%水溶液: 0.6ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235) の5%水溶液: 270ml シリコン分散液(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製・ BY−22−839): 3.5ml サポニン50%水溶液: 4ml マット剤分散液−1: 10ml 下記界面活性剤1(6%溶液): 4ml 純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0119】 PVA203:ケン化度88%、平均重合度=300 PVA235:ケン化度88%、平均重合度=3500 PVA245:ケンカ度88%、平均重合度=4500
【0120】
【化2】
【0121】上記のようにして得られた塗布液を、下記
のフィルターで濾過した。 第1層と第2層:東洋濾紙株式会社製TCP10で2段
濾過 第3層 :東洋濾紙株式会社製TCP30で2段
濾過 ポリオレフィンで両面を被覆した上記の支持体に、第1
層(40μm)、第2層(110μm)、第3層(30
μm)の順になるように各層を同時塗布した。かっこ内
はそれぞれの湿潤膜厚を示す。
のフィルターで濾過した。 第1層と第2層:東洋濾紙株式会社製TCP10で2段
濾過 第3層 :東洋濾紙株式会社製TCP30で2段
濾過 ポリオレフィンで両面を被覆した上記の支持体に、第1
層(40μm)、第2層(110μm)、第3層(30
μm)の順になるように各層を同時塗布した。かっこ内
はそれぞれの湿潤膜厚を示す。
【0122】塗布はそれぞれの塗布液を40℃で3層式
スライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に8℃に保た
れた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃の
風で60秒間、45℃の風で60秒間、50℃の風で6
0秒間順次乾燥した後、23度、相対湿度40〜60%
で調湿して記録用紙を得た。
スライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に8℃に保た
れた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃の
風で60秒間、45℃の風で60秒間、50℃の風で6
0秒間順次乾燥した後、23度、相対湿度40〜60%
で調湿して記録用紙を得た。
【0123】得られた各記録用紙についてインク吸収
層側の表面のRa、Rz、Rmaxおよびインク吸収
層側の表面の光沢度(60度)を測定し、また製造時の
インク吸収層のひび割れ故障の点数(個/m2)を調べ
た。
層側の表面のRa、Rz、Rmaxおよびインク吸収
層側の表面の光沢度(60度)を測定し、また製造時の
インク吸収層のひび割れ故障の点数(個/m2)を調べ
た。
【0124】また、セイコーエプソン株式会社製インク
ジェットプリンター・PM770Cにて黒色ベタ印字を
行って60度光沢度を測定し、ベタムラ、ぎらつきを目
視判定した。
ジェットプリンター・PM770Cにて黒色ベタ印字を
行って60度光沢度を測定し、ベタムラ、ぎらつきを目
視判定した。
【0125】
【表1】
【0126】表1の結果から、Ra=0.4〜2.5μ
mであってRz/Raが5〜20の間にある本発明の記
録用紙−3〜8、11〜13はいずれも白地光沢度が1
0〜30%で適度に光沢度が抑制され、画像部での光沢
度変化も比較的小さく抑制されている。さらに本発明の
記録用紙では、プリント部の顕著なベタ部のムラやぎら
つきの発生がない。
mであってRz/Raが5〜20の間にある本発明の記
録用紙−3〜8、11〜13はいずれも白地光沢度が1
0〜30%で適度に光沢度が抑制され、画像部での光沢
度変化も比較的小さく抑制されている。さらに本発明の
記録用紙では、プリント部の顕著なベタ部のムラやぎら
つきの発生がない。
【0127】特に好ましい記録用紙はRaが0.5〜
2.0μm、Ra/Rzが7〜15であって白地部の光
沢度が12〜30%である記録用紙−5〜8、11であ
る。
2.0μm、Ra/Rzが7〜15であって白地部の光
沢度が12〜30%である記録用紙−5〜8、11であ
る。
【0128】また、Rzの増加に伴いインク吸収層のひ
び割れが増加しRzが20μm以下で特に顕著になっ
た。
び割れが増加しRzが20μm以下で特に顕著になっ
た。
【0129】実施例2 実施例1のインク吸収層に用いたシリカを日本アエロジ
ル製の気相法シリカA300(平均1次粒子径=7n
m)に変更した以外は実施例1と同様にして記録用紙−
1A〜14Aを実施例1と同様にして作製した。実施例
1と同様に評価して表2に示す結果を得た。
ル製の気相法シリカA300(平均1次粒子径=7n
m)に変更した以外は実施例1と同様にして記録用紙−
1A〜14Aを実施例1と同様にして作製した。実施例
1と同様に評価して表2に示す結果を得た。
【0130】
【表2】
【0131】表2の結果から、シリカの粒径をより小さ
なものを使用した場合も実施例1と同様の結果が得られ
ることがわかる。 実施例3 実施例2において、第3層に使用したマット剤を平均粒
径が15μmのものから3μmのマット剤に変更した以
外は実施例1と同様にして記録用紙−1B〜14Bを作
製し、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
なものを使用した場合も実施例1と同様の結果が得られ
ることがわかる。 実施例3 実施例2において、第3層に使用したマット剤を平均粒
径が15μmのものから3μmのマット剤に変更した以
外は実施例1と同様にして記録用紙−1B〜14Bを作
製し、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
【0132】
【表3】
【0133】表3に示す結果から、第3層の光沢を低下
させるより小粒子のマット剤を添加した場合も本発明の
効果が得られることが分かる。
させるより小粒子のマット剤を添加した場合も本発明の
効果が得られることが分かる。
【0134】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によるイ
ンクジェット記録用紙は、プリント部と非プリント部と
で画像に顕著な光沢差を生じることなく、表面光沢によ
るギラツキを改善して、しかも画像ムラがなく高級感の
ある画像が得られ優れた効果を有する。
ンクジェット記録用紙は、プリント部と非プリント部と
で画像に顕著な光沢差を生じることなく、表面光沢によ
るギラツキを改善して、しかも画像ムラがなく高級感の
ある画像が得られ優れた効果を有する。
Claims (3)
- 【請求項1】 インク吸収層側の表面のJIS−B−0
601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値
0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が
0.4〜2.5μmであって、十点平均粗さ(Rz)=
5×Ra〜20×Raであることを特徴とするインクジ
ェット記録用紙。 - 【請求項2】 紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆し
た支持体であることを特徴とする請求項1に記載のイン
クジェット記録用紙。 - 【請求項3】 インク吸収層が空隙を有する多孔質皮膜
であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク
ジェット記録用紙。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000173595A JP2001347748A (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | インクジェット記録用紙 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000173595A JP2001347748A (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | インクジェット記録用紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18675796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001347748A (ja) |
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