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JP2001344814A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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Publication number
JP2001344814A
JP2001344814A JP2000157240A JP2000157240A JP2001344814A JP 2001344814 A JP2001344814 A JP 2001344814A JP 2000157240 A JP2000157240 A JP 2000157240A JP 2000157240 A JP2000157240 A JP 2000157240A JP 2001344814 A JP2001344814 A JP 2001344814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
layer
optical information
transparent substrate
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000157240A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Kazuko Hanai
和子 花井
Ken Usami
研 宇佐見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000157240A priority Critical patent/JP2001344814A/ja
Publication of JP2001344814A publication Critical patent/JP2001344814A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】音質改善効果に優れる光情報記録媒体を提供す
る。 【解決手段】レーザ光により情報が記録可能な記録層を
有する光情報記録媒体の透明基板に、下記(a)〜
(f)の有機色素からなる群から選択された1種または
2種以上の有機色素をその含有量が0.001〜1.0
質量%となるように含有させる。(a)アントラピリド
ン系色素、(b)アントラキノン系色素、(c)複素環
系色素、(d)ペリノン系色素、(e)ペリレン系色
素、及び(f)チオインジゴ系色素。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報記録媒体に関
し、特に、音楽用記録媒体として好適に使用される追記
型の光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光等により再生または記録・再生
を行う光情報記録媒体は、光ディスクと称され、その中
でもオーディオ再生用であるコンパクトディスク(C
D)が広く知られている。また、追記型の光情報記録媒
体(CD−R)も実用化されている。これら光情報記録
媒体では、アナログ信号をデジタル信号に変換して記録
し、デジタル信号をアナログ信号に変換して再生するデ
ジタル記録再生方式を採用している。このデジタル記録
再生方式では、記録から再生までの間に誤りがあって
も、再生側で符号化されたパルス列さえ読み取ることが
できれば、誤りを補正して元のアナログ信号を再現する
ことができるため、従来、光情報記録媒体自身の構造が
記録再生特性に及ぼす影響は少ないものと考えられてい
た。
【0003】一方、少数ではあるが、光情報記録媒体の
構造が記録再生特性に及ぼす影響に着目したものもあ
る。例えば、特開平2−214078号公報には、光デ
ィスクの片面に振動を吸収・減衰するゴム等の軟質でフ
レキシブルな材料からなる層を被着し、軟質でフレキシ
ブルな材料によりディスクの固有振動数を吸収して、コ
ンパクトディスクの再生音質を改良する提案がなされて
いる。しかしながら、特開平2−214078号公報記
載の光ディスクでは、異なる周波数成分が発生するとい
う問題があり、必ずしも音質の改善を図れるものではな
い。また、ゴム等の材料をディスク表面に設けると重ね
て置いた場合にディスク同士が接着してしまう、表面の
筆記性がやや劣る、というディスク取り扱い上の問題も
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、CD−Rの普及
に伴いコピープロテクト等を施した音楽専用のCD−R
が開発されたことから、光情報記録媒体の構造と記録再
生特性、特に音質との関係が見直されている。従って、
本発明の目的は、音質改善効果に優れる光情報記録媒体
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の光情報記録媒体は、透明基板と、その上
に形成されたレーザ光により情報が記録可能な記録層
と、を有する光情報記録媒体において、該透明基板は下
記(a)〜(f)の有機色素からなる群から選択された
1種または2種以上の有機色素を含有し、該有機色素の
含有量が0.001〜1.0質量%であることを特徴と
する。 (a)アントラピリドン系色素 (b)アントラキノン系色素 (c)複素環系色素 (d)ペリノン系色素 (e)ペリレン系色素 (f)チオインジゴ系色素 請求項1の光情報記録媒体では、上記(a)〜(f)か
らなる有機色素群から選択された1種または2種以上の
有機色素を所定量含有する透明基板を用いたことによ
り、音質が改善されると共に、音質改善効果を長期間維
持することができる。このように音質が改善される理由
は定かではないが、記録時よりも再生時の特性が本発明
の光情報記録媒体の音質改善効果に寄与しているのでは
ないかと推定される。即ち、前記有機色素の光吸収によ
り再生時に再生光以外の光がディテクタに到達せずノイ
ズが低減されて音質が改善される、あるいは上記の有機
色素の光吸収により特定のスペクトルの光が再生光と共
にディテクタに到達してディテクタの感度などに影響を
与え音質が改善される、と考えられる。また、光情報記
録媒体の耐光性が向上して音質改善効果が長期間維持さ
れると考えられる。
【0006】上記光情報記録媒体においては、音質改善
効果が長期間維持するために、透明基板の300nmか
ら再生用レーザ光の波長までの波長域の光に対する平均
透過率が、再生用レーザ光の波長の光に対する透過率の
70%以下であることが好ましく、50%以下であるこ
とがより好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光情報記録媒体の
実施の形態について詳細に説明する。
【0008】本発明の実施の形態に係るCD−R、CD
−RW型の光情報記録媒体は、図1に示すように、中心
部にセンターホールが形成されたディスク状の透明基板
10上に、光吸収層12、光反射層14、及び保護層1
6をこの順に設けた構造とすることができる。また、必
要に応じて中間層等を設けてもよい。
【0009】透明基板10は、円盤状の透明樹脂板であ
り、直径が120±3mmで厚みが0.6±0.1m
m、あるいはその直径が80±3mmで厚みが0.6±
0.1mmの円盤状基板が一般に用いられる。なお、こ
こでいう「透明」とは、再生光に対して透明であるこ
と、または記録光及び再生光に対して透明であることを
意味する。透明基板10の材料としては、例えば、ガラ
ス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等の
アクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等
の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリ
オレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ
る。また、所望によりそれらを併用してもよい。上記材
料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点か
らポリカーボネートが好ましい。
【0010】本発明においては、透明基板10が、下記
(a)〜(f)からなる有機色素群から選択された1種
または2種以上の有機色素を含有している点に特徴があ
り、これら色素を基板に含有させることにより、音質が
顕著に改善されると共に、音質改善効果を長期間維持す
ることができる。 (a)アントラピリドン系色素 (b)アントラキノン系色素 (c)複素環系色素 (d)ペリノン系色素 (e)ペリレン系色素 (f)チオインジゴ系色素 (a)のアントラピリドン系色素としては、下記構造式
(1)〜(5)のアントラピリドン系色素が好適に使用
される。
【0011】
【化1】
【0012】(b)のアントラキノン系色素としては、
C.I.ソルベント・レッド52、C.I.ソルベント
・レッド149、C.I.ソルベント・ブルー94、
C.I.ソルベント・グリーン3(下記構造式
(6))、プラストロンレッド8350(有本化学工業
社製)、及びミツイPSグリーンBH(三井化学社製)
が好適に使用される。
【0013】
【化2】
【0014】(c)の複素環系色素としては、C.I.
ソルベント・イエロー33、C.I.ソルベント・イエ
ロー54、C.I.ソルベント・イエロー105、及び
ダイヤレジンイエローF(三菱化学社製)が好適に使用
される。(d)のペリノン系色素としては、C.I.ソ
ルベント・オレンジ60、C.I.ソルベント・レッド
135が好適に使用される。(e)のペリレン系色素と
しては、C.I.ソルベント・グリーン5が好適に使用
される。(f)のペリレン系色素としては、C.I.バ
ット・レッド41(下記構造式(7))が好適に使用さ
れる。
【0015】
【化3】
【0016】基板成形時に基板材料であるポリカーボネ
ート等の樹脂に上記色素を混入することにより透明基板
に色素を含有させることができるし、成形後の透明基板
に上記色素を含浸させる等して透明基板に色素を含有さ
せることもできる。また、基板材料である樹脂に上記色
素を混入する場合には、上記色素を基板材料である樹脂
に直接混入してもよいが、マスターバッチと称される予
め上記色素が混入された樹脂ペレットを、基板材料であ
る樹脂に混入するようにしてもよい。マスターバッチを
用いることにより色素をより均一に混入することができ
る。
【0017】透明基板10中の色素含有量は0.001
〜1.0質量%の範囲である。色素含有量が0.001
質量%より少ないと色素が基板中に均一に分散せず十分
な音質改善効果が得られない。一方、1.0質量%を超
えると色素の凝集が発生して部分的に再生できなくなっ
てしまい、いわゆる音飛び現象が発生する。また、マス
ターバッチを使用して色素を配合する場合には、マスタ
ーバッチの使用量が多くなって製造工程が大がかりなも
のになり製造コストが上昇する。色素含有量は、その上
限が0.5質量%であることが好ましく、0.1質量%
がより好ましい。上限が0.5質量%のとき、下限は
0.001質量%が好ましく、0.005質量%がより
好ましく、0.01質量%が特に好ましい。上限が0.
1質量%のとき、下限は0.001質量%が好ましく、
0.005質量%がより好ましく、0.01質量%が特
に好ましい。
【0018】透明基板10には、上記色素の外に紫外線
吸収剤、表面活性剤、可塑剤等を添加することができ
る。また、透明基板10は、音質改善効果が長期間維持
するために、透明基板の300nmから再生用レーザ光
の波長(例えば、CD−Rでは780nm、DVD−R
では635nm等)までの波長域の光に対する平均透過
率が、再生用レーザ光の波長の光に対する透過率の70
%以下であることが好ましく、50%以下であることが
より好ましい。
【0019】透明基板10には、トラッキング用溝また
はアドレス信号等の情報を表す溝(プレグルーブ)が所
定のトラックピッチで形成されている。これらプリグル
ーブの平均ピッチは0.1〜50μmの範囲が好まし
く、より好ましくは0.2〜30μm、さらに好ましく
は0.3〜10μmである。また、プリグルーブの平均
深さは10〜5000nmの範囲が好ましく、より好ま
しくは30〜3000μm、さらに好ましくは50〜1
000μmである。なお、オーディオ用CD−R、CD
−RWの場合には、プリグルーブにオーディオ用である
ことを識別するためのアプリケーションコードがウォブ
ルとして予め記録されている。
【0020】上述の所定形状のプレグルーブは、ポリカ
ーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるいは押出成形
する際に、直接、透明基板10上に形成することができ
る。また、プレグルーブの形成をプレグルーブ層を設け
ることにより行ってもよい。プレグルーブ層の材料とし
ては、アクリル酸のモノエステル、ジエステル、トリエ
ステルおよびテトラエステルのうち少なくとも一種のモ
ノマー(またはオリゴマー)と光重合開始剤との混合物
を用いることができる。プレグルーブ層の形成は、例え
ば、まず精密に作られた母型(スタンパ)上に上記のア
クリル酸エステルおよび重合開始剤からなる混合液を塗
布し、更にこの塗布液層上に基板を載せたのち、基板ま
たは母型を介して紫外線を照射することにより塗布層を
硬化させて基板と塗布層とを固着させる。次いで、基板
を母型から剥離することによりプレグルーブを得ること
ができる。プレグルーブ層の層厚は、一般に0.05〜
100μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μm
の範囲である。
【0021】光吸収層12が設けられる側の透明基板1
0の表面には、平面性の改善および接着力の向上および
色素記録層の変質防止などの目的で、下塗層を設けるこ
とができる。下塗層の材料としては例えば、ポリメチル
メタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、
スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニ
ルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子
物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤を
あげることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤
に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布
液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョ
ンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布するこ
とにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に
0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.0
1〜10μmの範囲である。
【0022】光吸収層12は、色素により記録を行う色
素記録層、相変化により記録を行う相変化記録層、光磁
気により記録を行う光磁気記録層のいずれでもよいが、
形成が容易で安定性に優れる点で、色素記録層が好まし
い。
【0023】この色素記録層に用いる色素は、特に限定
されず、使用可能な色素の例としては、シアニン系色
素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノキサリン系色
素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウ
ム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金
属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系
色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色
素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色素、
オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウム系
色素及びニトロソ化合物を挙げることができる。
【0024】上記色素記録層は、色素を適当な溶剤に溶
解した溶液を塗布することにより形成される。塗布液中
の色素の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲で
あり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、特に好ま
しくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5
〜3質量%の範囲である。色素記録層を形成するための
塗布液の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブア
セテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジ
クロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム
などの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのア
ミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフ
ラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;
2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフ
ッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル
類などを挙げることができる。上記溶剤は使用する色素
の溶解性を考慮して単独または二種以上を適宜併用する
ことができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノールなどのフッ素系溶剤を使用する。ま
た、色素記録層の厚みは、一般に20〜500nmの範
囲であり、好ましくは50〜300nmの範囲である。
【0025】なお、色素記録層形成用の塗布液中には、
所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよいし、更
に、目的に応じて、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、
そして潤滑剤など各種の添加剤を添加してもよい。退色
防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯
体、ジインモニウム塩、アミニウム塩を挙げることがで
きる。これらの例は、例えば、特開平2−300288
号、同3−224793号、及び同4−146189号
等の各公報に記載されている。結合剤の例としては、ゼ
ラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴ
ムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭
化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系
樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル
等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリ
エチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導
体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹
脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることがで
きる。結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、色
素100重量部に対して一般に20重量部以下であり、
好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5重量部以
下である。
【0026】光吸収層12上には、反射率の向上の目的
で、光反射層14が設けられている。光反射層14の材
料は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質であ
ればよく、その材料の反射率が30%以上あることが好
ましく、50%以上がより好ましく、70%以上がさら
に好ましい。その例としては、Mg、Se、Y、Ti、
Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、
Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、P
t、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、I
n、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの
金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることがで
きる。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、P
t、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。
これらの物質は単独で用いてもよく、二種以上の組み合
わせて用いてもよい。また、合金として用いることもで
きる。光反射層14の材料としては、Au、Ag、Al
もしくはその合金が特に好ましい。光反射層14は、例
えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたは
イオンプレーティングすることにより形成することがで
きる。光反射層14の厚さは、一般的には10〜800
nmの範囲であり、好ましくは20〜500nmの範
囲、更に好ましくは50〜300nmの範囲である。
【0027】また、光反射層14上には、光情報記録媒
体の耐傷性、耐湿性を高める等の理由から、保護層16
が設けられている。この保護層16に使用される材料と
しては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、Sn
2、Si34等の無機物質、及び熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機物質を挙げる
ことができる。上記保護層16は、例えば、プラスチッ
クの押出加工で得られたフィルムを接着剤を介して光反
射層上にラミネートすることにより形成することができ
る。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法
により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥すること
によっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場
合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液
を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して
硬化させることによっても形成することができる。これ
らの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV
吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
また、保護層の厚さは、一般には0.1〜100μmの
範囲である。
【0028】上記光情報記録媒体への情報の記録は、例
えば、次のように行われる。本発明の光情報記録媒体
は、通常のCDフォーマットの場合の1倍速(1.2〜
1.4m/秒)を始めとして、4倍速、6倍速、もしく
はそれ以上の高速記録にも利用できる。まず、光情報記
録媒体を所定の線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜1.4m/秒)又は所定の定角速度にて回転させな
がら、基板側から半導体レーザ光などの記録用の光を照
射する。この光の照射により、色素記録層がその光を吸
収して局所的に温度上昇し、例えば、ピットが生成して
その光学特性を変えることにより情報が記録される。上
記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を
所定の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板
側から照射して、その反射光を検出することにより行う
ことができる。
【0029】以上説明したように、本実施の形態に係る
CD−R、CD−RW型の光情報記録媒体は、特定の有
機色素群から選択された1種または2種以上の有機色素
を含有する透明基板を用いることにより、音質が顕著に
改善されると共に、音質改善効果を長期間維持すること
ができる。
【0030】なお、上記では光反射層、保護層を備えた
CD−R、CD−RW型の光情報記録媒体の例について
説明したが、これらの層は任意の構成要素であり、これ
らの層が設けられていない構成とすることもできる。
【0031】また、上記ではCD−R、CD−RW型の
光情報記録媒体の例について説明したが、本発明の光情
報記録媒体をより高密度記録が可能なDVD−R、DV
D−RW型の光情報記録媒体に適用することもできる。
DVD−R、DVD−RW型の光情報記録媒体は、透明
基板に形成されるプレグルーブのトラックピッチが0.
6〜0.9μmとCD−R、CD−RW型に比べて狭い
こと以外は、基本的にはCD−R、CD−RW型の光情
報記録媒体と同様の構成を有している。また、上述のC
D−R、CD−RW型の光情報記録媒体と同様にして形
成した透明基板、光吸収層、光反射層、及び保護層から
なる積層体を2枚用意し、用意した2枚の積層体を各々
の光吸収層が内側となるように接着剤等で貼り合わせる
ことにより、二つの光吸収層を持つ貼り合せ構造のDV
D−R型の光情報記録媒体とすることができる。また、
積層体とこの積層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基
板とを、その光吸収層が内側となるように接着剤等で貼
り合わせることにより、片側のみに光吸収層を持つDV
D−R型の光情報記録媒体を製造することができる。な
お、貼り合わせ構造とする場合、透明基板の直径が12
0±3mmで厚みが0.6±0.1mmのものが一般に
用いられ、貼り合わせ後の光情報記録媒体の厚みが1.
2±0.2mmとなるように調整される。
【0032】また、保護層上に(保護層が設けられない
場合は光反射層上に)、密度1.4〜4.2g/cm3
の材料からなるスタビライザー層を設けることができ
る。スタビライザー層を設けることにより、周波数分布
の中音域から低音域にかけてのバランスが良くなり、オ
ーディオ的に好まれる安定した音を得ることができる。
このように音質が改善される理由は定かではないが、ス
タビライザー層が光情報記録媒体を垂直方向に押さえつ
け、光情報記録媒体が安定した結果、回転時における振
動が抑制され音質が改善されるものと推定される。な
お、スタビライザー層の厚さは、光情報記録媒体全体に
0.001〜5.0g程度の質量が付加されるように、
材料の密度及びスタビライザー層が設けられる光反射層
の表面部分の面積を勘案して決定されるが、1〜300
μmの範囲とすることが好ましく、3〜200μmの範
囲とすることがより好ましい。
【0033】スタビライザー層の材料としては、上記密
度範囲にある限り、SiO、SiO 2、MgF2、SnO
2、Si34、TiO2、BaO2等の無機物質、並びに
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及びUV硬化性樹脂等の
有機物質のいずれをも用いることができる。この中で
も、比重が大きく密度の調整が容易である点で、チタン
化合物が好ましく、TiO2が特に好ましい。また、こ
れらの材料は単独で用いてもよく2種以上混合して用い
てもよい。このスタビライザー層は、例えば、その材料
にTiO2、BaO2等の無機物質を用いる場合には、こ
れらの無機物質をUV硬化性樹脂等のバインダー樹脂中
に分散し、無機物質を分散したバインダー樹脂をスクリ
ーン印刷等により光反射層上に塗布することで形成する
ことができる。このとき、無機物質とバインダー樹脂と
の混合比率は、スタビライザー層を構成する材料が所望
の密度となるように適宜決定される。また、無機物質を
分散したバインダー樹脂を押出加工でフィルムとした後
に、このフィルムを接着剤を介して光反射層上にラミネ
ートすることによっても、スタビライザー層を形成する
ことができる。また、無機物質を直接、真空蒸着、スパ
ッタリング等により光反射層上に蒸着し、スタビライザ
ー層を形成してもよい。また、スタビライザー層は、そ
の材料に熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合に
は、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したの
ち、この塗布液をスクリーン印刷等により光反射層上に
塗布し、乾燥することによって形成することができる。
特に、紫外線(UV)硬化性樹脂を用いる場合には、こ
の樹脂をそのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液
を調製した後、この塗布液を光反射層上に塗布し、UV
光を照射して塗布膜を硬化させることによっても、スタ
ビライザー層を形成することができる。なお、ディスク
の反りを防止するため、UV硬化性樹脂は硬化収縮率の
小さいものが好ましい。
【0034】また、図2に示すように、保護層16の全
表面を覆うようにスタビライザー層18を設けてもよ
く、図3に示すように、保護層16の外周部だけにスタ
ビライザー層18を設けてもよい。なお、他の構成は図
1に示す光情報記録媒体と同じであるため、同じ符号を
付して説明を省略する。スタビライザー層18を保護層
16の全表面に設けた場合には、音が全方向へ広がるの
に対し、スタビライザー層18を光反射層14表面の外
周部にだけ設けた場合には、音は左右方向へ広がる。こ
のように左右方向に広がる音をスピーカ等の音源の構造
により得ることは難しく、音楽的には左右方向へ広がる
音が求められている。このためスタビライザー層18
は、保護層16表面の外周部に設けることが好ましい。
いずれの場合にも、偏芯を避けるために、図4に示すよ
うに、光情報記録媒体の重心Gが、光情報記録媒体の中
心C(円盤状の光情報記録媒体の円の中心)から光情報
記録媒体の半径rの15%の範囲内(斜線部分)に含ま
れるように、スタビライザー層18が設けられる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 [実施例1] (CD−Rディスクの作製)帝人(株)製の透明ポリカ
ーボネートペレット「パンライトAD5503」に、前
記構造式(1)で表される色素0.03質量%を配合し
た樹脂材料を用いて、射出成形により、表面にスパイラ
ル状のプレグルーブ(プレグルーブ幅(半値幅):51
0nm、プレグルーブの深さ:180nm)を有する厚
さ0.6mm、内径15mm、外径120mmの着色透
明基板(1)を形成した。なお、マスターバッチを使用
して色素を配合する場合には、マスターバッチの色素含
有量が1質量%であるため、基板用原料樹脂ペレットに
マスターバッチを3.0質量%の割合で混合して、色素
の配合割合を0.03質量%とする。
【0036】下記に示すインドレニン色素(A)2.6
5g、退色防止剤(B)0.265g、及び結合剤(モ
ートン社製、商品名:CA−139)0.133gを、
2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100m
lに、超音波振動機(1800W)を用いて10時間か
けて溶解し、記録層形成用塗布液を調製した。
【0037】
【化4】
【0038】この塗布液を、上記着色透明基板(1)の
プリグルーブ側の表面に、回転数を300rpm〜40
00rpmまで変化させながらスピンコートにより塗布
し、乾燥して、色素記録層(厚さ(プリグルーブ内):
約200nm)を形成した。色素記録層の形成条件は、
雰囲気の温度、湿度:23℃、50%RH、塗布液の温
度:23℃、基板の温度:23℃、排気風速:0.1m
/秒であった。次に、色素記録層上に、Agをスパッタ
して膜厚150nmの光反射層を形成した。更に光反射
層上に、UV硬化性樹脂(商品名:SD−318、大日
本インキ化学工業(株)製)を回転数を50rpm〜5
000rpmまで変化させながらスピンコートにより塗
布した。塗布後、その上から高圧水銀灯により紫外線を
照射して硬化させ、厚さ8μmの保護層を形成した。
【0039】以上の工程により、基板、色素記録層、光
反射層及び保護層からなる実施例1のCD−R型の光情
報記録媒体(CD−Rディスク)を作製した。 [実施例2]前記構造式(2)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施
例2のCD−Rディスクを作製した。 [実施例3]プラストロンレッド8350(商品名:有
本化学工業社製)0.03質量%を配合した樹脂材料を
用いて形成した着色透明基板(3)を用いた以外は、実
施例1と同様にして、実施例3のCD−Rディスクを作
製した。 [実施例4]ミツイPSグリーンBH(商品名:三井化
学社製)0.03質量%を配合した樹脂材料を用いて形
成した着色透明基板(4)を用いた以外は、実施例1と
同様にして、実施例4のCD−Rディスクを作製した。 [実施例5]ダイヤレジンイエローF(商品名:三菱化
学社製)0.03質量%を配合した樹脂材料を用いて形
成した着色透明基板(5)を用いた以外は、実施例1と
同様にして、実施例5のCD−Rディスクを作製した。 [実施例6]前記構造式(7)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(6)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施
例6のCD−Rディスクを作製した。 [実施例7]前記構造式(3)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施
例7のCD−Rディスクを作製した。 [実施例8]前記構造式(4)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(8)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施
例8のCD−Rディスクを作製した。 [実施例9]前記構造式(5)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(9)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施
例9のCD−Rディスクを作製した。 [実施例10]C.I.ソルベント・レッド52を0.
03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明
基板(10)を用いた以外は、実施例1と同様にして、
実施例10のCD−Rディスクを作製した。 [実施例11]C.I.ソルベント・レッド149を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(11)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例11のCD−Rディスクを作製した。 [実施例12]C.I.ソルベント・ブルー94を0.
03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明
基板(12)を用いた以外は、実施例1と同様にして、
実施例12のCD−Rディスクを作製した。 [実施例13]C.I.ソルベント・グリーン3を0.
03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明
基板(13)を用いた以外は、実施例1と同様にして、
実施例13のCD−Rディスクを作製した。 [実施例14]C.I.ソルベント・イエロー33を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(14)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例14のCD−Rディスクを作製した。 [実施例15]C.I.ソルベント・イエロー54を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(15)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例15のCD−Rディスクを作製した。 [実施例16]C.I.ソルベント・イエロー105を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(16)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例16のCD−Rディスクを作製した。 [実施例17]C.I.ソルベント・オレンジ60を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(17)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例17のCD−Rディスクを作製した。 [実施例18]C.I.ソルベント・レッド135を
0.03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色
透明基板(18)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例18のCD−Rディスクを作製した。 [実施例19]C.I.ソルベント・グリーン5を0.
03質量%配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明
基板(19)を用いた以外は、実施例1と同様にして、
実施例19のCD−Rディスクを作製した。 [実施例20]保護層上に、密度1.4g/cm3、層
厚さ10μm、最大反射波長650nmの、TiO2
らなるスタビライザー層を、図2に示すように全面に形
成した以外は、実施例1と同様にして、実施例20のC
D−Rディスクを作製した。 [実施例21]前記構造式(3)で表される色素0.3
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(20)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実
施例21のCD−Rディスクを作製した。 [実施例22]前記構造式(3)で表される色素0.0
03質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透
明基板(21)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例22のCD−Rディスクを作製した。 [比較例1]下記構造式(8)で表される色素0.03
質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基
板(22)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比
較例1のCD−Rディスクを作製した。
【0040】
【化5】
【0041】[比較例2]下記構造式(9)で表される
色素0.03質量%を配合した樹脂材料を用いて形成し
た着色透明基板(23)を用いた以外は、実施例1と同
様にして、比較例2のCD−Rディスクを作製した。
【0042】
【化6】
【0043】[比較例3]有機色素が含有されていない
透明基板(24)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、比較例3のCD−Rディスクを作製した。 [比較例4]前記構造式(3)で表される色素0.00
03質量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透
明基板(25)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、比較例4のCD−Rディスクを作製した。 [比較例5]前記構造式(3)で表される色素3.0質
量%を配合した樹脂材料を用いて形成した着色透明基板
(26)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較
例5のCD−Rディスクを作製した。
【0044】得られた各CD−Rディスクに、市販のC
D−R用レコーダ「PDR−D7」(パイオニア社製:
記録波長780nm)を用いて下記表1に示す9曲の楽
曲を録音し、市販のCDプレーヤ(再生波長:780n
m)を用いて再生した音を10人の音楽評論家に視聴さ
せて、音の大小、音のクリアネス、音色、及び音量、音
場(音の広がり)の観点から音質を評価した。本発明の
特定の有機色素を含有する着色透明基板を用いておらず
及びスタビライザー層も設けられていないCD−Rディ
スクの評価を60点とし、これを基準として、音質の明
確な改善が見られる場合には70点以上、音質の著しい
改善が見られる場合は80点以上の評価点を付けた。ま
た、上記の録音済みのCD−Rディスクを、キセノンラ
ンプを備えたフェードメータ(スガ試験機社製)を用い
て8時間光を照射する強制試験を実施した後に、市販の
CDプレーヤを用いて再生し、10人の音楽評論家に視
聴させ、実施例と同様にして音質を評価した。評価結果
を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、本発明の特定の
有機色素を0.03質量%含有する着色透明基板を用い
たCD−Rディスク(実施例1〜22)は、他の有機色
素を含有する着色透明基板を用いたCD−Rディスク
(比較例1及び2)、有機色素を含有しない透明基板を
用いたCD−Rディスク(比較例3)に比べて、総合的
に良い音質評価を受けた。特に、スタビライザー層を設
けたCD−Rディスク(実施例20)は、高い音質評価
を受けた。また、有機色素の含有量が0.0003質量
%の着色透明基板は見た目にも色素が均一に分散されて
おらず、この基板を用いたCD−Rディスク(比較例
4)では良い音質評価を得ることができなかった。更
に、有機色素の含有量が3.0%の着色透明基板を用い
たCD−Rディスク(比較例5)では、再生されない部
分が発生して音が飛んでしまうという現象が発生し、評
価することができなかった。
【0048】また、他の有機色素を含有する着色透明基
板や有機色素を含有しない(または、含有量が不足して
いる)透明基板を用いたCD−Rディスクでは、強制試
験実施後に音質が低下しているのに対し、本発明の特定
の有機色素を所定量含有する着色透明基板を用いたCD
−Rディスクでは、強制試験実施後においても音質は変
化しておらず、良好な音質のまま保存されていることが
分かった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、音質改善効果に優れる
光情報記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るCD−R(CD−R
W)型の光情報記録媒体の層構成を示す斜視図である。
【図2】スタビライザー層が設けられた光情報記録媒体
の1例を示す斜視図である。
【図3】スタビライザー層が設けられた光情報記録媒体
の他の例を示す斜視図である。
【図4】スタビライザー層が設けられた光情報記録媒体
の重心の位置を示す模式平面図である。
【符号の説明】
10 透明基板 12 光吸収層 14 光反射層 16 保護層 18 スタビライザー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐見 研 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AA011 CG001 EE056 EN056 EU016 EU096 EV306 FD096 GS02 5D029 KA17 KA26 5D075 EE03 FG12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板と、その上に形成されたレーザ光
    により情報が記録可能な記録層と、を有する光情報記録
    媒体において、該透明基板は下記(a)〜(f)の有機
    色素からなる群から選択された1種または2種以上の有
    機色素を含有し、該有機色素の含有量が0.001〜
    1.0質量%であることを特徴とする光情報記録媒体。 (a)アントラピリドン系色素 (b)アントラキノン系色素 (c)複素環系色素 (d)ペリノン系色素 (e)ペリレン系色素 (f)チオインジゴ系色素
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10472495B2 (en) * 2012-02-03 2019-11-12 Lotte Advanced Materials Co., Ltd. Colored resin composition exhibiting pleochroism, and molded plastics manufactured using same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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