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JP2001237461A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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Publication number
JP2001237461A
JP2001237461A JP2000044700A JP2000044700A JP2001237461A JP 2001237461 A JP2001237461 A JP 2001237461A JP 2000044700 A JP2000044700 A JP 2000044700A JP 2000044700 A JP2000044700 A JP 2000044700A JP 2001237461 A JP2001237461 A JP 2001237461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
light emitting
conductive film
transparent conductive
semiconductor light
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000044700A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Konno
野 邦 明 紺
Hideo Tamura
村 英 男 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000044700A priority Critical patent/JP2001237461A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層に対して均一に電流が注入されるよう
にして、活性層からの発光を均一にし、近視野像の強度
分布の均一性が向上した半導体発光素子を提供する。 【解決手段】 半導体基板10と透明導電膜28との間
に活性層18が形成された半導体発光素子において、透
明導電膜28上に設けられた電極パッド30に接続さ
れ、透明導電膜28の端近傍まで延びる細線電極32を
形成する。この細線電極32から透明導電膜28を介し
て活性層18に電流を注入することにより、活性層18
に対して均一に電流が注入できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体発光素子に
関し、特に酸化物透明導電膜を用いた半導体発光素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9に基づいて、特開平8−8
3927号に開示されている従来の半導体発光素子を説
明する。図8は従来の半導体発光素子の一例である発光
ダイオードの断面を示す図であり、図9は従来の発光ダ
イオードを発光面側から見た平面を示す図である。図
8、図9に示されるように半導体基板50上に下部クラ
ッド層52、活性層54、上部クラッド層56、透明導
電膜58が順次積層されている。また、透明導電膜58
上には電極パッド60が形成されており、半導体基板5
0の下面には下部電極62が形成されている。ここで、
透明導電膜58は透光性の材料から構成され、一般にイ
ンジウム・錫・オキサイド(ITO膜)が使用される。
【0003】このような発光ダイオードにおいては、例
えば、正電圧が電極パッド60に印加され、負電圧が下
部電極62に印加される。その結果、透明導電膜58等
を通じて活性層54に電流が注入され、活性層54が発
光する。その発光は透明導電膜58を透過してこの発光
ダイオードの外部へ放出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、透明導
電膜58は使用する材料の関係から例えば金属膜と比べ
て大きなシート抵抗率を有している。このために、電極
パッド60から透明導電膜58を通じて活性層54に電
流が注入される際に、活性層54での電流密度の分布に
不均一が生じがちであった。即ち、電極パッド60近傍
の透明導電膜58から活性層54に注入される電流値よ
りも、電極パッド60から離れた領域に位置する透明導
電膜58から活性層54に注入される電流値は、低い値
となる。
【0005】活性層54における電流密度の分布の不均
一は活性層54における発光強度の分布の不均一をもた
らす。その結果、近視野像の強度分布の不均一が生じて
いた。特に大電流の注入によって高強度の発光を行う高
光束発光ダイオードの場合に、近視野像の強度分布の不
均一が著しくなる。さらに、活性層54における発光強
度の分布の不均一は、活性層全域において効率的な発光
が行われていないことをも意味する。
【0006】本発明は前記課題に鑑みてなされたもので
あり、活性層に対して均一に電流を注入することによっ
て活性層からの発光を均一にして、近視野像の強度分布
の均一性及び活性層全域での発光効率が向上した半導体
発光素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係る半導体発光素子は、半導体基板と透明
導電膜との間に発光層が形成された半導体発光素子であ
って、前記透明導電膜上に設けられた電極パッドと、前
記透明導電膜上に設けられ、前記電極パッドに接続され
て、前記透明導電膜上の端近傍まで形成されている細線
電極と、を備えることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕本発明の第1実
施形態は、透明電極上の電極パットに接続された放射状
及び格子状の細線からなる細線電極を配設することによ
り、活性層への電流注入の均一化を図ったものである。
以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は本発明の第1実施形態に係る半導体
発光素子の斜視図である。また、図2は本発明の第1実
施形態に係る半導体発光素子の断面を、図3は本発明の
第1実施形態に係る半導体発光素子を発光面側から見た
平面を示す図である。
【0010】図1、図2、図3に示すように、半導体基
板10上に、バッファー層12、反射層14、下部クラ
ッド層16、活性層18、上部クラッド層20、中間半
導体層22、オーミックコンタクト層24、電流ブロッ
ク層26、透明導電膜28が順に積層されている。本実
施形態においては、活性層18が発光層を構成してい
る。そして、透明導電膜28上に、電極パッド30と、
この電極パッド30に接続された細線電極32が形成さ
れている。
【0011】ここで、図3に示すように、細線電極32
は放射状電極34及び格子状電極36から構成される。
また、細線電極32には放射状電極34及び格子状電極
36が存在しない開口部38があって、透明導電膜28
が直接露出している。この透明導電膜28が直接露出し
ている部分から外部へ光が放出される。一方、図1及び
図2に示すように、半導体基板10の下面には電極40
が形成されている。
【0012】電流ブロック層26は、オーミックコンタ
クト層24上における電極パッド30下側位置に形成さ
れている。この電流ブロック層26は、電極パッド30
からの電流を、この電極パッド30外側に逸らす役割を
有している。このように電極パッド30外側に電流を逸
らすことにより、電極パッド30で外部に放出されずに
止められてしまう光が活性層18で生成されるのを、少
なくすることができる。
【0013】細線電極32は、電極パッド30の中心か
ら八方に向かう細線からなる放射状電極34と、透明導
電膜28の外周近傍に沿った四角形の辺からなる格子状
電極36とによって構成される。放射状電極34は電極
パッド30に接続され、かつ格子状電極36とはその4
つの頂点及び4つの辺の中心において接続している。
【0014】次に、本実施形態における構成材料、膜厚
等について詳細に説明する。半導体基板10は厚さ約1
50μmのn−GaAs基板から構成されており、バッ
ファー層12は膜厚0.5μmのn−GaAsから構成
されている。そして、反射層14はn−In0.5Al
0.5Pとn−GaAs層を10対交互に積層した多層
膜より構成されている。
【0015】下部クラッド層16は膜厚0.6μmのn
−In0.5Al0.5Pより構成されており、活性層
18は膜厚1.0μmのZnドープIn0.5(Ga
0.7Al0.30.5Pより構成されている。上部
クラッド層20は膜厚1.0μmのp−In0.5Al
0.5Pより構成されており、中間半導体層22は膜厚
0.1〜3.0μmのGa0.3Al0.7Asより構
成されており、オーミックコンタクト層24は膜厚0.
01〜0.03μmのp−GaAsより構成されてい
る。電流ブロック層26は膜厚0.01〜0.2μmで
直径約110μmのn−In0.5Al0.5Pより構
成されており、透明導電膜28は膜厚約0.24μmの
インジュウム・錫・オキサイドから構成されている。
【0016】電極パッド30及び細線電極32は、膜厚
0.2μmのAuGeに膜厚1.2μmのAuを積層し
て、Auが半導体発光素子の最上面となるようにしたA
uGe/Auの単一金属と合金の複合膜から構成され
る。AuGe膜を形成するのは、Auの透明導電膜28
に対する付着強度よりも、AuGeの透明導電膜に対す
る付着強度のほうが強いからであり、AuGe膜を介す
ることにより電極パッド30及び細線電極32の付着強
度を向上させている。但し、この電極パッド30及び細
線電極32は、AuGe膜を介さずに直接Auを透明導
電膜28上に形成するようにしてもよい。また、Auの
代わりにTiを用いるようにしてもよい。
【0017】電極パッド30は直径約100μmの円形
状であり、電流ブロック層26よりわずかに小さくなっ
ている。細線電極32の線幅は25μm以下とし、好ま
しくは約1〜20μmの範囲である。線幅をこの範囲と
したのは線幅が狭すぎると細線電極32の作成中に異物
の影響で断線あるいはシート抵抗の増加を招くおそれが
あるからである。一方、線幅が広すぎると発光面におい
て光が取り出される箇所、即ち開口部38の面積が低下
し光取りだし効率が低下することになるからである。ま
た、電極40は膜厚0.2μmのAuGeから構成され
ている。
【0018】次に、上述した半導体発光素子の製造方法
を説明する。半導体基板10上にバッファー層12、反
射層14、下部クラッド層16、活性層18、上部クラ
ッド層20、中間半導体層22、オーミックコンタクト
層24及び電流ブロック層26をCVD(Chemical Vap
or Deposition)法等により順次成膜する。その後、電
流ブロック層26をフォトレジストによって円形状にマ
スクして熱燐酸又は熱硫酸によってエッチングする。こ
のエッチングによって、マスクされていない箇所の電流
ブロック層26をオーミックコンタクト層24に至るま
で除去する。この結果、電流ブロック層26が円形状に
形成される。そして、フォトレジストを除去し、水洗後
乾燥をする。
【0019】次に、上記工程を経た半導体基板10をD
Cマグネトロンスパッタ装置内で、アルゴンと酸素の混
合ガス雰囲気中で、インジウム・錫・オキサイドをDC
マグネトロンスパッタで約2400オングストローム形
成することにより、透明導電膜28を形成する。DCマ
グネトロンスパッタの際に、半導体基板10の温度は1
50〜200℃に保ち、アルゴンと酸素の混合比は圧力
比で100対1としてその混合ガスの圧力を約1×10
−3torrとした。
【0020】電極パッド30及び細線電極32の形成は
AuGe及びAuを順に真空蒸着によって積層した後、
パターニングすることにより形成する。その後、半導体
基板10を約150μmまで鏡面研磨し、さらに電極4
0を半導体基板10の下面に真空蒸着法によって成膜す
る。
【0021】次に、以上の工程を経た半導体基板10を
アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で約350〜450℃
の温度範囲で熱処理を行う。このようにして形成された
半導体発光素子をスクライブ装置にかけてダイヤモンド
針によって半導体基板10の下面に格子状の切れ目を加
える。更に、ブレイキング装置で半導体基板10のブレ
イキングを行うことで、各半導体発光素子毎に分離して
素子化を行う。
【0022】次に、本実施形態における半導体発光素子
の動作について説明する。電極パッド30に正電圧を印
加し、電極40に負電圧を印加したとき、電極パッド3
0から注入された電流は電極パッド30から透明導電膜
28内に直接注入される。この他に、透明導電膜28へ
の電流注入は電極パッド30から細線電極32を通る経
路からも行われる。このため、電極パッド30のみから
電流が注入される場合に比べて透明導電膜28内の電流
分布が均一になる。金属からなる細線電極32のシート
抵抗率は透明導電膜28のシート抵抗率に比べて低い。
このことが、細線電極32の線幅、あるいは面積が比較
的小さくても、透明導電膜28内における電流分布の均
一性の向上をもたらす要因となる。さらに、格子状電極
36を発光面となる透明導電膜28の端近傍に沿って配
置したことが、透明導電膜28の外周近傍における電流
分布の均一性向上に寄与する。透明導電膜28内での電
流分布が均一になると、活性層18全体に均一に電流が
注入されるようになる。そして、放射状電極34及び格
子状電極36の大きさを活性層18の面積に応じて大き
くすることで、活性層18の面積によらず活性層18全
域に均一に電流を注入することができるようになる。な
お、活性層18からの発光は細線状電極32の開口部3
8から半導体発光素子の外部へ放射される。
【0023】活性層18全域における電流密度分布が均
一化することにより以下の効果が生じる。
【0024】(1)活性層18全域における発光強度の
分布を均一化することができる。その結果、近視野像に
おける光の強度分布が均一化される。近視野像における
光の強度分布の均一化が、実験的にも裏付けられること
は後述する。このように活性層18における発光強度の
分布が均一になることで、活性層18全体で効率よく発
光が行われるようになる。
【0025】(2)半導体発光素子の電流を増大したと
きでも発光強度の飽和が生じにくくなる。即ち、活性層
18における電流密度の分布が不均一であれば、電流密
度の大きい箇所において発光強度の飽和が発生してしま
うのに対し、活性層18における電流密度の分布が均一
であれば、電流密度の大きい箇所が生じないため、発光
強度の飽和が発生しにくい。この結果、電流−光出力特
性において光出力の飽和点が高電流側に移動することに
なる。光出力の飽和点が高電流側に移動することが、実
験的にも裏付けられることは後述する。
【0026】(3)細線電極32の存在によって透明導
電膜28への電流注入がより広い面積に対して行われる
ようになる。即ち、透明導電膜28の上面においてオー
ム性接触が行われる面積が実質的に増大する。その結
果、半導体発光素子の順方向に電圧を加えた場合の抵抗
値が低下する。そして、この半導体発光素子の低抵抗化
はVfの値が低下することをも意味する。順方向電圧印
加時における抵抗値の低下が、実験的にも裏付けられる
ことは後述する。
【0027】次に、本実施形態に係る半導体発光素子の
特性の実験データを従来のものと対比して示す。ここ
で、比較例としては、本実施形態に係る半導体発光素子
に対して、細線電極32が除外された以外は同一の素子
構造を有する半導体発光素子を用いる。図4は本実施形
態における近視野像の強度分布を比較例と対比したグラ
フである。図4のグラフの横軸はそれぞれの半導体発光
素子上面の中心Oを通り発光面の端A、A’に至る線A
−A’に沿った距離を表している。また、図4のグラフ
の縦軸は近視野像の強度を相対的に表している。図4の
グラフにおいて実線と点線はそれぞれ本実施形態と比較
例について近視野像の光強度の分布を示す。
【0028】図4のグラフに示されるように、比較例に
おいては発光面の両端A及びA’に向かって徐々に近視
野像強度が低下して行くのに対して、本実施形態では発
光面の両端A及びA’の近傍に至るまで近視野像強度が
一定に保たれている。なお、発光面の中心付近で近視野
像強度が実質的にゼロなのは、電極パッド30及び電流
ブロック層26の影響である。電極パッド30が光を遮
断する金属材料からできているため、電極パッド30か
らの光放出が制限されている。
【0029】図5は本実施形態と比較例の電流−光出力
特性を対比したグラフである。図5のグラフの横軸が順
方向注入電流であり、縦軸が光出力を表す。そして、図
5のグラフの実線が本実施形態の電流−光出力の特性を
示し、点線が比較例の電流−光出力特性を表す。図5に
示されるように、本実施形態においては比較例に比べて
光出力の飽和が高電流側で生じている。即ち、光出力の
飽和点が比較例よりも遙かに高電流側に移動している。
この結果、本実施形態においては注入する電流を大きく
することで、比較例より高強度の光出力を得ることがで
きる。
【0030】図6は本実施例と比較例の電流−電圧特性
を対比したグラフである。図6のグラフの横軸が順方向
電流であり、縦軸が順方向電圧を示す。そして、図6の
グラフの実線が本実施形態の電流−電圧特性を示し、点
線が比較例の電流−電圧特性を表す。図6に示されるよ
うに本実施例と比較例に同一の順方向電流を流したとき
に、本実施例の方が低電圧となっている。即ち、順方向
に電圧を印加した場合に本実施形態では比較例に比して
半導体発光素子が低抵抗である。
【0031】以上のように、本実施形態によれば電極パ
ッド30に接続された放射状電極34と放射状電極に接
続された格子状電極36からなる細線電極32を透明導
電膜28上に配設することによって、電極パッド30か
ら透明導電膜28に注入される電流密度の分布を均一化
を図ることとした。
【0032】この結果、活性層18に注入される電流密
度の分布が均一化され、近視野像の強度分布が均一化さ
れる。また、発光面積を大きくした場合でも、発光効率
が低下することなく発光出力を増大できる。さらに、光
出力の飽和点が高電流側へ移動し、従来に比較して高強
度の光出力を得ることができる。加えて、細線電極32
の存在によって電極パッド30からの電流注入が実質的
に細線電極32を含めた広い面積に対して行われるよう
になり、半導体光発光素子の順方向抵抗を低下すること
ができる。更に、半導体発光素子の放熱の効率化、信頼
性の向上がもたらされる。
【0033】〔第2実施形態〕本発明の第2実施形態を
示す。本実施形態は第1の実施形態の変形例に該当す
る。図7は本発明の第2実施形態に係る半導体発光素子
を発光面側から見た平面を示す図である。図7に示され
るように、透明導電膜28上に円形状の電極パッド30
と接続された細線電極42が形成されている。細線電極
42は、電極パッド30の中心から八方へ放射状に延び
る細線からなる放射状電極44と、電極パッド30と中
心を同じくする2つの同心円をなす細線から構成された
同心円周状電極46とから、構成されている。放射状電
極44は電極パッド30に接続され、放射状電極44は
同心円周状電極46と接続されている。細線電極44に
は放射状電極44及び同心円周状電極46が存在しない
部分、即ち光を通過させるための開口部48が形成され
ている。本実施形態は第1実施形態の格子状電極36が
同心円周状電極46に置き換わった以外には第1実施形
態と変わるところはない。細線電極42は本実施形態に
おける低抵抗電極を構成する。
【0034】本実施形態でも第1実施形態と同様に細線
電極42の存在によって透明導電膜28への電流注入が
均一化される。その結果、活性層18に注入される電流
密度の分布が均一化され、これに付随して第1の実施形
態と同様の効果が生じる。
【0035】即ち、活性層18に注入される電流密度の
分布が均一化され、近視野像の強度分布が均一化され
る。また、発光面積を大きくしたときに発光効率が低下
することなく発光出力を増大できる。さらに、光出力の
飽和点が高電流側へ移動し、従来に比較して高強度の光
出力を得ることができる。加えて、半導体光発光素子の
順方向抵抗を低下することができる。また、半導体発光
素子の放熱の効率化、信頼性の向上がもたらされる。
【0036】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく種々に変形可能である。細線電極の形状は
第1実施形態のような放射状電極と周状電極の組み合わ
せや第2実施形態のような放射状電極と同心円周状電極
の組み合わせに限られるものではない。例えば、放射状
電極は8方に向かうものでなく、任意の方向例えば10
方向、16方向に向かって放射する形状とすることも可
能であり、また直線ではなく曲線で構成することもでき
る。格子状電極、同心円周状電極を例えば長方形等任意
の多角形の格子状としたり、あるいは楕円周状等とする
ことも可能である。また、細線電極において必ずしも細
線の幅が均一である必要はなく、細線から構成されなく
ても良い。要は開口部を有する電極が電極パッド30と
接続され、透明導電膜に対して均一な電流を注入できる
ようになっていれば良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体発光素子によれば、透明導電膜上に電極パッドを設
け、この電極パッドに接続されて、透明導電膜上の端近
傍まで延びる細線電極を形成したので、透明導電膜に注
入される電流密度の分布を均一化することができ、発光
層に注入される電流密度の分布を均一化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子を
示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子を
示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子を
示す平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子の
近視野像の強度分布を比較例と対比して示すグラフであ
る。
【図5】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子の
電流−光強度特性を比較例と対比して示すグラフであ
る。
【図6】本発明の第1実施形態に係る半導体発光素子の
電流−電圧特性を比較例と対比して示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る半導体発光素子を
示す平面図である。
【図8】従来の半導体発光素子を示す断面図である。
【図9】従来の半導体発光素子を示す平面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板 12 バッファー層 14 反射層 16 下部クラッド層 18 活性層 20 上部クラッド層 22 中間半導体層 24 オーミックコンタクト層 26 電流ブロック層 28 透明導電膜 30 電極パッド 32 細線電極 34 放射状電極 36 格子状電極 38 開口部 40 電極 42 細線電極 44 放射状電極 46 同心円周状電極 48 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA05 AA21 AA33 CA34 CA35 CA36 CA53 CA64 CA82 CA83 CA88 CA92 CA93 CA94

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と透明導電膜との間に発光層が
    形成された半導体発光素子であって、 前記透明導電膜上に設けられた電極パッドと、 前記透明導電膜上に設けられ、前記電極パッドに接続さ
    れて、前記透明導電膜上の端近傍まで形成されている細
    線電極と、 を備えることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】前記電極パッドは、前記透明導電膜の中央
    部分近傍に設けられている、ことを特徴とする請求項1
    に記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】前記細線電極は、 前記電極パッドから放射状に延びる放射状電極と、 前記透明導電膜の各辺に沿って形成され、前記放射状電
    極に接続された格子状電極と、 を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体発光
    素子。
  4. 【請求項4】前記細線電極は、 前記電極パッドから放射状に延びる放射状電極と、 前記電極パッドと同心円状に形成され、前記放射状電極
    に接続された同心円周状電極と、 を有することを特徴とする請求項2に記載の半導体発光
    素子。
  5. 【請求項5】前記細線電極の線幅が25μm以下であ
    る、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】前記電極パッド及び前記細線電極が金属材
    料から構成される、ことを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれかに記載の半導体発光素子。
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