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JP2001237242A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置

Info

Publication number
JP2001237242A
JP2001237242A JP2001008412A JP2001008412A JP2001237242A JP 2001237242 A JP2001237242 A JP 2001237242A JP 2001008412 A JP2001008412 A JP 2001008412A JP 2001008412 A JP2001008412 A JP 2001008412A JP 2001237242 A JP2001237242 A JP 2001237242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide film
heat treatment
film
semiconductor device
stress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001008412A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Miura
英生 三浦
Shuji Ikeda
修二 池田
Norio Suzuki
範夫 鈴木
Yasuhide Hagiwara
康秀 萩原
Hiroyuki Ota
裕之 太田
Asao Nishimura
朝雄 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001008412A priority Critical patent/JP2001237242A/ja
Publication of JP2001237242A publication Critical patent/JP2001237242A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、酸化膜上に部分的に堆積した
薄膜の端部における酸化膜の損傷を回復させる半導体装
置の製造方法を提供することにある。 【構成】酸化膜中の損傷を回復させるために、損傷を受
けたプロセス後に、酸化膜表面を極力露出させた状態
で、少なくても800℃以上好ましくは950℃以上の
温度で、5分以上できれば20分以上窒素、水素、若し
くはアルゴン等の不活性ガスまたはこれらの混合ガスで
或いはこれらに数%程度酸素が含まれた混合ガス雰囲気
で熱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法及
び半導体装置に係り、特に高集積半導体装置において、
熱酸化膜を形成するのに好適な半導体装置の製造方法と
これによって得られる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンを基板として使用する半導体素
子製造においては、絶縁膜としてシリコンを熱酸化して
形成するシリコン酸化膜が利用されている。この熱酸化
膜の形成過程においては、シリコンーシリコン結合を破
ってシリコンー酸素結合が形成されていくことから、シ
リコンと酸化膜界面近傍には大きなひずみ(応力)が発
生する。
【0003】酸化硅素の分子体積はシリコンのそれの2
倍以上であることから、酸化反応で形成された酸化膜は
膨張しようとするため、一般にはシリコン側には引張応
力が酸化膜側には圧縮応力が発生する。発生応力が高く
なると、単結晶であるシリコン基板内には転位等の結晶
欠陥が発生してしまう。この結晶欠陥の存在は、半導体
素子においては漏れ電流発生等の原因となるため、製品
の信頼性を著しく低下させてしまう。
【0004】また、シリコン基板内に結晶欠陥が発生し
なくても、酸化膜中に発生する応力で酸化膜中の原子間
隔にひずみが生じて原子間の結合力が低下したり、極端
な場合には原子結合が破壊されるなどの損傷が発生する
場合もある。このような損傷が発生すると、酸化膜の絶
縁特性が低下し、酸化膜の電気的信頼性、ひいては製品
の信頼性が低下してしまう。
【0005】一般に発生する応力の値は、形成する酸化
膜厚が厚くなるほど単調に増加する。このため、厚い熱
酸化膜を形成する場合には発生する応力の緩和が重要な
課題となる。この応力緩和方法としては、特開平3ー1
1733号公報に記載されているように、熱酸化を途中
で中断してひずみ取りの熱処理を行い、その後再び熱酸
化を継続するという方法が提案されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】酸化膜中に応力が発生
するメカニズムとしては、主として酸化膜形成過程にお
ける酸化反応に基づくシリコン/酸化膜界面近傍におけ
る酸化膜の体積膨張に起因した応力と、酸化膜上に堆積
した薄膜から発生する応力がある。
【0007】酸化反応起因の応力緩和は、従来技術にお
いてもある程度可能であったが、酸化膜上に堆積した薄
膜から発生する応力に関しては、有効な応力緩和方法が
なかった。この酸化膜上に堆積した薄膜から発生する応
力とは以下のようなメカニズムで発生する。
【0008】先ず、酸化膜の形成プロセスとして、シリ
コン基板表面に隣接した例えばトランジスタ間を電気的
に絶縁分離することを目的に、数千オングストローム程
度の厚さで部分的に素子分離用の酸化膜を形成するプロ
セスがある。この素子分離用酸化膜を形成する方法とし
て選択酸化法が広く利用されている(図2(参照))。
この選択酸化法は、シリコン基板1(図2(a))上に
例えばパッド酸化膜2と呼ばれる薄い熱酸化膜を介して
(図2(b))窒化ケイ素膜3を堆積し(図2
(c))、素子分離用酸化膜を形成したい領域の該窒化
ケイ素膜3をエッチング除去して(図2(d))、全体
を酸化することで部分的にシリコン基板上に厚い酸化膜
を形成する方法である(図2(e))。
【0009】この選択酸化法において酸化保護膜として
使用されている窒化硅素膜は、膜堆積時点で1000M
Pa程度の内部応力を有していることが多く、この応力
が酸化膜にも作用する。更に、選択酸化過程において
は、酸化種である酸素やH2Oがシリコン基板内で三次
元的に拡散するため、窒化硅素膜端近傍にはバーズビー
クと呼ばれる酸化膜5が成長してしまう。
【0010】酸化膜成長時には酸化膜が体積膨張するた
め、窒化硅素膜端の窒化硅素膜は持ち上げられ、膜全体
には反り変形が発生する。この反り変形に起因して発生
する反力が窒化硅素膜端に集中するため、窒化硅素膜端
の酸化膜内には大きな応力が発生する。従って、窒化硅
素膜が存在した状態では必ずこの応力集中が発生し、酸
化膜に損傷を与えてしまう。
【0011】酸化膜上に堆積した薄膜が酸化膜に損傷を
与える他のプロセスとしては、MOS型(Metalー
OxideーSemiconductor型)トランジ
スタのゲート酸化膜上にゲート電極として薄膜を堆積す
るプロセスがある。ゲート電極としては、多結晶シリコ
ン薄膜や高融点金属材料、或いはシリサイド合金薄膜等
が単層或いは積層構造で使用される。
【0012】このようなゲート電極材料はやはり数百〜
千MPaを超えるような内部応力を持って堆積されるこ
とが多い。このため、ゲート電極を加工するとこの内部
応力に起因して、ゲート電極端近傍の酸化膜中には応力
集中が発生して酸化膜は損傷を受けることになる。
【0013】本発明の目的は、酸化膜上に部分的に堆積
した薄膜の端部における酸化膜の損傷を回復させる半導
体装置の製造方法とこれによって得られる半導体装置を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】酸化膜中の損傷を回復さ
せるためには、損傷を受けたプロセス後に、酸化膜表面
を極力露出させた状態で、少なくても800℃以上の温
度で5分以上、できれば20分以上熱処理を行うことが
有効である。選択酸化法で素子分離用酸化膜を形成する
プロセスにおいては、選択酸化終了後に酸化保護膜とし
て使用される例えば窒化硅素膜や多結晶シリコン薄膜を
全て除去し、酸化膜或いはシリコン基板表面が露出した
状態で800℃以上、より望ましくは950℃以上の温
度で少なくても5分以上、できれば30分以上熱処理を
行う。この素子分離酸化膜形成後の熱処理の後に、MO
S型トランジスタのゲート酸化膜を形成した後にも、酸
化膜表面が露出した状態で800℃以上の温度で少なく
ても5分以上、できれば30分以上熱処理を行う。更
に、ゲート酸化膜上にゲート電極を形成(パターニン
グ)した後にも、ゲート電極及び酸化膜が露出した状態
で800℃以上の温度で少なくても5分以上、できれば
20分以上熱処理を行う。
【0015】従って本発明による半導体装置の製造方法
は次のいずれかの態様を特徴とし、本発明による半導体
装置はこれらの内のいずれかの製造方法によって製造さ
れることを特徴とすることになる。
【0016】(1):熱酸化膜を形成した後、酸化膜或
いはシリコン基板表面が露出した状態で、少なくとも8
00℃以上の温度において5分以上熱処理を施す。
【0017】(2):シリコン基板表面に半導体素子間
を電気的に絶縁分離するための部分的に厚い酸化膜を形
成する選択酸化終了後に、酸化膜以外の薄膜を除去し、
酸化膜或いはシリコン基板を露出させた状態で、少なく
とも950℃以上の温度において5分以上熱処理を行
う。
【0018】(3):シリコン基板表面に半導体素子間
を電気的に絶縁分離するための部分的に厚い酸化膜を形
成した後、MOS型トランジスタのゲート酸化膜を形成
し、該ゲート酸化終了直後或いはゲート電極形成後に少
なくとも800℃以上の温度において5分以上熱処理を
行う。
【0019】(4):(1)、(2)または(3)にお
いて、半導体装置はフラッシュメモリ、DRAM、SR
AM等のメモリ装置或いは演算装置である。
【0020】(5):上記いずれかにおいて、熱酸化は
少なくとも酸素あるいは水素と酸素の混合ガス或いはH
2O雰囲気で行われる。
【0021】(6):上記いずれかにおいて、熱処理の
雰囲気が、窒素或いは水素或いはアルゴン等の不活性ガ
ス或いはこれらの混合ガスで或いはこれらに数%程度酸
素が含まれた混合ガスである。
【0022】
【作用】シリコン基板上に熱酸化法で酸化膜を形成する
場合に、酸化膜中に発生する応力、或いはシリコン基板
表面(酸化膜との界面)に発生する応力は、酸化温度に
よって変化する。これは、熱酸化膜の粘弾性挙動に基づ
く応力緩和機構が存在するためである。
【0023】この熱酸化過程でシリコン基板に発生する
応力を顕微ラマン法を使用して測定した例を図3に示
す。図の横軸は酸化温度で、縦軸はシリコン基板表面
(酸化膜との界面)に室温で残留している基板表面と平
行方向の垂直応力である。図中には、酸化雰囲気とし
て、水素と酸素の混合雰囲気を使用した場合と乾燥酸素
を使用した場合の測定結果をまとめて示している。尚、
酸化はシリコン単結晶((100)面ウエハ)を使用
し、シリコン表面に一様に膜厚50nm一定で酸化膜を
形成している。
【0024】シリコン基板残留応力は酸化温度が上昇す
るに伴い、単調に減少することがわかる。特に、酸化雰
囲気として酸素と水素の混合ガスを使用した場合に応力
緩和が顕著に現われ、950℃以上ではほぼゼロにまで
減少する。このような応力緩和挙動は、酸化反応の進行
過程に限らず、酸化反応が終了した後に熱処理を行って
も発生する。
【0025】すなわち、例えば酸化雰囲気として酸素と
水素の混合ガスを使用した場合に、850℃で酸化膜を
形成した後に、950℃で30分熱処理を追加しても酸
化膜応力はほぼゼロにまで減少する。熱処理過程におけ
る応力緩和は5分程度でも効果が現われるが、十分な応
力緩和を行わせるためには、できれば20分以上熱処理
を行うことが好ましい。
【0026】尚、図3は酸化膜厚を50nmとした場合
の測定結果であるが、酸化膜厚が100nm程度以上に
なると、950℃以上で酸化しても、酸化終了時点にお
いてシリコン基板残留応力は必ずしもゼロにまでは減少
しない。これは、応力の緩和に時間を要するためであ
る。従って、熱酸化法によって酸化膜を形成した後に以
上のような熱処理を施すことは、酸化膜中の応力緩和に
有効である。
【0027】更に、選択酸化法のように、窒化硅素膜等
の酸化保護(防止)膜を使用して酸化を行う場合には、
既に述べたように酸化保護(防止)膜端部の酸化膜中に
応力集中が発生するので、酸化終了後に応力の発生原因
となっている薄膜(この場合は窒化硅素膜)を除去し、
酸化膜表面或いはシリコン基板表面が全面露出した状態
で熱処理を追加すると、該薄膜の存在に起因して発生し
た応力も酸化誘起応力と共に緩和させることができる。
【0028】更に、MOS型トランジスタのゲート酸化
膜は850℃前後で形成されることが多く、膜形成後に
は酸化膜中に大きな応力が残留していることが多いため
このような熱処理の追加は応力緩和に非常に有効であ
る。
【0029】また、このゲート酸化膜上にゲート電極を
堆積(+エッチング加工)した場合にもゲート電極端の
酸化膜には応力集中が発生しているので、ゲート電極エ
ッチング加工完了後にこのような熱処理を追加すると酸
化膜中に発生した応力を緩和させることが可能である。
【0030】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を、図1、図3、
図4を使用して説明する。図1は本発明の半導体装置の
製造方法を使用した素子分離用酸化膜の形成工程におけ
るシリコン基板断面変化を示す模式図、図3は酸化に伴
ってシリコン基板表面(酸化膜との界面)近傍に発生す
る応力の酸化温度依存性を示した図、図4は本実施例の
製造方法を示すフローチャートである。
【0031】先ず、図4のフローチャートに従い、図1
を使用して本実施例を説明する。本実施例は、本発明を
半導体装置の製造プロセスにおける厚い素子分離酸化膜
を形成するための選択酸化プロセスに適用したものであ
る。
【0032】シリコン基板1(図1(a))上に、熱酸
化法を使用して膜厚10nm程度の薄いパッド酸化膜2
を形成する(図1(b))。この上に酸化保護(防止)
膜として窒化硅素膜3を堆積する(図1(c))。素子
分離酸化膜を形成したい領域の該窒化硅素膜3をエッチ
ング除去して開口部を形成し、熱酸化(図4ー106)
を行い、厚さ数百nm程度の膜厚の素子分離酸化膜4を
形成する(図1(e))。この後該窒化硅素膜3を全部
除去し、酸化膜2或いは3或いはシリコン基板1が表面
に露出した状態で、800℃以上の温度で少なくても5
分以上熱処理(図4ー108)を行う。
【0033】尚、熱処理の雰囲気は、窒素或いは水素或
いはアルゴン等の不活性ガス或いはこれらの混合ガスで
あることが好ましいが数%程度酸素が含まれても差し支
えない。また、熱処理温度はできれば950℃以上であ
ると尚一層好ましい。
【0034】本熱処理による応力緩和の効果を図3を使
用して説明する。図3の横軸は酸化温度縦軸は酸化後の
シリコン基板残留応力である。尚、酸化はシリコン単結
晶((100)面ウエハ)を使用し、シリコン表面に一
様に膜厚50nm一定で酸化膜を形成している。
【0035】シリコン基板残留応力は酸化温度が上昇す
るに伴い、単調に減少することがわかる。特に、酸化雰
囲気として酸素と水素の混合ガスを使用した場合に応力
緩和が顕著に現われ、950℃以上ではほぼゼロにまで
減少する。このような応力緩和挙動は、酸化反応の進行
過程に限らず、酸化反応が終了した後に熱処理を行って
も発生する。すなわち、例えば酸化雰囲気として酸素と
水素の混合ガスを使用した場合に、850℃で酸化膜を
形成した後に、950℃で30分熱処理を追加しても酸
化膜応力はほぼゼロにまで減少する。熱処理過程におけ
る応力緩和は5分程度でも効果が現われるが、十分な応
力緩和を行わせるためには、できれば20分以上熱処理
を行うことが好ましい。
【0036】尚、図3は酸化膜厚を50nmとした場合
の測定結果であるが、酸化膜厚が100nm程度以上に
なると、950℃以上で酸化しても、酸化終了時点にお
いてシリコン基板残留応力は必ずしもゼロにまでは減少
しない。これは、応力の緩和に時間を要するためであ
る。従って、熱酸化法によって酸化膜を形成した後に以
上のような熱処理あるいは特に1000℃以上の熱処理
(例えば1200℃)を施すことは、酸化膜中の応力緩
和に有効である。特に、選択酸化法においては窒化硅素
膜端部近傍の酸化膜中には応力集中が発生しているた
め、窒化硅素膜を除去した後にこのような熱処理を施す
ことで窒化硅素膜の存在に起因して発生している応力も
緩和できる。
【0037】本実施例においては、酸化保護(防止)膜
として窒化硅素膜のみを使用したが、本酸化保護(防
止)膜は多結晶シリコン薄膜上に窒化硅素膜を堆積した
積層構造膜であっても差し支えない。更に、酸化保護
(防止)膜は必ずしもパッド酸化膜2上に形成する必要
はなく、シリコン基板1上に直接堆積しても差し支えな
い。 酸化保護(防止)膜の一部をエッチング除去して
開口部を形成する(図4ー105、或いは図1(d))
場合にはパッド酸化膜2も除去されてシリコン基板1が
露出しても構わないし、積極的にシリコン基板1を表面
から10nm程度以上エッチングし、段差を形成してシ
リコン基板1を露出させても差し支えない。
【0038】以上本実施例においては、選択酸化法にお
いて酸化誘起応力或いは酸化保護(防止)膜の存在に起
因して酸化膜中に発生する応力を緩和でき、酸化膜の構
造及び電気的信頼性を向上できるという効果がある。
【0039】次に本発明の第二の実施例を図5、図6を
使用して説明する。図5は、本発明の半導体装置の製造
方法を使用したMOS型トランジスタ用のゲート酸化膜
の形成工程におけるシリコン基板断面変化を示す模式
図、図6は本実施例の製造方法を示すフローチャートで
ある。
【0040】先ず、図6のフローチャートに従い、図5
を使用して本実施例を説明する。本実施例では、図5
(a)に示したように、素子分離用酸化膜4が既に形成
され、ゲート酸化膜を形成するシリコン基板1表面が露
出している状態を初期状態(図6ー202)としてい
る。本素子分離酸化膜は第一の実施例で述べた製造方法
を使用して形成したものであることが好ましいが、必ず
しもこの方法に限定されるものではない。
【0041】ゲート酸化膜6は通常の熱酸化法を使用し
て例えば850℃でシリコン基板1表面に形成する(図
5(b))。このゲート酸化終了後、酸化膜4或いは6
が表面に露出した状態で、少なくても800℃以上好ま
しくは950℃以上で少なくても5分間以上熱処理を行
う。熱処理の雰囲気は、窒素或いは水素或いはアルゴン
等の不活性ガス或いはこれらの混合ガスであることが好
ましいが数%程度酸素が含まれても差し支えない。本熱
処理により、ゲート酸化膜形成過程において酸化膜中に
発生する酸化誘起応力を緩和することができる。
【0042】本実施例においては、ゲート酸化プロセス
において酸化誘起応力に起因して酸化膜中に発生する応
力を緩和でき、酸化膜の構造及び電気的信頼性を向上で
きるという効果がある。
【0043】次に、本発明の第三の実施例を図7、図8
を使用して説明する。図7は、本発明の半導体装置の製
造方法を使用したMOS型トランジスタ用のゲート電極
の形成工程におけるシリコン基板断面変化を示す模式
図、図8は本実施例の製造方法を示すフローチャートで
ある。以下、図8のフローチャートに従い、図7を使用
して本実施例を説明する。本実施例では、MOS型トラ
ンジスタのゲート酸化膜6までは形成されている(図7
(a),図8ー302)ことを初期条件としている。
【0044】本実施例における素子分離酸化膜4及びゲ
ート酸化膜6の形成は、本発明の第一の実施例及び第二
の実施例を使用して形成していることが好ましいが、必
ずしもこれらに限定されるものではない。ゲート電極7
として例えば多結晶シリコン薄膜を形成し、エッチング
加工により電極形状に加工する(図7(b))。この場
合、ゲート電極7端近傍のゲート酸化膜6中には応力集
中が発生するため、酸化膜の受けたダメージを回復させ
ることを目的に、少なくても800℃以上好ましくは9
50℃以上の温度で少なくても5分間以上熱処理する
(図8ー304)。熱処理の雰囲気は、窒素或いは水素
或いはアルゴン等の不活性ガス或いはこれらの混合ガス
であることが好ましいが数%程度酸素が含まれても差し
支えない。
【0045】尚、ゲート電極材料は、多結晶シリコン薄
膜に限定されるものではなく,高融点金属材料、或いは
高融点金属乃至はチタン、コバルト、ニッケル等金属と
のシリサイド合金或いは以上の薄膜の積層構造であって
も差し支えない。また、本MOS型トランジスタはDR
AM、SRAM等のメモリ回路或いは演算回路に使用し
ても構わない。
【0046】本実施例においては、MOS型トランジス
タのゲート電極形成プロセスにおいてゲート電極膜の内
部応力に起因してゲート酸化膜中に発生する応力を緩和
でき、酸化膜の構造及び電気的信頼性を向上できるとい
う効果がある。
【0047】次に本発明の第四の実施例を図9、図10
を使用して説明する。図9は、本発明の半導体装置の製
造方法を使用したフラッシュメモリ構造形成工程におけ
るシリコン基板断面変化を示す模式図、図10は本実施
例の製造方法を示すフローチャートである。
【0048】先ず図10のフローチャートに従い、図9
を使用して本実施例を説明する。本実施例ではシリコン
基板1上に素子分離酸化膜4及びトンネル酸化膜8が形
成されている状態を初期状態(図9(a)、図10ー4
02)とする。本素子分離膜4及びトンネル酸化膜は、
本発明の第一の実施例及び第二の実施例で述べた製造方
法で形成することが望ましいが、必ずしもこれらに限定
されるものではない。
【0049】トンネル酸化膜8上には浮遊電極用の薄膜
を堆積し、エッチングにより浮遊電極9として加工する
(図9(b))。この浮遊電極9材質は、多結晶シリコ
ン或いは高融点金属材料、或いは高融点金属乃至はチタ
ン,コバルト,ニッケル等金属とのシリサイド合金或い
は以上の薄膜の積層構造であっても差し支えない。この
浮遊電極形成後、第三の実施例で述べたような電極膜起
因の応力緩和を目的とした熱処理を行なっても構わな
い。
【0050】次に該浮遊電極9上に酸化硅素膜或いは窒
化硅素膜或いはこれらの積層構造からなる絶縁膜10を
形成する。この絶縁膜形成時の応力緩和の熱処理(図1
0ー405)を次に行っても差し支えない。この熱処理
は必ずしも行う必要はない。次に絶縁膜10上に制御電
極11を形成する(図9(d))。この制御電極9材質
は、多結晶シリコン或いは高融点金属材料、或いは高融
点金属乃至はチタン,コバルト,ニッケル等金属とのシ
リサイド合金或いは以上の薄膜の積層構造であっても差
し支えない。
【0051】この電極形成後に少なくても800℃以上
好ましくは950℃以上の温度で少なくても5分間以上
熱処理する(図10ー407)。熱処理の雰囲気は、窒
素或いは水素或いはアルゴン等の不活性ガス或いはこれ
らの混合ガスであることが好ましいが数%程度酸素が含
まれても構わない。この熱処理により、制御電極11形
成による絶縁膜10中の応力、或いは絶縁膜形成過程の
応力、或いは浮遊電極形成に伴いトンネル酸化膜中に発
生する応力等が緩和される。
【0052】本実施例においては、フラッシュメモリ構
造形成プロセスにおいて制御或いは浮遊電極膜の内部応
力に起因してトンネル酸化膜或いは浮遊電極と制御電極
間の絶縁膜中に発生する応力を緩和でき、酸化膜或いは
絶縁膜の構造及び電気的信頼性を向上できるという効果
がある。
【0053】
【発明の効果】本発明においては、半導体装置の熱酸化
膜形成プロセス、或いは酸化膜或いは酸化膜と窒化膜の
積層構造からなる絶縁上に部分的に堆積した薄膜の端部
における応力集中に起因した酸化膜の損傷を回復させる
ことができるので、酸化膜或いは絶縁膜の構造及び電気
的信頼性を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の第一の実施例
により得られる半導体装置の断面構造変化を示す模式図
である。
【図2】従来の選択酸化法における断面構造変化を示す
模式図である。
【図3】熱酸化後のシリコン基板残留応力の酸化温度依
存性を示す特性図である。
【図4】本発明の第一の実施例の製造過程を説明するフ
ローチャートである。
【図5】本発明の半導体装置の製造方法の第二の実施例
により得られる半導体装置の断面構造変化を示す模式図
である。
【図6】本発明の第二の実施例の製造過程を説明するフ
ローチャートである。
【図7】本発明の半導体装置の製造方法の第三の実施例
により得られる半導体装置の断面構造変化を示す模式図
である。
【図8】本発明の第三の実施例の製造過程を説明するフ
ローチャートである。
【図9】本発明の半導体装置の製造方法の第四の実施例
により得られる半導体装置の断面構造変化を示す模式図
である。
【図10】本発明の第四の実施例の製造過程を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…パッド酸化膜、3…窒化硅素
膜、4…素子分離酸化膜、5…バーズビーク部、6…ゲ
ート酸化膜、7…ゲート電極、8…トンネル酸化膜、9
…浮遊電極、10…絶縁膜、11…制御電極、101…
選択酸化開始、102…シリコン基板、103…パッド
酸化膜形成、104…窒化硅素膜堆積、105…窒化硅
素膜パターニング、106…熱酸化、107…窒化硅素
膜除去、108…熱処理、109…選択酸化終了、20
1…ゲート酸化膜形成開始、202…素子分離酸化膜形
成完了、203…ゲート酸化膜形成、204…追加熱処
理、205…ゲート酸化膜形成終了、301…ゲート電
極形成開始、302…ゲート酸化膜形成完了、303…
ゲート電極膜堆積及び加工完了、304…追加熱処理、
305…ゲート電極形成完了、401…フラッシュメモ
リ構造形成開始、402…トンネル酸化膜,素子分離酸
化膜形成完了、403…浮遊電極形成、404…絶縁膜
形成、405…熱処理、406…制御電極形成、407
…熱処理、408…フラッシュメモリ構造形成完了。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 範夫 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 萩原 康秀 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 太田 裕之 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 西村 朝雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱酸化膜を形成した後、酸化膜或いはシリ
    コン基板表面が露出した状態で、少なくとも800℃以
    上の温度において5分以上熱処理を施すことを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】シリコン基板表面に半導体素子間を電気的
    に絶縁分離するための部分的に厚い酸化膜を形成する選
    択酸化終了後に、酸化膜以外の薄膜を除去し、酸化膜或
    いはシリコン基板を露出させた状態で、少なくとも95
    0℃以上の温度において5分以上熱処理を行うことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】シリコン基板表面に半導体素子間を電気的
    に絶縁分離するための部分的に厚い酸化膜を形成した
    後、MOS型トランジスタのゲート酸化膜を形成し、該
    ゲート酸化終了直後或いはゲート電極形成後に少なくと
    も800℃以上の温度において5分以上熱処理を行うこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】半導体装置はメモリ装置或いは演算装置で
    あることを特徴とする請求項1,2または3に記載の半
    導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記メモリ装置はフラッシュメモリ、DR
    AM、SRAMの群より選ばれるものであることを特徴
    とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】熱酸化は少なくとも水素と酸素の混合ガス
    或いはH2O雰囲気で行われることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】熱処理の雰囲気が、窒素或いは水素或いは
    アルゴン等の不活性ガス或いはこれらの混合ガスで或い
    はこれらに数%程度酸素が含まれた混合ガスであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体
    装置の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7の何れかに記載の方法にて
    製造されることを特徴とする半導体装置。
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