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JP2001213273A - シートベルトのアンカー構造 - Google Patents

シートベルトのアンカー構造

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JP2001213273A
JP2001213273A JP2000027701A JP2000027701A JP2001213273A JP 2001213273 A JP2001213273 A JP 2001213273A JP 2000027701 A JP2000027701 A JP 2000027701A JP 2000027701 A JP2000027701 A JP 2000027701A JP 2001213273 A JP2001213273 A JP 2001213273A
Authority
JP
Japan
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seat
belt
link
seat belt
anchor
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000027701A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Kita
真一郎 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OI SEISAKUSHO CO Ltd
Mitsui Kinzoku ACT Corp
Original Assignee
OI SEISAKUSHO CO Ltd
Ohi Seisakusho Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by OI SEISAKUSHO CO Ltd, Ohi Seisakusho Co Ltd filed Critical OI SEISAKUSHO CO Ltd
Priority to JP2000027701A priority Critical patent/JP2001213273A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートおよびハイトアジャスタの小型軽量化
および低価格化を図りつつ、シートの上下方向の位置調
整時にシート利用者に不快感を与えることのないシート
ベルトのアンカー構造を提供すること。 【解決手段】 シート基台20Aに、シート10のハイ
トアジャスタを構成する後側リンク32Aと同一の回動
軸線O4を中心として回動可能なシートベルト連結用リ
ンク51を備え、そのシートベルト連結用リンク51
に、シートベルトの端部を連結可能なベルト連結部を備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイトアジャスタ
が備えられたシートに対して、シートベルトの端部を連
結するためのシートベルトのアンカー構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】シートに備えられるハイトアジャスタ
は、シート基台上にてシートを上下方向に位置調整する
ための調整機構である。その構成としては、シート基台
とシートの底部との間に前側リンクと後側リンクをほぼ
平行に連結して、それらのリンクの回動位置に応じてシ
ートを昇降させる構成が知られている。このようなハイ
トアジャスタには、シートを前方に移動させつつ上昇さ
せるタイプ(以下、「第1タイプ」という)と、シートを
後方に移動させつつ上昇させるタイプ(以下、「第2タ
イプ」という)とがあり、これらのタイプは、後述する
ように前側および後側のリンクの配備形態に応じて定ま
る。
【0003】従来、このようなハイトアジャスタを備え
たシートに対して、シートベルトの端部を連結するため
のシートベルトのアンカー構造は、そのハイトアジャス
タのタイプの如何に拘わらず、シート基台の後側定位置
に設定したベルトアンカー部に、シートベルトの端部を
連結する構成となっていた。
【0004】図14は、第1タイプのハイトアジャスタ
を備えた車載用シートに対して、従来のシートベルトの
アンカー構造を組み合わせた構成の説明図である。
【0005】図14において、1は、ベースフレーム1
Aとバックフレーム1Bを備えた車載用シートであり、
そのベースフレーム1Aと基台2との間に、第1タイプ
のハイトアジャスタを構成する前側リンク3Aと後側リ
ンク3Bが連結されている。ハイトアジャスタは、リン
ク3A,3Bの回動位置に応じてシート1を上下方向に
位置調整する。すなわち、リンク3A,3Bが図14中
実線の回動位置のときは、シート1が同図中実線の最下
位置に調整され、リンク3A,3Bが同図中2点鎖線の
回動位置のときは、シート1が同図中2点鎖線の最上位
置に調整される。基台2の後側定位置にはベルトアンカ
ー部2Aが設けられており、そのベルトアンカー部2A
に図示しないシートベルトの端部を連結したときに、そ
のシートベルトによって、シート1に着座したシート利
用者の体がシート1に拘束される。HPはシート利用者
のヒップポイントであり、ハイトアジャスタによるシー
ト1の上下方向の位置調整に伴なって、図中の矢印A方
向に移動する。本例の第1タイプのハイトアジャスタ
は、そのヒップポイントHPの移動軌跡からも明らかな
ように、シート1を前方に移動させつつ上昇させること
になる。また、本例における基台2は、シート1を前後
方向に位置調整可能なシートスライド機構におけるアッ
パーレールとされており、車体のフロアに固定されるロ
アレール4に沿って前後方向(図14中の左右方向)ス
ライド調整される。
【0006】シートベルトの端部のアンカー位置、つま
りベルトアンカー部2Aの位置は、シート1が最下位置
に調整されたときには図14中の領域Ed内にある必要
があり、またシート1が最上位置に調整されたときには
同図中の領域Eu内にある必要がある。したがって、ベ
ルトアンカー部2Aの設定可能領域は、図14中斜線の
比較的大きい領域となる。
【0007】図15は、第2タイプのハイトアジャスタ
を備えた車載用シートに対して、従来のシートベルトの
アンカー構造を組み合わせた構成の説明図である。
【0008】本例の場合は、シート1のベースフレーム
1Aと基台2との間に、第2タイプのハイトアジャスタ
を構成するように、前側リンク3Aと後側リンク3Bが
連結されている。そのハイトアジャスタは、リンク3
A,3Bが図15中実線の回動位置のときに、シート1
を同図中実線の最下位置に調整し、リンク3A,3Bが
同図中2点鎖線の回動位置のときに、シート1を同図中
2点鎖線の最上位置に調整する。また、図14の場合と
同様に、基台2の後側定位置に設けられたベルトアンカ
ー部2Aに、図示しないシートベルトの端部を連結した
ときに、そのシートベルトによって、シート1に着座し
たシート利用者の体がシート1に拘束される。シート利
用者のヒップポイントHPは、ハイトアジャスタによる
シート1の上下方向の位置調整に伴なって、図中の矢印
B方向に移動する。本例の第2タイプのハイトアジャス
タは、そのヒップポイントHPの移動軌跡からも明らか
なように、シート1を後方に移動させつつ上昇させるこ
とになる。
【0009】シートベルトの端部のアンカー位置、つま
りベルトアンカー部2Aの位置は、シート1が最下位置
に調整されたときには図15中の領域Ed内にある必要
があり、またシート1が最上位置に調整されたときには
同図中の領域Eu内にある必要がある。したがって、ベ
ルトアンカー部2Aの設定可能領域は、図15中斜線の
きわめて小さい領域となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した図14および
図15の構成においては、それらの図中斜線の領域内に
ベルトアンカー部2Aが位置するように、そのベルトア
ンカー部2Aを基台2の定位置に設定しなければならな
い。特に、図15のような第2タイプのハイトアジャス
タとの組み合わせの場合には、ベルトアンカー部2Aの
設定可能領域がきわめて小さいために、その位置の設定
が困難となる。また、ベルトアンカー部2Aが基台2の
定位置に設定されているため、シート1の上下方向の位
置調整に伴ない、ベルトアンカー部2Aに対してヒップ
ポイントHPの位置が上下に変化してしまう。そのた
め、例えば、シート1を上方に位置調整したときに、シ
ートベルトによってシート利用者の体が締付けられるこ
となり、シート利用者に不快感を与えるという問題が生
じる。
【0011】また、仮に、このような問題を回避するた
めに、ベルトアンカー部2Aをシート1のベースフレー
1Aの定位置に設定した場合には、シートベルトに掛か
る荷重を考慮して、ベースフレーム1A、およびリンク
3A,3Bなどのハイトアジャスタの構成部品などの強
度を大幅にアップしなければならない。そのため、シー
ト1およびハイトアジャスタの大型化、大重量化、およ
び高価格化を招くという新たな問題が生じる。
【0012】本発明の目的は、シートおよびハイトアジ
ャスタの小型軽量化および低価格化を図りつつ、シート
の上下方向の位置調整時にシート利用者に不快感を与え
ることのないシートベルトのアンカー構造を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のシートベルトの
アンカー構造は、シート基台とシートの底部との間にほ
ぼ平行に連結された前側リンクと後側リンクの回動位置
に応じて、前記シート基台上にて前記シートを上下方向
に位置調整可能なハイトアジャスタが備えられた前記シ
ートに対して、シートベルトの端部を連結するためのシ
ートベルトのアンカー構造であって、前記シート基台側
に、前記後側リンクと同一の回動軸線を中心として回動
可能なシートベルト連結用リンクを備え、前記シートベ
ルト連結用リンクに、前記シートベルトの端部を連結可
能なベルト連結部を備えたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0015】(第1の実施形態)図1から図9は、本発
明の第1の実施形態を説明するための図である。本例の
アンカー構造は、前述した第2タイプのハイトアジャス
タ、つまりシートを後方に移動させつつ上昇させるタイ
プのハイトアジャスタを備えた車載用シートに対する適
用例である。
【0016】図3および図4において、10は、左右の
ベースフレーム10A,10Bとバックフレーム10C
を備えた車載用シートであり、ベースフレーム10A,
10Bには、クッションフレーム10D(図5および図
6参照)が備えられている。図3は、シート10のアウ
ター側、すなわち車体の外側寄りの部分(本例の場合
は、右側のベースフレーム10B部分)の概略側面図で
あり、このアウター側に、後述するハイトアジャスタの
駆動機構40が備えられている。図4は、シート10の
インナー側、すなわち車体の中央寄りの部分(本例の場
合は、左側のベースフレーム10A部分)の概略側面図
であり、このインナー側に本例のアンカー構造が備えら
れている。
【0017】シート10の左右のベースフレーム10
A,10Bと、左右の基台20A,20Bとの間のそれ
ぞれには、第1タイプのハイトアジャスタを構成する左
右の前側リンク31A,31Bと左右の後側リンク32
A,32Bが連結されている。図1において、O1およ
びO2は、ベースフレーム10A,10B側および基台
20A,20B側における前側リンク31A,31Bの
回動軸線であり、O3およびO4は、ベースフレーム1
0A,10B側および基台20A,20B側における後
側リンク32A,32Bの回動軸線である。前側リンク
31A,31Bは、回動軸線O2を中心として一体的に
回動するように、連結軸33によって連結されている。
また、後側リンク32A,32Bは、回動軸線O3を中
心として一体的に回動するように、連結軸34によって
連結されている。
【0018】ハイトアジャスタの駆動機構40は、図1
および図3のように、右側のベースフレーム10Bに構
成されており、摘み41と扇状のセクタギア42との間
がギア列によって連結されている。右の後側リンク32
Bにはアーム部32B−1が設けられており、そのアー
ム部32B−1とセクタギア42は連結リンク43によ
って連結されている。右の後側リンク32Bは摘み41
の回し操作によって回動され、それに連動して他のリン
ク31A,31B,32Aが回動し、それらの回動位置
に応じてシート10が上下方向に位置調整される。すな
わち、リンク31A,31B,32A,32Bが図3お
よび図4中実線の回動位置のときは、シート10が同図
中実線の最下位置に調整され、リンク31A,31B,
32A,32Bが図3および図4中2点鎖線の回動位置
のときは、シート10が同図中2点鎖線の最上位置に調
整される。
【0019】図3における44は、シート10を上下方
向の調整位置に止めるためのブレーキである。また、図
3および図4において、HPはシート利用者のヒップポ
イントであり、ハイトアジャスタによるシート10の上
下方向の位置調整に伴なって、図中の矢印B方向に移動
する。本例の第2タイプのハイトアジャスタは、そのヒ
ップポイントHPの移動軌跡からも明らかなように、シ
ート10を後方に移動させつつ上昇させることになる。
【0020】本例のアンカー構造は、図1および図2の
ように、左側の基台20Aの定位置に、後側リンク32
A,32Bと同一の回動軸線O4を中心として回動可能
なシートベルト連結用リンク51が備えられている。す
なわち、図2のように、左側の基台20Aに固定される
ブラケット52,53の定位置に、ナット54によっ
て、回動軸線O4と同一軸線上に位置する段付きシャフ
ト55が取付けられ、そのシャフト55に、スペーサー
56を介して後側リンク32Aとシートベルト連結用リ
ンク51が回動自在に軸支されている。シートベルト連
結用リンク51の先端には、ウエルドナット57にねじ
付けられるベルト連結部取付け用ねじ(図示せず)によ
って、シートベルトの端部を連結可能なベルト連結部
(図示せず)が取付けられる。そのベルト連結部に図示
しないシートベルトの端部を連結したときに、そのシー
トベルトによって、シート10に着座したシート利用者
の体がシート10に拘束される。
【0021】また、ベルト連結部取付け用ねじの先端
は、左側のベースフレーム10Aの定位置に固定された
ガイドブラケット58によってガイドされる。ガイドブ
ラケット58には、図4中の左斜め上方に向かって延在
するガイド溝58Aが形成されており、そのガイド溝5
8A内にベルト連結部取付け用ねじの先端がガイドされ
る。これにより、シート10の上下方向の調整位置に応
じて、シートベルト連結用リンク51を回動させるため
の連係手段が構成されている。その連係手段により、シ
ート10が図3および図4中実線の最下位置に調整され
たときは、シートベルト連結用リンク51が同図中実線
のようにほぼ水平姿勢に回動され、シート10が図3お
よび図4中2点鎖線の最上位置に調整されたときは、シ
ートベルト連結用リンク51が同図中2点鎖線のように
起立姿勢に回動される。また、シートベルトに所定以上
の引っ張り荷重が掛かったときは、図9のように、ガイ
ド溝58A内からベルト連結部取付け用ねじの先端が上
方に外れて、連係手段による連係が解除されるようにな
っている。図4中のラインLはベルト入力方向ラインで
あり、このラインL上において、シートベルトに引っ張
り荷重が掛かることになる。
【0022】また、本例における基台20A,20B
は、シート10を前後方向に位置調整可能なシートスラ
イド機構60における左右のアッパーレールとされてい
る。すなわち、基台20A,20Bとしてのアッパーレ
ールは、車体のフロアに固定される左右のロアレール6
1A,61Bに沿って前後方向(図3および図4中の左
右方向)にスライド調整される。また、図1のように、
ロアレール61A,61B側には左右のプレート62が
取付けられており(ロアレール61A側の左のプレート
62は図示せず)、それらのプレート62に形成された
複数のロック溝62A内に、基台20A,20B側の左
右のロックプレート63の先端がはまり合うことによっ
て、基台20A,20Bが所望のスライド調整位置にロ
ックされる。左右のロックプレート63は、基台20
A,20Bのそれぞれの定位置に回動可能に支持された
左右のロッド64に取付けられている。そして、基台2
0側の右のロッド64に形成されたレバー64Aを操作
することによって、左のロッド64と共に、連結ロッド
65を介して右のロッド64が回動し、左右のロックプ
レート63が左右のプレート62のロック溝62Aから
外れて、基台20A,20Bのスライド調整が可能とな
る。
【0023】次に、動作について説明する。
【0024】シート10を図5および図6のような最下
位置に調整したときは、ヒップポイントHPが図6中の
左下方に移動する。このとき、シートベルト連結用リン
ク51の先端、つまりシートベルトのアンカー位置の設
定領域Edは、そのときのヒップポイントHPを通る水
平線Hdと所定の角度θ1,θ2(図6参照)を成す図
6中の点線によって、同図中の斜線領域の位置に定ま
る。また、ベルト入力方向ラインLは、軸線O4を通っ
て、水平線Hdと所定の角度αを成す。このとき、シー
トベルト連結用リンク51は、ベルト連結部取付け用ね
じがガイドブラケット58にガイドされることにより、
図6のようにほぼ水平の姿勢に回動される。これによ
り、シートベルトのアンカー位置は、ベルト入力方向ラ
インLの下方における設定領域Ed内に位置する。
【0025】一方、シート10を図7および図8のよう
な最上位置に調整したときは、ヒップポイントHPが図
8中の右上方に移動する。このとき、シートベルトのア
ンカー位置の設定領域Euは、そのときのヒップポイン
トHPを通る水平線Huと所定の角度θ1,θ2(図8
参照)を成す図8中の点線によって、同図中の斜線領域
の位置に定まる。また、シートベルト連結用リンク51
は、ベルト連結部取付け用ねじがガイドブラケット58
にガイドされることにより、図8のような起立姿勢に回
動される。これにより、シートベルトのアンカー位置
は、ベルト入力方向ラインLの下方における設定領域E
u内に位置する。
【0026】また、シート10が最下位置と最上位置と
の間において上方に移動調整されるときは、ヒップポイ
ントHPが右上方に移動して、シートベルトのアンカー
位置の設定領域が右上方に移動する。同時に、ベルト連
結部取付け用ねじがガイドブラケット58にガイドされ
つつ移動することにより、シートベルト連結用リンク5
1が右方に回動される。これにより、シートベルトのア
ンカー位置は、その設定領域の移動に追従するように右
上方に移動して、常に、ベルト入力方向ラインLの下方
における設定領域内に位置する。
【0027】逆に、シート10が最上位置と最下位置と
の間において下方に移動調整されるときは、ヒップポイ
ントHPが左下方に移動して、シートベルトのアンカー
位置の設定領域が左下方に移動する。同時に、ベルト連
結部取付け用ねじがガイドブラケット58にガイドされ
つつ移動することにより、シートベルト連結用リンク5
1が左方に回動される。これにより、シートベルトのア
ンカー位置は、その設定領域の移動に追従するように左
下方に移動して、常に、ベルト入力方向ラインLの下方
における設定領域内に位置する。
【0028】このように、シートベルト連結用リンク5
1は、シート10の上下方向の位置調整に伴なうアンカ
ー位置の設定領域の移動に追従するように回動して、シ
ートベルトのアンカー位置は、常に、ベルト入力方向ラ
インLの下方における設定領域内に位置する。また、シ
ート10の上下方向の位置調整に伴なってシートベルト
のアンカー位置が上下方向に移動するため、シート利用
者は、シート10の上下方向の位置調整時に、シートベ
ルトによって体が締付けられることがない。
【0029】また、シートベルトに、所定以上の大きさ
の引っ張り荷重が掛かったときは、ベルト連結部取付け
用ねじの先端がガイドブラケット58から外れて、シー
トベルト連結用リンク51がベルト入力方向ラインLに
沿うように回動される。すなわち、シート10の上下方
向の調整位置の如何に拘わらず、図9のように、ベルト
連結部取付け用ねじの先端がガイドブラケット58の上
方に外れて、シートベルト連結用リンク51がベルト入
力方向ラインLに沿うように右方に回動される。このよ
うに、シートベルト連結用リンク51とシート10との
連係が解かれて、そのシートベルト連結用リンク51が
独立してベルト入力方向ラインLに沿った姿勢となるこ
とにより、シートベルトの引っ張り荷重の伝達経路がベ
ルト入力方向ラインLに沿って形成されて、その引っ張
り荷重が合理的に受けられる。したがって、シートベル
トのアンカー構造の簡素化および軽量化と共に強度アッ
プが可能となる。
【0030】(第2の実施形態)図10から図13は、
本発明の第2の実施形態を説明するための図である。本
例のアンカー構造は、前述した第1の実施形態の場合と
同様に、第2タイプのハイトアジャスタ、つまりシート
を後方に移動させつつ上昇させるタイプのハイトアジャ
スタを備えた車載用シートに対する適用例である。前述
した第1の実施形態と同様の部分には、同一符号を付し
て説明を省略する。
【0031】本例のアンカー構造は、後側リンク32A
が平面略3角形とされて、その定位置にベルトアンカー
部32A−1が設定されている。そのベルトアンカー部
32A−1には、シートベルトの端部を連結可能なベル
ト連結部(図示せず)が取り付けられる。
【0032】シート10を図11のような最下位置に調
整したときは、ヒップポイントHPが同図中の左下方に
移動する。このとき、後側リンク32Aは、図11のよ
うな左方への回動位置にあり、ベルトアンカー部32A
−1は、ベルト入力方向ラインLの下方において、アン
カー位置の設定領域Ed内に位置する。一方、シート1
0を図12のような最上位置に調整したときは、ヒップ
ポイントHPが同図中の右上方に移動する。このとき、
後側リンク32Aは、図12のような右方への回動位置
にあり、ベルトアンカー部32A−1は、ベルト入力方
向ラインLの下方において、アンカー位置の設定領域E
u内に位置する。
【0033】また、シート10が最下位置と最上位置と
の間において上方に移動調整されるときは、ヒップポイ
ントHPが右上方に移動して、シートベルトのアンカー
位置の設定領域が右上方に移動する。その際、後側リン
ク32Aが右方に回動することにより、ベルトアンカー
部32A−1は、アンカー位置の設定領域の移動に追従
するように右上方に移動して、常に、その設定領域内に
位置する。逆に、シート10が最上位置と最下位置との
間において下方に移動調整されるときは、ヒップポイン
トHPが左下方に移動して、シートベルトのアンカー位
置の設定領域が左下方に移動する。その際、後側リンク
32Aが左方に回動することにより、ベルトアンカー部
32A−1は、アンカー位置の設定領域の移動に追従す
るように左下方に移動して、常に、ベルト入力方向ライ
ンLの下方におけるアンカー位置の設定領域内に位置す
る。
【0034】このように、シート10の上下方向の位置
調整に伴なうアンカー位置設定領域の移動に追従するよ
うに、ベルトアンカー部32A−1が後側リンク32A
と一体に回動することにより、シートベルトのアンカー
位置が常に設定領域内に位置する。また、シート10の
上下方向の位置調整に伴なってシートベルトのアンカー
位置が上下方向に移動するため、シート利用者は、シー
ト10の上下方向の位置調整時に、シートベルトによっ
て体が締付けられることがない。
【0035】また、シートベルトに、所定以上の大きさ
の引っ張り荷重が掛かったとき、その引っ張り荷重は、
後側リンク32Aを右方に回動させる力、つまりシート
10を右上方(車両の後上方)に移動させる力として作
用する。すなわち、本例の場合、シートベルトのアンカ
ー位置は、常にベルト入力方向ラインLの下方に位置す
るため、シートベルトに掛かる引っ張り荷重によって、
ベルトアンカー部32A−1をベルト入力方向ラインL
上に位置させようとする力、つまり後側リンク32Aを
右方に回動させる力が生じる。したがって、車両の前方
衝突時には、シート10の前方の慣性力と釣り合いを保
つような抗力、つまり前方衝突時におけるシート10の
前方移動を抑止する力がシート10に作用し、もしくは
シート10が後上方に変位されることになる。
【0036】(他の実施形態)上述した第1および第2
の実施形態におけるアンカー構造は、いずれも第2タイ
プのハイトアジャスタを備えたシートに対する適用例で
ある。しかし、本発明のアンカー構造は、前述した第1
タイプのハイトアジャスタを備えたシートに対しても適
用可能である。
【0037】また、シートベルトのアンカー位置は、必
ずしもベルト入力方向ラインLの下方に設定する必要は
なく、ベルト入力方向ラインLの上方に設定してもよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシートベ
ルトのアンカー構造は、シート基台に、シートのハイト
アジャスタを構成する後側リンクと同一の回動軸線を中
心として回動可能なシートベルト連結用リンクを備え、
そのシートベルト連結用リンクに、シートベルトの端部
を連結可能なベルト連結部を備えたことにより、シート
の上下方向の調整位置に応じてシートベルトのアンカー
位置を移動させることができ、この結果、シートおよび
ハイトアジャスタの小型軽量化および低価格化を図りつ
つ、シート利用者に不快感を与えることのないシートの
上下方向の位置調整を実現することができる。
【0039】また、シートの上下動に応じてシートベル
ト連結用リンクを回動させる連係手段を備え、シートベ
ルトからシートベルト連結用リンクに所定以上の引っ張
り荷重が掛かったときに、その連係手段がシートとシー
トベルト連結用リンクとの連係を解除することにより、
シートベルトに所定以上の引っ張り荷重が掛かったとき
に、その荷重を合理的に受けることができ、結果的に、
さらなる構造の簡素化および軽量化と共に強度アップを
図ることができる。
【0040】また、シートのハイトアジャスタを構成す
る後側リンクに、シートベルト連結用リンクを一体的に
設けることにより、構成の簡素化をさらに図ることがで
きる。その場合に、ハイトアジャスタとして、シートを
後方に移動させつつ上昇させるタイプのものを用いるこ
とにより、シートベルトに所定以上の引っ張り荷重が掛
かったときに、ハイトアジャスタの後側リンクに、シー
トの慣性による前方移動を抑止する力を生じさせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるアンカー構造
の要部の斜視図である。
【図2】図1のアンカー構造におけるシートベルト連結
用リンクの取付け部分の分解斜視図である。
【図3】図1のアンカー構造を備えたシートの上下動作
を説明するためのアウター側の概略側面図である。
【図4】図3のシートの上下動作を説明するためのイン
ナー側の概略側面図である。
【図5】図3のシートを最下位置に調整したときにおけ
るアウター側の概略側面図である。
【図6】図3のシートを最下位置に調整したときにおけ
るインナー側の概略側面図である。
【図7】図3のシートを最上位置に調整したときにおけ
るアウター側の概略側面図である。
【図8】図3のシートを最上位置に調整したときにおけ
るインナー側の概略側面図である。
【図9】図3のシートに備わるシートベルトに所定以上
の引っ張り荷重が掛かったときの動作を説明するための
インナー側の概略側面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態のアンカー構造を備
えたシートの上下動作を説明するためのインナー側の概
略側面図である。
【図11】図10のシートを最下位置に調整したときに
おけるインナー側の概略側面図である。
【図12】図10のシートを最上位置に調整したときに
おけるインナー側の概略側面図である。
【図13】図10のシートに備わるシートベルトに所定
以上の引っ張り荷重が掛かったときの動作を説明するた
めのインナー側の概略側面図である。
【図14】従来のアンカー構造と第1タイプのハイトア
ジャスタを備えたシートの概略側面図である。
【図15】従来のアンカー構造と第2タイプのハイトア
ジャスタを備えたシートの概略側面図である。
【符号の説明】
10 シート 10A,10B ベースフレーム 20A,20B 基台 31A,31B 前側リンク 32A,32B 後側リンク 51 シートベルト連結用リンク 58 ガイドブラケット 58A ガイド溝 O1.O2.O3.O4 回動軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート基台とシートの底部との間にほぼ
    平行に連結された前側リンクと後側リンクの回動位置に
    応じて、前記シート基台上にて前記シートを上下方向に
    位置調整可能なハイトアジャスタが備えられた前記シー
    トに対して、シートベルトの端部を連結するためのシー
    トベルトのアンカー構造であって、 前記シート基台側に、前記後側リンクと同一の回動軸線
    を中心として回動可能なシートベルト連結用リンクを備
    え、 前記シートベルト連結用リンクに、前記シートベルトの
    端部を連結可能なベルト連結部を備えたことを特徴とす
    るシートベルトのアンカー構造。
  2. 【請求項2】 前記シートの上下動に応じて前記シート
    ベルト連結用リンクを回動させる連係手段を備え、 前記連係手段は、前記シートベルトから前記シートベル
    ト連結用リンクに所定以上の引っ張り荷重が掛かったと
    きに、前記シートと前記シートベルト連結用リンクとの
    連係を解除することを特徴とする請求項1に記載のシー
    トベルトのアンカー構造。
  3. 【請求項3】 前記シートベルト連結用リンクは、前記
    後側リンクと一体に設けたことを特徴とする請求項1に
    記載のシートベルトのアンカー構造。
  4. 【請求項4】 前記ハイトアジャスタは、前記前側リン
    クおよび後側リンクの回動位置に応じて、前記シートを
    後方に移動させつつ上昇させることを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載のシートベルトのアンカー構
    造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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