JP2001202974A - 固体高分子型燃料電池スタック - Google Patents
固体高分子型燃料電池スタックInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ガス流路内に水の滞留がなく、スタック設置角
度や振動等の影響を受けずに安定した発電を行う固体高
分子型燃料電池スタックを得ること。 【解決手段】潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックにおいて、各セパレータ5Aの一方の板面
に形成する複数の燃料ガス流路11はそれぞれ鉛直方向
でほぼ直線状とし、燃料ガス流路11に水を供給可能に
する構成は、各セパレータ5Aを貫通して設けた水マニ
ホールド17と、該水マニホールド17から分岐して酸
化剤ガス流路19の形成されている面に水平方向に設け
た水供給溝18と、該水供給溝18と燃料ガス流路11
を連通し燃料ガス流路導入部15に水平方向に設けら
れ、かつ水マニホールド17の鉛直方向最下部よりも上
部に存在する連通孔14からなる固体高分子型燃料電池
スタック。
度や振動等の影響を受けずに安定した発電を行う固体高
分子型燃料電池スタックを得ること。 【解決手段】潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックにおいて、各セパレータ5Aの一方の板面
に形成する複数の燃料ガス流路11はそれぞれ鉛直方向
でほぼ直線状とし、燃料ガス流路11に水を供給可能に
する構成は、各セパレータ5Aを貫通して設けた水マニ
ホールド17と、該水マニホールド17から分岐して酸
化剤ガス流路19の形成されている面に水平方向に設け
た水供給溝18と、該水供給溝18と燃料ガス流路11
を連通し燃料ガス流路導入部15に水平方向に設けら
れ、かつ水マニホールド17の鉛直方向最下部よりも上
部に存在する連通孔14からなる固体高分子型燃料電池
スタック。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導性を有
する固体高分子を電解質とする固体高分子型燃料電池ス
タックに関する。
する固体高分子を電解質とする固体高分子型燃料電池ス
タックに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高効率のエネルギー変換装置とし
て、燃料電池が注目を集めている。燃料電池のうち電解
質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を
用いた燃料電池は、コンパクトな構造で高出力密度が得
られ、かつ簡略なシステムで運転が可能なことから、定
置用分散電源だけでなく宇宙用や車両用などの電源とし
て注目されている。
て、燃料電池が注目を集めている。燃料電池のうち電解
質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を
用いた燃料電池は、コンパクトな構造で高出力密度が得
られ、かつ簡略なシステムで運転が可能なことから、定
置用分散電源だけでなく宇宙用や車両用などの電源とし
て注目されている。
【0003】以下、従来の技術である固体高分子型燃料
電池スタックについて、図5〜図9を参照して説明す
る。図5は、全体の構成を示す上下方向の断面図であ
り、概略図8に示すように構成された単位電池(単位燃
料電池)7を複数個準備し、図9に示すように該各単位
電池を電気的に直列に接続し、且つ機械的に積層して構
成されたものである。
電池スタックについて、図5〜図9を参照して説明す
る。図5は、全体の構成を示す上下方向の断面図であ
り、概略図8に示すように構成された単位電池(単位燃
料電池)7を複数個準備し、図9に示すように該各単位
電池を電気的に直列に接続し、且つ機械的に積層して構
成されたものである。
【0004】単位電池7は、図6〜図8に示す高分子膜
1と、高分子膜1の対向する面に配設した燃料極(アノ
ード:陽極:電極)2aと酸化剤極(カソード:陰極:
電極)2bとからなり、高分子膜1の左右の上下方向周
縁部には複数のマニホールド4と呼ばれる幾つかの貫通
孔が形成された膜電極複合体3と、図8に示すように膜
電極複合体3の電極2a,2bに夫々当設され、燃料側
集電体及び酸化剤側集電体を兼ねると共に、燃料ガス流
路9a及び酸化剤ガス流路9bが夫々形成されたセパレ
ータ5と、高分子膜1の周縁部であって電極2a,2b
に近接し、且つセパレータ5の周縁部との間に配設され
たパッキン6からなっている。
1と、高分子膜1の対向する面に配設した燃料極(アノ
ード:陽極:電極)2aと酸化剤極(カソード:陰極:
電極)2bとからなり、高分子膜1の左右の上下方向周
縁部には複数のマニホールド4と呼ばれる幾つかの貫通
孔が形成された膜電極複合体3と、図8に示すように膜
電極複合体3の電極2a,2bに夫々当設され、燃料側
集電体及び酸化剤側集電体を兼ねると共に、燃料ガス流
路9a及び酸化剤ガス流路9bが夫々形成されたセパレ
ータ5と、高分子膜1の周縁部であって電極2a,2b
に近接し、且つセパレータ5の周縁部との間に配設され
たパッキン6からなっている。
【0005】高分子膜1としては、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸膜(例えばナフィオン:商品名、デュポン
社製)などが用いられる。このような高分子膜1を白金
などの触媒を有する一対の多孔質電極(例えば東レ製カ
ーボンペーパーの片面に田中貴金属製の白金触媒を塗布
したもの)2a、2bとで高分子膜1を狭持し、膜電極
複合体3を構成する。この膜電極複合体3の厚みは概略
1mm以下(0を含まず)である。
ンスルホン酸膜(例えばナフィオン:商品名、デュポン
社製)などが用いられる。このような高分子膜1を白金
などの触媒を有する一対の多孔質電極(例えば東レ製カ
ーボンペーパーの片面に田中貴金属製の白金触媒を塗布
したもの)2a、2bとで高分子膜1を狭持し、膜電極
複合体3を構成する。この膜電極複合体3の厚みは概略
1mm以下(0を含まず)である。
【0006】図7は膜電極複合体3を拡大した平面図で
ある。高分子膜1及び電極2a、2bのシートの形状は
通常長方形又は正方形であり、電極2a、2bの面積は
発電に必要な電流値および単位面積当たりの電流値すな
わち電流密度により決まり、概略100cm2以上例え
ば1辺が10cm以上の正方形の大きさである。
ある。高分子膜1及び電極2a、2bのシートの形状は
通常長方形又は正方形であり、電極2a、2bの面積は
発電に必要な電流値および単位面積当たりの電流値すな
わち電流密度により決まり、概略100cm2以上例え
ば1辺が10cm以上の正方形の大きさである。
【0007】高分子膜1は電極2a、2bに供給される
反応ガスの混合を防ぐ役割もあるため、その面積は通常
電極の面積より大きい。また、反応ガスが高分子膜1を
垂直方向に通過するために、高分子膜1の周縁部にマニ
ホールド4と呼ばれる幾つかの貫通孔が設けてある。
反応ガスの混合を防ぐ役割もあるため、その面積は通常
電極の面積より大きい。また、反応ガスが高分子膜1を
垂直方向に通過するために、高分子膜1の周縁部にマニ
ホールド4と呼ばれる幾つかの貫通孔が設けてある。
【0008】又、膜電極複合体3から電流を取り出すた
めには、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスを各電
極2a、2bにそれぞれ供給する必要がある。さらに、
同時に集電体としての機能を持った部品が各電極に隣接
した状態で存在しなければならない。この反応ガスを各
電極2a、2bに混合しないように供給し、かつ集電体
としての機能を持った部品を通常セパレータ5と呼び、
セパレータ5は電極2a側と電極2b側に配設され、こ
れらは通常一体化されている。このセパレータ5と反応
ガスシール用のパッキン6が設置され、単位電池7を形
成する。
めには、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスを各電
極2a、2bにそれぞれ供給する必要がある。さらに、
同時に集電体としての機能を持った部品が各電極に隣接
した状態で存在しなければならない。この反応ガスを各
電極2a、2bに混合しないように供給し、かつ集電体
としての機能を持った部品を通常セパレータ5と呼び、
セパレータ5は電極2a側と電極2b側に配設され、こ
れらは通常一体化されている。このセパレータ5と反応
ガスシール用のパッキン6が設置され、単位電池7を形
成する。
【0009】セパレータ5には、反応ガスを各単位電池
7に供給するための供給マニホールド8a、又は各単位
電池7から排出するための排出マニホールド8b、及び
それらを結ぶ多数の燃料ガス流路9a及び酸化剤ガス流
路9bが形成され、電極2a、2bに電池反応に必要な
燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するガス流路を形成す
る。1つの膜電極複合体3が生じる起電力は1V以下と
小さいため、複数の単位電池7を積層し電気的直列に接
続して繰り返し構造として図5のように固体高分子型燃
料電池スタック10を構成し、起電力を高くする。
7に供給するための供給マニホールド8a、又は各単位
電池7から排出するための排出マニホールド8b、及び
それらを結ぶ多数の燃料ガス流路9a及び酸化剤ガス流
路9bが形成され、電極2a、2bに電池反応に必要な
燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するガス流路を形成す
る。1つの膜電極複合体3が生じる起電力は1V以下と
小さいため、複数の単位電池7を積層し電気的直列に接
続して繰り返し構造として図5のように固体高分子型燃
料電池スタック10を構成し、起電力を高くする。
【0010】複数の単位電池7を積層したスタック10
は、図5のようにその上下両端部に電流取出し板31、
絶縁板32、締付け板33、締付け治具(締付けスタッ
ド34、スプリング35)、及び燃料ガス入口配管3
6、燃料ガス出口配管37、酸化剤ガス入口配管38、
酸化剤ガス出口配管39、水入口配管40、水出口配管
41がそれぞれ配置される。
は、図5のようにその上下両端部に電流取出し板31、
絶縁板32、締付け板33、締付け治具(締付けスタッ
ド34、スプリング35)、及び燃料ガス入口配管3
6、燃料ガス出口配管37、酸化剤ガス入口配管38、
酸化剤ガス出口配管39、水入口配管40、水出口配管
41がそれぞれ配置される。
【0011】電流取出し板31には電流取出しケーブル
が配線され、外部負荷に接続される。また、スタック全
体をより均等に締付けるために、締付け板33には剛性
が要求される。更に、高効率化を図るためにスタック1
0の周囲部に断熱材を巻く場合もある。
が配線され、外部負荷に接続される。また、スタック全
体をより均等に締付けるために、締付け板33には剛性
が要求される。更に、高効率化を図るためにスタック1
0の周囲部に断熱材を巻く場合もある。
【0012】スタック10には、積層された全ての単位
電池7において積層方向の反応ガス配流や水配流、温
度、湿度等の様々な条件を限りなく均等にすることが要
求される。
電池7において積層方向の反応ガス配流や水配流、温
度、湿度等の様々な条件を限りなく均等にすることが要
求される。
【0013】単位電池7において生じた熱を回収するた
めの冷却手段としては、一般的には純水や不凍液等の冷
媒を流した冷却板を単位電池間に挿入する方式が一般的
であるが、近年では、燃料ガス流路9aに予め水(純
水)を供給して燃料極2aに供給することにより、高分
子膜1を通って燃料極2aから酸化剤極2bに移動した
水と、酸化剤極2bにて生成した水とを蒸発させること
により冷却するいわゆる潜熱冷却方式によって、冷却板
を省略することができる構造のスタックが出願公開され
ている(例えば、特開平1−140562号公報)。
めの冷却手段としては、一般的には純水や不凍液等の冷
媒を流した冷却板を単位電池間に挿入する方式が一般的
であるが、近年では、燃料ガス流路9aに予め水(純
水)を供給して燃料極2aに供給することにより、高分
子膜1を通って燃料極2aから酸化剤極2bに移動した
水と、酸化剤極2bにて生成した水とを蒸発させること
により冷却するいわゆる潜熱冷却方式によって、冷却板
を省略することができる構造のスタックが出願公開され
ている(例えば、特開平1−140562号公報)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の潜熱
冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにあ
っては、燃料ガス流路に水が滞留した場合、水だけでな
く燃料ガスや酸化剤ガスの配流不均一を招いて、スタッ
ク内の単位電池電圧に大きな分布が生じて安定した発電
ができないことがあった。
冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにあ
っては、燃料ガス流路に水が滞留した場合、水だけでな
く燃料ガスや酸化剤ガスの配流不均一を招いて、スタッ
ク内の単位電池電圧に大きな分布が生じて安定した発電
ができないことがあった。
【0015】また、スタックの起動、停止時にも同様に
燃料ガス流路内に水が滞留しやすくなり、同様の問題が
生じることがあった。更に、スタック設置条件、例えば
設置角度に傾きが生じた場合や振動が生じた場合等に、
燃料ガスに供給する水の配流が不均一となり、各単位電
池の潜熱冷却量に分布が生じて安定した発電ができない
といった問題が生じることがあった。
燃料ガス流路内に水が滞留しやすくなり、同様の問題が
生じることがあった。更に、スタック設置条件、例えば
設置角度に傾きが生じた場合や振動が生じた場合等に、
燃料ガスに供給する水の配流が不均一となり、各単位電
池の潜熱冷却量に分布が生じて安定した発電ができない
といった問題が生じることがあった。
【0016】そこで本発明は、ガス流路内の水の滞留が
なく、スタックの設置角度や振動等の影響を受けずに安
定した発電を行うことができる固体高分子型燃料電池ス
タックを提供することを目的としている。
なく、スタックの設置角度や振動等の影響を受けずに安
定した発電を行うことができる固体高分子型燃料電池ス
タックを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に対応する発明は、高分子膜の対向する
板面にそれぞれ燃料極及び酸化剤極を配設してなる膜電
極複合体と、該膜電極複合体の該燃料極に当設される板
面に燃料ガスを供給するための複数の燃料ガス流路が形
成され、該膜電極複合体とは異なる隣接の膜電極複合体
の酸化剤極に当設される板面に酸化剤ガスを供給するた
めの複数の酸化剤ガス流路が形成されたセパレータとか
らなる単位電池主構成を、複数個準備し、該各単位電池
主構成を同一方向に機械的に積層すると共に、各単位電
池主構成を、電気的に直列に接続して構成され、前記燃
料ガス流路に水を供給して該各単位電池主構成を潜熱方
式により冷却可能に構成した固体高分子型燃料電池スタ
ックにおいて、前記各セパレータの一方の板面に形成す
る複数の燃料ガス流路はそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状
とし、前記燃料ガス流路に水を供給可能にする構成は、
前記各セパレータを貫通して設けた水マニホールドと、
前記酸化剤ガス流路の形成されている面であって前記水
マニホールドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、か
つ水平方向に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記
燃料ガス流路を連通するように前記水供給溝内に複数個
等間隔に形成された連通孔からなる固体高分子型燃料電
池スタックである。
めに、請求項1に対応する発明は、高分子膜の対向する
板面にそれぞれ燃料極及び酸化剤極を配設してなる膜電
極複合体と、該膜電極複合体の該燃料極に当設される板
面に燃料ガスを供給するための複数の燃料ガス流路が形
成され、該膜電極複合体とは異なる隣接の膜電極複合体
の酸化剤極に当設される板面に酸化剤ガスを供給するた
めの複数の酸化剤ガス流路が形成されたセパレータとか
らなる単位電池主構成を、複数個準備し、該各単位電池
主構成を同一方向に機械的に積層すると共に、各単位電
池主構成を、電気的に直列に接続して構成され、前記燃
料ガス流路に水を供給して該各単位電池主構成を潜熱方
式により冷却可能に構成した固体高分子型燃料電池スタ
ックにおいて、前記各セパレータの一方の板面に形成す
る複数の燃料ガス流路はそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状
とし、前記燃料ガス流路に水を供給可能にする構成は、
前記各セパレータを貫通して設けた水マニホールドと、
前記酸化剤ガス流路の形成されている面であって前記水
マニホールドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、か
つ水平方向に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記
燃料ガス流路を連通するように前記水供給溝内に複数個
等間隔に形成された連通孔からなる固体高分子型燃料電
池スタックである。
【0018】請求項1に対応する発明によれば、水平方
向に形成されている水供給溝に供給されている水は、水
供給溝に形成されている複数の連通孔14を介して複数
の燃料ガス流路に水供給が可能になり、かつ燃料ガス流
路内の水の滞留がなくなるので、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供
給した水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温
度分布が均一となり、起動・停止操作やスタックの設置
角度(傾き)や振動等の設置条件に影響されることな
く、安定した発電が可能である。
向に形成されている水供給溝に供給されている水は、水
供給溝に形成されている複数の連通孔14を介して複数
の燃料ガス流路に水供給が可能になり、かつ燃料ガス流
路内の水の滞留がなくなるので、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供
給した水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温
度分布が均一となり、起動・停止操作やスタックの設置
角度(傾き)や振動等の設置条件に影響されることな
く、安定した発電が可能である。
【0019】上記の課題を解決するために、請求項2に
対応する発明は、請求項1に記載の連通孔の孔径を0.
1mm以下(0を含まず)とする固体高分子型燃料電池
スタックである。
対応する発明は、請求項1に記載の連通孔の孔径を0.
1mm以下(0を含まず)とする固体高分子型燃料電池
スタックである。
【0020】請求項2に対応する発明によれば、前記連
通孔の直径を0.1mm以下とすることにより、各連通
孔への水の均一配流を実現するために必要な圧力損失を
前記連通孔にて得ることができるので、燃料ガスに供給
される水の量が更に均一化され、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供
給した水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温
度分布が均一となり、起動、停止操作やスタックの設置
角度(傾き)や振動等の設置条件に影響されることな
く、安定した発電が可能である。
通孔の直径を0.1mm以下とすることにより、各連通
孔への水の均一配流を実現するために必要な圧力損失を
前記連通孔にて得ることができるので、燃料ガスに供給
される水の量が更に均一化され、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供
給した水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温
度分布が均一となり、起動、停止操作やスタックの設置
角度(傾き)や振動等の設置条件に影響されることな
く、安定した発電が可能である。
【0021】上記の課題を解決するために、請求項3に
対応する発明は、前記燃料ガス流路に水を供給可能にす
る構成として、前記各セパレータを貫通して設けた水マ
ニホールドと、前記酸化剤ガス流路の形成されている面
であって前記水マニホールドの鉛直方向最下部よりも上
方に位置し、かつ水平方向に形成された水供給溝と、前
記燃料ガス流路と連通するように前記水供給溝とは所定
間隔を存して複数個等間隔に形成された連通孔と、該各
連通孔と該水供給溝の間であって該各連通孔と該水供給
溝の間をそれぞれ連通するように形成され、該水供給溝
内の水を該各連通孔に導く複数の水供給流路を備えた固
体高分子型燃料電池スタックである。
対応する発明は、前記燃料ガス流路に水を供給可能にす
る構成として、前記各セパレータを貫通して設けた水マ
ニホールドと、前記酸化剤ガス流路の形成されている面
であって前記水マニホールドの鉛直方向最下部よりも上
方に位置し、かつ水平方向に形成された水供給溝と、前
記燃料ガス流路と連通するように前記水供給溝とは所定
間隔を存して複数個等間隔に形成された連通孔と、該各
連通孔と該水供給溝の間であって該各連通孔と該水供給
溝の間をそれぞれ連通するように形成され、該水供給溝
内の水を該各連通孔に導く複数の水供給流路を備えた固
体高分子型燃料電池スタックである。
【0022】請求項3に対応する発明によれば、潜熱冷
却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにおい
て、請求項1に対応する発明における作用に加えて前記
水供給流路における圧力損失が生じるといった作用をも
たらす。
却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにおい
て、請求項1に対応する発明における作用に加えて前記
水供給流路における圧力損失が生じるといった作用をも
たらす。
【0023】上記の課題を解決するために、請求項4に
対応する発明は、請求項3に記載のセパレータであって
前記水供給溝から鉛直方向上方に分岐した酸化剤ガス流
路の形成されている面に設けた水供給流路に水が流れる
駆動力に毛細管力を用いることを特徴とする固体高分子
型燃料電池スタックである。
対応する発明は、請求項3に記載のセパレータであって
前記水供給溝から鉛直方向上方に分岐した酸化剤ガス流
路の形成されている面に設けた水供給流路に水が流れる
駆動力に毛細管力を用いることを特徴とする固体高分子
型燃料電池スタックである。
【0024】請求項4に対応する発明によれば、水供給
流路における圧力損失が生じるために供給する水の配流
が均一化し、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配
流され、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一とな
り、起動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振
動等の設置条件に影響されることなく、安定した発電が
可能である。
流路における圧力損失が生じるために供給する水の配流
が均一化し、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配
流され、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一とな
り、起動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振
動等の設置条件に影響されることなく、安定した発電が
可能である。
【0025】上記の課題を解決するために、請求項5に
記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の記
燃料ガスに水を供給可能にする構成として、前記各セパ
レータを貫通して設けた水マニホールドと、前記酸化剤
ガス流路の形成されている面であって前記水マニホール
ドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水平方向
に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記燃料ガス流
路を連通するように前記水供給溝内に複数個等間隔に形
成された連通孔と、前記セパレータであって前記燃料ガ
ス流路の形成されている面に形成され前記各連通孔と前
記各燃料ガス流路を連通する複数の水供給パスとからな
ることを特徴とする固体高分子型燃料電池スタックであ
る。
記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の記
燃料ガスに水を供給可能にする構成として、前記各セパ
レータを貫通して設けた水マニホールドと、前記酸化剤
ガス流路の形成されている面であって前記水マニホール
ドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水平方向
に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記燃料ガス流
路を連通するように前記水供給溝内に複数個等間隔に形
成された連通孔と、前記セパレータであって前記燃料ガ
ス流路の形成されている面に形成され前記各連通孔と前
記各燃料ガス流路を連通する複数の水供給パスとからな
ることを特徴とする固体高分子型燃料電池スタックであ
る。
【0026】請求項5に対応する発明によれば、水供給
パスにおける圧力損失が生じるために供給する水の配流
が均一化し、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配
流され、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一とな
り、起動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振
動等の設置条件に影響されることなく、安定した発電が
可能である。
パスにおける圧力損失が生じるために供給する水の配流
が均一化し、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料
電池スタックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配
流され、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一とな
り、起動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振
動等の設置条件に影響されることなく、安定した発電が
可能である。
【0027】上記の課題を解決するために、請求項6に
対応する発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の
セパレータであって前記燃料ガス流路が形成されている
面の各連通孔と該燃料ガス流路との間に、複数の凸部を
格子状又は千鳥状に形成した固体高分子型燃料電池スタ
ックである。
対応する発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の
セパレータであって前記燃料ガス流路が形成されている
面の各連通孔と該燃料ガス流路との間に、複数の凸部を
格子状又は千鳥状に形成した固体高分子型燃料電池スタ
ックである。
【0028】請求項6に対応する発明によれば、凸部に
より燃料ガスに供給された水が均一に混合されやすくな
り、更に安定した発電が可能なスタックとなる。
より燃料ガスに供給された水が均一に混合されやすくな
り、更に安定した発電が可能なスタックとなる。
【0029】上記の課題を解決するために、請求項7に
対応する発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の
水マニホールドから分岐した水供給溝の溝幅を、該水マ
ニホールドから離れるにつれて狭くした固体高分子型燃
料電池スタックである。
対応する発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の
水マニホールドから分岐した水供給溝の溝幅を、該水マ
ニホールドから離れるにつれて狭くした固体高分子型燃
料電池スタックである。
【0030】上記の課題を解決するために、請求項8に
対応する発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の
連通孔のピッチを前記燃料ガス流路のピッチの倍数とし
た固体高分子型燃料電池スタックである。
対応する発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の
連通孔のピッチを前記燃料ガス流路のピッチの倍数とし
た固体高分子型燃料電池スタックである。
【0031】請求項8に対応する発明によれば、燃料ガ
ス流路内における燃料ガスと水の配流バランスが良好と
なり、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池ス
タックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配流さ
れ、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、起
動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振動等の
設置条件に影響されることなく、安定した発電が可能で
ある。
ス流路内における燃料ガスと水の配流バランスが良好と
なり、潜熱冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池ス
タックとして、燃料ガスに供給した水が均一に配流さ
れ、各単位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、起
動・停止操作やスタックの設置角度(傾き)や振動等の
設置条件に影響されることなく、安定した発電が可能で
ある。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体高分子型燃料
電池スタックの実施の形態について、図面を参照して説
明する。
電池スタックの実施の形態について、図面を参照して説
明する。
【0033】(第1の実施の形態)図1に本発明の第1
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックの
概略構成を示す分解斜視図であり、本実施形態の前提構
成は、従来の技術で述べた固体高分子型燃料電池スタッ
クと類似している。すなわち、高分子膜の対向する板面
にそれぞれ燃料極及び酸化剤極を配設してなる膜電極複
合体と、該膜電極複合体の該燃料極に当設される板面に
燃料ガスを供給するための複数の燃料ガス流路が形成さ
れ、該膜電極複合体とは異なる隣接の膜電極複合体の酸
化剤極に当設される板面に酸化剤ガスを供給するための
複数の酸化剤ガス流路が形成されたセパレータとからな
る単位電池主構成を、複数個準備し、該各単位電池主構
成を同一方向に機械的に積層すると共に、各単位電池主
構成を、電気的に直列に接続して構成され、前記燃料ガ
ス流路に水を供給して該各単位電池主構成を潜熱方式に
より冷却可能に構成した固体高分子型燃料電池スタック
である。
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックの
概略構成を示す分解斜視図であり、本実施形態の前提構
成は、従来の技術で述べた固体高分子型燃料電池スタッ
クと類似している。すなわち、高分子膜の対向する板面
にそれぞれ燃料極及び酸化剤極を配設してなる膜電極複
合体と、該膜電極複合体の該燃料極に当設される板面に
燃料ガスを供給するための複数の燃料ガス流路が形成さ
れ、該膜電極複合体とは異なる隣接の膜電極複合体の酸
化剤極に当設される板面に酸化剤ガスを供給するための
複数の酸化剤ガス流路が形成されたセパレータとからな
る単位電池主構成を、複数個準備し、該各単位電池主構
成を同一方向に機械的に積層すると共に、各単位電池主
構成を、電気的に直列に接続して構成され、前記燃料ガ
ス流路に水を供給して該各単位電池主構成を潜熱方式に
より冷却可能に構成した固体高分子型燃料電池スタック
である。
【0034】本実施の形態は、概略以下に述べる点が従
来の技術とは異なる構成であり、図2はこれを説明する
ためのもので、(a)及び(b)はそれぞれ一枚のセパ
レータ5Aの一方の板面(図6の燃料極2aが当設する
面)及び他方の板面(図6の酸化剤極2bが当設する
面)を示す正面図である。
来の技術とは異なる構成であり、図2はこれを説明する
ためのもので、(a)及び(b)はそれぞれ一枚のセパ
レータ5Aの一方の板面(図6の燃料極2aが当設する
面)及び他方の板面(図6の酸化剤極2bが当設する
面)を示す正面図である。
【0035】セパレータ5Aの一方の板面の周縁部を除
く中央部には、図2(a)に示すように、複数の燃料ガ
ス流路11を形成する。この場合、各燃料ガス流路11
は、例えば鉛直方向で直線状に形成した溝であって各々
の配列ピッチを例えば3mmとしたものである。
く中央部には、図2(a)に示すように、複数の燃料ガ
ス流路11を形成する。この場合、各燃料ガス流路11
は、例えば鉛直方向で直線状に形成した溝であって各々
の配列ピッチを例えば3mmとしたものである。
【0036】また、セパレータ5Aの他方の板面の周縁
部を除く中央部には、図2(b)に示すように、複数の
酸化剤ガス流路19を形成する。この場合、各酸化剤ガ
ス流路19は、例えば鉛直方向でほぼZ字状に形成した
溝である。
部を除く中央部には、図2(b)に示すように、複数の
酸化剤ガス流路19を形成する。この場合、各酸化剤ガ
ス流路19は、例えば鉛直方向でほぼZ字状に形成した
溝である。
【0037】セパレータ5Aの他方の板面であって酸化
剤ガス流路19の上方には、水平方向の水供給溝18を
形成し、さらに水供給溝18に燃料ガス流路11の上部
側である燃料ガス流路導入部15と連通するように複数
の連通孔14を等間隔に形成する。この場合、各連通孔
14は後述する水マニホールド17の鉛直方向最下部よ
りも上方に存在するようにする。
剤ガス流路19の上方には、水平方向の水供給溝18を
形成し、さらに水供給溝18に燃料ガス流路11の上部
側である燃料ガス流路導入部15と連通するように複数
の連通孔14を等間隔に形成する。この場合、各連通孔
14は後述する水マニホールド17の鉛直方向最下部よ
りも上方に存在するようにする。
【0038】連通孔14は、その一つの直径が例えば
0.1mm以下(0を除く)のものを、複数個例えば2
0個で、配列ピッチが燃料ガス流路11の配列ピッチの
倍数例えば6mmの配列ピッチに形成する。
0.1mm以下(0を除く)のものを、複数個例えば2
0個で、配列ピッチが燃料ガス流路11の配列ピッチの
倍数例えば6mmの配列ピッチに形成する。
【0039】各セパレータ5Aの燃料ガス流路11が形
成されている板面であって、各連通孔14と燃料ガス流
路11の間に、複数の凸部(リブ)16を格子状又は千
鳥状で等間隔に形成する。
成されている板面であって、各連通孔14と燃料ガス流
路11の間に、複数の凸部(リブ)16を格子状又は千
鳥状で等間隔に形成する。
【0040】各セパレータ5Aの周縁部の水平方向の一
方側[図2(a)の上側]及び他方側[図2(a)の下
側]に、それぞれ肉厚方向を貫通するように、燃料ガス
入口ガスマニホールド12及び燃料ガス出口ガスマニホ
ールド13を形成する。
方側[図2(a)の上側]及び他方側[図2(a)の下
側]に、それぞれ肉厚方向を貫通するように、燃料ガス
入口ガスマニホールド12及び燃料ガス出口ガスマニホ
ールド13を形成する。
【0041】各セパレータ5Aの周縁部の垂直方向の一
方側[図2(a)の左側]に、水マニホールド17及び
酸化剤ガス出口ガスマニホールド21を形成し、また各
セパレータ5Aの周縁部の垂直方向の他方側[図2
(a)の右側]の上下部に、酸化剤ガス入口ガスマニホ
ールド20をそれぞれ形成する。
方側[図2(a)の左側]に、水マニホールド17及び
酸化剤ガス出口ガスマニホールド21を形成し、また各
セパレータ5Aの周縁部の垂直方向の他方側[図2
(a)の右側]の上下部に、酸化剤ガス入口ガスマニホ
ールド20をそれぞれ形成する。
【0042】セパレータ5Aの対向する板面には、マニ
ホールド12、13、17、20、21並びに燃料ガス
流路11及び酸化剤ガス流路19の周囲には、シール用
のパッキン22が設けてある。
ホールド12、13、17、20、21並びに燃料ガス
流路11及び酸化剤ガス流路19の周囲には、シール用
のパッキン22が設けてある。
【0043】このように構成することにより、酸化剤ガ
スは酸化剤ガス入口ガスマニホールド20から平面方向
に分岐し、続いて平面内の酸化剤ガス流路19を流れ、
酸化剤ガス出口ガスマニホールド21に至る。酸化剤ガ
ス流路19の有効断面積、すなわちは膜電極複合体と電
気的に接する部分の面積は例えば288cm2である。
スは酸化剤ガス入口ガスマニホールド20から平面方向
に分岐し、続いて平面内の酸化剤ガス流路19を流れ、
酸化剤ガス出口ガスマニホールド21に至る。酸化剤ガ
ス流路19の有効断面積、すなわちは膜電極複合体と電
気的に接する部分の面積は例えば288cm2である。
【0044】以上述べた第1の実施形態によれば、水マ
ニホールド17からの水(純水)は、セパレータ5Aに
水平方向に形成されている水供給溝18に供給され、水
供給溝18に供給された水は水供給溝18に形成されて
いる複数の連通孔14を介して燃料ガス流路導入部15
に導かれ、燃料ガス流路導入部15に導かれた水は複数
の燃料ガス流路11の上側から下側に落下供給される。
このようなことから、各燃料ガス流路11には同一水平
位置(同一水平レベル)での水供給が可能になり、かつ
燃料ガス流路内の水の滞留がなくなる。従って、潜熱冷
却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックとし
て、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単位電
池の電圧分布や温度分布が均一となり、起動・停止操作
やスタックの設置角度(傾き)や振動等の設置条件に影
響されることなく、安定した発電が可能である。このこ
とは、以下のような実験結果からも明らかである。
ニホールド17からの水(純水)は、セパレータ5Aに
水平方向に形成されている水供給溝18に供給され、水
供給溝18に供給された水は水供給溝18に形成されて
いる複数の連通孔14を介して燃料ガス流路導入部15
に導かれ、燃料ガス流路導入部15に導かれた水は複数
の燃料ガス流路11の上側から下側に落下供給される。
このようなことから、各燃料ガス流路11には同一水平
位置(同一水平レベル)での水供給が可能になり、かつ
燃料ガス流路内の水の滞留がなくなる。従って、潜熱冷
却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックとし
て、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単位電
池の電圧分布や温度分布が均一となり、起動・停止操作
やスタックの設置角度(傾き)や振動等の設置条件に影
響されることなく、安定した発電が可能である。このこ
とは、以下のような実験結果からも明らかである。
【0045】このように高分子膜(図5〜図9の1)の
対向する板面にそれぞれ燃料極2a及び酸化剤極2bを
配設してなる膜電極複合体3と、該膜電極複合体3の該
燃料極2aに当設される板面に燃料ガスを供給するため
の燃料ガス流路11が形成され、該膜電極複合体3とは
異なる隣接の膜電極複合体の酸化剤極2bに当設される
板面に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路19
が形成されたセパレータとからなる単位電池主構成を、
複数個例えば200個準備し、該各単位電池主構成を同
一方向に機械的に積層すると共に、各単位電池主構成
を、電気的に直列に接続して構成される固体高分子型燃
料電池スタックについて試作し、スタックを水平方向に
設置し、発電試験を行った。
対向する板面にそれぞれ燃料極2a及び酸化剤極2bを
配設してなる膜電極複合体3と、該膜電極複合体3の該
燃料極2aに当設される板面に燃料ガスを供給するため
の燃料ガス流路11が形成され、該膜電極複合体3とは
異なる隣接の膜電極複合体の酸化剤極2bに当設される
板面に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路19
が形成されたセパレータとからなる単位電池主構成を、
複数個例えば200個準備し、該各単位電池主構成を同
一方向に機械的に積層すると共に、各単位電池主構成
を、電気的に直列に接続して構成される固体高分子型燃
料電池スタックについて試作し、スタックを水平方向に
設置し、発電試験を行った。
【0046】この場合の標準運転条件として、反応ガス
に水素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度
0.2A/cm2、燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化
剤ガス利用率(Uox)40%と設定した。そして合わせ
て、スタックの起動・停止操作を2時間毎に3度繰り返
すこととした。
に水素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度
0.2A/cm2、燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化
剤ガス利用率(Uox)40%と設定した。そして合わせ
て、スタックの起動・停止操作を2時間毎に3度繰り返
すこととした。
【0047】この時、200の単位電池の電圧は平均電
圧±1%以下であった。
圧±1%以下であった。
【0048】また、No.1、10、20、30、・・・190、200
の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電対を挿入して
温度を測定したところ、全ての単位電池において温度は
平均温度±1%以下であった。また、起動・停止操作を
繰り返しても、スタック電圧は再現性があり、安定して
いた。
の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電対を挿入して
温度を測定したところ、全ての単位電池において温度は
平均温度±1%以下であった。また、起動・停止操作を
繰り返しても、スタック電圧は再現性があり、安定して
いた。
【0049】又、燃料ガスへの水供給に関して、も同一
水平レベルでの水供給が可能になり、スタックの起動・
停止操作を繰り返しても燃料ガス流路内の水の滞留がな
くなり、燃料ガス流路内における燃料ガスと水が均一に
混合されるようになった。
水平レベルでの水供給が可能になり、スタックの起動・
停止操作を繰り返しても燃料ガス流路内の水の滞留がな
くなり、燃料ガス流路内における燃料ガスと水が均一に
混合されるようになった。
【0050】さらに、スタックの起動・停止操作を繰り
返しても燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単
位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、電圧に再現
性があり安定していた。
返しても燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単
位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、電圧に再現
性があり安定していた。
【0051】また、各連通孔14の直径を0.1mm以
下(0を含まず)とすることにより、各連通孔14への
水の均一配流を実現するために必要な圧力損失を各連通
孔14にて得ることができるので、燃料ガスに供給され
る水の量が更に均一化され、潜熱冷却方式を採用した固
体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供給し
た水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温度分
布が均一となり、起動、停止操作やスタックの設置角度
(傾き)や振動等の設置条件に影響されることなく、安
定した発電が可能である。
下(0を含まず)とすることにより、各連通孔14への
水の均一配流を実現するために必要な圧力損失を各連通
孔14にて得ることができるので、燃料ガスに供給され
る水の量が更に均一化され、潜熱冷却方式を採用した固
体高分子型燃料電池スタックとして、燃料ガスに供給し
た水が均一に配流され、各単位電池の電圧分布や温度分
布が均一となり、起動、停止操作やスタックの設置角度
(傾き)や振動等の設置条件に影響されることなく、安
定した発電が可能である。
【0052】さらに、燃料ガス流路11の側面の連通孔
14の鉛直方向下部に、格子状又は千鳥状に配置された
凸部16を形成することにより、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックにおいて、燃料ガスに
供給される水が均一に混合される。
14の鉛直方向下部に、格子状又は千鳥状に配置された
凸部16を形成することにより、潜熱冷却方式を採用し
た固体高分子型燃料電池スタックにおいて、燃料ガスに
供給される水が均一に混合される。
【0053】また、連通孔14の配列ピッチは、燃料ガ
ス流路11の配列ピッチの倍数になっているので、潜熱
冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにお
いて、燃料ガス流路内における燃料ガスと水の配流バラ
ンスが良好となる。
ス流路11の配列ピッチの倍数になっているので、潜熱
冷却方式を採用した固体高分子型燃料電池スタックにお
いて、燃料ガス流路内における燃料ガスと水の配流バラ
ンスが良好となる。
【0054】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックを
説明するためのセパレータを示す図であり、(a)及び
(b)は、図2と同様にそれぞれ一枚のセパレータ5A
の一方の板面(燃料ガス流路11の形成されている面)
及び他方の板面(酸化剤ガス流路19の形成されている
面)を示す正面図である。
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックを
説明するためのセパレータを示す図であり、(a)及び
(b)は、図2と同様にそれぞれ一枚のセパレータ5A
の一方の板面(燃料ガス流路11の形成されている面)
及び他方の板面(酸化剤ガス流路19の形成されている
面)を示す正面図である。
【0055】本実施の形態は、図2の実施の形態と同様
に、各セパレータ5Aの一方の板面に形成する複数の燃
料ガス流路11をそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、
図2の実施の形態とは次の点が異なる。
に、各セパレータ5Aの一方の板面に形成する複数の燃
料ガス流路11をそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、
図2の実施の形態とは次の点が異なる。
【0056】すなわち、燃料ガス流路11に水を供給可
能にする構成は、各セパレータ5Aを貫通して設けた水
マニホールド17と、酸化剤ガス流路19の形成されて
いる面であって水マニホールド17の鉛直方向最下部よ
りも上方に位置し、かつ水平方向に形成された水供給溝
18と、燃料ガス流路11と連通するように水供給溝1
8とは所定間隔を存して複数個等間隔に形成された連通
孔14と、該各連通孔14と該水供給溝18の間であっ
て該各連通孔14と該水供給溝18の間をそれぞれ連通
するように形成され、該水供給溝18内の水を該各連通
孔14に導く複数の水供給流路24とからなる。
能にする構成は、各セパレータ5Aを貫通して設けた水
マニホールド17と、酸化剤ガス流路19の形成されて
いる面であって水マニホールド17の鉛直方向最下部よ
りも上方に位置し、かつ水平方向に形成された水供給溝
18と、燃料ガス流路11と連通するように水供給溝1
8とは所定間隔を存して複数個等間隔に形成された連通
孔14と、該各連通孔14と該水供給溝18の間であっ
て該各連通孔14と該水供給溝18の間をそれぞれ連通
するように形成され、該水供給溝18内の水を該各連通
孔14に導く複数の水供給流路24とからなる。
【0057】この場合、水供給溝18の溝幅を、水マニ
ホールド17から離れるにつれて狭くするようにしたも
のであり、これ以外の構成は図2と同一である。
ホールド17から離れるにつれて狭くするようにしたも
のであり、これ以外の構成は図2と同一である。
【0058】このように構成することにより、水供給溝
18内の圧力分布が、図2の実施の形態に比べて均一化
し、各連通孔14からの燃料ガスへの水の配流が更に均
一となる。
18内の圧力分布が、図2の実施の形態に比べて均一化
し、各連通孔14からの燃料ガスへの水の配流が更に均
一となる。
【0059】具体的には燃料ガス流路11は、例えば配
列ピッチを3mm、燃料ガス流路11の本数を40本と
し、各々を鉛直方向の直線状(ストレートフロー)であ
り、上方の燃料ガス入口ガスマニホールド12から下方
の燃料ガス出口ガスマニホールド13に至っている。
列ピッチを3mm、燃料ガス流路11の本数を40本と
し、各々を鉛直方向の直線状(ストレートフロー)であ
り、上方の燃料ガス入口ガスマニホールド12から下方
の燃料ガス出口ガスマニホールド13に至っている。
【0060】そして、連通孔14の配列ピッチを、燃料
ガス流路11の配列ピッチの倍数例えば6mm、配列個数
20個、孔の直径を0.1mmで、燃料ガス流路導入部
15に水平に並んでいる。
ガス流路11の配列ピッチの倍数例えば6mm、配列個数
20個、孔の直径を0.1mmで、燃料ガス流路導入部
15に水平に並んでいる。
【0061】各水供給流路24は、それぞれ毛細管現象
により毛細管力が発生するように、水供給流路24の代
表直径は0.2mmとなっており、各水供給流路24に
より発生する毛細管力は水供給溝18に満たされた水を
各連通孔14に駆動するように作用するようになってい
る。
により毛細管力が発生するように、水供給流路24の代
表直径は0.2mmとなっており、各水供給流路24に
より発生する毛細管力は水供給溝18に満たされた水を
各連通孔14に駆動するように作用するようになってい
る。
【0062】各連通孔14の下方であって燃料ガス流路
11の間に、燃料ガスに供給される水が均一に混合され
るように、複数の凸部16が格子状又は千鳥状に形成さ
れている。
11の間に、燃料ガスに供給される水が均一に混合され
るように、複数の凸部16が格子状又は千鳥状に形成さ
れている。
【0063】水マニホールド17の上部から水平に分岐
した水供給溝18が酸化剤ガス流路19と同一平面に成
型され、連通孔14に20本の水供給流路24を介して
繋がっている。水供給流路24の代表直径は0.2mm
であり、水供給溝18に満たされた水が毛細管力により
それぞれ連通孔14に至る。水供給溝18は、水マニホ
ールド17から離れるにつれて幅が狭くなっている。ま
た、酸化剤ガスは酸化剤ガス入口ガスマニホールド20
から平面方向に分岐し、平面内の各酸化剤ガス流路19
をZ字状に鉛直方向に流れ、酸化剤ガス出口ガスマニホ
ールド21に至る。ガス流路が成型されており膜電極複
合体と電気的に接する部分である有効断面積は288cm2で
ある。また、マニホールドや有効部分、外形部分の周囲
部にはシール用のパッキン22が設けてあり、セパレー
タと一体化されている。
した水供給溝18が酸化剤ガス流路19と同一平面に成
型され、連通孔14に20本の水供給流路24を介して
繋がっている。水供給流路24の代表直径は0.2mm
であり、水供給溝18に満たされた水が毛細管力により
それぞれ連通孔14に至る。水供給溝18は、水マニホ
ールド17から離れるにつれて幅が狭くなっている。ま
た、酸化剤ガスは酸化剤ガス入口ガスマニホールド20
から平面方向に分岐し、平面内の各酸化剤ガス流路19
をZ字状に鉛直方向に流れ、酸化剤ガス出口ガスマニホ
ールド21に至る。ガス流路が成型されており膜電極複
合体と電気的に接する部分である有効断面積は288cm2で
ある。また、マニホールドや有効部分、外形部分の周囲
部にはシール用のパッキン22が設けてあり、セパレー
タと一体化されている。
【0064】このセパレータと膜電極複合体23(電極
面積288cm2、図示せず)が隣接した形の繰り返し構造
で、図2のような膜電極複合体数(単位電池数)が20
0の固体高分子型燃料電池スタックを試作し、スタック
の設置角度を水平方向から10°程度に傾けて設置し、
発電試験を行った。標準運転条件として、反応ガスに水
素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度0.2A/cm2、
燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化剤ガス利用率(Uox)40
%と設定した。
面積288cm2、図示せず)が隣接した形の繰り返し構造
で、図2のような膜電極複合体数(単位電池数)が20
0の固体高分子型燃料電池スタックを試作し、スタック
の設置角度を水平方向から10°程度に傾けて設置し、
発電試験を行った。標準運転条件として、反応ガスに水
素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度0.2A/cm2、
燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化剤ガス利用率(Uox)40
%と設定した。
【0065】このとき、各単位電池の電圧は平均電圧±
1%以下であった。また、No.1、10、20、30、・・・19
0、200の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電対を挿
入して温度を測定したところ、全ての単位電池において
温度は平均温度±1%以下であった。また、スタック設
置角度に影響を受けることなく、安定した電圧を示して
いた。
1%以下であった。また、No.1、10、20、30、・・・19
0、200の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電対を挿
入して温度を測定したところ、全ての単位電池において
温度は平均温度±1%以下であった。また、スタック設
置角度に影響を受けることなく、安定した電圧を示して
いた。
【0066】このように燃料ガスへの水供給に関して、
水供給流路24における毛細管現象を有効利用できるよ
うになり、スタック設置角度に影響を受けず、燃料ガス
流路内の水の滞留も生じなかった。また、燃料ガス流路
内における燃料ガスと水が均一に混合されるようにな
り、更に水供給溝18内の圧力分布が均一化した。
水供給流路24における毛細管現象を有効利用できるよ
うになり、スタック設置角度に影響を受けず、燃料ガス
流路内の水の滞留も生じなかった。また、燃料ガス流路
内における燃料ガスと水が均一に混合されるようにな
り、更に水供給溝18内の圧力分布が均一化した。
【0067】この結果、スタック設置角度に影響を受け
ることなく、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、
各単位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、安定し
た発電が可能であった。
ることなく、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、
各単位電池の電圧分布や温度分布が均一となり、安定し
た発電が可能であった。
【0068】以上述べた第2の実施の形態(図3の構
成)は、前述した第1の実施の形態の全てに適用でき
る。
成)は、前述した第1の実施の形態の全てに適用でき
る。
【0069】(第3の実施の形態)図4は本発明の第3
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックを
説明するためのセパレータを示す図であり、(a)及び
(b)は、図2と同様にそれぞれ一枚のセパレータ5A
の一方の板面(燃料ガス流路11の形成されている面)
及び他方の板面(酸化剤ガス流路19の形成されている
面)を示す正面図である。
の実施の形態における固体高分子型燃料電池スタックを
説明するためのセパレータを示す図であり、(a)及び
(b)は、図2と同様にそれぞれ一枚のセパレータ5A
の一方の板面(燃料ガス流路11の形成されている面)
及び他方の板面(酸化剤ガス流路19の形成されている
面)を示す正面図である。
【0070】本実施の形態は、図2の実施の形態と同様
に、各セパレータ5Aの一方の板面に形成する複数の燃
料ガス流路11をそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、
図2の実施の形態とは次の点が異なる。
に、各セパレータ5Aの一方の板面に形成する複数の燃
料ガス流路11をそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、
図2の実施の形態とは次の点が異なる。
【0071】すなわち、燃料ガス流路11に水を供給可
能にする構成は、各セパレータ5A本実施の形態は、図
2の実施の形態において、各セパレータ5Aを貫通して
設けた水マニホールド17と、各セパレータ5Aの酸化
剤ガス流路19の形成されている面であって水マニホー
ルド17の鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水
平方向に形成された水供給溝18と、該水供給溝18と
燃料ガス流路11を連通するように水供給溝18内に複
数個等間隔に形成された連通孔14と、セパレータ5A
であって燃料ガス流路11の形成されている面に形成さ
れ各連通孔14と各燃料ガス流路11を連通する例えば
複数の溝からなる複数の水供給パス25とからなってい
る。
能にする構成は、各セパレータ5A本実施の形態は、図
2の実施の形態において、各セパレータ5Aを貫通して
設けた水マニホールド17と、各セパレータ5Aの酸化
剤ガス流路19の形成されている面であって水マニホー
ルド17の鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水
平方向に形成された水供給溝18と、該水供給溝18と
燃料ガス流路11を連通するように水供給溝18内に複
数個等間隔に形成された連通孔14と、セパレータ5A
であって燃料ガス流路11の形成されている面に形成さ
れ各連通孔14と各燃料ガス流路11を連通する例えば
複数の溝からなる複数の水供給パス25とからなってい
る。
【0072】各連通孔14より例えばおよそ2cm下が
った位置と燃料ガス流路11の間であって、各連通孔1
4燃料ガスに供給される水が均一に混合されるように、
複数の凸部16が格子状又は千鳥状に形成されている。
これ以外の点は、図2と同一である。
った位置と燃料ガス流路11の間であって、各連通孔1
4燃料ガスに供給される水が均一に混合されるように、
複数の凸部16が格子状又は千鳥状に形成されている。
これ以外の点は、図2と同一である。
【0073】具体的には、燃料ガス流路11の配列ピッ
チは3mm、流路本数40本、鉛直方向のストレートフ
ローであり、上方の燃料ガス入口ガスマニホールド12
から下方の燃料ガス出口マニホールド13に至ってい
る。
チは3mm、流路本数40本、鉛直方向のストレートフ
ローであり、上方の燃料ガス入口ガスマニホールド12
から下方の燃料ガス出口マニホールド13に至ってい
る。
【0074】連通孔14は配列ピッチが6mm、個数が
20個、孔の直径が0.5mmで、燃料ガス流路導入部
15に水平に並んでいる。
20個、孔の直径が0.5mmで、燃料ガス流路導入部
15に水平に並んでいる。
【0075】このような構成のセパレータ5Aと膜電極
複合体23(電極面積288cm2図示せず)が隣接し
た単位電池主構成の繰り返し構造で、図1のような膜電
極複合体数(単位電池数)が200個の固体高分子型燃
料電池スタックを試作し、スタックを水平方向に設置
し、発電試験を行った。標準運転条件として、反応ガス
に水素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度0.2A/cm
2、燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化剤ガス利用率(Uo
x)40%と設定した。また、スタックに間欠的に振動を与
え、その時の電圧の挙動をモニターした。
複合体23(電極面積288cm2図示せず)が隣接し
た単位電池主構成の繰り返し構造で、図1のような膜電
極複合体数(単位電池数)が200個の固体高分子型燃
料電池スタックを試作し、スタックを水平方向に設置
し、発電試験を行った。標準運転条件として、反応ガス
に水素ガス/空気、反応ガス圧力1ata、電流密度0.2A/cm
2、燃料ガス利用率(Uf)70%、酸化剤ガス利用率(Uo
x)40%と設定した。また、スタックに間欠的に振動を与
え、その時の電圧の挙動をモニターした。
【0076】このとき、200個の単位電池の電圧は平
均電圧±1%以下であった。また、No.1、10、20、30、・
・・190、200の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電
対を挿入して温度を測定したところ、全ての単位電池に
おいて温度は平均温度±1%以下であった。また、間欠的
な振動を繰り返しても、スタック電圧は常に安定してい
た。
均電圧±1%以下であった。また、No.1、10、20、30、・
・・190、200の酸化剤極側の膜電極複合体中心部に熱電
対を挿入して温度を測定したところ、全ての単位電池に
おいて温度は平均温度±1%以下であった。また、間欠的
な振動を繰り返しても、スタック電圧は常に安定してい
た。
【0077】以上述べた第3の実施の形態によれば、燃
料ガスへの水供給に関して、水供給パス25での圧力損
失が増え、スタックに間欠的に振動を与えても影響を受
けず、燃料ガス流路11内の水の滞留も生じず、また、
燃料ガス流路11内における燃料ガスと水が混合される
ようになった。
料ガスへの水供給に関して、水供給パス25での圧力損
失が増え、スタックに間欠的に振動を与えても影響を受
けず、燃料ガス流路11内の水の滞留も生じず、また、
燃料ガス流路11内における燃料ガスと水が混合される
ようになった。
【0078】この結果、スタックに間欠的に振動を与え
ても、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単位
電池の電圧分布や温度分布が均一となり、安定した発電
が可能となる。
ても、燃料ガスに供給した水が均一に配流され、各単位
電池の電圧分布や温度分布が均一となり、安定した発電
が可能となる。
【0079】(変形例)図3の構成のうち、水供給溝1
8は、水マニホールド17から離れるにつれて幅が狭く
なっている構成については、第1及び第3の実施の形態
のいずれにも適用できる。
8は、水マニホールド17から離れるにつれて幅が狭く
なっている構成については、第1及び第3の実施の形態
のいずれにも適用できる。
【0080】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、ガス流路
内の水の滞留がなく、スタックの設置角度や振動等の影
響を受けずに安定した発電を行うことができる固体高分
子型燃料電池スタックを提供することができる。
内の水の滞留がなく、スタックの設置角度や振動等の影
響を受けずに安定した発電を行うことができる固体高分
子型燃料電池スタックを提供することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態における固体高分子
型燃料電池スタックを示す分解斜視図。
型燃料電池スタックを示す分解斜視図。
【図2】図1のセパレータを説明するための正面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態における固体高分子
型燃料電池スタックのセパレータを示す正面図。
型燃料電池スタックのセパレータを示す正面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態における固体高分子
型燃料電池スタックのセパレータを示す正面図。
型燃料電池スタックのセパレータを示す正面図。
【図5】従来の固体高分子型燃料電池スタックの概略構
成を示す断面図。
成を示す断面図。
【図6】図5の膜電極複合体を示す断面図。
【図7】図5の膜電極複合体を拡大して示す平面図。
【図8】図5の固体高分子型燃料電池スタックの単位電
池の概略構成を示す断面図。
池の概略構成を示す断面図。
【図9】図5の固体高分子型燃料電池スタックの要部を
示す断面図。
示す断面図。
1…高分子膜 2a…燃料極(電極) 2b…酸化剤極(電極) 2a,2b…電極 3…膜電極複合体 4…マニホールド 5…セパレータ 5A…セパレータ 6…パッキン 7…単位電池 8a…供給マニホールド 8b…排出マニホールド 9a…燃料ガス流路 9b…酸化剤ガス流路 10…固体高分子型燃料電池スタック 11…燃料ガス流路 12…燃料ガス入口ガスマニホールド 13…燃料ガス出口ガスマニホールド 14…連通孔 15…燃料ガス流路導入部 16…凸部 17…水マニホールド 18…水供給溝 19…酸化剤ガス流路 20…酸化剤ガス入口ガスマニホールド 20…酸化剤ガス入口ガスマニホールド 21…酸化剤ガス出口ガスマニホールド 22…パッキン 23…膜電極複合体 24…水供給流路 25…水供給パス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 知沢 洋 神奈川県川崎市川崎区浮島町4番1号 株 式会社東芝電力・産業システム技術開発セ ンター内 (72)発明者 堀 美知郎 神奈川県川崎市川崎区浮島町4番1号 株 式会社東芝電力・産業システム技術開発セ ンター内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 CC08 CC10 HH04
Claims (8)
- 【請求項1】 高分子膜の対向する板面にそれぞれ燃料
極及び酸化剤極を配設してなる膜電極複合体と、該膜電
極複合体の該燃料極に当設される板面に燃料ガスを供給
するための複数の燃料ガス流路が形成され、該膜電極複
合体とは異なる隣接の膜電極複合体の酸化剤極に当設さ
れる板面に酸化剤ガスを供給するための複数の酸化剤ガ
ス流路が形成されたセパレータとからなる単位電池主構
成を、複数個準備し、該各単位電池主構成を同一方向に
機械的に積層すると共に、各単位電池主構成を、電気的
に直列に接続して構成され、前記燃料ガス流路に水を供
給して該各単位電池主構成を潜熱方式により冷却可能に
構成した固体高分子型燃料電池スタックにおいて、 前記各セパレータの一方の板面に形成する複数の燃料ガ
ス流路はそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、 前記燃料ガス流路に水を供給可能にする構成は、前記各
セパレータを貫通して設けた水マニホールドと、前記酸
化剤ガス流路の形成されている面であって前記水マニホ
ールドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水平
方向に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記燃料ガ
ス流路を連通するように前記水供給溝内に複数個等間隔
に形成された連通孔からなることを特徴とする固体高分
子型燃料電池スタック。 - 【請求項2】 前記連通孔の直径を0.1mm以下(0
を含まず)とすることを特徴とする請求項1に記載の固
体高分子型燃料電池スタック。 - 【請求項3】 高分子膜の対向する板面にそれぞれ燃料
極及び酸化剤極を配設してなる膜電極複合体と、該膜電
極複合体の該燃料極に当設される板面に燃料ガスを供給
するための複数の燃料ガス流路が形成され、該膜電極複
合体とは異なる隣接の膜電極複合体の酸化剤極に当設さ
れる板面に酸化剤ガスを供給するための複数の酸化剤ガ
ス流路が形成されたセパレータとからなる単位電池主構
成を、複数個準備し、該各単位電池主構成を同一方向に
機械的に積層すると共に、各単位電池主構成を、電気的
に直列に接続して構成され、前記燃料ガス流路に水を供
給して該各単位電池主構成を潜熱方式により冷却可能に
構成した固体高分子型燃料電池スタックにおいて、 前記各セパレータの一方の板面に形成する複数の燃料ガ
ス流路はそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、 前記燃料ガス流路に水を供給可能にする構成は、前記各
セパレータを貫通して設けた水マニホールドと、前記酸
化剤ガス流路の形成されている面であって前記水マニホ
ールドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水平
方向に形成された水供給溝と、前記燃料ガス流路と連通
するように前記水供給溝とは所定間隔を存して複数個等
間隔に形成された連通孔と、該各連通孔と該水供給溝の
間であって該各連通孔と該水供給溝の間をそれぞれ連通
するように形成され、該水供給溝内の水を該各連通孔に
導く複数の水供給流路とからなることを特徴とする固体
高分子型燃料電池スタック。 - 【請求項4】 前記各水供給流路は、前記水供給溝内の
水が前記各連通孔に流れる際の駆動力となる毛細管力を
発生するものである請求項3に記載の固体高分子型燃料
電池スタック。 - 【請求項5】 高分子膜の対向する板面にそれぞれ燃料
極及び酸化剤極を配設してなる膜電極複合体と、該膜電
極複合体の該燃料極に当設される板面に燃料ガスを供給
するための複数の燃料ガス流路が形成され、該膜電極複
合体とは異なる隣接の膜電極複合体の酸化剤極に当設さ
れる板面に酸化剤ガスを供給するための複数の酸化剤ガ
ス流路が形成されたセパレータとからなる単位電池主構
成を、複数個準備し、該各単位電池主構成を同一方向に
機械的に積層すると共に、各単位電池主構成を、電気的
に直列に接続して構成され、前記燃料ガス流路に水を供
給して該各単位電池主構成を潜熱方式により冷却可能に
構成した固体高分子型燃料電池スタックにおいて、 前記各セパレータの一方の板面に形成する複数の燃料ガ
ス流路はそれぞれ鉛直方向でほぼ直線状とし、 前記燃料ガス流路に水を供給可能にする構成は、前記各
セパレータを貫通して設けた水マニホールドと、前記酸
化剤ガス流路の形成されている面であって前記水マニホ
ールドの鉛直方向最下部よりも上方に位置し、かつ水平
方向に形成された水供給溝と、該水供給溝と前記燃料ガ
ス流路を連通するように前記水供給溝内に複数個等間隔
に形成された連通孔と、前記セパレータであって前記燃
料ガス流路の形成されている面に形成され前記各連通孔
と前記各燃料ガス流路を連通する複数の水供給パスとか
らなることを特徴とする固体高分子型燃料電池スタッ
ク。 - 【請求項6】 前記セパレータであって前記燃料ガス流
路が形成されている面の各連通孔と該燃料ガス流路との
間に、複数の凸部を格子状又は千鳥状に形成したことを
特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の固体高
分子型燃料電池スタック。 - 【請求項7】 前記水マニホールドから分岐した水供給
溝の溝幅を、該水マニホールドから離れるにつれて狭く
したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記
載の固体高分子型燃料電池スタック。 - 【請求項8】 前記連通孔のピッチは前記燃料ガス流路
のピッチの倍数としたことを特徴とする請求項1〜7の
いずれか一つに記載の固体高分子型燃料電池スタック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010699A JP2001202974A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 固体高分子型燃料電池スタック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010699A JP2001202974A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 固体高分子型燃料電池スタック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001202974A true JP2001202974A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18538687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000010699A Pending JP2001202974A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 固体高分子型燃料電池スタック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001202974A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006092843A (ja) * | 2004-09-22 | 2006-04-06 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池スタック |
WO2007125751A1 (ja) * | 2006-04-24 | 2007-11-08 | Panasonic Corporation | Mea部材、及び高分子電解質形燃料電池 |
JP2013051060A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池 |
-
2000
- 2000-01-19 JP JP2000010699A patent/JP2001202974A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006092843A (ja) * | 2004-09-22 | 2006-04-06 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池スタック |
JP4523371B2 (ja) * | 2004-09-22 | 2010-08-11 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池スタック |
WO2007125751A1 (ja) * | 2006-04-24 | 2007-11-08 | Panasonic Corporation | Mea部材、及び高分子電解質形燃料電池 |
JP5100640B2 (ja) * | 2006-04-24 | 2012-12-19 | パナソニック株式会社 | Mea部材、及び高分子電解質形燃料電池 |
JP2013051060A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池 |
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