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JP2001269370A - 移乗機器 - Google Patents

移乗機器

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Publication number
JP2001269370A
JP2001269370A JP2000083003A JP2000083003A JP2001269370A JP 2001269370 A JP2001269370 A JP 2001269370A JP 2000083003 A JP2000083003 A JP 2000083003A JP 2000083003 A JP2000083003 A JP 2000083003A JP 2001269370 A JP2001269370 A JP 2001269370A
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JP
Japan
Prior art keywords
arm
lifting
lifting arm
transfer device
caregiver
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000083003A
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English (en)
Inventor
Hidenori Tomizaki
秀徳 富崎
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Original Assignee
Individual
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移乗作業の手間と時間を省き、被介助者に使用
時の恐怖感や緊張感を与えず、情緒的に不安定にさせな
い、安全に移乗が行える移乗機器を提供する。 【解決手段】移乗機器は、介助者Sによる被介助者Mの
抱き上げ動作が可能となるよう、介助者Sの腕を保持し
た抱き上げアーム5と、抱き上げアーム5を昇降運動さ
せるギヤードモータ14とウォームジャッキ12などか
らなるアーム駆動機構部9と、被介助者Mの荷重を検出
するテープスイッチ17とから構成されており、介助者
Sが、抱き上げアーム5により被介助者Mを抱き上げる
際に、介助者Sの指先の動きに応じて、介助者Sの指先
に設けられたテープスイッチ17が介助者Sの抱き上げ
および抱き下ろし指示を力で検出し、その検出信号を制
御信号に変換してアーム駆動機構部9に出力する。これ
により、介助者Sによる被介助者Mの抱き上げ動作時の
力を機械的に補助することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば身体が不自
由な老人や病人など(以下、これらを総称して被介助者
という)を、車椅子から介助用ベッドへ、あるいは介助
用ベッドから車椅子へ移動させたりする場合などに利用
されて、人手による移乗の負担を少なく、かつ、手軽に
行える移乗機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被介助者を車椅子と介助用ベッド
の間で移動させる場合などに利用されるものとして、介
護リフタが提案されている。図7は、第1の従来技術で
あって、被介助者が天井走行リフタを使用して移動する
場合の全体概略図である(例えば、実開平6−5282
0号公報)。天井走行リフタは、走行用のレール31を
家屋の天井に敷設し、レール31の内部に車輪を介して
自在に移動できる移動装置32を設けると共に、移動装
置32の下方にベルト33を介して、リフタ本体34を
吊り上げるようにしてある。また、リフタ本体34に
は、被介助者Mを吊り上げるための吊りベルト35を接
続している。このような装置において、図示しない介助
者がリフタ本体34を使って被介助者Mを吊り上げる際
には、被介助者Mの体の下に吊りベルト35に付属した
専用のスリングシート36を敷き込み、リフタ本体34
内部の図示しないモータによりにベルト33を巻き上
げ、被介助者Mを昇降させるようになっている図8は、
第2の従来技術であって、被介助者が床走行リフタを使
用して移動する場合の全体概略図である(例えば、実開
平6−52820号公報)。吊り上げ式床走行リフタ
は、キャスター付のベース上37にマスト38とアーム
39よりなるリンク機構と直動型駆動装置40を設ける
と共に、このような装置を用いてアーム39の先端部に
設けたハンガー41を昇降できるようにしてある。この
ような構成で、介助者Sが被介助者Mの体の下に吊りベ
ルト35に付属した専用のスリングシート36を敷き込
みと共に、リフタ本体に設けた駆動装置によって、ハン
ガー40に係合された吊りベルト35を介して被介助者
Mを吊り上げるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1の従来
技術および第2の従来技術においては、以下の共通な問
題があった。 (1)被介助者Mをリフタで吊り上げる作業の前に、吊
りベルト35に付属したスリングシート36を被介助者
Mの体の下にその都度敷き込むといった装着作業が必要
であるため、介助者Sにとって、装着に多大な労力と時
間がかかっていた。 (2)また、被介助者Mの体の下に敷き込むスリングシ
ート36の装着に不具合があると、被介助者Mの臀部を
締め付けたりすることになる。その結果、被介助者の体
が吊り上げ走行の際に動いて進行方向に向かって側方に
ずれたりするので、安定保持が得られず危険を生じてい
た。そのため、介助者Sに対してスリングシート36を
安全に正確に使用する技術が求められていた。 (3)さらに、被介助者Mをリフタにより吊り上げて移
動させると、被介助者Mの上体が移動する進行方向に向
かって左右前後に揺動し、恐怖感や緊張感を感じさせた
りするので、被介助者Mは情緒的に不安定となる。また
さらに、被介助者Mがこのようなリフタを繰り返して使
用すると、被介助者Mに物体として搬送されているよう
な感覚を与え、被介助者Mの自尊心を傷つけることにな
り、その結果、使用拒否を招くという問題があった。本
発明は、このような問題を解決するためになされたもの
であり、従来の介助者のスリングシート敷き込み作業と
いった移乗の際の手間と時間を省き、被介助者に使用時
の恐怖感や緊張感を与えず、情緒的に不安定にさせな
い、安全に移乗させることができる移乗機器を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、請求項1の本発明は、キャスターを有する台座上に
立設し、かつ、回転可能に取り付けられた支柱と、前記
支柱に取り付けられると共に介助者を搭載するためのチ
ェアと、介助者の腕をアームホルダーなどを介して保持
し、かつ、介助者による被介助者の抱き上げ動作が可能
となるよう、前記チェアの左右に取り付けた主軸を回転
中心として軸支持すると共に、前記主軸から前記チェア
の前方に向かって延びる自由端が昇降自在に動くように
設けられた抱き上げアームと、前記チェアの下部に配置
されると共に前記抱き上げアームを昇降運動させるため
のアーム駆動機構部と、前記抱き上げアームに保持され
た介助者の指の先端位置に取り付けられると共に、介助
者の抱き上げおよび抱き下ろし動作指示を力で検出し、
前記アーム駆動機構部を駆動するための制御信号を出力
する力検出手段と、を備えたものである。また、請求項
2の本発明は、請求項1に記載の移乗機器において、前
記アーム駆動機構部は、前記主軸に固設された駆動レバ
ーと、前記駆動レバーに揺動自在に連結されたねじ軸
と、前記ねじ軸に螺合し、ウォームを内蔵するウォーム
ジャッキと、前記ねじ軸を直線移動させ得るように前記
ウォームジャッキのウォームに回転を与えるギヤードモ
ータとを備えたものである。また、請求項3の本発明
は、請求項1または2に記載の移乗機器において、前記
抱き上げアームに、介助者の下腕の関節部分を乗せる位
置に相当する部位が屈曲可能となるよう蝶番を設けたも
のである。また、請求項4の本発明は、請求項1から3
までの何れか1項に記載の移乗機器において、前記抱き
上げアームが水平面内で移動可能となるよう、前記抱き
上げアームの主軸側の端部、前記主軸の端部をそれぞれ
Lの字に曲げて成形すると共に、前記抱き上げアームの
主軸側の端部と前記主軸の端部との間に、前記Lの字に
成形された二つの部材を連結支持するボールベアリング
を設けたものである。また、請求項5記載の本発明は、
請求項1から4までの何れか1項に記載の移乗機器にお
いて、前記アーム駆動機構部は、前記抱き上げアームの
傾斜角度を調整するためのリミットスイッチを設けたも
のである。また、請求項6記載の本発明は、請求項1か
ら5までの何れか1項に記載の移乗機器において、前記
アーム駆動機構部は、電源バックアップ用のバッテリ充
電器を設けたものである。また、請求項7の本発明は、
請求項1から6までの何れか1項に記載の移乗機器にお
いて、前記抱き上げアームは、被介助者の体を保護する
ための墜落防止用ネットを取り付けたものである。ま
た、請求項8の本発明は、請求項1から7までの何れか
1項に記載の移乗機器において、前記抱き上げアームに
おける介助者の下腕を乗せる位置に相当する部位が、介
助者の手のひらを上向きに広げた状態から横向きに回転
可能となるよう、前記抱き上げアームの長手方向を二つ
の部材に分割すると共に、前記二つの部材に分割された
抱き上げアームを、アームの中心軸まわりに回転するボ
ールベアリングにより軸支持したしたものである。ま
た、請求項9の本発明は、請求項1から8までの何れか
1項に記載の移乗機器において、前記力検出手段に、テ
ープスイッチまたは圧力センサーを用いたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図に基づ
いて説明する。図1は、本発明の実施例における移乗機
器の側面図であって、アーム駆動機構部の内部を一部破
断したものを示している。図2は図1の移乗機器を上部
から見た平面図であって、チェアを取り除きアーム駆動
機構部の内部を透視したものを示している。図におい
て、1はキャスター、2は台座、3は支柱、4はチェ
ア、5は抱き上げアーム、5Aは主軸、5Bおよび5C
は蝶番、6はマット、7はアームホルダ、8は駆動レバ
ー、9はアーム駆動機構部、10はブラケット、11は
リンク、12はウォームジャッキ、13はねじ軸、14
はギヤードモータ、15はバッテリ充電器、16はリミ
ットスイッチ、17は力検出手段、18は墜落防止用ネ
ット、19は背当てを兼ねた移動用ハンドル、20、2
1はボールベアリングを示している。台座2は、5本の
脚で構成された放射状のフレームからなり、台座2の裏
面にストッパー付きのキャスター1を取り付けて、床面
上を自由に移動できるようになっている。また、台座2
には支柱3が立設されると共に、支柱3が図示しないボ
ールベアリングを介して台座2上で自由に回転できるよ
うになっており、さらに、支柱3には、介助者Sを搭載
するためのチェア4が取り付けられている。このチェア
4の左右には、抱き上げアーム5が介助者Sを挟んで対
称に主軸5Aに軸支持されると共に、主軸5Aからチェ
ア4の前方に向かって延びる自由端が昇降自在に動くよ
うに設けられており、介助者Sの腕をアームホルダー7
により保持し、かつ、介助者Sによる被介助者Mの抱き
上げ動作が可能となるようにしてある。また、抱き上げ
アーム5は、介助者Sの下腕を乗せる部位のうち、下碗
の関節部分(肘部および手首部)を乗せる位置に相当す
る部位が該アームを上昇させる方向に屈曲可能となるよ
う、蝶番5B、5Cが設けられている。さらに、抱き上
げアーム5の主軸5A側の端部と主軸5Aの端部をそれ
ぞれLの字に曲げて成形すると共に、抱き上げアーム5
の主軸5A側の端部と主軸5Aの端部との間にLの字に
成形してなる二つの部材を連結支持するボールベアリン
グ20が設けられ、抱き上げアーム5を昇降時あるいは
静止時に関わらず水平面内で移動できるようにしてあ
る。またさらに、抱き上げアーム5の長手方向を二つの
部材に分割すると共に、該二つの部材に分割された抱き
上げアーム5をボールベアリング21により軸支持し
て、介助者Sの下腕を乗せる位置に相当する部位が該ア
ームの中心軸まわりに回転可能となるようにしてある。
そして、二つの抱き上げアーム5には、被介助者Mを該
アームで抱き上げたときに被介助者Mが落下しないよう
に保護するための墜落防止用ネット18が取り付けられ
ている。なお、抱き上げアーム5の上には、クッション
部材からなるマット6が配設され、介助者Sの下腕と該
アームとの間にかかる力を吸収するようにしている。チ
ェア4の下部には、抱き上げアーム5を昇降運動させる
アーム駆動機構部9が収納されている。アーム駆動機構
部9は、具体的には、主軸5Aに固設された駆動レバー
8、駆動レバー8に揺動自在に連結されたねじ軸13、
ねじ軸13に螺合し、かつ、図示しないウォームを内蔵
するウォームジャッキ12、ウォーム(図示せず)に回
転を与え、モータと減速機を一体化したギヤードモータ
14、その他ウォームジャッキ12を揺動させ得るよう
に取付けたリンク11、ブラケット10より構成されて
いる。ギヤードモータ14に連結された図示しないクロ
ス主軸を回転させるとウォームジャッキ12によりねじ
軸13が紙面の左右方向に直線移動し、ねじ軸13の先
端に連結された駆動レバー8を介して抱き上げアーム5
が主軸5Aのまわりに回転するので、抱き上げアーム5
の先端部を介助者Sの前方に向かって図1の矢印のごと
く昇降させることができる。また、抱き上げアーム5に
は、介助者Sの指を保持する先端位置に介助者Sの抱き
上げおよび抱き下ろし動作指示を力で検出するための力
検出手段17が設けられており、力検出手段17は、例
えばテープスイッチあるいは圧力センサなどを用いたも
のである。ここで、図3は本発明の実施例における力検
出手段の動作説明図を示したものであって、テープスイ
ッチを用いた事例である。テープスイッチは、ちょうど
介助者Sの指先部分Fを覆うように設けたポケット状の
もので構成されており、その内部にボタン状の第1スイ
ッチ17Aおよび第2スイッチ17Bが設けられてい
る。介助者Sの指Fを、図3(a)に示すように上方矢
印側へ動かし第1スイッチ17Aを押している間、ま
た、図3(b)に示すように下方矢印側へ動かし第2ス
イッチ17Bを押している間だけ、それぞれの場合に抱
き上げアーム5を上昇、下降するよう、アーム駆動機構
部9を駆動するための制御信号を出力するようになって
いる。なお、テープスイッチ17からアーム駆動機構部
9の電源(図示せず)に制御信号を送るためのリード線
(図示せず)は、抱き上げアーム5の内部に溝(図示せ
ず)を設けて溝内に通すか、もしくはマット6の内部に
通すようにすると良い。また、アーム駆動機構部9に
は、抱き上げアーム5の傾斜角度を調整するためのリミ
ットスイッチ16が設けられ、抱き上げアーム5の昇降
の範囲を制限している。さらに、ギヤードモータ14の
電源バックアップ用のバッテリ充電器15が設けられて
いる。バッテリ充電器15により、移乗機器を作業場所
への移動後、即使用可能である。そして、移乗作業にお
けるバッテリの放電は休止時に行うものとしている。
【0006】次に、このような移乗機器を用いて、被介
助者をベッドから車椅子へ移乗させる例を、図4〜図6
を用いて説明する。図4は、本発明の実施例における移
乗機器の使用状態を示すものであって、(a)はその上
方から見た平面図、(b)は(a)の被介助者に抱き上
げアームを挿入した状態を正面から見た概略図である。
図5は、本発明の実施例における被介助者を抱き上げア
ームにより抱き上げる際の動作を示した概略図である。
図6は、本発明の実施例における被介助者を抱き上げた
状態から車椅子へ移乗させる際の動作を示した概略図で
ある。 まず、図4(a)において、今、介助者Sの両腕を抱
き上げアーム5の上に乗せ、アームホルダー7を保持し
た状態とし、テープスイッチ17を介助者Sの指先に挿
入してある。次に、移乗機器をベッドBに横たわってい
る被介助者M側(矢印方向)へ移動させ、介助者Sの片
腕(右腕)を被介助者Mの臀部あたりに差し込み、介助
者Sのもう片側(左腕)を被介助者Mの肩から首の付け
あたりに差し込む。 続いて、図4(b)において、抱き上げアーム5を、
被介助者Mの臀部および肩から首の付けあたりに差し込
んだ後、介助者Sの体まで引き寄せる。次に、抱き上げ
アーム5により被介助者Mを抱き上げようとするとき
に、つまり介助者Sの指先の動きに応じて、介助者Sの
指先に設けられたテープスイッチ17が介助者Sの抱き
上げおよび抱き下ろし動作指示を力で検出し、その検出
信号がアーム駆動機構部9を駆動するための制御信号に
変換されてアーム駆動機構部9に出力される。そして、
ギヤードモータ14の電源が入り、ギヤードモータ14
が回転すると、ウォームジャッキ12を介して、ねじ軸
13が直線運動し、ねじ軸13に連結された駆動レバー
8を介して抱き上げアーム5が、自動的に追従作動す
る。これにより、被介助者Mを介助者S側(手前)に引
き寄せ、図示の矢印方向に持ち上げる。 次に、図5において、被介助者Mの上体を起こす際
は、被介助者Mの臀部あとりに挿入された介助者Sの片
腕(右腕)をそのままにして、介助者Sの片腕(左腕)
を上げるのと同時に介助者Sが左腕をのせている部分を
抱き上げアーム5の中心軸回りに回転させて、被介助者
Mの体に沿うように支え、被介助者Mの上体を起こす。 介助者Sが被介助者Mを車椅子Cへ移乗させる際に
は、例えば、図6に示すように肘掛けが着脱できるよう
な車椅子Cの座面に対して、横方向から移乗させる。
【0007】したがって、移乗機器は、介助者Sの腕を
アームホルダー7などを介して保持する抱き上げアーム
5を、電力によるパワーを利用したアーム駆動機構部9
と力検出手段17を用い、介助者Sが作業する手の動き
に応じて自動的に追従可能となるよう昇降自在に運動で
きる構成にしたので、介助者Sによる被介助者Mの抱き
上げ動作時の力を機械的に補助することができる。その
結果、人手による移乗を、労力を少なく、かつ、手軽に
行うことができる。また、このような移乗機器におい
て、被介助者Mを直接抱き上げアーム5により抱き上げ
る方式にしたので、介助者Sにとって、移乗の都度、従
来の被介助者Mへのスリングシート装着といった作業の
手間と時間が省かれ、介助者Sの肉体的な負担が激減す
る。そして、従来の介護リフタでは必須であったスリン
グシートを安全に正確に使用するといった技術の習得を
一切なくすことができる。また、このような移乗機器
は、介助者Sによる抱き上げアーム5を間に介した移乗
作業のため、通常の人手だけによる移乗作業にほぼ近い
ので、短時間で移乗させることができることから、被介
助者Mの腰痛を防止できると共に、肉体的負担、精神的
負担が軽減され、介護の質を向上させることができる。
その結果、被介助者Mに恐怖感や緊張感を感じさせたり
することはなく、情緒的に安定を維持したまま使用する
ことができる。またさらに、被介助者Mに物体として搬
送されているような感覚を与えたり、自尊心を傷つけさ
せたりすることもない。その結果、移乗機器を自ら使用
しようとする意欲が生じ、使用機会が増加すると共に、
移乗機器の普及が促進される。また、抱き上げアーム5
は、介助者Sの下腕の関節部分を乗せる部位に蝶番5
B、5Cを設ける構成にしたので、介助者Sの抱き上げ
動作時の関節の折れ曲がりに追従することができ、抱き
上げアーム5を容易に、かつ、安全に操作させることが
できる。また、抱き上げアーム5が水平面内で移動可能
となるよう、抱き上げアーム5と主軸5Aのそれぞれの
端部をLの字に曲げて成形し、前記Lの字に成形した抱
き上げアーム5と主軸5Aの端部をボールベアリング2
0を介して連結支持する構成にしたので、抱き上げアー
ム5を昇降時あるいは静止時に関わらず水平面内で容易
に移動させることができる。また、アーム駆動機構部9
に抱き上げアーム5の傾斜角度を調整するリミットスイ
ッチ16を設けたので、抱き上げアーム5の昇降時の動
作範囲を制限することで、安全に抱き上げ動作を実施す
ることができる。また、アーム駆動機構部9に、電源バ
ックアップ用のバッテリ充電器15を設けたので、電源
を必要としない場所でも、移乗機器を作業場所へ移動さ
せることができると共に、移乗作業を速やかに行うこと
ができる。また、抱き上げアーム5に、被介助者Mの体
を保護するための墜落防止用ネット18を取り付けたの
で、被介助者Mを移乗機器から墜落させることはない。
また、抱き上げアーム5の長手方向を二つの部材に分割
し、該二つの部材に分割された抱き上げアーム5をボー
ルベアリング21により軸支持したので、該アームを中
心軸まわりに回転させることで、容易に被介助者Mの上
体を起こすことができる。また、力検出手段17にテー
プスイッチまたは圧力センサーを用いたので、介助者S
の抱き上げおよび抱き下ろし動作指示を、容易に力で検
出することができる。なお、この移乗機器は、ベッドと
車椅子の間を移乗する場合だけでなく、ベッドまたは車
椅子から便座、あるいは自動車の車内などへ移乗する場
合、また、その逆の移乗の際にも適用が可能である。さ
らに、被介助者のみでなく、健常者であっても足腰の弱
っている人達においても適宜使用することができる。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下の効果がある。 (1)移乗機器は、介助者の腕をアームホルダーなどを
介して保持する抱き上げアームを、電力によるパワーを
利用したアーム駆動機構部と力検出手段を用い、介助者
が作業する手の動きに応じて自動的に追従可能となるよ
う昇降自在に運動できる構成にしたので、介助者による
被介助者の抱き上げ動作時の力を機械的に補助すること
ができ、その結果、人手による移乗を、労力を少なく、
かつ、手軽に行うことができる。 (2)このような移乗機器において、被介助者を直接抱
き上げアームにより抱き上げる方式にしたので、介助者
にとって、移乗の都度、従来の被介助者へのスリングシ
ート装着といった作業の手間と時間が省かれ、介助者の
肉体的な負担が激減する。そして、スリングシートを安
全に正確に使用するといった技術の習得を一切なくすこ
とができる。 (3)このような移乗機器は、介助者による抱き上げア
ームを間に介した移乗作業のため、通常の人手だけによ
る移乗作業にほぼ近いので、短時間で移乗させることが
できることから、被介助者の腰痛を防止できると共に、
肉体的負担、精神的負担を軽減され、介助の質を向上さ
せることができる。その結果、被介助者に恐怖感や緊張
感を感じさせたりすることはなく、情緒的に安定を維持
したまま使用することができる。またさらに、被介助者
に物体として搬送されているような感覚を与えたり、自
尊心を傷つけさせたりすることもない。その結果、移乗
機器を自ら使用しようとする意欲が生じ、使用機会が増
加すると共に、移乗機器の普及が促進される。 (4)抱き上げアームは、介助者の下腕の関節部分を乗
せる部位に蝶番を設ける構成にしたので、介助者の抱き
上げ動作時の関節の折れ曲がりに追従することができ、
抱き上げアームを容易に、かつ、安全に操作させること
ができる。 (5)抱き上げアームが水平面内で移動可能となるよ
う、抱き上げアームと主軸のそれぞれの端部をLの字に
曲げて成形し、前記Lの字に成形した抱き上げアームと
主軸の端部をボールベアリングを介して連結支持する構
成にしたので、抱き上げアームを昇降時あるいは静止時
に関わらず水平面内で容易に移動させることができる。 (6)アーム駆動機構部に抱き上げアームの傾斜角度を
調整するリミットスイッチを設けたので、抱き上げアー
ムの昇降時の動作範囲を制限することで、安全に抱き上
げ動作を実施することができる。 (7)アーム駆動機構部に、電源バックアップ用のバッ
テリ充電器を設けたので、電源を必要としない場所で
も、移乗機器を作業場所へ移動させることができると共
に、移乗作業を速やかに行うことができる。 (8)抱き上げアームに、被介助者の体を保護するため
の墜落防止用ネットを取り付けたので、被介助者を移乗
機器から墜落させることはない。 (9)抱き上げアームの長手方向を二つの部材に分割
し、該二つの部材に分割された抱き上げアームをボール
ベアリングにより軸支持したので、該アームを中心軸ま
わりに回転させることで、容易に被介助者の上体を起こ
すことができる。 (10)力検出手段にテープスイッチまたは圧力センサ
ーを用いたので、介助者の抱き上げおよび抱き下ろし動
作指示を、容易に力で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す移乗機器の側面図であっ
て、アーム駆動機構部の内部を一部破断して示してい
る。
【図2】図1の移乗機器を上部から見た平面図であっ
て、チェアを取り除いた状態を示すアーム駆動機構部の
内部を透視している。
【図3】本発明の実施例を示す力検出手段の動作説明図
である。
【図4】本発明の実施例における移乗機器の使用状態を
示すものであって、(a)はその上方から見た平面図、
(b)は(a)の被介助者に抱き上げアームを挿入した
状態を正面から見た概略図である。
【図5】本発明の実施例における被介助者を抱き上げア
ームにより抱き上げる際の動作を示した概略図である。
【図6】本発明の実施例における被介助者を抱き上げた
状態から車椅子へ移乗させる際の動作を示した概略図で
ある。
【図7】第1の従来技術であって、被介助者が天井走行
リフタを使用して移動する場合の全体概略図である。
【図8】第2の従来技術であって、被介助者が床走行リ
フタを使用して移動する場合の全体概略図である。
【符号の説明】
1:キャスター 2:台座 3:支柱 4:チェア 5:抱き上げアーム 5A:主軸 5B、5C:蝶番 6:マット 7:アームホルダー 8:駆動レバー 9:アーム駆動機構部 10:ブラケット 11:リンク 12:ウォームジャッキ 13:ねじ軸 14:ギヤードモータ 15:バッテリ充電器 16:リミットスイッチ 17:力検出手段(テープスイッチ) 18:墜落防止用ネット 19:移動用ハンドル 20:ボールベアリング 21:ボールベアリング B:ベッド M:被介助者 S:介助者

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャスターを有する台座上に立設し、か
    つ、回転可能に取り付けられた支柱と、 前記支柱に取り付けられると共に介助者を搭載するため
    のチェアと、 介助者の腕をアームホルダーなどを介して保持し、か
    つ、介助者による被介助者の抱き上げ動作が可能となる
    よう、前記チェアの左右に取り付けた主軸を回転中心と
    して軸支持すると共に、前記主軸から前記チェアの前方
    に向かって延びる自由端が昇降自在に動くように設けら
    れた抱き上げアームと、 前記チェアの下部に配置されると共に前記抱き上げアー
    ムを昇降運動させるためのアーム駆動機構部と、 前記抱き上げアームに保持された介助者の指の先端位置
    に取り付けられると共に、介助者の抱き上げおよび抱き
    下ろし動作指示を力で検出し、前記アーム駆動機構部を
    駆動するための制御信号を出力する力検出手段と、を備
    えたことを特徴とする移乗機器。
  2. 【請求項2】前記アーム駆動機構部は、前記主軸に固設
    された駆動レバーと、前記駆動レバーに揺動自在に連結
    されたねじ軸と、前記ねじ軸に螺合し、ウォームを内蔵
    するウォームジャッキと、前記ねじ軸を直線移動させ得
    るように前記ウォームジャッキのウォームに回転を与え
    るギヤードモータとを備えたことを特徴とする請求項1
    記載の移乗機器
  3. 【請求項3】前記抱き上げアームに、介助者の下腕の関
    節部分を乗せる位置に相当する部位が屈曲可能となるよ
    う蝶番を設けたことを特徴とする請求項1または2に記
    載の移乗機器。
  4. 【請求項4】前記抱き上げアームが水平面内で移動可能
    となるよう、前記抱き上げアームの主軸側の端部、前記
    主軸の端部をそれぞれLの字に曲げて成形すると共に、
    前記抱き上げアームの主軸側の端部と前記主軸の端部と
    の間に、前記Lの字に成形された二つの部材を連結支持
    するボールベアリングを設けてあることを特徴とする請
    求項1から3までの何れか1項に記載の移乗機器。
  5. 【請求項5】前記アーム駆動機構部は、前記抱き上げア
    ームの傾斜角度を調整するためのリミットスイッチを設
    けてあることを特徴とする請求項1から4までの何れか
    1項に記載の移乗機器。
  6. 【請求項6】前記アーム駆動機構部は、電源バックアッ
    プ用のバッテリ充電器を設けてあることを特徴とする請
    求項1から5までの何れか1項に記載の移乗機器。
  7. 【請求項7】前記抱き上げアームは、被介助者の体を保
    護するための墜落防止用ネットを取り付けてあることを
    特徴とする請求項1から6までの何れか1項に記載の移
    乗機器。
  8. 【請求項8】前記抱き上げアームにおける介助者の下腕
    を乗せる位置に相当する部位が、介助者の手のひらを上
    向きに広げた状態から横向きに回転可能となるよう、前
    記抱き上げアームの長手方向を二つの部材に分割すると
    共に、前記二つの部材に分割された抱き上げアームを、
    アームの中心軸まわりに回転するボールベアリングによ
    り軸支持したことを特徴とする請求項1から7までの何
    れか1項に記載の移乗機器。
  9. 【請求項9】前記力検出手段に、テープスイッチまたは
    圧力センサーを用いたことを特徴とする請求項1から8
    までの何れか1項に記載の移乗機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8401702B2 (en) 2008-06-06 2013-03-19 Panasonic Corporation Robot, and control apparatus, control method, and control program for robot

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