JP2001267765A - 金属部材用保護装置およびそれを用いた画像処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルを保護し、ケーブルが切欠きから外
れることを防止する金属部材用保護装置、ならびに誤作
動や故障が発生することを防止する画像処理システムを
提供する。 【解決手段】 メインフレーム部材６０およびサイドフ
レーム部材７１にエッジガイドゴム部材９０が装着され
ているので、使用時または輸送時に配線用ケーブル６５
および電源用ケーブル４７が閉じ穴６１および切欠き７
５の内壁と擦れて配線用ケーブル６５および電源用ケー
ブル４７の絶縁被覆が破損することを防止し、配線用ケ
ーブル６５および電源用ケーブル４７を保護して電気的
短絡を防止することができる。さらに、エッジガイドゴ
ム部材９０に延設部９３が設けられているので、切欠き
７５に内縁部９６を挿入し、開き穴９１に電源用ケーブ
ル４７を通したとき、電源用ケーブル４７が延設部９３
の作用により切欠き７５から外れることを防止すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、金属部材用保護装
置およびそれを用いた画像処理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ＣＣＤなどのラインセンサを
備えるカラー撮像手段を搭載したキャリッジを、原稿面
に対して平行に移動させ、原稿の画像を読取る画像読取
装置等の画像処理システムが知られている。

【０００３】例えば、フラットベッド型の画像読取装置
の場合、箱型の筐体の上面に原稿を置くためのガラス等
の透明板からなる原稿台が設けられており、筐体の内部
には、駆動装置により原稿台に平行に移動するキャリッ
ジが設けられている。このキャリッジには、光源とカラ
ー撮像手段とが搭載されている。光源の照射光は、原稿
台上の原稿表面で反射され、集光レンズによりカラー撮
像手段に集光されるようになっている。

【０００４】上記のような画像読取装置において、読取
った画像データを最終的に印刷出力する場合、パーソナ
ルコンピュータ等の処理装置を用いて画像をモニタに表
示し、所望の画像を選択してプリンタ等の印刷装置によ
り印刷用紙等の印刷媒体に印刷出力している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】パーソナルコンピュー
タを用いて画像印刷処理を行なう場合、使用者はオペレ
ーションシステムで規定されたコマンド入力操作を行
い、印刷処理アプリケーションプログラムおよびプリン
タドライバをそれらが格納されている例えば磁気ディス
ク等の格納装置からパーソナルコンピュータの内部メモ
リに取込んで実行可能状態にする必要がある。

【０００６】しかしながら、コマンド入力や印刷処理ア
プリケーションプログラムおよびプリンタドライバの取
込に長時間を要し、起動に時間がかかるという問題があ
る。また、パーソナルコンピュータを実際に使いこなす
ためには解決すべき問題が多い。例えば、パーソナルコ
ンピュータを持っていても使いこなせない使用者が多数
であり、これらの使用者が画像読取装置で読取った画像
を印刷出力するため、画像の印刷処理用アプリケーショ
ンプログラムやプリンタドライバをパーソナルコンピュ
ータにインストールしようとしてもインストール自体が
困難であったり、コマンド入力の方法がわからないとい
う不都合が生じる恐れがある。

【０００７】そこで、原稿の画像を電気信号に変換して
画像を読取る画像読取部と、この画像読取部で読取った
画像データに基づいて用紙等の印刷媒体に画像を印刷す
る画像印刷部とを備え、パーソナルコンピュータに接続
することなく読取った画像データに基づいて画像を印刷
する画像処理装置が考えられる。このような画像処理装
置においては、画像読取部と画像印刷部とを２階建て構
造とし、上段に画像読取部を配置し、下段に画像印刷部
を配置するのが一般的な構成である。また、搭載スペー
スの観点から、画像読取部および画像印刷部を制御する
制御手段、ならびに画像読取部および画像印刷部に電力
を供給する電源部は画像印刷部とともに下段に配置され
る。

【０００８】ところで、上記構成の画像処理装置におい
ては、画像読取部、画像印刷部、制御手段および電源部
を収容するハウジング内にこのハウジングの骨組みを形
成する金属部材を設け、装置の強度向上を図ったり、製
品出荷前の検査や組付を容易にしたりすることが考えら
れる。ところが、ハウジング内に金属部材を設けた場
合、画像読取部、画像印刷部、制御手段および電源部を
電気的に接続する配線用ケーブル、ならびに電源部およ
び電力供給源を電気的に接続する電源用ケーブル等のケ
ーブルの取り回しが困難になる恐れがある。そこで、上
記のケーブルを通すための閉じ穴や切欠きを金属部材に
形成し、ケーブルの取り回しを容易にすることが考えら
れる。

【０００９】しかしながら、ケーブルを上記の閉じ穴や
切欠きに通した場合、使用時または輸送時にケーブルが
閉じ穴や切欠きの内壁と擦れてケーブルの絶縁被覆が破
損したり、ケーブルが切欠きから外れたりする恐れがあ
るという問題があった。ケーブルの絶縁被覆が破損した
場合には、ケーブルの導線が金属部材に接触して電気的
短絡が発生し、装置に誤作動や故障が発生する恐れがあ
る。また、ケーブルが切欠きから外れた場合には、外れ
たケーブルが画像読取部や画像印刷部の駆動部の駆動を
阻害し、装置に誤作動や故障が発生する恐れがある。

【００１０】本発明は、上記の問題を解決するためなさ
れたものであり、ケーブルを保護し、ケーブルが切欠き
から外れることを防止する金属部材用保護装置を提供す
ることを目的とする。

【００１１】本発明の他の目的は、金属部材に装着する
ことが容易な金属部材用保護装置を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、誤作動や故障が発生す
ることを防止する画像処理システムを提供することにあ
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
金属部材用保護装置によると、開き穴を有する内縁部
は、配線用ケーブルまたは電源用ケーブルを通すための
閉じ穴または切欠きに挿入可能であり、閉じ穴または切
欠きよりも大きい外形を有する外縁部は内縁部の外壁に
接続し、開き穴に接続する切断部が外縁部に形成されて
いる。このため、配線用ケーブルまたは電源用ケーブル
を開き穴に通すことで、使用時または輸送時に上記のケ
ーブルが閉じ穴や切欠きの内壁と擦れてケーブルの絶縁
被覆が破損することを防止することができる。したがっ
て、ケーブルを保護して電気的短絡を防止することがで
きる。

【００１３】さらに、配線用ケーブルまたは電源用ケー
ブルを、切断部を経由して開き穴に通した後、閉じ穴に
内縁部を挿入するか、または切欠きに内縁部を挿入した
後、配線用ケーブルまたは電源用ケーブルを、切断部を
経由して開き穴に通すことにより、本発明の金属部材用
保護装置を金属部材に容易に装着することができる。

【００１４】本発明の請求項２記載の金属部材用保護装
置によると、開き穴の一方の端部側から開き穴の他方の
端部側に向かって延びる延設部が開き穴の内壁に設けら
れているので、金属部材の切欠きに内縁部を挿入した場
合、配線用ケーブルまたは電源用ケーブルが延設部の作
用により開き穴から外れることを防止することができ
る。したがって、配線用ケーブルまたは電源用ケーブル
が金属部材の切欠きから外れることを防止することがで
きる。

【００１５】本発明の請求項３記載の金属部材用保護装
置によると、外部に向かって突出する突起部が内縁部の
外壁に設けられているので、金属部材に形成する閉じ穴
または切欠きの寸法精度を高めることなく、閉じ穴また
は切欠きに内縁部を挿入することができる。さらに、本
発明の金属部材用保護装置を金属部材に装着した後、金
属部材用保護装置が金属部材から容易に脱落することを
防止することができる。

【００１６】本発明の請求項４記載の画像処理システム
によると、請求項１、２または３記載の金属部材用保護
装置は、画像読取部、画像印刷部および制御手段を電気
的に接続する配線用ケーブルを通すための閉じ穴および
切欠きの一方または両方が形成される金属部材に装着さ
れる。このため、配線用ケーブルを保護し、配線用ケー
ブルが切欠きから外れることを防止することができる。
したがって、電気的短絡を防止し、画像読取部や画像印
刷部の駆動部の駆動を良好にしてシステムに誤作動や故
障が発生することを防止することができる。

【００１７】本発明の請求項５記載の画像処理システム
によると、請求項１、２または３記載の金属部材用保護
装置は、電源部および電力供給源を電気的に接続する電
源用ケーブルを通すための閉じ穴および切欠きの一方ま
たは両方が形成される金属部材に装着される。このた
め、電源用ケーブルを保護し、電源用ケーブルが切欠き
から外れることを防止することができる。したがって、
電気的短絡を防止し、画像読取部や画像印刷部の駆動部
の駆動を良好にしてシステムに誤作動や故障が発生する
ことを防止することができる。

【００１８】本発明の請求項６記載の画像処理システム
によると、請求項１、２または３記載の金属部材用保護
装置は、電源部および電力供給源を電気的に接続する電
源用ケーブル、あるいは画像読取部、画像印刷部、制御
手段および電源部を電気的に接続する配線用ケーブルを
通すための閉じ穴および切欠きの一方または両方が形成
される金属部材に装着される。このため、電源用ケーブ
ルまたは配線用ケーブルを保護し、電源用ケーブルまた
は配線用ケーブルが切欠きから外れることを防止するこ
とができる。したがって、電気的短絡を防止し、画像読
取部や画像印刷部の駆動部の駆動を良好にしてシステム
に誤作動や故障が発生することを防止することができ
る。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
実施例を図面に基づいて説明する。キャリッジ移動型の
フラットベッド型画像読取部およびインクジェット型濃
淡カラー画像印刷部を備えた画像処理システムに本発明
を適用した一実施例を図１〜図８に示す。

【００２０】図６に示すように、画像処理システムとし
ての画像処理装置１００は、スキャナ部２０と、信号処
理部１０と、プリンタ部５０と、操作部３０と、電源部
４０とから構成される。スキャナ部２０の後述するキャ
リッジ３と、信号処理部１０と、プリンタ部５０と、電
源部４０とはハウジングとしての筐体２に収容されてい
る。スキャナ部２０と、信号処理部１０、プリンタ部５
０、操作部３０および電源部４０とは、板金製のメイン
フレーム部材６０により仕切られている。信号処理部１
０、プリンタ部５０および電源部４０は、メインフレー
ム部材６０と、板金製のボトムフレーム部材７０と、板
金製のサイドフレーム部材７１および７２とに４面が囲
まれている。メインフレーム部材６０はサイドフレーム
部材７１および７２に接続されている。サイドフレーム
部材７１および７２はボトムフレーム部材７０に接続さ
れており、サイドフレーム部材７１および７２の外側に
は取っ手部１９０が設けられている。ここで、メインフ
レーム部材６０と、ボトムフレーム部材７０と、サイド
フレーム部材７１および７２とは、筐体２内に設けら
れ、筐体２の骨組みを形成する金属部材を構成してい
る。

【００２１】スキャナ部２０には、匡体２の上面にガラ
ス等の透明板からなる原稿台１が設けられている。匡体
２の内部には、図示しない駆動手段により原稿台１に対
し平行に往復移動可能な画像読取部としてのキャリッジ
３が設けられ、このキャリッジ３に光源４とカラー撮像
手段５とが搭載されている。光源４の照射光は、原稿台
１上の原稿８の表面で反射され、複数のミラー６で反射
した後、集光レンズ７によりカラー撮像手段５に集光さ
れるようになっている。カラー撮像手段５は、赤（Ｒ：
Ｒｅｄ）、緑（Ｇ：Ｇｒｅｅｎ）および青（Ｂ：Ｂｌｕ
ｅ）の光をそれぞれ電気信号に変換して出力する。複数
のミラー６で反射させることにより、原稿８から集光レ
ンズ７までの光路長を大きくしている。原稿台１のキャ
リッジ３移動方向の端部には、高反射率均一反射面を有
する白基準９が設けられている。写真フィルム等の透過
原稿を読取る場合は、原稿台１の上方に第２の光源が設
けられ、キャリッジ３が移動することにより透過光を読
取る。

【００２２】図７に示すように、スキャナ部２０の白基
準９は、原稿台１の一端に設けられており、白基準９が
キャリッジ３の画像読取前、すなわちキャリッジ３の電
源オフ時あるいは白基準読取時の初期位置と重なるよう
に配置されている。キャリッジ３は、後述するフレキシ
ブルフラットケーブル３１により図６に示す信号処理部
１０と電気的に接続されている。筐体２の上面であっ
て、原稿台１の読取原点１ａ近傍には原点位置表示部２
１が設けられている。すなわち原点位置表示部２１は、
白基準９および初期位置のキャリッジ３の一端側に設け
られている。

【００２３】筐体２の上部であって、白基準９およびキ
ャリッジ３の初期位置に対し反原稿台側には整備用扉２
２が設けられており、この整備用扉２２は、スキャナ部
２０の内部と外部との連通を導通あるいは遮断する開閉
扉である。整備用扉２２は、図示しない突出部を有して
おり、この突出部は、図７に示す整備用扉２２の閉状態
において、図示しない穴部に嵌合することが可能であ
る。この穴部内にはセンサ部としての図示しない遮光セ
ンサが設けられており、この遮光センサは、図８に示す
制御手段１４に電気的に接続されている。このため、電
源オン時、制御手段１４は突出部が穴部に嵌合している
か否か、すなわち整備用扉２２の開閉状態を遮光センサ
が検出することが可能である。したがって、制御手段１
４は整備用扉２２の開閉状態に応じてキャリッジ３を制
御し、キャリッジ３を図７の点線で示す待避位置、ある
いは図７の実線で示す初期位置に移動させることができ
る。本実施例においては、整備用扉２２の開状態におい
て、使用者が開口部から手を挿入して白基準９や原稿台
１を清掃したり、後述する脱着式隔壁３２を取外してプ
リンタ部５０内の用紙詰まり等を保守したりすることが
可能な構成となっている。

【００２４】また、メインフレーム部材６０に形成され
スキャナ部２０とプリンタ部５０とに連通する開口部に
は枠部材３３が設けられている。この枠部材３３には、
透明部材からなり、枠部材３３に対し脱着可能な脱着式
隔壁３２が設けられている。脱着式隔壁３２は、枠部材
３３の図示しないレール部上をキャリッジ３の移動方向
と同方向に移動することが可能である。脱着式隔壁３２
が上記のレール部上を移動することで、脱着式隔壁３２
を枠部材３３から取外したり、脱着式隔壁３２を枠部材
３３に取付けたりすることができる。

【００２５】フレキシブルフラットケーブル３１は、一
方の端部がキャリッジ３に電気的に接続され、他方の端
部が図８に示す制御手段１４に電気的に接続されてい
る。フレキシブルフラットケーブル３１は内部に複数本
の導線を有し、導線は他の部材との短絡を未然に防止す
るための被膜で覆われている。被膜はフレキシブルフラ
ットケーブル３１の柔軟性を確保するため、柔軟性を有
するフィルムが用いられる。フレキシブルフラットケー
ブル３１は、キャリッジ３の接続部と信号処理部１０の
接続部との途中部が折り返され、枠部材３３により折り
返し部３５が挟み込まれ、メインフレーム部材６０に固
定されている。フレキシブルフラットケーブル３１は、
キャリッジ３の接続部と折り返し部３５との間に充分な
たわみをもたせて備えられいる。また、フレキシブルフ
ラットケーブル３１は、折り返し部３５と信号処理部１
０の接続部との間にＬ字曲げ部３６が設けられており、
フレキシブルフラットケーブル３１と信号処理部１０と
の接続を容易にしている。

【００２６】図８に示すように、信号処理部１０は、増
幅器１１、Ａ／Ｄ変換部１２、シェーディング補正部１
３、ガンマ補正部１６、その他の補正部１７および制御
手段１４から構成される。制御手段１４は、ＣＰＵ、Ｒ
ＡＭおよびＲＯＭ等からなるマイクロコンピュータによ
り構成されている。

【００２７】Ａ／Ｄ変換部１２は、増幅器１１を介して
入力したカラー撮像手段５からのデータをデジタル信号
に変換してシェーディング補正部１３に渡すものであ
る。このデジタル信号は、例えば読取階調が１０ビット
の場合は、０〜１０２３までの数値を示す信号となる。
シェーディング補正部１３は、読取り開始前に白基準９
を読取ったデータを用いて、光電変換素子列の素子毎の
感度のばらつきや光源４の光量のばらつきを補正する。
そして、シェーディング補正された画素データはガンマ
補正部１６に送られる。ガンマ補正部１６では、所定の
ガンマ関数によりガンマ補正が行われ、Ａ／Ｄ変換部１
２から出力された光量信号を画像信号に変換する。その
他の補正部１７では、色補正、エッジ強調および領域拡
大／縮小等の諸変換を行う。

【００２８】図６に示す操作部３０は、筐体２から外部
に露出する図示しない操作パネルを有しており、この操
作パネルには図示しない印刷スイッチが設けられてい
る。この印刷スイッチをオンにすることで、スキャナ部
２０に信号処理部１０を介して接続されたプリンタ部５
０により画像の印刷を実行することができる。さらに、
画像処理装置１００が図示しないパーソナルコンピュー
タに接続された状態においては、操作部３０を操作する
ことでスキャナ部２０が読取った画像データをパーソナ
ルコンピュータに転送したり、フロッピー（登録商標）
ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、光磁気ディスク（ＭＯ）など
のコンピュータ読取り可能な記憶媒体に記憶された画像
データに基づいてプリンタ部５０で画像を印刷したりす
ることができる。

【００２９】電源部４０は、Ａ／Ｃ２００ＶあるいはＡ
／Ｃ１２０Ｖを供給可能な図示しないインレットを有し
ており、この電源インレットは、図１に示す一次側コネ
クタ４６により図示しない電源回路が形成された図１に
示す電源基板４１に電気的に接続されており、スキャナ
部２０、信号処理部１０、操作部３０およびプリンタ部
５０に電力を供給することができる。

【００３０】図１に示すように、電源部４０は、図６に
示すスキャナ部２０、信号処理部１０、操作部３０およ
びプリンタ部５０に電力を供給する図示しない電源回路
が形成された電源基板４１と、Ａ／Ｃ２００Ｖあるいは
Ａ／Ｃ１２０Ｖの電力供給源としての交流電源に電気的
に接続可能な図示しない電源インレットと、電源用ケー
ブル４７を介して電源基板４１上の電源回路と電源イン
レットとを電気的に接続する一次側コネクタ４６とを有
している。電源基板４１は、ボトムフレーム部材７０
と、サイドフレーム部材７２と、板金製の電源カバー部
材７４とにより６面が囲まれている。シールドプレート
部材４３は、電源基板４１とともにねじ４２によりボト
ムフレーム部材７０に取付けられている。ボトムフレー
ム部材７０とサイドフレーム部材７２と電源カバー部材
７４とは電源基板４１上の電源回路を取り囲み、シール
ドプレート部材４３は電源基板４１上の電源回路と一次
側コネクタ４６とを仕切っている。サイドフレーム部材
７２および電源カバー部材７４には、通電時に電源基板
４１で発生する熱を放散するための直径５ｍｍ以下の吸
排気孔７２ａおよび７４ａが複数個形成されている。

【００３１】プリンタ部５０は、図示しない紙送り手段
と、画像印刷部としての印刷ヘッド５１とを備えてい
る。印刷ヘッド５１は、図８に示す制御手段１４からの
駆動信号に応じて圧力発生手段に電圧を印加することに
よりインク室の体積を拡大・収縮させ、インク室内のイ
ンクをノズルからインク滴として図示しない用紙に吐出
することができるものである。シアン（Ｃ）、マゼンタ
（Ｍ）、淡シアン（ｃ）、淡マゼンタ（ｍ）、イエロー
（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の６色のインクを蓄える図示し
ないインクタンクと、各色についてそれぞれ複数個が印
刷ヘッド５１の移動方向に対して垂直に配列された図示
しない６列のノズルを備える。シアン（Ｃ）、マゼンタ
（Ｍ）、淡シアン（ｃ）、淡マゼンタ（ｍ）、イエロー
（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の６色のインクを使うことで、
極めて滑らかな階調の表現が可能となり、特に肌色など
の明度の高い部分においてもインク滴のドットを目立た
なくすることができる。また、シアン（Ｃ）、マゼンタ
（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の４色を組み
合わせることによっても、カラー画像を印刷することが
できる。Ｃ、Ｍ、Ｙのインクを重ね合わせることにより
黒を印刷する場合には、Ｋのインクを省くこともでき
る。

【００３２】次に、金属部材用保護装置について、図１
〜図５を用いて詳細に説明する。図１および図２に示す
ように、サイドフレーム部材７１は、電源ケーブル４７
を通すための切欠き７５を有しており、金属部材用保護
装置としてのエッジガイドゴム部材９０が装着されてい
る。またメインフレーム部材６０は、配線用ケーブル６
５を通すための閉じ穴６１を有しており、エッジガイド
ゴム部材９０が装着されている。配線用ケーブル６５
は、図６に示すキャリッジの駆動手段と、図８に示す制
御手段１４とを電気的に接続するケーブルである。

【００３３】図２、図３、図４および図５に示すよう
に、エッジガイドゴム部材９０は、ゴム製であって、内
縁部９６と、外縁部９５と、延設部９３と、突起部９７
とから構成される。

【００３４】内縁部９６は、開き穴９１を有する概略ロ
字形をしており、メインフレーム部材６０に形成された
閉じ穴６１、ならびにサイドフレーム部材７１に形成さ
れた切欠き７５と同等、あるいは閉じ穴６１および切欠
き７５よりも小さい外形を有しているので、閉じ穴６１
および切欠き７５に挿入可能である。

【００３５】外縁部９５は、内縁部９６の外壁に連続す
る概略ロ字形をしており、閉じ穴６１および切欠き７５
よりも大きい外形を有している。このため、メインフレ
ーム部材６０またはサイドフレーム部材７１にエッジガ
イドゴム部材９０を装着したとき、外縁部９５の外壁が
メインフレーム部材６０またはサイドフレーム部材７１
の外壁に接触可能である。また外縁部９５には、開き穴
９１に連続する切断部９２が形成されている。

【００３６】延設部９３は、開き穴９１の内壁に設けら
れており、開き穴９１の一方の端部側から開き穴９１の
他方の端部側に向かって延びている。延設部９３の先端
部と開き穴９１の内壁との間に僅かな間隙が形成されて
おり、延設部９３は、開き穴９１と切断部９２との連通
を閉塞する方向に作用している。

【００３７】突起部９７は、内縁部９６の外壁に３箇所
設けられ、外部に向かって突出している。突起部９７に
は斜面９９が形成されているので、内縁部９６の閉じ穴
６１または切欠き７５への挿入を容易にしている。突起
部９７と外縁部９５との間には、メインフレーム部材６
０およびサイドフレーム部材７１の厚みと同等、あるい
はメインフレーム部材６０およびサイドフレーム部材７
１の厚みよりも大きい間隙が形成されている。

【００３８】次に、エッジガイドゴム部材９０の装着手
順について、閉じ穴６１、切欠き７５に分けてそれ
ぞれ説明する。 メインフレーム部材６０にエッジガイドゴム部材９
０を装着する場合、配線用ケーブル６５を、外縁部９５
に形成された切断部９２を経由して開き穴９１に通した
後、メインフレーム部材６０に形成された閉じ穴６１に
内縁部９６を挿入する。

【００３９】 サイドフレーム部材７１にエッジガイ
ドゴム部材９０を装着する場合、サイドフレーム部材７
１に形成された切欠き７５に内縁部９６を挿入した後、
電源用ケーブル４７を、外縁部９５に形成された切断部
９２を経由して開き穴９１に通す。

【００４０】上記およびの手順により、メインフレ
ーム部材６０およびサイドフレーム部材７１にエッジガ
イドゴム部材９０を容易に装着することができる。本実
施例においては、メインフレーム部材６０およびサイド
フレーム部材７１を組み付けた後、エッジガイドゴム部
材９０を装着することができるので、画像処理装置１０
０を容易に組み付けることができる。

【００４１】次に、上記構成の画像処理装置１００の動
作を説明する。 (1) 使用者は、スキャナ部２０の原稿台１に原稿８を置
いて、操作部３０の印刷スイッチを押し、原稿８の読取
りの実行を指令する。図９に示すステップＳ１におい
て、読取りの実行が指令されると、制御手段１４は光源
４あるいは第２の光源を点灯させ、キャリッジ３を副走
査方向に一定の速度で移動させる。所定の時間毎に発生
される駆動信号により１ラインの画像がカラー撮像手段
５の各光電変換素子列に読取られ、図９に示すステップ
Ｓ２において、画素データが信号処理部１０に出力され
る。

【００４２】(2) 図９に示すステップＳ３において、信
号処理部１０に出力されたアナログの画素データはＡ／
Ｄ変換部１２によりデジタルの画素データに変換され、
シェーディング補正部１３によりシェーディング補正さ
れてガンマ補正部１６に送られる。そして、所定のガン
マ関数によりガンマ補正が行われる。

【００４３】(3) 図９に示すステップＳ４で、その他の
補正部１７において、ＲＧＢデータに色補正処理を施
し、印刷用のＣＭＹＫ階調ビットイメージデータに変換
する。そして、得られたＣＭＹＫ階調ビットイメージデ
ータを濃淡インクテーブルによって濃淡各々のデータに
振分け、さらに、ディザ法、誤差拡散等のハーフトーン
処理を施して色毎にビットマップ上の濃淡色の配分ある
いは配置を決定し、それぞれ２値のビットマップを作成
する。ハーフトーン処理が施されたビットマップデータ
は制御手段１４のＲＡＭの所定領域に一時保存される。

【００４４】(4) 図９に示すステップＳ５において、制
御手段１４のＣＰＵは、プリンタ部５０に印刷準備終了
信号を送出し、プリンタ部５０の印刷動作状態を調べ
る。プリンタ部５０は、印刷動作可能状態の場合に制御
装置１４のＣＰＵに印刷データの転送要求信号を送出す
る。

【００４５】(5) 図９に示すステップＳ６において、制
御手段１４のＣＰＵは、ＤＭＡ(Direct Memory Access)
転送により印刷制御データおよび色毎のビットマップデ
ータを順次プリンタ部５０に送信する。そして、プリン
タ部５０は、制御手段１４のＲＡＭから順次取り出され
た印刷データに基づいて印刷ヘッド５１により画像の印
刷を実行する。

【００４６】以上説明した本発明の一実施例において
は、メインフレーム部材６０およびサイドフレーム部材
７１にエッジガイドゴム部材９０が装着されているの
で、画像処理装置１００の使用時または輸送時に配線用
ケーブル６５および電源用ケーブル４７が閉じ穴６１お
よび切欠き７５の内壁と擦れて配線用ケーブル６５およ
び電源用ケーブル４７の絶縁被覆が破損することを防止
することができる。このため、配線用ケーブル６５およ
び電源用ケーブル４７を保護して電気的短絡を防止する
ことができる。したがって、スキャナ部２０のキャリッ
ジ３やプリンタ部５０の印刷ヘッド５１の駆動を良好に
して画像処理装置１００に誤作動や故障が発生すること
を防止することができる。

【００４７】さらに本実施例においては、エッジガイド
ゴム部材９０に延設部９３が設けられているので、サイ
ドフレーム部材７１の切欠き７５に内縁部９６を挿入
し、開き穴９１に電源用ケーブル４７を通したとき、電
源用ケーブル４７が延設部９３の作用により切欠き７５
から外れることを防止することができる。

【００４８】さらにまた、本実施例においては、突起部
９７が内縁部９６の外壁に設けられているので、メイン
フレーム部材６０の閉じ穴６１およびサイドフレーム部
材７１の切欠き７５の寸法精度を高めることなく、閉じ
穴６１および切欠き７５に内縁部９６を挿入することが
できる。さらにエッジガイドゴム部材９０をメインフレ
ーム部材６０およびサイドフレーム部材７１に装着した
後、エッジガイドゴム部材９０がメインフレーム部材６
０およびサイドフレーム部材７１から容易に脱落するこ
とを防止することができる。

【００４９】以上説明した本発明の一実施例では、キャ
リッジ移動型のフラットベッド型スキャナ部２０を備え
た画像処理装置１００に本発明を適用したが、撮像手段
と集光レンズを固定し光源および反射ミラー群を移動さ
せるミラー移動型のフラットベッド型スキャナ部を備え
た画像処理装置に本発明を適用することは可能である
し、原稿を移動させて読取るシートフィード型など他の
スキャナ部を備えた画像処理装置に本発明を適用するこ
とも可能である。

【００５０】また、本発明の一実施例では、インクジェ
ット方式の印刷ヘッド５１を用いたプリンタ部５０を備
えた画像処理装置１００に本発明を適用したが、本発明
はこれに限定されることなく、ドットインパクト方式等
の種々の印刷ヘッドを用いたプリンタ部を備えた画像処
理装置に適用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による画像処理装置の筐体を
外した状態を示す模式的斜視図である。

【図２】本発明の一実施例によるエッジガイドゴム部材
を示す正面図である。

【図３】本発明の一実施例によるエッジガイドゴム部材
を示す背面図である。

【図４】図３のIV方向矢視図である。

【図５】図３のＶ方向矢視図である。

【図６】本発明の一実施例による画像処理装置を示す模
式図である。

【図７】本発明の一実施例による画像処理装置を示す平
面図である。

【図８】本発明の一実施例による画像処理装置の機能構
成を示すブロック図である。

【図９】本発明の一実施例による画像印刷装置の動作を
説明するためのフロー図である。

【符号の説明】

１ 原稿台 ２ 筐体（ハウジング） ３ キャリッジ（画像読取部） ４ 光源 ５ カラー撮像手段 ６ ミラー ７ 集光レンズ ８ 原稿 １０ 信号処理部 １４ 制御手段 ２０ スキャナ部 ３０ 操作部 ４０ 電源部 ４７ 電源用ケーブル ５０ プリンタ部 ５１ 印刷ヘッド（画像印刷部） ６０ メインフレーム部材（金属部材） ６１ 閉じ穴 ６５ 配線ケーブル ７０ ボトムフレーム部材（金属部材） ７１、７２ サイドフレーム部材（金属部材） ７４ 電源カバー部材 ７５ 切欠き ９０ エッジガイドゴム部材（金属部材用保護装置） ９１ 開き穴 ９２ 切断部 ９３ 延設部 ９５ 外縁部 ９６ 内縁部 ９７ 突起部 １００ 画像処理装置（画像処理システム）

フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C061 AQ05 AR01 CG01 CG03 CG07 CG08 4E352 AA03 BB02 BB03 CC20 CC56 DD03 DR02 DR18 DR19 DR25 DR26 GG20 5G363 AA07 BA01 CA15 CB08

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 配線用ケーブルまたは電源用ケーブルを
   通すための閉じ穴および切欠きの一方または両方が形成
   された金属部材に装着される金属部材用保護装置であっ
   て、 開き穴を有し、前記閉じ穴または前記切欠きに挿入可能
   な内縁部と、 前記内縁部の外壁に接続し、前記閉じ穴または前記切欠
   きよりも大きい外形を有する外縁部と、 前記外縁部に形成され、前記開き穴に接続する切断部
   と、 を備えることを特徴とする金属部材用保護装置。
2. 【請求項２】 前記開き穴の内壁に設けられ、前記開き
   穴の一方の端部側から前記開き穴の他方の端部側に向か
   って延びる延設部を備えることを特徴とする請求項１記
   載の金属部材用保護装置。
3. 【請求項３】 前記内縁部の外壁に設けられ、外部に向
   かって突出する突起部を備えることを特徴とする請求項
   １または２記載の金属部材用保護装置。
4. 【請求項４】 原稿に光を照射し、原稿面で反射あるい
   は原稿面を透過した光を電気信号に変換して出力する画
   像読取部と、 前記画像読取部で読取った画像データに基づいて印刷媒
   体に画像を印刷する画像印刷部と、 前記画像読取部および前記画像印刷部を制御する制御手
   段と、 前記画像読取部、前記画像印刷部および前記制御手段を
   電気的に接続する配線用ケーブルと、 前記配線用ケーブルを通すための閉じ穴および切欠きの
   一方または両方が形成される金属部材と、 前記金属部材に装着される請求項１、２または３記載の
   金属部材用保護装置と、 を備えることを特徴とする画像処理システム。
5. 【請求項５】 原稿に光を照射し、原稿面で反射あるい
   は原稿面を透過した光を電気信号に変換して出力する画
   像読取部と、 前記画像読取部で読取った画像データに基づいて印刷媒
   体に画像を印刷する画像印刷部と、 前記画像読取部および前記画像印刷部に電力を供給する
   電源部と、 前記電源部および電力供給源を電気的に接続する電源用
   ケーブルと、 前記電源用ケーブルを通すための閉じ穴および切欠きの
   一方または両方が形成される金属部材と、 前記金属部材に装着される請求項１、２または３記載の
   金属部材用保護装置と、 を備えることを特徴とする画像処理システム。
6. 【請求項６】 原稿に光を照射し、原稿面で反射あるい
   は原稿面を透過した光を電気信号に変換して出力する画
   像読取部と、 前記画像読取部で読取った画像データに基づいて印刷媒
   体に画像を印刷する画像印刷部と、 前記画像読取部および前記画像印刷部に電力を供給する
   電源部と、 前記電源部および電力供給源を電気的に接続する電源用
   ケーブルと、 前記画像読取部および前記画像印刷部を制御する制御手
   段と、 前記画像読取部、前記画像印刷部、前記制御手段および
   前記電源部を電気的に接続する配線用ケーブルと、 前記電源用ケーブルまたは前記配線用ケーブルを通すた
   めの閉じ穴および切欠きの一方または両方が形成される
   金属部材と、 前記金属部材に装着される請求項１、２または３記載の
   金属部材用保護装置と、 を備えることを特徴とする画像処理システム。