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JP2001259494A - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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Publication number
JP2001259494A
JP2001259494A JP2000076930A JP2000076930A JP2001259494A JP 2001259494 A JP2001259494 A JP 2001259494A JP 2000076930 A JP2000076930 A JP 2000076930A JP 2000076930 A JP2000076930 A JP 2000076930A JP 2001259494 A JP2001259494 A JP 2001259494A
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JP
Japan
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solution
thin film
container
substrate
metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000076930A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nishio
剛 西尾
Tetsuya Niimoto
哲也 新本
Hiroshi Higuchi
洋 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Battery Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Battery Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Battery Industrial Co Ltd
Priority to JP2000076930A priority Critical patent/JP2001259494A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波振動子によりソース材料溶液を霧化さ
せた溶液微粒子を加熱された製膜用基板に吹き付け、金
属硫化物または金属酸化物の薄膜を形成する方法におい
て、膜厚が均一化された薄膜を形成する方法を提供す
る。 【解決手段】 溶液供給容器と霧化容器とを、霧化容器
内のソース材料溶液の液面が一定に保たれるように結合
し、かつ前記溶液供給容器から霧化容器に供給されるソ
ース材料溶液の供給速度を測定し、その供給速度が適正
値となるように前記超音波振動子の出力またはキャリア
ガスの流量を制御しながら前記薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子や表
示素子などに使用される金属酸化物および金属硫化物の
薄膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、化合物半導体、特に金属酸化
物薄膜および金属硫化物薄膜は光電変換素子や表示素子
のソース材料として広く用いられてきた。そして、これ
らの化合物の多くは従来、スパッタリング法、蒸着法な
どによって製造されてきた。これらの手法によれば、所
望の膜質を有する薄膜を得られやすいが、大面積の均一
な薄膜形成や高速連続製膜が困難であったり、真空装置
を必要とするため装置が非常に高価になるなどの問題が
あった。
【0003】そこで、真空装置を必要とせず安価に金属
硫化物や金属酸化物の薄膜を形成する方法として、金属
化合物の熱分解法が検討されている。例えば、少なくと
も一つの金属−硫黄結合を有する有機金属化合物をソー
ス基板上で熱分解させて、対向する製膜用基板上に金属
硫化物薄膜を形成する方法(例えば、特開平8−316
247号公報)が提案されている。しかし、この方法
は、ソース材料層を形成させたソース基板の作製が必要
なことや、ソース基板と製膜用基板を一定の間隔で均一
に近接させるなどの工程の煩雑性、および大面積の薄膜
形成の困難性などに問題があった。
【0004】さらに、前記有機金属化合物の溶液を超音
波振動子により霧化させて微粒子化し、空気や窒素など
のキャリアガスとともに、予め加熱された製膜用基板上
に吹き付け、前記微粒子中の有機金属化合物を熱分解さ
せ、前記製膜用基板上に金属硫化物薄膜を形成する方法
(例えば、特開平11−87747号公報)が提案され
ている。しかし、上記のような金属化合物溶液の霧化に
よる熱分解法においては、前記溶液の温度変化に伴う粘
度の変化や超音波振動子の経時変化などにより、霧化さ
れる溶液微粒子の発生量が変化し、これを一定範囲に制
御するのが困難であった。そのため、均一な膜厚を備え
た金属硫化物や金属酸化物の薄膜を形成できないという
問題があった。
【0005】前記問題は、各種薄膜を形成する上におい
て共通の問題である。前記問題を有する金属硫化物薄膜
としては、例えば太陽電池や蛍光体などに用いられる硫
化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)、CdS
とZnSとの混晶、および露出計などに用いられる硫化
鉛(PbS)などの薄膜がある。また、金属酸化物薄膜
としては、例えば、太陽電池や表示ディスプレイなどの
透明導電膜として用いられる二酸化錫(SnO2)、酸
化インジウム(In23)、酸化インジウム錫(SnO
2とIn23の混晶)および酸化亜鉛(ZnO)などの
薄膜がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属化合物
溶液を霧化させた微粒子を製膜用基板上に吹きつけて、
金属化合物を熱分解させ、前記製膜用基板上に金属硫化
物あるいは金属酸化物の薄膜を形成する薄膜形成法にお
ける上記問題点を解決し、真空装置などの高価な設備
や、煩雑な工程を必要とせずに、安価で均一な膜厚を備
えた薄膜を形成する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜形成方法
は、熱分解により金属酸化物または金属硫化物を生成す
る金属化合物(以下、ソース材料という)の溶液(以
下、ソース材料溶液という)を供給する溶液供給容器、
前記溶液供給容器から供給されるソース材料溶液を収容
し、これを超音波振動子により霧化させる霧化容器、金
属酸化物または金属硫化物の薄膜を形成しようとする基
板(以下、製膜用基板という)を加熱状態に保持する支
持台、および前記霧化された溶液の微粒子(以下、溶液
微粒子という)をキャリアガスにより前記製膜用基板に
吹き付けるキャリアガス搬送手段を具備する装置を用
い、前記溶液微粒子中のソース材料を前記製膜用基板上
で熱分解させて製膜用基板上に金属酸化物または金属硫
化物の薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記溶液
供給容器と霧化容器とを、前記霧化容器内のソース材料
溶液の液面が一定に保たれるように結合し、かつ前記溶
液供給容器から霧化容器へ供給されるソース材料溶液の
供給速度を測定し、その供給速度が適正値となるように
前記超音波振動子の出力もしくは前記キャリアガスの流
量を制御することを特徴とするものである。
【0008】さらに本発明の薄膜形成方法は、前記溶液
供給容器から霧化容器へ一定の供給速度で前記ソース材
料溶液を供給するとともに前記霧化容器内のソース材料
溶液の液面レベルを測定し、その液面レベルが適正な範
囲となるように前記超音波振動子の出力もしくは前記キ
ャリアガスの流量を制御することを特徴とするものであ
る。上記のように、前記超音波振動子の出力もしくは前
記キャリアガスの流量を制御することにより、ソース材
料溶液が霧化されて微粒子化する速度、および溶液微粒
子が製膜用基板上に輸送される速度が常に適正な一定範
囲内に制御される。これにより、均一な膜厚の金属酸化
物あるいは金属硫化物の薄膜を連続的に形成することが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】超音波振動子は入力電圧が高いほ
ど高出力が得られ、一定の入力電圧によって一定の出力
が得られる基本的な特性を備えている。しかし、超音波
振動子を長時間に亘って作動させて薄膜形成を行う場合
には、一定の入力電圧を印加しても、その間の経時変化
により次第に出力が低下し、ソース材料溶液の霧化速度
が低下する傾向がある。また、超音波振動子を連続的に
長時間作動させると、時間の経過と共に霧化容器内のソ
ース材料溶液の温度が上昇し、粘度が低下して霧化され
やすい状態になる。また、薄膜形成時の周囲温度や霧化
容器内のソース材料溶液量の変化によっても霧化速度が
変動する。さらには、同一仕様の超音波振動子を使用し
て一定の入力電圧を印加した場合でも多少の特性バラツ
キがあり、個々の超音波振動子によって出力が若干異な
る。
【0010】上記の理由により、単に超音波振動子の入
力電圧を一定に設定するのみでは、超音波振動子の出力
やソース材料溶液の温度および霧化容器内のソース材料
溶液量が薄膜形成中に刻々変化するために、ソース材料
溶液の霧化速度が変動する。これに即応して製膜用基板
の表面への溶液微粒子の輸送速度が変動し、薄膜形成速
度が変動するので、形成された薄膜の膜厚バラツキが大
きくなる問題がある。本発明は上記の問題を解決したも
のであり、以下にその実施の形態を詳細に説明する。
【0011】まず本発明の第一の薄膜形成方法は、霧化
容器内のソース材料溶液量を一定に保ち、かつ霧化容器
内に供給されるソース材料溶液の供給速度を測定し、そ
の測定値が適正値になるように超音波振動子の出力を制
御しながら薄膜形成を行うものである。この場合、前記
供給速度は、薄膜形成の過程で単位時間当たりに溶液供
給容器から霧化容器に供給されるソース材料溶液の量
(重量または体積)を指す。従って、前記供給速度はソ
ース材料溶液が単位時間当たりに霧化される量(ソース
材料溶液の霧化速度)、および霧化された溶液微粒子が
製膜用基板の表面に単位時間当たりに輸送される量(溶
液微粒子の輸送速度)と対応する値となる。
【0012】従って、上記の本発明の第一の薄膜形成方
法によって前記供給速度を測定し、この測定値が適正な
範囲の値になるように、超音波振動子への入力電圧を調
整して出力を制御することにより、前記ソース材料の霧
化速度および前記溶液微粒子の輸送速度の変動が抑制さ
れる。その結果、安定した速度で薄膜形成反応を進行さ
せることができ、連続的に薄膜形成した場合でも、形成
された薄膜の膜厚バラツキを効果的に縮小することがで
きる。
【0013】本発明の第二の薄膜形成方法は、霧化容器
内のソース材料溶液量を一定に保ち、かつソース材料溶
液の前記供給速度を測定し、その測定値が適正値になる
ように前記キャリアガスの流量を制御するものである。
本発明により、超音波振動子への入力電圧を一定にして
薄膜形成した場合の前記の問題が解決され、連続的に薄
膜形成した場合でも、形成された薄膜の膜厚バラツキを
効果的に縮小することができる。
【0014】即ち、前記ソース材料溶液の霧化速度と前
記溶液微粒子の輸送速度はキャリアガスの流量によって
も大きく影響を受け、キャリアガスの流量が多いほど前
記霧化速度および前記輸送速度が高くなるという対応関
係がある。従って、本発明によりキャリアガスの流量を
制御することにより、前記霧化速度および前記輸送速度
を適正な範囲内に制御することが可能となる。これによ
って、上記第一の薄膜形成方法の場合と同様の効果が得
られる。
【0015】上記本発明の第一および第二の薄膜形成方
法において、ソース材料溶液の供給速度を測定する方法
としては、前記溶液供給容器から霧化容器へ供給され
るソース材料溶液の流量を、例えば液体流量計により測
定する方法、前記溶液供給容器内のソース材料溶液の
重量変化を、例えは重量秤により測定する方法を採るこ
とが好ましい。ソース材料溶液の前記供給速度の各測定
方法(および)により測定された前記ソース材料溶
液の流量あるいは前記溶液供給容器内のソース材料溶液
の重量減少速度は、霧化容器内へのソース材料溶液の供
給速度と等しい。この際、供給速度はソース材料溶液の
霧化速度および溶液微粒子の輸送速度とが実質的に等し
い関係にあることが理想的である。実際には、前記供給
速度はソース材料溶液の瞬間的な供給速度よりは、むし
ろ所定時間毎、例えば一分間毎の平均的な供給速度の測
定値が、その間の前記霧化速度および輸送速度をより正
確に反映している場合が多い。このような場合には、薄
膜形成装置や形成条件に応じて上記所定時間を適宜設定
してその間の平均的な供給速度を測定することが好まし
い。
【0016】本発明の第三の薄膜形成方法は、前記溶液
供給容器から前記霧化容器に一定速度で前記ソース材料
溶液を供給するとともに前記霧化容器内の前記ソース材
料溶液の液面レベルを測定し、その液面レベルが適正な
範囲となるように前記超音波振動子の出力を制御しなが
ら前記薄膜を形成するものである。また、本発明の第四
の薄膜形成方法は、前記溶液供給容器から前記霧化容器
に一定速度で前記ソース材料溶液を供給するとともに前
記霧化容器内の前記ソース材料溶液の液面レベルを測定
し、その液面レベルが適正な範囲となるように前記キャ
リアガスの流量を制御しながら前記薄膜を形成するもの
である。
【0017】前記本発明の第三および第四の薄膜形成方
法において測定する霧化容器内のソース材料溶液の液面
レベルは、一定速度で供給されて霧化容器内に収容され
ているソース材料溶液の量に対応するものであり、霧化
されたソース材料溶液の量の変化に即応して変化する。
従って、霧化容器内のソース材料溶液の液面レベルが上
昇した場合、即ち霧化速度が低下した場合には超音波振
動子の出力あるいはキャリアガスの流量を高め、その逆
の場合には超音波振動子の出力あるいはキャリアガスの
流量を低くすることにより、ソース材料の霧化速度およ
び溶液微粒子の輸送速度を一定範囲内に制御することが
できる。霧化容器内のソース材料溶液の液面レベルは、
例えば液面レベルセンサーにより測定できる。これらの
方法を用いて薄膜形成を行う場合には、許容される適正
な液面レベル範囲を設定し、この範囲内に液面レベルが
常に維持されるように、超音波振動子の出力あるいはキ
ャリアガスの流量を制御すれば良い。
【0018】上記の本発明による各薄膜形成方法により
形成する金属硫化物あるいは金属酸化物の薄膜には、前
に例示したように種々のものがあるが、それらのソース
材料として用いる金属化合物を以下に例示する。金属硫
化物の内、例えばCdSの薄膜形成にはジブチルジチオ
カルバミン酸カドミウムを主に用いるが、ジエチルジチ
オカルバミン酸カドミウムなどを用いることもできる。
また、ZnSの薄膜形成にはジブチルジチオカルバミン
酸亜鉛、CdSとZnSの混晶薄膜の形成にはジブチル
ジチオカルバミン酸カドミウムとジブチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛の混合物、PbSの薄膜形成にはジエチルジ
チオカルバミン酸鉛などを用いることができる。
【0019】また、金属酸化物の内、SnO2などの錫
酸化物の薄膜形成には二塩化ジメチル錫を主に用いる
が、トリメチル塩化錫などを用いることができる。ま
た、In 23の薄膜形成には硫酸インジウム、ITOの
薄膜形成には硫酸インジウムと硫酸錫の混合物、ZnO
の薄膜形成には酢酸亜鉛などの金属化合物を用いること
ができる。そして、これらのソース材料をトルエンなど
の有機溶剤や水などの溶媒に溶解した溶液をソース材料
溶液として用いる。
【0020】製膜用基板としては、形成する薄膜の使用
目的に応じて、ガラスなどの透光性基板や金属、セラミ
ックなどの耐熱性基板、あるいはこれらの基板に予め透
明導電性膜などの下地膜が形成されたものを用いること
ができる。またキャリアガスとしては、金属硫化物薄膜
を形成する場合には窒素などの不活性ガス、金属酸化物
薄膜を形成する場合には空気などの酸素を含むガスを用
いる。
【0021】これらの方法により得られる薄膜は、前記
のように太陽電池などの光電変換素子や表示ディスプレ
イなどに広く用いられるが、特に、本発明により形成さ
れるSnO2薄膜などの錫酸化物薄膜を、例えば太陽電
池の透明導電膜として用いることにより、透明導電膜の
抵抗値が均一化されるので、太陽電池の曲線因子が一定
化し、変換効率のバラツキが少なく高品質の太陽電池を
作製することがでる。また、上記の錫酸化物薄膜を透明
電極として用いることにより、高品質の液晶やタッチパ
ネルを構成することができる。
【0022】さらに、本発明により得られるCdS薄
膜、ZnS薄膜、あるいはこれらの混晶膜をCdTe系
太陽電池のn型半導体膜として用いることが特に有効で
ある。CdTe系太陽電池のCdS膜などのn型半導体
膜は、膜厚が薄すぎる場合は太陽電池の開放電圧と変換
効率が低下し、膜厚が厚すぎる場合は短絡電流が低下し
て変換効率が低下する。従って、本発明により形成され
た膜厚が均一な前記n型半導体の薄膜をこれらの太陽電
池に用いることにより、変換効率を高レベルに安定化す
ることが可能となる。
【0023】
【実施例】以下に、本発明を具体的な実施例を挙げてよ
り詳細に説明する。図1および7は、本発明の下記の実
施例1および2において実施した各々の薄膜形成方法を
説明するための薄膜形成装置の概念図である。まず、図
1および7において共通する部分について説明する。溶
液供給容器1中のソース材料溶液3aを霧化容器2に供
給し、霧化容器2内に収容されたソース材料溶液3bを
超音波振動子4により霧化する。霧化された溶液微粒子
5を、キャリアガス導入管6から霧化容器2内に導入さ
れたキャリアガス7中に混合して吹き付け用ガス8とす
る。支持台14上に固定され、ヒーター15により予め
加熱された加熱板16上に製膜用基板17を載置する。
この製膜用基板17上に、輸送管9により輸送された吹
き付け用ガス8を吹き付け、前記製膜用基板17の表面
で前記溶液微粒子5中のソース材料を熱分解させて金属
酸化物あるいは金属硫化物の薄膜18を形成する。尚、
上記の内容は下記の各実施例および各比較例において共
通して実施したので、以下の個別の説明ではこれを省略
する。
【0024】《実施例1》溶液供給容器と霧化容器と
を、溶液供給容器内のソース材料溶液の液面が一定に保
たれるように結合した図1の装置を用い、かつ溶液供給
容器から霧化容器に供給されるソース材料溶液の供給速
度を測定し、その供給速度が適正値になるように超音波
振動子の出力を制御してSnO2薄膜の形成を行った。
溶液供給容器1はソース材料溶液3aで満たした後に気
密状態に密封し、溶液供給容器1と霧化容器2を気密に
連結する溶液供給管20を通して霧化容器2内にソース
材料溶液3bを流入させた。この際、ソース材料溶液3
bはその液面が溶液供給管20の先端部と一致するまで
霧化容器2内に導入される。このようにして、一定量の
ソース材料溶液3bを霧化容器2内に導入した後、薄膜
形成を開始した。
【0025】薄膜形成開始後にソース材料溶液3bが霧
化されると、ソース材料溶液3bの液面が低下し、この
液面と溶液供給管20の先端部との間に空隙が生じる。
少しでもこの空隙が生じると、溶液供給管20を通して
霧化容器2内の気体と溶液供給容器1内のソース材料溶
液3aが置換し、前記空隙が塞がるまで、霧化容器2内
にソース材料溶液3bが供給される。薄膜形成中には上
記の置換により、ソース材料溶液3bの供給が5〜10
秒間の周期で絶え間なく継続して行われたので、霧化容
器2内のソース材料溶液3bの液面(液量)は常にほぼ
一定に保たれた。
【0026】溶液供給容器1より霧化容器2へ供給され
るソース材料溶液3aの流量は液体流量計11によって
常時計測した。そしてソース材料溶液3bの供給が前記
のような周期で行われることを考慮して、前記流量計測
値の一分間毎の平均値をその間の供給速度として求め
た。このようにして求めた供給速度はその間の前記ソー
ス材料溶液の平均的霧化速度とほぼ等しい関係を示し
た。この供給速度を一分間毎に超音波振動子4の出力コ
ントローラー10にフィードバックし、前記供給速度が
後記の設定範囲の値になるように超音波振動子4の入力
電圧を増減させて出力を制御しながら薄膜形成を行っ
た。
【0027】ソース材料溶液として、二塩化ジメチル錫
100gを水360gに溶解させた溶液、発振周波数1
MHzの超音波振動子4、および製膜用基板17として
100mm角のガラス基板を用い、製膜用基板17の加
熱温度を550℃、一枚当たりの製膜時間を100秒間
とした。また、キャリアガス7には露点−50℃のドラ
イエアーを用い、流量を20リットル/分とした。一枚
の製膜用基板17の製膜を終了後、直ちに後続の製膜用
基板を供給して37枚の薄膜形成を連続的に行った。こ
のようにして形成されたSnO2薄膜18の標準的な膜
厚は約500nmであった。
【0028】このように薄膜形成の間は、前記のように
霧化容器2内のソース材料溶液3bの液面レベルが一定
に保たれるように、溶液供給容器1からソース材料溶液
3aを供給したので、液体流量計11で計測された流量
の平均値から求めたソース材料溶液3bの供給速度は、
ソース材料溶液3bの霧化速度および霧化された溶液微
粒子5が製膜用基板17に輸送される速度とほぼ等しい
値となる。本実施例では、薄膜形成のための適正なソー
ス材料溶液3bの供給速度を8.3〜8.7ミリリット
ル/分と設定し、この設定範囲が維持できるように超音
波振動子4の入力電圧を増減させて出力を制御しながら
薄膜形成を行った。また、薄膜形成開始時のソース材料
溶液3bの温度を25℃とした。
【0029】図2にソース材料溶液3bの温度が25℃
の場合の薄膜形成開始前の超音波振動子4の入力電圧と
ソース材料溶液3bの霧化速度との対応関係を示す。図
2から、適正なソース材料溶液供給速度(8.3〜8.
7ミリリットル/分)に対応する霧化速度を得るための
超音波振動子4への入力電圧は39.5〜40Vであ
り、本実施例では薄膜形成開始時の入力電圧を40Vと
した。しかし、超音波振動子4の入力電圧が一定であっ
ても、前記のように薄膜形成中には超音波振動子4の作
動や周囲温度の変化などによるソース材料溶液3bの温
度変化、超音波振動子4の出力特性の経時変化などが起
こり、図2のような定量的対応関係が薄膜形成の間に刻
々変化するのを避けられない。
【0030】例えば図3に示すように、ソース材料溶液
3bの温度が変化すると霧化速度が著しく変化する。従
って、仮に薄膜形成開始時に設定した超音波振動子4へ
の入力電圧(40V)を薄膜形成中に一定に維持した場
合には、前記温度が25℃から20℃に低下した時には
霧化速度が8.1ミリリットル/分と減少し、30℃に
上昇した時には9.2ミリリットル/分と増加して、前
記適正値の範囲(8.3〜8.7ミリリットル/分)か
ら外れて変動することになる。その結果、製膜速度が不
安定となり、一定膜厚の均質な薄膜を形成することがで
きない。そのため、上記の薄膜形成開始時に設定した入
力電圧を固定して連続的に薄膜形成を継続した場合に
は、薄膜形成時間の経過に伴って前記ソース材料溶液3
bの霧化速度を前記適正値範囲に維持できなくなる。
【0031】本実施例では上記のような問題を解決する
ため、薄膜形成中に溶液供給容器1から霧化容器2に供
給されるソース材料溶液3bの流量を液体流量計11で
常時計測して一分間毎の平均的な供給速度を測定し、そ
の供給速度が設定値より低くなる以前に超音波振動子4
への入力電圧を高め、設定値より高くなる以前に入力電
圧を低く調整して超音波振動子4の出力を制御しなが
ら、同一の超音波振動子4を連続して使用して薄膜形成
を行った。その間にソース材料溶液3bの温度が約20
〜30℃の範囲で変化したが、前記供給速度の測定値に
即応させて前記入力電圧を約38〜42Vの範囲で変化
させて前記出力を制御した。
【0032】《比較例1》超音波振動子4への入力電圧
を40Vに固定した以外は、実施例1と同様にして37
枚のSnO2薄膜18を形成した。
【0033】次に、実施例1および比較例1で形成した
各々37枚宛のSnO2薄膜の試料について面抵抗を測
定した。図4に実施例1のSnO2薄膜の面抵抗の分
布、図5に比較例1のSnO2薄膜の面抵抗の分布を示
す。図4および5から、実施例1の場合の面抵抗のバラ
ツキ幅は10〜14Ω/□であり、比較例1の場合の9
〜15Ω/□に較べてバラツキ幅が縮小されており、実
施例1により安定した特性のSnO2薄膜が得られたこ
とが確認された。また同時に、前記面抵抗とSnO2
膜の膜厚とは図6のような対応関係にあることから、実
施例1では膜厚のバラツキ幅が効果的に縮小されている
ことが確認された。
【0034】《実施例2》溶液供給容器から霧化容器へ
一定の供給速度でソース材料溶液を供給するとともに霧
化容器内のソース材料溶液の液面レベルを液面レベルセ
ンサーにより測定し、その液面レベルが適正な範囲とな
るようにキャリアガスの流量を制御する薄膜形成方法に
より、図7の装置を用いてCdS薄膜を形成した。溶液
供給容器1にソース材料溶液3aを満たした後、溶液供
給管20を通して霧化容器2内にソース材料溶液3bを
流入させ、その液面レベルが所定の値(35mm)に達
した時点から薄膜形成を開始した。溶液供給管20には
液体流量計11を備え、且つ流量調整弁の開閉度合いを
制御できる液体流量制御器19を取り付け、薄膜形成中
のソース材料溶液3aの流量を一定量に制御しながら、
薄膜形成を行った。
【0035】ソース材料溶液3aとしてジブチルジチオ
カルバミン酸カドミウム20gをトルエン80gに溶解
させた溶液、発振周波数1MHzの超音波振動子4、お
よび100mm角のガラス基板上に実施例1の方法でS
nO2薄膜を形成した製膜用基板17を用い、製膜用基
板17の加熱温度を450℃、一枚当たりの製膜時間を
60秒間とした。また、キャリアガス7には窒素ガスを
用いた。一枚の製膜用基板17の製膜を終了後、直ちに
後続の製膜用基板を供給して49枚の製膜を連続的に行
った。超音波振動子4への入力電圧を40Vに固定し、
薄膜形成開始時のソース材料溶液3bの温度を25℃、
薄膜形成開始時のキャリアガス7の流量を10リットル
/分とした。
【0036】薄膜形成中は、霧化容器2に取り付けた液
面レベルセンサー12によって霧化容器2内のソース材
料溶液3bの液面レベルを常時測定し、その測定値を気
体流量制御器13にフィードバックし、前記液面レベル
が34〜36mmの範囲内の値になるようにキャリアガ
ス7の流量を制御しながら薄膜形成を行った。尚、溶液
供給容器1から霧化容器2へのソース材料溶液3bの供
給速度は8.3ミリリットル/分の一定量に設定した。
また、上記34〜36mmの液面レベルの範囲は、霧化
容器2内で霧化された溶液微粒子5が製膜用基板17上
に輸送される適正な速度(8.1〜8.4ミリリットル
/分)に対応させて設定した。
【0037】図8にソース材料溶液3bの温度を25
℃、超音波振動子4への入力電圧を40Vに維持した場
合の霧化開始時および経過時間毎のキャリアガス7の流
量と霧化されたソース材料溶液の溶液微粒子5が単位時
間あたり輸送管9を通過する量(輸送速度)との対応関
係を示す。図8からキャリアガス7の流量が多いほど溶
液微粒子5の製膜用基板17表面への輸送速度が多くな
ることが分かる。本実施例の薄膜形成のための最適な前
記溶液微粒子5の輸送速度(8.1〜8.4ミリリット
ル/分)に適合させるため、図8の霧化開始時における
前記対応関係から、薄膜形成開始時におけるキャリアガ
ス7の流量を10リットル/分とした。
【0038】しかし、図8から分かるように、薄膜形成
中には薄膜形成開始時における定量的関係は維持され
ず、時間経過に伴って溶液微粒子5の輸送速度とキャリ
アガス7の流量との関係は刻々変化する。これらはソ−
ス材料溶液3bの温度低下、あるいは超音波振動子4の
出力劣化などにより低下し、ソ−ス材料溶液3bの温度
の上昇などにより高くなる。この他、超音波振動子4の
特性バラツキも溶液微粒子5の輸送速度と霧化速度を変
動させる大きな要因の一つである。従って、上記の薄膜
形成開始時のキャリアガス7の流量と超音波振動子4の
入力電圧を固定して薄膜形成を継続した場合には、溶液
微粒子5が輸送管9を通過し、薄膜形成のために輸送さ
れる速度を前記適正値の範囲に維持できない。
【0039】図8から、超音波振動子4への入力電圧を
40Vに固定し、キャリアガス流量を10リットル/分
として薄膜形成を継続した場合、前記溶液微粒子5の輸
送速度は、例えば150時間経過後には8ミリリットル
/分、300時間経過後には7.7ミリリットル/分に
低下することが分かる。従って、例えば150時間経過
後の溶液微粒子5の輸送速度を設定値の範囲に維持する
ためには、キャリアガス流量を約11リットル/分にま
で増大させることが必要となる。
【0040】このため、本実施例では霧化容器に一定速
度(8ミリリットル/分)でソース材料溶液3bを供給
し、霧化容器内のソース材料溶液3bの液面レベルを常
時計測し、その計測値が適正な液面レベル(34〜36
mm)より低くなる以前にキャリアガス7の流量を減少
させ、前記計測値が適正値より高くなる以前にキャリア
ガス7の流量を増大させるように制御して、前記ソース
材料溶液3bの液面レベルを適正値範囲に維持しながら
CdS薄膜を形成した。
【0041】《比較例2》キャリアガス7の流量を10
リットル/分に固定した以外は、実施例2と同様にして
49枚のCdS薄膜を形成した。
【0042】次に、実施例2および比較例2で形成した
各々49枚宛のCdS薄膜の試料について、波長470
nmでの光透過率を測定した。図9に実施例2の試料の
光透過率の分布、図10に比較例2の試料の光透過率の
分布を示す。実施例2の場合の光透過率のバラツキ幅は
24〜28%であり、比較例2の場合の18〜32%に
較べてバラツキ幅が小さいことから、実施例2では安定
した特性のCdS薄膜が得られたことが確認された。ま
た、CdS薄膜の膜厚と光透過率とは図11に示すよう
な対応関係があることから、実施例2では膜厚のバラツ
キ幅も同時に効果的に縮小されていることが分かる。
【0043】なお、上記の実施例2では金属硫化物薄膜
のうちCdS薄膜の形成について詳細に説明したが、上
記以外にZnS薄膜、CdSとZnSの混晶薄膜の形成
についても実施例2と同様の実験を行い、本発明による
同様の効果が確認された。これらの場合に、ZnS薄膜
の形成にはジブチルジチオカルバミン酸亜鉛20gをト
ルエン80gに溶解したソース材料溶液を用い、CdS
とZnSの混晶薄膜の形成にはジブチルジチオカルバミ
ン酸カドミウム10.5gとジブチルジチオカルバミン
酸亜鉛9.5gをトルエン80gに溶解したソース材料
溶液を用いた。
【0044】
【発明の効果】以上のように、溶液供給容器と霧化容器
とを、前記霧化容器内のソース材料溶液の液面が一定に
保たれるように結合し、かつ前記溶液供給容器から霧化
容器へ供給されるソース材料溶液の供給速度を測定し、
その供給速度が適正値となるように前記超音波振動子の
出力もしくはキャリアガスの流量を制御することによ
り、形成される金属酸化物や金属硫化物の薄膜の膜厚を
均一化し、特性を安定化させることができる。また、前
記溶液供給容器から霧化容器へ一定の供給速度で前記ソ
ース材料溶液を供給するとともに前記霧化容器内のソー
ス材料溶液の液面レベルを測定し、その液面レベルが適
正な範囲となるように前記超音波振動子の出力もしくは
キャリアガス流量を制御することにより、同様の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の実験に用いた薄膜形成装置の
構成を示す概念図である。
【図2】超音波振動子の入力電圧とソース材料溶液の霧
化速度との25℃における関係を示す図である。
【図3】超音波振動子への入力電圧とソース材料溶液の
霧化速度との各温度における関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例による二酸化錫薄膜の面抵抗の
分布図である。
【図5】比較例の二酸化錫薄膜の面抵抗の分布図であ
る。
【図6】二酸化錫薄膜の面抵抗と膜厚の関係を示す図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例の実験に用いた薄膜形成装
置の構成を示す概念図である。
【図8】霧化開始時および経過時間毎のキャリアガス流
量と溶液微粒子の輸送速度との関係を示す図である。
【図9】本発明の実施例による硫化カドミウム薄膜の光
透過率の分布図である。
【図10】比較例の硫化カドミウム薄膜の光透過率の分
布図である。
【図11】硫化カドミウム薄膜の膜厚と光透過率との関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 溶液供給容器 2 霧化容器 3a 溶液供給容器内のソース材料溶液 3b 霧化容器内のソース材料溶液 4 超音波振動子 5 溶液微粒子 6 キャリアガス導入管 7 キャリアガス 8 吹き付け用ガス 9 輸送管 10 超音波発振子出力コントローラー 11 液体流量計 12 液面レベルセンサー 13 気体流量制御器 14 支持台 15 ヒーター 16 加熱板 17 製膜用基板 18 薄膜 19 液体流量制御器 20 溶液供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 洋 大阪府守口市松下町1番1号 松下電池工 業株式会社内 Fターム(参考) 4D074 AA01 BB05 DD03 DD09 DD14 DD17 DD64 DD65 4D075 AA01 AA82 AA83 AA87 BB23Y BB28Z CA22 CA48 DA06 DB01 DB13 DB14 DC21 DC24 EA06 EA07 EC01 EC08 4G075 AA24 BA05 BC01 BC02 BD14 CA02 CA23 CA80 FB01 FB11 5F053 AA21 AA48 DD20 HH05 LL05 RR01 RR13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解により金属酸化物または金属硫化
    物を生成する金属化合物の溶液を供給する溶液供給容
    器、前記溶液供給容器から供給される溶液を収容し、こ
    れを超音波振動子により霧化させる霧化容器、金属酸化
    物または金属硫化物の薄膜を形成しようとする基板を加
    熱状態に保持する支持台、および前記霧化された溶液の
    微粒子をキャリアガスにより前記基板に吹き付けるキャ
    リアガス搬送手段を具備する装置を用い、前記微粒子中
    の金属化合物を前記基板上で熱分解させて基板上に金属
    酸化物または金属硫化物の薄膜を形成する薄膜形成方法
    であって、前記溶液供給容器と霧化容器とを、前記霧化
    容器内の溶液の液面が一定に保たれるように結合し、か
    つ前記溶液供給容器から霧化容器へ供給される溶液の供
    給速度を測定し、その供給速度が適正値となるように前
    記超音波振動子の出力を制御することを特徴とする薄膜
    形成方法。
  2. 【請求項2】 熱分解により金属酸化物または金属硫化
    物を生成する金属化合物の溶液を供給する溶液供給容
    器、前記溶液供給容器から供給される溶液を収容し、こ
    れを超音波振動子により霧化させる霧化容器、金属酸化
    物または金属硫化物の薄膜を形成しようとする基板を加
    熱状態に保持する支持台、および前記霧化された溶液の
    微粒子をキャリアガスにより前記基板に吹き付けるキャ
    リアガス搬送手段を具備する装置を用い、前記微粒子中
    の金属化合物を前記基板上で熱分解させて基板上に金属
    酸化物または金属硫化物の薄膜を形成する薄膜形成方法
    であって、前記溶液供給容器と霧化容器とを、前記霧化
    容器内の溶液の液面が一定に保たれるように結合し、か
    つ前記溶液供給容器から霧化容器へ供給される溶液の供
    給速度を測定し、その供給速度が適正値となるように前
    記キャリアガスの流量を制御することを特徴とする薄膜
    形成方法。
  3. 【請求項3】 前記溶液の供給速度を前記溶液供給容器
    から霧化容器へ供給される溶液の流量により測定するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記溶液の供給速度を前記溶液供給容器
    内の溶液の重量減により測定することを特徴とする請求
    項1または2に記載の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 熱分解により金属酸化物または金属硫化
    物を生成する金属化合物の溶液を供給する溶液供給容
    器、前記溶液供給容器から供給される溶液を収容し、こ
    れを超音波振動子により霧化させる霧化容器、金属酸化
    物または金属硫化物の薄膜を形成しようとする基板を加
    熱状態に保持する支持台、および前記霧化された溶液の
    微粒子をキャリアガスにより前記基板に吹き付けるキャ
    リアガス搬送手段を具備する装置を用い、前記微粒子中
    の金属化合物を前記基板上で熱分解させて基板上に金属
    酸化物または金属硫化物の薄膜を形成する薄膜形成方法
    であって、前記溶液供給容器から霧化容器へ一定の供給
    速度で前記溶液を供給するとともに前記霧化容器内の溶
    液の液面レベルを測定し、その液面レベルが適正な範囲
    となるように前記超音波振動子の出力を制御することを
    特徴とする薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 熱分解により金属酸化物または金属硫化
    物を生成する金属化合物の溶液を供給する溶液供給容
    器、前記溶液供給容器から供給される溶液を収容し、こ
    れを超音波振動子により霧化させる霧化容器、金属酸化
    物または金属硫化物の薄膜を形成しようとする基板を加
    熱状態に保持する支持台、および前記霧化された溶液の
    微粒子をキャリアガスにより前記基板に吹き付けるキャ
    リアガス搬送手段を具備する装置を用い、前記微粒子中
    の金属化合物を前記基板上で熱分解させて基板上に金属
    酸化物または金属硫化物の薄膜を形成する薄膜形成方法
    であって、前記溶液供給容器から霧化容器へ一定の供給
    速度で前記溶液を供給するとともに前記霧化容器内の溶
    液の液面レベルを測定し、その液面レベルが適正な範囲
    となるように前記キャリアガスの流量を制御することを
    特徴とする薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記金属酸化物が錫酸化物である請求項
    1〜6のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  8. 【請求項8】 前記金属硫化物が硫化カドミウム、硫化
    亜鉛、または硫化カドミウムと硫化亜鉛の混晶物である
    請求項1〜6のいずれかに記載の薄膜形成方法。
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