JP2001250110A - 電子線式検査装置 - Google Patents
電子線式検査装置Info
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Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】電気的なノイズの影響を受けないで、しかも検
出速度の低下をさせることなく、本来の欠陥検出性能を
実現できるようにした電子線式検査装置を提供すること
にある。 【解決手段】電子線式検査装置において、ノイズがN×
1画素の寸法であることに着目して、N×1の検出パタ
ーン、欠陥をノイズにより生じたものと考え削除する。
出速度の低下をさせることなく、本来の欠陥検出性能を
実現できるようにした電子線式検査装置を提供すること
にある。 【解決手段】電子線式検査装置において、ノイズがN×
1画素の寸法であることに着目して、N×1の検出パタ
ーン、欠陥をノイズにより生じたものと考え削除する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置や液晶
などの回路パターンを有する対象物基板を製造する技術
にかかわり、特に製造途中の対象物基板上のパターン等
の欠陥を電子線に基づく画像により検査する電子線式検
査装置に関する。
などの回路パターンを有する対象物基板を製造する技術
にかかわり、特に製造途中の対象物基板上のパターン等
の欠陥を電子線に基づく画像により検査する電子線式検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子線式検査装置では、電子線の
走査に起因するノイズ等の電子光学系または検出系に載
るノイズが問題となり、感度向上が困難であった。特に
電子線の照射回数を1回とした場合には、これらノイズ
がそのまま誤差となる。従って正常部のパターンであっ
ても異なる位置のパターンまたは信号強度を検出するこ
ととなり、検出されるパターンは正常部のパターンとは
異なる擬似欠陥となる。そこで、特開平5−25870
3号公報(従来技術1)では、同一箇所をN回スキャン
してN回分の検出信号を加算して重ね合せを行ってノイ
ズの影響を低減している。
走査に起因するノイズ等の電子光学系または検出系に載
るノイズが問題となり、感度向上が困難であった。特に
電子線の照射回数を1回とした場合には、これらノイズ
がそのまま誤差となる。従って正常部のパターンであっ
ても異なる位置のパターンまたは信号強度を検出するこ
ととなり、検出されるパターンは正常部のパターンとは
異なる擬似欠陥となる。そこで、特開平5−25870
3号公報(従来技術1)では、同一箇所をN回スキャン
してN回分の検出信号を加算して重ね合せを行ってノイ
ズの影響を低減している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1では、
同一箇所をN回スキャンしてN回分の検出信号を検出し
て重ね合せする必要があり、検出速度が低下することに
なる。例えば、重ね合せを2回、4回行うと夫々1/2
倍、1/4倍の検出速度になる。検出速度の低下をきら
い重ね合せを行わないと、欠陥検出の感度を十分に上げ
ることはできず、何れの場合も本来の装置性能を出し切
れているとは言えなかった。
同一箇所をN回スキャンしてN回分の検出信号を検出し
て重ね合せする必要があり、検出速度が低下することに
なる。例えば、重ね合せを2回、4回行うと夫々1/2
倍、1/4倍の検出速度になる。検出速度の低下をきら
い重ね合せを行わないと、欠陥検出の感度を十分に上げ
ることはできず、何れの場合も本来の装置性能を出し切
れているとは言えなかった。
【0004】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
電気的なノイズの影響を受けないで、しかも検出速度の
低下をさせることなく、本来の欠陥検出性能を実現でき
るようにした電子線式検査装置を提供することにある。
電気的なノイズの影響を受けないで、しかも検出速度の
低下をさせることなく、本来の欠陥検出性能を実現でき
るようにした電子線式検査装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電子線源と、該電子線源からの電子線を
偏向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させ
る対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置
に移動可能とするステージと、前記対象物基板からの荷
電粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出器か
ら得られた検出信号をA/D変換してディジタル画像信
号を得るA/D変換器と、該A/D変換器から得られる
ディジタル画像信号に含まれる疑似欠陥信号を除去して
真の欠陥を示す信号を抽出する画像処理部とを備えたこ
とを特徴とする電子線式検査装置である。
に、本発明は、電子線源と、該電子線源からの電子線を
偏向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させ
る対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置
に移動可能とするステージと、前記対象物基板からの荷
電粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出器か
ら得られた検出信号をA/D変換してディジタル画像信
号を得るA/D変換器と、該A/D変換器から得られる
ディジタル画像信号に含まれる疑似欠陥信号を除去して
真の欠陥を示す信号を抽出する画像処理部とを備えたこ
とを特徴とする電子線式検査装置である。
【0006】また、本発明は、電子線源と、該電子線源
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置に移動可能とするステージと、前記対象
物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る検出器
と、該検出器から得られた検出信号をA/D変換してデ
ィジタル画像信号を得るA/D変換器と、該A/D変換
器から得られたディジタル画像を本来同一であることが
期待できる参照ディジタル画像と比較して差画像信号を
抽出する画像処理回路と、該画像処理回路から得られる
差画像信号に含まれる擬似欠陥信号を除去して真のパタ
ーン欠陥を示す信号を取出す擬似欠陥フィルタとを備え
たことを特徴とする電子線式検査装置である。
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置に移動可能とするステージと、前記対象
物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る検出器
と、該検出器から得られた検出信号をA/D変換してデ
ィジタル画像信号を得るA/D変換器と、該A/D変換
器から得られたディジタル画像を本来同一であることが
期待できる参照ディジタル画像と比較して差画像信号を
抽出する画像処理回路と、該画像処理回路から得られる
差画像信号に含まれる擬似欠陥信号を除去して真のパタ
ーン欠陥を示す信号を取出す擬似欠陥フィルタとを備え
たことを特徴とする電子線式検査装置である。
【0007】また、本発明は、電子線源と、該電子線源
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置の画像検出を可能とするステージと、前
記対象物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る
検出器と、該検出器で検出した検出信号をD/A変換し
てディジタル画像信号を得るD/A変換器と、該D/A
変換器から得られるディジタル画像信号に含まれる擬似
パターンを判定する擬似パターンフィルタと、前記D/
A変換器から得られるディジタル画像信号を、本来同一
であることが期待できる参照ディジタル画像信号と比較
して差がある場所で前記擬似パターンフィルタで疑似パ
ターンと判定されていない場所を真のパターン欠陥とし
て抽出する画像処理回路とを備えたことを特徴とする電
子線式検査装置である。
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置の画像検出を可能とするステージと、前
記対象物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る
検出器と、該検出器で検出した検出信号をD/A変換し
てディジタル画像信号を得るD/A変換器と、該D/A
変換器から得られるディジタル画像信号に含まれる擬似
パターンを判定する擬似パターンフィルタと、前記D/
A変換器から得られるディジタル画像信号を、本来同一
であることが期待できる参照ディジタル画像信号と比較
して差がある場所で前記擬似パターンフィルタで疑似パ
ターンと判定されていない場所を真のパターン欠陥とし
て抽出する画像処理回路とを備えたことを特徴とする電
子線式検査装置である。
【0008】また、本発明は、電子線源と、該電子線源
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置の画像検出を可能とするステージと、前
記対象物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る
検出器と、該検出器で検出した検出信号をA/D変換し
てディジタル画像信号を得るA/D変換器と、該A/D
変換器から得られるディジタル画像信号を、本来同一で
あることが期待できる参照ディジタル画像信号と比較し
て差を抽出する画像処理回路と、該画像処理回路から抽
出された差がある場所の欠陥候補の画像をメモリに記憶
する欠陥候補記憶回路と、該欠陥候補記憶回路に記憶し
た欠陥候補の画像を詳細に解析して真の欠陥を取出す欠
陥解析部とを備えたことを特徴とする電子線式検査装置
である。
からの電子線を偏向する偏向器と、該電子線を対象物基
板上に収束させる対物レンズと、前記対象物基板を搭載
して任意の位置の画像検出を可能とするステージと、前
記対象物基板からの荷電粒子を検出して検出信号を得る
検出器と、該検出器で検出した検出信号をA/D変換し
てディジタル画像信号を得るA/D変換器と、該A/D
変換器から得られるディジタル画像信号を、本来同一で
あることが期待できる参照ディジタル画像信号と比較し
て差を抽出する画像処理回路と、該画像処理回路から抽
出された差がある場所の欠陥候補の画像をメモリに記憶
する欠陥候補記憶回路と、該欠陥候補記憶回路に記憶し
た欠陥候補の画像を詳細に解析して真の欠陥を取出す欠
陥解析部とを備えたことを特徴とする電子線式検査装置
である。
【0009】また、本発明は、前記電子線式検査装置の
画像処理部において、除去する疑似欠陥信号として一方
向が1画素であることを特徴とする。また、本発明は、
前記電子線式検査装置の疑似欠陥フィルタは、XY方向
で異なるフィルタ性質を持つことを特徴とする。また、
本発明は、前記電子線式検査装置の疑似パターンフィル
タは、XY方向で異なるフィルタ性質を持つことを特徴
とする。
画像処理部において、除去する疑似欠陥信号として一方
向が1画素であることを特徴とする。また、本発明は、
前記電子線式検査装置の疑似欠陥フィルタは、XY方向
で異なるフィルタ性質を持つことを特徴とする。また、
本発明は、前記電子線式検査装置の疑似パターンフィル
タは、XY方向で異なるフィルタ性質を持つことを特徴
とする。
【0010】また、本発明は、前記電子線式検査装置の
欠陥解析部において、欠陥候補の画像を詳細に解析する
のを、疑似欠陥を除去するように構成することを特徴と
する。また、本発明は、前記電子線式検査装置の疑似欠
陥を、一方向が1画素であることを特徴とする。また、
本発明は、前記電子線式検査装置において、更に、真の
欠陥の特徴量を算出して欠陥リストを作成する特徴量抽
出部を備えたことを特徴とする。
欠陥解析部において、欠陥候補の画像を詳細に解析する
のを、疑似欠陥を除去するように構成することを特徴と
する。また、本発明は、前記電子線式検査装置の疑似欠
陥を、一方向が1画素であることを特徴とする。また、
本発明は、前記電子線式検査装置において、更に、真の
欠陥の特徴量を算出して欠陥リストを作成する特徴量抽
出部を備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る電子線式検査装置お
よびその方法の実施の形態について図面を用いて説明す
る。即ち、本発明に係る電子線式検査装置の基本構成
は、図1に示すように、電子線源1と、該電子線源1か
ら出射される電子線2をX方向に偏向する偏向器3と、
電子線2を対象物基板5上に収束させる対物レンズ4
と、対象物基板5を搭載して任意の位置の画像検出を可
能とするステージ6と、対象物基板5からの二次電子等
の荷電粒子7を検出する検出器8とを備えて構成され
る。
よびその方法の実施の形態について図面を用いて説明す
る。即ち、本発明に係る電子線式検査装置の基本構成
は、図1に示すように、電子線源1と、該電子線源1か
ら出射される電子線2をX方向に偏向する偏向器3と、
電子線2を対象物基板5上に収束させる対物レンズ4
と、対象物基板5を搭載して任意の位置の画像検出を可
能とするステージ6と、対象物基板5からの二次電子等
の荷電粒子7を検出する検出器8とを備えて構成され
る。
【0012】ここで、本発明に係る電子線式検査装置に
おいて発生するノイズについて、図2および図3を用い
て、詳細に説明する。即ち、対象物基板5上に形成され
たパターン17の画像を、偏向器3とステージ6の組み
合わせで電子線走査目標12の画像信号として検出しよ
うとするが、偏向器3の電気ノイズ、および対物レンズ
4等の接地部位を流れる電流等によりノイズを持った電
子線走査箇所13の様に目標とずれてしまうことにな
る。この為、検出器8で検出されてA/D変換器9で変
換されたディジタル画像信号18は、図3に示すような
本来のパターン14が検出されるはずであるが、ノイズ
を持った電子線走査箇所13では電子線の走査位置がノ
イズによりずれて本来のパターンとは異なるノイズパタ
ーン15の画像が疑似欠陥として検出されることにな
る。このように、電子線がX方向に高速で走査される関
係で、疑似欠陥15の場合、Y方向(電子線の偏向器3
による走査方向とほぼ直角方向)に対して1画素でX方
向には3画素以上連続して検出器8により検出される。
他方、パターンの欠陥や異物等の欠陥については、通
常、1画素またはY方向およびX方向に2画素以上の広
がりを持って検出される。従って、疑似欠陥15と通常
の欠陥とを、疑似欠陥フィルタ16や疑似パターンフィ
ルタ41等における画像処理によって弁別することが可
能である。
おいて発生するノイズについて、図2および図3を用い
て、詳細に説明する。即ち、対象物基板5上に形成され
たパターン17の画像を、偏向器3とステージ6の組み
合わせで電子線走査目標12の画像信号として検出しよ
うとするが、偏向器3の電気ノイズ、および対物レンズ
4等の接地部位を流れる電流等によりノイズを持った電
子線走査箇所13の様に目標とずれてしまうことにな
る。この為、検出器8で検出されてA/D変換器9で変
換されたディジタル画像信号18は、図3に示すような
本来のパターン14が検出されるはずであるが、ノイズ
を持った電子線走査箇所13では電子線の走査位置がノ
イズによりずれて本来のパターンとは異なるノイズパタ
ーン15の画像が疑似欠陥として検出されることにな
る。このように、電子線がX方向に高速で走査される関
係で、疑似欠陥15の場合、Y方向(電子線の偏向器3
による走査方向とほぼ直角方向)に対して1画素でX方
向には3画素以上連続して検出器8により検出される。
他方、パターンの欠陥や異物等の欠陥については、通
常、1画素またはY方向およびX方向に2画素以上の広
がりを持って検出される。従って、疑似欠陥15と通常
の欠陥とを、疑似欠陥フィルタ16や疑似パターンフィ
ルタ41等における画像処理によって弁別することが可
能である。
【0013】次に、検出器8から疑似欠陥15も含む画
像信号が出力されたとしても、この疑似欠陥15を誤検
出することなく、真の欠陥を検出する本発明に係る第1
の実施の形態について説明する。即ち、第1の実施の形
態は、検出器8の後に、該検出器8で検出した検出信号
をA/D変換してディジタル画像18を得るA/D変換
器9と、この得られたディジタル画像18、20と本来
同一であることが期待できる参照ディジタル画像21と
を位置合わせして比較して差画像信号30を抽出する画
像処理回路10と、画像処理回路10から抽出される差
画像信号30に含まれる擬似欠陥を除去してパターン欠
陥11を取出す擬似欠陥フィルタ16とを備え、該疑似
欠陥フィルタ16によって疑似欠陥15を除去し、真の
欠陥を示す差画像信号を得ることに特徴がある。
像信号が出力されたとしても、この疑似欠陥15を誤検
出することなく、真の欠陥を検出する本発明に係る第1
の実施の形態について説明する。即ち、第1の実施の形
態は、検出器8の後に、該検出器8で検出した検出信号
をA/D変換してディジタル画像18を得るA/D変換
器9と、この得られたディジタル画像18、20と本来
同一であることが期待できる参照ディジタル画像21と
を位置合わせして比較して差画像信号30を抽出する画
像処理回路10と、画像処理回路10から抽出される差
画像信号30に含まれる擬似欠陥を除去してパターン欠
陥11を取出す擬似欠陥フィルタ16とを備え、該疑似
欠陥フィルタ16によって疑似欠陥15を除去し、真の
欠陥を示す差画像信号を得ることに特徴がある。
【0014】即ち、検出器8から検出される画像信号
は、A/D変換器9により図3に示す疑似欠陥15およ
び真の欠陥も含む濃淡ディジタル画像信号18に変換さ
れる。画像処理回路10は、図7に示すように、A/D
変換器9から出力される疑似欠陥および真の欠陥も含む
検出ディジタル画像信号f(x,y)20と、該検出デ
ィジタル画像信号と本来同一である参照ディジタル画像
信号g(x,y)21とを位置合わせをし、位置合わせ
された検出ディジタル画像信号f(x,y)20と参照
ディジタル画像信号g(x,y)21との差画像信号Δ
(x,y)(=f(x,y)−g(x,y))30を抽
出する。画像処理回路10の具体的な一実施例は、図4
に示すように構成される。即ち、画像処理回路10は、
例えば1チップ分のディジタル画像信号18を記憶する
チップメモリ23、該チップメモリ23に記憶した記憶
ディジタル画像信号24と1チップ分遅れて検出される
検出ディジタル画像18とを相対的にパターン差が最低
となる位置に位置合わせする位置合わせ回路25、およ
び該位置合わせ回路25から位置合わせされて得られる
疑似欠陥および真の欠陥も含む検出ディジタル画像f
(x,y)20と参照デジタル画像信号g(x,y)2
1との差画像信号Δ(x,y)30を抽出する差分抽出
回路26より構成される。
は、A/D変換器9により図3に示す疑似欠陥15およ
び真の欠陥も含む濃淡ディジタル画像信号18に変換さ
れる。画像処理回路10は、図7に示すように、A/D
変換器9から出力される疑似欠陥および真の欠陥も含む
検出ディジタル画像信号f(x,y)20と、該検出デ
ィジタル画像信号と本来同一である参照ディジタル画像
信号g(x,y)21とを位置合わせをし、位置合わせ
された検出ディジタル画像信号f(x,y)20と参照
ディジタル画像信号g(x,y)21との差画像信号Δ
(x,y)(=f(x,y)−g(x,y))30を抽
出する。画像処理回路10の具体的な一実施例は、図4
に示すように構成される。即ち、画像処理回路10は、
例えば1チップ分のディジタル画像信号18を記憶する
チップメモリ23、該チップメモリ23に記憶した記憶
ディジタル画像信号24と1チップ分遅れて検出される
検出ディジタル画像18とを相対的にパターン差が最低
となる位置に位置合わせする位置合わせ回路25、およ
び該位置合わせ回路25から位置合わせされて得られる
疑似欠陥および真の欠陥も含む検出ディジタル画像f
(x,y)20と参照デジタル画像信号g(x,y)2
1との差画像信号Δ(x,y)30を抽出する差分抽出
回路26より構成される。
【0015】次に、本発明に係る疑似欠陥を除去する擬
似欠陥フィルタ16の一実施例について図5および図6
を用いて説明する。疑似欠陥フィルタ16は、画像処理
回路10から得られる差画像信号30を入力とし、図7
(a)に示す差画像信号30の中から、Y方向には1画
素でX方向には3画素以上連続する疑似欠陥15のみ
を、図7(d)および図6に示すテンプレートを用いた
テンプレートマッチングで、図7(e)に示す如くX方
向の両端を1画素減じて縮小された擬似欠陥画像信号3
2として取出す擬似欠陥抽出回路31と、該擬似欠陥抽
出回路31で取出された擬似欠陥画像信号32のみをX
方向に両端を1画素拡大して整形する後処理回路33
と、該後処理回路33により整形された、図7(f)に
示す疑似欠陥画像信号34で差画像信号30をマスクし
て真の差画像信号36を取出す欠陥選択回路35とによ
り構成される。疑似欠陥抽出回路31におけるテンプレ
ートマッチングは、例えば図7(d)および図6に示す
3×3のテンプレートを用いる。ここで、Y方向の中央
の一列の3画素の黒は差有り、その他の画素の白は差無
し、斜線はどちらでもよい場所を示している。図7
(d)および図6には斜線は無い。そして、後処理回路
33は拡大整形回路である。この拡大整形処理は、上記
テンプレートと同一のマスクを用い、X方向の中心画素
が疑似欠陥15を示す“1”のとき、その両端の黒の画
素部分を“1”として拡大処理して疑似欠陥15に対応
する画像信号に戻すものである。
似欠陥フィルタ16の一実施例について図5および図6
を用いて説明する。疑似欠陥フィルタ16は、画像処理
回路10から得られる差画像信号30を入力とし、図7
(a)に示す差画像信号30の中から、Y方向には1画
素でX方向には3画素以上連続する疑似欠陥15のみ
を、図7(d)および図6に示すテンプレートを用いた
テンプレートマッチングで、図7(e)に示す如くX方
向の両端を1画素減じて縮小された擬似欠陥画像信号3
2として取出す擬似欠陥抽出回路31と、該擬似欠陥抽
出回路31で取出された擬似欠陥画像信号32のみをX
方向に両端を1画素拡大して整形する後処理回路33
と、該後処理回路33により整形された、図7(f)に
示す疑似欠陥画像信号34で差画像信号30をマスクし
て真の差画像信号36を取出す欠陥選択回路35とによ
り構成される。疑似欠陥抽出回路31におけるテンプレ
ートマッチングは、例えば図7(d)および図6に示す
3×3のテンプレートを用いる。ここで、Y方向の中央
の一列の3画素の黒は差有り、その他の画素の白は差無
し、斜線はどちらでもよい場所を示している。図7
(d)および図6には斜線は無い。そして、後処理回路
33は拡大整形回路である。この拡大整形処理は、上記
テンプレートと同一のマスクを用い、X方向の中心画素
が疑似欠陥15を示す“1”のとき、その両端の黒の画
素部分を“1”として拡大処理して疑似欠陥15に対応
する画像信号に戻すものである。
【0016】次に、上記擬似欠陥フィルタ16の動作に
ついて説明する。即ち、疑似欠陥抽出回路31におい
て、図7(a)に示す差画像信号30の中から、3×3
のテンプレートを用いたテンプレートマッチングで、図
7(e)に示す如く擬似欠陥15のみを示す疑似欠陥画
像信号32を取出す。図3に示す疑似欠陥15として
は、通常、図2に示すように、電子線のX方向スキャン
においてノイズによってY方向にシフトしてパターン1
7に掛かってX方向には3画素以上連続して生じるもの
であり、通常の欠陥はY方向およびX方向に2画素以上
の広がりを持つため、テンプレートマッチングにより、
X方向に3画素でY方向には1画素の差がある場所のみ
を取出すことによって、真のパターン欠陥等の欠陥を抽
出すること無く、疑似欠陥15のみを抽出することが可
能となる。即ち、疑似欠陥抽出回路31からは、差画像
信号30の中に含まれる真のパターン欠陥等の欠陥を示
す画像信号が抽出されずに、疑似欠陥15を示す画像信
号のみがX方向に縮小された画像信号として抽出される
ことになる。従って、擬似欠陥画像信号32は、擬似欠
陥15のみについて、X方向の中央部(X方向の両端の
各1画素を除いた部分)を示す画素信号として抽出され
る。
ついて説明する。即ち、疑似欠陥抽出回路31におい
て、図7(a)に示す差画像信号30の中から、3×3
のテンプレートを用いたテンプレートマッチングで、図
7(e)に示す如く擬似欠陥15のみを示す疑似欠陥画
像信号32を取出す。図3に示す疑似欠陥15として
は、通常、図2に示すように、電子線のX方向スキャン
においてノイズによってY方向にシフトしてパターン1
7に掛かってX方向には3画素以上連続して生じるもの
であり、通常の欠陥はY方向およびX方向に2画素以上
の広がりを持つため、テンプレートマッチングにより、
X方向に3画素でY方向には1画素の差がある場所のみ
を取出すことによって、真のパターン欠陥等の欠陥を抽
出すること無く、疑似欠陥15のみを抽出することが可
能となる。即ち、疑似欠陥抽出回路31からは、差画像
信号30の中に含まれる真のパターン欠陥等の欠陥を示
す画像信号が抽出されずに、疑似欠陥15を示す画像信
号のみがX方向に縮小された画像信号として抽出される
ことになる。従って、擬似欠陥画像信号32は、擬似欠
陥15のみについて、X方向の中央部(X方向の両端の
各1画素を除いた部分)を示す画素信号として抽出され
る。
【0017】次に、後処理回路33において、疑似欠陥
抽出回路31から抽出される疑似欠陥画素信号32のみ
に対してX方向の両端を1画素分拡大処理して整形する
ことにより、図7(f)に示すように、全ての上記疑似
欠陥15に対応した整形疑似欠陥画像信号34を取出す
ことが可能となる。ところで、X方向の両端を1画素分
拡大処理する方法としては、上記テンプレートと同一の
マスクを用いてX方向の3画素の中央の画素が、疑似欠
陥を示す画素信号として検出されたとき、その両側の画
素に対して疑似欠陥を示す画素信号を付与することを繰
り返す方法である。これにより、疑似欠陥15に対応し
た画素数を有する整形疑似欠陥画像信号34を得ること
が可能となる。
抽出回路31から抽出される疑似欠陥画素信号32のみ
に対してX方向の両端を1画素分拡大処理して整形する
ことにより、図7(f)に示すように、全ての上記疑似
欠陥15に対応した整形疑似欠陥画像信号34を取出す
ことが可能となる。ところで、X方向の両端を1画素分
拡大処理する方法としては、上記テンプレートと同一の
マスクを用いてX方向の3画素の中央の画素が、疑似欠
陥を示す画素信号として検出されたとき、その両側の画
素に対して疑似欠陥を示す画素信号を付与することを繰
り返す方法である。これにより、疑似欠陥15に対応し
た画素数を有する整形疑似欠陥画像信号34を得ること
が可能となる。
【0018】次に、欠陥選択回路35において、差画像
信号30に対して後処理回路33から得られる整形疑似
欠陥画像信号34のみでマスク演算することによって、
図7(g)に示すような、疑似欠陥15を含まない真の
差画像信号36を得ることができる。即ち、欠陥選択回
路35で計算される真の差画像信号36には、擬似欠陥
15を含まない差画像信号となる。なお、以上の説明で
はY方向には1画素、X方向には3画素以上連続したも
のを疑似欠陥15とする場合について説明したが、電子
線のX方向への走査速度を速めてY方向には1画素、X
方向には、4〜5画素以上連続したものを疑似欠陥15
とする場合には、疑似欠陥抽出回路31および後処理回
路33において、4〜5×3のテンプレートを用いれば
良い。
信号30に対して後処理回路33から得られる整形疑似
欠陥画像信号34のみでマスク演算することによって、
図7(g)に示すような、疑似欠陥15を含まない真の
差画像信号36を得ることができる。即ち、欠陥選択回
路35で計算される真の差画像信号36には、擬似欠陥
15を含まない差画像信号となる。なお、以上の説明で
はY方向には1画素、X方向には3画素以上連続したも
のを疑似欠陥15とする場合について説明したが、電子
線のX方向への走査速度を速めてY方向には1画素、X
方向には、4〜5画素以上連続したものを疑似欠陥15
とする場合には、疑似欠陥抽出回路31および後処理回
路33において、4〜5×3のテンプレートを用いれば
良い。
【0019】そして、欠陥選択回路35から得られる真
の差画像信号36から、例えば後述するように特徴量抽
出回路において、真の欠陥を示す特徴量(重心位置座
標、例えば各軸方向への投影長(各軸方向への長さ)、
および面積等がある。)を求め、この求められた特徴量
を基に予め設定された判定基準(判定閾値)と比較する
ことによって、真のパターン欠陥等の欠陥を示す信号1
1が、欠陥リストとして出力可能に全体制御部62に接
続された記憶装置(図示せず)に記憶されて得られるこ
とになる。なお、記憶装置に記憶された欠陥リストを、
全体制御62に接続された表示装置(図示せず)に出力
して表示することもでき、更に、ネットワークを介して
他の解析システムや製造ラインを管理している管理シス
テムに出力することも可能である。
の差画像信号36から、例えば後述するように特徴量抽
出回路において、真の欠陥を示す特徴量(重心位置座
標、例えば各軸方向への投影長(各軸方向への長さ)、
および面積等がある。)を求め、この求められた特徴量
を基に予め設定された判定基準(判定閾値)と比較する
ことによって、真のパターン欠陥等の欠陥を示す信号1
1が、欠陥リストとして出力可能に全体制御部62に接
続された記憶装置(図示せず)に記憶されて得られるこ
とになる。なお、記憶装置に記憶された欠陥リストを、
全体制御62に接続された表示装置(図示せず)に出力
して表示することもでき、更に、ネットワークを介して
他の解析システムや製造ラインを管理している管理シス
テムに出力することも可能である。
【0020】次に、検出器8から疑似欠陥15も含む画
像信号が出力されたとしても、この疑似欠陥15を誤検
出することなく、真の欠陥を検出する本発明に係る第2
の実施の形態について説明する。即ち、第2の実施の形
態は、図8に示すように、検出器8の後に、A/D変換
器9と、該A/D変換器9から得られるディジタル画像
信号18から疑似欠陥15を除去する疑似パターンフィ
ルタ41と、該疑似パターンフィルタ41から得られる
疑似欠陥15が除去された真の欠陥を含む真のディジタ
ル画像信号46から真の欠陥を示す差画像信号30を形
成する画像処理回路10を備えて構成される。この第2
の実施の形態において、第1の実施の形態との基本的な
相違は、疑似パターンフィルタ41で疑似欠陥15を除
去したあと、この真のディジタル画像信号46と参照デ
ィジタル画像信号とを比較して差画像信号を形成するこ
とにある。
像信号が出力されたとしても、この疑似欠陥15を誤検
出することなく、真の欠陥を検出する本発明に係る第2
の実施の形態について説明する。即ち、第2の実施の形
態は、図8に示すように、検出器8の後に、A/D変換
器9と、該A/D変換器9から得られるディジタル画像
信号18から疑似欠陥15を除去する疑似パターンフィ
ルタ41と、該疑似パターンフィルタ41から得られる
疑似欠陥15が除去された真の欠陥を含む真のディジタ
ル画像信号46から真の欠陥を示す差画像信号30を形
成する画像処理回路10を備えて構成される。この第2
の実施の形態において、第1の実施の形態との基本的な
相違は、疑似パターンフィルタ41で疑似欠陥15を除
去したあと、この真のディジタル画像信号46と参照デ
ィジタル画像信号とを比較して差画像信号を形成するこ
とにある。
【0021】上記疑似パターンフィルタ41は、基本的
に、図9に示すように、ディジタル画像信号18の中か
ら通常の欠陥を抽出することなく、擬似パターン画像信
号43のみを取出す擬似パターン抽出回路42と、該擬
似パターン抽出回路42で取出された擬似パターン画像
信号43のみを拡大整形して疑似欠陥15に対応する画
像信号に戻す後処理回路33と、後処理回路33よりの
画像44でディジタル画像信号18をマスクして真のデ
ィジタル画像信号46とする擬似パターン情報付加回路
45とで構成される。
に、図9に示すように、ディジタル画像信号18の中か
ら通常の欠陥を抽出することなく、擬似パターン画像信
号43のみを取出す擬似パターン抽出回路42と、該擬
似パターン抽出回路42で取出された擬似パターン画像
信号43のみを拡大整形して疑似欠陥15に対応する画
像信号に戻す後処理回路33と、後処理回路33よりの
画像44でディジタル画像信号18をマスクして真のデ
ィジタル画像信号46とする擬似パターン情報付加回路
45とで構成される。
【0022】上記擬似パターン抽出回路42における疑
似パターン抽出処理を、図10、および(数1)式に示
す。即ち、疑似欠陥15を示す疑似パターン画像信号4
3は、デジタル画像信号18に対して切出された3×3
の画素群において、Y方向中心画素(d,e,f)に対
するY微分値(min(|a-d|,|d-g|),min(|b-e|,|e-h|),
min(|c-f|,|f-i|))が、X微分値およびY中心画素飛ば
したY方向微分値(max(|a-b|,|a-g|,|g-h|),max(|b-a
|,|b-c|,|b-h|,|g-h|,|h-i|),max(|c-b|,|c-i|,|i-h
|))より大きい場所を中心の画素eにおける画像信号と
して抽出することによって算出される。即ち、疑似欠陥
15を示す疑似パターン画像信号43は、疑似欠陥画像
信号32と同様に、Y方向には1画素、X方向には3画
素以上連続したものから両端を1画素減じて縮小したも
のとなる。
似パターン抽出処理を、図10、および(数1)式に示
す。即ち、疑似欠陥15を示す疑似パターン画像信号4
3は、デジタル画像信号18に対して切出された3×3
の画素群において、Y方向中心画素(d,e,f)に対
するY微分値(min(|a-d|,|d-g|),min(|b-e|,|e-h|),
min(|c-f|,|f-i|))が、X微分値およびY中心画素飛ば
したY方向微分値(max(|a-b|,|a-g|,|g-h|),max(|b-a
|,|b-c|,|b-h|,|g-h|,|h-i|),max(|c-b|,|c-i|,|i-h
|))より大きい場所を中心の画素eにおける画像信号と
して抽出することによって算出される。即ち、疑似欠陥
15を示す疑似パターン画像信号43は、疑似欠陥画像
信号32と同様に、Y方向には1画素、X方向には3画
素以上連続したものから両端を1画素減じて縮小したも
のとなる。
【0023】
【数1】 min(|a-d|,|d-g|)>max(|a-b|,|a-g|,|g-h|) and min(|b-e|,|e-h|)>max(|b-a|,|b-c|,|b-h|,|g-h|,|h-i
|) and min(|c-f|,|f-i|)>max(|c-b|,|c-i|,|i-h|) 次いで、後処理回路33で、X方向に1画素分拡大処理
をすることにより両端の各1画素を追加して疑似欠陥1
5に対応するように戻し、図11(c)に示す疑似パタ
ーン画像信号44として疑似パターンの全てを取出す。
そして、疑似パターン情報付加回路45において、ディ
ジタル画像信号18に対して疑似パターン画像信号44
でマスクをすることによって、疑似欠陥15が除去され
た真のディジタル画像信号46を得ることができる。ま
た、疑似パターン情報付加回路45は、疑似パターン画
像信号44に基いて疑似パターンを示す情報をディジタ
ル画像信号18に付加しても良い。
|) and min(|c-f|,|f-i|)>max(|c-b|,|c-i|,|i-h|) 次いで、後処理回路33で、X方向に1画素分拡大処理
をすることにより両端の各1画素を追加して疑似欠陥1
5に対応するように戻し、図11(c)に示す疑似パタ
ーン画像信号44として疑似パターンの全てを取出す。
そして、疑似パターン情報付加回路45において、ディ
ジタル画像信号18に対して疑似パターン画像信号44
でマスクをすることによって、疑似欠陥15が除去され
た真のディジタル画像信号46を得ることができる。ま
た、疑似パターン情報付加回路45は、疑似パターン画
像信号44に基いて疑似パターンを示す情報をディジタ
ル画像信号18に付加しても良い。
【0024】次に、例えば図4に示すように構成された
画像処理回路10において、疑似欠陥が除去された真の
ディジタル画像信号46と、チップメモリ23から得ら
れる例えば1チップ分記憶した真のディジタル画像信号
とを位置合わせ回路25で位置合わせをし、差分抽出回
路26においてこの位置合わせされた真の検出画像信号
と真の参照画像信号との差分を取ってパターン欠陥や異
物等の欠陥を示す差画像信号11が出力されることにな
る。また、画像処理回路10は、疑似パターン情報付加
回路45において疑似パターンの情報(フラグ)が付加
された図11(a)に示すディジタル画像信号f(x,
y)20’と、本来同一であることが期待できる図11
(b)に示す参照ディジタル画像信号g(x,y)21
とを比較して図11(d)に示す差画像信号を抽出し、
差がある場所で疑似パターンのフラグが立っていない場
所を取出すことによって、図11(e)に示す如く、パ
ターン欠陥11を示す真の差画像信号を出力することが
できる。
画像処理回路10において、疑似欠陥が除去された真の
ディジタル画像信号46と、チップメモリ23から得ら
れる例えば1チップ分記憶した真のディジタル画像信号
とを位置合わせ回路25で位置合わせをし、差分抽出回
路26においてこの位置合わせされた真の検出画像信号
と真の参照画像信号との差分を取ってパターン欠陥や異
物等の欠陥を示す差画像信号11が出力されることにな
る。また、画像処理回路10は、疑似パターン情報付加
回路45において疑似パターンの情報(フラグ)が付加
された図11(a)に示すディジタル画像信号f(x,
y)20’と、本来同一であることが期待できる図11
(b)に示す参照ディジタル画像信号g(x,y)21
とを比較して図11(d)に示す差画像信号を抽出し、
差がある場所で疑似パターンのフラグが立っていない場
所を取出すことによって、図11(e)に示す如く、パ
ターン欠陥11を示す真の差画像信号を出力することが
できる。
【0025】以上説明したように、疑似欠陥フィルタ1
6または疑似パターンフィルタ41によってノイズ等に
よって生じる疑似欠陥15のみが除去された真の欠陥を
含む検出ディジタル画像信号若しくは真の欠陥を示す差
画像信号が抽出されることになる。従って、電気的なノ
イズの影響を受けることなく、しかも検出速度を低下さ
せることなく、電子線を用いて真の欠陥を検査すること
が可能となる。
6または疑似パターンフィルタ41によってノイズ等に
よって生じる疑似欠陥15のみが除去された真の欠陥を
含む検出ディジタル画像信号若しくは真の欠陥を示す差
画像信号が抽出されることになる。従って、電気的なノ
イズの影響を受けることなく、しかも検出速度を低下さ
せることなく、電子線を用いて真の欠陥を検査すること
が可能となる。
【0026】次に、具体的な実施例について説明する。
【0027】
【実施例1】本発明に係る電子線式検査装置の具体的な
第1の実施例を図12を用いて説明する。即ち、電子線
顕微鏡は、電子光学系64と、試料室55とで構成され
る。電子光学系64は、電子線2を発生させる電子線源
1、及び電子線源1からの電子線2を電極で加速して取
出し、静電又は磁界重畳レンズで一定場所に仮想光源を
作る電子銃と、仮想光源よりの電子線2を一定場所に収
束させるコンデンサレンズ52と、電子銃で収束した位
置の近傍に設置し電子線2のON/OFFを制御をする
ブランキングプレート53と、電子線2をX方向に偏向
する偏向器3と、電子線2を対象物基板5上に収束させ
る対物レンズ4とにより構成される。試料室55は、真
空に保持され、内部に、ウエーハ等の対象物基板5を搭
載し、標準試料片63を設け、任意の位置の画像検出を
可能とするステージ6を設けて構成される。更に、対象
物基板5からの二次電子等の荷電粒子7を検出する検出
器8と、対象物基板5の高さを測定するZセンサ57
と、該Zセンサ57によって測定された対象物基板5の
高さにオフセット66を加算して対物レンズ4の電流値
を制御してディジタル画像の焦点位置を一定に保つ焦点
合わせ制御系と、カセット58内の対象物基板5を試料
室55に出し入れするローダ(図示せず)と、対象物基
板5の外形形状を基準に対象物基板を位置決めするオリ
フラ検出器(図示せず)と、対象物基板5上のパターン
を観察する為の光学式顕微鏡61と、ユーザ等からの指
示で全体を制御する全体制御部62とを備えて構成され
る。なお、ステージ6上に設けられた標準試料片63
は、校正または調整に用いられる。
第1の実施例を図12を用いて説明する。即ち、電子線
顕微鏡は、電子光学系64と、試料室55とで構成され
る。電子光学系64は、電子線2を発生させる電子線源
1、及び電子線源1からの電子線2を電極で加速して取
出し、静電又は磁界重畳レンズで一定場所に仮想光源を
作る電子銃と、仮想光源よりの電子線2を一定場所に収
束させるコンデンサレンズ52と、電子銃で収束した位
置の近傍に設置し電子線2のON/OFFを制御をする
ブランキングプレート53と、電子線2をX方向に偏向
する偏向器3と、電子線2を対象物基板5上に収束させ
る対物レンズ4とにより構成される。試料室55は、真
空に保持され、内部に、ウエーハ等の対象物基板5を搭
載し、標準試料片63を設け、任意の位置の画像検出を
可能とするステージ6を設けて構成される。更に、対象
物基板5からの二次電子等の荷電粒子7を検出する検出
器8と、対象物基板5の高さを測定するZセンサ57
と、該Zセンサ57によって測定された対象物基板5の
高さにオフセット66を加算して対物レンズ4の電流値
を制御してディジタル画像の焦点位置を一定に保つ焦点
合わせ制御系と、カセット58内の対象物基板5を試料
室55に出し入れするローダ(図示せず)と、対象物基
板5の外形形状を基準に対象物基板を位置決めするオリ
フラ検出器(図示せず)と、対象物基板5上のパターン
を観察する為の光学式顕微鏡61と、ユーザ等からの指
示で全体を制御する全体制御部62とを備えて構成され
る。なお、ステージ6上に設けられた標準試料片63
は、校正または調整に用いられる。
【0028】擬似欠陥フィルタ16の構成を図13で説
明する。擬似欠陥フィルタ16は、差画像信号30を入
力とし、縮小された疑似欠陥画像信号32のみを抽出す
る擬似欠陥抽出回路31と、この抽出された擬似欠陥画
像信号32のみを拡大整形して疑似欠陥15のみを示す
疑似欠陥画像信号34を得る後処理回路33と、該後処
理回路33で整形された擬似欠陥部15を示す信号34
でマスクして差画像信号30から得られる真の欠陥画像
信号を取り出す欠陥選択回路35と、欠陥選択回路35
で取り出された真の欠陥画像より、差が有る場所毎に欠
陥座標、投影長、面積などの特徴量を計算し、全体制御
部62に欠陥リスト72として出力する特徴抽出回路7
6とよりなる。
明する。擬似欠陥フィルタ16は、差画像信号30を入
力とし、縮小された疑似欠陥画像信号32のみを抽出す
る擬似欠陥抽出回路31と、この抽出された擬似欠陥画
像信号32のみを拡大整形して疑似欠陥15のみを示す
疑似欠陥画像信号34を得る後処理回路33と、該後処
理回路33で整形された擬似欠陥部15を示す信号34
でマスクして差画像信号30から得られる真の欠陥画像
信号を取り出す欠陥選択回路35と、欠陥選択回路35
で取り出された真の欠陥画像より、差が有る場所毎に欠
陥座標、投影長、面積などの特徴量を計算し、全体制御
部62に欠陥リスト72として出力する特徴抽出回路7
6とよりなる。
【0029】第1の実施例の動作を説明する。ユーザの
検査開始指示で全体制御部62は、各部に動作を指示し
検査を行う。ローダ(図示せず)に指示を出し、ローダ
は対象物基板(ウエーハ)5をカセット58から取出
し、オリフラ検出器(図示せず)で外形形状を基準にウ
ェーハ5を位置決めし、ステージ6にウェーハ5を搭載
し、試料室55内を真空にする。搭載と共に、電子光学
系64とリターディング電圧56の条件を設定し、ブラ
ンキングプレート53に電圧を印可して電子線2をOF
Fする。ステージを標準試料片位置63に移動し、Zセ
ンサ57有効として焦点をZセンサ57の検出値値+オ
フセット66の一定に保ち、偏向器3をラスタスキャン
し、スキャンに同期してブランキングプレートの電圧を
切り、電子線2を必要なときのみウェーハ5に照射し、
その時ウェーハ5より発生する反射電子又は二次電子を
検出器8で検出、A/D変換器9でディジタル画像信号
18とする。オフセット66を変更してディジタル画像
信号18を複数枚検出し、最も画像の微分値の画像内総
和が最高となる最適オフセットを現在のオフセット値と
して設定する。設定後Zセンサ57は無効にする。ステ
ージ6を移動し、搭載したウェーハ5の検査すべき領域
の走査開始位置に移動する。予め測定しておいたウェー
ハ固有の最適オフセットをオフセット66に設定し、Z
センサ57を有効にし、順次ステージ6をY方向走査
し、ステージ走査に同期して偏向器3をX方向に走査
し、有効走査時にブランキングプレート53の電圧を切
り電子線2をウェーハ5に照射、走査する。ウェーハ5
より発生する反射電子又は二次電子を検出器8で検出、
A/D変換器9でデジタル画像信号18とする。ステー
ジ6の走査終了後Zセンサ57を無効とする。検出され
たデジタル画像信号18はX方向に偏向器3の走査幅で
例えば0.1μm画素寸法で1024画素を走査すると
約100μmとなる。Y方向はステージ6の走査距離で
約300mm径のウェーハ全面を検査する場合のウェー
ハ中央部の画像検出時には約300mmとなる。ウェー
ハ5上のパターンレイアウトは既知であるので、検査す
べき領域で画像処理を有効とする。
検査開始指示で全体制御部62は、各部に動作を指示し
検査を行う。ローダ(図示せず)に指示を出し、ローダ
は対象物基板(ウエーハ)5をカセット58から取出
し、オリフラ検出器(図示せず)で外形形状を基準にウ
ェーハ5を位置決めし、ステージ6にウェーハ5を搭載
し、試料室55内を真空にする。搭載と共に、電子光学
系64とリターディング電圧56の条件を設定し、ブラ
ンキングプレート53に電圧を印可して電子線2をOF
Fする。ステージを標準試料片位置63に移動し、Zセ
ンサ57有効として焦点をZセンサ57の検出値値+オ
フセット66の一定に保ち、偏向器3をラスタスキャン
し、スキャンに同期してブランキングプレートの電圧を
切り、電子線2を必要なときのみウェーハ5に照射し、
その時ウェーハ5より発生する反射電子又は二次電子を
検出器8で検出、A/D変換器9でディジタル画像信号
18とする。オフセット66を変更してディジタル画像
信号18を複数枚検出し、最も画像の微分値の画像内総
和が最高となる最適オフセットを現在のオフセット値と
して設定する。設定後Zセンサ57は無効にする。ステ
ージ6を移動し、搭載したウェーハ5の検査すべき領域
の走査開始位置に移動する。予め測定しておいたウェー
ハ固有の最適オフセットをオフセット66に設定し、Z
センサ57を有効にし、順次ステージ6をY方向走査
し、ステージ走査に同期して偏向器3をX方向に走査
し、有効走査時にブランキングプレート53の電圧を切
り電子線2をウェーハ5に照射、走査する。ウェーハ5
より発生する反射電子又は二次電子を検出器8で検出、
A/D変換器9でデジタル画像信号18とする。ステー
ジ6の走査終了後Zセンサ57を無効とする。検出され
たデジタル画像信号18はX方向に偏向器3の走査幅で
例えば0.1μm画素寸法で1024画素を走査すると
約100μmとなる。Y方向はステージ6の走査距離で
約300mm径のウェーハ全面を検査する場合のウェー
ハ中央部の画像検出時には約300mmとなる。ウェー
ハ5上のパターンレイアウトは既知であるので、検査す
べき領域で画像処理を有効とする。
【0030】ところで、図4に示すように、パターンは
チップ単位で同一レイアウトであるので、ディジタル画
像信号18をチップメモリ23に記憶する。この記憶し
た記憶画像信号24とディジタル画像信号18とを位置
合わせ回路25で相対的にパターン差が最低となる位置
に合わせ位置を求め、その時の画像をそれぞれ検出画像
信号f(x,y)20と参照画像信号g(x,y)21
として出力する。位置合わせ回路25よりの検出画像信
号20と参照画像信号21を差分抽出回路26に入力
し、2枚の画像の差分である差画像信号30を出力す
る。
チップ単位で同一レイアウトであるので、ディジタル画
像信号18をチップメモリ23に記憶する。この記憶し
た記憶画像信号24とディジタル画像信号18とを位置
合わせ回路25で相対的にパターン差が最低となる位置
に合わせ位置を求め、その時の画像をそれぞれ検出画像
信号f(x,y)20と参照画像信号g(x,y)21
として出力する。位置合わせ回路25よりの検出画像信
号20と参照画像信号21を差分抽出回路26に入力
し、2枚の画像の差分である差画像信号30を出力す
る。
【0031】この差画像信号30より擬似欠陥抽出回路
31で擬似欠陥信号32のみを抽出し、抽出された擬似
欠陥信号32のみを後処理回路33で整形し、この整形
された擬似欠陥部15を示す信号34で差画像信号30
に対してマスクして欠陥選択回路35で真の欠陥画像を
取り出し、取り出された真の欠陥画像より、特徴抽出回
路76で差が有る場所(真の欠陥部)毎に欠陥座標、投
影長、面積などの特徴量を計算し、全体制御部62に欠
陥リスト72として出力する。
31で擬似欠陥信号32のみを抽出し、抽出された擬似
欠陥信号32のみを後処理回路33で整形し、この整形
された擬似欠陥部15を示す信号34で差画像信号30
に対してマスクして欠陥選択回路35で真の欠陥画像を
取り出し、取り出された真の欠陥画像より、特徴抽出回
路76で差が有る場所(真の欠陥部)毎に欠陥座標、投
影長、面積などの特徴量を計算し、全体制御部62に欠
陥リスト72として出力する。
【0032】全体制御部62内の計算機で欠陥リスト7
2よりリアルゴースト判定で物理的な欠陥位置座標を計
算する。リアルゴースト判定を図15で説明する。物理
的な欠陥77が3番目のチップ78にあったとする。チ
ップ毎に差が有るところを欠陥とするので、2番目のチ
ップ79と3番目のチップ78を比較した場合、及び4
番目のチップ80と3番目のチップ78を比較した場合
の双方の欠陥リスト72に欠陥として出力される。比較
して差が有るのだから何れの欠陥もそれぞれ2番目のチ
ップ又は3番目のチップ、及び4番目のチップ又は3番
目のチップに欠陥がある事を意味している。そこで破線
の場所に欠陥が有るとして、2回カウントされた位置を
物理的な欠陥77と判定する。本実施例によると、SE
M画像を用いてウェーハ全面を検査して真の欠陥のみを
検出し、それらをユーザに提示できる特徴がある。
2よりリアルゴースト判定で物理的な欠陥位置座標を計
算する。リアルゴースト判定を図15で説明する。物理
的な欠陥77が3番目のチップ78にあったとする。チ
ップ毎に差が有るところを欠陥とするので、2番目のチ
ップ79と3番目のチップ78を比較した場合、及び4
番目のチップ80と3番目のチップ78を比較した場合
の双方の欠陥リスト72に欠陥として出力される。比較
して差が有るのだから何れの欠陥もそれぞれ2番目のチ
ップ又は3番目のチップ、及び4番目のチップ又は3番
目のチップに欠陥がある事を意味している。そこで破線
の場所に欠陥が有るとして、2回カウントされた位置を
物理的な欠陥77と判定する。本実施例によると、SE
M画像を用いてウェーハ全面を検査して真の欠陥のみを
検出し、それらをユーザに提示できる特徴がある。
【0033】次に、本第1の実施例の第1の変形例につ
いて説明する。図15に差画像信号30から欠陥リスト
72までの演算方法を示す。差画像信号30より仮欠陥
リスト82を演算する特徴抽出回路71と、仮欠陥リス
ト82より以下全体制御部内62の計算機上でY方向が
1画素でX方向がN画素以上(Nは予め決めたしきい
値)の欠陥を擬似欠陥15として抽出する擬似欠陥リス
ト演算部83と、擬似欠陥15のリストを仮欠陥リスト
82から削除して欠陥リスト72を演算する欠陥選択演
算部84とよりなる。本変形では擬似欠陥15のみを含
んだ仮欠陥リスト82を作成している為、ハードウェア
内のリストを保持している回路規模は大きくなるが、回
路構成を大幅に変更しないで、計算機上のソフトウェア
の変更のみで擬似欠陥15の削除ができ、回路の改造が
最低限ですむ特徴がある。
いて説明する。図15に差画像信号30から欠陥リスト
72までの演算方法を示す。差画像信号30より仮欠陥
リスト82を演算する特徴抽出回路71と、仮欠陥リス
ト82より以下全体制御部内62の計算機上でY方向が
1画素でX方向がN画素以上(Nは予め決めたしきい
値)の欠陥を擬似欠陥15として抽出する擬似欠陥リス
ト演算部83と、擬似欠陥15のリストを仮欠陥リスト
82から削除して欠陥リスト72を演算する欠陥選択演
算部84とよりなる。本変形では擬似欠陥15のみを含
んだ仮欠陥リスト82を作成している為、ハードウェア
内のリストを保持している回路規模は大きくなるが、回
路構成を大幅に変更しないで、計算機上のソフトウェア
の変更のみで擬似欠陥15の削除ができ、回路の改造が
最低限ですむ特徴がある。
【0034】
【実施例2】次に、に係る電子線式検査装置の具体的な
第2の実施例について図16を用いて説明する。即ち、
第2の実施例において、第1の実施例と相違する点は、
疑似パターンフィルタ41と画像処理回路10とにあ
る。画像処理回路10の構成を図17で説明する。画像
処理回路10は、図4に示す構成と同様に、真のディジ
タル画像信号46を遅延させる遅延回路90と、該遅延
回路90で遅延させた記憶画像信号24と真のディジタ
ル画像46より差画像信号30を抽出する差分抽出回路
26とよりなる。
第2の実施例について図16を用いて説明する。即ち、
第2の実施例において、第1の実施例と相違する点は、
疑似パターンフィルタ41と画像処理回路10とにあ
る。画像処理回路10の構成を図17で説明する。画像
処理回路10は、図4に示す構成と同様に、真のディジ
タル画像信号46を遅延させる遅延回路90と、該遅延
回路90で遅延させた記憶画像信号24と真のディジタ
ル画像46より差画像信号30を抽出する差分抽出回路
26とよりなる。
【0035】擬似パターンフィルタ41の構成を図18
で説明する。擬似パターンフィルタ41は、ディジタル
画像信号18を入力とし、擬似パターンを抽出する擬似
パターン抽出回路42と、該抽出された擬似パターンを
整形する後処理回路33と、後処理回路33で整形され
た擬似パターン部に擬似パターン情報を付加した真のデ
ィジタル画像46を取出す擬似パターン情報付加回路4
5とよりなる。本第2の実施例の動作について説明す
る。第2の実施例も、第1の実施例と同様に動作する。
即ち、ステージ6を移動し、搭載したウェーハ5の検査
すべき領域の走査開始位置に移動する。最適オフセット
に予め測定しておいたウェーハ固有のオフセットをオフ
セット66に設定し、Zセンサ57を有効にし、順次ス
テージ6をY方向走査し、ステージ走査に同期して偏向
器3をX方向に走査し、有効走査時にブランキングプレ
ート53の電圧を切り電子線2をウェーハ5に照射、走
査する。ウェーハ5より発生する反射電子又は二次電子
を検出器8で検出、A/D変換器9でディジタル画像信
号18とする。ディジタル画像信号18より上記(数
1)式で擬似パターン15のみを抽出する。パターンの
Y方向が1画素であるパターンが取出され、後処理回路
33でX方向に1画素分拡大処理をする事により両端の
各1画素を追加し、擬似パターン15の全てを取出す。
ディジタル画像信号18の擬似パターン部15に擬似パ
ターンフラグを立てた真のデジタル画像信号44を計算
する。ステージ6の走査終了後、Zセンサ57を無効と
する。ウェーハ上のパターンレイアウトは既知であるの
で、検査すべき一定の繰返しパターンであるメモリマッ
ト領域で画像処理を有効とする。パターンはメモリセル
のピッチで同一レイアウトであるので、真のディジタル
画像信号46を遅延回路90で1メモリセル分の画像分
だけ遅延させた記憶画像信号(参照画像信号)g(x,
y)24を生成する。生成した記憶画像信号g(x,
y)24と真のディジタル画像信号f(x,y)46を
位置合わせした後、差分抽出回路26に入力し、2枚の
画像の差分である真の欠陥を示す差画像信号30を出力
する。差画像信号30より特徴抽出回路71で差が有る
場所でしかも擬似パターンフラグの立っていない場所毎
に欠陥座標、投影長、面積などの特徴量を計算し、欠陥
リスト72として全体制御部62に出力する。全体制御
部62内の計算機で欠陥リスト72よりリアルゴースト
判定で物理的な欠陥77の位置を計算する。
で説明する。擬似パターンフィルタ41は、ディジタル
画像信号18を入力とし、擬似パターンを抽出する擬似
パターン抽出回路42と、該抽出された擬似パターンを
整形する後処理回路33と、後処理回路33で整形され
た擬似パターン部に擬似パターン情報を付加した真のデ
ィジタル画像46を取出す擬似パターン情報付加回路4
5とよりなる。本第2の実施例の動作について説明す
る。第2の実施例も、第1の実施例と同様に動作する。
即ち、ステージ6を移動し、搭載したウェーハ5の検査
すべき領域の走査開始位置に移動する。最適オフセット
に予め測定しておいたウェーハ固有のオフセットをオフ
セット66に設定し、Zセンサ57を有効にし、順次ス
テージ6をY方向走査し、ステージ走査に同期して偏向
器3をX方向に走査し、有効走査時にブランキングプレ
ート53の電圧を切り電子線2をウェーハ5に照射、走
査する。ウェーハ5より発生する反射電子又は二次電子
を検出器8で検出、A/D変換器9でディジタル画像信
号18とする。ディジタル画像信号18より上記(数
1)式で擬似パターン15のみを抽出する。パターンの
Y方向が1画素であるパターンが取出され、後処理回路
33でX方向に1画素分拡大処理をする事により両端の
各1画素を追加し、擬似パターン15の全てを取出す。
ディジタル画像信号18の擬似パターン部15に擬似パ
ターンフラグを立てた真のデジタル画像信号44を計算
する。ステージ6の走査終了後、Zセンサ57を無効と
する。ウェーハ上のパターンレイアウトは既知であるの
で、検査すべき一定の繰返しパターンであるメモリマッ
ト領域で画像処理を有効とする。パターンはメモリセル
のピッチで同一レイアウトであるので、真のディジタル
画像信号46を遅延回路90で1メモリセル分の画像分
だけ遅延させた記憶画像信号(参照画像信号)g(x,
y)24を生成する。生成した記憶画像信号g(x,
y)24と真のディジタル画像信号f(x,y)46を
位置合わせした後、差分抽出回路26に入力し、2枚の
画像の差分である真の欠陥を示す差画像信号30を出力
する。差画像信号30より特徴抽出回路71で差が有る
場所でしかも擬似パターンフラグの立っていない場所毎
に欠陥座標、投影長、面積などの特徴量を計算し、欠陥
リスト72として全体制御部62に出力する。全体制御
部62内の計算機で欠陥リスト72よりリアルゴースト
判定で物理的な欠陥77の位置を計算する。
【0036】本実施例によると、SEM画像を用いてウ
ェーハのメモリマット部を検査して真の欠陥のみを検出
し、それらをユーザに提示できる特徴がある。
ェーハのメモリマット部を検査して真の欠陥のみを検出
し、それらをユーザに提示できる特徴がある。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な検査領域指定で
信頼性の高い検査を実現することができる効果を奏す
る。また、本発明によれば、電気的なノイズ等の各種ノ
イズの影響を受けないで、しかも検出速度の低下させな
いで、本来の欠陥検出性能を持った電子線式パターン検
査装置を実現することができる効果を奏する。
信頼性の高い検査を実現することができる効果を奏す
る。また、本発明によれば、電気的なノイズ等の各種ノ
イズの影響を受けないで、しかも検出速度の低下させな
いで、本来の欠陥検出性能を持った電子線式パターン検
査装置を実現することができる効果を奏する。
【図1】本発明に係る電子線式検査装置の基本構成およ
び第1の実施の形態を示す図である。
び第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明に係る電子線式検査装置において発生す
るノイズを持った電子線走査を説明するための図であ
る。
るノイズを持った電子線走査を説明するための図であ
る。
【図3】図2に示すノイズを持った電子線走査により検
出されるディジタル画像を説明するための図である。
出されるディジタル画像を説明するための図である。
【図4】本発明に係る画像処理回路を示す図である。
【図5】本発明に係る疑似欠陥フィルタの実施例を示す
図である。
図である。
【図6】図5に示す疑似欠陥フィルタに用いられるテン
プレートフィルタを示す図である。
プレートフィルタを示す図である。
【図7】本発明に係る差画像信号、検出画像信号、参照
画像信号、疑似欠陥画像信号、整形疑似欠陥画像信号、
および真の欠陥を示す差画像信号を示す図である。
画像信号、疑似欠陥画像信号、整形疑似欠陥画像信号、
および真の欠陥を示す差画像信号を示す図である。
【図8】本発明に係る電子線式検査装置の第2の実施の
形態を示す図である。
形態を示す図である。
【図9】本発明に係る疑似パターンフィルタの実施例を
示す図である。
示す図である。
【図10】図9に示す擬似パターンフィルタの説明図で
ある。
ある。
【図11】本発明に係る検出画像信号、参照画像信号、
疑似パターン画像信号、差画像信号、および真の欠陥を
示す差画像信号を示す図である。
疑似パターン画像信号、差画像信号、および真の欠陥を
示す差画像信号を示す図である。
【図12】本発明に係る電子線式検査装置の第1の実施
例である具体的構成を示す図である。
例である具体的構成を示す図である。
【図13】図12に示す疑似欠陥フィルタの実施例の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図14】第1の実施例のリアルゴースト処理を説明す
るための図である。
るための図である。
【図15】第1の実施例のリアルゴースト処理の変形例
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図16】本発明に係る電子線式検査装置の第2の実施
例である具体的構成を示す図である。
例である具体的構成を示す図である。
【図17】図16に示す画像処理回路の構成を示す図で
ある。
ある。
【図18】図16に示す擬似パターンフィルタの構成を
示す図である。
示す図である。
1…電子線源、2…電子線、3…偏向器、4…対物レン
ズ、5…対象物基板(ウエーハ)、6…ステージ、7…
二次電子等の荷電粒子、8…検出器、9…A/D変換
器、10…画像処理回路、11…パターン欠陥、12…
電子線走査目標、13…ノイズを持った電子線走査個
所、14…本来のパターン、15…ノイズパターン(疑
似欠陥)、16…擬似欠陥フィルタ、17…対象物のパ
ターン、18、20’…ディジタル画像信号、20…検
出画像信号f(x,y)、21…参照画像信号g(x,
y)、23…チップメモリ、24…記憶画像信号、25
…位置合せ回路、26…差分抽出回路、30…差画像信
号、31…擬似欠陥抽出回路、32…擬似欠陥画像信
号、33…後処理回路、34…整形疑似欠陥画像信号、
35…欠陥選択回路、36…真の差画像信号、42…擬
似パターン抽出回路、43…疑似パターン画像信号、4
4…疑似パターン画像信号、45…擬似パターン情報付
加回路、46…真のディジタル画像信号、52…コンデ
ンサレンズ、53…ブランキングプレート、55…試料
室、56…リターディング電圧、57…Zセンサ、58
…カセット、61…光学式顕微鏡、62…全体制御部、
63…標準試料片、64…電子光学系、66…オフセッ
ト、71…特徴量抽出回路、72…欠陥リスト、77…
物理的な欠陥、82…仮欠陥リスト、83…擬似欠陥リ
スト演算部、84…欠陥選択演算部、90…遅延回路。
ズ、5…対象物基板(ウエーハ)、6…ステージ、7…
二次電子等の荷電粒子、8…検出器、9…A/D変換
器、10…画像処理回路、11…パターン欠陥、12…
電子線走査目標、13…ノイズを持った電子線走査個
所、14…本来のパターン、15…ノイズパターン(疑
似欠陥)、16…擬似欠陥フィルタ、17…対象物のパ
ターン、18、20’…ディジタル画像信号、20…検
出画像信号f(x,y)、21…参照画像信号g(x,
y)、23…チップメモリ、24…記憶画像信号、25
…位置合せ回路、26…差分抽出回路、30…差画像信
号、31…擬似欠陥抽出回路、32…擬似欠陥画像信
号、33…後処理回路、34…整形疑似欠陥画像信号、
35…欠陥選択回路、36…真の差画像信号、42…擬
似パターン抽出回路、43…疑似パターン画像信号、4
4…疑似パターン画像信号、45…擬似パターン情報付
加回路、46…真のディジタル画像信号、52…コンデ
ンサレンズ、53…ブランキングプレート、55…試料
室、56…リターディング電圧、57…Zセンサ、58
…カセット、61…光学式顕微鏡、62…全体制御部、
63…標準試料片、64…電子光学系、66…オフセッ
ト、71…特徴量抽出回路、72…欠陥リスト、77…
物理的な欠陥、82…仮欠陥リスト、83…擬似欠陥リ
スト演算部、84…欠陥選択演算部、90…遅延回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/66 H01L 21/66 J (72)発明者 宍戸 千絵 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 田中 麻紀 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 久邇 朝宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 2G001 AA03 BA07 CA01 GA01 GA06 HA01 HA07 HA13 HA20 JA02 JA03 JA16 KA03 LA11 MA05 4M106 AA01 AA02 BA02 CA39 CA50 DB05 DB11 DJ04 DJ11 DJ13 DJ15 DJ17 DJ18 DJ19 DJ20 DJ21 5B057 AA03 BA02 BA29 CA16 CB16 CE02 CE06 CH07 CH11 DA03 DA07 DA08
Claims (10)
- 【請求項1】電子線源と、該電子線源からの電子線を偏
向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させる
対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置に
移動可能とするステージと、前記対象物基板からの荷電
粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出器から
得られた検出信号をA/D変換してディジタル画像信号
を得るA/D変換器と、該A/D変換器から得られるデ
ィジタル画像信号に含まれる疑似欠陥信号を除去して真
の欠陥を示す信号を抽出する画像処理部とを備えたこと
を特徴とする電子線式検査装置。 - 【請求項2】電子線源と、該電子線源からの電子線を偏
向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させる
対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置に
移動可能とするステージと、前記対象物基板からの荷電
粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出器から
得られた検出信号をA/D変換してディジタル画像信号
を得るA/D変換器と、該A/D変換器から得られたデ
ィジタル画像を本来同一であることが期待できる参照デ
ィジタル画像と比較して差画像信号を抽出する画像処理
回路と、該画像処理回路から得られる差画像信号に含ま
れる擬似欠陥信号を除去して真のパターン欠陥を示す信
号を取出す擬似欠陥フィルタとを備えたことを特徴とす
る電子線式検査装置。 - 【請求項3】電子線源と、該電子線源からの電子線を偏
向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させる
対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置の
画像検出を可能とするステージと、前記対象物基板から
の荷電粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出
器で検出した検出信号をD/A変換してディジタル画像
信号を得るD/A変換器と、該D/A変換器から得られ
るディジタル画像信号に含まれる擬似パターンを判定す
る擬似パターンフィルタと、前記D/A変換器から得ら
れるディジタル画像信号を、本来同一であることが期待
できる参照ディジタル画像信号と比較して差がある場所
で前記擬似パターンフィルタで疑似パターンと判定され
ていない場所を真のパターン欠陥として抽出する画像処
理回路とを備えたことを特徴とする電子線式検査装置。 - 【請求項4】電子線源と、該電子線源からの電子線を偏
向する偏向器と、該電子線を対象物基板上に収束させる
対物レンズと、前記対象物基板を搭載して任意の位置の
画像検出を可能とするステージと、前記対象物基板から
の荷電粒子を検出して検出信号を得る検出器と、該検出
器で検出した検出信号をA/D変換してディジタル画像
信号を得るA/D変換器と、該A/D変換器から得られ
るディジタル画像信号を、本来同一であることが期待で
きる参照ディジタル画像信号と比較して差を抽出する画
像処理回路と、該画像処理回路から抽出された差がある
場所の欠陥候補の画像をメモリに記憶する欠陥候補記憶
回路と、該欠陥候補記憶回路に記憶した欠陥候補の画像
を詳細に解析して真の欠陥を取出す欠陥解析部とを備え
たことを特徴とする電子線式検査装置。 - 【請求項5】前記画像処理部において、除去する疑似欠
陥信号として一方向が1画素であることを特徴とする請
求項1記載の電子線式検査装置。 - 【請求項6】前記疑似欠陥フィルタは、XY方向で異な
るフィルタ性質を持つことを特徴とする請求項2記載の
電子線式検査装置。 - 【請求項7】前記疑似パターンフィルタは、XY方向で
異なるフィルタ性質を持つことを特徴とする請求項3記
載の電子線式検査装置。 - 【請求項8】前記欠陥解析部において、欠陥候補の画像
を詳細に解析するのを、疑似欠陥を除去するように構成
することを特徴とする請求項4記載の電子線式検査装
置。 - 【請求項9】前記疑似欠陥を、一方向が1画素であるこ
とを特徴とする請求項8記載の電子線式検査装置。 - 【請求項10】更に、真の欠陥の特徴量を算出して欠陥
リストを作成する特徴量抽出部を備えたことを特徴とす
る請求項1〜9の何れかに記載の電子線式検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063328A JP2001250110A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 電子線式検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000063328A JP2001250110A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 電子線式検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001250110A true JP2001250110A (ja) | 2001-09-14 |
Family
ID=18583210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000063328A Pending JP2001250110A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 電子線式検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001250110A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008224365A (ja) * | 2007-03-12 | 2008-09-25 | Hitachi High-Technologies Corp | 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 |
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