JP2001247529A - α−アミノ酸アミドの製造方法 - Google Patents
α−アミノ酸アミドの製造方法Info
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 副生物をほとんど生成せず、安全かつ簡単な
方法で、α−アミノニトリルからα-アミノ酸アミドを
高収率で製造することができる方法の提供。 【解決手段】 α−アミノニトリルを、水性媒体中で、
ケトンと強塩基性物質の存在下で水和させ、生成したα
−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を加え、次いで生成した
α-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収することを特徴と
するα-アミノ酸アミドの製造方法;及びα−アミノニ
トリルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在
下で水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱
酸を加え、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を
分離回収した後、中和することを特徴とするα-アミノ
酸アミドの製造方法。
方法で、α−アミノニトリルからα-アミノ酸アミドを
高収率で製造することができる方法の提供。 【解決手段】 α−アミノニトリルを、水性媒体中で、
ケトンと強塩基性物質の存在下で水和させ、生成したα
−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を加え、次いで生成した
α-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収することを特徴と
するα-アミノ酸アミドの製造方法;及びα−アミノニ
トリルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在
下で水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱
酸を加え、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を
分離回収した後、中和することを特徴とするα-アミノ
酸アミドの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−アミノニトリ
ルから、医薬品等の原料として有用なα-アミノ酸アミ
ドを、工業的に有利に製造する方法に関する。
ルから、医薬品等の原料として有用なα-アミノ酸アミ
ドを、工業的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】α-ア
ミノ酸アミドは、各種工業製品等の中間体、食品添加物
及び医薬品等として重要なα−アミノ酸の製造原料とし
て極めて有用な物質である。かかるα-アミノ酸アミド
は、α−アミノニトリルを、水性媒体中で、ケトン類及
び強塩基性物質の存在下、水和反応させることにより製
造する方法が知られている(特開昭57−158743
号公報、特開昭53−82707号公報、特開昭52−
25701号公報)。この方法は、比較的温和な条件で
反応が進行し、かつアセトンなど安価な溶剤を用いるこ
とができる等、操作性、経済性等に優れたものである。
ミノ酸アミドは、各種工業製品等の中間体、食品添加物
及び医薬品等として重要なα−アミノ酸の製造原料とし
て極めて有用な物質である。かかるα-アミノ酸アミド
は、α−アミノニトリルを、水性媒体中で、ケトン類及
び強塩基性物質の存在下、水和反応させることにより製
造する方法が知られている(特開昭57−158743
号公報、特開昭53−82707号公報、特開昭52−
25701号公報)。この方法は、比較的温和な条件で
反応が進行し、かつアセトンなど安価な溶剤を用いるこ
とができる等、操作性、経済性等に優れたものである。
【0003】しかしながら、この方法では、生成したα
−アミノ酸アミドがケトンと反応して4−イミダゾリジ
ノン化合物を副生するという問題を有する。この副反応
は、反応後、生成したα−アミノ酸アミドを回収する工
程でも起こり、結果として目的とするα−アミノ酸アミ
ドの取得収率を低下させる。これを解決する方法とし
て、減圧濃縮した反応液に水を加え80〜150℃で加
熱し、副生されたケトンを逐次反応系外へ抜き出しつ
つ、4−イミダゾリジノン化合物の加水分解反応を行
い、対応するα−アミノ酸アミドへと変換する技術が知
られている(特開昭63−51339号公報)。
−アミノ酸アミドがケトンと反応して4−イミダゾリジ
ノン化合物を副生するという問題を有する。この副反応
は、反応後、生成したα−アミノ酸アミドを回収する工
程でも起こり、結果として目的とするα−アミノ酸アミ
ドの取得収率を低下させる。これを解決する方法とし
て、減圧濃縮した反応液に水を加え80〜150℃で加
熱し、副生されたケトンを逐次反応系外へ抜き出しつ
つ、4−イミダゾリジノン化合物の加水分解反応を行
い、対応するα−アミノ酸アミドへと変換する技術が知
られている(特開昭63−51339号公報)。
【0004】しかしながら、この方法は、強塩基性触媒
存在下、高温でα−アミノ酸アミドを含む水溶液を加熱
することにより、α−アミノ酸アミドが加水分解され、
α−アミノ酸が生成するという問題を有する。α−アミ
ノ酸アミドを酵素等によって立体選択的に加水分解し、
光学活性アミノ酸を得ようとする場合、この加水分解に
より生じたα−アミノ酸は、製品光学活性α−アミノ酸
の光学純度の低下を招く不純物となるため、この方法は
実用的とは言い難い。
存在下、高温でα−アミノ酸アミドを含む水溶液を加熱
することにより、α−アミノ酸アミドが加水分解され、
α−アミノ酸が生成するという問題を有する。α−アミ
ノ酸アミドを酵素等によって立体選択的に加水分解し、
光学活性アミノ酸を得ようとする場合、この加水分解に
より生じたα−アミノ酸は、製品光学活性α−アミノ酸
の光学純度の低下を招く不純物となるため、この方法は
実用的とは言い難い。
【0005】また、α−アミノ酸アミド塩酸塩が不溶で
ある有機溶媒と水との混合溶媒中で、アミノニトリルを
塩酸加水分解し、生じたα−アミノ酸アミド塩酸塩を析
出させ、回収する方法が知られている(WO98316
57)。しかしながら、この方法では、無水塩酸ガスを
用いているため、安全性に問題がある。また、溶媒とし
て安価なイソプロピルアルコールを用いた場合、塩化イ
ソプロピルを副生する欠点がある。
ある有機溶媒と水との混合溶媒中で、アミノニトリルを
塩酸加水分解し、生じたα−アミノ酸アミド塩酸塩を析
出させ、回収する方法が知られている(WO98316
57)。しかしながら、この方法では、無水塩酸ガスを
用いているため、安全性に問題がある。また、溶媒とし
て安価なイソプロピルアルコールを用いた場合、塩化イ
ソプロピルを副生する欠点がある。
【0006】したがって、本発明は、4−イミダゾリジ
ノン化合物やα−アミノ酸等の副生物をほとんど生成せ
ず、簡単かつ安全に、α−アミノニトリルからα-アミ
ノ酸アミドを高収率で製造できる方法を提供することを
目的とする。
ノン化合物やα−アミノ酸等の副生物をほとんど生成せ
ず、簡単かつ安全に、α−アミノニトリルからα-アミ
ノ酸アミドを高収率で製造できる方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決のために鋭意検討を重ねた結果、α−アミノニトリ
ルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下で
水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を
加え、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離
回収すれば、鉱酸を加える前に、生成したα−アミノ酸
アミドを濃縮、分離回収等する必要がないため操作が非
常に簡単であり、また有毒物質を使用しないため安全で
あり、しかも副生物の生成がほとんどなく、非常に高い
収率でα−アミノ酸アミドを得ることができることを見
出し、本発明を完成した。
解決のために鋭意検討を重ねた結果、α−アミノニトリ
ルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下で
水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を
加え、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離
回収すれば、鉱酸を加える前に、生成したα−アミノ酸
アミドを濃縮、分離回収等する必要がないため操作が非
常に簡単であり、また有毒物質を使用しないため安全で
あり、しかも副生物の生成がほとんどなく、非常に高い
収率でα−アミノ酸アミドを得ることができることを見
出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、α−アミノニトリル
を、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下で水
和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を混
合し、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離
回収することを特徴とするα−アミノ酸アミドの製造方
法を提供するものである。本発明はまた、α−アミノニ
トリルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在
下で水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱
酸を混合し、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩
を分離回収した後、中和することを特徴とするα-アミ
ノ酸アミドの製造方法を提供するものである。
を、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下で水
和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を混
合し、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離
回収することを特徴とするα−アミノ酸アミドの製造方
法を提供するものである。本発明はまた、α−アミノニ
トリルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在
下で水和させ、生成したα−アミノ酸アミド含有液に鉱
酸を混合し、次いで生成したα-アミノ酸アミド鉱酸塩
を分離回収した後、中和することを特徴とするα-アミ
ノ酸アミドの製造方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いるα−アミノニトリ
ルに特に制限はないが、次の一般式(1)であらわされ
るものが好ましい。
ルに特に制限はないが、次の一般式(1)であらわされ
るものが好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、
シクロアルキル基、フェニル基及び置換フェニル基を示
す。) このうち、tert−ロイシノニトリルが特に好まし
い。
て、水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、
シクロアルキル基、フェニル基及び置換フェニル基を示
す。) このうち、tert−ロイシノニトリルが特に好まし
い。
【0012】本発明において、α−アミノ酸アミドに特
に制限はないが、次の一般式(2)で表されるものが好
ましい。
に制限はないが、次の一般式(2)で表されるものが好
ましい。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、R1及びR2は、前記と同じものを
示す。) このうち、tert−ロイシンアミドが特に好ましい。
示す。) このうち、tert−ロイシンアミドが特に好ましい。
【0015】水の使用量は、水和反応促進の観点から、
α−アミノニトリル1モルに対して1モル以上であるこ
とが好ましい。
α−アミノニトリル1モルに対して1モル以上であるこ
とが好ましい。
【0016】本発明に用いるケトンに特に制限はない
が、鎖式脂肪族ケトン及び環式脂肪族ケトンが好まし
い。このうち、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチ
ルケトンがより好ましく、アセトンが特に好ましい。か
かるケトンの使用量は、α−アミノニトリルの種類、強
塩基性物質の量等によって異なるが、一般にα−アミノ
ニトリル1モルに対して0.1〜10モルが好ましい。
が、鎖式脂肪族ケトン及び環式脂肪族ケトンが好まし
い。このうち、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチ
ルケトンがより好ましく、アセトンが特に好ましい。か
かるケトンの使用量は、α−アミノニトリルの種類、強
塩基性物質の量等によって異なるが、一般にα−アミノ
ニトリル1モルに対して0.1〜10モルが好ましい。
【0017】本発明に用いる強塩基性物質は、有機、無
機のいずれでもよいが、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化テトラメチルア
ンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機
第4級アンモニウム化合物がより好ましく、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムが特に好ましい。強塩基性物質
の使用量は、α−アミノニトリル1モルに対して、0.
01〜10モルが好ましい。
機のいずれでもよいが、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化テトラメチルア
ンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機
第4級アンモニウム化合物がより好ましく、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムが特に好ましい。強塩基性物質
の使用量は、α−アミノニトリル1モルに対して、0.
01〜10モルが好ましい。
【0018】本発明に用いる鉱酸に特に制限はないが、
塩酸、硫酸、硝酸、リン酸が好ましく、塩酸、硫酸が特
に好ましい。鉱酸の使用量は、生成したα−アミノ酸ア
ミドが完全に鉱酸塩に変換される量であれば特に制限は
ないが、通常生成したα−アミノ酸アミドに対して1.
0〜2.0当量であることが好ましい。
塩酸、硫酸、硝酸、リン酸が好ましく、塩酸、硫酸が特
に好ましい。鉱酸の使用量は、生成したα−アミノ酸ア
ミドが完全に鉱酸塩に変換される量であれば特に制限は
ないが、通常生成したα−アミノ酸アミドに対して1.
0〜2.0当量であることが好ましい。
【0019】本発明の製造方法は、まずα−アミノニト
リルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下
で水和させる。α−アミノニトリル、水、ケトン、強塩
基性物質の添加順序に特に制限はない。反応温度は、α
−アミノ酸アミドの過剰な加水分解によるα−アミノ酸
の生成を防止するため、比較的低温であることが好まし
く、室温付近(30℃付近)であることが特に好まし
い。反応時間にも特に制限はないが、1〜100時間が
好ましい。反応中は、適宜攪拌することが好ましい。
リルを、水性媒体中で、ケトンと強塩基性物質の存在下
で水和させる。α−アミノニトリル、水、ケトン、強塩
基性物質の添加順序に特に制限はない。反応温度は、α
−アミノ酸アミドの過剰な加水分解によるα−アミノ酸
の生成を防止するため、比較的低温であることが好まし
く、室温付近(30℃付近)であることが特に好まし
い。反応時間にも特に制限はないが、1〜100時間が
好ましい。反応中は、適宜攪拌することが好ましい。
【0020】次いで、生成したα−アミノ酸アミド含有
液に鉱酸を混合し、生成したα−アミノ酸アミド鉱酸塩
を分離回収する。鉱酸を混合するα−アミノ酸アミド含
有液は、溶媒を添加して希釈してもよい。また、α−ア
ミノ酸アミド含有液を、室温付近で0.1〜5時間静置
してもよい。これにより、反応液が2層に分離するた
め、α−アミノ酸アミドを濃縮することができる。ただ
し、該α−アミノ酸アミド含有液からα−アミノ酸アミ
ドを単離した後鉱酸を加える必要はない。α−アミノ酸
アミド含有液に鉱酸を混合した後、攪拌することが好ま
しい。α−アミノ酸アミドと鉱酸との混合、攪拌温度
は、5〜60℃が好ましく、10〜50℃がより好まし
く、20〜40℃が特に好ましい。混合、攪拌時間に特
に制限はないが、10分〜3時間が好ましい。
液に鉱酸を混合し、生成したα−アミノ酸アミド鉱酸塩
を分離回収する。鉱酸を混合するα−アミノ酸アミド含
有液は、溶媒を添加して希釈してもよい。また、α−ア
ミノ酸アミド含有液を、室温付近で0.1〜5時間静置
してもよい。これにより、反応液が2層に分離するた
め、α−アミノ酸アミドを濃縮することができる。ただ
し、該α−アミノ酸アミド含有液からα−アミノ酸アミ
ドを単離した後鉱酸を加える必要はない。α−アミノ酸
アミド含有液に鉱酸を混合した後、攪拌することが好ま
しい。α−アミノ酸アミドと鉱酸との混合、攪拌温度
は、5〜60℃が好ましく、10〜50℃がより好まし
く、20〜40℃が特に好ましい。混合、攪拌時間に特
に制限はないが、10分〜3時間が好ましい。
【0021】次いで、α−アミノ酸アミドの収率を向上
させるため、α−アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収する
が、その方法としては、α−アミノ酸アミドを晶析させ
る方法が好ましい。晶析温度は、十分量のα−アミノ酸
アミド鉱酸塩が回収できれば特に制限はないが、0〜4
0℃が好ましい。かかる操作は、連続式又は回分式のい
ずれの方法によっても行うことができる。かくして結晶
として析出したα−アミノ酸アミド鉱酸塩を、遠心分離
又はろ過などの公知の方法により回収し、α−アミノ酸
アミド鉱酸塩を反応液中のケトンと速やかに分離するこ
とができる。
させるため、α−アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収する
が、その方法としては、α−アミノ酸アミドを晶析させ
る方法が好ましい。晶析温度は、十分量のα−アミノ酸
アミド鉱酸塩が回収できれば特に制限はないが、0〜4
0℃が好ましい。かかる操作は、連続式又は回分式のい
ずれの方法によっても行うことができる。かくして結晶
として析出したα−アミノ酸アミド鉱酸塩を、遠心分離
又はろ過などの公知の方法により回収し、α−アミノ酸
アミド鉱酸塩を反応液中のケトンと速やかに分離するこ
とができる。
【0022】分離回収したα−アミノ酸アミド鉱酸塩を
中和することにより、α−アミノ酸アミドを製造するこ
とができる。α−アミノ酸アミド鉱酸塩の中和は、好ま
しくは無機塩基性水溶液、特に好ましくは水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム及びアンモニアからなる群より選
ばれる1種以上の水溶液に、α−アミノ酸アミド鉱酸塩
を加え、溶液の温度を10〜70℃、好ましくは20〜
60℃に調節しながら混合、撹拌すればよい。用いる無
機塩基量は、鉱酸を完全に中和することができれば特に
制限はないが、鉱酸に対し1.0〜2.0当量であるこ
とが好ましい。中和反応後のα−アミノ酸アミドの回収
は、溶媒抽出、晶析といった公知の方法により行うこと
ができ、その方法について特に制限はない。
中和することにより、α−アミノ酸アミドを製造するこ
とができる。α−アミノ酸アミド鉱酸塩の中和は、好ま
しくは無機塩基性水溶液、特に好ましくは水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム及びアンモニアからなる群より選
ばれる1種以上の水溶液に、α−アミノ酸アミド鉱酸塩
を加え、溶液の温度を10〜70℃、好ましくは20〜
60℃に調節しながら混合、撹拌すればよい。用いる無
機塩基量は、鉱酸を完全に中和することができれば特に
制限はないが、鉱酸に対し1.0〜2.0当量であるこ
とが好ましい。中和反応後のα−アミノ酸アミドの回収
は、溶媒抽出、晶析といった公知の方法により行うこと
ができ、その方法について特に制限はない。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。ただし、本発明は以下の実施例によって制限される
ものではない。
る。ただし、本発明は以下の実施例によって制限される
ものではない。
【0024】参考例1 tert−ロイシノニトリル0.93kg、アセトン
2.72kg、水1.26kg、48%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.34kgを撹拌、混合し、30℃で20時
間反応を行った。得られた反応液をHPLCにて分析し
たところ、tert−ロイシンアミドが0.98kg生
成していた(反応収率91%)。分析後、温度を20〜
30℃に保ちながら36%塩酸1.15kgを該反応液
に滴下した。滴下終了後、20℃で1時間撹拌した後、
遠心分離にて析出したtert−ロイシンアミド塩酸塩
結晶1.19kgを回収した(取得収率95%)。
2.72kg、水1.26kg、48%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.34kgを撹拌、混合し、30℃で20時
間反応を行った。得られた反応液をHPLCにて分析し
たところ、tert−ロイシンアミドが0.98kg生
成していた(反応収率91%)。分析後、温度を20〜
30℃に保ちながら36%塩酸1.15kgを該反応液
に滴下した。滴下終了後、20℃で1時間撹拌した後、
遠心分離にて析出したtert−ロイシンアミド塩酸塩
結晶1.19kgを回収した(取得収率95%)。
【0025】実施例1 参考例1で得られた、塩酸添加前の反応液を30℃で1
時間静置し、2相分離した。上相1.96kgの組成は
tert−ロイシンアミド23%、アセトン55%、水
20%であった。得られた上相に、溶液の温度を20〜
30℃に保ちながら47%硫酸0.51kgを滴下し
た。硫酸添加後、20℃で30分間撹拌した後、析出し
た結晶を遠心分離器で回収した。湿結晶乾燥後、0.7
1kgのtert−ロイシンアミド硫酸塩が得られた
(取得収率98%)。次いで、10%水酸化ナトリウム
水溶液320gに、該tert−ロイシンアミド硫酸塩
150gを加え、20℃で30分撹拌した。撹拌後、1
−ブタノール240gを加え、tert−ロイシンアミ
ドを抽出した。得られた抽出液420gにはtert−
ロイシンアミド91gが含まれていた(抽出回収率、9
6%)。
時間静置し、2相分離した。上相1.96kgの組成は
tert−ロイシンアミド23%、アセトン55%、水
20%であった。得られた上相に、溶液の温度を20〜
30℃に保ちながら47%硫酸0.51kgを滴下し
た。硫酸添加後、20℃で30分間撹拌した後、析出し
た結晶を遠心分離器で回収した。湿結晶乾燥後、0.7
1kgのtert−ロイシンアミド硫酸塩が得られた
(取得収率98%)。次いで、10%水酸化ナトリウム
水溶液320gに、該tert−ロイシンアミド硫酸塩
150gを加え、20℃で30分撹拌した。撹拌後、1
−ブタノール240gを加え、tert−ロイシンアミ
ドを抽出した。得られた抽出液420gにはtert−
ロイシンアミド91gが含まれていた(抽出回収率、9
6%)。
【0026】実施例2 10%アンモニア水160gに、実施例1で得られたt
ert−ロイシンアミド硫酸塩150gを加え、50℃
で30分撹拌した。撹拌後、反応液を50℃で1時間静
置し、二相に分離した反応液を上相と下相に分離した。
得られた上相にはtert−ロイシンアミド 92gが
含まれていた(収率92%)。
ert−ロイシンアミド硫酸塩150gを加え、50℃
で30分撹拌した。撹拌後、反応液を50℃で1時間静
置し、二相に分離した反応液を上相と下相に分離した。
得られた上相にはtert−ロイシンアミド 92gが
含まれていた(収率92%)。
【0027】比較例1 参考例1で得られた、塩酸添加前の反応液を30℃で1
時間静置し、2相分離した。上相1.95kgの組成は
tert−ロイシンアミド23%、アセトン55%、水
20%であり、tert−ロイシンアミド0.45kg
が含まれていた。この上相を、60℃で加温下、減圧濃
縮したところ、7時間後tert−ロイシンアミドの量
は、0.36kgまで減少していた。かかるtert−
ロイシンアミドの収量は、実施例1、2の場合の約83
%にすぎなかった。また、同時に4−イミダゾリジノン
の増加が確認され、その量は実施例1、2の場合より多
かった。
時間静置し、2相分離した。上相1.95kgの組成は
tert−ロイシンアミド23%、アセトン55%、水
20%であり、tert−ロイシンアミド0.45kg
が含まれていた。この上相を、60℃で加温下、減圧濃
縮したところ、7時間後tert−ロイシンアミドの量
は、0.36kgまで減少していた。かかるtert−
ロイシンアミドの収量は、実施例1、2の場合の約83
%にすぎなかった。また、同時に4−イミダゾリジノン
の増加が確認され、その量は実施例1、2の場合より多
かった。
【0028】
【発明の効果】本発明の製造方法を用いれば、4−イミ
ダゾリジノン化合物やα−アミノ酸等の副生物をほとん
ど生成せず、安全かつ簡単な方法で、α−アミノニトリ
ルからα-アミノ酸アミドを高収率で製造することがで
きる。
ダゾリジノン化合物やα−アミノ酸等の副生物をほとん
ど生成せず、安全かつ簡単な方法で、α−アミノニトリ
ルからα-アミノ酸アミドを高収率で製造することがで
きる。
Claims (6)
- 【請求項1】 α−アミノニトリルを、水性媒体中で、
ケトンと強塩基性物質の存在下で水和させ、生成したα
−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を混合し、次いで生成し
たα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収することを特徴
とするα−アミノ酸アミドの製造方法。 - 【請求項2】 α−アミノニトリルを、水性媒体中で、
ケトンと強塩基性物質の存在下で水和させ、生成したα
−アミノ酸アミド含有液に鉱酸を混合し、次いで生成し
たα-アミノ酸アミド鉱酸塩を分離回収した後、中和す
ることを特徴とするα-アミノ酸アミドの製造方法。 - 【請求項3】 鉱酸が、硫酸又は塩酸である請求項1又
は2記載のα-アミノ酸アミドの製造方法。 - 【請求項4】 中和が、無機塩基水溶液を用いて行われ
るものである請求項2又は3記載のα-アミノ酸アミド
の製造方法。 - 【請求項5】 無機塩基水溶液が、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム及びアンモニアからなる群より選ばれる
1種以上を含有する水溶液である請求項4記載のα-ア
ミノ酸アミドの製造方法。 - 【請求項6】α-アミノ酸アミドが、tert−ロイシ
ンアミドである請求項1〜5のいずれか1項記載のα-
アミノ酸アミドの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2000059542A JP2001247529A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | α−アミノ酸アミドの製造方法 |
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JP2000059542A JP2001247529A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | α−アミノ酸アミドの製造方法 |
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JP2000059542A Withdrawn JP2001247529A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | α−アミノ酸アミドの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001247529A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011010677A1 (ja) * | 2009-07-22 | 2011-01-27 | 株式会社日本ファインケム | 2-アミノブチルアミド無機酸塩の製造方法 |
WO2014157651A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 三菱瓦斯化学株式会社 | アミノ酸アミド化合物及びアミノ酸の製造方法、並びにイミダゾリジン化合物 |
EP3632895A1 (de) | 2018-10-01 | 2020-04-08 | Evonik Operations GmbH | Salzfreie herstellung von aminosäuren aus ihren aminonitrilen |
EP3632896A1 (de) | 2018-10-01 | 2020-04-08 | Evonik Operations GmbH | Herstellung von aminosäuren aus ihren aminonitrilen |
EP3632894A1 (de) | 2018-10-01 | 2020-04-08 | Evonik Operations GmbH | Nebenproduktarme herstellung von methionin aus methioninnitril |
-
2000
- 2000-03-03 JP JP2000059542A patent/JP2001247529A/ja not_active Withdrawn
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