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JP2001102290A - 露光方法及び装置 - Google Patents

露光方法及び装置

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Publication number
JP2001102290A
JP2001102290A JP28065599A JP28065599A JP2001102290A JP 2001102290 A JP2001102290 A JP 2001102290A JP 28065599 A JP28065599 A JP 28065599A JP 28065599 A JP28065599 A JP 28065599A JP 2001102290 A JP2001102290 A JP 2001102290A
Authority
JP
Japan
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chamber
exposure
gas
exposure beam
wafer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP28065599A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Murayama
正幸 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP28065599A priority Critical patent/JP2001102290A/ja
Publication of JP2001102290A publication Critical patent/JP2001102290A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70908Hygiene, e.g. preventing apparatus pollution, mitigating effect of pollution or removing pollutants from apparatus
    • G03F7/70933Purge, e.g. exchanging fluid or gas to remove pollutants

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光ビームの光路上において、露光ビームの
吸収物質の濃度を安価に管理する。 【解決手段】 照明光学系5、レチクル操作部6、投影
光学系PL、及びウエハ操作部7を、それぞれ箱状の照
明系チャンバ1、レチクル室2、鏡筒3、及びウエハ室
4の内部に外気から隔離して密閉した状態で収納する。
露点計29A〜29Dにより、照明系チャンバ1〜ウエ
ハ室4内の気体の露点(湿度と等価)をそれぞれ計測す
る。この計測結果より照明系チャンバ1〜ウエハ室4内
における露光ビームの吸光物質の濃度(混入率)を推定
する。この推定結果に基づいて、排気装置36による照
明系チャンバ1〜ウエハ室4内からの気体の排気と、給
気装置26による照明系チャンバ1〜ウエハ室4内への
露光ビームが透過する気体(パージガス)の給気とを制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、プラズマデ
ィスプレイ素子、又は薄膜磁気ヘッド等のデバイスを製
造するためのリソグラフィ工程で、マスクパターンを投
影光学系を介して基板上に転写するための露光方法及び
露光装置に関し、特に露光ビームとして真空紫外光(V
UV光:Vacuum Ultraviolet light)を使用する場合に
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マスクとしてのレチクルのパター
ンを投影光学系を介して基板としての感光材料が塗布さ
れたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するため
に使用されている投影露光装置においては、集積回路の
微細化及び高密度化に伴い、投影光学系の解像度の一層
の向上が求められている。投影光学系の解像度は、使用
する露光ビームとしての露光光の波長(露光波長)が短
くなるほど高くなるため、投影露光装置で使用される露
光光は年々短波長化してきている。最近では、露光光と
してKrFエキシマレーザ光(波長248nm)が主に
使用されているが、真空紫外域のArFエキシマレーザ
光(波長193nm)を使用する投影露光装置も実用化
されつつあり、更に短波長のF2 レーザ光(波長157
nm)の使用も試みられている。
【0003】ところが、露光光に対しては光学部材(レ
ンズ等)の他に光路の雰囲気中にも、その露光光を吸収
してその露光光の光量を大きく低下させる物質(以下、
「吸光物質」という)が存在する。吸光物質は露光光の
波長によって異なり、通常の空気中では波長200nm
以上の光に対してはオゾン等が吸光物質となり、波長2
00nm程度以下の真空紫外域の光に対しては空気中に
含まれる酸素、水蒸気、及び二酸化炭素等も吸光物質と
なる。また、投影露光装置中の光学部材の周囲の雰囲気
中の微量の有機物等が、真空紫外光により光化学反応を
起こして曇り物質を生成する場合があり、この曇り物質
が光学部材に付着すると、露光光の光量の低下は益々大
きくなる。
【0004】このため、従来より投影露光装置では、露
光光の光路を気密性の高いカバー等で覆うことにより外
気と隔離し、そのカバーの内部の気体を露光光が透過す
る気体で置換することにより、露光光の光路上から上記
の吸光物質等を除去又は低減していた。そして、例えば
そのカバーの内部等に酸素濃度計を設置して吸光物質の
濃度としての酸素濃度を計測することにより、露光光の
光路上の吸光物質の管理を行っていた。この酸素濃度計
には様々な方式のものがあるが、投影露光装置には、大
きさや価格等の点からガルバニ電池(galvanic cell)式
のものが一般に用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の投影
露光装置では、露光光の光路の雰囲気中の吸光物質によ
る光量の低下を抑えるため、その光路を気密性の高いカ
バーで覆い、そのカバーの内部の気体を露光光が透過す
る気体で置換していた。そして、そのカバーの内部に酸
素濃度計を設置することにより露光光の光路上の吸光物
質の管理を行っていた。
【0006】しかしながら、酸素濃度計は高価であると
共に、通常露光光の光路は、照明光学系や投影光学系等
の機構毎に複数の空間に分割されて外気と隔離されるた
め、その複数の空間の各々に酸素濃度計を設置する必要
があり、装置の製造コストが高くなるという問題があっ
た。また、酸素濃度計は検出部の寿命が短く、定期的に
検出部の部品を交換する必要があるため、メンテナンス
コストが高くなるという不都合もあった。更に、酸素濃
度計は比較的頻繁に計測値のキャリブレーションを行う
必要があり、メンテナンスに要する時間が長くなるとい
う不都合もあった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、露光ビームの光
路の雰囲気中の吸光物質の濃度を安価に管理できる露光
方法を提供することを目的とする。更に本発明は、その
ような露光方法を実施できる露光装置を提供することを
も目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
方法は、露光ビームで第1物体(R)を照明し、この第
1物体のパターンを経た露光ビームで第2物体(W)を
露光する露光方法において、その露光ビームの光路上に
設けられた気密室(1〜4)の内部の湿度を計測し、こ
の計測結果よりその気密室の内部の不純物の混入率を推
定し、この推定結果に基づいて、その気密室からの気体
の排気とその気密室へのその露光ビームが透過する気体
の給気との少なくとも一方を制御するものである。本発
明において不純物とは、その露光ビームに対する透過率
の低い物質のことを言い、その不純物の種類はその露光
ビームの波長によって変化する。
【0009】斯かる本発明において、その露光ビームが
透過する気体は乾燥した気体であり、その気密室内に混
入する不純物は、或る程度の湿度を有する外気(空気
等)がその気密室内に次第に漏れて来る際に一緒に混入
する場合が多く、その不純物の濃度はその気密室内の湿
度と或る程度の相関がある。更に湿度で計測される水蒸
気自体も不純物であるため、その気密室内の湿度が高い
ときには不純物の混入率(濃度でもよい)も高く、湿度
が低いときには不純物の混入率も低いと推定される。従
って、湿度が高くなって不純物の混入率が所定の許容範
囲を超えると推定されるときには、その気密室内の気体
の排気を行って露光ビームが透過する気体の供給(パー
ジ)を行えばよい。
【0010】その湿度の計測には、例えば安価な露点計
を使用することができ、従来のように不純物の管理のた
めに高価な酸素濃度計を用いることなく、露光ビームの
光路の不純物濃度を安価に管理することができる。ま
た、酸素濃度計を使用する場合と比べて、湿度の検出部
(露点計等)の部品交換やキャリブレーション(較正)
を行う頻度が少なくなり、メンテナンスに要するコスト
や時間が低減される。
【0011】次に、本発明による第2の露光方法は、露
光ビームで第1物体(R)を照明し、この第1物体のパ
ターンを経た露光ビームで第2物体(W)を露光する露
光方法において、その露光ビームの光路上に設けられた
気密室(1〜4)の内部の圧力を計測し、この計測結果
よりその気密室の内部の不純物の混入率を推定し、この
推定結果に基づいて、その気密室からの気体の排気とそ
の気密室へのその露光ビームが透過する気体の給気との
少なくとも一方を制御するものである。
【0012】斯かる本発明によれば、その気密室の内部
の気体が漏れたり又はその気密室の外部から不純物を含
む気体が混入したりする場合には、その気密室の内部の
圧力が変化するため、これを利用してその気密室の内部
の不純物の混入率(濃度でもよい)を推定する。その気
密室内の圧力、即ち気圧は例えば安価な気圧計によって
計測できるため、高価な酸素濃度計を使用することな
く、その気密室の内部の不純物の混入率を推定すること
ができ、露光ビームの光路の雰囲気の不純物濃度を安価
に管理することができる。
【0013】また、本発明による第1の露光装置は、露
光ビームで第1物体(R)を照明し、この第1物体のパ
ターンの像を第2物体(W)上に転写する露光装置にお
いて、その露光ビームの光路上に設けられた気密室(1
〜4)の内部の気体の排気を行う排気機構(36)と、
その気密室の内部へその露光ビームが透過する気体の給
気を行う給気機構(26)と、その気密室の内部の湿度
を計測する湿度計測装置(29A〜29D)と、この湿
度計測装置の計測結果に基づいてその排気機構及びその
給気機構を制御してその気密室の内部の気体の置換を行
う制御部(25)とを備えたものである。斯かる本発明
によれば、本発明の第1の露光方法を実施することがで
きる。
【0014】また、本発明による第2の露光装置は、露
光ビームで第1物体(R)を照明し、この第1物体のパ
ターンの像を第2物体(W)上に転写する露光装置にお
いて、その露光ビームの光路上に設けられた気密室(1
〜4)の内部の気体の排気を行う排気機構(36)と、
その気密室の内部へその露光ビームが透過する気体の給
気を行う給気機構(26)と、その気密室の内部の圧力
を計測する圧力計測装置(50A〜50D)と、この圧
力計測装置の計測結果に基づいてその排気機構及びその
給気機構を制御してその気密室の内部の気体の置換を行
う制御部(25)とを備えたものである。斯かる本発明
によれば、本発明の第2の露光方法を実施することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、露光ビームと
して真空紫外光を使用するステップ・アンド・スキャン
方式の投影露光装置に本発明を適用したものである。図
1は本例の投影露光装置を示す概略構成図であり、この
図1において、本例の投影露光装置の機構部は照明光学
系部5、レチクル操作部6、投影光学系PL、及びウエ
ハ操作部7に大きく分かれており、更にこれらは、それ
ぞれ箱状の照明系チャンバ1、レチクル室2、鏡筒3、
及びウエハ室4の内部に外気から隔離されて厳密に密閉
された状態で収納されている。本例の照明系チャンバ
1、レチクル室2、鏡筒3、及びウエハ室4が本発明の
気密室に対応している。また、本例の投影露光装置は全
体として、内部の気体(例えば清浄化された空気)の温
度が所定範囲内に制御された一つの大きいチャンバ内に
収納されている。
【0016】先ず、照明光学系部5において、露光光源
11の射出端が照明系チャンバ1の下部側面に差し込ま
れており、露光光源11から露光ビームとしての露光光
(露光用の照明光)ILが照明系チャンバ1内に射出さ
れている。露光光ILとしては、真空紫外光としてのF
2 レーザ光(波長157nm)、ArF(波長193n
m)等のエキシマレーザ光、Kr2 レーザ光(波長14
6nm)、Ar2 レーザ光(波長126nm)、又はY
AGレーザの高調波等が使用される。露光光源11から
射出された露光光ILは、ミラー12で反射され、振動
等による光軸ずれを合わせるための不図示の自動追尾
部、及び照明系の断面形状の整形と光量制御とを行うビ
ーム整形光学系13を介してオプティカル・インテグレ
ータ(ホモジナイザー)としてのフライアイレンズ(又
はロッドレンズも使用できる)14に入射する。フライ
アイレンズ14の射出面には開口絞り(不図示)が配置
され、フライアイレンズ14から射出されてその開口絞
りを通過した露光光ILは、ミラー15によってほぼ水
平方向に反射されて、リレーレンズ16を介して視野絞
り(レチクルブラインド)17に達する。
【0017】視野絞り17の配置面は露光対象のレチク
ルRのパターン面とほぼ共役であり、視野絞り17は、
そのパターン面での細長い長方形の照明領域の形状を規
定する固定ブラインドと、走査露光の開始時及び終了時
に不要な部分への露光を防止するためにその照明領域を
閉じる可動ブラインドとを備えている。視野絞り17を
通過した露光光ILは、リレーレンズ18、ミラー1
9、及び照明系チャンバ1の先端部に固定されたコンデ
ンサレンズ系20を介してレチクルRのパターン面上の
長方形(スリット状)の照明領域を均一な照度分布で照
明する。露光光源11〜コンデンサレンズ系20より照
明光学系部5が構成され、照明光学系部5内の露光光I
Lの光路、即ち露光光源11からコンデンサレンズ系2
0までの光路が照明系チャンバ1によって密閉されてい
る。
【0018】露光光ILのもとで、レチクルRの照明領
域内のパターンの像が投影光学系PLを介して投影倍率
β(βは例えば1/4,1/5等)で、被露光基板とし
てのフォトレジストが塗布されたウエハW上に投影され
る。ウエハ(wafer)Wは例えば半導体(シリコン等)又
はSOI(silicon on insulator)等の円板状の基板であ
る。本例のレチクルR及びウエハWがそれぞれ本発明の
第1物体及び第2物体に対応している。なお、露光光I
LがF2 レーザ光(波長157nm)のような真空紫外
域でも更に短波長の光である場合には、透過率の良好な
光学硝材は蛍石(CaF2 の結晶)、フッ素等をドープ
した石英ガラス、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ
化リチウム(LiF)等に限られることから、投影光学
系を屈折光学部材のみで構成して所望の結像特性(色収
差特性等)を得るのは困難である。そこで、投影光学系
PLとしては、屈折光学部材と反射鏡とを組み合わせた
反射屈折系を用いることが望ましい。以下、投影光学系
PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面
内(本例では水平面)で図1の紙面に平行にX軸を取
り、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明する。本例の
レチクルR上の照明領域はX方向に細長い長方形であ
り、露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向はY方
向である。
【0019】このとき、レチクルRはレチクルステージ
21上に保持され、レチクルステージ21は不図示のレ
チクルベース上でY方向にレチクルRを連続移動すると
共に、X方向、Y方向、及び回転方向に同期誤差を低減
させるようにレチクルRを微少駆動する。レチクルステ
ージ21の位置は不図示のレーザ干渉計によって高精度
に計測され、この計測値及び装置全体の動作を統轄制御
するコンピュータよりなる主制御系25からの制御情報
に基づいてレチクルステージ21が駆動される。レチク
ルR、レチクルステージ21、及び不図示のレチクルベ
ースやレチクルローダ等からレチクル操作部6が構成さ
れ、レチクル操作部6内の露光光ILの光路、即ちコン
デンサレンズ系20から投影光学系PLまでの光路がレ
チクル室2によって密閉されている。
【0020】一方、ウエハWはウエハホルダ22を介し
てウエハステージ23上に保持され、ウエハステージ2
3はウエハベース24上でY方向にウエハWを連続移動
すると共に、X方向及びY方向にウエハWをステップ移
動する。また、ウエハステージ23は、オートフォーカ
スセンサ8a,8bによって計測されるウエハWの表面
の光軸AX方向の位置(フォーカス位置)の情報に基づ
いて、オートフォーカス方式でウエハWの表面を投影光
学系PLの像面に合焦させる。ウエハステージ23の位
置は不図示のレーザ干渉計によって高精度に計測され、
この計測値及び主制御系25からの制御情報に基づいて
ウエハステージ23が駆動される。ウエハW、ウエハホ
ルダ22、ウエハステージ23、オートフォーカスセン
サ8a,8b、ウエハベース24、及び不図示のウエハ
ローダ等からウエハ操作部7が構成され、ウエハ操作部
7内の露光光ILの光路、即ち投影光学系PLからウエ
ハWまでの光路がウエハ室4によって密閉されている。
また、投影光学系PLは鏡筒3内に密閉されて収納され
ており、投影光学系PLのレチクル側の光学部材からウ
エハ側の光学部材までの光路が鏡筒3内に密閉されてい
る。
【0021】露光時には、ウエハW上の露光対象のショ
ット領域を投影光学系PLの露光領域の手前にステップ
移動させる動作と、レチクルステージ21を介して露光
光ILの照明領域に対してレチクルRをY方向に一定速
度VRで走査するのに同期して、ウエハステージ23を
介して一定速度β・VR(βは投影光学系PLの投影倍
率)でウエハWをY方向に走査する動作とがステップ・
アンド・スキャン方式で繰り返されて、ウエハW上の各
ショット領域に順次レチクルRのパターンの縮小像が転
写される。
【0022】さて、露光ビームとして例えばF2 レーザ
光のような真空紫外光を使用する場合、真空紫外光は、
通常の大気中に存在する酸素(O2)、二酸化炭素(CO
2)、水蒸気(H2 O)、有機物、及びハロゲン化物等の
吸光物質によって大きく吸収されるため、露光ビームの
減衰を防止するためには、これらの本発明の不純物に対
応する吸光物質の濃度を10ppm程度以下に抑える必
要がある。そこで本例では、その露光ビームの光路上の
雰囲気の気体(照明系チャンバ1〜ウエハ室4内の気
体)を、その露光ビームが透過する気体、即ち窒素(N
2)ガス、又はヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アル
ゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(X
e)、若しくはラドン(Rn)よりなる希ガス等の露光
ビームに対して高透過率で化学的に安定であると共に、
吸光物質が高度に除去された気体(以下、「パージガ
ス」と呼ぶ。)で置換する。窒素ガス及び希ガスをまと
めて不活性ガスとも呼ぶ。
【0023】なお、窒素ガスは、真空紫外域中でも波長
150nm程度までは露光ビームが透過する気体(パー
ジガス)として使用することができるが、波長が150
nm程度以下の光に対してはほぼ吸光物質として作用す
るようになる。そこで、波長が150nm程度以下の露
光ビームに対するパージガスとしては、希ガスを使用す
ることが望ましい。また、希ガスの中でも屈折率の安定
性及び高い熱伝導率等の観点からヘリウムを使用するこ
とが望ましいが、ヘリウムは高価であるため、運転コス
ト等を重視する場合には他の希ガスを使用してもよい。
また、パージガスとしては、単一の種類の気体を供給す
るだけでなく、例えば窒素とヘリウムとを所定比で混合
した気体のような混合気体を供給するようにしてもよ
い。
【0024】以上より本例の投影露光装置には、照明系
チャンバ1〜ウエハ室4内の気体をパージガスで置換す
るための給排気機構が設けられている。図2は、本例の
給排気機構を示し、この図1に対応する部分に同一符号
を付した図2において、本例の給排気機構は、真空ポン
プを含む排気装置36、照明系チャンバ1〜ウエハ室4
内にパージガスを供給する給気装置26、及び高純度の
パージガスを蓄積する蓄積装置26a等から構成されて
いる。照明系チャンバ1〜ウエハ室4はそれぞれ配管3
2A〜32Dを介して排気装置36に接続されており、
配管32A〜32Dにはそれぞれ電磁開閉式のバルブ3
3A〜33Dが設けられている。バルブ33A〜33D
の開閉は主制御系25によって制御される。排気装置3
6は、主制御系25からの制御情報に応じて照明系チャ
ンバ1〜ウエハ室4の任意の空間内の気体を所定の圧力
となるまで吸引し、その吸引した気体からパージガスを
分離して一時的に蓄積する。また、排気装置36は、バ
ルブ38付きの配管37を介して給気装置26に接続さ
れており、必要に応じてその蓄積したパージガスを給気
装置26に供給する。蓄積装置26aには、高純度のパ
ージガスが高圧に圧搾されるか又は液化された状態で貯
蔵されており、蓄積装置26aは、バルブ39付きの配
管40を介して給気装置26に接続され、必要に応じて
パージガスを給気装置26に供給する。給気装置26
は、蓄積装置26a又は排気装置36からのパージガス
を温度調整し、HEPAフィルタ(High Efficiency Par
ticulate Air-Filter)等の除塵フィルタや微量な有機物
質等を含む吸光物質等を除去するためのケミカルフィル
タ等によりそのパージガスから吸光物質等を除去する。
【0025】これらのフィルタにより除去される物質に
は、露光ビームの光路内に浮遊して照明光学系や投影光
学系PLの透過率(照度)若しくは照度分布等を変動さ
せる物質、あるいは投影露光装置に使用されている光学
部材に付着してその曇りの原因となる物質、又はウエハ
W(レジスト)の表面に付着して現像処理後のパターン
像を変形させる物質等も含まれている。ここでは、その
フィルタとして活性炭フィルタ(例えば、ニッタ株式会
社製のギガソーブ(商品名))、又はゼオライトフィル
タ、あるいはこれらを組み合わせたフィルタが使用でき
る。これにより、シロキサン(siloxane:Si−O鎖が
軸となる物質)又はシラザン(silazane:Si−N鎖が
軸となる物質)等のシリコン系有機物が除去される。
【0026】また、給気装置26は、照明系チャンバ1
〜ウエハ室4にそれぞれ配管27A〜27Dを介して接
続されており、配管27A〜27Dには、それぞれ電磁
開閉式のバルブ28A〜28Dが設けられている。そし
て、給気装置26は、主制御系25からの制御情報に応
じて照明系チャンバ1〜ウエハ室4にパージガスを供給
する。給気装置26からのパージガスの供給動作と、主
制御系25によるバルブ28A〜28Dの選択的な開閉
動作とによって、照明系チャンバ1〜ウエハ室4の任意
の空間に所望の流量でパージガスを供給できるように構
成されている。
【0027】また、給気装置26には、吸光物質として
の酸素を検出するための酸素濃度計34が配管35を介
して接続されており、給気装置26内の気体、即ち照明
系チャンバ1〜ウエハ室4内に供給されるパージガスの
酸素濃度が計測され、この計測値が主制御系25に供給
されている。この場合、酸素濃度計34で計測される酸
素濃度、即ち代表的な不純物の濃度が所定の許容値を超
えた場合には、一例として主制御系25は、給気装置2
6に対して排気装置36から回収されるパージガスの使
用割合を少なくして、蓄積装置26aから供給される極
めて高純度のパージガスの使用割合を多くするように制
御情報を発する。
【0028】また、照明系チャンバ1〜ウエハ室4に
は、それぞれ配管31A〜31Dを介して露点計29A
〜29Dが接続されており、露点計29A〜29Dによ
って照明系チャンバ1〜ウエハ室4内の気体の露点が所
定のサンプリングレートで計測され、これらの計測値が
主制御系25に供給されている。露点計29A〜29D
が本発明の湿度計測装置に対応している。
【0029】露点(dew point)は、気体中で物体を冷却
していったときにその表面に露ができ始めるときのその
表面の温度[℃]を言うが、その表面に霜ができ始める
ときの温度(frost point)を用いてもよい。その物体の
表面に露ができ始める温度では、その物体に接している
気体は飽和状態にあるため、その気体の水蒸気の分圧は
露点での飽和水蒸気圧に等しい。また、露光装置の各部
の温度、及び気体の温度はほぼ所定の温度T1付近に制
御されている。従って、露点T2を計測することによっ
てその気体の湿度、即ちここでは温度T1での飽和水蒸
気圧ph1(これは既知である)に対する温度T1での
水蒸気圧(=露点T2での飽和水蒸気圧)ph2の比
(=ph2/ph1)を%で表した値(相対湿度)が分
かることになる。例えば金属の鏡面を冷却し、その表面
に結露して曇るときの温度から露点を検出することがで
きるが、本例では露点計として安価で、かつメンテナン
スも容易な半導体式のセンサを使用する。また、露点
[℃]を湿度[%]に換算してもよいが、その露点の値
自体を実質的に湿度を表す値として用いてもよい。
【0030】例えば液体窒素から気化させた窒素ガスの
ように水分含有量(湿度又は露点)が特に低く管理され
た気体をパージガスとして各気密室(照明系チャンバ1
〜ウエハ室4)の内部に供給する場合には、各気密室内
に次第に通常の湿度を有する外気が混入することによっ
て、その気密室内に吸光物質が混入するため、吸光物質
の濃度(即ち混入率)が増加するにつれて図3に示すよ
うに露点(湿度)が増加する。
【0031】図3において、横軸は各気密室内での吸光
物質の濃度C、縦軸はその気密室内での露点D(ここで
は湿度と等価)を示し、図3に示すように吸光物質の濃
度Cにほぼ比例して(パージガスの濃度にほぼ反比例し
て)露点Dが変化する。従って、露点Dと吸光物質の濃
度Cとの関係を予め求めておき、照明系チャンバ1〜ウ
エハ室4内の露点をそれぞれ計測することにより、主制
御系25は、照明系チャンバ1〜ウエハ室4内の露光光
の光路の雰囲気中の吸光物質の濃度を検出することがで
きる。本例では、各気密室毎に図3に示す露点Dと吸光
物質の濃度Cとの関係を例えば一次関数の形で求めてお
き、吸光物質の許容濃度C1も定めておき、この一次関
数及び許容濃度C1を図2の入力装置25aから主制御
系25内の記憶部に記憶させておく。レチクル室2及び
ウエハ室4では外気が混入し易いため、例えばレチクル
室2及びウエハ室4内の許容濃度C1を、照明系チャン
バ1及び鏡筒3の内部よりも高く設定してもよい。ま
た、主制御系25には、例えばアラーム情報等を表示す
るディスプレイ装置等からなる警報装置25bも接続さ
れている。
【0032】そして、露光動作が開始される際には、図
1において、主制御系25は、排気装置36を動作させ
て照明系チャンバ1〜ウエハ室4内の気体を排気した
後、給気装置26を動作させて照明系チャンバ1〜ウエ
ハ室4内に温度制御されたパージガスを所定圧力(通常
は外気圧と実質的に等しい1気圧程度)まで充填する。
そして、露点計29A〜29Dで計測される照明系チャ
ンバ1〜ウエハ室4内の露点Dが、それぞれ図3の許容
濃度C1に対応する許容値D1よりも小さくなるまで、
主制御系25は上記の排気とパージガスの充填とを繰り
返す。なお、例えばレチクル室2及びウエハ室4等の構
造を大きい耐圧性を有する構造にできにくい場合には、
排気装置36による排気と給気装置26による給気とを
所定の流量で同時に行うガスフロー制御によって、対応
する気密室内の気体をパージガスで置換してもよい。こ
のようにして、全部の気密室内でそれぞれ吸光物質の濃
度Cが許容濃度C1よりも小さくなってから、バルブ3
3A〜33D,28A〜28Dが閉じられて露光が開始
される。
【0033】そして、露光中に主制御系25は、露点計
29A〜29Dで計測される露点Dの値を監視し、或る
気密室(例えば照明系チャンバ1とする)で露点Dの計
測値が図3の許容値D1以上になったときには、露光動
作を停止して対応するバルブ33Aを開いて排気装置3
6による排気を行ってから、バルブ33Aを閉じバルブ
28Aを開いて給気装置26から当該気密室にパージガ
スを上記の所定圧力まで供給する。この動作を露点Dの
計測値がD1より小さくなるまで繰り返してから、バル
ブ33A,28Aを閉じて再び露光を開始する。
【0034】これによって、本例の各気密室内ではそれ
ぞれ吸光物質の濃度が許容濃度C1よりも低い状態で露
光が行われるため、露光光ILの照度が高く維持され
て、高いスループットで、かつ良好な結像特性で露光を
行うことができる。また、本例では、照明系チャンバ1
〜ウエハ室4内の吸光物質の濃度を計測(管理)するた
めに、従来例のような高価な酸素濃度計の代わりに安価
な露点計29A〜29Dを使用しているため、露光装置
の製造コストを低減することができると共に、露光装置
の運転コストを低減することができる。
【0035】また、露点計29A〜29Dは、酸素濃度
計に比べて検出部等の部品交換やキャリブレーション
(較正)を行う頻度が少なくなるため、メンテナンスに
要するコストや時間が低減される利点もある。なお、各
気密室内の気体の排気及びパージガスの供給を行って
も、所定の気密室内の露点Dの計測値が許容値D1より
も小さくならない場合には、主制御系25は露光動作を
停止して警報装置25bを介してオペレータにその旨を
伝える。これに応じてオペレータは例えば手動によっ
て、当該気密室内の気体の排気及びパージガスの供給を
行うようにしてもよい。
【0036】また、照明系チャンバ1〜ウエハ室4内に
外気が混入することによる吸光物質の濃度の上昇は、露
点計29A〜29Dによってかなり高精度に検出するこ
とができるが、それ以外の要因によって例えば給気装置
26内で吸光物質が混入し、この吸光物質が照明系チャ
ンバ1〜ウエハ室4内に流入しても、それは露点計29
A〜29Dでは検出されにくい可能性もある。このため
本例では、給気装置26の給気口に近い部分に酸素濃度
計34を接続して、照明系チャンバ1〜ウエハ室4に供
給されるパージガスの酸素濃度を計測し、この酸素濃度
が上昇したときには、例えば蓄積装置26aからの極め
て高純度のパージガスの使用割合を多くしている。これ
によって、高価な酸素濃度計の使用を最小限に抑えつ
つ、露光光の光路上に酸素ガスが供給されないようにす
ることができる。
【0037】なお、給気装置26内の気体については、
酸素だけでなく二酸化炭素等の他の吸光物質の濃度も計
測することが望ましい。但し、給気装置26内では吸光
物質の濃度の代わりにパージガスの濃度を計測するよう
にしてもよい。また、投影露光装置の設置時等のみに、
確認のために給気装置26内の気体の吸光物質濃度又は
パージガス濃度を計測するようにしてもよい。
【0038】また、上記の実施の形態では、各気密室内
の湿度を実質的に計測するために露点計29A〜29D
を使用しているが、その湿度を実質的に計測するために
水蒸気圧の計測装置、又は通常の湿度計(乾湿計、水蒸
気の吸収量を検出する吸収湿度計、電気抵抗値を検出す
る電気湿度計、及び赤外線の透過率を検出する赤外線吸
収湿度計等)を使用してもよい。
【0039】次に、本発明の実施の形態の他の例につき
図1を参照して説明する。本例でもほぼ図1と同様の投
影露光装置を使用するが、露点計29A〜29Dの代わ
りに対応する気密室(照明系チャンバ1〜ウエハ室4)
内の気体の圧力(気圧)を計測する気圧計50A〜50
Dが使用される点が異なっている。この場合には、主制
御系25は、気圧計50A〜50Dで計測される各気密
室内の気圧に基づいて各気密室からの気体の排気及びパ
ージガスの供給を制御する。気圧計50A〜50Dとし
ては、酸素濃度計に比べて安価でかつメンテナンスの容
易な半導体式のセンサ、金属の弾性変形量を拡大して検
出するアネロイド気圧計、又は水銀気圧計等を使用す
る。本例の気圧計50A〜50Dとしては、大気圧(ほ
ぼ1気圧)の近傍の微小な気圧変動のみを検出する微気
圧計を使用してもよい。
【0040】この実施の形態では、各気密室(照明系チ
ャンバ1〜ウエハ室4)内の気圧の計測値より、各気密
室内への吸光物質の濃度、即ち混入率を推定する。即
ち、各気密室内のパージガスが漏れたり又は吸光物質を
含む外気が混入したりする場合には、その気密室内の気
圧が変化するため、例えば予め各気密室内に外気(大気
圧)P1よりも低い気圧P2(P1>P2)でパージガ
スを充填しておく。気圧を低くすることによって、露光
光の吸収量は少なくなる。そして、一例として気圧P1
とP2との間に許容値P3(P1>P3>P2)を設定
し、各気密室内の気圧がその許容値P3以上になったと
きに、その気密室内の吸光物質の濃度が許容範囲以上に
なったものとみなして、その気密室内の気体の排気及び
パージガスの供給を行う。このように気圧を計測するこ
とによっても、湿度(露点)を計測する場合と同様に、
高価な酸素濃度計の使用を最小限に抑え、露光光の光路
の雰囲気の吸光物質の濃度を安価に管理することができ
る。
【0041】また、上記の実施の形態において、各気密
室内の気体をパージガスで置換する(パージする)際に
は、減圧を伴う吸引方式の代わりに、排気する気体の流
量とほぼ同じ流量のパージガスを流通させるガスフロー
制御方式を使用してもよい。ガスフロー制御方式によっ
てパージを行う場合には、気密室内の吸光物質の濃度が
高いほどパージに要する時間が大きくなるため、吸光物
質の濃度、即ち露点計29A〜29D、又は気圧計50
A〜50Dで計測される湿度(露点)や気圧に応じてパ
ージガスの流量を制御することが望ましい。即ち、湿度
や気圧の変化量が大きく、吸光物質の流入量が多い場合
には、パージガスの流量を大きくすることが望ましく、
これによって短時間で吸光物質の濃度を低下させること
ができる。
【0042】また、図1から分かるように、照明系チャ
ンバ1、レチクル室2、鏡筒3、及びウエハ室4内の光
路(以下、「部分光路」という)の露光光の光路長は明
らかに互いに異なっており、照明系チャンバ1内の光路
長が最も長く、鏡筒3内の光路長が次に長くなってい
る。露光光が通過する吸光物質の量は、吸光物質の濃度
が一定の場合には光路長に比例するため、照度の低下量
は4つの部分光路で互いに異なるため、光路長が長い部
分光路ほど吸光物質の量が少ないことが望ましい。従っ
て、各部分光路での露光光の許容吸収率(許容吸光率)
が一定となるように、各部分光路での吸光物質の許容濃
度を設定することが望ましい。この場合、レチクル室2
及びウエハ室4内の部分光路では、吸光物質の許容濃度
が他の部分光路での許容濃度に比べて高く設定されるこ
とになるが、全体としての露光ビームの照度の低下に対
する寄与は互いに同一となる。
【0043】また、例えば光路長が短い(光路を含む吸
光物質の濃度が管理された空間の体積が小さい)部分で
は、より安価な気体(窒素ガス等)でパージを行い、光
路長が長い(光路を含む吸光物質の濃度が管理された空
間の体積が大きい)部分では、多少高価でもヘリウムガ
ス等でパージを行うといった管理を行うようにしてもよ
い。これによって、運転コストをあまり上昇させること
なく、例えば温度制御特性や結像特性の安定性等を高め
ることができる。更に、密閉度(気密度)の高い部分に
高価な気体(ヘリウムガス等)を供給し、密閉度の低い
(吸光物質が混入し易い)部分に安価な気体(窒素ガス
等)を供給するようにしても、運転コストが低減でき
る。
【0044】なお、照明系チャンバ1〜ウエハ室4を構
成する筐体(筒状体等も可)や、窒素やヘリウム等を供
給する配管は、不純物ガス(脱ガス)の少ない材料、例
えばステンレス鋼、四フッ化エチレン、テトラフルオロ
エチレン−テルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、
又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン
共重合体等の各種ポリマーで形成することが望ましい。
更に、各筐体内の駆動機構(レチクルブラインドや各ス
テージ等)等に電力を供給するケーブル等も、同様に上
述した不純物ガス(脱ガス)の少ない材料で被覆するこ
とが望ましい。
【0045】更に、パージガスとして乾燥空気を使用す
るような露光装置においても、上記の実施の形態のよう
に露点計や気圧計を使用することによって、露光光の光
路の雰囲気中の吸光物質の濃度管理を安価に行うことが
できる。なお、本発明は走査露光型の投影露光装置のみ
ならず、一括露光型(ステッパー型)の投影露光装置、
プロキシミティ方式の露光装置、又はコンタクト方式の
露光装置等にも適用できることは明らかである。
【0046】また、上記の実施の形態の投影露光装置
は、照明光学系や投影光学系の調整を行うと共に、各構
成要素を、電気的、機械的又は光学的に所定の状態に連
結して組み上げられる。この場合の作業は温度管理が行
われたクリーンルーム内で行うことが望ましい。そし
て、上記のように露光が行われたウエハWが、現像工
程、パターン形成工程、ボンディング工程等を経ること
によって、半導体素子等のデバイスが製造される。
【0047】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】本発明による第1及び第2の露光方法に
よれば、従来より不純物の管理に用いられてきた高価な
酸素濃度計を用いることなく、その気密室の内部の不純
物の混入率を推定することができ、露光ビームの光路の
雰囲気の不純物濃度を安価に管理することができる。ま
た、検出部等の部品交換やキャリブレーション(較正)
を行う割合が少なくなり、メンテナンスに要するコスト
や時間が低減される利点もある。
【0049】また、本発明による第1及び第2の露光装
置によれば、本発明の第1及び第2の露光方法を実施す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態において使用される投影
露光装置を示す一部を断面とした概略構成図である。
【図2】 図1の投影露光装置の給排気機構を示す構成
図である。
【図3】 図1の投影露光装置の各気密室内の露点と吸
光物質の濃度との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…照明系チャンバ、2…レチクル室、3…鏡筒、4…
ウエハ室、5…照明光学系部、6…レチクル操作部、7
…ウエハ操作部、11…露光光源、R…レチクル、PL
…投影光学系、W…ウエハ、25…主制御系、26…給
気装置、29A〜29D…露点計、34…酸素濃度計、
36…排気装置、50A,50D…気圧計

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームで第1物体を照明し、該第1
    物体のパターンを経た露光ビームで第2物体を露光する
    露光方法において、 前記露光ビームの光路上に設けられた気密室の内部の湿
    度を計測し、該計測結果より前記気密室の内部の不純物
    の混入率を推定し、該推定結果に基づいて、前記気密室
    からの気体の排気と前記気密室への前記露光ビームが透
    過する気体の給気との少なくとも一方を制御することを
    特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記気密室の内部の湿度を、前記気密室
    の内部の露点の計測結果より求めることを特徴とする請
    求項1記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記気密室の内部の前記露光ビームを吸
    収する所定の気体の濃度及び前記露光ビームが透過する
    気体の濃度のうち少なくとも一方を計測し、該計測結果
    及び前記湿度の計測結果より前記不純物の混入率を推定
    することを特徴とする請求項1又は2記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 露光ビームで第1物体を照明し、該第1
    物体のパターンを経た露光ビームで第2物体を露光する
    露光方法において、 前記露光ビームの光路上に設けられた気密室の内部の圧
    力を計測し、該計測結果より前記気密室の内部の不純物
    の混入率を推定し、該推定結果に基づいて、前記気密室
    からの気体の排気と前記気密室への前記露光ビームが透
    過する気体の給気との少なくとも一方を制御することを
    特徴とする露光方法。
  5. 【請求項5】 前記気密室の内部の前記露光ビームを吸
    収する所定の気体の濃度及び前記露光ビームが透過する
    気体の濃度のうち少なくとも一方を計測し、該計測結果
    及び前記圧力の計測結果より前記不純物の混入率を推定
    することを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記気密室へ供給される前記露光ビーム
    が透過する気体の流量を制御することを特徴とする請求
    項1〜5の何れか一項記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 露光ビームで第1物体を照明し、該第1
    物体のパターンの像を第2物体上に転写する露光装置に
    おいて、 前記露光ビームの光路上に設けられた気密室の内部の気
    体の排気を行う排気機構と、前記気密室の内部へ前記露
    光ビームが透過する気体の給気を行う給気機構と、前記
    気密室の内部の湿度を計測する湿度計測装置と、該湿度
    計測装置の計測結果に基づいて前記排気機構及び前記給
    気機構を制御して前記気密室の内部の気体の置換を行う
    制御部と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 前記湿度計測装置は、露点計を含むこと
    を特徴とする請求項7記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 露光ビームで第1物体を照明し、該第1
    物体のパターンの像を第2物体上に転写する露光装置に
    おいて、 前記露光ビームの光路上に設けられた気密室の内部の気
    体の排気を行う排気機構と、前記気密室の内部へ前記露
    光ビームが透過する気体の給気を行う給気機構と、前記
    気密室の内部の圧力を計測する圧力計測装置と、該圧力
    計測装置の計測結果に基づいて前記排気機構及び前記給
    気機構を制御して前記気密室の内部の気体の置換を行う
    制御部と、を備えたことを特徴とする露光装置。
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