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JP2001181591A - ブロック共重合体粘着剤及びこれを用いた医療用粘着テープ、経皮吸収製剤並びにブロック共重合体粘着剤の製造方法 - Google Patents

ブロック共重合体粘着剤及びこれを用いた医療用粘着テープ、経皮吸収製剤並びにブロック共重合体粘着剤の製造方法

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Publication number
JP2001181591A
JP2001181591A JP37404299A JP37404299A JP2001181591A JP 2001181591 A JP2001181591 A JP 2001181591A JP 37404299 A JP37404299 A JP 37404299A JP 37404299 A JP37404299 A JP 37404299A JP 2001181591 A JP2001181591 A JP 2001181591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
pressure
block copolymer
adhesive
polymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP37404299A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Akemi
仁 明見
Hidetoshi Kuroda
英利 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP37404299A priority Critical patent/JP2001181591A/ja
Publication of JP2001181591A publication Critical patent/JP2001181591A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 官能性モノマーの共重合や外部架橋に頼ら
ず、皮膚に対する適度な接着性、凝集性を有し、かつ、
官能基の影響を受けやすい薬物でも安定に保持できる、
また、架橋剤を使用する場合であっても、その使用量が
ごく少量に抑えられる医療用粘着テープ、経皮吸収製剤
に適した粘着剤を提供する。 【構成】 スチレン系ホモポリマー、ポリアミド系ポリ
マー、アシル酸系ポリマーの何れか一種若しくは二種以
上からなり60℃以上のガラス転移点を有するハードセ
グメントと、アクリル系ポリマーからなり−20℃以下
のガラス転移点を有するソフトセグメントから構成され
るブロック共重合体を作製し、本発明に係る粘着剤とす
る。また、必要に応じて、架橋処理を施したり、可塑化
作用を有するグリセリン脂肪酸エステルなどの有機液状
成分を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブロック共重合体粘
着剤及びこれを用いた医療用粘着テープ、経皮吸収製剤
並びにブロック共重合体粘着剤の製造方法に関する。よ
り具体的には、医療用粘着テープや経皮吸収製剤などに
用いられ、官能基の影響を受けやすい薬物でも安定に保
持可能な粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物を皮膚を通して投与する経皮
吸収製剤や絆創膏(医療用粘着テープ)など粘着剤を用
いた製品が各種開発されている。これらは連続した投薬
の容易さや傷口の保護という観点からは非常に優れたも
のであるが、含有する薬物の性質などにより、特性上大
きな制約を受けたり、接着特性を確保するために、充填
剤や架橋剤のような皮膚刺激の原因となり得るものを添
加する必要がある場合があった。
【0003】例えば、従来のアクリル系粘着剤は、粘着
剤の凝集力を確保するため、通常、カルボキシル基や水
酸基を有するモノマーが共重合されるが、薬物によって
は、これら官能基の影響を受けて、見かけ上薬物含量の
低下を生じたり、あるいは、各種添加剤や薬物による可
塑化や、凝集破壊を補うために添加される架橋剤の反応
を阻害したりする。
【0004】この対策として、従来は、官能性モノマー
の代わりに、ガラス転移点の高い無官能性モノマーを共
重合させたり、無機充填剤を配合するなど種々の試みが
なされてきたが、単なる無官能性モノマーを用いたラン
ダム共重合や充填剤の配合だけでは、接着性と凝集性の
両立、更には薬物による影響の回避は非常に困難であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、官能
性モノマーの共重合や外部架橋に頼らず、皮膚に対する
適度な接着性、凝集性を有し、かつ官能基の影響を受け
やすい薬物でも安定に保持する粘着剤及び当該粘着剤を
用いた医療用粘着テープ並びに経皮吸収製剤を提供する
ことにある。
【0006】そこで、本発明者らは上記課題を解決する
ために研究を重ねた結果、60℃以上のガラス転移点を
持つハードセグメントと−20℃以下のガラス転移点を
持つソフトセグメントからなるブロック共重合体であっ
て、前記ハードセグメントがスチレン系ホモポリマー又
はポリアミド若しくはアシル酸系ポリマーであり、前記
ソフトセグメントがアクリル系ポリマーからなる粘着剤
が、官能性モノマーの共重合や外部架橋に頼らず、皮膚
に対する適度な接着性、凝集性を有し、かつ、官能基の
影響を受けやすい薬物でも安定に保持できること、ま
た、架橋剤を使用する場合であっても、その使用量をご
く少量に抑えることが可能なことを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
粘着剤は、60℃以上のガラス転移点を持つハードセグ
メントと−20℃以下のガラス転移点を持つソフトセグ
メントからなるブロック共重合体を含むブロック共重合
体粘着剤であって、前記ハードセグメントがスチレン系
ホモポリマー、ポリアミド系ポリマー、アシル酸系ポリ
マーのいずれか一種若しくは二種以上であり、前記ソフ
トセグメントがアクリル系ポリマーであることを特徴と
している。
【0008】本発明における粘着剤は、二種類のセグメ
ントからなるブロック共重合体であって、60℃以上の
ガラス転移点を持つハードセグメントと−20℃以下の
ガラス転移点を持つソフトセグメントからなるブロック
共重合体を主成分としたものである。
【0009】本発明に係る粘着剤の凝集性を左右するの
は、ハードセグメントの分子量、ガラス転移点(Tg)
であって、分子量が大きく、Tgが高いほど凝集力が高
くなる。このとき、好ましい数平均分子量としては、ポ
リスチレン換算量として5,000〜30,000であ
って、また、好ましいガラス転移点は90〜200℃で
ある。数平均分子量やガラス転移点がこれよりも小さい
(低い)と、十分な凝集力が得られず、凝集破壊を引き
起こす原因となる。また、数平均分子量やガラス転移点
がこれよりも大きく(高く)なると、合成上、その取扱
いが困難になったり、あるいは、後述するように、ブロ
ック共重合時における重合開始剤として不適切なものと
なる恐れがある。なお、本発明において、数平均分子量
とは、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC法)を用い
て、ポリスチレン換算したものを意味するものとする。
【0010】このハードセグメントは、ガラス転移点T
gが60℃以上のものであって、中でもスチレン系ホモ
ポリマー、ポリアミド系ポリマー、アシル酸系ポリマー
が好適に用いられる。これらのスチレン系ホモポリマ
ー、ポリアミド系ポリマー、アシル酸系ポリマーを構成
する単量体は特に限定されるされるものではなく、例え
ば、スチレンやα−メチルスチレン、ビニルトルエンを
各々単量体とするスチレン系ホモポリマー、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ二酸などの二塩
基酸とエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イ
ソホロンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのジア
ミンとからなるポリアミド系ポリマー、あるいはε−カ
プロラクタム、11−アミノウンデカン酸、ω−ラウオ
ラクタム、12−アミドドデカン酸などからなるポリア
ミド系ポリマー、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカ二酸などの二塩基酸とトリエチレングリコー
ルやプロピレングリコールなどの多価アルコールなどか
らなるアシル酸系ポリマーが挙げられる。また、上記ポ
リアミド系ポリマーとして、アゾ化合物を単量体として
含有するポリアミドアゾポリマーを重合開始剤として用
いたものも好適に用いられる。
【0011】また、ハードセグメントは、同一種のもの
だけでなく、スチレン系ホモポリマーとポリアミド系ポ
リマー、スチレン系ホモポリマーとアシル酸系ポリマ
ー、ポリアミド系ポリマーとアシル酸系ホモポリマーな
ど任意の組み合わせでもよく、ソフトセグメントの組み
合わせもランダムなものであってもよい。
【0012】また、本発明に係る粘着剤の粘着性を左右
するのはソフトセグメントである。このセグメントは−
20℃以下のガラス転移点を有することが必須の条件で
あって、その他については粘着性を発揮できるようなも
のであればその組成は特に限定されるものではないが、
重合開始剤との共重合性を考慮すると、アクリル酸アル
キルエステルを主成分とするポリマーが適している。
【0013】このポリマー組成としては、炭素数が4以
上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを用いることが好ましく、具体的にはアルキル基
がブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルな
どの炭素数4〜13の直鎖アルキル基や分岐アルキル基
などを有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用
いることができ、これらは一種若しくは二種以上用いる
ことができる。
【0014】なお、上記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルは上記例示のものに限定されるものではなく、本
発明の効果を発揮するのであれば、アルキル基以外のエ
ステル化物や、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルや炭素数14以上のア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル
を併用してもよいことは言うまでもない。
【0015】更に共重合可能な以下のようなモノマーを
共重合させてもよい。例えば、側鎖にアミノ基やアルキ
ルアミノ基、ピロリドン基、ピリジン基、イミダゾール
基などを有するアクリル系単量体若しくはビニル単量体
が挙げられ、より具体的に言えばアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレ
ート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレートなどの炭素
数が1〜4のアルキル基を有するモノ又はジアルキルア
ミノ(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールなどが挙げら
れる。もちろんこれらの単量体にあっても、その一種若
しくは二種以上を共重合させることができる。
【0016】また、薬物の種類により、官能性モノマー
を含めてもよい場合や更に架橋を必要とする場合には、
例えば、カルボキシル基((メタ)アクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸など)や、ヒドロキ
シル基((メタ)アクリル酸ヒドロキシルエチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステルな
ど)、スルホキシル基(例えばスチレンスルホン酸、ア
リルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン
酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸など)、
アミノ基(例えば(メタ)アクリル酸アミノエチルエス
テル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルアミノエチル
エステルなど)、アミド基(例えば(メタ)アクリルア
ミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドな
ど)、アルコキシル基(例えば(メタ)アクリル酸メト
キシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリ
コールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレ
ングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポ
リエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メ
トキシポリプロピレングリコールエステル、(メタ)ア
クリル酸テトラヒドロフルフリルエステルなど)などの
官能基を側鎖に有する単量体が挙げられる。
【0017】本発明に係るブロック共重合体は、予めア
シル酸系ポリマーの過酸化物やポリアミドアゾポリマー
を作製しておき、これらのポリマーを重合開始剤とし
て、トルエンやベンゼン、キシレンなどの適当な溶媒中
で、上記ソフトセグメントを構成する単量体モノマーと
共重合させることにより得られる。また、スチレン系ホ
モポリマーをハードセグメントとする場合には、スチレ
ン系ホモポリマーを予め作製しておき、これに上記ソフ
トセグメントを構成する単量体モノマーを共重合させ
る、あるいは、ポリアミド系ポリマーやアシル酸系ポリ
マーの過酸化物を重合開始剤として、上記ソフトセグメ
ントを構成する単量体モノマー及びスチレン系モノマー
を共重合させることにしてもよい。
【0018】また、重合開始剤となるアシル酸系ポリマ
ーの過酸化物として、例えば、アジピン酸クロライドと
トリエチレングリコールとの縮合物から誘導されたアシ
ル酸系ポリマー過酸化物など、上記二塩基酸と多価アル
コールなどからなるアシル酸系ポリマーに適当な方法で
処理したものを用いることができる。
【0019】更に本発明において架橋を施す場合には、
得られたブロック共重合体溶液に外部架橋剤にて架橋処
理を施して、いわゆるゲル状態とするのがよい。このよ
うに架橋処理を行うことにより、含有する後述するよう
な有機液状成分の流出を防止し、更に凝集力を粘着剤層
に付与できる。具体的には、ポリイソシアネート化合物
や有機過酸化物、有機金属塩、金属アルコラート、金属
キレート化合物、多官能性化合物などの架橋剤を用いた
化学的架橋処理などが用いられる。これらの架橋剤のう
ち、架橋反応性やその取扱い性の観点から、三官能性イ
ソシアネートやアルミニウムキレート化合物が好適であ
る。これらの架橋剤は、塗工、乾燥するまでは溶液の増
粘現象を起こさず、極めて作業性に優れたものである。
この場合の架橋剤の配合量は、ブロック共重合体(固形
分)100重量部に対して、0.01〜2重量部程度で
ある。
【0020】こうして得られたブロック共重合体(ある
いはその架橋物)は、それ自体で粘着力を有するもので
ある。従って、そのまま粘着剤溶液として用いることが
できるだけでなく、更に本発明においては、粘着性や薬
物放出性のコントロールを行なうため、種々の添加剤を
配合することもできる。例えば、可塑化作用を有する添
加物として、架橋された粘着剤を可塑化させてゲル状に
し、ソフト感を付与するための有機液状成分が挙げられ
る。この有機液状成分は、上記ブロック共重合体と相溶
性を有し、粘着剤層中に均一に溶解分散されるものであ
る。つまり、このような有機液状成分を含有させること
により、粘着剤層に柔軟性を持たせ、皮膚面から剥離す
るときに、粘着力(皮膚接着力)に起因する痛みや皮膚
刺激性を低減できる。更に、粘着剤層が可塑化されるの
で、経皮吸収製剤とした場合に、含有させた薬物の自由
拡散性が良好となり、皮膚面上への放出性(皮膚移行
性)も向上するようになる。
【0021】このような成分としては、粘着剤に対して
可塑化作用を有するものであればよいが、経皮吸収製剤
として応用する場合には、含有させる経皮吸収用薬物の
経皮吸収性を向上させる吸収促進作用を有するものを用
いてもよい。具体的には、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどのグリコール類、オリーブ油、ヒマシ
油、スクワレン、ラノリンなどの油脂類、酢酸エチル、
エチルアルコール、ジメチルデシルスルホキシド、メチ
ルオクチルスルホキシド、ジメチルスルホキシド、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ドデシルピ
ロリドン、イソソルビトールなどの有機溶媒、液状界面
活性剤、フタル酸エステル、ジエチルセバケート、クエ
ン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどの可
塑剤、流動パラフィンなどの炭化水素類、エトキシ化ス
テアリルアルコール、グリセリン脂肪酸エステル、ミリ
スチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソトリデシル、
ラウリル酸エチル、N−メチルピロリドン、オレイン酸
エチル、オレイン酸、アジピン酸ジイソプロピル、パル
ミチン酸イソプロピル、1,3−ブタンジオールなどが
挙げられ、これらのうち一種以上を配合して用いること
ができる。
【0022】これらの有機液状成分のうち、好ましい有
機液状成分としては、脂肪酸エステルやグリセリン脂肪
酸エステル(特には、脂肪酸モノグリセリド)が挙げら
れる。しかしながら、これらの脂肪酸エステルやグリセ
リン脂肪酸エステルは、粘着剤を可塑化する作用を発揮
するものであればよいが、必要以上に炭素数の多い脂肪
酸や少ない脂肪酸からなるものでは前記アクリル系共重
合体との相溶性が悪くなったり、製剤を調整する際の加
熱工程で揮散したりする恐れがある。また、分子内に二
重結合を有する脂肪酸からなるものでは酸化分解などを
生じて保存安定性に問題を生じることがある。更に、経
皮吸収製剤とした場合には、単位面積あたりの経皮吸収
用薬物の含有量が多いと製剤中で飽和溶解度以上の薬物
が析出するが、添加する脂肪酸エステルやグリセリン脂
肪酸エステルの種類によっては薬物の結晶析出を阻害し
たり、析出速度を遅くしたりすることがあり、得られる
製剤の外観に不良を生じたり、保存安定性に悪影響を及
ぼすことがある。
【0023】よって、用いる脂肪酸エステルとしては、
好ましくは炭素数が12〜16、更に好ましくは12〜
14の高級脂肪酸と炭素数が1〜4の低級1価アルコー
ルからなる脂肪酸エステルが採用される。このような高
級脂肪酸としては、好ましくはラウリン酸(C12)、
ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)であ
り、特にミリスチン酸を用いることがよい。また、低級
1価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールが挙
げられ、これらは直鎖アルコールに限定されず分岐アル
コールであってもよい。また、望ましくはイソプロピル
アルコールが用いられる。従って、最も好ましい脂肪酸
エステルは、ミリスチン酸イソプロピルである。
【0024】一方、グリセリン脂肪酸エステルとして
は、炭素数が8〜10の高級脂肪酸とのグリセリドが好
ましい。このような高級脂肪酸としては、好ましくはカ
プリル酸(オクタン酸、C8)、ペラルゴン酸(ノナン
酸、C9)、カプリン酸(デカン酸、C10)であり、
特にカプリル酸を用いたカプリル酸モノグリセリドやジ
グリセリドやトリグリセリドである。
【0025】これらの有機液状成分は、粘着剤を構成す
るブロック共重合体100重量部に対して、40〜15
0重量部、好ましくは80〜150重量部である。この
範囲を外れて含有させた場合には、実用的な皮膚接着性
や低皮膚刺激性を得ることができず、また、経皮吸収用
薬物の放出性(皮膚移行性)の点でも十分ではない。こ
のような問題は、皮膚貼付用製剤としての製品の大きさ
(面積)が小さいほど顕著に現れる。
【0026】また、これ以外にも、経皮吸収用薬物の安
定に影響を及ぼさない範囲で、あるいは皮膚刺激性に悪
影響を及ぼさない範囲で、その他の添加剤、例えばタル
クなどの充填剤、香料、着色料などを添加することも差
し支えない。
【0027】こうして得られた粘着剤は、そのまま支持
体上に塗布するか、別途セパレータ上に塗布して粘着剤
層を形成したのちこれを支持体上に転写するなどにより
医療用粘着テープとして提供されるものであるが、本発
明にあっては、粘着剤層に経皮吸収用薬物を配合して経
皮吸収製剤に好適に用いられるものである。この経皮吸
収用薬物は、その治療目的に応じて任意に選択すること
ができ、例えばコルチコステロイド類、鎮痛消炎剤、催
眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生
物質、麻酔剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管
拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモン剤、抗う
つ剤、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤、生体医薬など
の種々の薬物であって、皮膚面上に滞留するものではな
く、皮下若しくは血中まで浸透して局所作用若しくは全
身作用を発揮する経皮吸収可能な薬物が使用できる。こ
れらの薬物は必要に応じて二種以上を併用してもよい。
また、上記粘着剤層への均一な分散性や経皮吸収性の観
点から、これらの薬物のうち脂溶性薬物(溶解量0.4
g以下/水100ml、常温)が特に好適な薬物として
挙げられる。もちろん、経皮吸収される薬物に限らず、
皮膚の傷口などに直接作用する薬物を含有させることと
してもよいのは言うまでもない。
【0028】これらの経皮吸収用薬物の含有量は、薬物
種や投与目的に応じて適宜設定することができるが、通
常、粘着剤中に1〜40重量%、好ましくは3〜30重
量%程度の範囲である。含有量が1重量%に満たない場
合には、治療や予防に有効な量の放出が期待できない場
合があり、また、40重量%を越えると増量による効果
の増大が期待できないので経済的にも不利であるばかり
か、皮膚に対する接着性にも劣る傾向を示す。なお、本
発明においては上記薬物は粘着剤中に全部溶解している
必要はなく、粘着剤への溶解度以上の薬物を含有させて
未溶解状態の薬物が含有されていてもよいものである。
この場合、未溶解状態の薬物は経皮吸収製剤中で含有量
にバラツキがないように均一に分散している必要があ
る。
【0029】但し、長期間に及ぶ持続放出性の付与や単
位面積当たりの含有量を増加させて放出量の増大を図
る、皮膚刺激性の軽減のために製剤の小型化を図るなど
の観点から、上記含有量の範囲を越えて配合させてもよ
いのは言うまでもない。
【0030】これらの成分を含有する粘着剤は、例え
ば、適当な支持体上に塗布され、粘着剤層を形成する。
当該支持体としては、粘着剤層に含有されるブロック共
重合体や有機液状成分、経皮吸収用薬物などが支持体中
を通って背面から失われて含有量の低下を引き起こさな
いものが好ましい。具体的にはポリエステル、ナイロ
ン、サラン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテ
トラフルオロエチレン、サーリン、金属箔などの単独フ
ィルム又はこれらの積層フィルムなどを用いることがで
きる。これらのうち支持体と粘着剤層との接着力(投錨
力)を良好とするために、支持体を上記材質からなる無
孔のプラスチックフィルムと多孔質フィルムとの積層フ
ィルムとすることが好ましい。この場合、粘着剤層は多
孔質フィルム側に形成するようにすることが好ましい。
【0031】このような多孔質フィルムとしては、粘着
剤層との投錨力が向上するものが採用されるが、具体的
には紙、織布、不織布、編布、機械的に穿孔処理を施し
たシートなどが挙げられ、これらのうち取扱い性などの
観点からは、特に紙、織布、不織布が好ましい。多孔質
フィルムは投錨力向上、粘着テープや経皮吸収製剤全体
の柔軟性及び貼付操作性などの点から10〜200μ
m、プラスタータイプや粘着テープタイプのような薄手
の製剤の場合には10〜100μmの範囲のものが採用
される。
【0032】また、多孔質フィルムとして織布や不織布
を用いる場合、目付量を5〜30g/m2、好ましくは
6〜15g/m2とするのがよい。本発明において最も
好適な支持体としては、1.5〜6μm厚のポリエステ
ルフィルムと、目付量6〜12g/m2のポリエステル
製不織布との積層フィルムである。
【0033】
【実施例】次に以下の実施例に基づいて、本発明につい
て更に詳細に説明する。 1.重合開始剤の作製 (1)アシル酸系ポリマー過酸化物(PA) フラスコにアジピン酸クロライド72.3gをとり、窒
素気流下に50℃でかき混ぜながらトリエチレングリコ
ール29.7gを滴下した後、軽く減圧し塩化水素を除
去しながら3時間反応させた。この酸塩化物の縮合物2
2.2gとメチルエチルケトン2.3gからなる溶液
を、水酸化ナトリウム5.0g、50%過酸化水素水
4.3g、ジオクチルフォスファート0.22gを水1
00gに溶かした溶液中に、5℃でかき混ぜながら20
分かけて滴下した。更に、20分間反応させて沈殿部を
ろ過し、水洗とろ別を繰り返し、含水生成物40gを得
た。これを更に、水とメタノールでそれぞれ3回洗浄し
た後、真空乾燥して、アシル酸系ポリマー過酸化物を得
た。このものの分子量は約7,000(GPC法,ポリ
スチレン換算)であった。
【0034】(2)脂肪族アゾポリマー(PAZ) フラスコに4,4´−アゾビス(4−シアノペンタン酸
クロリド)12.7g、アジピン酸ジクロリド36.2
gをとり、ニトロベンゼン500mlを加えて溶解させ
る。別のフラスコにヘキサメチレンジアミン35.0g
と水酸化ナトリウム1.6gを採り、水750mlを加
えて溶解させる。ニトロベンゼンの入ったフラスコに、
ヘキサメチレンジアミンのアルカリ水溶液を静かに注
ぎ、この水相と有機相の界面で反応させた。この界面で
生じたポリアミドの薄膜をロープ状に連続的に取り出
し、薄膜が採取できなくなるまで続けた。この生成物を
希塩酸で数回洗浄後、水洗、弱アルカリ水溶液による中
和、再水洗、最後に50%エタノール水溶液で数回洗浄
し、真空乾燥して、脂肪族アゾポリマーを得た。この脂
肪族アゾポリマーは、使用前にメタクレゾールに溶解
し、エーテルに再沈殿させて精製して用いた。このもの
の分子量は約26,000(GPC法、ポリスチレン換
算)であった。
【0035】2.粘着剤の作製 (実施例1)トルエンに上記アシル酸系ポリマー過酸化
物10重量部と2−エチルヘキシルアクリレート(2−
EHA)90重量部を合計で60wt%となるように仕込
み、不活性ガス(N2)雰囲気下60℃で12時間、更
に80℃で12時間、撹拌、反応させ、粘着剤溶液(粘
着剤PA)を得た。この溶液を乾燥後の厚みが300
μmとなるように、ポリエステルライナー上に塗布し、
40℃で20分、次に60℃20分更に100℃10分
間乾燥して粘着剤を得た。この粘着剤を回収して、熱分
析を行なったところ、約−45℃にポリ2−EHAのT
gが、約80℃にPAに基づくTgが観測された。
【0036】(実施例2)トルエンに上記アシル酸系ポ
リマー過酸化物4重量部と2−エチルヘキシルアクリレ
ート(2−EHA)90重量部を合計で60wt%となる
ように仕込み、不活性ガス(N2)雰囲気下60℃で4
時間、撹拌、反応させ、次いでスチレン(ST)6重量
部を添加し、70℃に温度を上げて5時間反応させた。
更に80℃に温度を上げて6時間加熱し、粘着剤溶液
(粘着剤PA)を得た。この溶液から実施例1と同様
にして粘着剤を得た。この粘着剤を回収して、熱分析を
行なったところ、約80℃及び約90℃付近に明瞭では
ないが、PAとポリSTオリゴマーに基づくTgが、約
−40℃にポリ2−EHAのTgが観測された。
【0037】(実施例3)トルエンに上記アシル酸系ポ
リマー過酸化物3重量部と2−エチルヘキシルアクリレ
ート(2−EHA)92重量部、アクリル酸(AA)2
重量部を合計で60wt%となるように仕込み、不活性ガ
ス(N2)雰囲気下60℃で4時間、撹拌、反応させ、
次いでスチレン(ST)6重量部を添加し、70℃に温
度を上げて5時間反応させた。更に80℃に温度を上げ
て6時間加熱し、粘着剤溶液(粘着剤PA)を得た。
この溶液から実施例1と同様にして粘着剤を得た。この
粘着剤を回収して、熱分析を行なったところ、約80℃
及び約90℃付近に明瞭ではないが、PAとポリSTオ
リゴマーに基づくTgが、約−30℃にポリ2−EH
A、AA共重合体に基づくTgが観測された。
【0038】(実施例4)酢酸エチルに上記脂肪族アゾ
ポリマー10重量部(50%精製DMF溶液として)と
2−EHA90重量部を合計で60wt%となるように仕
込み、不活性ガス(N2)雰囲気下60℃で6時間撹
拌、反応させ、更に75℃で温度を上げて6時間加熱し
て、粘着剤溶液(粘着剤PAZ)を得た。この溶液か
ら実施例1と同様にして粘着剤を得た。この粘着剤を回
収して、熱分析を行なったところ、約65℃付近にポリ
アミドに基づくTgが、約−42℃にポリ2−EHAの
Tgが観測された。
【0039】(実施例5)酢酸エチルに上記脂肪族アゾ
ポリマー5重量部(50%精製DMF溶液として)と2
−EHA93重量部,アクリル酸(AA)2重量部を合
計で60wt%となるように仕込み、不活性ガス(N2
雰囲気下60℃で6時間撹拌、反応させ、更に75℃で
温度を上げて6時間加熱して、粘着剤溶液(粘着剤PA
Z)を得た。この溶液から実施例1と同様にして粘着
剤を得た。この粘着剤を回収して、熱分析を行なったと
ころ、約65℃付近にポリアミドに基づくTgが、約−
28℃に2−EHA,AA共重合体に基づくTgが観測
された。
【0040】(比較例1)不活性ガス(N2)雰囲気下
でアクリル酸2−エチルヘキシル95重量部とアクリル
酸5重量部を酢酸エチルに合計で60wt%となるように
仕込み、過酸化ベンゾイルの存在下60℃で共重合させ
て、粘着剤溶液(比較粘着剤)を得た。
【0041】3.医療用粘着テープの作製 支持体として2μm厚ポリエステルシートと8g/m2
ポリエステル不織布の積層体(不織布側に粘着剤層を積
層する)を、またライナーに75μm厚のポリエステル
シート(積層面にシリコン処理したもの)を用い、乾燥
後の粘着剤層の厚みが約60μmとなるように、表1の
粘着剤組成に従い、常法に従って塗工し、医療用粘着テ
ープ(又は経皮吸収製剤)を得た。なお、粘着剤組成物
には、酢酸エチル、トルエン、THFなどの溶媒を適宜
使用し、また、乾燥条件は100℃、5分間(熱風循環
乾燥器中)行なった。
【0042】
【表1】
【0043】4.評価試験 次に各医療用粘着テープを用いて、下記のとおり接着力
の測定及び貼付官能試験並びに薬物安定性試験について
評価した。
【0044】(接着力の測定)ベークライト板に幅24
mmに切断した帯状の各粘着テープを貼付し、荷重30
0gのローラーを1往復させて密着させた後、180度
方向に300m/minの速度で剥離し、その際の剥離
力を測定した。
【0045】(貼付官能試験)得られた粘着テープを2
0cm2に切断し、3人の健康なパネラーの胸部に貼付
してもらった。貼付24時間後に剥離し、その時の苦痛
などを次の基準で総合評価した。 ◎:良好に貼付されており、かつ、剥離時に痛みをほと
んど伴わず剥離できた。 ○:良好に貼付されており、かつ、剥離時にわずかに痛
みを伴った。 △:部分的に剥がれていた。または良好に貼付されてい
たが、剥離時に痛かった。 ×:脱落した。又は良好に貼付されていたが、剥離時に
非常に痛く、二度と貼りたくないと思った。
【0046】(薬物安定性試験)得られた粘着テープを
20cm2に切断した後、メタノールで薬物を抽出し、
高速液体クロマトグラフィを用いて粘着剤中の薬物量を
測定した。この含量を初期値とした。別途切断した粘着
テープをポリエチレンがラミネートされたヒートシール
性フィルムからなる包材で密封包装し、40℃で3ヶ月
保存した。この保存品を用いて、初期値測定と同様にし
て粘着剤中の薬物量を測定し、残存量を次式から算出し
た。 残存量={保存後の薬物含量(g)/初期値(g)}×
100%
【0047】(評価結果)表2に各種試験の結果を示し
た。比較テープ2は凝集破壊のために試験が行なえなか
った。また、比較テープ1は薬物の安定性も悪く、剥離
に痛みを伴い、貼付感が悪いものであった。これに対
し、各実施テープは若干接着力が強く剥離に不快感があ
るものも見受けられたが、接着力も一般に良好とされて
いる40〜200gの範囲内に収まり、この範囲内にあ
るものは貼付感も良かった。また、薬物の安定性も良好
なものであった。なお、官能試験では、全例で脱落など
の大きな欠点もなかった。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、官能性モノマーの共重
合や外部架橋にたよらず、皮膚に対する適度な接着性、
凝集性を有し、かつ、官能基の影響を受け易い薬物でも
安定に保持可能な粘着剤を提供できる。従って、この粘
着剤を用いることにより、適度な貼付性、薬物の安定を
保持可能な医療用粘着テープ、経皮吸収用薬物などの各
種薬物を保持させた経皮吸収製剤を提供できるものであ
る。
【0050】また、架橋剤を使用する場合でも、その使
用量を極少量にできるので、架橋剤による皮膚刺激性な
どを除去できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA74 BB31 CC12 DD45 EE03A EE10A EE24A EE26A EE45A EE49A FF63 FF70 4C081 AA03 AA12 BB04 CA031 CA081 CA161 CA231 CB011 CC02 CC05 CE07 4J004 AA07 AA10 AA16 AB01 CA03 CA04 CA05 CA06 CB01 CC02 CC03 CC07 FA09 4J040 BA172 DM001 EE022 EF191 HB07 HB09 HB10 HB15 HB24 HB31 HB41 HC11 HC21 HD15 HD43 JA09 JB09 KA12 KA16 KA23 KA31 KA38 KA41 LA01 LA02 MA15 NA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 60℃以上のガラス転移点を持つハード
    セグメントと−20℃以下のガラス転移点を持つソフト
    セグメントからなるブロック共重合体を含む粘着剤であ
    って、 前記ハードセグメントがスチレン系ホモポリマー、ポリ
    アミド系ポリマー、アシル酸系ポリマーの何れか一種若
    しくは二種以上であり、前記ソフトセグメントがアクリ
    ル系ポリマーであることを特徴とするブロック共重合体
    粘着剤。
  2. 【請求項2】 前記ハードセグメントの数平均分子量
    が、5,000〜30,000であることを特徴とする
    請求項1記載のブロック共重合体粘着剤。
  3. 【請求項3】 前記ソフトセグメントが、アクリル酸ア
    ルキルエステルを主成分とする共重合体からなることを
    特徴とする請求項1又は2記載のブロック共重合体粘着
    剤。
  4. 【請求項4】 前記アクリル酸アルキルエステル系共重
    合体が、官能基を有しないことを特徴とする請求項3記
    載のブロック共重合体粘着剤。
  5. 【請求項5】 前記アクリル酸アルキルエステル系共重
    合体が、官能基を有し、更に外部架橋が施されたことを
    特徴とする請求項3記載のブロック共重合体粘着剤。
  6. 【請求項6】 可塑化作用を有する添加剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のブロッ
    ク共重合体粘着剤。
  7. 【請求項7】 シート状若しくはテープ状の基材上に粘
    着剤層を有する医療用粘着テープにおいて、 前記粘着剤層は、請求項1乃至6の何れかに記載のブロ
    ック共重合体粘着剤からなることを特徴とする医療用粘
    着テープ。
  8. 【請求項8】 経皮吸収用薬物を含有する粘着剤層を有
    する経皮吸収製剤において、 前記粘着剤層は、請求項1乃至6の何れかに記載のブロ
    ック共重合体粘着剤からなることを特徴とする経皮吸収
    製剤。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6の何れかに記載のブロッ
    ク共重合体粘着剤の製造方法であって、アシル酸系ポリ
    マー過酸化物若しくはポリアミドアゾポリマーを重合開
    始剤とすることを特徴とするブロック共重合体粘着剤の
    製造方法。
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