JP2001167458A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置Info
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- JP2001167458A JP2001167458A JP2000287406A JP2000287406A JP2001167458A JP 2001167458 A JP2001167458 A JP 2001167458A JP 2000287406 A JP2000287406 A JP 2000287406A JP 2000287406 A JP2000287406 A JP 2000287406A JP 2001167458 A JP2001167458 A JP 2001167458A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トラッキング駆動感度を向上させ、可動部が
トラッキング動作とフォーカシング動作をするときのチ
ルトの発生を抑制することができる対物レンズ駆動装置
を提供する。 【解決手段】 対物レンズを保持するレンズホルダを駆
動するためにレンズホルダに固定され、同一平面に配置
された略矩形フォーカシングコイルおよび略矩形トラッ
キングコイルを有し、フォーカシングコイルのフォーカ
シング方向に垂直な2辺の巻回部に対向してそれぞれ逆
磁極を配置し、トラッキングコイルのトラッキング方向
に垂直な2辺の巻回部に対向してそれぞれ逆磁極を配置
したマグネットとを備える。
トラッキング動作とフォーカシング動作をするときのチ
ルトの発生を抑制することができる対物レンズ駆動装置
を提供する。 【解決手段】 対物レンズを保持するレンズホルダを駆
動するためにレンズホルダに固定され、同一平面に配置
された略矩形フォーカシングコイルおよび略矩形トラッ
キングコイルを有し、フォーカシングコイルのフォーカ
シング方向に垂直な2辺の巻回部に対向してそれぞれ逆
磁極を配置し、トラッキングコイルのトラッキング方向
に垂直な2辺の巻回部に対向してそれぞれ逆磁極を配置
したマグネットとを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は対物レンズ駆動装置
に関し、特にディスク状記録媒体に光スポットを照射し
て光学的に情報を記録再生する装置における対物レンズ
駆動装置に関するものである。
に関し、特にディスク状記録媒体に光スポットを照射し
て光学的に情報を記録再生する装置における対物レンズ
駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】対物レンズ駆動装置は、コンパクトディ
スクなどの円盤状の情報記録媒体(以下、ディスクとい
う)に光ビームスポットを照射し、ディスクの記録面上
にピット列で表わされる情報を記録再生する光ディスク
駆動装置に用いられる。対物レンズ駆動装置は光ビーム
スポットがディスク上の所定の位置に正確に照射される
ように対物レンズを駆動する。通常回転しているディス
ク上のピット列と、光ビームスポットとの間にはフォー
カシングずれとトラッキングずれが生じる。フォーカシ
ングずれはディスクの面ぶれから発生し、トラッキング
ずれはディスクの偏心から発生する。これらのずれを補
正するために、対物レンズ駆動装置は対物レンズをディ
スク面に対して垂直な方向(以下フォーカシング方向と
いう)とディスクの半径方向(以下トラッキング方向と
いう)に駆動して、常に適正な光ビームスポットがピッ
ト列を正確にトレースするように制御する。
スクなどの円盤状の情報記録媒体(以下、ディスクとい
う)に光ビームスポットを照射し、ディスクの記録面上
にピット列で表わされる情報を記録再生する光ディスク
駆動装置に用いられる。対物レンズ駆動装置は光ビーム
スポットがディスク上の所定の位置に正確に照射される
ように対物レンズを駆動する。通常回転しているディス
ク上のピット列と、光ビームスポットとの間にはフォー
カシングずれとトラッキングずれが生じる。フォーカシ
ングずれはディスクの面ぶれから発生し、トラッキング
ずれはディスクの偏心から発生する。これらのずれを補
正するために、対物レンズ駆動装置は対物レンズをディ
スク面に対して垂直な方向(以下フォーカシング方向と
いう)とディスクの半径方向(以下トラッキング方向と
いう)に駆動して、常に適正な光ビームスポットがピッ
ト列を正確にトレースするように制御する。
【0003】パーソナルコンピュータに接続して使用さ
れるCD−ROM駆動装置やDVD−ROM駆動装置な
どでは、コンピュータの処理能力向上に伴いデータ転送
速度の高速化が要求されている。そこでディスクの回転
を高速化することでデータ転送速度を速くし高速記録再
生を実現している。ディスクの回転の高速化に伴い、高
速で変化する面ぶれや偏芯による振動に対処するため対
物レンズをより高速で制御する必要がある。そのため対
物レンズ駆動装置には高い加速度感度が要求される。加
速度感度は、対物レンズ駆動装置に供給する電流と対物
レンズの移動時の加速度との比で定義される。対物レン
ズ駆動装置に必要な加速度感度はディスク回転数の2乗
に比例することが知られている。
れるCD−ROM駆動装置やDVD−ROM駆動装置な
どでは、コンピュータの処理能力向上に伴いデータ転送
速度の高速化が要求されている。そこでディスクの回転
を高速化することでデータ転送速度を速くし高速記録再
生を実現している。ディスクの回転の高速化に伴い、高
速で変化する面ぶれや偏芯による振動に対処するため対
物レンズをより高速で制御する必要がある。そのため対
物レンズ駆動装置には高い加速度感度が要求される。加
速度感度は、対物レンズ駆動装置に供給する電流と対物
レンズの移動時の加速度との比で定義される。対物レン
ズ駆動装置に必要な加速度感度はディスク回転数の2乗
に比例することが知られている。
【0004】対物レンズ駆動装置の加速度感度の向上の
ため、対物レンズが搭載された可動部の軽量化や、駆動
力を発生する磁気回路の改良が図られている。以下、従
来の対物レンズ駆動装置について図面を参照しながら説
明する。
ため、対物レンズが搭載された可動部の軽量化や、駆動
力を発生する磁気回路の改良が図られている。以下、従
来の対物レンズ駆動装置について図面を参照しながら説
明する。
【0005】図12は従来技術の対物レンズ駆動装置の
要部の斜視図である。図12において、対物レンズ10
1及びプリントコイル基板104がレンズホルダ102
に固着され、可動部100を構成している。サスペンシ
ョンワイヤ103a、103b、103c及び103c
の下方にあり図では見えないもう1つのサスペンション
ワイヤ103dのそれぞれの一端はレンズホルダ102
に固着され、それぞれの他端はワイヤホルダ111に固
着されている。ワイヤホルダ111は基台110に固定
されている。基台110上に2つのヨークベース107
a、107bが対向して設けられている。ヨークベース
107a、107bの対向面にはそれぞれマグネット1
08a、108bが設けられて磁気回路が構成されてい
る。マグネット108aと108bの間にプリントコイ
ル基板104が配置されている。
要部の斜視図である。図12において、対物レンズ10
1及びプリントコイル基板104がレンズホルダ102
に固着され、可動部100を構成している。サスペンシ
ョンワイヤ103a、103b、103c及び103c
の下方にあり図では見えないもう1つのサスペンション
ワイヤ103dのそれぞれの一端はレンズホルダ102
に固着され、それぞれの他端はワイヤホルダ111に固
着されている。ワイヤホルダ111は基台110に固定
されている。基台110上に2つのヨークベース107
a、107bが対向して設けられている。ヨークベース
107a、107bの対向面にはそれぞれマグネット1
08a、108bが設けられて磁気回路が構成されてい
る。マグネット108aと108bの間にプリントコイ
ル基板104が配置されている。
【0006】図13は、図12の矢印V方向から見た、
プリントコイル基板104とマグネット108a、10
8bの平面図である。図13において、プリントコイル
基板104に、1つのフォーカシングコイル105と4
つのトラッキングコイル116〜119が設けられてい
る。図中の矢印Foはフォーカシング動作時のプリント
コイル基板104の移動方向(以後、フォーカシング方
向という)を示し、矢印Tkはトラッキング動作時の同
じく移動方向(以後、トラッキング方向という)を示し
ている。
プリントコイル基板104とマグネット108a、10
8bの平面図である。図13において、プリントコイル
基板104に、1つのフォーカシングコイル105と4
つのトラッキングコイル116〜119が設けられてい
る。図中の矢印Foはフォーカシング動作時のプリント
コイル基板104の移動方向(以後、フォーカシング方
向という)を示し、矢印Tkはトラッキング動作時の同
じく移動方向(以後、トラッキング方向という)を示し
ている。
【0007】図13において、プリントコイル基板10
4の中央部には略矩形のフォーカシングコイル105が
設けられている。フォーカシングコイル105には矢印
Ifで示す向きに電流(以下、電流Ifという)が流れ
る。フォーカシングコイル105の左側に略矩形の2つ
のトラッキングコイル116、117が設けられ、右側
に略矩形の2つのトラッキングコイル118、119が
設けられている。4つのトラッキングコイル116〜1
19は矢印Itで示す向きに電流(以下、電流Itとい
う)が流れるように結線されている。プリントコイル基
板104は1つの層あるいは複数の層からなる。複数の
層からなる場合は、フォーカシングコイル105及びト
ラッキングコイル116〜119はそれぞれ各層のコイ
ルで同じ方向に電流が流れるように結線される。
4の中央部には略矩形のフォーカシングコイル105が
設けられている。フォーカシングコイル105には矢印
Ifで示す向きに電流(以下、電流Ifという)が流れ
る。フォーカシングコイル105の左側に略矩形の2つ
のトラッキングコイル116、117が設けられ、右側
に略矩形の2つのトラッキングコイル118、119が
設けられている。4つのトラッキングコイル116〜1
19は矢印Itで示す向きに電流(以下、電流Itとい
う)が流れるように結線されている。プリントコイル基
板104は1つの層あるいは複数の層からなる。複数の
層からなる場合は、フォーカシングコイル105及びト
ラッキングコイル116〜119はそれぞれ各層のコイ
ルで同じ方向に電流が流れるように結線される。
【0008】図12、図13において、マグネット10
8a、108bは、左右の端部がそれぞれトラッキング
コイル116、117とトラッキングコイル118、1
19の中央部にくるように寸法が決められている。マグ
ネット108a、108bの縦の寸法は、フォーカシン
グコイル105及びトラッキングコイル116〜119
の縦の寸法より大きくなされている。マグネット108
a、108bはプリントコイル基板104に対向する面
に一方の磁極(例えばN極)を有し、その反対面に他方
の磁極(例えばS極)を有するように着磁されている。
図13において、水平な点線の着磁境界線MBで区切ら
れたマグネット108a、108bの上半分では、紙面
の手前から奥へ向かって磁力線が通り、下半分では紙面
の奥から手前に向かって磁力線が通る。着磁境界線MB
は、この境界線をはさんで着磁の状態が逆転しているこ
とを示している。マグネット108aとマグネット10
8bは互いに逆の磁極がプリントコイル基板104をは
さんで対向するように着磁されている。
8a、108bは、左右の端部がそれぞれトラッキング
コイル116、117とトラッキングコイル118、1
19の中央部にくるように寸法が決められている。マグ
ネット108a、108bの縦の寸法は、フォーカシン
グコイル105及びトラッキングコイル116〜119
の縦の寸法より大きくなされている。マグネット108
a、108bはプリントコイル基板104に対向する面
に一方の磁極(例えばN極)を有し、その反対面に他方
の磁極(例えばS極)を有するように着磁されている。
図13において、水平な点線の着磁境界線MBで区切ら
れたマグネット108a、108bの上半分では、紙面
の手前から奥へ向かって磁力線が通り、下半分では紙面
の奥から手前に向かって磁力線が通る。着磁境界線MB
は、この境界線をはさんで着磁の状態が逆転しているこ
とを示している。マグネット108aとマグネット10
8bは互いに逆の磁極がプリントコイル基板104をは
さんで対向するように着磁されている。
【0009】フォーカシングコイル105に電流Ifを
流すと、フォーカシングコイル105のフォーカシング
方向Foに垂直な2辺の巻回部105aはフレミングの
法則によりフォーカシング方向Foに電磁力を受ける。
その結果可動部100はフォーカシング方向Foに駆動
される。各トラッキングコイル116〜119のトラッ
キング方向Tkに垂直な2辺の巻回部116a〜119
a、116b〜119bのうち、フォーカシングコイル
105に近い側にある辺の巻回部116b〜119bは
マグネット108a、108bの磁界中に置かれてい
る。トラッキングコイル116〜119に電流Itを流
すと、フレミングの法則によりトラッキング方向Tkに
電磁力を受けて可動部100はトラッキング方向Tkに
駆動される。2つの対向するマグネット108a、10
8bで形成される磁束密度の高い磁場にプリントコイル
基板104を配置することにより、フォーカシング駆動
感度とトラッキング駆動感度の向上を図っている。ここ
にフォーカシング駆動感度は、フォーカシングコイル1
05を流れる電流Ifと、可動部100のフォーカシン
グ方向Foの移動量LFとの比(LF/If)で定義さ
れ、トラッキング駆動感度は、トラッキングコイル11
6〜119を流れる電流Itと、可動部100のトラッ
キング方向Tkの移動量LTとの比(LT/It)で定
義される。
流すと、フォーカシングコイル105のフォーカシング
方向Foに垂直な2辺の巻回部105aはフレミングの
法則によりフォーカシング方向Foに電磁力を受ける。
その結果可動部100はフォーカシング方向Foに駆動
される。各トラッキングコイル116〜119のトラッ
キング方向Tkに垂直な2辺の巻回部116a〜119
a、116b〜119bのうち、フォーカシングコイル
105に近い側にある辺の巻回部116b〜119bは
マグネット108a、108bの磁界中に置かれてい
る。トラッキングコイル116〜119に電流Itを流
すと、フレミングの法則によりトラッキング方向Tkに
電磁力を受けて可動部100はトラッキング方向Tkに
駆動される。2つの対向するマグネット108a、10
8bで形成される磁束密度の高い磁場にプリントコイル
基板104を配置することにより、フォーカシング駆動
感度とトラッキング駆動感度の向上を図っている。ここ
にフォーカシング駆動感度は、フォーカシングコイル1
05を流れる電流Ifと、可動部100のフォーカシン
グ方向Foの移動量LFとの比(LF/If)で定義さ
れ、トラッキング駆動感度は、トラッキングコイル11
6〜119を流れる電流Itと、可動部100のトラッ
キング方向Tkの移動量LTとの比(LT/It)で定
義される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成では、フォ
ーカシングコイル105については、4辺のうち2辺の
巻回部105aがフォーカシング方向Foの駆動力を発
生している。トラッキングコイル116〜119では、
各1辺の巻回部116b〜119bしかトラッキング方
向Tkの駆動力を発生していない。そのため、トラッキ
ング駆動感度がフォーカシング駆動感度より低く、可動
部100において、高速記録再生を行うための十分な加
速度感度が得られないという問題がある。加速度感度
は、可動部100がトラッキング方向又はフォーカシン
グ方向へ移動するときの加速度αと、電流iとの比α/
It又はα/Ifで定義される。さらにトラッキングコ
イル116〜119のトラッキング方向の駆動力の発生
に寄与しない部分(以下、無効部分という)によるモー
メントの影響で、可動部106に傾き(チルト)が発生
するという問題がある。このチルトについて図14の
(a)及び(b)を参照して説明する。
ーカシングコイル105については、4辺のうち2辺の
巻回部105aがフォーカシング方向Foの駆動力を発
生している。トラッキングコイル116〜119では、
各1辺の巻回部116b〜119bしかトラッキング方
向Tkの駆動力を発生していない。そのため、トラッキ
ング駆動感度がフォーカシング駆動感度より低く、可動
部100において、高速記録再生を行うための十分な加
速度感度が得られないという問題がある。加速度感度
は、可動部100がトラッキング方向又はフォーカシン
グ方向へ移動するときの加速度αと、電流iとの比α/
It又はα/Ifで定義される。さらにトラッキングコ
イル116〜119のトラッキング方向の駆動力の発生
に寄与しない部分(以下、無効部分という)によるモー
メントの影響で、可動部106に傾き(チルト)が発生
するという問題がある。このチルトについて図14の
(a)及び(b)を参照して説明する。
【0011】図14の(a)及び(b)は、プリントコ
イル基板104とマグネット108a、108bを図1
2の矢印V方向から見た平面図である。図において、マ
グネット108a、108bの磁界中に置かれた各トラ
ッキングコイル116〜119のフォーカシング方向F
oに垂直な2辺の無効部分116c、117c、118
c、119c、116d、117d、118d、119
dにハッチングを施して示す。無効部分116c〜11
9c、116d〜119dに働くフォーカシング方向F
oの電磁力によるプリントコイル基板104の中心点O
まわりのモーメントを矢印N1、N2で示す。
イル基板104とマグネット108a、108bを図1
2の矢印V方向から見た平面図である。図において、マ
グネット108a、108bの磁界中に置かれた各トラ
ッキングコイル116〜119のフォーカシング方向F
oに垂直な2辺の無効部分116c、117c、118
c、119c、116d、117d、118d、119
dにハッチングを施して示す。無効部分116c〜11
9c、116d〜119dに働くフォーカシング方向F
oの電磁力によるプリントコイル基板104の中心点O
まわりのモーメントを矢印N1、N2で示す。
【0012】図14の(a)は、トラッキングコイル1
16〜119に電流Itが流れて、プリントコイル基板
104がマグネット108aに対してトラッキング方向
Tkに距離Xだけ移動した状態を示している。簡単のた
め無効部分116c、117c、116d、117dと
無効部分118c、119c、118d、119dの面
積比がそれぞれ2:1になったとする。また中心点Oに
点対称な2つの無効部分のそれぞれの電磁力作用点と、
前記中心点Oまでの距離はほぼ等しいものとする。図に
おいて、文字“e”の係数が電磁力の大きさを示し、矢
印がその方向を示している。トラッキングコイル116
において、上下の無効部分116cと116dでは互い
に逆向きで同じ強さの電磁力2eを受けるので互いに打
ち消し合う。トラッキングコイル117においても、上
下の無効部分117cと117dで互いに逆向きで同じ
強さの電磁力2eを受けるので互いに打ち消し合う。同
様にしてトラッキングコイル118、119においてそ
れぞれの無効部分118cと118d、119cと11
9dは互いに逆向きで同じ強さの電磁力eを受けるので
互いに打ち消し合う。その結果中心点Oの時計回りのモ
ーメントN1と反時計回りのモーメントN2は同じにな
り、その差Nは0となる。
16〜119に電流Itが流れて、プリントコイル基板
104がマグネット108aに対してトラッキング方向
Tkに距離Xだけ移動した状態を示している。簡単のた
め無効部分116c、117c、116d、117dと
無効部分118c、119c、118d、119dの面
積比がそれぞれ2:1になったとする。また中心点Oに
点対称な2つの無効部分のそれぞれの電磁力作用点と、
前記中心点Oまでの距離はほぼ等しいものとする。図に
おいて、文字“e”の係数が電磁力の大きさを示し、矢
印がその方向を示している。トラッキングコイル116
において、上下の無効部分116cと116dでは互い
に逆向きで同じ強さの電磁力2eを受けるので互いに打
ち消し合う。トラッキングコイル117においても、上
下の無効部分117cと117dで互いに逆向きで同じ
強さの電磁力2eを受けるので互いに打ち消し合う。同
様にしてトラッキングコイル118、119においてそ
れぞれの無効部分118cと118d、119cと11
9dは互いに逆向きで同じ強さの電磁力eを受けるので
互いに打ち消し合う。その結果中心点Oの時計回りのモ
ーメントN1と反時計回りのモーメントN2は同じにな
り、その差Nは0となる。
【0013】次に図14の(b)に示すように、プリン
トコイル基板104がトラッキング方向Tkに距離Xだ
け動き、同時にフォーカシング電流Ifによりフォーカ
シング方向Foに距離Yだけ動いた場合について説明す
る。この場合には、各トラッキングコイル116〜11
9の無効部分116c〜119c、116d〜119d
を通る磁束の密度に差が発生する。この理由はマグネッ
ト108a、108bによる磁界のフォーカシング方向
Foの磁束密度が、各磁極の中央部CP(1点鎖線で示
す)付近で最大であり、点線の着磁境界線MLと端部E
付近で最小となる不均一な分布を持つためである。
トコイル基板104がトラッキング方向Tkに距離Xだ
け動き、同時にフォーカシング電流Ifによりフォーカ
シング方向Foに距離Yだけ動いた場合について説明す
る。この場合には、各トラッキングコイル116〜11
9の無効部分116c〜119c、116d〜119d
を通る磁束の密度に差が発生する。この理由はマグネッ
ト108a、108bによる磁界のフォーカシング方向
Foの磁束密度が、各磁極の中央部CP(1点鎖線で示
す)付近で最大であり、点線の着磁境界線MLと端部E
付近で最小となる不均一な分布を持つためである。
【0014】図14の(b)に示すようにプリントコイ
ル基板104が変位したときについて具体的数値を用い
て説明する。トラッキングコイル116、118の無効
部分116c、118cは、マグネット108a、10
8bの磁束密度の小さい端部Eに近づく。それによって
電磁力はそれぞれ20%減少し、1.6eと0.8eに
なったとする。トラッキングコイル116、118のそ
れぞれの無効部分116d、118dはマグネット10
8a、108bの磁束密度の大きい中央部CPに近づ
く。従って電磁力はそれぞれ20%増加し2.4e、
1.2eになったとする。トラッキングコイル117、
119の無効部分117c、119cは、マグネット1
08a、108bの磁束密度の小さい着磁境界線MLに
近づく。それによって電磁力はそれぞれ20%減少し、
1.6eと0.8eになったとする。トラッキングコイ
ル117、119の無効部分117d、119dは、マ
グネット108a、108bの磁束密度の大きい中央部
CPに近づく。それによって、電磁力はそれぞれ20%
増加して2.4e、1.2eとなったとする。その結果
中心点Oの右回りのモーメントN1と左まわりのモーメ
ントN2の差Nは、N1−N2=−2.4eとなり、プ
リントコイル基板104には半時計回りのモーメントN
が生じる。このモーメントNにより可動部100にディ
スクの半径方向における傾き(以下ラジアルチルトとい
う)が発生する。このラジアルチルトによりディスクの
記録面に照射した光ビームスポットに収差が発生して正
確な信号の記録再生に悪影響を及ぼすという問題があっ
た。
ル基板104が変位したときについて具体的数値を用い
て説明する。トラッキングコイル116、118の無効
部分116c、118cは、マグネット108a、10
8bの磁束密度の小さい端部Eに近づく。それによって
電磁力はそれぞれ20%減少し、1.6eと0.8eに
なったとする。トラッキングコイル116、118のそ
れぞれの無効部分116d、118dはマグネット10
8a、108bの磁束密度の大きい中央部CPに近づ
く。従って電磁力はそれぞれ20%増加し2.4e、
1.2eになったとする。トラッキングコイル117、
119の無効部分117c、119cは、マグネット1
08a、108bの磁束密度の小さい着磁境界線MLに
近づく。それによって電磁力はそれぞれ20%減少し、
1.6eと0.8eになったとする。トラッキングコイ
ル117、119の無効部分117d、119dは、マ
グネット108a、108bの磁束密度の大きい中央部
CPに近づく。それによって、電磁力はそれぞれ20%
増加して2.4e、1.2eとなったとする。その結果
中心点Oの右回りのモーメントN1と左まわりのモーメ
ントN2の差Nは、N1−N2=−2.4eとなり、プ
リントコイル基板104には半時計回りのモーメントN
が生じる。このモーメントNにより可動部100にディ
スクの半径方向における傾き(以下ラジアルチルトとい
う)が発生する。このラジアルチルトによりディスクの
記録面に照射した光ビームスポットに収差が発生して正
確な信号の記録再生に悪影響を及ぼすという問題があっ
た。
【0015】本発明は、上記従来の問題点を解決して、
高い駆動感度を有し、かつ可動部のラジアルチルトの発
生を抑制することができる対物レンズ駆動装置を提供す
ることを目的とする。
高い駆動感度を有し、かつ可動部のラジアルチルトの発
生を抑制することができる対物レンズ駆動装置を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の対物レンズ駆動
装置は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための
光ビームを前記ディスクに収束する対物レンズ、前記対
物レンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホルダを
前記対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と前記
ディスクの半径方向のトラッキング方向とに移動可能に
支持する支持部材、前記レンズホルダに取り付けられ、
フォーカシング方向とトラッキング方向を含む面に垂直
な巻回軸を有する少なくとも1つのフォーカシングコイ
ルと少なくとも1つのトラッキングコイルとを有するコ
イル部、及び前記コイル部に対向して配置され、前記コ
イル部に電流を流したとき前記フォーカシングコイルの
フォーカシング方向に電磁力を受ける2つの巻回部のそ
れぞれに互いに逆の磁極が対向するとともに、前記トラ
ッキングコイルのトラッキング方向に電磁力を受ける2
つの巻回部のそれぞれに互いに逆の磁極が対向するよう
に配置した複数のマグネットを有するマグネット部を備
える。
装置は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための
光ビームを前記ディスクに収束する対物レンズ、前記対
物レンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホルダを
前記対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と前記
ディスクの半径方向のトラッキング方向とに移動可能に
支持する支持部材、前記レンズホルダに取り付けられ、
フォーカシング方向とトラッキング方向を含む面に垂直
な巻回軸を有する少なくとも1つのフォーカシングコイ
ルと少なくとも1つのトラッキングコイルとを有するコ
イル部、及び前記コイル部に対向して配置され、前記コ
イル部に電流を流したとき前記フォーカシングコイルの
フォーカシング方向に電磁力を受ける2つの巻回部のそ
れぞれに互いに逆の磁極が対向するとともに、前記トラ
ッキングコイルのトラッキング方向に電磁力を受ける2
つの巻回部のそれぞれに互いに逆の磁極が対向するよう
に配置した複数のマグネットを有するマグネット部を備
える。
【0017】この発明によれば、マグネットの磁極が各
トラッキングコイルの各駆動力の発生に有効な辺のすべ
ての巻回部に対向しているので、各トラッキングコイル
の有効な辺の一部しか磁極に対向していない従来のもの
に比べて駆動力が増加し高い駆動感度が得られる。トラ
ッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な辺の巻回
部、すなわち駆動力に関与しない無効部分が受ける電磁
力によるフォーカシングコイルの中心まわりのモーメン
トが相殺され、可動部のディスクのラジアル方向のチル
トが抑制されて高速駆動の下でも安定した信号の記録再
生が可能となる。
トラッキングコイルの各駆動力の発生に有効な辺のすべ
ての巻回部に対向しているので、各トラッキングコイル
の有効な辺の一部しか磁極に対向していない従来のもの
に比べて駆動力が増加し高い駆動感度が得られる。トラ
ッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な辺の巻回
部、すなわち駆動力に関与しない無効部分が受ける電磁
力によるフォーカシングコイルの中心まわりのモーメン
トが相殺され、可動部のディスクのラジアル方向のチル
トが抑制されて高速駆動の下でも安定した信号の記録再
生が可能となる。
【0018】本発明の他の観点の対物レンズ駆動装置
は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための光ビ
ームを前記ディスクの記録面に収束する対物レンズ、前
記対物レンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホル
ダを前記対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と
前記ディスクの半径方向のトラッキング方向とに移動可
動に支持する支持部材、レンズホルダに取り付けられた
基板を有し、前記基板の中央部に形成したフォーカシン
グコイルと、前記基板上でフォーカシングコイルの両側
に、前記フォーカシングコイルの前記トラッキング方向
に平行な中心線に対称で、かつ中心線に垂直な方向に整
列するそれぞれ少なくとも2つのトラッキングコイルを
有するコイル部、及び前記フォーカシングコイルに対向
するとともに、前記フォーカシング方向に平行な縁部が
前記トラッキングコイルの中心を通ってトラッキングコ
イルの半分の領域に対向し、前記フォーカシングコイル
のフォーカシング方向と交差する巻回部に対向する磁極
を有する第1のマグネット、及び前記トラッキングコイ
ルの残余の半分の領域に対向し、前記トラッキングコイ
ルのトラッキング方向と交差する巻回部に対向する磁極
を有する第2のマグネットを含むマグネット部を備え
る。
は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための光ビ
ームを前記ディスクの記録面に収束する対物レンズ、前
記対物レンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホル
ダを前記対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と
前記ディスクの半径方向のトラッキング方向とに移動可
動に支持する支持部材、レンズホルダに取り付けられた
基板を有し、前記基板の中央部に形成したフォーカシン
グコイルと、前記基板上でフォーカシングコイルの両側
に、前記フォーカシングコイルの前記トラッキング方向
に平行な中心線に対称で、かつ中心線に垂直な方向に整
列するそれぞれ少なくとも2つのトラッキングコイルを
有するコイル部、及び前記フォーカシングコイルに対向
するとともに、前記フォーカシング方向に平行な縁部が
前記トラッキングコイルの中心を通ってトラッキングコ
イルの半分の領域に対向し、前記フォーカシングコイル
のフォーカシング方向と交差する巻回部に対向する磁極
を有する第1のマグネット、及び前記トラッキングコイ
ルの残余の半分の領域に対向し、前記トラッキングコイ
ルのトラッキング方向と交差する巻回部に対向する磁極
を有する第2のマグネットを含むマグネット部を備え
る。
【0019】本発明によれば、同一平面上に配置した略
矩形のフォーカシングコイルと略矩形のトラッキングコ
イルに対向して設けたマグネットの磁極を、フォーカシ
ングコイル及びトラッキングコイルのそれぞれの駆動方
向への駆動力を生じるすべての巻回部に対向する位置に
形成する。これにより、高い駆動感度が得られ、対物レ
ンズの追従能力が高くなり高速記録再生が可能となる。
またトラッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な
辺の巻回部、すなわち駆動力の発生に寄与しない無効部
分が受ける電磁力によるプリントコイル基板の中心点ま
わりのモーメントが相殺され、可動部のラジアルチルト
が抑制される。その結果高速駆動時でも安定した記録再
生が可能となる。さらに、トラッキング方向に複数のフ
ォーカシングコイルを設けその中の一部のものの電流の
方向や電流値を変えることによりラジアルチルトの制御
が可能となる。
矩形のフォーカシングコイルと略矩形のトラッキングコ
イルに対向して設けたマグネットの磁極を、フォーカシ
ングコイル及びトラッキングコイルのそれぞれの駆動方
向への駆動力を生じるすべての巻回部に対向する位置に
形成する。これにより、高い駆動感度が得られ、対物レ
ンズの追従能力が高くなり高速記録再生が可能となる。
またトラッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な
辺の巻回部、すなわち駆動力の発生に寄与しない無効部
分が受ける電磁力によるプリントコイル基板の中心点ま
わりのモーメントが相殺され、可動部のラジアルチルト
が抑制される。その結果高速駆動時でも安定した記録再
生が可能となる。さらに、トラッキング方向に複数のフ
ォーカシングコイルを設けその中の一部のものの電流の
方向や電流値を変えることによりラジアルチルトの制御
が可能となる。
【0020】本発明の他の観点の対物レンズ駆動装置
は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための光ビ
ームを前記ディスクに収束する対物レンズ、前記対物レ
ンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホルダを前記
対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と前記ディ
スクの半径方向のトラッキング方向とに移動可能に支持
する支持部材、レンズホルダに取り付けられた基板に形
成され、基板のフォーカシング方向に平行な中心線に対
して非対称なフォーカシングコイルと、前記中心線に対
して非対称なトラッキングコイルを有するコイル部、及
び面上に前記フォーカシングコイルに対向する2つの磁
極を有する第1のマグネットと、前記第1のマグネット
に隣接して第1のマグネットと同じ面に配置され、前記
第1のマグネットとの境界が前記トラッキングコイルの
中心をフォーカシング方向に通る第2のマグネットを有
するマグネット部を備える。
は、ディスクへの情報の記録もしくは再生のための光ビ
ームを前記ディスクに収束する対物レンズ、前記対物レ
ンズを保持するレンズホルダ、前記レンズホルダを前記
対物レンズの光軸方向のフォーカシング方向と前記ディ
スクの半径方向のトラッキング方向とに移動可能に支持
する支持部材、レンズホルダに取り付けられた基板に形
成され、基板のフォーカシング方向に平行な中心線に対
して非対称なフォーカシングコイルと、前記中心線に対
して非対称なトラッキングコイルを有するコイル部、及
び面上に前記フォーカシングコイルに対向する2つの磁
極を有する第1のマグネットと、前記第1のマグネット
に隣接して第1のマグネットと同じ面に配置され、前記
第1のマグネットとの境界が前記トラッキングコイルの
中心をフォーカシング方向に通る第2のマグネットを有
するマグネット部を備える。
【0021】本発明によれば、各トラッキングコイルの
2辺の巻回部のすべてに駆動力が働くので、高い加速度
感度が得られる。その結果、対物レンズのトラッキング
時及びフォーカシング時の追従能力が高まり、高速記録
再生が可能となる。トラッキングコイルのフォーカシン
グ方向に垂直な辺の巻回部、すなわち駆動力が働かない
無効部分が受ける電磁力により発生する中心点まわりの
モーメントも相殺され、可動部のラジアルチルトが抑制
される。これにより、高速駆動時でも安定した信号の記
録再生が可能となる。フォーカシングコイルを基板の中
心線に非対称にすることでトラッキング方向に長くする
ことができる。これによりフォーカシング方向に垂直な
有効部分の巻回部の面積が増加し、トラッキング方向に
垂直な無効部分の面積が減少する。そのためフォーカシ
ングコイル全体における有効部分の割合が増加して加速
度感度がさらに向上する。
2辺の巻回部のすべてに駆動力が働くので、高い加速度
感度が得られる。その結果、対物レンズのトラッキング
時及びフォーカシング時の追従能力が高まり、高速記録
再生が可能となる。トラッキングコイルのフォーカシン
グ方向に垂直な辺の巻回部、すなわち駆動力が働かない
無効部分が受ける電磁力により発生する中心点まわりの
モーメントも相殺され、可動部のラジアルチルトが抑制
される。これにより、高速駆動時でも安定した信号の記
録再生が可能となる。フォーカシングコイルを基板の中
心線に非対称にすることでトラッキング方向に長くする
ことができる。これによりフォーカシング方向に垂直な
有効部分の巻回部の面積が増加し、トラッキング方向に
垂直な無効部分の面積が減少する。そのためフォーカシ
ングコイル全体における有効部分の割合が増加して加速
度感度がさらに向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施例を図1から
図11の(b)を参照しながら説明する。なお各図にお
いて同一の要素には同一の符号を用いている。
図11の(b)を参照しながら説明する。なお各図にお
いて同一の要素には同一の符号を用いている。
【0023】《第1実施例》図1は本発明の第1実施例
の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。図2の
(a)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のプリントコ
イル基板4aとマグネット8aを図1の矢印Vの方向か
ら見た平面図である。図2の(b)はマグネット8bの
平面図である。図3の(a)、図3の(b)は第1実施
例の対物レンズ駆動装置の動作を示す、プリントコイル
基板4aとマグネット8aの平面図である。図4は第1
実施例の対物レンズ駆動装置のマグネット8aと8bの
間の磁束密度を示す、図1の矢印Wの方向から見た側面
図である。図5の(a)、図5の(b)は第1実施例の
対物レンズ駆動装置におけるマグネット8aの他の構成
例を示す平面図である。
の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。図2の
(a)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のプリントコ
イル基板4aとマグネット8aを図1の矢印Vの方向か
ら見た平面図である。図2の(b)はマグネット8bの
平面図である。図3の(a)、図3の(b)は第1実施
例の対物レンズ駆動装置の動作を示す、プリントコイル
基板4aとマグネット8aの平面図である。図4は第1
実施例の対物レンズ駆動装置のマグネット8aと8bの
間の磁束密度を示す、図1の矢印Wの方向から見た側面
図である。図5の(a)、図5の(b)は第1実施例の
対物レンズ駆動装置におけるマグネット8aの他の構成
例を示す平面図である。
【0024】図1において、対物レンズ1、プリントコ
イル基板4a、4b及び中継プリント基板9a、9bが
レンズホルダ2に固着され可動部50を構成している。
プリントコイル基板4a、4bは中継プリント基板9
a、9bにより電気的に接続されている。プリントコイ
ル基板4a、4bに設けられた、後で詳しく説明する各
コイルは中継プリント基板9a、9b、サスペンション
ワイヤ3a、3b、3c及びサスペンションワイヤ3c
の下方にあり図1では見えないもう1つのサスペンショ
ンワイヤ3dを経て図示を省略した駆動回路に接続され
ている。可動部50はサスペンションワイヤ3a〜3d
で支持され、可動部50を駆動する駆動電流はサスペン
ションワイヤ3a〜3dを経て各コイルに供給される。
サスペンションワイヤ3a、3b、3c、3dの各一端
は中継プリント基板9a、9bに固着され、各他端はワ
イヤホルダ11に固着されている。ワイヤホルダ11は
基台10に固定されている。基台10には、基台10の
面に略垂直に、所定の間隔でヨークベース7aと7bが
固定されている。ヨークベース7aは所定の間隔を保っ
て対向する2枚のヨークベース板17、18を有する。
ヨークベース板17、18の内側面にはそれぞれ板状の
マグネット8a、8bが取り付けられている。ヨークベ
ース7bも実質的にヨークベース7aと同様のヨークベ
ース板19、20を有し、それぞれの内側面にマグネッ
ト8c、8dが取り付けられている。ヨークベース7a
と7bの間に前記可動部50の対物レンズ1が配置され
る。可動部50のプリントコイル基板4aがマグネット
8a、8bの間に挿入され、プリントコイル基板4bが
マグネット8c、8dの間に挿入されている。
イル基板4a、4b及び中継プリント基板9a、9bが
レンズホルダ2に固着され可動部50を構成している。
プリントコイル基板4a、4bは中継プリント基板9
a、9bにより電気的に接続されている。プリントコイ
ル基板4a、4bに設けられた、後で詳しく説明する各
コイルは中継プリント基板9a、9b、サスペンション
ワイヤ3a、3b、3c及びサスペンションワイヤ3c
の下方にあり図1では見えないもう1つのサスペンショ
ンワイヤ3dを経て図示を省略した駆動回路に接続され
ている。可動部50はサスペンションワイヤ3a〜3d
で支持され、可動部50を駆動する駆動電流はサスペン
ションワイヤ3a〜3dを経て各コイルに供給される。
サスペンションワイヤ3a、3b、3c、3dの各一端
は中継プリント基板9a、9bに固着され、各他端はワ
イヤホルダ11に固着されている。ワイヤホルダ11は
基台10に固定されている。基台10には、基台10の
面に略垂直に、所定の間隔でヨークベース7aと7bが
固定されている。ヨークベース7aは所定の間隔を保っ
て対向する2枚のヨークベース板17、18を有する。
ヨークベース板17、18の内側面にはそれぞれ板状の
マグネット8a、8bが取り付けられている。ヨークベ
ース7bも実質的にヨークベース7aと同様のヨークベ
ース板19、20を有し、それぞれの内側面にマグネッ
ト8c、8dが取り付けられている。ヨークベース7a
と7bの間に前記可動部50の対物レンズ1が配置され
る。可動部50のプリントコイル基板4aがマグネット
8a、8bの間に挿入され、プリントコイル基板4bが
マグネット8c、8dの間に挿入されている。
【0025】図2の(a)はプリントコイル基板4aと
マグネット8aをプリントコイル基板4aに垂直な方向
(図1の矢印Vの方向)から見た平面図である。図1及
び図2において、フォーカシング動作時に可動部50が
動く方向を矢印Foで示し、以下フォーカシング方向F
oという。またトラッキング動作時に可動部50が動く
方向を矢印Tkで示し、以下トラッキング方向Tkとい
う。図2において、プリントコイル基板4aの中央部に
は、フォーカシング方向Foとトラッキング方向Tkと
を含む平面に垂直な巻回軸を有する略矩形のフォーカシ
ングコイル5aが設けられている。
マグネット8aをプリントコイル基板4aに垂直な方向
(図1の矢印Vの方向)から見た平面図である。図1及
び図2において、フォーカシング動作時に可動部50が
動く方向を矢印Foで示し、以下フォーカシング方向F
oという。またトラッキング動作時に可動部50が動く
方向を矢印Tkで示し、以下トラッキング方向Tkとい
う。図2において、プリントコイル基板4aの中央部に
は、フォーカシング方向Foとトラッキング方向Tkと
を含む平面に垂直な巻回軸を有する略矩形のフォーカシ
ングコイル5aが設けられている。
【0026】フォーカシングコイル5aの左側には同様
の巻回軸を有する略矩形の2つのトラッキングコイル4
6、47が縦に設けられている。同様にして、フォーカ
シングコイル5aの右側には、略矩形の2つのトラッキ
ングコイル48、49が縦に設けられている。フォーカ
シングコイル5a、トラッキングコイル46〜49は矩
形に限られたものではなく、円形や多角形でもよい。フ
ォーカシングコイル5a、トラッキングコイル46〜4
9は、プリントコイル基板4a上に一体に形成されてい
る。4つのトラッキングコイル46〜49は図2の矢印
Itに示す向きにトラッキング用の電流(以下、トラッ
キング電流Itという)が流れるように直列に結線され
ている。プリントコイル基板4aは1層あるいは複数の
層からなり、複数の層の場合、フォーカシングコイル5
a及びトラッキングコイル46〜49は、それぞれ各層
のコイルを同じ方向に電流が流れるように各層間で直列
に結線されている。
の巻回軸を有する略矩形の2つのトラッキングコイル4
6、47が縦に設けられている。同様にして、フォーカ
シングコイル5aの右側には、略矩形の2つのトラッキ
ングコイル48、49が縦に設けられている。フォーカ
シングコイル5a、トラッキングコイル46〜49は矩
形に限られたものではなく、円形や多角形でもよい。フ
ォーカシングコイル5a、トラッキングコイル46〜4
9は、プリントコイル基板4a上に一体に形成されてい
る。4つのトラッキングコイル46〜49は図2の矢印
Itに示す向きにトラッキング用の電流(以下、トラッ
キング電流Itという)が流れるように直列に結線され
ている。プリントコイル基板4aは1層あるいは複数の
層からなり、複数の層の場合、フォーカシングコイル5
a及びトラッキングコイル46〜49は、それぞれ各層
のコイルを同じ方向に電流が流れるように各層間で直列
に結線されている。
【0027】マグネット8aは、プリントコイル基板4
aに対向する面の一部分に一方の磁極(例えばN極)を
有し、他の部分に他方の磁極(例えばS極)を有する3
つの2極着磁マグネット8a1、8a2及び8a2の集
合体で構成されている。マグネット8aの縦横の寸法
は、フォーカシングコイル5a、トラッキングコイル4
6〜49を含む領域の寸法より大きくなされている。マ
グネット8a1の磁極は、フォーカシングコイル5aの
フォーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部5a1、
5a2の部分で磁束密度が大きくなるように配置されて
いる。マグネット8a2の磁極は、各トラッキングコイ
ル46〜49のトラッキング方向Tkに垂直な巻回部4
6a〜49aの部分で磁束密度が大きくなるように配置
されている。プリントコイル基板4aが初期位置にある
とき、マグネット8a1と8a2の左側の境界がトラッ
キングコイル46、47の中央を通り、マグネット8a
1と8a2の右側の境界がトラッキングコイル48、4
9の中央を通る。
aに対向する面の一部分に一方の磁極(例えばN極)を
有し、他の部分に他方の磁極(例えばS極)を有する3
つの2極着磁マグネット8a1、8a2及び8a2の集
合体で構成されている。マグネット8aの縦横の寸法
は、フォーカシングコイル5a、トラッキングコイル4
6〜49を含む領域の寸法より大きくなされている。マ
グネット8a1の磁極は、フォーカシングコイル5aの
フォーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部5a1、
5a2の部分で磁束密度が大きくなるように配置されて
いる。マグネット8a2の磁極は、各トラッキングコイ
ル46〜49のトラッキング方向Tkに垂直な巻回部4
6a〜49aの部分で磁束密度が大きくなるように配置
されている。プリントコイル基板4aが初期位置にある
とき、マグネット8a1と8a2の左側の境界がトラッ
キングコイル46、47の中央を通り、マグネット8a
1と8a2の右側の境界がトラッキングコイル48、4
9の中央を通る。
【0028】トラッキングコイル46、47のトラッキ
ング方向Tkに垂直な辺の巻回部46a、47aはマグ
ネット8a2の磁極に対向している。巻回部46b、4
7bはマグネット8a1の磁極に対向している。トラッ
キングコイル48、49とマグネット8a1、8a2と
の関係も前記と同様になされている。図1に示すマグネ
ット8bは図2の(b)に示すように、プリントコイル
基板4aに面する平面上においてマグネット8aの対応
する磁極と逆の磁極を持つ3つの2極着磁マグネット8
b1、8b2、8b2の集合体で構成されている。マグ
ネット8a、8bのそれぞれの対向する磁極により、マ
グネット8a、8bの間に置かれたプリントコイル基板
4aを垂直に通る磁束の密度が高い。図1に示すプリン
トコイル基板4b、マグネット8c、8dの詳細な構造
も前記プリントコイル基板4a、マグネット8a、8b
と同様であるので重複する説明は省略する。
ング方向Tkに垂直な辺の巻回部46a、47aはマグ
ネット8a2の磁極に対向している。巻回部46b、4
7bはマグネット8a1の磁極に対向している。トラッ
キングコイル48、49とマグネット8a1、8a2と
の関係も前記と同様になされている。図1に示すマグネ
ット8bは図2の(b)に示すように、プリントコイル
基板4aに面する平面上においてマグネット8aの対応
する磁極と逆の磁極を持つ3つの2極着磁マグネット8
b1、8b2、8b2の集合体で構成されている。マグ
ネット8a、8bのそれぞれの対向する磁極により、マ
グネット8a、8bの間に置かれたプリントコイル基板
4aを垂直に通る磁束の密度が高い。図1に示すプリン
トコイル基板4b、マグネット8c、8dの詳細な構造
も前記プリントコイル基板4a、マグネット8a、8b
と同様であるので重複する説明は省略する。
【0029】フォーカシングコイル5aに矢印Ifで示
す方向の電流(以下、フォーカシング電流Ifという)
が供給されると、フレミングの法則によりフォーカシン
グ方向Foに垂直な2辺の巻回部5a1、5a2がフォ
ーカシング方向Foに電磁力を受ける。その結果可動部
50はフォーカシング方向Foに駆動される。トラッキ
ングコイル46〜49にトラッキング電流Itが供給さ
れると、トラッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部4
6a〜49a、46b〜49bはトラッキング方向Tk
に電磁力を受け、可動部50はトラッキング方向Tkに
駆動される。図1の磁気回路構成では、各トラッキング
コイル46〜49の2辺の巻回部46a〜49a、46
b〜49bがすべて駆動力の発生に寄与する。従って対
物レンズ駆動装置の加速度感度が大きく、対物レンズの
フォーカシング及びトラッキング追従能力が高くなっ
て、高速記録再生が可能となる。
す方向の電流(以下、フォーカシング電流Ifという)
が供給されると、フレミングの法則によりフォーカシン
グ方向Foに垂直な2辺の巻回部5a1、5a2がフォ
ーカシング方向Foに電磁力を受ける。その結果可動部
50はフォーカシング方向Foに駆動される。トラッキ
ングコイル46〜49にトラッキング電流Itが供給さ
れると、トラッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部4
6a〜49a、46b〜49bはトラッキング方向Tk
に電磁力を受け、可動部50はトラッキング方向Tkに
駆動される。図1の磁気回路構成では、各トラッキング
コイル46〜49の2辺の巻回部46a〜49a、46
b〜49bがすべて駆動力の発生に寄与する。従って対
物レンズ駆動装置の加速度感度が大きく、対物レンズの
フォーカシング及びトラッキング追従能力が高くなっ
て、高速記録再生が可能となる。
【0030】さらに第1実施例の対物レンズ駆動装置で
は、以下に詳しく説明するように、可動部50における
ラジアルチルトの発生が抑制される。図3(a)、図3
(b)はトラッキングコイル46〜49のトラッキング
駆動力の発生に寄与しない無効部分(ハッチングを施し
た部分)による可動部50におけるモーメントを示すプ
リントコイル基板4aとマグネット8aの平面図であ
る。マグネット8a、8bの磁界中に置かれた各トラッ
キングコイル46〜49のフォーカシング方向Foに垂
直な2辺の巻回部(ハッチ部)がフォーカシング方向F
oに受ける電磁力をf又は2fとする。この電磁力f又
は2fによるプリントコイル基板4aの中心点Oまわり
のモーメントを矢印M1及びM2で示す。図3(a)は
トラッキング電流Itにより可動部50がトラッキング
方向Tkに距離LTだけ移動した状態を示す。
は、以下に詳しく説明するように、可動部50における
ラジアルチルトの発生が抑制される。図3(a)、図3
(b)はトラッキングコイル46〜49のトラッキング
駆動力の発生に寄与しない無効部分(ハッチングを施し
た部分)による可動部50におけるモーメントを示すプ
リントコイル基板4aとマグネット8aの平面図であ
る。マグネット8a、8bの磁界中に置かれた各トラッ
キングコイル46〜49のフォーカシング方向Foに垂
直な2辺の巻回部(ハッチ部)がフォーカシング方向F
oに受ける電磁力をf又は2fとする。この電磁力f又
は2fによるプリントコイル基板4aの中心点Oまわり
のモーメントを矢印M1及びM2で示す。図3(a)は
トラッキング電流Itにより可動部50がトラッキング
方向Tkに距離LTだけ移動した状態を示す。
【0031】簡単のためにマグネット8a、8bの磁場
内の各トラッキングコイル46〜49の無効部分の巻回
部の面積が以下のようになったと仮定する。すなわち、
巻回部46c、46e、47c、47eの各面積と、巻
回部46d、46f、47d、47fの各面積の比が
1:2である。また巻回部48c、48e、49c、4
9eの各面積と、巻回部48d、48f、49d、49
fの各面積の比が1:2である。中心点Oに点対称な各
無効部分の巻回部の電磁力作用点と中心点Oまでの距離
はほぼ等しいとする。トラッキングコイル46〜49の
それぞれの上下の無効部分の左側の巻回部46c〜49
c、46e〜49eでは、互いに逆向きで同じ大きさの
電磁力fを受けるので打ち消される。トラッキングコイ
ル46〜49の上下の無効部分の右側の巻回部46d〜
49d、46f〜49fでは、互いに逆向きで同じ大き
さの電磁力2fを受けるので打ち消される。従って中心
点Oまわりの時計回りモーメントM1と半時計回りモー
メントM2の大きさは等しく、合計モーメントMは0と
なる。
内の各トラッキングコイル46〜49の無効部分の巻回
部の面積が以下のようになったと仮定する。すなわち、
巻回部46c、46e、47c、47eの各面積と、巻
回部46d、46f、47d、47fの各面積の比が
1:2である。また巻回部48c、48e、49c、4
9eの各面積と、巻回部48d、48f、49d、49
fの各面積の比が1:2である。中心点Oに点対称な各
無効部分の巻回部の電磁力作用点と中心点Oまでの距離
はほぼ等しいとする。トラッキングコイル46〜49の
それぞれの上下の無効部分の左側の巻回部46c〜49
c、46e〜49eでは、互いに逆向きで同じ大きさの
電磁力fを受けるので打ち消される。トラッキングコイ
ル46〜49の上下の無効部分の右側の巻回部46d〜
49d、46f〜49fでは、互いに逆向きで同じ大き
さの電磁力2fを受けるので打ち消される。従って中心
点Oまわりの時計回りモーメントM1と半時計回りモー
メントM2の大きさは等しく、合計モーメントMは0と
なる。
【0032】図3(b)は、可動部50がトラッキング
方向Tkに距離LT移動し、同時にフォーカシング電流
Ifによりフォーカシング方向Foにも距離LF移動し
た状態を示す。図4は、マグネット8a、8b間の磁力
線の分布を示すための、図3の(a)の矢印W方向から
見た側面図である。図4において、各矢印gは磁力線の
方向を示し、各矢印gの長さは磁束密度の大きさを示し
ている。矢印gの包絡線Gはプリントコイル基板4aを
通る磁束の密度の変化を示している。包絡線Gで示すよ
うに、マグネット8a2、8b2間の磁場の強さは均一
ではなく、磁束密度は各磁極の中心C付近で最大とな
り、着磁境界線MBと端部E付近とで最小となる。プリ
ントコイル基板4aがフォーカシング方向Foに移動し
ていない図3の(a)に示す状態では、トラッキングコ
イル46〜49の巻回部46c〜49cと46e〜49
eはともに磁場内でほぼ同じ大きさの磁束密度を有する
部分に位置している。同様にして、巻回部46d〜49
dと46f〜49fはともにほぼ同じ大きさの磁束密度
を有する部分に位置している。従って各トラッキングコ
イル46〜49が受けるそれぞれの電磁力も等しい。
方向Tkに距離LT移動し、同時にフォーカシング電流
Ifによりフォーカシング方向Foにも距離LF移動し
た状態を示す。図4は、マグネット8a、8b間の磁力
線の分布を示すための、図3の(a)の矢印W方向から
見た側面図である。図4において、各矢印gは磁力線の
方向を示し、各矢印gの長さは磁束密度の大きさを示し
ている。矢印gの包絡線Gはプリントコイル基板4aを
通る磁束の密度の変化を示している。包絡線Gで示すよ
うに、マグネット8a2、8b2間の磁場の強さは均一
ではなく、磁束密度は各磁極の中心C付近で最大とな
り、着磁境界線MBと端部E付近とで最小となる。プリ
ントコイル基板4aがフォーカシング方向Foに移動し
ていない図3の(a)に示す状態では、トラッキングコ
イル46〜49の巻回部46c〜49cと46e〜49
eはともに磁場内でほぼ同じ大きさの磁束密度を有する
部分に位置している。同様にして、巻回部46d〜49
dと46f〜49fはともにほぼ同じ大きさの磁束密度
を有する部分に位置している。従って各トラッキングコ
イル46〜49が受けるそれぞれの電磁力も等しい。
【0033】図3の(b)に示すように、プリントコイ
ル基板4aがフォーカシング方向Foへ移動すると、ト
ラッキングコイル46〜49の下側の巻回部46e〜4
9eと46f〜49fは磁束密度の高い中心Cに近づ
く。そのため巻回部46e〜49eと46f〜49fが
受ける電磁力は大きくなる。それに対してトラッキング
コイル46、48の巻回部46c、46d、48c、4
8dは磁束密度の低い端部Eに近づくので受ける電磁力
が小さくなる。また、トラッキングコイル47、49の
巻回部47c、47d、49c、49dは着磁境界線M
Bに近づくので受ける電磁力が小さくなる。
ル基板4aがフォーカシング方向Foへ移動すると、ト
ラッキングコイル46〜49の下側の巻回部46e〜4
9eと46f〜49fは磁束密度の高い中心Cに近づ
く。そのため巻回部46e〜49eと46f〜49fが
受ける電磁力は大きくなる。それに対してトラッキング
コイル46、48の巻回部46c、46d、48c、4
8dは磁束密度の低い端部Eに近づくので受ける電磁力
が小さくなる。また、トラッキングコイル47、49の
巻回部47c、47d、49c、49dは着磁境界線M
Bに近づくので受ける電磁力が小さくなる。
【0034】簡単のため、図3の(b)において各トラ
ッキングコイル46〜49の巻回部46c〜49c、4
6d〜49dを通る磁束の密度が2割減少し、巻回部4
6e〜49e、46f〜49fを通る磁束の密度が2割
増加したとする。各トラッキングコイル46〜49の巻
回部46c〜46f、47c〜47f、48c〜48
f、49c〜49fが受ける電磁力の方向を矢印で示
し、電磁力の大きさを各矢印の近傍に付記した文字
「f」の係数で示す。図3の(b)からわかるように、
各無効部分巻回部が受ける電磁力はトラッキングコイル
46〜49で相互にうち消し合う。従ってプリントコイ
ル基板4aの中心点OまわりのモーメントM1とM2は
等しくなり合計モーメントMは0となる。すなわち図1
4の(b)に示す従来例のようなモーメントは生じな
い。従って可動部50のラジアルチルトは発生せず、デ
ィスク面に照射したスポットが収差を生じることはな
い。これにより高速かつ正確な記録再生が可能となる。
ッキングコイル46〜49の巻回部46c〜49c、4
6d〜49dを通る磁束の密度が2割減少し、巻回部4
6e〜49e、46f〜49fを通る磁束の密度が2割
増加したとする。各トラッキングコイル46〜49の巻
回部46c〜46f、47c〜47f、48c〜48
f、49c〜49fが受ける電磁力の方向を矢印で示
し、電磁力の大きさを各矢印の近傍に付記した文字
「f」の係数で示す。図3の(b)からわかるように、
各無効部分巻回部が受ける電磁力はトラッキングコイル
46〜49で相互にうち消し合う。従ってプリントコイ
ル基板4aの中心点OまわりのモーメントM1とM2は
等しくなり合計モーメントMは0となる。すなわち図1
4の(b)に示す従来例のようなモーメントは生じな
い。従って可動部50のラジアルチルトは発生せず、デ
ィスク面に照射したスポットが収差を生じることはな
い。これにより高速かつ正確な記録再生が可能となる。
【0035】本実施例における各要素の構成を次のよう
に改変しても本実施例の適用範囲に含まれる。 (1)フォーカシングコイル5aとトラッキングコイル
46〜49とを一体化したプリントコイル基板4a、4
bを用いる代わりに、エナメル線等を巻いて作成した薄
型のフォーカシングコイルとトラッキングコイルとをレ
ンズホルダ2に張り付けてもよい。 (2)図5の(a)に示すように、マグネット8aを、
プリントコイル基板4aに面した平面にN又はSの1つ
の磁極が出来るように着磁した、2つの1極着磁マグネ
ット8a3と4つの1極着磁マグネット8a4の集合体
で構成してもよい。また、図5の(b)に示すように、
マグネットの隣り合う同磁極同士を共有するように、マ
グネット8a〜8dとしてプリントコイル基板4aに面
した平面に6つの磁極を有する一体型の多極着磁マグネ
ット8a5を用いてもよい。図中の点線MBは着磁境界
線を示す。この構成では部品点数が減少して組立作業が
簡単になる。
に改変しても本実施例の適用範囲に含まれる。 (1)フォーカシングコイル5aとトラッキングコイル
46〜49とを一体化したプリントコイル基板4a、4
bを用いる代わりに、エナメル線等を巻いて作成した薄
型のフォーカシングコイルとトラッキングコイルとをレ
ンズホルダ2に張り付けてもよい。 (2)図5の(a)に示すように、マグネット8aを、
プリントコイル基板4aに面した平面にN又はSの1つ
の磁極が出来るように着磁した、2つの1極着磁マグネ
ット8a3と4つの1極着磁マグネット8a4の集合体
で構成してもよい。また、図5の(b)に示すように、
マグネットの隣り合う同磁極同士を共有するように、マ
グネット8a〜8dとしてプリントコイル基板4aに面
した平面に6つの磁極を有する一体型の多極着磁マグネ
ット8a5を用いてもよい。図中の点線MBは着磁境界
線を示す。この構成では部品点数が減少して組立作業が
簡単になる。
【0036】(3)図1の構成では、2つのマグネット
8aと8bを用いて、強力な磁気回路を実現している。
しかしコスト低減が要求される光ディスクドライブで
は、マグネット8bの代わりに対向ヨーク(図示省略)
を配置してもよい。これにより部品点数が削減され、低
コストでかつ可動部50のラジアルチルトが生じない対
物レンズ駆動装置が得られる。
8aと8bを用いて、強力な磁気回路を実現している。
しかしコスト低減が要求される光ディスクドライブで
は、マグネット8bの代わりに対向ヨーク(図示省略)
を配置してもよい。これにより部品点数が削減され、低
コストでかつ可動部50のラジアルチルトが生じない対
物レンズ駆動装置が得られる。
【0037】(4)図1の構成では、プリントコイル基
板4a、4bはレンズホルダ2に両端部で固定されてい
る。またプリントコイル基板4aと対物レンズ1との間
にヨークベース板18とマグネット8bとを配置する空
間が設けられている。マグネット8bをフォーカシング
方向Foに2極の磁極を有するマグネット8b1のみで
構成して小型化してもよい。また、この空間を小さくし
てレンズホルダ2を小型化軽量化し、加速度感度を向上
させることもできる。このとき、マグネット8b1を、
フォーカシングコイル5aと各トラッキングコイル46
〜49のトラッキング方向Tkに垂直でかつフォーカシ
ングコイル5aに近い辺の巻回部に対向する大きさにす
る。これにより、マグネット8b1もトラッキング駆動
に寄与する。図1に示す対物レンズ駆動装置では、プリ
ントコイル基板4aとマグネット8a、8bを含む第1
の駆動部と、プリントコイル基板4bとマグネット8
c、8dを含む第2の駆動部が、対物レンズ1の両側に
配置されている。本実施例において、第1又は第2の駆
動部のいずれか一方を取り除いてもよく、その場合でも
本実施例の作用や効果を得ることができる。
板4a、4bはレンズホルダ2に両端部で固定されてい
る。またプリントコイル基板4aと対物レンズ1との間
にヨークベース板18とマグネット8bとを配置する空
間が設けられている。マグネット8bをフォーカシング
方向Foに2極の磁極を有するマグネット8b1のみで
構成して小型化してもよい。また、この空間を小さくし
てレンズホルダ2を小型化軽量化し、加速度感度を向上
させることもできる。このとき、マグネット8b1を、
フォーカシングコイル5aと各トラッキングコイル46
〜49のトラッキング方向Tkに垂直でかつフォーカシ
ングコイル5aに近い辺の巻回部に対向する大きさにす
る。これにより、マグネット8b1もトラッキング駆動
に寄与する。図1に示す対物レンズ駆動装置では、プリ
ントコイル基板4aとマグネット8a、8bを含む第1
の駆動部と、プリントコイル基板4bとマグネット8
c、8dを含む第2の駆動部が、対物レンズ1の両側に
配置されている。本実施例において、第1又は第2の駆
動部のいずれか一方を取り除いてもよく、その場合でも
本実施例の作用や効果を得ることができる。
【0038】本実施例によれば、マグネット8a、8b
を、フォーカシングコイル5a、トラッキングコイル4
6〜49の巻回部のすべてに対向する大きさにしている
ので、駆動力が大きく高い駆動感度が得られる。またト
ラッキングコイル46〜49のフォーカシング方向Fo
に垂直な辺の巻回部が受ける電磁力によるプリントコイ
ル基板4aの中心点Oまわりのモーメントは相殺され
る。これにより、可動部50のラジアルチルトが抑制さ
れて高速駆動時でも安定した記録再生が可能となる。
を、フォーカシングコイル5a、トラッキングコイル4
6〜49の巻回部のすべてに対向する大きさにしている
ので、駆動力が大きく高い駆動感度が得られる。またト
ラッキングコイル46〜49のフォーカシング方向Fo
に垂直な辺の巻回部が受ける電磁力によるプリントコイ
ル基板4aの中心点Oまわりのモーメントは相殺され
る。これにより、可動部50のラジアルチルトが抑制さ
れて高速駆動時でも安定した記録再生が可能となる。
【0039】《第2実施例》本発明の第2実施例は、第
1実施例におけるプリントコイル基板4aのフォーカシ
ングコイル5a及びトラッキングコイル46〜49の配
置と、マグネット8aの磁極の配置を変更したものであ
る。その他の構成は第1実施例と実質的にと同様である
ので重複する説明は省略する。
1実施例におけるプリントコイル基板4aのフォーカシ
ングコイル5a及びトラッキングコイル46〜49の配
置と、マグネット8aの磁極の配置を変更したものであ
る。その他の構成は第1実施例と実質的にと同様である
ので重複する説明は省略する。
【0040】図6は本発明の第2実施例の対物レンズ駆
動装置のプリントコイル基板24aとマグネット28を
示す図2の(a)と同様の平面図である。
動装置のプリントコイル基板24aとマグネット28を
示す図2の(a)と同様の平面図である。
【0041】図6に示すように、プリントコイル基板2
4aの中央部に縦に2つの略矩形のトラッキングコイル
26、27を配置している。トラッキングコイル26、
27の両側に略矩形のフォーカシングコイル30、31
をそれぞれ配置している。2つのトラッキングコイル2
6、27は矢印Itで示す方向に電流が流れるように直
列に接続されている。フォーカシングコイル30、31
は、矢印Ifに示す方向に電流が流れるように直列に接
続されている。マグネット28を構成するマグネット2
8a1、28a2は、トラッキングコイル26、27の
トラッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部26a、2
6b、及び巻回部27a、27bの位置に互いに逆の磁
極がくるように構成されている。またマグネット28a
1、28a2は、各フォーカシングコイル30、31の
フォーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部30a、
30b、及び巻回部31a、31bの位置に互いに逆の
磁極がくるように構成されている。マグネット28は図
6に示すように2つの2極着磁マグネット28a1、2
8a2の組み合わせである。着磁境界線を点線MBで示
す。マグネット28を1極着磁マグネット4つの集合体
で構成してもよい。また同一平面に4つの磁極を有する
4極着磁マグネット1つで構成してもよい(図示省
略)。
4aの中央部に縦に2つの略矩形のトラッキングコイル
26、27を配置している。トラッキングコイル26、
27の両側に略矩形のフォーカシングコイル30、31
をそれぞれ配置している。2つのトラッキングコイル2
6、27は矢印Itで示す方向に電流が流れるように直
列に接続されている。フォーカシングコイル30、31
は、矢印Ifに示す方向に電流が流れるように直列に接
続されている。マグネット28を構成するマグネット2
8a1、28a2は、トラッキングコイル26、27の
トラッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部26a、2
6b、及び巻回部27a、27bの位置に互いに逆の磁
極がくるように構成されている。またマグネット28a
1、28a2は、各フォーカシングコイル30、31の
フォーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部30a、
30b、及び巻回部31a、31bの位置に互いに逆の
磁極がくるように構成されている。マグネット28は図
6に示すように2つの2極着磁マグネット28a1、2
8a2の組み合わせである。着磁境界線を点線MBで示
す。マグネット28を1極着磁マグネット4つの集合体
で構成してもよい。また同一平面に4つの磁極を有する
4極着磁マグネット1つで構成してもよい(図示省
略)。
【0042】第2実施例では、第1実施例と同様に各ト
ラッキングコイル26、27の2辺の巻回部26a、2
6b、27a、27bがすべて駆動力を受けるので、ト
ラッキング駆動時に高い加速度感度が得られる。また、
2つのフォーカシングコイル30、31を有するのでフ
ォーカシング駆動時の加速度感度が向上する。その結
果、対物レンズのフォーカシング時及びトラッキング時
の追従能力が高まり、高速記録再生が可能となる。また
トラッキングコイル26、27のフォーカシング方向に
垂直な辺の巻回部26c、26d、27c、27dが受
ける電磁力により発生するコイル中心点Oまわりのモー
メントも相殺され、可動部50の半径方向のラジアルチ
ルトが抑制される。フォーカシングコイル30、31が
トラッキングコイル26、27より大きいので、フォー
カシング方向に大きな駆動力を得ることができる。
ラッキングコイル26、27の2辺の巻回部26a、2
6b、27a、27bがすべて駆動力を受けるので、ト
ラッキング駆動時に高い加速度感度が得られる。また、
2つのフォーカシングコイル30、31を有するのでフ
ォーカシング駆動時の加速度感度が向上する。その結
果、対物レンズのフォーカシング時及びトラッキング時
の追従能力が高まり、高速記録再生が可能となる。また
トラッキングコイル26、27のフォーカシング方向に
垂直な辺の巻回部26c、26d、27c、27dが受
ける電磁力により発生するコイル中心点Oまわりのモー
メントも相殺され、可動部50の半径方向のラジアルチ
ルトが抑制される。フォーカシングコイル30、31が
トラッキングコイル26、27より大きいので、フォー
カシング方向に大きな駆動力を得ることができる。
【0043】第2実施例の対物レンズ駆動装置は、加速
度感度の向上により高い駆動感度を有する。また、可動
部50のラジアルチルトが抑制されて高速駆動時でも安
定した記録再生が可能となる。プリントコイル基板24
aに面するマグネット28の磁極数が4つであるので、
第1実施例の6つより少ない。従ってマグネットの構造
が簡単になり、装置が安価になる。
度感度の向上により高い駆動感度を有する。また、可動
部50のラジアルチルトが抑制されて高速駆動時でも安
定した記録再生が可能となる。プリントコイル基板24
aに面するマグネット28の磁極数が4つであるので、
第1実施例の6つより少ない。従ってマグネットの構造
が簡単になり、装置が安価になる。
【0044】《第3実施例》第3実施例は、第1実施例
におけるプリントコイル基板4aのトラッキングコイル
46〜49と、マグネット8aを変更したものである。
その他の構成は第1実施例と同様であるので重複する説
明は省略する。
におけるプリントコイル基板4aのトラッキングコイル
46〜49と、マグネット8aを変更したものである。
その他の構成は第1実施例と同様であるので重複する説
明は省略する。
【0045】図7の(a)は本発明の第3実施例の対物
レンズ駆動装置におけるプリントコイル基板34aとマ
グネット38を示す図2の(a)と同様の平面図であ
る。図7の(a)に示すように、プリントコイル基板3
4aの中央部に略矩形のフォーカシングコイル35aを
設けている。フォーカシングコイル35aの両側にそれ
ぞれ略矩形のトラッキングコイル36、37を設けてい
る。2つのトラッキングコイル36、37は矢印Itに
示す向きに電流が流れるように直列に結線されている。
レンズ駆動装置におけるプリントコイル基板34aとマ
グネット38を示す図2の(a)と同様の平面図であ
る。図7の(a)に示すように、プリントコイル基板3
4aの中央部に略矩形のフォーカシングコイル35aを
設けている。フォーカシングコイル35aの両側にそれ
ぞれ略矩形のトラッキングコイル36、37を設けてい
る。2つのトラッキングコイル36、37は矢印Itに
示す向きに電流が流れるように直列に結線されている。
【0046】マグネット38は、3つの2極着磁マグネ
ット38a1、38a2及び38a3で構成されてい
る。各マグネットの着磁境界線を点線MBで示す。マグ
ネット38a1は、フォーカシングコイル35aのフォ
ーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部35b、35
cの位置に互いに逆の磁極を有する。マグネット38a
2と38a3は、トラッキングコイル36、37のトラ
ッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部36a、36
b、37a、37bの中央部に互いに逆の磁極を有す
る。図7の(a)に示す3つのマグネット38a1、3
8a2、38a3の組み合わせの代わりに、1極着磁マ
グネットを6つ組み合わせた集合体でマグネット38を
構成してもよい。また、図7の(b)に示すように、マ
グネット38を2つのL字形の1極着磁マグネット71
と、2つの棒状の1極着磁マグネット72で構成しても
よい。
ット38a1、38a2及び38a3で構成されてい
る。各マグネットの着磁境界線を点線MBで示す。マグ
ネット38a1は、フォーカシングコイル35aのフォ
ーカシング方向Foに垂直な2辺の巻回部35b、35
cの位置に互いに逆の磁極を有する。マグネット38a
2と38a3は、トラッキングコイル36、37のトラ
ッキング方向Tkに垂直な2辺の巻回部36a、36
b、37a、37bの中央部に互いに逆の磁極を有す
る。図7の(a)に示す3つのマグネット38a1、3
8a2、38a3の組み合わせの代わりに、1極着磁マ
グネットを6つ組み合わせた集合体でマグネット38を
構成してもよい。また、図7の(b)に示すように、マ
グネット38を2つのL字形の1極着磁マグネット71
と、2つの棒状の1極着磁マグネット72で構成しても
よい。
【0047】図7の(a)の磁気回路構成によれば、各
トラッキングコイル36、37のトラッキング駆動に有
効な2辺の巻回部36a、36b、37a、37bがす
べて駆動力を受けるので、加速度感度が高い。従って対
物レンズ1のフォーカシング時及びトラッキング時の追
従能力が高く、高速記録再生が可能となる。トラッキン
グコイル36、37のフォーカシング方向Foに垂直な
辺の巻回部36c、37c、すなわち無効部分が受ける
電磁力によるコイル中心Oまわりのモーメントも相殺さ
れ、可動部50のラジアルチルトが抑制される。
トラッキングコイル36、37のトラッキング駆動に有
効な2辺の巻回部36a、36b、37a、37bがす
べて駆動力を受けるので、加速度感度が高い。従って対
物レンズ1のフォーカシング時及びトラッキング時の追
従能力が高く、高速記録再生が可能となる。トラッキン
グコイル36、37のフォーカシング方向Foに垂直な
辺の巻回部36c、37c、すなわち無効部分が受ける
電磁力によるコイル中心Oまわりのモーメントも相殺さ
れ、可動部50のラジアルチルトが抑制される。
【0048】第3実施例によれば、トラッキングコイル
36、37がフォーカシング方向に長いので、トラッキ
ング方向Tkに垂直な有効部分の巻回部36a、36
b、37a、37bが長く、フォーカシング方向Foに
垂直な無効部分の巻回部36c、37cの長さが短い。
トラッキングコイル36、37における有効部分の割合
が大きいため、トラッキング駆動時の加速度感度が高
い。トラッキングコイル36、37が図2のトラッキン
グコイル46〜49のように2分割されていないので構
成が簡単であり、薄型化が可能である。従って第3実施
例の対物レンズ駆動装置はノートPC用などの薄型の光
ディスクドライブに適している。
36、37がフォーカシング方向に長いので、トラッキ
ング方向Tkに垂直な有効部分の巻回部36a、36
b、37a、37bが長く、フォーカシング方向Foに
垂直な無効部分の巻回部36c、37cの長さが短い。
トラッキングコイル36、37における有効部分の割合
が大きいため、トラッキング駆動時の加速度感度が高
い。トラッキングコイル36、37が図2のトラッキン
グコイル46〜49のように2分割されていないので構
成が簡単であり、薄型化が可能である。従って第3実施
例の対物レンズ駆動装置はノートPC用などの薄型の光
ディスクドライブに適している。
【0049】《第4実施例》図8は本発明の第4実施例
の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。図におい
て、同じ形状のコイルを有するプリントコイル基板4
a、4bが対物レンズ1を支持するレンズホルダ2の両
側面に固着されている。プリントコイル基板4a、4b
は中継プリント基板9a、9bにより連結されている。
プリントコイル基板4aの外側面は、ヨークベース7a
に取り付けられたマグネット8aに所定の隙間を保って
対向している。同様にしてプリントコイル基板4bの外
側面は、ヨークベース7bに取り付けられたマグネット
8bに所定の隙間を保って対向している。ヨークベース
7a、7bは基台10に固定されている。プリントコイ
ル基板4a、4b及びマグネット8aはともに図2に示
すものと同じである。
の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。図におい
て、同じ形状のコイルを有するプリントコイル基板4
a、4bが対物レンズ1を支持するレンズホルダ2の両
側面に固着されている。プリントコイル基板4a、4b
は中継プリント基板9a、9bにより連結されている。
プリントコイル基板4aの外側面は、ヨークベース7a
に取り付けられたマグネット8aに所定の隙間を保って
対向している。同様にしてプリントコイル基板4bの外
側面は、ヨークベース7bに取り付けられたマグネット
8bに所定の隙間を保って対向している。ヨークベース
7a、7bは基台10に固定されている。プリントコイ
ル基板4a、4b及びマグネット8aはともに図2に示
すものと同じである。
【0050】第4実施例の磁気回路構成によれば、図2
に示す第1実施例と同様に各トラッキングコイル46〜
49の2辺の巻回部46a〜49a、46b〜49bが
すべて駆動力を受ける。従って対物レンズ1の追従能力
が高く、高速記録再生が可能となる。トラッキングコイ
ル46〜49のフォーカシング方向Foに垂直な辺の巻
回部、すなわち駆動に関与しない無効部分が受ける電磁
力による中心Oまわりのモーメントも相殺され、可動部
50のラジアルチルトが抑制される。
に示す第1実施例と同様に各トラッキングコイル46〜
49の2辺の巻回部46a〜49a、46b〜49bが
すべて駆動力を受ける。従って対物レンズ1の追従能力
が高く、高速記録再生が可能となる。トラッキングコイ
ル46〜49のフォーカシング方向Foに垂直な辺の巻
回部、すなわち駆動に関与しない無効部分が受ける電磁
力による中心Oまわりのモーメントも相殺され、可動部
50のラジアルチルトが抑制される。
【0051】第4実施例では、2つのマグネット8a、
8cを有している。従ってマグネットの数が前記第1〜
第3実施例の4つに比べて半減している。これは低コス
ト化が求められる場合に有効となる。前記第1実施例の
構成においては、駆動部50のプリントコイル4a、4
bと対物レンズ1との間の距離が大きい。従ってレンズ
ホルダ2の形状によっては剛性が低下して駆動部50の
共振周波数が低くなるおそれがある。第4実施例におい
ては、図8に示すように、プリントコイル基板の4a、
4bと対物レンズの距離が短くなるので、レンズホルダ
1の形状にかかわらず共振周波数を十分に高くできる。
そのためレンズホルダ2の材料に比重の小さい低剛性の
ものを選択できる。その結果可動部50の軽量化が可能
となり、高い加速度感度を有する対物レンズ駆動装置が
実現できる。
8cを有している。従ってマグネットの数が前記第1〜
第3実施例の4つに比べて半減している。これは低コス
ト化が求められる場合に有効となる。前記第1実施例の
構成においては、駆動部50のプリントコイル4a、4
bと対物レンズ1との間の距離が大きい。従ってレンズ
ホルダ2の形状によっては剛性が低下して駆動部50の
共振周波数が低くなるおそれがある。第4実施例におい
ては、図8に示すように、プリントコイル基板の4a、
4bと対物レンズの距離が短くなるので、レンズホルダ
1の形状にかかわらず共振周波数を十分に高くできる。
そのためレンズホルダ2の材料に比重の小さい低剛性の
ものを選択できる。その結果可動部50の軽量化が可能
となり、高い加速度感度を有する対物レンズ駆動装置が
実現できる。
【0052】《第5実施例》第5実施例は、第1実施例
におけるプリントコイル基板4aのフォーカシングコイ
ルとトラッキングコイルの構成及びマグネット8aの磁
極配置を変更したものである。その他の構成は第1実施
例と同様であるので重複する説明は省略する。図9は本
発明の第5実施例の対物レンズ駆動装置の第5実施例に
おけるプリントコイル基板64aとマグネット68aを
示す図2の(a)と同様の平面図である。図9におい
て、プリントコイル基板64aの左端部に縦に2つの略
矩形のトラッキングコイル66aを設けている。プリン
トコイル基板64aの他の部分に略矩形の1つのフォー
カシングコイル65aを設けている。トラッキングコイ
ル66a及びフォーカシングコイル65aは、プリント
コイル基板64aのフォーカシング方向に平行な中心線
に対して非対称である。2つのトラッキングコイル66
aは矢印Itで示す向きに電流が流れるように直列に結
線されている。
におけるプリントコイル基板4aのフォーカシングコイ
ルとトラッキングコイルの構成及びマグネット8aの磁
極配置を変更したものである。その他の構成は第1実施
例と同様であるので重複する説明は省略する。図9は本
発明の第5実施例の対物レンズ駆動装置の第5実施例に
おけるプリントコイル基板64aとマグネット68aを
示す図2の(a)と同様の平面図である。図9におい
て、プリントコイル基板64aの左端部に縦に2つの略
矩形のトラッキングコイル66aを設けている。プリン
トコイル基板64aの他の部分に略矩形の1つのフォー
カシングコイル65aを設けている。トラッキングコイ
ル66a及びフォーカシングコイル65aは、プリント
コイル基板64aのフォーカシング方向に平行な中心線
に対して非対称である。2つのトラッキングコイル66
aは矢印Itで示す向きに電流が流れるように直列に結
線されている。
【0053】マグネット68aは2つのマグネット68
a1と68a2を有する。マグネット68a1はフォー
カシングコイル65aのフォーカシング方向Foに垂直
な2辺の巻回部65a1、65a2に互いに逆の磁極が
対向するように構成されている。マグネット68a2は
各トラッキングコイル66aのトラッキング方向Tkに
垂直なそれぞれの巻回部66a1の位置に互いに逆の磁
極が対向するように構成されている。マグネット68a
は、図9に示す2極着磁マグネットを2つ組み合わせた
ものの他に、1極着磁マグネットを4つ組み合わせた集
合体で構成してもよい。また同一平面に4つの磁極を有
する4極着磁マグネット1つで構成してもよい。
a1と68a2を有する。マグネット68a1はフォー
カシングコイル65aのフォーカシング方向Foに垂直
な2辺の巻回部65a1、65a2に互いに逆の磁極が
対向するように構成されている。マグネット68a2は
各トラッキングコイル66aのトラッキング方向Tkに
垂直なそれぞれの巻回部66a1の位置に互いに逆の磁
極が対向するように構成されている。マグネット68a
は、図9に示す2極着磁マグネットを2つ組み合わせた
ものの他に、1極着磁マグネットを4つ組み合わせた集
合体で構成してもよい。また同一平面に4つの磁極を有
する4極着磁マグネット1つで構成してもよい。
【0054】前記プリントコイル基板64aは図1のプ
リントコイル基板4aに対応している。前記マグネット
68aは図1のマグネット8aに対応している。第5実
施例の対物レンズ駆動装置では、図1におけるマグネッ
ト8b〜8d及びプリントコイル基板4bにそれぞれ対
応するマグネットとプリントコイル基板は、図9に示す
プリントコイル基板64a及びマグネット68aと同じ
ものを180°回転させたものに等しい。上記の構成に
より、両マグネット68aと両プリントコイル基板64
aはそれぞれ対物レンズ1の光軸に対称になる。両フォ
ーカシングコイル65aと両トラッキングコイル66a
には、それぞれ同じフォーカシング方向Fo及び同じト
ラッキング方向Tkに電磁力が働くように電流が供給さ
れる。
リントコイル基板4aに対応している。前記マグネット
68aは図1のマグネット8aに対応している。第5実
施例の対物レンズ駆動装置では、図1におけるマグネッ
ト8b〜8d及びプリントコイル基板4bにそれぞれ対
応するマグネットとプリントコイル基板は、図9に示す
プリントコイル基板64a及びマグネット68aと同じ
ものを180°回転させたものに等しい。上記の構成に
より、両マグネット68aと両プリントコイル基板64
aはそれぞれ対物レンズ1の光軸に対称になる。両フォ
ーカシングコイル65aと両トラッキングコイル66a
には、それぞれ同じフォーカシング方向Fo及び同じト
ラッキング方向Tkに電磁力が働くように電流が供給さ
れる。
【0055】第5実施例によれば、各トラッキングコイ
ル66aの2辺の巻回部のすべてに駆動力が働くので、
高い加速度感度が得られる。その結果、対物レンズのト
ラッキング時及びフォーカシング時の追従能力が高ま
り、高速記録再生が可能となる。トラッキングコイル6
6aのフォーカシング方向Foに垂直な辺の巻回部、す
なわち駆動力が働かない無効部分が受ける電磁力により
発生する中心点Oまわりのモーメントも相殺され、可動
部50のラジアルチルトが抑制される。これにより、高
速駆動時でも安定した信号の記録再生が可能となる。フ
ォーカシングコイル65aはトラッキング方向に長い巻
回部65a1、65a2を有するので、フォーカシング
方向Foに垂直な有効部分の巻回部65a1、65a2
の面積が増加し、トラッキング方向に垂直な無効部分の
面積が減少する。そのためフォーカシングコイル65a
全体における有効部分の割合が増加して加速度感度がさ
らに向上する。本実施例は特にフォーカシング方向Fo
に高い駆動感度が要求される対物レンズ駆動装置に適し
ている。マグネット68aの磁極数が4つであり、第1
実施例のマグネット8aの6つより少ないので、マグネ
ット68aが安価になる。
ル66aの2辺の巻回部のすべてに駆動力が働くので、
高い加速度感度が得られる。その結果、対物レンズのト
ラッキング時及びフォーカシング時の追従能力が高ま
り、高速記録再生が可能となる。トラッキングコイル6
6aのフォーカシング方向Foに垂直な辺の巻回部、す
なわち駆動力が働かない無効部分が受ける電磁力により
発生する中心点Oまわりのモーメントも相殺され、可動
部50のラジアルチルトが抑制される。これにより、高
速駆動時でも安定した信号の記録再生が可能となる。フ
ォーカシングコイル65aはトラッキング方向に長い巻
回部65a1、65a2を有するので、フォーカシング
方向Foに垂直な有効部分の巻回部65a1、65a2
の面積が増加し、トラッキング方向に垂直な無効部分の
面積が減少する。そのためフォーカシングコイル65a
全体における有効部分の割合が増加して加速度感度がさ
らに向上する。本実施例は特にフォーカシング方向Fo
に高い駆動感度が要求される対物レンズ駆動装置に適し
ている。マグネット68aの磁極数が4つであり、第1
実施例のマグネット8aの6つより少ないので、マグネ
ット68aが安価になる。
【0056】《第6実施例》図10は、本発明の第6実
施例の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。本実
施例の構成は図8に示す第4実施例の対物レンズ駆動装
置と類似である。異なっているのはサスペンションワイ
ヤ53a〜53dの構成と、プリントコイル基板54
a、54bの構成である。
施例の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図である。本実
施例の構成は図8に示す第4実施例の対物レンズ駆動装
置と類似である。異なっているのはサスペンションワイ
ヤ53a〜53dの構成と、プリントコイル基板54
a、54bの構成である。
【0057】図10において、サスペンションワイヤ5
3a、53b、53c及び53dの各一端は中継プリン
ト基板9a、9bに固着され、各他端はワイヤホルダ1
1に固着されている。サスペンションワイヤは全部で6
本あるが、図10では4本のサスペンションワイヤ53
a〜53dが見えている。他の2本の見えないサスペン
ションワイヤ53e、53fはサスペンションワイヤ5
3dに並行して中継プリント基板9aとワイヤホルダ1
1間に展張されている。矢印Rはプリント基板54a、
54bの中心を通り、トラッキング方向Tkに垂直な軸
であり、以下、軸Rという。軸Rまわりの回転方向を矢
印Rtで表す。矢印Rtは対物レンズ1を含む可動部5
1のトラッキング方向Tk(ディスクの半径方向)の傾
き、すなわちラジアルチルトを示している。
3a、53b、53c及び53dの各一端は中継プリン
ト基板9a、9bに固着され、各他端はワイヤホルダ1
1に固着されている。サスペンションワイヤは全部で6
本あるが、図10では4本のサスペンションワイヤ53
a〜53dが見えている。他の2本の見えないサスペン
ションワイヤ53e、53fはサスペンションワイヤ5
3dに並行して中継プリント基板9aとワイヤホルダ1
1間に展張されている。矢印Rはプリント基板54a、
54bの中心を通り、トラッキング方向Tkに垂直な軸
であり、以下、軸Rという。軸Rまわりの回転方向を矢
印Rtで表す。矢印Rtは対物レンズ1を含む可動部5
1のトラッキング方向Tk(ディスクの半径方向)の傾
き、すなわちラジアルチルトを示している。
【0058】図11の(a)及び(b)は、それぞれプ
リントコイル基板54a、54bの軸R方向から見た平
面図である。プリントコイル基板54a、54bはそれ
ぞれ中央部に略矩形のトラッキングコイル56a、56
bを有する。プリントコイル基板54aのトラッキング
コイル56aの両側に、略矩形のフォーカシングコイル
55a、55bが形成されている。プリントコイル基板
54bのトラッキングコイル56bの両側に、略矩形の
フォーカシングコイル55c、55dが形成されてい
る。フォーカシングコイル55aと55cは中継プリン
ト基板9aを経て接続されている。フォーカシングコイ
ル55a、55cに電流Itを流すとき、フォーカシン
グコイル55a、55cが、同じフォーカシング方向F
oに駆動力を生じるように、各フォーカシングコイル5
5a、55cの巻回方向と、マグネット8a、8cの磁
極の方向が決められている。同様にして、フォーカシン
グコイル55bと55dは中継プリント基板9bを経て
接続されている。フォーカシングコイル55b、55d
に電流Ifを流すとき、フォーカシングコイル55b、
55dが同じフォーカシング方向Foに駆動力を生じる
ように、各フォーカシングコイル55B、55dの巻回
方向とマグネット8a、8bの磁極の方向が設定されて
いる。
リントコイル基板54a、54bの軸R方向から見た平
面図である。プリントコイル基板54a、54bはそれ
ぞれ中央部に略矩形のトラッキングコイル56a、56
bを有する。プリントコイル基板54aのトラッキング
コイル56aの両側に、略矩形のフォーカシングコイル
55a、55bが形成されている。プリントコイル基板
54bのトラッキングコイル56bの両側に、略矩形の
フォーカシングコイル55c、55dが形成されてい
る。フォーカシングコイル55aと55cは中継プリン
ト基板9aを経て接続されている。フォーカシングコイ
ル55a、55cに電流Itを流すとき、フォーカシン
グコイル55a、55cが、同じフォーカシング方向F
oに駆動力を生じるように、各フォーカシングコイル5
5a、55cの巻回方向と、マグネット8a、8cの磁
極の方向が決められている。同様にして、フォーカシン
グコイル55bと55dは中継プリント基板9bを経て
接続されている。フォーカシングコイル55b、55d
に電流Ifを流すとき、フォーカシングコイル55b、
55dが同じフォーカシング方向Foに駆動力を生じる
ように、各フォーカシングコイル55B、55dの巻回
方向とマグネット8a、8bの磁極の方向が設定されて
いる。
【0059】トラッキングコイル56a、56bは、中
継プリント基板9a、9bを経て接続されている。トラ
ッキングコイル56a、56bに電流Itを流すとき、
同じトラッキング方向Tkに駆動力を生じるように、ト
ラッキングコイル56a、56bの巻回方向とマグネッ
ト8a、8bの磁極の方向が設定されている。6本のサ
スペンションワイヤ53a〜53fのうち、2本のサス
ペンションワイヤがフォーカシングコイル55a、55
cの駆動電流の供給に用いられている。他の2本のサス
ペンションワイヤがフォーカシングコイル55b、55
dの駆動電流の供給に用いられている。残りの2本のサ
スペンションワイヤがトラッキングコイル56a、56
bの駆動電流の供給に用いられている。
継プリント基板9a、9bを経て接続されている。トラ
ッキングコイル56a、56bに電流Itを流すとき、
同じトラッキング方向Tkに駆動力を生じるように、ト
ラッキングコイル56a、56bの巻回方向とマグネッ
ト8a、8bの磁極の方向が設定されている。6本のサ
スペンションワイヤ53a〜53fのうち、2本のサス
ペンションワイヤがフォーカシングコイル55a、55
cの駆動電流の供給に用いられている。他の2本のサス
ペンションワイヤがフォーカシングコイル55b、55
dの駆動電流の供給に用いられている。残りの2本のサ
スペンションワイヤがトラッキングコイル56a、56
bの駆動電流の供給に用いられている。
【0060】次に動作について図11の(a)及び
(b)を参照して説明する。フォーカシング方向Foに
駆動するときは、フォーカシングコイル55a〜55d
に、矢印Ifで示す同じ方向の電流を流す。これによ
り、フォーカシングコイル56a〜56dは同じフォー
カシング方向Foに駆動力され、可動部51のフォーカ
シング動作が行われる。トラッキング方向Tkに駆動す
るときは、トラッキングコイル56a、56bに矢印I
tに示す方向の電流を流す。これによりトラッキングコ
イル56a、56bはトラッキング方向Tkの駆動力を
受け、可動部51のトラッキング動作が行われる。
(b)を参照して説明する。フォーカシング方向Foに
駆動するときは、フォーカシングコイル55a〜55d
に、矢印Ifで示す同じ方向の電流を流す。これによ
り、フォーカシングコイル56a〜56dは同じフォー
カシング方向Foに駆動力され、可動部51のフォーカ
シング動作が行われる。トラッキング方向Tkに駆動す
るときは、トラッキングコイル56a、56bに矢印I
tに示す方向の電流を流す。これによりトラッキングコ
イル56a、56bはトラッキング方向Tkの駆動力を
受け、可動部51のトラッキング動作が行われる。
【0061】前記第1から第5の実施例では、可動部5
0又は51のラジアルチルトは発生しない。しかし、対
物レンズ駆動装置の製造においては、プリントコイル基
板、マグネット及びサスペンションワイヤ等の各要素に
は無視できない寸法誤差が存在する。また組立工程にお
いて組立誤差が生じるのは避けられない。前記各要素の
寸法誤差や組立誤差を含む製造誤差によって、完成され
た対物レンズ駆動装置にラジアルチルトが生じる場合が
ある。さらにディスクが半径方向において歪んでいる場
合がある。このディスクの歪により対物レンズに対して
ラジアルチルトを生じることになる。第6実施例の対物
レンズ駆動装置では、フォーカシングコイル53a、5
3cの組とフォーカシングコイル53b、53dの組
に、それぞれ個別のサスペンションワイヤの対を経て電
流を供給している。従って、フォーカシングコイル55
a、55cの組と、フォーカシングコイル55b、55
dの組に、互いに異なる方向の電流又は異なる値の電流
を供給することが出来る。本実施例では、前記の製造誤
差によるラジアルチルトを、可働部51に取り付けた既
知の構成のチルトセンサ80により検出する。チルトセ
ンサ80の検出結果に基づいて、例えば、図11の
(a)及び(b)に示すフォーカシングコイル55b、
55dの電流Ifの方向を点線で示すように変える。そ
の結果、フォーカシングコイル55b、55dは点線の
矢印で示す方向に駆動される。これによりプリントコイ
ル基板54a、54bには矢印Rtで示す方向の回転力
が働く。その結果可動部51は図10に矢印Rtで示す
方向に回転してラジアル方向に傾く。フォーカシングコ
イル55b、55dに供給する電流Ifをチルトセンサ
80の検出出力に応じて制御することにより、製造誤差
あるいは経時変化により生じるラジアルチルトを補正す
ることが出来る。
0又は51のラジアルチルトは発生しない。しかし、対
物レンズ駆動装置の製造においては、プリントコイル基
板、マグネット及びサスペンションワイヤ等の各要素に
は無視できない寸法誤差が存在する。また組立工程にお
いて組立誤差が生じるのは避けられない。前記各要素の
寸法誤差や組立誤差を含む製造誤差によって、完成され
た対物レンズ駆動装置にラジアルチルトが生じる場合が
ある。さらにディスクが半径方向において歪んでいる場
合がある。このディスクの歪により対物レンズに対して
ラジアルチルトを生じることになる。第6実施例の対物
レンズ駆動装置では、フォーカシングコイル53a、5
3cの組とフォーカシングコイル53b、53dの組
に、それぞれ個別のサスペンションワイヤの対を経て電
流を供給している。従って、フォーカシングコイル55
a、55cの組と、フォーカシングコイル55b、55
dの組に、互いに異なる方向の電流又は異なる値の電流
を供給することが出来る。本実施例では、前記の製造誤
差によるラジアルチルトを、可働部51に取り付けた既
知の構成のチルトセンサ80により検出する。チルトセ
ンサ80の検出結果に基づいて、例えば、図11の
(a)及び(b)に示すフォーカシングコイル55b、
55dの電流Ifの方向を点線で示すように変える。そ
の結果、フォーカシングコイル55b、55dは点線の
矢印で示す方向に駆動される。これによりプリントコイ
ル基板54a、54bには矢印Rtで示す方向の回転力
が働く。その結果可動部51は図10に矢印Rtで示す
方向に回転してラジアル方向に傾く。フォーカシングコ
イル55b、55dに供給する電流Ifをチルトセンサ
80の検出出力に応じて制御することにより、製造誤差
あるいは経時変化により生じるラジアルチルトを補正す
ることが出来る。
【0062】第6実施例によれば、トラッキングコイル
56a、56bのトラッキング駆動に有効な2辺の巻回
部に駆動力が与えられ、またフォーカシングコイル55
a〜55dのフォーカシング駆動に有効な2辺の巻回部
に駆動力が与えられる。従って、加速度感度が向上して
対物レンズの追従能力が高くなり、高速記録再生が可能
となる。さらにプリントコイル基板に配置した複数のフ
ォーカシングコイルをそれぞれ個別に駆動することによ
り、ラジアルチルトの補正が可能になる。トラッキング
コイルをプリントコイル基板にフォーカシング方向に複
数個配置して、それぞれを個別に駆動しても同様の効果
が得られる。以上のように、本実施例の対物レンズ駆動
装置は、高い駆動感度が得られるとともに、複数のフォ
ーカシングコイルに互いに異なる方向や異なる値の駆動
電流を印加することでラジアル方向のチルト制御を行う
ことができる。これによりディスクに対する対物レンズ
1の傾きを補正して常に安定した記録再生が可能とな
る。なお、図6に示すプリントコイル基板24aのフォ
ーカシングコイル30、31に同じ方向の電流Ifを流
すことによっても、可動部50に回転力を与えることが
でき、ラジアル方向のチルト制御を行うことができる。
56a、56bのトラッキング駆動に有効な2辺の巻回
部に駆動力が与えられ、またフォーカシングコイル55
a〜55dのフォーカシング駆動に有効な2辺の巻回部
に駆動力が与えられる。従って、加速度感度が向上して
対物レンズの追従能力が高くなり、高速記録再生が可能
となる。さらにプリントコイル基板に配置した複数のフ
ォーカシングコイルをそれぞれ個別に駆動することによ
り、ラジアルチルトの補正が可能になる。トラッキング
コイルをプリントコイル基板にフォーカシング方向に複
数個配置して、それぞれを個別に駆動しても同様の効果
が得られる。以上のように、本実施例の対物レンズ駆動
装置は、高い駆動感度が得られるとともに、複数のフォ
ーカシングコイルに互いに異なる方向や異なる値の駆動
電流を印加することでラジアル方向のチルト制御を行う
ことができる。これによりディスクに対する対物レンズ
1の傾きを補正して常に安定した記録再生が可能とな
る。なお、図6に示すプリントコイル基板24aのフォ
ーカシングコイル30、31に同じ方向の電流Ifを流
すことによっても、可動部50に回転力を与えることが
でき、ラジアル方向のチルト制御を行うことができる。
【0063】
【発明の効果】以上の各実施例で詳細に説明したよう
に、本発明によれば、同一平面上に配置した略矩形のフ
ォーカシングコイルと略矩形のトラッキングコイルに対
向して設けたマグネットの磁極を、フォーカシングコイ
ル及びトラッキングコイルのそれぞれの駆動方向への駆
動力を生じるすべての巻回部に対向する位置に形成す
る。これにより、高い駆動感度が得られ、対物レンズの
追従能力が高くなり高速記録再生が可能となる。またト
ラッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な辺の巻
回部、すなわち駆動力の発生に寄与しない無効部分が受
ける電磁力によるプリントコイル基板の中心点まわりの
モーメントが相殺され、可動部のラジアルチルトが抑制
される。その結果高速駆動時でも安定した記録再生が可
能となる。さらに、トラッキング方向に複数のフォーカ
シングコイルを設けその中の一部のものの電流の方向や
電流値を変えることによりラジアルチルトの制御が可能
となる。
に、本発明によれば、同一平面上に配置した略矩形のフ
ォーカシングコイルと略矩形のトラッキングコイルに対
向して設けたマグネットの磁極を、フォーカシングコイ
ル及びトラッキングコイルのそれぞれの駆動方向への駆
動力を生じるすべての巻回部に対向する位置に形成す
る。これにより、高い駆動感度が得られ、対物レンズの
追従能力が高くなり高速記録再生が可能となる。またト
ラッキングコイルのフォーカシング方向に垂直な辺の巻
回部、すなわち駆動力の発生に寄与しない無効部分が受
ける電磁力によるプリントコイル基板の中心点まわりの
モーメントが相殺され、可動部のラジアルチルトが抑制
される。その結果高速駆動時でも安定した記録再生が可
能となる。さらに、トラッキング方向に複数のフォーカ
シングコイルを設けその中の一部のものの電流の方向や
電流値を変えることによりラジアルチルトの制御が可能
となる。
【図1】本発明の第1実施例の対物レンズ駆動装置の要
部の斜視図
部の斜視図
【図2】(a)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のプ
リントコイル基板4aとマグネット8aの位置関係を示
す図1の矢印V方向から見た平面図 (b)はマグネット8bの平面図
リントコイル基板4aとマグネット8aの位置関係を示
す図1の矢印V方向から見た平面図 (b)はマグネット8bの平面図
【図3】(a)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のト
ラッキング動作時におけるトラッキングコイル基板4a
とマグネット8aの位置関係を示す平面図 (b)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のトラッキン
グ動作とフォーカシング動作時におけるトラッキングコ
イル基板4aとマグネット8aの位置関係を示す平面図
ラッキング動作時におけるトラッキングコイル基板4a
とマグネット8aの位置関係を示す平面図 (b)は第1実施例の対物レンズ駆動装置のトラッキン
グ動作とフォーカシング動作時におけるトラッキングコ
イル基板4aとマグネット8aの位置関係を示す平面図
【図4】第1実施例の対物レンズ駆動装置におけるマグ
ネット8a、8bの間の磁束密度分布を示す側面図
ネット8a、8bの間の磁束密度分布を示す側面図
【図5】(a)は第1実施例の対物レンズ駆動装置にお
けるマグネットの他の構成例を示すプリントコイル基板
を含む平面図 (b)は第1実施例の対物レンズ駆動装置におけるマグ
ネットのさらに他の構成例を示すプリントコイル基板を
含む平面図
けるマグネットの他の構成例を示すプリントコイル基板
を含む平面図 (b)は第1実施例の対物レンズ駆動装置におけるマグ
ネットのさらに他の構成例を示すプリントコイル基板を
含む平面図
【図6】本発明の第2実施例の対物レンズ駆動装置のプ
リントコイル基板とマグネットの平面図
リントコイル基板とマグネットの平面図
【図7】(a)は本発明の第3実施例の対物レンズ駆動
装置のプリントコイル基板とマグネットの平面図 (b)は第3実施例のマグネットの他の例を示す平面図
装置のプリントコイル基板とマグネットの平面図 (b)は第3実施例のマグネットの他の例を示す平面図
【図8】本発明の第4実施例の対物レンズ駆動装置の要
部の斜視図
部の斜視図
【図9】本発明の第5実施例の対物レンズ駆動装置のプ
リントコイル基板とマグネットの平面図
リントコイル基板とマグネットの平面図
【図10】本発明の第6実施例の対物レンズ駆動装置の
要部の斜視図
要部の斜視図
【図11】(a)及び(b)は本発明の第6実施例の対
物レンズ駆動装置のプリントコイル基板とマグネットの
平面図
物レンズ駆動装置のプリントコイル基板とマグネットの
平面図
【図12】従来の対物レンズ駆動装置の要部の斜視図
【図13】従来の対物レンズ駆動装置におけるプリント
コイル基板とマグネットの図12の矢印V方向から見た
平面図
コイル基板とマグネットの図12の矢印V方向から見た
平面図
【図14】(a)は従来の対物レンズ駆動装置における
トラッキング動作時のプリントコイルとマグネットの平
面図 (b)は従来の対物レンズ駆動装置におけるトラッキン
グ動作とフォーカシング動作時のプリントコイルとマグ
ネットの位置関係を示す平面図
トラッキング動作時のプリントコイルとマグネットの平
面図 (b)は従来の対物レンズ駆動装置におけるトラッキン
グ動作とフォーカシング動作時のプリントコイルとマグ
ネットの位置関係を示す平面図
1 対物レンズ 2 レンズホルダ 3a〜3d サスペンションワイヤ 4a、4b プリントコイル基板 5a フォーカシングコイル 5a1、5a2 巻回部 7a、7b ヨークベース 8a1 第1のマグネット 8a2、8a3 第2のマグネット 8a、8b、8c、8d マグネット 8b1、8b2、8b3 2極着磁マグネット 9a、9b 中継プリント基板 10 基台 11 ワイヤホルダ 17、18、19、20 ヨークベース板 24a コイル部 26、27 トラッキングコイル 28 マグネット部 28a1 第1のマグネット部 28a2 第2のマグネット部 30、31 フォーカシングコイル 34a コイル部 35a フォーカシングコイル 36、37 トラッキングコイル 38 マグネット部 38a1 第1のマグネット 38a2、38a3 第2のマグネット 46〜49 トラッキングコイル 46a、46b、47a、47b、48a、49a 巻
回部 50 可動部 54a コイル部 55a、55b フォーカシングコイル 56a トラッキングコイル 65a フォーカシングコイル 66a トラッキングコイル 68a マグネット部 68a1 第1のマグネット Fo フォーカシング方向 MB、MB1、MB2、MB3 着磁境界線 Tk トラッキング方向
回部 50 可動部 54a コイル部 55a、55b フォーカシングコイル 56a トラッキングコイル 65a フォーカシングコイル 66a トラッキングコイル 68a マグネット部 68a1 第1のマグネット Fo フォーカシング方向 MB、MB1、MB2、MB3 着磁境界線 Tk トラッキング方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 寛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 若林 寛爾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 BB02 BF02 BF03 DC03 EA02 EC04 EC10 ED05 ED08 EE05 FA29 FB20 5D119 AA09 AA21 BA01 DA01 DA05 JA43
Claims (17)
- 【請求項1】 ディスクへの情報の記録もしくは再生の
ための光ビームを前記ディスクに収束する対物レンズ、 前記対物レンズを保持するレンズホルダ、 前記レンズホルダを前記対物レンズの光軸方向のフォー
カシング方向と前記ディスクの半径方向のトラッキング
方向とに移動可能に支持する支持部材、 前記レンズホルダに取り付けられ、フォーカシング方向
とトラッキング方向を含む面に垂直な巻回軸を有する少
なくとも1つのフォーカシングコイルと少なくとも1つ
のトラッキングコイルとを有するコイル部、及び前記コ
イル部に対向して配置され、前記コイル部に電流を流し
たとき前記フォーカシングコイルのフォーカシング方向
に電磁力を受ける2つの巻回部のそれぞれに互いに逆の
磁極が対向するとともに、前記トラッキングコイルのト
ラッキング方向に電磁力を受ける2つの巻回部のそれぞ
れに互いに逆の磁極が対向するように配置した複数のマ
グネットを有するマグネット部を備える対物レンズ駆動
装置。 - 【請求項2】 前記フォーカシングコイルとトラッキン
グコイルが同一基板上に配置されている請求項1記載の
対物レンズ駆動装置。 - 【請求項3】 前記コイル部は、複数のフォーカシング
コイルと前記フォーカシングコイルより小さい複数のト
ラッキングコイルとを有する請求項1記載の対物レンズ
駆動装置。 - 【請求項4】 前記コイル部は複数の層からなり、各層
に形成されたフォーカシングコイルは、各層のフォーカ
シングコイルを同じ方向に電流が流れるように各層間で
直列に接続され、各層に形成されたトラッキングコイル
は、各層のトラッキングコイルを同じ方向に電流が流れ
るように各層間で直列に接続されている請求項2記載の
対物レンズ駆動装置。 - 【請求項5】 前記マグネット部は、一方の面にN極を
有し、他方の面にS極を有する単極着磁マグネットの集
合体で構成されていることを特徴とする請求項1記載の
対物レンズ駆動装置。 - 【請求項6】 前記マグネット部は、少なくとも一方の
面の一部分にN極を有し、他の部分にS極を有する2極
着磁マグネットの集合体で構成されている請求項1記載
の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項7】 前記マグネット部は、一方の面に少なく
とも2つ以上のN極と2つ以上のS極を有する1つの多
極着磁マグネットであることを特徴とする請求項1記載
の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項8】 ディスクへの情報の記録もしくは再生の
ための光ビームを前記ディスクに収束する対物レンズ、 前記対物レンズを保持するレンズホルダ、 前記レンズホルダを前記対物レンズの光軸方向のフォー
カシング方向と前記ディスクの半径方向のトラッキング
方向とに移動可能に支持する支持部材、 レンズホルダに取り付けられた少なくとも一層の基板を
有し、前記基板の中央部に形成したフォーカシングコイ
ルと、前記基板上でフォーカシングコイルの両側に、前
記フォーカシングコイルの前記トラッキング方向に平行
な中心線に対称で、かつ中心線に垂直な方向に整列する
それぞれ少なくとも2つのトラッキングコイルを有する
コイル部、及び前記フォーカシングコイルに対向すると
ともに、前記フォーカシング方向に平行な縁部が前記ト
ラッキングコイルの中心を通ってトラッキングコイルの
半分の領域に対向し、前記フォーカシングコイルのフォ
ーカシング方向と交差する巻回部に対向する磁極を有す
る第1のマグネット、及び前記トラッキングコイルの残
余の半分の領域に対向し、前記トラッキングコイルのト
ラッキング方向と交差する巻回部に対向する磁極を有す
る第2のマグネットを含むマグネット部を備える対物レ
ンズ駆動装置。 - 【請求項9】 前記フォーカシングコイルのトラッキン
グ方向に平行な中心線が、前記第1及び第2のマグネッ
トの着磁境界線上にあることを特徴とする請求項8記載
の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項10】 前記コイル部が、2辺がフォーカシン
グ方向に実質的に平行な矩形のフォーカシングコイルと
2辺がトラッキング方向に実質的に平行な矩形のトラッ
キングコイルを有する請求項1記載の対物レンズ駆動装
置。 - 【請求項11】 前記マグネット部が、面上に2つの磁
極を有する第1のマグネットと、面上に前記第1のマグ
ネットと逆の配列の2つの磁極を有する第2のマグネッ
トとを有し、 前記コイル部の、複数のフォーカシングコイルのそれぞ
れのフォーカシング方向に電磁力を受ける2つの巻回部
が、それぞれ前記第1及び第2のマグネットの互いに逆
の磁極に対向するように配置され、複数のトラッキング
コイルのそれぞれのトラッキング方向に電磁力を受ける
2つの巻回部が、それぞれ前記第1及び第2のマグネッ
トの境界部の両側において互いに逆の磁極に対向するよ
うに配置されたことを特徴とする請求項1記載の対物レ
ンズ駆動装置。 - 【請求項12】 前記マグネット部が、面上に2つの磁
極を有する第1のマグネットと、前記第1のマグネット
の両側に、第1のマグネットの面と同じ面に配置され、
前記第1のマグネットの着磁境界線に実質的に直交する
着磁境界線を有する2つの第2のマグネットとを有し、 前記コイル部の、フォーカシングコイルが、前記第1の
マグネットの磁極に対向するように配置され、少なくと
も2つのトラッキングコイルがそれぞれ前記第2のマグ
ネットの磁極に対向するように配置された請求項1記載
の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項13】 前記トラッキングコイルが、第2のマ
グネットの着磁境界線に沿う方向に長いことを特徴とす
る請求項12記載の対物レンズ駆動装置。 - 【請求項14】 ディスクへの情報の記録もしくは再生
のための光ビームを前記ディスクに収束する対物レン
ズ、 前記対物レンズを保持するレンズホルダ、 前記レンズホルダを前記対物レンズの光軸方向のフォー
カシング方向と前記ディスクの半径方向のトラッキング
方向とに移動可能に支持する支持部材、 レンズホルダに取り付けられた少なくとも一層の基板に
形成され、基板のフォーカシング方向に平行な中心線に
対して非対称なフォーカシングコイルと、前記中心線に
対して非対称なトラッキングコイルを有するコイル部、
及び面上に前記フォーカシングコイルに対向する2つの
磁極を有する第1のマグネットと、前記第1のマグネッ
トに隣接して第1のマグネットと同じ面に配置され、前
記第1のマグネットとの境界が前記トラッキングコイル
の中心をフォーカシング方向に通る第2のマグネットを
有するマグネット部を備える対物レンズ駆動装置。 - 【請求項15】 前記コイル部を2個備え、2個のコイ
ル部が、各コイル部のフォーカシングコイルとトラッキ
ングコイルが対物レンズの光軸に対して対称になるよう
に、配置されていることを特徴とする請求項14記載の
対物レンズ駆動装置。 - 【請求項16】 前記コイル部が、前記第1及び第2の
マグネットにそれぞれ対向し、個別の電流供給線から互
いに異なる方向及び値の電流が供給される少なくとも2
つのフォーカシングコイルと、 前記第1及び第2のマグネットの境界部分に対向するト
ラッキングコイルを有する請求項1記載の対物レンズ駆
動装置。 - 【請求項17】 前記少なくとも2つのフォーカシング
コイルには、前記レンズホルダの支持部材を経て電流が
供給されることを特徴とする請求項16記載の対物レン
ズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287406A JP2001167458A (ja) | 1999-09-29 | 2000-09-21 | 対物レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27681599 | 1999-09-29 | ||
JP11-276815 | 1999-09-29 | ||
JP2000287406A JP2001167458A (ja) | 1999-09-29 | 2000-09-21 | 対物レンズ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001167458A true JP2001167458A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=26552121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000287406A Withdrawn JP2001167458A (ja) | 1999-09-29 | 2000-09-21 | 対物レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001167458A (ja) |
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-
2000
- 2000-09-21 JP JP2000287406A patent/JP2001167458A/ja not_active Withdrawn
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