JP2001166805A - ハイブリッド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および数値制御工作機械 - Google Patents
ハイブリッド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および数値制御工作機械Info
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Abstract
特別な高精度測定機を必要とすることなく、ロストモー
ション補正値を自動設定すること。 【解決手段】 機械位置を検出する位置検出スケール9
が出力する機械位置信号と送り駆動用のサーボモータの
回転角度を検出するロータリエンコーダ7が出力するモ
ータ位置信号の双方を用いて位置ループ制御を行うハイ
ブリッド制御方式の工作機械のロストモーション補正値
設定方法において、テストプログラムを実行して位置検
出スケール9が出力する機械位置信号とロータリエンコ
ーダ7が出力するモータ位置信号とを定期的に入力し、
機械位置信号とモータ位置信号との差を演算して誤差を
求め、その誤差の行き側の平均値と戻り側の平均値との
差を演算し、その差を動的なロストモーション補正値と
してロストモーション補正値保記憶部19に保存する。
Description
御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方法お
よびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および数
値制御工作機械に関するものである。
一つとしてロストモーション誤差による補正がある。ロ
ストモーション誤差とは、正方向(行き側)と負方向
(戻り側)より同一目標点に位置決めしたときの位置決
め誤差であり、ロストモーション補正は、各工作機械固
有のロストモーション補正値を送り軸の送り方向反転時
に位置フィードバック信号にステップ入力として付加す
ることに行われている。
は、工作機械の工場出荷時や据え付け時に、レーザ測定
機等を使用して機械位置を実測し、その実測値より求め
られる計算値をパラメータ設定することにより行われて
いる。
ョン補正値の設定に際して、レーザ測定機等の高精度測
定機を据え付けて機械位置を実測しなければならないた
め、機械位置の計測に、高価な高精度測定機が必要にな
ると共に、手間と時間がかかり、また、ロストモーショ
ン補正値の設定手順が正しく確立されていないと、正し
いロストモーション補正が行われず、移動位置精度が改
善されない。
てなされたものであり、特に、ハイブリッド制御方式の
工作機械において、特別な高精度測定機を必要とするこ
となく、動的、静的なロストモーション補正値を自動設
定することができるロストモーション補正値設定方法お
よびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および数
値制御工作機械を提供することを目的としている。
めに、請求項1にかかる発明によるハイブリッド制御方
式の工作機械のロストモーション補正値設定方法は、機
械位置を検出する位置検出スケールが出力する機械位置
信号と送り駆動用のサーボモータの回転角度を検出する
ロータリエンコーダが出力するモータ位置信号の双方を
用いて位置ループ制御を行うハイブリッド制御方式の工
作機械のロストモーション補正値設定方法において、テ
ストプログラムを実行して前記機械位置信号と前記モー
タ位置信号とを定期的に入力し、前記機械位置信号と前
記モータ位置信号との差を演算して誤差を求め、その誤
差の行き側の平均値と戻り側の平均値との差を演算し、
その差を動的なロストモーション補正値として保存する
ものである。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法は、テストプログラムにより円弧補間あるいは直線往
復の軸制御を行い、各送り軸毎にロストモーション補正
値を演算、保存するものである。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法は、任意の座標位置XiとXi−1との差(Xi−X
i−1)と、座標位置Xi−1とXi−2との差(X
i−1−Xi−2)とを求め、(Xi−Xi−1)(X
i−1−Xi−2)<0の式を満たせば、座標位置X
i− 1を反転位置とし、行き側と戻り側とを自動判定す
るものである。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法は、機械位置を検出する位置検出スケールが出力する
機械位置信号と送り駆動用のサーボモータの回転角度を
検出するロータリエンコーダが出力するモータ位置信号
の双方を用いて位置ループ制御を行うハイブリッド制御
方式の工作機械のロストモーション補正値設定方法にお
いて、テストプログラムを実行して往復ピッチ送りを行
い、同一の指令位置での行き側での各停止位置と戻り側
の各停止位置にて前記機械位置信号を入力し、その差の
平均値を静的なロストモーション補正値として保存する
ものである。
タ読み取り可能な記録媒体は、請求項1〜4の何れかに
記載されたロストモーション補正方法をコンピュータに
実行させるプログラムを記録したものである。
ド制御方式の数値制御工作機械は、請求項1〜4の何れ
かに記載されたロストモーション補正値設定方法をコン
ピュータ式の数値制御装置により実行するものである。
面を用いて詳細に説明する。図1はこの発明によるハイ
ブリッド制御方式の数値制御工作機械の実施の形態を示
している。
モータ1により駆動される送りねじ機構3により移動す
るテーブル5を有している。サーボモータ1にはサーボ
モータ1の回転角度を検出するロータリエンコーダ7
が、テーブル5には機械位置を検出する位置検出スケー
ル9が各々設けられている。
NCプログラミング実行部13と、位置制御部15とを
有し、NCプログラミング実行部13がNCプログラミ
ングを実行し、補間演算等を行って各軸の位置指令を位
置制御部15に与える。位置制御部15は、NCプログ
ラミング実行部13よりの位置指令と、位置検出スケー
ル9が出力する機械位置信号とロータリエンコーダが出
力するモータ位置信号の双方を用いてハイブリッド制御
方式で位置ループ制御を行い、位置偏差に応じてサーボ
モータ1の駆動を制御する。
正実行部17を有しており、ロストモーション補正実行
部17はロストモーション補正値記憶部19に保存され
たロストモーション補正値を用いてロストモーション補
正を行う。
憶部21と、モータ回転角度記憶部23と、ロストモー
ション補正値演算部25とを有しており、NCプログラ
ミング実行部13がテストプログラムを実行することに
より、位置検出スケール9が出力する機械位置信号を機
械位置データとして機械位置データ記憶部21に格納
し、ロータリエンコーダ7が出力するモータ位置信号を
モータ回転角度データとしてモータ回転角度データ記憶
部23に格納し、ロストモーション補正値演算部25が
これらより動的なロストモーション補正値と静的なロス
トモーション補正値を演算し、ロストモーション補正値
をロストモーション補正値記憶部19に保存する。
ーション補正値の設定処理について説明する。動的ロス
トモーション補正値設定用のテストプログラムを実行す
る(ステップS11)。これにより、円弧補間あるいは
直線往復の軸制御が行われ、サンプリング回数i=1と
して(ステップS12)、所定のサンプリング周期をも
って定期的にスケール値(機械位置信号)とエンコーダ
値(モータ位置信号)とを読み込んで、これらを機械位
置データ記憶部21、モータ回転角度データ記憶部23
に格納し(ステップS13,S14)、(スケール値)
−(エンコーダ値)の差演算によって誤差ΔEiを算出
し(ステップS15)、ΔEi+ΔEi− 1によって行
き側の誤差値を積算する(ステップS16)。
インクリメントし(ステップS17)、モータ反転を判
別する(ステップS18)。モータ反転の判別は、行き
側と戻り側とを自動判定するものであり、任意の座標位
置XiとXi−1との差(Xi−Xi−1)と、座標位
置Xi−1とXi−2との差(Xi−1−Xi−2)と
を求め、(Xi−Xi−1)(Xi−1−Xi−2)<
0の式を満たせば、座標位置Xi−1を反転位置とす
る。たとえば、円弧補間で、図3に示されているよう
に、(Xi−1−Xi−2)は正の値で、(Xii−X
i−1)は負の値になるから、(Xii−Xi−1)
(Xi−1−Xi−2)<0となると、Xi−1の座標
位置がX軸に関して反転位置となる。
〜ステップS18を繰り返し、モータが反転すれば、誤
差値の積算値ΔEspを行き側のサンプリング数nで割
り算して行き側の誤差平均値ΔEpを算出する(ステッ
プS19)。
テップS20)、引き続き、所定のサンプリング周期を
もって定期的にスケール値(機械位置信号)とエンコー
ダ値(モータ位置信号)とを読み込んで、これらを機械
位置データ記憶部21、モータ回転角度データ記憶部2
3に格納し(ステップS21,S22)、(スケール
値)−(エンコーダ値)の差演算によって誤差ΔEiを
算出し(ステップS23)、ΔEi+ΔEi−1によっ
て戻り側の誤差値を積算する(ステップS24)。
インクリメントし(ステップS25)、モータ反転を判
別する(ステップS26)。モータが反転するまで、ス
テップS21〜ステップS26を繰り返し、モータが反
転すれば、誤差値の積算値ΔEsmを戻り側のサンプリ
ング数kで割り算して戻り側の誤差平均値ΔEmを算出
する(ステップS27)。戻り側のサンプリング数kは
行き側のサンプリング数nと同数であってよい。
テップS28)、行き側の誤差平均値ΔEpと戻り側の
誤差平均値ΔEmとの差を求め、これを動的なロストモ
ーション補正値ΔLdとしてロストモーション補正値記
憶部19に書き込み保存する(ステップS29,3
0)。
ン補正値ΔLdを自動設定することができる。図4は動
的なロストモーション補正値ΔLdの算出を模式的に示
している。
ーション補正値の設定処理について説明する。静的ロス
トモーション補正値設定用のテストプログラムを実行す
る(ステップS31)。これにより、図6に示されてい
るような往復ピッチ送りが行われ、行き側での各停止位
置と戻り側の各停止位置の各々においてスケール値(機
械位置信号)を読込み、記憶する(ステップS32)。
完了すれば、テストプログラムを終了し(ステップS3
3)、同一指令位置における行き側のスケール値Xpi
と戻り側のスケール値Xmiとの差ΔLiを各停止位置
毎に算出し(ステップS34)、それの全ストロークら
亙る平均値を算出し(ステップS35)、これを静的ロ
ストモーション補正値ΔLsとしてロストモーション補
正値記憶部19に書き込み保存する(ステップS3
6)。
ーション補正値の設定処理は、特別な高精度測定機を必
要とすることなく、数値制御装置11の操作盤よりの指
示(メモニュ選択等)だけで、ユーザサイドでも随時実
行することができる。
トモーション補正値設定方法は、あらかじめ用意された
プログラムをコンピューター式の数値制御装置(CN
C)で実行することにより実現することができる。この
プログラムは、ハードディスク、フロッピーディスク、
CD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒
体に記録され、コンピュータによって記録媒体より読み
出されることによって実行される。
形態について詳細に説明したが、この発明は、これに限
定されるものではなく、この発明の範囲内にて種々の実
施の形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
1にかかる発発明によるハイブリッド制御方式の工作機
械のロストモーション補正値設定方法によれば、テスト
プログラムを実行してハイブリッド制御方式の工作機械
が具備している位置検出スケールが出力する機械位置信
号とロータリエンコーダが出力するモータ位置信号とを
定期的に入力し、機械位置信号とモータ位置信号との差
を演算して誤差を求め、その誤差の行き側の平均値と戻
り側の平均値との差を演算し、その差を動的なロストモ
ーション補正値として保存するから、特別な高精度測定
機を必要とすることなく、動的なロストモーション補正
値を自動設定することができる。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法によれば、テストプログラムにより円弧補間あるいは
直線往復の軸制御を行い、各送り軸毎にロストモーショ
ン補正値を演算、保存するから、特別な高精度測定機を
必要とすることなく、各軸の動的なロストモーション補
正値を自動設定することができる。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法によれば、任意の座標位置XiとXi−1との差(X
i−X i−1)と、座標位置Xi−1とXi−2との差
(Xi−1−Xi−2)とを求め、(Xi−Xi−1)
(Xi−1−Xi−2)<0の式を満たせば、座標位置
Xi−1を反転位置とし、行き側と戻り側とを自動判定
するから、特別な手段を必要とすることなく、行き側と
戻り側とが判定され、動的なロストモーション補正値を
精度よく自動設定することができる。
ド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定方
法によれば、テストプログラムを実行してハイブリッド
制御方式の工作機械が具備している位置検出スケールが
出力する機械位置信号を入力し、同一の指令位置での行
き側での各停止位置と戻り側の各停止位置にて機械位置
信号の差の平均値を静的なロストモーション補正値とし
て保存するから、特別な高精度測定機を必要とすること
なく、静的なロストモーション補正値を自動設定するこ
とができる。
タ読み取り可能な記録媒体によれば、請求項1〜4の何
れかに記載されたロストモーション補正方法をコンピュ
ータに実行させるプログラムを記録したものであるか
ら、そのプログラムを機械読み取り可能となり、これに
よって、請求項1〜4の何れかに記載された方法をコン
ピュータ式の数値制御装置によって実現することが可能
な記録媒体が得られる。
ド制御方式の数値制御工作機械によれば、請求項1〜4
の何れかに記載されたロストモーション補正値設定方法
をコンピュータ式の数値制御装置が実行するから、特別
な高精度測定機を必要とすることなく、数値制御装置に
よって動的および静的なロストモーション補正値を自動
設定することができる。
御工作機械の一つの実施の形態を示すブロック線図であ
る。
御工作機械のロストモーション補正値設定方法における
動的なロストモーション補正値設定処理の一つの実施の
形態を示すフローチャートである。
御工作機械のロストモーション補正値設定方法における
モータ反転判定ま要領を示す説明図である。
御工作機械のロストモーション補正値設定方法における
動的なロストモーション補正値の算出を模式的に示す説
明図である。
御工作機械のロストモーション補正値設定方法における
静的なロストモーション補正値設定処理の一つの実施の
形態を示すフローチャートである。
御工作機械のロストモーション補正値設定方法における
静的なロストモーション補正値の算出を模式的に示す説
明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 機械位置を検出する位置検出スケールが
出力する機械位置信号と送り駆動用のサーボモータの回
転角度を検出するロータリエンコーダが出力するモータ
位置信号の双方を用いて位置ループ制御を行うハイブリ
ッド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定
方法において、 テストプログラムを実行して前記機械位置信号と前記モ
ータ位置信号とを定期的に入力し、前記機械位置信号と
前記モータ位置信号との差を演算して誤差を求め、その
誤差の行き側の平均値と戻り側の平均値との差を演算
し、その差を動的なロストモーション補正値として保存
することを特徴とするハイブリッド制御方式の工作機械
のロストモーション補正値設定方法。 - 【請求項2】 テストプログラムにより円弧補間あるい
は直線往復の軸制御を行い、各送り軸毎にロストモーシ
ョン補正値を演算、保存することを特徴とする請求項1
に記載のハイブリッド制御方式の工作機械のロストモー
ション補正値設定方法。 - 【請求項3】 任意の座標位置XiとXi−1との差
(Xi−Xi−1)と、座標位置Xi−1とXi−2と
の差(Xi−1−Xi−2)とを求め、(Xi−X
i−1)(Xi−1−Xi−2)<0の式を満たせば、
座標位置Xi−1を反転位置とし、行き側と戻り側とを
自動判定することを特徴とする請求項1または2に記載
のハイブリッド制御方式の工作機械のロストモーション
補正値設定方法。 - 【請求項4】 機械位置を検出する位置検出スケールが
出力する機械位置信号と送り駆動用のサーボモータの回
転角度を検出するロータリエンコーダが出力するモータ
位置信号の双方を用いて位置ループ制御を行うハイブリ
ッド制御方式の工作機械のロストモーション補正値設定
方法において、 テストプログラムを実行して往復ピッチ送りを行い、同
一の指令位置での行き側での各停止位置と戻り側の各停
止位置にて前記機械位置信号を入力し、その差の平均値
を静的なロストモーション補正値として保存することを
特徴とするハイブリッド制御方式の工作機械のロストモ
ーション補正値設定方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載されたロス
トモーション補正値設定方法をコンピュータに実行させ
るプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ
読み取り可能な記録媒体。 - 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載されたロス
トモーション補正値設定方法をコンピュータ式の数値制
御装置により実行することを特徴とするハイブリッド制
御方式の数値制御工作機械。
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KR (1) | KR20010062356A (ja) |
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