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JP2001034183A - フィルター板、画像表示素子及び画像表示装置 - Google Patents

フィルター板、画像表示素子及び画像表示装置

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Publication number
JP2001034183A
JP2001034183A JP11209235A JP20923599A JP2001034183A JP 2001034183 A JP2001034183 A JP 2001034183A JP 11209235 A JP11209235 A JP 11209235A JP 20923599 A JP20923599 A JP 20923599A JP 2001034183 A JP2001034183 A JP 2001034183A
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JP
Japan
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filter plate
light
image display
substrate
plate according
Prior art date
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Pending
Application number
JP11209235A
Other languages
English (en)
Inventor
Ko Sano
耕 佐野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP11209235A priority Critical patent/JP2001034183A/ja
Publication of JP2001034183A publication Critical patent/JP2001034183A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像表示素子の表示面の前方に配置して、視
認される画像のコントラストを改善するための庇状遮光
体が形成されたフィルター板を提供する。 【解決手段】 表示面7Sの前方に設置された透明なフ
ィルター基板6の観察者側の表面6S1上に、表示面7
S内の垂直方向D1に沿って互いに平行配置される直線
状の庇状遮光体1を形成する。そして、各遮光体1の垂
直ピッチSと画像表示素子1の画素ピッチQとの間に、
Q/S=n+1/2(nは正整数)なる条件が成立する
様に、垂直ピッチSを設定する。これにより、モアレ波
長が極小値2Qをとることから、モアレ波長が十分に短
くなって、モアレ模様が視認されにくいコントラスト改
善のためのフィルター板を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管(CR
T)や、プラズマディスプレイパネル(PDP)や、液
晶ディスプレイ(LCD)パネルや、FED(Field Emi
ssion Display)パネルや、エレクトロルミネッセントデ
ィスプレイ(ELD)パネルなどの画像表示素子の表示
面の前方に配置して、視認される画像のコントラストや
電磁輻射特性を改善するためのフィルター板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】通常用いられている画像表示素子には、
多くの場合、画像のコントラストを増して表示品位を上
げるための光学的フィルター機能と、電磁輻射を低減し
て画像表示装置の外部に対する電磁障害を防止するため
のEMI(Electromagnetic interference)フィルター
機能とが、付加されている。
【0003】先ず、光学的フィルター機能に関しては、
従来より安価なND(Neutral Density)フィルターを
用いるのが一般的ではあるが、それに代えて、庇状の突
起を配列して成るコントラスト改善用フィルター板が特
開平4−298936号公報に開示されている。そこ
で、以下では、このタイプの従来のフィルター板の構造
を図14の縦断面図に基づき説明する。同図に示す通
り、プラズマディスプレイパネル7の前面上に、画素間
隔と等しい垂直ピッチでパネルの垂直方向に沿って互い
に平行に配置された立体的な構造物(遮光体)1を有す
るフィルター板6が配置されている。これによって、パ
ネル外部からの入射光、すなわち照明光や自然光を遮断
して表示画像の明室コントラストを改善している。尚、
10はプラズマディスプレイパネル7の前面基板、11
は背面基板、9は画素である。
【0004】以上の様に、図14に示された庇状構造を
有するフィルター板は、上方からの入射光を選択的に遮
断している。ところで、通常の照明光や自然光は上方か
ら入射するので、このフィルター板は、単に可視光の透
過率を下げるだけの通常の減光フィルター(NDフィル
ター)と比較して、実効的に高いコントラスト改善効果
を奏することができる。また、図14のフィルター板で
は、立体構造物たる遮光体1はプラズマディスプレイパ
ネル7の画素ピッチと等しいピッチで配列されていると
共に、遮光体1は画素の非発光部上に配列されている。
従って、この構成はプラズマディスプレイパネル7から
の表示発光を全く遮ることがないため、明室コントラス
ト向上を図るためには理想的な構成であると言える。但
し、この配置方法は、図14に示すように、前面基板1
0の厚みが遮光体1の配列ピッチ、従って画素ピッチに
比べて小さい場合のみに有効である。何故ならば、(同
基板10の厚み)≧(画素ピッチ)となる場合には、遮
光体1がより一層に観察者側に近づくので、観察者から
見れば画素からの表示光が遮光体1によって遮られ、視
野角が狭くなるからである。
【0005】他方、EMIフィルター機能に関しては、
画像表示素子の表示面(前面パネル表面)上に導電性物
質を塗布または成膜したり、若しくは、外付けのEMI
フィルター板を設置することが通常行われている。後者
の外付けEMIフィルター板としては、ガラス基板等の
透明基板上にITO(indium tin oxide)膜等の透明導
電膜を設けたものや金属メッシュを透明基板内に埋め込
んだものが、一般的に使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図14に示された遮光
体付きフィルター板は理想的な構成を有していると言え
るが、実際上は次の様な問題点を有している。
【0007】(1) 先ず第一の問題点は、画素ピッチ
と遮光体の垂直ピッチとを正確に一致させなければなら
ない点にある。一般に使用される画像表示装置が垂直方
向に480行程度の画素数を持ち、近年は更に水平方向
及び垂直方向の双方について画素数が増大することが多
くなっていることから、2種類の構造物のピッチを正確
に合わせることは容易ではなく、両ピッチ間にずれが生
ずることが避けられないのが現状である。更に、2種類
の構造物のそれぞれの工程が高温の熱処理を含む場合に
は基板の熱による膨張または収縮が必然的に生じるの
で、これによっても両者間に誤差が発生し、ピッチずれ
や変形が避けられないのが現実である。その結果、モア
レの発生が生じ、表示上の不具合を避けることは困難で
あった。
【0008】(2) 第二の問題点は、庇構造の本質的
な問題点であると言えるが、上下方向(垂直方向)の視
野角が挟まるという点である。通常、画像表示素子の前
面基板には、基板として用いられるガラスなどの材料の
強度の関係上、1mm〜数mm程度の厚さが必要であ
り、この厚さは画素ピッチと比較すると数倍程度である
ことが一般的である。そのため、設計上は遮光体のピッ
チを画素ピッチに合わせようとしても、後述するように
観察する角度によっては遮光体が画素を遮る状態とな
り、視野角が狭まるという事態が生じうる。即ち、卓上
のパソコン用ディスプレー等の様に、使用する状態での
観察者の位置がほぼ一定の条件では視野角という点で問
題とはなりにくいが、例えば、駅や空港等のロビーや展
示場等の公共の場所でのいわゆる公衆表示用途において
は、不特定多数の人が様々な位置から画面を観察するの
で、このような場合に特に視野角が問題となる。つま
り、上下方向の視野角に制限があると、様々な身長の観
察者に対して、又は、立っている場合とベンチ等に座っ
ている場合とに対して、視認性が変わってしまう。更
に、視野角が狭まるという問題点は、表示装置の設置高
さや設置角度等に制約を与えてしまうという問題点をも
たらす。
【0009】(3) 第三の問題点は、図14のフィル
ター板の構成は上述の通り精密な構造を有しているため
に、単に減光フィルターを前面パネルの前方に配置する
場合と比較して高価となりがちであり、画像表示装置の
コストを高めてしまうという点にある。
【0010】(4) 第四の問題点は、図14のフィル
ター板はそれ自体としてEMIフィルター機能を有して
はいないために、別途、EMI対策を施す必要があると
いう点にある。この点、従来においては、EMI対策と
してITO膜等の透明導電膜を利用してはいるが、何分
ITO膜等は高価な材料であるので(その製造装置もま
た高価である)、図14のフィルター板に加えてITO
膜を用いることは画像表示装置のコストをより一層高め
てしまうという問題点をもたらす。
【0011】本発明は以上のような問題点を改善するた
めになされたものであり、その第1の目的はモアレを起
こすことなく且つ低コストで表示画像の明室コントラス
トを上昇させる点にある。
【0012】更に第2の目的は、上下方向の視野角を広
げたフィルター板を提供することにある。
【0013】更に第3の目的は、画像表示装置全体のコ
ストを抑制しつつ、明室コントラストの改善に加えて、
EMI対策をも同時に施すと共に、更に青色強調をも同
時に行うことを可能にすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
視認される画像のコントラストを改善するために画像表
示素子の表示面の前方に設置されるフィルター板であっ
て、透光性の基板と、前記基板の観察側の表面上に形成
され且つ前記表示面内の垂直方向に垂直ピッチSで互い
に平行に配列された庇状の複数の遮光体とを有し、前記
複数の遮光体の各々は前記垂直方向に直交する前記表示
面内の水平方向に延びており、前記垂直ピッチSと、前
記画像表示素子の画素ピッチQ及び正整数nとの間に
は、Q/S=n+1/2という条件が成立することを特
徴とする。
【0015】請求項2に係る発明は、視認される画像の
コントラストを改善するために画像表示素子の表示面の
前方に設置されるフィルター板であって、透光性の基板
と、前記基板の観察側の表面上に形成され且つ前記表示
面内の垂直方向に垂直ピッチSで互いに平行に配列され
た庇状の複数の遮光体とを有し、前記複数の遮光体の各
々は前記垂直方向に直交する前記表示面内の水平方向に
延びており、前記垂直方向に互いに隣り合う遮光体間の
各垂直ピッチSは不等間隔であることを特徴とする。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載のフィルター板であって、前記水平方向に対しても
複数の遮光体が配列していることを特徴とする。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の
何れかに記載のフィルター板であって、前記複数の遮光
体の各々はセラミック粉末を含む厚膜層を介して前記基
板の観察側の表面上に形成されていることを特徴とす
る。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の
何れかに記載のフィルター板であって、各遮光体の、前
記画面の垂直方向に対して上面となる一方の側面は、前
記基板の前記観察側の表面から下方に傾斜しており、各
遮光体の、前記画面の垂直方向に対して下面となる他方
の側面は、前記基板の前記観察側の表面に対して直交し
ていることを特徴とする。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の
何れかに記載のフィルター板であって、前記基板は波長
特性の無いグレー色材料から成ることを特徴とする。
【0020】請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の
何れかに記載のフィルター板であって、前記基板は酸化
ネオジウムを含有していることを特徴とする。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項1乃至7の
何れかに記載のフィルター板であって、前記複数の遮光
体の各々は導電性材料を含有していることを特徴とす
る。
【0022】請求項9に係る発明は、請求項8に記載の
フィルター板であって、前記導電性材料とは金属粉末で
あることを特徴とする。
【0023】請求項10に係る発明は、請求項8に記載
のフィルター板であって、前記導電性材料とは炭素粉末
であることを特徴とする。
【0024】請求項11に係る発明は、請求項1乃至1
0の何れかに記載のフィルター板であって、前記基板の
前記観察側の表面及び画像表示素子側の表面の内の少な
くとも一方の表面上に透明導電性膜が形成されているこ
とを特徴とする。
【0025】請求項12に係る発明は、請求項1乃至5
及び請求項7乃至11の何れかに記載のフィルター板で
あって、前記基板は青色に着色されていることを特徴と
する。
【0026】請求項13に係る発明は、請求項1乃至1
2の何れかに記載のフィルター板であって、各遮光体の
両側面の内で少なくとも一方の側面は青色に着色されて
いることを特徴とする。
【0027】請求項14に係る発明は、請求項1乃至1
3の何れかに記載の前記フィルター板がパネルの前面の
前方に配設されていることを特徴とする。
【0028】請求項15に係る発明は、請求項14に記
載の前記フィルター板付き画像表示素子を有することを
特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1は、本実施の形態に係るプラズマディスプレイ装置
(画像表示装置に該当)の垂直断面拡大図である。但
し、図1においては、本発明の特徴部分を明確化させる
ために、パネルのIC駆動部や筐体の図示化を省略し、
パネルとそのフィルター板とを模式的に描いている。同
図において、1は例えばガラスを素材とするストライプ
状の遮光体、6は遮光体1を支持するフィルター基板
(単に基板とも称す)、7は画像表示素子としてのプラ
ズマディスプレイパネル(以下、PDPとも称す)、2
0はフィルター基板6と複数の遮光体1とより成るフィ
ルター板、8はフィルター板20と画像表示素子7との
間に設けられた隙間、9は画像表示素子7の一つの画素
を示す。又、D1は画像表示素子7の表示面ないしは前
面7S内の垂直方向、D2は垂直方向D1に直交する表
示面7S内の水平方向、Sは垂直方向D1に隣り合った
庇状の遮光体1同士の中心間距離に相当する遮光体1の
垂直ピッチ、Qは画像表示素子7の画素ピッチ、即ち、
垂直方向D1に隣り合った画素9同士の中心間距離であ
る。ここで、画素9は表示ライン方向に相当する水平方
向D2に沿って配列しており、一画素9は水平方向D2
に沿って例えば次の順序で配列したR(赤色),G(緑
色),B(青色)3色の単位発光領域から成る。尚、一
画素9は、RGB3色から成る他に、RGB+W(白
色)の4色から成り立っていても良い。又は、垂直方向
D1に並んだ2つのR色、2つのG色、2つのB色より
成る6つの単位発光領域より成り立っていても良い。
【0030】又、図2は、ストライプ形状を成す直線状
に延びた複数の遮光体1より成る遮光体群を中心に描い
たフィルター板20の上面図であり、図3はフィルター
板20がその周縁部において本プラズマディスプレイ装
置の筐体30に取付けられている状態を示す縦断面図で
ある。
【0031】図1及び図2に示す通り、庇状の複数の遮
光体1はフィルター基板6の観察者側の表面6S1上に
形成されており、且つ、垂直方向D1に沿って所定の
(一定の)垂直ピッチSで互いに平行に配列されてい
る。しかも、各遮光体1は水平方向D2に沿って直線状
に延びており、これによって、複数の遮光体1よりなる
遮光体群はストライプ構造を形成している。
【0032】ここで、フィルター基板6の画像表示素子
側の表面6S2と表示面7Sとの間には隙間8が設けら
れている。これは、もしフィルター板20を表示面7S
と接触する様に表示面7S上に配置した場合には、微小
間隙が生じてニュートンリングが見えてしまうのを回避
するためである。そこで、図3に示す様に、フィルター
基板6の周縁部を筐体30の開口部30Hの内側周縁部
に機械的に固定することで、フィルター板20を画像表
示素子7の表示面7Sの前方に配置している。
【0033】図1に示す構造の特徴点は、両ピッチSと
Qとが互いに異なっており(Q>S)、且つ、垂直ピッ
チSと画素ピッチQ及び正整数nとの間に、
【0034】
【数1】
【0035】の条件が成立する様に、垂直ピッチSが設
定されている点にある。数1に示される関係式を満たす
ときには、特公平7−117818号公報に開示されて
いる様に、モアレ波長Lが極小値2Qを取ることとな
り、モアレ波長Lが十分に短くなるために、不自然なモ
アレ模様が視認されることは殆ど無い。しかも、製造誤
差によって垂直ピッチSが数1の条件からわずかにずれ
たとしても、モアレ波長Lの増大は画質を損なう程度に
はならない。例えば、特公平7−117818号公報の
第2図に示されている様に、横軸1.05/1.5に対
してL/Q 2.3となるので、n=1の場合に垂直ピ
ッチSが5%もの誤差を生じたとしても、モアレ波長L
の増大は約0.3Qとなり極小値2Qの15%程度に留
まる。
【0036】このように遮光体1の垂直ピッチSと画素
ピッチQとが一致せず(Q>S)、数1の条件を満たす
関係にある場合には、遮光体1が画素9の一部を遮るこ
とになる。この点は表示画像の輝度を低下させる一要因
となるため好ましいとは言えない。しかし、図4に示す
様に、各遮光体1の幅を例えば幅W1から幅W2(<W
1)へと狭めれば、その分だけ開口率が増大するので、
従来より行われている外付けの遮光フィルター(NDフ
ィルター)を使用する場合と比べても十分な透過率を得
ることができるので、上記の点は減光フィルターと比較
すると必ずしも短所とはならないと言える。
【0037】図1に示す通り、遮光体1はフィルター基
板6の観察者側の表面(外面)6S1上に配置されてい
るが、この点は図14の場合と比較して向きが異なって
いる。遮光体1としては、通常その目的から黒色のもの
が用いられるが、そのため遮光体1の頂部も黒色とな
る。従って、本フィルター板20の場合には、頂部が外
側の空間と接しているので、頂部に入射した外光はそこ
で吸収されることとなり、明室コントラスト改善に寄与
し得る。加えて、図5に模式的に例示するように、フィ
ルター基板6の観察者側表面6S1で反射した外光、又
は同表面6S1に対向する表面6S2で反射しフィルタ
ー基板6を再び透過する外光は遮光体1の上側の側面1
S1又は下側の側面1S2で吸収され、これによっても
明室コントラストの更なる改善が図られる。これに対し
て、図14に示す従来のフィルター板においては、図6
に例示する様に、透明基板6の画像表示素子側の表面上
に遮光体1が配置されているため、透明基板6の表面と
裏面とにおいて入射光の反射が生じる(反射光La,L
b)。このときの反射率は、透明基板6がガラスより成
る場合には、通常4%程度であり、しかも透明基板6の
裏面においては遮光体1の有無に関係なく外光Lbの反
射が生じるので、明室コントラストが低下せざるを得な
い。そのため、遮光体1をフィルター基板6の表示素子
側の表面6S上に配置する方が、コントラスト改善効果
の観点からは有利である。
【0038】遮光体1には、外光を吸収する機能の他
に、機械的強度が必要である。加えて、その材料は加工
性に優れた安価な素材であることが必要である。そのた
め、遮光体1の材料としては、セラミック材料の微粒子
等と低融点ガラス粉末とを混合したものが用いられる。
具体的には、粉末を有機溶剤等を用いてペースト状に混
錬し、フィルター基板6の表面6S1上に同ペーストを
一様に塗布した後、サンドブラスト法によってスリット
状に加工して形成する。又は、ペーストに感光性硬化材
を混合し同ペーストをフィルター基板6の表面6S1上
に一様に塗布した上で、写真製版によってパターン加工
を行っても良い。又は、プラスチック材料を用いて、フ
ィルター基板6の表面6S上に金型等で遮光体1を成形
することも有効である。一般的なプラスチック材料は概
ね非晶質のものは透明、結晶質のものは散乱により不透
明となり、通常は吸収特性が無いので黒色顔料をプラス
チック材料に添加することで遮光体1とすれば良い。
【0039】以上の様に本実施の形態によれば、図14
の場合と比較して低コストで、モアレを発生させること
なくコントラストの改善を図ることが可能となる。
【0040】実施の形態2 実施の形態1では遮光体の垂直ピッチSは一定値であっ
たが、モアレ模様の発生を防止しつつ明室コントラスト
の向上を低コストで図り得る他のフィルター板構成とし
ては、遮光体間の各垂直ピッチSを不等間隔となる様
に、垂直方向D1に直線状の遮光体1を配列することが
できる。例えば、基本となる垂直ピッチS 0(これは画
素ピッチQとは無関係に設定される)に対して、±1
%、±2%、±3%、…、±k%(kは正の整数)の増
減を行った2k種類の垂直ピッチS1〜S2kを加えて
(2k+1)種類の垂直ピッチを設定し、これらの中か
ら各垂直ピッチをランダムに選ぶことによって、垂直方
向D1に関する各遮光体間の配列ピッチがそれと隣り合
う配列ピッチと常に異なるように設定する。このような
垂直方向D1に関して規則性の無いランダムな遮光体1
の配列を実現するための写真製版用マスクの図面は複雑
にならざるを得ないが、実際にはコンピュータ上で乱数
を用いて遮光体間の配列ピッチを決めていけば良いの
で、技術的な問題は小さいと言える。この場合、製図時
に片寄りの無い理想的な乱数を用いることができるなら
ば、遮光体間の平均ピッチは基本となる垂直S0に非常
に近い値となり、画面サイズに渡って遮光体群を形成す
ることができる。
【0041】以上の通り、垂直方向D1に関してランダ
ムに配置された遮光体群は規則性を持たないため、画像
表示素子7の画素と干渉してモアレ模様を生じることが
起こりにくくなり、製造コストの低廉化を図り且つモア
レの発生を抑えつつ明室コントラストを飛躍的に向上さ
せることが可能となる。この作用効果は、上記kの値が
大きい程に(増減の種類が多い程に)、大きくなること
は勿論である。
【0042】尚、本形態においても、遮光体1の材料及
びその形成方法は実施の形態1で既述した通りであり、
垂直ピッチSがランダムに設定されている点を除いて、
その他の構成は実施の形態1と変わるところはない。
【0043】実施の形態3 実施の形態1及び2では各遮光体1は水平方向D2に対
して直線状に延びた構成となっており、これにより遮光
体群はストライプ構造を形成していたが、本実施の形態
では水平方向D2に対して各遮光体1が所定のピッチ又
は不等間隔(後述する水平ピッチSAに該当)で配列し
ている場合を取り扱う。この点を以下に図面を参照しつ
つ詳述する。
【0044】(1) 遮光体1を形成するには、スクリ
ーン印刷法,掻き取り法,サンドブラスト法、アディテ
ィブ法など、様々な方法が適用可能である。しかし、厚
膜印刷に最も適したメタルマスク印刷法を既述した図2
に示す様なストライプ構造に適用することは容易でな
い。これは、細いストライプはメタルマスクの強度を確
保できないことによる。この点を解決するためには、図
7に示す様に、水平方向D2に関してストライプに切れ
目40を設けて複数の遮光体1を形成すればよい。その
際には、切れ目40のピッチSA、従って、水平方向D
2に配列した遮光体1の配列ピッチ(水平ピッチ)SA
が生じるが、このピッチSAとディスプレイパネル(画
像表示素子)の画素ピッチQとの間の干渉で生じうるモ
アレ防止対策としては、前述の実施の形態1又は2の手
法を当該ピッチSAについても適用できることは言うま
でもない。
【0045】(2) また、遮光体1の配列はストライ
プ構造である必要性はなく、例えば図8に示す様に、水
平ピッチSA1で遮光体1を千鳥模様となる様に配列し
てもよい。この場合にも、同ピッチSA1と画素ピッチ
Qとに起因して生じうるモアレ防止対策として、実施の
形態1又は2の手法を用いることが可能である。
【0046】上記(1),(2)で述べた様な長手方向
寸法の短い遮光体1を水平方向D2に沿って多数配列し
て成るパターンを用いるときには、メタルマスクが網目
模様の構造となるため、厚膜印刷用のマスクを容易に形
成することができるという利点が得られる。そして、印
刷には、高沸点の有機溶剤などを混合してチクソトロピ
ックに調整されたペースト状の遮光体材料を用いればよ
い。この方法を用いて遮光体1を形成するならば、フィ
ルター板20としては十分な精度を確保することがで
き、また量産性に優れているので加工費が安価となる。
【0047】(3) このような厚膜印刷によるパター
ン形成の場合、ペーストのだれによるパターンエッジの
にじみが生じることがある。そこで、この点を改善する
方法として、フィルター基板6の表面6S1内の遮光体
形成領域上に予めシリカやアルミナなどの透明なセラミ
ックス粉末をペースト化して均一に厚膜形成しておくこ
とが有効である。このようなセラミック粉末を含む厚膜
層を介在させることで、パターン印刷された遮光体ペー
スト中の溶剤が即座に同厚膜層中に吸収されてだれを防
止することができ、断面が表面6S1に対して垂直に切
り立った形状の遮光体1を容易に形成することができ
る。故に、にじみの無い遮光体1によりコントラストの
高い画像表示装置を実現することができる。
【0048】実施の形態4 本実施の形態は、実施の形態1〜3に係るフィルター板
20の改良に関するものであり、特に遮光体1の形状
(直方体)を変更して視野角の拡大を図るものである。
即ち、本形態では、各遮光体の垂直方向D1に対して上
面となる一方の側面1S1は基板6の表面6S1との接
続部から下方に向けて傾斜する様に、他方、下面となる
対向した他方の側面1S2は表面6S1に対して垂直な
平面となる様に、遮光体1の形状が設定されている。以
下、図面を基に、その具体的な構成を詳述する。
【0049】(1) 図9は、本実施の形態に係るフィ
ルター板20の主要部を拡大して示した縦断面図であ
る。同図に示す通り、各遮光体1の縦断面形状が直角三
角形の形状を有しており、その結果、上下方向で表示光
の放射角度が異なっている。即ち、上方への表示光の放
射は下面側の第2側面1S2によって制限されている
が、下方への表示光の放射は、下方に向けて傾斜した上
面たる第1側面1S1に沿って外部へ放射される表示光
が生じる分だけ、図1の実施の形態1の場合と比較して
多くなる。このことは、外光入射については逆の効果を
もたらし、斜め上方からの入射光は概ね第1側面1S1
によって遮断されるのに対して、浅い角度を有する下方
からの入射光の多くは遮光体1で吸収されることなくフ
ィルター基板6内に入射してしまう。従って、下方から
の外光に対するコントラスト改善効果は低くなるが、画
面より低い位置からの視認性は格段に向上する。一般
に、照明は上方から行われ、床や壁からの反射光の強度
は照明器具の直接光のそれよりも弱まっているため、照
明が下方から行われる場合や床や壁の反射率が非常に高
い場合を除いて、多くの場合コントラスト低下効果より
も視野角増大効果が大きいと見込むことができる。
【0050】(2) しかし、図9に示した遮光体1に
ついては、その頂部が極めて薄いものになるため、欠け
や削れなどの機械的損傷が起き易いという面がある。こ
の点を改良するものが、図10に示す変形例である。即
ち、各遮光体1は、その縦断面形状が直角を含む台形と
なる様に加工されている。このように、遮光体1の頂部
に平坦な領域を設けることにより、薄い先端部が無くな
って頂部における欠けや削れなどの機械的損傷が起きに
くくなる。しかも、図9の場合と同様に、下方向に傾斜
した第1側面1S1とフィルター基板6の表示面6S1
に垂直な第2側面1S2とを遮光体1が有しているの
で、図9の場合について既述した作用効果を確保するこ
とができる。
【0051】実施の形態5 本実施の形態は実施の形態1ないし4のフィルター板2
0の更なる改良に関しており、特にフィルター板20
に、モアレを生じさせることなく高コントラストを実
現する機能に加えて、EMIフィルター機能をも合わ
せ持つようにしたものである。後者の機能は、遮光体
1の各々に導電性材料を含有させることによって実現で
きる。即ち、遮光体1自体が導電性を有するので、電磁
波が遮光体間を通過するときに電磁誘導によってエネル
ギーロスが生じることで、電磁波障害が軽減される。以
下、図面に基づき遮光体1の具体的構成を詳述する。
【0052】(1) 庇状の遮光体を用いたコントラス
ト改善用のフィルター板の製造は、微細かつ画像表示素
子の画面に相当する大面積の加工を伴うため、従来より
コントラスト改善用として一般的に用いられてきたND
フィルターと比べて、一般にかなりのコストを必要とす
る。加えて、画像表示装置の大きな問題点として、電磁
輻射を低減すること、即ち、EMI対策を施すことが必
要である。この機能を実現するには、従来より一般的に
ITO膜付きのガラスが用いられている。しかしなが
ら、ITO膜の材料が高価であり、しかも、その成膜に
は真空チャンバを必要とし、スパッタ装置も高価である
ため、EMI対策用フィルター板を備えることによって
却って画像表示装置のコストが増大してしまうという難
点がある。とは言え、コントラスト改善用フィルターと
EMI対策用フィルターとは、共に画像表示装置に欠く
べからざる装置である。そこで、大量生産において、画
像表示素子のコストに比べて無視できないような大きな
コストをかけることなく、従って画像表示装置そのもの
の工業的価値を減ずる結果とならない様に、両フィルタ
ー機能を共に実現しうるフィルターを低コストで製作可
能とすることが求められる。この要請は、これまでIT
O膜等によって実現されてきたEMIフィルター機能を
実施の形態1〜4で既述した遮光体フィルター板20自
体に持たせることで有効に解決し得る。
【0053】図11は電磁輻射を遮断する機能をも有す
る遮光体1の拡大断面図である。但し、遮光体1の形状
は便宜上直方体として描いているが、図9や図10に示
す形状のものであっても良い。図11において、2は金
属などの導電性材料の微粉末、3は黒顔料粒子、4は遮
光体1を成形、保持するための成形材料である。例え
ば、成形材料4は、PbOやB23等を含有する接着用
ガラスや、アクリル樹脂や、エチルセルロースや、エポ
キシ樹脂等から成る。その他のフィルター板20として
の構成は、実施の形態1〜4と変わるところは無い。こ
の様な材料成分を有する遮光体をフィルター板20の遮
光体1として用いることにより、ITO膜という様な透
明導電性酸化物の薄膜と比べて格段に安価な材料を用い
て極めて高い電磁遮蔽性を得ることができる。特に本遮
光体1については、ITO膜と比べて、その材料費が格
段に安いのみならずその成形方法についても、スクリー
ン印刷や掻き取りやサンドブラスト等、真空不要の状態
で製作可能な方法を適宜選択できることにより、選択肢
が多いという利点があるので、量産効果を導き易い。
【0054】以上の通り、図11に示す遮光体付きフィ
ルター板20を用いることで、モアレを生じさせること
なく且つ図14のフィルター板よりも低コストでコント
ラストの改善を図りつつ、EMI対策を低コストで実現
することができるという利点が得られる。
【0055】(2) 図12に例示するフィルター板2
0はこの技術の変形例にあたり、金属粒子と黒顔料との
代わりに、炭素粒子5を導電性材料として用いた物であ
る。元々黒色を帯びており且つ導電性を有している安価
な炭素粒子5を用いることにより、図11の場合よりも
更に安価で電磁遮蔽性を有する遮光体付きフィルター板
20を得ることができる。
【0056】(3) 更に、電磁遮蔽性を追求する目的
で、図13に示す様に、フィルター基板6の表面6S2
上に、ITOや酸化錫や酸化亜鉛などの透明導電膜12
を設けることも可能である。この場合、遮光体1は実施
の形態1ないし4に記載のいずれのものであっても良い
し、本形態の図11又は図12に示すものであっても良
い。又、透明導電膜12を表面6S1上に設けても良い
し、両表面6S1,6S2上に設けても良い。
【0057】実施の形態6本実施の形態は実施の形態1
ないし5に係るフィルター板の改良に係るものであり、
低コストで青色強調をも実現しようとするものである。
【0058】(1) 青色強調を画像表示装置のコスト
を削減しつつ実現するという観点からは、特にプラズマ
ディスプレイ素子などの様に、特性上青発光の強度が弱
く、白表示の色温度が低い素子に遮光体付きフィルター
板20を組み合わせて用いる場合には、フィルター基板
6に青色の着色を施すことが有効である。
【0059】これまでのプラズマディスプレイ素子で
は、青,緑,赤の3原色表示光の中で、青の相対的強度
を増すために、画像表示素子の前面ガラス基板を青く着
色することが行われていた。しかし、青に着色された板
ガラスは割高であるにも拘わらず、画像表示素子の前面
基板にはフィルター板以上に複雑な構造物を形成するこ
とが多く、写真製版によるパターニングや表面物性を制
御する様な高度な工程を複数回経るために、高い歩留ま
りを得ることが困難である。このため、画像表示素子の
基板については、出来るだけ低コストの素材を用いるこ
とが肝要である。また、画像表示素子の表示面前方に外
付けの青色ガラス板などを装着すると、画像表示装置が
青く着色する結果、インテリア性を損なうため顧客から
敬遠されることが多い。
【0060】これに比して、フィルター基板6として青
色に着色された(ガラス)基板を用いた遮光体付きフィ
ルター板20については、製造時には遮光体1の歩留
まりのみを考慮すれば良い。また、黒い遮光体1を用
いている分だけフィルター板20全体の色調が青みがか
ることが軽減され、実際的には殆ど青く視認されない。
その結果、この様なフィルター板20を用いることによ
って、安価でインテリア性の高い、且つ青色が強調され
視認性の高い画像表示装置を得ることができる。
【0061】(2) 青色強調機能を低コストで得る別
の方法としては、各遮光体1の第1及び第2側面1S
1,1S2中、少なくとも一方の側面を青色に着色する
方法がある。画素9(図1)より発した表示光が遮光板
1の青色がかった側面に入射すると、当該遮光体側面は
青色のみを選択的に反射させることができるので、これ
によっても、低コストで青色を強調することが可能にな
る。この点は外部からの入射光についても同様のことが
言えるが、青色光については人の視感度特性から緑や赤
に比べてその輝度が低く認識されるため、外光が青色が
かった遮光体側面で反射して生じた青色光の一部が画像
表示素子に入射することによるコントラスト低下は僅か
である。この際、遮光体1の頂部は別途黒く着色するこ
とにより、遮光体全体の色調をグレーに近づけても良
く、このときにも同様の効果が得られ、且つ頂部を黒く
した部分だけコントラストの更なる向上を図り得る。
【0062】実施の形態1〜6に共通する変形例 (1) コントラスト改善効果を更に高めるためには、
減光材料を含有する基板、即ち、波長特性の無いグレー
色の透光性基板をフィルター基板6として用いても良
い。この場合、隣り合う遮光体1間から入射した外光は
同基板6を透過することで減衰され、画像表示素子7の
表示面7Sで反射されてもう1度フィルター基板6を透
過する内に更に減衰される。従って、1回だけ同基板6
を透過して外部へ放射される表示光に対する外光の相対
強度が低減するので、本変形例によれば、遮光体1を実
施の形態1〜6のいずれかの通りに設けたことに伴うコ
ントラストの向上(モアレ不発生)に加え、更にコント
ラストが改善される。
【0063】尚、本変形例(1)は、実施の形態6の
(1)を除く既述した全ての形態に係るフィルター板2
0に適用可能である。
【0064】(2) CRTやプラズマディスプレイ素
子などの様な蛍光体を用いる画像表示素子においては、
コントラスト改善を行うために酸化ネオジウムを含有し
たガラスまたは透明樹脂などのフィルター板を用いるこ
とがある。その原理は次の通りである。即ち、ネオジウ
ムイオンは緑と赤の蛍光体発光スペクトルの中間に吸収
帯を有しているので、蛍光体発光をほとんど損なうこと
なく、この吸収帯に属する波長の外光を選択的に遮断す
ることができ、これによってコントラストの改善を図り
得る。しかも、酸化ネオジウムは、プラズマディスプレ
イ素子から放射されるNeからの不用なオレンジ色の発
光を遮断し得るという効果をも有する。そこで、実施の
形態1〜6のいずれかに係るフィルター板20の基板6
に酸化ネオジウムを含有させれば、モアレを発生させる
ことなく一層のコントラスト改善を達成しうる機能及び
プラズマディスプレイ素子のNe光除去機能を得ること
ができる。
【0065】(3) 本実施の形態1〜6では、PDP
を画像表示素子として用いる例について説明したが、実
施の形態1〜6における考え方は他のフラットパネルデ
ィスプレイ用素子やCRTにも適用可能である。
【0066】
【発明の効果】請求項1,2,14,15に記載の各発
明によれば、本フィルター板を用いることにより、モア
レの生じない高コントラストの画像表示装置を実現する
ことができる。
【0067】しかも、複数の遮光体の全てが画像表示素
子側ではなくて観察者側の基板表面上に形成されている
ので、より一層高コントラストの画像表示装置を得るこ
とができる。
【0068】請求項3,14及び15に記載の各発明に
よれば、短い寸法の遮光体を多数水平方向に配設してい
るので、遮光体の形成にあたってはメタルマスクを用い
たスクリーン印刷法を利用することができ、しかも当該
マスクの形成が容易になるという効果が得られる。
【0069】請求項4,14及び15に記載の各発明に
よれば、スクリーン印刷によって遮光体を形成するに際
して、パターンを印刷された遮光体ペースト中の溶剤が
だれてパターンエッジのにじみが発生するのを有効に防
止することができるという効果を奏する。
【0070】請求項5,14及び15に記載の各発明に
よれば、高コントラスト(モアレ不発生)、広視野角の
画像表示装置を実現することができるという効果を有す
る。
【0071】請求項6,13及び14の各発明によれ
ば、透光性の基板が透過率を低下させたグレー色である
ので、更に高いコントラストを有する画像表示装置を得
ることができる。
【0072】請求項7,14及び15の各発明によれ
ば、透光性の基板が酸化ネオジウムを含有しているの
で、画素からの発光の強度を損なうこと無く、緑と赤の
発光スペクトルの中間に属する波長の外光を選択的に遮
断しうると共に、画像表示素子がPDPである場合にお
いてはNeからの不要な発光を除去することができ、よ
り一層の高コントラスト化及びPDPにおけるNe光除
去機能を有する画像表示装置を得ることができる。
【0073】請求項8,14及び15の各発明によれ
ば、モアレの発生を抑止したコントラスト改善とEMI
対策とを兼ね得るフィルター板を低コストで提供するこ
とができ、安価で且つ高コントラストの画像表示装置を
得ることができる。
【0074】請求項9,14,15の各発明によれば、
遮光体が金属粉末を含んでいることでコントラスト改善
用のフィルター板はEMI対策を兼ねることができ、安
価な遮光体を持つフィルター板を得ることができる。
【0075】請求項10,14,15の各発明によれ
ば、遮光体が炭素粉末を含んでいることでコントラスト
改善用のフィルター板はEMI対策を兼ねることがで
き、安価な遮光体を持つフィルター板を得ることができ
る。
【0076】請求項11,14及び15の各発明によれ
ば、透光性の基板が導電性を持っていることで電磁遮蔽
特性の優れた画像表示装置を実現するためのフィルター
板を得ることができる。
【0077】請求項12,14及び15の各発明によれ
ば、透光性の基板が青色に着色されているので、青色強
調機能を兼ね備えた高い色温度の画像表示装置を低コス
トで実現することができる。
【0078】請求項13ないし15の各発明によれば、
各遮光体の少なくとも一方の側面が青色に着色されてい
るので、青色強調機能を兼ね備えた高い色温度の画像表
示装置を低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るプラズマディス
プレイ装置の特徴部の縦断面拡大図である。
【図2】 実施の形態1に係るフィルター板の遮光体の
配列を模式的に示す平面図である。
【図3】 実施の形態1に係るプラズマディスプレイ装
置の機構を模式的に示す縦断面図である。
【図4】 遮光体の幅寸法を狭くする方が好ましいこと
を示すための図である。
【図5】 実施の形態1に係るフィルター板の利点を示
す縦断面拡大図である。
【図6】 従来技術の場合の問題点を比較的に示す縦断
面拡大図である。
【図7】 実施の形態3に係るフィルター板の遮光体の
配列を模式的に示す平面図である。
【図8】 実施の形態3に係るフィルター板の遮光体の
配列を模式的に示す平面図である。
【図9】 実施の形態4に係るフィルター板の主要部を
拡大して示した縦断面図である。
【図10】 実施の形態4に係るフィルター板の主要部
を拡大して示した縦断面図である。
【図11】 実施の形態5に係るフィルター板上の遮光
体の縦断面拡大図である。
【図12】 実施の形態5に係るフィルター板上の遮光
体の縦断面拡大図である。
【図13】 実施の形態5に係るフィルター板の部分縦
断面図である。
【図14】 従来技術に係るプラズマディスプレイ装置
の縦断面拡大図である。
【符号の説明】
1 遮光体、6 フィルター基板、6S1 観察者側の
表面、7 画像表示素子、7S 表示面、9 画素、2
0 フィルター板、S 垂直ピッチ、Q 画素ピッチ、
D1 垂直方向、D2 水平方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA34X FA41Z FB02 FC13 FC14 GA01 GA03 LA12 LA17 LA19 5C058 AA01 AA06 AA11 BA08 DA03 5C060 HC14 JA00 JA17 5G435 AA00 AA01 AA02 AA17 BB01 BB06 BB11 BB15 CC09 DD12 EE49 FF13 GG11 GG33 HH02 HH12

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視認される画像のコントラストを改善す
    るために画像表示素子の表示面の前方に設置されるフィ
    ルター板であって、 透光性の基板と、 前記基板の観察側の表面上に形成され且つ前記表示面内
    の垂直方向に垂直ピッチSで互いに平行に配列された庇
    状の複数の遮光体とを有し、 前記複数の遮光体の各々は前記垂直方向に直交する前記
    表示面内の水平方向に延びており、 前記垂直ピッチSと、前記画像表示素子の画素ピッチQ
    及び正整数nとの間には、 Q/S=n+1/2 という条件が成立することを特徴とするフィルター板。
  2. 【請求項2】 視認される画像のコントラストを改善す
    るために画像表示素子の表示面の前方に設置されるフィ
    ルター板であって、 透光性の基板と、 前記基板の観察側の表面上に形成され且つ前記表示面内
    の垂直方向に垂直ピッチSで互いに平行に配列された庇
    状の複数の遮光体とを有し、 前記複数の遮光体の各々は前記垂直方向に直交する前記
    表示面内の水平方向に延びており、 前記垂直方向に互いに隣り合う遮光体間の各垂直ピッチ
    Sは不等間隔であることを特徴とするフィルター板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のフィルター板で
    あって、 前記水平方向に対しても複数の遮光体が配列しているこ
    とを特徴とするフィルター板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載のフィル
    ター板であって、 前記複数の遮光体の各々はセラミック粉末を含む厚膜層
    を介して前記基板の観察側の表面上に形成されているこ
    とを特徴とするフィルター板。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載のフィル
    ター板であって、 各遮光体の、前記画面の垂直方向に対して上面となる一
    方の側面は、前記基板の前記観察側の表面から下方に傾
    斜しており、 各遮光体の、前記画面の垂直方向に対して下面となる他
    方の側面は、前記基板の前記観察側の表面に対して直交
    していることを特徴とするフィルター板。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載のフィル
    ター板であって、 前記基板は波長特性の無いグレー色材料から成ることを
    特徴とするフィルター板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載のフィル
    ター板であって、 前記基板は酸化ネオジウムを含有していることを特徴と
    するフィルター板。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載のフィル
    ター板であって、 前記複数の遮光体の各々は導電性材料を含有しているこ
    とを特徴とするフィルター板。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のフィルター板であっ
    て、 前記導電性材料とは金属粉末であることを特徴とするフ
    ィルター板。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のフィルター板であっ
    て、 前記導電性材料とは炭素粉末であることを特徴とするフ
    ィルター板。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載のフ
    ィルター板であって、 前記基板の前記観察側の表面及び画像表示素子側の表面
    の内の少なくとも一方の表面上に透明導電性膜が形成さ
    れていることを特徴とするフィルター板。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至5及び請求項7乃至11
    の何れかに記載のフィルター板であって、 前記基板は青色に着色されていることを特徴とするフィ
    ルター板。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れかに記載のフ
    ィルター板であって、 各遮光体の両側面の内で少なくとも一方の側面は青色に
    着色されていることを特徴とするフィルター板。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13の何れかに記載の前
    記フィルター板がパネルの前面の前方に配設されている
    ことを特徴とする画像表示素子。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の前記フィルター板
    付き画像表示素子を有することを特徴とする画像表示装
    置。
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