JP2001025543A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段が特別遊技状態に関する報知演
出を管理することができ、あらかじめ決められている特
別遊技状態報知条件を逸脱することのない遊技機を提供
する。 【解決手段】 主基板のＣＰＵは、確変報知用の図柄の
可変表示を開始させるときに確変報知開始を示すコマン
ドを送出し、確変報知用の図柄の可変表示を停止させる
ときに確変報知図柄停止コマンドを送出し、その後、確
変報知終了を示すコマンドを送出する。表示制御用ＣＰ
Ｕは、確変報知開始および停止のコマンドに応じて報知
用図柄を変動制御し、確変報知終了を示すコマンドを受
信したときに、可変表示部において、確変報知用の図柄
を消去して、可変表示部の表示状態を大当り遊技中の表
示に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機や
コイン遊技機等の遊技機に関し、特に、表示状態が変化
可能な可変表示装置を含み、可変表示装置における表示
結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場
合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機に関する。

【０００２】

【従来の技術】遊技機として、表示状態が変化可能な可
変表示部を有する可変表示装置が設けられ、可変表示部
の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様とな
った場合に遊技者に有利となる大当り遊技状態に移行す
るように構成されたものがある。可変表示装置には複数
の可変表示部があり、通常、複数の可変表示部の表示結
果を時期を異ならせて表示するように構成されている。
可変表示部には、例えば、図柄等の複数の識別情報が可
変表示される。

【０００３】可変表示部の表示結果があらかじめ定めら
れた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大
当り」という。なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域
に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやす
い遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にと
って有利な状態となるための権利を発生させたりするこ
とである。

【０００４】大当りが発生すると、例えば、大入賞口が
所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に
移行する。そして、各開放期間において、所定個（例え
ば１０個）の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成
する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数（例え
ば１６ラウンド）に固定されている。なお、各開放につ
いて開放時間（例えば２９．５秒）が決められ、入賞数
が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口
は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条
件（例えば、大入賞口内に設けられているＶゾーンへの
入賞）が成立していない場合には、所定回数に達してい
なくても大当り遊技状態は終了する。

【０００５】また、「大当り」の組合せ以外の「はず
れ」の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示部の表
示結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階
において、既に表示結果が導出表示されている可変表示
部の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件
を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、大
当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行
う。

【０００６】遊技機には、所定の条件が成立すると、大
当りを発生させる確率を向上させたり、可変表示部にお
ける図柄の変動時間を短縮させたりする遊技者に有利な
状態である特別遊技状態に移行するものがある。所定の
条件が成立するのは、例えば、特別図柄の停止図柄の組
み合わせが所定の図柄（確変図柄）の組み合わせとなっ
た場合である。以下、大当りを発生させる確率が向上し
ている状態を確率変動（確変）状態と呼ぶ。

【０００７】確変状態は、遊技者にとって特に有利な状
態であるから、遊技者は、確変状態への突入条件の成立
について強い関心を抱いている。確変状態への突入条件
は、上述したような確変図柄の発生である場合もある
が、そうでない場合もある。そうでない場合には、何ら
かの手段で確変状態に突入することを遊技者に報知した
方がよい。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】確変状態に突入するこ
との報知（以下、確変報知という。）は、図柄の変動に
よる演出や所定のキャラクタの動きによる演出によって
行われることが多い。すなわち、所定の表示器によって
確変報知が行われる。遊技制御手段が表示器の表示制御
を行ったのでは制御負担が重くなるので、表示器は、そ
れ専用の表示制御手段によって制御される。従って、確
変報知のための演出も表示制御手段によって制御され
る。ところが、表示制御手段が確変報知のための表示演
出制御を行うと、遊技全体を制御している遊技制御手段
による遊技制御との整合がとれなくなる可能性がある。
例えば、確変報知を所定の遊技が行われている期間内に
実行するように定められている場合に、確変報知期間が
その期間を越えてしまうようなこともありうる。

【０００９】そこで、本発明は、遊技制御手段が特別遊
技状態に関する報知演出を管理することができ、あらか
じめ決められている特別遊技状態報知条件を逸脱するこ
とのない遊技機を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
表示状態が変化可能な複数の表示領域を有する可変表示
部を含み、変動開始の条件の成立に応じて表示領域に表
示される識別情報の変動を開始し、識別情報の表示結果
があらかじめ定められた特定表示態様となったことを条
件として遊技者に有利な特定遊技状態に制御可能な遊技
機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段を備
え、遊技制御手段は、特定遊技状態にするか否かを決定
する特定遊技状態決定手段と、特定遊技状態が発生しや
すい特別遊技状態にするか否かを決定する特別遊技状態
決定手段と、特定遊技状態決定手段および特別遊技状態
決定手段の決定内容にもとづく表示に関わる情報を含む
コマンドを出力するコマンド出力手段とを含み、可変表
示部における可変表示を開始した後特定遊技状態決定手
段の決定内容に関わる表示結果の導出表示を制御する第
１の表示制御手段と、第１の表示制御手段による表示内
容とは異なる表示内容を制御するものであって特別遊技
状態決定手段の決定内容に関わる表示を制御する第２の
表示制御手段とを備え、遊技制御手段は、第２の表示制
御手段に対して、特別遊技状態決定手段の決定内容にも
とづく表示を開始するタイミングで表示開始コマンドを
コマンド出力手段に出力させるとともに表示を終了させ
るタイミングで表示終了コマンドをコマンド出力手段に
出力させることを特徴とする。

【００１１】第２の表示制御手段は、特別遊技状態決定
手段の決定内容に関わる可変表示を開始した後表示結果
を導出表示する制御が可能であって、遊技制御手段は、
第２の表示制御手段に対して、可変表示を開始するタイ
ミングで表示開始コマンドを送信し、可変表示を停止さ
せるタイミングで表示停止コマンドを送信し、停止表示
を終了させるタイミングで表示終了コマンドを送信する
ように構成されていてもよい。

【００１２】遊技制御手段は、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、第１の表示制御手段による表示結
果の表示制御がなされてから特定遊技状態で遊技球が入
賞しやすいように所定回開放する大入賞口が最初に開放
する以前の段階で送信するように構成されていてもよ
い。

【００１３】遊技制御手段は、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、大入賞口が最初に開放してから最
後に閉鎖するまでの間に送信するように構成されていて
もよい。

【００１４】遊技制御手段は、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、大入賞口が最後に閉鎖してから第
１の表示制御手段が可変表示を開始するまでの間に送信
するように構成されていてもよい。

【００１５】表示終了コマンドは、特別遊技状態決定手
段の決定内容に関わる表示以外の表示に関する制御コマ
ンドで兼用されるように構成されていてもよい。

【００１６】第１の表示制御手段と第２の表示制御手段
とは、同一の基板上に形成されていてもよい。

【００１７】遊技制御手段のコマンド出力手段は、制御
が必要なタイミングで１回のみコマンドを出力するよう
に構成されていてもよい。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図１はパチン
コ遊技機１を正面からみた正面図、図２はパチンコ遊技
機１の内部構造を示す全体背面図、図３はパチンコ遊技
機１の遊技盤を背面からみた背面図である。なお、ここ
では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本
発明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機
等であってもよい。

【００１９】図１に示すように、パチンコ遊技機１は、
額縁状に形成されたガラス扉枠２を有する。ガラス扉枠
２の下部表面には打球供給皿３がある。打球供給皿３の
下部には、打球供給皿３からあふれた景品玉を貯留する
余剰玉受皿４と打球を発射する打球操作ハンドル（操作
ノブ）５が設けられている。ガラス扉枠２の後方には、
遊技盤６が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤６の前面には遊技領域７が設けられている。

【００２０】遊技領域７の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部９と７セグメントＬ
ＥＤによる可変表示器１０とを含む可変表示装置８が設
けられている。この実施の形態では、可変表示部９に
は、「左」、「中」、「右」の３つの図柄表示エリアが
ある。また、可変表示部９の近傍には、確変大当りか否
かを報知するための判定図柄表示器４１が設けられてい
る。

【００２１】可変表示装置８の側部には、打球を導く通
過ゲート１１が設けられている。通過ゲート１１を通過
した打球は、玉出口１３を経て始動入賞口１４の方に導
かれる。通過ゲート１１と玉出口１３との間の通路に
は、通過ゲート１１を通過した打球を検出するゲートス
イッチ１２がある。また、始動入賞口１４に入った入賞
球は、遊技盤６の背面に導かれ、始動口スイッチ１７に
よって検出される。また、始動入賞口１４の下部には開
閉動作を行う可変入賞球装置１５が設けられている。可
変入賞球装置１５は、ソレノイド１６によって開状態と
される。

【００２２】可変入賞球装置１５の下部には、特定遊技
状態（大当り状態）においてソレノイド２１によって開
状態とされる開閉板２０が設けられている。この実施の
形態では、開閉板２０が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板２０から遊技盤６の背面に導かれた入賞球の
うち一方（Ｖゾーン）に入った入賞球はＶカウントスイ
ッチ２２で検出される。また、開閉板２０からの入賞球
はカウントスイッチ２３で検出される。可変表示装置８
の下部には、始動入賞口１４に入った入賞球数を表示す
る４個の表示部を有する始動入賞記憶表示器１８が設け
られている。この例では、４個を上限として、始動入賞
がある毎に、始動入賞記憶表示器１８は点灯している表
示部を１つずつ増やす。そして、可変表示部９の可変表
示が開始される毎に、点灯している表示部を１つ減ら
す。

【００２３】遊技盤６には、複数の入賞口１９，２４が
設けられている。遊技領域７の左右周辺には、遊技中に
点滅表示される装飾ランプ２５が設けられ、下部には、
入賞しなかった打球を吸収するアウト口２６がある。ま
た、遊技領域７の外側の左右上部には、効果音を発する
２つのスピーカ２７が設けられている。遊技領域７の外
周には、遊技効果ＬＥＤ２８ａおよび遊技効果ランプ２
８ｂ，２８ｃが設けられている。そして、この例では、
一方のスピーカ２７の近傍に、景品玉払出時に点灯する
賞球ランプ５１が設けられ、他方のスピーカ２７の近傍
に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ５２が
設けられている。さらに、図１には、パチンコ遊技台１
に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されるこ
とによって玉貸しを可能にするカードユニット５０も示
されている。

【００２４】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域７に入り、その後、遊技領域７
を下りてくる。打球が通過ゲート１１を通ってゲートス
イッチ１２で検出されると、可変表示器１０の表示数字
が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞
口１４に入り始動口スイッチ１７で検出されると、図柄
の変動を開始できる状態であれば、可変表示部９内の図
柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなけ
れば、始動入賞記憶を１増やす。なお、始動入賞記憶に
ついては、後で詳しく説明する。可変表示部９内の画像
の回転は、一定時間が経過したときに停止する。停止時
の画像の組み合わせが大当り図柄の組み合わせである
と、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板２０
が、一定時間経過するまで、または、所定個数（例えば
１０個）の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉
板２０の開放中に打球が特定入賞領域に入賞しＶカウン
トスイッチ２２で検出されると、継続権が発生し開閉板
２０の開放が再度行われる。この継続権の発生は、所定
回数（例えば１５ラウンド）許容される。

【００２５】停止時の可変表示部９内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、可変表示器１０における停止図柄が所定の図
柄（当り図柄）である場合に、可変入賞球装置１５が所
定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態では、可
変表示器１０における停止図柄が当り図柄になる確率が
高められるとともに、可変入賞球装置１５の開放時間と
開放回数が高められる。

【００２６】次に、パチンコ遊技機１の裏面の構造につ
いて図２を参照して説明する。可変表示装置８の背面で
は、図２に示すように、機構板３６の上部に景品玉タン
ク３８が設けられ、パチンコ遊技機１が遊技機設置島に
設置された状態でその上方から景品玉が景品玉タンク３
８に供給される。景品玉タンク３８内の景品玉は、誘導
樋３９を通って玉払出装置に至る。

【００２７】機構板３６には、中継基板３０を介して可
変表示部９を制御する可変表示制御ユニット２９、基板
ケース３２に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等
が搭載された遊技制御基板（主基板）３１、可変表示制
御ユニット２９と遊技制御基板３１との間の信号を中継
するための中継基板３３、および景品玉の払出制御を行
う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球
基板３７が設置されている。さらに、機構板３６には、
モータの回転力を利用して打球を遊技領域７に発射する
打球発射装置３４と、スピーカ２７および遊技効果ラン
プ・ＬＥＤ２８ａ，２８ｂ，２８ｃに信号を送るための
ランプ制御基板３５が設置されている。

【００２８】また、図３はパチンコ遊技機１の遊技盤を
背面からみた背面図である。遊技盤６の裏面には、図３
に示すように、各入賞口および入賞球装置に入賞した入
賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー４
０が設けられている。入賞玉集合カバー４０に導かれる
入賞玉のうち、開閉板２０を経て入賞したものは、玉払
出装置９７が相対的に多い景品玉数（例えば１５個）を
払い出すように制御される。始動入賞口１４を経て入賞
したものは、玉払出装置（図３において図示せず）が相
対的に少ない景品玉数（例えば６個）を払い出すように
制御される。そして、その他の入賞口２４および入賞球
装置を経て入賞したものは、玉払出装置が相対的に中程
度の景品玉数（例えば１０個）を払い出すように制御さ
れる。なお、図３には、中継基板３３が例示されてい
る。

【００２９】賞球払出制御を行うために、入賞球検出ス
イッチ９９、始動口スイッチ１７およびＶカウントスイ
ッチ２２からの信号が、主基板３１に送られる。主基板
３１に入賞球検出スイッチ９９のオン信号が送られる
と、主基板３１から賞球基板３７に賞球個数信号が送ら
れる。入賞があったことは入賞球検出スイッチ９９で検
出されるが、その場合に、主基板３１から、賞球基板３
７に賞球個数信号が与えられる。例えば、始動口スイッ
チ１７のオンに対応して入賞球検出スイッチ９９がオン
すると、賞球個数信号に「６」が出力され、カウントス
イッチ２３またはＶカウントスイッチ２２のオンに対応
して入賞球検出スイッチ９９がオンすると、賞球個数信
号に「１５」が出力される。そして、それらのスイッチ
がオンしない場合に入賞球検出スイッチ９９がオンする
と、賞球個数信号に「１０」が出力される。

【００３０】図４は、主基板３１における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図４には、賞球制御
基板３７、ランプ制御基板３５、音声制御基板７０、発
射制御基板９１、表示制御基板８０およびサブ表示制御
基板１４０も示されている。主基板３１には、プログラ
ムに従ってパチンコ遊技機１を制御する基本回路５３
と、ゲートスイッチ１２、始動口スイッチ１７、Ｖカウ
ントスイッチ２２、カウントスイッチ２３および入賞球
検出スイッチ９９からの信号を基本回路５３に与えるス
イッチ回路５８と、可変入賞球装置１５を開閉するソレ
ノイド１６および開閉板２０を開閉するソレノイド２１
を基本回路５３からの指令に従って駆動するソレノイド
回路５９と、始動記憶表示器１８の点灯および滅灯を行
うとともに装飾ランプ２５を駆動するランプ・ＬＥＤ回
路６０とを含む。

【００３１】また、基本回路５３から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
９の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対
して出力する情報出力回路６４を含む。

【００３２】基本回路５３は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するＲＯＭ５４、ワークメモリとして使用さ
れるＲＡＭ５５、制御用のプログラムに従って制御動作
を行うＣＰＵ５６およびＩ／Ｏポート部５７を含む。な
お、ＲＯＭ５４，ＲＡＭ５５はＣＰＵ５６に内蔵されて
いる場合もある。

【００３３】さらに、主基板３１には、電源投入時に基
本回路５３をリセットするための初期リセット回路６５
と、定期的（例えば、２ｍｓ毎）に基本回路５３にリセ
ットパルスを与えてゲーム制御用のプログラムを先頭か
ら再度実行させるための定期リセット回路６６と、基本
回路５３から与えられるアドレス信号をデコードしてＩ
／Ｏポート部５７のうちのいずれかのＩ／Ｏポートを選
択するための信号を出力するアドレスデコード回路６７
とが設けられている。なお、玉払出装置９７から主基板
３１に入力されるスイッチ情報もあるが、図４ではそれ
らは省略されている。

【００３４】図５は、表示制御基板８０内の回路構成
を、可変表示部９の一実現例であるＣＲＴ８２と、主基
板３１の出力ポート５７１，５７２および出力バッファ
回路６３とともに示すブロック図である。表示制御用Ｃ
ＰＵ１０１は、制御データＲＯＭ１０２に格納されたプ
ログラムに従って動作し、主基板３１からノイズフィル
タ１０７および入力バッファ回路１０５を介してストロ
ーブ信号（ＩＮＴ信号）が入力されると、入力バッファ
回路１０５を介して表示制御コマンドを受信する。入力
バッファ回路１０５として、例えば汎用ＩＣである７４
ＨＣ２４４を使用することができる。

【００３５】そして、表示制御用ＣＰＵ１０１は、受信
した表示制御コマンドに従って、ＣＲＴ８２に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をＶＤＰ１０３に与える。ＶＤＰ１０３
は、キャラクタＲＯＭ８６から必要なデータを読み出
す。ＶＤＰ１０３は、入力したデータに従ってＣＲＴ８
２に表示するための画像データを生成し、その画像デー
タをＶＲＡＭ８７に格納する。そして、ＶＲＡＭ８７内
の画像データは、Ｒ，Ｇ，Ｂ信号に変換され、Ｄ−Ａ変
換回路１０４でアナログ信号に変換されてＣＲＴ８２に
出力される。

【００３６】なお、図５には、ＶＤＰ１０３をリセット
するためのリセット回路８３、ＶＤＰ１０３に動作クロ
ックを与えるための発振回路８５、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタＲＯＭ８６も示され
ている。キャラクタＲＯＭ８６に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、ＣＲＴ８２に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。

【００３７】入力バッファ回路１０５は、主基板３１か
ら表示制御基板８０へ向かう方向にのみ信号を通過させ
ることができる。従って、表示制御基板８０側から主基
板３１側に信号が伝わる余地はない。表示制御基板８０
内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって
出力される信号が主基板３１側に伝わることはない。な
お、出力ポート５７１，５７２の出力をそのまま表示制
御基板８０に出力してもよいが、単方向にのみ信号伝達
可能な出力バッファ回路６３を設けることによって、主
基板３１から表示制御基板８０への一方向性の信号伝達
をより確実にすることができる。また、高周波信号を遮
断するノイズフィルタ１０７として、例えば３端子コン
デンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィ
ルタ１０７の存在によって、表示制御コマンドに基板間
でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。

【００３８】図６は、サブ表示制御基板１４０内の回路
構成を、７セグメントＬＥＤによる可変表示器１０およ
び判定図柄表示器４１と、主基板３１の出力ポート５７
３，５７４および出力バッファ回路６４とともに示すブ
ロック図である。サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、主基
板３１からノイズフィルタ１４７および入力バッファ回
路１４５を介してストローブ信号（ＩＮＴ信号）が入力
されると、入力バッファ回路１４５を介してサブ表示制
御コマンドを受信する。入力バッファ回路１４５とし
て、例えば汎用ＩＣである７４ＨＣ２４４を使用するこ
とができる。なお、サブ表示制御コマンドは、可変表示
器１０および判定図柄表示器４１の表示状態を指令する
ためのコマンドである。

【００３９】サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、サブ表示
制御コマンドに応じて、可変表示器１０および判定図柄
表示器４１の表示状態を制御するための信号を出力ポー
ト１４４に出力する。出力ポート１４４からの出力は、
出力バッファ回路（増幅回路）１４６を介して可変表示
器１０および判定図柄表示器４１に供給される。

【００４０】ここで、入力バッファ回路１４５は、主基
板３１からサブ表示制御基板１４０へ向かう方向にのみ
信号を通過させることができる。従って、サブ表示制御
基板１４０側から主基板３１側に信号が伝わる余地はな
い。サブ表示制御基板１４０内の回路に不正改造が加え
られても、不正改造によって出力される信号が主基板３
１側に伝わることはない。なお、出力ポート５７３，５
７４の出力をそのままサブ表示制御基板１４０に出力し
てもよいが、単方向にのみ信号伝達可能な出力バッファ
回路６４を設けることによって、主基板３１からサブ表
示制御基板１４０への一方向性の信号伝達をより確実に
することができる。また、高周波信号を遮断するノイズ
フィルタ１４７として、例えば３端子コンデンサやフェ
ライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ１４７の
存在によって、サブ表示制御コマンドに基板間でノイズ
が乗ったとしても、その影響は除去される。

【００４１】サブ表示制御基板１４０には、さらに信号
を外部出力するためのコネクタ１４８が搭載されてい
る。この実施の形態では、出力バッファ回路１４６の出
力がコネクタに分岐出力されている。従って、測定機器
をコネクタ１４８に接続すれば、測定機器によって容易
に可変表示器１０および判定図柄表示器４１の表示状態
を観測することができる。

【００４２】なお、この例では出力バッファ回路１４６
の出力がコネクタに分岐出力したが、サブ表示制御用Ｃ
ＰＵ１４１は、可変表示器１０に停止表示される普通図
柄および判定図柄表示器４１に停止表示される確変報知
図柄を示すデータを所定の出力ポートからコネクタ等に
出力するように構成してもよい。そのように構成した場
合には、より容易に外部から停止図柄を観測できる。

【００４３】次に遊技機の動作について説明する。図７
は、主基板３１における基本回路５３の動作を示すフロ
ーチャートである。上述したように、この処理は、定期
リセット回路６６が発するリセットパルスによって、例
えば２ｍｓ毎に起動される。基本回路５３が起動される
と、基本回路５３は、まず、クロックモニタ制御を動作
可能状態にするために、ＣＰＵ５６に内蔵されているク
ロックモニタレジスタをクロックモニタイネーブル状態
に設定する（ステップＳ１）。なお、クロックモニタ制
御とは、入力されるクロック信号の低下または停止を検
出すると、ＣＰＵ５６の内部で自動的にリセットを発生
する制御である。

【００４４】次いで、ＣＰＵ５６は、スタックポインタ
の指定アドレスをセットするためのスタックセット処理
を行う（ステップＳ２）。この例では、スタックポイン
タに００ＦＦＨが設定される。そして、システムチェッ
ク処理を行う（ステップＳ３）。システムチェック処理
では、ＣＰＵ５６は、ＲＡＭ５５にエラーが含まれてい
るか判定し、エラーが含まれている場合には、ＲＡＭ５
５を初期化するなどの処理を行う。

【００４５】次に、表示制御基板８０に送出されるコマ
ンドデータをＲＡＭ５５の所定の領域に設定する処理を
行った後に（表示制御データ設定処理：ステップＳ
４）、コマンドデータを表示制御コマンドデータとして
出力する処理を行う（表示制御データ出力処理：ステッ
プＳ５）。

【００４６】次いで、各種出力データの格納領域の内容
を各出力ポートに出力する処理を行う（データ出力処
理：ステップＳ６）。また、ランプタイマを１減ずる処
理を行い、ランプタイマがタイムアウトしたら（＝０に
なったら）、ランプデータポインタを更新するとともに
新たな値をランプタイマに設定する（ランプタイマ処
理：ステップＳ７）。

【００４７】また、ランプデータポインタが示すアドレ
スのデータ、ホール管理用コンピュータに出力される大
当り情報、始動情報、確率変動情報などの出力データを
格納領域に設定する出力データ設定処理を行う（ステッ
プＳ８）。さらに、パチンコ遊技機１の内部に備えられ
ている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行わ
れ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる（エ
ラー処理：ステップＳ９）。

【００４８】次に、遊技制御に用いられる大当り決定用
乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理
を行う（ステップＳ１０）。図８は、各乱数を示す説明
図である。各乱数は、以下のように使用される。 （１）ランダム１：大当りを発生させるか否か決定する
（大当り決定用） （２）ランダム２−１〜２−３：左右中のはずれ図柄決
定用 （３）ランダム３：大当り時の図柄の組合せを決定する
（大当り図柄決定用） （４）ランダム４：確変大当りとするか否か決定する
（確変判定用） （５）ランダム５：はずれ時にリーチするか否か決定す
る（リーチ判定用） （６）ランダム６：リーチ種類を決定する（リーチ種類
決定用） （７）ランダム７：普通図柄による当りとするか否か決
定する（当り判定用）

【００４９】なお、遊技効果を高めるために、上記
（１）〜（７）の乱数以外の乱数も用いられている。ス
テップＳ１０では、ＣＰＵ５６は、（１）の大当り決定
用乱数、（３）の大当り図柄決定用乱数、（４）の確変
判定用乱数および（７）の当り判定用乱数を生成するた
めのカウンタのカウントアップ（１加算）を行う。すな
わち、それらが判定用乱数である。

【００５０】次に、ＣＰＵ５６は、特別図柄プロセス処
理を行う（ステップＳ１１）。特別図柄プロセス制御で
は、遊技状態に応じてパチンコ遊技機１を所定の順序で
制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当す
る処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プ
ロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新
される。また、普通図柄プロセス処理を行う（ステップ
Ｓ１２）。普通図柄プロセス処理では、７セグメントＬ
ＥＤによる可変表示器１０を所定の順序で制御するため
の普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び
出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグ
の値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。

【００５１】さらに、ＣＰＵ５６は、スイッチ回路５８
を介して、各スイッチの状態を入力し、スイッチ状態に
応じて必要な処理を行う（スイッチ処理：ステップＳ１
３）。また、後述するプロセスデータ中の音声データを
音声制御基板７０に送出する処理を行う（音声処理：ス
テップＳ１４）。

【００５２】基本回路５３は、さらに、表示用乱数を更
新する処理を行う（ステップＳ１５）。すなわち、ラン
ダム２，５，６を生成するためのカウンタのカウントア
ップ（１加算）を行う。

【００５３】また、基本回路５３は、賞球制御基板３７
との間の信号処理を行う（ステップＳ１６）。すなわ
ち、所定の条件が成立すると賞球制御基板３７に賞球個
数を示す賞球制御コマンドを出力する。賞球制御基板３
７に搭載されている賞球制御用ＣＰＵは、受信した賞球
個数に応じて玉払出装置９７を駆動する。その後、基本
回路５３は、次に定期リセット回路６６からリセットパ
ルスが与えられるまで、ステップＳ１７の表示用乱数更
新処理を繰り返す。

【００５４】図９は、普通図柄プロセス処理（ステップ
Ｓ１２）を示すフローチャートである。普通プロセス図
柄処理では、ＣＰＵ５６は、ステップＳ６１のゲートス
イッチ処理を実行したた後に、普通図柄プロセスフラグ
の値に応じてステップＳ６２〜Ｓ６６の処理のうちのい
ずれかの処理を実行する。

【００５５】図１０に示すように、ゲートスイッチ処理
では、普通図柄変動開始の条件となる通過ゲート１１の
打球通過にもとづくゲートスイッチ１２のオンを検出す
る（ステップＳ６１１）。ゲートスイッチ１２がオンし
ていたら、ゲート通過記憶カウンタが最大値（この例で
は「４」）に達しているか否か確認する（ステップＳ６
１２）。達していなければ、ゲート通過記憶カウンタの
値を＋１する（ステップＳ６１３）。なお、ゲート通過
記憶カウンタの値に応じて通過記憶表示器４１のＬＥＤ
が点灯される。そして、ＣＰＵ５６は、当り判定用乱数
（ランダム７）の値を抽出し、その値を記憶する（Ｓ６
１４）。

【００５６】ステップＳ６２の普通図柄変動待ち処理で
は、ＣＰＵ５６は、普通図柄通過記憶カウンタの値が０
以外であれば、普通図柄プロセスフラグの値を更新す
る。普通図柄通過記憶カウンタの値が０であれば何もし
ない。

【００５７】図１１は、この実施の形態での当り判定用
乱数（ランダム７）と当り／はずれとの関係を示す説明
図である。図１１に示すように、高確率のときには当り
値は３〜１２のいずれかであり、低確率のときには３、
５または７である。当り判定用乱数の値が当り値と一致
すれば、当りと決定される。なお、普通図柄の高確率時
は、例えば確変時と一致する。

【００５８】図１２は、ステップＳ６３の普通図柄判定
処理を示すフローチャートである。普通図柄判定処理で
は、ＣＰＵ５６は、ゲート通過記憶数＝１に対応する乱
数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
（ステップＳＳ６３１）、ゲート通過記憶カウンタの値
を１減らし、かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトす
る（ステップＳ６３２）。すなわち、ゲート通過記憶カ
ウンタ＝ｎ（ｎ＝２，３，４）に対応する乱数値格納エ
リアに格納されている値を、ゲート通過記憶カウンタ＝
ｎ−１に対応する乱数値格納エリアに格納する。

【００５９】そして、ＣＰＵ５６は、ステップＳ６３１
で読み出した値、すなわち抽出されている当り判定用乱
数の値にもとづいて当たり／はずれを決定する（ステッ
プＳ６３３）。すなわち、図１１に示された関係にもと
づいて当たり／はずれを決定する。そして、所定の乱数
等にもとづいて普通図柄の停止図柄を決定する（ステッ
プＳ６３４）。例えば、普通図柄が０〜９の数字であ
り、当り図柄が「３」，「７」であるとすると、当りと
する場合には停止図柄を「３」または「７」に決定し、
はずれの場合には「３」，「７」以外の値に決定する。

【００６０】また、普通図柄の停止図柄をサブ表示制御
基板１４０に通知するために、停止図柄を示すサブ制御
コマンドを送信するための制御を行う（ステップＳ６３
５）。具体的には、所定の格納領域（ＲＡＭ）に停止図
柄を示すサブ制御コマンドを格納し、コマンド送出要求
のフラグをセットする。そのフラグは、メイン処理にお
けるデータ出力処理（ステップＳ６）で参照される。次
いで、普通図柄変動開始を示すサブ制御コマンドを送信
するための制御を行う（ステップＳ６３６）。具体的に
は、所定の格納領域（ＲＡＭ）に普通図柄変動開始を示
すサブ制御コマンドを格納し、コマンド送出要求のフラ
グをセットする。

【００６１】そして、普通図柄変動時間タイマをスター
トする（ステップＳ６３７）。例えば、高確率時には、
普通図柄変動時間タイマに５．１秒に相当する値を設定
する。低確率時には、普通図柄変動時間タイマに２９．
２秒に相当する値を設定する。また、普通図柄プロセス
フラグを普通図柄変動処理を示す値に更新する（ステッ
プＳ６３８）。

【００６２】可変表示器１０における普通図柄の変動制
御は、サブ表示制御基板１４０におけるサブ表示制御Ｃ
ＰＵ１４１によって実行される。サブ表示制御ＣＰＵ１
４１は、普通図柄変動開始を示すサブ制御コマンドを受
信したら普通図柄の変動を開始する。そして、後述する
普通図柄変動停止を示すサブ制御コマンドを受信したら
普通図柄の変動を停止し、通知されている停止図柄を表
示する。

【００６３】ステップＳ６４の普通図柄変動処理では、
普通図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認
する（ステップＳ６４１）。タイムアウトしていたら、
普通図柄プロセスフラグを普通図柄停止処理を示す値に
更新する（ステップＳ６４２）。

【００６４】ステップＳ６５の普通図柄停止処理では、
普通図柄変動停止を示すサブ制御コマンドを送信するた
めの制御を行う（ステップＳ６５１）。そして、当りと
することに決定されているときには（ステップＳ６５
２）、普通図柄プロセスフラグを始動入賞口開閉処理を
示す値に更新する（ステップＳ６５３）。始動入賞口開
閉処理では、所定回数だけ所定期間始動入賞口（可変入
賞球装置１５）を開放する制御が行われる。また、はず
れとすることに決定されているときには、普通図柄プロ
セスフラグを普通図柄変動待ち処理を示す値に更新する
（ステップＳ６５４）。

【００６５】なお、始動入賞口開閉処理で用いられる開
放パターンは、例えば、低確率時には、可変入賞球装置
１５が１回だけ０．２秒間開放するようなパターンであ
る。また、高確率時には、可変入賞球装置１５が１．１
５秒間開放した後４．４秒の閉成期間をおいて再度１．
１５秒間開放するようなパターンである。可変入賞球装
置１５は、開放パターンに従って開閉制御される。な
お、この実施の形態では、可変入賞球装置１５は、始動
入賞口１４と兼用されている。

【００６６】次に、始動入賞口１４への入賞にもとづい
て可変表示部９に可変表示される図柄の決定方法につい
て図１５〜図１７のフローチャートを参照して説明す
る。図１５は打球が始動入賞口１４に入賞したことを判
定する処理を示し、図１６は可変表示部９の可変表示の
停止図柄を決定する処理を示す。図１７は、大当りとす
るか否か決定する処理を示すフローチャートである。

【００６７】打球が遊技盤６に設けられている始動入賞
口１４に入賞すると、始動口センサ１７がオンする。メ
イン処理のステップＳ８の特別図柄プロセス処理におい
て、図１５に示すように、ＣＰＵ５６は、スイッチ回路
５８を介して始動口センサ１７がオンしたことを判定す
ると（ステップＳ４１）、始動入賞記憶数が最大値であ
る４に達しているかどうか確認する（ステップＳ４
２）。始動入賞記憶数が４に達していなければ、始動入
賞記憶数を１増やし（ステップＳ４３）、大当り決定用
乱数の値を抽出する。そして、それを始動入賞記憶数の
値に対応した乱数値格納エリアに格納する（ステップＳ
４４）。なお、始動入賞記憶数が４に達している場合に
は、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわ
ち、この実施の形態では、最大４個の始動入賞口１７に
入賞した打球数が記憶可能である。

【００６８】図１６に示すように、ＣＰＵ５６は、ステ
ップＳ８の特別図柄プロセス処理において始動入賞記憶
数の値を確認する（ステップＳ５０）。始動入賞記憶数
が０でなければ、始動入賞記憶数＝１に対応する乱数値
格納エリアに格納されている値を読み出すとともに（ス
テップＳ５１）、始動入賞記憶数の値を１減らし、か
つ、各乱数値格納エリアの値をシフトする（ステップＳ
５２）。すなわち、始動入賞記憶数＝ｎ（ｎ＝２，３，
４）に対応する乱数値格納エリアに格納されている値
を、始動入賞記憶数＝ｎ−１に対応する乱数値格納エリ
アに格納する。

【００６９】そして、ＣＰＵ５６は、ステップＳ５１で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り決定用乱
数の値にもとづいて当たり／はずれを決定する（ステッ
プＳ５３）。ここでは、大当り決定用乱数は０〜２９９
の範囲の値をとることにする。図１７に示すように、低
確率時には例えばその値が「３」である場合に「大当
り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」
と決定する。高確率時には例えばその値が「３」，
「７」，「７９」，「１０３」，「１０７」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。

【００７０】大当たりと判定されたときには、ＣＰＵ５
６は、確変判定用乱数（ランダム４）の値にもとづいて
確変大当りとするか否か決定する（ステップＳ６３）。
そして、確変大当りとすることに決定された場合には
（ステップＳ６４）、確変フラグをセットする（ステッ
プＳ６５）。なお、確変フラグは、リーチ種類の選択等
で使用される。また、大当り図柄決定用乱数（ランダム
３）を抽出しその値に従って大当り図柄を決定する（ス
テップＳ６２）。さらに、リーチ種類決定用乱数（ラン
ダム６）を抽出しその値にもとづいてリーチ種類を決定
する（ステップＳ５７）。

【００７１】はずれと判定された場合には、ＣＰＵ５６
は、リーチとするか否か判定する（ステップＳ５８）。
例えば、リーチ判定用の乱数であるランダム４の値が
「１０５」〜「１５３０」のいずれかである場合には、
リーチとしないと決定する。そして、リーチ判定用乱数
の値が「０」〜「１０４」のいずれかである場合にはリ
ーチとすることを決定する。リーチとすることを決定し
たときには、ＣＰＵ５６は、リーチ図柄の決定を行う。

【００７２】この実施の形態では、ランダム２−１の値
に従って左右図柄を決定する（ステップＳ５９）。ま
た、ランダム２−２の値に従って中図柄を決定する（ス
テップＳ６０）。すなわち、ランダム２−１およびラン
ダム２−２の値の０〜１５の値に対応したいずれかの図
柄が停止図柄として決定される。ここで、決定された中
図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した
乱数の値に１加算した値に対応する図柄を中図柄の確定
図柄として、大当たり図柄と一致しないようにする。

【００７３】さらに、ＣＰＵ５６は、リーチ種類決定用
乱数（ランダム６）を抽出しその値にもとづいてリーチ
種類を決定する（ステップＳ５７）。ステップＳ５８に
おいて、リーチしないことに決定された場合には、ラン
ダム２−１〜２−３の値に応じて左右中図柄を決定する
（ステップＳ６１）。

【００７４】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄変動の表示態様を大当たりとするか、リーチ態様とす
るか、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の
組合せが決定される。

【００７５】なお、高確率状態において、次に大当たり
となる確率が上昇するとともに、７セグメントＬＥＤに
よる可変表示器１０の可変表示の確定までの時間が短縮
され、かつ、可変表示器１０の可変表示結果にもとづく
当たり時の可変入賞球装置１５の開放回数および開放時
間が高められるようにパチンコ遊技機１が構成されてい
てもよいし、可変表示器１０の可変表示結果にもとづく
当たりの確率が高くなるように構成されていてもよい。
また、それらのうちのいずれか一つまたは複数の状態の
みが生ずるパチンコ遊技機１においても本発明は適用可
能である。

【００７６】例えば、可変表示部９の停止図柄の組合せ
が特定図柄となった場合に、大当たりとなる確率は上昇
しないが可変表示器１０の可変表示結果にもとづく当た
り時の可変入賞球装置１５の開放回数および開放時間が
高められる遊技機においても、リーチとすることが決定
されたら、左右の停止図柄を特定図柄の表示態様と一致
させるか否か、すなわちどの図柄でリーチ状態を発生さ
せるかが所定の乱数等の手段によって決定される遊技機
においても本発明を適用可能である。また、この実施の
形態で用いられた乱数および乱数値の範囲は一例であっ
て、どのような乱数を用いてもよいし、範囲設定も任意
である。

【００７７】図１８は、ＣＰＵ５６が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図１８に示す特別図柄プロセス処理は、図７の
フローチャートにおけるステップＳ１１の具体的な処理
である。ＣＰＵ５６は、特別図柄プロセス処理を行う際
に、その内部状態に応じて、図１８に示すステップＳ３
００〜Ｓ３０９のうちのいずれかの処理を行う。各処理
において、以下のような処理が実行される。

【００７８】特別図柄変動待ち処理（ステップＳ３０
０）：始動入賞口１４（この実施の形態では可変入賞球
装置１５の入賞口）に打球入賞して始動口センサ１７が
オンするのを待つ。始動口センサ１７がオンすると、始
動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を＋
１するとともに大当り決定用乱数を抽出する。すなわ
ち、図１５に示された処理が実行される。 特別図柄判定処理（ステップＳ３０１）：特別図柄の可
変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確
認する。始動入賞記憶数が０でなければ、抽出されてい
る大当り決定用乱数の値に応じて大当たりとするかはず
れとするか決定する。すなわち、図１６に示された処理
の前半が実行される。 停止図柄設定処理（ステップＳ３０２）：左右中図柄の
停止図柄を決定する。すなわち、図１６に示された処理
の中半が実行される。

【００７９】リーチ動作設定処理（ステップＳ３０
３）：リーチ判定用乱数の値に応じてリーチ動作するか
否か決定するとともに、リーチ種類決定用乱数の値に応
じてリーチ時の変動期間を決定する。すなわち、図１６
に示された処理の後半が実行される。

【００８０】全図柄変動開始処理（ステップＳ３０
４）：可変表示部９において全図柄が変動開始されるよ
うに制御する。このとき、表示制御基板８０に対して、
左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信
される。

【００８１】全図柄停止待ち処理（ステップＳ３０
５）：所定時間が経過すると、可変表示部９において表
示される全図柄が停止されるように制御する。そして、
停止図柄が大当たり図柄の組み合わせである場合には、
内部状態（プロセスフラグ）をステップＳ３０６に移行
するように更新する。そうでない場合には、内部状態を
ステップＳ３００に移行するように更新する。

【００８２】確変報知処理（ステップＳ３０６）：確変
大当りとすることに決定されている場合にはその旨を報
知するための制御を行う。また、通常の確変大当りとす
ることに決定されている場合には確変大当りではなかっ
たことを報知するための制御を行う。

【００８３】大入賞口開放開始処理（ステップＳ３０
７）：大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド２１を駆動して大入賞口を開放する。

【００８４】大入賞口開放中処理（ステップＳ３０
８）：大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
が表示制御基板８０に送出する制御や大入賞口の閉成条
件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の
閉成条件が成立したら、内部状態をステップＳ３０９に
移行するように更新する。

【００８５】大当たり終了処理（ステップＳ３０９）：
大当たり遊技状態が終了したことを遊技者に報知するた
めの表示を行う。その表示が終了したら、内部フラグ等
を初期状態に戻し、また、確変判定の結果にもとづいて
特別図柄および普通図柄の当り判定確率状態を示す内部
フラグを高確率状態もしくは低確率状態にセットして、
内部状態をステップＳ３００に移行するように更新す
る。

【００８６】上述したように、始動入賞口１４に打球が
入賞すると、基本回路５３は、ステップＳ１１（図７参
照）の特別図柄プロセス処理において、大当たりとする
かはずれとするか、停止図柄およびリーチ態様を決定す
るが、その決定に応じた表示制御コマンドを表示制御基
板８０の表示制御用ＣＰＵ１０１に与える。表示制御用
ＣＰＵ１０１は、主基板３１からの表示制御コマンドに
応じて可変表示部９の表示制御を行う。

【００８７】図１９は、図１８に示された特別図柄プロ
セス処理における全図柄変動開始待ち（ステップＳ３０
４）の処理を示すフローチャートである。ステップＳ３
０２，Ｓ３０３の停止図柄設定処理およびリーチ動作設
定処理において変動態様と停止図柄が決定されると、そ
れらを指示するための表示制御コマンドの送出制御が行
われるのであるが、ステップＳ３０４では、ＣＰＵ５６
は、まず、コマンドの送出完了を待つ（ステップＳ３０
４ａ）。なお、コマンド送出完了は、メイン処理（図７
参照）中の表示制御データ出力処理（ステップＳ５）か
ら通知される。

【００８８】この実施の形態では、ＣＰＵ５６は、図柄
の変動を開始させるときに、変動態様を特定可能なコマ
ンドを表示制御基板８０に送出する。また、続けて、既
に決定されている左右中の停止図柄を示す表示制御コマ
ンドを表示制御基板８０に送出する。よって、ステップ
Ｓ３０４ａのコマンド送信完了処理では、それら全ての
コマンドの送出が完了したか否か確認される。なお、Ｃ
ＰＵ５６は、左右中の停止図柄を示す表示制御コマンド
を送出してから変動態様を特定可能なコマンドを送出し
てもよい。

【００８９】表示制御コマンドの送出が完了すると、Ｃ
ＰＵ５６は、表示制御基板８０に通知した変動態様の変
動時間を測定するための変動時間タイマをスタートする
（ステップＳ３０４ｂ）。そして、ステップＳ３０５に
移行するように、特別図柄プロセスフラグを更新する
（ステップＳ３０４ｃ）。

【００９０】図２０は、図１８に示された特別図柄プロ
セス処理における全図柄停止待ち処理（ステップＳ３０
５）を示すフローチャートである。ステップＳ３０５で
は、ＣＰＵ５６は、変動時間タイマがタイムアップした
か否か確認する（ステップＳ３０５ａ）。タイムアップ
したら、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを設定
する（ステップＳ３０５ｂ）。そして、表示制御コマン
ドデータ送出要求をセットする（ステップＳ３０５
ｃ）。なお、表示制御コマンドデータ送出要求は、メイ
ン処理（図７参照）中の表示制御データ設定処理（ステ
ップＳ４）で参照される。

【００９１】そして、確変フラグがセットされているか
否か確認する（ステップＳ３０５ｄ）。セットされてい
れば、確変フラグをリセットするとともに（ステップＳ
３０５ｅ）、確変報知開始（確変）を示すサブ表示制御
コマンドを送信するための制御を行う。具体的には、所
定の格納領域（ＲＡＭ）に確変報知開始（確変）を示す
サブ表示制御コマンドをセットする（ステップＳ３０５
ｆ）。確変フラグがセットされていなければ、確変報知
開始（非確変）を示すサブ表示制御コマンドを送信する
ための制御を行う（ステップＳ３０５ｇ）。なお、確変
報知開始（確変）を示すサブ表示制御コマンドとは確変
大当りであることを遊技者に報知するための演出を行う
ことを指示するコマンドであり、確変報知開始（非確
変）を示すサブ表示制御コマンドとは通常の（確変でな
い）大当りであることを遊技者に報知するための演出を
行うことを指示するコマンドである。

【００９２】そして、確変報知のための演出時間を計時
するための報知時間タイマをスタートさせ（ステップＳ
３０５ｈ）、サブ表示制御コマンド送出要求のフラグを
セットする（ステップＳ３０５ｉ）。そのフラグは、メ
イン処理におけるデータ出力処理（ステップＳ６）で参
照される。また、ステップＳ３０６に移行するように、
特別図柄プロセスフラグを更新する（ステップＳ３０５
ｊ）。

【００９３】なお、図２０では明示しなかったが、大当
りとしないことに決定されている場合には、ステップＳ
３０５ｄ〜Ｓ３０５ｊの処理は行われず、ステップＳ３
００に移行するように、特別図柄プロセスフラグが更新
される。

【００９４】図２１は、図１８に示された特別図柄プロ
セス処理における確変報知処理（ステップＳ３０６）を
示すフローチャートである。ステップＳ３０６では、Ｃ
ＰＵ５６は、まず、報知時間タイマがタイムアウトした
か否か確認する（ステップＳ３０６ａ）。タイムアウト
していれば、確変報知終了を示すサブ表示制御コマンド
を送信するための制御を行う。具体的には、所定の格納
領域（ＲＡＭ）に確変報知終了を示すサブ表示制御コマ
ンドをセットするとともに（ステップＳ３０６ｂ）、サ
ブ表示制御コマンド送出要求のフラグをセットする（ス
テップＳ３０６ｃ）。そして、大入賞口開放開始処理
（ステップＳ３０７）に移行するように、特別図柄プロ
セスフラグを更新する（ステップＳ３０６ｄ）。

【００９５】以上のように、この実施の形態では、可変
表示部９における可変表示が終了すると、確変大当りと
することに決定されている場合には、サブ表示制御基板
１４０に確変報知開始（確変）を示すサブ表示制御コマ
ンドが送信される。そして、報知時間タイマで決定され
る時間が経過すると、確変報知終了を示すサブ表示制御
コマンドがサブ表示制御基板１４０に送信される。サブ
表示制御基板１４０のサブ制御表示用ＣＰＵ１４１は、
確変報知開始（確変）を示すサブ表示制御コマンドを受
信すると、判定表示器４１に図柄変動を行わせ、確変報
知終了を示すサブ表示制御コマンドを受信すると、遊技
者が確変大当りであることが認識できるような表示を行
う。なお、確変報知終了を示すサブ表示制御コマンド
は、大入賞口開放開始処理が開始される直前に送信され
ていることになる。

【００９６】図２２は、この実施の形態で用いられる特
別図柄の左右中図柄の例を示す説明図である。図２２に
示すように、この実施の形態では、可変表示部９に左右
中図柄として表示される各図柄は、左右中で同一の１２
図柄である。左右中図柄は、図柄番号の順に変動表示さ
れる。また、図柄番号１２の図柄が表示されると、次
に、図柄番号１の図柄が表示される。そして、左右中図
柄が、例えば、「一」、「三」、「五」、「七」、
「九」または「下駄」で揃って停止すると高確率状態と
なる。すなわち、それらが確変図柄となる。

【００９７】図２３は、この実施の形態で用いられる確
変大当りであるか否かを報知するための確変報知図柄の
例を示す説明図である。サブ表示制御基板１４０に接続
されている判定図柄表示器４１には、図２３に示すそれ
ぞれの図柄を表示する各表示領域がある。各表示領域の
背部には、それぞれＬＥＤが設置されている。そして、
確変報知演出を行うときには、各ＬＥＤが交互に点灯さ
れる。よって、遊技者は、図２３に示す各図柄を、交互
に視認可能になる。確変大当りとする場合には、確変報
知演出の終了時、すなわち、確変報知終了を示すサブ表
示制御コマンドを受信したときに、サブ表示制御用ＣＰ
Ｕ１４１は、確変大当りであることを示す図柄（図２３
の左側に示されたフラッシュ図柄）を点灯状態にする。

【００９８】図２４は、主基板３１からサブ表示制御基
板１４０に送られるサブ表示制御コマンドの構成例を示
す説明図である。図２４に示すように、サブ表示制御コ
マンドは、８ビットのデータと、１ビットのストローブ
信号（ＩＮＴ信号）とから構成されている。

【００９９】図２５は、８ビットのデータによるサブ表
示制御コマンドデータの構成例を示す説明図である。図
２５に示すように、例えば、８ビットのうちの上位４ビ
ットで制御の種類を指示し、下位４ビットで具体的制御
内容を指示する。例えば、この例では、上位４ビットが
［０，０，１，１］であれば、下位４ビットの数値で普
通図柄変動開始や普通図柄変動停止等が指示される。ま
た、上位４ビットが［０，１，０，０］であれば、確変
報知開始（確変）、確変報知開始（非確変）、確変報知
終了等が指示される。そして、上位４ビットが［０，
１，０，１］であれば、下位４ビットの数値で可変表示
器１０に可変表示される普通図柄の停止図柄が指示され
る。

【０１００】図２６は、主基板３１からサブ表示制御基
板１４０に送信されるサブ表示制御コマンドの信号線を
示す説明図である。図２６に示すように、この実施の形
態では、サブ表示制御コマンドは、サブ表示制御コマン
ドデータＤ０〜Ｄ７の８本の信号線で主基板３１からサ
ブ表示制御基板１４０に送信される。また、主基板３１
とサブ表示制御基板１４０との間には、ストローブ信号
を送信するためのサブ表示制御ＩＮＴ信号の信号線およ
び接地レベルを供給するための信号線も配線されてい
る。

【０１０１】図２７は、主基板３１からサブ表示制御基
板１４０に与えられるサブ表示制御コマンドの送出タイ
ミングの例を示すタイミング図である。この例では、サ
ブ表示制御コマンドデータが出力されると、図２７に示
すように、４ｍｓ間ＩＮＴ信号がローレベルになる。サ
ブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、ＩＮＴ信号が立ち下がっ
たことを検出してサブ表示制御コマンドデータを取り込
むことができる。

【０１０２】なお、主基板３１のＣＰＵ５６は、サブ表
示制御コマンドデータの送出要求が発生すると、１回だ
けサブ表示制御コマンドデータを出力ポート５７３に出
力し、４ｍｓ間のＩＮＴ信号を１回だけ出力する。よっ
て、遊技制御手段のコマンド送出に要する負担はさほど
増えない。

【０１０３】図２８は、主基板３１から表示制御基板８
０に送られる表示制御コマンドの構成例を示す説明図で
ある。図２８に示すように、表示制御コマンドは、８ビ
ットのデータと、１ビットのストローブ信号とから構成
されている。

【０１０４】図２９は、８ビットのデータによる表示制
御コマンドデータの構成例を示す説明図である。図２９
に示すように、例えば、８ビットのうちの上位４ビット
で制御の種類を指示し、下位４ビットで具体的制御内容
を指示する。例えば、この例では、上位４ビットが
［０，０，０，１］であれば、下位４ビットの数値でリ
ーチ種類や全図柄停止等が指示される。また、上位４ビ
ットが［１，０，０，０］であれば、下位４ビットの数
値で可変表示部９に可変表示される左図柄の停止図柄が
指示される。

【０１０５】図３０は、主基板３１から表示制御基板８
０に送信される表示制御コマンドの信号線を示す説明図
である。図３０に示すように、この実施の形態では、表
示制御コマンドは、表示制御コマンドデータＤ０〜Ｄ７
の８本の信号線で主基板３１から表示制御基板８０に送
信される。また、主基板３１と表示制御基板８０との間
には、ストローブ信号を送信するための表示制御ＩＮＴ
信号の信号線および接地レベルを供給するための信号線
も配線されている。

【０１０６】図３１は、主基板３１から表示制御基板８
０に与えられる表示制御コマンドの送出タイミングの例
を示すタイミング図である。この例では、表示制御コマ
ンドデータが出力されると、図３１に示すように、４ｍ
ｓ間ＩＮＴ信号がローレベルになる。表示制御用ＣＰＵ
１０１は、ＩＮＴ信号が立ち下がったことを検出して表
示制御コマンドデータを取り込むことができる。

【０１０７】なお、主基板３１のＣＰＵ５６は、表示制
御コマンドデータの送出要求が発生すると、１回だけ表
示制御コマンドデータを出力ポート５７１に出力し、４
ｍｓ間のＩＮＴ信号を１回だけ出力する。よって、遊技
制御手段のコマンド送出に要する負担はさほど増えな
い。

【０１０８】図２４〜図３１の記載内容からもわかるよ
うに、主基板３１からサブ表示制御基板１４０に送られ
るサブ表示制御コマンドの形態と、主基板３１から表示
制御基板８０に送られる表示制御コマンドの形態とは同
じになっている。よって、主基板３１のＣＰＵ５６すな
わち遊技制御手段は、いずれの基板に対しても同じよう
なコマンド送出制御を行うことができ、遊技制御手段の
プログラミングを容易化することができる。

【０１０９】なお、図２７および図３１に示された信号
伝達方法は一例であって、例えば、ＩＮＴ信号の長さを
より短くしてもよい。また、コマンドを受信するサブ表
示制御用ＣＰＵ１４１および表示制御用ＣＰＵ１０１
は、ＩＮＴ信号を割込端子に導入して割込処理によって
コマンドを受信してもよいし、入力ポートにＩＮＴ信号
を導入して入力ポートをサーチすることによってコマン
ドを受信してもよい。

【０１１０】図３２は、図７に示されたメイン処理にお
けるデータ出力処理（ステップＳ６）におけるサブ表示
制御コマンド出力部分を示すフローチャートである。デ
ータ出力処理において、ＣＰＵ５６は、まず、サブ表示
制御コマンド送出中であるか否か確認する（ステップＳ
４５１）。送出中でなければ、確変報知に関するサブ表
示制御コマンド送出要求がセットされているか否か確認
する（ステップＳ４５２）。なお、確変報知に関するサ
ブ表示制御コマンド送出要求は、特別図柄プロセス処理
でセットされる。

【０１１１】確変報知に関するサブ表示制御コマンド送
出要求がセットされていない場合には、普通図柄に関す
るサブ表示制御コマンド送出要求がセットされているか
否か確認する（ステップＳ４５３）。なお、普通図柄に
関するサブ表示制御コマンド送出要求は、普通図柄プロ
セス処理でセットされる。

【０１１２】確変報知に関するサブ表示制御コマンド送
出要求または普通図柄に関するサブ表示制御コマンド送
出要求がセットされている場合には、送出要求をリセッ
トし（ステップＳ４５４）、送出コマンド格納領域の内
容を出力ポート（出力ポートＣ）５７３に出力する（ス
テップＳ４５５）。また、ポートＣ出力カウンタを＋１
するとともに（ステップＳ４５６）、出力ポート（ポー
トＤ）５７４のビット７を０にする（ステップＳ４５
７）。

【０１１３】サブ表示制御コマンド送出中であれば、ポ
ートＣ出力カウンタの値が２であるか否か確認する（ス
テップＳ４５８）。ポートＣ出力カウンタの値が２では
ない、すなわち１である場合には、ポートＣ出力カウン
タの値を１増やす（ステップＳ４５９）。

【０１１４】ポートＣ出力カウンタの値が２である場合
には、ポートＣ出力カウンタの値をクリアするとともに
（ステップＳ４６０）、出力ポート（出力ポートＤ）５
７４のビット７を１にする（ステップＳ４６１）。

【０１１５】出力ポートＤのビット７は、サブ表示制御
基板１４０に与えられるストローブ信号（ＩＮＴ信号）
を出力するポートである。また、出力ポートＣのビット
０〜７は、サブ表示制御コマンドデータを出力するポー
トである。そして、この実施の形態では、図３２に示さ
れたデータ出力処理は２ｍｓに１回実行される。従っ
て、図３２に示されたデータ出力処理によって、図２７
に示すように、サブ表示制御コマンドデータが出力され
るときに、４ｍｓ間ＩＮＴ信号がローレベルになる。

【０１１６】なお、ステップＳ４５２，Ｓ４５３に示す
ように、普通図柄に関するサブ表示制御コマンド送出要
求に対して、確変報知に関するサブ表示制御コマンド送
出要求が優先処理されている。従って、普通図柄に関す
る情報の出力タイミングと判定図柄表示器４１の表示に
関する情報の出力タイミングとが同時に生じた場合に
は、判定図柄表示器４１の表示に関する情報が先に送出
される。確変報知演出の開始タイミングや終了タイミン
グは特別図柄の表示停止タイミング等と関連しているの
で比較的厳密に制御される必要があるが、この実施の形
態のように優先処理されるように構成すれば、特別図柄
の表示停止タイミング等と確変報知演出とがずれてしま
うようなことは防止される。

【０１１７】図３３は、サブ表示制御基板１４０におけ
るサブ表示制御用ＣＰＵ１４１の処理を示すフローチャ
ートである。サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、出力ポー
トやワークエリアの初期化およびタイマセット等のイニ
シャル処理を行った後に（ステップＳ１０１）、ループ
状態に入る。イニシャル処理において、５００μｓ毎に
タイマ割込が発生するようなタイマ設定がなされてい
る。よって、ループ状態では、５００μｓのタイマ割込
がかかると実際の制御が実行される（ステップＳ１０
２）。

【０１１８】図３４は、５００μｓのタイマ割込処理を
示すフローチャートである。タイマ割込がかかると、サ
ブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、次の５００μｓ割込がか
かるようにタイマを起動する等のイニシャル処理を行っ
た後に（ステップＳ１１１）、サブ表示制御コマンド読
込処理を行う（ステップＳ１１２）。

【０１１９】図３５は、サブ表示制御コマンド読込処理
を示すフローチャートである。サブ表示制御コマンド読
込処理において、サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、ＩＮ
Ｔ信号に割り当てられている入力ポートのビット７を読
み込む。そして、ビット７がオン（ローレベル）してい
るか否か確認する（ステップＳ１２１）。オンしていれ
ば、サブ表示制御コマンドデータの入力に割り当てられ
ている入力ポートからサブ表示制御コマンドデータを読
み取る（ステップＳ１２２）。なお、上述したように、
ＩＮＴ信号は、主基板３１のＣＰＵ５６が新たなサブ表
示制御コマンドデータを出力したときにローレベルとさ
れる。

【０１２０】ＩＮＴ信号がオフしている場合には、サブ
表示制御用ＣＰＵ１４１は、サブ表示通信カウンタをク
リアする（ステップＳ１２６）。サブ表示通信カウンタ
は、ＩＮＴ信号がオンしているときのサブ表示制御コマ
ンドデータ受信回数をカウントするために用いられる。

【０１２１】ＩＮＴ信号がオンしている場合には、受信
したコマンド（ビット０〜７）が直前に（５００μｓ
前）受信したコマンドと同じか否か確認する（ステップ
Ｓ１２３）。同じでない場合には、サブ表示通信カウン
タをクリアする（ステップＳ１２６）。同じであった場
合には、サブ表示通信カウンタが所定の最大値（ＭＡ
Ｘ）に達しているか否か確認する（ステップＳ１２
４）。最大値に達していない場合には、サブ表示通信カ
ウンタの値を＋１する（ステップＳ１２５）。ここで、
最大値とは、サブ表示制御コマンドデータを確実に受信
したと判定する値（この例では３）よりも大きい値であ
り、例えば、４ｍｓ間での受信回数をカウントする等の
目的で用いられる。

【０１２２】次いで、サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、
サブ表示通信カウンタ後が「３」になったか否か確認す
る（ステップＳ１２７）。「３」になっている場合に
は、通信終了フラグをセットするとともに（ステップＳ
１２８）、受信したサブ表示制御コマンドデータを受信
コマンド格納エリアに格納する（ステップＳ１２９）。
また、受信したサブ表示制御コマンドデータをワークエ
リアに格納する（ステップＳ１３０）。「３」になって
いない場合には、通信終了フラグをセットせずに、受信
したサブ表示制御コマンドデータをワークエリアに格納
する（ステップＳ１３０）。なお、ワークエリアに格納
されたデータは、次の割込処理において、ステップＳ１
２３において用いられる。

【０１２３】５００μｓタイマ割込処理において、サブ
表示制御コマンド読込処理に続いて、確変報知図柄表示
処理（ステップＳ１１３）が実行される。確変報知図柄
表示処理において、サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、ま
ず、判定図柄表示器４１において確変報知図柄が変動中
であるか否か確認する（ステップＳ１４１）。変動中で
なければ確変報知開始を示すサブ表示制御コマンドを受
信しているか否か確認する（ステップＳ１４２）。受信
していれば、報知図柄変動処理を開始する（ステップＳ
１４３）。確変報知図柄の変動中では、サブ表示制御用
ＣＰＵ１４１は、例えば、判定図柄表示器４１におい
て、２つの図柄（図２３参照）の表示領域背面に設けら
れているＬＥＤを０．２秒ごとに交互に点灯させる。

【０１２４】ステップＳ１４１において、確変報知図柄
が変動中であれば、確変報知終了を示すサブ表示制御コ
マンドを受信しているか否か確認する（ステップＳ１４
４）。受信していなければ、報知図柄変動処理を継続す
る（ステップＳ１４６）。確変報知終了を示すサブ表示
制御コマンドを受信しているときには、ステップＳ１４
２において確変報知（確変）のサブ表示制御コマンドを
受信した場合には確変大当りに対応した図柄で判定図柄
表示器４１に図柄変動を停止する（ステップＳ１４
５）。ステップＳ１４２において確変報知（非確変）の
サブ表示制御コマンドを受信した場合には通常大当りに
対応した図柄で判定図柄表示器４１の図柄変動を停止す
る（ステップＳ１４５）。

【０１２５】確変報知図柄表示処理に続いて、普通図柄
表示処理（ステップＳ１１４）が実行される。普通図柄
表示処理において、サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、ま
ず、可変柄表示器１０において普通図柄が変動中である
か否か確認する（ステップＳ１５１）。変動中でなけれ
ば普通図柄変動開始を示すサブ表示制御コマンドを受信
しているか否か確認する（ステップＳ１５２）。受信し
ていれば、普通図柄変動処理を開始する（ステップＳ１
５３）。普通図柄の変動中では、サブ表示制御用ＣＰＵ
１４１は、例えば、可変表示器１０において、数字を
０．１秒おきにカウントアップ表示させる。

【０１２６】ステップＳ１５１において、普通図柄が変
動中であれば、普通図柄変動終了を示すサブ表示制御コ
マンドを受信しているか否か確認する（ステップＳ１５
４）。受信していなければ、普通図柄変動処理を継続す
る（ステップＳ１５６）。普通図柄変動終了を示すサブ
表示制御コマンドを受信しているときには、すでに受信
されている停止図柄図柄で可変表示器１０の図柄変動を
停止する（ステップＳ１５５）。

【０１２７】以上のように、この実施の形態では、サブ
表示制御基板１４０に搭載されたサブ表示制御用ＣＰＵ
１４１が、普通図柄を可変表示する可変表示器１０およ
び確変報知図柄を可変表示する判定図柄表示器４１の可
変表示制御を行う。そして、主基板３１のＣＰＵ５６
は、それぞれの変動開始時と変動終了時に、そのことを
示すコマンドをサブ表示制御基板１４０に送出する。

【０１２８】サブ表示制御用ＣＰＵ１４１は、各コマン
ドにもとづいて変動時間を認識できる。主基板３１のＣ
ＰＵ５６が変動時間を特定可能にコマンドを送出するの
で、ＣＰＵ５６は、その他の細かな制御を示すコマンド
を送出する必要はない。例えば、０．１秒ごとや０．２
秒ごとに変動後図柄を示すコマンドを送る必要はない。

【０１２９】なお、この実施の形態では、主基板３１の
ＣＰＵ５６は、変動開始時と変動終了時にコマンドを送
出することによってサブ表示制御用ＣＰＵ１４１が変動
時間を特定できるようにしたが、さらに、変動開始時に
変動時間そのものを示すコマンドも送出するようにして
もよい。そのように構成した場合には、サブ表示制御用
ＣＰＵ１４１が、変動時間経過時に変動終了を示すコマ
ンドを受信したか否か確認することによって、普通図柄
および確変報知図柄の変動制御をより確実に行うことが
できる。例えば、変動時間経過時に変動終了を示すコマ
ンドを受信しなかった場合には、通信において何らかの
異常が生じたと判定することもできる。

【０１３０】また、変動開始時に変動時間を示すコマン
ドを送出するのではなく。変動期間の終了時にその旨を
示すコマンドを送るようにしてもよい。すなわち、変動
終了（図柄確定）を示すコマンドを送った後に、変動期
間終了を示すコマンドを送るようにしてもよい。そのよ
うな構成によっても、普通図柄および確変報知図柄の変
動制御をより確実に行うことができる。

【０１３１】図３８は、可変表示部９における特別図柄
の変動、大入賞口の開閉状態、および判定図柄表示器４
１の可変表示状態の関係を示すタイミング図である。こ
の実施の形態では、図１８の特別図柄プロセス処理フロ
ーチャートに示されたように、また、図３８のタイミン
グ図に示すように、特別図柄が確定してから、大入賞口
が最初に開放するまでの間で、確変報知演出が行われて
いる。

【０１３２】しかし、確変報知演出は他の期間に行われ
てもよい。例えば、所定回の大入賞口開放の第１回目の
開放時から最後の開放が終了するまでの間に行われても
よい。図３９は、そのような期間において確変報知演出
が行われる場合の特別図柄プロセス処理を示すフローチ
ャートである。

【０１３３】この場合には、特別図柄が確定して、大入
賞口開放開始処理の最初で、主基板３１のＣＰＵ５６
は、サブ表示制御基板１４０に対して確変報知を開始さ
せるサブ表示制御コマンドを送出する（ステップＳ３０
７）。そして、大入賞口開放中処理が完了した後に、サ
ブ表示制御基板１４０に対して確変報知を停止させるサ
ブ表示制御コマンドを送出する（ステップＳ３０９）。
なお、特別図柄が確定してから最初に大入賞口が開放す
るまでに所定の期間がおかれる。

【０１３４】特別図柄プロセス処理が図３９に示すよう
に実行されると、図４０のタイミング図に示すように、
確変報知演出は、最初の大入賞口開放時から最後の開放
が終了するまでの間に行われる。

【０１３５】また、確変報知演出は、例えば、最後に大
入賞口が閉鎖してから次の特別図柄の変動が開始される
までの期間において行われるようにしてもよい。図４１
は、そのような期間において確変報知演出が行われる場
合の特別図柄プロセス処理を示すフローチャートであ
る。

【０１３６】この場合には、大入賞口開放中処理が完了
した後に、主基板３１のＣＰＵ５６は、サブ表示制御基
板１４０に対して確変報知を開始させるサブ表示制御コ
マンドを送出する（ステップＳ３０９）。そして、ステ
ップＳ３００において、特別図柄の変動を開始させると
きに、サブ表示制御基板１４０に対して確変報知を停止
させるサブ表示制御コマンドを送出する。特別図柄プロ
セス処理が図４１に示すように実行されると、図４２の
タイミング図に示すように、確変報知演出は、最後に大
入賞口が閉鎖してから次の特別図柄の変動が開始される
までの間に行われる。

【０１３７】上記の各実施の形態では、サブ表示制御基
板１４０は表示制御基板８０とは別に設けられたが、そ
れらを１つの基板で実現してもよい。また、普通図柄を
可変表示する可変表示器１０は、サブ表示制御基板８０
のＣＰＵまたは主基板３１のＣＰＵ５６で制御され、特
別図柄を可変表示する可変表示部９および確変報知のた
めの判定図柄表示器４１は、表示制御基板８０の表示制
御用ＣＰＵ１０１によって制御されるように構成しても
よい。

【０１３８】また、上記の各実施の形態では、判定図柄
表示器４１を設け、判定図柄表示器４１における可変表
示によって確変大当りの報知を行うようにしたが、確変
大当りの報知を可変表示部９で行ってもよい。図４３
は、そのような確変大当りの報知を行う場合の主基板３
１および周辺基板の構成を示すブロック図である。この
例では、判定図柄表示器４１およびサブ表示制御基板１
４０は設けられていない。また、可変表示器１０は、主
基板３１のＣＰＵ５６によって制御される。

【０１３９】従って、この実施の形態では、遊技制御手
段における特定遊技状態決定手段（大当り決定手段）の
決定内容に関わる表示結果の導出表示を制御する第１の
表示制御手段と、特別遊技状態決定手段（この例では確
変決定手段）の決定内容に関わる表示を制御する第２の
表示制御手段とは、表示制御基板８０の表示制御用ＣＰ
Ｕ１０１で実現される。

【０１４０】図４４は、この場合の主基板３１から表示
制御基板８０への表示制御コマンドの構成例を示す説明
図である。図４４に示すように、確変報知開始および確
変報知終了を示すコマンドは、表示制御基板８０への表
示制御コマンドに含められる。この場合にも、確変報知
演出は、例えば、特別図柄が確定してから大入賞口が最
初に開放するまでの間、大入賞口開放の第１回目の開放
時から最後の開放が終了するまでの間、または、最後に
大入賞口が閉鎖してから次の特別図柄の変動が開始され
るまでの間に行われる。

【０１４１】この場合には、確変報知終了を示すコマン
ドを他の表示制御コマンドで兼用することができる。例
えば、図４５に示す例では、特別図柄が確定してから大
入賞口が最初に開放するまでの間で確変報知演出が行わ
れるのであるが、表示制御用ＣＰＵ１０１は、最初の大
入賞口開放を示す表示制御コマンド（例えば「１ラウン
ド目」を指示する表示制御コマンド）を受信したら、確
変報知終了を示すコマンドを受信したと認識する。しか
し、実際には、確変報知終了を示すコマンドを主基板３
１から送出しなくてよいので、送出されるコマンド数を
削減することができる。

【０１４２】また、大入賞口開放の第１回目の開放時か
ら最後の開放が終了するまでの間で確変報知演出が行わ
れる場合には、例えば、大当り遊技の終了を示す表示制
御コマンドを確変報知終了を示すコマンドと兼用するこ
とができる。そして、最後に大入賞口が閉鎖してから次
の特別図柄の変動が開始されるまでの間で確変報知演出
が行われる場合には、例えば、特別図柄の変動開始を示
す表示制御コマンドを確変報知終了を示すコマンドと兼
用することができる。いずれの場合も、確変報知終了を
示すコマンドを主基板３１から送出しなくてよい。

【０１４３】なお、確変報知終了を示すコマンドととも
に報知期間の終了を示すコマンドが用いられる場合に
は、他の表示制御コマンド（「１ラウンド目」を指示す
る表示制御コマンド、大当り遊技の終了を示す表示制御
コマンド、特別図柄の変動開始を示す表示制御コマンド
等）を報知期間の終了を示すコマンドと兼用してもよ
い。

【０１４４】図４６は、可変表示部９を用いた確変報知
演出の一例を示す説明図である。この例では、表示制御
基板８０の表示制御用ＣＰＵ１０１は、確変報知開始を
示すコマンドを受信すると、（Ａ）に示すような迷路を
可変表示部９に表示する。そして、キャラクタが迷路を
進み（（Ｂ），（Ｃ）参照）、確変報知開始（確変）の
コマンドを受信していたら、キャラクタがゴールに到達
したような表示を行った後に（（Ｄ）参照）、確変大当
りであることを知らせる表示を行う（（Ｅ）参照）。

【０１４５】なお、図４６に示された確変報知演出は単
なる一例であって、可変表示部９に特別図柄とは異なる
確変報知用の図柄を可変表示し、表示結果によって確変
大当りであることを報知してもよいし、他の報知方法を
使用してもよい。表示結果によって確変大当りであるこ
とを報知する場合には、変動期間終了時に、例えば、確
変大当り報知用の図柄を停止表示する。いずれの報知方
法を採用しても、主基板３１のＣＰＵ５６は、確変報知
演出の開始時に表示制御基板８０に確変報知開始を示す
表示制御コマンドを送信し、確変報知演出期間の終了時
に確変報知終了を示す表示制御コマンド（またはそのコ
マンドと兼用される他の表示制御コマンド）を送信する
ことによって、遊技制御手段が確変報知演出を確実に管
理することができる。

【０１４６】また、可変表示部９に特別図柄とは異なる
確変報知用の図柄を変動表示し、確変大当りとするとき
には確変を示す表示結果を停止表示し、通常確変大当り
とするときには非確変を示す表示結果を停止表示するよ
うに構成した場合に、図４７（Ａ）に示すように、主基
板３１のＣＰＵ５６は、確変報知用の図柄の可変表示を
停止させるときに確変報知図柄停止コマンドを送出し、
その後、確変報知終了を示すコマンドを送出してもよ
い。そのように構成された場合には、表示制御用ＣＰＵ
１０１は、確変報知終了を示すコマンドを受信したとき
に、可変表示部９において、確変報知用の図柄を消去し
て、可変表示部９の表示状態を大当り遊技中の表示に戻
す。

【０１４７】そのように構成されている場合には、遊技
制御手段は、確変報知用の図柄の変動開始、変動停止お
よび表示期間の終了までを確実に管理することができ
る。なお、この場合でも、遊技制御手段は確変報知終了
を示すコマンドを送出せず、表示制御用ＣＰＵ１０１
は、最初の大入賞口開放を示す表示制御コマンド（例え
ば「１ラウンド目」を指示する表示制御コマンド）を受
信したら、確変報知終了を示すコマンドを受信したと認
識するように構成してもよい（図４７（Ｂ）参照）。

【０１４８】そして、図柄変動によって確変報知演出が
行われ、確変報知図柄停止コマンドおよび確変報知終了
を示すコマンド（またはそれと兼用されるコマンド）を
用いる場合にも、大入賞口開放の第１回目の開放時から
最後の開放が終了するまでの間、または、最後に大入賞
口が閉鎖してから次の特別図柄の変動が開始されるまで
の間に確変報知用の図柄の変動を行ってもよい。

【０１４９】その際、大入賞口開放の第１回目の開放時
から最後の開放が終了するまでの間で確変報知用の図柄
の変動が行われる場合には、表示制御用ＣＰＵ１０１
は、確変報知終了を示すコマンド（またはそれと兼用さ
れるコマンド）を受信すると、確変報知用の図柄を消去
し可変表示部９の表示状態を大当り遊技終了のための表
示状態に戻す。また、最後に大入賞口が閉鎖してから次
の特別図柄の変動が開始されるまでの間で確変報知用の
図柄の変動が行われる場合には、表示制御用ＣＰＵ１０
１は、確変報知終了を示すコマンド（またはそれと兼用
されるコマンド）を受信すると、確変報知用の図柄を消
去し可変表示部９の表示状態を特別図柄変動開始時の状
態に戻す。

【０１５０】なお、上記の各実施の形態では、特別遊技
状態として、大当り（特定遊技状態）を生じさせる確率
が高くなっている確変状態を例にとったが、特別遊技状
態が可変表示部９における図柄の変動時間が短縮される
時短状態であっても本発明を適用することができる。

【０１５１】

【発明の効果】本発明によれば、遊技機を、特定遊技状
態決定手段の決定内容に関わる表示結果の導出表示を制
御する第１の表示制御手段と、特別遊技状態決定手段の
決定内容に関わる表示を制御する第２の表示制御手段と
を備え、遊技制御手段が、第２の表示制御手段に対し
て、特別遊技状態決定手段の決定内容にもとづく表示を
開始するタイミングで表示開始コマンドを送出するとと
もに表示を終了させるタイミングで表示終了コマンドを
送出するように構成したので、遊技制御手段が特別遊技
状態に関する報知演出を管理することができ、あらかじ
め決められている特別遊技状態報知条件を逸脱すること
のない効果がある。また、このような構成によれば、特
別遊技状態報知演出がサブ表示制御基板で制御される場
合にも、遊技制御手段が特別遊技状態報知演出を管理す
ることができる。

【０１５２】遊技制御手段が、第２の表示制御手段に対
して、可変表示を開始するタイミングで表示開始コマン
ドを送信し、可変表示を停止させるタイミングで表示停
止コマンドを送信し、停止表示を終了させるタイミング
で表示終了コマンドを送信するように構成されている場
合には、遊技制御手段は、特別遊技状態報知用の図柄の
変動開始、変動停止および表示期間の終了までを確実に
管理することができる。

【０１５３】遊技制御手段が、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、第１の表示制御手段による表示結
果の表示制御がなされてから特定遊技状態で遊技球が入
賞しやすいように所定回開放する大入賞口が最初に開放
する以前の段階で送信するように構成されている場合に
は、特別図柄の可変表示が終了した時点から特別遊技状
態報知演出を行うときに、遊技制御手段が特別遊技状態
報知演出を管理することができる。

【０１５４】遊技制御手段が、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、大入賞口が最初に開放してから最
後に閉鎖するまでの間に送信するように構成されている
場合には、大当たり遊技中に特別遊技状態報知演出を行
うときに、遊技制御手段が特別遊技状態報知演出を管理
することができる。

【０１５５】遊技制御手段が、表示開始コマンドおよび
表示終了コマンドを、大入賞口が最後に閉鎖してから第
１の表示制御手段が可変表示を開始するまでの間に送信
するように構成されている場合には、大当たり遊技終了
後次に特別図柄の変動が開始されるるまでの間に特別遊
技状態報知演出を行うときに、遊技制御手段が特別遊技
状態報知演出を管理することができる。

【０１５６】表示終了コマンドが、特別遊技状態決定手
段の決定内容に関わる表示以外の表示に関する制御コマ
ンドで兼用されるように構成されている場合には、遊技
制御手段が送出するコマンド数を削減することができ、
遊技制御手段の負荷を軽減することができる。

【０１５７】第１の表示制御手段と第２の表示制御手段
とが同一の基板上に形成されている場合には、遊技制御
手段は第１の表示制御手段および第２の表示制御手段に
対するコマンドを１つの基板に対して送出できるので、
遊技制御手段の負荷を軽減することができる。

【０１５８】遊技制御手段のコマンド出力手段が、制御
が必要なタイミングで１回のみコマンドを出力するよう
に構成されている場合には、遊技制御手段のコマンド送
信に関する処理は簡単であり、遊技制御手段の負荷を軽
減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。

【図２】 パチンコ遊技機の内部構造を示す全体背面図
である。

【図３】 パチンコ遊技機の遊技盤を背面からみた背面
図である。

【図４】 主基板における回路構成の一例を示すブロッ
ク図である。

【図５】 表示制御基板の回路構成を示すブロック図で
ある。

【図６】 サブ表示制御基板の回路構成を示すブロック
図である。

【図７】 基本回路のメイン処理を示すフローチャート
である。

【図８】 各乱数を示す説明図である。

【図９】 普通図柄プロセス処理を示すフローチャート
である。

【図１０】 ゲートスイッチ処理を示すフローチャート
である。

【図１１】 普通図柄に関する当り判定用乱数の当たり
／はずれを示す説明図である。

【図１２】 普通図柄判定処理を示すフローチャートで
ある。

【図１３】 普通図柄変動処理を示すフローチャートで
ある。

【図１４】 普通図柄停止処理を示すフローチャートで
ある。

【図１５】 打球が始動入賞口に入賞したことを判定す
る処理を示すフローチャートである。

【図１６】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
リーチ種類を決定する処理を示すフローチャートであ
る。

【図１７】 大当たり判定の処理を示すフローチャート
である。

【図１８】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。

【図１９】 特別図柄プロセス処理における全図柄変動
開始処理を示すフローチャートである。

【図２０】 特別図柄プロセス処理における全図柄停止
待ち処理を示すフローチャートである。

【図２１】 特別図柄プロセス処理における確変報知処
理を示すフローチャートである。

【図２２】 特別図柄の一例を示す説明図である。

【図２３】 確変報知図柄の一例を示す説明図である。

【図２４】 サブ表示制御コマンドの構成例を示す説明
図である。

【図２５】 サブ表示制御コマンドデータの構成例を示
す説明図である。

【図２６】 サブ表示制御コマンドの信号線を示す説明
図である。

【図２７】 サブ表示制御コマンドの送出タイミングの
例を示すタイミング図である。

【図２８】 表示制御コマンドの構成例を示す説明図で
ある。

【図２９】 表示制御コマンドデータの構成例を示す説
明図である。

【図３０】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。

【図３１】 表示制御コマンドの送出タイミングの例を
示すタイミング図である。

【図３２】 データ出力処理におけるサブ表示制御コマ
ンド出力部分を示すフローチャートである。

【図３３】 サブ表示制御用ＣＰＵが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。

【図３４】 サブ表示制御用ＣＰＵにおけるタイマ割込
処理を示すフローチャートである。

【図３５】 サブ表示制御コマンド読み込み処理を示す
フローチャートである。

【図３６】 確変報知図柄表示処理を示すフローチャー
トである。

【図３７】 普通図柄表示処理を示すフローチャートで
ある。

【図３８】 特別図柄の変動、大入賞口の開閉状態、お
よび判定図柄表示器の可変表示状態の関係を示すタイミ
ング図である。

【図３９】 他の実施の形態における特別図柄プロセス
処理を示すフローチャートである。

【図４０】 他の実施の形態における特別図柄の変動、
大入賞口の開閉状態、および判定図柄表示器の可変表示
状態の関係を示すタイミング図である。

【図４１】 さらに他の実施の形態における特別図柄プ
ロセス処理を示すフローチャートである。

【図４２】 さらに他の実施の形態における特別図柄の
変動、大入賞口の開閉状態、および判定図柄表示器の可
変表示状態の関係を示すタイミング図である。

【図４３】 確変報知演出制御を表示制御基板で行う場
合の主基板における回路構成等の一例を示すブロック図
である。

【図４４】 表示制御コマンドデータの構成例を示す説
明図である。

【図４５】 確変報知演出制御を表示制御基板で行う場
合の特別図柄の変動、大入賞口の開閉状態、および確変
報知演出状態の関係を示すタイミング図である。

【図４６】 可変表示部を用いた確変報知演出の一例を
示す説明図である。

【図４７】 可変表示部における確変報知図柄の変動で
確変報知演出を行う場合の特別図柄の変動、大入賞口の
開閉状態、および確変報知図柄の可変表示状態の関係を
示すタイミング図である。

【符号の説明】

９ 可変表示部 １０ 可変表示器 ３１ 遊技制御基板（主基板） ４１ 判定図柄表示器 ５３ 基本回路 ５６ ＣＰＵ ８０ 表示制御基板 １０１ 表示制御用ＣＰＵ １４０ サブ表示制御基板 １４１ サブ表示制御用ＣＰＵ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示状態が変化可能な複数の表示領域を
   有する可変表示部を含み、変動開始の条件の成立に応じ
   て前記表示領域に表示される識別情報の変動を開始し、
   識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示態
   様となったことを条件として遊技者に有利な特定遊技状
   態に制御可能な遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段を備え、 前記遊技制御手段は、特定遊技状態にするか否かを決定
   する特定遊技状態決定手段と、特定遊技状態が発生しや
   すい特別遊技状態にするか否かを決定する特別遊技状態
   決定手段と、前記特定遊技状態決定手段および前記特別
   遊技状態決定手段の決定内容にもとづく表示に関わる情
   報を含むコマンドを出力するコマンド出力手段とを含
   み、 可変表示部における可変表示を開始した後、前記特定遊
   技状態決定手段の決定内容に関わる表示結果の導出表示
   を制御する第１の表示制御手段と、第１の表示制御手段
   による表示内容とは異なる表示内容を制御するものであ
   って前記特別遊技状態決定手段の決定内容に関わる表示
   を制御する第２の表示制御手段とを備え、 前記遊技制御手段は、前記第２の表示制御手段に対し
   て、前記特別遊技状態決定手段の決定内容にもとづく表
   示を開始するタイミングで表示開始コマンドを前記コマ
   ンド出力手段に出力させるとともに表示を終了させるタ
   イミングで表示終了コマンドを前記コマンド出力手段に
   出力させることを特徴とする遊技機。
2. 【請求項２】 第２の表示制御手段は、特別遊技状態決
   定手段の決定内容に関わる可変表示を開始した後、表示
   結果を導出表示する制御が可能であって、 遊技制御手段は、前記第２の表示制御手段に対して、可
   変表示を開始するタイミングで表示開始コマンドを送信
   し、可変表示を停止させるタイミングで表示停止コマン
   ドを送信し、停止表示を終了させるタイミングで表示終
   了コマンドを送信する請求項１記載の遊技機。
3. 【請求項３】 遊技制御手段は、表示開始コマンドおよ
   び表示終了コマンドを、第１の表示制御手段による表示
   結果の表示制御がなされてから、特定遊技状態で遊技球
   が入賞しやすいように所定回開放する大入賞口が最初に
   開放する以前の段階で送信する請求項１または請求項２
   記載の遊技機。
4. 【請求項４】 遊技制御手段は、表示開始コマンドおよ
   び表示終了コマンドを、特定遊技状態で遊技球が入賞し
   やすいように所定回開放する大入賞口が最初に開放して
   から、最後に閉鎖するまでの間に送信する請求項１また
   は請求項２記載の遊技機。
5. 【請求項５】 遊技制御手段は、表示開始コマンドおよ
   び表示終了コマンドを、特定遊技状態で遊技球が入賞し
   やすいように所定回開放する大入賞口が最後に閉鎖して
   から、第１の表示制御手段が可変表示を開始するまでの
   間に送信する請求項１または請求項２記載の遊技機。
6. 【請求項６】 表示終了コマンドは、特別遊技状態決定
   手段の決定内容に関わる表示以外の表示に関する制御コ
   マンドで兼用される請求項１ないし請求項５記載の遊技
   機。
7. 【請求項７】 第１の表示制御手段と第２の表示制御手
   段とは、同一の基板上に形成されている請求項１ないし
   請求項６記載の遊技機。
8. 【請求項８】 遊技制御手段のコマンド出力手段は、制
   御が必要なタイミングで１回のみコマンドを出力する請
   求項１ないし請求項７記載の遊技機。