Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2001068176A - 平板端子とピン端子との接合方法 - Google Patents

平板端子とピン端子との接合方法

Info

Publication number
JP2001068176A
JP2001068176A JP23613899A JP23613899A JP2001068176A JP 2001068176 A JP2001068176 A JP 2001068176A JP 23613899 A JP23613899 A JP 23613899A JP 23613899 A JP23613899 A JP 23613899A JP 2001068176 A JP2001068176 A JP 2001068176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
pin
flat
pin terminal
pin hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23613899A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Goto
一 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP23613899A priority Critical patent/JP2001068176A/ja
Publication of JP2001068176A publication Critical patent/JP2001068176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Connections Arranged To Contact A Plurality Of Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ光を照射して平板端子とピン端子とを
接合することにより、その接合部を効率よく高い強度で
形成し、耐久性、信頼性の向上を図る。 【解決手段】 平板端子7のピン穴7C内にピン端子8
の軸部8Aを隙間をもって挿通し、その先端側をピン穴
7Cから上向きに突出させる。そして、この突出端部位
をレーザ光によって溶融し、この溶融部位をピン穴7C
の上側から下側へと流下させることにより、レーザ接合
部10の張出し部10A,10B等を形成する。これに
より、ピン端子8にレーザ光を照射するだけで、平板端
子7を溶融することなく、これらの端子7,8を短時間
で効率よく接合でき、抵抗溶接やはんだ付け等の手段と
比較して、ケーシング1のボンディングワイヤ6やハー
メチックシール9等を接合時の熱や外力等から保護する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のエ
ンジンや自動変速機等を制御するコントロールユニット
の入出力端子等に好適に用いられる平板端子とピン端子
との接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のエンジンや自動変速機
等には、これらを制御するコントロールユニットが設け
られている。そして、例えば自動変速機用のコントロー
ルユニットには、レイアウト上の制約等によりエンジン
のオイルパン等の内部に配置されるものがある。このよ
うなコントロールユニットでは、その回路基板が密閉構
造をもつケーシング内に収容された状態でオイルパン内
のエンジンオイルから遮断されている。
【0003】また、コントロールユニットには、車両に
搭載された各種センサ、アクチュエータ等と接続される
入出力用のピン端子が複数設けられ、これらのピン端子
は、先端側がケーシングを貫通して外部に突出してい
る。この場合、ケーシングのうち各ピン端子が貫通する
部位には、ケーシング内を密閉状態に保持するために例
えばガラス材料からなるハーメチックシール等が設けら
れている。
【0004】そして、ケーシング外に突出する各ピン端
子の先端側は、例えば抵抗溶接、はんだ付等の接合手段
を用いて平板端子にそれぞれ接合され、これらの平板端
子は車両の各種センサ、アクチュエータ等と接続されて
いる。
【0005】ここで、例えば抵抗溶接等によって平板端
子とピン端子とを接合するときには、まず平板端子の先
端側にL字状の屈曲部を予め形成しておき、この屈曲部
とピン端子とを長さ方向に沿って当接させることにより
両者の接合面積を確保する。そして、この屈曲部とピン
端子とを一対の電極によって挟持し、これらの電極間に
各端子を介して通電することにより平板端子とピン端子
とを抵抗溶接する。
【0006】一方、例えばはんだ付け等によって平板端
子とピン端子とを接合するときには、まず平板端子の先
端側にピン穴を予め形成しておき、このピン穴内にピン
端子の先端側を挿通した状態で各端子をはんだ付けす
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、例えば抵抗溶接、はんだ付け等の接合手段
を用いて平板端子とピン端子とを接合する構成としてい
る。
【0008】しかし、抵抗溶接等の接合手段を用いる場
合には、例えばL字状の屈曲部等を端子の接合部位に形
成する必要が生じ、その形状が複雑となり易い。しか
も、抵抗溶接時には、一対の電極を用いてピン端子と平
板端子とを挟持しつつ通電し続けるため、溶接作業に手
間がかかるばかりでなく、電極からピン端子に加わる電
流や押圧力等によって、ピン端子とケーシングとの間に
設けられたハーメチックシールが損傷する虞れもあり、
耐久性、信頼性が低下するという問題がある。
【0009】また、例えばはんだ付け等の接合手段を用
いる場合には、高温のエンジンオイル等から伝わる熱に
よって各端子の接合部位が早期に劣化し易くなるため、
平板端子とピン端子との接続状態が不安定となる場合が
ある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、平板端子とピン端子と
を効率よく接合でき、これらの接合状態を長期間に亘っ
て安定的に保持できると共に、耐久性、信頼性を向上で
きるようにした平板端子とピン端子との接合方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ピン穴が設けられた平板端子と、少な
くとも先端側が該平板端子のピン穴の穴径よりも小さい
外径寸法を有するピン端子とを接合する接合方法に適用
される。
【0012】そして、請求項1の発明が採用する方法の
特徴は、ピン端子の先端側を平板端子の一側面よりも突
出させた状態で前記ピン穴内に挿通し、前記ピン端子の
突出端部位にレーザ光を照射して該突出端部位を溶融
し、この溶融部位を前記平板端子のピン穴内に流入させ
て前記平板端子とピン端子とを接合することにある。
【0013】これにより、ピン端子の突出端部位にレー
ザ光を照射して該突出端部位を溶融でき、この溶融部位
が平板端子のピン穴内に流入して固化することにより、
平板端子とピン端子とを機械構造的に締結して接合する
ことができる。
【0014】また、請求項2の発明によると、ピン端子
のうち前記平板端子の一側面から突出する突出端部位の
長さ寸法は、該突出端部位の体積が前記平板端子のピン
穴と前記ピン端子との間に形成される環状の隙間の容積
に対して3〜5倍となるように設定している。
【0015】これにより、ピン端子の突出端部位をレー
ザ光によって溶融するときには、ピン端子とピン穴との
間の隙間容積に対して十分な量の溶融金属を形成でき、
この溶融金属によって平板端子とピン端子との間を接合
することができる。
【0016】一方、請求項3の発明が採用する方法の特
徴は、ピン端子の先端側を前記平板端子の一側面よりも
突出させた状態で前記ピン穴内に挿通し、前記ピン端子
の突出端部位と前記平板端子のピン穴周辺部位とにレー
ザ光を照射して該各部位を溶接することにある。
【0017】これにより、ピン端子の突出端部位と平板
端子のピン穴周辺部位とにレーザ光を照射して各端子を
溶接することができる。
【0018】また、請求項4の発明によると、ピン端子
のうち前記平板端子の一側面から突出する突出端部位の
長さ寸法は、該突出端部位の体積が前記平板端子のピン
穴と前記ピン端子との間に形成される環状の隙間の容積
に対して1〜2倍となるように設定している。
【0019】これにより、ピン端子の突出端部位と平板
端子のピン穴周辺部位とをレーザ光によって溶接すると
きには、これらの端子を環状の隙間を介して溶接するの
に十分な量の溶融金属を形成することができる。
【0020】また、請求項5の発明によると、前記ピン
端子の外周側には前記平板端子のピン穴と対応する位置
に凹溝を形成している。
【0021】これにより、ピン端子の溶融部位をピン穴
内で凹溝に流入させ、該凹溝に係合した状態で固化させ
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
平板端子とピン端子との接合方法を、自動車等の車両に
設けられる自動変速機用のコントロールユニットに適用
した場合を例に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明す
る。
【0023】ここで、図1ないし図9は本発明による第
1の実施の形態を示し、図中、1は本実施の形態に用い
るコントロールユニットのケーシングで、該ケーシング
1は、開口部が設けられた箱体1Aと、該箱体1Aに溶
接され前記開口部を閉塞する蓋板1Bとからなり、これ
らは金属材料を用いて形成されている。
【0024】2はケーシング1内に位置して蓋板1Bに
取付けられた回路基板で、該回路基板2には、図2に示
す如く複数の回路素子3,4,5等が実装され、これら
はボンディングワイヤ6等を用いて後述のピン端子8,
8,…に接続されている。
【0025】そして、コントロールユニットは、例えば
自動車用エンジンのオイルパン(図示せず)内に配置さ
れ、回路基板2は、ケーシング1によってオイルパン内
のエンジンオイルからシールされた状態に保持される。
また、コントロールユニットは、後述のピン端子8から
平板端子7等を介して車両に搭載された各種センサ、ア
クチュエータ等との間で信号の入出力を行い、自動変速
機(いずれも図示せず)等を制御するものである。
【0026】7,7,…は例えば銅等を含む金属板によ
って形成された複数の平板端子で、該各平板端子7の基
端側には、図4に示す如く、その上面(一側面)7Aと
下面(他側面)7Bとに開口する円形状のピン穴7Cが
設けられている。また、平板端子7は、先端側が車両の
各種センサ、アクチュエータ等に接続される。
【0027】8,8,…はコントロールユニットに設け
られた入出力用のピン端子で、該各ピン端子8は、例え
ば鉄、ニッケルまたはこれらの合金等を含む金属材料を
用いて形成されている。そして、ピン端子8は、ガラス
材料等からなるハーメチックシール9を介してケーシン
グ1の蓋板1Bに固着され該蓋板1Bの両面側に突出す
る円柱状の軸部8Aと、ケーシング1内に位置して該軸
部8Aの基端側に一体形成され、ボンディングワイヤ6
を用いて回路基板2に接続されたランド部8Bとから構
成されている。
【0028】ここで、軸部8Aの先端部は、平板端子7
のピン穴7Cの穴径よりも小さい外径寸法を有し、後述
の如くピン穴7C内に環状の隙間S1 をもって挿通され
ると共に、後述のレーザ接合部10を用いてピン穴7C
内に接合されている。
【0029】10,10,…は各平板端子7とピン端子
8との間にそれぞれ設けられたレーザ接合部で、該各レ
ーザ接合部10は、後述の如くピン端子8の軸部8Aの
うち突出端部11にレーザ光を照射して該突出端部11
を溶融することにより、該軸部8Aと一体形成されてい
る。
【0030】また、レーザ接合部10は、平板端子7の
上,下両側に位置してピン端子8の軸部8Aからピン穴
7Cよりも径方向外側に張出した上,下の張出し部10
A,10Bと、軸部8Aとピン穴7Cとの間の隙間S1
に充填され、該張出し部10A,10Bを連結する筒状
の連結部10Cとから構成されている。そして、上,下
の張出し部10A,10Bは、ピン穴7Cに対して軸部
8Aを上,下両方向に抜止め状態で締結し、平板端子7
とピン端子8とを一体に接合している。
【0031】本実施の形態による方法を用いて接合した
平板端子7とピン端子8とは上述の如き構成を有するも
ので、次に図5ないし図9を参照しつつその接合方法に
ついて説明する。
【0032】まず、コントロールユニットを予め組立て
た後に、その蓋板1Bから突出する各ピン端子8に対応
して平板端子7をそれぞれ用意する。
【0033】そして、図5に示すピン端子挿通工程で
は、ピン端子8の軸部8Aを平板端子7のピン穴7C内
に隙間S1(図4参照)をもって挿通し、その先端側を
平板端子7の上面7Aから上向きに所定の長さ寸法L1
分だけ突出させた突出端部11とする。この場合、突出
端部11の長さ寸法L1 は、突出端部11の体積が隙間
S1 の容積に対して例えば3〜5倍程度となるように定
められる。
【0034】次に、図6に示すピン端子溶融工程では、
例えば炭酸ガスレーザ、ルビーレーザ等のレーザ手段を
用いてピン端子8の突出端部11にレーザ光を照射し、
突出端部11を徐々に溶融して溶融部12を形成する。
この場合、突出端部11に照射するレーザ光は、図7中
の特性線13に示す如く、例えば5〜20ms程度のパ
ルス幅Tをもつ略矩形状のパルス波形として10〜20
Hz 程度の周期で約4〜5回だけ出力される。
【0035】なお、レーザ光の吸収性が悪い金属材料、
例えば銅合金等を用いてピン端子8が形成されている場
合には、その表面にニッケルめっき等の耐熱性が高いめ
っき処理を予め施した状態でレーザ光を照射すればよ
い。
【0036】次に、図8、図9に示す端子締結工程で
は、例えば特性線14に示す如く傾斜部14A,14B
が設けられた略台形状のパルス波形をもつレーザ光を特
性線13とほぼ同様の周期で溶融部12に複数回照射
し、この溶融部12を平板端子7の上面7A側からピン
穴7C内の隙間S1 を通じて流下させ、溶融部12をピ
ン穴7Cから下面7Bよりも突出する位置まで下方に流
出させる。
【0037】この場合、各パルス波形の立上がり時に
は、特性線14の傾斜部14Aに応じてレーザ出力が漸
次大きくなることにより、溶融部12をピン穴7C内の
隙間S1 へと円滑に流入させることができる。また、各
パルス波形の立下がり時には、特性線14の傾斜部14
Bに応じてレーザ出力が漸次小さくなることにより、溶
融部12内に混入した気泡等を排出することができる。
【0038】そして、溶融部12は、図4に示すよう
に、レーザ接合部10の張出し部10A,10Bと連結
部10Cとを形成した状態で固化し、平板端子7とピン
端子8とはレーザ接合部10を介して接合される。
【0039】かくして、本実施の形態では、ピン端子8
の軸部8Aを平板端子7のピン穴7C内に挿通した後
に、その上面7Aから突出する突出端部11をレーザ光
によって溶融し、この溶融部12をピン穴7C内に流入
させて平板端子7とピン端子8とを接合するようにした
ので、ピン穴7C内に流入した溶融部12によってレー
ザ接合部10を形成でき、このレーザ接合部10を用い
て平板端子7とピン端子8とを機械構造的に締結するこ
とができる。
【0040】この場合、突出端部11の体積がピン端子
8とピン穴7Cとの間の隙間S1 の容積に対して例えば
3〜5倍程度となるように、該突出端部11の長さ寸法
L1を設定したので、突出端部11を溶融することによ
って隙間S1 の容積に対し十分な量の溶融部12を形成
でき、この溶融部12が固化したレーザ接合部10を用
いて平板端子7とピン端子8とを安定的に接合すること
ができる。
【0041】また、平板端子7の上面7A側からピン穴
7C内に流入した溶融部12を下面7Bよりも下方に流
出させるようにしたので、この溶融部12によってレー
ザ接合部10の張出し部10A,10Bと連結部10C
とを容易に形成でき、これらの張出し部10A,10B
等を用いてピン端子8をピン穴7C内に抜止め状態に保
持することができる。
【0042】従って、本実施の形態によれば、レーザ光
を照射してピン端子8の突出端部11を溶融させるだけ
で、平板端子7を溶融させることなく、これらの端子
7,8を容易に接合でき、例えば溶接時の適性等を考慮
して端子7,8の材質や形状(接合面積)等を制限する
必要がなくなり、これらの端子7,8に用いる金属材料
の組合せを自由に選択できると共に、端子形状を簡略化
することができる。
【0043】また、従来技術のように抵抗溶接やはんだ
付け等の手段を用いる場合と比較して、パルス状のレー
ザ光を複数回照射することにより、平板端子7とピン端
子8とを短時間で効率よく接合できると共に、ピン端子
8に対して非接触状態で必要最低限の熱量を加えるだけ
で済み、ボンディングワイヤ6やハーメチックシール9
等を、接合時の熱や外力等から保護することができる。
【0044】さらに、コントロールユニットをエンジン
のオイルパン内に配置した状態では、レーザ接合部10
がエンジンオイルの熱によって比較的高温となる場合で
も、はんだ付け等による接合部と比較してその接合状態
を長期間に亘って良好に保持でき、耐久性、信頼性を向
上させることができる。
【0045】また、レーザ手段を用いることにより、ピ
ン端子8とピン穴7Cとの間の隙間S1 をはんだ付け等
の場合よりも大きく形成できるから、ピン端子挿通工程
では、ピン端子8の軸部8Aをピン穴7C内に容易に挿
通することができる。
【0046】また、ピン端子溶融工程では、ピン端子8
の突出端部11にパルス状の出力波形をもつレーザ光を
複数回照射するようにしたから、複数パルスのレーザ光
を用いて突出端部11を安定した状態で徐々に溶融で
き、例えば高出力のレーザ光を1パルスだけ照射する場
合と比較し、突出端部11が散逸、蒸発するのを防ぐこ
とができる。
【0047】次に、図10ないし図12は本発明による
第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、平板
端子のピン穴にテーパ面部を形成し、ピン端子の外周側
に凹溝を設けたことにある。
【0048】21は本実施の形態の接合方法に用いる平
板端子で、該平板端子21は、第1の実施の形態とほぼ
同様に、例えば銅等を含む金属平板によって形成され、
その上面21Aと下面21Bに開口する円形状のピン穴
21Cが形成されている。また、平板端子21には、ピ
ン穴21Cの下側開口を拡径するように傾斜した環状の
テーパ面部21Dが設けられている。
【0049】22は例えば鉄、ニッケルまたはこれらの
合金等を含む金属材料を用いて形成されたピン端子で、
該ピン端子22は、円柱状の軸部22Aとランド部(図
示せず)とから構成されている。また、軸部22Aに
は、図11、図12に示す如く、その外周側に例えば2
箇所の面取りを施すことにより、ピン穴21Cに対応す
る位置で開口する凹溝22B,22Bが形成されてい
る。
【0050】23は平板端子21とピン端子22の軸部
22Aとを接合したレーザ接合部で、該レーザ接合部2
3は、第1の実施の形態のレーザ接合部10とほぼ同様
に、上,下の張出し部23A,23Bと連結部23Cと
から構成されている。この場合、下側の張出し部23B
は、平板端子21のテーパ面部21Dに沿って径方向外
向きに拡径するように張出している。また、連結部23
Cは、その内周側部位がピン端子22の各凹溝22B内
に食込むように係合している。
【0051】このように構成される平板端子21とピン
端子22との接合時には、平板端子21のピン穴21C
にテーパ面部21Dを予め形成し、ピン端子22の軸部
22Aに凹溝22Bを形成した後に、第1の実施の形態
とほぼ同様の手順で、図11に示すピン端子挿通工程に
続いてピン端子溶融工程と端子締結工程とを行い、これ
らの端子21,22を接合する。
【0052】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、
平板端子21のピン穴21Cにテーパ面部21Dを形成
したので、レーザ手段により溶融したピン端子22の溶
融部位がピン穴21C内を上側から下側に向けて流動す
るときには、この溶融部位をテーパ面部21Dに沿って
径方向外側へと円滑に張出すことができ、レーザ接合部
23の張出し部23Bを大きく形成できると共に、平板
端子21とピン端子22との接合強度をより高めること
ができる。
【0053】また、ピン端子22に各凹溝22Bを形成
したので、軸部22Aの突出端部位を溶融したときに
は、この溶融部位の一部を凹溝22B内に流入させ、レ
ーザ接合部23の連結部23Cを凹溝22Bに係合させ
ることができ、ピン端子22とレーザ接合部23とをよ
り高い強度で一体形成することができる。
【0054】次に、図13ないし図15は本発明による
第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、平板
端子とピン端子にレーザ光を照射して各端子を溶接する
ことにある。
【0055】31は本実施の形態の接合方法に用いる平
板端子で、該平板端子31は、例えば鉄、ニッケル、銅
またはこれらの合金等を含む金属材料を用いて形成さ
れ、その基端側には円形状のピン穴31Aが形成されて
いる。
【0056】32は平板端子31と略同一の金属材料を
用いて形成されたピン端子で、該ピン端子32は、円柱
状の軸部32Aとランド部(図示せず)とを有してい
る。
【0057】33は平板端子31とピン端子32の軸部
32Aとを溶接したレーザ溶接部で、該レーザ溶接部3
3は、レーザ手段を用いて平板端子31とピン端子32
とに一体形成されている。
【0058】ここで、平板端子31とピン端子32との
接合方法について述べる。まず、図14に示すピン端子
挿通工程では、ピン端子32の軸部32Aを平板端子3
1のピン穴31A内に隙間S2 をもって挿通し、その先
端側を突出端部34として平板端子31の上面よりも長
さ寸法L2 分だけ上向きに突出させる。この場合、突出
端部34の長さ寸法L2 は、突出端部34の体積が隙間
S2 の容積に対して例えば1〜2倍程度となるように定
められ、突出端部34は、隙間S2 を介して端子31,
32を溶接するのに十分な量の溶融金属を形成する構成
となっている。
【0059】次に、ピン端子溶融工程では、例えば図1
5中の特性線35に示すパルス波形をもったレーザ光
を、ピン端子32の突出端部34と平板端子31のピン
穴31A周辺に対して1パルスだけ照射し、レーザ溶接
部33を形成する。この場合、パルス波形の立下がり時
には、特性線35の傾斜部35Aに応じてレーザ出力が
徐々に減少することにより、レーザ溶接部33内に含ま
れる気泡等を排出することができる。
【0060】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、
平板端子31とピン端子32とを略同一の金属材料を用
いて形成し、これらの端子31,32間をレーザ溶接す
るようにしたので、同一の金属材料からなる平板端子3
1とピン端子32とを高い強度で溶接することができ
る。また、レーザ光を1パルスだけ照射してレーザ溶接
部33を形成することにより、これらの端子31,32
をより短時間で接合することができる。
【0061】なお、前記各実施の形態では、ピン端子
8,22,32の軸部8A,22A,32Aを外径寸法
がほぼ一定の円柱状に形成し、その外径寸法を平板端子
7,21,31のピン穴7C,21C,31Aの穴径よ
りも小さく形成するものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、ピン端子のうち少なくともピン穴内に挿通さ
れる部位の外径寸法がピン穴の穴径より小さく形成され
ていればよく、この挿通部位以外の形状および寸法は自
由に設定してよいものである。
【0062】また、前記各実施の形態では、円柱状のピ
ン端子8,22,32を用いるものとして述べたが、本
発明はこれに限らず、これらのピン端子8,22,32
に代えて、例えば横断面が多角形、楕円等の非円形状に
形成されたピン端子を用いる構成としてもよく、また平
板端子のピン穴を非円形状に形成してもよい。
【0063】さらに、第2の実施の形態では、ピン端子
22の外周側に2個の凹溝22B,22Bを設ける構成
としたが、本発明はこれに限らず、ピン端子の全周に亘
って延びる環状溝を設ける構成としてもよい。
【0064】また、第2の実施の形態では、平板端子2
1に対してピン穴21Cの下側開口を拡径するテーパ面
部21Dを設ける構成としたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図11中に仮想線で示すように、平板端子2
1に対してピン穴21Cの上側開口を拡径するテーパ面
部21D′を設ける構成としてもよい。
【0065】さらに、実施の形態では、平板端子とピン
端子との接合方法を自動車等の車両に搭載される自動変
速機用のコントロールユニットに適用する場合を例に挙
げて述べたが、本発明はこれに限らず、コントロールユ
ニット以外の各種電子部品に設けられた平板端子とピン
端子とを接合する場合にも適用し得るものである。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ピン端子のうち平板端子のピン穴から突出する突
出端部位をレーザ光によって溶融し、この溶融部位をピ
ン穴内に流入させて平板端子とピン端子とを接合するよ
うにしたので、ピン端子の溶融部位が平板端子のピン穴
内に流入して固化することにより、これらの端子を機械
構造的に締結することができる。従って、抵抗溶接やは
んだ付け等の手段を用いる場合と比較して、ピン端子を
レーザ光によって溶融させるだけで、平板端子を溶融さ
せることなく、これらの端子を短時間で効率よく接合で
きると共に、例えば溶接時の適性等を考慮して各端子の
材質や形状等を制限する必要がなくなり、その形状を簡
略化することができる。また、ピン端子に対して非接触
状態で必要最低限の熱量を加えるだけで済み、ピン端子
の周囲の部品等を接合時の熱や外力等から保護できると
共に、各端子が比較的高温となる場合でも、はんだ付け
等による接合部と比較してその接合状態を長期間に亘っ
て良好に保持でき、耐久性、信頼性を向上させることが
できる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、ピン端子
の突出端部位の長さ寸法は、突出端部位の体積が平板端
子のピン穴とピン端子との間に形成される環状の隙間の
容積に対して3〜5倍となるように設定したので、ピン
端子の突出端部位をレーザ光によって溶融するときに
は、ピン端子とピン穴との間の隙間容積に対して十分な
量の溶融金属を形成でき、この溶融金属によって平板端
子とピン端子との間を安定的に接合することができる。
【0068】一方、請求項3の発明によれば、ピン端子
のうち平板端子のピン穴から突出する突出端部位と平板
端子のピン穴周辺部位とをレーザ光によって溶接するよ
うにしたので、例えば同一の金属材料からなる平板端子
とピン端子とを高い強度で溶接でき、抵抗溶接やはんだ
付け等の手段を用いる場合と比較して、その溶接作業を
短時間で効率よく行うことができる。また、ピン端子に
対して非接触状態で必要最低限の熱量を加えるだけで済
み、ピン端子の周囲の部品等を溶接時の熱や外力等から
保護できると共に、各端子が比較的高温となる場合で
も、はんだ付け等による接合部と比較してその接合状態
を長期間に亘って良好に保持でき、耐久性、信頼性を向
上させることができる。
【0069】また、請求項4の発明によれば、ピン端子
の突出端部位の長さ寸法は、突出端部位の体積が平板端
子のピン穴とピン端子との間に形成される環状の隙間の
容積に対して1〜2倍となるように設定したので、突出
端部位により環状の隙間を介して各端子を溶接するのに
十分な量の溶融金属を形成することができる。
【0070】さらに、請求項5の発明によれば、ピン端
子の外周側には凹溝を形成するようにしたので、ピン端
子の溶融部位がピン穴内を流動するときには、この溶融
部位をテーパ面部に沿って径方向外側へと円滑に張出す
ことができると共に、ピン端子の溶融部位の一部を凹溝
内に流入させ、該凹溝に係合した状態で固化させること
ができる。これにより、平板端子とピン端子との接合強
度をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を適用するコントロールユニ
ットの斜視図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみたコントロール
ユニットの縦断面図である。
【図3】第1の実施の形態による接合方法によって平板
端子とピン端子とを接合した状態を示す図2中の要部拡
大断面図である。
【図4】図3中のレーザ接合部を示す拡大断面図であ
る。
【図5】ピン端子挿通工程でピン端子の先端側を平板端
子のピン穴内に挿通した状態を示す拡大断面図である。
【図6】ピン端子溶融工程でレーザ光を照射してピン端
子の突出端部を溶融した状態を示す拡大断面図である。
【図7】ピン端子溶融工程でピン端子の突出端部に照射
するレーザ光のパルス波形を示す特性線図である。
【図8】端子締結工程でレーザ光を照射してピン端子の
溶融部を平板端子のピン穴内に流入させる状態を示す拡
大断面図である。
【図9】端子締結工程でピン端子の溶融部に照射するレ
ーザ光のパルス波形を示す特性線図である。
【図10】第2の実施の形態による接合方法によって平
板端子とピン端子とを接合した状態を示す拡大断面図で
ある。
【図11】ピン端子挿通工程の平板端子とピン端子とを
示す拡大断面図である。
【図12】図11中の矢示XII − XII方向からみた平板
端子とピン端子の横断面図である。
【図13】第3の実施の形態による接合方法によって平
板端子とピン端子とを接合した状態を示す拡大断面図で
ある。
【図14】ピン端子挿通工程の平板端子とピン端子とを
示す拡大断面図である。
【図15】平板端子とピン端子に照射するレーザ光のパ
ルス波形を示す特性線図である。
【符号の説明】
7,21,31 平板端子 7C,21C,31A ピン穴 8,22,32 ピン端子 21D テーパ面部 22B 凹溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピン穴が設けられた平板端子と、少なく
    とも先端側が該平板端子のピン穴の穴径よりも小さい外
    径寸法を有するピン端子とを接合する接合方法におい
    て、 前記ピン端子の先端側を前記平板端子の一側面よりも突
    出させた状態で前記ピン穴内に挿通し、前記ピン端子の
    突出端部位にレーザ光を照射して該突出端部位を溶融
    し、この溶融部位を前記平板端子のピン穴内に流入させ
    て前記平板端子とピン端子とを接合することを特徴とす
    る平板端子とピン端子との接合方法。
  2. 【請求項2】 前記ピン端子のうち前記平板端子の一側
    面から突出する突出端部位の長さ寸法は、該突出端部位
    の体積が前記平板端子のピン穴と前記ピン端子との間に
    形成される環状の隙間の容積に対して3〜5倍となるよ
    うに設定してなる請求項1に記載の平板端子とピン端子
    との接合方法。
  3. 【請求項3】 ピン穴が設けられた平板端子と、少なく
    とも先端側が該平板端子のピン穴の穴径よりも小さい外
    径寸法を有するピン端子とを接合する接合方法におい
    て、 前記ピン端子の先端側を前記平板端子の一側面よりも突
    出させた状態で前記ピン穴内に挿通し、前記ピン端子の
    突出端部位と前記平板端子のピン穴周辺部位とにレーザ
    光を照射して該各部位を溶接することを特徴とする平板
    端子とピン端子との接合方法。
  4. 【請求項4】 前記ピン端子のうち前記平板端子の一側
    面から突出する突出端部位の長さ寸法は、該突出端部位
    の体積が前記平板端子のピン穴と前記ピン端子との間に
    形成される環状の隙間の容積に対して1〜2倍となるよ
    うに設定してなる請求項3に記載の平板端子とピン端子
    との接合方法。
  5. 【請求項5】 前記ピン端子の外周側には前記平板端子
    のピン穴と対応する位置に凹溝を形成してなる請求項
    1,2,3または4に記載の平板端子とピン端子との接
    合方法。
JP23613899A 1999-08-23 1999-08-23 平板端子とピン端子との接合方法 Pending JP2001068176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23613899A JP2001068176A (ja) 1999-08-23 1999-08-23 平板端子とピン端子との接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23613899A JP2001068176A (ja) 1999-08-23 1999-08-23 平板端子とピン端子との接合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001068176A true JP2001068176A (ja) 2001-03-16

Family

ID=16996331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23613899A Pending JP2001068176A (ja) 1999-08-23 1999-08-23 平板端子とピン端子との接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001068176A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522631A (ja) * 2004-02-16 2007-08-09 アンドラーシュ・ファザカシュ バスバーのための半田付けネスト
US20100101073A1 (en) * 2007-03-29 2010-04-29 Tomoaki Kato Spark plug manufacturing method
JP2014510366A (ja) * 2011-02-18 2014-04-24 ショット アクチエンゲゼルシャフト 貫通部品
JP2018206550A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 矢崎総業株式会社 電子部品ユニット

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522631A (ja) * 2004-02-16 2007-08-09 アンドラーシュ・ファザカシュ バスバーのための半田付けネスト
US20100101073A1 (en) * 2007-03-29 2010-04-29 Tomoaki Kato Spark plug manufacturing method
JP2011258583A (ja) * 2007-03-29 2011-12-22 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグの製造方法
US8633418B2 (en) 2007-03-29 2014-01-21 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug manufacturing method
JP2014510366A (ja) * 2011-02-18 2014-04-24 ショット アクチエンゲゼルシャフト 貫通部品
CN109956682A (zh) * 2011-02-18 2019-07-02 肖特公开股份有限公司 焊接玻璃、绝缘套管以及包括绝缘套管的装置
CN109956682B (zh) * 2011-02-18 2022-05-17 肖特公开股份有限公司 焊接玻璃、绝缘套管以及包括绝缘套管的装置
JP2018206550A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 矢崎総業株式会社 電子部品ユニット
JP7019237B2 (ja) 2017-06-01 2022-02-15 矢崎総業株式会社 電子部品ユニット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3146012B2 (ja) ヒューズ
JP2002538599A (ja) 電気的な接続法および接続箇所
JP2002231201A (ja) パック電池とその製造方法
JP2001068176A (ja) 平板端子とピン端子との接合方法
CN111163896A (zh) 焊接构造、带金属片的布线基板以及焊接方法
JPS5897236A (ja) ヒューズホールダ
JPH06104019A (ja) リードフレームと電線の接続構造
JP2002027638A (ja) 電子部品用取付ベース及びその製造方法
CN114555279B (zh) 焊接方法及焊接结构
JP3090386B2 (ja) 回路基板へのリード端子接合方法及びリード端子付き回路基板
JP4036630B2 (ja) ヒューズおよびヒューズの製造方法
JP4235168B2 (ja) 電子機器用バスバーと接続端子の接合構造及び接合方法
KR100282893B1 (ko) 컨넥터 접속단자 구조
JPH0362562A (ja) 半導体集積回路装置
JP4722930B2 (ja) 2つの溶接部分のすみ肉による溶接方法およびこのための傾斜先細り縁領域を有する溶接部分
JPH02235592A (ja) 光モジュールのレーザ溶接固定構造
JPS6344218Y2 (ja)
JP4325550B2 (ja) 電子機器用バスバーと接続端子の接合構造及び接合方法
JP2007123647A (ja) ヒーターチップの熱電対取付構造および熱電対取付方法
JPH01133009A (ja) 光素子モジュール
JP2022038651A (ja) 異種金属の接合方法
JP4295597B2 (ja) 光源装置とその外部リード部分の溶接方法
JP2006019221A (ja) 電池の製造方法
KR940003854Y1 (ko) 로타리 압축기의 축열기 구조
JPH04151896A (ja) 部品の接合方式