JP2001063645A - 車輪型移動体 - Google Patents
車輪型移動体Info
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- JP2001063645A JP2001063645A JP24232399A JP24232399A JP2001063645A JP 2001063645 A JP2001063645 A JP 2001063645A JP 24232399 A JP24232399 A JP 24232399A JP 24232399 A JP24232399 A JP 24232399A JP 2001063645 A JP2001063645 A JP 2001063645A
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- Japan
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- wheel
- wheels
- steering
- idle roller
- main drive
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- Pending
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- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 走行性能及び急旋回等の操舵性能に優
れ、段差があっても安定して昇降可能であり、凹凸のあ
る不整地でも安定して走行可能とする車輪型走行移動体
を実現する。 【解決手段】 前方アイドルローラ20及び後方アイド
ルローラ21を湾曲周面を有する鼓型に形成し、主駆動
輪4と前方操舵輪6及び後方操舵輪7を前方アイドルロ
ーラ20及び後方アイドルローラ21を介して互いに当
接させ、主駆動輪4の回転駆動力を前方操舵輪6及び後
方操舵輪7に伝達する。
れ、段差があっても安定して昇降可能であり、凹凸のあ
る不整地でも安定して走行可能とする車輪型走行移動体
を実現する。 【解決手段】 前方アイドルローラ20及び後方アイド
ルローラ21を湾曲周面を有する鼓型に形成し、主駆動
輪4と前方操舵輪6及び後方操舵輪7を前方アイドルロ
ーラ20及び後方アイドルローラ21を介して互いに当
接させ、主駆動輪4の回転駆動力を前方操舵輪6及び後
方操舵輪7に伝達する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人搬送車や車椅
子などの車輪型移動体に関し、特に段差や凸凹のある不
整地を高効率で移動することのできる車輪型移動体に関
するものである。
子などの車輪型移動体に関し、特に段差や凸凹のある不
整地を高効率で移動することのできる車輪型移動体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、一般に利用されている無人搬送車
や車椅子などの車輪型移動体は、平地走行時の高速性や
安定性及び走行効率などの走行運動特性が優れており、
さらに心地旋回などの小回りも容易であるという秀れた
特長がある。しかし、この種の車輪型移動体は、ほぼ平
らな床面上では優れた特性を発揮するが、床面にある程
度以上の段差や凸凹があるとこれを走破する事ができな
い、という欠点があった。
や車椅子などの車輪型移動体は、平地走行時の高速性や
安定性及び走行効率などの走行運動特性が優れており、
さらに心地旋回などの小回りも容易であるという秀れた
特長がある。しかし、この種の車輪型移動体は、ほぼ平
らな床面上では優れた特性を発揮するが、床面にある程
度以上の段差や凸凹があるとこれを走破する事ができな
い、という欠点があった。
【0003】これに対し、特に屋内の階段を登る能力を
持たせるため、4本や6本の脚を用いる移動体や脚機構と
車輪機構を組み合わせたハイブリッド移動体の構成が考
案され、検討されている。しかし、これら脚機構や脚・
車輪のハイブリッド機構は、機構が複雑である上に、一
般に平坦地を走行する場合、従来の車輪型移動体に比し
て著しく効率や走行性能が劣るという問題点があった。
持たせるため、4本や6本の脚を用いる移動体や脚機構と
車輪機構を組み合わせたハイブリッド移動体の構成が考
案され、検討されている。しかし、これら脚機構や脚・
車輪のハイブリッド機構は、機構が複雑である上に、一
般に平坦地を走行する場合、従来の車輪型移動体に比し
て著しく効率や走行性能が劣るという問題点があった。
【0004】従来の車輪型移動体について具体的に説明
する。図10は無人搬送車等に用いられている、車両本
体の左右にある主駆動輪53によって走行及び操舵を制
御する(PWS方式の)従来の車輪型移動体54の代表例を
示す側面図及び底面図である。
する。図10は無人搬送車等に用いられている、車両本
体の左右にある主駆動輪53によって走行及び操舵を制
御する(PWS方式の)従来の車輪型移動体54の代表例を
示す側面図及び底面図である。
【0005】図10の車輪型移動体54では、本体及び
負荷の重量を本体の左右にある主駆動輪53と前後にあ
るキャスタ55によって支えている。走行は左右の主駆
動輪53を独立に、夫々対応するモータ56によって駆
動することにより行う。ここで左右の主駆動輪53を同
じ速度で同方向に回転させれば前後に直進し、それらに
速度差を与えれば適当な曲率で円弧状の軌跡を走行す
る。また、左右の主駆動輪53を逆向きに回転させるこ
とで、左右の主駆動輪53の間を結ぶ中点を中心として
心地旋回させることができる。
負荷の重量を本体の左右にある主駆動輪53と前後にあ
るキャスタ55によって支えている。走行は左右の主駆
動輪53を独立に、夫々対応するモータ56によって駆
動することにより行う。ここで左右の主駆動輪53を同
じ速度で同方向に回転させれば前後に直進し、それらに
速度差を与えれば適当な曲率で円弧状の軌跡を走行す
る。また、左右の主駆動輪53を逆向きに回転させるこ
とで、左右の主駆動輪53の間を結ぶ中点を中心として
心地旋回させることができる。
【0006】このような構成の車輪型移動体54は、無
人搬送車等に利用されているが、走行面が十分に平らで
ない場合、キャスタの存在が走行性能に大きな影響を与
え、安定した走行が難しいという問題点がある。
人搬送車等に利用されているが、走行面が十分に平らで
ない場合、キャスタの存在が走行性能に大きな影響を与
え、安定した走行が難しいという問題点がある。
【0007】図11は、その問題点を解消するための別
の構造の従来の車輪型移動体57の平面図及び側面図で
あり、図11の構成においてキャスタ55の代わりに、
従輪59が夫々操舵機構58を有することを特徴とす
る。
の構造の従来の車輪型移動体57の平面図及び側面図で
あり、図11の構成においてキャスタ55の代わりに、
従輪59が夫々操舵機構58を有することを特徴とす
る。
【0008】すなわち、前後の従輪59の接地点の上方
のほぼ鉛直線を回転軸とする能動的な回転機構を持た
せ、従輪59の向きを能動的に制御することにより、車
輌の走行時の操舵を制御する。この構成では、走行すべ
き軌跡に応じて左右の主駆動輪53に速度差を与えて駆
動するのみでなく、それと同時に従輪59の向きを適切
な方向となるよう制御するので、それによってスリップ
の少ない、効率の良い走行が実現される。
のほぼ鉛直線を回転軸とする能動的な回転機構を持た
せ、従輪59の向きを能動的に制御することにより、車
輌の走行時の操舵を制御する。この構成では、走行すべ
き軌跡に応じて左右の主駆動輪53に速度差を与えて駆
動するのみでなく、それと同時に従輪59の向きを適切
な方向となるよう制御するので、それによってスリップ
の少ない、効率の良い走行が実現される。
【0009】なお、図11に示すように、主駆動輪に対
して前後対称の位置に従輪59が配設される時は、前後
の従輪59は常に同じ角度で逆向きとなるよう制御すれ
ばよい。この車輪型走行移動体57は、従輪59もしく
は主駆動輪53にサスペンションをつけることにより、
ある程度の路面の凸凹に対しても比較的良好な走行性能
が得られる。
して前後対称の位置に従輪59が配設される時は、前後
の従輪59は常に同じ角度で逆向きとなるよう制御すれ
ばよい。この車輪型走行移動体57は、従輪59もしく
は主駆動輪53にサスペンションをつけることにより、
ある程度の路面の凸凹に対しても比較的良好な走行性能
が得られる。
【0010】しかし、このような従来の車輪型走行移動
体57で走破可能な路面は、ある程度平らな路面に限ら
れ、従輪59の直径又は主駆動輪53の半径の1/2程
度以上の段差があったり、路面にある程度の凸凹がある
と主駆動輪53にスリップが発生し、走行することが不
可能となる。
体57で走破可能な路面は、ある程度平らな路面に限ら
れ、従輪59の直径又は主駆動輪53の半径の1/2程
度以上の段差があったり、路面にある程度の凸凹がある
と主駆動輪53にスリップが発生し、走行することが不
可能となる。
【0011】この欠点を解決するためには、前又は後も
しくはその両方の従輪59にも駆動力を発生するように
モータを具備することが考えられる。しかし、その構成
では構造が複雑となり、かつ重量が増加してしまうとい
う問題点がある。
しくはその両方の従輪59にも駆動力を発生するように
モータを具備することが考えられる。しかし、その構成
では構造が複雑となり、かつ重量が増加してしまうとい
う問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決することを目的とするものであり、平坦な
走行路面では、従来の車輪型移動体と同等の走行性を有
し、しかも心地回転を含め急角度の方向変換も可能であ
る優れた操舵性を有する車輪型移動体を実現することを
課題とする。
問題点を解決することを目的とするものであり、平坦な
走行路面では、従来の車輪型移動体と同等の走行性を有
し、しかも心地回転を含め急角度の方向変換も可能であ
る優れた操舵性を有する車輪型移動体を実現することを
課題とする。
【0013】そして、本発明は、通常の路面に見られる
凹凸程度は当然走行可能であるが、さらに、従輪の直径
程度の大きな段差のある路面や不整地であっても、複雑
なメカニズムを設けることなく、昇降し走行可能な車輪
型移動体を実現し、無人搬送車や車椅子等各種の車輌に
適用可能な車輪型移動体を実現するものである。
凹凸程度は当然走行可能であるが、さらに、従輪の直径
程度の大きな段差のある路面や不整地であっても、複雑
なメカニズムを設けることなく、昇降し走行可能な車輪
型移動体を実現し、無人搬送車や車椅子等各種の車輌に
適用可能な車輪型移動体を実現するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、本体フレームと、該本体フレームの中央
部に取り付けられた左右の主駆動輪と、上記左右の主駆
動輪の前方及び後方に配置され、走行方向の操舵が行わ
れる左右の前方操舵輪及び後方操舵輪と、上記主駆動輪
と、上記左右の前方操舵輪及び上記後方操舵輪の間に夫
々介装された左右の前方アイドルローラ及び後方アイド
ルローラとを有し、上記前方アイドルローラ及び後方ア
イドルローラは、湾曲周面を有する鼓型に形成されてお
り、上記前方操舵輪及び後方操舵輪が、上記前方アイド
ルローラ及び上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に
当接し又は当接していない状態では、上記主駆動輪の回
転駆動力が、上記前方操舵輪及び上記後方操舵輪に伝達
される又は伝達されないようになる構成であることを特
徴とする車輪型移動体を提供する。
決するために、本体フレームと、該本体フレームの中央
部に取り付けられた左右の主駆動輪と、上記左右の主駆
動輪の前方及び後方に配置され、走行方向の操舵が行わ
れる左右の前方操舵輪及び後方操舵輪と、上記主駆動輪
と、上記左右の前方操舵輪及び上記後方操舵輪の間に夫
々介装された左右の前方アイドルローラ及び後方アイド
ルローラとを有し、上記前方アイドルローラ及び後方ア
イドルローラは、湾曲周面を有する鼓型に形成されてお
り、上記前方操舵輪及び後方操舵輪が、上記前方アイド
ルローラ及び上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に
当接し又は当接していない状態では、上記主駆動輪の回
転駆動力が、上記前方操舵輪及び上記後方操舵輪に伝達
される又は伝達されないようになる構成であることを特
徴とする車輪型移動体を提供する。
【0015】上記前方操舵輪及び上記後方操舵輪を、上
記前方アイドルローラ及び上記後方アイドルローラに当
接した状態で上昇させ、そして下降させて下方に押しつ
ける左右夫々独立した前方昇降機構及び後方昇降機構を
有する構成としてもよい。
記前方アイドルローラ及び上記後方アイドルローラに当
接した状態で上昇させ、そして下降させて下方に押しつ
ける左右夫々独立した前方昇降機構及び後方昇降機構を
有する構成としてもよい。
【0016】上記前方昇降機構及び上記後方昇降機構
は、その基端部が上記主駆動輪の主軸部又は主駆動輪の
取付部に枢着され、その先端部に上記前方操舵輪及び後
方操舵輪が進行方向を操舵するように取り付けられてお
り、かつそのほぼ中間部に上記前方アイドルローラ及び
上記後方アイドルローラが取り付けられた左右の前方リ
ンク杆及び後方リンク杆と、上記前方リンク杆及び後方
リンク杆を回動する前方伸縮機構及び後方伸縮機構とを
有する構成としてもよい。
は、その基端部が上記主駆動輪の主軸部又は主駆動輪の
取付部に枢着され、その先端部に上記前方操舵輪及び後
方操舵輪が進行方向を操舵するように取り付けられてお
り、かつそのほぼ中間部に上記前方アイドルローラ及び
上記後方アイドルローラが取り付けられた左右の前方リ
ンク杆及び後方リンク杆と、上記前方リンク杆及び後方
リンク杆を回動する前方伸縮機構及び後方伸縮機構とを
有する構成としてもよい。
【0017】上記前方アイドルローラ及び上記後方アイ
ドルローラは、前方補助リンク及び後方補助リンクを介
して上記前方リンク杆及び後方リンク杆に取りつけられ
ており、上記前方補助リンク及び上記後方補助リンクを
動作する脱着駆動手段を設け、該脱着駆動手段により作
動されて、上記前方アイドルローラ及び上記後方アイド
ルローラを、上記主駆動輪及び上記前方アイドルローラ
と上記後方アイドルローラの両方若しくはいずれか一方
に当接し、かつ引き離す脱着動作を可能な構成としても
よい。
ドルローラは、前方補助リンク及び後方補助リンクを介
して上記前方リンク杆及び後方リンク杆に取りつけられ
ており、上記前方補助リンク及び上記後方補助リンクを
動作する脱着駆動手段を設け、該脱着駆動手段により作
動されて、上記前方アイドルローラ及び上記後方アイド
ルローラを、上記主駆動輪及び上記前方アイドルローラ
と上記後方アイドルローラの両方若しくはいずれか一方
に当接し、かつ引き離す脱着動作を可能な構成としても
よい。
【0018】上記左の前方操舵輪及び後方操舵輪は、互
いに同じ角度で異なる方向に、夫々対応する左の前方及
び後方操舵駆動力発生機構により制御されるか又は一つ
の左の操舵駆動力発生機構により制御され、上記右の前
方操舵輪及び後方操舵輪は、互いに同じ角度で異なる方
向に、夫々対応する右の前方及び後方操舵駆動力発生機
構により制御されるか又は一つの右の操舵駆動力発生機
構により制御されるように構成してもよい。
いに同じ角度で異なる方向に、夫々対応する左の前方及
び後方操舵駆動力発生機構により制御されるか又は一つ
の左の操舵駆動力発生機構により制御され、上記右の前
方操舵輪及び後方操舵輪は、互いに同じ角度で異なる方
向に、夫々対応する右の前方及び後方操舵駆動力発生機
構により制御されるか又は一つの右の操舵駆動力発生機
構により制御されるように構成してもよい。
【0019】そして、本発明は、上記課題を解決するた
めに、本体フレームと、該本体フレームの中央部に取り
付けられた左右の主駆動輪と、上記左右の主駆動輪の前
方又は後方に配置され、走行方向の操舵が行われる左右
の前方操舵輪又は後方操舵輪とを含む4輪車あるいは6
輪車である車輪型移動体において、上記主駆動輪と、上
記前方操舵輪又は上記後方操舵輪の間に介装された左右
の前方アイドルローラ又は後方アイドルローラとを有
し、上記前方アイドルローラ又は後方アイドルローラ
は、湾曲周面を有する鼓型に形成されており、上記前方
操舵輪又は後方操舵輪が、上記前方アイドルローラ又は
上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に当接し又は当
接していない状態では、上記主駆動輪の回転駆動力が、
上記前方操舵輪又は上記後方操舵輪伝達される又は伝達
されないようになる構成であることを特徴とする車輪型
移動体と提供する。
めに、本体フレームと、該本体フレームの中央部に取り
付けられた左右の主駆動輪と、上記左右の主駆動輪の前
方又は後方に配置され、走行方向の操舵が行われる左右
の前方操舵輪又は後方操舵輪とを含む4輪車あるいは6
輪車である車輪型移動体において、上記主駆動輪と、上
記前方操舵輪又は上記後方操舵輪の間に介装された左右
の前方アイドルローラ又は後方アイドルローラとを有
し、上記前方アイドルローラ又は後方アイドルローラ
は、湾曲周面を有する鼓型に形成されており、上記前方
操舵輪又は後方操舵輪が、上記前方アイドルローラ又は
上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に当接し又は当
接していない状態では、上記主駆動輪の回転駆動力が、
上記前方操舵輪又は上記後方操舵輪伝達される又は伝達
されないようになる構成であることを特徴とする車輪型
移動体と提供する。
【0020】上記本体フレームに対して上体部を前後に
スライドして、車輪型移動体の重心移動を行う上体部移
動機構を有する構成としてもよい。
スライドして、車輪型移動体の重心移動を行う上体部移
動機構を有する構成としてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る車輪型移動体の実施
の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。図
1は、本発明に係る車輪型移動体の実施例の全体構成を
説明する図であり、図1(a)は、図1(b)のA−A
から見た平面図である。図1において、車輪型移動体1
の本体フレーム2の中央の主駆動輪の取付部3に左右の
主駆動輪4が回転可能に取り付けられている。
の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。図
1は、本発明に係る車輪型移動体の実施例の全体構成を
説明する図であり、図1(a)は、図1(b)のA−A
から見た平面図である。図1において、車輪型移動体1
の本体フレーム2の中央の主駆動輪の取付部3に左右の
主駆動輪4が回転可能に取り付けられている。
【0022】この主駆動輪4は、左右夫々の主駆動輪4
に対応して本体フレーム2に取り付けられた変速機構等
を付設している主電動機5、あるいはオイルモータ、エ
ンジン等の原動機により、左右夫々独立して駆動され
る。主駆動輪4が正転すると車輪型移動体1は前進し、
逆転すると後退するように構成されている。
に対応して本体フレーム2に取り付けられた変速機構等
を付設している主電動機5、あるいはオイルモータ、エ
ンジン等の原動機により、左右夫々独立して駆動され
る。主駆動輪4が正転すると車輪型移動体1は前進し、
逆転すると後退するように構成されている。
【0023】主駆動輪4に対して、前方には左右の前方
操舵輪6が、又後方には左右の後方操舵輪7が夫々設け
られている。これらの前方操舵輪6及び後方操舵輪7
は、本体フレーム2に対して前方リンク杆8及び後方リ
ンク杆9に取り付けられ、操舵駆動力発生機機構(この
機構の構成は従来例と同様である。)により、進行方向
の操舵が可能なように駆動操作される。
操舵輪6が、又後方には左右の後方操舵輪7が夫々設け
られている。これらの前方操舵輪6及び後方操舵輪7
は、本体フレーム2に対して前方リンク杆8及び後方リ
ンク杆9に取り付けられ、操舵駆動力発生機機構(この
機構の構成は従来例と同様である。)により、進行方向
の操舵が可能なように駆動操作される。
【0024】主駆動輪4と同軸的にあるいは主駆動輪の
取付部3に、左右の前方リンク杆8及び左右の後方リン
ク杆9の夫々の基端部が枢着されている。前方リンク杆
8と後方リンク杆9は、ほぼクランク形をしており、主
駆動輪4を中心に前後に対称的に配設されている。図1
(a)に示すように、左右の前方リンク杆8は、夫々主
駆動輪4、後述するアイドルローラ及び前方操舵輪6の
内外に配設されており、しかも前方水平部10により橋
絡された内外二つのリンク部材から成る。同様に、左右
の前方リンク杆8及び後方リンク杆9は、左右の主駆動
輪4、後述するアイドルローラ及び前後の操舵輪6、7
の内外に配設されており、しかも左右の前方水平部10
及び後方水平部11により橋絡された内外二つのリンク
部材から成る。
取付部3に、左右の前方リンク杆8及び左右の後方リン
ク杆9の夫々の基端部が枢着されている。前方リンク杆
8と後方リンク杆9は、ほぼクランク形をしており、主
駆動輪4を中心に前後に対称的に配設されている。図1
(a)に示すように、左右の前方リンク杆8は、夫々主
駆動輪4、後述するアイドルローラ及び前方操舵輪6の
内外に配設されており、しかも前方水平部10により橋
絡された内外二つのリンク部材から成る。同様に、左右
の前方リンク杆8及び後方リンク杆9は、左右の主駆動
輪4、後述するアイドルローラ及び前後の操舵輪6、7
の内外に配設されており、しかも左右の前方水平部10
及び後方水平部11により橋絡された内外二つのリンク
部材から成る。
【0025】図2は、前後のリンク杆8、9の先端に取
り付けられる前後の操舵輪の構成を示す要部を説明する
図である。図2(a)はその側面を示し、(b)は平面
図で、(c)は(b)のB−B断面図である。左右の前
後の操舵輪6、7の前後のリンク杆8、9への取付構造
は同じであるから、以下前方操舵輪6の前方リンク杆8
への取付構造を中心に説明し、後方操舵輪7の後方リン
ク杆9への取付については()内で示す。
り付けられる前後の操舵輪の構成を示す要部を説明する
図である。図2(a)はその側面を示し、(b)は平面
図で、(c)は(b)のB−B断面図である。左右の前
後の操舵輪6、7の前後のリンク杆8、9への取付構造
は同じであるから、以下前方操舵輪6の前方リンク杆8
への取付構造を中心に説明し、後方操舵輪7の後方リン
ク杆9への取付については()内で示す。
【0026】前方リンク杆8(後方リンク杆9)は、そ
の先端部の前方水平部10(後方水平部11)に、前方
操舵駆動力発生機構12(後方操舵駆動力発生機構1
3)が載置されている。この前方操舵駆動力発生機構1
2(後方操舵駆動力発生機構13)は、左右夫々につい
て独立的に動作する。
の先端部の前方水平部10(後方水平部11)に、前方
操舵駆動力発生機構12(後方操舵駆動力発生機構1
3)が載置されている。この前方操舵駆動力発生機構1
2(後方操舵駆動力発生機構13)は、左右夫々につい
て独立的に動作する。
【0027】そして、左側の前後の操舵駆動力発生機構
12、13は、一つの組となって向きが逆で角度の異な
るように左側の前後操舵輪6、7を操舵制御し、他方、
右側の前後の操舵駆動力発生機構12、13は、一つの
組となって向きが逆で角度の異なるように右側の前後操
舵輪6、7を操舵制御する。
12、13は、一つの組となって向きが逆で角度の異な
るように左側の前後操舵輪6、7を操舵制御し、他方、
右側の前後の操舵駆動力発生機構12、13は、一つの
組となって向きが逆で角度の異なるように右側の前後操
舵輪6、7を操舵制御する。
【0028】前方操舵駆動力発生機構12(後方操舵駆
動力発生機構13)は、前方フォーク軸14(後方フォ
ーク軸15)を軸心中心に回動して操舵制御を行う。前
方フォーク軸14(後方フォーク軸15)は、前方操舵
駆動力発生機構12(後方操舵駆動力発生機構13)か
ら下方に伸び、前方水平部10(後方水平部11)に、
前方ベアリング16(後方ベアリング17)により回動
可能に取り付けられている。
動力発生機構13)は、前方フォーク軸14(後方フォ
ーク軸15)を軸心中心に回動して操舵制御を行う。前
方フォーク軸14(後方フォーク軸15)は、前方操舵
駆動力発生機構12(後方操舵駆動力発生機構13)か
ら下方に伸び、前方水平部10(後方水平部11)に、
前方ベアリング16(後方ベアリング17)により回動
可能に取り付けられている。
【0029】前方フォーク軸14(後方フォーク軸1
5)の下端部には前方フォーク部18(後方フォーク部
19)が形成されている。前方フォーク部18(後方フ
ォーク部19)には、前方操舵輪6(後方操舵輪7)
が、回転可能に取り付けられている。
5)の下端部には前方フォーク部18(後方フォーク部
19)が形成されている。前方フォーク部18(後方フ
ォーク部19)には、前方操舵輪6(後方操舵輪7)
が、回転可能に取り付けられている。
【0030】図1及び図2において、左右の主駆動輪4
と左右の前方操舵輪6の間に、前方アイドルローラ20
が接地しないように介装されている。又、左右の主駆動
輪4と左右の後方操舵輪7の間に、後方アイドルローラ
21が接地しないように介装されている。
と左右の前方操舵輪6の間に、前方アイドルローラ20
が接地しないように介装されている。又、左右の主駆動
輪4と左右の後方操舵輪7の間に、後方アイドルローラ
21が接地しないように介装されている。
【0031】主駆動輪4、前方アイドルローラ20及び
前方操舵輪6は、適当な力で互いに当接可能な構成とさ
れている。そして、主駆動輪4、前方アイドルローラ2
0及び前方操舵輪6は、適当な力で互いに当接可能な構
成とされている。このような構成により、主駆動輪4が
回転すると、その回転力が、前方アイドルローラ20及
び後方アイドルローラ21を介して、前方操舵輪6及び
後方操舵輪7に夫々伝達される。この結果、車輪型移動
体1は、6輪駆動車として機能し、路面の凸凹等による
主駆動輪4のスリップは著しく減少し、走行性能の向上
が図られる。
前方操舵輪6は、適当な力で互いに当接可能な構成とさ
れている。そして、主駆動輪4、前方アイドルローラ2
0及び前方操舵輪6は、適当な力で互いに当接可能な構
成とされている。このような構成により、主駆動輪4が
回転すると、その回転力が、前方アイドルローラ20及
び後方アイドルローラ21を介して、前方操舵輪6及び
後方操舵輪7に夫々伝達される。この結果、車輪型移動
体1は、6輪駆動車として機能し、路面の凸凹等による
主駆動輪4のスリップは著しく減少し、走行性能の向上
が図られる。
【0032】図3は、主駆動輪4と、前後の操舵輪6、
7と、前後のアイドルローラ20、21との関係的構成
を説明する図であり、この図3(a)は平面図であり、
(b)はその要部拡大図であり、(c)は、走行中矢印
のように左方に曲がる場合の平面面図である。
7と、前後のアイドルローラ20、21との関係的構成
を説明する図であり、この図3(a)は平面図であり、
(b)はその要部拡大図であり、(c)は、走行中矢印
のように左方に曲がる場合の平面面図である。
【0033】前後の操舵駆動力発生機構12、13によ
り、左右の夫々について、前方操舵輪6及び後方操舵輪
7は、互いに同期して同じ角度で逆方向に操舵制御が可
能である。方向変換する場合は、前後の操舵輪6、7の
夫々について、左右の操舵輪は互いに若干操舵角度を変
えることによりスムースな方向変換が可能である。
り、左右の夫々について、前方操舵輪6及び後方操舵輪
7は、互いに同期して同じ角度で逆方向に操舵制御が可
能である。方向変換する場合は、前後の操舵輪6、7の
夫々について、左右の操舵輪は互いに若干操舵角度を変
えることによりスムースな方向変換が可能である。
【0034】そして、図3(c)に示すように、前後の
操舵輪6、7は、操舵の際に、前後の操舵輪6、7を互
いに同期して逆の角度となるように制御されることによ
り、スムースな方向転換が可能となる。この点は、上記
従来の車輪型移動体と同じである。
操舵輪6、7は、操舵の際に、前後の操舵輪6、7を互
いに同期して逆の角度となるように制御されることによ
り、スムースな方向転換が可能となる。この点は、上記
従来の車輪型移動体と同じである。
【0035】なお、図4(a)は、操舵力駆動発生機構
の変形例を示す図である。この変形例は、左右夫々につ
いて、前方操舵輪6及び後方操舵輪7は、歯車機構2
3、たすき掛けにされたプーリベルト22及びモータ2
3’から成る左右夫々の操舵力駆動発生機構である。
の変形例を示す図である。この変形例は、左右夫々につ
いて、前方操舵輪6及び後方操舵輪7は、歯車機構2
3、たすき掛けにされたプーリベルト22及びモータ2
3’から成る左右夫々の操舵力駆動発生機構である。
【0036】この左右夫々について、一つの操舵力駆動
発生機構により、前方操舵輪6及び後方操舵輪7は、互
いに同期して同じ角度で逆方向に操舵されることとな
る。又、前後の操舵輪6、7の夫々について、左右の操
舵輪は互いに若干操舵角度を変えることによりスムース
な方向変換が可能である。
発生機構により、前方操舵輪6及び後方操舵輪7は、互
いに同期して同じ角度で逆方向に操舵されることとな
る。又、前後の操舵輪6、7の夫々について、左右の操
舵輪は互いに若干操舵角度を変えることによりスムース
な方向変換が可能である。
【0037】前方アイドルローラ20及び後方アイドル
ローラ21は、夫々鼓型ローラ形状をしており、その鼓
型ローラは、図3に示すように、湾曲周面24を有して
いる。前方アイドルローラ(後方アイドルローラについ
ても同じ。)20についてみると、図3(b)の(イ)
は直進方向の関係を示している。
ローラ21は、夫々鼓型ローラ形状をしており、その鼓
型ローラは、図3に示すように、湾曲周面24を有して
いる。前方アイドルローラ(後方アイドルローラについ
ても同じ。)20についてみると、図3(b)の(イ)
は直進方向の関係を示している。
【0038】又、図3(b)の(ロ)に示されるように
前方操舵輪6は、前方のアイドルローラ20の幅wに対
応する操舵角度θ以内の角度で操舵された場合は、前方
操舵輪6と前方アイドルローラ20は当接が維持され
る。この結果、前方の操舵輪6は、車輪型移動体1の走
行方向を変える操舵機能を発揮しながら、駆動力も生
じ、走行性、操舵性の優れた6輪駆動車として機能す
る。
前方操舵輪6は、前方のアイドルローラ20の幅wに対
応する操舵角度θ以内の角度で操舵された場合は、前方
操舵輪6と前方アイドルローラ20は当接が維持され
る。この結果、前方の操舵輪6は、車輪型移動体1の走
行方向を変える操舵機能を発揮しながら、駆動力も生
じ、走行性、操舵性の優れた6輪駆動車として機能す
る。
【0039】そして、前後の操舵輪6、7を大きく旋回
して、走行方向(操舵方向)を大きく変えたいときは、
図3(b)の(ハ)に示すように、前方の操舵輪6を上
記角度θの範囲を超えるように大きく回転させればよ
い。すると、前方操舵輪6は、前方アイドルローラ20
の湾曲周面24と当接していない状態になり、前方操舵
輪6には、主駆動輪4から駆動力は伝達されないが、前
方操舵輪6を水平面内で自由な向きに向けることができ
る。
して、走行方向(操舵方向)を大きく変えたいときは、
図3(b)の(ハ)に示すように、前方の操舵輪6を上
記角度θの範囲を超えるように大きく回転させればよ
い。すると、前方操舵輪6は、前方アイドルローラ20
の湾曲周面24と当接していない状態になり、前方操舵
輪6には、主駆動輪4から駆動力は伝達されないが、前
方操舵輪6を水平面内で自由な向きに向けることができ
る。
【0040】例えば、前方操舵輪6を左方に大きく旋回
し、後方操舵輪7を右方に大きく旋回して、夫々前後ア
イドルローラ20、21との当接をはずした状態で、左
側の主駆動輪4を停止し、右側の主駆動輪4のみ正転さ
せた場合は、車輪型移動体1の本体中心を軸心にしてそ
の場で回転する心地旋回を行うことができる。
し、後方操舵輪7を右方に大きく旋回して、夫々前後ア
イドルローラ20、21との当接をはずした状態で、左
側の主駆動輪4を停止し、右側の主駆動輪4のみ正転さ
せた場合は、車輪型移動体1の本体中心を軸心にしてそ
の場で回転する心地旋回を行うことができる。
【0041】このように、左右の主駆動輪4の速度の制
御と前後の操舵輪6、7の向きの制御を併用することに
より、心地旋回をはじめ、2つの主駆動輪6、7を結ぶ
車軸上の任意の点を中心とした回転軌跡を描くことが可
能である。
御と前後の操舵輪6、7の向きの制御を併用することに
より、心地旋回をはじめ、2つの主駆動輪6、7を結ぶ
車軸上の任意の点を中心とした回転軌跡を描くことが可
能である。
【0042】ところで、本発明に係る車輪型移動体1
は、前後の操舵輪6、7に適宜従来から知られているサ
スペンションをつけることにより、路面に凸凹があって
もその凹凸がある程度であれば、6輪駆動が有効に働
き、通常の走行をさせることができる。しかしながら、
単にサスペンションをつけただけでは、前後の操舵輪
6、7の直径程度の高さの大きな段差があると、これを
越えることができない。
は、前後の操舵輪6、7に適宜従来から知られているサ
スペンションをつけることにより、路面に凸凹があって
もその凹凸がある程度であれば、6輪駆動が有効に働
き、通常の走行をさせることができる。しかしながら、
単にサスペンションをつけただけでは、前後の操舵輪
6、7の直径程度の高さの大きな段差があると、これを
越えることができない。
【0043】この問題を解決するために、本発明に係る
車輪型移動体1では、図2に示すような昇降機構を設け
る。即ち、この昇降機構は、前後のリンク杆8、9の基
端部を主駆動輪4の主軸部又は主駆動輪の取付部3に適
宜枢着し、その先端部に前後の操舵輪6、7を取付け、
かつそのほぼ中間部に前後のアイドルローラを取り付
け、しかも前後のリンク杆8、9を前後の伸縮機構で主
駆動輪の主軸部を中心に回動可能とした構成である。
車輪型移動体1では、図2に示すような昇降機構を設け
る。即ち、この昇降機構は、前後のリンク杆8、9の基
端部を主駆動輪4の主軸部又は主駆動輪の取付部3に適
宜枢着し、その先端部に前後の操舵輪6、7を取付け、
かつそのほぼ中間部に前後のアイドルローラを取り付
け、しかも前後のリンク杆8、9を前後の伸縮機構で主
駆動輪の主軸部を中心に回動可能とした構成である。
【0044】ここで、伸縮機構としては、本体フレーム
2の左右の前方取り付け部材25’及び後方取り付け部
材26’と、左右の前方リンク杆8及び左右の後方リン
ク杆9の間に、夫々取り付けられた左右の前方エアシリ
ンダー25及び左右の後方エアシリンダ26から成り、
この前後のエアシリンダ25、26の伸縮動作により、
左右の前方リンク杆8及び左右の後方リンク杆9を、夫
々左右の主駆動輪4の軸心又主駆動輪の取付部3への枢
着部を中心に回動可能とし、前後の操舵輪6、7を昇降
可能とする。
2の左右の前方取り付け部材25’及び後方取り付け部
材26’と、左右の前方リンク杆8及び左右の後方リン
ク杆9の間に、夫々取り付けられた左右の前方エアシリ
ンダー25及び左右の後方エアシリンダ26から成り、
この前後のエアシリンダ25、26の伸縮動作により、
左右の前方リンク杆8及び左右の後方リンク杆9を、夫
々左右の主駆動輪4の軸心又主駆動輪の取付部3への枢
着部を中心に回動可能とし、前後の操舵輪6、7を昇降
可能とする。
【0045】即ち、前後のエアシリンダ25、26の伸
縮動作により、前後の操舵輪6、7を能動的に、図1
(b)に示す通常の状態(これを中立姿勢という。)か
ら、前後の操舵輪6、7を夫々上昇させ(振り上げ)、
そして押し下げて前後の操舵輪6、7を路面や床面に押
しつけるようにすることができる。このような構成及び
機能を有するの昇降機構を設けることにより、後述する
ように大きな段差まで越えることができるようにしてい
る。
縮動作により、前後の操舵輪6、7を能動的に、図1
(b)に示す通常の状態(これを中立姿勢という。)か
ら、前後の操舵輪6、7を夫々上昇させ(振り上げ)、
そして押し下げて前後の操舵輪6、7を路面や床面に押
しつけるようにすることができる。このような構成及び
機能を有するの昇降機構を設けることにより、後述する
ように大きな段差まで越えることができるようにしてい
る。
【0046】ところで、図4(b)は、本発明に係る車
輪型移動体1の左右の主駆動輪取付部3の変形例を示す
図である。左右の主駆動輪の取付部3は、夫々本体フレ
ーム2に対してサスペンションばね3’(通常は板ばね
等も使用される。)により、左右独立的に懸架され上下
動可能とする段軸機構を採用することにより、左右の主
駆動輪4が上下に独立的に移動可能であり、左右の凹凸
状態の相違に対応してスムースに走行可能となる。
輪型移動体1の左右の主駆動輪取付部3の変形例を示す
図である。左右の主駆動輪の取付部3は、夫々本体フレ
ーム2に対してサスペンションばね3’(通常は板ばね
等も使用される。)により、左右独立的に懸架され上下
動可能とする段軸機構を採用することにより、左右の主
駆動輪4が上下に独立的に移動可能であり、左右の凹凸
状態の相違に対応してスムースに走行可能となる。
【0047】このような段軸機構を採用した場合は、前
方エアシリンダ8(後方エアシリンダ9)は、前方リン
ク杆8(後方リンク杆9)と、主駆動輪の取付部3の間
に取り付けられる。なお、このような左右の主駆動輪の
取付部3の独立的に上下動する構成を、さらに積極的に
上下動のストロークを大きくするような構成とすると、
左右により段差の状態が異なる凹凸部の乗り越えに効果
的である。
方エアシリンダ8(後方エアシリンダ9)は、前方リン
ク杆8(後方リンク杆9)と、主駆動輪の取付部3の間
に取り付けられる。なお、このような左右の主駆動輪の
取付部3の独立的に上下動する構成を、さらに積極的に
上下動のストロークを大きくするような構成とすると、
左右により段差の状態が異なる凹凸部の乗り越えに効果
的である。
【0048】さらに、本発明に係る車輪型移動体1は、
その上体部27を移動する上体部移動装置28を有す
る。図5は、この上体部移動装置28を示す図であり、
図5(a)は底面図であり、(b)はその要部拡大図で
あり、(c)は(a)のC−C断面図である。ここで、
車輪型移動体1の上体部27は、車輪型移動体1が段差
を乗り越える場合の重心移動のための重量体となるもの
であり、専用の重量体を設けてもよいが、車種の用途に
よりも異なるが、荷台、乗車席、付属装置の搭載部等で
兼用させてもよい。
その上体部27を移動する上体部移動装置28を有す
る。図5は、この上体部移動装置28を示す図であり、
図5(a)は底面図であり、(b)はその要部拡大図で
あり、(c)は(a)のC−C断面図である。ここで、
車輪型移動体1の上体部27は、車輪型移動体1が段差
を乗り越える場合の重心移動のための重量体となるもの
であり、専用の重量体を設けてもよいが、車種の用途に
よりも異なるが、荷台、乗車席、付属装置の搭載部等で
兼用させてもよい。
【0049】図5に示すように、上体部移動装置28
は、本体フレーム2の前後端に固定され前後方向に伸び
る左右平行なガイド杆29と、このガイド杆29に前後
のリニアベアリング30、31を介して摺動可能に取り
付けられた前方スライド32及び後方スライド33を有
する。この前後スライド32、33に、上体部27が載
置され固定されている。前後スライド32、33は、往
復直動機構34によりガイド杆29にガイドされ前後に
移動する。
は、本体フレーム2の前後端に固定され前後方向に伸び
る左右平行なガイド杆29と、このガイド杆29に前後
のリニアベアリング30、31を介して摺動可能に取り
付けられた前方スライド32及び後方スライド33を有
する。この前後スライド32、33に、上体部27が載
置され固定されている。前後スライド32、33は、往
復直動機構34によりガイド杆29にガイドされ前後に
移動する。
【0050】往復直動機構34は、ベルトとプーリによ
るもの、工作機械のテーブル移動に用いるボールネジを
利用したもの、エアシリンダや油圧シリンダによるも
の、ラックとピニオンによるもの等、1自由度を有する
往復直動機構であればどのような構成でもよい。
るもの、工作機械のテーブル移動に用いるボールネジを
利用したもの、エアシリンダや油圧シリンダによるも
の、ラックとピニオンによるもの等、1自由度を有する
往復直動機構であればどのような構成でもよい。
【0051】本実施例では、図5に示すように、歯付き
ベルト35を利用した往復直動機構34を採用してい
る。フレーム本体2の前後方向の中央部に水平の横板3
6が取り付けられており、この横板36から垂直に左右
一対の支持板37が垂設されている。この左右の支持体
37の間に、ドライブプーリ38及び前後二つのアイド
ルプーリ39、40が枢着されている。
ベルト35を利用した往復直動機構34を採用してい
る。フレーム本体2の前後方向の中央部に水平の横板3
6が取り付けられており、この横板36から垂直に左右
一対の支持板37が垂設されている。この左右の支持体
37の間に、ドライブプーリ38及び前後二つのアイド
ルプーリ39、40が枢着されている。
【0052】一方、前後スライド32、33には、支持
板41、42が垂設されている。支持板41、42に
は、夫々アイドルプーリ43、44が夫々枢着されてい
る。歯付きベルト35の一端45は支持板37の前部
に、他端46は支持板37の後部に夫々固着されてい
る。そして、歯付きベルト35は、前後スライド32、
33、アイドルプーリ39、40、アイドルプーリ4
3、44及びドライブプーリ38の間に張設されてい
る。
板41、42が垂設されている。支持板41、42に
は、夫々アイドルプーリ43、44が夫々枢着されてい
る。歯付きベルト35の一端45は支持板37の前部
に、他端46は支持板37の後部に夫々固着されてい
る。そして、歯付きベルト35は、前後スライド32、
33、アイドルプーリ39、40、アイドルプーリ4
3、44及びドライブプーリ38の間に張設されてい
る。
【0053】ドライブプーリ38は、フレーム本体2に
取り付けられた補助電動機47により駆動される。補助
電動機47乃至ドライブプーリ38により歯付きベルト
35が一方向に駆動されて引っ張られると、前後スライ
ド32、33は、ガイド杆29でガイドされて前後方向
のいずれかに摺動する。これにより、前後スライド3
2、33に取り付けられた、重量となる上体部27が前
後方向に移動する。
取り付けられた補助電動機47により駆動される。補助
電動機47乃至ドライブプーリ38により歯付きベルト
35が一方向に駆動されて引っ張られると、前後スライ
ド32、33は、ガイド杆29でガイドされて前後方向
のいずれかに摺動する。これにより、前後スライド3
2、33に取り付けられた、重量となる上体部27が前
後方向に移動する。
【0054】以上のような構成から成る車輪型移動体1
の作用を、以下説明する。車輪型移動体1の前後の操舵
輪6、7が主駆動輪4に対して中立姿勢(図1(b)の
状態)にあるときは、左右の主駆動輪4が夫々左右の原
動機により主駆動輪4が駆動され、この駆動力により前
後のアイドルローラ20、21を介して前後の操舵輪
6、7が走行駆動される。これにより、左右の主駆動輪
4及び左右の前後操舵輪6、7が駆動され、6輪全てが
駆動され6輪駆動として車輪型移動体1が走行する。
の作用を、以下説明する。車輪型移動体1の前後の操舵
輪6、7が主駆動輪4に対して中立姿勢(図1(b)の
状態)にあるときは、左右の主駆動輪4が夫々左右の原
動機により主駆動輪4が駆動され、この駆動力により前
後のアイドルローラ20、21を介して前後の操舵輪
6、7が走行駆動される。これにより、左右の主駆動輪
4及び左右の前後操舵輪6、7が駆動され、6輪全てが
駆動され6輪駆動として車輪型移動体1が走行する。
【0055】主駆動輪4と前後操舵輪6、7は、互いに
鼓型のアイドルローラ20、21を介して駆動力が伝達
されているために、前後の6、7操舵輪が操舵されて
も、その操舵角度が図3(b)のθの範囲内であれば、
アイドルローラの湾曲周面14からはずれず、主駆動輪
4の駆動力が前後操舵輪に伝達され、車輪型移動体1は
左方又は右方に曲がりながら駆動される。
鼓型のアイドルローラ20、21を介して駆動力が伝達
されているために、前後の6、7操舵輪が操舵されて
も、その操舵角度が図3(b)のθの範囲内であれば、
アイドルローラの湾曲周面14からはずれず、主駆動輪
4の駆動力が前後操舵輪に伝達され、車輪型移動体1は
左方又は右方に曲がりながら駆動される。
【0056】しかしながら、前後の操舵輪6、7が、θ
を越える大ききな角度操舵され、アイドルローラ20、
21の湾曲周面24との当接状態からはずれる状態とな
ると、主駆動輪4の駆動力は前後の操舵輪6、7に伝達
されない。この場合、前方操舵輪6を例えば大きな角度
で左方に、後方操舵輪7を右方に操舵している状態で、
左の主駆動輪4を停止し、右の主駆動輪4を正転駆動す
ると、車輪型移動体1は、前方に移動することなくその
場所で回転する心地回転することができる。これによ
り、きわめて狭い限られたスペースでの旋回等が可能と
なる。
を越える大ききな角度操舵され、アイドルローラ20、
21の湾曲周面24との当接状態からはずれる状態とな
ると、主駆動輪4の駆動力は前後の操舵輪6、7に伝達
されない。この場合、前方操舵輪6を例えば大きな角度
で左方に、後方操舵輪7を右方に操舵している状態で、
左の主駆動輪4を停止し、右の主駆動輪4を正転駆動す
ると、車輪型移動体1は、前方に移動することなくその
場所で回転する心地回転することができる。これによ
り、きわめて狭い限られたスペースでの旋回等が可能と
なる。
【0057】なお、この場合、左の主駆動輪4を停止せ
ずに、左側の主電動機5を低速運転しながら、右側の主
電動機5を正転し、左側に前方操舵輪6を、右方に後方
操舵輪7を操舵すると、車輪型移動体1は、前方へ走行
しながら、左方へ大きな角度で旋回することができる。
ずに、左側の主電動機5を低速運転しながら、右側の主
電動機5を正転し、左側に前方操舵輪6を、右方に後方
操舵輪7を操舵すると、車輪型移動体1は、前方へ走行
しながら、左方へ大きな角度で旋回することができる。
【0058】車輪型移動体1が、平坦地上を走行させる
場合は、従来の車輪型移動体とほぼ同様の性能を有する
ことは明らかである。しかし、平坦地走行時は、前後の
アイドルローラ20、21を介して左右の主駆動輪4及
び左右の前後の操舵輪6、7の全輪で駆動するため、走
行安定性は優れているが、前後のアイドルローラ20、
21を介することにより、若干のエネルギー効率が低下
の可能性はある。
場合は、従来の車輪型移動体とほぼ同様の性能を有する
ことは明らかである。しかし、平坦地走行時は、前後の
アイドルローラ20、21を介して左右の主駆動輪4及
び左右の前後の操舵輪6、7の全輪で駆動するため、走
行安定性は優れているが、前後のアイドルローラ20、
21を介することにより、若干のエネルギー効率が低下
の可能性はある。
【0059】これを避けるためには、アイドルローラ脱
着機構をオプションとして設けて平坦地走行時には、ア
イドルローラ20、21と、主駆動輪4及び/又は前後
の操舵輪6、7の両方又はいずれかとの係合をはずし
て、アイドルローラ20、21に駆動力を与えないよう
にすれば、前後の操舵輪は駆動力が生じないが、アイド
ルローラ20、21による伝達ロスがなくなるから上記
エネルギー効率の低下は防げる。
着機構をオプションとして設けて平坦地走行時には、ア
イドルローラ20、21と、主駆動輪4及び/又は前後
の操舵輪6、7の両方又はいずれかとの係合をはずし
て、アイドルローラ20、21に駆動力を与えないよう
にすれば、前後の操舵輪は駆動力が生じないが、アイド
ルローラ20、21による伝達ロスがなくなるから上記
エネルギー効率の低下は防げる。
【0060】このようなアイドルローラ脱着機構の一例
としては、上記実施例のように前後のリンク杆8、9に
直接前後のアイドルローラ20、21を枢着するのでは
なく、図6に示すように、前方リンク杆8(後方リンク
杆9)に前方補助リンク48(後方補助リンク49)の
基端部を枢着して、エアシリンダ50で、前方アイドル
ローラ20(後方アイドルローラ21)を、主駆動輪4
及び/又は前後の操舵輪6、7に図6(a)に示すよう
に当接させたり、図6(b)に示すようにはずしたりす
ることが可能な構成とする。
としては、上記実施例のように前後のリンク杆8、9に
直接前後のアイドルローラ20、21を枢着するのでは
なく、図6に示すように、前方リンク杆8(後方リンク
杆9)に前方補助リンク48(後方補助リンク49)の
基端部を枢着して、エアシリンダ50で、前方アイドル
ローラ20(後方アイドルローラ21)を、主駆動輪4
及び/又は前後の操舵輪6、7に図6(a)に示すよう
に当接させたり、図6(b)に示すようにはずしたりす
ることが可能な構成とする。
【0061】次に、車輪型移動体1が、操舵輪の径と同
程度の幅の段差Dを昇る動作を説明する。 (1)まず、車輪型移動体1が、中立姿勢で6輪駆動さ
れ、平坦地を走行し段差Dに接近してきて、前方操舵輪
6が段差Dの垂直面51に当接する(図7(a))。
程度の幅の段差Dを昇る動作を説明する。 (1)まず、車輪型移動体1が、中立姿勢で6輪駆動さ
れ、平坦地を走行し段差Dに接近してきて、前方操舵輪
6が段差Dの垂直面51に当接する(図7(a))。
【0062】(2)そして、上体部移動装置の補助電動
機47を動作させ、ドライブプーリ38を反時計方向に
回転すると、歯付きベルト35により前後スライド3
2、33は、ガイド杆29でガイドされて後方へ摺動す
る。これにより、前後スライド32、33に載置されて
取り付けられた、上体部27が後方に移動し、車輪型移
動体1の重心を後方に移す(図7(b))。
機47を動作させ、ドライブプーリ38を反時計方向に
回転すると、歯付きベルト35により前後スライド3
2、33は、ガイド杆29でガイドされて後方へ摺動す
る。これにより、前後スライド32、33に載置されて
取り付けられた、上体部27が後方に移動し、車輪型移
動体1の重心を後方に移す(図7(b))。
【0063】(3)ここで、主駆動輪4を正転させ前後
アイドルローラ20、21を介して前後の操舵輪6、7
に前進させるトルクを与えながら、前方エアシリンダ2
5を動作させて、前方操舵輪6を上方に振り上げる。そ
して、前方操舵輪6が段差Dの上面52まで上がると、
主駆動輪4及び後方操舵輪7の前進トルクにより、主駆
動輪4が段差の垂直面51に当たるまで前進する(図8
(a))。
アイドルローラ20、21を介して前後の操舵輪6、7
に前進させるトルクを与えながら、前方エアシリンダ2
5を動作させて、前方操舵輪6を上方に振り上げる。そ
して、前方操舵輪6が段差Dの上面52まで上がると、
主駆動輪4及び後方操舵輪7の前進トルクにより、主駆
動輪4が段差の垂直面51に当たるまで前進する(図8
(a))。
【0064】(3)主駆動輪4は段差Dの垂直面51に
当接してから、主駆動輪4と前後の操舵輪6、7にも前
進トルクが与えられた状態で、前方エアシリンダ25を
操作して前方操舵輪6を押し下げて段差の上面に押圧さ
せながら車輪型移動体1を若干押し上げ、前後の操舵輪
6、7は前進トルクにより前進する。そして、主駆動輪
4は、段差Dの垂直面51に沿い持ち上げられしかも垂
直面51に押しつけられ、その前進トルクにより、主駆
動輪4は段差Dを登ることができる(図8(b))。
当接してから、主駆動輪4と前後の操舵輪6、7にも前
進トルクが与えられた状態で、前方エアシリンダ25を
操作して前方操舵輪6を押し下げて段差の上面に押圧さ
せながら車輪型移動体1を若干押し上げ、前後の操舵輪
6、7は前進トルクにより前進する。そして、主駆動輪
4は、段差Dの垂直面51に沿い持ち上げられしかも垂
直面51に押しつけられ、その前進トルクにより、主駆
動輪4は段差Dを登ることができる(図8(b))。
【0065】(4)この状態で主駆動輪4が段差Dの上
面52に達すると、上記6輪の前進トルクによって後方
操舵輪7が段差Dの垂直面51に当たるまで前進する。
そして上体部移動装置28のドライブプーリ38を、上
記とは逆に時計方向に回転させて上体部27を前方に移
動し重心を前方移動する(図8(b)参照。)。
面52に達すると、上記6輪の前進トルクによって後方
操舵輪7が段差Dの垂直面51に当たるまで前進する。
そして上体部移動装置28のドライブプーリ38を、上
記とは逆に時計方向に回転させて上体部27を前方に移
動し重心を前方移動する(図8(b)参照。)。
【0066】そして、主駆動輪4及び前方操舵輪6に前
進トルクを与えながら、後方エアシリンダ26を動作さ
せて後方操舵輪7を中立姿勢まで振り上げる(図9
(a))。さらに主駆動輪4及び前方操舵輪6に前進ト
ルクにより前進して後方操舵輪7が段差Dの上面52に
達すると、車輪型移動体1は段差Dを登りきることがで
きる(図9(b))。
進トルクを与えながら、後方エアシリンダ26を動作さ
せて後方操舵輪7を中立姿勢まで振り上げる(図9
(a))。さらに主駆動輪4及び前方操舵輪6に前進ト
ルクにより前進して後方操舵輪7が段差Dの上面52に
達すると、車輪型移動体1は段差Dを登りきることがで
きる(図9(b))。
【0067】そして、段差Dを降りる場合には、同様に
して、主駆動輪4及び前後の操舵輪6、7の回転と、前
後エアシリンダ25、26による前後の操舵輪6、7の
振り上げ、押し下げと、上体部27の前後への重心移動
の三者が適宜組み合わされて操作させることにより、段
差を安定して降りることができる。
して、主駆動輪4及び前後の操舵輪6、7の回転と、前
後エアシリンダ25、26による前後の操舵輪6、7の
振り上げ、押し下げと、上体部27の前後への重心移動
の三者が適宜組み合わされて操作させることにより、段
差を安定して降りることができる。
【0068】以上、本発明に係る車輪型移動体を6輪駆
動される車輪型移動体の実施例で説明したが、本発明に
係る車輪型移動体における、主駆動輪にアイドルローラ
を介して鼓型の操舵輪を配設することにより、走行駆動
しながら左右に方向を操舵する構成は、6輪車でも前後
両方に必ず操舵輪を持つ必要もなく前後のいずれかでも
よい。6輪車でなくても、例えば4輪車等において、主
駆動輪と前方操舵輪又は後方操舵輪のいずれかが鼓型ロ
ーラを介して伝導されるような構成となっていればよ
い。又、動力伝達の観点からみれば、6輪車でも前後の
アイドルローラを両方に必ず持つ必要もなく、前後のい
ずれかでもよい。
動される車輪型移動体の実施例で説明したが、本発明に
係る車輪型移動体における、主駆動輪にアイドルローラ
を介して鼓型の操舵輪を配設することにより、走行駆動
しながら左右に方向を操舵する構成は、6輪車でも前後
両方に必ず操舵輪を持つ必要もなく前後のいずれかでも
よい。6輪車でなくても、例えば4輪車等において、主
駆動輪と前方操舵輪又は後方操舵輪のいずれかが鼓型ロ
ーラを介して伝導されるような構成となっていればよ
い。又、動力伝達の観点からみれば、6輪車でも前後の
アイドルローラを両方に必ず持つ必要もなく、前後のい
ずれかでもよい。
【0069】又、段差を昇降するためには、必ずしも後
方操舵輪は必要なく、エアシリンダにより振り上げ、押
し下げが可能な前方操舵輪と主駆動輪をアイドルローラ
を介して設け、さらに上体部移動装置により前後に重心
移動が可能とする構成でもよい。このような構成によ
り、主駆動輪4及び前方操舵輪6回転と、前方エアシリ
ンダ25による前方操舵輪6振り上げ、押し下げと、上
体部27の前後への重心移動の三者が適宜組み合わされ
て操作させることにより、段差を安定して昇降すること
ができる。
方操舵輪は必要なく、エアシリンダにより振り上げ、押
し下げが可能な前方操舵輪と主駆動輪をアイドルローラ
を介して設け、さらに上体部移動装置により前後に重心
移動が可能とする構成でもよい。このような構成によ
り、主駆動輪4及び前方操舵輪6回転と、前方エアシリ
ンダ25による前方操舵輪6振り上げ、押し下げと、上
体部27の前後への重心移動の三者が適宜組み合わされ
て操作させることにより、段差を安定して昇降すること
ができる。
【0070】以上、本発明に係る車輪型移動体を実施例
に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例に限定さ
れることなく特許請求の範囲の範囲でいろいろな実施の
態様が考えられることは言うまでもない。
に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例に限定さ
れることなく特許請求の範囲の範囲でいろいろな実施の
態様が考えられることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】以上のような構成であるから、本発明に
係る車輪型の移動体は、平坦地では従来の車輪型の移動
体と同等の十分な走行性を発揮でき、しかも急角度の方
向変換やその場における旋回運動を含めてすぐれた操舵
性を発揮することができる。
係る車輪型の移動体は、平坦地では従来の車輪型の移動
体と同等の十分な走行性を発揮でき、しかも急角度の方
向変換やその場における旋回運動を含めてすぐれた操舵
性を発揮することができる。
【0072】そして、本発明に係る車輪型の移動体は、
段差があっても安定して昇降可能であり、また凹凸のあ
る不整地でも、安定して走行できる。
段差があっても安定して昇降可能であり、また凹凸のあ
る不整地でも、安定して走行できる。
【0073】さらに、本発明に係る車輪型移動体の基本
構成は、主駆動輪の前後にアイドルローラを介して前後
の操舵輪を配設し、主駆動輪に対して前後の操舵輪を昇
降可能とするという、きわめて簡単な構造であるから、
通常の走行路環境だけでなく、過酷な不整地環境条件に
おいて、ロボット車両、無人搬送車、車椅子、農業機
械、建設機械、レジャー用車両等のきわめて広範囲の用
途に低価格で適用可能である。
構成は、主駆動輪の前後にアイドルローラを介して前後
の操舵輪を配設し、主駆動輪に対して前後の操舵輪を昇
降可能とするという、きわめて簡単な構造であるから、
通常の走行路環境だけでなく、過酷な不整地環境条件に
おいて、ロボット車両、無人搬送車、車椅子、農業機
械、建設機械、レジャー用車両等のきわめて広範囲の用
途に低価格で適用可能である。
【図1】本発明に係る車輪型移動体の実施例の全体を示
す図である。
す図である。
【図2】図1の要部を示す図である
【図3】主駆動輪4、前後の操舵輪と、前後のアイドル
ローラとの関係的構成を説明する図である。
ローラとの関係的構成を説明する図である。
【図4】前後の操舵機構の変形例及び主駆動輪の取付部
の変形例を夫々示す図である。
の変形例を夫々示す図である。
【図5】図1の車輪型移動体の上体部移動装置を示す図
である。
である。
【図6】車輪型移動体にオプションとして取り付けられ
る脱着機構を示す図である。
る脱着機構を示す図である。
【図7】図1の車輪型移動体により段差を昇る動作を説
明する図である。
明する図である。
【図8】図1の車輪型移動体により段差を昇る動作を説
明する図である。
明する図である。
【図9】図1の車輪型移動体により段差を昇る動作を説
明する図である。
明する図である。
【図10】従来の車輪型移動体を説明する図である。
【図11】従来の別の車輪型移動体を説明する図であ
る。
る。
1 車輪型移動体 2 本体フレーム 3 主駆動輪の取付部 4 主駆動輪 5 主電動機 6 前方操舵輪 7 後方操舵輪 8 前方リンク杆 9 後方リンク杆 20 前方アイドルローラ 21 後方アイドルローラ 24 湾曲周面 25 前方エアシリンダ 26 後方エアシリンダ 27 上体部 29 ガイド杆 32 前方スライド 33 後方スライド 35 歯付きベルト 38 ドライブプーリ 47 補助電動機 51 段差の垂直面 52 段差の上面 D 段差
Claims (7)
- 【請求項1】 本体フレームと、 該本体フレームの中央部に取り付けられた左右の主駆動
輪と、 上記左右の主駆動輪の前方及び後方に配置され、走行方
向の操舵が行われる左右の前方操舵輪及び後方操舵輪
と、 上記主駆動輪と、上記左右の前方操舵輪及び上記後方操
舵輪の間に夫々介装された左右の前方アイドルローラ及
び後方アイドルローラとを有し、 上記前方アイドルローラ及び後方アイドルローラは、湾
曲周面を有する鼓型に形成されており、 上記前方操舵輪及び後方操舵輪が、上記前方アイドルロ
ーラ及び上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に当接
し又は当接していない状態では、上記主駆動輪の回転駆
動力が、上記前方操舵輪及び上記後方操舵輪に伝達され
る又は伝達されないようになる構成であることを特徴と
する車輪型移動体。 - 【請求項2】 上記前方操舵輪及び上記後方操舵輪
を、上記前方アイドルローラ及び上記後方アイドルロー
ラに当接した状態で上昇させ、そして下降させて下方に
押しつける左右夫々独立した前方昇降機構及び後方昇降
機構を有することを特徴とする請求項1記載の車輪型移
動体。 - 【請求項3】 上記前方昇降機構及び上記後方昇降機
構は、その基端部が上記主駆動輪の主軸部又は主駆動輪
の取付部に枢着され、その先端部に上記前方操舵輪及び
後方操舵輪が進行方向を操舵するように取り付けられて
おり、かつその中間部に上記前方アイドルローラ及び上
記後方アイドルローラが取り付けられた左右の前方リン
ク杆及び後方リンク杆と、 上記前方リンク杆及び後方リンク杆を回動する前方伸縮
機構及び後方伸縮機構とを有することを特徴とする請求
項2記載の車輪型移動体。 - 【請求項4】 上記前方アイドルローラ及び上記後方
アイドルローラは、前方補助リンク及び後方補助リンク
を介して上記前方リンク杆及び後方リンク杆に取りつけ
られており、 上記前方補助リンク及び上記後方補助リンクを動作する
脱着駆動手段を設け、 該脱着駆動手段により作動されて、上記前方アイドルロ
ーラ及び上記後方アイドルローラを、上記主駆動輪及び
上記前方アイドルローラと上記後方アイドルローラの両
方若しくはいずれか一方に当接し、かつ引き離す脱着動
作を可能な構成としたことを特徴とする請求項3記載の
車輪型移動体。 - 【請求項5】 上記左の前方操舵輪及び後方操舵輪
は、互いに同じ角度で異なる方向に、夫々対応する左の
前方及び後方操舵駆動力発生機構により制御されるか又
は一つの左の操舵駆動力発生機構により制御され、 上記右の前方操舵輪及び後方操舵輪は、互いに同じ角度
で異なる方向に、夫々対応する右の前方及び後方操舵駆
動力発生機構により制御されるか又は一つの右の操舵駆
動力発生機構により制御されるように構成されているこ
とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の車輪型移
動体。 - 【請求項6】 本体フレームと、 該本体フレームの中央部に取り付けられた左右の主駆動
輪と、 上記左右の主駆動輪の前方又は後方に配置され、走行方
向の操舵が行われる左右の前方操舵輪又は後方操舵輪と
を含む4輪車あるいは6輪車である車輪型移動体におい
て、 上記主駆動輪と、上記前方操舵輪又は上記後方操舵輪の
間に介装された左右の前方アイドルローラ又は後方アイ
ドルローラとを有し、 上記前方アイドルローラ又は後方アイドルローラは、湾
曲周面を有する鼓型に形成されており、 上記前方操舵輪又は後方操舵輪が、上記前方アイドルロ
ーラ又は上記後方アイドルローラの上記湾曲周面に当接
し又は当接していない状態では、上記主駆動輪の回転駆
動力が、上記前方操舵輪又は上記後方操舵輪伝達される
又は伝達されないようになる構成であることを特徴とす
る車輪型移動体。 - 【請求項7】 上記本体フレームに対して上体部を移
動して、車輪型移動体の重心移動を行う上体部移動機構
を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又
は6記載の車輪型移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24232399A JP2001063645A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 車輪型移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24232399A JP2001063645A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 車輪型移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001063645A true JP2001063645A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=17087507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24232399A Pending JP2001063645A (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 車輪型移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001063645A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003291819A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 台 車 |
US6845830B2 (en) | 2002-04-01 | 2005-01-25 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of climbing up/down a step, bogie and wheelchair |
JP2010030360A (ja) * | 2008-07-25 | 2010-02-12 | Kyushu Institute Of Technology | 球体駆動式全方向移動装置 |
JP2010173570A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Kyushu Institute Of Technology | 球体駆動式全方向移動装置 |
JP2013519588A (ja) * | 2010-02-17 | 2013-05-30 | ズームアビリティー アーベー | 水平補償システムを有する車輌 |
WO2018074117A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 株式会社日立製作所 | 移動装置、および、移動装置管理システム |
JP2019048544A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 移動体 |
WO2020077220A1 (en) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | Fori Automation, Inc. | Automated guided vehicle with rocker suspension |
CN112739606A (zh) * | 2018-11-28 | 2021-04-30 | 国立大学法人九州工业大学 | 球体驱动式移动装置 |
-
1999
- 1999-08-27 JP JP24232399A patent/JP2001063645A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6845830B2 (en) | 2002-04-01 | 2005-01-25 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of climbing up/down a step, bogie and wheelchair |
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WO2018074117A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 株式会社日立製作所 | 移動装置、および、移動装置管理システム |
JPWO2018074117A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2019-07-18 | 株式会社日立製作所 | 移動装置、および、移動装置管理システム |
US11046373B2 (en) | 2016-10-18 | 2021-06-29 | Hitachi, Ltd. | Mobile device and mobile device management system |
JP2019048544A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 移動体 |
WO2020077220A1 (en) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | Fori Automation, Inc. | Automated guided vehicle with rocker suspension |
CN112739606A (zh) * | 2018-11-28 | 2021-04-30 | 国立大学法人九州工业大学 | 球体驱动式移动装置 |
US12071187B2 (en) | 2018-11-28 | 2024-08-27 | Kyushu Institute Of Technology | Spherical body drive type movement device |
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