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JP2001041263A - 電磁クラッチおよびその組付方法 - Google Patents

電磁クラッチおよびその組付方法

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Publication number
JP2001041263A
JP2001041263A JP11215525A JP21552599A JP2001041263A JP 2001041263 A JP2001041263 A JP 2001041263A JP 11215525 A JP11215525 A JP 11215525A JP 21552599 A JP21552599 A JP 21552599A JP 2001041263 A JP2001041263 A JP 2001041263A
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JP
Japan
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electromagnetic coil
electromagnetic
rotating member
slip ring
assembly
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11215525A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyasu Sakamoto
博康 坂本
Junichi Oguchi
純一 大口
Yuichi Aoki
祐一 青木
Yasuo Tabuchi
泰生 田渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11215525A priority Critical patent/JP2001041263A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル回転型の電磁クラッチにおいて、回転
部材側の組付を簡素化する。 【解決手段】 スリップリング19、20部分および電
磁コイル2部分を予め1つの組付体4として一体化して
おき、回転機械5のハウジング6に回転部材1を軸受7
を介して回転可能に組み付けた後に、組付体4を回転部
材1に組み付ける。これによると、スリップリング1
9、20部分および電磁コイル2部分が予め組付体4に
一体化してあるので、回転部材1を回転機械5側に組み
付ける工程と、組付体4を回転部材1側に組み付ける工
程との概略2工程で、回転部材側の組付を終了できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力伝達を断続する
電磁クラッチおよびその組付方法に関するもので、自動
車用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機駆動用として好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電磁クラッチにおいて、
電磁コイルを回転部材側に設置するコイル回転型が実開
平1−131028号公報、実開平2−54928号公
報等で提案されている。これらのコイル回転型のものは
磁気回路を回転部材と回転部材に磁気吸引されるアーマ
チャのみで構成できるので、コイル固定型(回転部材と
固定部材とアーマチャとにより磁気回路を構成する)に
比して磁気損失が非常に小さくなり、磁気効率を大幅に
向上できるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の公報のものでは、回転する電磁コイルに通電するた
めの、スリップリング、ブラシ等の通電部材を、電磁コ
イル部の軸方向の側方に配置しているので、電磁クラッ
チの軸方向寸法が増大し、車両エンジンルーム等の狭隘
なスペース内への電磁クラッチの搭載を困難にする。ま
た、電磁クラッチの回転中心からの距離(半径)が比較
的大きい部位にブラシが位置しているので、ブラシ表面
での摺動周速が大きくなり、ブラシの寿命が短くなると
いう不具合もある。
【0004】また、上記後者の公報のものでは、圧縮機
等の従動機器の回転軸の先端部からさらに軸方向の外方
側にスリップリング、ブラシ等の通電部材を配置してい
るので、やはり電磁クラッチの軸方向寸法が増大すると
いう不具合がある。
【0005】そこで、本発明者らは、コイル回転型であ
って、かつ、軸方向寸法の短縮およびブラシ寿命の向上
を図ることができる電磁クラッチを現在開発中であり、
特願平10−239028号等にて先に提案している。
【0006】この先願のものでは、ハウジングの円筒状
ボス部の中心部に回転軸を配置している圧縮機等の回転
機械に適用される電磁クラッチにおいて、ハウジングの
円筒状ボス部の内周側空間に着目し、このボス部の内周
側の部位に、スリップリングとこのスリップリングに圧
接摺動するブラシとを含む摺動通電機構を配置し、この
摺動通電機構を通して回転部材側の電磁コイルに通電す
るようにしている。
【0007】この先願によると、ボス部の内周側に摺動
通電機構が位置することにより、コイル回転型のクラッ
チであっても、軸方向寸法をほとんど増加させることな
く、コイル通電路を構成できる。従って、車両エンジン
ルーム等の狭隘なスペース内でも電磁クラッチを容易に
搭載できる。しかも、電磁クラッチの回転中心からの距
離(半径)が小さい部位に、スリップリングとブラシを
配置できるため、ブラシ表面での摺動周速が小さくな
り、ブラシの寿命を向上できる。
【0008】この先願のものについて実際に試作評価し
てみると、電磁クラッチの組付性において次のごとき不
具合が生じることが判明した。すなわち、回転部材側の
電磁コイルとボス部の内周側に位置する摺動通電機構の
スリップリングとを電気結線するために、スリップリン
グの保持部材をボス部の内周側から電磁コイルの部位ま
で径方向に延びる形態で配置しなければならない。その
結果、スリップリングの組付後の状態では、スリップリ
ングの保持部材がボス部の先端部を覆う形となる。
【0009】そこで、本発明者らは電磁クラッチの組付
方式として、回転部材に電磁コイル部分のみを組け付
け、この状態で回転部材の内周部に軸受を組け付け、こ
の軸受をサークリップ等の手段によりボス部の外周側に
固定する。その後に、スリップリングの保持部材をねじ
等の手段により回転部材に固定するとともに、スリップ
リングと電磁コイルとを電気結線する組付方式を試作検
討してみた。
【0010】しかし、この組付方式によると、回転部材
への電磁コイル部分の組付工程と、スリップリング保持
部材の固定工程およびスリップリングと電磁コイルとの
電気結線の工程とを別々に行う必要があり、組付工数が
増えて、組付コストが高くつく。
【0011】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
コイル回転型の電磁クラッチにおいて、回転部材側の組
付の簡素化を図ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1ないし3記載の発明では、スリップリング
(19、20)部分および電磁コイル(2)部分を予め
組付体(4)に一体化しておき、回転機械(5)のハウ
ジング(6)に回転部材(1)を軸受(7)を介して回
転可能に組み付けた後に、組付体(4)を回転部材
(1)に組み付けること特徴としている。
【0013】これによると、スリップリング(19、2
0)部分および電磁コイル(2)部分が予め組付体
(4)に一体化してあるので、回転部材(1)を回転機
械(5)側に組み付ける工程と、組付体(4)を回転部
材(1)側に組み付ける工程との概略2工程で、回転部
材側の組付を終了できる。従って、スリップリング(1
9、20)の保持部が回転機械(5)のハウジング
(6)のボス部(6a)の先端部を覆う形態となって
も、回転部材側の組付を簡単に行うことができる。
【0014】請求項2記載の発明では、請求項1におい
て、回転機械(5)はハウジング(6)の軸方向外方に
円筒状に突出するボス部(6a)を備え、このボス部
(6a)の中心部に回転軸(12)を配置しており、ボ
ス部(6a)の内周側にブラシ(22、23)とスリッ
プリング(19、20)とを配置したことを特徴として
いる。
【0015】これによると、ボス部(6a)の内周側に
摺動通電機構を位置させることができ、コイル回転型電
磁クラッチの小型化を達成できるとともに、電磁クラッ
チの回転中心からの距離(半径)が小さい部位にスリッ
プリング(19、20)とブラシ(22、23)を配置
できるため、ブラシ摺動面の周速が小さくなり、ブラシ
の寿命を向上できる。
【0016】請求項3記載の発明では、請求項1または
2において、組付体(4)にスリップリング(19、2
0)部分および電磁コイル(2)部分を樹脂成形により
一体化したことを特徴としている。
【0017】これによると、樹脂成形によりスリップリ
ング(19、20)部分と電磁コイル(2)部分との一
体化を容易に行うことができる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれか1つに記載の電磁クラッチの組付方法であっ
て、スリップリング(19、20)部分および電磁コイ
ル(2)部分を1つの組付体(4)として一体化する工
程と、回転機械(5)のハウジング(6)に回転部材
(1)を軸受(7)を介して回転可能に組み付ける工程
と、この組付工程の後に、組付体(4)を回転部材
(1)に組み付ける工程とを備えることを特徴としてい
る。
【0019】これにより、コイル回転型電磁クラッチに
おいて、回転部材側の組付を簡単に行うことができる組
付方法を提供できる。
【0020】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に
基づいて説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態を
示すもので、1は駆動側ロータで、その外周部に多重V
ベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1aが一
体に接合されている。駆動側ロータ1は、図示しないベ
ルトを介して自動車エンジンから回転力を受けて回転す
る駆動側回転部材であって、低炭素鋼のような鉄系金属
(強磁性体)で断面コの字形状の2重リング形状に成形
されている。
【0022】この駆動側ロータ1の内周円筒部1bと外
周円筒部1cの間には環状の凹部1dが形成されてい
る。2は電磁吸引力を発生する電磁コイルで、樹脂製の
巻枠3上に巻線された状態で樹脂製の保持部材4に一体
成形され、その後に電磁コイル2部分は保持部材4とと
もに駆動側ロータ1の凹部1d内に一体に絶縁固定され
る。この電磁コイル2部分の組付構造の詳細は後述す
る。なお、ロータ1の半径方向の側面、すなわち、内周
円筒部1bと外周円筒部1cの端面には摩擦面1eが形
成されている。
【0023】5は従動側機器(回転機械)である圧縮機
で、6は圧縮機5のうち、電磁クラッチ側に位置するフ
ロントハウジングである。このフロントハウジング6は
アルミニウム系金属からなり、その中心部に軸方向外方
に円筒状に突出するボス部(固定部材)6aを一体成形
している。ここで、圧縮機5は自動車用空調装置の冷凍
サイクルの冷媒圧縮用のものであって、公知の斜板型、
ベーン型、スクロール型等のいずれのタイプでもよい。
【0024】7は駆動側ロータ1をフロントハウジング
6のボス部6a上に回転自在に支持する軸受であり、こ
の軸受7は本例では駆動側ロータ1の内周面にしまりば
めで圧入固定される外輪7aと、ボス部6aの外周面に
すきまばめで嵌合される内輪7bと、この両者7a、7
bの間に転動自在に保持されたボール7cとを有する転
がり軸受から構成されている。軸受7の内輪7bはサー
クリップ(固定手段)14aによりボス部6a上に固定
される。
【0025】8はロータ1の摩擦面1eに対向配設され
たアーマチャで、リング状の平板形状に鉄系金属(強磁
性体)で形成されている。このアーマチャ8は電磁コイ
ル2の非通電時にはロータ1の摩擦面1eから所定の微
小距離離れた位置(図1に示す位置)に板ばね(弾性連
結部材)9のばね力で保持されるようになっている。
【0026】この板ばね9は本例では中心穴9aを持つ
円板状の皿バネから構成されており、板ばね9の外周部
は複数のリベット10aによりアーマチャ8の外周部に
連結され、板ばね9の内周部は複数のリベット10bに
よりハブ11に連結されている。なお、板ばね9にはア
ーマチャ8側へ突出する突出部9bが円周方向に複数個
一体成形されており、この突出部9bにより板ばね9に
初期撓みを与えて、電磁コイル2の非通電時にアーマチ
ャ8を図1の所定位置に保持するばね力(初期反力)を
得る。
【0027】ハブ11は従動側回転部材であって、鉄系
金属にて半径方向に延びる板部11aと中心円筒部11
bとを有する形状に成形されている。ハブ11の中心円
筒部11bは、圧縮機5の回転軸12にスプライン結合
等により回り止めして嵌合している。そして、回転軸1
2の先端ネジ穴部(図示せず)にボルト13をネジ込む
ことによりハブ11を回転軸12に一体に連結してい
る。
【0028】次に、ロータ1とともに回転する電磁コイ
ル2への通電路の構成を説明すると、本実施形態では、
軸受7を支持する圧縮機ボス部6aの内周側の位置に配
置されたブラシ22、23と、このブラシ22、23が
圧接摺動するスリップリング19、20とを持つ摺動通
電機構を構成している。
【0029】次に、この摺動通電機構の具体的構成を詳
述すると、図2、3は前述した樹脂製保持部材4の全体
構成を示しており、この保持部材4は本発明の組付体を
構成するものであって、径方向に延びる円板部40と、
この円板部40の外周部から軸方向に突出する円環部4
1とを有する形状に樹脂(電気絶縁材)により成形され
ている。前者の円板部40にスリップリング19、20
を、また、後者の円環部41に樹脂製の巻枠3と電磁コ
イル2をそれぞれインサート成形の手法にて一体成形し
ている。42はハブ11の中心円筒部11bの外周側に
所定間隔を開けて嵌合する中心穴である。
【0030】正極側および負極側のスリップリング1
9、20は図2に示すように、そのいずれか一方の径を
大、他方の径を小に設定して、径方向において重合する
ように保持部材4と同心状に配置されている。この両ス
リップリング19、20はボス部6aの内周側に位置す
るように配置される。
【0031】この両スリップリング19、20は銅等の
導体金属からなるもので、それぞれ接続片19a、20
aを切削加工、プレス加工等の方法で一体成形してい
る。ここで、接続片19a、20aはそれぞれ180°
対称位置において径方向の外方に延びるように細長形状
に成形されている。そして、接続片19a、20aの外
周端部にはそれぞれ端子片19b、20bを一体成形し
ている。この端子片19b、20bに電磁コイル2の巻
き始め端部および巻き終わり端部のリード線15、16
(図2)を機械的にかしめ結合した上で半田付けするこ
とにより、機械的および電気的に結合している。
【0032】両スリップリング19、20のうち、ブラ
シ22、23に対向する面は、リング状の溝部43、4
4を通して外部に露出している。ブラシ22、23の先
端部は溝部43、44内に挿入されてスリップリング1
9、20の表面に接触する。ここで、溝部43、44を
ブラシ22、23側からスリップリング19、20の表
面に向かって徐々に断面積が減少するテーパ状に成形す
ることにより、ブラシ22、23の先端部が常にスリッ
プリング19、20表面に安定的に接触するようになっ
ている。
【0033】樹脂製保持部材4の円板部40において、
両スリップリング19、20の中間部位にはブラシ摩耗
粉の排出穴45が形成されている。この排出穴45は保
持部材4の円周方向に複数(本例では図2のように3
個)設けられ、かつ、内周側の溝部44内に開口してい
る。
【0034】また、樹脂製保持部材4の円板部40にお
いて外周寄りの部位に、円周方向の略半周に及ぶ2つの
円弧状溝部46が板厚方向に貫通して設けられ、この円
弧状溝部46をロータ1の内周円筒部1bが貫通するこ
とにより、内周円筒部1bの先端部1b’がアーマチャ
8に直接対向できるようになっている。なお、ロータ1
の内周円筒部1bの先端部1b’には円板部40におけ
る接続片19a、20a部分が嵌合する溝部が形成され
ている。
【0035】また、樹脂製保持部材4の円板部40には
ロータ1の内周円筒部1bの内周面に嵌合する円環状の
嵌合面47が軸方向に突出成形してあり、この嵌合面4
7と円環部41の両方においてロータ1の内周円筒部1
bの内外の両面に嵌合することにより、樹脂製保持部材
4の円板部40の径方向とロータ1の軸方向との直角度
の精度を高めるようになっている。また、樹脂製保持部
材4の円板部40には、樹脂製保持部材4をロータ1か
ら取り外す時に用いる取り外し用工具を係合するための
ねじ穴(係合穴)48が開けてある。
【0036】上記した樹脂製保持部材4は、その円環部
41を駆動側ロータ1の凹部1d内に挿入した後に、サ
ークリップ(固定手段)14bにより駆動側ロータ1に
固定される。これにより、保持部材4をロータ1に一体
化することができ、保持部材4はロータ1と一体に回転
する。
【0037】一方、圧縮機5の回転軸12およびハブ1
1の中心円筒部11bと、ボス部6aの内周面との間に
は円筒状の空間21が形成されており、この空間21に
は正極側、負極側のブラシ22、23およびこのブラシ
22、23の保持部材24が配置されている。
【0038】ブラシ保持部材24はブラシ収納凹部24
a、24bとリング状の底面部24とを有する円環状に
樹脂等の電気絶縁材で成形されている。ブラシ収納凹部
24a、24bはブラシ保持部材24の円周方向に概略
180°離れた対称位置に断面円弧状に形成され、ブラ
シ保持部材24の軸方向に沿って延びる十分な軸方向寸
法(深さ)を持つ形状に形成され、その底部は底面部2
4cにて閉塞されている。
【0039】そして、ブラシ22、23はブラシ収納凹
部24a、24bに沿った断面円弧状に形成され、一方
のブラシ22は一方のブラシ収納凹部24a内に軸方向
に摺動可能に収納され、このブラシ22の一端部とブラ
シ収納凹部24aの底面部24cとの間に弾性押圧部材
としてコイルスプリング25が配置されている。従っ
て、このブラシ22の他端部はコイルスプリング25の
ばね力により常に一方のスリップリング19に圧接す
る。
【0040】同様に、他方のブラシ23は他方のブラシ
収納凹部24b内に軸方向に摺動可能に収納され、この
ブラシ23の一端部とブラシ収納凹部24bの底面部2
4cとの間に弾性押圧部材としてコイルスプリング26
が配置されている。従って、このブラシ23の他端部は
コイルスプリング26のばね力により常に他方のスリッ
プリング20に圧接する。
【0041】なお、ブラシ保持部材24はボス部6aの
内周面に適宜の手段により回転方向の位置決めをしてフ
ロントハウジング6にねじ止め等の固定手段により保
持、固定される。
【0042】ブラシ22およびブラシ23にはそれぞれ
正極側、負極側のリード線(ピグテール)27、28の
一端が電気接続され、このリード線27、28の他端部
はブラシ保持部材24の底面部24cを貫通して、ブラ
シ保持部材24のうち圧縮機5側の表面(図1の右側端
面)に取り出し、更にフロントハウジング6を通して、
電磁コイル2の通電を断続する外部制御回路に電気接続
されるようになっている。
【0043】次に、本実施形態による、電磁コイル2お
よびスリップリング19、20を内蔵する樹脂製保持部
材4とロータ1部の組付方法を説明する。まず、最初に
ロータ1部の圧縮機5側への組付を行う。具体的には、
ロータ1の内周円筒部1bの内周面に、軸受7の外輪7
aをしまりばめで圧入固定し、その後に、軸受7の内輪
7bをボス部6aの外周面にすきまばめで嵌合し、サー
クリップ14aにより軸受7の内輪7bをボス部6aの
外周面に固定する。
【0044】次に、ロータ1部への樹脂製保持部材4の
組付を行う。具体的には、樹脂製保持部材4の円環部4
1をロータ1の凹部1d内に挿入すると同時に、樹脂製
保持部材4の円板部40の円弧状溝部46を内周円筒部
1bの先端部1b’に嵌合させる。その後に、サークリ
ップ14bにより樹脂製保持部材4をロータ1部に固定
する。
【0045】このように、本実施形態によると、樹脂製
保持部材4に予め電磁コイル2部分とスリップリング1
9、20部分とを一体化してあるので、大別してロータ
1部を圧縮機5側に組み付ける工程と、樹脂製保持部材
4をロータ1側に組み付ける工程との2工程ですみ、組
付工程の簡素化を実現できる。
【0046】ここで、樹脂製保持部材4の製法の具体例
について述べると、まず、巻枠3に電磁コイル2を巻線
し、次に、スリップリング19、20の接続片19a、
20aの端子片19b、20bに電磁コイル2の巻き始
め端部および巻き終わり端部のリード線15、16(図
2)をかしめ結合、半田付け等の手段により機械的およ
び電気的に結合しておく。
【0047】次に、電磁コイル2部分およびスリップリ
ング19、20部分をインサート成形の手法にて樹脂成
形により一体化して樹脂製保持部材4を完成する。な
お、スリップリング19、20の端子片19b、20b
と電磁コイル2の巻き始め端部および巻き終わり端部の
リード線15、16との結合は、保持部材4の樹脂成形
の後に行ってもよい。この場合は、保持部材4の樹脂成
形が終了するまでの間、電磁コイル2の巻線状態を保持
する適宜の手段を電磁コイル2部に設ける必要がある。
【0048】また、樹脂製保持部材4の製法の他の例と
して、スリップリング19、20部分だけをインサート
成形の手法にて樹脂成形により樹脂製保持部材4に予め
一体化しておく。この場合、円環部41の形状を巻枠3
に相当する形状に形成しておき、巻枠3を廃止する。そ
して、樹脂製保持部材4の成形終了後に、円環部41の
巻枠形状部に電磁コイル2を巻線し、その後に、スリッ
プリング19、20の端子片19b、20bと電磁コイ
ル2の巻き始め端部および巻き終わり端部のリード線1
5、16との結合を行うようにしてもよい。
【0049】次に、上記構成において作動を説明する。
ロータ1は、軸受7によってフロントハウジング6のボ
ス部6aの外周面上で回転自在に支持されているので、
図示しない自動車エンジンが運転されると、エンジンの
クランクプーリの回転がベルト(図示せず)を介してプ
ーリ1aに伝達され、ロータ1は常時回転する。従っ
て、ロータ1に一体に組付られた樹脂製保持部材4も常
時回転する。
【0050】これにより、樹脂製保持部材4に備えられ
た電磁コイル2部分およびスリップリング19、20部
分も常時回転する。これに対し、ブラシ22、23、ブ
ラシ保持部材24、コイルスプリング25、26等はす
べて圧縮機5側(ボス部6a側)に保持されて回転しな
い。従って、回転するスリップリング19、20に対し
てブラシ22、23の軸方向の一端面がコイルスプリン
グ25、26のばね力で圧接し、摺動することになる。
【0051】上記の状態において圧縮機5を作動させる
ため、図示しない外部制御回路により車載電源バッテリ
の電圧をブラシ22、23のリード線(ピグテール)2
7、28間に印加すると、前述した部材(15、16、
19、20、22、23、27、28)から構成される
通電路を介して電磁コイル2に電流が流れる。
【0052】すると、ロータ1とアーマチャ8との間に
構成される磁気回路に磁束が流れるので、ロータ1の摩
擦面1eとアーマチャ8との間に電磁吸引力が発生す
る。これにより、アーマチャ8は板ばね9の軸方向弾性
力(図1の左方向への力)に抗してロータ1の摩擦面1
eに吸引、吸着される。
【0053】この結果、ロータ1とアーマチャ8が一体
となって回転し、さらにアーマチャ8は板ばね9および
リベット10a、10bを介してハブ11と一体に回転
する。従って、ハブ11を介して圧縮機5の回転軸12
にロータ1の回転が伝達され、圧縮機5が作動する。
【0054】一方、圧縮機5を停止するときは、外部制
御回路により電磁コイル2への通電を遮断する。これに
より、前記電磁吸引力が消滅するので、アーマチャ8は
板ばね9の軸方向弾性力によりロータ1の摩擦面1eか
ら離れ、圧縮機5の回転軸12への回転伝達が遮断され
るため、圧縮機5が停止する。
【0055】(他の実施形態) ロータ1の内周円筒部1bの先端部と外周円筒部1c
の先端部の間に、低炭素鋼のような鉄系金属(強磁性
体)からなる摩擦板を追加設置し、ロータ1とアーマチ
ャ8との間の磁気回路の極数を増加して、クラッチ吸引
力を増加させるようにしてもよい。
【0056】ブラシ22、23の形状は前述の断面円
弧状に限らず、種々な形状に変形可能であり、また、ブ
ラシ22、23の位置も円周方向において180°対称
の位置に限らず、自由に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電磁クラッチの縦断
面図である。
【図2】図1における樹脂製保持部材4の正面図てあ
る。
【図3】図2の断面図である。
【符号の説明】
1…ロータ(駆動側回転部材)、2…電磁コイル、4…
樹脂製保持部材(組付体)、5…圧縮機(回転機械)、
6…フロントハウジング、6a…ボス部、8…アーマチ
ャ、9…板ばね(弾性連結部材)、11…ハブ(従動側
回転部材)、12…回転軸、19、20…スリップリン
グ、22、23…ブラシ、24…ブラシ保持部材。
フロントページの続き (72)発明者 青木 祐一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 田渕 泰生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転部材(1)と、 前記回転部材(1)に電気絶縁して配置され、通電によ
    り電磁吸引力を発生する電磁コイル(2)と、 前記回転部材(1)に対向配置され、前記電磁コイル
    (2)の発生する電磁吸引力により前記回転部材(1)
    に吸着されるアーマチャ(8)と、 前記電磁コイル(2)に電気接続されるスリップリング
    (19、20)と、 前記スリップリング(19、20)に圧接摺動するブラ
    シ(22、23)とを備え、 前記スリップリング(19、20)および前記ブラシ
    (22、23)を通して前記電磁コイル(2)に通電す
    るようにし、 前記回転部材(1)に前記アーマチャ(8)が吸着され
    ることにより、回転駆動源からおよび前記アーマチャ
    (8)を介して回転機械(5)の回転軸(12)に回転
    を伝達する電磁クラッチにおいて、 前記スリップリング(19、20)部分および前記電磁
    コイル(2)部分を予め一体化した組付体(4)を備
    え、 前記回転機械(5)のハウジング(6)に前記回転部材
    (1)を軸受(7)を介して回転可能に組み付けた後
    に、前記組付体(4)を前記回転部材(1)に組み付け
    ることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】 前記回転機械(5)は前記ハウジング
    (6)の軸方向外方に円筒状に突出するボス部(6a)
    を備え、前記ボス部(6a)の中心部に前記回転軸(1
    2)を配置しており、 前記ボス部(6a)の内周側に前記ブラシ(22、2
    3)と前記スリップリング(19、20)とを配置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 【請求項3】 前記組付体(4)に前記スリップリング
    (19、20)部分および前記電磁コイル(2)部分を
    樹脂成形により一体化したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電磁クラッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1つに記載
    の電磁クラッチの組付方法であって、 前記スリップリング(19、20)部分および前記電磁
    コイル(2)部分を1つの組付体(4)として一体化す
    る工程と、 前記回転機械(5)のハウジング(6)に前記回転部材
    (1)を軸受(7)を介して回転可能に組み付ける工程
    と、 前記組付工程の後に、前記組付体(4)を前記回転部材
    (1)に組み付ける工程とを備えることを特徴とする電
    磁クラッチの組付方法。
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