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JP2000319294A - 生物由来高分子溶液精製方法 - Google Patents

生物由来高分子溶液精製方法

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Publication number
JP2000319294A
JP2000319294A JP13052899A JP13052899A JP2000319294A JP 2000319294 A JP2000319294 A JP 2000319294A JP 13052899 A JP13052899 A JP 13052899A JP 13052899 A JP13052899 A JP 13052899A JP 2000319294 A JP2000319294 A JP 2000319294A
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JP
Japan
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solution
dna
membrane
gamma globulin
filtration
Prior art date
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Pending
Application number
JP13052899A
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English (en)
Inventor
Akon Higuchi
亜紺 樋口
Masanobu Yokoki
正信 横木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物由来高分子溶液から濾過により、ウイル
ス等の不純物を除去するに際し、従来の方法に比較し
て、濾過効率、すなわち濾過速度及び透過率が高い方法
を提供する。 【解決手段】 生物由来高分子溶液を膜により濾過する
際に、濾過すべき溶液中のDNA及び/またはRNAの
濃度を予め低減せしめた後に濾過する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬・医療の分野にお
いて用いられる生物由来高分子溶液の精製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】医薬・医療の分野で、タンパク質などの
生物由来高分子に不純物が混入した場合には、ウイルス
性肝炎等の疾病に罹患する恐れがある(K. Yamaguchi e
t al.J. Electron. Microsc. 40, 337(1991))。よっ
て、不純物、特に感染性ウイルスが不活化ないし除去さ
れた安全性の高い生物由来高分子が希求されている。不
純物を実質的に含まない生物由来高分子を得る方法とし
ては、その製造段階で該生物由来高分子を含む溶液を加
熱処理、放射線照射、クロマトグラフ処理、溶剤及び界
面活性剤による処理(いわゆるSD法)、膜分離で処理
する方法等がある(S. Harada et al. J. Clin. Microb
iol., 22, 908 (1985)) 。
【0003】しかし、膜分離を除く上記の方法は目的と
する生物由来高分子を変性・失活させて回収率の低下、
変性物による危険性の増加を招いたり、不活化のために
加えた界面活性剤等の薬品の除去ないしは無害化が容易
でなかったり、不純物の充分な除去効果が得られないな
どの問題点を有している。
【0004】一方、膜分離法は、膜構造中に存在する細
孔と通過すべき粒子(例えば有用タンパク質)ないしは
阻止すべき粒子(例えばウイルス)の相対的な大きさの
差により、物理的に、これら粒子を分離し、結果的に不
純物を除去する、いわゆる size exclusion 原理によっ
ており、変性・失活の恐れがなく、また不活化のために
薬品を添加することもないのでその除去・無害化も不要
である。このため、膜分離が、医薬・医療の分野におけ
る生物由来高分子溶液の精製の用途として広がってきて
いる。
【0005】しかし、size exclusion原理によれば、除
去対象粒子としての不純物の効果的除去と、回収対象粒
子としての生物由来高分子の効率的な膜透過・回収は二
律背反の現象となりがちである。すなわち、除去対象粒
子の除去を効果的ならしめようとして膜の細孔の大きさ
を小さく設定すると、回収対象粒子の膜透過が抑制さ
れ、濾過効率すなわち、濾過速度及び透過率(ふるい係
数)が低下する。一方、回収対象粒子の膜透過・回収を
効率的ならしめようと膜の細孔の大きさを大きく設定す
ると、除去対象粒子の除去効果を犠牲にすることにな
る。また、一般に濾過時間の経過に従って、濾過効率を
示すこれらのパラメーターは悪化してくる。その理由
は、濾過の継続に従って、溶質による細孔の閉塞が発生
するためである。この点においても、粒子の大きさと細
孔の大きさの相対的関係が影響を及ぼす。不純物の高い
除去効果を維持しながら、短時間で、高い透過率で回収
対象粒子としての生物由来高分子を濾過しようとすれ
ば、膜面積の増大が必要となり、精製コストが増大す
る。
【0006】これらの問題を解決する手段として、膜に
よる分離すなわち濾過に供する前段階で、通過すべき粒
子の大きさを減ずる方法が提案されている。例えば、特
表平10-502074号公報には、「少なくとも1種の高分子
を含む溶液をウイルス濾過する方法であって、該溶液の
総塩含有量が約0.2M〜関係塩による該溶液の飽和状態の
範囲であることを特徴とする前記方法」が開示されてい
る。このように塩濃度を高めることにより、濾過効率が
向上するのは、タンパク質粒子自体の大きさの収縮、タ
ンパク質粒子同士及びまたはタンパク質と膜との相互作
用が減少するためと考えられる。ただし、特表平 10-50
2074号公報において、上記効果を奏する塩濃度は0.2M以
上、さらに 0.8〜1.5Mの範囲が特に好ましいとしている
ように、生理的に等張な塩濃度を大きく上回る塩濃度が
必要とされている。このため静脈注射あるいは筋肉注射
により人体に投与する医薬品の場合は、濾過後に透析等
によって塩濃度を生理的等張濃度まで低減させる操作が
必須である。また、塩濃度を高めていくと、塩析により
タンパク質の溶解度が低下し、逆効果となる可能性もあ
る。従って、種々の生物由来高分子溶液から不純物を、
膜濾過により、高い効率すなわち高い濾過速度及び透過
率で、安全に、分離・除去する方法が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】医薬・医療の分野にお
いて、膜濾過法は、生物由来高分子溶液から濾過により
ウイルス等の不純物を除去する手段として、目的とする
生物由来高分子の変性・失活がないため、回収率が高
く、他の精製法に比し、優れた方法である。しかし、不
純物の効果的な除去と目的とする生物由来高分子の濾過
効率、すなわち高い濾過速度及び透過率との両立が困難
である。本発明の課題は生物由来高分子溶液中の DNA及
びまたは RNAの含有量を低減させることにより、生物由
来高分子中に混在しているウィルス等の不純物の効果的
な除去を維持しつつ、かつ、高い濾過効率を得る方法を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、濾過すべき生
物由来高分子溶液中のDNA及びまたはRNAの濃度を
低減させた後、膜濾過することを特徴とする膜濾過によ
る生物由来高分子溶液精製方法である。また、本発明は
膜濾過により除去すべき対象がウイルスである生物由来
高分子溶液精製方法である。本発明における濾過すべき
生物由来高分子溶液中のDNA及び/またはRNAの濃
度は、5ppb以下に低減させ、これを膜濾過することが好
ましい。
【0009】本発明で用いられる生物由来高分子の起源
は本発明の使用には無関係である。従って、ヒト、動
物、植物、遺伝子組み替え又は細胞融合技術を使って培
養細胞で生産されたあらゆる生物由来高分子である。本
発明でいう生物由来高分子とは蛋白質及びポリペプチド
である。本発明でいう蛋白質を例示すれば、血液凝固第
VIII因子、同第IX因子、ヘモグロビン、フィブリノーゲ
ン、アンチトロンビンIII 、免疫ガンマグロブリン、ア
ルブミン、インターフェロン、アポリポ蛋白質、及び成
長ホルモンがあげられる。本発明でいう膜濾過による除
去対象となる不純物は、感染性ウイルス、細菌、真菌、
原虫類、伝達性海綿状脳症病原因子である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる濾過膜
は 1μm 以下好ましくは 100nm以下の平均孔径を有する
精密濾過膜(Micro-filtration membrane)、限外濾過膜
(Ultra-filtration membrane)、ウイルス除去膜等であ
る。本発明に用いる濾過膜の素材は、水溶性溶液を濾過
できる物であれば、どんな素材でも良い。例えば、セル
ロース、セルロースアセテート、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ナイ
ロン等であるが、これに限定されるものではない。その
中でも、セルロースを素材としたものは親水性であるこ
とから、水溶液の透過速度が高く、タンパク質の吸着が
少なく、その透過に適しており望ましい。生物由来高分
子溶液からのウイルス等の不純物分離用途に用いられる
濾過膜を例示すれば、旭化成工業株式会社製の Planova
35N及びPlanova 15N(いずれも素材は再生セルロー
ス), Millipore 社製の Viresolve 70, Vipresolve 18
0(いずれも素材はポリフッ化ビニリデン)、住友電工
社製のフロロポア膜(素材は4フッ化エチレン)、コー
ニングコスター社製ニュクリポァー膜(素材はポリカー
ボネート)などがあげられる。
【0011】本発明に用いる濾過膜の形態は、平膜、中
空糸膜、スパイラル膜、プリーツ状膜等いかなる形態を
有していてもよい。また、濾過の形式は dead end 方
式、tangential flow 方式のいずれでも適用可能であ
る。
【0012】本発明に適した生物由来高分子溶液の濃度
は種類によって違うが、例えば、ガンマグロブリン溶液
の場合、0.05〜10%である。好ましくは3〜8%であ
る。10%以下であるのはそれ以上の濃度では、ガンマグ
ロブリンの分子同士の会合が高まり、本発明を用いても
濾過が非常に困難になるためである。一般にグロブリン
溶液の濃度は高ければ高いほど DNA及びまたは RNAが介
在した会合の可能性も高くなり、DNA 及びまたは RNA除
去による透過効率向上の効果が現れやすいので好まし
い。
【0013】本発明を実施する際の生物由来高分子溶液
の温度及びpHは生物由来高分子が変性しない範囲である
ことが望ましい。例えば、ガンマグロブリン溶液の場
合、通常、溶液の温度は2℃〜25℃でpHは約7〜8の範
囲が望ましい。
【0014】溶液中のDNA及びまたはRNAの測定に関して
は、従来PCR法、紫外線可視分光光度法、蛍光法が使わ
れてきた。PCR法においては、その検出限界は例えばλ
ファージDNAの場合、約10ppmである(バイオ総合カタロ
グ 1997/1998 vol.1 遺伝子工学、D-17, 宝酒造株式会
社)。また、紫外線可視分光度法においては1.0ppm程度
とされている(A. Higuchi et al. J. Membrane Sci.,1
16,191(1996))。また、エチレンブロマイド(インター
カレート剤)を用いた蛍光測定法では、約0.1ppmであ
る。しかし、最近新たに開発された新しい蛍光プローブ
(BEACON V2165,DNA QUANTITATION KIT、宝酒造株式会
社製)を用いた蛍光測定法では、検出限界を0.5ppb以下
にすることが可能となった(R. Bolger et al. Biotech
niques, 23,532(1997))。
【0015】生物由来高分子の産生は生体ないしは細胞
により行われるので、通常、精製前の生物由来高分子溶
液には、DNA 及びまたは RNAが不可避的に含有されてい
る。例えば、シグマ社製凍結乾燥ガンマグロブリン(G-
5009、牛由来)を緩衝液に溶解し、5000ppm (0.5%)の水
溶液を調製し、この時のDNA濃度を測定したところ、
8±2ppb であった。また、Life Technologies社製凍
結ガンマグロブリン(197-7000、牛由来)を溶解して得
た5%溶液中のDNA濃度を測定したところ、37±4ppbで
あった。
【0016】溶液中のDNA 及びまたは RNA濃度を低減さ
せる方法としては制限酵素法、アフィニティークロマト
グラフ法、イオン交換法、膜濾過にて除去する方法など
が知られている。また、凝集剤を添加することにより、
DNA 及びまたは RNAを沈殿させ遠心分離で分離する方法
が報告されている。例えば、キトサンのように静電的な
相互作用で凝集させるもの(特開昭63-56300号公報)が
ある。本発明に従って、生物由来高分子溶液中のDNA及
びまたはRNA の濃度を低減した後、適切に選択された膜
を用いて膜濾過を行えば、効果的な不純物除去と同時
に、従来の方法に比し、著しく効率的な濾過が実現され
る。
【0017】DNA及び/またはRNAを含有する生物由来高
分子溶液を膜濾過する場合、DNA及びまたはRNAの介在に
より、生物由来高分子が会合し、その粒子サイズが大き
くなり、膜細孔を通過しにくくなるため、濾過効率すな
わち濾過速度、透過率が低下する。また、濾過を継続す
ると、時間の経過に伴い、膜表面及び膜内部の細孔が閉
塞していき、濾過効率は通常さらに低下するが、会合に
よる生物由来高分子粒子の巨大化により、この傾向が加
速される。会合を促進するDNA及び/またはRNAの濃度を
低減させた後、膜濾過することにより、これらの現象を
解消することができる。
【0018】濾過効率の改善効果が発現する生物由来高
分子溶液中のDNA及びまたはRNAの除去のレベル
は、生物由来高分子物質の種類、温度、pH等の、溶液の
性状、濾過膜の種類によって異なるが、原液濃度に対す
る除去率は、好ましくは10%以上の範囲であり、より好
ましくは20%以上の範囲である。さらに好ましくは40%
以上の範囲である。例えば、ガンマグロブリンの場合、
DNA除去率15〜50%の範囲でDNA除去を行った後(除去後
のDNA濃度は20ppb〜4ppbの範囲)、膜濾過を行ったとこ
ろ、DNA除去を行わない場合に比し、濾過効率の向上が
見られた。DNA濃度を5 ppb 以下まで低減した場合には
濾過効率の向上が著しく、かつ、DNA除去から不純物除
去までの時間の経過に関して、向上効果が持続した。さ
らに、不純物除去後の溶液中の不純物再発生による白濁
現象が抑制できた。
【0019】
【実施例】次に実施例によってこの発明をさらに具体的
に説明する。
【実施例1】ガンマグロブリン(シグマ社製、G-5009、
牛由来)をトリスアミノメタン塩酸塩(5mM/l) /エチレ
ンジアミン−4酢酸−2ナトリウム(0.5mM/l)緩衝液に
溶解し、酢酸を添加してpH8.0 の 5000ppmガンマグロブ
リン水溶液を調製した。 このガンマグロブリン水溶液
3mlに、Beacon DNA Quantitation Kit (V2165、PanVer
a Corporation製、宝酒造株式会社より購入)中の蛍光
プローブを30μl 添加した。励起波長 485nm,蛍光波長
530nm(日本分光製、分光蛍光光度計FP-777使用)の条
件で、ガンマグロブリン水溶液中のDNA濃度を、DN
Aにインターカレートされた蛍光プローブの蛍光強度よ
り定量した。この時のDNA濃度は、8±2ppb であっ
た。
【0020】次に孔径 1.0μm 、膜面積 17.3cm2のフロ
ロポア膜 (FP-100, 住友電工社製)を限外ろ過装置 (RP
-1,UHP-43K, アドバンテック社製)に取り付け、上記に
より調製したガンマグロブリン水溶液を圧力0.3気圧、2
5℃の条件下で濾過して、DNA除去操作を行った。膜を透
過してきた透過液 3mlを採取し、上記と同様な方法でD
NA濃度を定量した。この時の値は、4.5ppbであった。
すなわち、この場合のDNA除去率は43.8%であった。
【0021】孔径 0.1μm 、膜面積 17.3cm2のニュクリ
ポァー膜(111105、コーニングコスター社製、微生物除
去フィルター)を限外ろ過装置 (RP-1,UHP-43K, アドバ
ンテック社製)に取り付けた後、上記DNA濃度4.5ppb
のガンマグロブリン水溶液を圧力0.3 気圧、25℃の条件
下で濾過した。透過液40g 採取後におけるガンマグロブ
リンの透過率は、84.9±2%であった。また、透過液40g
採取後における透過速度は、16.3リットル/m2/hrであっ
た。ここで、ガンマグロブリンの透過率は以下のように
定義した。 透過率(%)= ((透過液中のガンマグロブリン濃度) /
(原液中のガンマグロブリン濃度))×100
【0022】
【比較例1】実施例1と同様にして、5000ppm ガンマグ
ロブリン水溶液(pH8.0)を調製した。実施例1で行なっ
たDNA除去の操作を行なわずに、8±2ppb DNAを
含有する状態で、孔径0.1μm、膜面積17.3cm2 のニュ
クリポァー膜(111105、コーニングコスター社製、微生
物除去フィルター)を用いて実施例1と同様な方法で濾
過した。透過液40g採取後におけるガンマグロブリンの
透過率は、60.0±5%であった。この値は、実施例1の透
過液40g採取後におけるガンマグロブリンの透過率に比
べて、著しく減少していた。また、透過速度は、透過液
40g採取後、11.6リットル/m2/hrであった。この値は、
実施例1の約7割の透過速度である。
【0023】
【実施例2〜5】実施例1と同様にして、5000ppm ガン
マグロブリン水溶液(pH8.0) を調製した。 DNA除去の操
作は、以下に示す条件で行なった。実施例2では、孔径
0.1μm 、膜面積17.3cm2 のニュクリポァー膜 (11110
5、コーニングコスター社製、微生物除去フィルター)
を限外濾過装置(RP-1 、UHP-43K 、アドバンテック社
製) に取り付け、上記により調製したガンマグロブリン
水溶液を圧力0.3 気圧、25℃の条件下で濾過して、 DNA
除去操作を行なった。この時の DNA値は、0.5ppbであっ
た。すなわち、この場合の DNA除去率は93.8%であっ
た。
【0024】実施例3では、孔径0.22μm 、膜面積17.3
cm2 のフロロポア膜(FP-022 、住友電工社製) を用いて
実施例2の限外濾過条件にて2回濾過して、 DNA除去操
作を行なった。この時の DNA値は、0.75ppb であった。
すなわち、この場合の DNA除去率は90.6%であった。
【0025】実施例4では、孔径1.0 μm 、膜面積17.3
cm2 のフロロポア膜(FP-100,住友電工社製) を用いて実
施例2の限外濾過条件にて2回濾過した。さらに、孔径
0.22μm 、膜面積17.3cm2 のフロロポア膜(FP-022,住友
電工社製) を用いて実施例2の限外濾過条件にて1回濾
過して、 DNA除去操作を行なった。この時の DNA値は、
1.00ppb であった。すなわち、この場合の DNA除去率は
87.5%であった。
【0026】実施例5では、孔径1.0 μm 、膜面積17.3
cm2 のフロロポア膜(FP-100,住友電工社製) を用いて実
施例2の限外濾過条件にて2回濾過して、 DNA除去操作
を行なった。この時の DNA値は、2.50ppb であった。す
なわち、この場合の DNA除去率は68.8%であった。
【0027】これらの実施例2〜5のガンマグロブリン
水溶液を原液として、孔径0.1 μm、膜面積17.3cm2
ニュクリポァー膜 (111105、コーニングコスター社製、
微生物除去フィルター) を用いて実施例1と同様な方法
で、圧力0.3 気圧、25℃の条件下で限外濾過した。透過
液40g 採取後におけるガンマグロブリンの透過率並びに
透過速度を測定した結果を表1に示す。実施例2では、
透過液と原液のガンマグロブリン濃度は誤差範囲内で一
致していた。また、実施例2の透過速度は、pH8.0 の緩
衝液を孔径0.1 μm の膜を用いて限外濾過させた時の透
過速度 279リットル/m2/hrの45%と高透過性であった。
【0028】
【表1】
【0029】
【比較例2】実施例2で調製した0.5ppbDNAを含有する5
000ppm ガンマグロブリン水溶液にDNA(シグマ社製、Cal
f Thymus, Type I)を添加して、最終 DNA濃度を8ppb
に調製した。この8ppbDNA 含有ガンマグロブリン水溶液
を原液として、孔径 0.1μm、膜面積17.3cm2 のニュク
リポァー膜(111105、コーニングコスター社製、微生物
除去フィルター)を用いて実施例1と同様な方法を用い
て、圧力0.3気圧、25℃の条件下で限外濾過した。 透
過液40g採取後におけるガンマグロブリンの透過速度
は、12.3リットル/m2/hrであった。この値は、比較例1
とほぼ同等な透過速度であった。さらに、実施例2の透
過速度の1/10の値であった。すなわち、DNAが原液中に
含まれていると透過速度は著しく低下することが明らか
である。
【0030】
【実施例6】実施例5と同様にして、DNAを一部除去
した5000ppm ガンマグロブリン水溶液(pH8.0、DNA濃
度2.5ppb)を調製した。このガンマグロブリン水溶液を
原液として、孔径 0.1μm 、膜面積17.3cm2 のフロロポ
ア膜(FP-010、住友電工社製)を用いて実施例1と同様
な方法により、圧力0.3 気圧、25℃の条件下で限外濾過
した。透過液を10g づつ採取して、透過液 No.を1から
順に番号を振った。この透過液に対するガンマグロブリ
ンの透過率並びに透過速度を測定した。この結果を表2
に示す。pH8.0 の緩衝液を上記フロロポア膜を用いて濾
過させた時の透過速度は、608リットル/m2/hrであるた
め、表2で示された透過速度は、緩衝液を用いた場合の
65%以上と高透過性であった。
【0031】
【表2】
【0032】
【比較例3】比較例1と同様にして、DNA除去を行な
わなかった5000ppm ガンマグロブリン水溶液(pH8.0, 8
±2ppb DNA含有)を調製した。このガンマグロブリ
ン水溶液を原液として、孔径 0.1μm のフロロポア膜
(FP-010、住友電工社製)を用いて実施例1と同様な方
法を用いて、圧力 0.3気圧、25℃の条件下で限外濾過し
た。透過液を10g づつ採取して、透過液 No.を1から順
に番号を振った。この透過液に対するガンマグロブリン
の透過率並びに透過速度を測定した。この結果を表3に
示す。表3の透過液130g採取後の透過速度は、実施例6
における透過液130g採取後の透過速度の1/5であっ
た。また、ガンマグロブリンの透過率は、実施例6の透
過率に比べて著しく減少していた。
【0033】
【表3】
【0034】
【実施例7】5%ガンマグロブリン溶液(Life Technol
ogies社製、197-7000、牛由来)を25℃にて放置して、
解凍した。このガンマグロブリン溶液中のDNA濃度を
実施例1と同様に定量した。この時のDNA濃度は、37
±4ppbであった。次に孔径0.22μm 、膜面積17.3cm2
ニュクリポァー膜(111106,コーニングコスター社製)
を限外濾過装置 (RP-1,UHP-43K, アドバンテック社製)
に取り付け、上記より調製したガンマグロブリン水溶液
を圧力0.3 気圧、25℃の条件下で濾過し、DNA除去操
作を行った。その後、この透過液を生理食塩水で3%ガ
ンマグロブリン溶液に希釈した。この溶液3mlを採取
し、実施例1と同様な方法でDNA濃度を定量した所、
18.5 ppbであった。すなわち、この場合のDNA除去率
は15.9%であった。
【0035】孔径 0.1μm 、膜面積17.3cm2 フロロポア
膜 (FP-010、住友電工社製)を限外ろ過装置(RP-1, UHP
-43K, アドバンテック社製)に取り付けた後、上記DN
A濃度 18.5ppb含有のガンマグロブリン溶液を圧力 0.3
気圧、25℃の条件下で濾過した。透過液を10g づつ採取
して、透過液 No.を1から順に番号を振った。この透過
液に対するガンマグロブリンの透過率並びに透過速度を
測定した。この結果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【実施例8】実施例7と同様にして、5%ガンマグロブ
リン水溶液に解凍した。実施例7で行なったDNA除去
の操作を数回行い、その後このガンマグロブリン溶液を
生理食塩水で3%ガンマグロブリン溶液に希釈した。こ
のとき実施例1で行なったDNA定量法により、3%ガ
ンマグロブリン溶液中にDNAが 4.8ppb 含まれている
ことが明らかとなった。すなわち、この場合のDNA除
去率は78.2%であった。このガンマグロブリン水溶液を
原液として、孔径 0.1μm 、膜面積17.3cm2 のフロロポ
ア膜 (FP-010、住友電工社製)を用いて実施例1と同様
な方法により、圧力 0.3気圧、25℃の条件下で限外濾過
した。透過液を10g づつ採取して、透過液 No.を1から
順に番号を振った。この透過液に対するガンマグロブリ
ンの透過率並びに透過速度を測定した。この結果を表5
に示す。
【0038】
【表5】
【0039】
【比較例4】実施例7同様にして、5%ガンマグロブリ
ン水溶液に解凍した。実施例7で行なったDNA除去の
操作を行なわずに、そのまま、5%ガンマグロブリン溶
液を生理食塩水で3%ガンマグロブリン溶液に希釈し
た。このとき実施例1で行なったDNA定量法により、
3%ガンマグロブリン溶液中にDNAが22±2ppb含まれ
ていることが明らかとなった。このガンマグロブリン溶
液を原液として、孔径 0.1μm 、膜面積17.3cm2 のフロ
ロポア膜 (FP-010、住友電工社製)を用いて、実施例7
と同様な方法で濾過した。この時、透過液を10gづつ採
取して、透過液 No.を1から順に番号を振った。この透
過液に対するガンマグロブリンの透過率並びに透過速度
を測定した。結果を表6に示す。透過液40g採取後の透
過速度は、実施例7及び実施例8における透過液40g採
取後の透過速度のそれぞれ1/6、1/10であった。また、
表6のガンマグロブリンの透過率は、実施例7及び実施
例8の透過率に比べて減少していた。
【0040】
【表6】
【0041】
【実施例9】実施例8と同様にして、DNAを除去した
3%ガンマグロブリン溶液(DNA濃度 4.96ppbを調製
した。すなわち、この場合のDNA除去率は86.6%であ
った。このガンマグロブリン水溶液を原液として、ウイ
ルス除去用フィルター、PLANOVA 35N(旭化成工業株式会
社製、有効膜面積0.001m2)を用いて実施例7と同様な方
法により圧力0.3 気圧、25℃の条件下で、デッドエンド
法による濾過を行なった。透過液を5gづつ採取して、透
過液 No.を1から順に番号を振った。この透過液に対す
るガンマグロブリンの透過率率並びに透過速度を測定し
た。この結果を表7に示す。
【0042】
【表7】
【0043】
【実施例10】実施例7と同様にして、5%ガンマグロ
ブリン水溶液に解凍した。このガンマグロブリン水溶液
を原液として、ウイルス除去用フィルター、PLANOVA 75
N(旭化成工業株式会社製、有効膜面積0.001m2)を用いて
実施例9と同様な方法により圧力 0.3気圧、25℃の条件
下で、デッドエンド法による濾過を行なった。その後こ
のガンマグロブリン溶液を生理食塩水で3%ガンマグロ
ブリン溶液に希釈した。このとき実施例1で行なったD
NA定量法により、3%ガンマグロブリン溶液中にDN
Aが19.0 ppb含まれていることが明らかとなった。すな
わち、この場合のDNA除去率は13.6%であった。この
ガンマグロブリン水溶液を原液として、ウイルス除去用
フィルター、PLANOVA 35N(旭化成工業株式会社製、有効
膜面積0.001m2)を用いて実施例9と同様な方法により圧
力 0.3気圧、25℃の条件下で、デッドエンド法による濾
過を行なった。透過液を5gづつ採取して、透過液 No.を
1から順に番号を振った。この透過液に対するガンマグ
ロブリンの透過率率並びに透過速度を測定した。この結
果を表8に示す。
【0044】
【表8】
【0045】
【比較例5】比較例3と同様にして、DNA除去を行な
わなかった3%ガンマグロブリン溶液(22±2ppbDNA
含有)を調製した。このガンマグロブリン水溶液を原液
として、ウイルス除去用フィルター、PLANOVA 35N(旭化
成工業株式会社株製、有効膜面積0.001m2)を用いて実施
例9と同様な方法により圧力 0.3気圧、25℃の条件下
で、デッドエンド法による限外ろ過を行なった。透過液
を5gづつ採取して、透過液 No.を1から順に番号を振っ
た。この透過液に対するガンマグロブリンの透過率並び
に透過速度を測定した。この結果を表9に示す。
【0046】
【表9】
【0047】透過液 35g採取後の透過速度は、非常に遅
く、測定不可能であった。透過液 30g採取後の透過速度
は、実施例9における透過液 30g採取後の透過速度の1
/24 であり、実施例10における透過液 30g採取後の透
過速度の1/22 であった。また、表9のガンマグロブリ
ンの透過率は、実施例9並びに実施例10の透過率に比
べて減少していた。
【0048】
【実施例11】実施例10におけるガンマグロブリン水
溶液に、ブタ日本脳炎ウイルスを加え、実施例10に従
って、 10gの溶液(原液)を濾過し、透過液を採取し
た。これを実験Aとする。比較例6におけるガンマグロ
ブリン水溶液に、ブタ日本脳炎ウイルスを加え、比較例
6に従って、10g の溶液(原液)を濾過し、透過液を採
取した。これを実験Bとする。濾過前の水溶液(原液)
は実験A及び実験Bのいずれについても、その中のウィ
ルスの感染力価はいずれも8.2logであった。濾過前の水
溶液 (原液) 中及び透過液中のウイルスの感染力価を分
析し、以下の結果を得た。
【0049】
【表10】
【0050】ただし、表10におけるウイルス除去率
(LRV)は下記の定義によった。LRV = −log ((透過液中
のウイルス感染力価) / (原液中のウイルス感染力価))
上記結果はウイルス安全性に関する規制当局のガイドラ
インを充分満たすものであり、本発明によっても、従来
の方法と同様に効率でのウイルス除去が可能である。
【0051】
【実施例12】比較例1と同様にして、pH5 の5000ppm
ガンマグロブリン水溶液を200ml 調製した。この水溶液
を陰イオン交換樹脂(SP Sepharose HP,アマシャム フ
ァルマシアバイオテク社製)75mlと共に1リットルフラ
スコに添加した。24時間、15℃の恒温槽中で撹拌した。
その後、撹拌をやめ、陰イオン交換樹脂をデカンデーシ
ョンにより取り除いた。上記のDNA 除去操作後、5000pp
m ガンマグロブリン水溶液中のDNA濃度は、実施例1
で測定したDNA定量法により1ppb以下であることを確
認した。上記ガンマグロブリン水溶液をpH8に調整した
後、孔径0.1 μmのフロロポア膜(FP-010,住友電工製)
を用いて実施例6と同様に濾過した。透過液 40g採取後
における透過速度は 300リットル/m2/hrであり、比較例
2の1.7 倍の透過流量の上昇が観察された。また、ガン
マグロブリンの透過率も93.5±1 %であり、比較例2と
比べて上昇していた。
【0052】
【実施例13】ガンマグロブリン(シグマ社製、G-500
9、牛由来)をRNA、DNA及び蛋白質単離用試薬で
あるISOGEN (311-02501 、ニッポンジーン社製)に溶解
した。その後、クロロホルムを添加して、遠心分離し
た。RNAが含まれている水相を除去し、残った中間相
並びに有機相にエタノールを加え、ホモジナイズした。
再度遠心分離して、上清液を抽出した(沈殿物中にDN
A残留)。この上清液にイソプロパノールを添加して再
度遠心分離した。沈殿物をイソプロパノールにより洗浄
して、真空乾燥させた。以上の操作によりガンマグロブ
リンの回収率は、83%であった。実施例1と同様にし
て、上記の方法によりDNAを除去したガンマグロブリ
ンを用いて、5000ppmガンマグロブリン水溶液(pH8.0)
を調製した。
【0053】このガンマグロブリン水溶液中のDNA濃
度は、実施例1で測定したDNA定量法により1ppb以下
であることを確認した。このガンマグロブリン水溶液を
原液として、孔径 0.1μm 、膜面積17.3cm2 のフロロポ
ア膜 (FP-010、住友電工社製)を用いて実施例1と同様
な方法を用いて、圧力 0.3気圧、25℃の条件下で濾過し
た。透過液 40g採取後における透過速度は 529リットル
/m2/hrであり、比較例2の 3.1倍の透過速度の上昇が観
察された。また、ガンマグロブリンの透過率も96.5±1%
であり、比較例2と比べて上昇していた。
【0054】
【実施例14】実施例1と同様にして、5000ppm ガンマ
グロブリン水溶液(pH8.0)を調製した。Bovine pancrea
tic DNase I(シグマ社製)を100ng/mlの濃度となるよう
に上記ガンマグロブリン水溶液中に加えた。その後、37
℃の恒温槽中で72時間撹拌し、DNAを消化させた。上
記の操作後、5000ppm ガンマグロブリン水溶液中のDNA
濃度は、実施例1で測定したDNA定量法により1ppb以
下であることを確認した。その後、孔径 0.1μm のフロ
ロポア膜 (FP-010, 住友電工製)を用いて実施例6と同
様に濾過した。透過液 40g採取後における透過速度は 4
05リットル/m2/hrであり、比較例2の 2.3倍の透過速度
の上昇が観察された。また、ガンマグロブリンの透過率
も95.5±1%であり、比較例2と比べて上昇していた。
【0055】以上より明らかなようにタンパク質(ガン
マグロブリン)溶液中のDNAが減少することにより、
タンパク質溶液を膜濾過する時、透過速度が増大し、さ
らに、蛋白質の透過率が顕著に上昇していた。
【0056】
【実施例15】実施例1と同様にして5000ppb ガンマグ
ロブリン水溶液(pH8.0) を調製した。これに、 RNA tra
nscript(luc gene) を添加して12±2 ppb の RNA含有ガ
ンマグロブリン水溶液を調製した。Beacon DNA Quantit
ation Kit(V2165, Pan Vera Corporation 製、宝酒造株
式会社より購入) を用いて、 RNA transcript(luc gen
e) を試量として RNA濃度に対する蛍光強度の検量線を
作成した。この検量線を用いて上記で調製したガンマグ
ロブリン水溶液中の RNA濃度を定量したところ、ガンマ
グロブリン水溶液中には12±2 ppb の RNAが含まれてい
ることが定量された。
【0057】次に孔径0.22μm 、膜面積17.3cm2 のフロ
ロポア膜(FP-022,住友電工社製) を限外濾過装置(RP-1,
UHP-43K, アドバンテック社製) に取り付け、上記によ
り調製したガンマグロブリン水溶液を圧力0.3 気圧、25
℃の条件下で濾過して、 RNA除去操作を行なった。膜を
透過してきた透過液 3mlを採取し、上記と同様な方法で
RNA濃度を定量した。この時の値は、5 ±1ppbであっ
た。
【0058】この含有ガンマグロブリン水溶液を原液と
して、孔径0.1 μm 、膜面積17.3cm 2 のニュクリポァー
膜(111105 、コーニングコスター社製、微生物除去フィ
ルター) を用いて実施例1と同様な方法を用いて、圧力
0.3 気圧、25℃の条件下で限外濾過した。透過液40g 採
取後におけるガンマグロブリンの透過速度は、14.8リッ
トル/m2/hrであり、ガンマグロブリンの透過率は90.5%
であった。
【0059】
【比較例5】実施例15と同様にして、12±2 ppb 含有
している5000ppm ガンマグロブリン水溶液(pH8.0) を調
製した。実施例15で行なった RNA除去の操作を行なわ
ずに、12±2 ppbRNAを含有する状態で、孔径0.1 μm 、
膜面積17.3cm2 のニュクリポァー膜(111105 、コーニン
グコスター社製、微生物除去フィルター) を用いて実施
例1と同様な方法で濾過した。透過液40g 採取後におけ
るガンマグロブリンの透過率は、74.3±5 %であった。
この値は、実施例15の透過液40g 採取後におけるガン
マグロブリンの透過率に比べて、著しく減少していた。
また、透過速度は、透過液40g 採取後、12.5リットル/m
2/hrであった。この値は、実施例15の84%の透過速度
である。
【0060】
【発明の効果】本発明の方法によれば、生物由来高分子
溶液から濾過により、ウイルス等の不純物を除去するに
際し、従来の方法に比較して、濾過効率、すなわち濾過
速度及び透過率が向上し、これにより、生産効率が向上
し、製造コストが低減できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾過すべき生物由来高分子溶液中のDN
    A及びまたはRNAの濃度を低減させた後、膜濾過する
    ことを特徴とする生物由来高分子溶液精製方法。
  2. 【請求項2】 濾過すべき生物由来高分子溶液中のDN
    A及びまたはRNAの濃度が 5ppb 以下である請求項1
    記載の生物由来高分子溶液精製方法。
  3. 【請求項3】 濾過により除去すべき対象がウイルスで
    ある請求項1または請求項2に記載の生物由来高分子溶
    液精製方法。
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