JP2000314707A - 表面検査装置および方法 - Google Patents
表面検査装置および方法Info
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- JP2000314707A JP2000314707A JP12661299A JP12661299A JP2000314707A JP 2000314707 A JP2000314707 A JP 2000314707A JP 12661299 A JP12661299 A JP 12661299A JP 12661299 A JP12661299 A JP 12661299A JP 2000314707 A JP2000314707 A JP 2000314707A
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 点状の疵、被検査体の幅方向に長い疵、被検
査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出できる装置及
び方法を提供する。 【解決手段】 検出ヘッド3中には、光源4が設けら
れ、鋼板1の表面に、可視域の波長の平行光を入射角θ
が90度近くの大きな角度で照射している。鋼板1の表面
で反射された光は、半透明のスクリーン6上に像を結
ぶ。その像をスクリーン6の背面から2次元カメラ(C
CDカメラ等)7で撮像し、信号処理装置8で画像処理
を行うことにより凹凸性疵を検出する。鋼板1への照射
光の入射方向は、鋼板1の長手方向と幅方向の中間方向
とされている。よって、点状の疵、被検査体の幅方向に
長い疵、被検査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出
できる。
査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出できる装置及
び方法を提供する。 【解決手段】 検出ヘッド3中には、光源4が設けら
れ、鋼板1の表面に、可視域の波長の平行光を入射角θ
が90度近くの大きな角度で照射している。鋼板1の表面
で反射された光は、半透明のスクリーン6上に像を結
ぶ。その像をスクリーン6の背面から2次元カメラ(C
CDカメラ等)7で撮像し、信号処理装置8で画像処理
を行うことにより凹凸性疵を検出する。鋼板1への照射
光の入射方向は、鋼板1の長手方向と幅方向の中間方向
とされている。よって、点状の疵、被検査体の幅方向に
長い疵、被検査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薄鋼板等の
微小凹凸性疵を光学的に検出する表面検査装置に関する
ものであり、さらに詳しくは、薄鋼板等の微小凹凸性欠
陥を、その表面粗さに影響されることなく自動検出可能
な表面検査装置に関するものである。
微小凹凸性疵を光学的に検出する表面検査装置に関する
ものであり、さらに詳しくは、薄鋼板等の微小凹凸性欠
陥を、その表面粗さに影響されることなく自動検出可能
な表面検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄鋼板の製造プロセスにおいては、ロー
ル疵またはチャタマークなどの凹凸性の疵が発生する場
合がある。これらの疵の大きさは数mm〜数十mm程度であ
るが、凹凸は数μm程度と非常に小さいものである。こ
の凹凸は鋼板の表面粗さと同じ程度であるため、そのま
まの状態で観察しても発見することができない。ところ
が、塗装され、表面粗さが塗料に埋められ表面が滑らか
になると、明瞭に見えるようになり、外観上大きな問題
となる。そのため、このような疵を出荷しないようにす
ることは、品質管理上重要な問題である。
ル疵またはチャタマークなどの凹凸性の疵が発生する場
合がある。これらの疵の大きさは数mm〜数十mm程度であ
るが、凹凸は数μm程度と非常に小さいものである。こ
の凹凸は鋼板の表面粗さと同じ程度であるため、そのま
まの状態で観察しても発見することができない。ところ
が、塗装され、表面粗さが塗料に埋められ表面が滑らか
になると、明瞭に見えるようになり、外観上大きな問題
となる。そのため、このような疵を出荷しないようにす
ることは、品質管理上重要な問題である。
【0003】疵の形態としては、前述のロール疵のよう
な点状の疵、チャタマークのような鋼板の幅方向に続く
線状の疵がある他、線状マーク、絞りマークのように鋼
板の長手方向に続く疵もある。
な点状の疵、チャタマークのような鋼板の幅方向に続く
線状の疵がある他、線状マーク、絞りマークのように鋼
板の長手方向に続く疵もある。
【0004】これらの疵の発生原因を考えてみると、例
えばロール疵は、ロールに付着した異物、あるいはその
異物がロールに噛み混んだことによってロール自体に生
じた凹凸であり、また、チャタマークは製造プロセスに
おけるロールもしくは鋼板自体の振動によるものであ
る。そのため、これらの疵が一旦発生すると、ロールを
交換したりプロセスを改善したりするまで連続的に発生
するため、早期に発見し対策を講じることは、歩留向上
の点からも極めて重要である。
えばロール疵は、ロールに付着した異物、あるいはその
異物がロールに噛み混んだことによってロール自体に生
じた凹凸であり、また、チャタマークは製造プロセスに
おけるロールもしくは鋼板自体の振動によるものであ
る。そのため、これらの疵が一旦発生すると、ロールを
交換したりプロセスを改善したりするまで連続的に発生
するため、早期に発見し対策を講じることは、歩留向上
の点からも極めて重要である。
【0005】このような疵を見つけるために、製鉄プロ
セスの各検査ラインにおいては、全てのコイルについ
て、操業中に鋼板の走行を一度停止し、検査員が砥石が
けを行った後に目視検査をしている。砥石がけを行う
と、凹部に比べて凸部がより砥石にあたり、反射率が高
くなるので、凹凸部の差が明確になり、目視で確認可能
となる。
セスの各検査ラインにおいては、全てのコイルについ
て、操業中に鋼板の走行を一度停止し、検査員が砥石が
けを行った後に目視検査をしている。砥石がけを行う
と、凹部に比べて凸部がより砥石にあたり、反射率が高
くなるので、凹凸部の差が明確になり、目視で確認可能
となる。
【0006】しかしながら、このような方法は、検査ラ
インを停止して行わなければならず、かつ、かなりの時
間を要するので、作業能率を低下させるという問題があ
った。それに対する対策として、凹凸が数μm程度の微
小凹凸性疵を自動検査する方法の開発が行われてきた。
このような、自動表面検査装置の例としては、特開昭5
8−86408号公報、特開平5−256630号公
報、特開平6−58743号公報に開示された技術があ
る。
インを停止して行わなければならず、かつ、かなりの時
間を要するので、作業能率を低下させるという問題があ
った。それに対する対策として、凹凸が数μm程度の微
小凹凸性疵を自動検査する方法の開発が行われてきた。
このような、自動表面検査装置の例としては、特開昭5
8−86408号公報、特開平5−256630号公
報、特開平6−58743号公報に開示された技術があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭58−86408号公報に開示されている技術は、
鏡面を対象とした検査装置であり、表面粗さの大きい対
象に適用しようとすると、疵の凹凸による収束光・発散
光が、表面粗さによる拡散光に紛れてしまうため、疵を
検出することができない。
開昭58−86408号公報に開示されている技術は、
鏡面を対象とした検査装置であり、表面粗さの大きい対
象に適用しようとすると、疵の凹凸による収束光・発散
光が、表面粗さによる拡散光に紛れてしまうため、疵を
検出することができない。
【0008】特開平5−256630号公報に開示され
ている技術は、鋼板を対象にしたものであるが、やはり
ステンレス鋼板等のように鏡面性の高い対象でなければ
有効でない。また、照明光と垂直の向きの凹凸欠陥に対
しては有効であるが、平行の向きの凹凸欠陥は十分な検
出能が得られないという問題がある。
ている技術は、鋼板を対象にしたものであるが、やはり
ステンレス鋼板等のように鏡面性の高い対象でなければ
有効でない。また、照明光と垂直の向きの凹凸欠陥に対
しては有効であるが、平行の向きの凹凸欠陥は十分な検
出能が得られないという問題がある。
【0009】また、特開平6−58743号公報に開示
されている技術は、研磨する前の表面の粗いウエハを対
象としているが、全体光量により疵の有無を判定してい
るため、疵による明確な信号は検出できない。よって、
検出精度が低いという問題がある。
されている技術は、研磨する前の表面の粗いウエハを対
象としているが、全体光量により疵の有無を判定してい
るため、疵による明確な信号は検出できない。よって、
検出精度が低いという問題がある。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、表面粗さの粗い被検査対象物においても、凹凸
が数μm程度の微小凹凸性疵を、被検査体のパスライン
変動や大きな凹凸の影響を除去しながら確実に検出で
き、かつ、点状の疵、被検査体の幅方向に長い疵、被検
査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出できる装置及
び方法を提供することを課題とする。
もので、表面粗さの粗い被検査対象物においても、凹凸
が数μm程度の微小凹凸性疵を、被検査体のパスライン
変動や大きな凹凸の影響を除去しながら確実に検出で
き、かつ、点状の疵、被検査体の幅方向に長い疵、被検
査体の長さ方向に長い疵のいずれをも検出できる装置及
び方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、被検査体の表面に所定の入射角で光を
照射する光源と、被検査体の表面により反射された光を
検出する検出系とを有し、反射された光量の変化から微
小凹凸性疵を検出する表面検査装置であって、光源から
の光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に
沿った方向の中間の方向とされ、照射光の波長に対する
照射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の表面粗
さから決定される所定の値以下となるように、前記波長
若しくは前記入射角の一方、又は両方が選定されている
ことを特徴とする表面検査装置(請求項1)である。
の第1の手段は、被検査体の表面に所定の入射角で光を
照射する光源と、被検査体の表面により反射された光を
検出する検出系とを有し、反射された光量の変化から微
小凹凸性疵を検出する表面検査装置であって、光源から
の光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に
沿った方向の中間の方向とされ、照射光の波長に対する
照射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の表面粗
さから決定される所定の値以下となるように、前記波長
若しくは前記入射角の一方、又は両方が選定されている
ことを特徴とする表面検査装置(請求項1)である。
【0012】本手段においては、光源からの光の照射方
向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に沿った方向の
中間の方向とされている。すなわち、平面的に見た場
合、光の照射方向は、被検査体の長手方向に対しても幅
方向に対しても斜め方向から被検査体を照射している。
よって、点状欠陥、被検査体の長手方向に長い欠陥、被
検査体の幅方向に長い欠陥のいずれをも、精度良く検出
できる。
向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に沿った方向の
中間の方向とされている。すなわち、平面的に見た場
合、光の照射方向は、被検査体の長手方向に対しても幅
方向に対しても斜め方向から被検査体を照射している。
よって、点状欠陥、被検査体の長手方向に長い欠陥、被
検査体の幅方向に長い欠陥のいずれをも、精度良く検出
できる。
【0013】また、本手段においては、照射光の波長に
対する照射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の
表面粗さから決定される所定の値以下となるように、前
記波長または前記入射角の一方もしくは両方が選定され
ている。
対する照射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の
表面粗さから決定される所定の値以下となるように、前
記波長または前記入射角の一方もしくは両方が選定され
ている。
【0014】本発明者らは、表面粗さの粗い鋼板に対し
ても、反射光のうち鏡面反射が支配的な条件を作り出す
ことができれば、魔鏡現象が成立し、疵を検出すること
が可能になると考えた。そこで、まず、表面粗さと反射
特性について検討を行った。Beckmann著The scattering
of electromagnetic waves from rough surface (Per
gamon Press, 1963)によると、凹凸量の分布が正規分
布となるモデルを仮定した場合、下記のパラメータgが
小さいほど鏡面性が高いといえる。また、σ、λ、θ
1、θ2のそれぞれの値にかかかかわらず、gの値が等し
ければ鏡面性の程度は同等である。
ても、反射光のうち鏡面反射が支配的な条件を作り出す
ことができれば、魔鏡現象が成立し、疵を検出すること
が可能になると考えた。そこで、まず、表面粗さと反射
特性について検討を行った。Beckmann著The scattering
of electromagnetic waves from rough surface (Per
gamon Press, 1963)によると、凹凸量の分布が正規分
布となるモデルを仮定した場合、下記のパラメータgが
小さいほど鏡面性が高いといえる。また、σ、λ、θ
1、θ2のそれぞれの値にかかかかわらず、gの値が等し
ければ鏡面性の程度は同等である。
【0015】 g = {2πσ(cosθ1+cosθ2)/λ}2 …(1) ここで、σは凹凸量の正規分布の標準偏差、λは照射光
の波長、θ1は入射角、θ2は出射角である。ここで、正
反射光を受光することを考え、入射角θ1及び出射角θ2
がともに等しく、その値をθとすると、 g = {4πσcosθ/λ}2 …(2) となる。
の波長、θ1は入射角、θ2は出射角である。ここで、正
反射光を受光することを考え、入射角θ1及び出射角θ2
がともに等しく、その値をθとすると、 g = {4πσcosθ/λ}2 …(2) となる。
【0016】上式によれば、σが大きな対象であって
も、cosθ/λを所定の値以下にすれば、鏡面性を確保
できることが分かる。 例えばσ=0.5μmの粗面を有する
被検査体の鏡面性gを、σ=0.025μm程度の鏡面が、可
視光の波長0.5μm、入射角0度に対して有するのと同程
度の鏡面性gと同じ程度にしようとした場合、その方法
の例としては、波長はそのままで入射角を87度程度に大
きくするか、入射角はそのままで波長を10μm程度に大
きくすることが考えられる。
も、cosθ/λを所定の値以下にすれば、鏡面性を確保
できることが分かる。 例えばσ=0.5μmの粗面を有する
被検査体の鏡面性gを、σ=0.025μm程度の鏡面が、可
視光の波長0.5μm、入射角0度に対して有するのと同程
度の鏡面性gと同じ程度にしようとした場合、その方法
の例としては、波長はそのままで入射角を87度程度に大
きくするか、入射角はそのままで波長を10μm程度に大
きくすることが考えられる。
【0017】(1)、(2)式は、凹凸量が正規分布を
なすことを仮定しているので、必ずしも全ての鋼板に対
して適用できるとは限らないが、多くの場合、凹凸量は
近似的に正規分布をなすと考えられるので、(1)、
(2)式が適用できる。また、(1)、(2)式が適用
できない場合であっても、(1)、(2)式に相当する
関係式を実験的に求めることも可能である。
なすことを仮定しているので、必ずしも全ての鋼板に対
して適用できるとは限らないが、多くの場合、凹凸量は
近似的に正規分布をなすと考えられるので、(1)、
(2)式が適用できる。また、(1)、(2)式が適用
できない場合であっても、(1)、(2)式に相当する
関係式を実験的に求めることも可能である。
【0018】前述のように、本手段においては、光源の
波長λに対する前記入射角θの余弦の値の比cosθ/λ
が、前記被検体の表面粗さに対応して決定される所定の
値以下となるように、前記波長と前記入射角の関係が選
定されている。よって、鏡面性が上がって魔鏡現象が起
こり、微小凹凸により反射された収束光・発散光が、表
面粗さによる拡散光に紛れることがなくなるので、表面
粗さと同等の深さの微小凹凸性疵を確実に検出すること
ができる。どの程度のg値とすべきかは、被検査体によ
っても異なるので、実験的に求めるようにする。
波長λに対する前記入射角θの余弦の値の比cosθ/λ
が、前記被検体の表面粗さに対応して決定される所定の
値以下となるように、前記波長と前記入射角の関係が選
定されている。よって、鏡面性が上がって魔鏡現象が起
こり、微小凹凸により反射された収束光・発散光が、表
面粗さによる拡散光に紛れることがなくなるので、表面
粗さと同等の深さの微小凹凸性疵を確実に検出すること
ができる。どの程度のg値とすべきかは、被検査体によ
っても異なるので、実験的に求めるようにする。
【0019】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記波長が可視域の波長であ
り、前記入射角が90度近くの大きな角度であることを特
徴とするものである。前記(1)式、(2)式を満足さ
せるためには、λを大きくするかcosθを小さくするこ
とが必要である。本手段においては、cosθを小さく
し、λを可視光域の波長としている。これにより、光の
状態を目視できるので、装置の調整等を簡単に行うこと
ができる。
前記第1の手段であって、前記波長が可視域の波長であ
り、前記入射角が90度近くの大きな角度であることを特
徴とするものである。前記(1)式、(2)式を満足さ
せるためには、λを大きくするかcosθを小さくするこ
とが必要である。本手段においては、cosθを小さく
し、λを可視光域の波長としている。これにより、光の
状態を目視できるので、装置の調整等を簡単に行うこと
ができる。
【0020】前記課題を解決するための第3の手段は、
前期第1の手段であって、前記波長が赤外域の波長であ
ることを特徴とするもの(請求項3)である。
前期第1の手段であって、前記波長が赤外域の波長であ
ることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0021】本手段においては、照射光の波長λが大き
いので、その分入射角と出射角θの値を小さくすること
ができる。よって検査装置と被測定体の間隔を大きくと
っても、装置サイズがあまり大きくならないので、設置
条件の制約が緩くなる。
いので、その分入射角と出射角θの値を小さくすること
ができる。よって検査装置と被測定体の間隔を大きくと
っても、装置サイズがあまり大きくならないので、設置
条件の制約が緩くなる。
【0022】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前
記検出系が、前記被検査体の表面により反射された光を
投影するスクリーンと、当該スクリーン上の光強度分布
を測定する受光器とを有してなることを特徴とするもの
(請求項4)である。
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前
記検出系が、前記被検査体の表面により反射された光を
投影するスクリーンと、当該スクリーン上の光強度分布
を測定する受光器とを有してなることを特徴とするもの
(請求項4)である。
【0023】被検査体の表面で反射された光は、スクリ
ーン上に像を結ぶ。被検査体表面からの反射光は鏡面反
射光となるが、凹凸性疵があると、その部分が、明るい
又は暗いパターンとしてスクリーンに写るので、スクリ
ーン上の光強度分布をCCDカメラ等の受光器で測定す
ることにより、欠陥を精度良く検出することができる。
ーン上に像を結ぶ。被検査体表面からの反射光は鏡面反
射光となるが、凹凸性疵があると、その部分が、明るい
又は暗いパターンとしてスクリーンに写るので、スクリ
ーン上の光強度分布をCCDカメラ等の受光器で測定す
ることにより、欠陥を精度良く検出することができる。
【0024】前記課題を解決するための第5の手段は、
被検査体の表面に所定の入射角で光を照射し、被検査体
の表面により反射された光の光量の変化から微小凹凸性
疵を検出する表面検査方法であって、光源からの光の照
射方向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に沿った方
向の中間の方向とされ、照射光の波長に対する照射光の
入射角の余弦の値の比が、前記被検体の表面粗さから決
定される所定の値以下となるように、前記波長若しくは
前記入射角の一方、又は両方が選定されていることを特
徴とする表面検査方法(請求項5)である。
被検査体の表面に所定の入射角で光を照射し、被検査体
の表面により反射された光の光量の変化から微小凹凸性
疵を検出する表面検査方法であって、光源からの光の照
射方向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に沿った方
向の中間の方向とされ、照射光の波長に対する照射光の
入射角の余弦の値の比が、前記被検体の表面粗さから決
定される所定の値以下となるように、前記波長若しくは
前記入射角の一方、又は両方が選定されていることを特
徴とする表面検査方法(請求項5)である。
【0025】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段であって、前記波長が可視域の波長であ
り、前記入射角が90度近くの大きな角度であることを特
徴とするもの(請求項6)である。
前記第5の手段であって、前記波長が可視域の波長であ
り、前記入射角が90度近くの大きな角度であることを特
徴とするもの(請求項6)である。
【0026】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第5の手段であって、前記波長が赤外域の波長であ
ることを特徴とするもの(請求項7)である。
前記第5の手段であって、前記波長が赤外域の波長であ
ることを特徴とするもの(請求項7)である。
【0027】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第5の手段から第7の手段のいずれかであって、前
記被検査体の表面により反射された光をスクリーンにと
投影し、当該スクリーン上の光強度分布を測定すること
により欠陥の検出を行うことを特徴とするもの(請求項
8)である。
前記第5の手段から第7の手段のいずれかであって、前
記被検査体の表面により反射された光をスクリーンにと
投影し、当該スクリーン上の光強度分布を測定すること
により欠陥の検出を行うことを特徴とするもの(請求項
8)である。
【0028】これら第5の手段から第8の手段は、それ
ぞれ前記第1の手段から第4の手段と同じ作用を奏す
る。
ぞれ前記第1の手段から第4の手段と同じ作用を奏す
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
である表面検査装置の構成を示す概要図である。図1に
おいて1は鋼板、2はロール、3は検出ヘッド、4は光
源、5はミラー、6はスクリーン、7は2次元カメラ、
8は信号処理装置、9は出力装置である。なお、以下の
図においては、同じ構成要素には同じ符号を付して重複
した説明を省略する。
図を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
である表面検査装置の構成を示す概要図である。図1に
おいて1は鋼板、2はロール、3は検出ヘッド、4は光
源、5はミラー、6はスクリーン、7は2次元カメラ、
8は信号処理装置、9は出力装置である。なお、以下の
図においては、同じ構成要素には同じ符号を付して重複
した説明を省略する。
【0030】鋼板1は、2つのロール2によって張力を
かけられ、平面に張られて走行している。鋼板1の表面
に近接して検出ヘッド3が設置されている。検出ヘッド
3中には、光源4が設けられ、鋼板1の表面に、可視域
の波長の平行光を入射角θが90度近くの大きな角度、例
えば87度で照射している。平行光は、ランプからからの
光を一旦集光し、ピンホールを透過させた後、レンズま
たは放物面鏡を用いて形成している。この平行光は、ミ
ラー5で反射された後、前記の入射角で鋼板1の表面を
照射する。
かけられ、平面に張られて走行している。鋼板1の表面
に近接して検出ヘッド3が設置されている。検出ヘッド
3中には、光源4が設けられ、鋼板1の表面に、可視域
の波長の平行光を入射角θが90度近くの大きな角度、例
えば87度で照射している。平行光は、ランプからからの
光を一旦集光し、ピンホールを透過させた後、レンズま
たは放物面鏡を用いて形成している。この平行光は、ミ
ラー5で反射された後、前記の入射角で鋼板1の表面を
照射する。
【0031】鋼板1の表面で反射された光は、半透明の
スクリーン6上に像を結ぶ。その像をスクリーン6の背
面から2次元カメラ(CCDカメラ等)7で撮像し、信
号処理装置8で画像処理を行うことにより凹凸性疵を検
出する。鋼板表面からの反射光は鏡面反射光となるが、
凹凸性疵があると、その部分が、明るい又は暗いパター
ンとしてスクリーン6に写るので、疵の存在を検出する
ことができる。画像処理の方法としては、2値化処理
等、周知の手法を使用することができる。鋼板1の移動
速度が高速の場合、撮影した像のぶれを防ぐために、ス
トロボ光源を使用して照明時間を短くすることが必要で
ある。
スクリーン6上に像を結ぶ。その像をスクリーン6の背
面から2次元カメラ(CCDカメラ等)7で撮像し、信
号処理装置8で画像処理を行うことにより凹凸性疵を検
出する。鋼板表面からの反射光は鏡面反射光となるが、
凹凸性疵があると、その部分が、明るい又は暗いパター
ンとしてスクリーン6に写るので、疵の存在を検出する
ことができる。画像処理の方法としては、2値化処理
等、周知の手法を使用することができる。鋼板1の移動
速度が高速の場合、撮影した像のぶれを防ぐために、ス
トロボ光源を使用して照明時間を短くすることが必要で
ある。
【0032】図2は、鋼板1の上方から見た鋼板1の長
さ方向と光源からの光の照射方向の関係を示す図であ
る。光源からの光の照射方向は、図に示すように、鋼板
の長さ方向(走行方向)と幅方向に対して45°をなす方
向とされている。これにより、チャタマークのように鋼
板の幅方向に発生する疵と、線状マーク、絞りマークの
ように鋼板の長手方向に発生する疵のいずれが検出可能
となる。なお、光の照射方向は45°に限られるものでは
なく、検出すべき疵の程度・頻度を勘案して、鋼板の長
さ方向(走行方向)と幅方向の中間の適当な角度を選定
すればよい。
さ方向と光源からの光の照射方向の関係を示す図であ
る。光源からの光の照射方向は、図に示すように、鋼板
の長さ方向(走行方向)と幅方向に対して45°をなす方
向とされている。これにより、チャタマークのように鋼
板の幅方向に発生する疵と、線状マーク、絞りマークの
ように鋼板の長手方向に発生する疵のいずれが検出可能
となる。なお、光の照射方向は45°に限られるものでは
なく、検出すべき疵の程度・頻度を勘案して、鋼板の長
さ方向(走行方向)と幅方向の中間の適当な角度を選定
すればよい。
【0033】図3は、冷延鋼板のロール疵及を測定した
場合の、照射光の入射角θとS/N比の関係を示したもの
である。このように、これらの疵は、入射角87度以下で
は検出が困難であるのに対し、87度以上とすることによ
りS/N比を大きくでき、検出可能になっていることがわ
かる。以上の実施の形態では、ストロボ光源と二次元カ
メラを用いたが、線状光源とリニアアレイカメラを用い
ることもできる。
場合の、照射光の入射角θとS/N比の関係を示したもの
である。このように、これらの疵は、入射角87度以下で
は検出が困難であるのに対し、87度以上とすることによ
りS/N比を大きくでき、検出可能になっていることがわ
かる。以上の実施の形態では、ストロボ光源と二次元カ
メラを用いたが、線状光源とリニアアレイカメラを用い
ることもできる。
【0034】本発明の第2の実施の形態である表面検査
装置の構成の概要図を図4に示す。図4に示した実施の
形態は、基本的には図1に示したものと同じであるが、
光源4に波長10.6μmのパルス発振のCO2レーザを、2
次元カメラ7にサーモカメラを用いている。このよう
に、長い波長の光を用いると入射角θの制約がなくな
り、入射角θを小さくすることができるので、パスライ
ン変動によりスクリーン6上の像がぶれる影響を小さく
することができる。また、波長が10.6μmより短く、可
視より長い赤外光源及びカメラを用いることで、入射角
の条件を緩和することも可能である。
装置の構成の概要図を図4に示す。図4に示した実施の
形態は、基本的には図1に示したものと同じであるが、
光源4に波長10.6μmのパルス発振のCO2レーザを、2
次元カメラ7にサーモカメラを用いている。このよう
に、長い波長の光を用いると入射角θの制約がなくな
り、入射角θを小さくすることができるので、パスライ
ン変動によりスクリーン6上の像がぶれる影響を小さく
することができる。また、波長が10.6μmより短く、可
視より長い赤外光源及びカメラを用いることで、入射角
の条件を緩和することも可能である。
【0035】本発明の第3の実施の形態である表面検査
装置の構成の概要図を図5に示す。図5に示した実施の
形態は、本実施の形態においては、鋼板1がロール2に
巻き付いている部分を測定しており、パスラインの変動
による誤差が少ないという特長を有している。光源4
は、鋼板1の表面に、ミラー5を介して可視光を照射し
ている。照射光は、測定点の各点における入射角が等し
くなるように、ロール径に合わせて収束する光とされて
いる。鋼板1の表面で反射された光は、半透明のスクリ
ーン6上に像を結ぶ。その像をスクリーン6の背面から
2次元カメラ(CCDカメラ等)7で撮像し、信号処理
装置8で画像処理を行うことにより凹凸性疵を検出す
る。
装置の構成の概要図を図5に示す。図5に示した実施の
形態は、本実施の形態においては、鋼板1がロール2に
巻き付いている部分を測定しており、パスラインの変動
による誤差が少ないという特長を有している。光源4
は、鋼板1の表面に、ミラー5を介して可視光を照射し
ている。照射光は、測定点の各点における入射角が等し
くなるように、ロール径に合わせて収束する光とされて
いる。鋼板1の表面で反射された光は、半透明のスクリ
ーン6上に像を結ぶ。その像をスクリーン6の背面から
2次元カメラ(CCDカメラ等)7で撮像し、信号処理
装置8で画像処理を行うことにより凹凸性疵を検出す
る。
【0036】このような表面検査装置の配置において、
ロール径と許容されるパスライン変動の関係は以下のよ
うに計算される。パスライン変動が表面検査装置に与え
る影響は、入射光軸に対して垂直に変動する場合が最も
影響が大きい。従って、図6のような場合を考える。パ
スライン変動が生じると、光の入射する位置が変わり、
結果的に入射角の変動となる。よって、この場合につい
て考察する。
ロール径と許容されるパスライン変動の関係は以下のよ
うに計算される。パスライン変動が表面検査装置に与え
る影響は、入射光軸に対して垂直に変動する場合が最も
影響が大きい。従って、図6のような場合を考える。パ
スライン変動が生じると、光の入射する位置が変わり、
結果的に入射角の変動となる。よって、この場合につい
て考察する。
【0037】図6において、11は通常のパスライン、
11’は入射光軸に対して直角方向にδだけずれたパス
ライン、12は入射光、13は定常状態における反射光
(正反射光)、13’はパスラインが上記の値だけずれ
た場合の反射光(正反射光)である。いま、半径Rのロ
ールに巻き付いている鋼板に、入射角θで光が入射して
いる場合、入射光と垂直な方向にδだけパスライン変動
が生じると、図2より 従って、許容できる入射角変動の値を±εmaxとする
と、 −2・sin(εmax /2)・cos(θ−εmax /2)≦δ/R ≦ 2・ sin(εmax /2)・cos(θ+ εmax /2) …(5) である必要がある。
11’は入射光軸に対して直角方向にδだけずれたパス
ライン、12は入射光、13は定常状態における反射光
(正反射光)、13’はパスラインが上記の値だけずれ
た場合の反射光(正反射光)である。いま、半径Rのロ
ールに巻き付いている鋼板に、入射角θで光が入射して
いる場合、入射光と垂直な方向にδだけパスライン変動
が生じると、図2より 従って、許容できる入射角変動の値を±εmaxとする
と、 −2・sin(εmax /2)・cos(θ−εmax /2)≦δ/R ≦ 2・ sin(εmax /2)・cos(θ+ εmax /2) …(5) である必要がある。
【0038】いま、εが十分小さいとすると、 sin(εmax /2)= εmax /2 …(6) cos(θ±εmax /2)=cos(θ) …(7) と近似することができ、(5)式は |δ|/R ≦ εmax・cosθ …(8) となる。よって、この条件を満たすように、ロール径R
とパスライン変動δを決定すればよい。逆に、Rと予想
されるδが決まれば、(8)式を満足させるように入射
角θを決定することができる。
とパスライン変動δを決定すればよい。逆に、Rと予想
されるδが決まれば、(8)式を満足させるように入射
角θを決定することができる。
【0039】光の入射方向を、鋼板の走行方向に対して
45°傾けるには、図1や図4に示すように、平面状の鋼
板を測定する場合においては、表面検査装置そのものを
鋼板の走行方向に対して45°回転した位置に設ければよ
い。しかし、図5に示すように、ロールに巻きついた状
態の鋼板表面を測定する場合には、この方法であると、
入射角θが鋼板の幅方向で異なってくる。
45°傾けるには、図1や図4に示すように、平面状の鋼
板を測定する場合においては、表面検査装置そのものを
鋼板の走行方向に対して45°回転した位置に設ければよ
い。しかし、図5に示すように、ロールに巻きついた状
態の鋼板表面を測定する場合には、この方法であると、
入射角θが鋼板の幅方向で異なってくる。
【0040】よって、光の照射面は鋼板の幅方向に平行
で、入射方向だけが鋼板の走行方向に対して45°傾いた
光線を作ってやる必要がある。このような光線の作成方
法の例を図7に示す。図7において、21はピンホー
ル、22はレンズ、23はシリンドリカルレンズ、24
は光軸、25は鋼板上の集光場所である。(なお、図を
原寸に近い感じで書くと、レンズ等が小さくなってしま
って分かりにくくなるので、図7においてはレンズ等の
寸法を巨大に書いてある。よって、鋼板とレンズ等が重
なり合うような図になっているが、当業者は、図の有す
る意味を理解できるであろう。)
で、入射方向だけが鋼板の走行方向に対して45°傾いた
光線を作ってやる必要がある。このような光線の作成方
法の例を図7に示す。図7において、21はピンホー
ル、22はレンズ、23はシリンドリカルレンズ、24
は光軸、25は鋼板上の集光場所である。(なお、図を
原寸に近い感じで書くと、レンズ等が小さくなってしま
って分かりにくくなるので、図7においてはレンズ等の
寸法を巨大に書いてある。よって、鋼板とレンズ等が重
なり合うような図になっているが、当業者は、図の有す
る意味を理解できるであろう。)
【0041】いま、鋼板の進行方向をX軸、幅方向(水
平方向)をY軸、垂直方向をZ軸とする直交座標系を考
える。光源(不図示)からの光は、楕円ミラー(不図
示)によりピンホール21上に集光される。ピンホール
21は、レンズ22の焦点に位置しているので、ピンホ
ール21を出た光は、レンズ22により平行光束に変え
られる。光軸24がX−Y平面となす角は所定の入射角
をθ°とするとき(90−θ)°であり、光軸24をX−
Y平面に投影した線がX軸となす角は45°とされてい
る。シリンドリカルレンズ23は、そのレンズとしての
光軸をX−Z平面に投影すると、光軸24をX−Z平面
に投影したものと一致し、その長軸がY軸方向に一致す
るように配置されている。
平方向)をY軸、垂直方向をZ軸とする直交座標系を考
える。光源(不図示)からの光は、楕円ミラー(不図
示)によりピンホール21上に集光される。ピンホール
21は、レンズ22の焦点に位置しているので、ピンホ
ール21を出た光は、レンズ22により平行光束に変え
られる。光軸24がX−Y平面となす角は所定の入射角
をθ°とするとき(90−θ)°であり、光軸24をX−
Y平面に投影した線がX軸となす角は45°とされてい
る。シリンドリカルレンズ23は、そのレンズとしての
光軸をX−Z平面に投影すると、光軸24をX−Z平面
に投影したものと一致し、その長軸がY軸方向に一致す
るように配置されている。
【0042】これにより、光線の挙動を上方から見る
と、(a)に示すように、レンズ22により、鋼板の進行
方向に対して45°の方向に向かう平行光線とされた照射
光は、シリンドリカルレンズ23に45°の入射角で入射
し、そのままシリンドリカルレンズ23を付きぬけて直
進し、シリンドリカルレンズ23と平行、すなわち鋼板
の走行方向に直角な線状光線25となって鋼板1を照射
する。一方、光線の挙動を横から見ると、(b)に示すよ
うに、レンズ22により鋼板1と(90−θ)°の角度を
なす平行光に変換された照射光は、シリンドリカルレン
ズ23により、鋼板1上の1点25に集光されているよ
うに見える。このようにして、鋼板1の表面を幅方向に
平行に照射し、水平方向入射角が走行方向に対して45°
傾き、垂直方向入射角がθの光線を作ることができる。
と、(a)に示すように、レンズ22により、鋼板の進行
方向に対して45°の方向に向かう平行光線とされた照射
光は、シリンドリカルレンズ23に45°の入射角で入射
し、そのままシリンドリカルレンズ23を付きぬけて直
進し、シリンドリカルレンズ23と平行、すなわち鋼板
の走行方向に直角な線状光線25となって鋼板1を照射
する。一方、光線の挙動を横から見ると、(b)に示すよ
うに、レンズ22により鋼板1と(90−θ)°の角度を
なす平行光に変換された照射光は、シリンドリカルレン
ズ23により、鋼板1上の1点25に集光されているよ
うに見える。このようにして、鋼板1の表面を幅方向に
平行に照射し、水平方向入射角が走行方向に対して45°
傾き、垂直方向入射角がθの光線を作ることができる。
【0043】図8は、以上説明したような光学ヘッドを
用いて、鋼板のコイル全体の品質保証を行う全体システ
ムの概念図である。図8において10はリニアガイドで
ある。図8(a)に示すように、これら各実施の形態に
おいては、検出ヘッド3は、鋼板1の板幅全域に亘って
検査が可能なものではなく、検査視野はその一部のみを
カバーするようになっている。そして、図に示すよう
に、リニアガイド10に沿って鋼板1の幅方向にトラバ
ースして往復し、鋼板1の表面をジグザグに検査するよ
うになっている。
用いて、鋼板のコイル全体の品質保証を行う全体システ
ムの概念図である。図8において10はリニアガイドで
ある。図8(a)に示すように、これら各実施の形態に
おいては、検出ヘッド3は、鋼板1の板幅全域に亘って
検査が可能なものではなく、検査視野はその一部のみを
カバーするようになっている。そして、図に示すよう
に、リニアガイド10に沿って鋼板1の幅方向にトラバ
ースして往復し、鋼板1の表面をジグザグに検査するよ
うになっている。
【0044】鋼板1の検査される面の様子を図8(b)
に示す。検出ヘッド3の視野範囲は、図に示すように斜
めになっている。そして、検出ヘッド3が、その視野幅
だけ横に移動する間に、鋼板1は、周期性を有する疵の
想定最大周期の2倍以上の長さだけ移動するようになっ
ている。これにより、鋼板1の幅方向同一位置は、鋼板
1が、周期性を有する疵の想定最大周期の2倍以上の長
さだけ移動する間に亘って連続的に検査されるので、最
大周期を有する疵でも、この間に必ず2回検出できる。
よって、周期性を有する疵の周期を判別することができ
る。
に示す。検出ヘッド3の視野範囲は、図に示すように斜
めになっている。そして、検出ヘッド3が、その視野幅
だけ横に移動する間に、鋼板1は、周期性を有する疵の
想定最大周期の2倍以上の長さだけ移動するようになっ
ている。これにより、鋼板1の幅方向同一位置は、鋼板
1が、周期性を有する疵の想定最大周期の2倍以上の長
さだけ移動する間に亘って連続的に検査されるので、最
大周期を有する疵でも、この間に必ず2回検出できる。
よって、周期性を有する疵の周期を判別することができ
る。
【0045】このように、周期性を有する疵の検出を目
的とする場合には、鋼板1の一部のみの検査視野を有す
る検査装置をトラバースさせて鋼板1全面の欠陥検出を
行うことができ、安価な装置とすることができる。
的とする場合には、鋼板1の一部のみの検査視野を有す
る検査装置をトラバースさせて鋼板1全面の欠陥検出を
行うことができ、安価な装置とすることができる。
【0046】板幅の一部分だけ検査する検出ヘッドを幅
方向にトラバースすることにより、全幅の検査を行って
いる。ロール疵などの周期性の疵の場合には、問題のロ
ールを特定し、対策を講じる必要がある。そのために
は、疵の発生周期を知ることが必要であり、幅同一位置
で少なくとも想定される最大周期の2倍以上の長さ以上
検査することが必要である。従って、本実施例では、鋼
板が最大周期の2倍走行するだけの時間で視野範囲に相
当する距離だけトラバースする割合の速度以下で、幅方
向のトラバースを行っている。
方向にトラバースすることにより、全幅の検査を行って
いる。ロール疵などの周期性の疵の場合には、問題のロ
ールを特定し、対策を講じる必要がある。そのために
は、疵の発生周期を知ることが必要であり、幅同一位置
で少なくとも想定される最大周期の2倍以上の長さ以上
検査することが必要である。従って、本実施例では、鋼
板が最大周期の2倍走行するだけの時間で視野範囲に相
当する距離だけトラバースする割合の速度以下で、幅方
向のトラバースを行っている。
【0047】以上の実施例は、連続的にトラバースしな
がら鋼板長手方向の測定を行っているが、当然同一の幅
位置で最大周期の2倍以上測定した後、視野幅以下の距
離だけトラバースするという動作を繰り返して全幅の測
定を行っても構わない。
がら鋼板長手方向の測定を行っているが、当然同一の幅
位置で最大周期の2倍以上測定した後、視野幅以下の距
離だけトラバースするという動作を繰り返して全幅の測
定を行っても構わない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明、及び請求項5に係る発明においては、
光源からの光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向
と長手に沿った方向の中間の方向とされているので、点
状欠陥、被検査体の長手方向に長い欠陥、被検査体の幅
方向に長い欠陥のいずれをも、精度良く検出できる。ま
た、照射光の波長に対する照射光の入射角の余弦の値の
比が、被検体の表面粗さから決定される所定の値以下と
なるように、波長又は入射角の一方又は両方が選定され
ているので、表面粗さと同等の深さの微小凹凸性疵を確
実に検出することができる。
項1に係る発明、及び請求項5に係る発明においては、
光源からの光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向
と長手に沿った方向の中間の方向とされているので、点
状欠陥、被検査体の長手方向に長い欠陥、被検査体の幅
方向に長い欠陥のいずれをも、精度良く検出できる。ま
た、照射光の波長に対する照射光の入射角の余弦の値の
比が、被検体の表面粗さから決定される所定の値以下と
なるように、波長又は入射角の一方又は両方が選定され
ているので、表面粗さと同等の深さの微小凹凸性疵を確
実に検出することができる。
【0049】請求項2に係る発明及び請求項6に係る発
明においては、cosθを小さくし、λを可視光域の波長
としているので、光の状態を目視でき、装置の調整等を
簡単に行うことができる。
明においては、cosθを小さくし、λを可視光域の波長
としているので、光の状態を目視でき、装置の調整等を
簡単に行うことができる。
【0050】請求項3に係る発明及び請求項7に係る発
明においては、照射光の波長λが大きいので、その分入
射角と出射角θの値を小さくすることができる。よって
検査装置と被測定体の間隔を大きくすることができるの
で、設置条件の制約が緩くなる。
明においては、照射光の波長λが大きいので、その分入
射角と出射角θの値を小さくすることができる。よって
検査装置と被測定体の間隔を大きくすることができるの
で、設置条件の制約が緩くなる。
【0051】請求項4に係る発明及び請求項8に係る発
明においては、凹凸性疵があると、その部分が、明るい
又は暗いパターンとしてスクリーンに写るので、スクリ
ーン上の光強度分布をCCDカメラ等の受光器で測定す
ることにより、欠陥を精度良く検出することができる。
明においては、凹凸性疵があると、その部分が、明るい
又は暗いパターンとしてスクリーンに写るので、スクリ
ーン上の光強度分布をCCDカメラ等の受光器で測定す
ることにより、欠陥を精度良く検出することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態である表面検査装置
の構成を示す概要図である。
の構成を示す概要図である。
【図2】鋼板1の上方から見た鋼板1の長さ方向と光源
からの光の照射方向の関係を示す図である。
からの光の照射方向の関係を示す図である。
【図3】冷延鋼板のロール疵及を測定した場合の、照射
光の入射角θとS/N比の関係を示した図である。
光の入射角θとS/N比の関係を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である表面検査装置
の構成を示す概要図である。
の構成を示す概要図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態である表面検査装置
の構成を示す概要図である。
の構成を示す概要図である。
【図6】パスライン変動による入射角の変化を説明する
ための図である。
ための図である。
【図7】入射方向が45°傾いた照射光を作成する方法を
示す図である。
示す図である。
【図8】光学ヘッドを用いて、鋼板のコイル全体の品質
保証を行う全体システムの概念図である。
保証を行う全体システムの概念図である。
1…鋼板、2…ロール、3…検出ヘッド、4…光源、5
…ミラー、6…スクリーン、7…2次元カメラ、8…信
号処理装置、9…出力装置、10…リニアガイド、11
…通常のパスライン、11’…入射光軸に対して直角方
向にδだけずれたパスライン、12…入射光、13…定
常状態における反射光(正反射光)、13’…パスライ
ンが上記の値だけずれた場合の反射光(正反射光)、2
1…ピンホール、22…レンズ、23…シリンドリカル
レンズ、24…光軸、25…集光場所
…ミラー、6…スクリーン、7…2次元カメラ、8…信
号処理装置、9…出力装置、10…リニアガイド、11
…通常のパスライン、11’…入射光軸に対して直角方
向にδだけずれたパスライン、12…入射光、13…定
常状態における反射光(正反射光)、13’…パスライ
ンが上記の値だけずれた場合の反射光(正反射光)、2
1…ピンホール、22…レンズ、23…シリンドリカル
レンズ、24…光軸、25…集光場所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA37 AB07 BA06 BA10 BA20 BC02 CA03 CA04 CB01 DA06 EA11 EB01 EB02 2G059 AA05 BB08 CC20 DD12 EE02 FF01 GG01 GG07 GG10 HH01 HH02 JJ11 JJ13 JJ14 KK04 MM05 MM09
Claims (8)
- 【請求項1】 被検査体の表面に所定の入射角で光を照
射する光源と、被検査体の表面により反射された光を検
出する検出系とを有し、反射された光量の変化から微小
凹凸性疵を検出する表面検査装置であって、光源からの
光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向と長手に沿
った方向の中間の方向とされ、照射光の波長に対する照
射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の表面粗さ
から決定される所定の値以下となるように、前記波長若
しくは前記入射角の一方、又は両方が選定されているこ
とを特徴とする表面検査装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の表面検査装置であっ
て、前記波長は可視域の波長であり、前記入射角は90度
近くの大きな角度であることを特徴とする表面検査装
置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の表面検査装置であっ
て、前記波長は赤外域の波長であることを特徴とする表
面検査装置。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
項に記載の表面検査装置であって、前記検出系は、前記
被検査体の表面により反射された光を投影するスクリー
ンと、当該スクリーン上の光強度分布を測定する受光器
とを有してなることを特徴とする表面検査装置。 - 【請求項5】 被検査体の表面に所定の入射角で光を照
射し、被検査体の表面により反射された光の光量の変化
から微小凹凸性疵を検出する表面検査方法であって、光
源からの光の照射方向が、被検査体の幅に沿った方向と
長手に沿った方向の中間の方向とされ、照射光の波長に
対する照射光の入射角の余弦の値の比が、前記被検体の
表面粗さから決定される所定の値以下となるように、前
記波長若しくは前記入射角の一方、又は両方が選定され
ていることを特徴とする表面検査方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載の表面検査方法であっ
て、前記波長は可視域の波長であり、前記入射角は90度
近くの大きな角度であることを特徴とする表面検査方
法。 - 【請求項7】 請求項5に記載の表面検査方法であっ
て、前記波長は赤外域の波長であることを特徴とする表
面検査方法。 - 【請求項8】 請求項5から請求項7のうちいずれか1
項に記載の表面検査方法であって、前記被検査体の表面
により反射された光をスクリーンにと投影し、当該スク
リーン上の光強度分布を測定することにより欠陥の検出
を行うことを特徴とする表面検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12661299A JP2000314707A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 表面検査装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12661299A JP2000314707A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 表面検査装置および方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000314707A true JP2000314707A (ja) | 2000-11-14 |
Family
ID=14939519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12661299A Pending JP2000314707A (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 表面検査装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000314707A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006047301A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-16 | Byk Gardner Gmbh | 表面特性の定量的評価用の装置 |
CN102649128A (zh) * | 2012-05-09 | 2012-08-29 | 首钢总公司 | 一种对冷硬卷表面进行缺陷检查的方法 |
DE102010055220A1 (de) | 2009-12-18 | 2014-05-08 | Posco | Verfahren und System zur Erfassung von Normabweichungen in der Qualität beim Kaltwalzen |
JP2014222155A (ja) * | 2013-05-13 | 2014-11-27 | パナソニック株式会社 | 凹凸検査装置 |
CN111208144A (zh) * | 2020-03-05 | 2020-05-29 | 上海御微半导体技术有限公司 | 一种缺陷检测系统和缺陷检测方法 |
WO2022163859A1 (ja) * | 2021-02-01 | 2022-08-04 | 三菱重工業株式会社 | 検査装置、および検査方法 |
-
1999
- 1999-05-07 JP JP12661299A patent/JP2000314707A/ja active Pending
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