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JP2000309215A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

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JP2000309215A
JP2000309215A JP11365194A JP36519499A JP2000309215A JP 2000309215 A JP2000309215 A JP 2000309215A JP 11365194 A JP11365194 A JP 11365194A JP 36519499 A JP36519499 A JP 36519499A JP 2000309215 A JP2000309215 A JP 2000309215A
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valve
damping force
cylinder
chamber
oil
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JP11365194A
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Kenichi Nakamura
健一 中村
Takashi Nezu
隆 根津
Yoshiko Mihara
佳子 三原
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Tokico Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/44Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction
    • F16F9/46Means on or in the damper for manual or non-automatic adjustment; such means combined with temperature correction allowing control from a distance, i.e. location of means for control input being remote from site of valves, e.g. on damper external wall
    • F16F9/464Control of valve bias or pre-stress, e.g. electromagnetically
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/02Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means
    • B60G17/033Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means characterised by regulating means acting on more than one spring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2500/00Indexing codes relating to the regulated action or device
    • B60G2500/10Damping action or damper

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用サスペンション装置において、直進時
に減衰力を小として乗り心地をよくし、加減速時や旋回
時に大としてピッチングやロールを抑制する。 【解決手段】 減衰力調整式油圧緩衝器1のディスクバ
ルブ17の背部にパイロット室42を設ける。スプール53に
よって、オリフィス特性を直接調整するとともに、パイ
ロット室42の圧力を変化させてディスクバルブ17の開弁
圧力すなわちバルブ特性を調整する。スプール53の一端
側の室をパイロット室42に連通させる。サスペンション
装置の前後または左右に設けた減衰力調整式油圧緩衝器
1のスプール53の他端側の油室58を管路60によって互い
に連通させる。前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝
器1が同相で伸縮する直進時には、スプール53が移動せ
ず、小さな減衰力が発生し、逆相で伸縮する旋回時に
は、それぞれのパイロット室42の差圧によってスプール
53が移動して、大きな減衰力が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
のサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のサスペンション装置にお
いては、一般的に、直進状態では油圧緩衝器の減衰力が
小さい方が振動を吸収しやすく乗り心地が良く、また、
制動・加速状態や旋回状態では油圧緩衝器の減衰力が大
きい方が車体のピッチングやローリングが抑制されて操
縦安定性が向上する。そこで、従来、減衰力を調整可能
な減衰力調整式油圧緩衝器と、その減衰力を切り換える
アクチュエータと、アクチュエータの作動を制御するコ
ントローラと、車体の加速度等を検知する各種センサと
を用いて、路面状況、走行状況等に応じて適宜減衰力を
調整することによって乗り心地および操縦安定性を向上
させるようにしたサスペンション制御装置が知られてい
る。
【0003】しかしながら、この種のサスペンション制
御装置では、コントローラ、アクチュエータ等の高価な
電子機器を必要とし、また、これらの信頼性を確保する
ために、コストがかかるという問題を生じる。そこで、
例えば、車両の左右輪に連結された油圧緩衝器を管路に
よって互いに接続し、左右の油圧緩衝器内の油液の圧力
差を利用して、ピストンロッドの内部に設けたスプール
を移動させることにより、走行状態に応じて油圧緩衝器
の減衰力を適宜自動的に調整できるようにしたサスペン
ション装置が提案されている(特開平10−213171号公報
参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、コントロ
ーラ、アクチュエータ等の電子機器を利用することな
く、車両の走行状態に応じて機械的に油圧緩衝器の減衰
力を適宜自動調整し得るサスペンション装置の要求が高
まっており、しかも、簡単な構造で減衰力特性の調整範
囲が広く、走行状態に応じて適切な減衰力を得られもの
が望まれている。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、車両走行状態に応じて適宜減衰力を自動調整す
ることができ、しかも、簡単な構造で減衰力の調整範囲
が広く、適切な減衰力を得ることができるサスペンショ
ン装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係るサスペンション装置は、油
液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に
嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され
他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッド
と、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液
通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路
と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の
閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油
液通路に設けられた固定オリフィスおよび副減衰弁とを
備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記副減
衰弁との間を前記パイロット室に連通させるようにした
減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪
側にそれぞれ配置し、前記前後または左右の減衰力調整
式油圧緩衝器の前記副減衰弁の減衰力を調整する弁部材
に内圧を作用させる油室を管路によって互いに連通さ
せ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシ
リンダ内の差圧によって前記弁部材を移動させて、前記
前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロ
ッドのストロークが同相のとき、それぞれの前記副減衰
弁の減衰力を小さくし、逆相のとき、ぞれぞれの前記副
減衰弁の減衰力を大きくすることを特徴とする。
【0007】このように構成したことにより、前後また
は左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同
じ位相(同相)でストロークする場合には、前後または
左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の圧力がほ
ぼ等しくなるので、弁部材は移動せず、それぞれの副減
衰弁の減衰力が小さくなり、異なる位相(逆相)でスト
ロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油
圧緩衝器のシリンダ内に差圧が生じ、弁部材が移動して
それぞれの副減衰弁の減衰力が大きくなる。このとき、
副減衰弁の減衰力に応じて、パイロット室の圧力が変化
して減衰弁の開弁圧力を調整することができる。
【0008】請求項2の発明に係るサスペンション装置
は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動
可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連
結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストン
ロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する
主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油
液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減
衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前
記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変オ
リフィスとを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィ
スと前記可変オリフィスとの間を前記パイロット室に連
通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前
後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変オリ
フィスをスプール弁とし、該スプール弁のスプールの一
端側の室と前記パイロット室とを連通させ、前記前後ま
たは左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記スプールの他
端側の室を管路によって互い連通させ、前記前後または
左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧
が生じたとき前記スプールが移動して前記可変オリフィ
スを絞るようにしたことを特徴とする。
【0009】このように構成したことにより、前後また
は左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同
じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減
衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室の圧力がほぼ等し
くなるので、スプールは移動せず、可変オリフィスが開
いて小さな減衰力を発生し、また、異なる位相でストロ
ークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧
緩衝器のパイロット室間に差圧が生じてスプールが移動
し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が発生す
る。このとき、可変オリフィスによって副油液通路の流
路面積を直接調整するとともに、パイロット室の圧力を
変化させて減衰弁の開弁圧力を調整することができる。
【0010】請求項3の発明に係るサスペンション装置
は、上記請求項2の構成に加えて、前記管路を絞り通路
を介して、体積弾性を有する可変容積室に接続したこと
を特徴とする。
【0011】このように構成したことにより、車両の積
載荷重が増大した場合、車高が低下してピストンロッド
が短縮された分だけ前後または左右の減衰力調整式油圧
緩衝器の内圧が上昇し、スプールの一端側の室の油液が
管路および絞り通路を介して可変容積室へ流れてスプー
ルが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が
発生する。
【0012】請求項4の発明に係るサスペンション装置
は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動
可能に嵌装されて前記シリンダ内を2つのシリンダ室に
画成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他
端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッド
と、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液
通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路
と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の
閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油
液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変圧力制御
弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前
記可変圧力制御弁との間を前記パイロット室に連通させ
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後また
は左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変圧力制御弁
の開弁圧力を調整するスライダの一端側に前記シリンダ
室の内圧を作用させ、前記前後または左右の減衰力調整
式油圧緩衝器のスライダの他端側に内圧を作用させる油
室を管路によって互いに連通させ、前記前後または左右
の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室に差圧が生じた
とき、前記スライダが移動して前記可変圧力制御弁の開
弁圧力を高めることを特徴とする。
【0013】このように構成したことにより、前後また
は左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同
じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減
衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室の圧力がほぼ等しく
なるので、スライダは移動せず、それぞれの可変圧力制
御弁の開弁圧力は高まらず、また、異なる位相でストロ
ークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧
緩衝器のシリンダ室間に差圧が生じてスライダが移動し
て、それぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力が高まる。こ
のとき、可変圧力制御弁の開弁圧力に応じて、パイロッ
ト室の圧力が変化して減衰弁の開弁圧力を調整すること
ができる。
【0014】請求項5の発明に係るサスペンション装置
は、上記請求項4の構成において、前記可変圧力制御弁
は、ディスクバルブであることを特徴とする。
【0015】このように構成したことにより、可変圧力
制御弁に作用する圧力が急激に上昇した場合、ディスク
バルブが撓んでその圧力をリリーフする。
【0016】また、請求項6の発明に係るサスペンショ
ン装置は、上記請求項1、4または5の構成において、
前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリン
ダの差圧は、そのシリンダ上室の差圧であることを特徴
とする。
【0017】このように構成したことにより、シリンダ
上室の差圧に基づいて減衰力が調整される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0019】第1実施形態について図1および図2を参
照して説明する。図1および図2は、第1実施形態に係
るサスペンション装置を構成する減衰力調整式油圧緩衝
器1(以下、油圧緩衝器1という)を示している。図1
に示すように、油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側に外
筒3を設けた二重筒構造となっており、シリンダ2と外
筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリンダ2
内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、この
ピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシ
リンダ下室2bとの2室に画成されている。ピストン5に
は、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結さ
れており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室
2aを通り、シリンダ2および外筒3の上端部に装着され
たロッドガイド8およびオイルシール9に挿通されて、
シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端
部には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを区画するベー
スバルブ10が設けられている。
【0020】ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路11およびこの油路11のシリンダ下室2b
側からシリンダ上室2a側への油液の流通のみを許容する
逆止弁12が設けられている。また、ベースバルブ10に
は、シリンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路13
およびこの油路13のリザーバ4側からシリンダ下室2b側
への油液の流通のみを許容する逆止弁14が設けられてい
る。そして、シリンダ2内には、油液が封入されてお
り、リザーバ4内には、油液および所定圧力のガスが封
入されている。
【0021】シリンダ2には、アウタチューブ15が外嵌
され、シリンダ2とアウタチューブ15との間に環状油路
16が形成されている。環状油路16は、シリンダ2の上端
部付近の側壁に設けられた油路17によってシリンダ上室
2aに連通されている。アウタチューブ15の側壁には、開
口18が形成されている。外筒3の側面部には、減衰力発
生機構19が取付けられている。
【0022】次に、主に図2を参照して減衰力発生機構
19について説明する。図2に示すように、円筒状のケー
ス20のフランジ21部を有する一端側が外筒3の側壁に溶
接されている。ケース20内には、フランジ部21側から順
に、通路部材22、バルブ本体23、保持部材24およびハウ
ジング部材25が互いに当接するように挿入されており、
これらは、ケース20の他端外周部に螺着されたリテーナ
リング26をハウジング部材25に当接させることによって
固定されている。
【0023】通路部材22は、一端側の小径開口部27がア
ウタチューブ15の開口18に嵌合されて、通路部材22内に
形成された油室28が環状油路16に連通されている。通路
部材22およびバルブ本体23とケース20との間には、環状
油室29が形成されており、環状油室29は、ケース20のフ
ランジ部21に設けられた油路30を介してリザーバ4に連
通されている。
【0024】バルブ本体23には、周方向に沿って配置さ
れた複数の油路31が軸方向に貫通されており、その一側
開口部の内周側に環状の内側シール部32が突設され、外
周側に環状の弁座33が突設され、弁座33の外周側に環状
溝34が形成され、さらに、環状溝34の外周側に外側シー
ル部35が突設されている。環状溝34は、バルブ本体23の
側壁に設けられた油路36を介して環状油室29に連通され
ている。
【0025】バルブ本体23には、内周部が内側シール部
32に固定され、外周部が弁座33に着座するディスクバル
ブ37(減衰弁)が取付けられている。ディスクバルブ37
の背面部には、環状のシールディスク38の内周部が当接
され、シールディスク38の外周部が外側シール部35に当
接されている。シールディスク38の背面部には、内周部
がバルブ部材本体23に固定された円板状の弁ばね39の外
周部が当接され、弁ばね39のばね力によってディスクバ
ルブ37およびシールディスク38が弁座33側および外側シ
ール部35側へ押圧されている。ディスクバルブ37、シー
ルディスク38および弁ばね39は、保持部材24のピン部40
をバルブ本体23に挿通させてその先端部にナット41を螺
着することにより、バルブ本体23と保持部材24との間で
挾持されて固定されている。
【0026】そして、ディスクバルブ37、シールディス
ク38および保持部材24によってバルブ本体23内にパイロ
ット室42が形成されている。ディスクバルブ37は、油路
31側の圧力を受けて、その外周部が弁座33からリフトし
て開弁し、その開度に応じて油路31側から環状溝33側へ
の油液の流路面積を調整し、また、パイロット室42の内
圧が閉弁方向に作用するようになっている。パイロット
室42は、保持部材24に設けられた油路43を介して、保持
部材24とハウジング部材25との間に形成された油室44に
連通されている。油室44は、保持部材24に設けられた油
路45および固定オリフィス46を介して油室28に連通され
ている。
【0027】ハウジング部材25には、一端側が油室44に
連通するスプールボア47が形成されている。ハウジング
部材25には、ユニオンボルト48が螺着されており、ユニ
オンボルト48の油路49がハウジング部材25に設けられた
油路50を介してスプールボア47の他端側に連通されてい
る。ハウジング部材25には、油路49を開閉するニードル
弁51が螺着されている。図中、52はニードル弁51のロッ
クナットである。
【0028】ハウジング部材25のスプールボア47には、
スプール53(弁部材)が摺動可能に嵌装されスプール弁
(副減衰弁、可変オリフィス)が構成されている。ハウ
ジング部材25には、スプールボア47と環状油室29とを連
通させるポート54が設けられ、スプール53には、ポート
54に対向するポート55が設けられており、ポート55は、
油室44に連通されている。そして、スプール53が図に示
す中立位置にあるとき、ポート54,55間が最大流路面積
をもって連通され、スプール53が中立位置から軸方向い
ずれの向きに移動した場合もポート54,55間の流路が絞
られる(閉じられる)ようになっている。スプール53の
両端には、スプール53を中立位置に弾性的に保持するた
めの戻しばね56,57が設けられている。また、スプール
53には、その両端側の室、すなわち、油路50に連通する
油室58と油室44との間を連通させる絞り通路59が設けら
れている。
【0029】このように構成した油圧緩衝器1を車両
(図示せず)の左右輪の支持部にそれぞれ連結し、これ
ら左右一対の油圧緩衝器1のユニオンボルト48をフレキ
シブルホース等の管路60によって互いに接続する。
【0030】なお、上記の構成において、油路17、環状
油路16、開口18、小径開口部27、油室28、油路31、環状
溝34、油路36、環状油室29および油路30によって、シリ
ンダ上下室2a,2b間を連通させる主油液通路を構成し、
また、油路45、固定オリフィス46、油室44およびポート
54,55によって主油液通路と並行する副油液通を構成し
ている。
【0031】このように構成した本実施形態の作用につ
いて次に説明する。油圧緩衝器1は、ピストンロッド6
の伸び行程時には、ピストン5の移動によって、ピスト
ン5の逆止弁12が閉じて、シリンダ上室2a側の油液が加
圧され、油路17、環状油路16および開口18を通って減衰
力発生機構19の小径開口部27へ流れ、さらに、油室28、
保持部材24の油路45および固定オリフィス46、油室44、
スプール53のポート55、ハウジング部材25のポート54、
環状油室29および油路30を通ってリザーバ4側へ流れ
る。また、シリンダ上室2a側の油液の圧力がディスクバ
ルブ37の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ37が開い
て、油液が油室28からバルブ本体23の油路31、環状溝34
および油路36を通って環状油室29へ流れる。このとき、
ピストン5が移動した分の油液がリザーバ4からベース
バルブ10の逆止弁14を開いてシリンダ下室2bへ流入す
る。
【0032】また、ピストンロッド6の縮み行程時に
は、ピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁が
開き、ベースバルブ10の逆止弁14が閉じて、ピストンロ
ッド6がシリンダ2内に侵入した分の油液がシリンダ上
室2a側から上記伸び行程時と同様の経路を通ってリザー
バ4側へ流れる。
【0033】これにより、ピストンロッド6の伸び縮み
行程時ともに、ディスクバルブ37の開弁前(ピストン速
度の低速域)においては、固定オリフィス46およびスプ
ール弁のポート54,55間の流路面積に応じてオリフィス
特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の
減衰力が発生し、ディスクバルブ37の開弁後(ピストン
速度の高速域)においては、ディスクバルブ37の開度に
応じてバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例す
る)の減衰力が発生する。
【0034】そして、スプール弁のポート54,55間の流
路面積が変化することにより、オリフィス特性が直接調
整され、同時に、ポート54,55間の圧力損失によってそ
の上流側の油室44の圧力、すなわち、パイロット室42の
圧力が変化し、ディスクバルブ37の開弁圧力が変化して
バルブ特性が調整されることになる。このとき、ポート
54,55間の流路面積が小さいほど、その圧力損失が大き
くなり、パイロット室42の圧力が高まり、ディスクバル
ブ37の開弁圧力も高くなる。このようにして、スプール
弁のポート54,55間の流路面積に応じてオリフィス特性
およびバルブ特性を同時に調整することができるので、
減衰力の調整範囲を広げて適切な減衰力を得ることがで
きる。
【0035】本実施形態のサスペンション装置では、左
右の油圧緩衝器1のユニオンボルト48が管路60によって
互いに連結されているので、左右の油圧緩衝器1の油室
44すなわちパイロット室42の圧力が、スプール53、油路
50、ユニオンボルト48の油路49および管路60を介して互
いに伝達されることになる。
【0036】車両が直進状態にある場合、車体の上下動
に対して左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6は、同
じ位相(同相)でストロークする(同時に同じ方向に伸
縮する)ので、左右の油圧緩衝器1のパイロット室42の
圧力はほぼ等しくなり、スプール53は、中立位置から移
動しない。よって、ポート54,55間の流路面積は最大と
なり、小さな減衰力が発生する。これにより、乗り心地
を良好に維持しながら車体の振動を抑制することができ
る。
【0037】車両が旋回状態にある場合、車体のローリ
ングに対して左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6
は、逆の位相(逆相)でストロークする(同時に反対方
向に伸縮する)ので、左右の油圧緩衝器1のパイロット
室42に圧力差が生じ、その差圧によって、スプール53が
中立位置からいずれかの方向へ移動する。これにより、
ポート54,55間の流路面積が絞られて、大きな減衰力が
発生する。その結果、車体のローリングを効果的に抑制
することができ、操縦安定性を向上させることができ
る。
【0038】なお、スプール53の両端側の油室44,58間
を絞り通路59によって互いに連通させているので、油圧
緩衝器1が作動していない状態では、スプール53は、戻
しばね56,57によって常に中立位置に保持される。ま
た、パイロット室42の上流側に設けた固定オリフィス46
が、高周波入力に対するフィルタとして作用するので、
ばね下の振動(高周波振動)に対してはパイロット室42
の圧力が上昇しにくく、小さな減衰力が維持されるの
で、乗り心地が損なわれることがない。
【0039】油圧緩衝器1の組付時または交換時等にお
いて、ユニオンボルト48から管路60を取り外す必要があ
る場合には、ニードル弁51を閉じることにより、油圧緩
衝器1から外部へ油液が漏れることがないので、組付お
よび交換作業を容易に行うことができる。
【0040】次に、本発明の第2実施形態について図3
を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上記第1
実施形態に対して、スプールの構造および左右の油圧緩
衝器を連結する管路に可変容積室ユニットが設けられて
いる点が異なる以外は、概して同様の構造であるから、
以下、図1および図2に示すものと同様の部分には同一
の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明す
る。
【0041】図3に示すように、第2実施形態に係るサ
スペンション装置では、油圧緩衝器1のスプール61に
は、両端部の室を連通させる絞り通路が設けられておら
ず、また、左右の油圧緩衝器1を連結する管路60の途中
に可変容積室ユニット62が接続されている。
【0042】可変容積室ユニット62には、左右の油圧緩
衝器1のユニオンボルト48に接続された管路60をそれぞ
れ接続する接続ポート63,64およびシリンダボア65が設
けられている。シリンダボア65内には、フリーピストン
66が摺動可能に嵌装されいる。シリンダボア65の開口部
に取付けられたプラグ67とフリーピストン66との間に、
圧縮ばね68が介装されており、フリーピストン66によっ
てシリンダボア65内に体積弾性を有する可変容積室69が
形成されている。接続ポート63,64は、油路70を介して
互いに連通され、油路70は、絞り通路71を介して可変容
積室69に連通されている。なお、図中、72,73はプラグ
である。
【0043】可変容積室69内には、油液が満たされ、圧
縮ばね68によって所定圧力に加圧されており、通常は、
左右の油圧緩衝器1の一端側の油室44の圧力すなわちパ
イロット室42の圧力と、他端側の油室58すなわち可変容
積室69の圧力とがバランスして、スプール61がポート5
4,55間を最大流路面積をもって連通させる中立位置に
あるようになっている。絞り通路71の流路面積は、通常
の走行時のサスペンション装置の振動周期に対しては、
フィルタとして作用して油路70と可変容積室69との間で
油液の流れをほんんど生じさせない程度の大きさに設定
されている。
【0044】以上のように構成した第2実施形態の作用
について次に説明する。通常の走行時のサスペンション
装置の振動周期では、絞り71がフィルタとして作用し
て、油路70と可変容積室69との間でほとんど油液の流れ
が生じないので、左右の油圧緩衝器1のスプール61の一
端側の油室58の油液の圧力は、油路60を介して互いにほ
ぼ直接伝達されることになる。
【0045】これにより、第1実施形態の場合と同様
に、左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6のストロー
クが同相のときは、左右の油圧緩衝器1のパイロット室
42の圧力がバランスしてスプール61が移動せず、小さな
減衰力が維持され、また、ストロークが逆相のときは、
パイロット室42に差圧が生じてスプール61が移動し、大
きな減衰力が発生する。その結果、直進時の乗り心地を
維持しつつ、旋回時のローリングを効果的に抑制して操
縦安定性を向上させることができる。
【0046】車両の積載荷重が増大した場合、車高が低
下してピストンロッド2が短縮された分だけ左右の油圧
緩衝器1の内圧が定常的に上昇する。この圧力は、管路
60を介して可変容積室ユニット62に伝達され、絞り通路
路71を通して可変容積室69を加圧し、圧縮ばね68を圧縮
して可変容積室69を拡張する。これにより、可変容積室
69の拡張分だけ左右の油圧緩衝器1の油室58から可変容
積室69へ油液が流れ、スプール61が油室58側へ移動して
ポート54,55間の流路面積が絞られ、大きな減衰力が発
生する。このようにして、積載荷重の増大に応じて減衰
力を大きくすることができ、重積載時の減衰力の不足を
解消することができる。
【0047】なお、上記第1および第2実施形態では、
一例として、伸び側と縮み側で共通の減衰弁を利用する
油圧緩衝器について説明しているが、本発明はこれに限
らず、伸び側と縮み側で独立した減衰弁を利用する油圧
緩衝器についても同様に適用することができる。また、
上記第1および第2実施形態では、油圧緩衝器の上部に
ピストンロッドを配置し、下部にシリンダを配置したい
わゆる正立型の油圧緩衝器について説明しているが、本
発明はこれに限らず、ピストンロッドを下部に配置し、
シリンダを上部に配置したいわゆる倒立型の油圧緩衝器
にも適用することができる。このような倒立型の油圧緩
衝器に適用する場合には、リザーバ内の油液とガスとを
ブラダ等によって画成してもよい。倒立型の油圧緩衝器
を用いた場合には、シリンダ側(減衰力発生機構側)を
車体に固定することができるので、左右の油圧緩衝器を
連結する管路として、可撓性のない金属パイプ等を使用
することもできる。
【0048】次に、本発明の第3実施形態について図4
および図5を参照して説明する。図4および図5に示す
ように、第3実施形態のサスペンション装置 100を構成
する2つの減衰力調整式油圧緩衝器 101は、シリンダ 1
02の外側に外筒 103を設けた二重筒構造となっており、
シリンダ 102と外筒 103との間にリザーバ 104が形成さ
れている。シリンダ 102内には、ピストン 105が摺動可
能に嵌装されており、このピストン 105によってシリン
ダ 102内がシリンダ上室102aとシリンダ下室102bとの2
室に画成されている。ピストン 105には、略円筒状のピ
ストンボルト 106が挿通されてナット 107によって固定
されている。ピストンボルト 106の基端部には、中空の
ピストンロッド 108の一端部が螺着され、ピストンロッ
ド 108の他端側は、シリンダ上室102aを通り、シリンダ
102および外筒 103の上端部に装着されたロッドガイド
109およびオイルシール 110に挿通されて、シリンダ10
2の外部へ延出されている。シリンダ 102の下端部に
は、シリンダ下室102bとリザーバ 104とを区画するベー
スバルブ 111が設けられている。
【0049】ピストン 105には、シリンダ上下室102a,
102b間を連通させるための伸び側油路 112および縮み側
油路 113が設けられている。ピストン 105とナット 107
との間には、伸び側油路 112の油液の流動を制御する伸
び側減衰力発生機構 114が設けられている。ピストン 1
05とピストンボルト 106の基端部との間には、縮み側油
路 113の油液の流動を制御する縮み側減衰力発生機構 1
15が設けられている。ベースバルブ 111には、シリンダ
下室102bとリザーバ 104とを連通させる油路 116, 117
が設けられ、油路 116のリザーバ 104側からシリンダ下
室102b側への油液の流通のみを許容する逆止弁 118が設
けられ、さらに、シリンダ下室102b側の油液の圧力が所
定圧力に達したとき開弁して油路 117を介してその油液
をリザーバ 104側へ流すディスクバルブ 119が設けられ
ている。そして、シリンダ 102内には油液が封入されて
おり、リザーバ 104内には油液および所定圧力のガスが
封入されている。
【0050】主に図5を参照して伸び側減衰力発生機構
114について説明する。ピストン 105のシリンダ下室10
2b側の端面に、環状の弁座 120が突設され、弁座 120に
主ディスクバルブ 121(減衰弁)が着座されている。ピ
ストンボルト 106には、ピストン 105とナット 107との
間に環状の固定部材 122が取付けられており、固定部材
122の外周に可動リング 123が摺動可能に嵌合されてい
る。固定部材 122と可動リング 123との間には、これら
の間をシールするとともに、摺動を円滑にするためのフ
ッ素樹脂製の滑動リング 124が介装されている。可動リ
ング 123は、固定部材 122とナット 107との間にクラン
プされたディスク状の板ばね 125によって、主ディスク
バルブ 121に当接されて、主ディスクバルブ 121と固定
部材 122との間に、その内圧を主ディスクバルブ 121の
閉弁方向に作用させるパイロット室 126が形成されてい
る。パイロット室 126は、主ディスクバルブ 121に設け
られた固定オリフィス 127によって伸び側油路 112に連
通されている。また、パイロット室 126は、ピストンボ
ルト 106の側壁に設けられた油路 128, 129によって、
ピストンボルト 106の内部に設けられた伸び側可変圧力
制御弁 130(副減衰弁)を介して、固定部材 122の反対
側に連通され、固定部材 122に設けられた逆止弁 131
(ディスクバルブ)および板ばね 125に設けられた油路
132(切欠)を介してシリンダ下室102bに連通されてい
る。
【0051】次に、縮み側減衰力発生機構 115について
説明する。上記縮み側減衰力発生機構 114と同様に、ピ
ストン 105のシリンダ上室102a側の端面に突設された弁
座 133に主ディスクバルブ 134(減衰弁)が着座されて
いる。ピストンボルト 106には、その基端部とピストン
105との間に環状の固定部材 135が取付けられ、固定部
材 135に滑動リング 136を介して可動リング 137が摺動
可能に嵌合されている。可動リング 137は、ディスク状
の板ばね 138によって、主ディスクバルブ 134に当接さ
れて、主ディスクバルブ 134と固定部材 135との間に、
その内圧を主ディスクバルブ 134の閉弁方向に作用させ
るパイロット室 139が形成されている。パイロット室 1
39は、主ディスクバルブ 134に設けられた固定オリフィ
ス 140によって縮み側油路 113に連通されている。ま
た、パイロット室 139は、ピストンボルト 106の側壁に
設けられた油路141 , 142によって、ピストンボルト 1
06の内部に設けられた縮み側可変圧力制御弁 143(副減
衰弁)を介して、固定部材 135の反対側に連通され、固
定部材 135に設けられた逆止弁 144(ディスクバルブ)
および板ばね 138に設けられた油路 145(切欠)を介し
てシリンダ下室102bに連通されている。
【0052】次に、伸び側および縮み側可変圧力制御弁
130, 143について説明する。ピストンボルト 106内の
中央部には、油路 128, 141が開口する小径ボア 146が
形成され、その両側には、油路 129, 142がそれぞれ開
口する大径ボア 147, 148が形成されている。小径ボア
146と大径ボア 147, 148との間にそれぞれ形成された
段部には、環状の副ディスクバルブ 149, 150の外周部
が当接されて、大径ボア 147, 148に圧入されたリング
151, 152によって固定されている。
【0053】小径ボア 146内には、円筒状のスライダ 1
53(弁部材)が摺動可能に嵌装され、その両端部に形成
された小径部 154, 155と小径ボア 146との間に、それ
ぞれ油路 128, 141に連通する環状の弁室 156, 157が
形成されており、スライダ 153の摺動によって小径部 1
54, 155の端部が副ディスクバルブ 149, 150に離着座
して、弁室 156, 157すなわち油路 128, 141と油路 1
29, 142との間の流路を開閉するようになっている。な
お、スライダが中間位置にある場合には、いずれの小径
部 154, 155も副ディスクバルブ 149, 150から離間す
るようになっている。
【0054】一方の小径部 154の端部が延出されて、副
ディスクバルブ 149に挿通され、その先端部にばね受け
158が取付けられている。また、他方の小径部 155の端
部が延出されて、副ディスクバルブ 150に挿通され、そ
の先端部に受圧部材 159が取付けられており、受圧部材
159は、ピストンボルト 106の大径ボア 148内に摺動可
能に嵌装されている。ピストンボルト 106の大径ボア 1
47内の先端部には、調整ねじ 160が螺着されて、ロック
ナット 161によって固定されている。ばね受け158と調
整ねじ 160との間に圧縮ばね 162が介装され、また、受
圧部材 159とピストンボルト 106に連結されたピストン
ロッド 108の基端部との間に圧縮ばね 163が介装されて
おり、これらのばね力によってスライダ 153がその中間
位置に弾性的に保持されている。
【0055】シリンダ下室 102b は、調整ねじ 160に設
けられたオリフィス通路 164によって大径ボア 147内に
連通され、さらに、スライダ 153内に形成させれた油路
165および受圧部材 159に設けられたオリフィス油路 1
66を介して、ピストンボルト106とピストンロッド 108
とで形成された油室106Aに連通されている。油室106A
は、その内圧を受圧部材 159に作用させるとともに、ピ
ストンロッド 108内に形成された油路 167に連通されて
いる。そして、2つの減衰力調整式油圧緩衝器 101のピ
ストンロッド 108の油路 167は、それらの先端部に接続
された管路 168によって互いに連通され、上記第1およ
び第2実施形態と同様に、2つの減衰力調整式油圧緩衝
器 101がそれぞれ車両の左右輪の支持部に連結されてい
る。
【0056】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。ピストンロッド 108の伸び行程時
には、ピストン 105の移動にともない、シリンダ上室10
2a側の油液が加圧され、伸び側減衰力発生機構 114の主
ディスクバルブ 121の開弁前(ピストン速度の低速域)
においては、伸び側油路 112、主ディスクバルブ 121の
固定オリフィス 127、パイロット室 126、油路 126、弁
室 156、伸び側可変圧力制御弁 130、油路 129、逆止弁
131および油路 132を通ってシリンダ下室102b側へ流れ
る。そして、シリンダ上室102a側の圧力が主ディスクバ
ルブ 121の開弁圧力に達すると(ピストン速度の高速
域)、主ディスクバルブ 121が開いて伸び側油路 112か
ら直接シリンダ下室102bへ油液が流れる。なお、ピスト
ンロッド 108がシリンダ 102から退出した分の油液がリ
ザーバ 104からベースバルブ 111の油路 116の逆止弁 1
18を開いてシリンダ下室102bへ流れる。
【0057】これにより、主ディスクバルブ 121の開弁
前(ピストン速度の低速域)においては、固定オリフィ
ス 127および伸び側可変圧力制御弁 130によって減衰力
が発生する。伸び側可変圧力制御弁 130は、スライダ 1
53が中間位置にあるとき、小径部 154の端部が副ディス
クバルブ 149から離間して開弁し、調整ねじ 160側へ移
動すると、副ディスクバルブ 149に当接して閉弁し、そ
の開弁圧力が高くなる。このとき、副ディスクバルブ 1
49の開弁圧力に応じて上流側のパイロット室 126の圧力
が変化し、パイロット室 126の圧力は、主ディスクバル
ブ 121のパイロット圧力としてその閉弁方向に作用する
ので、副ディスクバルブ 149の開弁圧力とともに主ディ
スクバルブ 121の開弁圧力を同様に調整することがで
き、ピストン速度の高速域の減衰力を同時に調整するこ
とができる。
【0058】また、ピストンロッド 108の縮み行程時に
は、ピストン 105の移動にともない、ベースバルブ 111
の逆止弁 118が閉じて、シリンダ下室102b側の油液が加
圧され、縮み側減衰力発生機構 115の主ディスクバルブ
134の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、縮
み側油路 113、主ディスクバルブ 134の固定オリフィス
140、パイロット室 139、油路 141、弁室 157、縮み側
可変圧力制御弁 143、油路 142、逆止弁 144および油路
145を通ってシリンダ上室102a側へ流れる。そして、シ
リンダ下室102b側の圧力が主ディスクバルブ 134の開弁
圧力に達すると(ピストン速度の高速域)、主ディスク
バルブ 134が開いて縮み側油路 113から直接シリンダ上
室102aへ油液が流れる。なお、ピストンロッド 108がシ
リンダ 102内へ侵入した分の油液がシリンダ下室102bか
らベースバルブ 111の油路 116のディスクバルブ 118を
開いてリザーバ 104へ流れる。
【0059】これにより、主ディスクバルブ 134の開弁
前(ピストン速度の低速域)においては、固定オリフィ
ス 140および縮み側可変圧力制御弁 143によって減衰力
が発生する。縮み側可変圧力制御弁 143は、スライダ 1
53が中間位置にあるとき、小径部 155の端部が副ディス
クバルブ 150から離間して開弁し、ピストンロッド 108
側へ移動すると、副ディスクバルブ 150に当接して閉弁
し、その開弁圧力が高くなる。このとき、副ディスクバ
ルブ 150の開弁圧力に応じて上流側のパイロット室 139
の圧力が変化し、パイロット室 139の圧力は、主ディス
クバルブ 134のパイロット圧力としてその閉弁方向に作
用するので、副ディスクバルブ 150の開弁圧力とともに
主ディスクバルブ 134の開弁圧力を同様に調整すること
ができ、ピストン速度の高速域の減衰力を同時に調整す
ることができる。
【0060】左右の減衰力調整式油圧緩衝器 101のスラ
イダ 153の一端側の油室106Aを管路167によって互いに
連通させたことにより、上記第1実施形態と同様、車両
が直進状態にある場合、車体の上下動に対して左右の油
圧緩衝器 101のピストンロッド 108は、同相でストロー
クするので、左右の油圧緩衝器 101のシリンダ下室 102
b からオリフィス通路 164を介してスライダ 153の他端
側の大径ボア 147内に導入される圧力は、ほぼ等しくな
り、スライダ 153は、中間位置から移動しない。伸び側
および縮み側可変圧力制御弁 130, 143は、開弁した状
態となり、伸び側および縮み側共に小さな減衰力が発生
する。これにより、乗り心地を良好に維持しながら車体
の振動を抑制することができる。
【0061】車両が旋回状態にある場合、車体のローリ
ングに対して左右の減衰力調整式油圧緩衝器 101のピス
トンロッド 108は、逆相でストロークするので、縮み側
の油圧緩衝器のシリンダ下室 102a すなわち大径ボア 1
47内の圧力が高く伸び側の圧力が低くなる。この差圧に
よって、縮み側の減衰力調整式油圧緩衝器 101では、ス
ライダ 153がピストンロッド 108側へ移動して、縮み側
可変圧力制御弁 143の開弁圧力が高まって縮み側の減衰
力が大きくなるとともに、伸び側可変圧力制御弁 130が
開弁して伸び側の減衰力が小さくなる。また、伸び側の
減衰力調整式油圧緩衝器 101では、スライダ 153が調整
ねじ 160側へ移動して、伸び側可変圧力制御弁 130の開
弁圧力が高まって伸び側の減衰力が大きくなるととも
に、縮み側可変圧力制御弁 143が開弁して縮み側の減衰
力が小さくなる。その結果、車体の姿勢変化に対して大
きな減衰力を作用させることによってローリングを効果
的に抑制することができ、操縦安定性を向上させること
ができる。
【0062】このとき、伸び側および縮み側可変圧力制
御弁 130, 143では、ディスクバルブ 149, 150の撓み
によって油液の圧力の急激な上昇をリリーフすることが
できるので、路面からの突き上げ等による急激な入力を
吸収することができ、乗り心地を向上させることができ
る。また、姿勢変化が水平位置に復帰する方向に対して
は、小さい減衰力が発生するので、車体を円滑に水平位
置に復帰させることができる。
【0063】シリンダ下室 102b と大径ボア 147との間
に設けたオリフィス通路 164が高周波入力に対してフィ
ルタとして作用するので、ばね下の振動(高周波振動)
に対しては、差圧が発生しにくく、小さな減衰力維持さ
れるので、乗り心地が損なわれることがない。また、受
圧部材 159に設けたオリフィス通路 166によってスライ
ダ 153の移動に対して適度な減衰力を作用させることが
でき、自励振動等による誤作動を防止することができ
る。
【0064】次に、本発明の第4実施形態について図6
を参照して説明する。なお、第4実施形態は、上記第3
実施形態に対して、減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発
生機構の一部が異なる以外は概して同様の構造であるか
ら、減衰力調整式油圧緩衝器の要部のみを図示し、上記
第3実施形態のものとの同様の部分には同一の符号を付
して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0065】第4実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝
器 169では、伸び側および縮み側可変圧力制御弁 170,
171は、副ディスクバルブの代わりに、スライダ 172の
両端部に取付けられた弁体部材 173, 174がスライダ 1
72の移動によってピストンボルト 106の小径ボア 146と
大径ボア 147, 148との間に形成された弁座部 175,17
6(段部)に離着座することにより、ポート 128, 129
間およびポート 141,142間の圧力を制御するようにな
っている。なお、スライダ 172が中間位置にある場合に
は、いずれの弁体部材 173, 174も弁座部 175, 176か
ら離間するようになっている。
【0066】一方の弁体部材 173は、フランジ部 177が
形成されて大径ボア 147に摺動可能に嵌装されており、
大径ボア 147内に、ポート 129と連通する弁室 178を形
成するとともに、大径ボア 147の先端部に取付けられた
リリーフ弁 179との間に油室180を形成している。ま
た、他方の弁部材 174は、2つのフランジ部 181, 182
が形成されて大径ボア 148に摺動可能に嵌装されてお
り、大径ボア 148内に、ポート 142と連通する弁室 183
を形成し、2つのフランジ部 181, 182間に油室 184を
形成し、また、ピストンボルト 106に連結されたピスト
ンロッド 108の基端部との間に油室 185を形成してい
る。
【0067】油室 180は、弁体部材 173の油路 186、ス
ライダ 172の油路 187、弁体部材 174の油路 188、油室
184およびピストンボルト 159の油路 189を介してシリ
ンダ上室 102a に連通されている。リリーフ弁 179は、
油室 180の圧力が所定圧力に達したとき開弁して、その
圧力をシリンダ下室 102b へリリーフするものである。
弁体部材 174の油路 188は、オリフィス通路 190を介し
て油室 185に連通されている。油室 185は、ピストンロ
ッド 108内の油路 167に連通されており、左右に配置さ
れた減衰力調整式油圧緩衝器 169の油室 185が管路 168
を介して互いに連通されている。一方の弁体部材 173と
リリーフ弁 179との間に介装された圧縮ばね 191および
他方の弁体部材 174とピストンロッド 108との間に介装
された圧縮ばね 192のばね力によってスライダ 172がそ
の中間位置に弾性的に保持されている。
【0068】以上のように構成した第4実施形態の作用
について次に説明する。上記第3実施形態と同様、車両
が直進状態にある場合、車体の上下動に対して左右の減
衰力調整式油圧緩衝器 169のピストンロッド 108は、同
相でストロークするので、左右の減衰力調整式油圧緩衝
器 169のシリンダ上室 102a から油路 189、油室 184、
油路 188、油路 187、油路 186を介して油室 180に導入
される圧力は、ほぼ等しくなり、スライダ 172は、中間
位置から移動しない。これにより、伸び側および縮み側
可変圧力制御弁 170, 171は、開弁した状態となり、伸
び側および縮み側共に小さな減衰力が発生するので、乗
り心地を良好に維持しながら車体の振動を抑制すること
ができる。
【0069】車両が旋回状態にある場合、車体のローリ
ングに対して左右の減衰力調整式油圧緩衝器 169のピス
トンロッド 108は、逆相でストロークするので、伸び側
の油圧緩衝器のシリンダ上室 102a すなわち油室 180内
の圧力が高くなり、縮み側の油圧緩衝器の油室 180内の
圧力が低くなる。この差圧によって、伸び側の減衰力調
整式油圧緩衝器 169では、スライダ 172がピストンロッ
ド 108側へ移動して、伸び側可変圧力制御弁 170の開弁
圧力が高まって伸び側の減衰力が大きくなるとともに、
縮み側可変圧力制御弁 171が開弁して縮み側の減衰力が
小さくなる。また、縮み側の減衰力調整式油圧緩衝器 1
69では、スライダ 172がリリーフ弁 179側へ移動して、
縮み側可変圧力制御弁 171の開弁圧力が高まって縮み側
の減衰力が大きくなるとともに、伸び側可変圧力制御弁
170が開弁して伸び側の減衰力が小さくなる。その結
果、車体の姿勢変化に対して大きな減衰力を作用させる
ことによってローリングを効果的に抑制することがで
き、操縦安定性を向上させることができる。
【0070】このとき、ピストン 105の受圧面積は、シ
リンダ下室 102b 側よりもシリンダ上室 102a 側の方が
小さく、また、一般に油圧緩衝器は、縮み側に対して伸
び側の減衰力が大きく設定されるため、ピストン 105の
移動に対する圧力変動はシリンダ下室 102b よりもシリ
ンダ上室 102a の方が大きくなるが、本実施形態では、
シリンダ上室 102a の圧力変動に基づいて、スライダ 1
72を移動させるようにしているので、応答性に優れると
ともに、減衰力の調整範囲を広くすることができる。ま
た、車両が路面の凹部を通過する際等において、ピスト
ンロッド 108が急激に伸長して、シリンダ上室 102a す
なわち油室 180の圧力が急激に上昇した場合には、リリ
ーフ弁 179が開弁して、その圧力をシリンダ下室 102b
側へリリーフするので、油圧緩衝器のシール部に過度の
負担がかかるのを防止することができる。
【0071】車体の姿勢変化が水平位置に復帰する方向
に対しては、小さい減衰力が発生するので、車体を円滑
に水平位置に復帰させることができる。また、弁体部材
174に設けたオリフィス通路 190によってスライダ 172
の移動に対して適度な減衰力を作用させることができ、
自励振動等による誤作動を防止することができる。
【0072】上記第1ないし第4実施形態では、減衰力
調整式油圧緩衝器を車両の左右側に配置し、車両のロー
リングを抑制するものについて説明しているが、このほ
か、減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後側の配置する
ことにより、車両(二輪車を含む)のピッチング(例え
ば制動時の前のめりまたは加速時の後下がり)を抑制す
ることもできる。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
係るサスペンション装置によれば、前後または左右の減
衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相(同
相)でストロークする場合には、前後または左右の減衰
力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の圧力がほぼ等しくな
るので、弁部材は移動せず、それぞれの副減衰弁の減衰
力が小さくなり、異なる位相(逆相)でストロークする
場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の
シリンダ内に差圧が生じ、弁部材が移動してそれぞれの
副減衰弁の減衰力が大きくなる。このとき、副減衰弁の
減衰力に応じて、パイロット室の圧力が変化して主減衰
弁の開弁圧力を調整することができる。その結果、車両
走行状態に応じて適切な減衰力を得ることができ、直進
時の乗り心地を維持しつつ、制動・加速時等のピッチン
グや旋回時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性
を向上させることができる。
【0074】請求項2の発明に係るサスペンション装置
によれば、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の
ピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、
前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット
室の圧力がほぼ等しくなるので、スプールは移動せず、
可変オリフィスが開いて小さな減衰力を発生し、異なる
位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰
力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧が生じてス
プールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰
力が発生する。このとき、可変オリフィスによって副油
液通路の流路面積を直接調整するともに、パイロット室
の圧力を変化させて減衰弁の開弁圧力を調整することが
できる。その結果、車両走行状態に応じて適切な減衰力
を得ることができ、直進時の乗り心地を維持しつつ、制
動・加速時等のピッチングや旋回時のローリングを効果
的に抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0075】請求項3の発明に係るサスペンション装置
によれば、車両の積載荷重が増大した場合、車高が低下
してピストンロッドが短縮された分だけ左右の減衰力調
整式油圧緩衝器の内圧が上昇し、スプールの一端側の室
の油液が管路および絞り通路を介して可変容積室へ流れ
てスプールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな
減衰力が発生するので、積載荷重の増大に応じて減衰力
を大きくすることができ、重積載時の減衰力の不足を解
消することができる。
【0076】請求項4の発明に係るサスペンション装置
によれば、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の
ピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、
前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室
の圧力がほぼ等しくなるので、スライダは移動せず、そ
れぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力は高まらず、また、
異なる位相でストロークする場合には、前後または左右
の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室間に差圧が生じ
てスライダが移動して、それぞれの可変圧力制御弁の開
弁圧力が高まる。このとき、可変圧力制御弁の開弁圧力
に応じて、パイロット室の圧力が変化して減衰弁の開弁
圧力を調整することができる。その結果、車両走行状態
に応じて適切な減衰力を得ることができ、直進時の乗り
心地を維持しつつ、制動・加速時等のピッチングや旋回
時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性を向上さ
せることができる。さらに、可変圧力制御弁によって油
液の圧力の急激な上昇をリリーフすることができるの
で、路面からの突き上げ等による急激な入力を吸収する
ことができ、乗り心地を向上させることができる。
【0077】請求項5の発明に係るサスペンション装置
によれば、可変圧力制御弁に作用する圧力が急激に上昇
した場合、ディスクバルブが撓んでその圧力をリリーフ
する。
【0078】また、請求項6の発明に係るサスペンショ
ン装置によれば、圧力変動の大きいシリンダ上室の差圧
に基づいて減衰力が調整されるので、減衰力調整の応答
性を高めるとともに、調整範囲を広くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るサスペンション装
置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器の縦断面図であ
る。
【図2】図1の減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機
構の拡大図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るサスペンション装
置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機
構および可変容積室ユニットの縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態のサスペンション装置に
係る減衰力調整式油圧緩衝器の縦断面図である。
【図5】図4の減衰力調整式油圧緩衝器の要部を拡大し
て示す縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態のサスペンション装置に
装着される減衰力調整式油圧緩衝器の要部の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1,102 減衰力調整式油圧緩衝器 2,102 シリンダ 102a シリンダ上室 5,105 ピストン 6,108 ピストンロッド 37,121,134 ディスクバルブ(減衰弁) 42,126,139 パイロット室 46,127,140 固定オリフィス 53 スプール(副減衰弁、スプール弁、可変オリフィ
ス) 47 スプールボア(副減衰弁スプール弁、可変オリフィ
ス) 58 油室(室) 60 管路 61 スプール 69 可変容積室 106A 油室 130,170 伸び側可変圧力制御弁(副減衰弁) 143,171 縮み側可変圧力制御弁(副減衰弁) 153,172 スライダ(弁部材)
フロントページの続き (72)発明者 三原 佳子 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA00 AA03 AA04 DA03 EB14 EB15 EB32 ED05 3J069 AA53 AA54 AA59 EE01 EE05 EE10 EE24 EE31 EE62 EE68

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピ
    ストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出され
    たピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液
    が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設け
    られた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰
    弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロッ
    ト室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスお
    よび副減衰弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリ
    フィスと前記副減衰弁との間を前記パイロット室に連通
    させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後
    または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記前後または
    左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記副減衰弁の減衰力
    を調整する弁部材に内圧を作用させる油室を管路によっ
    て互いに連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式
    油圧緩衝器のシリンダ内の差圧によって前記弁部材を移
    動させて、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝
    器のピストンロッドのストロークが同相のとき、それぞ
    れの前記副減衰弁の減衰力を小さくし、逆相のとき、そ
    れぞれの前記副減衰弁の減衰力を大きくすることを特徴
    とするサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピ
    ストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出され
    たピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液
    が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設け
    られた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰
    弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロッ
    ト室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスお
    よび可変オリフィスとを備え、前記副油液通路の前記固
    定オリフィスと前記可変オリフィスとの間を前記パイロ
    ット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器
    を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前
    記可変オリフィスをスプール弁とし、該スプール弁のス
    プールの一端側の室と前記パイロット室とを連通させ、
    前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記ス
    プールの他端側の室を管路によって互い連通させ、前記
    前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット
    室間に差圧が生じたとき前記スプールが移動して前記可
    変オリフィスを絞るようにしたことを特徴とするサスペ
    ンション装置。
  3. 【請求項3】前記管路を絞り通路を介して体積弾性を有
    する可変容積室に接続したことを特徴とする請求項2に
    記載のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 油液が封入されたシリンダと、該シリン
    ダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を2つのシ
    リンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに
    連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピスト
    ンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通す
    る主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副
    油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該
    減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、
    前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変
    圧力制御弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフ
    ィスと前記可変圧力制御弁との間を前記パイロット室に
    連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の
    前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変圧
    力制御弁の開弁圧力を調整するスライダの一端側に前記
    シリンダ室の内圧を作用させ、前記前後または左右の減
    衰力調整式油圧緩衝器のスライダの他端側に内圧を作用
    させる油室を管路によって互いに連通させ、前記前後ま
    たは左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室に差圧
    が生じたとき、前記スライダが移動して前記可変圧力制
    御弁の開弁圧力を高めることを特徴とするサスペンショ
    ン装置。
  5. 【請求項5】 前記可変圧力制御弁は、ディスクバルブ
    であることを特徴とする請求項4に記載のサスペンショ
    ン装置。
  6. 【請求項6】 前記前後または左右の減衰力調整式油圧
    緩衝器のシリンダの差圧は、そのシリンダ上室の差圧で
    あることを特徴とする請求項1、4または5のいずれか
    に記載のサスペンション装置。
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