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JP2000308456A - 野菜類の凍結前処理液及び凍結前処理方法並びに凍結前処理済み野菜類など - Google Patents

野菜類の凍結前処理液及び凍結前処理方法並びに凍結前処理済み野菜類など

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Publication number
JP2000308456A
JP2000308456A JP32622999A JP32622999A JP2000308456A JP 2000308456 A JP2000308456 A JP 2000308456A JP 32622999 A JP32622999 A JP 32622999A JP 32622999 A JP32622999 A JP 32622999A JP 2000308456 A JP2000308456 A JP 2000308456A
Authority
JP
Japan
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vegetables
freezing
freeze
drying
solution
Prior art date
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Pending
Application number
JP32622999A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakamura
孝士 中村
Masanobu Nakamura
誠伸 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIYASAKA JOZO KK
Original Assignee
MIYASAKA JOZO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by MIYASAKA JOZO KK filed Critical MIYASAKA JOZO KK
Priority to JP32622999A priority Critical patent/JP2000308456A/ja
Publication of JP2000308456A publication Critical patent/JP2000308456A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解凍後にも野菜類の生の風味やブランチン
グ直後の風味、更には調理後の風味を良好に再現するこ
とができ、かつ凍結乾燥にも好適な、野菜類の凍結前処
理液及び凍結前処理方法並びに凍結前処理済み野菜類な
どを提供することを課題とする。 【解決手段】 糖及び糖アルコールを添加することに
より濃度が10〜60ブリックス%に調製された水溶液
よりなる野菜類の凍結前処理液を解決手段とする。ま
た、前記凍結前処理液に野菜類を所定時間浸漬する凍結
前処理方法、及び前記野菜類の凍結前処理方法により得
られた凍結前処理済み野菜類などを解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的な凍結装置
によっても優れた凍結を行なうことができ、かつ凍結乾
燥にも好適な、野菜類の凍結前処理液及び凍結前処理方
法並びに凍結前処理済み野菜類などに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より野菜類は、熱風乾燥、高圧加熱
(レトルト処理)や凍結による長期保存が行なわれてい
るが、熱風乾燥や高圧加熱ではいずれも過度の加熱を行
なうことにより、野菜本来の持ち味の多くが消失してし
まうという問題があった。
【0003】一方、氷結点以下の温度で野菜類の含有水
分を凍結して長期保存する凍結保存の場合は、熱湯によ
る短時間のブランチングなどの所定の前処理を行った後
に野菜類を凍結するが、ブランチング以外に加熱を行う
必要がないため、熱風乾燥や高圧加熱における問題が生
ずることはない。しかし、凍結時に生成する氷結晶のた
めに野菜類の細胞組織が破壊されてしまい、解凍時に多
量のドリップが流出するとともに、解凍後の食感(テク
スチャ)が元の野菜の食感と全く異なってしまうという
問題がある。更には、氷結晶生成による水分濃度の変化
に起因する水素イオン濃度(pH)の変化や酵素反応な
どにより成分が化学変化を起こしてしまい、解凍後には
元の野菜と匂いや味の点でも全く異なってしまうという
問題もある。野菜類におけるこれらの問題は、獣肉や魚
肉に比べて著しく、野菜類の凍結保存を困難なものとし
ている。
【0004】この凍結保存による問題を解決するため、
1)特願昭58−54796号(特開昭59−17903
1号公報)では、野菜類や魚介類などの具類を例えば1
70℃の加熱油中で表面脱水してから、例えば液体窒素
により急速凍結するという「冷凍具の製造法」を提案し
ている。また、2)特願昭59−99286号(特開昭6
0−241875号公報)は、魚介類・野菜・果実など
の生鮮食品又はその加工品を、a.塩化カリウムと、b.エ
タノールと、c.ソルビット又はグリセリン又はそれらの
混合液と、の三者を配合してなる溶液に漬け込むか溶液
を添加する前処理を行なって、冷凍又は凍蔵して保存す
ることを特徴とする「生鮮食品またはその加工品の低温
保存方法」を提案している。同様に、3)特願昭60−1
03842号(特開昭61−265078号公報)で
は、所定の調味料(醤油・味噌・砂糖など)を含む調味
料含有液に澱粉を分解して得られる加水分解物のうちD
E30以下(Dextrose Equivalent;デキストローズエ
クイバレント)のものを5質量%以上添加し、この液体
と冷凍対象食品である所定量の野菜類や肉類などを一緒
にポリ袋に入れて混合した(漬け込んだ)後、冷凍保存
するという「冷凍食品の製造方法」を提案している。更
に、4)特願平2−131169号(特開平4−2737
5号公報)は、野菜類を塩化ナトリウム及び塩化カリウ
ムの少なくとも1種並びにエタノール、ソルビット、明
ばん、第一鉄化合物及びアスコルビン酸を含む溶液に浸
漬した後、該野菜を100〜200℃に加熱した食用脂
でブランチングし、次いで冷凍することを特徴とする
「凍菜の製造法」を提案している。
【0005】しかし、1)の「冷凍具の製造方法」では、
野菜類を油で揚げているため、解凍後にも生の風味やブ
ランチング直後(熱水による)の風味を再現することが
できない。したがって、用途が限定されてしまう。更
に、貯蔵中の油の変質・変敗が懸念される。2)の「生鮮
食品または加工品の低温保存方法」では、野菜類につい
ては、浅漬けなどの漬物類には適用できるが、解凍後に
も生の風味やブランチング直後の風味を再現することが
求められる野菜には適なさない。また、この公報記載の
処理を行なった野菜を真空凍結乾燥すると野菜が収縮し
て萎びてしまうとともに、復元性がよくないという問題
がある。更に、3)の「冷凍食品の製造方法」では、調味
料含有液と野菜類とを混合して凍結するために、用途が
限定されてしまう。また、野菜類の生の風味あるいはブ
ランチング直後の風味を解凍後に再現することはできな
い。また、4)の「凍菜の製造法」では、野菜類を油で揚
げているため、1)と同様の問題がある。なお、用途につ
いて、当該明細書の「発明の効果」の部分に、「(この
発明による)該凍菜は、例えば西洋料理のガルニ(つけ
あわせ食品)、中華料理の素材として適している。」と
記載し、用途に適・不適があることを示唆している。ま
た、上記の各凍結方法(凍結前処理)では、特に凍結が
困難であるモヤシや白菜などの軟弱野菜を良好に凍結す
ることは不可能である。同様に、例えば風呂吹き大根な
ど、厚切りの大根や筍を煮たもの(煮野菜)の凍結も、
組織がスポンジ状になってしまうなどして、良好に凍結
することは極めて困難である。
【0006】一方、上記以外の野菜類の長期保存方法と
しては、野菜類を凍結した後、凍結状態を保持したま
ま、10時間から20時間程度かけて真空下で氷を昇華
させて乾燥を行なう真空凍結乾燥(以下「凍結乾燥」と
いう)がある。この凍結乾燥は、風味がよい、外観が奇
麗、常温保存ができるなど、他の保存方法にはない優れ
た点を多く有しているため、今日広く利用されている。
【0007】しかし、この凍結乾燥については、前記し
た凍結による品質の低下に加えて、野菜類が乾燥中に収
縮を起こしてしまい外形を良好に保持できないという問
題、食する際には充分に復元しないという問題がある。
更に、長時間の乾燥中、特に乾燥後期に糖とアミノ酸に
よるメイラード反応を起こして色が褐変してしまうとい
う問題もある。これらの問題は凍結保存の場合と同様、
モヤシや白菜などの軟弱野菜に顕著である。また、凍結
乾燥は、長時間かけて乾燥を行なうために多くのエネル
ギを必要とし、他の保存方法に比べて多少製品価格が割
高になってしまう。しかし、消費者は実際以上に凍結乾
燥品について値段が高いと感じているという問題もあ
る。すなわち、凍結乾燥品も製品質量(乾燥品質量)を
基準として価格表示などが行なわれるため、消費者は製
品質量当りの単価で価格を認識する。一方、凍結乾燥品
は、乾燥後質量が乾燥前質量の約20分の1にまでに減
少してしまっている。従って、ドライベースである製品
質量当りで価格を計算すると、例えば三つ葉1グラムが
130円というような値段になってしまい、凍結乾燥品
は極めて割高であるという必要以上のマイナスイメージ
を消費者に植え付けてしまっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の凍
結前処理では、解凍後にも野菜の持つ生の風味やブラン
チング直後の風味を再現することができないという問題
があった。また、凍結乾燥においては、乾燥時の収縮や
メイラード反応などの品質面での問題、質量の大幅な減
少に起因する価格が高いというイメージ面での問題があ
った。更に、野菜類には大腸菌が付着していることがあ
り、この大腸菌は、一般的に行なわれる短時間のブラン
チングでは死滅させることができない場合もある。
【0009】以上の問題点より、本発明は、解凍後にも
野菜類の生の風味やブランチング直後の風味、更には調
理後の風味を良好に再現することができ、かつ凍結乾燥
にも好適な、野菜類の凍結前処理液及び凍結前処理方法
並びに凍結前処理済み野菜類などを提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決した本
発明に係る野菜類の凍結前処理液は、糖及び糖アルコー
ルを添加することによりブリックス濃度が10〜60%
に調製された水溶液よりなることを特徴とする(請求項
1)。この凍結前処理液は、高い浸透圧を有するので野
菜類の細胞内溶液の濃度を高めるとともに、前処理液自
体も野菜類の内部に浸透して行き、野菜類の共晶点を低
下させる。更に、固形分たる糖が乾燥時の骨格となり、
形状を保持するとともに、極端な質量の減少を阻止す
る。
【0011】また、本発明は、次亜塩素酸を100〜2
00ppm添加することを特徴とする請求項1に記載の
凍結前処理液を提案する。これによれば、比較的低濃度
の次亜塩素酸でも凍結前処理液の高濃度の糖などと相俟
って、大腸菌を死滅させることができる。
【0012】また、請求項3に記載の本発明に係る凍結
前処理方法は、請求項1又は請求項2に記載の凍結前処
理液に野菜類を所定時間浸漬することを特徴とする。こ
れによれば、凍結対象品である野菜類の内部にまで凍結
前処理液が適度に浸透する。
【0013】更に本発明は、凍結される野菜類が軟弱野
菜であることを特徴とする請求項3に記載の野菜類の凍
結前処理方法を提案する(請求項4)。この方法によれ
ば、凍結処理が極めて困難である軟弱野菜も良好な凍結
処理及びその後の凍結乾燥処理を行なうことができる。
なお、軟弱野菜は、モヤシ、白菜、チンゲン菜、三つ
葉、玉ねぎ、京菜、小松菜、ウド、野沢菜、ミョウガ、
貝割れ大根、大根などの凍結による組織破壊が顕著であ
り、解凍後に生の風味・食感やブランチング直後の風味
・食感を再現することが困難な野菜類を指す。また、軟
弱野菜には、厚切りの野菜として調理される大根、かぶ
ら(蕪)、にんじん、ゴボウなどの根菜類や筍も含まれ
る。厚切り野菜であっても凍結前処理液が内部まで浸透
し、凍結に際しての氷結晶の成長による組織破壊を抑制
する。
【0014】更には、本発明は、請求項3又は請求項4
に記載の野菜類の凍結前処理方法により得られた凍結前
処理済み野菜類とするものである(請求項5)。本発明
による凍結前処理は持続性を有し、凍結前処理済み野菜
類を流通過程にのせることも可能である。
【0015】そして、本発明は、請求項5に記載の凍結
前処理済み野菜類を凍結した凍結野菜類(請求項6)で
あり、また、請求項5に記載の凍結前処理済み野菜類又
は請求項6に記載の凍結野菜類を凍結乾燥した乾燥野菜
類(請求項7)である。これによると、凍結前処理液中
の成分が野菜類の内部にまで適度に浸透しているので、
最大氷結晶生成帯での氷結晶生成が抑制され、凍結に際
して組織の破壊が少なくなる。また、凍結前処理液中の
成分が凍結乾燥中に骨格となるため乾燥中の変形及び極
端な質量減少が抑制される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明による凍結
前処理を含む凍結乾燥の工程図である。
【0017】《凍結前処理液の説明》本発明に係る凍結
処理液は、糖及び糖アルコールを添加することによ
り濃度が10〜60ブリックス%に調製された水溶液よ
りなる。
【0018】糖としては、ラクトース(乳糖)、マルト
ース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)などよりなる群
から選択された1又は複数の糖が用いられる。糖は、野
菜類の共晶点を低下させて、凍結による組織障害などの
発生を防止することを目的として添加される。このうち
ラクトースなどは甘味が強くないので処理後の野菜類が
甘くならず、本発明の凍結前処理液の用途に適してい
る。
【0019】糖アルコール(ヘキシトール[ヘキシッ
ト])としては、ソルビトール(D−ソルビット)、マ
ンノース(D−マンニット)、イドース(D−インジッ
ト)、タロース(D−タリット)、ズルシット(D−ガ
ラクトース)、アリット(D−アロース)などよりなる
群から選択された1又は複数の糖アルコールが用いられ
る。糖アルコールは、前記糖と同様に野菜類の共晶点を
低下させる効果があるが、これとは別に、野菜類にしな
やかさを出すという大きな効果がある。このうちソルビ
トールが、保水性に特に優れているため適しているが、
マンノースやイドースなどであっても支障はない。
【0020】凍結前処理液は、糖及び糖アルコールを添
加することにより濃度が10〜60ブリックス%になる
ようにその濃度が調製される。濃度が10ブリックス%
以下では、長時間をかけても充分な凍結前処理を行なう
ことができない。一方、濃度が60ブリックス%以上で
は、野菜類と凍結前処理液との浸透圧の差が大きくなり
すぎて野菜類が糖漬けのようになって脱水されて萎びて
しまい、食感や味の点で好ましくない。また、糖が充分
に溶けない。更には、濃度が高いと凍結乾燥を行った際
に、野菜類の表面がラクトースなどの糖の結晶により白
くなってしまうとともに、野菜類同士がくっついてしま
うので好ましくない。
【0021】また、前記濃度は20〜50ブリックス%
がより好ましく、更に好ましくは30〜50ブリックス
%である。凍結前処理液がこの濃度範囲内であれば短時
間で確実に目的とする凍結前処理を行うことができ、こ
れにより優れた品質の凍結野菜類や乾燥野菜類が得られ
る(濃度の値が大きいほど処理時間を短くすることがで
きる)。なお、濃度が20ブリックス%以下の場合は、
処理時間が長くなるが、濃度が10ブリックス%以上あ
れば、処理時間を長めに設定することにより確実に凍結
前処理を行うことができる。
【0022】なお、糖は7〜55ブリックス%、好まし
くは15〜55ブリックス%、より好ましくは25〜4
5ブリックス%の範囲で添加される。糖の濃度が低すぎ
ると、時間をかけても充分な凍結前処理を行うことがで
きず、高すぎると野菜類が脱水などを起こしてしまう。
一方、糖アルコールは1〜10ブリックス%、好ましく
は3〜7ブリックス%の範囲内で添加される。糖アルコ
ールの濃度が低すぎると野菜類にしなやかさが出ず、多
すぎると野菜類が甘くなりすぎてしまうという問題が生
ずるからである。
【0023】この糖及び糖アルコール(以下「糖など」
という)を野菜類の組織内に浸透させることにより、野
菜類の組織内に存在する液体の共晶点を低下させ、これ
により氷結晶の成長が阻害されるとともに、氷結晶が生
成しても微細であり、凍結による組織障害を起こさなく
なる。現象面で説明すると、最大氷結晶生成帯である−
1℃〜−5℃での氷結晶生成割合が減少し、品温と凍結
時間の凍結曲線におけるプラト(−1℃〜−5℃に現わ
れる平坦部分)が不明瞭になる。また、解凍時には、野
菜類の組織が氷結晶の生成による障害から保護されるこ
とに加えて、糖などは保水性がよいためにドリップの生
成が一層押さえられる。更には、酵素による化学反応も
抑制される。また、共晶点の降下などにより氷結晶の生
成が抑制されるので、解凍も比較的迅速に行うことがで
きる。従って、本発明に係る凍結前処理液によれば、野
菜類の良好な凍結を行なうことができる。
【0024】一方、凍結乾燥に際しては、糖などが保形
材の役割を果し、乾燥時の収縮が抑制される。また、糖
などは野菜類の過度の乾燥を防止して、凍結乾燥品の質
量が大幅に減少することがなくなる(ある程度水分が残
っていても、この水分が品質に悪影響を与えない)。従
って、質量当りの凍結乾燥品の単価を計算すると、従来
の凍結乾燥品に比べて1/2〜3/4の価格に抑制する
ことができる。よって、凍結乾燥品は極めて割高である
という従来の先入観によるマイナスイメージを改善する
ことができ、凍結乾燥品の用途拡大に繋がるという利益
がある。加えて、昇華させる水の量が少なくなるので、
乾燥時間が短くなり乾燥に要するエネルギを削減できる
という利益がある。更には、乾燥時間が短くなることに
より、特に乾燥末期に高温に晒される時間が短縮される
ので、この時間帯に起こりやすいメイラード反応を抑制
して、製品の褐変を効果的に抑制することができるとい
う大きな利益もある。
【0025】また、本発明に係る凍結前処理液には、必
要に応じて次亜塩素酸が100〜200ppm添加され
るが、凍結前処理液が前記のように高濃度の糖などの水
溶液であることで、これに少量の次亜塩素酸を添加する
ことにより大腸菌の殺菌が行なわれる。この大腸菌の殺
菌は、次亜塩素酸の濃度が100ppm以下では充分に
行なうことができず、200ppm以上では野菜類に塩
素臭が移ってしまうという問題がある。したがって、凍
結前処理液中の次亜塩素酸の濃度は100〜200pp
mが適している。
【0026】ちなみに、次亜塩素酸を添加しない凍結前
処理液に3時間モヤシを浸漬した場合は、大腸菌群
(E.coli)は陽性であったが、凍結前処理液に1
50ppmの次亜塩素酸を添加して1時間モヤシを浸漬
した場合は、大腸菌群(E.coli)は陰性になって
いた。この際の一般生菌数は1000個/g以内であっ
た。この結果は、いずれも凍結前処理工程の前に30秒
間のブランチングを行なった場合のデータである。な
お、次亜塩素酸だけで大腸菌群の殺菌を行なうには、2
50〜500ppmの次亜塩素酸の濃度が必要である
が、高濃度の糖などの水溶液中では低濃度の次亜塩素酸
でも確実に大腸菌群の殺菌を行なうことができる。
【0027】凍結前処理液には、必要に応じて食塩を添
加してもよい。食塩の添加により、野菜類の味覚の向上
が図られるからである。また、復元速度が速くなるとい
う利益もある。食塩の添加量は前記凍結前処理液に対し
て1〜7質量%が好ましい。1質量%以下では食塩添加
の効果がなく、7質量%以上では野菜類の用途にもよる
が野菜類がしょっぱくなってしまうからである。
【0028】《凍結前処理方法の説明》本発明の凍結前
処理方法を図1に示す工程図に従って説明する。本発明
の凍結前処理は、通常ブランチング工程の後に行なわれ
る。
【0029】1)(前加工;S1) 野菜類は、水洗、
水切り、必要に応じて適当な大きさに切るなどの前加工
が行なわれる。また、この前加工の工程中に、次亜塩素
酸などの水溶液による殺菌工程を設けても良い。
【0030】2)(ブランチング;S2) ブランチン
グは、90〜100℃の熱水中に水洗した野菜を投入す
ることにより、通常のブランチングと同様に行なう。ブ
ランチングにより低温活性の酵素などを失活させる。ブ
ランチングは数十秒から数分間行なう。なお、煮野菜な
どに使われる野菜類は、必要に応じて芯まで加熱され
る。また、筍などあく抜きを必要とするものは、この工
程によりあく抜きを行なう。
【0031】3)(予冷;S3) 予冷は、ブランチン
グ直後のあら熱を取るために行なわれ、これにより過度
のブランチングが防止される。予冷は、野菜類を水に浸
漬するなどして行っても、野菜類に清浄な空気を吹き付
けるなどして行っても良い。なお、この予冷は省略する
こともでき、場合によっては、ブランチング後に予冷を
行わず、次の凍結前処理工程に移行しても良い。
【0032】4)(凍結前処理;S4) ブランチング
及び必要に応じて予冷を行った野菜類は、前記の凍結前
処理液に浸漬される。浸漬時間は、凍結前処理液の濃度
や野菜の種類、カット具合により変化するが、早いもの
で20分、遅いもので5時間である。水温は特に限定し
ないが、特段加温したり冷却したりする必要はない。浸
漬時間については、この時間が短い場合は、糖などが野
菜類の組織内に十分浸透せず、凍結時に組織障害を起こ
してしまう。一方、長時間浸漬した場合は、野菜類が萎
びてしまうなどの問題が生ずる。浸漬に時間を要するの
は、カットしない野菜の場合である。例えば、モヤシな
どは、通常カット処理がなされないので比較的長い時間
(約1時間以上)を必要とする。一方、細かくカットし
た野菜の場合は、比較的短時間(20分〜1時間)で処
理することができる。カット野菜は萎びやすいので浸漬
する時間に注意を要する。ちなみに、凍結前処理液に次
亜塩素酸を加えた場合は、1時間以上浸漬を行なうのが
よい。大腸菌群の殺菌が確実になるからである。
【0033】なお、野菜類を水に浸漬するなどして予冷
を行った場合は、例えば遠心脱水機などにより野菜類を
充分に水切りするのがよい。野菜類に付着した余分な水
分による凍結前処理液の濃度の低下を防止するためであ
る。更に、水分がやや不足する状態にまで野菜類を水切
り(脱水)すれば、野菜類に凍結前処理液の吸収を促す
こともできる。一方、清浄な空気により予冷を行う場合
は、余分な水分が予冷の際に除かれるという利点があ
る。これらにより、凍結前処理時間を短縮することがで
きる。また、凍結前処理液に浸漬中は、時々全体を攪拌
するのがよい。野菜類から染み出した水分によって、野
菜類と接触している部分の凍結前処理液の濃度が低下し
ているからである。
【0034】5)(水洗;S5) 凍結前処理液に所定
時間浸漬したら、野菜類を取出して水洗する。凍結前処
理を停止するためである。水洗した野菜類は必要に応じ
て例えば遠心脱水機で充分に水切りを行なう。水切りを
充分に行うことにより、水切りを行わない場合に比べて
野菜類の凍結を迅速に行うことができる。野菜類に付着
した余分な水は、野菜類の凍結に際して大きな熱的負荷
になるからである。凍結前処理済みの野菜類は、この水
洗(必要に応じて水切り)を終えた段階で商品(冷凍食
品製造に好適なカット野菜類など)として出荷してもよ
い(S5-a,b)。本発明による凍結前処理は持続性を有
するからである。
【0035】6)(凍結;S6) 水洗(好ましくは水
洗及び水切り)が終わったら、野菜類を適当な分量・形
状に小分けし(小分けした後に脱水しても良い)、凍結
庫内で凍結を行なう。凍結庫は、自然対流方式のもので
も、強制対流方式のものでも、コンタクト方式のもので
もよく、凍結方法などは特に限定されない。凍結対象品
である野菜類に糖などが浸透しているため、急速凍結で
なくとも組織破壊を免れ得るからである。この凍結が終
わった野菜類は、この段階で包装を行なって商品として
出荷してもよい(S6-a,b)。なお、凍結は、次の凍結
乾燥の際に、真空の力による自己凍結を行なうこともあ
る。この場合は、前記した凍結庫は必要としない。
【0036】7)(凍結乾燥;S7) 凍結乾燥は通常
のプロセス通り行なうが、凍結前処理により糖などが野
菜類の組織内部にまで浸透しているため、除去する水の
量は本発明による凍結前処理を行なわない野菜類に比べ
て顕著に少なくなっている。
【0037】例えば、本発明による凍結前処理を行なわ
ない場合は、乾燥前質量が10kgであったものが乾燥
後には0.5〜0.7kgにまで質量が減少してしまっ
た(歩留まり5〜7%)。一方、本発明による凍結処理
を行なった場合は、乾燥前質量が10kgであったもの
が乾燥後には2〜3kgの質量であった(歩留まり20
〜30%)。すなわち、凍結前処理を行なった方が除去
する水の量が明らかに少なくなっている。これにより、
製品歩留まりの大幅な向上、乾燥時間の短縮による
エネルギの削減を図ることができる。また、除去する水
の量が少なくなるということは、凍結乾燥機のコールド
トラップの負荷が軽減されることになり、凍結乾燥機
への原材料の仕込み量を増やせることになる。よって、
製品コストの大幅な削減を可能とし、前記した消費者が
抱くマイナスのイメージを緩和することができる。
【0038】なお、乾燥時間の短縮は、乾燥後期におけ
る既乾燥部分への不必要な加熱を低減することができる
ため、メイラード反応による褐変の抑制や熱に弱い成分
の分解・変質などを抑制することができるなど、品質面
での利益もある。更に、除去する水分が減ったことと組
織の内部に浸透した固形分である糖などの存在により乾
燥時の収縮も大幅に抑制される。乾燥が終了した凍結乾
燥品は、ガスバリア性を有する包材で包装し商品として
出荷する(S7-a,b)。
【0039】8)(その他) 前記の凍結乾燥品は水・
温水・熱湯などで復元して、そのまま若しくは調理して
食されるが、凍結前処理により吸水性(保水性)のある
糖などが組織内部に浸透していることに加えて乾燥時の
収縮が大幅に抑制されているため、組織がよく保存され
ており、復元性が極めてよい。また、凍結時に組織障害
の発生が抑制されているため、凍結乾燥した野菜類の口
当たりもブランチング直後の食感がよく残っている。更
には、しなやかさも備えている。また、凍結後に解凍を
行なった場合も、ドリップの発生が少なく、ブランチン
グ直後の食感がよく残っている。
【0040】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものでは
ない。なお、本実施例のうち実施例1及び実施例2は、
凍結前処理を行った野菜類について凍結乾燥を行った際
のものである。
【0041】(実施例1) ・・ モヤシの凍結乾燥 本実施例での凍結前処理液は、次のものをそれぞれ20
リットルを調整した。 A液; 17ブリックス%のラクトース水溶液にソルビ
トールを加えることで全体の濃度が20ブリックス%と
なる凍結前処理液 B液; 35ブリックス%のラクトース水溶液にソルビ
トールを加えることで全体の濃度が38ブリックス%と
なる凍結前処理液 C液; 35ブリックス%のラクトース水溶液にソルビ
トールを加えることで全体の濃度が50ブリックス%と
なる凍結前処理液
【0042】モヤシ(1kg)は、水洗・水切り→
ブランチング(95℃の熱湯中での30秒間)→
水洗・水切り→ 凍結前処理(凍結前処理液中に3時
間浸漬)→ 凍結前処理液から取出しての水洗・水切
り→ 凍結(−30℃の雰囲気中で一夜)→ 凍結
乾燥、の手順により処理を行った。なお、前記での水
切りは、遠心脱水機を用い200回転/分で15秒間行
った。前記での水切りは、遠心脱水機を用い600回
転/分で2分間行った。
【0043】凍結前処理は、モヤシをA液に3時間浸漬
したもの(A液処理品)、B液に3時間浸漬したもの
(B液処理品)、C液に3時間浸漬したもの(C液処理
品)、の3つを行った。また、凍結乾燥の条件は、圧力
13.3〜66.5Pa(0.1〜0.5torr)、コー
ルドトラップ温度−45℃、乾燥時間18時間であっ
た。なお、対象品として、本発明による凍結前処理を行
なわないモヤシについても凍結乾燥を行なった。対象品
は、凍結前処理を行っていないことを除いて、本発明の
実施品と同じ工程により処理した。但し、対象品につい
ても乾燥時間が18時間になるように、対象品の凍結乾
燥機への仕込み量は予め減らしておいた。
【0044】[結果] 本発明による凍結前処理を行な
った凍結乾燥モヤシの外観(形・色)は、A液処理品、
B液処理品、C液処理品の三者とも良好であった。一
方、対象品は色が褐変して形も縮れており、ちょうど萎
びたワラ屑のような形態であった。また、本発明による
凍結前処理を行なった凍結乾燥モヤシは、80℃の熱水
により2分程度で良好に復元した。凍結前処理を行った
三者ともブランチング直後のシャキシャキとしたモヤシ
の特有の食感を良好に再現することができたが、B液処
理品及びC液処理品が優れていた。一方、対象品は、時
間をかけても充分復元せず、食感もシャキシャキとした
モヤシ特有の感覚を再現することが全くできなかった。
味については、ソルビトールを約15ブリックス%加え
てあるC液処理品については、これの濃度の関係で甘く
なっていたが、A液処理品及びB液処理品については良
好な味であった。一方、対象品は味わうに耐えないもの
であった。そして、この結果を総合すると、A液処理品
及びB液処理品が優れていた。
【0045】なお、前記凍結後のものを流水により解凍
して食してみたが、前記凍結乾燥の結果に対応した良好
な結果が得られた。一方、対象品も同様に解凍してみた
が、組織がはなはだしく破壊されており、味わうに耐え
ないものであった。
【0046】(実施例2) ・・ 白菜の凍結乾燥 本実施例での凍結前処理液は、実施例1と同じA液、B
液、C液を使用した。白菜(1kg)は、約1cm角大
きさにカットした。これを実施例1と同様の工程及び条
件で凍結乾燥を行った。但し、ブランチングは95℃の
熱湯中で60秒間行った。なお、対象品として、本発明
による凍結前処理を行なわない白菜についても実施例1
の対象品の場合と同様に凍結乾燥を行なった。
【0047】[結果] 本発明による凍結前処理を行な
った凍結乾燥白菜の外観(色・形)は、A液処理品、B
液処理品、C液処理品の三者とも良好であった。一方、
対象品は形が収縮・変形していた。また、本発明による
凍結前処理を行なった凍結乾燥白菜は、80℃の熱水に
より2〜3分程度で良好に復元し、しかも、ブランチン
グ直後のみずみずしい白菜の特有の食感を再現すること
ができたが、B液処理品及びC液処理品が優れていた。
一方、対象品は、時間をかけても充分復元せず、食感も
ブランチング直後のものと全く異なってしまっていた。
味については、ソルビトールを約15ブリックス%加え
てあるC液処理品については、これの濃度の関係で甘く
なっていたが、A液処理品及びB液処理品については良
好な味であった。一方、対象品は、実施例1のモヤシの
場合と同様、味わうに耐えないものであった。そして、
この結果を総合すると、A液処理品及びB液処理品が優
れていた。
【0048】なお、前記凍結後の白菜を流水により解凍
して食してみたが、これも実施例1のモヤシの場合と同
様、前記凍結乾燥の結果に対応した良好な結果が得られ
た。一方、対象品も同様に解凍してみたが、組織がはな
はだしく破壊されており、味わうに耐えないものであっ
た。
【0049】(実施例3) ・・ 厚切り大根の凍結 本実施例での凍結前処理液は、実施例1・実施例2で使
ったA液とB液を使用した。大根は、皮むき→ カ
ット(1〜4cmの厚さに輪切り)→ すみ切り(角と
り)→ ブランチング(ボイル30〜約1時間半)→
凍結前処理(2〜3時間)→ 凍結前処理液から
取出しての水洗・水切り→ 凍結(−30℃の雰囲気
中で一夜)、の手順により処理を行なった。ここで、
のブランチングは、大根の厚さが4cmの場合は1時間2
0分程度、火が通るまでじっくりと煮込むように行なっ
た。この時間は、素材の厚みなどにより適宜調節する。
なお、凍結前処理を促進させるため、の凍結前処理
は、熱いままの大根を温凍結前処理液に入れた。なお、
対象品として、本発明の凍結前処理を行なわない大根に
ついてものブランチング後、水洗・水切りを行ない凍
結した。これらは、自然解凍を行ない解凍前後の質量変
化などを測定するとともに、電子レンジで解凍して官能
評価した。
【0050】[結果] 本発明による凍結前処理を行な
った凍結大根(A液処理品・B液処理品)を解凍した
が、ドリップの量はわずかであり、内部組織も良好であ
った。また、官能的にも非常に満足できるものであっ
た。一方、凍結前処理を行なわない対象品については、
ドリップが顕著に発生するとともに、内部組織がスポン
ジのように多孔質になっていた。そして、官能的には、
殊に口当たりの面で劣った。なお、A液処理品について
実施例1の手順により凍結乾燥を行なったが、良好な乾
燥を行なうことができた。
【0051】(実施例4) ・・ 筍の凍結 本実施例での凍結前処理液は、実施例3と同じA液とB
液を使用した。筍は、皮むき→ あく抜き・ボイル
→ カット(3mm〜4cm厚)→ 凍結前処理(30
〜3時間)→ 凍結前処理液から取出しての水洗・水
切り→凍結(−30℃の雰囲気中で一夜)、の手順に
より処理を行なった。ここで、のあく抜き・ボイル
は、あくが充分抜けるまで行なった。なお、対象品とし
て、本発明の凍結前処理を行なわない筍についても、
のカット後、水洗・水切りを行ない凍結した。これら
は、自然解凍を行ない解凍前後の質量変化などを測定す
るとともに、電子レンジで解凍して官能評価した。
【0052】[結果] 本発明による凍結前処理を行な
った凍結筍(A液処理品・B液処理品)を解凍したが、
ドリップの量はわずかであり、内部組織も良好であっ
た。また、官能的にも非常に満足できるものであった。
一方、凍結前処理を行なわない対象品については、ドリ
ップが顕著に発生するとともに、口当たりの面で劣っ
た。
【0053】(実施例5)・・10ブリックス%濃度 7ブリックス%のラクトース水溶液にソルビトールを加
えることで全体の濃度が10ブリックス%となる凍結前
処理液で、凍結前処理を行った。処理の手順は、実施例
1〜実施例4に準じたものである。なお、比較例とし
て、4ブリックス%のラクトース水溶液にソルビトール
を加えることで全体の濃度が5ブリックス%となる凍結
前処理液で、実施例5に準じて凍結処理を行った。凍結
前処理の条件及びその結果を、表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1のように、実施例5は、いずれも凍結
も凍結乾燥も良好に行うことができた。一方、比較例
は、時間をかけて浸漬しても、充分に凍結前処理を行う
ことができなかった。従って、凍結乾燥では、目減りや
褐変が目立った。このように、凍結前処理液の濃度が1
0ブリックス%でも良好な凍結前処理を行うことができ
る。
【0056】(その他)上記実施例以外にも、松茸、椎
茸、なす、はす、キャペツ、各種根菜類、さやインゲン
など各種アイテムについての試験を行なった。その結
果、凍結や凍結乾燥が困難であるとされているアイテム
については良好に凍結などを行なうことができ、凍結や
凍結乾燥が今一歩困難であるとされているアイテムにつ
いては従来品のその品質を顕著に向上することができ
た。
【0057】以上、本発明の実施の形態につき説明した
が、本発明は、必ずしも前記した手段及び手法に限定さ
れるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明
にいう効果を有する範囲において適宜に変更実施するこ
とが可能なものである。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による凍結
前処理によれば、野菜の組織を破壊することなく良好に
凍結を行なうことができる。また、凍結乾燥に際して
も、従来は良好な乾燥を行なうことが全くできなかった
軟弱野菜、例えばモヤシや白菜などについても、ブラン
チング直後の食感を充分再現することができた。更に、
厚切りの煮野菜などに対しても、良好な凍結及び凍結乾
燥を行なうことができる。
【0059】次亜塩素酸の添加量は次亜塩素酸単独で殺
菌を行なう場合に比べて、半分程度の濃度ですんだ。ま
た、次亜塩素酸の添加量を押さえることができることに
より、野菜類に塩素臭を残すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による凍結前処理を含む凍結乾燥の
工程図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖及び糖アルコールを添加することに
    より濃度が10〜60ブリックス%に調製された水溶液
    よりなる野菜類の凍結前処理液。
  2. 【請求項2】 前記凍結前処理液に、次亜塩素酸を1
    00〜200ppm添加することを特徴とする請求項1
    に記載の野菜類の凍結前処理液。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の凍結前
    処理液に、野菜類を所定時間浸漬することを特徴とした
    野菜類の凍結前処理方法。
  4. 【請求項4】 前記野菜類が軟弱野菜であることを特
    徴とした請求項3に記載の野菜類の凍結前処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の野菜類
    の凍結前処理方法により得られた凍結前処理済み野菜
    類。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の凍結前処理済み野菜
    類を凍結した凍結野菜類。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の凍結前処理済み野菜
    類又は請求項6に記載の凍結野菜類を凍結乾燥した乾燥
    野菜類。
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