JP2000307963A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
画像処理装置及び画像処理方法Info
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- H04N5/00—Details of television systems
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Abstract
関し、例えばテレビジョンカメラに適用して、被写体に
動きがある場合等でも、違和感なく高感度の画像と低感
度の画像とを合成して十分な階調による画像を生成する
ことができるようにする。 【解決手段】 画素値が補正された低感度の画像の中
で、元の低感度の画像VSでは十分な階調により表現さ
れていない領域であって、高感度の画像VLより十分な
階調により表現された領域については、高感度の画像に
より置き換えて合成画像VTを生成する。
Description
画像処理方法に関し、例えばテレビジョンカメラに適用
することができる。本発明は、画素値が補正された低感
度の画像の中で、元の低感度の画像では十分な階調によ
り表現されていない領域であって、高感度の画像より十
分な階調により表現された領域については、高感度の画
像により置き換えて合成画像を生成することにより、被
写体に動きがある場合等でも、違和感なく高感度の画像
と低感度の画像とを合成して十分な階調による画像を生
成することができるようにする。
間を切り換えて撮像した画像を合成することにより、広
ダイナミックレンジの撮像結果を取得する方法が提案さ
れている。
撮像すれば、ハイライト部分について十分な階調を確保
した撮像結果(以下短時間露光の撮像結果と呼ぶ)を得
ることができるのに対し、長い電荷蓄積時間により被写
体を撮像すれば、ローライト部分について十分な階調を
確保した撮像結果(以下長時間露光の撮像結果と呼ぶ)
を得ることができる。
像結果を取得する方法にあっては、長時間露光の撮像結
果に対応するように、短時間露光の撮像結果の画素値を
補正した後、長時間露光の撮像結果又は短時間露光の撮
像結果よりマクスを作成し、このマスクを用いて、長時
間露光及び短時間露光の撮像結果より十分な階調が得ら
れている方を選択して1つの画像を生成する。これによ
りこの方法のあっては、何れの輝度レベルの部分であっ
ても十分な階調を確保した撮像結果を生成するようにな
されている。
て広ダイナミックレンジの撮像結果を生成する方法にあ
っては、電荷蓄積時間を切り換えて同一の被写体を撮像
する必要があり、この電荷蓄積時間を切り換えた画像間
で被写体に動きがあると、背景の一部に被写体が割り当
てられ、又はこれとは逆に被写体の一部に背景が割り当
てられ、これにより処理結果が不自然になる問題があ
る。
ライトの部分を背景Bにした輝度レベルの低い物体Aを
撮像する場合、長時間露光の撮像結果VLにおいては、
図10(B)に示すように、背景Bについては、階調の
変化が圧縮されて撮像されるのに対し、物体Aについて
は、十分な階調で、かつ十分なSN比により撮像され
る。これに対して短時間露光の撮像結果VSにおいて
は、図10(C)に示すように、背景Bについては、十
分な階調で、かつ十分なSN比により撮像されるのに対
し、物体Aについては、全体として沈んで階調の変化が
小さく撮像される。
像結果VL及びVSよりマクスを作成し、このマスクを
用いて、長時間露光及び短時間露光の撮像結果VL及び
VSより十分な階調が得られている方を選択して1つの
画像を生成することにより、物体Aに動きが無い場合に
は、何れの輝度レベルの部分であっても十分な階調を確
保した合成画像を生成することができる。
11に示すように、長時間露光による撮像結果VL(図
11(A))から生成したマスク(図11(C1))に
より画像を合成したのでは、短時間露光による十分な階
調が確保されていない物体Aについても、移動により長
時間露光による撮像結果VLの背景Bと重なり合う部分
ARについては画像合成されることになる(図11(D
1))。
た物体Aに隣接する背景Bに、低感度により撮像された
物体Aの一部が割り当てられることになる。これにより
物体Aの移動により合成結果に誤りが発生することにな
る。なおこの場合、この領域ARにより物体Aの大きさ
が移動方向に広がるように暗く縁取りされて不自然に表
示されることになる。
VS(図11(B))から生成したマスク(図11(C
2))により画像を合成したのでは、長時間露光による
十分なSN比、階調が確保されていない背景Bついて、
物体Aの移動により短時間露光による物体Aと重なり合
う部分ARについては、選択されて画像合成されること
になる(図11(D2))。
た物体Aの一部に、高感度により撮像された背景Bが一
部割り当てられることになる。これによりこの場合は、
この領域ARにより、物体Aの大きさが移動方向に縮じ
まったように明るく縁取りされて不自然に表示されるこ
とになる。
で、被写体に動きがある場合等でも、違和感なく高感度
の画像と低感度の画像とを合成して十分な階調による画
像を生成することができる画像処理装置及び画像処理方
法を提案しようとするものである。
め請求項1に係る発明においては、高い感度で撮像され
た高感度の画像と、低い感度で撮像された低感度の画像
とを合成する画像処理装置に適用して、高感度の画像の
輝度レベルと、低感度の画像の輝度レベルとを基準にし
て、又は高感度の画像の輝度レベルと、画素値補正画像
の輝度レベルとを基準にして、低感度の画像では十分な
階調により表現されていない領域であって、高感度の画
像で十分な階調により表現された領域について、画素値
補正画像を高感度の画像により置き換えて合成画像を生
成する。
処理方法に適用して、高感度の画像の輝度レベルと、低
感度の画像の輝度レベルとを基準にして、又は高感度の
画像の輝度レベルと、画素値補正画像の輝度レベルとを
基準にして、低感度の画像では十分な階調により表現さ
れていない領域であって、高感度の画像で十分な階調に
より表現された領域について、画素値補正画像を高感度
の画像により置き換えて合成画像を生成するステップを
有するようにする。
ば、低感度の画像では十分な階調により表現されていな
い領域であって、高感度の画像で十分な階調により表現
された領域について、画素値補正画像を高感度の画像に
より置き換えて合成画像が生成される。これにより動き
のある物体の輪郭等にあっては、低感度の画像で十分な
階調が得られていない場合でも、高感度の画像で十分な
階調が確保されていない場合には、高感度の画像により
置き換えられることなく、隣接する領域に対応するよう
に画素値が補正されてなる低感度の画像が割り当てられ
ることになる。これにより合成画像においては、画素値
が補正されてなる低感度の画像を基本として、階調が改
善される部分についてだけ、高感度の画像により置き換
えられることになり、これにより背景の一部に被写体が
割り当てられなる場合、またこれとは逆に被写体の一部
に背景が割り当てられてなる場合等を防止して、不自然
な処理結果を回避することができる。
発明の実施の形態を詳述する。
カメラを示すブロック図である。このテレビジョンカメ
ラ1において、CCD固体撮像素子(CCD)2は、い
わゆる補色系のカラーフィルタが配置された単板式の撮
像素子であり、タイミングジェネレータ(TG)3の駆
動により撮像結果を出力する。
レッブスキャン方式による全画素読み出し方式の撮像素
子であり、ユーザーの設定による電荷蓄積時間により1
/60〔秒〕周期で撮像結果を得、この撮像結果を長時
間露光の撮像結果VLとして出力する。さらにCCD固
体撮像素子2は、これら長時間露光の撮像結果VLの垂
直ブランキング期間において、この長時間露光による電
荷蓄積時間に比して短い電荷蓄積時間による撮像結果を
得、この撮像結果を短時間露光の撮像結果VSとして出
力する。
撮像素子2においては、所定の入射光量以上において
は、出力レベルが飽和してなる長時間露光の撮像結果V
L(図2(A))と、これより短い電荷蓄積時間により
出力レベルが飽和していない短時間露光の撮像結果VS
(図2(B))とを組にして順次交互に出力する。
リング回路、欠陥補正回路、アナログディジタル変換回
路等を介して、この長時間露光による撮像結果VLを入
力し、この長時間露光による撮像結果VLを一時保持し
て出力する。同様に、メモリ4Sは、図示しない相関二
重サンプリング回路、欠陥補正回路、アナログディジタ
ル変換回路等を介して、この短時間露光による撮像結果
VSを入力し、この短時間露光による撮像結果VSを一
時保持して出力する。
果VLに対応するように短時間露光の撮像結果VSの信
号レベルを補正して出力することにより、合成回路7で
長時間露光の撮像結果VLと短時間露光の撮像結果VS
とを合成して広ダイナミックレンジの撮像結果VTを生
成した際に(図2(C))、この広ダイナミックレンジ
の撮像結果VTにおける階調の変化に違和感が発生しな
いようにする。
撮像結果VLを構成する画像データを順次取り込んでマ
トリックス演算処理し、長時間露光の撮像結果VLより
輝度信号を生成する。さらにH側マスク生成回路8L
は、内蔵したフィルタを用いて生成した輝度信号より入
力画像データの属する領域を判定し、その判定結果を出
力する。このときH側マスク生成回路8Lは、各入力画
像データの近傍所定範囲の特徴を示す特徴量に従って入
力画像データの属する領域を判定し、ここではこの特徴
量として長時間露光の撮像結果VLより得られる輝度信
号レベルが適用されるようになされている。
力画像データが何れの平均輝度レベルの領域に属するか
を判定し、その判定結果を入力画像の低周波数成分であ
る平均輝度レベルにより出力する。
て、内蔵のフィルタは、2次元のローパスフィルタによ
り構成され、ラスタ走査の順序で入力される輝度信号レ
ベルである画素値x(i,j)について、次式により表
される低周波数成分r(i,j)を検出し、この低周波
数成分r(i,j)を判定結果として出力する。なお
(1)式のN、Mは平均値を計算するための近傍領域の
大きさを表わす定数である。
像結果VLより画像中の細かい構造を除去して比較的画
素値が平坦な領域を抽出する。H側マスク生成回路8L
は、この低周波数成分r(i,j)を長時間露光の撮像
結果VLの画面を構成する各領域の明るさを示す領域判
定信号SLして出力する。かくするにつき、この領域判
定信号SLは、長時間露光の撮像結果VLについて、階
調を十分に表している領域か否かを示すことになる。
撮像結果VSを構成する画像データを順次取り込んでH
側マスク生成回路8Lを同様に処理することにより、短
時間露光の撮像結果VSについて画面を構成する各領域
の明るさを示す領域判定信号SSを出力する。かくする
につき、この領域判定信号SSは、短長時間露光の撮像
結果VSについて、階調を十分に表している領域か否か
を示すことになる。
成回路8L及びL側マスク生成回路8Sより出力される
領域判定信号SL及びSSをそれぞれ2値化し、これに
よりそれぞれ長時間露光の撮像結果VLと短時間露光の
撮像結果VSとについて、階調を十分に表している領域
か否かを示すH側マスク信号ML及びL側マスク信号M
Sを生成する。
採って図3に示すように、それぞれ物体A及び背景Bが
十分な階調により撮像されてなる長時間露光の撮像結果
VLと短時間露光の撮像結果VSについて、合成用マス
ク生成回路9は、それぞれ物体Aと背景Bとの領域を識
別するH側マスク信号ML及びL側マスク信号MSを生
成することになる。
スク信号ML及びL側マスク信号MSの論理積信号を生
成し、この論理積信号を合成用マスク信号MTとして出
力する。これにより合成用マスク生成回路9は、長時間
露光の撮像結果VLと短時間露光の撮像結果VSとの輝
度レベルを基準にして、短時間露光の撮像結果VSにお
いて十分な階調が得られていない領域であって、長時間
露光の撮像結果VLで十分な階調が確保されている領域
を示す合成用マスク信号MTを生成する(図3)。
を基準にして、長時間露光の撮像結果VLと短時間露光
の撮像結果VSとを選択出力し、これにより短時間露光
の撮像結果VSにおいて十分な階調が得られていない領
域であって、長時間露光の撮像結果VLで十分な階調が
確保されている領域については、短時間露光の撮像結果
VSを長時間露光の撮像結果VLに置き換えて広ダイナ
ミックレンジの撮像結果VTを出力する。
像結果VSを基本にして、この短時間露光の撮像結果V
Sを長時間露光の撮像結果VLにより改善可能な領域に
ついては、長時間露光の撮像結果VLに置き換えて合成
画像VTを生成する。従って合成回路7は、動きのある
物体についても、短時間露光の撮像結果VSにおいて、
この物体の撮像結果の階調を長時間露光の撮像結果VL
により改善することができる場合についてのみ長時間露
光の撮像結果VLと置き換えることになる。
可能な領域についてだけ長時間露光の撮像結果VLと置
き換え、長時間露光の撮像結果VLにより階調を改善す
ることが困難な、例えば図11について上述した領域A
Rの部分については、ゲイン補正回路6により信号レベ
ルが補正されて感度が増大されてなる短時間露光の撮像
結果VSを選択する。
8Sより出力される領域判定信号SSを階調補正用の制
御信号として使用して、合成回路7より出力される撮像
結果VTの階調を補正し、さらにはダイナミックレンジ
を抑圧して出力する。
0の出力信号を続く映像機器の処理に適した信号フォー
マットに変換して出力する。
すブロック図である。なおこの実施の形態では、図5に
示すように、ラスタ走査順に入力される撮像結果VTに
ついて、水平方向を符号iによる添え字により、垂直方
向を符号jによる添え字により示す。
13は、領域判定信号SS(r(i,j))の信号レベ
ルに応じて、例えば図6に示すような係数算出関数Gに
よりコントラスト補正係数g(i,j)を生成する。こ
こでこの係数算出関数Gは、例えば図7に示すレベル変
換関数T(l)を次式により演算処理して得られる関数
であり、レベル変換関数T(l)は、周波数の低い輝度
レベルについて、この階調補正回路10の入出力特性を
示す関数である。この実施の形態において、このレベル
変換関数T(l)は、所定のしきい値Ikを境にして、
輝度レベルの小さな部分については信号レベルを強調
し、高輝度レベルの部分については信号レベルを抑圧す
る特性であり、かつ入力レベルの最大値LImaxが出
力レベルLOmaxになるようにダイナミックレンジを
変更する特性である。
算処理によりコントラスト補正係数g(i,j)を生成
して出力し、入力レベルである低周波数成分r(i,
j)の信号レベルが所定の基準レベルIk以下の領域に
ついては、値1以上の一定値gmaxによるコントラス
ト補正係数g(i,j)を出力し、この基準レベルIk
以上の領域については、低周波数成分r(i,j)の信
号レベルに応じて徐々に値が値gminに近づくように
コントラスト補正係数g(i,j)を出力する。
るコントラスト補正係数g(i,j)を用いて撮像結果
VTの画素値x(i,j)を乗算することにより、コン
トラスト補正係数g(i,j)により撮像結果VTの信
号レベルを補正して出力する。
(図1)、通常の電荷蓄積時間による長時間露光の撮像
結果VL(図2(A))と、短い電荷蓄積時間による短
時間露光の撮像結果VS(図2(B))とが交互に出力
され、この撮像結果VL及びVSがそれぞれメモリ4L
及び4Sに保持される。テレビジョンカメラ1では、高
感度の画像である長時間露光の撮像結果VLの輝度レベ
ルに対応するように、低感度の画像である短時間露光の
撮像結果VSについて、ゲイン補正回路6により信号レ
ベルが補正される。
ベルが補正されてなる短時間露光の撮像結果VS、長時
間露光の撮像結果VLより、それぞれL側マスク生成回
路8S及びH側マスク生成回路8Lにおいて輝度信号が
生成され、さらにこの輝度信号より画像中の細かな構造
が除去されて領域判定信号SL及びSSが生成される。
ここで長時間露光の撮像結果VLにおいては(図3)、
被写体のハイライト部分については、階調の変化が抑圧
されて短時間露光による撮像結果VSに比して階調が劣
化しているのに対し、被写体のローライト部分について
は、十分な階調、SN比により被写体を撮像しているこ
とになる。これによりこのようにして生成される長時間
露光の領域判定信号SLにあっては、十分な階調により
表現されているか否かを、各画素の属する領域について
示していることになる。
おいては、被写体のハイライト部分については、十分な
SN比、階調により撮像され、被写体のローライト部分
については、ゲイン補正回路6による信号レベルの補正
により、長時間露光による場合に比してSN比は劣化し
ているものの、十分な階調により被写体を撮像している
ことになる。かくするにつき、この短時間露光の領域判
定信号SSにあっても、十分な階調、SN比により表現
されているか否かを、各画素の属する領域について示し
ていることになる。
2つの領域判定信号SL及びSSが合成用マスク生成回
路9に出力され、ここでそれぞれ2値化され、各撮像結
果VL及びVSについて、2値により階調を十分に表し
ている領域か否かを示すH側マスク信号ML及びL側マ
スク信号MSが生成される。
の論理積演算により、元の短時間露光の撮像結果VSに
おいて十分な階調が得られていない領域であって、長時
間露光の撮像結果VLで十分な階調が確保されている領
域を示す合成用マスク信号MTが生成される(図3)。
スク信号MTに応じて、長時間露光の撮像結果VL、信
号レベルが補正されてなる短時間露光の撮像結果VSの
画素値が順次選択されて合成画像VTが生成される。こ
れにより合成画像VTは、短時間露光の撮像結果VSを
基本にして、この短時間露光の撮像結果VSを長時間露
光の撮像結果VLにより改善可能な領域についてだけ長
時間露光の撮像結果VLに置き換えて生成され、これに
より図11について上述したように、被写体に動きがあ
る場合に、背景の一部に被写体が割り当てられてなる状
況、又はこれとは逆に被写体の一部に背景が割り当てら
れてなるような状況が防止される。これによりテレビジ
ョンカメラ1では、動きのある場合でも、違和感無く、
高感度の画像と低感度の画像とを合成して、広ダイナミ
ックレンジの画像を生成することができる。
度の画像側で、動きのある部分については、高感度の画
像により置き換えられることなく、ゲイン補正回路6に
おける信号レベルの補正により、SN比が若干低下する
ものの、隣接する領域と同一の階調により、低感度側の
画像により表現されることになる。
レンジによる撮像結果VTは、短時間露光による撮像結
果VSの領域判定信号SSが階調補正用の制御信号とし
て使用されて、階調補正回路10において、階調の劣化
を防止してダイナミックレンジが抑圧される。
は、画像中の細かな構造が除去され、撮像結果VTの各
画素の属する輝度レベルを表す。
算出回路13により、この領域判定信号SSである低周
波数成分r(i,j)の信号レベルに応じてコントラス
ト補正係数g(i,j)が生成され、このコントラスト
補正係数g(i,j)により乗算回路14において、撮
像結果VTの画素値x(i,j)が補正される。
波数成分r(i,j)の信号レベルが等しい領域におい
ては、等しい利得により画素値が補正されるのに対し、
低周波数成分r(i,j)の信号レベルが異なる領域に
おいては、レベル変換関数T(l)の設定に応じて、画
素値を近接させることができ、また場合によっては画素
値の大小関係を逆転させることも可能となる。これによ
り全体の階調に対して、各領域内の階調を自然に増加さ
せることができ、部分的な階調の劣化を有効に回避して
全体の階調を補正することが可能となる。
(i,j)がローパスフィルタのカットオフ周波数以上
の周波数により脈動し、さらに画素値x(i,j)の直
流レベルがコントラスト補正係数g(i,j)における
変極点を跨いで急激に立ち上がっている場合(図8
(A)及び(B))、撮像結果VTにおいては、それぞ
れこの低周波数成分r(i,j)の信号レベルに応じた
利得により画素値y(i,j)が補正され、係数算出関
数G(l)の設定によって信号レベルが補正されること
になる。このとき画素値x(i,j)が小さな部分にお
いては、ピーク値I3及びボトム値I1の平均値レベル
I2による利得gmaxにより画素値x(i,j)が補
正され、これにより低レベル領域に対しては十分な階調
を維持することができる(図11(D))。なおここ
で、図8(D)との対比により、各画素値を直接図7の
レベル変換関数により補正する場合を図8(C)に示
す。
に、ピーク値I6及びボトム値I4の平均値レベルI5
による利得g5により画素値x(i,j)が補正され、
このときこれらピーク値I6及びボトム値I4が一様な
利得により画素値が補正されることにより、このピーク
値l6及びボトム値l4間のコントラストにおいては、
この利得g5で増幅されることになる。
回路10においては、全体的に見たときの階調は低下す
るものの、微視的に見た脈動については、入力画像であ
る撮像結果VTによる脈動を維持することが可能とな
る。
(i,j)が脈動して直流レベルが急激に立ち上がって
いる場合であって、画素値x(i,j)の大きな変化が
係数算出関数G(l)の変極点より高レベル側に偏って
いる場合でも(図9(A)及び(B))、低レベル側及
び高レベル側においては、それぞれ平均値レベルI2及
びI5に対応する利得g2及びg5により画素値が補正
され、全体的に見たときの階調は低下するものの、微視
的に見た脈動については、入力画像である撮像結果VT
による脈動を維持することが可能となる(図9
(D))。なおこの図9においても、図7のレベル変換
関数により直接画素値を補正した場合を図9(C)に示
す。
回路11により続く映像機器の処理に適したフォーマッ
トに変換して映像信号を出力して、視覚的に広ダイナミ
ックレンジの撮像結果を出力することができる。
光の撮像結果と、低感度の画像である短時間露光の撮像
結果とを合成して合成画像を作成するにつき、画素値が
補正された低感度の画像の中で、元の低解像度の画像で
は十分な階調により表現されていない領域であって、高
感度の画像より十分な階調により表現された領域につい
ては、高感度の画像により置き換えて合成画像を生成す
ることにより、被写体に動きがある場合でも、違和感な
く短時間露光による撮像結果と長短時間露光による撮像
結果とを合成して十分な階調による画像を生成すること
ができる。
成分によるH側マスク信号とL側マスク信号とを2値化
した後、論理積演算により合成用マスク信号を生成する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、H側マ
スク信号とL側マスク信号とを直接処理して多値の合成
用マスク信号を生成し、この多値の合成用マスク信号に
より画像合成しても良く、さらにはこの多値の合成用マ
スク信号を2値化して上述の実施の形態と同様に合成画
像を生成してもよい。
補正された短時間露光の撮像結果よりL側マスク信号を
生成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、短時間露光の撮像結果より直接生成するようにして
もよい。
号を生成してH側マスク信号及びL側マスク信号を生成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば色信号を単純加算して生成されるいわゆるナムY信
号をH側マスク信号とL側マスク信号として使用する場
合等、要は輝度レベルに基準にしてこれらマスク信号を
生成して上述の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。
撮像素子の電荷蓄積時間を切り換えて長時間露光の撮像
結果と短時間露光の撮像結果を取得して処理する場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、専用の撮像素
子よりそれぞれ長時間露光の撮像結果と短時間露光の撮
像結果を取得して処理する場合にも広く適用することが
できる。この場合、長時間露光の撮像結果と短時間露光
の撮像結果とを同時に取得することにより、被写体の動
きによるエラーに対応する2つの撮像結果の視線の相違
によるエラーを防止して、違和感の無い広ダイナミック
レンジの合成画像を生成することができる。
をテレビジョンカメラに適用する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えばこの種の長時間露光
の撮像結果と短時間露光の撮像結果とをパーソナルコン
ピュータにより処理して広ダイナミックレンジの画像を
生成する場合等にも広く適用することができる。
補正された低感度の画像の中で、元の低感度の画像では
十分な階調により表現されていない領域であって、高感
度の画像で十分な階調により表現された領域について
は、高感度の画像により置き換えて合成画像を生成する
ことにより、被写体に動きがある場合等でも、違和感な
く高感度の画像と低感度の画像とを合成して十分な階調
による画像を生成することができる。
を示すブロック図である。
及び短時間露光による撮像結果の説明に供する特性曲線
図である。
説明に供する略線図である。
路を示すブロック図である。
る。
る。
明に供する特性曲線図である。
撮像結果との関係を示す略線図である。
短時間露光による撮像結果と、合成した撮像結果との関
係を示す略線図である。
子、6……ゲイン補正回路、7……合成回路、8L……
H側マスク生成回路、8S……L側マスク生成回路、9
……合成要マスク生成回路、10……階調補正回路、1
1……信号処理回路、13……係数算出回路、14……
乗算回路
Claims (9)
- 【請求項1】高い感度で撮像された高感度の画像と、低
い感度で撮像された低感度の画像とを合成する画像処理
装置であって、 前記高感度の画像の輝度レベルに対応するように、前記
低感度の画像の画素値を補正して画素値補正画像を生成
する画素値補正手段と、 前記高感度の画像の輝度レベルと、前記低感度の画像の
輝度レベルとを基準にして、又は前記高感度の画像の輝
度レベルと、前記画素値補正画像の輝度レベルとを基準
にして、前記低感度の画像では十分な階調により表現さ
れていない領域であって、前記高感度の画像で十分な階
調により表現された領域について、前記画素値補正画像
を前記高感度の画像により置き換えて合成画像を生成す
る画像合成手段とを備えることを特徴とする画像処理装
置。 - 【請求項2】前記画素値補正画像の輝度レベルを基準に
して、前記合成画像の階調を補正して出力する階調補正
手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処
理装置。 - 【請求項3】前記高感度の画像と、前記低感度の画像と
を手得する撮像手段を有することを特徴とする請求項1
に記載の画像処理装置。 - 【請求項4】前記画像合成手段は、 前記高感度の画像の輝度レベルを基準にして、前記高感
度の画像のうちの十分な階調により表現された領域を判
定して高感度の領域判定信号を出力する高感度の領域判
定手段と、 前記低感度の画像の輝度レベル又は前記画素値補正画像
の輝度レベルを基準にして、前記低感度の画像のうちの
十分な階調により表現された領域を判定して低感度の領
域判定信号を出力する低感度の領域判定手段と、 前記高感度の領域判定信号と前記低感度の領域判定信号
との論理演算処理により合成画像生成用の領域判定信号
を生成する論理演算回路と、 前記合成画像生成用の領域判定信号を基準にして、前記
高感度の画像の画素値と、前記画素値補正画像の画素値
とを選択して前記合成画像を生成する選択手段とを有す
ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 【請求項5】前記階調補正手段は、 前記画素値補正画像の輝度レベルより解像度の高い成分
を抑圧して各画素値の属する領域判定信号を生成する領
域判定手段と、 前記領域判定信号に応じて補正係数を生成する補正係数
生成手段と、 前記補正係数により前記合成画像の画素値を補正する補
正手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の画
像処理装置。 - 【請求項6】高い感度で撮像された高感度の画像と、低
い感度で撮像された低感度の画像とを合成する画像処理
方法であって、 前記高感度の画像の輝度レベルに対応するように、前記
低感度の画像の画素値を補正して画素値補正画像を生成
するステップと、 前記高感度の画像の輝度レベルと、前記低感度の画像の
輝度レベルとを基準にして、又は前記高感度の画像の輝
度レベルと、前記画素値補正画像の輝度レベルとを基準
にして、前記低感度の画像では十分な階調により表現さ
れていない領域であって、前記高感度の画像より十分な
階調により表現された領域について、前記画素値補正画
像を前記高感度の画像により置き換えて合成画像を生成
するステップとを備えることを特徴とする画像処理方
法。 - 【請求項7】前記低感度の画像の輝度レベルを基準にし
て、前記合成画像の階調を補正して出力する階調補正の
ステップを有することを特徴とする請求項6に記載の画
像処理方法。 - 【請求項8】前記合成画像を生成するステップは、 前記高感度の画像の輝度レベルを基準にして、前記高感
度の画像のうちの十分な階調により表現された領域を判
定して高感度の領域判定信号を出力するステップと、 前記低感度の画像の輝度レベル又は前記画素値補正画像
の輝度レベルを基準にして、前記低感度の画像のうちの
十分な階調により表現された領域を判定して低感度の領
域判定信号を出力するステップと、 前記高感度の領域判定信号と前記低感度の領域判定信号
との論理演算処理により合成画像生成用の領域判定信号
を生成するステップと、 前記合成画像生成用の領域判定信号を基準にして、前記
高感度の画像の画素値と、前記画素値補正画像の画素値
とを選択して前記合成画像を生成するステップとを有す
ることを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。 - 【請求項9】前記階調補正のステップは、 前記低感度の画像の輝度レベルより解像度の高い成分を
抑圧して各画素値の属する領域判定信号を生成するステ
ップと、 前記領域判定信号に応じて補正係数を生成するステップ
と、 前記補正係数により前記合成画像の画素値を補正するス
テップとを有することを特徴とする請求項7に記載の画
像処理方法。
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