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JP2000306820A - 露光装置、露光方法、及びレーザ光源 - Google Patents

露光装置、露光方法、及びレーザ光源

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JP2000306820A
JP2000306820A JP11116216A JP11621699A JP2000306820A JP 2000306820 A JP2000306820 A JP 2000306820A JP 11116216 A JP11116216 A JP 11116216A JP 11621699 A JP11621699 A JP 11621699A JP 2000306820 A JP2000306820 A JP 2000306820A
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Japan
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oscillation
laser light
exposure
light source
mode
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Hisashi Nishinaga
壽 西永
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】選択的に切替可能な複数の発振モードを有する
露光装置において、発振モードの切替にかかわらず、安
定な露光制御を可能にすることが主な課題である。 【構成】選択的に切替可能な複数の発振モードに応じた
発振条件に従ってレーザ光を発振する光源1を備えた露
光装置において、前記発振モードの切替時に、切替後の
発振モードで本発振する前にダミー発振するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に、半導体
素子や液晶表示素子等の製造の分野において用いられる
露光装置、露光方法、及びレーザ光源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子、
撮像素子(CCD等)や薄膜磁気ヘッド等をフォトリソ
グラフィ技術を用いて製造する際に、マスクとしてのレ
チクルのパターンの投影光学系を介した像をフォトレジ
スト等が塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上
に投影露光する投影型の露光装置が使用されている。露
光装置における一つの基本的な機能として、ウエハの各
ショット領域内の各点に対する露光量(積算露光エネル
ギー)を適正範囲内に維持する露光量制御機能がある。
【0003】また、最近においては、ウエハ上に露光す
るパターンの解像度をより高めることが求められてお
り、解像度を高めるための一つの手法として露光光の短
波長化がある。これに関して、現在、露光用の光源とし
て使用することができる光源の中で、発光される光の波
長の短いものは、KrFエキシマレーザ若しくはArF
エキシマレーザ等のエキシマレーザ光源、金属蒸気レー
ザ光源、又はYAGレーザ光源等のパルス発振型のレー
ザ光源(パルス光源)である。しかしながら、水銀ラン
プ等の連続発光型の光源と異なり、パルス光源では発光
されるパルス光の露光エネルギー(パルスエネルギー)
がパルス発光毎にばらつくという特性がある。このた
め、パルス光源を使用する場合の露光量制御において
は、パルスエネルギーのばらつきを考慮することが要求
される。
【0004】このようなパルス光源をステッパーのよう
な一括露光型の投影露光装置に適応した場合における露
光量制御としては、露光光の光量を連続的にモニタする
ためのインテグレータセンサを使用した所謂カットオフ
制御が知られている。カットオフ制御においては、イン
テグレータセンサの計測結果が、目標露光量に対してパ
ルスエネルギーのばらつきを考慮して定められた臨界レ
ベルを超えるまで、パルス光源の発光が繰り返される。
さらに、インテグレータセンサの計測結果に応じて、パ
ルス発光毎にパルスエネルギーを調整する所謂パルス毎
制御も知られている。このパルス毎制御では、カットオ
フ制御に比べて、ウエハ上の一点当たりの最小露光パル
ス数(所要の露光量制御精度の再現性を得るための最小
の露光パルス数)を小さくすることができる。
【0005】尚、インテグレータセンサは、光路から分
岐された光を用いて露光対象物(ウエハ)と光学的に共
役な点でエネルギー計測を行うことにより間接的にウエ
ハへの露光量を計測するものである。
【0006】一方、近年においては、半導体素子等の一
個のチップサイズが大型化する傾向にあり、露光装置に
おいては、レチクル上のより大きな面積のパターンをウ
エハ上に露光する大面積化が求められている。しかし、
単に露光光学系の露光フィールドを大きくしようとする
と、広い露光フィールドの全面で諸収差を許容範囲内に
収めるために投影光学系が複雑化すると共に大型化して
しまう。そこで、投影光学系の露光フィールドをあまり
大型化することなく、被転写パターンの大面積化に応え
るために、例えば矩形、円弧状、六角形等の照明領域に
対してレチクル及びウエハを同期して走査することによ
って、レチクル上のパターンを逐次ウエハ上に露光する
所謂スキャン型の露光装置が開発されている。
【0007】スキャン型の露光装置では、ウエハ上の露
光エリアの各点が相異なるパルスを受けることになり、
ウエハ上の一点のみに着目した露光量制御を適用するこ
とができない。そのため、従来は、単純に各パルスの光
量を積算して露光量制御を行う方式(オープン露光量制
御方式)が採用されていた。
【0008】オープン露光量制御方式においては、所望
の露光量制御の直線性を得るために、次の関係が成立す
るように、即ち、露光パルス数が整数になるように、パ
ルスエネルギーを微調整する必要がある。
【0009】(目標露光量)=(パルス数)×(1パル
スの平均エネルギー) ここで、1パルスの平均エネルギーは露光直前にインテ
グレータセンサにて計測される値である。この制御方式
を採用するためには、パルスエネルギーの微変調を行う
必要があり、そのために、パルスレーザ光源自体の出力
を微変調する方法が提案されている。
【0010】また、オープン露光量制御方式では、露光
動作の前に1パルスのエネルギー量を微変調し、露光自
体は複数パルスの露光による平均化を行って、ショット
内積算露光量均一性を所望の値以下に抑えていた。この
場合における積算露光量のばらつきの低減効果は、統計
的に1/N1/2(Nは1点当たりの露光パルス数)で
ある。即ち、パルスエネルギーのばらつき量をδp、平
均値をpとすると、パルスエネルギーのばらつき(統計
的分散)が小さくなるようにパルスエネルギーを制御し
たときのNパルス積算後の露光量のばらつきは、(δp
/p)/N1/ と表すことができる。
【0011】露光量制御精度を向上させるために、パル
ス毎にエネルギーの制御を行うアルゴリズムが採用され
ている。具体的には、レーザ光源内に設けられているエ
ネルギーモニタが参照され、単位時間内或いは任意のパ
ルス数における積算パルスエネルギーが一定になるよう
に、レーザ光源において設定されている印加電圧と出力
エネルギーとの相関曲線に従って、印加電圧が制御され
る。このエネルギー制御のモードの他に、主としてレチ
クルのアライメント等、エキシマ光による計測シーケン
スに採用されるエネルギー制御のモードもある。そのモ
ードにおいては、レーザのパルス毎のばらつきが最小に
抑えられるようなアルゴリズムが採用される。このよう
に、露光量制御には少なくとも2種類のモードがあるこ
とになる。
【0012】また、エネルギー制御を行う際に参照され
るセンサに関しても少なくとも2種類のモードがある。
あるモードでは、レーザ光源内に設けられているエネル
ギーモニタが参照され、その計測結果に基づきエネルギ
ー制御が行われる。また他のモードでは、露光装置内に
設けられているインテグレータセンサが参照され、その
計測結果に基づき露光量制御が行われる。後者のモード
によると、レーザ光源から露光装置に至る光路上で予期
せぬエネルギー変動が発生した場合であっても、露光装
置内におけるパルスエネルギーの移動平均が一定になる
ような制御が可能となる。ここで、「予期せぬエネルギ
ー変動」というのは、(1)チップ内で生じるレーザの
光軸ずれ、(2)チップ内或いはチップ間における、露
光装置の振動及び傾き等に起因する、露光装置への光束
入射口における光束のけられの変動、(3)チップ内或
いはチップ間における、レーザ光源から露光装置に至る
光路を提供している光学系の透過率の変動、等に起因す
る変動であり、何れもエネルギーモニタ及びインテグレ
ータセンサ間の計測誤差として表面化する。このよう
に、インテグレータセンサを参照した露光量制御におい
ては、上述した変動要素がキャンセルされ、露光量制御
精度を高めることができる。以下、インテグレータセン
サを参照した露光量制御を「フィードバック制御」と称
する。
【0013】以上の通り、露光装置における露光制御に
は少なくとも4種類のモード(発振モード)があること
になる。具体的には、(1)レーザ光源内に設けられて
いるエネルギーモニタを参照し、且つ、パルス毎のエネ
ルギーばらつきが抑制されるようなアルゴリズムを採用
する発振モード、(2)同じくエネルギーモニタを参照
し、且つ、積算エネルギーが一定になるようなアルゴリ
ズムを採用する発振モード、(3)露光装置内に設けら
れるインテグレータセンサを用いてフィードバック制御
を行い、且つ、パルス毎のエネルギーばらつきが抑制さ
れるようなアルゴリズムを採用する発振モード、(4)
同じくフィードバック制御を行い、且つ、積算エネルギ
ーが一定になるようなアルゴリズムを採用する発振モー
ド、等の複数の発振モードがある。さらには、積算エネ
ルギーとパルス毎のエネルギーの両方のばらつきを抑え
るような制御方式が採用されることもあり、露光装置に
は種々の発振モードがあることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように選択的に切
替可能な複数の発振モードを有する光源を備えた露光装
置においては、発振モードの切替に際して一時的にレー
ザの発振状態が不安定になり、露光制御を安定に行うこ
とができないことがある。例えば、レーザ光源内に設け
られているエネルギーモニタを用いた制御からフィード
バック制御に切り替えられると、切替直後の数十パルス
について正しい制御を行うことができない状況が生じ
る。また、制御のアルゴリズムが異なる2つのモード間
における切替に際しても、物理的に不安定な状況が生じ
ることがある。これらの現象は、レーザ光源内における
電気系の過渡的な現象とも考えられるが、どのような原
因にしろ、予め不安定性の程度を予測し除去することは
困難である。
【0015】さらに、発振モードが切り替えられると、
レーザ光源において学習されていた内容が誤って使用さ
れる恐れがある。ここで、「学習」というのは、レーザ
光源の特性等に関する制御データの記憶及びその記憶内
容の更新をいう。レーザ光源は、通常の発振動作に並列
して、バースト発振の過渡現象のマッピングや印加電圧
とエネルギーとの相関曲線の学習を行っている。しか
し、学習の課程で用いられる制御データはあくまでその
発振モードにおける制御データであり、条件の異なる他
の発振モードではその制御データに関する学習結果はそ
の発振モードにおける制御の参考にはならない。場合に
よっては、その発振モードにおいて誤った制御データが
用いられることになる。
【0016】よって、本発明の目的は、選択的に切替可
能な複数の発振モードを有する露光方法又は露光装置に
おいて、露光制御を安定に行い得るようにするところに
ある。本発明の他の目的は、そのような露光方法又は露
光装置に適用可能なレーザ光源を提供することである。
本発明の更に他の目的は以下の説明から明らかになる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によると、選択的
に切替可能な複数の発振モードに応じた発振条件に従っ
てレーザ光を発振する光源(1)を備えた露光装置にお
いて、前記発振モードの切替時に、切替後の発振モード
で発振されたレーザ光を使用する前にダミー発振するこ
とを特徴とする露光装置が提供される。ダミー発振は、
例えば、切替後の発振モードに応じた発振条件と同一の
発振条件で行われる。
【0018】発振モードの切替直後には、前述したよう
にレーザ発振が不安定になる傾向がある。レーザ発振が
不安定になる期間は、一般的にはパルス数にすると数十
パルス程度であることが実験的に明らかにされている。
従って、本発明のようにダミー発振を行ってレーザ発振
が不安定な期間におけるパルスを所謂捨てパルスとする
ことにより、これを実際の露光及び計測に使用せずに済
み、実際の露光及び計測においては精度良くエネルギー
制御されたパルスのみを使用することができるようにな
る。その結果、安定な露光制御が可能になり、本発明の
目的の一つが達成される。
【0019】望ましくは、ダミー発振する時間及びダミ
ー発振から本発振までの時間の少なくとも一方を含むパ
ラメータを記憶保持する記憶装置が採用され、ダミー発
振時に対応するパラメータに従って発振が行われる。
【0020】望ましくは、レーザ光の光路を選択的に遮
断するシャッタが採用され、ダミー発振中はシャッタに
よりレーザ光の光路が遮断される。このようなシャッタ
を採用することにより、ダミー発振に係わるレーザ光を
実際の露光及び計測から排除することを容易に行うこと
ができる。
【0021】本発明の他の側面によると、選択的に切替
可能な複数の発振モードを有し、該複数の発振モードの
中から選択された発振モードに応じた発振条件に従って
レーザ光を発振する光源(1)を備えた露光装置におい
て、前記複数の発振モード毎に前記レーザ光の発振制御
データを備え、前記複数の発振モードの中から選択され
た発振モードに対応する制御データを使って前記レーザ
光の発振を行うことを特徴とする露光装置が提供され
る。制御データは、例えば、発振中のレーザ光を検出す
ることによって作成される。
【0022】レーザ光源は、自己発振により、印加電圧
と出力エネルギーとの相関、エネルギー制御時の過渡現
象のマッピング等、種々の現象を学習し、レーザ発振に
際してはその学習内容が反映される制御が行われてい
る。発振モードが異なると、印加電圧と出力エネルギー
との相関関係や過渡現象の程度が異なることが予想され
る。よって、発振モード毎に学習結果を発振制御データ
として保持及び活用することにより、それぞれの発振モ
ードに最適な制御パラメータを当該発振モードにおける
露光制御に供することができる。
【0023】望ましくは、制御データは、光源に対する
印加電圧と光源から発振されるレーザ光のエネルギーと
の関係を含む。
【0024】望ましくは、複数の発振モードは、光源の
内部に設けられる第1のセンサ(エネルギーセンサ)を
用いるモードと前記光源から射出されたレーザ光の一部
を検出する第2のセンサ(インテグレータセンサ)を用
いるモードとを含む。
【0025】また、本発明によると、選択的に切替可能
な複数の発振モードを有し、各発振モードに応じた発振
条件でレーザ光を発振するレーザ光源において、前記レ
ーザ光を発振する発振器と、該発振器からのレーザ光の
光路を遮断するシャッタと、前記発振モードの切替時に
前記シャッタで前記光路を遮断した状態で、前記発振器
からレーザ光をダミー発振させる制御手段と、を備えた
ことを特徴とするレーザ光源が提供される。
【0026】さらに、本発明によると、選択的に切替可
能な複数の発振モードを有し、各発振モードに応じた発
振条件でレーザ光を発振するレーザ光源において、前記
レーザ光を発振する発振器と、前記複数の発振モード毎
に前記レーザ光を発振を制御するための制御データを有
し、前記複数の発振モードのうち選択された発振モード
に対応する制御データに基づいて前記発振器からのレー
ザ光の発振を制御する制御手段と、を備えたことを特徴
とするレーザ光源が提供される。
【0027】また、本発明によると、選択的に切替可能
な複数の発振モードに応じた発振条件に従って発振する
光源からのレーザ光でマスクを介して基板を露光する露
光方法において、前記発振モードの切替時にダミー発振
し、前記ダミー発振した後に、切替後の発振モードで発
振されたレーザ光で露光することを特徴とする露光方法
が提供される。
【0028】さらに、本発明によると、選択的に切替可
能な複数の発振モードを有し、該複数の発振モードの中
から選択された発振モードに応じた発振条件に従って発
振する光源からのレーザ光でマスクを介して基板を露光
する露光方法において、前記複数の発振モード毎に前記
レーザ光の発振制御データを備え、前記複数の発振モー
ドの中から選択された発振モードに対応する制御データ
を使って前記レーザ光の発振を行うことを特徴とする露
光方法が提供される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。ここでは、
パルスエネルギー源としてエキシマレーザ光源を使用す
るステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置にお
ける露光量制御に本発明が適用される。
【0030】図1は、本発明が適用されるステップ・ア
ンド・スキャン方式の投影露光装置の構成図である。エ
キシマレーザ光源1からパルス発光されたレーザビーム
LBは、シリンダレンズ及びビームエキスパンダ等から
構成されるビーム整形光学系2により、後続のフライア
イレンズ5に効率良く入射するようにビームの断面形状
が整形される。光源1としては、KrF(波長248n
m)、又はArF(波長193nm)等のエキシマレー
ザ光源を使用することができる。尚、パルスエネルギー
源として、F(波長157nm)等のレーザ光源、金
属蒸気レーザ光源やYAGレーザの高調波発生装置等の
パルス光源、さらには軟X線のような極短紫外光(EU
V光)のビーム発生装置を使用する場合にも、本発明を
適用することができる。
【0031】光学系2から射出されたレーザビームLB
は、エネルギー調整器としてのエネルギー粗調器3に入
射する。粗調器3は、回転自在なレボルバ上に透過率が
異なる複数の光学的なフィルタを配置したものであり、
そのレボルバを回転することにより、入射するレーザビ
ームLBに対する透過率を100%から複数段階で切り
替えることができるように構成されている。尚、そのレ
ボルバと同様のレボルバを直列に2段配置し、2段のフ
ィルタの組み合わせによってより細かく透過率を調整す
ることができるようにしてもよい。
【0032】エネルギー粗調器3から射出されたレーザ
ビームLBは、光路折り曲げ用のミラーMを介してフラ
イアイレンズ5に入射する。フライアイレンズ5は、後
述のレチクル11を均一な照度分布で照明するために多
数の2次光源を形成する。フライアイレンズ5の射出面
には照明系の開口絞り6が配置され、開口絞り6内の2
次光源から射出されるパルス照明光ILは、反射率が小
さく且つ透過率が大きなビームスプリッタ7に入射し、
ビームスプリッタ7を透過した露光ビームとしてのパル
ス照明光ILは、第1リレーレンズ8Aを経てレチクル
ブラインド9Aの矩形の開口部を通過する。レチクルブ
ラインド9Aは、レチクルのパターン面に対する共役面
の近傍に配置されている。また、レチクルブラインド9
Aの近傍には、走査方向の位置及び幅が可変の開口部を
有する可動ブラインド9Bが配置されており、走査露光
の開始時及び終了時には、可動ブラインド9Bを介して
照明領域をさらに制限することによって、不要な部分へ
の露光が防止される。尚、可動ブラインド9Bは、後述
するダミー発振に際して光路を遮断するためのシャッタ
としても機能することができる。
【0033】レチクルブラインド9A及び可動ブライン
ド9Bを通過したパルス照明光ILは、第2リレーレン
ズ8B及びコンデンサレンズ10を経て、レチクルステ
ージ15上に保持されたレチクル11上の矩形の照明領
域12Rを均一な照度分布で照明する。照明領域12R
内のパターンを投影光学系13を介して投影倍率α(α
は例えば1/4或いは1/5)で縮小した像が、フォト
レジストが塗布されたウエハ14上の矩形の露光領域
(照野フィールド)12Wに投影露光される。ウエハ1
4は、例えばシリコン又はSOI(silicon o
n insulator)等のウエハである。
【0034】以下、投影光学系13の光軸AXに平行に
Z軸を取り、その光軸AXに垂直な平面内で照明領域1
2Rに対するレチクル11の走査方向(即ち図1の紙面
に平行な方向)をY方向、その走査方向に垂直な非走査
方向をX方向として説明する。
【0035】レチクルステージ15は、レチクルステー
ジ駆動部18によりY方向に駆動される。レチクルステ
ージ15上に固定された移動鏡及び外部のレーザ干渉計
16により計測されるレチクルステージ15のX座標、
Y座標及び回転角がステージコントローラ17に供給さ
れ、ステージコントローラ17は、供給された座標等に
基づいて、レチクルステージ駆動部18を介してレチク
ルステージ15の位置及び速度を制御する。
【0036】ウエハ14は、図示しないウエハホルダを
介してZチルトステージ19上に載置され、ステージ1
9はXYステージ20上に載置されている。XYステー
ジ20は、X方向及びY方向にウエハ14の位置決めを
行うと共に、Y方向にウエハ14を等速で移動させる
(走査する)。また、Zチルトステージ19は、ウエハ
14のZ方向の位置(フォーカス位置)を調整すると共
に、XY平面に対するウエハ14の傾斜角を調整する機
能を有する。Zチルトステージ19上に固定された移動
鏡及び外部のレーザ干渉計22により計測されるXYス
テージ20のX座標、Y座標及び回転角がステージコン
トローラ17に供給され、コントローラ17は、供給さ
れた座標等に基づいて、ウエハステージ駆動部23を介
してXYステージ20の位置及び速度を制御する。
【0037】ステージコントローラ17の動作は、装置
全体を統括制御する図示しない主制御系によって制御さ
れている。走査露光時には、レチクル11がレチクルス
テージ15を介して照明領域12Rに対して+Y方向
(又は−Y方向)に速度Vで走査されるのに同期し
て、ウエハ14は、XYステージ20を介して露光領域
12Wに対して−Y方向(又は+Y方向)に速度α・V
(αはレチクル11からウエハ14に対する投影倍
率)で走査される。
【0038】Zチルトステージ19上のウエハ14の近
傍には、光電変換素子からなる照度むらセンサ21が設
けられており、センサ21の受光面はウエハ14の表面
と同じ高さに設定されている。センサ21としては、遠
紫外域で感度があり且つパルス照明光を検出するために
高い応答周波数を有するPIN型のフォトダイオード等
を使用することができる。センサ21の検出信号は、図
示しないピークホールド回路及びアナログ/デジタル
(A/D)変換器を介して露光コントローラ26に供給
される。
【0039】一方、ビームスプリッタ7で反射されたパ
ルス照明光ILは、集光レンズ24を介して光電変換素
子からなるインテグレータセンサ25で受光され、イン
テグレータセンサ25の光電変換信号は、図示しないピ
ークホールド回路及びA/D変換器を介して出力DS
(デジタル信号)として露光コントローラ26に供給さ
れる。
【0040】インテグレータセンサ25の出力DSと、
ウエハ14の表面(像面)上でのパルス照明光ILの単
位面積当たりのパルスエネルギー(露光量)との相関係
数は予め求められて露光コントローラ26内に記憶され
ている。露光コントローラ26は、ステージコントロー
ラ17からのステージ系の動作情報に同期して、制御情
報TSをエキシマレーザ光源1に供給することによっ
て、光源1の発光タイミング及び発光パワー等を制御す
る。さらに、露光コントローラ26は、エネルギー粗調
器3のフィルタを切り替えることによって透過率を制御
し、ステージコントローラ17は、ステージ系の動作情
報に同期して可動ブラインド9Bの開閉動作を制御す
る。
【0041】図2は図1に示される露光装置の露光量制
御系を示すブロック図である。エキシマレーザ光源1
は、一つの独立したケーシングによって提供されてい
る。ビーム整形光学系2及びエネルギー粗調器3は図示
しない他のケーシング内に収容されており、フライアイ
レンズ5よりも下流側の部分は露光装置本体30の内部
に収容されている。特にこの実施形態では、フライアイ
レンズ5とビームスプリッタ7との間には、パルス照明
光ILの光路を切り替えるための可動ミラー31が設け
られている。可動ミラー31は、パルス照明光ILを反
射させない第1の位置とパルス照明光ILを反射させる
第2の位置との間で移動可能である。従って、可動ミラ
ー31が第1の位置にあるときにはウエハ露光用の光路
32が得られ、可動ミラー31が第2の位置にあるとき
には、計測用の光路33が得られる。
【0042】エキシマレーザ光源1内において、パルス
エネルギー源としてのレーザ共振器1aからパルス的に
放出されたレーザビームは、透過率が高く僅かな反射率
を有するビームスプリッタ1bに入射し、ビームスプリ
ッタ1bを透過したレーザビームLBが外部に射出され
る。また、ビームスプリッタ1bで反射されたレーザビ
ームは、出力センサとしての光電変換素子よりなるエネ
ルギーモニタ1cに入射し、エネルギーモニタ1cから
の光電変換信号が、図示しないピークホールド回路を介
して出力ESとしてエネルギーコントローラ1dに供給
されている。エネルギーモニタ1cの出力ESに対応す
るエネルギーの制御量の単位は(mJ/pulse)で
ある。エネルギーコントローラ1dは、露光コントロー
ラ26からの制御情報TSに基づいて高圧電源1e内の
電源電圧を設定し、これによって、レーザ共振器1aか
ら射出されるレーザビームLBのパルスエネルギーが所
定の値の近傍に設定される。
【0043】この場合、エキシマレーザ光源1の1パル
ス当たりのエネルギーの平均値は、通常、所定の中心エ
ネルギーEにおいて安定化されているが、そのエネ
ルギーの平均値はその中心エネルギーEの上下の所
定の可変範囲(例えば±10%程度)で制御することが
できるように構成されている。そして、その可変範囲内
で例えばパルスエネルギーの微変調が行われる。
【0044】エキシマレーザ光源1内のビームスプリッ
タ1bの外側には、露光コントローラ26からの制御情
報に応じてレーザビームLBを随時遮光するためのシャ
ッタ1fが配置されている。
【0045】走査露光時の基本的な露光量制御動作とし
て、露光コントローラ26は、インテグレータセンサ2
5の出力DSを直接フィードバックすることによって、
エキシマレーザ光源1の次のパルス発光時のパルスエネ
ルギーの目標値を設定する。即ち、例えばオペレータに
よって、まず図1に示されるウエハ14上のレジストの
既知の感度に応じて、ウエハ14上の各点に対する積算
露光量の目標値である目標露光量Sが定められると
共に、エキシマレーザ光源1のパルスエネルギーの既知
のばらつき、及び予め設定されている必要な露光量制御
再現精度よりウエハ14上の各点に対するパルス照明光
ILの最小露光パルス数Nmin が定められている。
【0046】これらのパラメータに基づいて、露光コン
トローラ26は、エネルギー粗調器3の透過率を最大に
して、実際に例えば上述の中心エネルギーEの近傍
でエキシマレーザ光源1に所定回数パルス発光を行わせ
て、インテグレータセンサ25を介してウエハ14上で
の平均的なパルスエネルギーPを計測し、この計測結果
でその積算露光量の目標値Sを割ることによって露
光パルス数Nを求める。尚、実際にはS/Pは必ず
しも整数にはならないため、S/Pを整数化した値
が使用される。ここでは、簡単のため、S/Pが整
数であるとして説明する。
【0047】そして、求められた露光パルス数Nが既に
min 以上であれば、そのまま露光に移行するが、
露光パルス数NがNmin より小さいときには、露光
コントローラ26は、その露光パルス数NがNmin
以上となる範囲で且つ例えば最も大きな透過率を持つフ
ィルタをエネルギー粗調器3中から選択し、選択された
フィルタを設定する。選択された透過率をTとすると、
露光パルス数Nは(S /(P・T))となる。実際
には、(S/(P・T))も必ずしも整数とはなら
ないため、整数化の必要があるが、ここでは簡単のため
に整数であるとする。この結果、1パルス当たりの目標
エネルギーはS/Nとなる。
【0048】また、図1に示されるウエハ14上のスリ
ット状の露光領域12Wの走査方向の幅(スリット幅)
をD、エキシマレーザ光源1の発振周波数(又はパルス
の繰り返し周期の逆数)をF、走査露光時のウエハ14
の走査速度をVとすると、パルス発光間にウエハ14が
移動する間隔はV/Fであるから、その露光パルス数N
は次式で表される。
【0049】N=D/(V/F) …(1) 即ち、その露光パルス数Nが得られるように、スリット
幅D、及び発振周波数F等を設定し直す必要がある。但
し、通常そのスリット幅Dは一定であるため、(1)式
が成立するように発振周波数F及び走査速度Vの少なく
とも一方が設定され、走査速度Vの情報はステージコン
トローラ17に供給される。
【0050】その後の走査露光時に露光コントローラ2
6は、エネルギーコントローラ1dにパルス発光を開始
する指令を発した後、一例として発光パルス数がN
min(又は所定の数)に達するまでは、インテグレー
タセンサ25で検出されるウエハ14上での各パルスエ
ネルギーの平均値がS/Nとなるように、レーザ共
振器1aに周波数Fでパルス発光を行わさせる。これと
平行して、露光コントローラ26は、各パルス照明光毎
にインテグレータセンサ25からの出力DSよりウエハ
14上での露光量Pを求め、この露光量Pを積算し
て、ウエハ14上での実際の積算露光量(移動和)を求
める。そして、発光パルス数がNminに達してから
は、順次一連のNmin パルス分の積算露光量(移動
ウインドウ)STが常に次の目標値となるように、エネ
ルギーコントローラ1dを介してレーザ共振器1aの次
のパルス発光時の高圧電源1eの電圧を制御する。N
min パルス分の時間は制御系にとっての単位時間とも
みなすことができる。尚、その電圧は、レーザ共振器1
a内のガスの状態及びレーザ共振器1aの状態等を考慮
して決定される。
【0051】 ST=Nmin ・(S/N) …(2) そして、図3に示されるように、k番目、(k+1)番
目、(k+2)番目、…のパルス発光時には、それぞれ
それまでのNmin パルス分の積算露光量STが
(2)式に近づくように、高圧電源1eが制御され、エ
キシマレーザ光源1における1パルス当たりのエネルギ
ーの微調整が行われる。これによって、走査露光後のウ
エハ14上の各点には、必要な露光量制御精度で目標値
となる積算露光量が与えられる。
【0052】このように本実施形態では、インテグレー
タセンサ25の出力DSに基づいてエキシマレーザ光源
1の次のパルス発光時の目標エネルギーが設定されてい
る。その結果、例えば図2に符号LB’で示されるよう
に、フライアイレンズ5に対して入射するレーザビーム
LBの光軸ずれが生じたとしてもウエハ14上の各点で
は適正な露光量が得られる。
【0053】このような光軸ずれが生じているときに、
図2に示されるエキシマレーザ光源1に対して内部のエ
ネルギーモニタ1cの出力ESを基準として一定出力で
パルス発光を行わせると、インテグレータセンサ25に
より計測されるウエハ14上でのパルス毎の露光量P1
のNmin パルス毎の平均値は、図4(a)の曲
線51A,51B,…,51Dのようにショット内、シ
ョット間において次第に変化してしまう。図4(a)〜
(c)の横軸は露光開始からの経過時間tであり、曲線
51A〜51Dは互いに異なるショット領域に露光する
際の露光量の変化を示している。
【0054】これに対して、本実施形態では、実際にイ
ンテグレータセンサ25で計測されるウエハ14上での
パルス発光毎の露光量Pが一定になるように、図4
(b)の曲線52A〜52Dに示すように、エキシマレ
ーザ光源1のパルス発光毎のパルスエネルギーの目標値
をフィードバック制御している。曲線52A〜5
2Dは、曲線51A〜51Dに対応する各ショット領域
への露光中のパルスエネルギーの目標値の変化を現して
いる。この結果、光軸ずれが生じても、最終的にウエハ
14上でのパルス発光毎の露光量Pは、図4(c)
に示すように目標値の近傍でばらつくようになるため、
走査露光後に必要な露光量制御精度が得られる。同様
に、例えば図1に示されるミラーMにおけるレーザビー
ムLBに対する反射率が経時変化して、エネルギーモニ
タ1cとインテグレータセンサ25との出力の相関関係
が変化するような場合であっても、インテグレータセン
サ25の出力を直接フィードバックすることによって、
高い露光量制御精度が得られる。
【0055】エキシマレーザ光源1の出力はインテグレ
ータセンサ25の出力DSに基づいて設定されているた
め、原理的にはエキシマレーザ光源1内のエネルギーモ
ニタ1cを使用する必要はない。しかしながら、単にイ
ンテグレータセンサ25の出力DSのみを用いた場合に
は、例えば光軸ずれが大きくなったときに、エキシマレ
ーザ光源1の出力が可変範囲の上限又は下限に達したか
どうかを正確に判定することが困難である。さらに、実
際には露光パルス数Nを決定するための値(S
(P・T))は必ずしも整数とはならないため、通常は
最初からエキシマレーザ光源1の出力は中心エネルギー
から所定の割合でずらした値に設定される。この
ような場合には、エネルギーモニタ1cの出力を用い
て、エキシマレーザ光源1の出力の目標値を直接中心エ
ネルギーから外れた値に設定することによって、高速に
その出力制御を行うことができる。また、エネルギーモ
ニタ1cを用いてエキシマレーザ光源1の自己診断を行
うこともできる。
【0056】以上の説明は、インテグレータセンサ25
を用いたフィードバック制御が行われ、且つ、積算エネ
ルギーが一定になるようなアルゴリズムが採用されてい
る場合についてのものである。これに対して、エキシマ
レーザ光源1内に設けられているエネルギーモニタ1c
を用いた制御の例を次に説明する。ここでは、パルス毎
のエネルギーばらつきが抑制されるアルゴリズムが採用
される。
【0057】光源としてパルス発振で励起されるエキシ
マレーザを用いる場合、パルス放電そのものが放電ガス
や電極の表面状態に依存する本質的に統計的な現象であ
るため、パルス毎のレーザ光エネルギーを一定にするこ
とは事実上困難である。特に、連続発振等の発振開始直
後では、放電を支配するガスや電極の状態が過渡的に変
化するため、レーザ光エネルギーが、図5に示されるよ
うに、発振開始直後には大きく、その後徐々に減少して
いくというパターン(スパイク現象)が一般的に見られ
る。
【0058】従って、バースト発振に際しては、発振状
態を開始するたびに開始直後のレーザ光のエネルギーは
大きくその後徐々に減少していくという、図6に示すよ
うなスパイク状のパターンを避けることができない場合
がある。前述したフィードバック制御ではこのスパイク
状のパターンを消去することは困難である。
【0059】エキシマレーザ光源1から出力されるレー
ザ光のパルスエネルギーの大きさは、図7に示すように
放電電圧に従って変化する。この性質は、例えば、エネ
ルギーモニタ1cを用いてエキシマレーザ光源1の出力
を長期的に一定に維持するために利用することができ
る。
【0060】この例では、スパイク状パターンを消去し
バースト発振中における各パルス毎のエネルギー値をほ
ぼ一定とするように放電電圧を制御する制御手段をエネ
ルギーコントローラ1dに設け、感光剤に対して影響を
与えない程度のパルス発振を行ってそのときパルスエネ
ルギーと放電電圧(印加電圧)との関係を求めてエネル
ギーコントローラ1d内に設けられる記憶手段に記憶
し、この関係に基づいて高圧電源1eからレーザ共振器
1aに供給される放電電圧の制御を行うものである。
【0061】即ち、スパイクの発生要因であるガスの状
態や電極の状態がパルスエネルギーに与える状況を探る
ために、感光剤に影響を与えない状態でパルス発振を行
い、そのときのレーザ光のパルスエネルギーと放電電圧
との関係を計測してその値から図9の(a)に示される
ようなスパイク状のパターンを予測する。パルスの発振
時にはそのスパイク状パターンを相殺するために、図9
の(b)に示すように放電電圧を時間的に変化させてパ
ルス発振を行う。こうすることで、バースト発振が行わ
れているエキシマレーザ光源1において、エネルギーの
スパイク状のパルスを事実上消去することができる。
【0062】そのために、エネルギーコントローラ1d
は、図7に示すようなレーザ共振器1aに対する放電電
圧とレーザ光のパルスエネルギーとの関係を求めて記憶
しており、高圧電源1eに対して放電電圧に関する指令
(信号)を出力する。エネルギーコントローラ1dは、
レーザ光のパルスエネルギーが一定になるような、パル
スの発振時間に対する放電電圧の予め定められたパター
ンを制御データとして有している。レーザ光のエネルギ
ー値はガス状態、電極の消耗状態等に依存するため、こ
うしたパターンを決定するには、バースト発振の停止中
にできるだけ少ないパルス数だけ発振を行い、そのとき
の放電電圧とレーザ光のエネルギーとの関係を求めて決
定することが好ましい。
【0063】図8は、このような放電電圧の制御による
露光制御のためのアルゴリズムの一例をフローチャート
で示したものである。以下、このフローチャートに従っ
て制御の具体例を説明する。
【0064】エネルギーコントローラ1dは、前述した
ような発振時間に対する放電電圧の関係についてのパタ
ーンを予め初期データとして記憶している(ステップ1
01)。エネルギーコントローラ1dは露光コントロー
ラ26からの発振命令の有無をチェックし(ステップ1
02)、無ければパターンのデータを更新するルーチン
Aに移る。
【0065】ルーチンAではまず露光コントローラ26
からの発振命令を受け付けないようにし(ステップ20
1)、シャッタ1fを閉じる(ステップ202)。こう
してレーザ光が露光対象物に届かない状態を作り出した
後、発振を行う(ステップ203)。この発振は極力レ
ーザの状態に影響を与えないのが望ましく、出来れば1
〜数パルスが良い。このときのレーザ光はエネルギーモ
ニタ1cで測定され(ステップ204)、エネルギーコ
ントローラ1dでレーザ光のパルスエネルギーが算出さ
れる(ステップ205)。このときのエネルギー値に従
って放電電圧のパターンのデータが更新される(ステッ
プ206)。
【0066】データ更新の方法としては例えば次のよう
なものがある。放電電圧のパターンは、通常、図9の
(b)のように、徐々に放電電圧値を上昇させ、一定値
に達した後はそのパルスエネルギー値を保つ通常のフィ
ードバック制御又は電圧を一定に保つ制御とするもので
ある。
【0067】図9の(a)のように一定の放電電圧で発
振したときに生じるレーザ光エネルギーのスパイク状パ
ターンが強く現れると考えられるなら、エネルギーコン
トローラ1dに記憶される放電電圧変化のパターン(図
9の(b))は急峻になり、初期の放電電圧値はより小
さくされるべきである。逆にスパイク状パターンが弱く
現れると予測されるなら、エネルギーコントローラ1d
に記憶される放電電圧変化のパターンは緩慢になるべき
である。
【0068】即ち、シャッタ1fを閉じてこのルーチン
Aで発振したときの最初の数パルスのエネルギー値が大
きいときには、放電電圧変化のパターンは急峻になる。
逆にさほど大きくなければ放電電圧変化のパターンは緩
慢になる。
【0069】こうしてパターンのデータが更新される
と、ルーチンAの最初で行った発振受付の停止を解除し
(ステップ207)、露光コントローラ26からの発振
命令があればそれに従ってシャッタ1fを開き(ステッ
プ103)、エネルギーコントローラ1dに記憶され或
いは更新されたパターンのデータに基づいてレーザ光を
発振する(ステップ104)。所定パルス数だけ或いは
所定の露光量だけ露光を行った後、シャッタ1fを閉じ
る(ステップ105)。
【0070】次に、本発明で特徴的な、露光制御の安定
化に効果的なダミー発振の具体的な形態を説明する。
【0071】以上の説明では、選択的に切替可能な複数
の発振モードとして2つのモードを例示した。複数の発
振モードの分類としては、エネルギー自体の制御アルゴ
リズムによる分類と、エネルギー制御を行う際に使用す
るセンサによる分類とを挙げることができる。
【0072】前者の分類では、パルス間のエネルギーば
らつきを抑制する制御アルゴリズム(例えば図8による
説明を参照)と、数十パルスの積算パルスエネルギーが
一定になるように制御するアルゴリズム(例えば図3に
よる説明を参照)とが考えられる。また、各パルスエネ
ルギーと積算パルスエネルギーの両者ができるだけ一定
に制御されるようなバランス制御も考えられる。さらに
は、露光コントローラ26内で制御パラメータを持ち、
各パルスにおける最適な放電電圧を例えば図7に示され
る関係に基づいて計算した後にエキシマレーザ光源1に
送る方法もある。これらの制御アルゴリズムにおける手
順は、例えば、エネルギーコントローラ1d内に記憶さ
れている。
【0073】後者の分類では、エキシマレーザ光源1内
においてレーザ共振器1aの近傍に設けられるエネルギ
ーモニタ1cを使用する方法と、エキシマレーザ光源1
と露光装置本体30(図2参照)との間のエネルギー変
動をキャンセルするために露光装置30内に設けられる
インテグレータセンサ25を使用する方法(フィードバ
ック制御)とが考えられる。
【0074】このように、露光装置においては、複数の
制御アルゴリズムと、制御に使用する複数のセンサとの
組み合わせによって、複数の発振モードが存在すること
になり、これらの複数の発振モードが一つの露光装置に
おいて併用されることとなる。
【0075】本発明の望ましい実施形態においては、ウ
エハ14の露光に際しては第1の発振モードが採用さ
れ、レチクル11(マスク)のアライメントに際しては
第2の発振モードが採用される。第1の発振モードにお
いては、インテグレータセンサ25を用いたフィードバ
ック制御が行われ且つ積算エネルギーが一定になるよう
なアルゴリズムが採用される。また、第2の発振モード
においては、エキシマレーザ光源1内に設けられている
エネルギーモニタ1cを用いた制御が行われ且つパルス
毎のエネルギーばらつきが抑制されるようなアルゴリズ
ムが採用される。その理由は次の通りである。
【0076】ウエハ14の露光では、露光量制御精度を
一定に保つためには、エキシマレーザ光源1と露光装置
本体30との間のエネルギー変動を抑えるためにフィー
ドバック制御が望ましい。また、ウエハ14上の一点は
数十パルスの積算パルスによって感光されることから、
積算エネルギーが一定になるようなアルゴリズムが要求
される。一方、レチクル11のアライメントのような計
測シーケンスでは、エキシマ光の光路は図2に示される
ように露光用光路32とは別に用意された計測用光路3
3として与えられるので、インテグレータセンサ25を
用いたフィードバック制御は行うことができない。ま
た、アライメントに使用されるセンサのセンサレンジ等
の要求から、パルス毎のエネルギーばらつきが抑えられ
ている方が好ましい場合が多い。
【0077】このように露光装置(又は光源)が選択的
に切替可能な複数の発振モードを有している場合にモー
ド切替に際して物理的な不安定な状況が生じることは前
述した通りである。
【0078】レチクル11のアライメントの直後に第2
の発振モードから第1の発振モードに切り替えてウエハ
14の露光を行う場合を考える。ウエハ14の露光で用
いられる第1の発振モードでは、インテグレータセンサ
25を用いたフィードバック制御が行われ且つ積算エネ
ルギーが一定になるようなアルゴリズムが採用されてい
る。ウエハ14の第1チップを露光する直前に例えば5
0パルスのダミー発振が実行される。ダミー発振はウエ
ハ14の露光におけるのと同様に第1の制御モードで実
行される。ダミー発振に際しては、可動ブラインド9B
(図1参照)或いはシャッタ1fを閉じておくことによ
って、露光対象物であるウエハ14に対するダミー発振
の影響は一切ない。例示された50パルスのダミー発振
はモード切替直後の最初のバーストであり、物理的に非
常に不安定な状態で発振されたものである。その後のパ
ルスはエネルギー的に良好に制御されているので、上述
のようにダミー発振を行うことによって、ウエハ14に
対する実露光において露光量制御精度を効果的に高める
ことができる。
【0079】次に、ウエハ14の露光を終了して次のウ
エハを露光する前にレチクル11の再アライメントを行
う必要のあるプロセスを考える。この場合、インテグレ
ータセンサ25を用いた第1の発振モードからエネルギ
ーモニタ1cを用いた第2の発振モードに切り替わる。
切替直後のパルスを用いてアライメントを行うと、露光
量制御の収束性等の影響から最初の数十パルスは所望値
に対して大きくばらついたエネルギーを有することにな
る。レチクル11のアライメントに使用するセンサの使
用レンジは一般に極端に小さく、各パルスのエネルギー
がそのレンジから外れると、そのセンサを用いたアライ
メントを良好に行うことができないことがある。そこ
で、第1の発振モードから第2の発振モードに切り替え
るに際しても、第2の発振モードに応じた発振条件に従
ってダミー発振を行うこととする。これにより、エネル
ギーばらつきが小さくなった後のパルスをアライメント
に供することが可能になり、アライメントに際しての計
測を良好に行うことができる。
【0080】これらのダミー発振の各々におけるパルス
数は、レーザ固有の値と考えられ、また、長期的にはレ
ーザチャンバの寿命等で変化することも考えられる。従
って、各ダミー発振に際してのパルス数はエキシマレー
ザ光源1及び露光装置本体30毎にパラメータとして入
力及び変更が可能であることが望ましい。ここでは、ダ
ミー発振に際してのパルス数について言及したが、ダミ
ー発振する時間或いはダミー発振から本発振までの時間
をパラメータとして記憶保持する記憶装置を設け、ダミ
ー発振時に対応するパラメータに従って発振を行うよう
にしても良い。この場合にも、発振モードの切り替えに
かかわらず安定な露光制御を行うことができる。
【0081】また、エキシマレーザ光源1は、自己学習
によって獲得するパラメータを複数の発振モード毎に発
振制御データとして備えている。自己学習の例としては
図8に示されるアルゴリズムを参照されたい。そして、
エネルギーコントローラ1d(図2参照)は、露光装置
本体30からの発振モードの切り替えの指令を受け取る
たびに、発振時に参照されるべき種々のパラメータを切
り替え、切り替わったパラメータで発振が行われる。こ
れらのパラメータは、例えば、図7に示されるような放
電電圧とパルスエネルギーとの相関曲線、バースト始め
の過渡現象のマッピングを含む。このように、複数の発
振モードから選択されたある発振モードに対応する発振
制御データを使ってレーザ光の発振を行うことによっ
て、発振モードの切り替えにかかわらず露光制御を安定
に行うことができる。
【0082】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0083】例えば、上記の実施の形態では、ステップ
・アンド・スキャン方式の縮小投影型走査露光装置(ス
キャニング・ステッパー)についての説明としたが、例
えばレチクルとウエハとを静止させた状態でレチクルパ
ターンの全面に露光用照明光を照射して、そのレチクル
パターンが転写されるべきウエハ上の1つの区画領域
(ショット領域)を一括露光するステップ・アップ・リ
ピート方式の縮小投影型露光装置(ステッパー)、さら
にはミラープロジェクション方式やプロキシミティ方式
等の露光装置、その他のあらゆる形式の露光装置にも同
様に本発明を適用することが可能である。
【0084】また、半導体素子、液晶ディスプレイ、薄
膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製造に用
いられる露光装置だけでなく、レチクル、又はマスクを
製造するために、ガラス基板、又はシリコンウエハなど
に回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用で
きる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
選択的に切替可能な複数の発振モードを有する露光方法
又は露光装置において安定な露光制御が可能になるとい
う効果が生じる。また、本発明によると、そのような露
光方法又は露光装置に適用可能なレーザ光源の提供が可
能になるという効果もある。本発明の特定の実施形態に
よる効果は以上説明した通りであるので、その説明を省
略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の望ましい実施形態で使用されるステ
ップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置を示す構成
図である。
【図2】 図1に示される露光装置の露光量制御系を示
すブロック図である。
【図3】 一連のNminパルス発光毎の積算露光量を
一定にするように露光量制御を行う際の説明図である。
【図4】 (a)はエキシマレーザ光源1の出力を一定
にして露光を行う場合のウエハ上での露光量の変化の一
例を示す図、(b)はウエハ上での所定数のパルス発光
毎の積算露光量が一定になるように定められた次のパル
スエネルギーの目標値の変化の一例を示す図、(c)は
図4(b)のようにパルスエネルギーの目標値を定めた
場合のウエハ上でのパルス発光毎の露光量の変化を示す
図である。
【図5】 エキシマレーザ光のパルス毎のエネルギーの
大きさを示す線図である。
【図6】 バースト発振におけるエキシマレーザ光のパ
ルス毎のエネルギーの大きさを示す図である。
【図7】 エキシマレーザの放電電圧とパルスエネルギ
ーとの関係を説明する線図である。
【図8】 露光制御におけるアルゴリズムの一例を示す
フローチャートである。
【図9】 放電電圧のパターンの設定の例を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1…エキシマレーザ光源 1a…レーザ共振器 1c…エネルギーモニタ 1d…エネルギーコントローラ 1e…高圧電源 2…ビーム整形光学系 3…エネルギー粗調器 5…フライアイレンズ 7…ビームスプリッタ 11…レチクル 13…投影光学系 14…ウエハ 15…レチクルステージ 17…ステージコントローラ 25…インテグレータセンサ 26…露光コントローラ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的に切替可能な複数の発振モードに
    応じた発振条件に従ってレーザ光を発振する光源を備え
    た露光装置において、 前記発振モードの切替時に、切替後の発振モードで発振
    されたレーザ光を使用する前にダミー発振することを特
    徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記ダミー発振は、切替後の発振モード
    に応じた発振条件と同一の発振条件で行うことを特徴と
    する請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】前記ダミー発振する時間及び前記ダミー発
    振から前記切替後の発振モードでの発振までの時間の少
    なくとも一方を含むパラメータを記憶保持する記憶装置
    を設け、ダミー発振時に対応するパラメータに従って発
    振することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光の光路を選択的に遮断する
    シャッタを設け、前記ダミー発振中は前記シャッタによ
    り前記レーザ光の光路を遮断することを特徴とする請求
    項1に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 選択的に切替可能な複数の発振モードを
    有し、該複数の発振モードの中から選択された発振モー
    ドに応じた発振条件に従ってレーザ光を発振する光源を
    備えた露光装置において、 前記複数の発振モード毎に前記レーザ光の発振制御デー
    タを備え、前記複数の発振モードの中から選択された発
    振モードに対応する制御データを使って前記レーザ光の
    発振を行うことを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 発振中のレーザ光を検出して前記制御デ
    ータを作成することを特徴とする請求項5に記載の露光
    装置。
  7. 【請求項7】 前記制御データは、前記光源に対する印
    加電圧と前記光源から発振されるレーザ光のエネルギー
    との関係を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載
    の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記発振モードは、レーザ光の制御に使
    用する複数のセンサの位置と複数の制御アルゴリズムの
    組み合わせに対応して選定されたことを特徴とする請求
    項1又は5に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の発振モードは、前記光源の内
    部に設けられた第1のセンサを用いるモードと前記光源
    から射出されたレーザ光の一部を検出する第2のセンサ
    を用いるモードとを含むことを特徴とする請求項1又は
    5に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 選択的に切替可能な複数の発振モード
    を有し、各発振モードに応じた発振条件でレーザ光を発
    振するレーザ光源において、 前記レーザ光を発振する発振器と、 該発振器からのレーザ光の光路を遮断するシャッタと、 前記発振モードの切替時に前記シャッタで前記光路を遮
    断した状態で、前記発振器からレーザ光をダミー発振さ
    せる制御手段と、 を備えたことを特徴とするレーザ光源。
  11. 【請求項11】 選択的に切替可能な複数の発振モード
    を有し、各発振モードに応じた発振条件でレーザ光を発
    振するレーザ光源において、 前記レーザ光を発振する発振器と、 前記複数の発振モード毎に前記レーザ光を発振を制御す
    るための制御データを有し、前記複数の発振モードのう
    ち選択された発振モードに対応する制御データに基づい
    て前記発振器からのレーザ光の発振を制御する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とするレーザ光源。
  12. 【請求項12】 前記制御データは、前記発振器に対す
    る印加電圧と前記発振器から発振されるレーザ光のエネ
    ルギーとの関係に関するデータを含むことを特徴とする
    請求項11に記載のレーザ光源。
  13. 【請求項13】 前記制御データは、前記レーザ光の発
    振開始直後の前記レーザ光のエネルギー変動に関するデ
    ータを含むことを特徴とする請求項12に記載のレーザ
    光源。
  14. 【請求項14】 前記発振モードは、内部のエネルギー
    検出器の出力に基づいてレーザ光の発振を制御する第1
    モードと、外部のエネルギー検出器の出力に基づいてレ
    ーザ光の発振を制御する第2モードとを含むことを特徴
    とする請求項10又は11に記載のレーザ光源。
  15. 【請求項15】 前記発振モードは、前記発振器からパ
    ルス発振されたレーザ光のエネルギーがパルス毎にほぼ
    一定になるように制御する第1モードと、前記発振器か
    らパルス発振されたレーザ光の所定パルス数毎の積算エ
    ネルギーがほぼ一定になるようにレーザ光の発振を制御
    する第2モードと、を含むことを特徴とする請求項10
    又は11に記載のレーザ光源。
  16. 【請求項16】 レーザ光を使って基板を露光する露光
    装置に用いられることを特徴とする請求項14又は15
    に記載のレーザ光源。
  17. 【請求項17】 前記第1モードは露光装置内のアライ
    メント動作時に用いられ、前記第2モードは露光装置内
    の露光動作時に用いられることを特徴とする請求項16
    に記載のレーザ光源。
  18. 【請求項18】 選択的に切替可能な複数の発振モード
    に応じた発振条件に従って発振する光源からのレーザ光
    でマスクを介して基板を露光する露光方法において、 前記発振モードの切替時にダミー発振し、 前記ダミー発振した後に、切替後の発振モードで発振さ
    れたレーザ光で露光することを特徴とする露光方法。
  19. 【請求項19】 選択的に切替可能な複数の発振モード
    を有し、該複数の発振モードの中から選択された発振モ
    ードに応じた発振条件に従って発振する光源からのレー
    ザ光でマスクを介して基板を露光する露光方法におい
    て、 前記複数の発振モード毎に前記レーザ光の発振制御デー
    タを備え、前記複数の発振モードの中から選択された発
    振モードに対応する制御データを使って前記レーザ光の
    発振を行うことを特徴とする露光方法。
  20. 【請求項20】 複数の発振モードの中から選択された
    発振モードに応じた発振条件に従ってレーザ光を発振す
    ることを特徴とするレーザ光源。
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